まず本発明の第1実施形態について説明する。図1に示す通信カラオケシステムは、ホスト装置1とカラオケ装置2と有している。そして、これらが伝送路4を介して通信可能に接続されている。カラオケ装置2は、例えばカラオケ店KBの各カラオケルームRMに設置されている。そして、伝送路4を通じたデュエット歌唱(以下、通信デュエットという)を行う場合、一対のカラオケ装置2,2が伝送路4を介して相互に接続される。以下、各装置について説明する。
ホスト装置1は、サーバーとして機能し、顧客情報などの各種情報を蓄積して管理する。図2に示すように、ホスト装置1は、ホスト側制御部11と、ホスト側通信部12と、ホスト側記憶部13とを有している。ホスト側制御部11は、ホスト装置1における制御の中心となる部分であり、CPU11aやメモリ11bを有している。CPU11aは、メモリ11bに記憶された動作プログラムに従って各種の制御を実行する。メモリ11bは、CPU11aに実行されるプログラムを記憶したり、プログラムの実行時に各種情報を一時的に記憶したりする記憶素子である。ホスト側通信部12は、ホスト装置1を伝送路4に接続するためのインタフェースを提供する。
ホスト側記憶部13は、大容量の情報を記憶する記憶装置であり、ハードディスクドライブ等によって構成されている。ホスト側記憶部13の一部領域は、利用者(歌唱者)の個人情報や履歴データが記憶される顧客情報記憶領域として用いられている。この顧客情報記憶領域には、個人情報、来店履歴、歌唱履歴等を示すデータが利用者IDに対応付けられた状態で記憶される。また、ホスト側記憶部13における他の領域は、機種情報記憶領域として用いられる。この機種情報記憶領域には、各カラオケルームRMに設置されたカラオケ装置2の機種を示す機種情報が、店舗を示す店舗IDに対応付けられた状態で記憶される。
次に、カラオケ装置2について説明する。カラオケ装置2は、カラオケ演奏や歌唱採点を行うものであり、例えば図3に示すように、カラオケ本体21と、スピーカ22と、モニタ23と、歌唱マイク24と、マイク付カメラ25と、リモコン装置26と、第1通信端末27と、第2通信端末28と、パワーアンプ29とを有している。
カラオケ本体21は、選択されたカラオケ楽曲の演奏制御、歌詞及び背景映像の表示制御、歌唱マイク24で生成された歌唱音声信号の処理といった、カラオケ歌唱に関する各種の制御を行う部分である。このカラオケ本体21については、後で詳しく説明する。
スピーカ22は、第1通信端末27及びパワーアンプ29を介してカラオケ本体21に接続されており、パワーアンプ29で増幅された放音信号に基づいて放音する。例えば、個々のカラオケルームRMで行われる通常のカラオケ歌唱では、歌唱マイク24で生成されてカラオケ本体21で調整された歌唱信号とカラオケ演奏に伴ってカラオケ本体21で生成された演奏音信号とをカラオケ本体21で混合した混合音信号が、第1通信端末27を通じてパワーアンプ29に入力される。このため、スピーカ22からは、歌唱音とカラオケ演奏音とが放音される。なお、このような通常のカラオケ歌唱では、混合音信号を、第1通信端末27を経ずに直接パワーアンプ29に入力してもよい。
また、2つのカラオケルームRM(拠点)を伝送路4で通信可能に接続して行われる通信デュエットでは、後述するように、親側の歌唱マイク24で生成されてカラオケ本体21で調整された親側歌唱信号(第1歌唱信号)とカラオケ演奏に伴ってカラオケ本体21で生成された演奏音信号との混合音信号に加え、子側の歌唱マイク24で生成された子側歌唱信号(第2歌唱信号)が、第1通信端末27を介してパワーアンプ29に入力される。このため、スピーカ22からは、親側歌唱音、子側歌唱音、及びカラオケ演奏音が放音される。
モニタ23は、カラオケ本体21に接続されており、カラオケ本体21からの映像信号に基づいて映像を画面に表示する。例えば、歌唱対象のカラオケ楽曲における歌詞や背景映像を表示させる。また、通信デュエットでは、自室側映像と相手側映像を、歌詞テロップとともに表示させる。歌唱マイク24もカラオケ本体21に接続されており、歌唱者の音声等を歌唱信号に変換してカラオケ本体21に入力させる。
マイク付カメラ25は、自室内を撮影することで映像信号を生成する。生成された映像信号は第2通信端末28に入力され、カラオケ本体21に出力されたり、伝送路4を介して相手側へ送信されたりする。なお、この通信カラオケシステムでは、マイク付カメラ25が備えるマイクは無効化されており、映像信号のみが取り扱いの対象になっている。
リモコン装置26は、カラオケ本体21との間で情報を送受信するための双方向通信可能な短距離無線通信部を備えており、カラオケ楽曲の予約時などに操作される。カラオケ楽曲の予約時において、リモコン装置26からは、演奏対象の楽曲を識別するための楽曲IDを含んだ操作信号が送信される。
また、本実施形態のリモコン装置26は、通信デュエットにおける開始信号を送信する開始信号送信手段としても機能する。詳細は後述するが、この通信カラオケシステムでは、通信デュエットを行うに際し、親側のカラオケルームRMに設置されたカラオケ装置2が親機として機能し、子側のカラオケルームRMに設置されたカラオケ装置2が子機として機能する。そして、親側のカラオケ装置2が有するリモコン装置26からの開始信号が、親側のカラオケ本体21と子側のカラオケ本体21のそれぞれに送信される。この場合において、親側のカラオケ本体21に対しては開始信号が直接入力され、子側のカラオケ本体21に対しては開始信号が近隣のルーター装置RT及び伝送路4(汎用伝送路4A)を介して送信される。
第1通信端末27は、カラオケ本体21とパワーアンプ29との間に介在し、音に関する各種信号を取り扱う。例えば、通常のカラオケ歌唱において、第1通信端末27は、カラオケ本体21から直接入力される歌唱信号及び演奏音信号を混合した混合音信号の入力音量を調整し、パワーアンプ29に対する出力音量を調整する。また、通信デュエット歌唱において、第1通信端末27は、伝送路4を通じて入力された信号(相手側歌唱信号)と、自室側でのカラオケ歌唱で生成された混合音信号との入力バランスを調整し、パワーアンプ29に対する出力音量を調整する。
第2通信端末28は、カラオケ本体21とマイク付カメラ25との間に介在し、映像に関する各種信号を取り扱うものであり、例えばセットトップボックスによって構成される。例えば、通信デュエット歌唱において、第2通信端末28は、マイク付カメラ25で生成された自室側の映像信号、及び、伝送路4を通じて入力された相手側の映像信号を合成し、カラオケ本体21に出力する。カラオケ本体21は、第2通信端末28から入力された合成後の映像信号をモニタ23に出力する。これにより、モニタ23には、自室側映像と相手側映像とが表示される。
これらの第1通信端末27及び第2通信端末28は、通信デュエットが行われる際に、相手側の第1通信端末27及び第2通信端末28と伝送路4を介して通信可能に接続される。また、カラオケ本体21も、相手側のカラオケ本体21と伝送路4を介して通信可能に接続される。さらに、カラオケ本体21は、通信デュエットが行われていない期間において、ホスト装置1と伝送路4を介して通信可能に接続される。
このため、カラオケ本体21、第1通信端末27、及び第2通信端末28は、何れもルーター装置RTに接続されている。このルーター装置RTにより、カラオケ本体21は汎用伝送路4Aに接続され、第1通信端末27は第1専用伝送路4Bに接続され、第2通信端末28は第2専用伝送路4Cに接続される。
ここで、汎用伝送路4Aは、例えばインターネット回線や無線LAN等の汎用性を有する伝送路である。また、第1専用伝送路4B及び第2専用伝送路4Cは、規定の通信速度が得られるように品質管理された専用回線である。本実施形態では、第2専用伝送路4Cとしてテレビ電話用の伝送路を用いている。このため、複数の第2通信端末28のそれぞれには電話番号が割り当てられており、通話状態にすることで一対の第2通信端末28,28が、ルーター装置RT及び第2専用伝送路4Cを介して通信可能に接続される。第1専用伝送路4Bは、次世代型のネットワークなど、第2専用伝送路4Cよりも高品質な通信が可能な専用の伝送路である。各第1通信端末27にも電話番号が割り当てられており、通話状態にすることで一対の第1通信端末27,27が、ルーター装置RT及び第1専用伝送路4Bを介して通信可能に接続される。
汎用伝送路4Aは、通信デュエットの開始信号を他のカラオケ本体21に送信する際に使用される。また、汎用伝送路4Aは、カラオケ歌唱で生成された公開用の歌唱動画データをホスト装置1へ送信する際、或いは、ホスト装置1からの更新データをカラオケ本体21に転送する際にも使用される。そして、第1専用伝送路4Bは、通信デュエット歌唱を行うに際し、歌唱信号や演奏音信号を送受信する際に用いられる。また、第2専用伝送路4Cは、通信デュエット歌唱を行うに際し、マイク付カメラ25で生成された映像信号を送受信する際に用いられる。
次に、カラオケ本体21について詳細に説明する。図4に示すように、カラオケ本体21は、本体側制御部31と、本体側通信部32と、本体側記憶部33と、音源部34と、音響処理部35と、表示処理部36と、映像入力部37と、操作部38とを有している。そして、これらの各部がバスBSを介して通信可能な状態に接続されている。
本体側制御部31は、カラオケ本体21における制御の中心となる部分であり、CPU31aやメモリ31bを有している。CPU31aは、メモリ31bに記憶された動作プログラムに従って各種の制御を実行する。例えば、操作部38からの操作を受け付ける操作入力処理やシーケンサとして動作するシーケンサ処理を行う。メモリ31bは、CPU31aに実行されるプログラムを記憶したり、プログラムの実行時に各種情報を一時的に記憶したりする記憶素子である。
本体側通信部32は、ルーター装置RTを介してカラオケ本体21を汎用伝送路4Aに接続するためのインタフェースを提供する。このため、本体側通信部32は、ルーター装置RTとの間で情報の送受信を行う。そして、本体側通信部32は、本体側制御部31によって動作が制御される。
本体側記憶部33は、各種のデータを記憶する大容量の記憶装置であり、例えばハードディスクドライブによって構成されている。この本体側記憶部33には、例えば、楽曲データ記憶領域や背景映像データ記憶領域が設けられる。楽曲データ記憶領域には、リモコン装置26で選択されたカラオケ楽曲を演奏するための楽曲データが記憶され、背景映像データ記憶領域には、モニタ23に背景映像を表示させるための背景映像データが記憶される。
楽曲データには、MIDIデータと歌詞データとが含まれる。MIDIデータは、電子楽器による音楽の演奏情報(演奏データ)であり、時系列のノート情報によって構成される。ノート情報は、例えば発音や消音のタイミング、キーの押圧力、音量や音質、ピッチなどを制御する各種の命令によって構成される。歌詞データは、カラオケ楽曲における歌詞テロップをモニタ23で表示させるためのデータである。これらのMIDIデータと歌詞データは、カラオケ装置2で演奏可能なカラオケ楽曲のそれぞれについて、楽曲IDに対応付けられた状態で記憶されている。
音源部34は、MIDIデータに基づいて演奏音信号を生成する部分であり、CPU34aと、メモリ34bと、波形メモリ34cとを有している。CPU34aは、メモリ34bに記憶された動作プログラムに従って各種の制御を実行する。メモリ34bは、CPU34aに実行されるプログラムを記憶したり、プログラムの実行時に各種情報を一時的に記憶したりする記憶素子である。波形メモリ34cは、対象楽器が奏でた様々な音の波形データを読み出し可能に記憶する記憶素子である。
この音源部34は、本体側制御部31がシーケンサ処理を行うと、MIDIデータに応じて波形データを加工し、加工後の楽音信号を音響処理部35に出力する。ここで、シーケンサ処理について簡単に説明する。あるカラオケ楽曲について演奏の順番が到来すると、シーケンサ処理が開始される。まず、本体側制御部31は、楽曲データ記憶領域に記憶されたMIDIデータ及び歌詞データを読み出し、メモリ31bに記憶させる。そして、本体側制御部31は、MIDIデータに含まれるタイムコード(カラオケ歌唱の進行状況を示す情報)に従ってMIDIメッセージを音源部34に出力する。音源部34は、入力されたMIDIメッセージに応じた動作を行う。例えば、MIDIメッセージが所定の音を鳴らす命令である場合、音源部34は、対応する波形データを波形メモリ34cから読み出してMIDIメッセージに応じた加工を施し、楽音信号として音響処理部35に出力する。また、MIDIメッセージが音を停止する命令である場合、音源部34は、楽音信号の音響処理部35への出力を停止する。
音響処理部35は、カラオケ楽曲の演奏制御、歌唱マイク24で生成された歌唱信号の処理、及び、第1通信端末27を通じて入力された歌唱信号の処理を行う部分である。例えば、カラオケ楽曲の演奏制御において、音響処理部35は、音源部34から出力された楽音信号をアナログ変換し、演奏音信号として第1通信端末27へ出力する。また、歌唱マイク24からの歌唱信号が入力されると、この歌唱信号を第1通信端末27へ出力したり、デジタルデータに変換して本体側記憶部33に記憶させたりする。そして、歌唱信号を第1通信端末27へ出力するに際し、音響処理部35は、歌唱信号に残響成分(エコー成分)を付加したり、歌唱信号と演奏音信号を混合(ミキシング)して混合音信号を生成したりする。なお、残響成分の付加は、本体側制御部31からの制御信号に応じて行われる。この場合、本体側制御部31は、リモコン装置26や操作部38からの操作情報等に応じて残響成分の強度や長さを設定する。
表示処理部36は、カラオケ演奏時における背景映像の表示等の制御を行う。カラオケ演奏時において、表示処理部36には背景映像データが入力されており、この背景映像データのデコードが行われる。そして、表示処理部36は、デコードで生成された背景映像の映像信号に歌詞テロップを合成し、合成後の映像信号をモニタ23に出力する。その際、表示処理部36は、本体側制御部31でのシーケンサ処理で出力される歌詞データに基づき、歌詞テロップを合成する。また、シーケンサ処理で出力される色替え命令に従って、歌詞テロップの表示色を変更する。その結果、モニタ23には、背景映像に歌詞テロップが重ねられた映像が表示され、かつ、カラオケ楽曲の進行にあわせて歌詞テロップの表示色が変更される。
映像入力部37は、第2通信端末28からの映像信号を取り込む部分であり、例えばインタフェース回路によって構成されている。通信デュエットが行われる期間において、第2通信端末28からは、自室側映像と相手側映像とが合成された合成映像の映像信号が出力される。そして、映像入力部37は、合成映像の映像信号を表示処理部36に出力する。これにより表示処理部36は、合成後の映像信号をモニタ23に出力し、モニタ23は合成後の映像を表示する。
操作部38は、パネルスイッチやリモコン受信回路などからなっており、利用者によるパネルスイッチやリモコン装置26の操作に応じた操作信号を本体側制御部31に対して出力する。本体側制御部31は、操作入力処理を行うことで操作信号を検出し、対応する処理を実行する。なお、パネルスイッチやリモコン装置26は、操作を選択するための種々のキースイッチ(図示せず)を備えている。そして、リモコン装置26を通じた操作により、通常のカラオケ歌唱や通信デュエットを選択して実行できる。
次に、上記構成を有する通信カラオケシステムの動作について説明する。このカラオケシステムは、通信デュエットの処理に特徴を有している。このため、通信デュエットの動作を中心に説明を行う。
図5は、通信デュエットを行う一対のカラオケ装置2が伝送路4(4A〜4C)を介して接続された状態、すなわち通信カラオケシステムを説明するブロック図である。通信デュエットの実行時には、一方のカラオケ装置2が親機となり、他方のカラオケ装置2が子機となる。便宜上、以下の説明では、親機となるカラオケ装置2を親側カラオケ装置2Aといい、子機となるカラオケ装置2を子側カラオケ装置2Bという。そして、親側カラオケ装置2Aが備える各部については「親側」の語を付して示し、子側カラオケ装置2Bが備える各部については「子側」の語を付して示すこととする。
図5において、親側カラオケ装置2A(第1カラオケ装置)は親側カラオケルームRM(親)に設置され、子側カラオケ装置2B(第2カラオケ装置)は子側カラオケルームRM(子)に設置されている。そして、この実施形態では、親側カラオケルームRM(親)が第1拠点に相当し、子側カラオケルームRM(子)が第2拠点に相当する。
親側カラオケルームRM(親)には親側ルーター装置RTAが設置され、子側カラオケルームRM(子)には子側ルーター装置RTBが設置されている。また、親側カラオケ本体21Aと子側カラオケ本体21Bとは汎用伝送路4Aによって通信可能に接続されている。同様に、親側第1通信端末27Aと子側第1通信端末27Bとは第1専用伝送路4Bで通信可能に接続され、親側第2通信端末28Aと子側第2通信端末28Bとは第2専用伝送路4Cで通信可能に接続されている。
図6は、通信デュエット実行時における各種信号の流れを説明する図である。以下、この図を中心に、通信デュエット実行時の処理を説明する。
通信デュエットを行うに際し、各歌唱マイク24A,24Bの音量やマイク付カメラ25A,25Bの映像チェック及び、両拠点間の通信接続の確立等の事前準備が行われる。この事前準備により、各マイク付カメラ25A,25Bで撮影された映像信号が第2専用伝送路4Cを介して交換される。これにより、親側モニタ23Aと子側モニタ23Bのそれぞれで、親側映像と子側映像とが合成された合成映像が表示される。そして、親側カラオケルームRM(親)と子側カラオケルームRM(子)の歌唱信号が第1専用伝送路4Bを介して交換され、両拠点の利用者間で会話等のコミュニケーションをとることが可能となる。また、親側歌唱マイク24Aで集音された親側歌唱音が子側カラオケルームRM(子)で放音され、子側歌唱マイク24Bで集音された子側歌唱音が親側カラオケルームRM(親)で放音される。
親側リモコン装置26Aで通信デュエットの開始が指示されると、開始信号が親側カラオケ本体21Aと子側カラオケ本体21Bに送信される。開始信号の受信を契機に、親側カラオケ本体21Aと子側カラオケ本体21Bのそれぞれで、シーケンサ処理が開始される。
ここで、親側カラオケ本体21Aでは、通常のカラオケ演奏と同様に、MIDIデータと歌詞データの出力処理がタイムコードに従って行われる。子側カラオケ本体21Bでも、通常のカラオケ演奏と同様に、MIDIデータと歌詞データの出力処理がタイムコードに従って行われるが、演奏音についてはミュート状態とされる。これにより、親側カラオケルームRM(親)では、親側カラオケ本体21Aの音源部34によるカラオケ演奏と、歌詞テロップの表示とが行われる。一方、子側カラオケルームRM(子)では、歌詞データに基づく歌詞テロップの表示が行われる。
また、通信デュエットが行われると、親側カラオケルームRM(親)では、親側歌唱マイク24A(第1歌唱マイク)で生成された親側歌唱信号(第1歌唱信号)とカラオケ演奏のために生成された演奏音信号とが親側カラオケ本体21Aで混合され、混合音信号が生成される。
図4で説明したように、本体側制御部31がシーケンサ処理を行うと、MIDIデータが本体側制御部31に読み込まれ、その後、タイムコードに従ってMIDIメッセージが音源部34に出力される。音源部34は、入力されたMIDIメッセージに応じ、対応する波形データをもとに楽音信号を生成して音響処理部35に出力する。音響処理部35は、入力された楽音信号をもとに演奏音信号を生成する。そして、音響処理部35(混合音信号生成手段)は、親側歌唱マイク24Aで生成された親側歌唱信号と、入力された演奏音信号とを混合することで、混合音信号を生成する。この混合音信号は、親側カラオケルームRM(親)でのカラオケ演奏音と親側歌唱音を、両者の時間軸をずらすことなく信号化されたものになる。
図6に示すように、生成された混合音信号は、親側第1通信端末27Aに出力される。親側第1通信端末27A(混合音信号送信手段)は、入力された混合音信号を、第1専用伝送路4Bを介して子側カラオケルームRM(子)の子側第1通信端末27B(混合音信号受信手段)に送信する。
子側カラオケルームRM(子)では、子側歌唱マイク24B(第2歌唱マイク)で生成された子側歌唱信号(第2歌唱信号)が、子側カラオケ本体21Bを通じて子側第1通信端末27Bに出力される。そして、子側第1通信端末27Bは、入力された子側歌唱信号と受信された混合音信号のバランスを調整し、子側パワーアンプ29Bへ出力する。子側パワーアンプ29B及び子側スピーカ22Bの組(第2再生手段)は、入力された子側歌唱信号及び混合音信号に応じて放音する。すなわち、子側パワーアンプ29Bは、混合音信号と子側歌唱信号をボリュームに対応した増幅率で増幅し、子側スピーカ22Bに出力する。子側スピーカ22Bは、カラオケ演奏音、親側歌唱音(第1歌唱音)、及び子側歌唱音(第2歌唱音)を放音する。
また、子側第1通信端末27B(歌唱信号送信手段)は、入力された子側歌唱信号を、第1専用伝送路4Bを介して親側カラオケルームRM(親)の親側第1通信端末27A(歌唱信号受信手段)に送信する。親側第1通信端末27Aは、受信された子側歌唱信号と入力された混合音信号のバランスを調整し、親側パワーアンプ29Aへ出力する。親側パワーアンプ29A及び親側スピーカ22Aの組(第1再生手段)は、子側歌唱信号及び混合音信号に応じて放音する。すなわち、パワーアンプ29は、混合音信号と子側歌唱信号をボリュームに対応した増幅率で増幅し、子側スピーカ22Bに出力する。子側スピーカ22Bは、カラオケ演奏音、親側歌唱音(第1歌唱音)、及び子側歌唱音(第2歌唱音)を放音する。
これにより、図7に示すように、親側カラオケルームRM(親)と子側カラオケルームRM(子)との間で通信デュエットを実現することができる。例えば、親側カラオケルームRM(親)では、マイク付カメラ25A,25Bで生成された各室の映像信号が親側第2通信端末28Aで合成され、親側カラオケ本体21Aに出力される。これにより、子側映像XBと親側映像XAの合成映像が親側モニタ23Aに表示される。同様に、子側カラオケルームRM(子)でも、合成後の映像信号が子側第2通信端末28Bから子側カラオケ本体21Bに出力され、合成映像が子側モニタ23Bに表示される。
そして、親側スピーカ22Aと子側スピーカ22Bのそれぞれからカラオケ演奏音が放音されるので、各カラオケルームRM(親),RM(子)の歌唱者は、カラオケ演奏音にあわせて歌唱を行うことができる。これにより、各スピーカ22A,22Bからは、カラオケ演奏音に加えて親側歌唱音や子側歌唱音が放音される。
この場合において、本実施形態での通信カラオケシステムでは、親側カラオケ本体21Aで生成された混合音信号が、第1専用伝送路4Bを介して子側カラオケルームRM(子)に向けて送信される。そして、受信された混合音信号に基づき、子側カラオケルームRM(子)では、親側歌唱音がカラオケ演奏音とともに放音される。このため、子側カラオケルームRM(子)の歌唱者は、放音されたカラオケ演奏音や親側歌唱音にあわせて歌唱を行うことになる。
一般にカラオケ歌唱では、イントロ部分の演奏後に歌唱が開始される。このため、子側カラオケルームRM(子)の歌唱者は、イントロ部分を聴きながらタイミングを認識し、歌唱を開始する。ここで、子側カラオケルームRM(子)で放音されるカラオケ演奏音と親側歌唱音は、混合音信号によって一緒に伝送されているので、第1専用伝送路4Bに状態変化が生じても両者の時間軸はずれない。従って、子側カラオケルームRM(子)の歌唱者は、カラオケ演奏音のイントロ部分で認識したタイミングで歌唱を開始することにより、適切なタイミング(時間軸が整合された状態)で親側歌唱音とのカラオケ歌唱を行うことができる。
また、本実施形態における子側カラオケ本体21Bは、子側カラオケルームRM(子)における通常のカラオケ歌唱において、歌詞データに基づく歌詞テロップを子側モニタ23Bに表示させるとともに、演奏音データに基づくカラオケ演奏音を子側スピーカ22Bから放音させている。一方、通信デュエットにおいては、歌詞データに基づく歌詞テロップを子側モニタ23Bに表示させるが、演奏音データに基づくカラオケ演奏音についてはミュート状態にして放音しない。
このように、通信デュエットの実行時において、子側カラオケルームRM(子)では、子側カラオケ本体21Bを動作させてカラオケ楽曲の歌詞を表示させているので、歌詞の表示制御に際して、親側カラオケ装置2Aからはカラオケの開始を指示する開始信号を送信すれば足りる。このため、親側カラオケ装置2Aの制御負担を軽減できる。
また、親側カラオケ本体21Aと子側カラオケ本体21Bの機種やバージョンの相違により、カラオケ楽曲の再生ピッチや全体の再生時間に差があっても、本実施形態の通信カラオケシステムでは、親側カラオケ本体21Aの音源で各拠点のカラオケ演奏を行っているので、機種毎のばらつきを無視することができる。
ところで、前述の第1実施形態では、子側カラオケ装置2Bから親側カラオケ装置2Aへ送信される子側歌唱信号については、第1専用伝送路4B等の影響による伝送遅延が生じ得る。例えば、親側第1通信端末27Aと子側第1通信端末27Bとの間で、片道10msの伝送遅延が生じる場合、往復では20msの伝送遅延になる。このため、親側カラオケルームRM(親)では、子側歌唱音の遅延が、特に親側カラオケルームRM(親)の歌唱者以外の聴衆に対して、聴感上有意な差として聞き取られてしまう。一方、歌唱者本人は歌唱に専念しているため、自分の歌唱が遅延なく放音されれば子側カラオケルームRM(子)の子側歌唱信号の伝送遅延についてはそれほど気にならない。
このような事情に鑑み、第2実施形態の通信カラオケシステムでは、親側カラオケルームRM(親)における子側歌唱音の遅延を聴感上目立たなくしている点に特徴を有している。すなわち、聴衆に対しては、遅延処理した親側歌唱音を出力し、歌唱者に対しては遅延処理しない親側歌唱音を出力することで、親側カラオケルームRM(親)における子側歌唱音の遅延を聴感上目立たなくしている。
以下、第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態において、通信カラオケシステムの基本構成や基本動作は第1実施形態と同様である。このため、主に相違点について説明する。
図8(a)は、親側カラオケ装置2Aの構成を説明するブロック図である。同図に示すように、親側カラオケ装置2Aは、歌唱者用スピーカ22´を備えている点で第1実施形態と相違している。この歌唱者用スピーカ22´は、例えば移動可能に構成されたアンプ内蔵のポータブルスピーカであり、親側カラオケルームRM(親)の歌唱者に対しては音が聞こえ易く、聴衆など他者に対しては音が聞こえ難い程度の出力に設定されている。そして、歌唱者用スピーカ22´には、親側第1通信端末27Aを通じて混合音信号が入力される。
この実施形態において、親側カラオケ本体21Aの本体側制御部31は、通信デュエットの実行に関連して遅延時間計測手段として機能し、親側カラオケルームRM(親)と子側カラオケルームRM(子)との往復の通信に要する伝送遅延時間を計測する。例えば、本体側制御部31は、親側第1通信端末27Aを介してping(確認信号)を送信し、子側第1通信端末27Bからの返信を待つ。そして、返信の受信時間に基づいて往復の通信に要する伝送遅延時間を計測する。
この実施形態では、本体側制御部31、親側第1通信端末27A、親側パワーアンプ29A、及び親側スピーカ22Aの組が第1再生手段に相当し、計測された遅延時間の範囲内で親側歌唱音の再生を遅延させる。また、本体側制御部31、親側第1通信端末27A、及び歌唱者用スピーカ22´が第3再生手段に相当し、親側歌唱信号に基づき、親側カラオケルームRM(親)の歌唱者に対して、親側歌唱音を遅延させずに再生させる。
すなわち、通信デュエットの実行時において、本体側制御部31は、混合音信号と、遅延歌唱信号と、演奏音信号とを親側第1通信端末27Aに出力する。ここで、遅延歌唱信号とは、親側歌唱信号を所定時間遅延させた歌唱信号である。この実施形態の遅延歌唱信号は、計測された伝送遅延時間の1/2だけ親側歌唱信号を遅延させることで生成される。仮に、計測された伝送遅延時間が20msであった場合、遅延歌唱信号は、親側歌唱信号を10ms遅延させることで生成される。
親側第1通信端末27Aは、混合音信号を親側ルーター装置RTA(子側第1通信端末27B)と歌唱者用スピーカ22´とに出力し、遅延歌唱信号、演奏音信号、及び受信した子側歌唱信号の組を親側パワーアンプ29Aに出力する。これにより、親側スピーカ22Aからは、カラオケ演奏音と、このカラオケ演奏音から10ms遅延された親側歌唱音と、伝送遅延により親側歌唱音からさらに10ms遅延された子側歌唱音とが放音される。
この実施形態では、前述の第1実施形態よりも、親側歌唱音と子側歌唱音の遅延時間差が小さくなることから、親側カラオケルームRM(親)の歌唱者以外の聴衆の立場に立って、親側歌唱音と子側歌唱音のズレを聴感上抑制することができる。また、歌唱者用スピーカ22´には、親側歌唱音を遅延させていない混合音が出力されているので、親側カラオケルームRM(親)の歌唱者は、自身の歌唱音声を遅れのない状態で聴くことができる。これにより、親側スピーカ22Aから自身の歌唱音声が遅れて再生されても、違和感なく歌唱を行うことができる。なお、この実施形態では、歌唱者用スピーカ22´に対して混合音信号を出力しているが、混合音信号に代えて遅延のない親側歌唱信号のみを出力してもよい。
また、遅延歌唱信号に関し、伝送遅延時間の1/2だけ親側歌唱信号を遅延させることで生成されていたが、遅延時間は伝送遅延時間の範囲内で適宜に定めることができる。そして、親側歌唱音の遅延時間に関し、固定値でなくてもよい。例えば、親側歌唱音の発声開始(例えば歌い出しタイミング)から徐々に親側歌唱音の遅延幅を大きくしてもよい。このように構成すると、発声の開始時点では音のズレが目立つものの、その後各歌唱音の聴感上のズレを自然な感じで抑制できる。
さらに、この実施形態では歌唱者用スピーカ22´を備えているが、この歌唱者用スピーカ22´を省略することも可能である。
以上は、親側歌唱音を遅延させることで、子側歌唱音との遅延時間の差を小さくし、両者のズレを聴感上目立たなくするものであったが、図8(b)の変形例に示すように、親側歌唱音と子側歌唱音のそれぞれに異なる残響成分(エコー成分)を付加することで、両者のズレを聴感上目立たなくするようにしてもよい。
この変形例において、親側カラオケ本体21A(本体側制御部31)は第1残響成分付加手段として機能し、子側カラオケ本体21B(本体側制御部31)は第2残響成分付加手段として機能する。例えば、親側カラオケ本体21Aでは親側歌唱信号に残響成分を付加し、子側カラオケ本体21Bでは子側歌唱信号に残響成分を付加する。通常のカラオケ演奏では、歌唱者が好みのエコー(残響成分付加)を設定したりおすすめの設定を利用したりするが、この変形例では、両拠点で異なる残響成分を付加することにより、親側カラオケルームRM(親)における子側歌唱の伝送遅延を聴感上目立たなくするという特徴を有する。例えば、第1専用伝送路4Bの伝送遅延時間に応じて、子側カラオケ本体21B(本体側制御部31)では残響成分を制御する初期反射時間を通常より短めに設定する。あるいは親側カラオケ本体21A(本体側制御部31)では初期反射時間を通常より長めに設定する。
また、初期反射時間の調整だけではなく、子側カラオケ本体21Bの残響成分の減衰時間が、親側カラオケ本体21Aの残響成分の減衰時間よりも短くなるよう調整したり、子側カラオケ本体21Bの残響成分の音量レベルが、親側カラオケ装置21Aの残響成分の音量レベルより小さく短くなるように設定するなど、残響成分を制御するパラメータに関しては、他のパラメータを設定してもよい。なお、残響成分の付加は、カラオケ本体21の音響処理部35を用いて行われる。
そして、残響成分が修正された親側歌唱信号及び子側歌唱信号は、親側パワーアンプ29Aに入力される。これにより、親側スピーカ22Aから放音される親側歌唱音は、子側歌唱音と比較して相対的に長めの残響成分が付加されることになり、歌詞それぞれの歌い出しのタイミングでは子側歌唱音の遅延が感じられたとしても、それ以後の残響成分を聴いている時間帯においては、残響成分の差により遅延を感じ難くなる。すなわち、各歌唱音の聴感上のズレを抑制することができる。
ところで、前述の各実施形態では、親側カラオケ装置2Aと子側カラオケ装置2Bの間で通信を行っていた。ここで、親側カラオケ装置2Aから送信される混合音信号を再生でき、歌唱者の歌唱音声を子側歌唱音信号として親側カラオケ装置2Aに送信できるものであれば、子側カラオケ装置2Bでなくてもよい。以下、このような観点で構成された第3実施形態について説明する。
図9は、第3実施形態の通信カラオケシステムにおける概略構成を説明するブロック図である。この実施形態では、子側カラオケ装置2Bに代えてスマートフォン5(通信機能付の多機能携帯端末)を用いている点に構成上の特徴を有している。このため、混合音信号や子側歌唱音信号は、汎用伝送路4A、基地局BTS、及びルーター装置RTC等を介して、親側カラオケ装置2Aとスマートフォン5の間で伝送される。
例示したスマートフォン5は、端末側制御部51、無線通信部52、音声信号処理部53、マイクユニット54、スピーカユニット55、表示処理部56、及び表示ユニット57等を有している。端末側制御部51は、スマートフォン5における制御の中心となる部分であり、図示しないCPUやメモリを備えている。
無線通信部52は、基地局BTSやルーター装置RTCと通信可能に接続する部分である。音声信号処理部53は、音に関する各種の処理を行う部分である。例えば、端末側制御部51からの制御に応じて、マイクユニット54で生成された子側歌唱信号を無線通信部52に出力したり、子側歌唱信号と受信された混合音信号とをスピーカユニット55に出力したりする。表示処理部56は、表示ユニット57に対する各種の処理を行う部分である。例えば、歌詞テロップを表示ユニット57に表示させるための処理を行う。
この通信カラオケシステムでは、スマートフォン5の所在場所が子側拠点(第2拠点)になる。そして、混合音信号が汎用伝送路4A等を介して伝送され、無線通信部52(混合音信号受信手段)で受信される。受信された混合音信号は、端末側制御部51の制御の下で、音声信号処理部53を経由してスピーカユニット55に出力される。また、マイクユニット54(第2歌唱マイク)で生成された子側歌唱信号(第2歌唱信号)も、音声信号処理部53を経由してスピーカユニット55に出力される。これにより、スピーカユニット55からは、親側歌唱音、子側歌唱音、及びカラオケ演奏音が放音される。すなわち、スマートフォン5では、端末側制御部51、音声信号処理部53、及びスピーカユニット55が第2再生手段に相当する。
さらに、子側歌唱信号は、無線通信部52(歌唱信号送信手段)を通じて親側カラオケ装置2Aに送信される。親側カラオケ本体21Aは、子側歌唱信号を受信すると、前述の各実施形態と同様に親側スピーカ22Aから親側歌唱音、子側歌唱音、及びカラオケ演奏音を放音させる。
ところで、スマートフォン5には、歌唱対象の歌詞データを全て記憶させておくことは、記憶容量の関係から困難である。また、端末側制御部51をシーケンス制御部として用いることも、ハードウェアのスペックからすれば困難である。そこで、表示ユニット57に歌詞テロップを表示させるための、負荷の軽い処理が必要になる。
この実施形態において、親側カラオケ装置2Aは、通信デュエットの開始に先立ち、歌唱対象のカラオケ楽曲に対応する歌詞データ(テキストデータ)をスマートフォン5に送信する。そして、通信デュエットの開始を契機に親側カラオケ装置2Aは、タイムコード送信手段として機能し、スマートフォン5に対してタイムコードを時系列で送信する。スマートフォン5は、タイムコード受信手段及び歌詞表示手段として機能し、タイムコードを受信するとともに、受信したタイムコードに応じて歌詞テロップを更新しつつ表示色を変更する。
これにより、親側カラオケ装置2Aから送信されるタイムコードに応じてスマートフォン5での歌詞表示の表示態様が変更されるので、スマートフォン5でカラオケ楽曲の進行状況を管理しなくても歌詞の表示態様を適切に制御でき、スマートフォン5のハードウェア構成を簡素化できる。
なお、この実施形態ではスマートフォン5を例示したが、図1に示すユーザー端末3であってもスマートフォン5と同様に用いることができる。
以上の実施形態の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれる。例えば、次のように構成してもよい。
前述の実施形態では、親側カラオケ装置2Aと子側カラオケ装置2Bの決め方について、特に定められていなかったが、スペックの高い上位機種を親側カラオケ装置2Aとすることが好ましい。この場合、ホスト装置1は、ホスト側記憶部13に記憶された本体情報を参照するとともに機種を比較し、上位機種を親側カラオケ装置2Aとして定める。これにより、スペックの劣る(例えばカラオケ演奏の同時発音数が相対的に少ない)カラオケ装置2であっても、上位機種と同等の音質でカラオケ歌唱を行うことができる。
また、第1専用伝送路4B及び第2専用伝送路4Cに関し、電話番号によって接続相手を特定するように構成した例を説明したが、この構成に限定されない。第1通信端末27や第2通信端末28のそれぞれに固有のIPアドレスを割り振り、IPアドレスに基づいて接続させてもよい。