以下に、本願の開示する無線通信システム、基地局、通信端末及び無線通信方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例により本願の開示する無線通信システム、基地局、通信端末及び無線通信方法が限定されるものではない。
図1は、実施例1に係る無線通信システムのブロック図である。図1に示すように、本実施例に係る無線通信システムは、無線通信装置1及び無線通信装置2を有する。ここで、図1には、無線通信装置2が1台記載されているが、実際には、無線通信装置1及び無線通信装置2は複数台存在する。
無線通信装置1は、通信部11及び制御部12を有する。また、無線通信装置2は、通信部21及び制御部22を有する。
制御部12は、通信部11及び無線通信装置1の統括制御を行う。例えば、制御部12は、複数の無線通信装置2の中から所定条件を満たす無線通信装置2を抽出する。例えば、所定条件としては、決められた期間に上り通信を実施した無線通信装置2などである。例えば、ランダムアクセス(Random Access:RA)や、上りの制御情報の送信(CQI(Channel Quality Information)レポートなどのUCI(Uplink Channel Information)送信や、SRS(Sounding Reference Signal)送信など)を実施した無線通信装置2が該当する。
そして、制御部12は、抽出した無線通信装置2の情報を通信部11へ通知する。
通信部11は、アンテナを介して無線により無線通信装置2の通信部21と通信を行う。
通信部11は、制御部12により抽出された無線通信装置2の情報を受信する。そして、通信部11は、第1制御信号を送受信する制御区間を含む複数の区間からなる第1の区間を示す第1情報及び前記第1の区間に含まれる第2の区間を示す第2情報を抽出された無線通信装置2に対して送信する。第2区間では、制御信号を送信することなくデータ通信が可能である。また、データの送受信を行わない場合、他の端末にその無線リソースを使うことが可能である。
その後、通信部11は、制御部12により抽出された無線通信装置2に対して、まとめて或いは一部の無線装置2に対して第1制御信号であるアクティベーションを送信する。その後、下り通信の場合、通信部11は、各無線通信装置2に対して送信した第2の区間において、その第2の区間が指定された無線通信装置2へデータを送信する。また、上り通信の場合、通信部11は、各無線通信装置2に対して送信した第2の区間において、その第2の区間が指定された無線通信装置2からデータを受信する。
その後、通信部11は、制御部12により抽出された無線通信装置2との通信が完了するとリリースの信号を制御部12により抽出された無線通信装置2へ送信する。
制御部22は、通信部21及び無線通信装置2の動作の統括制御を行う。
通信部21は、アンテナを介して無線通信装置1の通信部11と通信を行う。通信部21は、第1情報及び第2情報を無線通信装置1の通信部11から受信する。そして、通信部21は、受信した第1情報から第1の区間を取得する。さらに、受信した第2情報により示される第2の区間を自装置が通信を行う区間として取得する。
通信部21は、第1制御信号であるアクティベーションを通信部11から受信する。その後、通信部21は、アクティベーションを受信したタイミングから第1の区間毎の周期を繰り返す。そして、通信部21は、下り通信の場合、各第1の区間における第2の区間において、データを無線通信装置1の通信部11から受信する。また、上り通信の場合、通信部21は、各第1の区間における第2の区間において、データを無線通信装置1の通信部11へ送信する。
次に、図2を参照して、本実施例に係る通信システムにおける通信制御について説明する。図2は、実施例1に係る通信システムにおける通信制御のフローチャートである。
制御部12は、無線通信装置2の抽出制御を行う(ステップS301)。
次に、制御部12は、通信部11に対して抽出した無線通信装置2に対する情報の通知を通信部11に指示する通信制御を行う(ステップS302)。
通信部11は、第1の区間及び第2の区間の情報を制御部12が抽出した無線通信装置2へ送信する(ステップS303)。
その後、通信部11は、制御部12により抽出された無線通信装置2に対して信号#1を送信する(ステップS304)。信号#1は、例えば、アクティベーションなどである。
そして、通信部11及び制御部12は、無線通信装置2との間のデータの送受信などの通信制御を行う(ステップS305)。
その後、通信部11は、信号#2を無線通信装置2に送信し通信を終了する(ステップS306)。信号#2は、例えば、リリースの信号などである。
以上に説明したように、本実施例に係る無線通信システムでは、無線通信装置1は、周期を表す第1の区間と各無線通信装置2と通信を行う第2の区間とを所定条件を満たした無線通信装置2に送信する。その後、無線通信装置1は、所定条件を満たした無線通信装置2にまとめて第1制御信号を送信し、その後、指定した第2の区間でデータの送受信を行う。これにより、各無線通信装置2のそれぞれに対するPDCCHの送信が削減できる。そのため、PDCCHのオーバヘッドが低減でき、無線リソースの利用効率を向上させることができる。
次に、実施例2について説明する。図3は、実施例2に係る無線通信システムの概略図である。本実施例に係る無線通信システムは、基地局100のセルの中に複数のMTCデバイス200が在圏している。なお、本実施例を含む以降の実施例は、実施例1を具象化した実施例と捉えてもよい。さらに、図中、同じ番号を付したものは、実施例に関わらず、各実施例に記載したように作動できることは言うまでもない。また、本実施例だけではなく、各実施例はそれぞれを組み合わせて実施できることも言うまでもない。
図4は、実施例2に係る無線通信装置のブロック図である。図4における基地局100は、図1の無線通信装置1にあたる。また、図4におけるMTCデバイス200は、図1の無線通信装置2にあたる。
図4に示すように、基地局100は、通信部11及び制御部12を有している。また、通信部11は、受信部111及び送信部112を有している。さらに、制御部12は、グループ生成部121及びサブフレーム割当部122を有している。以下では、下り通信と上り通信とに場合分けをして説明する。
(下り通信の場合)
グループ生成部121は、本実施例では、例えば、予め一定期間を記憶している。グループ生成部121は、ランダムアクセスを受信したMTCデバイス200の識別情報を受信部111から受信する。そして、グループ生成部121は、予め記憶している一定期間の間にランダムアクセスを受信したMTCデバイス200をグループ化する。
一例としては、グループ生成部121は、一定期間の間にランダムアクセスを受信したMTCデバイス200を一定期間毎に順次グループ化していく。例えば、図3におけるグループ31〜35のように、グループ生成部121は、MTCデバイス200をグループ化する。
別の例としては、無線品質によりグループ化することができる。例えば、UCIやSRSを受信した結果、同様の無線品質を示すMTCデバイス200をグループ化することができる。グループ化は、MTCデバイス単位ではなく、MTCデバイスの下り・上り単位でグループ化が行われてもよい。したがって、同一MTCデバイスであっても、下り通信の場合と上り通信の場合で異なるグループに属してもよい。
グループ生成部121は、生成したグループ毎に、そのグループに含まれるMTCデバイス200の識別情報をサブフレーム割当部122へ送信する。
サブフレーム割当部122は、グループ毎にグループに含まれるMTCデバイス200の識別情報をグループ生成部121から受信する。以下では、あるグループ(以下では、「対象グループ」という。)に対するサブフレーム割当部122の処理を説明する。サブフレーム割当部122は、対象グループ以外の他のグループに対しても同様の処理を行う。
サブフレーム割当部122は、対象グループに含まれるMTCデバイス200の数から、SPS通信周期に含まれる対象グループのMTCデバイス200との通信に用いるサブフレームを決定する。例えば、MTCデバイス200が8個ある場合に、サブフレーム割当部122は、SPS通信周期の1周期の中で対象グループのMTCデバイス200との通信に用いるサブフレームを8個と決定する。
そして、サブフレーム割当部122は、SPS通信の1周期に含まれる各サブフレームであって、PDCCHなしでデータ通信を行うサブフレームを対象グループに含まれるいずれかのMTCデバイス200に割当てていく。そして、サブフレーム割当部122は、対象グループ中の各MTCデバイス200に割当てたサブフレームがSPS通信の1周期の中のどのサブフレームかを表すサブフレーム指定情報を、MTCデバイス200毎に生成する。この、サブフレームが、「複数の区間」の一例にあたる。また、MTCデバイス200に割り当てられたサブフレームを集めた区間が、「第1の区間」の一例にあたる。そして、SPS通信周期におけるMTCデバイス200に割り当てられたサブフレームを集めた区間を示す情報が、「第1情報」の一例にあたる。また、各MTCデバイス200に割り当てられたサブフレームが、「第2の区間」の一例にあたる。
例えば、サブフレーム割当部122は、SPS通信の1周期に含まれる各サブフレームをビットで表し、割当てたサブフレームをビットで示すようなビットマップを有するサブフレーム指定情報を生成する。具体的には、SPS通信周期の中に8個のサブフレームが含まれており、あるMTCデバイス200に先頭から2番目のサブフレームが割当てられる場合、サブフレーム割当部122は、例えば、(0,1,0,0,0,0,0,0)のようなサブフレーム指定情報を生成する。この場合、サブフレーム指定情報は、8個のビットでSPS通信周期に含まれる8つのサブフレームを表し、「1」の値を有するビットによりそのMTCデバイス200に割当てたサブフレームを表している。このサブフレーム指定情報が、「第2情報」の一例にあたる。
そして、サブフレーム割当部122は、生成したサブフレーム指定情報を、そのサブフレーム指定情報に対応するMTCデバイス200の識別情報(例えば、C−RNTI、S−TMSI、IMSIなど、LTEにおいて使用されている端末識別情報)と共に送信部112へ送信する。また、サブフレーム割当部122は、SPS通信周期を送信部112へ通知する。
送信部112は、MTCデバイス200に対してページングを行い、ランダムアクセスを実行する命令を送信する。LTEおよびLTE−Advancedにおいては、ページングを受信した端末は、データ着信を示すページングに対し、応答を実施するためである。
また、送信部112は、対象グループに含まれる各MTCデバイス200に割り当てられたSPS通信周期におけるサブフレームを示すサブフレーム指定情報をそのサブフレーム指定情報に対応するMTCデバイス200の識別情報と共にサブフレーム割当部122から受信する。また、送信部112は、対象グループにおけるSPS通信周期をサブフレーム割当部122から受信する。
そして、送信部112は、対象グループにおけるSPS通信周期及びSPS通信周期の中で対象グループのMTCデバイス200との通信に使用する区間を、対象グループに属する全てのMTCデバイス200へ通知し、各MTCデバイス200に周期設定を行う。送信部112は、例えばRRCレイヤのシグナリング(制御信号)を用いて、SPS通信周期及びMTCデバイス200との通信に使用する区間の通知を行う。
さらに、送信部112は、サブフレーム割当部122から受信したサブフレーム指定情報を、そのサブフレームに対応するMTCデバイス200へ送信する。
そして、送信部112は、アクティベーションの通知を格納したサブフレームを最初に送り、その後に続くサブフレームを用いてデータを対象グループに属する各MTCデバイス200へ送信する。この場合、送信部112は、各サブフレームを用いてそのサブフレームが割当てられたMTCデバイス200へデータを送信する。このアクティベーションを送信するサブフレームが、「制御信号を受信する区間」の一例にあたる。
その後、MTCデバイス200がデータの受信に失敗すると、送信部112は、データの再送要求を受信部111から受信する。この場合、送信部112は、制御信号であるPDCCHを付随させて再送データをMTCデバイス200へ送信する。
送信部112は、データ送信が完了するまで、対象グループの各MTCデバイス200に割当てたサブフレームを用いてSPS通信を繰り返す。そして、データ送信が完了すると、送信部112は、対象グループに属する全てのMTCデバイス200に同じ無線リソースを用いてリリースを通知し、SPS通信を終了する。なお、これに限らず、MTCデバイス個別にリリースを実施してもよい。
受信部111は、MTCデバイス200からランダムアクセスを受信する。そして、受信部111は、ランダムアクセスを受信したMTCデバイス200の識別情報を制御部12へ送信する。
その後、下り通信の場合、受信部111は、送信部112によるデータ送信の応答として、ACK(ACKnowledgement)又はNACK(Negative ACKnowledgement)をMTCデバイス200から受信する。そして、NACKを受信した場合、受信部111は、NACKの応答が帰ってきたデータの再送要求を送信部112へ通知する。再送は、HARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)によって実施される。
以上に説明した通信制御における各部の動作の流れについては、無線通信システムに含まれる全ての装置の各部の動作を説明した後でまとめて説明する。
(上り通信の場合)
グループ生成部121は、下り通信の場合と同様に、MTCデバイス200のグループ化を行う。そして、グループ生成部121は、生成したグループ毎に、そのグループに含まれるMTCデバイス200の識別情報をサブフレーム割当部122へ送信する。
サブフレーム割当部122は、下り通信の場合と同様に、SPS通信周期を決定し、さらにサブフレーム指定情報をMTCデバイス200毎に生成する。そして、サブフレーム割当部122は、生成したサブフレーム指定情報を、そのサブフレーム指定情報に対応するMTCデバイス200の識別情報と共に送信部112へ送信する。また、サブフレーム割当部122は、SPS通信周期を送信部112へ通知する。
送信部112は、サブフレーム指定情報をMTCデバイス200の識別情報と共にサブフレーム割当部122から受信する。また、送信部112は、対象グループにおけるSPS通信周期をサブフレーム割当部122から受信する。
そして、送信部112は、対象グループにおけるSPS通信周期を、対象グループに属する全てのMTCデバイス200へ通知し、さらに、サブフレーム割当部122から受信したサブフレーム指定情報を、そのサブフレームに対応するMTCデバイス200へ送信する。
そして、送信部112は、アクティベーションの通知を格納したサブフレームを対象グループに属する全てのMTCデバイス200へ同じ無線リソースを用いて送信する。
その後、送信部112は、受信部111がMTCデバイス200からのデータの受信に成功すると、データの送信元のMTCデバイス200へACKを送信する。一方、受信部111がMTCデバイス200からのデータの受信に失敗すると、送信部112は、データの受信に失敗したMTCデバイス200へNACKを送信する。その後、送信部112は、NACKの送信先のMTCデバイス200へPDCCHを送信しデータの再送に使用する無線リソースなどを通知する。このPDCCHが、「第2の制御信号」の一例にあたる。
送信部112は、データ受信が完了すると、対象グループに属する全てのMTCデバイス200に同じ無線リソースを用いてリリースを通知し、SPS通信を終了する。
受信部111は、送信データが発生したMTCデバイス200からランダムアクセスを受信する。そして、受信部111は、ランダムアクセスを受信したMTCデバイス200の識別情報を制御部12へ送信する。
そして、受信部111は、アクティベーションの後に開始されるSPS通信周期において、各MTCデバイス200に割り当てたサブフレームを用いて、それぞれのMTCデバイス200からデータを受信する。
また、受信部111は、データの受信の成否を送信部112へ通知する。データの受信が失敗した場合、その後、受信部111は、送信部112がPDCCHで指定した無線リソースを用いてMTCデバイス200からデータの再送を受信する。そして、受信部111は、受信に失敗したデータと再送で受信したデータとを用いて、合成を行い受信データを生成する。ここで、再送はHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)によって行われる。
以上に説明した通信制御における各部の動作の流れについては、無線通信システムに含まれる全ての装置の各部の動作を説明した後でまとめて説明する。
図4に示すように、MTCデバイス200は、通信部21及び制御部22を有している。また、通信部21は、受信部211及び送信部212を有している。以下では、下り通信と上り通信とに場合分けをして説明する。
(下り通信の場合)
受信部211は、ページングを基地局100の送信部112から受信する。そして、受信部211は、ページングを受信した旨を送信部212へ通知する。
その後、受信部211は、SPS通信周期及びサブフレーム指定情報を基地局100の送信部112から受信する。受信部211は、受信したSPS通信周期を送信部212及び制御部22へ通知する。また、受信部211は、受信したサブフレーム指定情報を制御部22へ送信する。そして、受信部211は、SPS通信周期及びSPS通信周期における自装置がデータの受信に用いるサブフレームの通知を制御部22から受信する。
その後、受信部211は、アクティベーションを基地局100の送信部112から受信する。例えば、同一グループに属するMTCデバイス200は、同じ無線リソースを使用してアクティベーションを受信する。そして、受信部211は、アクティベーションを制御部22へ通知する。
その後、受信部211は、アクティベーションを受信したタイミングから開始されるSPS通信周期における自装置に割当てられたサブフレームを用いて基地局100の送信部112からデータを受信する。ここで、受信部211は、データの受信の成否を送信部212へ通知する。言うまでもなく、異なる無線リソースを使用してアクティベーションを実施してもよい。
データの受信が失敗した場合、受信部211は、PDCCHを基地局100の送信部112から受信する。そして、受信部211は、受信したPDCCHで指定されている無線リソースを用いて再送データを基地局100の送信部112から受信する。そして、受信部211は、受信に失敗したデータと再送で受信したデータとを用いて、HARQ合成(データ合成)を行い受信データを生成する。再送はHARQによって行われる。
さらに、受信部211は、リリースを基地局100の送信部112から受信する。そして、受信部211は、リリースを制御部22に通知する。
送信部212は、ページングを受信した旨の通知を受信部211から受ける。次に、送信部212は、ランダムアクセスを基地局100に対して送信する。
そして、送信部212は、アクティベーション後、データの受信の成否を受信部211から受信する。データの受信が成功した場合、送信部212は、ACKを基地局100の受信部111へ送信する。これに対して、データの受信が失敗した場合、送信部212は、NACKを基地局100の受信部111へ送信する。
制御部22は、SPS通信周期及びサブフレーム指定情報を受信部211から受信する。次に、制御部22は、SPS通信周期の中の自装置に割当てられたサブフレームを特定する。そして、制御部22は、SPS通信周期及び特定したSPS通信周期におけるサブフレームの情報を受信部211へ通知する。
また、制御部22は、アクティベーションの通知を受信部211から受信する。そして、制御部22は、通信部21を通信可能な状態にする。
その後、制御部22は、リリースの通知を受信部211から受信する。そして、制御部22は、通信部21を待機状態にする。
以上に説明した通信制御における各部の動作の流れについては、無線通信システムに含まれる全ての装置の各部の動作を説明した後でまとめて説明する。
(上り通信の場合)
受信部211は、SPS通信周期及びサブフレーム指定情報を基地局100の送信部112から受信する。そして、受信部211は、受信したSPS通信周期を送信部212及び制御部22へ通知する。また、受信部211は、受信したサブフレーム指定情報を制御部22へ送信する。
その後、受信部211は、アクティベーションを基地局100の送信部112から受信する。例えば、同一グループに属するMTCデバイス200は、同じ無線リソースを使用してアクティベーションを受信する。そして、受信部211は、アクティベーションを制御部22へ通知する。言うまでもなく、異なる無線リソースを用いてアクティベーションを実施してもよい。
その後、受信部211は、ACK又はNACKを基地局100の送信部112から受信する。NACKを受信した場合、受信部211は、再送要求を送信部212へ送信する。
さらに、受信部211は、リリースを基地局100の送信部112から受信する。そして、受信部211は、リリースを制御部22に通知する。
送信部212は、送信データが発生すると、ランダムアクセスを基地局100に対して送信する。
その後、送信部212は、SPS通信周期及びSPS通信周期における自装置がデータの受信に用いるサブフレームの通知を制御部22から受信する。そして、送信部212は、自装置に割り当てられたサブフレームを用いてデータを基地局100の受信部111へ送信する。
また、送信部212は、再送要求を受信部211から受信する。その後、送信部212は、基地局100の送信部112からPDCCHを受信する。そして、送信部212は、PDCCHで指定された無線リソースを用いてデータを再送する。
制御部22は、SPS通信周期及びサブフレーム指定情報を受信部211から受信する。次に、制御部22は、SPS通信周期の中の自装置に割当てられたサブフレームを特定する。そして、制御部22は、SPS通信周期及び特定したSPS通信周期におけるサブフレームの情報を送信部212へ通知する。
また、制御部22は、アクティベーションの通知を受信部211から受信する。そして、制御部22は、通信部21を通信可能な状態にする。
その後、制御部22は、リリースの通知を受信部211から受信する。そして、制御部22は、通信部21を待機状態にする。
以上に説明した通信制御における各部の動作の流れについては、無線通信システムに含まれる全ての装置の各部の動作を説明した後でまとめて説明する。
次に、図5を参照して下り通信における通信制御をまとめて説明する。図5は、実施例2に係る通信システムにおける下り通信における通信制御のシーケンス図である。図5は、右に進むにしたがい時間が経過していくことを表す。また、ここでは、n台のMTCデバイス200を1つのグループとする場合で説明し、図5では、そのうちの3台をMTCデバイス201〜203として示している。以下では、n台すべてのMTCデバイス200をMTCデバイス201〜203として表す。
基地局100は、ページングをMTCデバイス201〜203のそれぞれへ送信する。各MTCデバイス201〜203は、ランダムアクセス(RA)を基地局100へ送信する。基地局100は、所定期間内にMTCデバイス201〜203が送信したランダムアクセスを受信し、MTCデバイス201〜203を1つのグループとする(ステップS101)。
基地局100は、SPS通信周期及びサブフレーム指定情報を各MTCデバイス201〜203へ送信する。ここでは、基地局100は、8個のサブフレームを含むSPS通信周期を送信する。また、基地局100は、1番目のサブフレームを指定するビットマップをMTCデバイス201へ送信する。例えば、基地局100は、(1,0,0,0,0,0,0,0)というビットマップをMTCデバイス201へ送信する。また、基地局100は、2番目のサブフレームを指定するビットマップをMTCデバイス202へ送信する。例えば、基地局100は、(0,1,0,0,0,0,0,0)というビットマップをMTCデバイス202へ送信する。また、基地局100は、最後のサブフレームを指定するビットマップをMTCデバイス203へ送信する。例えば、基地局100は、(0,0,0,0,0,0,0,1)というビットマップをMTCデバイス203へ送信する。そして、MTCデバイス201〜203は、SPS通信周期を設定する(ステップS102)。
その後、基地局100は、アクティベーションをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS103)。
さらに、基地局100は、アクティベーション後に開始されるSPS通信周期の1番目のサブフレームを用いてMTCデバイス201へデータを送信する(ステップS104)。また、基地局100は、SPS通信周期の2番目のサブフレームを用いてMTCデバイス202へデータを送信する(ステップS105)。
基地局100は、データ送信の応答としてACK又はNACKをMTCデバイス201及び202から受信する。ここでは、MTCデバイス201は、データ受信に成功したものとする。MTCデバイス201は、ACKを基地局100へ送信する。基地局100は、ACKをMTCデバイス201から受信する(ステップS106)。また、MTCデバイス202は、データ受信に失敗したものとする。MTCデバイス202は、NACKを基地局100へ送信する。基地局100は、NACKをMTCデバイス202から受信する(ステップS107)。
このように、基地局100は、各MTCデバイス201〜203との間で通信を順次行っていく。そして、基地局100は、SPS通信周期の最後のサブフレームを用いてMTCデバイス203へデータを送信する(ステップS108)。図5では、記載していないが、MTCデバイス203は、ACK又はNACKを基地局100へ送信する。
さらに、基地局100は、NACKの送信元であるMTCデバイス202に対して再送データの制御情報であるPDCCHを送信する(ステップS109)。そして、基地局100は、PDCCHで指定した無線リソースを用いてMTCデバイス202にデータを再送する(ステップS110)。ここで、図5では、既に決定しているSPS通信周期を用いて送信されるデータと並べて再送データを記載しているが、再送データに用いる無線リソースは、既に決定しているSPS通信周期の無線リソース以外の無線リソースを選択することができる。
ここで、図5では、1周期分のSPS通信周期における通信のみを記載しているが、基地局100及びMTCデバイス201〜203は、データの送信が完了するまでSPS通信を繰り返す。
そして、データの送信が完了すると、基地局100は、リリースをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS111)。MTCデバイス201〜203は、リリースを受信して待機状態に遷移する。待機状態としては、RRCコネクティッドモードと、RRCアイドルモードが挙げられる。RRCコネクティッドモードにおいては、PDCCHのモニタが必須である状態(DRXモードにおけるACTIVE_TIME)や、PDCCHのモニタが必須でない状態(DRXモードにおける非ACTVEI_TIME)が挙げられる。また、RRCアイドルモードにおいては、MTCデバイス200は、基地局100からRRCリリース(RRC Connection Release)を受信した後の状態である。
ここで、図6を参照して、実施例2に係る通信システムにおける下り通信における通信制御の流れをまとめて説明する。図6は、実施例2に係る通信システムにおける下り通信における通信制御のフローチャートである。
基地局100のグループ生成部121は、所定の条件を満たすMTCデバイス200を抽出し、グループ化する(ステップS1)。
次に、基地局100のサブフレーム割当部122は、グループに含まれるMTCデバイス200の情報から、SPS通信周期に含まれるグループに含まれるMTCデバイス200との通信に用いるサブフレームの数を求め、さらにサブフレーム指定情報を作成する(ステップS2)。
基地局100の送信部112は、SPS通信周期をMTCデバイス200へ通知する(ステップS3)。MTCデバイス200の制御部22は、SPS通信周期を自装置に設定する。
また、基地局100の送信部112は、サブフレーム指定情報をMTCデバイス200へ送信する(ステップS4)。MTCデバイス200の制御部22は、サブレーム指定情報から、SPS通信周期の中の自装置に割り当てられたサブフレームを特定する。
その後、基地局100の送信部112は、アクティベーションをMTCデバイス200へ送信する(ステップS5)。MTCデバイス200の通信部21は、通信可能状態に遷移する。
そして、基地局100の通信部11は、サブフレーム指定情報で指定したサブフレームを用いて各MTCデバイス200と通信を行う(ステップS6)。
基地局100の受信部111は、各MTCデバイス200から再送要求を受信したか、すなわちNACKを受信したかを判定する(ステップS7)。再送要求を受信していない場合(ステップS7:否定)、基地局100は、ステップS9へ進む。
これに対して、再送要求を受信している場合(ステップS7:肯定)、基地局100の送信部112は、PDCCHを付随させてデータを再送要求の送信元のMTCデバイス200に送信する(ステップS8)。
基地局100の送信部112は、データ送信が完了したか否かを判定する(ステップS9)。データ送信が完了していない場合(ステップS9:否定)、基地局100は、ステップS6へ戻る。
これに対して、データ送信が完了した場合(ステップS9:肯定)、基地局100の送信部112は、リリースをMTCデバイス200へ送信する(ステップS10)。MTCデバイス200の受信部211は、リリースを受信して待機状態に遷移する。
次に、図7を参照して上り通信における通信制御をまとめて説明する。図7は、実施例2に係る通信システムにおける上り通信における通信制御のシーケンス図である。
送信データが発生した各MTCデバイス201〜203は、ランダムアクセス(RA)を基地局100へ送信する。基地局100は、所定期間内にMTCデバイス201〜203が送信したランダムアクセスを受信し、MTCデバイス201〜203を1つのグループとする(ステップS121)。
基地局100は、SPS通信周期及びサブフレーム指定情報を各MTCデバイス201〜203へ送信する。ここでは、基地局100は、8個のサブフレームを含むSPS通信周期を送信する。また、基地局100は、1番目のサブフレームを指定するビットマップをMTCデバイス201へ送信する。また、基地局100は、2番目のサブフレームを指定するビットマップをMTCデバイス202へ送信する。また、基地局100は、最後のサブフレームを指定するビットマップをMTCデバイス203へ送信する。そして、MTCデバイス201〜203は、SPS通信周期を設定する(ステップS122)。
その後、基地局100は、アクティベーションをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS123)。
MTCデバイス201は、アクティベーション後に開始されるSPS通信周期の1番目のサブフレームを用いて基地局100へデータを送信する(ステップS124)。また、MTCデバイス202は、SPS通信周期の2番目のサブフレームを用いて基地局100へデータを送信する(ステップS125)。
基地局100は、データ送信の応答としてACK又はNACKをMTCデバイス201及び202へ送信する。ここでは、基地局100は、MTCデバイス201からのデータ受信に成功したものとする。基地局100は、ACKをMTCデバイス201へ送信する。MTCデバイス201は、ACKを基地局100から受信する(ステップS126)。また、基地局100は、MTCデバイス202からのデータ受信に失敗したものとする。基地局100は、NACKをMTCデバイス202へ送信する。MTCデバイス202は、NACKを基地局100から受信する(ステップS127)。
このように、各MTCデバイス201〜203は、割り当てられたサブフレームを用いて基地局100との間で通信を順次行っていく。そして、MTCデバイス203は、SPS通信周期の最後のサブフレームを用いて基地局100へデータを送信する(ステップS128)。図7では、記載していないが、MTCデバイス203は、ACK又はNACKを基地局100から受信する。
さらに、基地局100は、NACKを送信したMTCデバイス202に対して再送データの制御情報であるPDCCHを送信する(ステップS129)。そして、MTCデバイス202は、PDCCHで指定された無線リソースを用いて基地局100にデータを再送する(ステップS130)。
ここで、図7では、1周期分のSPS通信周期における通信のみを記載しているが、基地局100及びMTCデバイス201〜203は、データの送信が完了するまでSPS通信を繰り返す。
そして、データの送信が完了すると、基地局100は、リリースをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS131)。MTCデバイス201〜203は、リリースを受信して待機状態に遷移する。待機状態としては、RRCコネクティッドモードと、RRCアイドルモードが挙げられる。RRCコネクティッドモードにおいては、PDCCHのモニタが必須である状態(DRXモードにおけるACTIVE_TIME)や、PDCCHのモニタが必須でない状態(DRXモードにおける非ACTVEI_TIME)が挙げられる。また、RRCアイドルモードにおいては、MTCデバイス200は、基地局100からRRCリリース(RRC Connection Release)を受信した後の状態である。
ここで、図8を参照して、実施例2に係る通信システムにおける上り通信における通信制御の流れをまとめて説明する。図8は、実施例2に係る通信システムにおける上り通信における通信制御のフローチャートである。
基地局100のグループ生成部121は、所定の条件を満たすMTCデバイス200を抽出し、グループ化する(ステップS11)。
次に、基地局100のサブフレーム割当部122は、グループに含まれるMTCデバイス200の情報から、SPS通信周期に含まれるグループに含まれるMTCデバイス200との通信に用いるサブフレームの数を求め、さらにサブフレーム指定情報を作成する(ステップS12)。
基地局100の送信部112は、SPS通信周期をMTCデバイス200へ通知する(ステップS13)。MTCデバイス200の制御部22は、SPS通信周期を自装置に設定する。
また、基地局100の送信部112は、サブフレーム指定情報をMTCデバイス200へ送信する(ステップS14)。MTCデバイス200の制御部22は、サブレーム指定情報から、SPS通信周期の中の自装置に割り当てられたサブフレームを特定する。
その後、基地局100の送信部112は、アクティベーションをMTCデバイス200へ送信する(ステップS15)。MTCデバイス200の通信部21は、通信可能状態に遷移する。
そして、各MTCデバイス200の通信部21は、サブフレーム指定情報で指定されたサブフレームを用いて基地局100と順次通信を行っていく(ステップS16)。
各MTCデバイス200の受信部211は、基地局100から再送要求を受信したか、すなわちNACKを受信したかを判定する(ステップS17)。再送要求を受信していない場合(ステップS17:否定)、MTCデバイス200は、ステップS20へ進む。
一方、MTCデバイス200の受信部211が再送要求を受信している場合(ステップS17:肯定)、MTCデバイス200の受信部211は、PDCCHの受信を待つ。基地局100の送信部112は、PDCCHをNACKの送信先のMTCデバイス200へ送信する(ステップS18)。
PDCCHをMTCデバイス200の受信部211が受信すると、送信部212は、PDCCHで指定された無線リソースを用いてデータを基地局100へ再送する(ステップS19)。
各MTCデバイス200の送信部212は、データ送信が完了したか否かを判定する(ステップS20)。データ送信が完了していない場合(ステップS20:否定)、MCTデバイス200は、ステップS16へ戻る。
これに対して、データ送信が完了した場合(ステップS20:肯定)、基地局100の送信部112は、リリースをMTCデバイス200へ送信する(ステップS21)。MTCデバイス200の受信部211はリリースを受信し、通信部12は待機状態に遷移する。
ここで、SPS通信周期毎に制御信号であるPDCCHを送信する従来の無線通信システムと本実施例に係る無線通信システムとを比較する。ここでは、X回のパケット送受信を実施した場合で説明する。また、データの再送確率が10%の場合で説明する。
従来の無線通信システムは、データの初送により制御信号であるPDCCHをX回送信する。さらに、従来の無線通信システムは、データの再送により制御信号であるPDCCHを0.1×X回送信する。すなわち、従来の無線通信システムは、この場合、PDCCHの送信を1.1X回行う。
これに対して、本実施例に係る無線通信システムは、データの初送において、制御信号であるPDCCHの送信をおこなわない。また、本実施例に係る無線通信システムは、データの再送により制御信号であるPDCCHを0.1×X回送信する。すなわち、本実施例に係る無線通信システムは、この場合、PDCCHの送信を0.1X回行う。
以上のことから、本実施例に係る無線通信システムは、例えば、データの送信に伴うPDCCHの送信回数が従来の無線通信システムの約9%に抑えることができる。
以上に説明したように、本実施例に係る基地局は、MTCデバイスをグループ化し、SPS通信周期内のそれぞれ異なるサブフレームをグループに属する各MTCデバイスに通知し、通知したサブフレームを用いて各MTCデバイスと通信を行う。これにより、基地局は、PDCCHを送信せずにMTCデバイスと通信を行うことができ、PDCCHのオーバヘッドを低減させることができる。このため、本実施例に係る無線通信システムは、無線リソースの利用効率を向上させることができる。
次に、実施例3について説明する。本実施例に係る無線通信システムは、SPS通信において送信データがない場合に、設定した無線リソースを他のデバイスに転用することが実施例2と異なる。なお、本実施例を含む以降の実施例は、実施例1を具象化した実施例と捉えてもよい。さらに、図中、同じ番号を付したものは、実施例に関わらず、各実施例に記載したように作動できることは言うまでもない。また、本実施例だけではなく、各実施例はそれぞれを組み合わせて実施できることも言うまでもない。
本実施例に係る無線通信システムも、図4のブロック図で表される。以下では、実施例2と同様の各部の機能については説明を省略する。以下では、下り通信の場合と上り通信の場合とに分けて説明する。
(下り通信の場合)
基地局100の送信部112は、各SPS通信周期においてMTCデバイス200毎に送信するデータがあるか否かを判定する。送信するデータがある場合、送信部112は、MTCデバイス200へデータを送信する。
これに対して、送信データがない場合、送信部112は、送信するデータがないMTCデバイス200に割り当てた無線リソースを他の通信に使用する。この時、送信部112は、割り当てた無線リソースを他の通信に使用したMTCデバイス200からNACKを受信する。この理由は、MTCデバイス200は、自身宛ての下りデータの受信を期待するため、設定されたリソース上でデータの復調を試みるが、実際には、そのリソースは他の端末に使用されているためデータが復調できずにCRCエラーとなり、NACKを返信するためである。
また、SPS通信周期における無線リソースを他の通信に使用したMTCデバイス200に対して送信するデータが発生した場合、送信部112は、そのMTCデバイス200からNACKを受信しているので、PDCCHを当該MTCデバイス200へ送信する。そして、送信部112は、PDCCHで指定した無線リソースを用いて当該MTCデバイス200へデータを送信する。その後、送信部112は、当該MTCデバイス200に割り当てたSPS通信周期の無線リソースを再び用いて、当該MTCデバイス200へデータを送信する。
基地局100の受信部111は、MTCデバイス200に割り当てられた無線リソースが他の通信に使用された場合、当該無線リソースを割り当てられたMTCデバイス200からNACKを受信する。そして、受信部111は、再送要求を送信部112へ送信する。
MTCデバイス200の受信部211は、SPS通信周期における自装置に割り当てられたサブフレームにおいて基地局100から送信されたデータがない場合、そのサブフレームにおいて受信したデータをバッファに蓄積する。
そして、受信部211は、基地局100の送信部112が送信したPDCCHを受信すると、そのPDCCHで指定された無線リソースを用いてデータを受信する。そして、受信部211は、受信したデータとバッファに蓄積しているデータとで合成を行い、データの受信を行う。また、PDCCHを受信しない場合、受信部211は、次のSPS通信周期において、バッファしたデータは他端末宛てのデータだったと判断し、バッファをクリアし、新たなデータを受信する。
次に、図9を参照して、実施例3に係る通信システムにおける下り通信における通信制御の流れをまとめて説明する。図9は、実施例3に係る通信システムにおける下り通信における通信制御のフローチャートである。
基地局100のグループ生成部121は、所定の条件を満たすMTCデバイス200を抽出し、グループ化する(ステップS401)。
次に、基地局100のサブフレーム割当部122は、グループに含まれるMTCデバイス200の情報から、SPS通信周期に含まれるグループに含まれるMTCデバイス200との通信に用いるサブフレームの数を求め、さらにサブフレーム指定情報を作成する(ステップS402)。
基地局100の送信部112は、SPS通信周期をMTCデバイス200へ通知する(ステップS403)。MTCデバイス200の制御部22は、SPS通信周期を自装置に設定する。
また、基地局100の送信部112は、サブフレーム指定情報をMTCデバイス200へ送信する(ステップS404)。MTCデバイス200の制御部22は、サブレーム指定情報から、SPS通信周期の中の自装置に割り当てられたサブフレームを特定する。
その後、基地局100の送信部112は、アクティベーションをMTCデバイス200へ送信する(ステップS405)。MTCデバイス200の通信部21は、通信可能状態に遷移する。
次に、基地局100の送信部112は、送る送信データが無いMTCデバイス200が有るか否かを判定する(ステップS406)。送るデータが無いMTCデバイス200が有る場合(ステップS406:肯定)、送信部112は、他の装置への通信に当該サブフレームを転用する(ステップS407)。これに対して、送るデータが無いMTCデバイス200が有る場合(ステップS406:否定)、送信部112は、ステップS408へ進む。
そして、基地局100の通信部11は、サブフレーム指定情報で指定したサブフレームを用いて各MTCデバイス200と通信を行う(ステップS408)。
また、基地局100の送信部112は、割当てたサブフレームの転用が既に行われているMTCデバイス200への送信データが発生したか否かを判定する(ステップS409)。送信データが発生した場合(ステップS409:肯定)、送信部112は、PDCCHを付随させて当該MTCデバイス200に対してデータを送信する(ステップS410)。
また、基地局100の受信部111は、各MTCデバイス200から再送要求を受信したか、すなわちNACKを受信したかを判定する(ステップS411)。再送要求を受信していない場合(ステップS411:否定)、基地局100は、ステップS413へ進む。
これに対して、再送要求を受信している場合(ステップS411:肯定)、基地局100の送信部112は、PDCCHを付随させてデータを再送要求の送信元のMTCデバイス200に送信する(ステップS412)。
基地局100の送信部112は、データ送信が完了したか否かを判定する(ステップS413)。データ送信が完了していない場合(ステップS413:否定)、基地局100は、ステップS406へ戻る。
これに対して、データ送信が完了した場合(ステップS413:肯定)、基地局100の送信部112は、リリースをMTCデバイス200へ送信する(ステップS414)。MTCデバイス200の受信部211は、リリースを受信して待機状態に遷移する。
(上り通信の場合)
MTCデバイス200の送信部212は、送信するデータがない場合、基地局100の受信部111へBSR(Buffer Status Report)によりデータ滞留量が0であることを基地局100の受信部111へ送信する。その後、送信部212は、ACKの受信の通知を受信部111から受ける。
そして、送信データが発生すると、送信部212は、SR(Scheduling Request)を基地局100の受信部111へ送信し、割り当てられたサブフレームを使用してデータの送信を行うことを通知する。その後、送信部212は、次のSPS通信周期において割り当てられたサブフレームを用いてデータを送信する。
MTCデバイス200の受信部211は、送信部212がBSRを送信した後、NACKを基地局100から受信する。そして、受信部211はNACKの受信を送信部212へ通知する。
基地局100の受信部111は、上りの送信データがない場合、MTCデバイス200の送信部212からBSRを受信する。BSRを受信した結果、MTCデバイス200のデータ滞留量がないとわかった場合、MTCデバイス200は送信データを保持していないことがわかるため、以降、そのリソースは他ユーザに転用ができる。受信部111は、BSRの受信を送信部112へ通知する。そして、受信部111は、次のSPS通信周期から、BSRの送信元のMTCデバイス200に割り当てた無線リソースを他の通信に利用する。
その後、割り当てられたサブフレームが他の通信に使用されているMTCデバイス200で送信データが発生すると、受信部111は、当該MTCデバイス200の送信部212からSRを受信する。そして、受信部111は、次のSPS通信周期において、SRの送信元のMTCデバイス200からのデータを割り当てたサブフレームを用いた受信を再開する。
基地局100の送信部112は、受信部111からBSRの受信の通知を受けると、BSRの送信元のMTCデバイス200へNACKを送信する。
次に、図10を参照して、実施例3に係る通信システムにおける上り通信における通信制御の流れをまとめて説明する。図10は、実施例3に係る通信システムにおける上り通信における通信制御のフローチャートである。
基地局100のグループ生成部121は、所定の条件を満たすMTCデバイス200を抽出し、グループ化する(ステップS421)。
次に、基地局100のサブフレーム割当部122は、グループに含まれるMTCデバイス200の情報から、SPS通信周期に含まれるグループに含まれるMTCデバイス200との通信に用いるサブフレームの数を求め、さらにサブフレーム指定情報を作成する(ステップS422)。
基地局100の送信部112は、SPS通信周期をMTCデバイス200へ通知する(ステップS423)。MTCデバイス200の制御部22は、SPS通信周期を自装置に設定する。
また、基地局100の送信部112は、サブフレーム指定情報をMTCデバイス200へ送信する(ステップS424)。MTCデバイス200の制御部22は、サブレーム指定情報から、SPS通信周期の中の自装置に割り当てられたサブフレームを特定する。
その後、基地局100の送信部112は、アクティベーションをMTCデバイス200へ送信する(ステップS425)。MTCデバイス200の通信部21は、通信可能状態に遷移する。
そして、各MTCデバイス200の通信部21は、サブフレーム指定情報で指定されたサブフレームを用いて基地局100と順次通信を行っていく(ステップS426)。
この時、基地局100の受信部111は、MTCデバイス200からBSRを受信したか否かを判定する(ステップS427)。BSRを受信した場合(ステップS427:肯定)、送信部112は、割当てられているサブフレームを他の装置への通信に転用する(ステップS428)。これに対して、BSRを受信していない場合(ステップS427:否定)、基地局装置100は、ステップS429へ進む。
また、基地局100の受信部111は、MTCデバイス200からSRを受信したか否かを判定する(ステップS429)。SRを受信した場合(ステップS429:肯定)、送信部112は、割当てたサブフレームの転用が既に行われているMTCデバイス200との通信にサブフレームを復帰させる(ステップS430)。これに対して、SRを受信していない場合(ステップS429:否定)、基地局装置100は、ステップS431へ進む。
各MTCデバイス200の受信部211は、基地局100から再送要求を受信したか、すなわちNACKを受信したかを判定する(ステップS431)。再送要求を受信していない場合(ステップS431:否定)、MTCデバイス200は、ステップS434へ進む。
一方、MTCデバイス200の受信部211が再送要求を受信している場合(ステップS431:肯定)、MTCデバイス200の受信部211は、PDCCHの受信を待つ。基地局100の送信部112は、PDCCHをNACKの送信先のMTCデバイス200へ送信する(ステップS432)。
PDCCHをMTCデバイス200の受信部211が受信すると、送信部212は、PDCCHで指定された無線リソースを用いてデータを基地局100へ再送する(ステップS433)。
各MTCデバイス200の送信部212は、データ送信が完了したか否かを判定する(ステップS434)。データ送信が完了していない場合(ステップS434:否定)、MCTデバイス200は、ステップS426へ戻る。
これに対して、データ送信が完了した場合(ステップS434:肯定)、基地局100の送信部112は、リリースをMTCデバイス200へ送信する(ステップS435)。MTCデバイス200の受信部211はリリースを受信し、通信部12は待機状態に遷移する。
次に、図11を参照して、下り通信の場合における通信制御をまとめて説明する。図11は、実施例3に係る通信システムにおける下り通信における通信制御のシーケンス図である。ここでは、MTCデバイス202への送信データがない場合を説明する。
基地局100は、ページングを送信し、その後、所定期間内にMTCデバイス201〜203が送信したランダムアクセスを受信し、MTCデバイス201〜203を1つのグループとする(ステップS141)。
基地局100は、SPS通信周期をMTCデバイス201〜203へ設定するとともに、サブフレーム指定情報を各MTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS142)。その後、基地局100は、アクティベーションをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS143)。
さらに、基地局100は、アクティベーション後に開始されるSPS通信周期の1番目のサブフレームを用いてMTCデバイス201へデータを送信する(ステップS144)。
一方、基地局100は、SPS通信周期の2番目のサブフレームを他の通信へ転用する。この場合、図11で「null」として表すように、MTCデバイス202は、基地局100からの送信データは受信せず、他のデータを受信する(ステップS145)。具体的には、MTCデバイス202は、自身宛てのデータあるとみなしデータの復調を試みるものの、実際には基地局100は他の端末宛のデータを送信しているため、MTCデバイス202ではデータの復調に失敗しCRCエラーとなる。つまり、受信部はノイズを受信することになる。当然のように、CRCエラーとなったため、NACKを返信する。
基地局100は、ACKをMTCデバイス201から受信する(ステップS146)。また、基地局100は、NACKをMTCデバイス202から受信する(ステップS147)。
また、基地局100は、SPS通信周期の最後のサブフレームを用いてMTCデバイス203へデータを送信する(ステップS148)。
さらに、基地局100は、送信データが発生した場合、PDCCHを付随させてデータを送信する(ステップS149)。MTCデバイス202は、PDCCHを受信した場合は合成を行い、データを受信する。一方送信データが発生しない場合、基地局100は、PDCCHを付随させたデータの送信は行わない。この場合、MTCデバイス202は、PDCCHを受信しないので、次のSPS通信周期においてバッファをクリアし、新たにデータを受信する(ステップS150)。図11では点線を用いて、送信データが発生した場合と発生しない場合の両方を表している。
そして、データの送信が完了すると、基地局100は、リリースをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS151)。MTCデバイス201〜203は、リリースを受信して待機状態に遷移する。
次に、図12を参照して、上り通信の場合における通信制御をまとめて説明する。図12は、実施例3に係る通信システムにおける上り通信における通信制御のシーケンス図である。ここでは、MTCデバイス202への送信データがない場合を説明する。
基地局100は、所定期間内にMTCデバイス201〜203が送信したランダムアクセスを受信し、MTCデバイス201〜203を1つのグループとする(ステップS161)。
基地局100は、SPS通信周期をMTCデバイス201〜203へ設定するとともに、サブフレーム指定情報を各MTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS162)。その後、基地局100は、アクティベーションをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS163)。
MTCデバイス201は、アクティベーション後に開始されるSPS通信周期の1番目のサブフレームを用いて基地局100へデータを送信する(ステップS164)。
一方、MTCデバイス202は、SPS通信周期の2番目のサブフレームを用いてBSRを基地局100へ送信する(ステップS165)。基地局100は、MTCデバイス202からBSRを受けて、SPS通信周期の2番目のサブフレームを他の通信へ転用する。
基地局100は、ACKをMTCデバイス201へ送信する(ステップS166)。また、基地局100は、ACKをMTCデバイス202へ送信する(ステップS167)。
また、MTCデバイス203は、SPS通信周期の最後のサブフレームを用いて基地局100へデータを送信する(ステップS168)。
その後、MTCデバイス202は、送信データが発生した場合、SRを送信する(ステップS169)。その後、MTCデバイス202は、次のSPS通信周期において割り当てられたサブフレームを用いてデータを送信する(ステップS170)。
そして、データの送信が完了すると、基地局100は、リリースをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS171)。MTCデバイス201〜203は、リリースを受信して待機状態に遷移する。
以上に説明したように、本実施例に係る無線通信システムは、SPS通信において無線リソースを割り当てたMTCデバイスへの送信データがない場合に、設定した無線リソースを他のデバイスに転用する。これにより、本実施例に係る無線通信システムは、使われない無線リソースを削減することができ、無線リソースの利用効率を向上させることができる。
次に、実施例4について説明する。本実施例に係る無線通信システムは、マルチユーザMIMO(Multi Input Multi Output)を用いて通信を行うことが実施例2と異なる。なお、本実施例を含む以降の実施例は、実施例1を具象化した実施例と捉えてもよい。さらに、図中、同じ番号を付したものは、実施例に関わらず、各実施例に記載したように作動できることは言うまでもない。また、本実施例だけではなく、各実施例はそれぞれを組み合わせて実施できることも言うまでもない。
本実施例に係る無線通信システムも、図4のブロック図で表される。以下では、実施例2と同様の各部の機能については説明を省略する。以下では、下り通信の場合と上り通信の場合とに分けて説明する。
(下り通信の場合)
基地局100の送信部112は、Zadoff-Chu Sequenceベースなどの直交するコード(系列)に対して、サイクリックシフト量を異ならせることにより、各MTCデバイス200の伝送データを直交化させる。これにより、基地局100は、複数のMTCデバイス200へのデータ送信を多重することができ、複数のMTCデバイス200へ同時にデータを送信することができる。そのため、例えば、2つのMTCデバイス200へのデータ送信を多重した場合、実施例2と同様のSPS通信周期を用いて2倍のデータを送信できる。
そして、データ送信を多重したMTCデバイス200のいずれかからのNACKの受信の通知を受信部111から受けた場合、送信部112は、NACKの送信元のMTCデバイス200のみにPDCCHを送信する。
その後、送信部112は、PDCCHで指定した無線リソースを用いて、NACKの送信元のMTCデバイス200へデータを再送する。
基地局100の受信部111は、データ送信を多重したMTCデバイス200のすべてから多重した状態でACK又はNACKの情報を受信する。そして、受信部111は、各MTCデバイス200のデータ受信の成否を送信部112へ通知する。
MTCデバイス200の受信部211は、SPS通信周期における自装置に割り当てられたサブフレームにおいて基地局100から多重されて送信されたデータを受信する。
そして、MTCデバイス200の送信部212は、ACK又はNACKを多重させて基地局100の受信部111へ送信する。
以上に説明した本実施例に係る無線通信システムにおける基地局100とMTCデバイス200との間の下り通信における各部の動作の流れは、MIMOを用いて通信を行うこと以外は図6と同様である。
(上り通信の場合)
基地局100の送信部112は、各MTCデバイス200に対し直交コードを割り当てる。そして、基地局100の送信部112は、多重してデータを送信できるように割り当てられたコード情報をグループに属する各MTCデバイス200へ送信する。
その後、送信部112は、データ受信の失敗の通知を受信部111から受けると、受信に失敗したデータの送信元のMTCデバイス200へNACKを送信する。その後、送信部112は、NACKの送信先のMTCデバイス200へPDCCHを送信する。そして、送信部112は、PDCCHで指定した無線リソースを用いてデータをNACKの送信先のMTCデバイス200へ再送する。
基地局100の受信部111は、複数のMTCデバイス200の送信部212から送信された多重されたデータを受信する。このとき、受信部111は、MTCデバイス200毎のデータの受信の成否を送信部112へ通知する。
データの受信が失敗した場合、受信部111は、送信部112によりPDCCHで指定された無線リソースを用いて、NACKの送信先のMTCデバイス200から再送されたデータを受信する。
MTCデバイス200の送信部212は、割り当てられたサブフレームを用いて、データを多重させて、基地局100の受信部111へデータを送信する。
MTCデバイス200の受信部211は、多重してデータを送信できるように割り当てられたサブフレームの情報を基地局100の送信部112から受信する。そして、受信部211はサブフレームの情報を制御部22へ送信する。
制御部22は、多重してデータを送信できるように割り当てられたサブフレームを特定する。そして、制御部22は、特定したサブフレームの情報を送信部212へ通知する。
以上に説明した本実施例に係る無線通信システムにおける基地局100とMTCデバイス200との間の上り通信における各部の動作の流れは、MIMOを用いて通信を行うこと以外は図8と同様である。
次に、図13を参照して、下り通信の場合における通信制御をまとめて説明する。図13は、実施例4に係る通信システムにおける下り通信における通信制御のシーケンス図である。
基地局100は、ページングを送信し、その後、所定期間内にMTCデバイス201〜203が送信したランダムアクセスを受信し、MTCデバイス201〜203を1つのグループとする(ステップS181)。
基地局100は、SPS通信周期をMTCデバイス201〜203へ設定するとともに、多重してデータを送信するためのサブフレーム指定情報を各MTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS182)。ここでは、基地局100は、1番目及び2番目のサブフレームをMTCデバイス201及び202へのデータの多重送信に用いるサブフレームとして指定するサブフレーム指定情報を送信する。例えば、基地局100は、(1,1,0,0,0,0,0,0)というビットマップをMTCデバイス201及び202へ送信する。これにより、基地局100は、多重しない場合と同じSPS通信周期で倍のデータを送信する。
その後、基地局100は、アクティベーションをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS183)。
さらに、基地局100は、アクティベーション後に開始されるSPS通信周期の1番目のサブフレームを用いてMTCデバイス201及び202へデータを多重送信する(ステップS184)。また、基地局100は、2番目のサブフレームを用いてMTCデバイス201及び202へデータを多重送信する(ステップS185)。
基地局100は、多重された状態のACKをMTCデバイス201及び202から受信する(ステップS186)。また、基地局100は、多重されたMTCデバイス201からのACK及びMTCデバイス202からのNACKを受信する(ステップS187)。
また、基地局100は、SPS通信周期の最後のサブフレームを用いてMTCデバイス203へデータを送信する(ステップS188)。
さらに、基地局100は、NACKの送信元であるMTCデバイス202に対して再送データの制御情報であるPDCCHを送信する(ステップS189)。そして、基地局100は、PDCCHで指定した無線リソースを用いてMTCデバイス202にデータを再送する(ステップS190)。
そして、データの送信が完了すると、基地局100は、リリースをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS191)。MTCデバイス201〜203は、リリースを受信して待機状態に遷移する。
次に、図14を参照して、上り通信の場合における通信制御をまとめて説明する。図14は、実施例4に係る通信システムにおける上り通信における通信制御のシーケンス図である。
基地局100は、所定期間内にMTCデバイス201〜203が送信したランダムアクセスを受信し、MTCデバイス201〜203を1つのグループとする(ステップS201)。
基地局100は、SPS通信周期をMTCデバイス201〜203へ設定するとともに、多重してデータを送信するためのサブフレーム指定情報を各MTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS202)。その後、基地局100は、アクティベーションをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS203)。
MTCデバイス201及び202は、アクティベーション後に開始されるSPS通信周期の1番目のサブフレームを用いて基地局100へデータを多重させて送信する(ステップS204)。
また、MTCデバイス201及び202は、SPS通信周期の2番目のサブフレームを用いて基地局100へデータを多重させて送信する(ステップS205)。
基地局100は、ACKを多重させてMTCデバイス201及び202へ送信する(ステップS206)。また、基地局100は、MTCデバイス201へのACKとMTCデバイス202へのNACKとを多重させてMTCデバイス201及び202へ送信する(ステップS207)。
また、MTCデバイス203は、SPS通信周期の最後のサブフレームを用いて基地局100へデータを送信する(ステップS208)。
さらに、基地局100は、NACKの送信元であるMTCデバイス202に対して再送データの制御情報であるPDCCHを送信する(ステップS209)。そして、MTCデバイス202は、PDCCHで指定された無線リソースを用いて基地局100へデータを再送する(ステップS210)。
そして、データの送信が完了すると、基地局100は、リリースをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS211)。MTCデバイス201〜203は、リリースを受信して待機状態に遷移する。
以上に説明したように、本実施例に係る無線通信システムは、SPS通信においてマルチユーザMIMOを用いてデータを送信する。これにより、本実施例に係る無線通信システムは、実施例2に比べてより多くのデータを送信することができる。
次に、実施例5について説明する。本実施例に係る無線通信システムは、HARQを用いたL1(Layer 1)の再送を実施しないことが実施例2と異なる。なお、本実施例を含む以降の実施例は、実施例1を具象化した実施例と捉えてもよい。さらに、図中、同じ番号を付したものは、実施例に関わらず、各実施例に記載したように作動できることは言うまでもない。また、本実施例だけではなく、各実施例はそれぞれを組み合わせて実施できることも言うまでもない。
本実施例に係る無線通信システムも、図4のブロック図で表される。以下では、実施例2と同様の各部の機能については説明を省略する。以下では、下り通信の場合と上り通信の場合とに分けて説明する。
(下り通信の場合)
基地局100の送信部112は、繰り返し送信を実施するように各MTCデバイス200へサブフレームを割り当てる。ここで、本実施例ではL1の再送を実施しないので、送信エラー率が高くなるため、送信部112は、データの送信を確実にするために繰り返し送信を実施する。
MTCデバイス200の受信部211は、割り当てられたサブフレームを用いて繰り返し送信されたデータを基地局100の送信部112から受信する。
以上に説明した本実施例に係る無線通信システムにおける基地局100とMTCデバイス200との間の下り通信における各部の動作の流れは、HARQを用いたL1の再送を実施しないこと(例えば、ステップS7及びS8を実施しないこと)以外は図6と同様である。
(上り通信の場合)
基地局100の送信部112は、繰り返し送信を実施するように各MTCデバイス200へサブフレームを割り当てる。
MTCデバイス200の送信部212は、割り当てられたサブフレームを用いて、基地局100の受信部111に対して、データの繰り返し送信を実施する。
基地局100の受信部111は、割り当てたサブフレームを用いて繰り返し送信されたデータをMTCデバイス200の送信部212から受信する。
以上に説明した本実施例に係る無線通信システムにおける基地局100とMTCデバイス200との間の下り通信における各部の動作の流れは、HARQを用いたL1の再送を実施しないこと(例えば、ステップS17〜S19を実施しないこと)以外は図8と同様である。
次に、図15を参照して、下り通信の場合における通信制御をまとめて説明する。図15は、実施例5に係る通信システムにおける下り通信における通信制御のシーケンス図である。
基地局100は、ページングを送信し、その後、所定期間内にMTCデバイス201〜203が送信したランダムアクセスを受信し、MTCデバイス201〜203を1つのグループとする(ステップS221)。
基地局100は、SPS通信周期をMTCデバイス201〜203へ設定するとともに、データを繰り返し送信するためのサブフレーム指定情報を各MTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS222)。ここでは、基地局100は、1番目及び2番目のサブフレームをMTCデバイス201へ割り当てるサブフレーム指定情報を送信する。例えば、基地局100は、(1,1,0,0,0,0,0,0)というビットマップをMTCデバイス201へ送信する。また、基地局100は、6〜8番目のサブフレームをMTCデバイス202へ割り当てるサブフレーム指定情報を送信する。例えば、基地局100は、(0,0,0,0,0,1,1,1)というビットマップをMTCデバイス202へ送信する。また、基地局100は、3〜5番目のサブフレームをMTCデバイス203へ割り当てるサブフレーム指定情報を送信する。例えば、基地局100は、(0,0,1,1,1,0,0,0)というビットマップをMTCデバイス203へ送信する。
その後、基地局100は、アクティベーションをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS223)。
さらに、基地局100は、アクティベーション後に開始されるSPS通信周期の1及び2番目のサブフレームを用いてMTCデバイス201へデータを繰り返し送信する(ステップS224)。また、基地局100は、6〜8番目のサブフレームを用いてMTCデバイス202へデータを繰り返し送信する(ステップS225)。また、基地局100は、3〜5番目のサブフレームを用いてMTCデバイス203へデータを繰り返し送信する(ステップS226)。
そして、データの送信が完了すると、基地局100は、リリースをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS227)。MTCデバイス201〜203は、リリースを受信して待機状態に遷移する。
次に、図16を参照して、上り通信の場合における通信制御をまとめて説明する。図16は、実施例5に係る通信システムにおける上り通信における通信制御のシーケンス図である。
基地局100は、所定期間内にMTCデバイス201〜203が送信したランダムアクセスを受信し、MTCデバイス201〜203を1つのグループとする(ステップS231)。
基地局100は、SPS通信周期をMTCデバイス201〜203へ設定するとともに、多重してデータを送信するためのサブフレーム指定情報を各MTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS232)。その後、基地局100は、アクティベーションをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS233)。
MTCデバイス201は、アクティベーション後に開始されるSPS通信周期の1及び2番目のサブフレームを用いて基地局100へデータを繰り返し送信する(ステップS234)。
また、MTCデバイス202は、6〜8番目のサブフレームを用いて基地局100へデータを繰り返し送信する(ステップS235)。
また、MTCデバイス203は、3〜5番目のサブフレームを用いて基地局100へデータを繰り返し送信する(ステップS236)。
そして、データの送信が完了すると、基地局100は、リリースをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS237)。MTCデバイス201〜203は、リリースを受信して待機状態に遷移する。
以上に説明したように、本実施例に係る無線通信システムは、SPS通信においてHARQを用いず通信を行う。このように、HARQを行わない場合でも、無線リソースの利用効率を向上させることができる。
また、本実施例では、L1の再送を行わない場合で説明したが、例えば、1ビットの情報でL1の再送を行うか否かを通信先の装置に通知することで、L1の再送の実行と負実行とを切り替える構成にしてもよい。
次に、実施例6について説明する。本実施例に係る無線通信システムは、HARQを用いたL1の再送を実施せず、エラーの場合に次のタイミングで同じデータを再送する。なお、本実施例を含む以降の実施例は、実施例1を具象化した実施例と捉えてもよい。さらに、図中、同じ番号を付したものは、実施例に関わらず、各実施例に記載したように作動できることは言うまでもない。また、本実施例だけではなく、各実施例はそれぞれを組み合わせて実施できることも言うまでもない。
本実施例に係る無線通信システムも、図4のブロック図で表される。以下では、実施例2と同様の各部の機能については説明を省略する。以下では、下り通信の場合と上り通信の場合とに分けて説明する。
(下り通信の場合)
基地局100の受信部111は、データ送信のエラーの発生を検出する。
基地局100の送信部112は、受信部111においてエラーの発生が検出されると、次のSPS通信周期における自装置に割り当てられたサブフレームで同じデータを、データ送信のエラーが発生したMTCデバイス200へ送信する。
ここで、図17を参照して、実施例6に係る通信システムにおける下り通信における通信制御の流れをまとめて説明する。図17は、実施例6に係る通信システムにおける下り通信における通信制御のフローチャートである。
基地局100のグループ生成部121は、所定の条件を満たすMTCデバイス200を抽出し、グループ化する(ステップS441)。
次に、基地局100のサブフレーム割当部122は、グループに含まれるMTCデバイス200の情報から、SPS通信周期に含まれるグループに含まれるMTCデバイス200との通信に用いるサブフレームの数を求め、さらにサブフレーム指定情報を作成する(ステップS442)。
基地局100の送信部112は、SPS通信周期をMTCデバイス200へ通知する(ステップS443)。MTCデバイス200の制御部22は、SPS通信周期を自装置に設定する。
また、基地局100の送信部112は、サブフレーム指定情報をMTCデバイス200へ送信する(ステップS444)。MTCデバイス200の制御部22は、サブレーム指定情報から、SPS通信周期の中の自装置に割り当てられたサブフレームを特定する。
その後、基地局100の送信部112は、アクティベーションをMTCデバイス200へ送信する(ステップS445)。MTCデバイス200の通信部21は、通信可能状態に遷移する。
そして、基地局100の通信部11は、サブフレーム指定情報で指定したサブフレームを用いて各MTCデバイス200と通信を行う(ステップS446)。
基地局100の受信部111は、データ送信のエラーの発生を検出したか否かを判定する(ステップS447)。エラーを検出していない場合(ステップS447:否定)、基地局100は、ステップS449へ進む。
これに対して、エラーを検出した場合(ステップS447:肯定)、基地局100の送信部112は、次のサブフレームでのデータの再送を設定する(ステップS448)。
基地局100の送信部112は、データ送信が完了したか否かを判定する(ステップS449)。データ送信が完了していない場合(ステップS449:否定)、基地局100は、ステップS446へ戻る。
これに対して、データ送信が完了した場合(ステップS449:肯定)、基地局100の送信部112は、リリースをMTCデバイス200へ送信する(ステップS450)。MTCデバイス200の受信部211は、リリースを受信して待機状態に遷移する。
(上り通信の場合)
MTCデバイス200の受信部211は、データ送信のエラーの発生を検出する。
MCTデバイス200の送信部212は、受信部211においてエラーの発生が検出されると、次のSPS通信周期における自装置に割り当てられたサブフレームで同じデータを基地局100へ送信する。
ここで、図18を参照して、実施例6に係る通信システムにおける上り通信における通信制御の流れをまとめて説明する。図18は、実施例6に係る通信システムにおける上り通信における通信制御のフローチャートである。
基地局100のグループ生成部121は、所定の条件を満たすMTCデバイス200を抽出し、グループ化する(ステップS451)。
次に、基地局100のサブフレーム割当部122は、グループに含まれるMTCデバイス200の情報から、SPS通信周期に含まれるグループに含まれるMTCデバイス200との通信に用いるサブフレームの数を求め、さらにサブフレーム指定情報を作成する(ステップS452)。
基地局100の送信部112は、SPS通信周期をMTCデバイス200へ通知する(ステップS453)。MTCデバイス200の制御部22は、SPS通信周期を自装置に設定する。
また、基地局100の送信部112は、サブフレーム指定情報をMTCデバイス200へ送信する(ステップS454)。MTCデバイス200の制御部22は、サブレーム指定情報から、SPS通信周期の中の自装置に割り当てられたサブフレームを特定する。
その後、基地局100の送信部112は、アクティベーションをMTCデバイス200へ送信する(ステップS455)。MTCデバイス200の通信部21は、通信可能状態に遷移する。
そして、各MTCデバイス200の通信部21は、サブフレーム指定情報で指定されたサブフレームを用いて基地局100と順次通信を行っていく(ステップS456)。
各MTCデバイス200の受信部211は、データ送信のエラーの発生を検出したか否かを判定する(ステップS457)。エラーを検出していない場合(ステップS457:否定)、MTCデバイス200は、ステップS459へ進む。
一方、MTCデバイス200の受信部211がエラーを検出した場合(ステップS457:肯定)、次のSPS通信周期における自装置に割り当てられたサブフレームでの同じデータの再送を設定する。(ステップS458)。
各MTCデバイス200の送信部212は、データ送信が完了したか否かを判定する(ステップS459)。データ送信が完了していない場合(ステップS459:否定)、MCTデバイス200は、ステップS456へ戻る。
これに対して、データ送信が完了した場合(ステップS459:肯定)、基地局100の送信部112は、リリースをMTCデバイス200へ送信する(ステップS460)。MTCデバイス200の受信部211はリリースを受信し、通信部12は待機状態に遷移する。
次に、図19を参照して、下り通信の場合における通信制御をまとめて説明する。図19は、実施例6に係る通信システムにおける下り通信における通信制御のシーケンス図である。
基地局100は、ページングを送信し、その後、所定期間内にMTCデバイス201〜203が送信したランダムアクセスを受信し、MTCデバイス201〜203を1つのグループとする(ステップS241)。
基地局100は、SPS通信周期をMTCデバイス201〜203へ設定するとともに、サブフレーム指定情報を各MTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS242)。
その後、基地局100は、アクティベーションをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS243)。
さらに、基地局100は、アクティベーション後に開始されるSPS通信周期の1番目のサブフレームを用いてMTCデバイス201へデータを送信する(ステップS244)。また、基地局100は、2番目のサブフレームを用いてMTCデバイス202へデータを送信する(ステップS245)。また、基地局100は、SPS通信周期の最後のサブフレームを用いてMTCデバイス203へデータを送信する(ステップS246)。
次に、基地局100は、1番目のサブフレームを用いてMTCデバイス201へデータを送信する(ステップS247)。この時、ステップS244でデータ送信にエラーが発生した場合、基地局100は、ステップS244のときと同じデータを送信する。また、基地局100は、2番目のサブフレームを用いてMTCデバイス202へデータを送信する(ステップS248)。この時、ステップS245でデータ送信にエラーが発生した場合、基地局100は、ステップS245のときと同じデータを送信する。
そして、データの送信が完了すると、基地局100は、リリースをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS249)。MTCデバイス201〜203は、リリースを受信して待機状態に遷移する。
次に、図20を参照して、上り通信の場合における通信制御をまとめて説明する。図20は、実施例6に係る通信システムにおける上り通信における通信制御のシーケンス図である。
基地局100は、所定期間内にMTCデバイス201〜203が送信したランダムアクセスを受信し、MTCデバイス201〜203を1つのグループとする(ステップS251)。
基地局100は、サブフレーム指定情報を各MTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS252)。
その後、基地局100は、SPS通信周期をMTCデバイス201〜203へ設定するとともに、アクティベーションをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS253)。
その後、MTCデバイス201は、アクティベーション後に開始されるSPS通信周期の1番目のサブフレームを用いて基地局100へデータを送信する(ステップS254)。また、MTCデバイス202は、2番目のサブフレームを用いて基地局100へデータを送信する(ステップS255)。また、MTCデバイス203は、SPS通信周期の最後のサブフレームを用いて基地局100へデータを送信する(ステップS256)。
次に、MTCデバイス201は、1番目のサブフレームを用いて基地局100へデータを送信する(ステップS257)。この時、ステップS254でデータ送信にエラーが発生した場合、MTCデバイス201は、ステップS254のときと同じデータを送信する。また、MTCデバイス202は、2番目のサブフレームを用いて基地局100へデータを送信する(ステップS258)。この時、ステップS255でデータ送信にエラーが発生した場合、基地局100は、ステップS255のときと同じデータを送信する。
そして、データの送信が完了すると、基地局100は、リリースをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS259)。MTCデバイス201〜203は、リリースを受信して待機状態に遷移する。
以上に説明したように、本実施例に係る無線通信システムは、SPS通信においてHARQを用いず、データ送信にエラーが発生した場合次のSPS通信周期において同じデータを送信する。このように、SPS通信においてHARQを用いず、データ送信にエラーが発生した場合次のSPS通信周期において同じデータを送信する場合でも、無線リソースの利用効率を向上させることができる。
次に、実施例7について説明する。本実施例に係る無線通信システムは、サブフレームの指定を行わずにPDSCH(Physical Downlink Shared CHannel)又はPUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)を送信する。なお、本実施例を含む以降の実施例は、実施例1を具象化した実施例と捉えてもよい。さらに、図中、同じ番号を付したものは、実施例に関わらず、各実施例に記載したように作動できることは言うまでもない。また、本実施例だけではなく、各実施例はそれぞれを組み合わせて実施できることも言うまでもない。
本実施例に係る無線通信システムも、図4のブロック図で表される。以下では、実施例2と同様の各部の機能については説明を省略する。以下では、下り通信の場合と上り通信の場合とに分けて説明する。
(下り通信の場合)
基地局100の送信部112は、SPS通信周期及びHARQを実施しない旨をMTCデバイス200へ通知する。また、送信部112は、サブフレーム指定情報の内容を例えば「null」などとして、サブフレームを示さないサブフレーム指定情報をMTCデバイス200へ送信する。
送信部112は、送信先のMTCデバイス200のアドレスで各PDSCHのCRC(Cyclic Redundancy Check)部をマスクする。そして、送信部112は、SPS通信周期の各サブフレームにおいて、CRC部をマスクしたPDSCHをグループに属する全てのMTCデバイス200へ送信する。
そして、送信部112は、データ送信におけるエラーの発生が受信部111により検出されると、RLC(Radio Link Control)レイヤにおけるARQを用いて、データ送信においてエラーが発生したMTCデバイス200へ向けてデータの再送(ARQ)を行う。
基地局100の受信部111は、データ送信におけるエラーの発生を検出する。
MTCデバイス200の受信部211は、各サブフレームで基地局100の送信部112から送られてきたPDSCHを取得し、CRC部をチェックする。CRC部を自装置のアドレスでデスクランブルでき、かつ、CRCエラーが生じていない場合、MTCデバイス200は、そのPDSCHを受信する。これに対して、CRC部を自装置のアドレスでデスクランブルでき、CRCエラーが生じていれば、受信部211は、そのPDSCHを破棄する。このとき、ACK或いはNACK返信は、HARQの機能の一部と考えられ返信することが好ましいが、必ずしも返信する必要はない。つまり、RLC層のARQには、Poll・Statusをベースとしたデータ受信のチェック機能があるため、データが正しく受信されていない場合、RLC層でチェックできる。よって、ACKおよびNACKの返信は必須ではない。
ここで、図21を参照して、実施例7に係る通信システムにおける下り通信における通信制御の流れをまとめて説明する。図21は、実施例7に係る通信システムにおける下り通信における通信制御のフローチャートである。
基地局100のグループ生成部121は、所定の条件を満たすMTCデバイス200を抽出し、グループ化する(ステップS471)。
基地局100の送信部112は、SPS通信周期をMTCデバイス200へ通知する(ステップS472)。MTCデバイス200の制御部22は、SPS通信周期を自装置に設定する。
その後、基地局100の送信部112は、アクティベーションをMTCデバイス200へ送信する(ステップS473)。MTCデバイス200の通信部21は、通信可能状態に遷移する。
そして、基地局100の通信部11は、PDSCHのCRC部を送信先のMTCデバイス200のアドレスでマスクして全てのMTCデバイス200へ送信する(ステップS474)。
基地局100の受信部111は、エラーの発生を検出したか否かを判定する(ステップS475)。エラーの発生を検出していない場合(ステップS475:否定)、基地局100は、ステップS477へ進む。
これに対して、エラーの発生を検出した場合(ステップS475:肯定)、基地局100の送信部112は、ARQを用いてMTCデバイス200にデータを再送する(ステップS476)。
基地局100の送信部112は、データ送信が完了したか否かを判定する(ステップS477)。データ送信が完了していない場合(ステップS477:否定)、基地局100は、ステップS474へ戻る。
これに対して、データ送信が完了した場合(ステップS477:肯定)、基地局100の送信部112は、リリースをMTCデバイス200へ送信する(ステップS478)。MTCデバイス200の受信部211は、リリースを受信して待機状態に遷移する。
(上り通信の場合)
基地局100の送信部112は、SPS通信周期及びHARQを実施しない旨をMTCデバイス200へ通知する。また、送信部112は、サブフレームを示さないサブフレーム指定情報をMTCデバイス200へ送信する。
送信部112は、受信部111によりCRCチェックでエラーが検出された場合、CRCチェックでエラーが検出されたPUSCHの送信元であるMTCデバイス200へNACKを送信する。
基地局100の受信部111は、各サブフレームでMTCデバイス200の送信部212から送られてきたPUSCHを取得し、CRC部をチェックする。CRCチェックでエラーが検出されない場合、受信部111は、そのPUSCHを受信する。これに対して、CRCチェックでエラーが検出された場合、受信部111は、エラーの検出を送信部112へ通知する。
MTCデバイス200の送信部212は、基地局100の自装置に割り当てられたアドレス(例えばC−RNTIなど)で各PUSCHのCRC部をマスクする。そして、送信部212は、SPS通信周期の各サブフレームにおいて、CRC部をマスクしたPUSCHを基地局100へ送信する。本実施例では、送信部212は、Contention−base PUSCHを用いてデータの送信を行い、基地局100に対して制御情報及びデータを送信する。(3GPP (3rd Generation Partnership Project), “Contention based uplink transmissions”, 3GPP TSG-RAN WG2 #66bis R2-093812, 2009-06. 参照。)
そして、送信部212は、受信部211から再送要求を受信すると、ランダムに決められる時間待機した後、データを再送する。言い換えれば、送信部212は、バックオフ(backoff)を行う。
基地局100の受信部111は、基地局100の送信部112からNACKを受信すると、再送要求を送信部212へ送信する。
ここで、図22を参照して、実施例7に係る通信システムにおける上り通信における通信制御の流れをまとめて説明する。図22は、実施例7に係る通信システムにおける上り通信における通信制御のフローチャートである。
基地局100のグループ生成部121は、所定の条件を満たすMTCデバイス200を抽出し、グループ化する(ステップS481)。
基地局100の送信部112は、SPS通信周期をMTCデバイス200へ通知する(ステップS482)。MTCデバイス200の制御部22は、SPS通信周期を自装置に設定する。
その後、基地局100の送信部112は、アクティベーションをMTCデバイス200へ送信する(ステップS483)。MTCデバイス200の通信部21は、通信可能状態に遷移する。
そして、各MTCデバイス200の通信部21は、PUSCHのCRC部を自装置のアドレスでマスクして全ての基地局100へ送信する(ステップS484)。
基地局100の受信部111は、エラーを検出したか否かを判定する(ステップS485)。エラーを検出しない場合(ステップS485:否定)、処理は、ステップS487へ進む。これに対して、エラーを検出した場合(ステップS485:肯定)、基地局装置の送信部112は、NACKを送信する(ステップS486)。
MTCデバイス200の受信部211は、NACKを受信したか否かを判定する(ステップ487)。NACKを受信していない場合(ステップS487:否定)、MTCデバイス200は、ステップS489へ進む。
一方、MTCデバイス200の受信部211がNACKを受信している場合(ステップS487:肯定)、MTCデバイス200の受信部211は、バックオフを実行する(ステップS488)。
そして、各MTCデバイス200の送信部212は、データ送信が完了したか否かを判定する(ステップS489)。データ送信が完了していない場合(ステップS489:否定)、MCTデバイス200は、ステップS484へ戻る。
これに対して、データ送信が完了した場合(ステップS489:肯定)、基地局100の送信部112は、リリースをMTCデバイス200へ送信する(ステップS490)。MTCデバイス200の受信部211はリリースを受信し、通信部12は待機状態に遷移する。
次に、図23を参照して、下り通信の場合における通信制御をまとめて説明する。図23は、実施例7に係る通信システムにおける下り通信における通信制御のシーケンス図である。図23では、PDSCHを単にデータとして表している。
基地局100は、ページングを送信し、その後、所定期間内にMTCデバイス201〜203が送信したランダムアクセスを受信し、MTCデバイス201〜203を1つのグループとする(ステップS261)。
基地局100は、SPS通信周期を各MTCデバイス201〜203へ設定する(ステップS262)。
その後、基地局100は、アクティベーションをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS263)。
さらに、基地局100は、各サブフレームで送信先のアドレスでCRC部をマスクしたPDSCHを送信する。例えば、MTCデバイス201は、取得したPDSCHのCRC部をチェックし、CRC部を自装置のアドレスでデスクランブルでき、かつ、CRCエラーが生じていない場合、そのPDSCHを取得する(ステップS264)。また、例えば、MTCデバイス202は、取得したPDSCHのCRC部をチェックし、CRC部を自装置のアドレスでデスクランブルでき、かつ、CRCエラーが生じていない場合、そのPDSCHを取得する(ステップS265)。このように、各MTCデバイス201〜203は、CRCチェックを行いながらPDSCHを受信していく。
そして、データの送信が完了すると、基地局100は、リリースをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS266)。MTCデバイス201〜203は、リリースを受信して待機状態に遷移する。
次に、図24を参照して、上り通信の場合における通信制御をまとめて説明する。図24は、実施例7に係る通信システムにおける上り通信における通信制御のシーケンス図である。図24では、PUSCHを単にデータとして表している。
基地局100は、所定期間内にMTCデバイス201〜203が送信したランダムアクセスを受信し、MTCデバイス201〜203を1つのグループとする(ステップS271)。
基地局100は、SPS通信周期を各MTCデバイス201〜203へ設定する(ステップS272)。
その後、基地局100は、アクティベーションをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS273)。
その後、MTCデバイス201〜203は、Contention−base PUSCHを用いて基地局100へデータを送信する(ステップS274)。
そして、基地局100は、受信したPUSCHのCRC部をチェックし、エラーが検出されなければ、PUSCHを受信する。これに対して、例えば、MTCデバイス202から受信したPUSCHのCRCチェックにおいてエラーが検出された場合、基地局100は、NACKをMTCデバイス202へ送信する(ステップS275)。
MTCデバイス202は、基地局100からのNACKを受信し、バックオフを行う(ステップS276)。基地局100は、再送されたデータをMTCデバイス202から受信する(ステップS277)。
そして、データの送信が完了すると、基地局100は、リリースをMTCデバイス201〜203へ送信する(ステップS278)。MTCデバイス201〜203は、リリースを受信して待機状態に遷移する。
以上に説明したように、本実施例に係る無線通信システムは、各MTCデバイスにサブフレームの割り当てを行わずに、データを送信する。このように、各MTCデバイスにサブフレームの割り当てを行わずに、データを送信する、無線リソースの利用効率を向上させることができる。
(ハードウェア構成)
図25は、基地局のハードウェア構成図である。基地局は、例えば、図1の無線通信装置1及び図4に示す基地局100などである。
基地局は、アンテナ901、制御部902、RF回路903、メモリ904、CPU905及びネットワークインタフェース906を有している。
制御部902は、例えば、図1及び図4に示す制御部12の機能を実現する。
ネットワークインタフェース906は、有線によりネットワークと接続するためのインタフェースである。
CPU905、メモリ904及びRF回路903は、図1及び図4に示す通信部11の機能を実現する。
例えば、メモリ904には、通信部11の機能を実現するためのプログラムなどの各種プログラムが格納されている。
CPU905は、メモリ904に格納されたプログラムを読み出し、RF回路903等と協働することで通信部11の機能を実現する。
図26は、通信端末のハードウェア構成図である。通信端末は、例えば、図1の無線通信装置2及び図4に示すMTCデバイス200などである。
通信端末は、アンテナ911、制御部912、RF回路913、メモリ914及びCPU915を有する。
制御部912は、例えば、図1及び図4に示す制御部22の機能を実現する。
CPU915、メモリ914及びRF回路913は、図1及び図4に示す通信部21の機能を実現する。
例えば、メモリ914には、通信部21の機能を実現するためのプログラムなどの各種プログラムが格納されている。
CPU915は、メモリ914に格納されたプログラムを読み出し、RF回路913等と協働することで通信部21の機能を実現する。