JP6172732B2 - 黒鉛シート複合材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シール材などに用いられる黒鉛シート複合材及びその製造方法に関するものである。
液体や気体をシールするガスケットやパッキンなどのシール材は、自動車、飛行機、農機具、化学プラントその他、多くの分野で使用されている。
このようなシール材のなかでも、バルブなどにおいて回転軸のシールに用いられるグランドパッキンは、回転軸と動的に接するために摺動特性が要求される。例えば、比較的低温域で使用されるものでは、繊維を編んだ紐をそのまま、あるいはグリスなどを染み込ませたものが多く用いられている。
一方、高温の気体や液体に曝されるパッキンは、摺動特性の他に、高い耐熱性や耐薬品性、低膨張率などの特性が要求されるので、アスベストが従来より使用されてきた。しかし、アスベストは有害物質として使用が禁止され、アスベストの代替になる材料が種々検討されている。
例えば高温域でグランドパッキンとして使用されるシール材の材料として、膨張性黒鉛をシート化した黒鉛シートを用いることが提案されている(例えば特許文献1参照)。
膨張性黒鉛からなる黒鉛シートは、摺動性、耐熱性、耐薬品性などに優れており、また圧縮復元性や気密性も高く、さらに接触する相手材と馴染み易いため、高温域で使用されるシール材として適しており、自動車のエンジン回り、高温の炉、化学プラントなどにおけるシール材として使用することができるものである。
しかし膨張性黒鉛からなる黒鉛シートは可撓性があるため、圧力を掛け続けると広がるように延ばされて薄くなる展性の現象がある。このために、シール材として長時間に亘って使用すると、展性により厚みが薄くなってシール性が低下するおそれがある。
そこで特許文献2では、黒鉛シートにテープ状の炭素繊維のシートを重ねて、黒鉛シートを炭素繊維シートで補強したグランドパッキンとして使用することが提案されている。
特開2004−204991号公報 特開2006−342932号公報
特許文献2においてグランドパッキンは、黒鉛シートが炭素繊維シートで補強されているため、黒鉛シートの展性を炭素繊維シートで低減できるものの、炭素繊維シート自体にも圧力が掛かると薄くなるという展性が多少あるため、黒鉛シートを炭素繊維シートで補強して経時的にシール性が低下することを防ぐという効果を十分に得ることができないという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、展性を抑制して経時的なシール性の低下を防ぐことができる黒鉛シート複合材及びシール材を提供することを目的とするものである。
本発明に係る黒鉛シート複合材は、膨張性黒鉛をシート化した黒鉛シートと、黒鉛シートに積層された繊維層と、熱硬化性樹脂の硬化物とを具備して形成され、黒鉛シートと繊維層は交互に積層されていると共に相手材と摺接する表面部においては複数層の黒鉛シートが重ねて積層されており、熱硬化性樹脂の硬化物は黒鉛シートと繊維層に付着すると共に黒鉛シートと繊維層を接着していることを特徴とするものである。
黒鉛シートに繊維層を積層することによって、黒鉛シートを繊維層で補強することができるものであり、しかも熱硬化性樹脂の硬化物が黒鉛シートと繊維層に付着していることによって、黒鉛シートや繊維層の展延を熱硬化性樹脂の硬化物で抑制することができると共に、熱硬化性樹脂の硬化物で黒鉛シートと繊維層が接着していることによって、黒鉛シートを繊維層で補強する効果を高く得ることができ、圧力が長時間作用しても黒鉛シートが広がるように延ばされて厚みが薄くなることを低く抑えることができ、経時的なシール性の低下を防ぐことができるものである。
また本発明において、熱硬化性樹脂の硬化物は、黒鉛シートと繊維層のそれぞれに含浸して硬化したものであることを特徴とするものである。
黒鉛シートや繊維層に熱硬化性樹脂が含浸して硬化していることによって、黒鉛シートや繊維層を熱硬化性樹脂で固めることができ、黒鉛シートや繊維層の展性を抑制する効果を高く得ることができるものである。
また本発明において、繊維層は、織布と不織布の少なくとも一方からなる繊維シートから形成されていることを特徴とするものである。
織布や不織布で形成される繊維シートは引張強度が高く、繊維層による黒鉛シートの補強効果を高く得ることができるものである。
また本発明において、黒鉛シートは密度が0.1〜1.5g/cmであることを特徴とするものである。
黒鉛シートの密度がこの範囲であることによって、黒鉛シートへの熱硬化性樹脂の含浸量が適度なものになり、黒鉛シートの展性をより小さくすることができるものである。
また本発明において、繊維層はシリカ繊維からなるものであることを特徴とするものである。
シリカ繊維は耐熱性や耐薬品性が極めて高いので、高温域で使用される用途に適した黒鉛シート複合材を得ることができるものである。
また本発明において、熱硬化性樹脂はフェノール樹脂とフラン樹脂から選ばれるものであることを特徴とするものである。フェノール樹脂とフラン樹脂は単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。
黒鉛シート複合材を高温条件で使用して熱硬化性樹脂が炭化されても、フェノール樹脂やフラン樹脂は残留炭素量が高いので、展性を抑制する効果を高く保持することができ、シール性が低下することを効果的に抑制することができるものである。
そして本発明に係る黒鉛シート複合材は、ガスケットやパッキンなどのシール材として使用されるものであることを特徴とするものである。
本発明の黒鉛シート複合材は、上記のように展性を抑制することができるので、圧力が長時間作用しても厚みが薄くなることを低く抑えることができるものであり、経時的にシール性が低下しないシール材を提供することが可能になるものである。
しかも、黒鉛シートは摺動特性に優れているので、グランドパッキンとしての用途に特に向いているものである。
本発明に係る黒鉛シート複合材の製造方法は、膨張性黒鉛をシート化した黒鉛シートと繊維シート熱硬化性樹脂を含浸し、この黒鉛シートと繊維シートを重ねると共に加熱加圧して熱硬化性樹脂を硬化させることを特徴とするものである。
このように黒鉛シートと繊維シートを重ねると共に加熱加圧して熱硬化性樹脂を硬化させることによって、黒鉛シート複合材の製造を容易に行なうことができるものであり、そして黒鉛シートや繊維層に熱硬化性樹脂が含浸して硬化しているために、黒鉛シートや繊維層を熱硬化性樹脂で固めることができると同時に黒鉛シートと繊維層を熱硬化性樹脂で強固に接着することができるものである。
このとき、黒鉛シートと繊維シートにそれぞれ熱硬化性樹脂を含浸するようにすれば、黒鉛シートと繊維層をそれぞれ熱硬化性樹脂で固めることができる共に熱硬化性樹脂による黒鉛シートと繊維層の接着強度を高めることができるものである。
本発明によれば、黒鉛シートを積層した繊維層で補強することができるものである。そして熱硬化性樹脂の硬化物が黒鉛シートと繊維層に付着していることによって、黒鉛シートや繊維層の展性を熱硬化性樹脂の硬化物で抑制することができると共に、熱硬化性樹脂の硬化物で黒鉛シートと繊維層が接着していることによって、黒鉛シートを繊維層で補強する効果を高く得ることができるものであり、圧力が長時間作用しても黒鉛シートが延ばされて厚みが薄くなることを低く抑えることができ、経時的なシール性の低下を防ぐことができるものである。
本発明に係るシール材の一例を示すものであり、(a)は斜視図、(b),(c)は断面図である。 同上のシール材の製造の方法を示すものであり、(a),(b)はそれぞれ斜視図である。 本発明に係るシール材の他の一例を示すものであり、(a)は斜視図、(b),(c)は断面図である。 同上のシール材の製造の方法を示す斜視図である。 本発明に係るシール材の他の一例を示すものであり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 同上のシール材の製造の方法を示すものであり、(a),(b)はそれぞれ斜視図である。 展性の試験方法を示すものであり、(a)は正面図、(b)は一部を破断した正面図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
膨張性黒鉛は、酸−黒鉛相間化合物を900〜1000℃まで急速加熱して得られるものであり、黒鉛の層間が100〜300倍に膨張し、ハニカム構造を有する膨張性黒鉛を得ることができる。本発明で使用する黒鉛シートは、この膨張性黒鉛を加圧して圧縮することによってシート化したものである。
この黒鉛シートとしては、特に限定されるものではないが、密度が0.1〜1.5g/cmの範囲のものを使用するのが好ましい。黒鉛シートの密度が0.1g/cm未満であると、黒鉛シートの緻密性が低いので、後述のように熱硬化性樹脂を黒鉛シートに浸透させる際の浸透性が良すぎて、黒鉛シートに熱硬化性樹脂が過剰に含浸されることになり、黒鉛シート複合材を高温条件で使用する場合に熱硬化性樹脂が炭化されると、炭化収縮が大きく発生するおそれがある。逆に黒鉛シートの密度が1.5g/cmを超えて高いと、黒鉛シートは緻密で熱硬化性樹脂が浸透し難くなり、熱硬化性樹脂の硬化物を黒鉛シート中に含有させることによって黒鉛シートの展性を低く抑える効果を十分に得ることができなくなるおそれがある。
また黒鉛シートの厚みは、特に限定されるものではないが、0.1〜1.5mm程度の範囲が好ましい。黒鉛シートの厚みが0.1mm未満の場合、黒鉛シートに対する熱硬化性樹脂の比率が高くなるので、上記と同様に熱硬化性樹脂の炭化による収縮が大きくなるおそれがあり、また厚みの厚い黒鉛シート複合材を製造するにあたって、黒鉛シートの積層枚数を多する必要があり、製造工数等に問題が生じるおそれがある。逆に黒鉛シートの厚みが1.5mmを超えると、黒鉛シートに積層する後述の繊維層の比率が低くなり、繊維層による補強効果が不十分になって黒鉛シートの展性を抑制する効果が低下するおそれがある。また黒鉛シートの厚みがこのように厚いと、黒鉛シートの積層枚数で黒鉛シート複合材の厚みを調整することが難しくなり、特に黒鉛シート複合材をパッキンなどのシール材として用いるにあたって、精密に厚みを調整することが困難になる。
本発明に係る黒鉛シート複合材は、この黒鉛シートと繊維層とを積層することによって形成されるものである。この繊維層としては、繊維糸を織った織布(織物)、繊維糸を編んだ編布(編み物)、繊維を絡みあわせた不織布などの繊維シートを用いるのが一般的であるが、繊維を1〜30mm程度の長さにカットしたチョップを用い、後述のようにこのチョップを黒鉛シートの表面に堆積して積層することによって、繊維層を形成することもできる。
繊維層を形成する繊維としては、特に限定されるものではないが、ポリフェニレンベンツビスオキサドール繊維、ポリフェニレンベンツビスチアゾール繊維などの有機繊維や、シリカ繊維、炭素繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、スチール繊維、鉱物繊維、玄武岩繊維などの無機繊維を用いることができるものであり、これらはいずれも高耐熱性であるために好ましい。これらのなかでも、300℃以上の高温条件下で黒鉛シート複合材を用いる場合には、無機繊維を用いるのが好ましく、無機繊維のなかでもシリカ繊維は高い耐熱性や高い耐薬品性等を有するために特に好ましい。
そして本発明に係る黒鉛シート複合材は、上記の黒鉛シートと、繊維層と、黒鉛シートと繊維層に付着すると共に黒鉛シートと繊維層とを接着する熱硬化性樹脂の硬化物とから形成されるものである。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂など任意の樹脂を用いることができるが、高温条件で使用される黒鉛シート複合材の場合には、熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂やフラン樹脂を用いるのが好ましい。フェノール樹脂やフラン樹脂は残存炭素量が40〜60質量%と高いので、黒鉛シート複合材を高温条件で使用する際に熱硬化性樹脂が炭化されても、熱硬化性樹脂で黒鉛シートや繊維層を補強して展性を抑制する効果が大きく劣化することがないものである。従って高温条件で黒鉛シート複合材を使用しても、黒鉛シート複合材が展延されることを熱硬化性樹脂で抑制する効果を保持することができるものであり、シール性の低下を防止する効果を高温条件下でも保持することができるものである。フェノール樹脂やフラン樹脂は、それぞれを単独で用いる他、両者を混合するなどして併用することもできる。
黒鉛シート複合材を製造するに際には、熱硬化性樹脂は未硬化の状態で使用されるものである。この未硬化の熱硬化性樹脂が液体であればそのまま使用するか、あるいは溶剤に溶解して粘度を下げて使用することができるものであり、また未硬化の熱硬化性樹脂が固体であれば溶剤に溶解あるいは分散させて液状にして使用することができるものである。
そしてこの熱硬化性樹脂液を黒鉛シートや上記した繊維シートに付着させ、黒鉛シートと繊維シートを重ねて加熱加圧成形することによって、黒鉛シートや繊維シートに付着させた熱硬化性樹脂を硬化させると共に、熱硬化性樹脂で黒鉛シートと繊維シートを積層一体化させ、黒鉛シート複合材を得ることができるものである。このとき、熱硬化性樹脂は、黒鉛シートの黒鉛の層間に浸透し、また繊維シートの繊維間に浸透して硬化するものである。
このとき、熱硬化性樹脂液を黒鉛シートや繊維シートに付着させるにあたって、黒鉛シートや繊維シートを熱硬化性樹脂液に浸漬して、黒鉛シート内や繊維シート内に熱硬化性樹脂を含浸させるようにしてもよく、あるいは黒鉛シートの表面や繊維シートの表面に熱硬化性樹脂液を塗布するようにしてもよい。この場合、黒鉛シートや繊維シートに熱硬化性樹脂を均一に浸透させて付着させるために、熱硬化性樹脂液を黒鉛シートや繊維シートに含浸させるようにするほうが好ましい。
このように熱硬化性樹脂液を繊維シートに含浸させるにあたって、熱硬化性樹脂の液に天然黒鉛や人造黒鉛などの黒鉛粉末を分散させておいてもよい。この場合、熱硬化性樹脂液を繊維シートに含浸させる際に黒鉛粉末が繊維間の空隙に入り込み、繊維シートの摺動特性を高めることができるものである。
また黒鉛シートと繊維シートのいずれか一方に熱硬化性樹脂を含浸・塗布するようにしてもよいが、黒鉛シートと繊維シートの両方に熱硬化性樹脂を含浸・塗布するほうが、黒鉛シートと繊維シートの両方に熱硬化性樹脂を均一に付着させることができるので好ましい。
さらに、固体の熱硬化性樹脂を溶剤に溶解乃至分散させて用いる場合には、黒鉛シートや繊維シートに熱硬化性樹脂液を含浸・塗布した後に、溶剤を蒸発させて乾燥し、プリプレグの状態にして積層成形することで、黒鉛シート複合材を製造するようにするのが好ましい。
また、繊維として1〜30mm程度の長さにカットしたチョップを用いる場合は、例えば繊維のチョップを熱硬化性樹脂液に分散させ、この繊維チョップ入りの熱硬化性樹脂液を黒鉛シートの表面に塗布したり、黒鉛シートを繊維チョップ入りの熱硬化性樹脂液に浸漬したりした後、これを加熱加圧して積層成形することによって、黒鉛シートの表面に繊維チョップを堆積させて繊維層を形成すると共に硬化した熱硬化性樹脂で黒鉛シートに繊維層を積層一体化して、黒鉛シート複合材を得ることができるものである。成形加工の容易さ等からすると、上記の繊維シートを用いて繊維層を形成するほうが望ましい。
そして、黒鉛シート複合材を製造するために上記の積層成形をする際の加熱加圧の条件は、熱硬化性樹脂の種類や含有量などに応じて異なるが、熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂やフラン樹脂を用いる場合には、温度を100〜250℃程度、圧力を100〜2000N/cm程度、成形時間を10〜120分程度に設定するのが好ましい。
上記のように積層成形して黒鉛シート複合材を製造するにあたって、黒鉛シートと繊維層をそれぞれ複数枚ずつ積層して黒鉛シート複合材を作製するのが好ましいが、積層枚数は用途に応じて任意に設定することができる。この場合、黒鉛シートと繊維層を交互に積層するのが好ましいが、部分的に黒鉛シートと繊維層の一方が連続して複数枚積層されるようにしてもよく、積層の層構成は任意である。
上記のように黒鉛シートと繊維層を熱硬化性樹脂によって積層して形成される本発明の黒鉛シート複合材は、黒鉛シートが繊維層で補強されており、黒鉛シートが加圧されたときに広がって延ばされる展延を、黒鉛シートよりも展性が小さい繊維層で抑えることができるものである。そして、熱硬化性樹脂の硬化物が黒鉛シートや繊維層の全面に付着しているために、黒鉛シートの展性は勿論、繊維層の展性も熱硬化性樹脂の硬化物で抑制することができるものであり、しかも熱硬化性樹脂の硬化物で黒鉛シートと繊維層が接着しているために、黒鉛シートを繊維層で補強する効果を高く得ることができるものである。この結果、本発明に係る黒鉛シート複合材は、圧力が長時間作用しても黒鉛シートが展性で延ばされることを低く抑えることができ、黒鉛シート複合材の厚みが薄くなることを防ぐことができるものである。
ここで、本発明の黒鉛シート複合材において、黒鉛シートや樹脂層に含有される熱硬化性樹脂の量は、黒鉛シート複合材に対して0.5〜25質量%の範囲になるように設定するのが好ましい。熱硬化性樹脂の量が0.5質量%未満であると、熱硬化性樹脂の硬化物によって展延を抑制する効果が不十分になる。逆に熱硬化性樹脂の量が25質量%を超えると、黒鉛シートの摺動特性が低下するおそれがあると共に、黒鉛シート複合材中の熱硬化性樹脂の体積含有率が大きくなり、黒鉛シート複合材を高温条件で使用する際に熱硬化性樹脂が炭化されると炭化による空隙の発生が大きくなって、シール性が低下するおそれがある。
本発明に係る黒鉛シート複合材は、耐火ドア、半導体用黒鉛ルツボ、石英の保護材などの断熱材、燃料電池用セパレータ、電気・電子部品の放熱シート、電磁波遮蔽材等の用途に適用することが可能であるが、主として、液体等が漏れるのを防ぐガスケットやパッキンなどのシール材の用途に特に適している。このようなガスケットやパッキンの具体例を挙げると、タービン、耐火炉、煙道、燃料電池などのパッキン、自動車のガスケット、原子力部品、石油精製プラント、飛行機のエンジン排出口などのパッキン、グランドパッキンなどがある。
上記のように本発明の黒鉛シート複合材は、延展性が抑制されており、圧力が長時間作用しても厚みが薄くなることを防ぐことができるので、経時的なシール性の低下を防いで、長期に亘って高いシール性を保持することができるものである。また本発明の黒鉛シート複合材は摺動特性に優れた黒鉛シートで形成されているため、シール材のなかでも回転軸のシールなどに用いられるグランドパッキンのような、動的に接触してシールを行なう用途に特に適しているものである。
本発明の黒鉛シート複合材をシール材として用いる場合、一般的にリング状の形態に形成される。図1(a)(b)はシール材Bの一例を示すものであり、リングの厚み方向に黒鉛シート1と繊維層2を熱硬化性樹脂で積層して形成してある。
この黒鉛シート1と繊維層2を厚み方向に積層したリング状のシール材Bは、例えば既述のように黒鉛シート1と繊維層2を積層成形して、図2(a)のような板状の黒鉛シート複合材Aを作製し、次に図2(a)に鎖線で示すように、この黒鉛シート複合材Aを積層面と垂直な方向にリング状に打ち抜いて切り出すことによって、製造することができる。
また、熱硬化性樹脂を含浸した黒鉛シート1と、繊維シートに熱硬化性樹脂を含浸して形成される繊維層2をそれぞれリング状に切り出し、このリング状の黒鉛シート1と繊維層2を円柱状の内金型5の外周に図2(b)に示すように嵌め込み、内金型5に嵌め込んだ黒鉛シート1と繊維層2を外金型(図示省略)で加圧しながら加熱することによって、黒鉛シート1と繊維層2を熱硬化性樹脂で厚み方向に積層したリング状のシール材Bを製造することができる。
上記のような黒鉛シート1と繊維層2を厚み方向に積層したリング状のシール材Bは、主として厚み方向の両面が相手材と接してシールを行なう用途に使用される。シール材Bが接触している相手材が動かない用途や、相手材が動いても頻度が少ない用途であれば、シール材Bの厚み方向の表面に黒鉛シート1と繊維層2のいずれが露出していても構わないが、シール材Bが接触している相手材が回転運動や直線運動して高い頻度で動く用途の場合には、図1(b)のようにシール材Bの厚み方向の表面に黒鉛シート1が露出するように、黒鉛シート1と繊維層2を積層するのが好ましい。このように黒鉛シート1がシール材Bの厚み方向の表面に露出して相手材と接触することによって、黒鉛シート1の摺動特性によって、相手材の動きがスムーズになり、また相手材を傷付けるようなことがなくなるものである。繊維層2がシール材Bの厚み方向の表面に露出して相手材と接触する場合には、相手材を傷付けるおそれがあり、特に繊維層2が無機繊維で形成されるときにこの傾向が大きい。
上記のようにシール材Bの厚み方向の表面に黒鉛シート1が露出するように積層するにあたって、図1(c)に示すように、シール材Bの厚み方向の表面に黒鉛シート1を2層など複数層重ねて積層するようにしてもよい。この場合には、シール材Bの表面の黒鉛シート1の厚みが厚くなるので、相手材との摺接で黒鉛シート1が摩耗しても、長期に亘って黒鉛シート1による摺動特性を維持することができるものである。
図3(a)(b)はシール材Bの他の実施の形態を示すものであり、リングの直径方向に黒鉛シート1と繊維層2を熱硬化性樹脂で同心円状に積層して形成してある。
この黒鉛シート1と繊維層2を直径方向に同心円状に積層したリング状のシール材Bは、例えば熱硬化性樹脂を含浸した黒鉛シート1と、繊維シートに熱硬化性樹脂を含浸して形成される繊維層2をそれぞれテープ状に切り出し、このテープ状の黒鉛シート1と繊維層2を交互に円柱状の内金型6の外周に図4に示すように巻き付け、内金型6に巻き付けた黒鉛シート1と繊維層2を外金型(図示省略)で加圧しながら加熱することによって、黒鉛シート1と繊維層2を熱硬化性樹脂で同心円状に積層したリング状のシール材Bを製造することができる。このとき、黒鉛シート1と繊維層2を重ねた状態で内金型6の外周に巻き付けるようにしてもよい。
上記のような黒鉛シート1と繊維層2を直径方向に同心円状に積層したリング状のシール材Bは、主として内周と外周の両面が相手材と接してシールを行なう用途に使用される。シール材Bが接触している相手材が動かない用途や、相手材が動いても頻度が少ない用途であれば、シール材Bの内周や外周の表面に黒鉛シート1と繊維層2のいずれが露出していも構わないが、シール材Bが接触している相手材が回転運動や直線運動して高い頻度で動く用途の場合には、図3(b)のようにシール材Bの内周や外周の表面に黒鉛シート1が露出するように、黒鉛シート1と繊維層2を積層するのが好ましい。このように黒鉛シート1がシール材Bの内周や外周の表面に露出して相手材と接触することによって、黒鉛シート1の摺動特性によって、相手材の動きがスムーズになり、また相手材を傷付けるようなことがなくなるものである。繊維層2がシール材Bの内周や外周の表面に露出して相手材と接触する場合には、相手材を傷付けるおそれがあり、特に繊維層2が無機繊維で形成されるときにこの傾向が大きい。
上記のようにシール材Bの内周や外周の表面に黒鉛シート1が露出するように積層するにあたって、図3(c)に示すように、シール材Bの内周や外周の表面に黒鉛シート1を2層など複数層重ねて積層するようにしてもよい。この場合には、シール材Bの表面の黒鉛シート1の厚みが厚くなるので、相手材との摺接で黒鉛シート1が摩耗しても、長期に亘って黒鉛シート1による摺動特性を維持することができるものである。
図5(a)(b)はシール材Bの他の実施の形態を示すものであり、リングの厚み方向に対して垂直な方向に黒鉛シート1と繊維層2を熱硬化性樹脂で積層して形成してある。
このシール材Bを製造するにあたっては、例えば先ず既述の方法で黒鉛シート1と繊維層2を積層成形して図6(a)のようなブロック状の黒鉛シート複合材A′を作製し、次にこのブロック状の黒鉛シート複合材A′を鎖線のように積層面と垂直に切断して、図6(b)のような、黒鉛シート1と繊維層2が面方向に積層された板状の黒鉛シート複合材Aを作製する。そして次に図6(b)に鎖線で示すようにこの黒鉛シート複合材Aを積層面と垂直な方向にリング状に打ち抜いて切り出すことによって、厚み方向に対して垂直な方向に黒鉛シート1と繊維層2が積層されたリング状のシール材Bを製造することができる。
上記のような厚み方向に対して垂直な方向に黒鉛シート1と繊維層2が積層されたリング状のシール材Bは、シール材Bの厚み方向の表面に黒鉛シート1と繊維層2の両方が露出すると共に、シール材Bの内周と外周の表面にも黒鉛シート1と繊維層2の両方が露出するので、厚み方向の両面が相手材と接してシールを行なう用途と、内周と外周の両面が相手材と接してシールを行なう用途のいずれにも、使用することができるものである。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(黒鉛シート基材プリプレグ1の調製)
天然膨張黒鉛からなる黒鉛シートとして、巴工業(株)製「GRAFOIL GTB」(厚さ0.762mm、密度1.1g/cm)を用いた。また熱硬化性樹脂としてリグナイト(株)製のレゾール型フェノール樹脂「R−5」を用い、このレゾール型フェノール樹脂「R−5」をメタノールに溶解して濃度20質量%のフェノール樹脂液を調製した。
そしてこのフェノール樹脂液に黒鉛シートを5時間浸漬した後、引き上げて一週間室温で乾燥させることによって、フェノール樹脂の含有量が20質量%の黒鉛シート基材プリプレグ1を得た。
(黒鉛シート基材プリプレグ2の調製)
レゾール型フェノール樹脂「R−5」をメタノールに溶解して調製した濃度10質量%のフェノール樹脂液を用いるようにした他は、上記(黒鉛シート基材プリプレグ1の調製)と同様にして、フェノール樹脂の含有量が10.3質量%の黒鉛シート基材プリプレグ2を得た。
(繊維シート基材プリプレグ1の調製)
繊維シートとして、日本無機(株)製シリカクロス「BCM−430」(厚さ0.40mm、重さ270g/m)を用い、上記のレゾール型フェノール樹脂「R−5」をメタノールに溶解して濃度20質量%に調製したフェノール樹脂液に繊維シートを5時間浸漬した後、引き上げて一週間室温で乾燥させることによって、フェノール樹脂の含有量が13質量%の繊維シート基材プリプレグ1を得た。
(繊維シート基材プリプレグ2の調製)
レゾール型フェノール樹脂「R−5」をメタノールに溶解して調製した濃度10質量%のフェノール樹脂液を用いるようにした他は、上記(繊維シート基材プリプレグ1の調製)と同様にして、フェノール樹脂の含有量が7.0質量%の繊維シート基材プリプレグ2を得た。
参考例1)
黒鉛シート基材プリプレグ1を40枚と、繊維シート基材プリプレグ1を39枚用い、これらを交互に繰り返して重ねた。そしてこの積載物を、予め150℃に加熱したプレス熱盤の上の鏡面板の上に置き、さらにその上に鏡面板を載せた後、500N/cmの圧力をかけ、そのまま30分間熱圧成形をすることによって、縦横が30cmで厚みが25.2mmの黒鉛シート複合材を得た。
参考例2)
黒鉛シート基材プリプレグ1を40枚と、繊維シート基材プリプレグ2を39枚用いるようにした他は、参考例1と同様にして、縦横が30cmで厚みが24.3mmの黒鉛シート複合材を得た。
参考例3)
黒鉛シート基材プリプレグ2を40枚と、繊維シート基材プリプレグ1を39枚用いるようにした他は、参考例1と同様にして、縦横が30cmで厚みが23.5mmの黒鉛シート複合材を得た。
参考例4)
黒鉛シート基材プリプレグ2を40枚と、繊維シート基材プリプレグ2を39枚用いるようにした他は、参考例1と同様にして、縦横が30cmで厚みが22.1mmの黒鉛シート複合材を得た。
(比較例1)
黒鉛シートとして上記の巴工業(株)製「GRAFOIL GTB」をそのまま用い、これを60枚重ねるようにした。そしてこれを、参考例1と同様に熱圧成形することによって、縦横が30cmで厚みが24.1mmの黒鉛シート積層材を得た。
(比較例2)
黒鉛シートとして上記の巴工業(株)製「GRAFOIL GTB」をそのまま用い、また繊維シートとして上記の日本無機(株)製シリカクロス「BCM−430」をそのまま用い、黒鉛シートを40枚、繊維シートを39枚、交互に重ねた。そしてこれを、参考例1と同様に熱圧成形することによって、縦横が30cmで厚みが22.5mmの黒鉛シート複合材を得た。
(比較例3)
黒鉛シート基材プリプレグ2を用い、これを60枚重ねるようにした。そしてこれを、参考例1と同様に熱圧成形することによって、縦横が30cmで厚みが23.4mmの黒鉛シート積層材を得た。
上記の参考例1〜4及び比較例1〜3で得た黒鉛シート複合材(黒鉛シート積層材)から層と平行方向に試験片を切り出し、JIS K 6911(1995)に準拠して、長さ80mm、幅15mm、高さ20mmの試験片について、曲げ強さ、曲げ弾性率を測定し、また長さ15mm、幅15mm、高さ20mmの試験片について、圧縮強さ、圧縮弾性率を測定した。さらに硬度をショアー硬度計を使用してDスケールで測定した。
また、試験片を予め400℃に設定した乾燥器に入れ、24時間加熱して焼成する加熱処理を行ない、熱処理後の試験片についても、圧縮強さ、圧縮弾性率、硬度を測定した。これらの結果を表1に示す。
上記の試験片に圧力をかけて、展性を評価した。すなわち、予め寸法測定をした試験片Cを図7(a)のように2枚の金属板7の間に挟み込み、C型シャコ万力9で締め付けて試験片Cに300N/cmの圧力をかけた。この圧力は、京都機械工具(株)製デジタルトルクツール「デジラチェ」で確認した。そしてこの状態で168時間放置した後、万力9を外して試験片Cを取り出し、試験片Cの寸法を測定した。
加圧前と加圧後の試験片Cの長手方向の寸法の変化から長さ方向の寸法変化率を、厚さ寸法の変化から厚さ方向の寸法変化率を、次の式から算出した。結果を表1に示す。
寸法変化率(%)=[(加圧後の寸法−加圧前の寸法)/加圧前の寸法]×100
また、シール材を凹所などに嵌め込んで、シール材が広がらないように拘束した状態で使用されるシール材があるので、このようなシール材を想定して、展性を評価した。すなわち、金属板7として試験片Cと同じ大きさの凹所8を設けたものを用い、予め寸法測定をした試験片Cを図7(b)のように凹所8に嵌め込んで広がりを拘束した状態で2枚の金属板7の間に挟み込み、C型シャコ万力9で締め付けて試験片Cに300N/cmの圧力をかけた。
そしてこの状態で168時間放置した後、万力9を外して試験片Cを取り出して、試験片Cの寸法を測定し、加圧前と加圧後の試験片Cの長手方向の寸法の変化から長さ方向の寸法変化率を、厚さ寸法の変化から厚さ方向の寸法変化率を算出した。結果を表1に示す。
次に、高温条件下で使用されるシール材を想定して、展性を評価した。すなわち、上記の図7(a)のように、試験片Cを拘束しない状態で2枚の金属板7の間に挟み込んで万力9で300N/cmの圧力をかけたものと、図7(b)のように、試験片Cを凹所8に嵌め込んで拘束した状態で2枚の金属板7の間に挟み込んで万力9で300N/cmの圧力をかけたものを、予め400℃に設定した乾燥器に入れ、24時間加熱して焼成する加熱処理をした。
そして上記と同様にして、加圧前と加圧後の試験片Cの長手方向の寸法の変化から長さ方向の寸法変化率を、厚さ寸法の変化から厚さ方向の寸法変化率を算出した。結果を表1に示す。
Figure 0006172732
表1にみられるように、参考例1〜4のものはいずれも、比較例1〜3のものよりも、曲げ強さ、曲げ弾性率、圧縮強さ、圧縮弾性率などの物性において優れていることが確認される。また黒鉛シートのみからなる比較例1、黒鉛シートと繊維シートのみからなる比較例2、黒鉛シート基材プリプレグのみからなる比較例3に比べて、各参考例のものは厚さ方向の寸法変化率が−0.3%以下であって小さくなっており、展性が抑制されて厚みが薄くなることを低減できることが確認される。
そして熱処理をしない場合、拘束状態で試験すると厚さ方向の寸法変化率は−0.07%以下であって厚みが薄くなることを低減する効果が大きいことが確認される。また、熱硬化性樹脂が炭化するように熱処理をした場合には、未拘束状態で試験したときと、拘束状態で試験したときとで、厚さ方向の寸法変化率の差が小さいものであった。
1 黒鉛シート
2 繊維層
A 黒鉛シート複合材
B シール材

Claims (9)

  1. 膨張性黒鉛をシート化した黒鉛シートと、黒鉛シートに積層された繊維層と、熱硬化性樹脂の硬化物とを具備して形成され、黒鉛シートと繊維層は交互に積層されていると共に相手材と摺接する表面部においては複数層の黒鉛シートが重ねて積層されており、熱硬化性樹脂の硬化物は黒鉛シートと繊維層に付着すると共に黒鉛シートと繊維層を接着していることを特徴とする黒鉛シート複合材。
  2. 熱硬化性樹脂の硬化物は、黒鉛シートと繊維層のそれぞれに含浸して硬化したものであることを特徴とする請求項に記載の黒鉛シート複合材。
  3. 繊維層は、織布、編布、不織布から選ばれる繊維シートから形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の黒鉛シート複合材。
  4. 黒鉛シートは密度が0.1〜1.5g/cmであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の黒鉛シート複合材。
  5. 繊維層はシリカ繊維からなるものであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の黒鉛シート複合材。
  6. 熱硬化性樹脂はフェノール樹脂とフラン樹脂から選ばれるものであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の黒鉛シート複合材。
  7. シール材として使用されるものであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の黒鉛シート複合材。
  8. シール材はグランドパッキンであることを特徴とする請求項に記載の黒鉛シート複合材。
  9. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載の黒鉛シート複合材を製造するにあたって、膨張性黒鉛をシート化した黒鉛シートと繊維シートにそれぞれ熱硬化性樹脂を含浸し、この黒鉛シートと繊維シートを重ねると共に加熱加圧して熱硬化性樹脂を硬化させることを特徴とする黒鉛シート複合材の製造方法。
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