JP6184645B1 - オゾン供給装置およびオゾン供給方法 - Google Patents

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Abstract

オゾン発生器(2)と、吸着塔(3)と、待機部(7)と、減圧装置(8)と、オゾン供給部(9)と、低温冷媒循環器(5)と、生成したオゾン化ガスを冷却された吸着剤(4)に吸着させ、吸着剤(4)に吸着させたオゾン化ガスを脱着させて濃縮する制御部(10)とを備え、制御部(10)は、吸着塔(3)の吸着剤(4)から脱着させたオゾン化ガスを待機部(7)に待機させる待機状態のときの吸着塔(3)内の圧力を、吸着のときの吸着塔(3)内の圧力よりも低くする。

Description

この発明は、吸着現象を利用してオゾンを濃縮および貯蔵するオゾン供給装置およびオゾン供給方法に関するものである。
オゾンは強力な酸化剤として水環境浄化、半導体洗浄等、多岐に渡る分野で利用されており、近年の環境意識の高まりにより、高濃度かつ高効率なオゾン発生技術への要求が高まっている。オゾン発生器単体の発生オゾン純度の上限値は体積分率20%程度であり、オゾンは自己分解する性質があるため常温での気相保管は困難である。間欠的なオゾン処理を行うためには、その都度オゾン発生を行う必要がある。吸着現象を利用してオゾンの貯蔵および濃縮を行い、高純度のオゾン化ガスを間欠的に供給する手法が開示されている(例えば、特許文献1、2)。また、貯蔵したオゾンを脱着させるために、吸着塔を減圧する方法(例えば、特許文献3)と、吸着塔を昇温する方法(例えば、特許文献2)とが開示されている。上記特許文献1−3の開示発明では、需要が生じてからオゾンの脱着を行うため、オゾン要求に対して即時にオゾンを供給できない問題があった。
これに対し、オゾン脱着前に予備加熱を行う待機工程を設け、要求に対して即時に脱着を開始し供給する手法が開示されている(例えば、特許文献4)。
特開平11−43307号公報(段落[0018]〜[0023]および図1) 特公昭61−011881号公報(2頁右欄、3頁右欄〜4頁右欄、および図3、5) 特許第3837280号公報(段落[0017]および図1) 特公昭63−013928号公報(2頁右欄〜3頁左欄、および図2)
しかし、特許文献4の開示発明では、待機工程中でのオゾン自己分解により、オゾン利用効率が低下する問題がある。
この発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、オゾン要求に対する濃縮オゾン供給の応答性を改善し、オゾン利用効率を向上できるオゾン供給装置およびオゾン供給方法を提供することを目的とする。
この発明に係るオゾン供給装置は、オゾン化ガスを生成するオゾン発生器と、生成したオゾン化ガスを内部の吸着剤に吸着させる吸着塔と、吸着塔の吸着剤から脱着させたオゾン化ガスを待機させる待機部と、吸着塔および待機部の圧力を低下させる減圧装置と、脱着させたオゾン化ガスを供給対象に供給するオゾン供給部と、吸着剤を冷却する低温冷媒循環器と、オゾン発生器、吸着塔、待機部、および減圧装置を接続するガス流路のガス流を制御し、生成したオゾン化ガスを冷却された吸着剤に吸着させ、吸着剤に吸着させたオゾン化ガスを脱着させてオゾンを濃縮する制御部とを備え、減圧装置は、待機部とオゾン供給部との間に接続され、制御部は、脱着させたオゾン化ガスを待機部に待機させる待機状態のときの吸着塔内の圧力を、吸着のときの吸着塔内の圧力よりも低くするものである。
この発明に係るオゾン供給方法は、オゾン発生器と、内部に吸着剤が充填された吸着塔と、オゾン化ガスを待機させる待機部と、オゾン化ガスを供給するオゾン供給部と、待機部とオゾン供給部との間に接続された減圧装置と、吸着剤を冷却する低温冷媒循環器と、を備えたオゾン供給装置を用い、オゾン発生器で発生したオゾン化ガスを、吸着塔に導入し、冷却された吸着剤にオゾン化ガスを吸着する吸着工程と、減圧装置で吸着塔を減圧して吸着塔内のガス中オゾン純度を高める濃縮工程と、濃縮された高純度オゾン化ガスを吸着塔および待機部の内部に封じ切り、待機する待機工程と、高純度オゾン化ガスを供給する供給工程と、を備えたものである。
この発明に係るオゾン供給装置は、吸着塔の吸着剤から脱着させたオゾン化ガスを待機させる待機部を備える構造であるため、任意のタイミングで高純度オゾン化ガスを即時供給でき、待機中におけるオゾンの自己分解を抑制し、オゾン利用効率を向上させることができる。
この発明に係るオゾン供給方法は、濃縮された高純度オゾン化ガスを吸着塔および待機部の内部に封じ切り待機する待機工程を備えるため、任意のタイミングで高純度オゾン化ガスを即時供給でき、待機中におけるオゾンの自己分解を抑制し、オゾン利用効率を向上させることができる。
この発明の実施の形態1のオゾン供給装置に係る構成を示す系統概略図である。 この発明の実施の形態1のオゾン供給方法に係るフローチャートである。 この発明の実施の形態1のオゾン供給装置に係る比較例の説明図である。 この発明の実施の形態1のオゾン供給装置に係る工程概要図である。 この発明の実施の形態1のオゾン供給装置に係る比較例の工程概要図である。 この発明の実施の形態1のオゾン供給装置に係る他の構成を示す系統概略図である。 この発明の実施の形態1のオゾン供給装置に係る他の構成を示す系統概略図である。 この発明の実施の形態1のオゾン供給装置に係る他の構成を示す系統概略図である。 この発明の実施の形態1のオゾン供給装置に係る他の構成を示す系統概略図である。 この発明の実施の形態2のオゾン供給装置に係る構成を示す系統概略図である。 この発明の実施の形態2のオゾン供給装置に係る吸着塔内圧力とオゾン純度の関係を示す特性図である。 この発明の実施の形態3のオゾン供給装置に係る構成を示す系統概略図である。 この発明の実施の形態4のオゾン供給装置に係る構成を示す系統概略図である。 この発明の実施の形態5のオゾン供給装置に係る構成を示す系統概略図である。 この発明の実施の形態6のオゾン供給装置に係る構成を示す系統概略図である。 この発明の実施の形態7のオゾン供給装置に係る構成を示す系統概略図である。 この発明の実施の形態9のオゾン供給装置に係る構成を示す系統概略図である。
実施の形態1.
実施の形態1は、オゾン発生器と、内部に吸着剤が充填された吸着塔と、オゾン化ガスを待機させる待機部と、減圧装置と、オゾン化ガスを供給するオゾン供給部と、吸着剤を冷却する低温冷媒循環器と、オゾン化ガスを吸着剤に吸着させ、吸着剤に吸着させたオゾン化ガスを脱着させて濃縮する制御部とを備えるオゾン供給装置、
および吸着工程と、濃縮工程と、待機工程と、供給工程とを備えるオゾン供給方法に関するものである。
以下、実施の形態1に係るオゾン供給装置の構成、およびオゾン供給方法について、オゾン供給装置の構成を示す系統概略図である図1、オゾン供給方法のフローチャートである図2、比較例の説明図である図3、オゾン供給装置の工程概要図である図4、比較例の工程概要図である図5、およびオゾン供給装置の他の構成を示す系統概略図である図6〜図9に基づいて説明する。
なお、系統概略図において、同一あるいは相当部分は、同一の符号を付している。
実施の形態1の説明では、実施の形態1のオゾン供給装置およびオゾン供給方法の特徴を明確にするため、比較例のオゾン供給装置の構成および工程概要をあわせて説明する。
本説明において、オゾン純度は対象ガス中の全粒子数に対するオゾン粒子数の割合を示す用語、オゾン分圧は単位体積に含まれるオゾン粒子の絶対数を示す用語として、両者を区別して使用する。
まず、実施の形態1のオゾン供給装置の構成を図1に基づいて説明する。
図1は、オゾン供給装置の構成を示す系統概略図である。オゾン供給装置100は、原料ガス源1、オゾン発生器2、吸着塔3、低温冷媒循環器5、待機部7、減圧装置8、オゾン供給部9、および制御部10を備える。
原料ガス源1から酸素を含む原料ガスがオゾン発生器2に導入され、原料ガスがオゾン化される。オゾン化ガスは、吸着剤4が内部に充填された吸着塔3へと導入され、オゾン化ガス中のオゾンが吸着剤4表面に吸着される。
吸着塔3は、周囲を低温冷媒6で囲まれており、低温冷媒循環器5は、低温冷媒6を循環させ、吸着塔3を冷却することで吸着剤4の温度を低温に維持している。
また待機部7の外壁は、例えば断熱材で被覆する、または真空断熱する方法で外気と断熱することで、待機部7に封じ切られたオゾン化ガスの温度上昇を防止する。
吸着塔3および待機部7の内壁面は、実際にオゾン供給装置100を使用する前に、使用予定オゾン分圧よりも高いオゾン分圧を有するオゾン化ガスに曝露して不動態化しておくことが望ましい。吸着塔3および待機部7の内壁面を不動態化しておくことで、内壁面とオゾンとが接触することで生じるオゾンの分解を抑制することができる。
オゾン発生器2と吸着塔3とを接続するガス流路の吸着塔入口にはバルブV1が設置されている。吸着塔3と待機部7とを接続するガス流路の待機部入口にはバルブV2が設置され、このガス流路にはガスを抽出し系外に排出するためのバルブV3が設置されている。待機部7と減圧装置8とを接続するガス流路の減圧装置入口にはバルブV4が設置されている。これらのバルブV1〜V4は制御バルブであり、制御部10で開閉制御される。すなわち、制御部10は制御バルブであるバルブV1〜V4を制御することで、ガス流路のガス流を制御する。
オゾン供給装置100で生成されたオゾン化ガスは、オゾン供給部9から供給対象11に供給される。
次に、オゾン供給装置100の動作を説明する。
オゾン供給装置100の動作は、冷却された吸着剤4にオゾンを吸着する吸着工程と、吸着剤4が充填された吸着塔3を減圧して吸着塔3内のガス中オゾン純度を高める濃縮工程と、濃縮された高純度オゾン化ガスを吸着塔3および待機部7内に封じ切り、任意の時間待機する待機工程と、高純度オゾン化ガスを供給対象11に供給する供給工程と、から成る。
次に、吸着工程、濃縮工程、待機工程、供給工程の各工程の動作を具体的に説明する。
吸着工程において、酸素を含む原料ガスが原料ガス源1からオゾン発生器2へ導入され、オゾン発生器2は原料ガスをオゾン化する。制御部10は、バルブV1およびバルブV3を開状態、バルブV2およびバルブV4を閉状態とし、オゾン化ガスは吸着塔3へと導入され、冷却された吸着剤4にオゾンが吸着される。
吸着剤4は、酸素、窒素、窒素酸化物等、オゾン化ガスに含まれるオゾン以外のガス種(以降、原料ガス種と記載する)に比べ、オゾンを優先的に吸着するものを選定する。吸着剤4として、例えばシリカゲルが使用される。吸着剤4の吸着特性により、吸着剤4表面でのオゾン純度はオゾン化ガス中のオゾン純度よりも高くなる。
吸着剤4の温度は低いほど、吸着剤4へのオゾンの吸着量は多くなる。このため、低温冷媒循環器5は吸着塔3の周囲に低温冷媒6を循環させ、吸着剤4の温度を低温に維持する。吸着されなかったオゾンおよび原料ガス種はバルブV3を通り系外に排出される。
吸着剤4へのオゾンの吸着量が一定量に達するか、一定時間が経過するか、または工程移行信号が外部より入力される等、予め設定した条件を満たすと、濃縮工程に移行する。
濃縮工程においては、吸着剤4に吸着された原料ガス種を優先的に脱着させて排気することで、オゾン純度を向上させる。濃縮工程においては、バルブV1およびバルブV3は閉状態、バルブV2およびバルブV4は開状態とし、減圧装置8を用いて吸着塔3内を減圧する。
減圧装置8としては、例えば真空ポンプ、エジェクタが使用される。減圧装置8として真空ポンプを使用した場合、真空ポンプの二次側は正圧となるため、供給対象11の圧力を吸着塔3の圧力よりも低くする必要はなく、供給対象11の自由度が高まる。
吸着剤4の吸着特性により、原料ガス種の吸着剤4からの脱着率に比べ、オゾンの吸着剤4からの脱着率は低いため、吸着塔3が減圧されると、吸着塔3内のオゾン以外の原料ガス種が優先的に排気され、吸着塔3内のオゾン純度が高まる。
このように、供給対象11の前段に真空ポンプ等のように二次側が正圧となる減圧装置8を備えることで、供給対象11の気相圧力よりも、吸着塔3内の圧力が低い状態で、オゾン化ガスを供給対象11に供給することができる。
待機工程においては、制御部10はバルブV1、バルブV3およびバルブV4を閉状態とし、濃縮工程を経てオゾン純度が高められた吸着塔3内オゾン化ガスは、吸着塔3および待機部7内に封じ切られる。
制御部10はバルブV1、バルブV3、およびバルブV4を任意の時間閉状態に維持し、オゾン要求信号を待機する。
次に供給工程について説明する。
予め設定した任意の時間経過する、又は外部からオゾン要求信号が入力される等、設定した条件を満たすと、オゾン供給装置100は供給工程に移行し、減圧装置8を用いて吸着塔3を負圧に維持したまま、オゾン供給部9により供給対象11へ高純度オゾン化ガスを供給する。
オゾン供給部9は、供給対象11が気相オゾンを要求する場合、例えばガス配管、エジェクタ等であり、供給対象11が液相オゾンを要求する場合、例えば散気管、エジェクタ等である。エジェクタを用いた場合、減圧装置8とオゾン供給部9との機能を一つのエジェクタで担当させてもよい。
以上説明した吸着工程、濃縮工程、待機工程、供給工程の各工程から成るオゾン供給方法を適用して、高純度オゾン化ガスを生成して、供給する処理を図2のフローチャートに基づいて説明する。
なお、本実施の形態1のオゾン供給方法は、オゾン発生器2と、内部に吸着剤4が充填された吸着塔3と、オゾン化ガスを待機させる待機部7と、減圧装置8と、オゾン化ガスを供給対象に供給するオゾン供給部9と、を備えたオゾン供給装置100を用い、以下のステップ1(S01)からステップ4(S04)の工程から成るものである。
なお、図3のフローチャートでは、ステップ5(S05)に運転継続判定処理を追加して、運転を継続できるフローとしている。
ステップ1(S01)の吸着工程では、オゾン発生器2で発生したオゾン化ガスを、吸着塔3に導入し、冷却された吸着剤4にオゾン化ガスを吸着する。
ステップ2(S02)の濃縮工程では、減圧装置8で吸着塔3を減圧して吸着塔3内のガス中オゾン純度を高める。
ステップ3(S03)の待機工程では、濃縮された高純度オゾン化ガスを吸着塔3および待機部7の内部に封じ切り、任意の時間待機する。
ステップ4(S04)の供給工程では、高純度オゾン化ガスをオゾン供給部9から供給する。
ステップ5(S05)では、運転を継続するか否かの判定を行い、運転継続する場合は、ステップ1(S01)の吸着工程に戻る。運転継続しない場合は、オゾン供給装置100の運転を終了する。
ここで、比較例のオゾン供給装置の一般的構成について、図3に基づいて説明する。
比較例のオゾン供給装置は、原料ガス源1、オゾン発生器2、吸着塔3、低温冷媒循環器5を備え、濃縮したオゾン化ガスを供給対象11に供給する。
原料ガス源1からオゾン発生器2に導入され、オゾン化されたオゾン化ガスは、吸着剤4が充填された吸着塔3へと導入され、オゾン化ガス中のオゾンが吸着剤4表面に吸着される。低温冷媒循環器5は低温冷媒6を循環させ、吸着塔3を冷却することで吸着剤4の温度を低温に維持している。吸着工程において、バルブV1およびバルブV3は開状態、バルブV2は閉状態であり、所定量のオゾンが吸着剤に吸着されると、オゾン発生を停止する。オゾンを供給対象11に供給する際には、バルブV1およびバルブV3は閉状態、バルブV2を開状態とし、吸着塔3内の吸着剤4からオゾンを脱着させることで、高純度オゾン化ガスを間欠的に供給する。
ここで、オゾンを脱着させる代表的な方法として、吸着塔3を減圧する方法と、吸着塔3を昇温する方法とがある。
比較例のオゾン供給装置によれば、オゾン発生器2を連続運転する必要がないため電力消費および原料ガス消費を抑制できるとともに、オゾン発生器単体では生成できない高い純度(純度50%以上)のオゾン化ガスを供給することが可能である。
しかし、比較例のオゾン供給装置においては、オゾン需要が生じてからオゾンの脱着を開始するため、供給対象11からのオゾン要求に対して即時にオゾンを供給することができないという問題があった。
本実施の形態1のオゾン供給装置100は、単に待機部7および待機工程を有するだけでなく、吸着塔3を減圧する濃縮工程とオゾン供給工程との間に待機工程を設けることが重要である。従来の濃縮オゾン化ガス供給装置では、待機時のオゾン自己分解反応に着目していなかったため、待機工程の順序が適切に設定されていなかった。また、減圧装置8は濃縮工程および供給工程のいずれにおいても運転する必要があるため、濃縮工程と供給工程を連続して行うのが一般的であった。
これに対し本発明では、待機部7を減圧装置8の直前に設置し、濃縮工程を経た後の高純度オゾン化ガスを待機部7に待機させることで、供給対象11からオゾン要求を受けてから高純度オゾンを供給するまでの時間差を低減するとともに、待機工程におけるオゾンの自己分解を大幅に抑制することができる。
実施の形態1のオゾン供給装置100において、待機部7を設置し、濃縮工程の後に待機工程を設けた効果について、図4、5の工程概要図に基づいて説明する。
実施の形態1のオゾン供給装置100の吸着工程、濃縮工程、待機工程、供給工程の各工程における吸着塔3内圧力、オゾン純度、およびオゾン分圧の時間変化の例を図4に示す。
図4において、Aは吸着塔3内の圧力を表し、Bはオゾン要求信号を表している。Cは吸着塔3内のオゾン純度を表し、Dは吸着塔3内のオゾン分圧を表し、Eは待機時のオゾン分解量を表している。なお、待機時のオゾン分解量(E)は、待機工程の開始時と終了時の吸着塔3内のオゾン分圧の差に相当する。
濃縮工程の前に待機工程を設けた比較例のオゾン供給装置における、吸着塔3内の圧力、オゾン純度、およびオゾン分圧の時間変化の例を図5に示す。
図5において、Aは吸着塔3内の圧力を表し、Bはオゾン要求信号を表している。Cは吸着塔3内のオゾン純度を表し、Dは吸着塔3内のオゾン分圧を表し、Eは待機時のオゾン分解量を表している。図5においても、待機時のオゾン分解量(E)は、待機工程の開始時と終了時の吸着塔3内のオゾン分圧の差に相当する。
実施の形態1のオゾン供給装置100では、図4に示すように、濃縮工程を終えた吸着塔3内のオゾン化ガスは高オゾン純度となっているため、待機工程でこの高オゾン純度を維持することで、供給工程への移行時には即時に高純度オゾン化ガスを供給できる。また、待機工程において吸着塔3は減圧されており、吸着工程時に比べてオゾン純度は高いがオゾン分圧は低い状態となっている。なお、待機工程においては、吸着塔3と同様に待機部7も減圧されている。
一方、比較例のオゾン供給装置では、図5に示すように、待機工程時に吸着塔3内オゾン純度は低いがオゾン分圧は高い状態となっている。このため、オゾンの供給要求が発生した際に濃縮工程を実施するため時間の遅延が生じる。また、待機時のオゾン自己分解に起因する無効消費が大きいことが、図4、5の待機時のオゾン分解量(E)の差から明らかである。
以上説明のように、実施の形態1のオゾン供給装置100では、オゾンの自己分解反応が抑制され、生成したオゾンを効率的に利用できる。以下に、オゾン自己分解反応の抑制効果について記述する。
まず、オゾン自己分解反応とオゾン自己分解反応速度について説明する。
オゾン自己分解反応とは、オゾンが処理対象と反応する前にオゾン同士で反応して酸素分子に戻ってしまう現象であり、オゾン自己分解反応が起こると生成したオゾンの利用効率が低下する。
気相中のオゾン自己分解反応は、オゾン(O)、酸素分子(O)、酸素原子(O)等による複数の素反応から構成されるが、総合的には式1で表される。
+O→3O (式1)
式1の反応速度係数kの報告例は少ないが、「NIST Chemical Kinetics Database, Standard Reference Database 17, Version 7.0 (Web Version) Release 1.6.8 http://kinetics.nist.gov/kinetics/」では温度をT[K]として
=7.47×10−12×exp(−9310/T)[cm/s](式2)
と報告されている。
オゾン自己分解反応速度vは、オゾン分圧をCoz[/cm]として、
=k×Coz[/s] (式3)
と表される。即ち、オゾン純度が同じであっても、高温であるほど、また、オゾン分圧が高いほど、自己分解反応は速くなる。
例えば、オゾン純度10%の場合、2気圧におけるオゾン分圧は、大気圧下でのオゾン分圧の2倍であるから、2気圧におけるオゾン自己分解反応速度は大気圧下でのオゾン自己分解反応速度の4倍となる。ここで、吸着塔を昇温した状態で待機させると、吸着工程に比べて待機工程における吸着塔内の温度が高くなり、オゾン自己分解が速く進行してしまうため、生成したオゾンの利用効率が低下してしまう。
次に、実施の形態1のオゾン供給装置100におけるオゾン自己分解反応速度を計算して、比較例のオゾン供給装置に対する効果を具体的に説明する。
まず、比較例のオゾン供給装置を例にとり、待機時のオゾン自己分解速度を計算する。比較例では、オゾン脱着を開始せずに待機工程に入り、待機工程における温度は0℃、オゾン純度は大気圧で、35wt%=26vol%以上である。このとき、オゾン分圧はCoz=7.09×1018[/cm]であるから、式3より、オゾン自己分解速度はv=3.57×1011[/s] となる。
一方で、実施の形態1のオゾン供給装置100では、例えば−15℃においてオゾン純度9.3vol%で吸着を行った場合、吸着塔3内圧力を絶対圧で20kPaまで減圧することで、47vol%のオゾン純度が得られる。
オゾン供給装置100では、吸着塔3を減圧してオゾンを脱着させた状態で待機工程に移行するので、待機工程におけるオゾン分圧はCoz=2.76×1018[/cm]である。また、濃縮工程および待機工程において吸着塔3および待機部7を昇温しないため、吸着塔3および待機部7の温度は−15℃以下であり、オゾン自己分解速度はv=7.26×10[/s]以下となる。即ち、比較例のオゾン供給装置のように高温かつ高オゾン分圧で待機工程に移行する場合のオゾン自己分解速度に比べ、実施の形態1のオゾン供給装置100では、待機工程におけるオゾン自己分解速度はおよそ1/50程度になり、待機工程中でのオゾン消費が大幅に抑制される。
以上説明したように、実施の形態1のオゾン供給装置100では、オゾン化ガスを高オゾン純度にした状態で待機させる待機部7を設ける、またオゾン供給方法では、オゾン化ガスを高オゾン純度にした状態で待機させる待機工程を設けている。このため、供給対象11でオゾン要求が発生した際には、即時に高純度オゾン化ガスを供給することができる。さらに、待機工程において吸着塔3および待機部7が減圧状態に維持され、オゾンの自己分解速度が低減されることで、待機中のオゾン消費が抑制され、オゾン利用効率が向上する。
次に、実施の形態1のオゾン供給装置100とは異なる構成のオゾン供給装置について、順次説明する。
まず、図6に系統概略図を示すオゾン供給装置101について説明する。
オゾン供給装置100との違いは、待機部7を低温冷媒6により冷却している点である。このように待機部7を低温冷媒6により冷却することで、待機工程における待機部7の温度が吸着塔3の温度と同等の低温になり、待機部7内でのオゾン自己分解速度が低減される。このため、貯蔵したオゾンの利用効率が向上する。
図6のオゾン供給装置101では、低温冷媒6は待機部7、吸着塔3の順で流れているが、流れる方向は逆順でもよく、また吸着塔3と待機部7とを並列に冷却してもよい。
次に、図7に系統概略図を示すオゾン供給装置102について説明する。
オゾン供給装置100との違いは、吸着塔3が待機部7の機能を併せ持つ点である。
濃縮工程において吸着塔3が減圧され、吸着塔3内の圧力が予め設定した値を下回ると、制御部10はバルブV2を閉状態として、吸着塔3を封じ切り待機工程に移行する。待機工程においては、吸着塔3内は減圧状態となっているため、オゾン自己分解速度を小さく維持できる。
このように吸着塔3が待機部7の機能を併せ持つ構成にすれば、オゾン供給装置100に比較して、供給対象11からオゾン要求を受けて高純度オゾンを供給する応答性は若干低下する。しかし、待機部7およびバルブV4が省略されるため、オゾン供給装置に必要な部材が少なくなるとともに、制御部10によるバルブ制御が簡略化される。
次に、図8に系統概略図を示すオゾン供給装置103について説明する。
オゾン供給装置100との違いは、吸着工程において吸着塔3から排気されるガスを再びオゾン発生器2に循環導入させる経路を有する点である。
吸着工程において吸着塔3から排出されたオゾン化ガス(以降、排出ガスと記載する)は、バルブV3を経てオゾン分解塔21に導入される。吸着剤4に吸着されなかったオゾン化ガス中のオゾンはオゾン分解塔21において分解され、酸素となる。
排出ガスは酸素を含むため、原料ガスとして再利用可能である。したがって、オゾン分解塔21を通過した排出ガスは、ガス圧縮器22で昇圧された後、原料ガスとしてオゾン発生器2に再導入される。
このように吸着塔3から排気される排出ガスを再びオゾン発生器2に循環導入させる構成にすれば、原料ガスの再利用がなされるため、オゾン製造コストが低減される。
吸着工程においてオゾン化ガス中のオゾンが吸着剤4に全量吸着され、吸着塔から排出されるガスにオゾンが含まれない場合、オゾン分解塔21は省略してもよい。
次に、図9に系統概略図を示すオゾン供給装置104について説明する。
オゾン供給装置100との違いは、原料ガス源1からオゾン発生器2を介さずに吸着塔3へ原料ガスを供給する分岐経路と、分岐経路における原料ガスの流量を制御する流量制御器23とを有する点である。
オゾン供給装置から出力するオゾン化ガス中のオゾン純度は、供給工程時の吸着塔3内の圧力と一対一に対応している。しかし、減圧装置8またはオゾン供給部9が圧力調整機能を有さない場合、供給工程においては常に最大オゾン純度のオゾン化ガスが出力される。
オゾン供給装置104では、オゾン供給工程において吸着塔3内に原料ガスを導入し、原料ガスの流量を変化させることで、吸着塔3内圧力を調整し、吸着剤4から脱着させるオゾン化ガス中のオゾン純度を制御できる。
オゾン供給装置104の構成にすれば、減圧装置8およびオゾン供給部9が圧力調整機能を有さない場合でも、最大発生オゾン純度以下で所望の純度のオゾン化ガスを供給対象11へ供給できる。
以上説明したように、実施の形態1のオゾン供給装置100は、オゾン発生器と、内部に吸着剤が充填された吸着塔と、オゾン化ガスを待機させる待機部と、減圧装置と、オゾン化ガスを供給するオゾン供給部と、吸着剤を冷却する低温冷媒循環器と、オゾン化ガスを吸着剤に吸着させ、吸着剤に吸着させたオゾン化ガスを脱着させて濃縮する制御部とを備え、待機部はオゾン化ガスを高オゾン純度にした状態で待機させる。また、オゾン供給方法は、吸着工程と、濃縮工程と、待機工程と、供給工程とを備え、待機工程はオゾン化ガスを高オゾン純度にした状態で待機させる。
このため、実施の形態1のオゾン供給装置およびオゾン供給方法は、供給対象でオゾン要求が発生した際には、即時に高純度オゾン化ガスを供給することができる。さらに、待機工程において吸着塔および待機部が減圧状態に維持され、オゾンの自己分解速度が低減されることで、待機中のオゾン消費が抑制され、オゾン利用効率が向上する。
実施の形態2.
実施の形態2のオゾン供給装置は、実施の形態1のオゾン供給装置100に圧力計を追加して、吸着塔3および待機部7内の圧力を制御する構成としたものである。
以下、実施の形態2のオゾン供給装置について、構成を示す系統概略図である図10および吸着塔内圧力とオゾン純度の関係を示す特性図である図11に基づいて、実施の形態1との差異を中心に説明する。図10において、実施の形態1の図1と同一あるいは相当部分は、同一の符号を付している。
実施の形態2のオゾン供給装置の基本的な構成は実施の形態1のオゾン供給装置100と同様であるが、オゾン供給装置200においては吸着塔3の後段に圧力計204が設けられている。圧力計204は、濃縮工程における吸着塔3後段の圧力を測定し、測定結果を制御部10に送信する。
制御部10は、濃縮工程において圧力計204の測定値が、予め設定した圧力値を下回ったことを条件として、待機工程への移行指令を出力する。
ここで、発明者らは、濃縮工程および供給工程において吸着塔3から出力されるオゾン化ガス中のオゾン純度が、吸着塔3内温度に依存せず、吸着塔3内圧力に一意に依存することを見出した。
図11は、吸着塔3内温度を変化させた場合の、供給オゾン化ガス中オゾン純度の吸着塔3内圧力依存性を示しており、この依存性が吸着塔3内温度によって変化しないことを明確に示している。なお、図11の横軸は吸着塔内の圧力(任意単位)であり、縦軸は吸着塔出口のオゾン密度(任意単位)である。
上記の結果より、所望のオゾン純度に対応する圧力値を予め設定しておくことで、吸着塔3の温度が変化しても、所望のオゾン純度で待機工程に移行することが可能であることがわかる。このため、圧力値を参照して吸着塔3内オゾン純度を制御することにより、高速な制御が可能となる。
本実施の形態2において、オゾン供給装置101(図6)のように待機部7を低温冷媒6で冷却してもよい。またオゾン供給装置102(図7)のように吸着塔3が待機部7の機能を兼ね備えてもよい。またオゾン供給装置103(図8)のように酸素リサイクル機構を備えてもよい。またオゾン供給装置104(図9)のようにオゾン純度調整用原料ガス導入ラインを設けてもよい。
以上説明したように、実施の形態2のオゾン供給装置は、実施の形態1のオゾン供給装置に圧力計を追加して、吸着塔および待機部内の圧力を制御する構成としたものである。したがって、実施の形態1のオゾン供給装置と同様に、供給対象でオゾン要求が発生した際には、即時に高純度オゾン化ガスを供給することができ、待機中のオゾン消費が抑制され、オゾン利用効率を向上させることができる。さらに、圧力を参照して工程制御することで、高速な制御応答性を得ることができる。
実施の形態3.
実施の形態3のオゾン供給装置は、実施の形態1のオゾン供給装置100にオゾン計を追加して、吸着塔3および待機部7内のオゾン純度およびオゾン分圧を制御する構成としたものである。
以下、実施の形態3のオゾン供給装置について、構成を示す系統概略図である図12に基づいて、実施の形態1との差異を中心に説明する。図12において、実施の形態1の図1と同一あるいは相当部分は、同一の符号を付している。
実施の形態3のオゾン供給装置300の基本的な構成は実施の形態1のオゾン供給装置100と同様であるが、オゾン供給装置300においては吸着塔3の後段にオゾン計24が設けられている。
オゾン計24は、濃縮工程における吸着塔3内のオゾン純度およびオゾン分圧を測定し、測定結果を制御部10に送信する。
制御部10は、以下の2つの条件を両方満たした際に待機工程への移行を可能とする。
(条件1)濃縮工程における吸着塔3内のオゾン純度が、予め設定した目標オゾン純度以上の純度に到達している。
(条件2)濃縮工程における吸着塔3内のオゾン分圧が、吸着工程における吸着塔3内のオゾン分圧よりも低い。
(条件1)を満たした場合、待機工程から供給工程への移行時に即時に高純度オゾン化ガスを供給できる。また、(条件2)を満たした場合、待機工程中でのオゾン自己分解が抑制される。
制御部10において、濃縮工程から待機工程への移行可能条件として、オゾン純度およびオゾン分圧の値をそれぞれ設定できる。オゾン純度およびオゾン分圧の移行可能条件を設定することで、濃縮工程から待機工程への移行時のオゾン分圧を制御することが可能となり、所望の程度でオゾンの自己分解抑制効果を得られる。
なお、実施の形態3のオゾン供給装置300では、オゾン純度およびオゾン分圧の2つの条件を満たした場合、待機工程への移行を可能としたが、いずれか一方の条件を満たした場合、待機工程への移行を可能とすることもできる。
本実施の形態3において、オゾン供給装置101(図6)のように待機部7を低温冷媒6で冷却してもよい。またオゾン供給装置102(図7)のように吸着塔3が待機部7の機能を兼ね備えてもよい。またオゾン供給装置103(図8)のように酸素リサイクル機構を備えてもよい。またオゾン供給装置104(図9)のようにオゾン純度調整用原料ガス導入ラインを設けてもよい。
以上説明したように、実施の形態3のオゾン供給装置は、実施の形態1のオゾン供給装置にオゾン計を追加して、吸着塔および待機部内のオゾン純度およびオゾン分圧を制御する構成としたものである。したがって、実施の形態1のオゾン供給装置と同様に、供給対象でオゾン要求が発生した際には、即時に高純度オゾン化ガスを供給することができ、待機中のオゾン消費が抑制され、オゾン利用効率を向上させることができる。さらに、オゾン自己分解速度を任意に制御でき、所望のオゾン利用効率向上効果を得られる。
実施の形態4.
実施の形態4のオゾン供給装置は、実施の形態1のオゾン供給装置100に温度計と低温冷媒の温度を制御するための冷媒温度制御部を追加したものである。
以下、実施の形態4のオゾン供給装置について、構成を示す系統概略図である図13に基づいて、実施の形態1との差異を中心に説明する。図13において、実施の形態1の図1と同一あるいは相当部分は、同一の符号を付している。
実施の形態4のオゾン供給装置400の基本的な構成は実施の形態1のオゾン供給装置100と同様であるが、オゾン供給装置400においては、吸着塔3内の温度を測定する温度計25と、低温冷媒6の温度を制御するための冷媒温度制御部26が設けられている。制御部10は、温度計25および冷媒温度制御部26を用いて、吸着塔3内の温度を制御する。
本実施の形態4においては、待機工程における吸着塔3内の温度を、吸着工程における吸着塔3内の温度以下の温度に設定する。これにより、待機工程における式2で表されるオゾンの自己分解速度係数が低減され、オゾン自己分解が抑制される。実際には、オゾンおよび原料ガス種が吸着剤4から脱着する際に、気化熱を吸着剤4および周囲のガスから奪うため、濃縮工程において吸着塔3内は自然に冷却されるので、低温冷媒6に必要な冷熱は極少量であると考えられる。
好ましくは、待機工程における吸着塔3の冷却の有無によるオゾン分解量の差を計算し、冷却に必要な電力コストと、オゾン分解量の差に相当するオゾン製造コストを比較して、冷却のための電力コストがオゾン製造コストよりも小さくなるように、待機工程における吸着塔3の温度を設定するとよい。
本実施の形態4において、オゾン供給装置101(図6)のように待機部7を低温冷媒6で冷却してもよい。またオゾン供給装置102(図7)のように吸着塔3が待機部7の機能を兼ね備えてもよい。またオゾン供給装置103(図8)のように酸素リサイクル機構を備えてもよい。またオゾン供給装置104(図9)のようにオゾン純度調整用原料ガス導入ラインを設けてもよい。
以上説明したように、実施の形態4のオゾン供給装置は、実施の形態1のオゾン供給装置に温度計と低温冷媒の温度を制御するための冷媒温度制御部を追加したものである。したがって、実施の形態1のオゾン供給装置と同様に、供給対象でオゾン要求が発生した際には、即時に高純度オゾン化ガスを供給することができ、待機中のオゾン消費が抑制され、オゾン利用効率を向上させることができる。さらに、待機中のオゾンの自己分解速度係数を低減し、オゾン自己分解を抑制することができる。
実施の形態5.
実施の形態5のオゾン供給装置は、実施の形態1のオゾン供給装置100に供給対象と制御部との間で信号授受をするための通信部を追加したものである。
以下、実施の形態5のオゾン供給装置について、構成を示す系統概略図である図14に基づいて、実施の形態1との差異を中心に説明する。図14において、実施の形態1の図1と同一あるいは相当部分は、同一の符号を付している。
実施の形態5のオゾン供給装置500の基本的な構成は実施の形態1のオゾン供給装置100と同様であるが、オゾン供給装置500においては、供給対象11と制御部10との間で信号授受をするための通信部27が設けられている。さらに、減圧装置8とオゾン供給部9とを接続するガス流路にはバルブV5が設けられている。
制御部10は、予め吸着工程および濃縮工程を完了させ、待機工程に移行した状態で、オゾン要求信号を待機する。供給対象11はオゾンが必要となった段階でオゾン要求信号を出力し、オゾン要求信号は通信部27を通じて制御部10に入力される。
オゾン要求信号を受信した制御部10は減圧装置8の動作を開始させると同時にバルブV4およびV5を開状態とし、高純度オゾンを供給対象11に供給する。
また、バルブV5の後段にオゾン排出バルブを備え、濃縮工程において減圧装置から排出されたオゾン化ガスをオゾン排出バルブより排出してもよい。この場合、濃縮工程において設定純度以下のオゾン化ガスをオゾン排出バルブより排出させることができる。このため、設定純度以下のオゾン化ガスを供給対象11に供給することがなくなり、安定した純度のオゾン化ガスを供給対象11に供給することができる。
本実施の形態5において、オゾン供給装置101(図6)のように待機部7を低温冷媒6で冷却してもよい。またオゾン供給装置102(図7)のように吸着塔3が待機部7の機能を兼ね備えてもよい。またオゾン供給装置103(図8)のように酸素リサイクル機構を備えてもよい。またオゾン供給装置104(図9)のようにオゾン純度調整用原料ガス導入ラインを設けてもよい。
以上説明したように、実施の形態5のオゾン供給装置は、実施の形態1のオゾン供給装置に供給対象と制御部との間で信号授受をするための通信部を追加したものである。したがって、実施の形態1のオゾン供給装置と同様に、供給対象でオゾン要求が発生した際には、即時に高純度オゾン化ガスを供給することができ、待機中のオゾン消費が抑制され、オゾン利用効率を向上させることができる。さらに、供給対象においてオゾン処理の負荷が急激に変動し、急にオゾン需要が生じた場合でも、高純度のオゾンを即時に供給できる効果を得られる。
実施の形態6.
実施の形態6のオゾン供給装置は、複数の供給対象にオゾン化ガスを供給することを想定し、待機部7を複数並列に備えたものである。
以下、実施の形態7のオゾン供給装置について、構成を示す系統概略図である図15に基づいて、実施の形態1との差異を中心に説明する。図15において、実施の形態1の図1と同一あるいは相当部分は、同一の符号を付している。
実施の形態6のオゾン供給装置600の基本的な構成は実施の形態1のオゾン供給装置100と同様であるが、オゾン供給装置600においては、2つの待機部(第一待機部7A、第二待機部7B)および2つの減圧装置(第一減圧装置8A、第二減圧装置8B)を並列に備えている。
オゾン供給装置600では、吸着塔3と第二待機部7Bとを接続するガス流路にはバルブV6が、第二待機部7Bと第二減圧装置8Bとを接続するガス流路にはバルブV7が、第一減圧装置8Aとオゾン供給部9とを接続するガス流路にはバルブV8が、第二減圧装置8Bとオゾン供給部9とを接続するガス流路にはバルブV9が設けられている。さらに、第一減圧装置8Aの出口にはガスを系外に排出するバルブV10が、第二減圧装置8Bの出口にはガスを系外に排出するバルブV11が設けられている。
オゾン供給装置600では、制御部10が各バルブV1〜V4、V6〜V11の制御を行うことで、高純度オゾン化ガスを供給対象11に供給する。
2つの待機部(第一待機部7A、第二待機部7B)および2つの減圧装置(第一減圧装置8A、第二減圧装置8B)を備えたオゾン供給装置600は、吸着工程で貯蔵したオゾンを、第一減圧装置8Aを用いて第一待機部7Aに待機させる。その後、所望のタイミングでバルブV3およびバルブV10を閉、バルブV8を開とし高純度オゾン化ガスを供給対象11に供給する。
待機部7Aから高純度オゾン化ガスを供給している間に、吸着塔3にオゾンを貯蔵した後、第二減圧装置8Bを用いて第二待機部7Bに高純度オゾン化ガスを待機させる。第一待機部7Aからの高純度オゾン化ガス供給が完了した後に、バルブV6、V8、V10、V11を閉とし、バルブV9を開として、待機部7Bから供給対象11に高純度オゾン化ガスを供給する。このようにすれば、供給対象11に対して連続的に高純度オゾン化ガスを供給することが可能となる。
図15では第一待機部7Aと第二待機部7Bは同一の供給対象11に供給しているが、それぞれの待機部(第一待機部7A、第二待機部7B)が別個の供給対象に供給してもよい。また、待機部が3つ以上ある場合においても、一つの待機部からオゾン化ガスを供給している間に、吸着塔3にオゾンを貯蔵した後に他の待機部にオゾン化ガスを待機させるという動作は同様である。
また、吸着塔3についても、待機部に対応した複数の吸着塔を備えていてもよい。その場合、一つの吸着塔からオゾン化ガスを供給している間に、他の吸着塔にオゾンを貯蔵することができるため、時間的に無駄がない。
実施の形態6では、2つの待機部(第一待機部7A、第二待機部7B)および2つの減圧装置(第一減圧装置8A、第二減圧装置8B)を並列に備える構成のオゾン供給装置を説明した。待機部を2つとし、1つの減圧装置を備える構成にしても、バイパスガス流路を設けて、バルブで切り換えることで、供給対象11に対して連続的に高純度オゾン化ガスを供給することが可能である。
本実施の形態6において、オゾン供給装置101(図6)のように待機部7を低温冷媒6で冷却してもよい。またオゾン供給装置102(図7)のように吸着塔3が待機部7の機能を兼ね備えてもよい。またオゾン供給装置103(図8)のように酸素リサイクル機構を備えてもよい。またオゾン供給装置104(図9)のようにオゾン純度調整用原料ガス導入ラインを設けてもよい。
以上説明したように、実施の形態6のオゾン供給装置は、実施の形態1のオゾン供給装置に複数の待機部および減圧装置を追加したものである。したがって、実施の形態1のオゾン供給装置と同様に、供給対象でオゾン要求が発生した際には、即時に高純度オゾン化ガスを供給することができ、待機中のオゾン消費が抑制され、オゾン利用効率を向上させることができる。さらに、供給対象が長時間のオゾン要求を発した場合に、連続的に高純度オゾン化ガスを供給することが可能である。また、供給対象が複数存在する場合にも、それぞれの供給対象に対して任意のタイミングで高純度オゾン化ガスを供給することが可能である。
実施の形態7.
実施の形態7のオゾン供給装置は、実施の形態1のオゾン供給装置100にオゾン供給間隔またはオゾン供給時間のうち少なくとも一方を記憶する記憶部を追加したものである。
以下、実施の形態7のオゾン供給装置について、構成を示す系統概略図である図16に基づいて、実施の形態1との差異を中心に説明する。図16において、実施の形態1の図1と同一あるいは相当部分は、同一の符号を付している。
実施の形態7のオゾン供給装置700の基本的な構成は実施の形態1のオゾン供給装置100と同様であるが、オゾン供給装置700においては、オゾン供給間隔またはオゾン供給時間のうち少なくとも一方を記憶する記憶部28が設けられている。
記憶部28は、内部に蓄積されたオゾン供給間隔またはオゾン供給時間のデータを用いて、次回のオゾン供給までの時間間隔を推定し、制御部10に送信する。あるいは、記憶部28がオゾン供給間隔またはオゾン供給時間のデータを制御部10に送信し、制御部10が次回のオゾン供給までの時間間隔を推定してもよい。
次回のオゾン供給までの時間間隔を得た制御部10は、次回オゾン供給が開始される予定時間の直前に吸着工程および濃縮工程を終えて待機工程に移行するよう、オゾン発生器2、吸着塔3およびバルブV1〜バルブV4を制御する。
オゾン供給装置700(図16)では、記憶部28を制御部10外に設けているが、制御部10が記憶部28の機能を兼ね備えてもよい。
また、記憶部28に、オゾン供給間隔だけでなく供給オゾン純度、供給オゾン化ガス流量、吸着工程時のオゾン化ガス純度、吸着工程時の吸着塔3内圧力等を併せて記憶させておけば、次回オゾン供給においても同様の条件でオゾン化ガスを出力することが容易になり、これらパラメータの調整に要する時間を短縮できる。
本実施の形態7において、オゾン供給装置101(図6)のように待機部7を低温冷媒6で冷却してもよい。またオゾン供給装置102(図7)のように吸着塔3が待機部7の機能を兼ね備えてもよい。またオゾン供給装置103(図8)のように酸素リサイクル機構を備えてもよい。またオゾン供給装置104(図9)のようにオゾン純度調整用原料ガス導入ラインを設けてもよい。
以上説明したように、実施の形態7のオゾン供給装置は、実施の形態1のオゾン供給装置にオゾン供給間隔またはオゾン供給時間のうち少なくとも一方を記憶する記憶部を追加したものである。したがって、実施の形態1のオゾン供給装置と同様に、供給対象でオゾン要求が発生した際には、即時に高純度オゾン化ガスを供給することができ、待機中のオゾン消費が抑制され、オゾン利用効率を向上させることができる。さらに、待機工程で待機する時間を短縮できるため、オゾン自己分解量を低減し、オゾン利用効率を向上させることができる。
実施の形態8
実施の形態8のオゾン供給装置は、吸着塔3および待機部7の内部でのオゾン分解を抑制するために、吸着塔3および待機部7の内壁面に表面処理を施したものである。
実施の形態8のオゾン供給装置について、オゾン供給装置の基本構成を示す系統概略図である図1を参照して、実施の形態1との差異を中心に説明する。
実施の形態1のオゾン供給装置1では、待機工程ではオゾン分圧が低い状態であるため、オゾン分圧が高い状態に比べて、気相でのオゾン自己分解は抑制され、吸着塔3および待機部7の壁面でのオゾン分解反応の影響が相対的に増大する。
実施の形態8のオゾン供給装置では、内壁面にオゾン分解を抑制する表面処理を施した吸着塔3および待機部7を備えている。
オゾン分解を抑制する表面処理としては、機械研磨、電界研磨等により表面の凹凸を減ずる処理、およびフッ素樹脂コート、金属酸化物コート等により表面の化学反応性を減ずる処理等が適用できる。
なお、吸着塔3および待機部7いずれか1方の内壁面にのみ表面処理を施すこともできる。
本実施の形態8において、オゾン供給装置101(図6)のように待機部7を低温冷媒6で冷却してもよい。またオゾン供給装置102(図7)のように吸着塔3が待機部7の機能を兼ね備えてもよい。またオゾン供給装置103(図8)のように酸素リサイクル機構を備えてもよい。またオゾン供給装置104(図9)のようにオゾン純度調整用原料ガス導入ラインを設けてもよい。
以上説明したように、実施の形態8のオゾン供給装置は、待機工程におけるオゾン分解の抑制を目的とし、実施の形態1のオゾン供給装置100の吸着塔3および待機部7の内壁面に、オゾン分解を抑制する表面処理を施したものである。したがって、実施の形態1のオゾン供給装置と同様に、供給対象でオゾン要求が発生した際には、即時に高純度オゾン化ガスを供給することができ、待機中のオゾン消費が抑制され、オゾン利用効率を向上させることができる。さらに、待機工程において吸着塔および待機部の内表面でのオゾン分解を抑制し、オゾン利用効率を一層向上させることができる。
実施の形態9.
実施の形態9のオゾン供給装置は、処理対象にオゾン溶液の状態で供給することを想定し、実施の形態1のオゾン供給装置100に、液体供給部および気液混合装置を備えたものである。
以下、実施の形態9のオゾン供給装置について、構成を示す系統概略図である図17に基づいて、実施の形態1との差異を中心に説明する。図17において、実施の形態1の図1と同一あるいは相当部分は、同一の符号を付している。
実施の形態9のオゾン供給装置900の基本的な構成は実施の形態1のオゾン供給装置100と同様であるが、オゾン供給装置900は、処理対象にオゾン溶液の状態で供給することを想定し、液体供給部29および気液混合装置30を備えている。
液体としては主に水を使用することが多いが、場合により酸又は水酸化物等のpH調整剤を添加した溶液や、汚泥等を使用する場合もある。
処理対象にオゾン溶液の状態で供給する必要がある処理装置の例としては、上下水処理におけるフィルタや分離膜の洗浄等がある。
気液混合装置30としては、例えばエジェクタまたは散気管が使用される。
制御部10は供給対象11においてオゾン要求が生じると、液体供給部29を制御して気液混合装置30に液体を供給する。気液混合準備が整った時点で、制御部10はバルブV2およびバルブV4を開状態とし、減圧装置8を用いて吸着塔3および待機部7からオゾン化ガスを吸引し、気液混合装置30へオゾン化ガスを供給してオゾン溶液31を生成する。
ここで、気液混合装置30としてエジェクタまたは散気管を用いる場合、液体の逆流を防ぐため、気液混合装置30へ供給されるオゾン化ガスは正圧であることが望ましい。
この場合、減圧装置8としては、減圧装置8の一次側(前段)が負圧となり二次側(後段)が正圧となるような真空ポンプ類が適している。ただし、減圧装置8の二次側を正圧にすると、二次側のオゾン化ガスでは高オゾン純度かつ正圧のためオゾン分圧が非常に大きくなり、オゾン自己分解反応が活発になる。このため、減圧装置8と気液混合装置30とを接続するガス流路はできる限り短くすることが望ましい。
液体供給部29および気液混合装置30を設ける構成にすることで、液相でのオゾン処理を必要とする供給対象11に対しても、オゾン要求に対して即時にオゾン溶液31を供給でき、また、待機中でのオゾン自己分解が抑制されるためオゾン利用効率が向上する。
本実施の形態9において、オゾン供給装置101(図6)のように待機部7を低温冷媒6で冷却してもよい。またオゾン供給装置102(図7)のように吸着塔3が待機部7の機能を兼ね備えてもよい。またオゾン供給装置103(図8)のように酸素リサイクル機構を備えてもよい。またオゾン供給装置104(図9)のようにオゾン純度調整用原料ガス導入ラインを設けてもよい。
以上説明したように、実施の形態9のオゾン供給装置は、処理対象にオゾン溶液の状態で供給することを想定し、実施の形態1のオゾン供給装置100に、液体供給部および気液混合装置を備えたものである。したがって、実施の形態1のオゾン供給装置と同様に、供給対象でオゾン要求が発生した際には、即時に高純度オゾン化ガスを供給することができ、待機中のオゾン消費が抑制され、オゾン利用効率を向上させることができる。さらに、液相でのオゾン処理を必要とする供給対象に対しても、オゾン要求に対して即時にオゾン溶液を供給できる。
本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
この発明は、オゾン要求に対する濃縮オゾン供給の応答性を改善し、オゾン利用効率を向上できるため、オゾンを濃縮および貯蔵するオゾン供給装置およびオゾン供給方法に広く適用できる。

Claims (12)

  1. オゾン化ガスを生成するオゾン発生器と、
    生成した前記オゾン化ガスを内部の吸着剤に吸着させる吸着塔と、
    前記吸着塔の前記吸着剤から脱着させた前記オゾン化ガスを待機させる待機部と、
    前記吸着塔および前記待機部の圧力を低下させる減圧装置と、
    前記脱着させたオゾン化ガスを供給対象に供給するオゾン供給部と、
    前記吸着剤を冷却する低温冷媒循環器と、
    前記オゾン発生器、前記吸着塔、前記待機部、および前記減圧装置を接続するガス流路のガス流を制御し、生成した前記オゾン化ガスを冷却された前記吸着剤に吸着させ、前記吸着剤に吸着させた前記オゾン化ガスを脱着させてオゾンを濃縮する制御部とを備え、
    前記減圧装置は、前記待機部と前記オゾン供給部との間に接続され、
    前記制御部は、前記脱着させたオゾン化ガスを前記待機部に待機させる待機状態のときの前記吸着塔内の圧力を、前記吸着のときの前記吸着塔内の圧力よりも低くするオゾン供給装置。
  2. 前記供給対象の前段に前記減圧装置を備え、前記減圧装置により、前記オゾン化ガスを前記供給対象に供給する際、前記供給対象の圧力よりも前記吸着塔内の圧力を低くする請求項1に記載のオゾン供給装置。
  3. 前記吸着塔と前記待機部との間の前記ガス流路に圧力計を備え、前記制御部は、前記吸着塔内の圧力が予め設定した圧力を下回ったことを条件として、前記待機状態に移行させる請求項1または請求項2に記載のオゾン供給装置。
  4. 前記吸着塔と前記待機部との間の前記ガス流路にオゾン計を備え、
    前記オゾン計はガス流路内のオゾン分圧を測定し、
    前記制御部は、前記吸着において前記オゾン発生器から前記吸着塔に導入される前記オゾン化ガス中のオゾン分圧よりも低い所定のオゾン分圧を工程移行条件として設定し、前記吸着塔内のオゾン分圧が前記工程移行条件として設定したオゾン分圧を下回ったことを条件として、前記待機状態に移行させる請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のオゾン供給装置。
  5. 前記吸着塔と前記待機部との間の前記ガス流路にオゾン計を備え、
    前記オゾン計は前記ガス流路内のオゾン純度を測定し、
    前記制御部は、前記吸着塔内のオゾン純度が予め設定したオゾン純度以上の純度に達したことを条件として、前記待機状態に移行させる請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のオゾン供給装置。
  6. 前記吸着塔内の温度を測定する温度計と前記吸着剤の温度を調節する温度調節装置とを備え、
    前記制御部は、前記待機状態における前記吸着剤の温度を、前記吸着における前記吸着剤の温度以下の温度にする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のオゾン供給装置。
  7. 前記供給対象と前記制御部との間で信号の授受を行うための通信部を設け、前記供給対象でオゾン要求が発生した場合、
    前記制御部は、前記オゾン要求を受信し、前記減圧装置および前記ガス流を制御し、前記供給対象に前記オゾン化ガスを供給する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のオゾン供給装置。
  8. 前記待機部を複数並列に備え、1つまたは複数の前記供給対象に対して前記濃縮したオゾン化ガスを供給する請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のオゾン供給装置。
  9. オゾン供給間隔またはオゾン供給時間のうち少なくとも一方を記憶する記憶部を備え、
    前記制御部は、前記記憶部に蓄積されたオゾン供給データを用いて次回のオゾン供給時期を推定し、前記オゾン供給時期の直前に前記吸着および前記濃縮が完了するように前記オゾン発生器および前記ガス流を制御する請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のオゾン供給装置。
  10. 前記吸着塔および前記待機部の両方またはいずれか一方の内壁面は、オゾン分解を抑制する処理を施した請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のオゾン供給装置。
  11. 前記オゾン供給部は、液体供給部と気液混合装置とを備え、
    前記濃縮した前記オゾン化ガスを、前記気液混合装置を用いて液体に溶解させてオゾン溶液を生成し、前記オゾン溶液を前記供給対象に供給する請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のオゾン供給装置。
  12. オゾン発生器と、内部に吸着剤が充填された吸着塔と、オゾン化ガスを待機させる待機部と、前記オゾン化ガスを供給するオゾン供給部と、前記待機部と前記オゾン供給部との間に接続された減圧装置と、前記吸着剤を冷却する低温冷媒循環器と、を備えたオゾン供給装置を用い、
    前記オゾン発生器で発生したオゾン化ガスを、前記吸着塔に導入し、冷却された前記吸着剤に前記オゾン化ガスを吸着する吸着工程と、
    前記減圧装置で前記吸着塔を減圧して前記吸着塔内のガス中オゾン純度を高める濃縮工程と、
    濃縮された高純度オゾン化ガスを減圧された前記吸着塔および前記待機部の内部に封じ切り、待機する待機工程と、
    前記高純度オゾン化ガスを供給する供給工程と、
    を備えたオゾン供給方法。
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