JP6176700B2 - 包装袋およびその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、粉状物、粒状物、液状物、粘稠物等の被包装物を充填包装するに用いて好適な包装袋およびそれの製造方法に関するものである。とくには、被包装物の収納スペースに連通する狭幅の注出通路を、既存の、または事後的に形成される縦方向および横方向の融着接合部、ならびに包装袋の充填開口を事後的に閉止する融着接合部の少なくとも一個所に形成するに当たり、注出通路の平面形態を簡易に所要のものとすることができる一方で、注出通路の平面形態のいかんにかかわらず、ヒートシール板等とすることができる融着接合手段の形状を、方形その他の単純な共通のものとして融着接合手段の製造コストを低減させるとともに、融着接合手段の交換に伴う生産性の低下を防止し、併せて、横方向の融着接合部に注出通路を画成する場合にあっても、該注出通路の側方域での、包装用フィルムのシーラント層の、被包装物収納スペース内への過剰の押し出しを防止することのできる技術を提案するものである
従来のこの種の包装袋としては、特許文献1に開示されたものがある。これは、ゴルフバックを収納する袋、スキー板を収納する袋、布団を収納する袋等の袋の収納部の形状によらず、製造コストの増加を防止し、また、製袋速度を高めることを目的とするものであり、この袋は、重ね合わされるフィルムを、収納開口を残して固着して構成されるものであって、少なくとも一方のフィルムの内面の、他方のフィルムとの固着部分を除いた部分には、他方のフィルム内面と固着しない、好ましくは、高い耐熱性を有するメジウムからなる剥離インクが塗布されていることを特徴とするものである。
特開2005−47041号公報
しかるに、これらの特許文献1に開示された包装袋は、ゴルフバック等の収納開口を残して、包装袋の収納部の少なくとも一方のフィルム内面に剥離インクを塗布したものであるので、袋の収納部の形状によらず、製造コストの増加を防止し、製袋速度を高めることができるとするも、この特許文献には、包装袋の収納部に連通する狭幅の注出通路を設けることについては何の言及もなく、ましてや、その注出通路だけに、融着接合を阻害する剥離層を設ける点についての示唆すらもないので、狭幅の注出通路を形成して被包装物を収納した包装体を構成する場合は、シールバー等の融着接合手段の形状を、注出通路の平面形態に応じたものとする必要があり、それ故に、製造コストの増加を、所期したほどには抑制することができず、また該シールバー等の交換作業時間のために、包装体の製造速度を、これも所期したほどには高めることができないという問題があった。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、被包装物の収納スペースに連通する狭幅の注出通路を、縦方向および横方向の融着接合部の少なくとも一個所に形成するに当たり、注出通路の平面形態を任意の所要形態とすることができる一方で、注出通路の平面形態のいかんにかかわらず、ヒートシール板等とすることができる融着接合手段の形状を単純にして共通のものとして、融着接合手段の製造コストの増加を十分に抑制し、また、融着接合手段の交換に伴う生産性の低下を防止し、さらには、横方向の融着接合部に注出通路を形成する場合であっても、包装用フィルムの溶融シーラント層の、収納スペース内への過剰の押出しを、融着接合手段による包装用フィルムの挟持の下での面圧の低下によって有効に防止できる包装袋、それの製造方法および製造装置を提供するものである。
この発明の包装袋は、シーラント層を具える積層構造の包装用フィルムの一枚もしくは二枚を、シーラント層で融着接合させてなり、被包装物の充填開口を有するとともに、被包装物の収納スペースに連通する狭幅な注出通路を、既存の縦方向および横方向の融着接合部、ならびに前記充填開口を事後的に閉止する融着接合部の少なくとも一個所に画成してなる包装袋であって、前記狭幅の注出通路の少なくとも一方の内表面の、その注出通路の画成範囲全体に亘って可食性インクを塗膜して包装用フィルムどうしの融着接合を阻害する易剥離性の剥離層を設けるとともに、その易剥離性の剥離層によって前記注出通路が、前記融着接合部の融着接合強度の0%超50%以下の融着接合強度で、被包装物の意図しない漏出を防止しつつ易剥離可能に封止されてなるものである。
この発明の、包装袋の製造方法は、シーラント層を具える積層構造の包装用フィルムを原反ロールから繰出し走行させつつ、該包装用フィルムを幅方向に半折してシーラント層が相互に対向する姿勢とするに先だって、シーラント層の、幅方向の少なくとも一方の半部となる表面の所要の領域に、融着接合を阻害する剥離層を、可食性インクの塗布によって包装用フィルムの走行方向に所定の間隔をおいて所要の平面形態で形成するとともに、半折包装用フィルムの遊端部分に縦方向の融着接合部を形成してその半折包装用フィルムを筒状に形成し、その筒状に形成した半折包装用フィルムの走行方向に所定の間隔をおいて、半折包装用フィルムの全幅にわたる横方向の融着接合部、および被包装物の充填開口を順次に形成して、それら縦方向および横方向の融着接合部、ならびに前記充填開口を事後的に閉止する融着接合部の少なくとも一個所に、その融着接合部の形成に伴い前記剥離層により融着接合を阻害して、被包装物の収納スペースに連通する狭幅の注出通路をを区画し、該注出通路を、前記融着接合部の融着接合強度の0%超50%以下の融着接合強度で被包装物の意図しない漏出を防止しつつ易剥離可能に封止するものである。
この発明の包装袋では、一枚もしくは二枚の包装用フィルムのシーラント層を、側方シール、二方シール、三方シール、背貼りシール等によって融着接合させて、被包装物の充填開口を設けるとともに、被包装物の収納スペースを設け、該収納スペースに連通する狭幅の注出通路を、袋それ自体の既存の融着接合部、および前記充填開口を事後的に閉止する融着接合部の少なくとも一個所に画成し、その注出通路の内面だけに、融着接合を阻害する、所要の平面形態の剥離層を設けて、そこでの強固な融着接合を防止することにより、画成される注出通路の平面形態および寸法のいかんにかかわらず、縦方向融着接合手段および/または横方向融着接合手段を、方形等の極めて単純な形態を有し、各種の注出通路に共通のものとすることができる。
したがって、本発明によれば、融着接合手段の製造コストの増加を抑制できるとともに、融着接合手段を適正なものに交換するに要する工数を省いて、生産性の低下を有効に防止することができる。
しかも、この包装袋では、方形形状その他の単純な形態の融着接合手段の表面全体で、包装用フィルムを挟持することができるので、とくには横方向の融着接合手段に、注出通路の画成のための、融着接合に寄与しない切欠き、ないしは削り取り部分を設ける場合に比して、包装用フィルムに及ぼす面圧を有効に低減させることができ、これがため、たとえ横方向の融着接合部に注出通路を画成する場合であっても、包装用フィルムの溶融シーラント層の、収納スペースへの過剰の押出しを有効に防止することができる。
ここで、剥離層は、インクの塗布、すなわち印刷によって形成するものとする。これによれば、剥離層の平面形態のいかんにかかわらず、該剥離層を所期した通りに正確にかつ能率的に形成することができる。
また、剥離層の配設域の包装用フィルムの融着接合強度を、所要の融着接合強度の0%を超えて50%以下の範囲とした場合には、包装袋の収納スペースに充填包装した被包装物を、収納スペースに連通する狭幅の注出通路を経て注出するに当たり、所要の融着接合強度を有する部分に何の影響をも及ぼすことなく、剥離層の配設域の剥離に基づいて、被包装物を簡易にかつ、所要個所へ適正に注出することができる。
いいかえれば、剥離層の配設域の融着接合強度を、所要の融着強度の50%を越える接合強度としたときは、被包装物の、注出通路からの注出に当たって、包装袋に意図しない破袋が生じるおそれが急激に高まることになる。
ところで、剥離層の配設域の融着接合強度は、インクの濃度や印刷されるドットの寸法、数、密度等を選択することで適宜に調整することができる。
そして、剥離層を可食性のインク層により形成したことにより、袋内被包装物を飲食物とし、該飲食物を剥離層を設けた注出通路を経て注出した場合であっても、人体に対する安全性を十分に確保することができる。
この場合、剥離層は、食品素材および食品添加物の少なくとも一方からなるインク層にて形成することができる他、食品素材と食品添加物との混合物、たとえばエタノールと水と炭酸アンモニウムとの混合物からなるインク層により形成することもできる。
この発明の、包装袋の製造方法では、繰出し走行される包装用フィルムが幅方向の中央部で半折されてシーラント層が相互に対向する姿勢とされるに先立って、シーラント層の表面に剥離層を形成することにより、シーラント層の所定位置に、所要の平面形態の剥離層を、所期した通りに正確に形成することができ、上述した包装袋を、優れた生産能率の下に連続的に製造することができる。
ここで、剥離層を、インクの塗布による印刷層によって形成することで、剥離層の平面形態のいかんにかかわらず、剥離層を正確に、かつ能率的に形成することができる。
そして、インクの塗布をインクジェットプリンタの少なくとも一のプリントヘッドにより行うときは、量の多少にかかわらず、インクジェットプリンタへの入力コントロールにより、所要の形態の剥離層を簡易・迅速に形成することができ、プリントヘッドを複数配設した場合は、剥離層をより広範囲にわたって形成することができ、また、プリントヘッドの使い分け等により、複雑な平面形態の剥離層を設けることもできる。
また、剥離層を可食性インクの塗布によって形成することにより、袋内被包装物がたとえ飲食物であっても、その飲食物を剥離層を設けた注出通路を経て注出しても、人体への影響をほとんど無くすることができる利点がある。
そして、この発明に係る包装袋製造する装置としては、包装用フィルムの繰出し軸と、一枚の包装用フィルムを半折するフィルム折り返し手段との間に、剥離層を形成するインクジェットプリンタの、少なくとも一のプリントヘッドを配設することにより、所要の剥離層をそれの寸法、形状等のいかんにかかわらず、インクジェットプリンタへの入力のコントロールによって迅速かつ正確に形成することができ、このことは、複数のプリントヘッドを配設したときにより効果的である。
このような装置において、プリントヘッドを包装用フィルムの幅方向に変位可能とした場合は、とくには、プリントヘッドのその変位を自動化することにより、プリントヘッドの配設個数を減じてなお、プリントヘッドの移動下で、所要の剥離層を所期した通りに、より確実に形成することができる。
また、包装用フィルムのシーラント層の、相互に対向する半部表面のそれぞれに剥離層を形成するそれぞれのプリントヘッドを配設した場合は、剥離層の形成域での該シーラント層の融着接合強度を、よりきめ細かに調整することができる他、それぞれの半部表面での剥離層の形成域を相互に相違させることで、所要の剥離層の形成能率を高めることができる。
さらに、可食性の剥離層を印刷形成する一以上のプリントヘッドを配設した場合は、先にも述べたように、注出通路を経て注出される飲食物としての被包装物に対する安全性を十分に高めることができる。
この発明の包装袋の実施形態を示す正面図および縦断面図である。 包装袋の他の実施形態を示す正面図である。 包装袋のさらに他の実施形態を示す正面図である。 包装袋の製造装置の実施形態を示す略線正面図である。
以下にこの発明の実施の形態を図面に示すところに基づいて説明する。
図1に示す包装袋1は、合成樹脂延伸ベースフィルム層の片面側にシーラント層を具える軟質の一枚の長尺帯状の包装用フィルムFを、その幅方向の中央部で半折してシーラント層が相互に対向する姿勢とした状態で、半折包装用フィルムFの両遊端部分に、図1(a)に斜線を施して示す、縦方向融着接合部2を、たとえば連続的に設けて、その半折包装用フィルムFを筒状に形成し、そして、その半折包装用フィルムFを幅方向に横切って延びる、これも図1(a)に斜線を施して示す、底部の横方向融着接合3と、頂部の、横方向に切断されて形成された被包装物の充填開口4とを形成してなり、それぞれの融着接合部2、3と、包装用フィルムFの折返し部5とで囲繞される収納スペース6内へ、その充填開口4から、粉状物、粒状物、液状物、粘稠物等とすることができる被包装物を充填することができる。
なお、収納スペース6内へ被包装物を充填包装してなる包装体では、図の充填開口4は、図1(a)に仮想線で斜線を施して示す、頂部の横方向融着接合部7によって、事後的に完全に閉ざされることになる。
ここで、包装用フィルムの、合成樹脂製の延伸ベースフィルム層には、所要の物性の蒸着層および/または所要の文字、図形、記号等の印刷層を設けることができ、また、延伸ベースフィルム層とシーラント層との間には、一層以上の中間層を配設することもできる。
なお、合成樹脂延伸ベースフィルム層およびシーラント層としては、各種の樹脂フィルムを用いることができるが、ベースフィルム層としては、例えば、ナイロン、バリア性共押しナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン等を用いることが好ましく、シーラント層としては、例えば、ポリエチレン、未延伸ポリプロピレン、アイオノマー等を用いることが好ましい。
図示のこの包装袋1は、収納スペース6に連通する狭幅の注出通路8、9を、縦方向および横方向の融着接合部の少なくとも一個所、図では底部の横方向融着接合部3および、頂部に事後的に形成される横方向融着接合部7の二個所に区画してなり、両注出通路8、9の少なくとも一方の内面だけに、図1(a)の正面図に、梨地状にドットを施して示す、融着接合を阻害する剥離層10(図1(b)参照)を設けてなる。
図1(a)のb−b線に沿う縦断面を示す図1(b)では、注出通路8の一方側の内面だけに剥離層10を設けることとしているも、剥離層10は、該通路8の他方側の内面にも設けることができ、この場合、それぞれの内面の剥離層10は、相互に対応する平面形態を有するものとすることができる他、相互に補完し合う平面形態を有するものとすることもできる。そしてこのことは、注出通路9についても同様である。
なお、剥離層10の平面形態は、所要に応じて各種のものを選択することができ、場合によっては、アニメーションその他のキャラクターに対応するものとすることもできる。
このような剥離層10は、所要の破袋強度等を確保するに十分な、所要の融着接合強度を低減させるべく機能するものであり、いずれか一の注出通路8、9を、ミシン目状の穿孔になる引裂き誘導疵、レーザ加工等による溝状の引裂き誘導疵その他の公知の引裂き誘導疵11に沿って包装袋1を引裂きないしは切断することによって開口させた状態の下で、収納スペース6内に充填包装される被包装物の、注出通路8、9からの注出を妨げない程度の接合強度に融着させることもできる。
ここで、剥離層10の形成域の融着接合強度を、出願人の先願に係る特願2012−204701号に開示される「易剥離部分5」ほどの強度を有し、被包装物の意図しない漏出を十分に防止する一方で、包装体への作為的な押圧力の作用の下では、確実に剥離させ得る接合強度としたときは、包装袋1の注出通路8、9を開口させるための、引裂き誘導疵11の形成を省くこともできる。
なおこの場合は、いずれか一方の注出通路8、9および剥離層10はともに、包装袋1の、横方向の融着接合部3、7の下縁もしくは上縁に達する位置まで形成されることになる。
これはすなわち、双方の注出通路8、9から被包装物が同時に注出される場合は、注出位置のコントロールが難しくなることによる。
ところで、図1(a)に示す包装袋1では、底部および頂部のそれぞれの横方向融着接合部3、7にそれぞれの注出通路8、9を形成することとしているも、これに代えて、もしくは加えて、縦方向の融着接合部2に注出通路を形成することもでき、また、横方向の融着接合部3、7のいずれか一方、または縦方向の融着接合部2のいずれかに単一の注出通路を画成することもできる。
そしてまた同図では、頂部の横方向融着接合部7に形成した注出通路9を、包装用フィルムFの折返し部5から幾分離隔した位置に配設することとしているも、該注出通路9は、その折返し部5に隣接させて形成することもでき、これによれば、液状物とすることもできる被包装物の注出時の液切れ性等を高めて、不測の液だれ等の発生のおそれを有効に取り除くことができる。
図2は、包装袋1の他の実施形態を示す正面図であり、これは、被包装物の収納スペース6を、包装用フィルムのシーラント層を縦方向に融着接合させてなる狭幅の隔壁12によって分割室6a、6bに二分割したものであり、少なくとも一方の分割室6a、6bの被包装物を液状物とするとともに、それぞれの分割室6a、6bに連通するそれぞれの狭幅注出通路13a、13bを相互に合流させて単一の注出通路14としたものである。
この包装袋1では、たとえば、それぞれの分割室6a、6bに充填包装されるそれぞれの被包装物を、相互に反応する、二液混合タイプの異種の液状物とすることができ、この場合は、各注出通路13a、13b、14のそれぞれの、少なくとも一方の内面に配設される剥離層10を、分割室6a、6b内のそれぞれの被包装物の、不測の流通、いいかえれば意図しない混合を阻止するに足る程度の融着接合強度を有するものとすることが必要である。
そして、図3に示す包装袋1は、被包装物の多量の注出を可能ならしめるべく、縦方向の融着接合部2に、収納スペース6に連通する狭幅の複数本、図では三本の注出通路15を画成するとともに、各注出通路15の少なくとも一方の内表面だけに剥離層10を設けたものである。
ここで、注出通路15の本数は、所要に応じて適宜に増減できることはもちろんであり、また、図では幅寸法および長さをともに同一としているそれぞれの注出通路15の各種の寸法を、所要に応じて適宜に変更することもできる。
以上に述べたような包装袋1において、任意の方法をもって形成することができる剥離層10は、印刷によって形成されるインク塗膜層にて構成することが好ましい。
また、剥離層10の配設域の包装用フィルムの融着接合強度は、注出通路に要求される性能との関連の下で、破袋強度等を確保するに十分な、所要の融着接合強度の0〜50%の範囲とすることが好ましく、該剥離層10は、インクジェットプリンタによる印刷層にて形成することが好ましい。
そしてまた、剥離層10は、可食性のインク層により形成することが好ましく、この場合のインク層は、食品素材および食品添加物の少なくとも一方からなるものとすることができる他、食品素材と食品添加物との混合物、たとえばエタノールが70〜90%、水が5〜20%、炭酸アンモニウムが0.05〜5%の混合物からなるものとすることができる。
図4は、以上のような包装袋1を製造するための、この発明に係る製造装置を例示する略線正面図であり、これは、既存の自動充填包装機21等に、インクジェットプリンタのプリントヘッド22を一個以上配設してなるものである。
ここで、一般的な自動充填包装機21は、シーラント層およびベースフィルム層を具える積層構造の軟質な包装用フィルムFを巻回してなる原反ロール23を支持するとともに、その原反ロール23から包装用フィルムFを間欠的もしくは連続的に繰出す繰出し軸24と、繰出された包装用フィルムFの走行を案内する複数本のガイドローラ25と、ガイロドーラ25を通過した包装用フィルムFを幅方向の中央部で、シーラント層が相互に対向する姿勢に半折するフィルム折返し手段26と、この折返し手段26によって半分に折返された半折包装用フィルムFのそれぞれの遊端部分に、たとえば連続的に縦方向の融着接合部2を形成する縦シール手段27と、融着接合部2が形成された筒状の半折包装用フィルムCFにその全幅にわたる底部の横方向融着接合部3を形成するための横シール手段28とを具える。
また、図示の自動充填包装機21は、上述したところに加え、一対の横シールローラからなる横シール手段28によって形成された融着接合部3を、再度挟持してその融着接合強度を高めるべく機能する第2の横シール手段29と、間欠的もしくは連続的に製造されて相互に連続する包装袋を、一袋づつもしくは所要の複数袋づつに切断分離するフィルムカット手段30とを具えてなる。
そして、この発明の装置では、上述したような自動充填包装機21等の繰出し軸24とフィルム折返し手段26との間で、縦シール手段27、横シール手段28、29およびフィルムカット手段30の配設位置より手前側の部分に、シーラント層の幅方向の少なくとも一方の半部表面に、包装用フィルムFの繰出し方向に所定の間隔をおいて所要の平面形態の剥離層10を形成する、インクジェットプリンタの一個以上のプリントヘッド22を配設する。
このような装置において好ましくは、一個以上のプリントヘッド22を、包装用フィルムFの幅方向へ、手動操作によってまたは、インクジェットプリンタからの指令に基づいて自動的に変位可能とする。
また好ましくは、シーラント層の相互に対向する半部表面のそれぞれに剥離層10を形成する一個以上のそれぞれのプリントヘッドを配設する。なお、相互に対向する半部表面のそれぞれに剥離層10を形成する複数のプリントヘッドを配設する場合は、それらのプリントヘッドを相互に同期させて作動させ、それぞれのプリントヘッドにより形成される剥離層10の平面形態を相互に対応するものとすることができる他、それぞれのプリントヘッドにて形成される剥離層10を相互に補完し合うものとすることもでき、前者によれば、インク濃度、ドット寸法等との関連の下で、剥離層10の形成域の融着接合強度をより低減させることができる。
そしてまた好ましくは、可食性の剥離層を印刷形成する一個以上のプリントヘッドを設けて飲食物とすることができる被包装物の注出時の安全性を十分に担保する。
以上のような装置を用いて包装袋1を製造するに当たっては、シーラント層を具える、前述したような包装用フィルムFを原反ロール23から、間欠的もしくは連続的に繰出し走行させつつ、その包装用フィルムFを幅方向に半折してシーラント層が相互に対向する姿勢とするに先立って、シーラント層の幅方向の少なくとも一方の半部となる表面の所要の領域に、融着接合を阻害する剥離層10を包装用フィルムFの走行方向に所定の間隔をおいて所要の平面形態で形成するとともに、半折包装用フィルムFのそれぞれの遊端部分を、縦方向に、たとえば連続的に融着接合させて、筒状に形成された半折包装用フィルムCFの走行方向に所定の間隔をおいて、半折包装用フィルムFの全幅にわたる横方向の底部融着接合部3を形成して、縦方向および横方向の融着接合部2、3および被包装物の充填後に事後的に形成される、横方向の頂部融着接合部7の一個所以上に、剥離層10の介在下で被包装物の収納スペース6に連通する狭幅の注出通路8、9を区画形成する。
そして、これらのことによって製造される連続包装袋に対しては、フィルムカット30をもって、充填開口4を具える一袋づつもしくは所要の複数袋づつの包装袋1に切断分離する。
なお、複数体の包装袋1を連続させて形成するときは、事後的な引裂き分離等を容易ならしめるべく、各包装袋1の境界位置に、ミシン目状の穿孔その他の引裂き誘導疵を設けることが好ましい。
このようにして包装袋1を製造するに際しては、剥離層10をインクの塗布層によって形成すること、インクの塗布を、インクジェットプリンタの一以上のプリントヘッドをもって行うことおよび、剥離層10を可食性インクの塗布によって形成することが好適である。
1 包装袋
2 縦方向の融着接合部
3、7 横方向の融着接合部
4 充填開口
5 折返し部
6 収納スペース
6a、6b 分割室
8、9、14、15 注出通路
10 剥離層
11 引裂き誘導疵
12 隔壁
13a、13b 狭幅注出通路
21 自動充填包装機
22 プリントヘッド
23 原反ロール
24 繰出し軸
25 ガイドローラ
26 フィルム折返し手段
27 縦シール手段
28 横シール手段
29 第2の横シール手段
30 フィルムカット手段
F 包装用フィルム
CF 筒状包装用フィルム

Claims (2)

  1. シーラント層を具える積層構造の包装用フィルムの一枚もしくは二枚を、シーラント層で融着接合させてなり、被包装物の充填開口を有するとともに、被包装物の収納スペースに連通する狭幅な注出通路を、既存の縦方向および横方向の融着接合部、ならびに前記充填開口を事後的に閉止する融着接合部の少なくとも一個所に画成してなる包装袋であって、前記狭幅の注出通路の少なくとも一方の内表面の、その注出通路の画成範囲全体に亘って可食性インクを塗膜して包装用フィルムどうしの融着接合を阻害する易剥離性の剥離層を設けるとともに、その易剥離性の剥離層によって前記注出通路が、前記融着接合部の融着接合強度の0%超50%以下の融着接合強度で、被包装物の意図しない漏出を防止しつつ易剥離可能に封止されていることを特徴とする包装袋。
  2. シーラント層を具える積層構造の包装用フィルムを原反ロールから繰出し走行させつつ、該包装用フィルムを幅方向に半折してシーラント層が相互に対向する姿勢とするに先だって、シーラント層の、幅方向の少なくとも一方の半部となる表面の所要の領域に、融着接合を阻害する剥離層を、可食性インクの塗布によって包装用フィルムの走行方向に所定の間隔をおいて所要の平面形態で形成するとともに、半折包装用フィルムの遊端部分に縦方向の融着接合部を形成してその半折包装用フィルムを筒状に形成し、その筒状に形成した半折包装用フィルムの走行方向に所定の間隔をおいて、半折包装用フィルムの全幅にわたる横方向の融着接合部、および被包装物の充填開口を順次に形成して、それら縦方向および横方向の融着接合部、ならびに前記充填開口を事後的に閉止する融着接合部の少なくとも一個所に、その融着接合部の形成に伴い前記剥離層により融着接合を阻害して、被包装物の収納スペースに連通する狭幅の注出通路を区画し、該注出通路を、前記融着接合部の融着接合強度の0%超50%以下の融着接合強度で被包装物の意図しない漏出を防止しつつ易剥離可能に封止することを特徴とする包装袋の製造方法。
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