JP6176955B2 - 固液分離装置 - Google Patents

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Description

本発明は、固液分離装置に関し、より詳細には、土砂と水との混合流体から該土砂を分離することができる固液分離装置に関する。
2011年にて発生した東日本大震災は、東北地方太平洋沖地震とそれに伴って発生した津波により、我が国に甚大な被害を引き起こした。
その中でも、福島県で発生した大量の放射性物質の拡散は、地域住民の長期避難を余儀なくされ、今なお深刻である。この放射性物質の拡散により東北地方の多くの場所で放射性物質による土壌汚染を引き起こし、放射性物質の除去が喫緊の大きな問題となっている。
特に、放射性物質で汚染された土壌が、地域の農業生産に与える影響が大きい。このような放射性物質で汚染された土壌の存在は、東北地域の復興を妨げる大きな要因とも言える。
ここで、放射性物質で汚染された土壌は、これに含まれる水よりも土砂側に多くの放射性物質が存在することが知られている。例えば、稲作現場では、河川や湖沼から水田に水を引き込む場合、このような放射性物質で汚染されえた土壌が流入することは回避すべき課題であり、特に放射性物質を多く含む土砂を取り除いて、所望の水のみを水田に取り込むことが所望されている。
その一方で、こうした放射性物質で汚染された土壌(水と土砂の混合物)から、放射性物質そのもの、または放射性物質を含む土砂を分離することは、通常高額な専用設備が必要である。農業分野一般への普及には到底及ばないことが懸念されている。
本発明は、上記問題の解決を課題とするものであり、その目的とするところは、河川または湖沼から取り入れた放射性物質で汚染された土砂を含む水から、当該水と放射性物質で汚染された土砂とを効率的に分離することができ、かつ汎用性の高い固液分離装置を提供することにある。
本発明は、土砂と水との混合流体から該土砂を分離するための固液分離装置であって、上方が開放された容器本体と、該容器本体の側部に取り付けられておりかつ該容器本体の内部に連通する注入口と排出口とを備え、該容器本体における該注入口の取付高さと該排出口の取付高さとが異なる、装置である。
1つの実施態様では、上記注入口と上記排出口とは、上記容器本体の水平方向において対向するように設けられている。
1つの実施態様では、上記容器本体の内部に、該容器本体の内部を分断可能でありかつ中央部分に開口部を有する隔壁と該開口部から傾斜面を介して排出部に連通するチャネルとを備える分離促進カートリッジが設けられている。
1つの実施態様では、上記分離促進カートリッジ内の傾斜面は、水平方向に対して45°〜80°の角度で上方に傾斜している。
1つの実施態様では、上記傾斜面上に、ブラシ、不織布、織物、および編物からなる群から選択される少なくとも1種の水透過性材料が配置されている。
1つの実施態様では、上記分離促進カートリッジは、上記容器本体内に収容されかつ着脱可能な透水性内部容器内に設けられており、そして該容器本体の上記注入口および上記排出口は、該透水性内部容器に連通する。
1つの実施態様では、上記土砂は放射性物質で汚染された土砂である。
本発明によれば、河川や湖沼から流れ出る土砂と水との混合流体に対し、効率よく土砂を分離して水を供給することができる。本発明の固液分離装置は、特に電気または石油などの外部エネルギーを別途供給することなく、混合流体から土砂を効率的に分離することができる。本発明の固液分離装置はまた、例えば、放射性セシウムや放射性ヨウ素などの放射性物質で汚染された土砂を含む混合流体に対しても、当該土砂のみを簡易に分離することができる。そのため、放射性物質を除去するための高額な専用設備を設けることなく、混合流体から、より放射性物質の含有量が低減された水のみを容易に取り出すことができる。
本発明の固液分離装置の一例を説明するための、当該分離装置の模式図である。 図1に示される本発明の分離装置の縦断面図であって、A−A’方向における分離装置の断面図である。 図1に示される本発明の分離装置に土砂と水との混合流体を通すことにより、水と土砂とが分離する状態を説明するための当該分離装置の模式断面図である。 本発明の固液分離装置の他の例を説明するための、当該分離装置の模式図である。 図4に示される本発明の分離装置に装填される分離促進カートリッジを模式的に表して説明するための図であって、当該分離促進カートリッジの斜視図である。 図4に示される本発明の分離装置の横断面図であって、B−B’方向における分離装置の断面図である。 図4に示される本発明の分離装置の縦断面図であって、C−C’方向における分離装置の断面図である。 図4に示される本発明の分離装置に土砂と水との混合流体を通すことにより、水と土砂とが分離する状態を説明するための当該分離装置の模式断面図である。 本発明の固液分離装置のさらに他の例を説明するための、当該分離装置の断面図である。 本発明の固液分離装置のさらに別の例を説明するための、当該分離装置の断面図であって、(a)は容器本体内に漏斗型分離促進カートリッジを備え、当該漏斗型分離促進カートリッジの透水性がテーパー部と集液部とで異なる状態を説明するための模式図であり、そして(b)は容器本体内に漏斗型分離促進カートリッジを備え、当該漏斗型分離促進カートリッジのテーパー部と集液部とが略同等の透水性を有する状態を説明するための模式図である。 本発明の固液分離装置のさらに別の例を説明するための、当該分離装置の断面図であって、容器本体内に着脱可能な透水性内部容器がさらに設けられた分離装置を説明するための当該分離装置の模式図である。
以下、本発明を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の固液分離装置の一例を説明するための、当該分離装置の模式図である。
図1に示される本発明の固液分離装置100は、容器本体102と、容器本体102の側部に取り付けられた注入口104および排出口106を備える。注入口104および排出口106は、それぞれ容器本体102の内部と連通する。
容器本体102は上方が開放しかつ下方が閉塞された容器であって、例えば、円筒、角筒、あるいは下方に向かってテーパーがかけられた円筒または角筒の形状を有するものが挙げられる。容器本体102の上方は、必要に応じて開閉可能な蓋が別途も受けられてもよい。大きさは、特に限定されないが、例えば農家が個別に灌漑用途で使用するものでは、上方の外径が例えば、20cm〜70cmであり、共同用の大型の灌漑設備として使用するものでは、上方外径が例えば、1m〜10m、より好ましくは1m〜2mである。容器本体102の材質もまた、特に限定されないが、例えば、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、およびポリエチレンテレフタレート、あるいはこれらの材料を含む製品から再生された再生プラスチック)、金属(例えば、スチール、ブリキ、ステンレススチール、およびアルミニウム)が挙げられる。汎用性に優れ、製造コストが低く抑えられるという点でプラスチックを用いることが好ましい。容器本体102はプラスチック製バケツなどの既製品をそのまま流用してもよい。
注入口104および排出口106はそれぞれ任意の内径を有する管であり、一方の端部が容器本体102の内部と連通するように当業者に周知の手段を用いて固定されている。注入口104および排出口106はそれぞれ任意の外径は、例えば、18mm〜216mmであり、好ましくは28mm〜114mmである。注入口104の外径と排出口106は同一または異なる外径のいずれであってもよい。注入口104および排出口106の長さもまた特に限定されない。いずれも容器本体102の接続部分から他方の端部まで、例えば、20cm〜70cmの長さを有していてもよい。
注入口104および排出口106の材質もまた、特に限定されないが、例えば、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、およびポリエチレンテレフタレート、あるいはこれらの材料を含む製品から再生された再生プラスチック)、金属(例えば、スチール、ブリキ、ステンレススチール、およびアルミニウム)が挙げられる。汎用性に優れ、製造コストが低く抑えられるという点でプラスチックを用いることが好ましい。図1において、注入口104および排出口106は、各1本ずつが設けられているが、本発明は必ずしもこのような構成に限定されない。すなわち、容器本体102に対して、注入口および排出口はそれぞれ複数本が取付けられていてもよい。
なお、本発明の分離装置100においては、注入口104からの土砂と水との混合流体の注入と、分離された後の水の排出口106からの排出が円滑に行われるために、注入口104および排出口106は、容器本体102の水平方向において互いに対向するように設けられていることが好ましい。
図2は、図1に示される本発明の分離装置100の縦断面図であって、A−A’方向における分離装置100の断面図である。
図2に示すように、分離装置100の容器本体102に取付けられる注入口104および排出口106の各取付高さは互いに異なっている。このような高さの相違があることにより、注入口104から流入した土砂と水との混合流体は容器本体102内で土砂と水とに効率良く分離し、分離された水を排出口106から排出することができる。この注入口104と排出口106の高さは、図2に示すような注入口104の中心軸と、排出口106の中心軸とを互いに延長して得られる高さ方向の長さ(t)として、例えば、1cm〜5cm、より好ましくは1cmから3cm相違する。
図3は、図1に示される本発明の分離装置100に土砂と水との混合流体を通すことにより、水と土砂とが分離する状態を説明するための当該分離装置100の模式断面図である。
図3において、土砂と水とを含む混合物から形成される流体(本明細書において、「土砂と水との混合流体」または単に「混合流体」と言うことがある)150は、分離装置100の注入口104を通じて容器本体102内に導入される。容器本体102内に入った混合流体150は、容器102内に一旦貯留されることとなる。この貯留の間に、混合流体150を構成する土砂152と水154との比重差により、土砂152と水154とは自然に分離される。その後も容器本体102への混合流体150の導入が続くと、分離した水154の液面が次第に排出口106の高さに到達することとなる。そして、液面が排出口106の高さに達すると、分離された水154が排出口106を通じて外部にオーバーフローされる。オーバーフローした水は、最初の注入口104に導入される前の混合流体150と比較して、土砂152が完全にまたは多くが除去されたものとなる。このようにして土砂と水との混合流体から土砂を分離して水を効率良く取り出すことができる。
図3では、本発明の分離装置100を単独で使用する場合について説明したが、本発明は必ずしもこのような使用に限定されるものではない。例えば、本発明の分離装置を複数台用意し、1つの分離装置における排出口を任意のチューブ等を用いて他の分離装置の注入口に接続し、当該他の分離装置の排出口を同様にして別の分離装置の注入口に接続するような、いわゆる複数の分離装置を用いたタンデム型の連結を行うことにより、混合流体から取り出す水の分離精度を一層高めることができる。
さらに、図1〜図3に示す本発明の分離装置100では、注入口104が排出口106よりも高い位置に取付けられている状態を説明したが、本発明は必ずしもこのような構成に制限されない。より勢いのある(高速な)混合流体からの分離が要求される場合、注入口の取付高さは排出口の取付高さよりも下方に設けられていてもよい(すなわち、図1の分離装置100において、容器本体102への混合流体の注入を、図1の排出口106側から行い、注入口104からオーバーフローした水を回収するように使用してもよい。
図4は、本発明の固液分離装置の他の例を説明するための、当該分離装置の模式図である。
図4に示す分離装置200は、容器本体202、注入口204および排出口206を備え、これらの材質、大きさ、取付位置等は、図1に示す分離装置100に記載されるものと同様である。本発明の分離装置200は、これらの構成に加え、容器本体202内に混合流体の分離を促進するための着脱可能な分離促進カートリッジ210を備える。
図5は、図4に示される本発明の分離装置200に装填される分離促進カートリッジ210を模式的に表して説明するための図であって、当該分離促進カートリッジ210の斜視図である。
図5に示すように、分離促進カートリッジ210は、前方側面の中央部分に開口部212を有する隔壁214と、該開口部212から傾斜面216を介して排出部(図5において図示せず)に連通するチャネル(図5において図示せず)とを備える。分離促進カートリッジ210の材質は、特に限定されないが、例えば、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、およびポリエチレンテレフタレート、あるいはこれらの材料を含む製品から再生された再生プラスチック)、金属(例えば、スチール、ブリキ、ステンレススチール、およびアルミニウム)が挙げられる。分離促進カートリッジ210を構成する各部材が異なる材質のもので構成されていてもよい。さらに、当該傾斜面上には、ブラシ、不織布、織物、および編物、ならびにこれらの組合せで構成される水透過性材料が貼り合わされていてもよい。傾斜面にこのような水透過性材料が配置されていることにより、傾斜面の上方は水が通過する一方で、傾斜面の表面付近は水が流れ難くかつ土砂などの沈殿物質が傾斜面に沿って下方に移動しやすくなる。このような傾斜面の抵抗による水の流速緩和効果によって、土砂と水との分離効率を一層高めることができる。
図6は、図4に示される本発明の分離装置200の横断面図であって、B−B’方向における分離装置200の断面図である。
分離促進カートリッジ210の隔壁214の外縁は、上辺を除いて容器本体202の内壁と略または完全に接触可能な形状に設けられている。隔壁214がこのような形状を有していることにより、容器本体202の内部は隔壁214によって(第一貯留部224および第二貯留部226の)2つに分断することができる。
図7は、図4に示される本発明の分離装置200の縦断面図であって、C−C’方向における分離装置200の断面図である。
図7に示すように、分離装置200において、分離促進カートリッジ210の隔壁214の高さは容器本体202の内部高さとほぼ同等に設計されている。分離促進カートリッジ210はまた、開口部212と排出部222との間で構成されるチャネル218によって、隔壁214で分離された容器本体202の内部が互いに連通する構成を有する。さらにチャネル218は所定の角度に設定された傾斜面216を構成する。これにより、土砂などの物質は、分離促進カートリッジ210の開口部212を通じて排出部222に容易に移動し難い、すなわち隔壁214を介して、容器本体202の第一貯留部224から第二貯留部226への移動が一層困難となる。その結果、混合流体の土砂と水とが分離して、水のみが分離促進カートリッジ210の開口部212、チャネル218、排出部222を通過し、オーバーフローを通じて排出口206から分離された水が排出される。なお、このような分離促進カートリッジ210に設けられる傾斜面216の傾斜角(θ)は、好ましくは、水平方向に対して45°〜80°の角度、より好ましくは、水平方向に対して50°〜70°の角度を有する。傾斜角(θ)がこのような範囲を満足することにより、実質的に土砂と水との分離が円滑に行われ得る。
次に、図4、6および7に示す本発明の分離装置200を用いた、混合流体からの土砂と水との分離について説明する。
図8は、図4に示される本発明の分離装置に土砂と水との混合流体を通すことにより、水と土砂とが分離する状態を説明するための当該分離装置の模式断面図である。
図8において、混合流体150は、分離装置200の注入口204を通じて容器本体202内に導入される。一旦容器本体202内に入った混合流体150は、分離促進カートリッジ210の隔壁214により、容器本体202の第一貯留部224内に一旦貯留される。この貯留の間に、混合流体150を構成する土砂152と水154との比重差により、土砂152と水154とは自然に分離される。そして土砂152は第一貯留部224内に堆積される。混合流体150の導入が進むにつれ、第一貯留部224の液面が上昇し、分離された水が分離促進カートリッジ210の開口部212からチャネル218を通過し、排出部222を出て、容器本体202の第二貯留部226内に貯留する。分離された水がこのような分離促進カートリッジ210のチャネル218を通過する間に、当該水に仮に微量の土砂が残存していたとしても、土砂152はチャネル218の傾斜面216によって容易にチャネル218を移動することができず、第二貯留部226での土砂の貯留は抑制される。さらに分離された水が第二貯留部226内で貯留され、液面が上昇する間に、さらに微量の土砂152はその比重差により第二貯留部226の底部に堆積される。さらに第二貯留部226の液面が排出口226の高さにまで到達すると、分離された水がオーバーフローによって排出口226を通じて排出される。このようにして土砂と水との混合流体から土砂を分離して水を一層効率良く取り出すことができる。
本発明の固液分離装置において、分離促進カートリッジの形態は必ずしも上記に限定されるものではない。
図9は、本発明の固液分離装置のさらに他の例を説明するための、当該分離装置の断面図である。
図9に示す分離装置300は、容器本体302、注入口304および排出口306を備え、これらの材質、大きさ、取付位置等は、図1に示す分離装置100に記載されるものと同様である。本発明の分離装置300は、これらの構成に加え、容器本体302内に混合流体の分離を促進するための着脱可能な分離促進カートリッジ310を備える。分離促進カートリッジ310もまた、上記図4に示すカートリッジ210と同様の材質でなるものから構成されている。
図9に示す分離促進カートリッジ310は、2枚の隔壁(第一隔壁312および第二隔壁314)で構成される上方が開口した容器の形状を有し、そして隔壁312、314の外縁はそれぞれ、上辺を除いて容器本体302の内壁と略または完全に接触可能な形状に設けられている。隔壁214がこのような形状を有していることにより、容器本体202の内部は隔壁312、314によって、第一貯留部324、第二貯留部326、および第三貯留部328の3つに分断することができる。
分離促進カートリッジ310の第一隔壁312および第二隔壁314はまた、高さ方向の長さが、容器本体302の高さよりも短くなるように設計されており、好ましくは第一隔壁312の上辺は、注入口304の取付高さよりも低い位置となるように、第二隔壁314の上辺は当該第一隔壁312の上辺よりも低い位置となるように、それぞれ設計されている。このような関係を満足することにより、注入口304から導入された混合流体は一旦第一貯留部324内に貯留する。この貯留の間に、混合流体を構成する土砂と水との比重差により、土砂と水とは自然に分離される。そして土砂は第一貯留部324内に堆積される。次いで、混合流体の導入が進むにつれ、第一貯留部324の液面が上昇し、最終的に水は第一隔壁312をオーバーフローする。オーバーフローした水は第二貯留部326に貯留される。そしてオーバーフローした水が第二貯留部326に貯留される間に、水中に含まれる微量な土砂が比重差によって第二貯留部326の底部に堆積する。その後、第二貯留部326の液面が上昇し、最終的に水が第二隔壁314からオーバーフローして第三貯留部328内に貯留される。そしてまた、さらにオーバーフローした水が第三貯留部328内に貯留される間に一層微量の土砂が底部に堆積し、最終的により清浄な水のみがオーバーフローにより排出口306を通じて外部に排出される。このようにして土砂と水との混合流体から土砂を分離して水を一層効率良く取り出すことができる。
図10は、本発明の固液分離装置のさらに別の例を説明するための、当該分離装置の断面図であって、(a)は容器本体内に漏斗型分離促進カートリッジを備え、当該漏斗型分離促進カートリッジの透水性がテーパー部と集液部とで異なる状態を説明するための模式図であり、そして(b)は容器本体内に漏斗型分離促進カートリッジを備え、当該漏斗型分離促進カートリッジのテーパー部と集液部とが略同等の透水性を有する状態を説明するための模式図である。
図10の(a)および(b)に示す分離装置400、400’は、容器本体402、注入口404および排出口406を備え、これらの材質、大きさ、取付位置等は、図1に示す分離装置100に記載されるものと同様である。
図10の(a)において、本発明の分離装置400は、これらの構成に加え、容器本体402内に漏斗型の分離促進カートリッジ410を備える。このカートリッジ410は非透水性の材料(例えば、上述したプラスチックまたは金属)で構成されるテーパー部414と、透水性の(例えば、上述したプラスチックまたは金属で構成されており、メッシュ形状を有するかまたは複数の細孔が設けられている)集液部416とを有する。図10の(a)に示す分離促進カートリッジ410は、注入口404から容器本体402に導入された混合流体がテーパー部414を通じて集積部416に集まり、ここで土砂と水とが分離される。その後、容器本体402内の液面の上昇により分離された水がオーバーフローにより排出口406を通じて外部に排出される。なお、当該テーパー部414の表面(濾過面)には、ブラシ、不織布、織物、および編物、ならびにこれらの組合せで構成される水透過性材料が貼り合わされていてもよい。テーパー部414にこのような水透過性材料が配置されていることにより、テーパー部414の上方は水が通過する一方で、テーパー部414の表面付近は水が流れ難くかつ土砂などの沈殿物質がテーパー部414に沿って下方に移動しやすくなる。このようなテーパー部の抵抗による水の流速緩和効果によって、土砂と水との分離効率を一層高めることができる。
これに対し、図10の(b)に示す本発明の分離装置400’は、テーパー部と集液部とが同一材料で一体的に成形された漏斗型の分離促進カートリッジ418を備える。カートリッジ418は全面を通じて透水性(例えば、上述したプラスチックまたは金属で構成されており、メッシュ形状を有するかまたは複数の細孔が設けられている)を有する。本発明の分離装置400’もまた、容器本体402内の液面の上昇により分離された水がオーバーフローにより排出口406を通じて外部に排出される。
図11は、本発明の固液分離装置のさらに別の例を説明するための、当該分離装置の断面図であって、容器本体内に着脱可能な透水性(例えば、メッシュ状または複数の細孔が設けられた)内部容器がさらに設けられた分離装置を説明するための当該分離装置の模式図である。
図11に示す本発明の固液分離装置500は、容器本体502、注入口504および排出口506を備え、これらの材質、大きさ、取付位置等は、図1に示す分離装置100に記載されるものと同様である。さらに本発明の分離装置500は、これらの構成に加え、容器本体502内に当該容器本体502の内壁に密接可能な透水性の分離容器510を備える。
分離容器510は上方が開放された容器であり、容器本体502の注入口504と連通する部分に対応する位置に注入孔514が設けられており、容器本体502の排出口506と連通する部分に対応する位置に排出孔516が設けられている。分離容器510はまた、上方に任意の形状を有する把手520が設けられている。
なお、本発明の分離装置500において、分離容器510の内部には、例えば、図4に記載するような分離促進カートリッジ210が設けられていてもよい。
本発明の分離装置500は、上記のような本発明の分離装置と同様にして混合流体から土砂を分離して水を排出口506から排出することができる。そして、分離された土砂は把手520を持って分離容器510を引き出すことにより、簡単に分離装置500から取り出すことができる。その後、取り出された土砂は所定の廃棄物基準に則って廃棄が行われ得る。そして、分離容器510を再び容器本体502内に収容することにより、本這う発明の分離装置500は、例えば、注入口504、排出口506を他の管などを接続したまま繰り返し使用することができる。
本発明の固液分離装置は、土砂と水との混合流体から土砂を簡便に分離することができる。その結果、より清浄な水のみを分離して取り出すことができる。本発明の固液分離装置は、放射性セシウムや放射性ヨウ素によって汚染された土壌における土砂と水との混合流体から、放射性物質がより蓄積し易いとされる土砂を取り除くことができるので、大掛かりな設備を必要とすることなく、例えば、農業従事者が河川や湖沼からより安全な農業用水を確保することができる。このような点から、例えば農業分野一般において有用である。
100,200,300,400,400’,500 固液分離装置
102,202,302,402,502 容器本体
104,204,304,404,504 注入口
106,206,306,406,506 排出口
210,310,410,418 分離促進カートリッジ
212 開口部
214 隔壁
216 傾斜面
218 チャネル
224,324 第一貯留部
226,326 第二貯留部
312 第一隔壁
314 第二隔壁
328 第三貯留部
414 テーパー部
416 集液部
510 分離容器
514 注入孔
516 排出孔
520 把手

Claims (5)

  1. 放射性物質で汚染された土砂と水との混合流体から該土砂を分離するための固液分離装置であって、
    上方が開放された容器本体と、
    該容器本体の側部に取り付けられておりかつ該容器本体の内部に連通する注入口および排出口と
    該容器本体の内部に設けられた分離促進カートリッジであって、該容器本体の内部を分断可能でありかつ中央部分に開口部を有する隔壁と該開口部から傾斜面を介して排出部に連通するチャネルとを備える、分離促進カートリッジと
    を備え、
    該容器本体において、該注入口該排出口よりも上方に設けられており、そして
    該分離促進カートリッジにおいて、該チャネルの該開口部が対応する該排出部よりも下方に設けられている、装置。
  2. 前記注入口と前記排出口とが、前記容器本体の水平方向において対向するように設けられている、請求項1に記載の装置。
  3. 前記分離促進カートリッジ内の傾斜面が、水平方向に対して45°〜80°の角度で上方に傾斜している、請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記傾斜面上に、ブラシ、不織布、織物、および編物からなる群から選択される少なくとも1種の水透過性材料が配置されている、請求項1から3のいずれかに記載の装置。
  5. 前記分離促進カートリッジが、前記容器本体内に収容されかつ着脱可能な透水性内部容器内に設けられており、そして該容器本体の前記注入口および前記排出口が、該透水性内部容器に連通する、請求項からのいずれかに記載の装置。
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