JP6183215B2 - 食物選択方法、食物選択装置、食物選択プログラム、食物選択システムおよび情報通信端末 - Google Patents

食物選択方法、食物選択装置、食物選択プログラム、食物選択システムおよび情報通信端末 Download PDF

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Description

本発明は、食物選択方法、食物選択装置、食物選択プログラム、食物選択システムおよび情報通信端末に関するものである。
特許文献1には、肥満度、栄養素充足度、食品群充足度を除いた評価項目のうちで、最少得点の項目としてアミノ酸スコアを改善するために制限アミノ酸のない食事メニューを抽出することが開示されている(例えば特許文献1の段落0049等参照)。特許文献2には、血液中のアミノ酸量を算出すること、食材別にアミノ酸量を関連付けるアミノ酸コントロールデータテーブルを備えること、および、アミノ酸をコントロールする食事を提供することができること、が開示されている(例えば特許文献2の段落0081から0084等参照)。
なお、特許文献1および特許文献2の他には、例えば特許文献3から特許文献5が先行技術文献として挙げられる。特許文献3には、病院用献立作成システムが開示されている。特許文献4には、栄養補助食品または疾患予防食品の提供システムが開示されている。特許文献5には、栄養及び/又は薬剤を決定するための方法が開示されている。
また、アミノ酸の濃度値を用いた状態判別方法については、例えば特許文献6から特許文献12が挙げられる。特許文献6、特許文献7および特許文献8には、アミノ酸の濃度値と生体状態とを関連付ける方法が開示されている。特許文献9には、アミノ酸の濃度値を用いてメタボリックシンドロームの状態を評価する方法が開示されている。特許文献10には、アミノ酸の濃度値を用いて内臓脂肪の状態を評価する方法が開示されている。特許文献11には、アミノ酸の濃度値を用いて耐糖能異常の状態を評価する方法が開示されている。特許文献12には、アミノ酸の濃度値を用いて肥満の状態を評価する方法が開示されている。
特開2006−48177号公報 特開2008−204418号公報 特開平8−63455号公報 特開2003−223515号公報 特表2005−513678号公報 国際公開第2004/052191号 国際公開第2006/098192号 国際公開第2009/054351号 国際公開第2008/015929号 国際公開第2009/001862号 国際公開第2009/054350号 国際公開第2010/095682号
しかしながら、従来技術では、アミノ酸という観点から、個体に生じ得る生体に関する問題(例えば疾患など)の改善に推奨される食物を選択することはできない、という問題点があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、アミノ酸という観点から、個体に生じ得る生体に関する問題(例えば疾患など)の改善に推奨される食物を選択することができる食物選択方法、食物選択装置、食物選択プログラム、食物選択システムおよび情報通信端末を提供することを目的とする。
すなわち、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる食物選択方法は、個体の生体状態に関する生体状態情報に基づいて、前記個体が所定の状態であるかを判別する判別ステップと、前記判別ステップで前記個体が前記所定の状態であると判別された場合には、前記所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸に基づいて、複数の食物(例えば食材や、料理、献立(メニュー、食事)など)についての、前記食物中の前記アミノ酸の含有値に関するアミノ酸含有データを含む食物リストから、前記食物を選択する選択ステップとを含むこと、を特徴とする。
また、本発明にかかる食物選択方法は、前記の食物選択方法において、前記生体状態情報には、前記個体の血液中の前記アミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データが含まれ、前記アミノ酸濃度データに基づいて、前記濃度値が基準値に対して低下している前記アミノ酸を特定する特定ステップをさらに含み、前記選択ステップは、前記判別ステップで得られた結果と前記特定ステップで得られた結果に基づいて、1つまたは複数の前記食物を前記食物リストから選択すること、を特徴とする。
また、本発明にかかる食物選択方法は、前記の食物選択方法において、前記特定ステップは、前記濃度値が前記基準値に対して低下している必須アミノ酸を特定すること、を特徴とする。
また、本発明にかかる食物選択方法は、前記の食物選択方法において、前記特定ステップで特定された前記アミノ酸に対して、前記濃度値の前記基準値からの低下度合いに応じた重み付け値を設定する第一設定ステップと、前記第一設定ステップで設定された前記重み付け値を、前記アミノ酸含有データに含まれる、前記特定ステップで特定された前記アミノ酸の前記含有値に乗算する第一乗算ステップと、前記第一乗算ステップで前記重み付け値が乗算された後の前記アミノ酸含有データに含まれる前記アミノ酸の前記含有値の総和を、各々の前記食物の前記アミノ酸含有データ毎に算出する第一加算ステップと、をさらに含み、前記選択ステップは、前記特定ステップで前記低下している前記アミノ酸が特定された場合には、前記第一加算ステップで算出された前記総和に基づいて、1つまたは複数の前記食物を前記食物リストから選択すること、を特徴とする。
また、本発明にかかる食物選択方法は、前記の食物選択方法において、必須アミノ酸に適用される第一の係数と、非必須アミノ酸に適用される、前記第一の係数とは異なる第二の係数が、予め設定されており、前記第一乗算ステップは、前記特定ステップで前記必須アミノ酸が特定された場合には、特定された前記必須アミノ酸に対して設定した前記重み付け値または前記特定ステップで特定された前記アミノ酸の前記含有値に前記第一の係数を乗算し、前記特定ステップで前記非必須アミノ酸が特定された場合には、特定された前記非必須アミノ酸に対して設定した前記重み付け値または前記特定ステップで特定された前記アミノ酸の前記含有値に前記第二の係数を乗算すること、を特徴とする。
また、本発明にかかる食物選択方法は、前記の食物選択方法において、分岐鎖アミノ酸に適用される第三の係数と、必須アミノ酸に該当するが前記分岐鎖アミノ酸に該当しない前記アミノ酸に個別に適用される、互いに異なり且つ前記第三の係数とも異なる複数の第四の係数が、予め設定されており、前記第一乗算ステップは、前記特定ステップで前記分岐鎖アミノ酸が特定された場合には、特定された前記分岐鎖アミノ酸に対して設定した前記重み付け値または前記特定ステップで特定された前記アミノ酸の前記含有値に前記第三の係数を乗算し、前記特定ステップで前記必須アミノ酸に該当するが前記分岐鎖アミノ酸に該当しない前記アミノ酸が特定された場合には、特定された前記アミノ酸に対して設定した前記重み付け値または前記特定ステップで特定された前記アミノ酸の前記含有値に、特定された前記アミノ酸に適用される前記第四の係数を乗算すること、を特徴とする。
また、本発明にかかる食物選択方法は、前記の食物選択方法において、非必須アミノ酸に適用される、前記第三の係数および前記第四の係数とは異なる第五の係数が予め設定されており、前記第一乗算ステップは、前記特定ステップで前記非必須アミノ酸が特定された場合には、前記非必須アミノ酸に対して設定した前記重み付け値または前記特定ステップで特定された前記アミノ酸の前記含有値に前記第五の係数を乗算すること、を特徴とする。
また、本発明にかかる食物選択方法は、前記の食物選択方法において、前記生体状態情報には、前記個体の性別および/または年齢が含まれ、前記基準値は、前記性別および/または前記年齢が考慮されたものであること、を特徴とする。
また、本発明にかかる食物選択方法は、前記の食物選択方法において、前記所定の状態は、メタボリックシンドローム関連の状態であること、を特徴とする。
また、本発明にかかる食物選択方法は、前記の食物選択方法において、前記判別ステップは、前記個体についての前記所定の状態の度合いを判別し、前記所定の状態の改善に推奨される前記アミノ酸に対して、前記判別ステップで判別された前記度合いに応じた重み付け値を設定する第二設定ステップと、前記第二設定ステップで設定された前記重み付け値を、前記アミノ酸含有データに含まれる、前記所定の状態の改善に推奨される前記アミノ酸の前記含有値に乗算する第二乗算ステップと、前記第二乗算ステップで前記重み付け値が乗算された後の前記アミノ酸含有データに含まれる前記アミノ酸の前記含有値の総和を、各々の前記食物の前記アミノ酸含有データ毎に算出する第二加算ステップと、をさらに含み、前記選択ステップは、前記第二加算ステップで算出された前記総和に基づいて、または、前記特定ステップで前記低下している前記アミノ酸が特定された場合には、前記第一加算ステップで算出された前記総和および前記第二加算ステップで算出された前記総和に基づいて、1つまたは複数の前記食物を前記食物リストから選択すること、を特徴とする。
また、本発明にかかる食物選択方法は、前記の食物選択方法において、前記所定の状態は、メタボリックシンドローム関連の状態であり、前記所定の状態の改善に推奨される前記アミノ酸には、Val、Leu、Ile、ThrおよびLysが含まれること、を特徴とする。
また、本発明にかかる食物選択方法は、前記の食物選択方法において、前記食物リストには、複数の前記食物についての、前記食物の分類に関する分類データが含まれ、前記選択ステップは、各々の前記分類毎に、前記食物リストから前記食物を選択すること、を特徴とする。
また、本発明にかかる食物選択方法は、前記の食物選択方法において、前記生体状態情報には、前記個体の血液中の前記アミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データが含まれ、前記判別ステップは、前記アミノ酸濃度データに含まれている前記所定の状態の判別に有用な前記アミノ酸の前記濃度値に基づいて、前記個体が前記所定の状態であるかを判別する、または、前記アミノ酸濃度データおよび前記所定の状態の判別に有用な前記アミノ酸を変数として含む判別式に基づいて当該判別式の値を算出し、算出した当該値に基づいて前記個体が前記所定の状態であるかを判別すること、を特徴とする。
また、本発明にかかる食物選択装置は、制御部を備えた食物選択装置であって、前記制御部は、個体の生体状態に関する生体状態情報に基づいて、前記個体が所定の状態であるかを判別する判別手段と、前記判別手段で前記個体が前記所定の状態であると判別された場合には、前記所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸に基づいて、複数の食物についての、前記食物中の前記アミノ酸の含有値に関するアミノ酸含有データを含む食物リストから、前記食物を選択する選択手段とを備えたこと、を特徴とする。
また、本発明にかかる食物選択方法は、制御部を備えた情報処理装置で実行される食物選択方法であって、前記制御部で実行される、個体の生体状態に関する生体状態情報に基づいて、前記個体が所定の状態であるかを判別する判別ステップと、前記判別ステップで前記個体が前記所定の状態であると判別された場合には、前記所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸に基づいて、複数の食物についての、前記食物中の前記アミノ酸の含有値に関するアミノ酸含有データを含む食物リストから、前記食物を選択する選択ステップとを含むこと、を特徴とする。
また、本発明にかかる食物選択プログラムは、制御部を備えた情報処理装置に実行させるための食物選択プログラムであって、前記制御部に実行させるための、個体の生体状態に関する生体状態情報に基づいて、前記個体が所定の状態であるかを判別する判別ステップと、前記判別ステップで前記個体が前記所定の状態であると判別された場合には、前記所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸に基づいて、複数の食物についての、前記食物中の前記アミノ酸の含有値に関するアミノ酸含有データを含む食物リストから、前記食物を選択する選択ステップとを含むこと、を特徴とする。
また、本発明にかかる記録媒体は、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、情報処理装置に前記の食物選択方法を実行させるためのプログラム化された命令を含むこと、を特徴とする。
また、本発明にかかる食物選択システムは、制御部を備えた食物選択装置と、制御部を備えた情報通信端末とを、ネットワークを介して通信可能に接続して構成された食物選択システムであって、前記情報通信端末の前記制御部は、個体の生体状態に関する生体状態情報を前記食物選択装置へ送信する生体状態情報送信手段と、前記食物選択装置から送信された、食物の選択結果を受信する選択結果受信手段とを備え、前記食物選択装置の前記制御部は、前記情報通信端末から送信された前記生体状態情報を受信する生体状態情報受信手段と、前記生体状態情報受信手段で受信された前記生体状態情報に基づいて、前記個体が所定の状態であるかを判別する判別手段と、前記判別手段で前記個体が前記所定の状態であると判別された場合には、前記所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸に基づいて、複数の前記食物についての、前記食物中の前記アミノ酸の含有値に関するアミノ酸含有データを含む食物リストから、前記食物を選択する選択手段と、前記選択手段で得られた前記食物の前記選択結果を前記情報通信端末へ送信する選択結果送信手段と、を備えたこと、を特徴とする。
また、本発明にかかる情報通信端末は、食物選択装置とネットワークを介して通信可能に接続された、制御部を備えた情報通信端末であって、前記制御部は、個体の生体状態に関する生体状態情報を前記食物選択装置へ送信する生体状態情報送信手段と、前記食物選択装置から送信された、食物の選択結果を受信する選択結果受信手段とを備え、前記選択結果は、前記食物選択装置が、前記情報通信端末から送信された前記生体状態情報を受信し、受信された前記生体状態情報に基づいて、前記個体が所定の状態であるかを判別し、前記個体が前記所定の状態であると判別された場合に、前記所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸に基づいて、複数の前記食物についての、前記食物中の前記アミノ酸の含有値に関するアミノ酸含有データを含む食物リストから選択した前記食物に関するものであること、を特徴とする。
また、本発明にかかる食物選択装置は、個体の生体状態に関する生体状態情報を提供する情報通信端末とネットワークを介して通信可能に接続された、制御部を備えた食物選択装置であって、前記制御部は、前記情報通信端末から送信された前記生体状態情報を受信する生体状態情報受信手段と、前記生体状態情報受信手段で受信された前記生体状態情報に基づいて、前記個体が所定の状態であるかを判別する判別手段と、前記判別手段で前記個体が前記所定の状態であると判別された場合には、前記所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸に基づいて、複数の食物についての、前記食物中の前記アミノ酸の含有値に関するアミノ酸含有データを含む食物リストから、前記食物を選択する選択手段と、前記選択手段で得られた前記食物の選択結果を前記情報通信端末へ送信する選択結果送信手段と、を備えたこと、を特徴とする。
本発明によれば、個体の生体状態に関する生体状態情報に基づいて、個体が所定の状態であるかを判別し、個体が所定の状態であると判別された場合には、所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸に基づいて、複数の食物についての、食物中のアミノ酸の含有値に関するアミノ酸含有データを含む食物リストから、食物を選択する。これにより、アミノ酸という観点から、個体に生じ得る生体に関する問題(例えば疾患など)の改善に推奨される食物を選択することができるという効果を奏する。
本発明によれば、生体状態情報には、個体の血液中のアミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データが含まれ、アミノ酸濃度データに基づいて、濃度値が基準値に対して低下しているアミノ酸を特定し、判別結果と特定結果に基づいて、1つまたは複数の食物を食物リストから選択する。これにより、低下しているアミノ酸の改善に推奨される食物を効率よく選択することができるという効果を奏する。
本発明によれば、濃度値が基準値に対して低下している必須アミノ酸を特定する。これにより、低下している必須アミノ酸の改善に推奨される食物を効率よく選択することができるという効果を奏する。
本発明によれば、特定されたアミノ酸に対して、濃度値の基準値からの低下度合いに応じた重み付け値を設定し、設定された重み付け値を、アミノ酸含有データに含まれる、特定されたアミノ酸の含有値に乗算し、重み付け値が乗算された後のアミノ酸含有データに含まれるアミノ酸の含有値の総和(第一の総和)を、各々の食物のアミノ酸含有データ毎に算出し、低下しているアミノ酸が特定された場合には、算出された総和に基づいて(例えば総和の降順に)、1つまたは複数の食物を食物リストから選択する。これにより、低下しているアミノ酸の改善に推奨される、低下の度合いに応じた食物を効率よく選択することができるという効果を奏する。
本発明によれば、必須アミノ酸に適用される第一の係数と、非必須アミノ酸に適用される、第一の係数とは異なる第二の係数が、予め設定されており、必須アミノ酸が特定された場合には、特定された必須アミノ酸に対して設定した重み付け値または特定されたアミノ酸の含有値に第一の係数を乗算し、非必須アミノ酸が特定された場合には、特定された非必須アミノ酸に対して設定した重み付け値または特定されたアミノ酸の含有値に第二の係数を乗算する。これにより、低下している必須アミノ酸および/または非必須アミノ酸の改善に推奨される、低下の度合いに応じた食物を、必須アミノ酸と非必須アミノ酸との特性の違いを考慮して効率よく選択することができるという効果を奏する。
本発明によれば、分岐鎖アミノ酸に適用される第三の係数と、必須アミノ酸に該当するが分岐鎖アミノ酸に該当しないアミノ酸に個別に適用される、互いに異なり且つ第三の係数とも異なる複数の第四の係数が、予め設定されており、分岐鎖アミノ酸が特定された場合には、特定された分岐鎖アミノ酸に対して設定した重み付け値または特定されたアミノ酸の含有値に第三の係数を乗算し、必須アミノ酸に該当するが分岐鎖アミノ酸に該当しないアミノ酸が特定された場合には、特定されたアミノ酸に対して設定した重み付け値または特定されたアミノ酸の含有値に、特定されたアミノ酸に適用される第四の係数を乗算する。これにより、低下している必須アミノ酸(分岐鎖アミノ酸を含む)の改善に推奨される、低下の度合いに応じた食物を、分岐鎖アミノ酸と当該分岐鎖アミノ酸を除く各必須アミノ酸との特性の違いを考慮して効率よく選択することができるという効果を奏する。
本発明によれば、非必須アミノ酸に適用される、第三の係数および第四の係数とは異なる第五の係数が予め設定されており、非必須アミノ酸が特定された場合には、非必須アミノ酸に対して設定した重み付け値または特定されたアミノ酸の含有値に第五の係数を乗算する。これにより、低下している非必須アミノ酸の改善に推奨される、低下の度合いに応じた食物を、分岐鎖アミノ酸と当該分岐鎖アミノ酸を除く各必須アミノ酸と非必須アミノ酸との特性の違いを考慮して効率よく選択することができるという効果を奏する。
本発明によれば、生体状態情報には、個体の性別および/または年齢が含まれ、基準値は、性別および/または年齢が考慮されたものである。これにより、低下しているアミノ酸の改善に推奨される、低下の度合いと、性別および/または年齢とに応じた食物を効率よく選択することができるという効果を奏する。
本発明によれば、所定の状態は、メタボリックシンドローム関連の状態である。これにより、メタボリックシンドローム関連の改善に推奨される食物を選択することができるという効果を奏する。
本発明によれば、個体についての所定の状態の度合いを判別し、所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸に対して、判別された度合いに応じた重み付け値を設定し、設定された重み付け値を、アミノ酸含有データに含まれる、所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸の含有値に乗算し、重み付け値が乗算された後のアミノ酸含有データに含まれるアミノ酸の含有値の総和(第二の総和)を、各々の食物のアミノ酸含有データ毎に算出し、算出された第二の総和に基づいて(例えば総和の降順に)、または、低下しているアミノ酸が特定された場合には、算出された第一の総和および第二の総和に基づいて(例えば総和の降順に)、1つまたは複数の食物を食物リストから選択する。これにより、生体に関する問題の改善に推奨される、生体に関する問題の度合いに応じた食物を効率よく選択することができるという効果を奏する。
本発明によれば、所定の状態は、メタボリックシンドローム関連の状態であり、所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸には、Val、Leu、Ile、ThrおよびLysが含まれる。これにより、メタボリックシンドローム関連の改善に推奨される、メタボリックシンドローム関連の度合いに応じた食物を効率よく選択することができるという効果を奏する。
本発明によれば、食物リストには、複数の食物についての、食物の分類に関する分類データが含まれ、各々の分類毎に、食物リストから食物を選択する。これにより、生体に関する問題の改善に推奨される食物を、分類毎に効率よく選択することができるという効果を奏する。
本発明によれば、生体状態情報には、個体の血液中のアミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データが含まれ、アミノ酸濃度データに含まれている所定の状態の判別に有用なアミノ酸の濃度値に基づいて、個体が所定の状態であるかを判別する、または、アミノ酸濃度データおよび所定の状態の判別に有用なアミノ酸を変数として含む判別式に基づいて当該判別式の値を算出し、算出した当該値に基づいて個体が所定の状態であるかを判別する。これにより、生体に関する問題についての、精度の高い判別結果を得ることができるという効果を奏する。
図1は、第1実施形態の概要を示す図である。 図2は、第1実施形態の具体例を示すフローチャートである。 図3は、第2実施形態の概要を示す図である。 図4は、第2実施形態の構成の一例を示す図である。 図5は、生体状態情報ファイル106aに格納される情報の一例を示す図である。 図6は、判別基準情報ファイル106bに格納される情報の一例を示す図である。 図7は、食材リストファイル106cに格納される情報の一例を示す図である。 図8は、献立リストファイル106dに格納される情報の一例を示す図である。 図9は、結果ファイル106eに格納される情報の一例を示す図である。 図10は、第2実施形態の具体例を示すフローチャートである。
以下に、本発明にかかる食物選択方法の実施形態(第1実施形態)と、本発明にかかる食物選択装置、食物選択方法、食物選択プログラム、食物選択システムおよび情報通信端末の実施形態(第2実施形態)を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。特に、以下の実施形態は、本発明を、食物の一例である食材に適用した場合のものであるが、本発明は、食物の他の一例である料理や献立(メニュー、食事)などにも、同様に適用可能である。
[第1実施形態]
第1実施形態にかかる食材選択方法(本発明にかかる食物選択方法に相当)を、図1および図2を参照して詳細に説明する。
[1.概要]
図1は、第1実施形態の概要を示す図である。まず、例えば動物またはヒトなどの個体の生体状態に関する生体状態情報に基づいて、個体が所定の状態であるかを判別する(ステップS11)。
そして、ステップS11で個体が所定の状態であると判別された場合には、所定の状態の改善に推奨される、少なくともアミノ酸に基づいて(を考慮して)、複数の食材についての、食材中のアミノ酸の含有値(例えば含有量または含有率など)に関するアミノ酸含有データを含む食材リストから、食材を選択する(ステップS12)。
なお、生体状態情報には、例えば、個体の血液中のアミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データが含まれてもよい。アミノ酸濃度データは、例えば、アミノ酸濃度値測定を行う企業等が測定したものでもよく、また、個体から採取した血液から例えば以下の(A)または(B)などの測定方法で測定したものでもよい。アミノ酸の濃度値の単位は、例えば、モル濃度、重量濃度またはこれらの濃度に任意の定数を加減乗除することで得られたものでもよい。
(A)採取した血液サンプルを遠心することにより血液から血漿を分離する。全ての血漿サンプルは、アミノ酸濃度値の測定時まで−80℃で凍結保存する。アミノ酸濃度値測定時には、アセトニトリルを添加し除蛋白処理を行った後、標識試薬(3−アミノピリジル−N−ヒドロキシスクシンイミジルカルバメート)を用いてプレカラム誘導体化を行い、そして、液体クロマトグラフ質量分析計(LC−MS)によりアミノ酸濃度値を分析する(国際公開第2003/069328号、国際公開第2005/116629号を参照)。
(B)採取した血液サンプルを遠心することにより血液から血漿を分離する。全ての血漿サンプルは、アミノ酸濃度値の測定時まで−80℃で凍結保存する。アミノ酸濃度値測定時には、スルホサリチル酸を添加し除蛋白処理を行った後、ニンヒドリン試薬を用いたポストカラム誘導体化法を原理としたアミノ酸分析計によりアミノ酸濃度値を分析する。
また、生体状態情報には、例えば、年齢、性別、身長、体重、ウエスト、当該身長・体重から得られるBMI(Body Mass Index)値、インピーダンス法で測定された値(例えばインピーダンス値または当該インピーダンス値から推定された体脂肪率など)、またはCT・MRIなどで撮像した画像から得られた値(例えば腹部の断面積など)などのデータが含まれてもよい。生体状態情報から、例えば、欠損値または外れ値などのデータを除去してもよい。
また、所定の状態は、例えば、メタボリックシンドローム、内臓脂肪蓄積、肥満症、高脂血症、高血圧、インスリン抵抗性、糖尿病、耐糖能異常、脂肪肝(例えばアルコール性脂肪肝、非アルコール性脂肪肝または非アルコール性脂肪肝炎など)、高尿酸血症、冠動脈性心疾患、脳卒中、うつ、認知症、アルツハイマー、癌、栄養失調、摂食障害(例えば拒食症または過食症など)または栄養素の摂取・代謝・吸収を妨げる疾患(例えば吸収不良疾患、炎症性腸疾患または肝臓疾患など)などの状態でもよく、また必要なカロリー量が増大する状態(例えば、外傷(例えば火傷など)、手術、甲状腺機能亢進症、感染症、腎臓疾患、高熱、激しい運動(例えばリハビリテーションまたは運動競技のトレーニングなど)、妊娠または授乳など)でもよい。
所定の状態がメタボリックシンドローム、内臓脂肪蓄積、肥満症、高脂血症、高血圧、糖尿病、耐糖能異常、脂肪肝(例えばアルコール性脂肪肝、非アルコール性脂肪肝または非アルコール性脂肪肝炎など)の状態(メタボリックシンドローム関連の状態)である場合には、所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸は、例えば、ケト原性アミノ酸KAA(分岐鎖アミノ酸BCAA(Val、LeuおよびIle)、ThrおよびLys)などでもよい(例えば、本出願人による国際出願である国際公開第2007/049818号を参照)。
所定の状態がインスリン抵抗性、糖尿病または耐糖能異常の状態である場合には、所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸は、例えば、分岐鎖アミノ酸BCAA(Val、LeuおよびIle)またはIleなどでもよい(例えば、「Branched−chain amino acids improve glucose metabolism in rats with liver cirrhosis.」(Am J Physiol Gastrointest Liver Physiol.,2005 Jun,288(6):G1292−300,Epub 2004 Dec 9.)、「Isoleucine, a potent plasma glucose−lowering amino acid, stimulates glucose uptake in C2C12 myotubes.」(Biochem Biophys Res Commun.,2003 Dec 26,312(4):1111−7.)、「Isoleucine, a blood glucose−lowering amino acid, increases glucose uptake in rat skeletal muscle in the absence of increases in AMP−activated protein kinase activity.」(J Nutr.,2005 Sep,135(9):2103−8.)、および「Hypoglycemic effect of isoleucine involves increased muscle glucose uptake and whole body glucose oxidation and decreased hepatic gluconeogenesis.」(Am J Physiol Endocrinol Metab.,2007 Jun,292(6):E1683−93.,Epub 2007 Feb 13.)を参照)。
また、所定の状態は、例えば、何らかのアミノ酸の濃度値が基準値に対して低下または増加している状態でもよい。所定の状態が何らかのアミノ酸の濃度値が基準値に対して低下している状態である場合には、所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸は、例えば、当該濃度値が基準値に対して低下しているアミノ酸などでもよい。基準値として、例えば、健常人における各種アミノ酸の平均濃度値を設定してもよく、また、当該平均濃度値に対して健常人における各種アミノ酸の最大濃度値、最小濃度値および濃度値の標準偏差(SD:standard deviation)などのうち少なくとも一つが考慮された当該平均濃度値を含む数値範囲(例えば平均濃度値±xSD(xは正の実数(具体的には1,2,3などの自然数))など)を設定してもよい。基準値として、既に公表されているものを設定してもよく、また、アミノ酸の濃度値についてデータ収集して新たに(独自に)算出したものを設定してもよい。
なお、所定の状態であるかを判別するとは、メタボリックシンドロームを例に挙げると、個体を、メタボリックシンドロームおよび非メタボリックシンドロームの2群のうちのどちらかに分類することでもよく、また、個体を、メタボリックシンドロームである可能性の程度を少なくとも考慮して定義された複数の区分(例えば、メタボリックシンドロームである可能性が高い区分(例えばランクCなど)、中程度の区分(例えばランクBなど)、低い区分(例えばランクAなど)など)のいずれかに分類することでもよい。
また、ステップS11では、例えば、(i)アミノ酸濃度データに含まれている所定の状態の判別に有用なアミノ酸の濃度値に基づいて、個体が所定の状態であるかを判別してもよく、また、(ii)アミノ酸濃度データおよび所定の状態の判別に有用なアミノ酸を変数として含む判別式に基づいて当該判別式の値を算出し、算出した当該値に基づいて個体が所定の状態であるかを判別してもよい。この判別は、例えば、本出願人による国際出願である国際公開第2004/052191号、国際公開第2006/098192号、国際公開第2009/054351号、国際公開第2008/015929号、国際公開第2009/001862号、国際公開第2009/054350号または国際公開第2010/095682号に開示されている方法を用いて行ってもよい。
また、例えば、所定の状態がメタボリックシンドロームの状態であり、且つ、生体状態情報に、年齢、性別、身長・体重もしくは当該身長・体重から得られるBMI値、ウエスト、インピーダンス法で測定された値、および/またはCT・MRIなどで撮像した画像から得られた値が含まれている場合には、ステップS11では、年齢、性別、身長・体重、BMI値、ウエスト、インピーダンス法で測定された値および/または画像から得られた値に基づいて、個体がメタボリックシンドロームであるかを判別してもよい。
また、生体状態情報にアミノ酸濃度データが含まれている場合には、(i)アミノ酸濃度データに基づいて、濃度値が基準値に対して低下しているアミノ酸を特定し、(ii)特定された一部または全てのアミノ酸に対して、濃度値の基準値からの低下度合いに応じた重み付け値を設定し、(iii)設定された重み付け値を、アミノ酸含有データに含まれている、特定された一部または全てのアミノ酸の含有値に乗算し、(iv)重み付け値が乗算された後のアミノ酸含有データに含まれているアミノ酸の含有値の総和を、各々の食材のアミノ酸含有データ毎に算出してもよい。そして、ステップS12では、低下しているアミノ酸が特定された場合には、少なくとも、算出された総和(総和A)に基づいて(例えば総和Aの降順に)、1つまたは複数の食材を食材リストから選択してもよい。
なお、濃度値が基準値に対して低下している必須アミノ酸を特定してもよい。また、生体状態情報に個体の性別および/または年齢が含まれている場合には、基準値は、当該性別および/または年齢が考慮されたものでもよい。ここで、必須アミノ酸には、イソロイシン(Ile)、ロイシン(Leu)、バリン(Val)、リジン(Lys)、メチオニン(Met)、フェニルアラニン(Phe)、スレオニン(Thr)、トリプトファン(Trp)、ヒスチジン(His)が含まれる。また、非必須アミノ酸には、アラニン(Ala)、アルギニン(Arg)、アスパラギン(Asn)、アスパラギン酸(Asp)、システイン(Cys)、グルタミン酸(Glu)、グルタミン(Gln)、グリシン(Gly)、プロリン(Pro)、セリン(Ser)、チロシン(Tyr)が含まれる。なお、準必須アミノ酸であるアルギニン(Arg)や、準必須アミノ酸と扱われることもあるシステイン(Cys)、チロシン(Tyr)を、それぞれ必須アミノ酸に含めてもよい。
また、必須アミノ酸に(共通して)適用される第一の係数と、非必須アミノ酸に(共通して)適用される、第一の係数とは異なる第二の係数を、予め設定してもよく、濃度値が基準値に対して低下している必須アミノ酸が特定された場合には、特定された一部または全ての必須アミノ酸に対して設定した重み付け値または特定された一部または全ての必須アミノ酸の含有値に第一の係数を乗算してもよく、濃度値が基準値に対して低下している非必須アミノ酸が特定された場合には、特定された一部または全ての非必須アミノ酸に対して設定した重み付け値または特定された一部または全ての非必須アミノ酸の含有値に第二の係数を乗算してもよい。
また、分岐鎖アミノ酸に(共通して)適用される第三の係数と、必須アミノ酸に該当するが分岐鎖アミノ酸に該当しないアミノ酸に個別に適用される、互いに異なり且つ第三の係数とも異なる複数の第四の係数を、予め設定してもよく、分岐鎖アミノ酸が特定された場合には、特定された一部または全ての分岐鎖アミノ酸に対して設定した重み付け値または特定された一部または全ての分岐鎖アミノ酸の含有値に第三の係数を乗算してもよく、必須アミノ酸に該当するが分岐鎖アミノ酸に該当しないアミノ酸が特定された場合には、特定された一部または全てのアミノ酸に対して設定した重み付け値または特定された一部または全てのアミノ酸の含有値に、特定されたアミノ酸に適用される第四の係数を乗算してもよい。また、非必須アミノ酸に(共通して)適用される、第三の係数および第四の係数とは異なる第五の係数を予め設定してもよく、非必須アミノ酸が特定された場合には、一部または全ての非必須アミノ酸に対して設定した重み付け値または特定された一部または全ての非必須アミノ酸の含有値に第五の係数を乗算してもよい。
また、必須アミノ酸に該当するアミノ酸に個別に適用される、互いに異なる複数の係数を設定してもよく、また、非必須アミノ酸に該当するアミノ酸に個別に適用される、互いに異なる複数の係数を設定してもよい。また、上述した係数は、それぞれ、アミノ酸の消化吸収率および/またはアミノ酸の代謝率などが考慮されたものでもよい。また、消化吸収率および代謝率は、個体の生態状態(例えば年齢または性別など)などに応じて変えてもよい。
また、ステップS11では、個体についての所定の状態の度合いを判別してもよい。所定の状態の度合いを判別するとは、メタボリックシンドロームを例に挙げると、メタボリックシンドロームの進行度合いを示した値を算出することでもよく、また、個体を、メタボリックシンドロームの進行度合いを少なくとも考慮して定義された複数の区分(進行度合いが高い区分(例えばランクCなど)、中程度である区分(例えばランクBなど)、低い区分(例えばランクAなど)など)のいずれかに分類することでもよい。そして、この場合には、(i)所定の状態の改善に推奨される一部または全てのアミノ酸に対して、ステップS11で判別された度合いに応じた重み付け値を設定し、(ii)設定された重み付け値を、アミノ酸含有データに含まれている、所定の状態の改善に推奨される一部または全てのアミノ酸の含有値に乗算し、(iii)重み付け値が乗算された後のアミノ酸含有データに含まれているアミノ酸の含有値の総和を、各々の食材のアミノ酸含有データ毎に算出してもよい。そして、ステップS12では、少なくとも、算出された総和(総和B)に基づいて(例えば総和Bの降順に)、1つまたは複数の食材を食材リストから選択してもよい。なお、重み付け値と含有値を乗算する際、所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸に適した係数(例えば、上述した5つの係数から、当該アミノ酸の種類を考慮して選ばれたもの)をさらに乗算してもよい。また、ステップS12では、低下しているアミノ酸が特定された場合には、少なくとも総和Aおよび総和Bに基づいて、食材を選択してもよい。
また、食材リストには、複数の食材についての、食材の分類(例えば、穀類、豆類、野菜類、魚介類または肉類など)に関する分類データが含まれてもよい。そして、この場合には、ステップS12では、各々の分類毎に、食材リストから食材を選択してもよい。例えば、各々の分類毎に、算出された総和の降順に、1つまたは複数の食材を食材リストから選択してもよい。
また、食材リストに含まれている食材と関連付けられた複数の献立データを含む献立リストから、ステップS12で選択された食材が用いられている献立を検索してもよい。なお、基本的には選択された食材に基づいて食事(献立)を調整するが、結晶状態のアミノ酸を混ぜて食事を調整してもよい。
また、ステップS12では、例えば、所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸および所定の状態の改善に推奨される必須脂肪酸(好ましくはオメガ3系脂肪酸、より好ましくはDHA(docosahexaenoic acid)またはEPA(eicosapentaenoic acid))に基づいて(換言すると、アミノ酸だけでなく必須脂肪酸も考慮して)、食材リストから食材を選択してもよい。なお、所定の状態がメタボリックシンドローム、内臓脂肪蓄積、耐糖能異常、冠動脈性心疾患、脳卒中、うつまたはアルツハイマーの状態である場合には、所定の状態の改善に推奨される必須脂肪酸は、例えば、DHAまたはEPAなどでもよい(例えば、「n−3 fatty acids and the metabolic syndrome」(Am J Clin Nutr.,2006 Jun,83(6 Suppl):1499S−1504S.)、「Role of ω3 Longchain polyunsaturated fatty acids in reducing cardio−metabolic risk factors.」(Endocr Metab Immune Disord Drug Targets.,2011 Sep 1,11(3):232−46.)、「Fish and omega−3 fatty acid intake and risk of coronary heart disease in women.」(JAMA.,2002 Apr 10,287(14):1815−21.)、「Fish and long−chain omega−3 fatty acid intake and risk of coronary heart disease and total mortality in diabetic women.」(Circulation.,2003 Apr 15,107(14):1852−7.,Epub 2003 Mar 31.)、「Intake of fish and omega−3 fatty acids and risk of stroke in women.」(JAMA.,2001 Jan 17,285(3):304−12.)、「Omega−3 fatty acids and major depression: a primer for the mental health professional.」(Lipids Health Dis.,2004 Nov 9,3:25.)、「Omega−3 fatty acids in the treatment of psychiatric disorders.」(Drugs.,2005,65(8):1051−9.)、「A meta−analytic review of double−blind, placebo−controlled trials of antidepressant efficacy of omega−3 fatty acids.」(J Clin Psychiatry.,2007 Jul,68(7):1056−61.)、「Neuroprotective action of omega−3 polyunsaturated fatty acids against neurodegenerative diseases: evidence from animal studies.」(Prostaglandins Leukot Essent Fatty Acids.,2007 Nov−Dec,77(5−6):287−93.,Epub 2007 Nov 26.)、「Omega−3 fatty acids and dementia.」(Prostaglandins Leukot Essent Fatty Acids.,2009 Aug−Sep,81(2−3):213−21.,Epub 2009 Jun 12.)、および「The importance of fish and docosahexaenoic acid in Alzheimer disease」(Am J Clin Nutr.,2007 Apr,85(4):929−30.)を参照)。
また、本実施形態では、アミノ酸の観点から所定の状態の改善に最適な食材を選択することが可能なだけでなく、例えば、アミノ酸に、さらにカロリー量、タンパク質量、脂質量および炭水化物量等のうち少なくとも一つを加え、これら複数の観点から所定の状態の改善に最適な食材を選択することも可能である。例えば、所定の状態(例えばメタボリックシンドローム関連の状態など)であると判別された場合に、所定の状態の改善に最適なカロリー量を考慮した食材(例えば低カロリーの食材など)を選択してもよい。
また、ステップS11では、判別結果と特定結果を考慮して、最適な食材を選択してもよい。例えば、メタボリックシンドローム関連の状態であるという判別結果と、アミノ酸Aが低下しているという特定結果を考慮して、低カロリー、かつ、アミノ酸Aが豊富な食材を選択してもよい。また、所定の状態として複数の状態を設定し、そして、個体が所定の状態であるかを各々の状態ごとに判別してもよい。また、個体が所定の状態であるかと個体についての所定の状態の度合いとを各々の状態ごとに判別してもよい。そして、この場合には、各判別結果と各特定結果を考慮して、最適な食材を選択してもよい。また、ステップS11で、アミノ酸の含有値の総和を各々の状態ごとに算出し、そして、ステップS12で、低下しているアミノ酸が特定された場合に算出されたアミノ酸の含有値の総和と各々の状態ごとに算出されたアミノ酸の含有値の各々の総和との合算値(総和)の降順に1つまたは複数の食材を食材リストから選択してもよい。なお、設定した複数の状態のうち特に重視する状態と当該重視する状態の重視度合いに応じた所定値(例えば1よりも大きな数値など)とを設定し、そして、総和の合算値を算出する際に、当該重視する状態に対して算出された総和に所定値を加算または乗算してもよい。
[2.具体例]
図2は、第1実施形態の具体例を示すフローチャートである。なお、この説明では、生体状態情報に、アミノ酸濃度データと、性別および/または年齢とが含まれているものとする。また、この説明では、所定の状態が、メタボリックシンドロームの状態であるものとする。また、この説明では、メタボリックシンドロームの改善に推奨されるアミノ酸が、ケト原性アミノ酸であるものとする。また、この説明では、食材リストに、複数の食材についてのアミノ酸含有データおよび分類データが含まれているものとする。また、この説明では、各々のアミノ酸含有データに含まれる各々の含有値は、数式「(アミノ酸含有データXに含まれるアミノ酸xの含有値)÷(食材リストに含まれる全てのアミノ酸含有データに含まれるアミノ酸xの含有値の平均値)×100」で得られた値(単位は%)に置き換えられているものとする。
まず、(i)アミノ酸濃度データ、およびメタボリックシンドロームの判別に有用なアミノ酸を変数として含む判別式に基づいて、当該判別式の値を算出し、(ii)算出した値と所定の閾値とを比較して、個体がメタボリックシンドロームの状態であるかと、個体についてのメタボリックシンドロームの状態の度合いを判別する(ステップSA1)。なお、ステップSA1では、本出願人による国際出願である国際公開第2008/015929号、国際公開第2009/001862号、国際公開第2009/054350号または国際公開第2010/095682号に開示されている判別式を用いてもよい。
一方で、アミノ酸濃度データに含まれる必須アミノ酸のうち、濃度値が、生体状態情報に含まれる性別および/または年齢が考慮された基準値に対して低下しているものを特定する(ステップSA2)。
そして、ステップSA1でメタボリックシンドロームであると判別された、またはステップSA2で低下している必須アミノ酸が特定された場合(ステップSA3:Yes)には、後述するステップSA4が実行され、ステップSA1でメタボリックシンドロームであると判別されず、且つステップSA2で低下している必須アミノ酸が特定されなかった場合(ステップSA3:No)には、後述するステップSA9が実行される。
ステップSA1でメタボリックシンドロームであると判別された場合には、ケト原性アミノ酸に対して、ステップSA1で判別されたメタボリックシンドロームの度合いに応じた重み付け値を、メタボリックシンドロームの度合い毎の重み付け値を含む重み付け値リストを参照して設定する(ステップSA4)。重み付け値リストは、例えば、メタボリックシンドロームの度合いが“軽度”と判別された場合に対してケト原性アミノ酸に該当する全てのアミノ酸に均一に重み付け値“10”が割り当てられ、当該度合いが“中程度”と判別された場合に対して当該全てのアミノ酸に均一に重み付け値“20”が割り当てられ、そして、当該度合いが“重度”と判別された場合に対して当該全てのアミノ酸に均一に重み付け値“30”が割り当てられたものでもよい。なお、疾患の状態の度合いに応じて設定される重み付け値は、アミノ酸の消化吸収率および/またはアミノ酸の代謝率が考慮されたものでもよい。また、消化吸収率および代謝率は、個体の生態状態(例えば年齢または性別など)などに応じて変えてもよい。
また、ステップSA2で低下している必須アミノ酸が特定された場合には、特定された必須アミノ酸に対して、濃度値の基準値からの低下度合いに応じた重み付け値を設定する(ステップSA4)。例えば、低下している必須アミノ酸としてアミノ酸A、BおよびCが特定され、アミノ酸A、BおよびCの低下率が順に30%、15%および5%であった場合には、アミノ酸A、BおよびCに対して順に“30”、“15”および“5”の重み付け値を設定してもよい。なお、特定されたアミノ酸A、BおよびC以外の必須アミノ酸に対して“0”の重み付け値を設定してもよい。また、仮にアミノ酸Cを考慮するのが適切でない場合があれば、アミノ酸Cに対しても“0”の重み付け値を設定してもよい。
そして、ステップSA1でメタボリックシンドロームであると判別された場合には、ステップSA4で、ケト原性アミノ酸に対して設定された重み付け値を、アミノ酸含有データに含まれている、ケト原性アミノ酸に該当する全てのアミノ酸の含有値に乗算する(ステップSA5)。
また、ステップSA2で低下している必須アミノ酸が特定された場合には、ステップSA4で、特定された必須アミノ酸に対して設定された重み付け値を、アミノ酸含有データに含まれている、特定された必須アミノ酸の含有値に乗算する(ステップSA5)。
そして、ステップSA5で重み付け値が乗算された後のアミノ酸含有データに含まれているアミノ酸の含有値の総和を、各々の食材のアミノ酸含有データ毎に算出する(ステップSA6)。
そして、ステップSA6で算出された総和の降順に全てのアミノ酸含有データを分類別に並べ替え、上位L個(例えば上位3個など)の食材を各々の分類毎に選択する(ステップSA7)。
また、ステップSA6で算出された総和の降順に全てのアミノ酸含有データを、分類を問わずに並べ替え、上位M個(例えば上位10個など)の食材を選択する(ステップSA7)。
そして、ステップSA7で選択された食材が用いられている献立を、献立リストから検索する(ステップSA8)。例えば、ステップSA7で選択された食材が最も多く用いられている献立から順に上位N個(例えば上位10個)を、献立リストから検索してもよい。
そして、ステップSA1での判別結果とステップSA2での特定結果に応じたアドバイス情報を作成する(ステップSA9)。例えば、ステップSA1でメタボリックシンドロームであると判別された場合には、カロリー摂取制限、脂質摂取制限および運動を推奨する内容のアドバイス情報を作成する。また、例えば、ステップSA1でメタボリックシンドロームであると判別されず、且つステップSA2で低下している必須アミノ酸が特定されなかった場合には、これまで通りの適正な食事および運動を推奨する内容のアドバイス情報を作成する。
そして、ステップSA7で選択された食材、ステップSA8で検索された献立およびステップSA9で作成されたアドバイス情報を含む結果情報を出力する(ステップSA10)。例えば、結果情報を、印刷装置を用いて紙などの物理媒体に印刷したり、電子的な記憶装置または記録媒体に格納したり、モニタに表示したり、スピーカを介して音声で出力したり、電子メールに添付ファイルとして添付したりしてもよい。
なお、本具体例は、所定の状態がメタボリックシンドロームの状態ではなく、内臓脂肪蓄積、肥満症、高脂血症、高血圧、インスリン抵抗性、糖尿病、耐糖能異常、脂肪肝(例えばアルコール性脂肪肝、非アルコール性脂肪肝または非アルコール性脂肪肝炎など)の状態(メタボリックシンドローム関連の状態)である場合においても、同様に適用可能なものである。ただし、上述したステップSA1で用いられる判別式は、所定の状態として設定された疾患に応じて、当該疾患の判別に適したものに変更することが好ましい。また、本具体例を所定の状態がインスリン抵抗性、糖尿病または耐糖能異常の状態である場合に適用されるときは、所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸を、分岐鎖アミノ酸またはIleとしてもよい。
[第2実施形態]
第2実施形態にかかる食材選択装置(本発明にかかる食物選択装置に相当)、食材選択方法(本発明にかかる食物選択方法に相当)、食材選択プログラム(本発明にかかる食物選択プログラムに相当)、記録媒体、食材選択システム(本発明にかかる食物選択システムに相当)およびクライアント端末(本発明にかかる情報通信端末に相当)を、図3から図10を参照して詳細に説明する。
[1.概要]
図3は、第2実施形態の概要を示す図である。まず、制御部は、例えば動物またはヒトなどの個体の生体状態に関する生体状態情報に基づいて、個体が所定の状態であるかを判別する(ステップS21)。
そして、制御部は、ステップS21で個体が所定の状態であると判別された場合には、所定の状態の改善に推奨される、少なくともアミノ酸に基づいて(を考慮して)、複数の食材についての、食材中のアミノ酸の含有値(例えば含有量または含有率など)に関するアミノ酸含有データを含む食材リストから、食材を選択する(ステップS22)。
なお、生体状態情報には、例えば、個体の血液中のアミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データが含まれてもよい。アミノ酸濃度データは、例えば、アミノ酸濃度値測定を行う企業等が測定したものでもよく、また、個体から採取した血液から例えば以下の(A)または(B)などの測定方法で測定したものでもよい。アミノ酸の濃度値の単位は、例えば、モル濃度、重量濃度またはこれらの濃度に任意の定数を加減乗除することで得られたものでもよい。
(A)採取した血液サンプルを遠心することにより血液から血漿を分離する。全ての血漿サンプルは、アミノ酸濃度値の測定時まで−80℃で凍結保存する。アミノ酸濃度値測定時には、アセトニトリルを添加し除蛋白処理を行った後、標識試薬(3−アミノピリジル−N−ヒドロキシスクシンイミジルカルバメート)を用いてプレカラム誘導体化を行い、そして、液体クロマトグラフ質量分析計(LC−MS)によりアミノ酸濃度値を分析する(国際公開第2003/069328号、国際公開第2005/116629号を参照)。
(B)採取した血液サンプルを遠心することにより血液から血漿を分離する。全ての血漿サンプルは、アミノ酸濃度値の測定時まで−80℃で凍結保存する。アミノ酸濃度値測定時には、スルホサリチル酸を添加し除蛋白処理を行った後、ニンヒドリン試薬を用いたポストカラム誘導体化法を原理としたアミノ酸分析計によりアミノ酸濃度値を分析する。
また、生体状態情報には、例えば、年齢、性別、身長、体重、ウエスト、当該身長・体重から得られるBMI(Body Mass Index)値、インピーダンス法で測定された値(例えばインピーダンス値または当該インピーダンス値から推定された体脂肪率など)、またはCT・MRIなどで撮像した画像から得られた値(例えば腹部の断面積など)などのデータが含まれてもよい。生体状態情報から、例えば、欠損値または外れ値などのデータを除去してもよい。
また、所定の状態は、例えば、メタボリックシンドローム、内臓脂肪蓄積、肥満症、高脂血症、高血圧、インスリン抵抗性、糖尿病、耐糖能異常、脂肪肝(例えばアルコール性脂肪肝、非アルコール性脂肪肝または非アルコール性脂肪肝炎など)、高尿酸血症、冠動脈性心疾患、脳卒中、うつ、認知症、アルツハイマー、癌、栄養失調、摂食障害(例えば拒食症または過食症など)または栄養素の摂取・代謝・吸収を妨げる疾患(例えば吸収不良疾患、炎症性腸疾患または肝臓疾患など)などの状態でもよく、また必要なカロリー量が増大する状態(例えば、外傷(例えば火傷など)、手術、甲状腺機能亢進症、感染症、腎臓疾患、高熱、激しい運動(例えばリハビリテーションまたは運動競技のトレーニングなど)、妊娠または授乳など)でもよい。
所定の状態がメタボリックシンドローム、内臓脂肪蓄積、肥満症、高脂血症、高血圧、糖尿病、耐糖能異常、脂肪肝(例えばアルコール性脂肪肝、非アルコール性脂肪肝または非アルコール性脂肪肝炎など)の状態(メタボリックシンドローム関連の状態)である場合には、所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸は、例えば、ケト原性アミノ酸KAA(分岐鎖アミノ酸BCAA(Val、LeuおよびIle)、ThrおよびLys)などでもよい(例えば、本出願人による国際出願である国際公開第2007/049818号を参照)。
所定の状態がインスリン抵抗性、糖尿病または耐糖能異常の状態である場合には、所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸は、例えば、分岐鎖アミノ酸BCAA(Val、LeuおよびIle)またはIleなどでもよい(例えば、「Branched−chain amino acids improve glucose metabolism in rats with liver cirrhosis.」(Am J Physiol Gastrointest Liver Physiol.,2005 Jun,288(6):G1292−300,Epub 2004 Dec 9.)、「Isoleucine, a potent plasma glucose−lowering amino acid, stimulates glucose uptake in C2C12 myotubes.」(Biochem Biophys Res Commun.,2003 Dec 26,312(4):1111−7.)、「Isoleucine, a blood glucose−lowering amino acid, increases glucose uptake in rat skeletal muscle in the absence of increases in AMP−activated protein kinase activity.」(J Nutr.,2005 Sep,135(9):2103−8.)、および「Hypoglycemic effect of isoleucine involves increased muscle glucose uptake and whole body glucose oxidation and decreased hepatic gluconeogenesis.」(Am J Physiol Endocrinol Metab.,2007 Jun,292(6):E1683−93.,Epub 2007 Feb 13.)を参照)。
また、所定の状態は、例えば、何らかのアミノ酸の濃度値が基準値に対して低下または増加している状態でもよい。所定の状態が何らかのアミノ酸の濃度値が基準値に対して低下している状態である場合には、所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸は、例えば、当該濃度値が基準値に対して低下しているアミノ酸などでもよい。基準値として、例えば、健常人における各種アミノ酸の平均濃度値を設定してもよく、また、当該平均濃度値に対して健常人における各種アミノ酸の最大濃度値、最小濃度値および濃度値の標準偏差(SD:standard deviation)などのうち少なくとも一つが考慮された当該平均濃度値を含む数値範囲(例えば平均濃度値±xSD(xは正の実数(具体的には1,2,3などの自然数))など)を設定してもよい。基準値として、既に公表されているものを設定してもよく、また、アミノ酸の濃度値についてデータ収集して新たに(独自に)算出したものを設定してもよい。
なお、所定の状態であるかを判別するとは、メタボリックシンドロームを例に挙げると、個体を、メタボリックシンドロームおよび非メタボリックシンドロームの2群のうちのどちらかに分類することでもよく、また、個体を、メタボリックシンドロームである可能性の程度を少なくとも考慮して定義された複数の区分(例えば、メタボリックシンドロームである可能性が高い区分(例えばランクCなど)、中程度の区分(例えばランクBなど)、低い区分(例えばランクAなど)など)のいずれかに分類することでもよい。
また、ステップS21では、制御部は、例えば、(i)アミノ酸濃度データに含まれている所定の状態の判別に有用なアミノ酸の濃度値に基づいて、個体が所定の状態であるかを判別してもよく、また、(ii)アミノ酸濃度データおよび所定の状態の判別に有用なアミノ酸を変数として含む判別式に基づいて当該判別式の値を算出し、算出した当該値に基づいて個体が所定の状態であるかを判別してもよい。この判別は、例えば、本出願人による国際出願である国際公開第2004/052191号、国際公開第2006/098192号、国際公開第2009/054351号、国際公開第2008/015929号、国際公開第2009/001862号、国際公開第2009/054350号または国際公開第2010/095682号に開示されている方法を用いて行ってもよい。
また、例えば、所定の状態がメタボリックシンドロームの状態であり、且つ、生体状態情報に、年齢、性別、身長・体重もしくは当該身長・体重から得られるBMI値、ウエスト、インピーダンス法で測定された値、および/またはCT・MRIなどで撮像した画像から得られた値が含まれている場合には、ステップS21では、制御部は、年齢、性別、身長・体重、BMI値、ウエスト、インピーダンス法で測定された値および/または画像から得られた値に基づいて、個体がメタボリックシンドロームであるかを判別してもよい。
また、生体状態情報にアミノ酸濃度データが含まれている場合には、制御部は、(i)アミノ酸濃度データに基づいて、濃度値が基準値に対して低下しているアミノ酸を特定し、(ii)特定された一部または全てのアミノ酸に対して、濃度値の基準値からの低下度合いに応じた重み付け値を設定し、(iii)設定された重み付け値を、アミノ酸含有データに含まれている、特定された一部または全てのアミノ酸の含有値に乗算し、(iv)重み付け値が乗算された後のアミノ酸含有データに含まれているアミノ酸の含有値の総和を、各々の食材のアミノ酸含有データ毎に算出してもよい。そして、ステップS22では、制御部は、低下しているアミノ酸が特定された場合には、少なくとも、算出された総和(総和A)に基づいて(例えば総和Aの降順に)、1つまたは複数の食材を食材リストから選択してもよい。
なお、制御部は、濃度値が基準値に対して低下している必須アミノ酸を特定してもよい。また、生体状態情報に個体の性別および/または年齢が含まれている場合には、基準値は、当該性別および/または年齢が考慮されたものでもよい。ここで、必須アミノ酸には、イソロイシン(Ile)、ロイシン(Leu)、バリン(Val)、リジン(Lys)、メチオニン(Met)、フェニルアラニン(Phe)、スレオニン(Thr)、トリプトファン(Trp)、ヒスチジン(His)が含まれる。また、非必須アミノ酸には、アラニン(Ala)、アルギニン(Arg)、アスパラギン(Asn)、アスパラギン酸(Asp)、システイン(Cys)、グルタミン酸(Glu)、グルタミン(Gln)、グリシン(Gly)、プロリン(Pro)、セリン(Ser)、チロシン(Tyr)が含まれる。なお、準必須アミノ酸であるアルギニン(Arg)や、準必須アミノ酸と扱われることもあるシステイン(Cys)、チロシン(Tyr)を、それぞれ必須アミノ酸に含めてもよい。
また、必須アミノ酸に(共通して)適用される第一の係数と、非必須アミノ酸に(共通して)適用される、第一の係数とは異なる第二の係数を、予め設定してもよく、濃度値が基準値に対して低下している必須アミノ酸が特定された場合には、制御部は、特定された一部または全ての必須アミノ酸に対して設定した重み付け値または特定された一部または全ての必須アミノ酸の含有値に第一の係数を乗算してもよく、濃度値が基準値に対して低下している非必須アミノ酸が特定された場合には、制御部は、特定された一部または全ての非必須アミノ酸に対して設定した重み付け値または特定された一部または全ての非必須アミノ酸の含有値に第二の係数を乗算してもよい。
また、分岐鎖アミノ酸に(共通して)適用される第三の係数と、必須アミノ酸に該当するが分岐鎖アミノ酸に該当しないアミノ酸に個別に適用される、互いに異なり且つ第三の係数とも異なる複数の第四の係数を、予め設定してもよく、分岐鎖アミノ酸が特定された場合には、制御部は、特定された一部または全ての分岐鎖アミノ酸に対して設定した重み付け値または特定された一部または全ての分岐鎖アミノ酸の含有値に第三の係数を乗算してもよく、必須アミノ酸に該当するが分岐鎖アミノ酸に該当しないアミノ酸が特定された場合には、制御部は、特定された一部または全てのアミノ酸に対して設定した重み付け値または特定された一部または全てのアミノ酸の含有値に、特定されたアミノ酸に適用される第四の係数を乗算してもよい。また、非必須アミノ酸に(共通して)適用される、第三の係数および第四の係数とは異なる第五の係数を予め設定してもよく、非必須アミノ酸が特定された場合には、制御部は、一部または全ての非必須アミノ酸に対して設定した重み付け値または特定された一部または全ての非必須アミノ酸の含有値に第五の係数を乗算してもよい。
また、必須アミノ酸に該当するアミノ酸に個別に適用される、互いに異なる複数の係数を設定してもよく、また、非必須アミノ酸に該当するアミノ酸に個別に適用される、互いに異なる複数の係数を設定してもよい。また、上述した係数は、それぞれ、アミノ酸の消化吸収率および/またはアミノ酸の代謝率などが考慮されたものでもよい。また、消化吸収率および代謝率は、個体の生態状態(例えば年齢または性別など)などに応じて変えてもよい。
また、ステップS21では、制御部は、個体についての所定の状態の度合いを判別してもよい。所定の状態の度合いを判別するとは、メタボリックシンドロームを例に挙げると、メタボリックシンドロームの進行度合いを示した値を算出することでもよく、また、個体を、メタボリックシンドロームの進行度合いを少なくとも考慮して定義された複数の区分(進行度合いが高い区分(例えばランクCなど)、中程度である区分(例えばランクBなど)、低い区分(例えばランクAなど)など)のいずれかに分類することでもよい。そして、この場合には、制御部は、(i)所定の状態の改善に推奨される一部または全てのアミノ酸に対して、ステップS21で判別された度合いに応じた重み付け値を設定し、(ii)設定された重み付け値を、アミノ酸含有データに含まれている、所定の状態の改善に推奨される一部または全てのアミノ酸の含有値に乗算し、(iii)重み付け値が乗算された後のアミノ酸含有データに含まれているアミノ酸の含有値の総和を、各々の食材のアミノ酸含有データ毎に算出してもよい。そして、ステップS22では、制御部は、少なくとも、算出された総和(総和B)に基づいて(例えば総和Bの降順に)、1つまたは複数の食材を食材リストから選択してもよい。なお、制御部は、重み付け値と含有値を乗算する際、所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸に適した係数(例えば、上述した5つの係数から、当該アミノ酸の種類を考慮して選ばれたもの)をさらに乗算してもよい。また、ステップS22では、制御部は、低下しているアミノ酸が特定された場合には、少なくとも総和Aおよび総和Bに基づいて、食材を選択してもよい。
また、食材リストには、複数の食材についての、食材の分類(例えば、穀類、豆類、野菜類、魚介類または肉類など)に関する分類データが含まれてもよい。そして、この場合には、ステップS22では、制御部は、各々の分類毎に、食材リストから食材を選択してもよい。例えば、制御部は、各々の分類毎に、算出された総和の降順に、1つまたは複数の食材を食材リストから選択してもよい。
また、制御部は、食材リストに含まれている食材と関連付けられた複数の献立データを含む献立リストから、ステップS22で選択された食材が用いられている献立を検索してもよい。なお、基本的には選択された食材に基づいて食事(献立)を調整するが、結晶状態のアミノ酸を混ぜて食事を調整してもよい。
また、ステップS22では、例えば、所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸および所定の状態の改善に推奨される必須脂肪酸(好ましくはオメガ3系脂肪酸、より好ましくはDHA(docosahexaenoic acid)またはEPA(eicosapentaenoic acid))に基づいて(換言すると、アミノ酸だけでなく必須脂肪酸も考慮して)、食材リストから食材を選択してもよい。なお、所定の状態がメタボリックシンドローム、内臓脂肪蓄積、耐糖能異常、冠動脈性心疾患、脳卒中、うつまたはアルツハイマーの状態である場合には、所定の状態の改善に推奨される必須脂肪酸は、例えば、DHAまたはEPAなどでもよい(例えば、「n−3 fatty acids and the metabolic syndrome」(Am J Clin Nutr.,2006 Jun,83(6 Suppl):1499S−1504S.)、「Role of ω3 Longchain polyunsaturated fatty acids in reducing cardio−metabolic risk factors.」(Endocr Metab Immune Disord Drug Targets.,2011 Sep 1,11(3):232−46.)、「Fish and omega−3 fatty acid intake and risk of coronary heart disease in women.」(JAMA.,2002 Apr 10,287(14):1815−21.)、「Fish and long−chain omega−3 fatty acid intake and risk of coronary heart disease and total mortality in diabetic women.」(Circulation.,2003 Apr 15,107(14):1852−7.,Epub 2003 Mar 31.)、「Intake of fish and omega−3 fatty acids and risk of stroke in women.」(JAMA.,2001 Jan 17,285(3):304−12.)、「Omega−3 fatty acids and major depression: a primer for the mental health professional.」(Lipids Health Dis.,2004 Nov 9,3:25.)、「Omega−3 fatty acids in the treatment of psychiatric disorders.」(Drugs.,2005,65(8):1051−9.)、「A meta−analytic review of double−blind, placebo−controlled trials of antidepressant efficacy of omega−3 fatty acids.」(J Clin Psychiatry.,2007 Jul,68(7):1056−61.)、「Neuroprotective action of omega−3 polyunsaturated fatty acids against neurodegenerative diseases: evidence from animal studies.」(Prostaglandins Leukot Essent Fatty Acids.,2007 Nov−Dec,77(5−6):287−93.,Epub 2007 Nov 26.)、「Omega−3 fatty acids and dementia.」(Prostaglandins Leukot Essent Fatty Acids.,2009 Aug−Sep,81(2−3):213−21.,Epub 2009 Jun 12.)、および「The importance of fish and docosahexaenoic acid in Alzheimer disease」(Am J Clin Nutr.,2007 Apr,85(4):929−30.)を参照)。
また、本実施形態では、アミノ酸の観点から所定の状態の改善に最適な食材を選択することが可能なだけでなく、例えば、アミノ酸に、さらにカロリー量、タンパク質量、脂質量および炭水化物量等のうち少なくとも一つを加え、これら複数の観点から所定の状態の改善に最適な食材を選択することも可能である。例えば、所定の状態(例えばメタボリックシンドローム関連の状態など)であると判別された場合に、所定の状態の改善に最適なカロリー量を考慮した食材(例えば低カロリーの食材など)を選択してもよい。
また、ステップS21では、判別結果と特定結果を考慮して、最適な食材を選択してもよい。例えば、制御部は、メタボリックシンドローム関連の状態であるという判別結果と、アミノ酸Aが低下しているという特定結果を考慮して、低カロリー、かつ、アミノ酸Aが豊富な食材を選択してもよい。また、所定の状態として複数の状態を設定し、そして、制御部は、個体が所定の状態であるかを各々の状態ごとに判別してもよい。また、制御部は、個体が所定の状態であるかと個体についての所定の状態の度合いとを各々の状態ごとに判別してもよい。そして、この場合には、各判別結果と各特定結果を考慮して、最適な食材を選択してもよい。また、ステップS21で、制御部は、アミノ酸の含有値の総和を各々の状態ごとに算出し、そして、ステップS22で、制御部は、低下しているアミノ酸が特定された場合に算出されたアミノ酸の含有値の総和と各々の状態ごとに算出されたアミノ酸の含有値の各々の総和との合算値(総和)の降順に1つまたは複数の食材を食材リストから選択してもよい。なお、設定した複数の状態のうち特に重視する状態と当該重視する状態の重視度合いに応じた所定値(例えば1よりも大きな数値など)とを設定し、そして、制御部は、総和の合算値を算出する際に、当該重視する状態に対して算出された総和に所定値を加算または乗算してもよい。
[2.構成]
図4は、第2実施形態の構成の一例を示す図である。第2実施形態にかかる食材選択システムは、食材選択装置100と、本発明の情報通信端末に相当する1つまたは複数のクライアント端末200と、ネットワーク300と、を備える。食材選択装置100とクライアント端末200は、ネットワーク300を介して通信可能に接続される。
ネットワーク300は、食材選択装置100とクライアント端末200を相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネット、イントラネットまたはLAN(有線/無線の双方を含む)等である。
食材選択装置100は、当該装置を統括的に制御するCPU等の制御部102と、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して当該装置をネットワーク300に通信可能に接続する通信インターフェース部104と、各種のデータベース、テーブルまたはファイルなどを格納する記憶部106と、入力装置112および出力装置114に接続する入出力インターフェース部108と、を備え、これら各部は任意の通信路を介して通信可能に接続される。
記憶部106は、ストレージ手段である。記憶部106として、例えば、RAM・ROM等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、または光ディスク等を用いることができる。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPUに命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。記憶部106には、生体状態情報ファイル106a、判別基準情報ファイル106b、食材リストファイル106c、献立リストファイル106dおよび結果ファイル106eが格納される。
図5は、生体状態情報ファイル106aに格納される情報の一例を示す図である。生体状態情報ファイル106aには、動物またはヒトなどの個体の生態状態に関する生体状態情報が格納される。生体状態情報とは、個体の生体状態に関する特定の項目について測定した値に関する情報である。生体状態情報ファイル106aには、例えばアミノ酸濃度データと、年齢と、性別と、身長と、体重と、腹囲(ウエスト)と、等が格納される。ここで、アミノ酸濃度データは、名義尺度または順序尺度でもよい。なお、名義尺度または順序尺度の場合は、それぞれの尺度の状態に対して任意の数値を与えることで解析してもよい。
図6は、判別基準情報ファイル106bに格納される情報の一例を示す図である。判別基準ファイル106bには、例えばメタボリックシンドローム、内臓脂肪蓄積、肥満症、高脂血症、高血圧、糖尿病、耐糖能異常、脂肪肝(例えばアルコール性脂肪肝、非アルコール性脂肪肝または非アルコール性脂肪肝炎など)、高尿酸血症、冠動脈性心疾患、脳卒中、うつ、認知症、アルツハイマーまたは癌などの疾患などの判別対象と、当該判別対象の判別に有用な1つまたは複数のアミノ酸と、当該判別対象の判別に有用な1つまたは複数の判別式と、当該判別対象の判別の際に用いられる各々のアミノ酸および各々の判別式毎の閾値と、が格納される。
図7は、食材リストファイル106cに格納される情報の一例を示す図である。食材リストファイル106cには、食品コードと、食品名と、食品の重量と、食品のエネルギーの量と、食品に含まれる水分、タンパク質、脂質、炭水化物および複数のアミノ酸の量と、食品のアミノ酸価と、その他情報と、が格納される。なお、その他情報には、例えば、食品に含まれるナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン、トリグリセリドおよび灰分の量と、食品に含まれる含硫アミノ酸の合計、芳香族アミノ酸の合計、分岐鎖アミノ酸の合計、ケト原性アミノ酸の合計、ケト原性アミノ酸の合計をエネルギーの量で割って得られる値およびケト原性アミノ酸の合計をナトリウムの量で割って得られる値と、食品のFischer比と、が含まれてもよい。食材リストファイル106cに格納される情報は、例えば、文部科学省が公開している「日本食品標準成分表準拠 アミノ酸成分表2010」(アドレス「http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/houkoku/1298881.htm」)に基づくものでもよい。
図8は、献立リストファイル106dに格納される情報の一例を示す図である。献立リストファイル106dには、献立コードと、献立名と、献立で用いられている食品の食品コードと、が格納される。なお、本実施形態では、本発明を食材選択に適用した場合を一例として説明しているが、本発明を料理選択または献立選択に適用する場合には、前記の食材リストファイル106cを料理用または献立用として用いればよいので、献立リストファイル106dは設けなくてもよい。
図9は、結果ファイル106eに格納される情報の一例を示す図である。結果ファイル106eには、サンプル番号と、食品名と、献立名と、アドバイス情報と、が格納される。
図4に戻り、通信インターフェース部104は、食材選択装置100とネットワーク300(またはルータ等の通信装置)との間における通信を媒介する。すなわち、通信インターフェース部104は、他の端末と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。
入出力インターフェース部108は、入力装置112および出力装置114に接続する。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカまたはプリンタなどを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウスまたはマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。
制御部102は、OS(Operating System)等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、これらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、通信部102a、判別部102b、特定部102c、設定部102d、乗算部102e、加算部102f、選択部102g、検索部102h、作成部102iおよび出力部102jを備える。制御部102は、クライアント端末200から送信された生体状態情報から、欠損値のあるデータの除去・外れ値の多いデータの除去・欠損値のあるデータの多い変数の除去などのデータ処理を行ってもよい。
通信部102aは、本発明の生体状態情報受信手段および選択結果送信手段を含むものである。通信部102aは、クライアント端末200から送信された生体状態情報を受信して生体状態情報ファイル106aに格納したり、結果ファイル106eに格納されている結果情報をクライアント端末200へ送信したりする通信手段である。
判別部102bは、生体状態情報(例えばアミノ酸濃度データなど)に基づいて、個体が所定の状態(例えばメタボリックシンドローム、内臓脂肪蓄積、肥満症、高脂血症、高血圧、インスリン抵抗性、糖尿病、耐糖能異常、脂肪肝(例えばアルコール性脂肪肝、非アルコール性脂肪肝または非アルコール性脂肪肝炎など)、高尿酸血症、冠動脈性心疾患、脳卒中、うつ、認知症、アルツハイマーまたは癌など)であるかと、個体についての所定の状態の度合いを判別する判別手段である。例えば、判別部102bは、(i)アミノ酸濃度データに含まれている所定の状態の判別に有用なアミノ酸の濃度値に基づいて、個体が所定の状態であるかを判別してもよく、また、(ii)アミノ酸濃度データおよび所定の状態の判別に有用なアミノ酸を変数として含む判別式に基づいて当該判別式の値を算出し、算出した当該値に基づいて個体が所定の状態であるかを判別してもよい。なお、所定の状態であるかを判別するとは、メタボリックシンドロームを例に挙げると、個体を、メタボリックシンドロームおよび非メタボリックシンドロームの2群のうちのどちらかに分類することでもよく、また、個体を、メタボリックシンドロームである可能性の程度を少なくとも考慮して定義された複数の区分(例えば、メタボリックシンドロームである可能性が高い区分(例えばランクCなど)、中程度の区分(例えばランクBなど)、低い区分(例えばランクAなど)など)のいずれかに分類することでもよい。
特定部102cは、生体状態情報に含まれているアミノ酸濃度データに基づいて、濃度値が基準値に対して低下しているアミノ酸(例えば必須アミノ酸、分岐鎖アミノ酸または非必須アミノ酸など)を特定する特定手段である。
設定部102dは、所定の状態の改善に推奨される一部または全てのアミノ酸(例えば、所定の状態がメタボリックシンドローム、内臓脂肪蓄積、肥満症、高脂血症、高血圧、インスリン抵抗性、糖尿病、耐糖能異常、脂肪肝(例えばアルコール性脂肪肝、非アルコール性脂肪肝または非アルコール性脂肪肝炎など)の場合(メタボリックシンドローム関連の状態)にはケト原性アミノ酸、または、所定の状態がインスリン抵抗性、糖尿病または耐糖能異常の場合には分岐鎖アミノ酸またはIleなど)に対して、判別部102bで判別された度合いに応じた重み付け値を設定する設定手段である。なお、判別部102bで判別された度合いに応じて設定される重み付け値は、アミノ酸の消化吸収率および/またはアミノ酸の代謝率が考慮されたものでもよい。また、消化吸収率および代謝率は、個体の生態状態(例えば年齢または性別など)などに応じて変えてもよい。
設定部102dは、特定部102cで特定された一部または全てのアミノ酸(例えば必須アミノ酸、分岐鎖アミノ酸または非必須アミノ酸など)に対して、濃度値の、生体状態情報に含まれている性別および/または年齢が考慮された基準値からの低下度合いに応じた重み付け値を設定する設定手段である。
乗算部102eは、設定部102dで、特定部102cで特定された一部または全てのアミノ酸(例えば必須アミノ酸、分岐鎖アミノ酸または非必須アミノ酸など)に対して設定された重み付け値を、アミノ酸含有データに含まれている、特定部102cで特定された一部または全てのアミノ酸の含有値に乗算する乗算手段である。
ここで、必須アミノ酸に(共通して)適用される第一の係数と、非必須アミノ酸に(共通して)適用される、第一の係数とは異なる第二の係数を、予め設定してもよく、特定部102cで濃度値が基準値に対して低下している必須アミノ酸が特定された場合には、乗算部102eは、特定された一部または全ての必須アミノ酸に対して設定した重み付け値と、特定された一部または全ての必須アミノ酸の含有値と、第一の係数を乗算してもよく、特定部102cで濃度値が基準値に対して低下している非必須アミノ酸が特定された場合には、乗算部102eは、特定された一部または全ての非必須アミノ酸に対して設定した重み付け値と、特定された一部または全ての非必須アミノ酸の含有値と、第二の係数を乗算してもよい。
また、分岐鎖アミノ酸に(共通して)適用される第三の係数と、必須アミノ酸に該当するが分岐鎖アミノ酸に該当しないアミノ酸に個別に適用される、互いに異なり且つ第三の係数とも異なる複数の第四の係数を、予め設定してもよく、特定部102cで分岐鎖アミノ酸が特定された場合には、乗算部102eは、特定された一部または全ての分岐鎖アミノ酸に対して設定した重み付け値と、特定された一部または全ての分岐鎖アミノ酸の含有値と、第三の係数を乗算してもよく、特定部102cで必須アミノ酸に該当するが分岐鎖アミノ酸に該当しないアミノ酸が特定された場合には、乗算部102eは、特定された一部または全てのアミノ酸に対して設定した重み付け値と、特定された一部または全てのアミノ酸の含有値と、特定された一部または全てのアミノ酸に適用される第四の係数を乗算してもよい。
また、非必須アミノ酸に(共通して)適用される、第三の係数および第四の係数とは異なる第五の係数を予め設定してもよく、特定部102cで非必須アミノ酸が特定された場合には、乗算部102eは、一部または全ての非必須アミノ酸に対して設定した重み付け値と、特定された一部または全ての非必須アミノ酸の含有値と、第五の係数を乗算してもよい。また、上述した係数は、それぞれ、アミノ酸の消化吸収率および/またはアミノ酸の代謝率などが考慮されたものでもよい。また、消化吸収率および代謝率は、個体の生態状態(例えば年齢または性別など)などに応じて変えてもよい。
乗算部102eは、設定部102dで、所定の状態の改善に推奨される一部または全てのアミノ酸に対して設定された重み付け値を、アミノ酸含有データに含まれている、所定の状態の改善に推奨される一部または全てのアミノ酸の含有値に乗算する乗算手段である。なお、乗算部102eは、重み付け値と含有値を乗算する際、所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸に適した係数(例えば、上述した5つの係数から、当該アミノ酸の種類を考慮して選ばれたもの)をさらに乗算してもよい。
加算部102fは、乗算部102eで重み付け値が乗算された後のアミノ酸含有データに含まれているアミノ酸の含有値の総和を、各々の食材のアミノ酸含有データ毎に算出する加算手段である。
選択部102gは、判別部102bで個体が所定の状態であると判別された場合には、所定の状態の改善に推奨される、少なくともアミノ酸に基づいて(を考慮して)、食材リストファイル106cから食材を選択して結果ファイル106eに格納する選択手段である。選択部102gは、食材リストファイル106cから各々の食材の分類毎に、食材リストから食材を選択してもよい。選択部102gは、各々の食材の分類毎にまたは食材の分類を問わず、加算部102fで算出された総和の降順に、1つまたは複数の食材を食材リストから選択してもよい。選択部102gは、特定部102cで、低下しているアミノ酸が特定された場合には、各々の食材の分類毎にまたは食材の分類を問わず、加算部102fで算出された総和の降順に、1つまたは複数の食材を食材リストから選択してもよい。選択部102gは、少なくとも判別部102bでの判別結果と特定部102cでの特定結果を考慮して、最適な食材を選択してもよい。
検索部102hは、選択部102gで選択された食材が用いられている献立を、献立リストファイル106dから検索して結果ファイル106eに格納する検索手段である。
作成部102iは、判別部102bでの判別結果および特定部102cでの特定結果に応じたアドバイス情報を作成する作成手段である。
出力部102jは、結果ファイル106eに格納されている、食材の選択結果、献立の検索結果およびアドバイス情報を含む結果情報を、出力装置114を介して出力する出力実行手段である。
クライアント端末200は、当該端末を統括的に制御するCPU等の制御部202と、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して当該装置をネットワーク300に通信可能に接続する通信インターフェース部204と、各種のデータベース、テーブルまたはファイルなどを格納する記憶部206と、入力装置212および出力装置214に接続する入出力インターフェース部208と、を備え、これら各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
記憶部206は、ストレージ手段である。記憶部206として、例えば、RAM・ROM等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、または光ディスク等を用いることができる。記憶部206には、OS(Operating System)と協働してCPUに命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。記憶部206には、生体状態情報ファイル206aおよび結果ファイル206bが格納される。
生体状態情報ファイル206aには、食材選択装置100へ送信する予め取得した生体状態情報が格納される。結果ファイル206bには、食材選択装置100から送信された結果情報が格納される。
通信インターフェース部204は、クライアント端末200とネットワーク300(またはルータ等の通信装置)との間における通信を媒介する。すなわち、通信インターフェース部204は、他の端末と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。
入出力インターフェース部208は、入力装置212および出力装置214に接続する。出力装置214には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカまたはプリンタなどを用いることができる。入力装置212には、キーボード、マウスまたはマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。
制御部202は、OS(Operating System)等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、これらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部202は、通信部202aおよび出力部202bを備える。制御部202は、食材選択装置100の判別部102bと同様の機能を有していてもよい。
通信部202aは、本発明の生体状態情報送信手段および選択結果受信手段を含むものである。通信部202aは、生体状態情報ファイル206aに格納されている生体状態情報を食材選択装置100へ送信したり、食材選択装置100から送信された結果情報を受信して結果ファイル206bに格納したりする通信手段である。
出力部202bは、結果ファイル206bに格納されている結果情報を、出力装置214を介して出力する出力実行手段である。
[3.具体例]
図10は、第2実施形態の具体例を示すフローチャートである。なお、この説明では、生体状態情報に、アミノ酸濃度データと、性別および/または年齢とが含まれているものとする。また、この説明では、所定の状態が、メタボリックシンドロームの状態であるものとする。また、この説明では、メタボリックシンドロームの改善に推奨されるアミノ酸が、ケト原性アミノ酸であるものとする。また、この説明では、食材リストに、複数の食材についてのアミノ酸含有データおよび分類データが含まれているものとする。また、この説明では、各々のアミノ酸含有データに含まれる各々の含有値は、数式「(アミノ酸含有データXに含まれるアミノ酸xの含有値)÷(食材リストに含まれる全てのアミノ酸含有データに含まれるアミノ酸xの含有値の平均値)×100」で得られた値(単位は%)に置き換えられているものとする。
まず、通信部202aは、生体状態情報ファイル206aに格納されている予め取得した生体状態情報を、食材選択装置100へ送信する(ステップSB1)。
そして、通信部102aは、ステップSB1で送信された生体状態情報を受信して生体状態情報ファイル106aに格納する(ステップSB2)。
そして、判別部102bは、(i)アミノ酸濃度データ、および判別基準情報ファイル106bに格納されている、メタボリックシンドロームの判別に有用なアミノ酸を変数として含む判別式に基づいて、当該判別式の値を算出し、(ii)算出した値と、判別基準情報ファイル106bに格納されている閾値とを比較して、個体がメタボリックシンドロームの状態であるかと、個体についてのメタボリックシンドロームの状態の度合いを判別する(ステップSB3)。なお、ステップSB3では、本出願人による国際出願である国際公開第2008/015929号、国際公開第2009/001862号、国際公開第2009/054350号または国際公開第2010/095682号に開示されている判別式を用いてもよい。
一方で、特定部102cは、アミノ酸濃度データに含まれる必須アミノ酸のうち、濃度値が、生体状態情報に含まれる性別および/または年齢が考慮された基準値に対して低下しているものを特定する(ステップSB4)。
そして、ステップSB3でメタボリックシンドロームであると判別された、またはステップSB4で低下している必須アミノ酸が特定された場合(ステップSB5:Yes)には、後述するステップSB6が実行され、ステップSB3でメタボリックシンドロームであると判別されず、且つステップSB4で低下している必須アミノ酸が特定されなかった場合(ステップSB5:No)には、後述するステップSB11が実行される。
ステップSB3でメタボリックシンドロームであると判別された場合には、設定部102dは、ケト原性アミノ酸に対して、ステップSB3で判別されたメタボリックシンドロームの度合いに応じた重み付け値を、メタボリックシンドロームの度合い毎の重み付け値を含む重み付け値リストを参照して設定する(ステップSB6)。重み付け値リストは、例えば、メタボリックシンドロームの度合いが“軽度”と判別された場合に対してケト原性アミノ酸に該当する全てのアミノ酸に均一に重み付け値“10”が割り当てられ、当該度合いが“中程度”と判別された場合に対して当該全てのアミノ酸に均一に重み付け値“20”が割り当てられ、そして、当該度合いが“重度”と判別された場合に対して当該全てのアミノ酸に均一に重み付け値“30”が割り当てられたものでもよい。なお、疾患の状態の度合いに応じて設定される重み付け値は、アミノ酸の消化吸収率および/またはアミノ酸の代謝率が考慮されたものでもよい。また、消化吸収率および代謝率は、個体の生態状態(例えば年齢または性別など)などに応じて変えてもよい。
また、ステップSB4で低下している必須アミノ酸が特定された場合には、設定部102dは、特定された必須アミノ酸に対して、濃度値の基準値からの低下度合いに応じた重み付け値を設定する(ステップSB6)。例えば、低下している必須アミノ酸としてアミノ酸A、BおよびCが特定され、アミノ酸A、BおよびCの低下率が順に30%、15%および5%であった場合には、アミノ酸A、BおよびCに対して順に“30”、“15”および“5”の重み付け値を設定してもよい。なお、特定されたアミノ酸A、BおよびC以外の必須アミノ酸に対して“0”の重み付け値を設定してもよい。また、仮にアミノ酸Cを考慮するのが適切でない場合があれば、アミノ酸Cに対しても“0”の重み付け値を設定してもよい。
そして、ステップSB3でメタボリックシンドロームであると判別された場合には、乗算部102eは、ステップSB6で、ケト原性アミノ酸に対して設定された重み付け値を、アミノ酸含有データに含まれている、ケト原性アミノ酸に該当する全てのアミノ酸の含有値に乗算する(ステップSB7)。
また、ステップSB4で低下している必須アミノ酸が特定された場合には、乗算部102eは、ステップSB6で、特定された必須アミノ酸に対して設定された重み付け値を、アミノ酸含有データに含まれている、特定された必須アミノ酸の含有値に乗算する(ステップSB7)。
そして、加算部102fは、ステップSB7で重み付け値が乗算された後のアミノ酸含有データに含まれているアミノ酸の含有値の総和を、各々の食材のアミノ酸含有データ毎に算出する(ステップSB8)。
そして、選択部102gは、ステップSB8で算出された総和の降順に全てのアミノ酸含有データを分類別に並べ替え、上位L個(例えば上位3個など)の食材を各々の分類毎に選択して結果ファイル106eに格納する(ステップSB9)。
また、選択部102gは、ステップSB8で算出された総和の降順に全てのアミノ酸含有データを、分類を問わずに並べ替え、上位M個(例えば上位10個など)の食材を選択して結果ファイル106eに格納する(ステップSB9)。
そして、検索部102hは、ステップSB9で選択された食材が用いられている献立を、献立リストから検索して結果ファイル106eに格納する(ステップSB10)。例えば、検索部102hは、ステップSB9で選択された食材が最も多く用いられている献立から順に上位N個(例えば上位10個)を、献立リストから検索してもよい。
そして、作成部102iは、ステップSB3での判別結果とステップSB4での特定結果に応じたアドバイス情報を作成して結果ファイル106eに格納する(ステップSB11)。例えば、ステップSA1でメタボリックシンドロームであると判別された場合には、作成部102iは、カロリー摂取制限、脂質摂取制限および運動を推奨する内容のアドバイス情報を作成する。また、例えば、ステップSA1でメタボリックシンドロームであると判別されず、且つステップSA2で低下している必須アミノ酸が特定されなかった場合には、作成部102iは、これまで通りの適正な食事および運動を推奨する内容のアドバイス情報を作成する。
そして、通信部102aは、結果ファイル106eに格納されている食材の選択結果、献立の検索結果およびアドバイス情報を含む結果情報を、クライアント端末200へ送信する(ステップSB12)。
そして、通信部202aは、ステップSB12で送信された結果情報を受信して結果ファイル206bに格納する(ステップSB13)。
そして、出力部202bは、結果ファイル206bに格納されている結果情報を、出力装置214を介して出力する(ステップSB14)。例えば、出力部202bは、結果情報を、印刷装置を用いて紙などの物理媒体に印刷したり、電子的な外部の記憶装置または記録媒体に格納したり、モニタに表示したり、スピーカを介して音声で出力したり、電子メールに添付ファイルとして添付したりしてもよい。
なお、本具体例は、所定の状態がメタボリックシンドロームの状態ではなく、内臓脂肪蓄積、肥満症、高脂血症、高血圧、インスリン抵抗性、糖尿病、耐糖能異常、脂肪肝(例えばアルコール性脂肪肝、非アルコール性脂肪肝または非アルコール性脂肪肝炎など)の状態(メタボリックシンドローム関連の状態)である場合においても、同様に適用可能なものである。ただし、上述したステップSB3で用いられる判別式は、所定の状態として設定された疾患に応じて、当該疾患の判別に適したものに変更することが好ましい。また、本具体例を所定の状態がインスリン抵抗性、糖尿病または耐糖能異常の状態である場合に適用されるときは、所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸を、分岐鎖アミノ酸またはIleとしてもよい。
また、本説明では、食材選択装置100の判別部102bが「判別式の値の算出」および「算出した値に基づく判別」の両方の処理を実行するケースを一例として挙げたが、クライアント端末200の制御部202が判別部102bと同様の機能を有している場合は、この2つの処理は、食材選択装置100とクライアント端末200とで適宜分担して実行してもよい。
例えば、クライアント端末200は、両方の処理を実行し、判別結果を食材選択装置100に送信し、食材選択装置100は、送信された判別結果を利用してもよい。
また、例えば、クライアント端末200は、「判別式の値の算出」を実行し、算出結果を食材選択装置100に送信し、食材選択装置100は、送信された算出結果を利用して「算出した値に基づく判別」を実行してもよい。
また、例えば、食材選択装置100は、「判別式の値の算出」を実行し、算出結果をクライアント端末200に送信し、クライアント端末200は、送信された算出結果を利用して「算出した値に基づく判別」を実行し、判別結果を食材選択装置100に送信し、食材選択装置100は、送信された判別結果を利用してもよい。
[他の実施形態]
さて、これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
また、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
このほか、上記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、食材選択装置100およびクライアント端末200に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
例えば、食材選択装置100およびクライアント端末200のそれぞれが備える処理機能、特に制御部102および制御部202にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、情報処理装置に本発明にかかる食物選択方法を実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて食材選択装置100およびクライアント端末200に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDDなどの記憶部106および記憶部206などには、OS(Operating System)と協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
また、このコンピュータプログラムは、食材選択装置100およびクライアント端末200に対して任意のネットワーク300を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
また、本発明にかかる食物選択プログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USBメモリ、SDカード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD−ROM、MO、DVD、および、Blu−ray Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OS(Operating System)に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
記憶部106および記憶部206に格納される各種のデータベース等(生体状態情報ファイル106a、判別基準情報ファイル106b、食材リストファイル106c、献立リストファイル106d、結果ファイル106e、生体状態情報ファイル206aおよび結果ファイル206bなど)は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
また、食材選択装置100およびクライアント端末200は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、食材選択装置100およびクライアント端末200は、当該情報処理装置に本発明の食物選択方法を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
本発明は、産業上の多くの分野、特に食品、医療、医療機器の製造・販売または介護などの分野で広く実施することができ、特に運動指導または栄養指導などを行う分野において極めて有用である。
100 食材選択装置
102 制御部
102a 通信部
102b 判別部
102c 特定部
102d 設定部
102e 乗算部
102f 加算部
102g 選択部
102h 検索部
102i 作成部
102j 出力部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 生体状態情報ファイル
106b 判別基準情報ファイル
106c 食材リストファイル
106d 献立リストファイル
106e 結果ファイル
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 クライアント端末(情報通信端末)
202 制御部
202a 通信部
202b 出力部
204 通信インターフェース部
206 記憶部
206a 生体状態情報ファイル
206b 結果ファイル
208 入出力インターフェース部
212 入力装置
214 出力装置
300 ネットワーク

Claims (21)

  1. 個体の生体状態に関する生体状態情報に基づいて、前記個体が所定の状態であるかを判別する判別ステップと、
    前記判別ステップで前記個体が前記所定の状態であると判別された場合には、前記所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸に基づいて、複数の食物についての、前記食物中の前記アミノ酸の含有値に関するアミノ酸含有データを含む食物リストから、前記食物を選択する選択ステップと
    を含み、
    前記生体状態情報には、前記個体の血液中のアミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データが含まれ、
    前記アミノ酸濃度データに基づいて、前記濃度値が基準値に対して低下している前記アミノ酸を特定する特定ステップと、
    前記特定ステップで前記低下している前記アミノ酸が特定された場合には、前記アミノ酸含有データに基づいて、前記選択ステップで前記食物を選択する際の基準とする前記含有値であって前記濃度値の前記基準値からの低下度合いを反映した選択基準値を、各々の前記食物の前記アミノ酸含有データ毎に算出する第一算出ステップと
    をさらに含み、
    前記選択ステップは、前記判別ステップで得られた結果と前記特定ステップで得られた結果に基づいて前記食物リストから前記食物を選択する、および、前記特定ステップで前記低下している前記アミノ酸が特定された場合には前記第一算出ステップで算出された前記選択基準値に基づいて前記食物リストから前記食物を選択すること、
    を特徴とする食物選択方法。
  2. 前記特定ステップは、前記濃度値が前記基準値に対して低下している必須アミノ酸を特定すること、
    を特徴とする請求項に記載の食物選択方法。
  3. 前記第一算出ステップは、
    前記アミノ酸含有データに含まれる、前記特定ステップで特定された前記アミノ酸の前記含有値を、前記低下度合いに応じたものに補正する第一補正ステップと、
    前記第一補正ステップで補正された後の前記アミノ酸含有データに含まれる前記アミノ酸の前記含有値に四則演算に属する演算を施した値を、各々の前記食物の前記アミノ酸含有データ毎に算出する第一補正後算出ステップと、
    を含み、
    前記選択ステップにおいて、前記第一算出ステップで算出された前記選択基準値は、前記第一補正後算出ステップで算出された前記値であること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の食物選択方法。
  4. 前記第一補正ステップは、
    前記特定ステップで特定された前記アミノ酸に対して、前記低下度合いに応じた重み付け値を設定する第一設定ステップと、
    前記第一設定ステップで設定された前記重み付け値を、前記アミノ酸含有データに含まれる、前記特定ステップで特定された前記アミノ酸の前記含有値に乗算する第一乗算ステップと、
    を含み、
    前記第一補正後算出ステップにおいて、前記第一補正ステップで補正された後の前記アミノ酸含有データは、前記第一乗算ステップで前記重み付け値が乗算された後の前記アミノ酸含有データであり、前記含有値に前記演算を施した前記値は、前記含有値の総和であり、
    前記選択ステップにおいて、前記第一補正後算出ステップで算出された前記値は、前記第一補正後算出ステップで算出された前記総和であること、
    を特徴とする請求項に記載の食物選択方法。
  5. 必須アミノ酸に適用される第一の係数と、非必須アミノ酸に適用される、前記第一の係数とは異なる第二の係数が、予め設定されており、
    前記第一乗算ステップは、前記特定ステップで前記必須アミノ酸が特定された場合には、特定された前記必須アミノ酸に対して設定した前記重み付け値または前記特定ステップで特定された前記アミノ酸の前記含有値に前記第一の係数を乗算し、前記特定ステップで前記非必須アミノ酸が特定された場合には、特定された前記非必須アミノ酸に対して設定した前記重み付け値または前記特定ステップで特定された前記アミノ酸の前記含有値に前記第二の係数を乗算すること、
    を特徴とする請求項に記載の食物選択方法。
  6. 分岐鎖アミノ酸に適用される第三の係数と、必須アミノ酸に該当するが前記分岐鎖アミノ酸に該当しない前記アミノ酸に個別に適用される、互いに異なり且つ前記第三の係数とも異なる複数の第四の係数が、予め設定されており、
    前記第一乗算ステップは、前記特定ステップで前記分岐鎖アミノ酸が特定された場合には、特定された前記分岐鎖アミノ酸に対して設定した前記重み付け値または前記特定ステップで特定された前記アミノ酸の前記含有値に前記第三の係数を乗算し、前記特定ステップで前記必須アミノ酸に該当するが前記分岐鎖アミノ酸に該当しない前記アミノ酸が特定された場合には、特定された前記アミノ酸に対して設定した前記重み付け値または前記特定ステップで特定された前記アミノ酸の前記含有値に、特定された前記アミノ酸に適用される前記第四の係数を乗算すること、
    を特徴とする請求項に記載の食物選択方法。
  7. 非必須アミノ酸に適用される、前記第三の係数および前記第四の係数とは異なる第五の係数が予め設定されており、
    前記第一乗算ステップは、前記特定ステップで前記非必須アミノ酸が特定された場合には、前記非必須アミノ酸に対して設定した前記重み付け値または前記特定ステップで特定された前記アミノ酸の前記含有値に前記第五の係数を乗算すること、
    を特徴とする請求項に記載の食物選択方法。
  8. 前記生体状態情報には、前記個体の性別および/または年齢が含まれ、
    前記基準値は、前記性別および/または前記年齢が考慮されたものであること、
    を特徴とする請求項からのいずれか一つに記載の食物選択方法。
  9. 前記所定の状態は、メタボリックシンドローム関連の状態であること、
    を特徴とする請求項1からのいずれか一つに記載の食物選択方法。
  10. 前記判別ステップは、前記個体についての前記所定の状態の度合いを判別し、
    前記アミノ酸含有データに基づいて、前記選択ステップで前記食物を選択する際の基準とする前記含有値であって前記度合いを反映した選択基準値を、各々の前記食物の前記アミノ酸含有データ毎に算出する第二算出ステップをさらに含み、
    前記選択ステップは、前記第二算出ステップで算出された前記選択基準値に基づいて、または、前記特定ステップで前記低下している前記アミノ酸が特定された場合には、前記第一算出ステップで算出された前記選択基準値および前記第二算出ステップで算出された前記選択基準値に基づいて、前記食物リストから前記食物を選択すること、
    を特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載の食物選択方法。
  11. 前記第二算出ステップは、
    前記アミノ酸含有データに含まれる、前記所定の状態の改善に推奨される前記アミノ酸の前記含有値を、前記度合いに応じたものに補正する第二補正ステップと、
    前記第二補正ステップで補正された後の前記アミノ酸含有データに含まれる前記アミノ酸の前記含有値に四則演算に属する演算を施した値を、各々の前記食物の前記アミノ酸含有データ毎に算出する第二補正後算出ステップと、
    を含み、
    前記選択ステップにおいて、前記第二算出ステップで算出された前記選択基準値は、前記第二補正後算出ステップで算出された前記値であること、
    を特徴とする請求項10に記載の食物選択方法。
  12. 前記第二補正ステップは、
    前記所定の状態の改善に推奨される前記アミノ酸に対して、前記度合いに応じた重み付け値を設定する第二設定ステップと、
    前記第二設定ステップで設定された前記重み付け値を、前記アミノ酸含有データに含まれる、前記所定の状態の改善に推奨される前記アミノ酸の前記含有値に乗算する第二乗算ステップと、
    を含み、
    前記第二補正後算出ステップにおいて、前記第二補正ステップで補正された後の前記アミノ酸含有データは、前記第二乗算ステップで前記重み付け値が乗算された後の前記アミノ酸含有データであり、前記含有値に前記演算を施した前記値は、前記含有値の総和であり、
    前記選択ステップにおいて、前記第二補正後算出ステップで算出された前記値は、前記第二補正後算出ステップで算出された前記総和であること、
    を特徴とする請求項11に記載の食物選択方法。
  13. 前記所定の状態は、メタボリックシンドローム関連の状態であり、
    前記所定の状態の改善に推奨される前記アミノ酸には、Val、Leu、Ile、ThrおよびLysが含まれること、
    を特徴とする請求項1から12のいずれか一つに記載の食物選択方法。
  14. 前記食物リストには、複数の前記食物についての、前記食物の分類に関する分類データが含まれ、
    前記選択ステップは、各々の前記分類毎に、前記食物リストから前記食物を選択すること、
    を特徴とする請求項1から13のいずれか一つに記載の食物選択方法。
  15. 記判別ステップは、前記アミノ酸濃度データに含まれている前記所定の状態の判別に有用な前記アミノ酸の前記濃度値に基づいて、前記個体が前記所定の状態であるかを判別する、または、前記アミノ酸濃度データおよび前記所定の状態の判別に有用な前記アミノ酸を変数として含む判別式に基づいて当該判別式の値を算出し、算出した当該値に基づいて前記個体が前記所定の状態であるかを判別すること、
    を特徴とする請求項1から14のいずれか一つに記載の食物選択方法。
  16. 制御部を備えた食物選択装置であって、
    前記制御部は、
    個体の生体状態に関する生体状態情報に基づいて、前記個体が所定の状態であるかを判別する判別手段と、
    前記判別手段で前記個体が前記所定の状態であると判別された場合には、前記所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸に基づいて、複数の食物についての、前記食物中の前記アミノ酸の含有値に関するアミノ酸含有データを含む食物リストから、前記食物を選択する選択手段と
    を備え
    前記生体状態情報には、前記個体の血液中のアミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データが含まれ、
    前記制御部は、
    前記アミノ酸濃度データに基づいて、前記濃度値が基準値に対して低下している前記アミノ酸を特定する特定手段と、
    前記特定手段で前記低下している前記アミノ酸が特定された場合には、前記アミノ酸含有データに基づいて、前記選択手段で前記食物を選択する際の基準とする前記含有値であって前記濃度値の前記基準値からの低下度合いを反映した選択基準値を、各々の前記食物の前記アミノ酸含有データ毎に算出する第一算出手段と
    をさらに備え、
    前記選択手段は、前記判別手段で得られた結果と前記特定手段で得られた結果に基づいて前記食物リストから前記食物を選択する、および、前記特定手段で前記低下している前記アミノ酸が特定された場合には前記第一算出手段で算出された前記選択基準値に基づいて前記食物リストから前記食物を選択すること、
    を特徴とする食物選択装置。
  17. 制御部を備えた情報処理装置で実行される食物選択方法であって、
    前記制御部で実行される、
    個体の生体状態に関する生体状態情報に基づいて、前記個体が所定の状態であるかを判別する判別ステップと、
    前記判別ステップで前記個体が前記所定の状態であると判別された場合には、前記所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸に基づいて、複数の食物についての、前記食物中の前記アミノ酸の含有値に関するアミノ酸含有データを含む食物リストから、前記食物を選択する選択ステップと
    を含み、
    前記生体状態情報には、前記個体の血液中のアミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データが含まれ、
    前記制御部で実行される、
    前記アミノ酸濃度データに基づいて、前記濃度値が基準値に対して低下している前記アミノ酸を特定する特定ステップと、
    前記特定ステップで前記低下している前記アミノ酸が特定された場合には、前記アミノ酸含有データに基づいて、前記選択ステップで前記食物を選択する際の基準とする前記含有値であって前記濃度値の前記基準値からの低下度合いを反映した選択基準値を、各々の前記食物の前記アミノ酸含有データ毎に算出する第一算出ステップと
    をさらに含み、
    前記選択ステップは、前記判別ステップで得られた結果と前記特定ステップで得られた結果に基づいて前記食物リストから前記食物を選択する、および、前記特定ステップで前記低下している前記アミノ酸が特定された場合には前記第一算出ステップで算出された前記選択基準値に基づいて前記食物リストから前記食物を選択すること、
    を特徴とする食物選択方法。
  18. 制御部を備えた情報処理装置に実行させるための食物選択プログラムであって、
    前記制御部に実行させるための、
    個体の生体状態に関する生体状態情報に基づいて、前記個体が所定の状態であるかを判別する判別ステップと、
    前記判別ステップで前記個体が前記所定の状態であると判別された場合には、前記所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸に基づいて、複数の食物についての、前記食物中の前記アミノ酸の含有値に関するアミノ酸含有データを含む食物リストから、前記食物を選択する選択ステップと
    を含み、
    前記生体状態情報には、前記個体の血液中のアミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データが含まれ、
    前記制御部に実行させるための、
    前記アミノ酸濃度データに基づいて、前記濃度値が基準値に対して低下している前記アミノ酸を特定する特定ステップと、
    前記特定ステップで前記低下している前記アミノ酸が特定された場合には、前記アミノ酸含有データに基づいて、前記選択ステップで前記食物を選択する際の基準とする前記含有値であって前記濃度値の前記基準値からの低下度合いを反映した選択基準値を、各々の前記食物の前記アミノ酸含有データ毎に算出する第一算出ステップと
    をさらに含み、
    前記選択ステップは、前記判別ステップで得られた結果と前記特定ステップで得られた結果に基づいて前記食物リストから前記食物を選択する、および、前記特定ステップで前記低下している前記アミノ酸が特定された場合には前記第一算出ステップで算出された前記選択基準値に基づいて前記食物リストから前記食物を選択すること、
    を特徴とする食物選択プログラム。
  19. 制御部を備えた食物選択装置と、制御部を備えた情報通信端末とを、ネットワークを介して通信可能に接続して構成された食物選択システムであって、
    前記情報通信端末の前記制御部は、
    個体の生体状態に関する生体状態情報を前記食物選択装置へ送信する生体状態情報送信手段と、
    前記食物選択装置から送信された、食物の選択結果を受信する選択結果受信手段と
    を備え、
    前記食物選択装置の前記制御部は、
    前記情報通信端末から送信された前記生体状態情報を受信する生体状態情報受信手段と、
    前記生体状態情報受信手段で受信された前記生体状態情報に基づいて、前記個体が所定の状態であるかを判別する判別手段と、
    前記判別手段で前記個体が前記所定の状態であると判別された場合には、前記所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸に基づいて、複数の前記食物についての、前記食物中の前記アミノ酸の含有値に関するアミノ酸含有データを含む食物リストから、前記食物を選択する選択手段と、
    前記選択手段で得られた前記食物の前記選択結果を前記情報通信端末へ送信する選択結果送信手段と、
    を備え
    前記生体状態情報には、前記個体の血液中のアミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データが含まれ、
    前記食物選択装置の前記制御部は、
    前記アミノ酸濃度データに基づいて、前記濃度値が基準値に対して低下している前記アミノ酸を特定する特定手段と、
    前記特定手段で前記低下している前記アミノ酸が特定された場合には、前記アミノ酸含有データに基づいて、前記選択手段で前記食物を選択する際の基準とする前記含有値であって前記濃度値の前記基準値からの低下度合いを反映した選択基準値を、各々の前記食物の前記アミノ酸含有データ毎に算出する第一算出手段と
    をさらに備え、
    前記選択手段は、前記判別手段で得られた結果と前記特定手段で得られた結果に基づいて前記食物リストから前記食物を選択する、および、前記特定手段で前記低下している前記アミノ酸が特定された場合には前記第一算出手段で算出された前記選択基準値に基づいて前記食物リストから前記食物を選択すること、
    を特徴とする食物選択システム。
  20. 食物選択装置とネットワークを介して通信可能に接続された、制御部を備えた情報通信端末であって、
    前記制御部は、
    個体の生体状態に関する生体状態情報を前記食物選択装置へ送信する生体状態情報送信手段と、
    前記食物選択装置から送信された、食物の選択結果を受信する選択結果受信手段と
    を備え、
    前記生体状態情報には、前記個体の血液中のアミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データが含まれ、
    前記選択結果は、
    (1)前記情報通信端末から送信された前記生体状態情報を受信する生体状態情報受信手段と(2)前記生体状態情報受信手段で受信された前記生体状態情報に基づいて、前記個体が所定の状態であるかを判別する判別手段と(3)前記判別手段で前記個体が前記所定の状態であると判別された場合に、前記所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸に基づいて、複数の前記食物についての、前記食物中の前記アミノ酸の含有値に関するアミノ酸含有データを含む食物リストから前記食物を選択する選択手段と(4)前記アミノ酸濃度データに基づいて、前記濃度値が基準値に対して低下している前記アミノ酸を特定する特定手段と(5)前記特定手段で前記低下している前記アミノ酸が特定された場合には、前記アミノ酸含有データに基づいて、前記選択手段で前記食物を選択する際の基準とする前記含有値であって前記濃度値の前記基準値からの低下度合いを反映した選択基準値を、各々の前記食物の前記アミノ酸含有データ毎に算出する第一算出手段とを備え、前記選択手段が、前記判別手段で得られた結果と前記特定手段で得られた結果に基づいて前記食物リストから前記食物を選択する、および、前記特定手段で前記低下している前記アミノ酸が特定された場合には前記第一算出手段で算出された前記選択基準値に基づいて前記食物リストから前記食物を選択する前記食物選択装置
    選択した前記食物に関するものであること、
    を特徴とする情報通信端末。
  21. 個体の生体状態に関する生体状態情報を提供する情報通信端末とネットワークを介して通信可能に接続された、制御部を備えた食物選択装置であって、
    前記制御部は、
    前記情報通信端末から送信された前記生体状態情報を受信する生体状態情報受信手段と、
    前記生体状態情報受信手段で受信された前記生体状態情報に基づいて、前記個体が所定の状態であるかを判別する判別手段と、
    前記判別手段で前記個体が前記所定の状態であると判別された場合には、前記所定の状態の改善に推奨されるアミノ酸に基づいて、複数の食物についての、前記食物中の前記アミノ酸の含有値に関するアミノ酸含有データを含む食物リストから、前記食物を選択する選択手段と、
    前記選択手段で得られた前記食物の選択結果を前記情報通信端末へ送信する選択結果送信手段と、
    を備え
    前記生体状態情報には、前記個体の血液中のアミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データが含まれ、
    前記制御部は、
    前記アミノ酸濃度データに基づいて、前記濃度値が基準値に対して低下している前記アミノ酸を特定する特定手段と、
    前記特定手段で前記低下している前記アミノ酸が特定された場合には、前記アミノ酸含有データに基づいて、前記選択手段で前記食物を選択する際の基準とする前記含有値であって前記濃度値の前記基準値からの低下度合いを反映した選択基準値を、各々の前記食物の前記アミノ酸含有データ毎に算出する第一算出手段と
    をさらに備え、
    前記選択手段は、前記判別手段で得られた結果と前記特定手段で得られた結果に基づいて前記食物リストから前記食物を選択する、および、前記特定手段で前記低下している前記アミノ酸が特定された場合には前記第一算出手段で算出された前記選択基準値に基づいて前記食物リストから前記食物を選択すること、
    を特徴とする食物選択装置。
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