JP6164467B2 - 集合住宅の構造 - Google Patents

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Description

本発明は、いわゆるトライスター型の集合住宅の構造に関する。
集合住宅などにおいては、平面視で三方に延びるウィング部を備えたいわゆるトライスター型のものが知られている。トライスター型の集合住宅は、大型の集合住宅を建設する場合に、事業収支上、非常に効率が良い。また、トライスター型の集合住宅は、敷地の形状に合わせて回転させることで、敷地境界からの離隔距離を確保しやすいため、不整形な敷地にも適した形状といえる。
しかし、トライスター型の集合住宅は、耐震性を向上するために、躯体を高強度に構築しなければならない。この場合、部屋内に柱、梁などが突出し、外周部の柱梁が大きくなってしまう。そのため、高層住宅とした場合に眺望が十分に得られず商品性が損なわれてしまうという問題があった。
そこで、特許文献1には、連続耐震壁を平面的に三角形に配置し、この三角形の部分の外周に、居住空間を設けることで、居住空間の外周部を小さな柱及び梁で構成して、居住空間の外周側に大きな窓を確保可能な建築物が提案されている。
特開平6−129135号公報
トライスター型の超高層集合住宅は、その構造上、鉛直方向に延びる中心軸回りに捩じれ易い性質を有している。この捩じれは、上述した連続耐震壁を三角形状に配置する技術を用いたとしても、十分に抑制することはできない。
この捩じれを抑制するためには、一般に、外周架構、特にウィング部の先端側の外周に配される柱のスパンを短くするなどして固めることが有効とされている。
一方で、トライスター型の集合住宅においては、外周の柱のスパンを短くした場合、住戸の部屋割りが難しくなるという課題がある。
また、トライスター型の集合住宅においては、住戸を販売する上で、ウィング部の先端側の住戸の眺望を最もよくすることが望まれている。
つまり、捩じれの抑制を考慮すると、ウィング部の先端側における柱の間隔を最も小さくする必要があるため、これら柱によってウィング部の先端側の住戸における眺望が損なわれ商品性が低下してしまう。
そこでなされた本発明の目的は、捩じれを抑制しつつ、住戸の部屋割りを容易に行うことができ、さらに眺望を確保して商品性を向上できる集合住宅の構造を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明は、平面視で三方に突出するウィング部を備え、該ウィング部の外周に架構として所定間隔で複数の柱が配された集合住宅の構造であって、前記複数の柱のうち、前記ウィング部の先端部から少なくとも一つ内側の同一スパンに該ウィング部の幅方向に対向するように設けられ、前記ウィング部の先端部に配される柱よりも大型に形成される一対の第1捩じれ抑制柱と、前記第1捩じれ抑制柱どうしの間に互いに所定間隔をあけて配され、前記ウィング部の先端部に配される柱よりも大型に形成される一対の第2捩じれ抑制柱と、該一対の第2捩じれ抑制柱どうしの間に渡るように取り付けられる第1制震装置と、を備えることを特徴としている。
この集合住宅の構造は、平面視で三方に突出するウィング部の幅方向で、一対の第1捩じれ抑制柱と、一対の第2捩じれ抑制柱とが同一直線上に配置されるので、ウィング部の先端部から少なくとも一つ内側の同一スパンにおいて、周囲よりも相対的に強度が高い部分を形成して、建物の振動とりわけ捩じれ方向への振動を抑制することができる。また、第2捩じれ抑制柱の間に取り付けられた第1制震装置によって上記振動を減衰させることができる。
これにより、ウィング部の先端部における柱のスパンを短縮することなしに建物の捩じれを抑制できる。また、ウィング部の先端部における眺望を確保して商品性を向上できる。
また、前記一対の第2捩じれ抑制柱は、同一スパンに配された前記一対の第1捩じれ抑制柱を結んだ直線上に配されていてもよい。
また、本発明は、平面視で三方に突出するウィング部を備え、該ウィング部の外周に架構として所定間隔で複数の柱が配された集合住宅の構造であって、前記複数の柱のうち、前記ウィング部の先端部から少なくとも一つ内側の同一スパンに該ウィング部の幅方向に対向するように、かつ、前記ウィング部の幅方向略中央部に設けられ、前記ウィング部の先端部に配される柱よりも大型に形成される一対の第2捩じれ抑制柱と、該一対の第2捩じれ抑制柱どうしの間に渡るように取り付けられる第1制震装置と、を備えることを特徴としている。
また、前記三方に突出するウィング部の各基部が接続される中央部に、平面視で環状に配される複数の耐震壁と、周方向で隣り合う前記耐震壁どうしの間に渡るように取り付けられる第2制震装置と、を備えていてもよい。
これにより、耐震壁が平面視で環状に配されることで、中央部の強度が高まり、各ウィング部の振動を環状に配された耐震壁により抑制することができる。また、環状に配された複数の耐震壁の間に設けられた第2制震装置によって、建物の振動を減衰させることができる。その結果、上記第1捩じれ抑制柱、第2捩じれ抑制柱、および、第1制震装置との相乗効果により建物に捩じれが発生することを更に抑制することができる。
また、前記第1制震装置および前記第2制震装置は、屋根付近を除く階に設けられていてもよい。
また、前記第1制震装置と前記第2制震装置との少なくとも一方は、境界梁型の制震ダンパーであってもよい。
これにより、第1、第2制震装置が大型化することを防止できる。その結果、住戸の部屋割りなどの設計自由度を向上できる。
また、前記ウィング部の幅方向中央部には、前記ウィング部の基部から前記第2捩じれ抑制柱まで延びるように大梁が設けられていてもよい。
また、前記柱の下端と基礎との間に免震装置を備えていてもよい。
これにより、建物全体の地震による揺れを抑制するとともに、建物が捩じれることを更に抑制することができる。
本発明によれば、捩じれを抑制しつつ、住戸の部屋割りを容易に行うことができ、さらに眺望を確保して商品性を向上することが可能となる。
本発明の実施形態における集合住宅の平面図である。 上記集合住宅の断面図であって、(a)は、図1のA−A線に沿う断面図、(b)は、図1のB−B線に沿う断面図である。 境界梁型ダンパーの一例を示す正面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明による集合住宅の構造を実施するための形態を説明する。しかし、本発明はこの実施形態のみに限定されるものではない。
図1は、集合住宅の平面図、図2は、集合住宅の断面図である。
本実施形態の集合住宅1は、超高層集合住宅である。図1に示すように、集合住宅1は、複数のウィング部2と、中央部3とを備えている。
ウィング部2は、平面視で三方に突出するように配されている。より具体的には、3つのウィング部2は、中央部3から放射状に突出するように形成されている。隣り合うウィング部2どうしの周方向の角度は略同一角度となっている。また、ウィング部2は、ウィング部2の突出する長さよりも短い略一定の幅寸法とされている。これらウィング部2の先端部5には、ウィング部2が延びる方向と略直交する方向に延びる端面6が形成されている。ここで、上記「先端部」とは、端面6から基部側に一つ内側のスパンまでの範囲である。
各ウィング部2は、それらの外周部に架構を構成する柱7を備えている。これら柱7は、鉄筋コンクリート等よりなり、上下方向に延びるように形成されている(図2参照)。これら柱7は、主にウィング部2の外周部に配され、隣り合う柱7どうしが所定の間隔をあけて配されている。上記外周部に配される柱7のうち、ウィング部2の幅方向両側に配される柱7は、端面6から略等距離となるスパン(以下、単に同一スパンと称する)でそれぞれ配されている。また、先端部5の端面6において、柱7は、ウィング部2の幅方向中央部とその両側にそれぞれ配されている。上記外周部に配される隣り合う柱7どうしの間には、それぞれ架構を構成する梁8が渡されている。
上記ウィング部2の外周部に設けられる複数の柱7は、一対の第1捩じれ抑制柱9を含んでいる。これら第1捩じれ抑制柱9は、外周部で隣り合う柱7よりも強度を高くするべく、大型に形成されている。より具体的には、本実施形態の第1捩じれ抑制柱9は、その外側面の面積を、隣り合う他の柱7と同一としつつ上記柱7よりも幅方向内側に延びて、その断面積が大きく形成されている。
一対の第1捩じれ抑制柱9は、ウィング部2の先端部5から基部側に向かって1つ目の同一スパンに設けられている。本実施形態においては、第1捩じれ抑制柱9が、1つ目の同一スパンに設けられる一例を示したが、先端部5から少なくとも1つ内側の同一スパンに設けられていればよい。換言すれば、ウィング部2の先端部5から1つ内側のスパンと、最も基部側のスパンとの間の同一スパンに設けられていればよい。この場合、鉛直方向に延びる建物の中心軸回りの捩じれを抑制するという点においては、より先端部5側の同一スパンに第1捩じれ抑制柱9を配することが好ましい。
ウィング部2は、更に一対の第2捩じれ抑制柱10を備えている。
各第2捩じれ抑制柱10は、平面視で第1捩じれ抑制柱9と略同一の断面形状とされ、一対の第1捩じれ抑制柱9よりも、ウィング部2の幅方向内側に配されている。より具体的には、一対の第2捩じれ抑制柱10は、同一スパンに配された一対の第1捩じれ抑制柱9を結んだ直線上に、互いに所定間隔をあけて配されている。また、これら第2捩じれ抑制柱10は、ウィング部2の幅方向の略中央部に配置されている。第2捩じれ抑制柱10どうしの間隔は、第1捩じれ抑制柱9と第2捩じれ抑制柱10との間隔よりも短くされている。また、第1捩じれ抑制柱9と第2捩じれ抑制柱10とは、梁8を介して接続されている。
上記第2捩じれ抑制柱10どうしの間には、第1捩じれ抑制柱9と第2捩じれ抑制柱10とからなるフレーム11に加わる建物の振動を減衰させる第1制震装置12が取り付けられている。さらに、上記ウィング部2の幅方向中央部13には、ウィング部2の基部から上記第2捩じれ抑制柱10まで延びるように大梁14が設けられている。さらに、大梁14と直交する水平方向に複数の小梁15が延びている。ここで、上記ウィング部2は、先端部5から少なくとも一つ内側のスパンにおいて、ウィング部2の幅方向中央部13に廊下などの供用部が配される。つまり、上述した第2捩じれ抑制柱10および第1制震装置12は、それぞれ集合住宅1の共用部に配されることとなる。なお、本実施形態における第1制震装置12としては、詳細を後述する境界梁型の制震ダンパーが用いられている。
中央部3は、集合住宅1の軸中心周りを形成する部分である。この中央部3には、上述した3つのウィング部2の基部側がそれぞれ接続されている。中央部3は、その中心付近に、周囲よりも高強度に形成されるコア部20を有している。このコア部20は、平面視で環状に配される複数のコアウォール(耐震壁)21、より具体的には、3つのコアウォール21を備えている。これら3つのコアウォール21は、鉄筋コンクリート等よりなり、主板部22と、この主板部22の幅方向両側から内側に向かって延びる側壁部23とにより形成されている。
コアウォール21は、各主板部22の表裏面に直交する方向が、周方向で隣り合うウィング部2の中間位置を向くように配されている。これら3つのコアウォール21は、それぞれ周囲の他の壁部(図示せず)よりも十分に肉厚に形成されている。つまり、コアウォール21は、主板部22および側壁部23により屈曲形状とされ、かつ、他の壁部よりも肉厚に形成されることで、コア部20の周囲に配される架構よりも大幅に強度が向上されている。
さらに、隣り合うコアウォール21どうしの間には、建物の振動を減衰させる第2制震装置24が設けられている。これら第2制震装置24も、上述した第1制震装置12と同様に、境界梁型制震ダンパーにより構成されている。また、各第2制震装置24は、三方に延びるウィング部2の幅方向中央部の近傍に配されている。なお、各コアウォール21の主板部と側壁部とにより囲まれる内側領域には、エレベータ用のピットが配置されている。
図2(a),(b)に示すように、上述した第1制震装置12、および、第2制震装置24は、屋根25付近を除く階に設けられている。このように第1制震装置12と第2制震装置24とが設けられていることで、第1捩じれ抑制柱9と第2捩じれ抑制柱10とからなるフレーム11とコアウォール21とを介して加わる建物の振動を十分に減衰させることが可能となっている。また、第1制震装置12と第2制震装置24とが屋根25付近に配されていないため、第1制震装置12と第2制震装置24とが動作する際に屋根25に負担がかかることを防止している。
また、本実施形態の集合住宅1においては、複数の柱7(第1捩じれ抑制柱9を含む)の下端部26、および、第2捩じれ抑制柱10の下端部27と、基礎28との間に免震装置30が装着されている。これら免震装置30としては、例えば、ゴムと鋼板とを上下方向に積層した積層ゴムアイソレータを備えたものを用いることができる。これら免震装置30を設けることで、第1捩じれ抑制柱9および第2捩じれ抑制柱10において、更なる振動減衰効果を得ることができる。
本実施形態におけるコアウォール21は、各下端部31が一体化されている。そして、コアウォール21の下端部31と、基礎28との間には、ダンパーを備える複数の免震装置32が装着されている。これら免震装置32を設けることで、コアウォール21において、更なる振動減衰効果を得ることができる。
上記免震装置30,32に対して、振動を減衰させるダンパーを組み合わせても良い。このダンパーとしては、下端部26,27,31と基礎28との間を上下方向で接続する鉛部材を用いることができる。また、鉛部材は、ゴムアイソレータを上下に貫通させるなどして配置するようにしても良い。さらに、上記ダンパーを備える免震装置30,32を建物の外周に配置する一方で、上記ダンパーを備えていない免震装置30,32を建物の外周よりも内側に配置するなどしても良い。つまり、ダンパーを有する免震装置30,32とダンパーを有さない免震装置30,32を組み合わせ、適所にダンパーを有する免震装置30,32を配置するようにしてもよい。
図3は、第1制震装置12および第2制震装置24を構成する境界梁型のダンパーの一例を示す正面図である。
上述したように、この実施形態における第1制震装置12と第2制震装置24とは、それぞれ境界梁型のダンパーからなる。第1制震装置12と第2制震装置24との基本的な構造は同一であるため、以下の説明においては第1制震装置12に用いられる境界梁型のダンパーについてのみ説明し、第2制震装置24に用いられる境界梁型のダンパーの説明を省略する。
図3に示すように、実施形態における第1制震装置12は、鉄筋コンクリート等よりなる第2捩じれ抑制柱10どうしの間に架け渡される短スパン梁として用いられている。
第1制震装置12は、H形鋼34と第2捩じれ抑制柱10との取り合い部を覆う鉄筋コンクリート35を備えている。H形鋼34は、両端部に一般鋼材からなる部材36と、長手方向中央部に配される軟鋼パネル37と、を備えている。H形鋼34は、長手方向中央部のウェブ38に開口部39が形成され、この開口部39のウェブ38側の両側部に、上下フランジ40と略同一幅で、かつ、略同一高さを有するリブプレート(図示せず)が設けられている。さらに、H形鋼34は、リブプレート間で、かつ、上下フランジ40間となる開口部39に、軟鋼パネル37が取り付けられている。この軟鋼パネル37は、そのパネル面がウェブ面と一致するようにして開口部39に取り付けられ、溶接等により剛となるようにH形鋼34に対して一体的に結合されている。
鉄筋コンクリート35は、主筋41と、あばら筋42と、コンクリート43とを備えている。主筋41は、H形鋼34と略平行に配され、上記軟鋼パネル37とは反対側に配される端部側が、第2捩じれ抑制柱10の柱面にまで延びている。また、鉄筋コンクリート35は、H形鋼34における軟鋼パネル37と部材36との境界部から第2捩じれ抑制柱10との取り合い部までを根巻きするように設けられている。これにより、第1制震装置12と、第2捩じれ抑制柱10とが、剛となるように結合されている。そして、上記のように第1制震装置12が構成されていることで、地震等が生じた際に、上記軟鋼パネル37がせん断変形を起こして振動エネルギーを吸収するようになっている。
ここで、軟鋼パネル37をせん断変形させて振動エネルギーを吸収するため、上記第2捩じれ抑制柱10どうしの間隔は、可能な限り短く形成することが好ましい。このようにすることで、迅速に軟鋼パネル37をせん断変形させることができる。なお、軟鋼パネル37は、H形鋼34の部材36よりも降伏点の低い鋼材で形成されていればよく、軟鋼に限られるものではない。例えば、極軟鋼や一般鋼からなるパネルを用いても良い。また、第1制震装置12を一例にして説明したが、第2制震装置24も同様の構成であり、上記「第2捩じれ抑制柱10」を「コアウォール21」に読み替えれば良い。
従って、上述した本実施形態の集合住宅1の構造によれば、平面視で三方に突出するウィング部2の幅方向で、一対の第1捩じれ抑制柱9と、一対の第2捩じれ抑制柱10とが同一直線上に配置されるので、ウィング部2の先端部から少なくとも一つ内側の同一スパンにおいて、周囲よりも相対的に強度が高い部分(面)を形成して建物の振動、とりわけ捩じれ方向への振動を抑制することができる。また、周囲よりも第1捩じれ抑制柱及び第2捩じれ抑制柱10が高強度であることで、第1捩じれ抑制柱9と第2捩じれ抑制柱10とからなるフレーム11に建物の振動が集中することとなるが、この建物の振動を第1制震装置12によって減衰させることができる。これにより、ウィング部2の先端部5における柱7のスパンを短縮することなしに建物の捩じれを抑制できる。また、住戸の部屋割りを容易に行うことができ、さらにウィング部2の先端部5における眺望を確保して商品性を向上できる。
さらに、コアウォール21が平面視で環状に配されることで、中央部3の強度が高まり、各ウィング部2の振動を環状に配されたコアウォール21により抑制することができる。また、環状に配された複数のコアウォール21の間に設けられた第2制震装置24によって、各コアウォール21を介して加わる建物の振動を減衰させることができる。その結果、上記第1捩じれ抑制柱9、第2捩じれ抑制柱10、および、第1制震装置12との相乗効果により建物に捩じれが発生することを更に抑制することができる。
さらに、第1制震装置12と第2制震装置24に境界梁型のダンパーを用いることで、第1制震装置12および第2制震装置24が大型化することを防止できる。その結果、住戸の部屋割りなどの設計自由度を向上できる。
また、下端26,27,31と基礎28との間に免震装置30,32が設けられているため、建物全体の地震による揺れを抑制するとともに、建物が捩じれることを更に抑制することができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の各実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、第1制震装置12および第2制震装置24として境界梁型のダンパーを用いる場合について説明したが、ブレース型、壁型、間柱型など、さまざまな形式の制震装置を用いてもよい。また、第1制震装置12と第2制震装置24とを異なる形式の制震装置としても良い。また、複数の第1制震装置12や、複数の第2制震装置24の中で、異なる形式の制震装置を混在させて用いてもよい。
各ウィング部2において、第1捩じれ抑制柱9を省略して第2捩じれ抑制柱10のみを設けるようにしても良い。
また、上記実施形態においては、第1制震装置12および免震装置30,32を設ける場合について説明したが、必要に応じて適宜設けるようにしてもよい。
さらに、第1制震装置12および第2制震装置24に用いる境界梁型のダンパーとして上記に説明したものは一例に過ぎず、適宜変更することが可能である。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
1 集合住宅
2 ウィング部
3 中央部
5 先端部
6 端面
7 柱
8 梁
9 第1捩じれ抑制柱
10 第2捩じれ抑制柱
11 フレーム
12 第1制震装置
13 幅方向中央部
14 大梁
15 小梁
20 コア部
21 コアウォール
22 主板部
23 側壁部
24 第2制震装置
25 屋根
26 下端部
27 下端部
28 基礎
30 免震装置
31 下端部
32 免震装置
34 H形鋼
35 鉄筋コンクリート
36 部材
37 軟鋼パネル
38 ウェブ
39 開口部
40 フランジ
41 主筋
42 あばら筋
43 コンクリート

Claims (8)

  1. 平面視で三方に突出するウィング部を備え、該ウィング部の外周に架構として所定間隔で複数の柱が配された集合住宅の構造であって、
    前記複数の柱のうち、前記ウィング部の先端部から少なくとも一つ内側の同一スパンに該ウィング部の幅方向に対向するように設けられ、前記ウィング部の先端部に配される柱よりも大型に形成される一対の第1捩じれ抑制柱と、
    前記第1捩じれ抑制柱どうしの間に互いに所定間隔をあけて配され、前記ウィング部の先端部に配される柱よりも大型に形成される一対の第2捩じれ抑制柱と、
    該一対の第2捩じれ抑制柱どうしの間に渡るように取り付けられる第1制震装置と、を備えることを特徴とする集合住宅の構造。
  2. 前記一対の第2捩じれ抑制柱は、同一スパンに配された前記一対の第1捩じれ抑制柱を結んだ直線上に配されていることを特徴とする請求項1に記載の集合住宅の構造。
  3. 平面視で三方に突出するウィング部を備え、該ウィング部の外周に架構として所定間隔で複数の柱が配された集合住宅の構造であって、
    前記複数の柱のうち、前記ウィング部の先端部から少なくとも一つ内側の同一スパンに該ウィング部の幅方向に対向するように、かつ、前記ウィング部の幅方向略中央部に設けられ、前記ウィング部の先端部に配される柱よりも大型に形成される一対の第2捩じれ抑制柱と、
    該一対の第2捩じれ抑制柱どうしの間に渡るように取り付けられる第1制震装置と、を備えることを特徴とする集合住宅の構造。
  4. 前記三方に突出するウィング部の各基部が接続される中央部に、平面視で環状に配される複数の耐震壁と、
    周方向で隣り合う前記耐震壁どうしの間に渡るように取り付けられる第2制震装置と、を備える請求項1から3の何れか一項に記載の集合住宅の構造。
  5. 前記第1制震装置および前記第2制震装置は、屋根付近を除く階に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の集合住宅の構造。
  6. 前記第1制震装置と前記第2制震装置との少なくとも一方は、境界梁型の制震ダンパーである請求項4又は5に記載の集合住宅の構造。
  7. 前記ウィング部の幅方向中央部には、前記ウィング部の基部から前記第2捩じれ抑制柱まで延びるように大梁が設けられていることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の集合住宅の構造。
  8. 前記柱の下端と基礎との間に免震装置を備える請求項1からの何れか一項に記載の集合住宅の構造。
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