JP6184660B2 - ブロー成形装置及び容器の製造方法 - Google Patents
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Description
この種の容器は、有底筒状に射出成形されたプリフォームを、延伸効果を発現させることのできる温度に加熱した状態で、膨張状に延伸変形させて成形されるのが一般的である。
ブローノズル105の先端部であるガイド筒部110をプリフォーム31の口筒部32に緩く嵌入した状態で、
ブローノズル105の中央に貫通形成された挿通孔111を通して挿通される延伸ロッド116により軸方向に延伸すると共に、挿通孔111を通して加圧流体であるブローエアにより径方向に延伸して、壜体41への成形を達成する。
このような成形方法では、液体として製品に最終的に充填される内容液を使用すれば、充填工程を省略することができ生産ラインを簡略化することが可能となる。
上端に口筒部を起立設した有底筒状のプリフォームのブロー成形装置において、
ブロー成形用の金型と、プリフォームを金型に装着した状態で口筒部に密に連通するブローノズルを有し、
ブローノズルに挿通するようにロッドを配設し、
ロッドの先端部をプリフォーム内に挿入させた状態で、ブローノズルとロッドで形成される筒状の導入路を介してプリフォーム内に供給される加圧液体により金型のキャビティに沿って膨張状に容器を賦形する構成とし、
容器が賦形され、加圧液体の供給が停止された状態でロッドを容器内から脱挿入する構成とし、
ロッドの先端部の形状及び挿入位置により液体を充填した状態で成形された容器におけるヘッドスペースを所定の量に制御する構成と、
ブローノズルの周壁に、該ブローノズルの外部と内部を連通するための通気孔を開閉可能に配設し、
容器が賦形され、加圧液体の供給を停止した後、ロッドを容器内から脱挿入する際に、通気孔を開状態としてブローノズルの外部と内部を連通状態とする構成として、ロッドの脱挿入に起因する容器内の減圧状態を緩和する、と云うものである。
容器が賦形され、加圧液体の供給が停止された状態で、導入路から容器内部にかけての領域に予め決められた量、すなわち最終的に容器内に充填される量の液体を残留させ、この状態で容器内からロッドの先端部を脱挿入、すなわち引き抜くことにより、導入路に残留する液体を全て、口筒部から周辺外部に散乱させることなく容器内に流入させることができ、ヘッドスペースの量を再現良く調整することができる。
すなわち、全ての液体が容器内に流入し、上部にヘッドスペースが形成された状態でブローノズルを口筒部から脱嵌入することができ、ブローノズルの脱嵌着に伴う液体の周辺外部への散乱の問題を解消することができ、またヘッドスペースの量を再現良く調整することができる。
また、ロッドの挿入位置についてはサーボ機構を使用すれば高精度に設定することができる。
また、同じ容器でも製品によってヘッドスペースを変える必要がある場合、さらに異なる形状の容器を成形する場合にも、装置を大幅に変更することなく、ロッドの先端部の形状を変更したり、先端部の挿入量を変更したりすることで容易に対応することが可能である。
勿論、上記シール方法に関する構成は一例であり、シール性、生産性等を考慮して適宜のシール方法を採用することができる。
上述した本発明のブロー成形装置を使用した合成樹脂製容器の製造方法であって、次のような(1)〜(4)の工程を順次実施するものである。
(1)有底筒状のプリフォームの口筒部を外部に突出させた状態でブロー成形用の金型に装着する。
(2)ロッドの先端部をプリフォーム内に挿入する。
(3)加圧液体を、導入路を介して口筒部からプリフォーム内に供給し、この加圧液体により金型のキャビティの形状に沿って容器を膨張状に賦形する。
(4)容器が賦形された後、加圧液体の供給を停止し、ロッドの先端部を容器内から脱挿入し、液体を充填した状態で成形された容器におけるヘッドスペースを所定の量に制御するとともに、容器が賦形され、加圧液体の供給を停止した後、ロッドを容器内から脱挿入する際、通気孔を開状態としてブローノズルの外部と内部を連通状態として、ロッドの脱挿入に起因する容器内の減圧状態を緩和する。
プリフォームを縦延伸するための延伸ロッドをロッドとして利用するものであり、上記(3)の工程を、
延伸ロッドでプリフォームを縦方向に延伸すると共に、加圧液体を、導入路を介して口筒部からプリフォーム内に供給し、この加圧液体により金型のキャビティの形状に沿って容器を膨張状に賦形する構成とするものである。
容器を賦形後、容器内からロッドの先端部を脱挿入、すなわち引き抜くことにより、その分、導入路に残留する液体を全て、口筒部から周辺外部に散乱させることなく容器内に流入させることができ、ヘッドスペースの量を再現良く調整することができる。
すなわち、全ての液体が容器内に流入し、上部にヘッドスペースが形成された状態でブローノズルを口筒部から脱嵌入することができ、ブローノズルの脱嵌着に伴う液体の周辺外部への散乱の問題を解消することができ、またヘッドスペースの量を再現良く調整することができる。
図1は本発明のブロー成形装置の実施形態の全体的な構成の一例を示す概略説明図であり、金型1に装着された状態のプリフォーム31を二点鎖線で、このプリフォーム31から成形される壜体状の容器41を実線で示している。
図1と同様な状態を示す図4も参照しながら主要部についてみると、隔壁部材11は、金型1の上方に突出したプリフォーム31の口筒部32の外周面を、空間Sを介して囲繞するように金型1の上方に配設されている。また隔壁部材11の下端部に周設した支持鍔片12をプリフォーム31のネックリング33に上方から密に当接させて、プリフォーム31の装着姿勢を保持するようにしている。
嵌入筒片5は全体として筒状で、内部に円柱状の中空部を有し、図4に示されるように外周壁には先端に向かって縮径する周段部5aが周設されており、円筒状の先端部がプリフォーム31の口筒部32に嵌入し、周段部5aと口筒部32の上端面のシール部材(Oリング)7aを介した当接により、ブローノズル4と口筒部32が密に連通状に連結するようにしている。
また、この貫通流路6aの下方位置に導入筒部6の外部と内部を連通するための通気孔6bが形成、配設されており電磁バルブVbによりこの連通状態の開閉ができるようにしている。
なお、本実施例では貫通流路6aに電磁バルブVaを、また通気孔6bに電磁バルブVbを配設する構成としているが、勿論、他のタイプのバルブを配設することもできる。
このロッド8はサーボモータを使用したサーボ機構(図示省略)により、図中では上下方向に移動可能に、また所定の位置で高精度に停止できるように構成されている。そして、ブローノズル4とロッド8によりブローノズル4内に円筒状の導入路Fiが形成されている。
加圧装置21は、従来からブロー成形では必須の設備であり、加圧ポンプやコンプレッサー等の大型の設備である。
この加圧装置21から、配管P1を介してブロー成形に使用する加圧液体Lを供給する加圧液体供給部22に、また配管P3を介して加圧気体Aを供給する加圧気体供給部23に加圧流体が供給される。
加圧液体供給部22、加圧気体供給部23はプランジャーポンプ状であるが、その動力源は上記した加圧装置21からの加圧流体を利用するものである。
勿論、装置の全体的なレイアウト、制御のし易さ等を考慮してたとえば加圧気体供給部23のための加圧装置を別途配設することもできる。
また、加圧液体供給部22、加圧気体供給部23には、図示したプランジャー等ポンプ状のものの他にも2部屋を有するピストン内蔵のシリンダー等のものを使用することができる。
ブロー成形は次の(1)〜(5)に記載した工程を順次、実施する。
(1)図2に示すように口筒部32を除く部分を延伸ブロー成形に適した温度に加熱したプリフォーム31を、口筒部32を上方に突出させた状態でブロー成形用の金型1に装着し、型締めする。
(2)図3に示すように、組付け固定した隔壁部材11とブローノズル4をロッド8と共に口筒部32の上方から下降させ嵌合筒片5の先端部を口筒部32に嵌入する。
(3)図4に示すようにロッド8の先端部を所定の長さD、プリフォーム31内に挿入する。(図4の例では、プリフォーム31の底部近傍にまで挿入した状態としている。)
(4)図1の加圧液体供給部22から、図5に示すように導入筒部6の貫通流路6aを介して、導入路Fiを経てプリフォーム31内に加圧液体Lを供給し、プリフォーム31を膨張状に延伸し、金型1のキャビティ2に沿って容器41を賦形する。
(5)上記のように容器41が賦形され後に、加圧液体Lの供給を、電磁バルブVaを閉状態にして停止し、図6に示されるように、ロッド8の先端部を容器41内から脱挿入し、図3の位置まで引き上げる。
そして、組付け固定した隔壁部材11とブローノズル4を図2に示される位置まで、口筒部32の上方に上昇させ、さらに金型1を型開きして液体Lが充填した容器41を取り出し、口筒部32をキャップ(図示省略)でシールし製品とする。
さらに電磁バルブVbを介して外部から内部に加圧した気体を供給することもできる。
なお、加圧液体Lにより膨張状に延伸する(4)の工程は、延伸ロッド8aによる縦延伸工程と略同時に実施することもできる。
容器41の賦形後に、延伸ロッド8aを、その先端が容器41内の所定高さ位置になるまで引き上げ、この延伸ロッド8aを引き上げた分さらに加圧液体Lを供給した後に加圧液体Lの供給を電磁バルブVaを閉状態にして停止し、その後、延伸ロッド8aの先端部を容器41内から完全に脱挿入する方法も採用することができ、このような方法によれば、延伸ロッド8aの径を特に細めに設定する必要はない。
2 ;キャビティ
4 ;ブローノズル
5 ;嵌入筒片
5a;周段部
6 ;導入筒部
6a;貫通流路
6b;通気孔
7a、7b;シール部材
8 ;ロッド
8a;延伸ロッド
11;隔壁部材
12;支持鍔片
21;加圧装置
22;加圧液体供給部
23;加圧気体供給部
A ;加圧気体
Fi;導入路
Hs;ヘッドスペース
L ;(加圧)液体
Ls:液面
P1〜P4;配管
S ;空間
31;プリフォーム
32;口筒部
33;ネックリング
41;容器
101;金型
103;ネック支持鍔部
104;組付け凹部
105;ブローノズル
110;ガイド筒部
111;挿通孔
116;ロッド
Claims (5)
- 上端に口筒部(32)を起立設した有底筒状のプリフォーム(31)のブロー成形装置であって、
ブロー成形用の金型(1)と、前記プリフォーム(31)を金型(1)に装着した状態で前記口筒部(32)に密に連通するブローノズル(4)を有し、
前記ブローノズル(4)に挿通するようにロッド(8)を配設し、前記ロッド(8)の先端部を前記プリフォーム(31)内に挿入させた状態で、前記ブローノズル(4)と前記ロッド(8)で形成される筒状の導入路(Fi)を介して前記プリフォーム(31)内に供給される加圧液体(L)により前記金型(1)のキャビティに沿って膨張状に容器(41)を賦形する構成とし、
前記容器(41)が賦形され、加圧液体(L)の供給が停止された状態で前記ロッド(8)を前記容器(41)内から脱挿入する構成とし、前記ロッド(8)の先端部の形状及び挿入位置により液体(L)を充填した状態で成形された前記容器(41)におけるヘッドスペース(Hs)を所定の量に制御する構成とし、
前記ブローノズル(4)の周壁に、該ブローノズル(4)の外部と内部を連通するための通気孔(6b)を開閉可能に配設し、
前記容器(41)が賦形され、加圧液体(L)の供給を停止した後、前記ロッド(8)を前記容器(41)内から脱挿入する際に、前記通気孔(6b)を開状態として前記ブローノズル(4)の外部と内部を連通状態として、前記ロッド(8)の脱挿入に起因する前記容器(41)内の減圧状態を緩和する構成としたブロー成形装置。 - 前記ブローノズル(4)の先端に前記プリフォーム(31)の口筒部(32)に嵌入する嵌入筒片(5)を配設し、該嵌入筒片(5)の外周壁に先端に向かって縮径する周段部(5a)を周設し、該周段部(5a)と前記口筒部(32)の上端面のシール部材(7a)を介した当接により、前記ブローノズル(4)を口筒部(32)に密に連通する構成とした請求項1記載のブロー成形装置。
- 前記プリフォーム(31)を縦延伸するための延伸ロッド(8a)を、前記ロッド(8)とした請求項1または2記載のブロー成形装置。
- 請求項1、2または3記載のブロー成形装置を使用した合成樹脂製容器の製造方法であって、
有底筒状のプリフォーム(31)の口筒部(32)を外部に突出させた状態でブロー成形用の金型(1)に装着し、
前記ロッド(8)の先端部を前記プリフォーム(31)内に挿入し、
加圧液体(L)を、前記導入路(Fi)を介して前記口筒部(32)から前記プリフォーム(31)内に供給し、該加圧液体(L)により前記金型(1)のキャビティ(2)の形状に沿って容器(41)を膨張状に賦形し、
前記容器(41)が賦形された後、加圧液体(L)の供給を停止し、
前記ロッド(8)の先端部を前記容器(41)内から脱挿入し、
液体(L)を充填した状態で成形された前記容器(41)におけるヘッドスペース(Hs)を所定の量に制御するとともに、
前記容器(41)が賦形され、加圧液体(L)の供給を停止した後、前記ロッド(8)を前記容器(41)内から脱挿入する際、前記通気孔(6b)を開状態として前記ブローノズル(4)の外部と内部を連通状態として、前記ロッド(8)の脱挿入に起因する前記容器(41)内の減圧状態を緩和する構成としたことを特徴とする合成樹脂製容器の製造方法。 - 縦延伸するための延伸ロッド(8a)を前記ロッド(8)とし、該延伸ロッド(8a)で前記プリフォーム(31)を縦方向に延伸すると共に、加圧液体(L)を前記導入路(Fi)を介して前記口筒部(32)から前記プリフォーム(31)内に供給し、該加圧液体(L)により前記金型(1)のキャビティ(2)の形状に沿って前記容器(41)を膨張状に賦形する構成とした請求項4記載の合成樹脂製容器の製造方法。
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A912 | Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board |
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A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
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