JP6180162B2 - 基板の貼り合わせ方法および貼り合わせ基板 - Google Patents

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Description

本発明は、低温焼成セラミックス(Low Temperature Co- fired Ceramics:LTCC)基板とガラス基板との接合を可能にした、基板の貼り合わせ方法および貼り合わせ基板に関する。
MEMSデバイス、バイオチップ、インターポーザーなどの分野において、電気的な配線構造と高い気密性を兼ね備えたパッケージ、デバイス構造の要求が出てきている。
セラミックスや低温焼成セラミックス(LTCC)基板などは、ビルトアップエ法により配線構造を作ることが可能であるが、光を透過させる必要がある分野や、シリコン基板との陽極接合が必要とされる分野では使用できない。または、十分な接合特性を得られていない。
そこで、透過性や陽極接合が必要とされるような分野から、ガラス基板と、セラミックス基板やLTCC基板との接合という要求が出てきた。
しかしながら、セラミックス基板やLTCC基板では直接接合に必要な精密な研磨を行う事が困難であり、ガラスとの接合ができないでいた。
直接接合を可能にする重要なポイントとして、精密研磨(Ra0.3nmレベル)された表面を作る必要がある。しかしながら、LTCCのような複合材料では、成分による研磨レートが異なるために精密研磨は難しい、また、セラミックスにおいても難加工材料であり、同様に精密研磨は難しい。
特開2009−280417号公報
本発明は、このような従来の実情に鑑みて考案されたものであり、低温焼成セラミックス(LTCC)基板とガラス基板との接合を可能にした、基板の貼り合わせ方法を提供することを第一の目的とする。
また、本発明は、低温焼成セラミックス(LTCC)基板とガラス基板とが貼り合わされてなる、貼り合わせ基板を提供することを、第の目的とする。
本発明の請求項1に記載の基板の貼り合わせ方法は、低温焼成セラミックス(LTCC)基板の一面に、ガラス質の酸化シリコン膜を形成する工程αと、前記酸化シリコン膜の表面を表面粗さRaが0.5nm以下に研磨する工程βと、前記酸化シリコン膜上に、ガラス基板を接合する工程γと、を少なくとも順に備えること、を特徴とする。
本発明の請求項2に記載の基板の貼り合わせ方法は、請求項1において、前記工程βは、酸化セリウムを含む研磨材を用いること、を特徴とする
発明の請求項に記載の基板の貼り合わせ方法は、請求項1又は2において、前記工程γは、減圧雰囲気において、熱処理を施すことを特徴とする。
本発明の請求項に記載の基板の貼り合わせ方法は、低温焼成セラミックス基板の一面上にレジストを塗布し、パターンを形成する工程Aと、前記レジストパターンが形成された前記低温焼成セラミックス基板の一面側に、酸化シリコン膜を形成する工程Bと、前記低温焼成セラミックス基板から前記レジストを剥離し所定のパターンを有する酸化シリコン膜を形成する工程Cと、前記酸化シリコン膜の表面を研磨する工程Dと、前記酸化シリコン膜上に、ガラス基板を接合する工程Eと、を順に備えること、を特徴とする。
本発明の請求項5に記載の基板の貼り合わせ方法は、請求項4において、前記ガラス基板に、前記酸化シリコン膜の所定のパターンに対応した所定の空間を設ける、ことを特徴とする。
本発明の請求項6に記載の基板の貼り合わせ方法は、請求項4又は5において、前記工程Aに先立って、低温焼成セラミックス基板の一面に、金属膜を形成する工程Fを、さらに備えること、を特徴とする。
本発明の請求項7に記載の基板の貼り合わせ方法は、請求項6において、前記工程Dと前記工程Eとの間に、前記金属膜を除去する工程Gを、さらに備えること、を特徴とする。
本発明の請求項に記載の貼り合わせ基板は、低温焼成セラミックス基板と、前記低温焼成セラミックス基板の一面に配された所定のパターンを形成した酸化シリコン膜と、前記酸化シリコン膜上に直接接合されたガラス基板と、を備えること、を特徴とする。
本発明の請求項9に記載の基板の貼り合わせ基板は、請求項8において、前記ガラス基板が、前記酸化シリコン膜の所定のパターンに対応した所定の空間を有する、ことを特徴とする。
本発明では、低温焼成セラミックス(LTCC)基板の一面に、ガラスと同じ精密研磨が可能な、ガラス質の酸化シリコン膜を形成した。この酸化シリコン膜の表面を表面粗さRaが0.5nm以下に研磨することで、ガラス基板との接合に必要な表面粗さを実現することができる。これにより、本発明では、LTCC基板とガラス基板との接合を可能にした、基板の貼り合わせ方法を提供することができる
た、本発明では、酸化シリコン膜を介することで、低温焼成セラミックス基板とガラス基板とが、貼りあわされてなる、貼り合わせ基板を提供することができる。

第一実施形態に係る基板の一構成例を示す断面図。 第一実施形態に係る貼り合わせ基板の一構成例を示す断面図。 第一実施形態に係る基板の貼り合わせ方法の工程を順に示す図。 AFMを用いて、各工程を行った後の基板表面を撮影した写真。 酸化シリコン膜が形成されたLTCC基板の表面に対する評価結果(写真)。 研磨された酸化シリコン膜の表面に対する評価結果(写真)。 第二実施形態に係る基板の一構成例を示す断面図。 第二実施形態に係る貼り合わせ基板の一構成例を示す断面図。 第二実施形態に係る基板の貼り合わせ方法の工程を順に示す図。 貼り合わせ基板を配線基板に適用した場合の一構成例を示す図。 貼り合わせ基板を配線基板に適用した場合の一構成例を示す図。 貼り合わせ基板を配線基板に適用した場合の一構成例を示す図。
以下では、本発明に係る、基板の貼り合わせ方法、基板および貼り合わせ基板の一実施形態について、図面に基づいて説明する。
<第一実施形態>
図1は、本実施形態に係る基板の一構成例を模式的に示す断面図である。
本実施形態の基板1A(1)は、低温焼成セラミックス(LTCC)基板2の一面2aに、酸化シリコン膜3(例えばSiO膜)が配されている。
この基板1A(1)において、酸化シリコン膜3の表面粗さRaは、0.5nm以下が好ましく、0.35nm以下がより好ましい。これにより、この基板1A(1)は、例えばガラス基板との接合が可能になる。
また、図2は、本実施形態に係る貼り合わせ基板10A(10)の一構成例を示す断面図である。
この貼り合わせ基板10A(10)は、LTCC基板2と、LTCC基板2の一面2aに配された酸化シリコン膜3と、酸化シリコン膜3上に直接接合されたガラス基板11と、を備える。
この貼り合わせ基板10A(10)は、以下に示すような方法により、貼り合わせられる。
図3は、本実施形態に係る、基板の貼り合わせ方法の工程を順に示す図である。
本実施形態の基板の貼り合わせ方法は、LTCC基板2の一面2aに、酸化シリコン膜3を形成する工程αと、酸化シリコン膜3の表面を研磨する工程βと、酸化シリコン膜3上に、ガラス基板11を接合する工程γと、を少なくとも順に備えること、を特徴とする。
LTCC基板2とガラス基板11との直接接合を実施するためには、基板の表面粗さRaが0.5nm以下となるように精密研磨することが必要とされるが、セラミックスは脆性破壊を起こしやすいため、精密な研磨は難しい。また、LTCCはセラミックスとガラスの複合材料であり、セラミックスとガラスの研磨レートが異なるために精密な研磨は難しい。通常のガラス研磨の方法ではガラスだけが溶けてしまい、セラミックスが凸になり残ってしまう。LTCC基板2の場合、Raは数nmレベルが限界であり、さらにもう一桁小さい精密な研磨はできていない。
そこで本発明では、LTCC基板2の一面2aに、ガラスと類似の酸化シリコン膜3を形成し、この酸化シリコン膜3の表面を研磨することで、ガラス基板11との接合に必要な表面粗さを実現することができる。これにより、本発明の貼り合わせ方法では、LTCC基板2とガラス基板11との接合が可能になる。
以下、工程順に説明する。
ここで、図4は、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope :AFM)を用いて、各工程を行った後のLTCC基板表面を撮影した写真である。図4(a)は、加工前のLTCC基板表面のAFM写真を示す図である。加工前(研磨上がり)において、LTCC基板表面には研磨跡(掃き目)などの凹凸が残っており、表面粗さRaは、約3nmであった。
(1−1)まず、図3(a)に示すように、低温焼成セラミックス(LTCC)基板の一面2aに、酸化シリコン膜3を形成する(工程α)。
酸化シリコン膜3の形成方法としては特に限定されるものではなく、例えばスパッタ法、蒸着法、塗布(SOGなど)の方法を用いることができる。
本実施形態では、基板温度100℃で、RFスパッタ法により、SiO膜を1500Åの厚さに成膜した。
図4(b)は、酸化シリコン膜3が形成された、LTCC基板2表面のAFM写真を示す図である。シリコン膜3を形成しても、LTCC基板2表面の凹凸をカバーすることはできず、表面粗さRaは改善しない。
(1−2)次に、図3(b)に示すように、酸化シリコン膜3の表面を研磨する(工程β)。
本工程において、例えば、酸化セリウムを含む研磨材20を用いることが好ましい。これにより、微細研磨が可能となり、より平滑な表面を得ることができる。さらに平滑な表面が求められる場合には、コロイダルシリカを含む研磨剤を用いる研磨工程を追加することもできる。
本実施形態では、例えば酸化セリウムを含む、研磨材20を用いた片面研磨を5分間行うことにより、酸化シリコン膜3の表面を研磨した。
そして、本工程において、酸化シリコン膜3の表面粗さRaは、0.5nm以下が好ましく、0.35nm以下がより好ましい。これにより、ガラス基板11との接合に必要な表面粗さを実現することができる。
図4(c)は、研磨された酸化シリコン膜3表面のAFM写真を示す図である。精密研磨することで、セラミックス粒子とガラスとの研磨レートの差による凹凸、LTCC基板2の元々の研磨跡なども完全に消えて、LTCC基板2の表面粗さRaは、加工前(図4(a))に比べて1/10程度(0.5nm以下)にすることができた。
一方、図4(d)は、酸化シリコン膜3を形成せず、LTCC基板2表面を直接、酸化セリウムを含む研磨剤を用いて精密研磨した場合のAFM写真を示す図である。ガラスのみが研磨され、セラミックスが凸に浮き出てしまっている。
(1−3)次に、図3(c)に示すように、酸化シリコン膜3上に、ガラス基板11を接合する(工程γ)。
ガラス基板11の接合方法は、特に限定されているものではなく、公知の方法を用いることができる。
このように、本発明では、LTCC基板2上に成膜された酸化シリコン膜3をガラスの精密研磨の手法を用いて研磨することにより、直接接合に必要とされる、表面粗さRaが0.5nm以下の平滑性を有する表面を得ることができた(以下、「本発明に係る製法」と呼ぶ)。また、ガラス質の表面同士の接合となり、従来のガラス同士の接合方法を用いて接合することが可能となった。
本発明者は、上述した本発明に係る製法の作用・効果を確かめるため、各種分析手法を用いて詳細に評価した。以下において、SEMとは「走査型電子顕微鏡」を、EDXとは「エネルギー分散形X線分光器を使ったX線分光法」を、それぞれ意味する。
図5は、酸化シリコン膜3が形成された、LTCC基板2の表面に対する評価結果である。図5(a)はAFM写真(凹凸像)であり図4(b)に相当する。図5(b)はSEM写真(二次電子像)、図5(c)はEDX写真(アルミ元素)、図5(d)はEDX写真(シリコン元素)であり、何れも図5(a)と同一画角を観測した結果である。
図5から、以下の点が明らかとなった。
(イ)AFM写真(凹凸像)によると、LTCC基板2の上に酸化シリコン膜3が形成された表面には、「(凹状であることが確認された)不定型な粒形状」が離散して観測された[図5(a)]。
(ロ)AFM写真により「不定型な粒形状をなす部位」は、SEM写真(二次電子像)によると、白く観測される。「その他の部位」は黒く観測された[図5(b)]。
(ハ)EDX写真(アルミ元素からのKαを観測)によると、図5(b)において「白く観察された部位」が、ぼんやりと白く観察されたことから、AFM写真により「凸状をなす部位(不定型な粒形状をなす部位)」は、主たる元素としてアルミニウムを含むことが分かった[図5(c)]。
(ニ)EDX写真(シリコン元素からのKαを観測)によると、図5(b)において「黒く観察された部位」が、ぼんやりと白く観察されたことから、AFM写真により「凸状をなす部位(不定型な粒形状をなす部位)」を除いた領域は、主たる元素としてシリコンを含むことが分かった[図5(d)]。
図6は、本発明に係る製法により研磨された、酸化シリコン膜3の表面に対する評価結果である。図6(a)はAFM写真(凹凸像)であり図4(c)に相当する。図6(b)はSEM写真(二次電子像)、図6(c)はEDX写真(アルミ元素)、図6(d)はEDX写真(シリコン元素)であり、何れも図5(a)と同一画角を観測した結果である。
図6から、以下の点が明らかとなった。
(ホ)AFM写真(凹凸像)によると、本発明に係る製法により研磨された酸化シリコン膜3の表面には、図5(a)で観測された「不定型な粒形状(凹状)」が消え去り、写真全域に亘って平坦な状態になっていることが観測された[図6(a)]。
(ヘ)しかしながら、SEM写真(二次電子像)によると、「(AFM写真により平坦ではあるが)不定型な粒形状が白く観測される部位」が存在し、「その他の部位」は黒く観測された[図6(b)]。
(ト)EDX写真(アルミ元素からのKαを観測)によると、図6(b)において「白く観察された部位」が、ぼんやりと白く観察されたことから、AFM写真により「不定型な粒形状の部位」は、主たる元素としてアルミニウムを含むことが分かった[図6(c)]。
(チ)EDX写真(シリコン元素からのKαを観測)によると、図6(b)において「黒く観察された部位」が、ぼんやりと白く観察されたことから、AFM写真により「不定型な粒形状の部位を除いた部位」は、主たる元素としてシリコンを含むことが分かった[図6(d)]。
(リ)つまり、上述した(イ)〜(チ)の評価結果から、本発明に係る製法によれば、LTCC基板2上に成膜された酸化シリコン膜3を、ガラスの精密研磨の手法を用いて研磨することにより、直接接合に必要とされる、Raが0.5nm以下の平滑性を有する表面が得られることが確認された。
<第二実施形態>
図7は、本実施形態に係る基板の一構成例を模式的に示す断面図である。
本実施形態の基板1B(1)は、LTCC基板2の一面2aに、酸化シリコン膜3(例えばSiO膜)が配されている。
本実施形態の基板1B(1)において、酸化シリコン膜3は、所定のパターンを有している。
この基板1B(1)において、酸化シリコン膜3の表面粗さRaが0.5nm以下であることが好ましい。これにより、この基板1B(1)は、例えばガラス基板との接合が可能になる。
また、図8は、本実施形態に係る貼り合わせ基板の一構成例を示す断面図である。
この貼り合わせ基板10B(10)は、LTCC基板2と、LTCC基板2の一面2aに配され、所定パターンで形成された酸化シリコン膜3と、酸化シリコン膜3上に直接接合されたガラス基板11と、を備える。
本実施形態の貼り合わせ基板10B(10)が実際に利用される場合には、LTCC基板2側には、例えばビルトアップ工法を用いて形成された積層配線や、成膜およびフォトリソグラフィを用いた表面配線パターンが形成されている。一方、ガラス基板11側には、流路やキャビティなどの空間を持ったパターンが形成されている。これらが接合され、電極や流路・キャビティ自体がある機能を持ったり、この空間に機能を待ったMEMSなどのデバイスが組み込まれたりする。
つまり、LTCC基板2側にもガラス基板11側にも何らかのパターンが形成されていて、接合を仲介する酸化シリコン膜3も、接合パターンに合わせたパターンを有することとなる。
酸化シリコン膜3が所定のパターンを有する場合、この貼り合わせ基板10B(10)は、以下に示すような方法により、貼り合わせられる。
図9は、本実施形態に係る、基板の貼り合わせ方法の工程を順に示す図である。
(2−1)まず、図9(a)に示すように、LTCC基板2の一面2aに、金属膜4を形成する(工程F)。
LTCCはガラスを含む複合材料であるため、LTCC基板2の一面2a上にパターンを形成した後に、ガラス用研磨剤を用いた研磨をすると、LTCCが露出した部分まで研磨されてしまい、表面が粗面化してしまう虞がある[図4(d)]。
そこで、LTCC基板2の一面2aに金属膜4を形成しておくことが好ましい。この金属膜4によって、LTCC基板2の表面を保護しながら研磨することにより、表面の荒れを防止することができる。
金属膜4の材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、クロムや、ニッケル等が用いられる。
金属膜4の形成方法としては特に限定されるものではなく、例えばスパッタ法などを用いることができる。
この金属膜4の膜厚としては、特に限定されるものではないが、例えば実施例ではニッケル膜を、5000Å程度としたが、もっと薄くても構わない。
(2−2)次に、図9(b)に示すように、LTCC基板2の一面2a(金属膜4)上にレジスト5を塗布し、パターンを形成する(工程A)。
パターンを有するガラス基板11との接合を行う場合、基板材料が、耐フッ酸性の高い材料であれば、基板の一面2aに酸化シリコン膜3を成膜し、フッ酸を用いたエッチングによりパターンを形成することができる。しかし、LTCCは、耐フッ酸性に劣る材料である。そのため、LTCC基板2の一面2aにレジスト5を塗布し、例えばフォトリソグラフィによりパターンを形成する。後述するように、このレジストパターン上に酸化シリコン膜3を形成し、リフトオフすることにより、パターンを有する酸化シリコン膜3を形成することができる。
(2−3)次に、図9(c)に示すように、レジストパターンが形成されたLTCC基板2の一面2a側に、酸化シリコン膜3を形成する(工程B)。
酸化シリコン膜3の形成方法としては特に限定されるものではなく、例えばスパッタ法、蒸着法、塗布(SOGなど)の方法を用いることができる。
本実施形態では、基板温度100℃で、RFスパッタ法により、SiO膜を1500Åの厚さに成膜した。
(2−4)次に、図9(d)に示すように、LTCC基板2からレジスト5を剥離する(工程C)。
LTCC基板2から、酸化シリコン膜3とともにレジスト5を剥離(リフトオフ)した。
本実施形態では、例えば3%のNaOH水溶液に10分間、基板を浸漬することにより、レジスト5を剥離した。これにより、ガラス基板11と接合される部分だけに酸化シリコン膜3が残されたパターンが得られた。
(2−5)次に、図9(e)に示すように、酸化シリコン膜3の表面を研磨する(工程D)
本工程において、例えば、酸化セリウムを含む研磨材20を用いることが好ましい。これにより、微細研磨が可能となり、より平滑な表面を得ることができる。さらに平滑な表面が求められる場合には、コロイダルシリカを含む研磨剤を用いる研磨工程を追加することもできる。
本実施形態では、例えば酸化セリウムを含む、研磨材20を用いた片面研磨を5分間行うことにより、酸化シリコン膜3の表面を研磨した。
このとき、LTCC基板2の一面2aに金属膜4が形成されているので、LTCC基板2の表面が保護され、表面の粗面化を防止することができる。
そして、本工程において、酸化シリコン膜3の表面粗さRaは、0.5nm以下が好ましく、0.35nm以下がより好ましい。これにより、ガラス基板11との接合に必要な表面粗さを実現することができる。
(2−6)次に、図9(f)に示すように、金属膜4を除去する(工程G)。
金属膜4の除去方法としては、特に限定されるものではないが、金属膜4としてニッケル膜を用いた本実施形態では、例えば塩化第二鉄溶液に60秒間浸漬することにより、ニッケル膜を除去した。
(2−7)そして、図9(g)に示すように、酸化シリコン膜3上に、ガラス基板11を接合する(工程E)。
ガラス基板11の接合方法は、特に限定されているものではなく、公知の方法を用いることができる。
本工程では、減圧雰囲気または不活性ガス雰囲気において、熱処理を施すことが好ましい。これにより、後述する図10〜図12の構成とした場合、配線に用いられる金属の酸化を防止することができる。
このように、基板表面にパターンが形成されている場合であっても、LTCC基板2上に成膜された酸化シリコン膜3をガラスの精密研磨の手法を用いて研磨することにより、直接接合に必要とされる、Raが0.5nm以下の平滑性を有する表面を得ることができた。また、ガラス質の表面同士の接合となり、従来のガラス同士の接合方法を用いて接合することが可能となった。
図10〜図12は、本実施形態の貼り合わせ基板10B(10)を、配線基板(インターポーザー)等に適用した場合の一構成例を示す図である。図10〜図12において、「LTCC基板2の内部に示した曲がった線」は、配線を表す。
図10に示す例では、LTCC基板2に配線が形成され、ガラス基板11に空間30が形成されている。また、図11に示すように、空間30に機能性デバイス31が組み込まれていてもよい。
さらに図12に示すように、ガラス基板11の他の一面側がシリコンウエハ32と陽極接合され、空間30に機能性デバイス31が組み込まれた形態とすることもできる。
以上、本発明に係る基板の貼り合わせ方法、基板および貼り合わせ基板について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
例えば上述した説明では、LTCC基板を用いた場合を例に挙げて説明したが、例えば本発明では、セラミックス基板を用いた場合についても、同様に適用可能である。
本発明は、例えば半導体パッケージ、デバイス等に用いられる、基板の貼り合わせ方法、基板および貼り合わせ基板に広く適用可能である。
1A,1B(1) 基板、2 LTCC基板、3 酸化シリコン膜、4 金属膜、5 レジスト、10A,10B(10) 貼り合わせ基板、11 ガラス基板。

Claims (9)

  1. 低温焼成セラミックス(LTCC)基板の一面に、ガラス質の酸化シリコン膜を形成する工程αと、
    前記酸化シリコン膜の表面を表面粗さRaが0.5nm以下に研磨する工程βと、
    前記酸化シリコン膜上に、ガラス基板を接合する工程γと、を少なくとも順に備えること、を特徴とする基板の貼り合わせ方法。
  2. 前記工程βは、酸化セリウムを含む研磨材を用いること、を特徴とする請求項1に記載の基板の貼り合わせ方法。
  3. 前記工程γは、減圧雰囲気または不活性ガス雰囲気において、熱処理を施すことを特徴とする、請求項1又は2に記載の基板の貼り合わせ方法。
  4. 低温焼成セラミックス基板の一面上にレジストを塗布し、パターンを形成する工程Aと、
    前記レジストパターンが形成された前記低温焼成セラミックス基板の一面側に、酸化シリコン膜を形成する工程Bと、
    前記低温焼成セラミックス基板から前記レジストを剥離し所定のパターンを有する酸化シリコン膜を形成する工程Cと、
    前記酸化シリコン膜の表面を研磨する工程Dと、
    前記酸化シリコン膜上に、ガラス基板を接合する工程Eと、
    を順に備えること、を特徴とする基板の貼り合わせ方法。
  5. 前記ガラス基板に、前記酸化シリコン膜の所定のパターンに対応した所定の空間を設ける、ことを特徴とする請求項4に記載の基板の貼り合わせ方法。
  6. 前記工程Aに先立って、低温焼成セラミックス基板の一面に、金属膜を形成する工程Fを、さらに備えること、を特徴とする請求項4又は5に記載の基板の貼り合わせ方法。
  7. 前記工程Dと前記工程Eとの間に、前記金属膜を除去する工程Gを、さらに備えること、を特徴とする請求項6に記載の基板の貼り合わせ方法。
  8. 低温焼成セラミックス基板と、
    前記低温焼成セラミックス基板の一面に配された所定のパターンを形成した酸化シリコン膜と、
    前記酸化シリコン膜上に直接接合されたガラス基板と、を備えること、を特徴とする貼り合わせ基板。
  9. 前記ガラス基板が、前記酸化シリコン膜の所定のパターンに対応した所定の空間を有する、ことを特徴とする請求項8に記載の貼り合わせ基板。
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