JP6177178B2 - 板クラウンスケジュールの決定方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、特許文献2の方法のように、圧延スタンド間に計測器を設けてロールの熱膨張量やロール摩耗量を実測する場合は、多数の計測機器を配備するため圧延設備が非常に大掛かりなものとなり、圧延設備が非常に複雑なものとなりやすい。また、多数の計測機器を劣悪な環境で使用するため、これらのメンテナンスに手間がかかるという問題も発生する。
本発明は、上述した問題に鑑みて為されたものであり、複数の圧延スタンドを備えた連続圧延機により圧延材を圧延するに際し、(例えば、圧延材の初期クラウン形状が計測できない状況下であっても)、適正な板クラウン設定値を精確に与えることができる板クラウンスケジュールの決定方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明に係る板クラウンスケジュールの決定方法は、複数の圧延スタンドを備えた圧延機を用いて圧延材を圧延する際のクラウンスケジュールを決定するクラウンスケジュールの決定方法であって、前記複数の圧延スタンドにおける板クラウンの実績データを、実績データベースとして記憶しておき、前記実績データベースに基づいて、次に圧延する圧延材のクラウンスケジュールを決定するものである。
なお、好ましくは、前記実績データベースには、前記板クラウン設定値の実績値の度数分布が、圧延材の種類及び/又は圧延条件ごとに記憶されているとよい。
なお、好ましくは、前記度数分布の所定の度数範囲が、度数分布の中央値となる板クラウン値を基準として全度数のうち60〜90%の度数を含む範囲に設定されているとよい。
なお、好ましくは、前記圧延材の板クラウン設定値の実績値を用いて、前記実績データベースを更新するとよい。
なお、本発明の最も好ましい形態は、複数の圧延スタンドを備えた圧延機を用いて圧延材を圧延する際のクラウンスケジュールを決定するクラウンスケジュールの決定方法であって、前記複数の圧延スタンドにおける板クラウンの実績データを、実績データベースとして記憶しておき、前記実績データベースに基づいて、次に圧延する圧延材のクラウンスケジュールを決定することとし、前記実績データベースには、過去に圧延した板クラウン設定値の実績値の度数分布が記憶されており、各圧延スタンドの板クラウン設定値が前記度数分布の所定の度数範囲内に収まるように、次に圧延する圧延材のクラウンスケジュールを決定することを特徴とする。
なお、以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本実施形態に係る熱間連続圧延機1を模式的に示した図である。
図1に示す通り、熱間連続圧延機1(タンデム式の熱間圧延機)は、複数の圧延スタンド2と、圧延後の圧延材Wを巻き取るコイル巻き取り機3と、各圧延スタンド2における圧延材Wの板厚や板クラウンを制御する制御部4と、を備える。
この熱間連続圧延機1においては、圧延材Wは、複数の圧延スタンド2を通ることで、所望の板厚、板幅、板クラウンの製品板へと圧延され、コイル巻き取り機3で巻き取られ次の工程へと搬送される。
係る状況に対応すべく、本発明では、板クラウンスケジュールを決定するに際して、複数の圧延スタンド2における板クラウンの実績値を実績データベース7として記憶しておき、実績データベース7に基づいて、次に圧延する圧延材Wのクラウンスケジュールを決定するようにしている。
本発明の方法で決定される板クラウンスケジュールは、第1圧延スタンドF1ら最終圧延スタンド(本実施形態の場合であれば第7圧延スタンドF7)までの各圧延スタンド2で、板クラウンをどのような設定値に調整するかを示したものである。そして、本発明のクラウンスケジュールの決定方法は、過去に圧延材Wを圧延した際に、複数の圧延スタンド2における板クラウンの実績値(過去実績データ)を実績データベース7として記憶しておき、この実績データベース7に基づいて次に圧延する圧延材Wのクラウンスケジュールを決定するものである。
具体的には、図2(a)及び図2(b)に示されるように、実績データベース7に記憶されている実績値のデータは、板クラウンの実績値(詳しくは後述する式(1)〜式(5)を用いて計算された板クラウン計算値)をヒストグラム(度数分布)として示したものである。このヒストグラムの縦軸は板クラウンの実績値を10μm毎に分けて示したものであり、横軸は縦軸に示す板クラウン実績値となった圧延の回数(度数)を示したものである。
また、この実績データベース7に記憶される実績値は、圧延材Wの種類や圧延条件といった層別指標ごとに層別され、層別指標ごとに実績値の度数分布が示される。この圧延材Wの種類としては、合金種や鋼種のような圧延材Wの材質、板厚、板幅のような圧延材Wの寸法、炭素などの成分量や調質・熱処理の仕方などのような圧延材Wの強度に関連する特性などが挙げられる。また、圧延条件としては、圧延に用いた圧延ロール5の種類(材質)などが挙げられる。
次に、ステップ2において、圧延ロール5のロール状態、すなわち圧延ロール5に関する熱膨張や摩耗の状態(摩耗プロファイル)も、同様に取得する。
このようにしてステップ1やステップ2において圧延材Wの種類や圧延ロール5のロール状態に関する情報が得られたら、得られた情報に基づいてステップ3でパススケジュール(圧延ロール5の圧下位置差)と各圧延スタンド2での圧延荷重とを算出する。
一方、上述のようにしてパススケジュールや各圧延スタンド2での圧延荷重が分かったら、得られた圧延荷重と以下の式(1)〜式(5)で示される圧延モデルとを用いることで、ベンダー力を算出することが可能となる。
一方、ステップ9では、ベンダー力(J)の設定値が適切であると判断して、このときのベンダー力(J)が各圧延スタンド2で実現できるように、ワークロールベンダー機構のアクチュエータに指令を送って板クラウンや板形状を実際に制御する(ステップ9)。
なお、上述したようなクラウンスケジュールの決定に、板クラウンの実績値を用いる理由を説明する。
それゆえ、実績値の中央値乃至は所定範囲内を次圧延での板クラウン設定値として、クラウンスケジュールの決定を行えば、過去の実績に基づいた安定圧延可能なクラウンスケジュールを決定することができるようになり、圧延材Wを所望の圧延形状に精度よく圧延することが可能となる。
2 圧延スタンド
3 コイル巻き取り機
4 制御部
5 圧延ロール
6 バックアップロール
7 実績データベース
W 圧延材
F1 第1圧延スタンド
F2 第2圧延スタンド
F3 第3圧延スタンド
F4 第4圧延スタンド
F5 第5圧延スタンド
F6 第6圧延スタンド
F7 第7圧延スタンド
Claims (6)
- 複数の圧延スタンドを備えた圧延機を用いて圧延材を圧延する際のクラウンスケジュールを決定するクラウンスケジュールの決定方法であって、
前記複数の圧延スタンドにおける板クラウンの実績データを、実績データベースとして記憶しておき、前記実績データベースに基づいて、次に圧延する圧延材のクラウンスケジュールを決定することとし、
前記実績データベースには、過去に圧延した板クラウン設定値の実績値の度数分布が記憶されており、各圧延スタンドの板クラウン設定値が前記度数分布の所定の度数範囲内に収まるように、次に圧延する圧延材のクラウンスケジュールを決定する
ことを特徴とする板クラウンスケジュールの決定方法。 - 前記実績データベースには、前記板クラウン設定値の実績値の度数分布が、圧延材の種類及び/又は圧延条件ごとに記憶されていることを特徴とする請求項1に記載の板クラウンスケジュールの決定方法。
- 前記実績データベースには、前記板クラウン設定値の実績値の度数分布が、各圧延スタンド毎に記憶されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の板クラウンスケジュールの決定方法。
- 前記度数分布の所定の度数範囲が、度数分布の中央値となる板クラウン値を基準として全度数のうち60〜90%の度数を含む範囲に設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の板クラウンスケジュールの決定方法。
- 前記度数分布の所定の度数範囲内に収まるように、各圧延スタンドの板クラウン設定値を決定し、
決定した板クラウン設定値を実現可能とすべく、各圧延スタンドに備えられた形状制御手段の設定値を圧延モデルを用いて決定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の板クラウンスケジュールの決定方法。 - 前記圧延材の板クラウン設定値の実績値を用いて、前記実績データベースを更新することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の板クラウンスケジュールの決定方法。
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