JP6175412B2 - 作業機 - Google Patents
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Description
この作業機は、ロータリ耕耘部と、このロータリ耕耘部の後方に配置された畝成形器及び播種装置を有する。
また、この作業機はトラクタの後部に装着され、事前に圃場に形成したトレンチャ溝(トレンチャで掘られた溝)に沿って圃場を移動しながら前記ロータリ耕耘部で耕耘すると共に前記畝成形器でトレンチャ溝の上に畝を立て、且つ同時にこの畝のトレンチャ溝の真上に前記播種装置で播種する。
また、前記作業機は、トレンチャ溝の真上に播種することができるように、トレンチャ溝内に挿入されて該トレンチャ溝の溝壁によって案内される探索ガイドを備えている。
なお、トレンチャ溝の真上に播種するのに、ロータリ耕耘部及び畝成形器を有すると共に播種装置を有さない作業機によってトレンチャ溝の上に畝立てした後に、該畝に播種装置によって播種する場合もある。
また、作業機に探索ガイドが設けられていない場合であっても、粘土質の圃場であると、大きい土塊が生じやすく、トレンチャ溝に埋め戻される土がトレンチャ溝に密に詰まりきらない場合が生じ、空洞ができる場合がある。
そこで、本発明は、前記問題点に鑑み、トレンチャ溝内の土中に形成される空洞を押しつぶすことのできる作業機を提供することを課題とする。
第3に、前記鎮圧具は、前記支柱の後方に配置されていることを特徴とする。
第4に、前記支柱の前縁部には、当該支柱の上部から下部にかけて、平面視で前方に向けて尖った刃部が形成されていることを特徴とする。
第6に、前記左右のガイド壁の前部は、上下縁部が前方に向かうに従って上下方向中央に移行する傾斜状とされていて、側面視で前方に向けて尖った形状に形成されていることを特徴とする。
第7に、前記ガイド壁及び前記連結具の前縁部には刃部が形成されていることを特徴とする。
第8に、前記鎮圧具は、板面が上下を向く平板状に形成された主壁部と、この主壁部の左右両端から上方に延びる側壁部とを有していることを特徴とする。
本発明によれば、トレンチャ溝内の土(埋め戻し土)を鎮圧する鎮圧具を設けることにより、トレンチャ溝内の土中にできた空洞を鎮圧具によって押しつぶすことができる。
図1〜図5は第1実施形態を示す。図1において、符号1は、走行車両として例示するトラクタTに三点リンク機構21等の装着機構を介して装着される作業機を示している。この作業機1は、耕耘と畝立てと播種とを一工程で行うものであり、ロータリ耕耘装置3と畝成形装置41と播種装置7(対畝作業部)とを有している。
ロータリ機枠22は、左右方向中央に位置するギアケース24と、このギアケース24から下方に突設した伝動ケース25と、前記ギアケース24から左右両側に突出する左右のサポートアーム26と、ギアケース24から上方側に突出するトップマスト27とを有している。
前記ギアケース24内の伝動機構にはトラクタTのPTO軸からの駆動力が入力され、このギアケース24内の伝動機構に伝達された駆動力は伝動ケース25内に設けられた伝動機構を介して爪軸29に伝達され、該駆動力によって爪軸29が左右方向の軸心回りに回転する。爪軸29が回転することで、耕耘爪28は土を耕起反転すると共に砕土する。
前記耕耘カバー23は、ロータリ耕耘部9の上方を覆う側面視で円弧状の板体であって、取付手段30によって、ロータリ機枠22に対して爪軸29の軸心を中心として回動自在で且つ任意の回動位置で固定可能に、該ロータリ機枠22に取り付けられている。
左右各可動ブラケット32には爪軸29の軸心を中心とする円弧状の長孔34が前後一対形成され、前記ボルト33を、前記各長孔34に通して固定ブラケット31に形成されたネジ孔に螺合させることにより、可動ブラケット32が固定ブラケット31に連結される。
前記可動ブラケット32は後方に延長されており、この延長部分32aに支持フレーム35が固定されている。この支持フレーム35及び耕耘カバー23に、畝立てをする畝成形装置41や、畝Uに播種する播種装置7が取り付けられている。可動ブラケット32と共に耕耘カバー23を回動させることで、ロータリ機枠22に対して、耕耘カバー23、支持フレーム35、畝成形装置41及び播種装置7が爪軸29を中心として角度調節自在とされている。
図2,図3及び図4に示すように、支持フレーム35は、左右の可動ブラケット32の後端に左右方向に配置されたツールバー36と、このツールバー36から下方に突出する左右の枠体37と、ツールバー36から後方に突出する支持体38とを有する。
枠体37は、ツールバー36における左右各可動ブラケット32の後端付近からそれぞれ下方に突出した枠材であって、該枠体37の下端に、畝成形装置41の畝成形器61が固定されている。なお、枠体37は左右各可動ブラケット32の後端に固定されていてもよい。
畝成形装置41は、耕耘カバー23の後縁に沿って取り付けられた上板39と、この上板39から下方側においてロータリ耕耘部9から後方に放擲される土を左右方向中央側に
案内する左右一対の案内板40と、左右の各案内板40の内側縁から後方へ延設している畝成形器61とを有する。
案内板40は、平面視で略ハの字状に左右2つの板体を配置したものであって、左右案内板40間に畝立て口40aを形成していて、ロータリ耕耘部9から後方に放擲された土を中央の畝立て口40aへ集めて後方の畝成形器61に案内している。左右の案内板40は、若干後傾した断面円弧状となっており、ロータリ耕耘部9で耕耘され後方へ放擲された土を掻き上げることができる。
天板42は、前端が左右の案内板40の間で且つ畝立て口40a上方に取り付けられた板体であり、後方にいくにつれて徐々に下がるように配備されており、この天板42に沿って畝Uの上面が形成される。
前記畝成形器61は、その左右方向の中央が、ロータリ耕耘装置3の左右方向中央に略一致するように設けられている。
シーダテープPは、土中で容易に崩壊する水溶性のテープで、種子Qを一定間隔に保持するようにロープ状の形状をしている。
また、ロールホルダ45は、シーダロール44を上方から覆うカバー体49を有している。
左右のゲージ輪50は、左右サポートアーム26の中途部に上下揺動自在に取り付けられた支持枠体51に支持されており、この支持枠体51と前記トップマスト27とにわたって、ゲージ輪50の高さを調整する高さ調整機構52が設けられている。
図2,図3及び図5に示すように、
この鎮圧具64は支柱65の下端に設けられ、これら鎮圧具64及び支柱65はロータリ耕耘部9と畝成形器61との間に配置されている。
前記鎮圧具64は、板材からなるスキッド(そり)によって構成されている。
前記作業機1によって、トレンチャ溝H上に畝Uを立てると同時に播種する作業において、トラクタTの左右方向中央部をトレンチャ溝Hに合わせて該トラクタTを走行させることにより、鎮圧具64がトレンチャ溝Hの上部に位置して該トレンチャ溝Hに沿って移動する。その際、鎮圧具64には、ロータリ耕耘装置3等の荷重が作用する。これによって、トレンチャ溝H内の土が鎮圧され、該トレンチャ溝Hにできた空洞が押しつぶされる。また、前上がり傾斜状の前壁部67によって、鎮圧具64の引っ掛かりが防止されると共に、該前壁部67の前側の土が主壁部66の下側に案内され、トレンチャ溝H内の土を良好に鎮圧する。
この第2実施形態の作業機1にあっては、ロータリ耕耘部9の後方で下方に突出した探索ガイド4が設けられていると共に、この探索ガイド4に鎮圧具64が取り付けられている点が、前記第1実施形態に係る作業機1と異なり、その他の構成は前記第1実施形態に係る作業機1と同様に構成される。
支柱5は、第1実施形態の支柱65と同様に、板面が左右方向を向く上下方向に長い板材から構成され、ツールバー36の左右方向略中央に左右一対の取付板53を介して高さ調整自在に取り付けられている。
て、平面視で前方に向けて尖った刃部が形成されている。
この探索ガイド4は、図7(a)に示すように、ガイド部6がトレンチャ溝H内に挿入され、該ガイド部6がトレンチャ溝Hの溝壁Wに当接して該溝壁Wに案内されることで、トレンチャ溝Hからずれることなく畝立て及び播種されるようにするためのものである。
これによって、ガイド部6を溝壁WにならわせながらトラクタTを前進させて作業機1を牽引するだけで、トレンチャ溝Hの真上に畝Uを立てることができると共に、トレンチャ溝Hの真上に播種する(トレンチャ溝Hの溝幅中心に播種位置を合わせる)ことができる。
左右のガイド壁71は、壁面が左右方向を向くように配置され、トレンチャ溝H内において、該トレンチャ溝Hの左右方向で同じ側にある溝壁Wにそれぞれ近接して対向する。この左右のガイド壁71がトレンチャ溝Hの溝壁Wに案内される。
連結具72は、板材から形成されていて板面が上下を向くように配置され、左右ガイド壁71の対向面の上下方向中央部同士を連結する。この連結具72の上面の左右方向中央部に支柱5の下端が接続されている。
前記構成の探索ガイド4にあっては、ガイド部6が正面視及び背面視H形に形成され且つガイド壁71の前部が尖った形状に形成されているので、トラクタTが前進走行するに伴ってガイド部6がトレンチャ溝H内を移動する際に、トレンチャ溝H内の土がガイド部6を通り抜けやすく、どのような土質の圃場であっても(粘土質の圃場であっても)、ガイド部6が通過した跡が空洞となりにくい。
この取付部材73の下部に鎮圧具64の固定片75がボルト又はリベット或いは溶接等によって固定されており、これによって取付部材73の下部に鎮圧具64(の主壁部66)が固定されている。なお、鎮圧具64はその主壁部66の上面が取付部材73の下端に溶接によって固定されていてもよい。また、鎮圧具64を支柱5に溶接固定してもよい。
前記第2実施形態において、探索ガイド4の支柱5の高さを調整することで、鎮圧具64の高さ調整を行ってもよいが、図8に示すように、取付部材73を探索ガイド4の支柱5に高さ調整自在に取り付けるようにしてもよい。
図9は、第3実施形態を示している。
備えている点が前記各実施形態と異なる。また、この第3実施形態では、鎮圧具64の形状が異なっている点が前記第1実施形態と異なる。その他の構成は、前記各実施形態と同様に構成される。
移植手段8は、ツールバー36に設けられた植付機55を有していて、苗供給機からの苗Nを畝Uに移植する。
この植付カップ57は、閉じた状態で、下方に向けて先窄まり状の略円錐状に形成された上方開放状のカップ状に形成されていて内部に苗Nを収容保持可能とされている。また、この植付カップ57は、下降して畝Uに突入した際に開くことにより該畝Uに植付穴を形成すると共に該植付穴に苗Nを落下放出可能とされている。
対畝作業部としては、播種装置7や移植手段8でなく、マルチフィルム敷設手段や施肥手段などであってもよい。
図10は第4実施形態を示している。この図10は、鎮圧具64がトレンチャ溝H内の土を鎮圧する作業状態である状態を示している。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。
鎮圧具64としては、トレンチャ溝H内の土を鎮圧することができるものであればスキッドに限定されることはなく、該鎮圧具64は、例えば、タイヤ等の車輪によって形成されていてもよい。
5 支柱
6 ガイド部
9 ロータリ耕耘部
61 畝成形器
64 鎮圧具
65 支柱
H トレンチャ溝
T 走行車両(トラクタ)
U 畝
W 溝壁
Claims (8)
- ロータリ耕耘部とこのロータリ耕耘部の後方に配置された畝成形器とを有し、走行車両に装着されて圃場に形成されたトレンチャ溝に沿って移動しながら前記ロータリ耕耘部で耕耘すると共に前記畝成形器でトレンチャ溝の上に畝を立てる作業機であって、
前記ロータリ耕耘部の爪軸より後方で且つ畝成形器の後部より前方に、板面が上下を向く板状であって前記板面でトレンチャ溝内の土を鎮圧する鎮圧具を設けたことを特徴とする作業機。 - 前記ロータリ耕耘部と前記畝形器との間に、上下方向に延びる支柱が設けられ、
前記支柱に、前記トレンチャ溝内に挿入されて当該トレンチャ溝の溝壁により案内されるガイド部と、前記鎮圧具と、が設けられ、
前記鎮圧具は、前記ガイド部の上方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の作業機。 - 前記鎮圧具は、前記支柱の後方に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の作業機。
- 前記支柱の前縁部には、当該支柱の上部から下部にかけて、平面視で前方に向けて尖った刃部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業機。
- 前記ガイド部は、左右のガイド壁と、この左右のガイド壁を連結する連結具とから正面視及び背面視H形に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業機。
- 前記左右のガイド壁の前部は、上下縁部が前方に向かうに従って上下方向中央に移行する傾斜状とされていて、側面視で前方に向けて尖った形状に形成されている請求項5に記載の作業機。
- 前記ガイド壁及び前記連結具の前縁部には刃部が形成されている請求項5又は6に記載の作業機。
- 前記鎮圧具は、板面が上下を向く平板状に形成された主壁部と、この主壁部の左右両端から上方に延びる側壁部とを有している請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業機。
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