JP6167852B2 - 焼結鉱の製造方法 - Google Patents

焼結鉱の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6167852B2
JP6167852B2 JP2013224563A JP2013224563A JP6167852B2 JP 6167852 B2 JP6167852 B2 JP 6167852B2 JP 2013224563 A JP2013224563 A JP 2013224563A JP 2013224563 A JP2013224563 A JP 2013224563A JP 6167852 B2 JP6167852 B2 JP 6167852B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cao
nox
feo
coating
coke
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013224563A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015086419A (ja
Inventor
松村 勝
勝 松村
一昭 片山
一昭 片山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2013224563A priority Critical patent/JP6167852B2/ja
Publication of JP2015086419A publication Critical patent/JP2015086419A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6167852B2 publication Critical patent/JP6167852B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

本発明は、焼結鉱の製造方法に関する。特に、生産性を確保または改善しながら排ガス
に含まれるNOxを低減可能な焼結鉱の製造方法に関する。
製鉄所の焼結鉱製造においては、燃料として使用する炭材の燃焼により排ガス中に窒素酸化物(NOx)が発生する。このNOxの低減は、大気汚染の改善において、重要な課題である。当該NOxを低減する手段として、アンモニアを還元剤とする排ガス脱硝技術がある。
しかし、当該技術に係る排ガス脱硝設備は建設費が高額で、またアンモニアが高価である為に操業費が高くなる。また、窒素の含有量が少ない無煙炭を使用する手段もあるが、窒素の含有量が少ない無煙炭は、資源枯渇により採掘環境が劣化してきており、その使用は制限をうける。
一方、燒結鉱の製造に用いられる固体燃料の表面を、CaO等を含む被覆材で被覆し、排ガス中のNOxの低減を図る技術が開示されている。
被覆材が触媒として機能し、触媒によりNOxを除去する技術が開示されている。CaO含有量が5〜50重量%であるCaO−FexO系複合酸化物を主成分とする触媒であり、窒素酸化物を還元または分解して窒素酸化物を除去する技術である(特許文献1)。
また、炭材表面に、石灰系原料由来のCaを36質量%以上含有する被覆物を前記炭材に対して2質量%超かつ50質量%未満の割合で被覆した表面被覆炭材を、焼結燃料として配合炭中に含める技術が開示されている(特許文献2)。
また、焼結鉱の製造方法において、固体燃料の表面を、CaO成分系を30質量%以上含有する製鋼スラグ微粉で、厚さ50μm以上250μm以下に覆った状態で、該固体燃料を焼結パレット上に装入することにより、焼結時に前記焼結パレット上で前記固体燃料が燃焼する際のNOx発生を抑制する技術が開示されている(特許文献3)。
特開平8−60257号公報 特許第4870247号公報 特開2012−36464号公報
しかしながら、特許文献1では、上記微細コークス粒体と上記微粉末触媒とを混合した
造粒体(P型)によるNOxの除去技術の場合、1,000℃以下の低温領域でのNOx
の低減効果が小さいという問題がある。後述するように、コークスの燃焼によるNOxは
、低温領域で多く発生する。そのため、造粒体(P型)の中の微細コークス粒体が低温領
域で燃焼してNOxが多量に発生し、NOx除去の効果が小さくなると考えられる。一方
、粗コークス粒体の表面に上記触媒を被覆した造粒体(S型)によるNOxの除去技術の
場合、コークス表面を触媒で十分に被覆してしまうと、コークスの燃焼速度が遅くなり、焼結機の生産性を阻害する。このため、コークスの表面の一部が露出するようにコークスに触媒を被覆せざるを得ず、NOx除去の効果が低下するという問題がある。
特許文献2に記載の発明は、粗コークス粒体の表面被覆材は、Caを36質量%以上含有することに特徴があり、表面被覆材のFexOの組成については記載がない。
特許文献3に記載の発明は、固体燃料の表面を、製鋼スラグ微粉で被覆する効果を以下のようにしている。即ち、焼結原料の焼結時に、固体燃料の近傍でカルシウムフェライト(CaO−Fe)を生成でき、このカルシウムフェライトには、固体燃料の燃焼時に発生するNOxの還元作用がある。NOxの一部をNに分解できるため、焼結原料の焼結時に発生する排ガス中のNOx量を低減できるとする。しかし、カルシウムフェライトを生成するための製鋼スラグ微粉の組成(CaOとFexO)についての言及がなく、適切な製鋼スラグの組成が不明であるという問題がある。適切な製鋼スラグの組成は、粗コークス粒体の表面被覆材の溶融温度の観点からの検討が必要であり、この記載がない。
本発明の目的は、(1)低温領域でのNOxの発生を抑制し、かつ、(2)焼結機の生産性を阻害することのない焼結鉱の製造方法を提供することである。
(1)鉄鉱石、焼結ダスト、返鉱及び副原料から成る原料に造粒剤及び水を加えて混合・造粒し、造粒した原料を、被覆物で表面被覆した表面被覆炭材を用いて焼成する焼結鉱の製造方法であって、
前記表面被覆炭材の被覆物の組成は、CaO/(CaO+FeO)の質量比が0.1以上0.6以下であり、前記表面被覆炭材の被覆物は、CaO/(CaO+FeO)の質量比が0.6以下の脱硫スラグが含まれることを特徴とする焼結鉱の製造方法。
但し、FeO含有量は、金属Fe含有量をFeOに換算したものを含む。
(2)前記表面被覆炭材の被覆物は、石灰系原料が含まれることを特徴とする(1)に記載の焼結鉱の製造方法。
(3)前記石灰系原料が、生石灰または水酸化カルシウムであることを特徴とする(2)に記載の焼結鉱の製造方法。
低温領域でのNOxの発生を抑制し、焼結機の生産性を阻害することのない炭材燃焼制御による焼結NOxの低減を図ることができる。
NOx転換率と温度の関係を示す図。 コークス粒径とNOx発生量の関係を示す図。 表面被覆コークスのNOx低減メカニズムを説明する図。 CaO-FeO系状態図。 本願発明のフローを示す図。 実施例における表面被覆コークスの製造工程を示す図。 焼結鍋試験装置の概略図.
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明する。
コークス燃焼によるNOx転換率と温度の関係を図1に示す。ここで、NOx転換率は、燃焼した燃料中の窒素原子がNOxに転換した割合(モル百分率)である。
NOxは、主に炭材中の窒素が焼結時に酸化して生成する。特に、図1に示されるよう
に、NOxは、1,000℃以下の低温で多く生成することが確認されている。したがって、NOxの生成を抑制するためには、炭材を極力、高温で燃焼させることが重要である。
ここで、炭材は、コークス、無煙炭及びその他の焼結鉱製造に用いられる固体燃料を示す。
また、炭材中の微粉は、粒径が小さいので低温で燃焼し、NOxを増大させる。炭材粒度(コークス粒径)とNOx発生量との関係を図2に示す。炭材中の微粉は、燃焼速度が速く、低温で燃焼が完了するため、NOxを増大させると考えられる。そのため、粒径が0.5mm以下の微粉炭材を除去することができれば、NOx発生量を低減できると考えられる。
具体的には、焼結工程のNOx発生量をより低減するために、粒径0mm超0.5mm未満の炭材(粒子)が20質量%以下であることが望ましい。一方、炭材の粒径が大きくなりすぎると、燃焼速度が低下し、低温領域での燃焼時間が長くなりやすく、NOx低減効果が飽和する。
炭材中から微粉(例えば、0.5mm未満)を除去したとしても、NOx発生を抑制するためには、炭材をできる限り高温燃焼させる必要がある。そのため、炭材の表面を高温領域で溶融する被覆物層(被覆物)で覆い、低温領域で周囲の大気中の酸素を遮断できれば、NOx発生を抑制することができる。
特許文献1には、CaO含有量が5〜50重量%のCaO−FexO系複合酸化物を表面に被覆した炭材を用いて、CaO−FexO系複合酸化物の触媒作用により炭材の燃焼時に生成するNOxを還元または分解して除去することが開示されている。しかしながら、CaO−FexO系複合酸化物は、石灰系原料と鉄鉱石とを溶融し成型して製造されるため、通常の焼結で副原料として使用される石灰系原料に比べて高価である。
本実施形態では、上記のような高価な酸化物を用いずに、石灰系原料と製鉄所内の精錬工程で発生する製鋼スラグを用いる。製鋼スラグの中に、CaO−FeOが含まれており、炭材の被覆材として安価に入手できる。
製鋼スラグは、製鉄所の製鋼工程で、転炉等に溶銑、屑鉄及び副原料(生石灰、ドロマイト、酸化鉄、ほたる石等)を装入し、酸素を吹き込み、銑鉄から、C,Si,Mn,P,S等の不純物を除去し、溶鋼を製造する際に発生するスラグである。転炉等の精錬炉は、精錬時間が短いため、生石灰の一部は、滓化することなくスラグ中に残存する。
転炉等の精錬炉の負荷を軽減し、生産性を向上させるために、溶銑を転炉等で精錬する前に脱珪、脱硫及び脱燐等の予備処理が行われることがある。製鋼スラグには、溶銑の予備処理で発生する脱珪スラグ、脱硫スラグ及び脱燐スラグ等も含まれる。また、溶銑の予備処理が十分に行われると、転炉等は、脱炭が主となり、この場合は、脱炭スラグが発生する。また、転炉等の精錬工程で、脱硫・脱燐した後にスラグを排滓することもあり、この場合のスラグは、脱硫、脱燐スラグとなる。
脱珪スラグは、製鉄所の高炉から出銑した溶銑に集塵ダスト、粉鉄鉱石等を吹き込み、粉鉄鉱石等に含まれる酸素により銑鉄中の珪素を酸化して除去する脱珪工程で発生する。CaOは少なく、SiO、Fe等が多く含まれている。
脱硫スラグは、ソーダ灰(NaCo)、カーバイド(CaC)、生石灰(CaO)等を溶銑に吹き込み、銑鉄中の硫黄(S)を除去する脱硫工程で発生するスラグである。
CaOは多く、金属鉄(M.Fe)も多く含まれている。硫黄(S)と共に脱燐(P)を行う場合には、生石灰(CaO)等の他に、集塵ダスト、粉鉄鉱石等も同時に吹き込む。
脱炭スラグは、予備処理が行われた溶銑を転炉等の精錬炉に入れ、酸素を吹き込んで主に銑鉄中の炭素を除去する精錬工程で発生するスラグである。未滓化のCaOを多く含んでいる。
以上のように、製鋼スラグには、精錬工程により、さまざまな組成のさまざまなスラグが発生し、これらスラグをうまく利用することが重要である。
表1に代表的な製鋼スラグの成分例と、他のCaO、FeO源との成分の比較を示す。
Figure 0006167852
FeOは、化学分析で計測されるFeOと金属鉄からのFeO変換を考慮した。即ち、金属鉄は、焼結過程の液相生成段階ではFeOまで酸化されるので、金属鉄由来のFeO量を下記の式(1)で計算し、この金属由来のFeOと初めからFeOとして存在していた量を加算した。
(数式1)
換算FeO(%)=M-Fe(%)×(55.8+16)/55.8+FeO(%)・・・(1)
本発明においては、炭材の表面被覆材として安価な製鋼スラグを用いるが、融点の低い表面被覆材を用いることを特徴としている。その目的は、(1)低温領域(1200℃未満)では、コークスの表面被覆層によりコークス燃焼を阻止し、NOxの発生を抑制すること、(2)高温領域(1200℃以上)では、融点の低い表面被覆層を溶解させ、露出したコークスのソリューションロス反応により生成したCOガスによりNOxを還元し、NOxの発生を抑制すること、である。
図3により、表面被覆コークスのNOx低減メカニズムを説明する。
表面被覆コークスの効果は、図3に示す被覆効果と剥離効果に大別される。焼結プロセスで発生するNOxはFuel/NOxとされ、サーマルNOxとは逆に、高温域においてNOx発生が抑制される。この基本的な機構は次のように考えられている。
図3において、低温領域(1200℃未満)では、コークスをCaO系原料とFeOから成る被覆層で被覆しておくと、表面被覆材がコークスと酸素との接触を妨害してコークス燃焼そのものを抑制するので、NOxの生成も抑制される。これが、被覆効果である。
一方、高温領域(概ね1200℃以上)では、被覆材は、融点に近ずき液相の生成を開始する。液相生成により、被覆層は流動化して剥離し、本格的なコークス燃焼が開始するが、すでに高温領域であるので、ソリューションロス反応が活発化しているため、NOx生成は抑制される。すなわち、高温域では、コークス表層部においてソリューションロス反応(C+CO2⇒2CO)が活発になり、多量に発生したCOガスがコークス粒子の近傍でコークス燃焼にともなって生成する窒素化合物を還元することで、NOx生成が抑制される。ここに、ソリューションロス反応は、概ね1000℃以上で活発になる。
本願発明においては、CaOの一部をFeOに置換して、液層化の温度を約1200℃から約1100℃へ低下させる(図4)。この被覆剥離開始温度が1100℃に低下しても、すでにソリューションロス反応が活発化しており、NOx還元効果が低下することはない。逆に、被覆層をFeO-CaO系とすることで、被覆層の液相比率と流動性が高まり、被覆層の剥離速度が上昇する。コークスの急激な燃焼を促進して、よりコークス粒近傍のCO/CO比を高め、さらにNOxが低減すると考えられる。これが、剥離効果であり、本願発明の骨子である。
図4にCaO-FeO系状態図を示す。表面被覆材としては、溶融温度が低いことが望ましい。図4において、共晶点Pは、CaO/(CaO+FeO)が0.26であり、共晶点の溶融温度は最も低く、表面被覆材の組成として最も好ましい。CaO/(CaO+FeO)がQ点の10質量%より小さい場合、固相線Aが急上昇し固相が多くなる。したがって、表面被覆材のCaO/(CaO+FeO)は、0.1以上が好ましい。
また、CaO/(CaO+FeO)の上限は、固相と液相の共存範囲が広く、判断が難しい。そこで、後述する焼結鍋試験を実施し、0.6が好ましいことが分かった。
本発明に係る表面被覆炭材の被覆物の組成は、CaO/(CaO+FeO)が0.1以上0.6以下であり、0.26が最も好ましいが、前記製鋼スラグは、各種の異なるプロセスにより発生するため、CaO/(CaO+FeO)はそれぞれのスラグで変動する。CaO/(CaO+FeO)が、0.1未満の場合は、製鋼スラグに石灰系原料を加えることにより、0.1以上にすることができる。また、0.26以下の場合も、石灰系原料を加えることで、CaO/(CaO+FeO)が0.26の最適の表面被覆炭材を得ることができる。一方、CaO/(CaO+FeO)が0.6を超える場合は、CaO含有量が多すぎ、表面被覆炭材として利用することはできない。
製鋼スラグは、0.1mm以下に粉砕するのが好ましい。表面被覆材として効率的に作用させるためである。
製鋼スラグに加える石灰系原料としては、生石灰の他に水酸化カルシウムが、より好ましい。水酸化カルシウムはバインダーとなり炭材表面に密着した被覆層を形成するため、配合原料との混合時や、焼結機への原料装入までの搬送過程での炭材表面の被覆物の脱離が抑制できるためである。
本願発明のフローを図5に示す。
配合原料を原料槽14から切り出し、一次ミキサー15及び二次ミキサー16で順次混合、造粒を行う。ここで、配合原料とは、表面被覆炭材の製造に用いられる原料を除いた原料であり、床敷鉱は除く。
次に、表面被覆コークスは、コークス槽11より切り出した粒径0.5mm以上の粗粒コークスを核粒子として、消石灰槽12及び製鋼スラグ槽20から切り出された消石灰及び製鋼スラグを造粒機13に投入し、さらに、パンペレタイザー18で造粒し表面被覆コークス19を製造する。表面被覆コークス19は、二次ミキサー16の後半で、一次ミキサー15及び二次ミキサー16で混合、造粒された原料に添加、混合される。この場合は、表面被覆コークス19の混合を他原料の混合、造粒後に行う後添加である。配合原料を混合、造粒する際に表面被覆炭材を添加すると、炭材表面の被覆層が崩壊、剥離されてしまうことを避けるために、表面被覆コークスは、後添加が好ましい。
上記で、石灰系原料を消石灰として説明したが、生石灰の場合は、消化機により水を加え水和反応後の消石灰を用いることが、好ましい。生石灰の水和反応促進と発塵防止のためである。石灰系原料の生石灰又は消石灰は、バインダー機能を有しているので、炭材表面に密着した被覆層が形成され、配合原料との混合時や、焼結機への原料装入までの搬送過程で炭材表面の被覆物の脱離を抑制し、焼結時に発生するNOxをより安定的に低減することができる。
粗粒コークスを製鋼スラグ及び石灰系原料と混合、造粒する方法は、ドラムミキサー、遠心力利用造粒機その他の混合、造粒機であればよい。
次に、本発明の実施例について説明するが、本発明は、これに限られるものではない。
(被覆炭材の準備)
脱硫スラグ、脱炭スラグ、脱珪スラグ及び生石灰を用い、粉コークスに対し10質量%の被覆層を形成した。いずれのスラグも0.1mm以下に微粉砕されている。そして、被覆層のCaO/(CaO+FeO)を変更し、被覆層の組成によるNOx低減効果を調査した。
実験に用いた表面被覆コークスの製造フローを図6に示す。粉コークスと生石灰を万能混練機21により3分間混練し、その後小型ドラムミキサー22により3分間造粒し、水分13.5%の表面被覆コークスを製造した。
(焼結鍋試験)
実施に用いた焼結鍋試験装置の概略図を図7に示す。
この焼結鍋試験装置は、点火炉1、焼結鍋2、風箱3、ブロアー4及び分析計5を備える。
この焼結鍋試験装置では、焼結鍋2に試験体となる表面被覆炭材を装入し、点火炉1で点火して表面被覆炭材を加熱する。同時にブロアー4を起動して、風箱3を介して焼結鍋2で生じた排気ガスを排出し、この排気ガスを分析計5で分析する。
焼結鍋2の直径は、300mm、層高600mmであり、排ガスはCO,CO,O,NOx,SOxを分析した。鉱石とコークス等に水分7.5質量%を外添し、直径1,000mmのドラムミキサーを用いて4分間、混合、造粒した。
混合、造粒した配合原料を焼結鍋試験装置に充填し、点火90秒、吸引負圧15kPa一定の条件で焼成した。焼成中は、層高の異なる3ヶ所で焼結層内の温度測定と排ガス中のNOxの濃度を測定した。試験に用いた原料配合を表2に示し、コークスの粒度分布を表3に示す。
Figure 0006167852
Figure 0006167852
鍋試験によるテスト結果を表4に示す。
ベースは、粉コークスに表面被覆をしない場合である。
実施例1及び比較例1、比較例2は、粉コークスに対し被覆層厚を一定(10質量%)とし、被覆層の組成を変更した。被覆層の組成は、生石灰由来のCaOと製鋼スラグ由来のCaO質量を50:50の一定とし、FeO質量を調整して、CaO/(CaO+FeO)を変えた。被覆層のCaO/(CaO+FeO)は、0.566(実施例1)、0.889(比較例1)及び0.701(比較例2)である。
鍋試験の結果、CaO/(CaO+FeO)が0.566の実施例では、排ガス中のNOx濃度は、109.3ppmで、低く、目標値(110ppm)を達成したが、比較例1及び比較例2は、目標値をクリアーすることができなかった。
Figure 0006167852
低温領域でのNOxの発生を抑制し、焼結機の生産性を阻害することのない炭材燃焼制御による焼結NOxの低減を図ることができる。
1…点火炉、2…焼結鍋、3…風箱、4…ブロアー、5…分析計、11…コークス槽、12…消石灰槽、13…造粒機、14…原料槽、15…一次ミキサー、16…二次ミキサー、18…パンペレタイザー、19…表面被覆コークス槽、20…製鋼スラグ槽、21…万能混練機、22…小型ドラムミキサー。

Claims (3)

  1. 鉄鉱石、焼結ダスト、返鉱及び副原料から成る原料に造粒剤及び水を加えて混合・造粒し、造粒した原料を、被覆物で表面被覆した表面被覆炭材を用いて焼成する焼結鉱の製造方法であって、
    前記表面被覆炭材の被覆物の組成は、CaO/(CaO+FeO)の質量比が0.1以上0.6以下であり、前記表面被覆炭材の被覆物は、CaO/(CaO+FeO)の質量比が0.6以下の脱硫スラグが含まれることを特徴とする焼結鉱の製造方法。
    但し、FeO含有量は、金属Fe含有量をFeOに換算したものを含む。
  2. 前記表面被覆炭材の被覆物は、石灰系原料が含まれることを特徴とする請求項1に記載の焼結鉱の製造方法。
  3. 前記石灰系原料が、生石灰または水酸化カルシウムであることを特徴とする請求項2に記載の焼結鉱の製造方法。
JP2013224563A 2013-10-29 2013-10-29 焼結鉱の製造方法 Active JP6167852B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013224563A JP6167852B2 (ja) 2013-10-29 2013-10-29 焼結鉱の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013224563A JP6167852B2 (ja) 2013-10-29 2013-10-29 焼結鉱の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015086419A JP2015086419A (ja) 2015-05-07
JP6167852B2 true JP6167852B2 (ja) 2017-07-26

Family

ID=53049552

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013224563A Active JP6167852B2 (ja) 2013-10-29 2013-10-29 焼結鉱の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6167852B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7187971B2 (ja) * 2018-10-24 2022-12-13 日本製鉄株式会社 焼結鉱の製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3555189B2 (ja) * 1994-08-12 2004-08-18 株式会社神戸製鋼所 鉄鉱石焼結機操業方法
JP5423611B2 (ja) * 2010-08-09 2014-02-19 新日鐵住金株式会社 焼結鉱の製造方法
JP5617766B2 (ja) * 2011-06-08 2014-11-05 新日鐵住金株式会社 炭材の改質処理設備

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015086419A (ja) 2015-05-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101311575B1 (ko) 소결광의 제조 방법
TWI495730B (zh) The method of recovering slag from iron and steel phosphorus
JP4683427B2 (ja) 石灰系精錬用フラックス
JP4683428B2 (ja) 石灰系精錬用フラックスおよびその製造法
JP5343506B2 (ja) 溶銑の脱燐方法
RU2669653C2 (ru) Способ производства гранулированного металлического железа
JP5817629B2 (ja) 微粉造粒炭材を用いた焼結鉱の製造方法
JP6167852B2 (ja) 焼結鉱の製造方法
JP5856185B2 (ja) 溶銑を脱リンするための剤の使用
JP5703913B2 (ja) 焼結鉱の製造方法
JP5061598B2 (ja) 溶銑の脱硫方法
JP5621653B2 (ja) 焼結鉱製造用の改質炭材及び改質炭材を用いた燒結鉱の製造方法。
JP2006290925A (ja) 焼結用粒状燃料及びその製造方法
JP4639943B2 (ja) 溶銑の脱硫方法
JP6369699B2 (ja) 溶銑脱硫スラグからの精錬用フラックスの回収方法および溶銑の脱りん・脱硫方法
JP5995004B2 (ja) 焼結原料の製造方法
CN109181808A (zh) 一种铁矿烧结过程氮氧化物减排方法
JP5995005B2 (ja) 焼結原料の製造方法
JP2011058046A (ja) 溶銑の脱燐処理方法
JP4768921B2 (ja) 高微粉炭吹込み低Si高炉操業方法
JP4311098B2 (ja) 溶鋼の製造方法
JPH1171611A (ja) 金属精錬用石灰系フラックス
JP4751010B2 (ja) 高炉操業方法
RU2643292C2 (ru) Способ производства стали в дуговой сталеплавильной печи
JP2010255054A (ja) 溶銑の脱燐処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160603

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170314

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170405

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170530

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170612

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6167852

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350