JP6175280B2 - 毛穴改善用組成物 - Google Patents
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肌の毛穴が目立つ要因については未だ明確にはなっていないが、角栓が汚れとして毛穴に詰まること、皮脂に含まれる不飽和脂肪酸により毛穴開口部周辺の角質細胞の不全角化が誘導されること、加齢に伴い毛穴周辺部のコラーゲンやエラスチンが劣化したり減少したりして肌がたるむことにより毛穴開口部が拡大すること等が挙げられる。
このような原因による毛穴の目立ちを改善するために、従来から種々の組成物等が検討されている。
特許文献2には、キンギンカ、ナツシロギク等の植物から抽出される植物抽出物を含む皮膚外用剤が記載されており、該皮膚外用剤を、毛穴の開き、毛穴の黒ずみ及び毛穴のたるみを抑制するために使用することが記載されている。
特許文献3には、ユビキノン誘導体等を含む皮膚収斂剤が記載されており、該皮膚収斂剤を、毛穴のたるみの原因となる皮膚の張りの低下を抑制するために、使用することが記載されている。
しかし、特許文献4および5に記載のレチノールを含む組成物は、皮膚保護作用は有していても、毛穴を効果的に改善することはできない。
特許文献6には、トウダイグサ科に属するクスノハガシワ(Mallotus philippinensis)から得られる抽出物を含む組成物が記載されており、該組成物は頭皮に作用して脱毛防止及び発毛促進効果があることが記載されている。
特許文献7には、クスノハガシワ抽出物を含むコラーゲン産生促進剤が記載されており、該組成物はコラーゲンの生成を促進することが記載されている。
特許文献9には、ボダイジュ抽出物、アカネ科に属するボタンピ(Paeonia suffruticosa)を含むエラスターゼ活性阻害剤が記載されており、該組成物はエラスターゼの活性を阻害することが記載されている。
特許文献11には、ボタンピ抽出物を含むエラスターゼ活性阻害剤が記載されており、ボタンピ抽出物がエラスターゼの活性を阻害することが記載されている。
特許文献13にはベルゲニアリグラタ抽出物を含むエラスチン産生促進剤が記載されており、該促進剤はエラスチンの産生を促進することが記載されている。
特許文献15には、アセンヤク抽出物を含むヒアルロン酸蓄積促進剤が、ヒアルロン酸の蓄積を促進することが記載されている。
特許文献20には、サクラ抽出物を含むコラゲナーゼ阻害剤、エラスターゼ阻害効剤およびメイラード反応阻害剤が記載されており、これらの阻害剤はコラゲナーゼ阻害作用、エラスターゼ阻害効作用およびメイラード反応阻害作用を有することが記載されている。
レチノール及びレチノール誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のレチノール系成分とを含み、
前記レチノール誘導体は、酢酸レチノール、水添レチノール、パルミチン酸レチノール、酪酸レチノール、プロピオン酸レチノール、オクチル酸レチノール、ラウリル酸レチノール、オレイン酸レチノール、リノレン酸レチノール、リノール酸レチノール、レチナール、レチノイン酸、レチノイン酸メチル、レチノイン酸トコフェリル、レチノイン酸ヒドロキシピナコロン、レチノキシトリメチルシラン、又は、レチノイン酸レチノールである。
クスノハガシワ(Mallotus philippinensis)は、トウダイグサ科に属し、亜熱帯に生育する植物である。本実施形態におけるクスノハガシワ抽出物は、クスノハガシワの各部位から抽出溶媒を用いて抽出することにより得られるものである。前記クスノハガシワの部位としては、特に限定されず、例えば、葉、枝、材部、樹皮、根などが挙げられる。中でも、効果的に毛穴の目立ちを改善できる観点から樹皮が好ましい。
抽出原料としては、クスノハガシワの葉、枝、材部、樹皮、根等の前記部位を乾燥したもの、あるいは、乾燥しないものを、粉砕して、切断して、あるいは、そのままで用いることができる。
抽出方法としては、常温で、あるいは加温して、抽出溶媒により抽出すること等が挙げられる。
中でも、水とアルコール類とを混合した含水アルコール類が好ましく、特に、70〜90重量%のエタノールを含む含水エタノールが、可溶性の活性成分を効率的に抽出できるため好ましい。
本実施形態のクスノハガシワ抽出物は、抽出液、その希釈液、その濃縮液等の液状、乾燥末等の固形状、ペースト状、ゲル状等のようにいずれの形態であってもよい。
また、本実施形態のクスノハガシワ抽出物としては、例えば、市販品として入手可能なものを用いても良い。
また、例えば、0.5重量%以下、好ましくは0.25重量%以下、さらに好ましくは0.1重量%以下である。
前記含有量であることで、毛穴改善効果が十分に発揮され、且つ、クスノハガシワ抽出物の配合量に見合った毛穴改善効果が発揮される。
尚、前記含有量は、クスノハガシワ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする含有量をいう。
ボダイジュ(Tilia miqueliana)は、シナノキ科に属する植物であり、中国大陸から朝鮮半島に生育する落葉高木である。
本実施形態におけるボダイジュ抽出物は、ボダイジュの各部位から抽出溶媒を用いて抽出することにより得られるものである。前記ボダイジュの部位としては、特に限定されず、例えば、花、果実、葉、枝、材部、樹皮、根などが挙げられる。中でも、効果的に毛穴の目立ちを改善できる観点から花が好ましい。
抽出原料としては、ボダイジュの花、果実、葉、枝、材部、樹皮、根等の前記各部位を乾燥したもの、あるいは、乾燥しないものを、粉砕して、切断して、あるいは、そのままで用いることができる。
抽出方法としては、前記クスノハガシワ抽出物と同様に、常温で、あるいは加温して、抽出溶媒により抽出すること等が挙げられる。
好ましくは、水とアルコール類とを混合した含水アルコール類が挙げられ、特に、50〜90重量%のエタノールを含む含水エタノールが、可溶性の活性成分を効率的に抽出できるため好ましい。
また、例えば、0.5重量%以下、好ましくは0.25重量%以下、さらに好ましくは0.1重量%以下である。
前記含有量であることで、毛穴改善効果が十分に発揮され、且つ、ボダイジュ抽出物の配合量に見合った毛穴改善効果が発揮される。
尚、前記含有量は、ボダイジュ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする含有量をいう。
ボタンピ(Paeonia suffruticosa)は、アカネ科に属し、東南アジア等に生育する落葉低木である。
本実施形態におけるボタンピ抽出物は、ボタンピの各部位から抽出溶媒を用いて抽出することにより得られるものである。前記ボタンピの部位としては、特に限定されず、例えば、葉、枝、根などが挙げられる。中でも、効果的に毛穴の目立ちを改善できる観点から根皮が好ましい。
抽出原料としては、ボタンピの葉、枝、根等の前記部位を乾燥したもの、あるいは、乾燥しないものを、粉砕して、切断して、あるいは、そのままで用いることができる。
抽出方法としては、前記クスノハガシワ抽出物と同様に、常温で、あるいは加温して、抽出溶媒により抽出すること等が挙げられる。
前記抽出溶媒としては、通常の植物の抽出に用いられる溶媒であれば特に限定されるものではなく、前記クスノハガシワ抽出物と同様の溶媒が挙げられる。
また、例えば、0.25重量%以下、好ましくは0.1重量%以下、さらに好ましくは0.05重量%以下である。
前記含有量であることで、毛穴改善効果が十分に発揮され、且つ、ボタンピ抽出物の配合量に見合った毛穴改善効果が発揮される。
尚、前記含有量は、ボタンピ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする含有量をいう。
ベルゲニアリグラタ(Bergenia ligulata(wall.)Eng. (Saxifragaceae))は、ユキノシタ科に属し、ヒマラヤからインド北部に自生する植物である。本実施形態におけるベルゲニアリグラタ抽出物は、ベルゲニアリグラタの各部位から抽出溶媒を用いて抽出することにより得られるものである。
前記ベルゲニアリグラタの部位としては、特に限定されず、例えば、葉、枝、根などが挙げられる。中でも、効果的に毛穴の目立ちを改善できる観点から根が好ましい。
ベルゲニアリグラタ抽出物を得る方法は、特に限定されるものではなく、前記クスノハガシワ抽出物と同様に公知の各種抽出方法を用いることができる。
抽出原料としては、ベルゲニアリグラタの葉、枝、根等の前記部位を乾燥したもの、あるいは、乾燥しないものを、粉砕して、切断して、あるいは、そのままで用いることができる。
抽出方法としては、前記クスノハガシワ抽出物と同様に、常温で、あるいは加温して、抽出溶媒により抽出すること等が挙げられる。
好ましくは、水とアルコール類とを混合した含水アルコール類が挙げられ、特に、30〜90重量%のエタノールを含む含水エタノールが、可溶性の活性成分を効率的に抽出できるため好ましい。
また、例えば、0.5重量%以下、好ましくは0.25重量%以下、さらに好ましくは0.1重量%以下である。
前記含有量であることで、毛穴改善効果が十分に発揮され、且つ、ベルゲニアリグラタ抽出物の配合量に見合った毛穴改善効果が発揮される。
尚、前記含有量は、ベルゲニアリグラタ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする含有量をいう。
アセンヤク(Uncarina gambir Roxburgh(Rubiaceae))は、アカネ科に属し、東南アジア等に生育するつる性の常緑低木である。
本実施形態におけるアセンヤク抽出物は、アセンヤクの各部位から抽出溶媒を用いて抽出することにより得られるものである。前記アセンヤクの部位としては、特に限定されず、例えば、葉、枝、材部、樹皮、根などが挙げられる。中でも、効果的に毛穴の目立ちを改善できる観点から葉、若枝が好ましい。
抽出原料としては、アセンヤクの葉、枝、材部、樹皮、根等の前記各部位を乾燥したもの、あるいは、乾燥しないものを、粉砕して、切断して、あるいは、そのままで用いることができる。抽出方法としては、前記クスノハガシワ抽出物と同様に、常温で、あるいは加温して、抽出溶媒により抽出すること等が挙げられる。
好ましくは、水とアルコール類とを混合した含水アルコール類が挙げられ、特に、50〜90重量%のエタノールを含む含水エタノールが、可溶性の活性成分を効率的に抽出できるため好ましい。
また、例えば、0.25重量%以下、好ましくは0.1重量%以下、さらに好ましくは0.05重量%以下である。
前記含有量であることで、毛穴改善効果が十分に発揮され、且つ、アセンヤク抽出物の配合量に見合った毛穴改善効果が発揮される。
尚、前記含有量は、アセンヤク抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする含有量をいう。
オリーブ(Olea europaeaL.)は、モクセイ科に属する常緑樹である。本実施形態におけるオリーブ抽出物は、オリーブの各部位から抽出溶媒を用いて抽出することにより得られるものである。前記オリーブの部位としては、特に限定されず、例えば、葉、枝、果実、材部、樹皮、根などが挙げられる。中でも、効果的に毛穴の目立ちを改善できる観点から枝、葉が好ましい。
抽出原料としては、オリーブの前記各部位を乾燥したもの、あるいは、乾燥しないものを、粉砕して、切断して、あるいは、そのままで用いることができる。
抽出方法としては、前記クスノハガシワ抽出物と同様に、常温で、あるいは加温して、抽出溶媒により抽出すること等が挙げられる。
好ましくは、水とアルコール類とを混合した含水アルコール類が挙げられ、特に、30〜90重量%のエタノールを含む含水エタノールが、可溶性の活性成分を効率的に抽出できるため好ましい。
また、例えば、0.25重量%以下、好ましくは0.1重量%以下、さらに好ましくは0.05重量%以下である。
前記含有量であることで、毛穴改善効果が十分に発揮され、且つ、オリーブ抽出物の配合量に見合った毛穴改善効果が発揮される。
尚、前記含有量は、オリーブ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする含有量をいう。
ゴレンシ(Averrhoa carambola)は、カタバミ科に属し、熱帯アジアに生育する常緑小高木である。
本実施形態におけるゴレンシ抽出物は、ゴレンシの各部位から抽出溶媒を用いて抽出することにより得られるものである。前記ゴレンシの部位としては、特に限定されず、例えば、葉、枝、果実、樹皮、根などが挙げられる。中でも、効果的に毛穴の目立ちを改善できる観点から葉が好ましい。
抽出原料としては、ゴレンシの葉、枝、果実、樹皮、根等の前記部位を乾燥したもの、あるいは、乾燥しないものを、粉砕して、切断して、あるいは、そのままで用いることができる。抽出方法としては、常温で、あるいは加温して、抽出溶媒により抽出すること等が挙げられる。
前記抽出溶媒としては、通常の植物の抽出に用いられる溶媒であれば特に限定されるものではなく、前記クスノハガシワ抽出物と同様の溶媒が挙げられる。
また、例えば、0.25重量%以下、好ましくは0.1重量%以下、さらに好ましくは0.05重量%以下である。
前記含有量であることで、毛穴改善効果が十分に発揮され、且つ、ゴレンシ抽出物の配合量に見合った毛穴改善効果が発揮される。
尚、前記含有量は、ゴレンシ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする含有量をいう。
サクラは、バラ科サクラ亜科サクラ属(Prunus, Cerasus)に属する落葉広葉樹であり、本実施形態におけるサクラは、ソメイヨシノ(Prunus yedoensis Matsum)及び、その近縁植物を指す。
本実施形態におけるサクラ抽出物は、ソメイヨシノの各部位から抽出溶媒を用いて抽出することにより得られるものである。前記ソメイヨシノの部位としては、特に限定されず、例えば、葉、枝、材部、樹皮、根などが挙げられる。中でも、効果的に毛穴の目立ちを改善できる観点から葉が好ましい。
抽出原料としては、サクラの葉、枝、材部、樹皮、根等の前記部位を乾燥したもの、あるいは、乾燥しないものを、粉砕して、切断して、あるいは、そのままで用いることができる。抽出方法としては、前記クスノハガシワ抽出物と同様に、常温で、あるいは加温して、抽出溶媒により抽出すること等が挙げられる。
前記抽出溶媒としては、通常の植物の抽出に用いられる溶媒であれば特に限定されるものではなく、前記クスノハガシワ抽出物と同様の溶媒が挙げられる。
また、例えば、0.25重量%以下、好ましくは0.1重量%以下、さらに好ましくは0.05重量%以下である。
前記含有量であることで、毛穴改善効果が十分に発揮され、且つ、サクラ抽出物の配合量に見合った毛穴改善効果が発揮される。
尚、前記含有量は、サクラ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする含有量をいう。
本実施形態の組成物に含まれるレチノール系成分は、レチノール、およびレチノール誘導体からなる群から選択される一種以上である。
レチノール(Retinol)は、レチノイド(ビタミンA)の一種である。本実施形態のレチノールとしては、例えば、市販品として入手可能なもの等を用いることができる。
レチノールを安定化する方法としては、酢酸エステル化等の誘導体化、ポリエチエレングリコールとの併用、水素添加リン脂質からなる脂質二分子膜や高級アルコールからなるカプセルへの内包等が挙げられる。
中でも、水素添加リン脂質からなる脂質二分子膜や高級アルコールからなるカプセルへ内包したレチノールは、水系組成物中での安定性が高く、且つ、皮膚等に対する効果も高いため好ましい。
また、例えば、1.0重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、より好ましくは0.1重量%以下である。
前記含有量であることで、毛穴改善効果が十分に発揮され、且つ、レチノール系成分の配合量に見合った毛穴改善効果が発揮される。
尚、前記レチノール系成分の含有量は、2種類以上のレチノール系成分を用いる場合には、レチノール系成分の合計量を基準とする。
前記重量比が前記範囲であることにより、相乗的な効果が得られ易いため好ましい。
本実施形態の毛穴改善用組成物は、必要に応じてその他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、例えば、セタノール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類;流動パラフィン、スクワラン等の非極性油剤類;パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル等のエステル系油剤類;小麦胚芽油やオリーブ油等の植物油類;トリメチルシロキシケイ酸、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコン化合物類;パーフルオロポリエーテル等のフッ素化合物類;界面活性剤等が挙げられる。
さらなるその他の成分としては、例えば、保湿柔軟化剤、抗酸化剤、収斂剤、美白剤、抗菌剤、抗炎症剤、殺菌剤、抗アレルギー剤、ステロイド剤、紫外線吸収剤類、紫外線散乱剤、ビタミン類、酵素等の医薬部外品原料規格、化粧品種別配合成分規格、化粧品原料基準、日本薬局方、食品添加物公定書規格等に記載の成分等が挙げられる。
本実施形態の毛穴改善用組成物の剤型としては、O/W型クリーム、ローション、ジェル、エッセンス、パック、マスク、スプレー型ローション等の剤型とすることができる。
これらの剤型にするために、本実施形態の組成物は、一般的に用いられる成分を本実施形態の組成物の効果や機能性を阻害しない範囲で広く配合されうる。
本実施形態の毛穴改善用組成物は、例えば、化粧料、外用剤、医薬部外品等の成分として好適に用いられる。
本実施形態の化粧料中に含まれる前記植物抽出物及び前記レチノール系成分は、上述した毛穴改善用組成物と同様のものが挙げられる。
化粧料としては、特に限定されるものではないが、例えば、化粧水、ローション、乳液等の基礎化粧品、ファンデーション、口紅等のメイクアップ化粧品、ボディ用化粧品、頭髪用化粧品等が挙げられる。
また、本実施形態の皮膚外用剤に含まれる前記植物抽出物及び前記レチノール系成分は、上述した毛穴改善用組成物として配合されてもよく、皮膚外用剤の各成分としてそれぞれ配合されていてもよい。
皮膚外用剤としては、軟膏、ローション等が挙げられる。
具体的には、顔などの皮膚表面に、塗布、吹付け等によって付着させることで、皮膚の毛穴開口を小さくし、毛穴のタルミを改善することができ、すなわち毛穴を目立たなくすることができる。
皮膚用外用剤として、表1に示す成分を用いて、以下のようにして調整した実施例1、比較例1乃至3を製造した。
クスノハガシワ抽出物としては、丸善製薬株式会社製のクスノハガシワ抽出液BGを用い、レチノールとしては、商品名『レチノール15D』、BASF Japan社製を用いた。尚、表中には、『レチノール15D』中に含まれるレチノール、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)の量として示した。
その他の各成分は市販品を使用した。
また、クスノハガシワ抽出物及びゲットウ葉抽出物については、絶乾重量を基準とした重量%を示した。
毛穴に関する悩みをもつ30代から40代の女性被験者44名を、1群11名として4群に分け、各群の被験者にそれぞれ実施例1、比較例1〜3の各ジェル状の皮膚外用剤を使用させた。
使用方法は、毎日、朝、夕1回ずつ、実施例及び比較例の皮膚用外用剤を適量ずつ顔面に塗布することを2ヶ月間行なった。
皮膚外用剤の使用前及び使用後(2ヶ月経過後)に、それぞれ、左右の毛穴をカウントした。また、カウントは、顔の皮膚画像カウンセリングシステム VISIA Evolution(Canfield社製)を用いて全顔を左右から撮影し、専用のソフトウェアを用いて得られた画像の頬部周辺を解析することにより行った。
カウントされた毛穴数から以下の式で変化率を求めた。
変化率(%)={(使用後の毛穴カウント数−使用前の毛穴カウント数)÷使用前の毛穴カウント数}×100
また、使用後に、各被験者にアンケートをとり、表3〜6に記載の各項目について、5段階の評価(有効、やや有効、変化なし、やや悪化、悪化)を行なった。
結果を表3〜6に示す(表中の数字は回答人数)。
皮膚用外用剤として、表7に示す成分を用いて、以下のようにして調整した実施例2乃至4、比較例4を製造した。
クスノハガシワ抽出物としては、丸善製薬株式会社製のクスノハガシワ抽出液BGを用い、レチノールとしては、商品名『レチノール15D』、BASF Japan社製を用いた。尚、表中には、『レチノール15D』中に含まれるレチノール、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)の量として示した。
その他の各成分は市販品を使用した。
毛穴に関する悩みをもつ30代から40代の女性被験者25名を、1群5名として5群に分け、各群の被験者にそれぞれ実施例2乃至5、比較例4の各ジェル状の皮膚外用剤を使用させた。
使用方法は、毎日、朝、夕1回ずつ、実施例及び比較例の皮膚用外用剤を適量ずつ顔面に塗布することを2ヶ月間行なった。
皮膚外用剤の使用前及び使用後(2ヶ月経過後)に、試験例1と同様の方法により頬部周辺の毛穴個数をカウントし、毛穴個数の変化率を算出した。
結果を表8に示す。
皮膚用外用剤として、表9に示す成分を用いて、以下のようにして調整した参考例6乃至13、比較例5及び6を製造した。
尚、表中には、『レチノール15D』中に含まれるレチノール、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)の量として示した。
その他の各成分は市販品を使用した。
表中の各成分の配合量は組成物中の重量%を示した。
毛穴に関する悩みをもつ30代から40代の女性被験者50名を、1群5名として10群に分け、各群の被験者にそれぞれ参考例6乃至13、比較例5及び6の各クリーム状の皮膚外用剤を使用させた。
使用方法は、毎日、朝、夕1回ずつ、実施例及び比較例の皮膚用外用剤を適量ずつ顔面に塗布することを2ヶ月間行なった。
皮膚外用剤の使用前及び使用後(2ヶ月経過後)に、試験例1と同様の方法により頬部周辺の毛穴個数をカウントし、毛穴個数の変化率を算出した。
結果を表10に示す。
本発明にかかる化粧料の処方例を以下に示す。
化粧品として、下記表11に示すような配合の化粧水を製造した。尚、表中の%は重量%であり、クスノハガシワ抽出物については、クスノハガシワ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする濃度を示す。
化粧品として、下記表12に示すような配合の乳液を製造した。尚、表中の%は重量%であり、クスノハガシワ抽出物については、クスノハガシワ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする濃度を示す。
化粧品として、下記表13に示すような配合のクリームを製造した。尚、表中の%は重量%であり、クスノハガシワ抽出物については、クスノハガシワ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする濃度を示す。
化粧品として、下記表14に示すような配合の化粧下地を製造した。尚、表中の%は重量%であり、クスノハガシワ抽出物については、クスノハガシワ抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする濃度を示す。
化粧品として、表15に示すような配合の化粧水を製造した。尚、表中の%は重量%であり、クスノハガシワ抽出物、ボダイジュ抽出物、オリーブ抽出物、サクラ抽出物、ゲットウ葉抽出物については、クスノハガシワ抽出物、ボダイジュ抽出物、オリーブ抽出物、サクラ抽出物、ゲットウ葉抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする濃度を示す。
尚、処方例1の化粧水に用いたクスノハガシワ抽出物及びレチノールは、前記実施例1、比較例1及び2で使用したものと同様のものを用い、表中には、『レチノール15D』中に含まれるレチノール、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)の量として示した。その他の各成分は市販品を使用した。
化粧品として、表12に示すような配合の乳液を製造した。尚、表中の%は重量%であり、クスノハガシワ抽出物、ボタンピ抽出物、ベルゲニアリグラタ抽出物、アセンヤク抽出物については、クスノハガシワ抽出物、ボタンピ抽出物、ベルゲニアリグラタ抽出物、アセンヤク抽出物の絶乾重量換算(%)を基準とする濃度を示す。
Claims (2)
- クスノハガシワ抽出物と、
レチノール及びレチノール誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のレチノール系成分とを含み、
前記レチノール誘導体は、酢酸レチノール、水添レチノール、パルミチン酸レチノール、酪酸レチノール、プロピオン酸レチノール、オクチル酸レチノール、ラウリル酸レチノール、オレイン酸レチノール、リノレン酸レチノール、リノール酸レチノール、レチナール、レチノイン酸、レチノイン酸メチル、レチノイン酸トコフェリル、レチノイン酸ヒドロキシピナコロン、レチノキシトリメチルシラン、又は、レチノイン酸レチノールである、毛穴改善用組成物。 - 前記レチノール系成分として前記レチノールを含む、請求項1に記載の毛穴改善用組成物。
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