JP6163862B2 - 熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱可塑性樹脂組成物、具体的には、ポリカーボネートとポリエステルとを含む熱可塑性樹脂組成物、および当該熱可塑性樹脂組成物の製造方法に関する。
ポリカーボネートは、優れた耐衝撃性や電気的性質を有し、寸法安定性も高いが、一方で、耐薬品性が劣ることが知られている。これに対して、ポリカーボネートとポリエステルとを含む混合樹脂組成物は、ポリカーボネートの特長を有しつつ、優れた耐薬品性をも有しうることが報告されている。ところが、ポリカーボネートとポリエステルとは相溶しにくいため、混合樹脂組成物が特長を発現しにくい場合がある。そこで、ポリカーボネートとポリエステルとの混合樹脂組成物に、適切な相溶剤を配合することが提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。
特開昭60−130645号公報 特開2006−299061号公報
さらに、ポリカーボネートとポリエステルとの混合樹脂組成物に、難燃性を付与するために難燃剤を配合することが考えられる。難燃剤には、ハロゲン化合物の他にリン酸化合物が知られており、環境負荷の軽減の観点から、リン酸化合物が好ましい。ところが、ポリカーボネート、ポリエステル、相溶剤およびリン酸系の難燃剤を溶融混練すると、熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が悪化することがある。
本発明は、ポリカーボネートとポリエステルとリン酸系の難燃剤とを含む熱可塑性樹脂組成物であって、難燃性と耐衝撃性の両方を有する熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、ポリカーボネート、ポリエステル、当該ポリエステル中の官能基に対する結合性を有する反応性官能基を有する樹脂、ゴム弾性を示すソフトセグメントと芳香族基を含むハードセグメントとによって構成されるゴム系耐衝撃改良剤、および、難燃剤、を含み、海島構造を有する。海島構造の連続相は、ポリカーボネートを含み、海島構造の分散相は、ポリエステル、反応性官能基を有する樹脂、およびゴム系耐衝撃改良剤を含む。反応性官能基を有する樹脂およびゴム系耐衝撃改良剤の一方または両方は、粒子として存在し、当該粒子の長径は、0.1〜10μmである。また、難燃剤は、縮合リン酸化合物を含む。そして、上記分散相における上記粒子の含有量は、当該粒子の総数の70〜100個数%である。
また、本発明に係る熱可塑性樹脂組成物の製造方法は、ポリカーボネート、ポリエステル、上記反応性官能基を有する樹脂、上記ゴム系耐衝撃改良剤、および、難燃剤、を含み、海島構造を有する熱可塑性樹脂組成物、を製造する方法であって、10〜90質量部のポリエステル樹脂組成物、10〜90質量部の前記ポリカーボネート、および、1〜40質量部の難燃剤を溶融混練する工程を含む。上記ポリエステル樹脂組成物は、100質量部のポリエステルに対して、1〜30質量部の反応性官能基を有する樹脂、および、1〜30質量部のゴム系耐衝撃改良剤の溶融混練物であり、難燃剤は、縮合リン酸化合物を含む。そして、反応性官能基を有する樹脂およびゴム系耐衝撃改良剤の一方または両方は、粒子として存在し、上記海島構造の分散相における上記粒子の含有量は、当該粒子の総数の70〜100個数%である。
本発明によれば、リン酸系の難燃剤を含有していても難燃性と衝撃強度の両方を有する熱可塑性樹脂組成物が提供される。
図1は、本発明の一実施形態の熱可塑性樹脂組成物の内部構造を模式的に示す図である。 図2は、熱可塑性樹脂組成物の切断面に現れた海島構造を示す電子顕微鏡写真である。 図3は、相互連結構造を含む海島構造を模式的に示す図である。
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、ポリカーボネート、ポリエステル、反応性官能基を有する樹脂、ゴム系耐衝撃改良剤および難燃剤を含む。以下、各材料について説明する。
[ポリカーボネート]
ポリカーボネートは、一種でもそれ以上でもよい。ポリカーボネートは、例えば、芳香族二価フェノール系化合物とホスゲンまたは炭酸ジエステルとを反応させることにより得られる。または、ポリカーボネートは、市販品であってもよいし、再生材であってもよい。ここで言う「再生材」とは、ポリカーボネートを含む製品の一部または全部から回収されたポリカーボネートを言う。再生材は、本発明の効果が得られる範囲において、不純物などの他の成分を含有していてもよい。ポリカーボネートの粘度平均分子量は、1×10〜1×10であることが好ましい。ポリカーボネートの粘度平均分子量は、ポリカーボネートの溶液を毛細管粘度計で測定したときの測定値から求められる。
芳香族二価フェノール系化合物の例には、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジエチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジエチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、および、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、が含まれる。
[ポリエステル]
ポリエステルは、一種でもそれ以上でもよい。ポリエステルは、例えば、芳香族ジカルボン酸と、脂肪族ジオールや脂環族ジオールなどのジオール成分とのエステル反応により得られる。
芳香族ジカルボン酸の例には、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,2’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルフォンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルイソプロピリデンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、2,5−アントラセンジカルボン酸、2,6−アントラセンジカルボン酸、4,4’−p−ターフェニレンジカルボン酸および2,5−ピリジンジカルボン酸が含まれる。
脂肪族ジオールの例には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコールおよびトリエチレングリコールが含まれる。脂環族ジオールの例には、1,4−シクロヘキサンジメタノールが含まれる。
または、ポリエステルは、市販品であってもよいし、再生材であってもよい。ここで言う「再生材」とは、ポリエステルを含む製品の一部または全部から回収されたポリエステルを言う。再生材は、本発明の効果が得られる範囲において、不純物などの他の成分を含有していてもよい。ポリエステルの再生材の例には、ポリエチレンテレフタレートボトル(ペットボトル)の再生材、および、ポリエチレンテレフタレートフィルム(ペットフィルム)の再生材、が含まれる。
ポリエステルの固有粘度は、成形性に優れ、物性バランスが良好な熱可塑性樹脂組成物を得る観点から、0.70〜1.9であることが好ましく、1.0〜1.7であることがより好ましい。上記固有粘度は、例えば、0.5質量%のポリエステルのo−クロロフェノール溶液を25℃で毛細管粘度計によって測定したときの測定値から求められる。
ポリエステルの例には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレン−1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボキシレート、および、共重合ポリエステルが含まれる。共重合ポリエステルの例には、ポリエチレンイソフタレート/テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート/イソフタレート、および、ポリブチレンテレフタレート/デカンジカルボキシレートが含まれる。これらの中でも、相溶性の観点から、ポリエチレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフタレートが好ましい。
[反応性官能基を有する樹脂]
反応性官能基を有する樹脂が有する反応性官能基は、ポリエステル中の官能基に対する結合性を有する。このため、反応性官能基を有する樹脂は、熱可塑性樹脂組成物において、反応性官能基を介して、少なくともポリエステルと化学結合しうる。反応性官能基を有する樹脂は、さらにポリカーボネートが上記官能基を有する場合には、ポリカーボネートの上記官能基とも化学結合しうる。反応性官能基がポリカーボネートおよびポリエステルの一方または両方の官能基と反応することにより、ポリカーボネートとポリエステルの界面が補強され、両樹脂の相溶性が向上する。よって、反応性官能基を有する樹脂は、ポリカーボネートに対するポリエステルの相溶性を高める。反応性官能基を有する樹脂は、一種でもそれ以上でもよい。
ここで、ポリエステルおよびポリカーボネートは、一般に、エステル基を有しており、また、当該エステル基が加水分解してなるカルボキシル基や水酸基などを含みうる。前述したポリエステルの官能基およびポリカーボネートの官能基は、例えば、このようなエステル基やカルボキシル基、水酸基などである。よって、反応性官能基は、上記官能基と反応しうる官能基であり、例えば、アミノ基、アミド基、カルボキシル基、カルボキシル金属塩、水酸基、酸無水物基、エポキシ基、イソシアネート基、メルカプト基、オキサゾリン基またはスルホン酸基である。反応性官能基は、一種でもそれ以上でもよい。
中でも、反応性官能基は、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基およびアミド基からなる群から選ばれる一以上であることが、ポリカーボネートまたはポリエステルの上記官能基に対する反応性が高いことや、分解や架橋などの副反応が少ないこと、などの観点からより好ましい。
反応性官能基を有する樹脂の一分子中における反応性官能基の分布は、均一であってもよいし均一でなくてもよい。例えば、反応性官能基を有する樹脂における、一分子鎖当たりの反応性官能基の数は、特に限定されないが、1〜10個であることが好ましく、架橋などの副反応を少なくする観点から1〜5個であることが好ましい。
反応性官能基を有する樹脂の一分子の大きさは、特に制限されないが、小さすぎると、熱可塑性樹脂組成物の靱性が悪化することがあり、大きすぎると、熱可塑性樹脂組成物の加工性が悪化することがある。このような観点から、反応性官能基を有する樹脂の重量平均分子量は、例えば3000〜80000であることが好ましい。反応性官能基を有する樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーなどの公知の方法を用いて求められる。
反応性官能基を有する樹脂は、通常、反応性官能基を有するモノマーと、反応性官能基を有さないモノマーとの共重合によって構成される。たとえば、反応性官能基を有する樹脂は、反応性官能基を有さないベース樹脂に、反応性官能基を有する変性剤をグラフト重合させることによって構成される。
上記ベース樹脂は、例えば、炭素間二重結合を有するモノマーの重合体である。このようなモノマーの例には、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル系化合物、不飽和カルボン酸またはそのエステル、および、他のビニル化合物が含まれる。
芳香族ビニル化合物の例には、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、o−エチルスチレン、o−クロロスチレンおよびo,p−ジクロロスチレンが含まれる。中でも、スチレンおよびα−メチルスチレンが好ましい。
シアン化ビニル化合物の例には、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルおよびエタアクリロニトリルが含まれる。中でも、アクリロニトリルが好ましい。
不飽和カルボン酸またはそのエステルの例には、(メタ)アクリル酸およびそのエステルが含まれる。(メタ)アクリル酸エステルは、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルであることが好ましい。このような(メタ)アクリル酸エステルの例には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸クロロメチルおよび(メタ)アクリル酸2−クロロエチルが含まれる。中でも、メタクリル酸メチルが好ましい。
その他のビニル化合物の例には、N−メチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミドなどのマレイミド化合物、マレイン酸などの不飽和ジカルボン酸、無水マレイン酸などの不飽和ジカルボン酸無水物、および、アクリルアミドなどの不飽和アミド、が含まれる。中でも、N−フェニルマレイミドおよび無水マレイン酸が好ましい。
上記変性剤の例には、反応性官能基を有する前述したモノマーが含まれる。ベース樹脂を変性剤でグラフト重合させる方法の例には、ベース樹脂の存在下で変性剤を乳化重合、懸濁重合、塊状重合および溶液重合などの方法で重合させる方法が含まれる。
上記反応性官能基を有する樹脂の例には、SAN−g−GMA、GMA−MA−PEおよびGMA−PEが含まれる。「SAN−g−GMA」は、グリシジルメタクリレート(GMA)がグラフト重合された(g)スチレン−アクリロニトリル共重合体(SAN)である。「GMA−MA−PE」は、グリシジルメタクリレート(GMA)とアクリル酸メチル(MA)とエチレン(PE)のコポリマーである。「GMA−PE」は、グリシジルメタクリレート(GMA)とエチレン(PE)のコポリマーである。いずれも、GMA中のエポキシ基が上記反応性官能基である。
SAN−g−GMA中のGMAの含有量は、1〜8質量%であることが、ポリカーボネートとポリエステルの相溶性を高める観点から好ましい。同様の観点から、GMA−MA−PE中のGMAの含有量は、4〜8質量%であることが好ましい。同様の観点から、GMA−PE中のGMAの含有量は、1〜10質量%であることが好ましい。
SAN−g−GMAの市販品の例には、モディパー A4400(日油株式会社製)が含まれる。GMA−MA−PEの市販品の例には、ボンドファースト 7L、7M(いずれも住友化学株式会社製)が含まれる。GMA−PEの市販品の例には、ロタダー AX8840(アルケマ社製)が含まれる。なお、「モディパー」は、日油株式会社の登録商標であり、「ボンドファースト」は、住友化学株式会社の登録商標であり、「ロタダー」は、アルケマ フランスの登録商標である。
[ゴム系耐衝撃改良剤]
ゴム系耐衝撃改良剤は、ゴム弾性を示すソフトセグメントと、芳香族基を含むハードセグメントと、によって構成される共重合体である。ゴム系耐衝撃改良剤は、熱可塑性樹脂組成物の柔軟性や加工性、耐衝撃性などを向上させる。ゴム系耐衝撃改良剤は、一種でもそれ以上でもよい。
上記ゴム系耐衝撃改良剤の例には、アクリルゴムおよびメチルメタクリレート−ブタジエンスチレン(MBS)などのコアシェルゴム改質剤、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)などのグラフトゴム、スチレンブタジエンスチレン(SBS)およびスチレンエチレンブタジエンスチレン(SEBS)コポリマーなどのブロックコポリマー、が含まれる。コアシェルゴム改質剤は、例えば、架橋したゴム粒子のコアと、コアの存在下でビニル系単量体がグラフト重合してなるシェルとによって構成される。コアは、主にソフトセグメントで構成され、シェルは、主にハードセグメントで構成される。グラフトゴムは、例えば、ソフトセグメントおよびハードセグメントの一方である幹ポリマーと、他方である枝ポリマーとによって構成される。ブロックコポリマーは、例えば、ソフトセグメントとハードセグメントとのブロック共重合体で構成される。このほかにも、上記ゴム系耐衝撃改良剤は、海島構造(いわゆる「ポリマーアロイ」)を有する樹脂であってもよい。当該海島構造は、例えば、主にソフトセグメントで構成される島(分散相)と、主にハードセグメントで構成される海(連続相)とによって構成される。
ゴム系耐衝撃改良剤のうち、MBSの例には、EM500(LG Chemical,Ltd.)が含まれる。ABSの例には、TFX−610(三菱化学株式会社)が含まれる。SBSの例には、カリフレックス TRKX65S(シェル株式会社)が含まれる。
ゴム系耐衝撃改良剤の分子のサイズは、例えば、熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性と加工性の観点から適宜に決められる。このような観点から、例えば、ゴム系耐衝撃改良剤の重量平均分子量は、10000〜500000であることが好ましい。ゴム系耐衝撃改良剤の重量平均分子量も、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーなどの公知の方法を用いて求められる。
上記コアシェルゴム改質剤のゴム量は、50〜80質量%であることが、熱可塑性樹脂組成物中における当該コアシェル改質剤の分散性、および、熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性、の観点から好ましい。また、上記グラフトゴムのゴム量は、10〜55質量%であることが、熱可塑性樹脂組成物中における当該グラフトゴムの分散性、および、熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性、の観点から好ましい。また、上記ブロックコポリマーのゴム量は、50〜80質量%であることが、熱可塑性樹脂組成物中における当該ブロックコポリマーの分散性、および、熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性、の観点から好ましい。上記「ゴム量」とは、上記ゴム系耐衝撃改良剤中のソフトセグメントの含有量を意味する。
[難燃剤]
難燃剤は、縮合リン酸化合物を含む。縮合リン酸化合物は、一種でもそれ以上でもよい。縮合リン酸エステルは、例えば二リン酸のエステルであり、上記縮合リン酸化合物の例には、芳香族縮合リン酸エステル、および、芳香族縮合リン酸エステルとポリオキシアルキレンリン酸エステルとの混合物、が含まれる。縮合リン酸化合物の市販品には、CR−741、PX−200、DAIGUARD−580、DAIGUARD−610、および、DAIGUARD−880(いずれも大八化学工業株式会社製)が含まれる。なお、「DAIGUARD」は、大八化学工業株式会社の登録商標である。
難燃剤は、本発明の効果が得られる範囲において、他の難燃剤をさらに含有していてもよい。このような他の難燃剤は、有機系難燃剤であっても、無機系難燃剤であってもよい。有機系難燃剤の例には、ブロモ化合物、および、縮合リン酸化合物以外の他のリン化合物が含まれる。無機系難燃剤の例には、アンチモン化合物および金属水酸化物が含まれる。難燃剤は、熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性の観点から、有機系難燃剤であることが好ましく、環境への負荷を軽減する観点から、非ハロゲン化合物であることが好ましい。このような観点から、他の難燃剤は、リン酸化合物であることが好ましく、このようなリン酸化合物の例には、非ハロゲンリン酸エステルが含まれる。非ハロゲンリン酸エステルの例には、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、2−ナフチルジフェニルホスフェートおよびクレジルジ(2,6−キシレニル)ホスフェートが含まれる。
難燃剤における縮合リン酸化合物の含有量は、特に限定されないが、環境負荷を低減させ、かつ所期の難燃性を実現する観点から、多いほど好ましい。
[添加剤]
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、本発明の効果が得られる範囲において、任意の添加剤をさらに含有していてもよい。添加剤は、上記連続相に含有されていてもよいし、上記分散相に含有されていてもよいし、これらの両方に含有されていてもよい。添加剤の例には、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド;各種エラストマー類;ヒンダードフェノール系、含硫黄有機化合物系および含リン有機化合物系など酸化防止剤;フェノール系およびアクリレート系など熱安定剤;モノステアリルアシッドホスフェートとジステアリルアシッドホスフェートの混合物などのエステル交換抑制剤;ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系およびサリシレート系など紫外線吸収剤;有機ニッケル系およびヒンダードアミン系などの光安定剤;高級脂肪酸の金属塩類および高級脂肪酸アミド類などの滑剤;フタル酸エステル類およびリン酸エステル類などの可塑剤;カーボンブラックおよび酸化チタンなどの顔料;染料;および、金属繊維、アラミド繊維、アスベスト、チタン酸カリウムウィスカ、ワラステナイト、ガラスフレーク、ガラスビーズ、タルク、マイカ、クレー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタンおよび酸化アルミニウムなどの充填材;が含まれる。
中でも、熱可塑性樹脂組成物の機械的強度を高める観点から、上記添加剤は、ガラス繊維、炭素繊維および金属繊維などの繊維状充填剤であることが好ましく、炭素繊維がより好ましい。繊維状充填材の種類の例には、長繊維タイプや短繊維タイプのチョプドストランド、および、ミルドファイバー、が含まれる。
[内部構造]
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、海島構造を有する。海島構造の連続相は、ポリカーボネートを含み、海島構造の分散相は、ポリエステル、反応性官能基を有する樹脂、およびゴム系耐衝撃改良剤を含む。本発明の効果が得られる範囲であれば、ポリカーボネートの一部が分散相に含まれていてもよいし、ポリエステル、反応性官能基を有する樹脂、およびゴム系耐衝撃改良剤の一部が連続相に含まれていてもよい。難燃剤は、熱可塑性樹脂組成物全体に適度に分散していればよく、連続相に含まれていてもよいし、分散相に含まれていてもよいが、これらの両方に含まれていることが、少ない含有量で所期の難燃性を実現する観点から好ましい。
反応性官能基を有する樹脂およびゴム系耐衝撃改良剤の一方または両方は、粒子として存在する。反応性官能基を有する樹脂およびゴム系耐衝撃改良剤の一部は、本発明の効果が得られる範囲において、粒子以外の形態、例えば、分散相に均一に混和している状態などであってもよい。
上記粒子の長径は、0.1〜10μmである。ここで、「長径」とは、第一の粒子または第二の粒子の一粒の像を、当該像に接するように2本の平行線Aで挟んだときの平行線A間の最大距離をいう。上記長径が小さすぎると、熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が悪化することがあり、上記長径が大きすぎると、熱可塑性樹脂組成物の加工性が悪化することがある。上記粒子の長径は、0.1〜5μmであることが好ましく、0.1〜3μmであることがより好ましい。
上記分散相における上記粒子の含有量は、熱可塑性樹脂組成物の機械的強度を高める観点から、粒子の総数の70〜100個数%であることが好ましく、90〜100個数%であることがより好ましい。上記含有量が小さすぎると、当該機械的強度が不十分となることがある。
さらに、上記粒子のアスペクト比は、いずれも1〜10であることが、熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性および加工性の観点から好ましい。アスペクト比は、上記粒子における短径に対する長径の比(長径/短径)である。「短径」とは、上記粒子の一粒の像を、当該像に接するように上記平行線Aに垂直な2本の平行線Bで挟んだときの平行線B間の最大距離をいう。上記アスペクト比が大きすぎると、上記粒子の形状は針状となり、熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が悪化することがある。上記粒子のアスペクト比は、1〜5であることがより好ましく、1〜3であることがさらに好ましい。
より好ましくは、上記アスペクト比を満足する上記粒子が上記の含有量で分散相中に含有されていることである。
上記海島構造、上記粒子の長径、含有量およびアスペクト比は、以下の方法によって求められる。まず、熱可塑性樹脂組成物を、ダイヤモンド歯を備えたミクロトームにより切り出して、薄片状の測定用試料を作製する。次いで、当該測定用試料の断面を、電界放出型走査型電子顕微鏡「JSM−7401F型」(日本電子株式会社製)を用いて、倍率7000倍にて撮像する。
上記海島構造は、このように撮影された画像を観察することによって確認されうる。海島構造中の各成分は、外観から判別されうる。さらに、FT−IR ART法などによる公知の表面組成の分析方法によって確認されうる。
上記粒子の長径、含有量およびアスペクト比は、上記のように撮影された画像から、上記粒子と確認できる像を検出することによって求められうる。上記粒子の長径は、検出された粒子像の長径の測定によって求められうる。上記粒子の含有量は、上記粒子像がポリエステル中に分散している割合(個数%)として求められうる。上記粒子のアスペクト比は、上記粒子像の短径を測定し、次いでアスペクト比を算出することによって求められうる。
図1は、本発明の一実施形態の熱可塑性樹脂組成物の内部構造を模式的に示す図である。熱可塑性樹脂組成物10は、ポリカーボネートを含む連続相11と、ポリエステルを含む分散相12とによる海島構造を有する。分散相12には、さらに樹脂粒子13が分散している。樹脂粒子13は、反応性官能基を有する樹脂およびゴム系耐衝撃改良剤の少なくとも一方で構成されている。前述した内部構造の電子顕微鏡写真(撮影画像)において、分散相12は、最も明度が低い領域として観察され、連続相11は、分散相12よりも明度がより高い領域として観察され、樹脂粒子13は、明度が最も高い領域として観察される。これらの違いにより、図1に示されるように、連続相11、分散相12、および、樹脂粒子13、は、いずれも上記撮影された画像から確認されうる。
[組成]
上記熱可塑性樹脂組成物における各材料の組成比は、少なくとも所期の衝撃強度および難燃性が得られる範囲において決められる。たとえば、熱可塑性樹脂組成物の用途が電気機器や電子機器などの外装部材であれば、相応の衝撃強度と難燃性が要求される。このような用途の観点から、ポリカーボネートの含有量は、10〜90質量部であり、分散相の含有量は、10〜90質量部であり、難燃剤の含有量は、1〜40質量部であり、分散相における100質量部のポリエステルに対する上記反応性官能基を有する樹脂の含有量は、1〜30質量部であり、分散相における100質量部のポリエステルに対する上記ゴム系耐衝撃改良剤の含有量は、1〜30質量部であることが好ましい。
衝撃強度を高めるためには、ポリカーボネートの含有量が相対的に高いことが好ましく、このような観点では、例えば、ポリカーボネートの含有量は、60〜90質量部であり、分散相の含有量は、10〜30質量部であり、難燃剤の含有量は、1〜30質量部であることが好ましい。また、熱可塑性樹脂組成物におけるポリエステルの相溶性と衝撃強度を高める観点から、例えば、分散相における100質量部のポリエステルに対する上記反応性官能基を有する樹脂の含有量は、15〜30質量部であり、分散相における100質量部のポリエステルに対する上記ゴム系耐衝撃改良剤の含有量は、10〜20質量部であることが好ましい。
[熱可塑性樹脂組成物の製造方法]
前述した熱可塑性樹脂組成物を製造する方法のうち、好適な方法には、以下の方法が挙げられる。当該方法は、10〜90質量部のポリエステル樹脂組成物、10〜90質量部の上記ポリカーボネート、および、1〜40質量部の上記難燃剤を溶融混練する工程を含む。ここで、「ポリエステル樹脂組成物」とは、100質量部の上記ポリエステルに対して、1〜30質量部の上記反応性官能基を有する樹脂、および、1〜30質量部の上記ゴム系耐衝撃改良剤の溶融混練物である。
上記の方法は、本発明の効果が得られる範囲において、他の工程をさらに含んでいてもよい。このような他の工程の例には、上記ポリエステル樹脂組成物を溶融混練によって調製する工程が含まれる。ポリエステル樹脂組成物の溶融混練工程の例には、100質量部のポリエステルに対して、1〜30質量部の上記反応性官能基を有する樹脂、および、1〜30質量部の上記ゴム系耐衝撃改良剤を溶融混練する工程、が含まれる。
ポリエスエル樹脂組成物を調製するための溶融混練工程を第一の工程、上記熱可塑性樹脂組成物を調製するための溶融混練工程を第二の工程とすると、第一の工程および第二の工程は、同様の条件で行われうる。たとえば、第一の工程および第二の工程は、いずれも、バンバリーミキサー、ロール、および単軸または多軸押出機などで行うことができ、好ましくは二軸押出機にて行うことができる。溶融混練温度は、いずれも、240〜300℃であることが好ましく、250〜280℃の範囲であることがより好ましい。混練圧力は、特に限定されないが、いずれも1〜20MPaであることが好ましい。
第一の工程によって、ポリエステルを含む連続相中に、反応性官能基を有する樹脂およびゴム系耐衝撃改良剤の一方または両方を上記粒子として含むポリエステル樹脂組成物が得られる。たとえば、第一の工程において、前述の量比でポリエステルに反応性官能基を有する樹脂およびゴム系耐衝撃改良剤を十分に混練することによって、上記粒子の長径、上記粒子のアスペクト比、および、ポリエステル樹脂組成物における上記粒子の含有量、のそれぞれを前述した範囲に調整することが可能である。上記の混練を十分に行うほど、上記粒子の長径およびアスペクト比が小さくなる傾向がある。また、上記の混練を十分に行うほど、上記含有量が多くなる傾向がある。第一の工程における条件によっては、上記長径、アスペクト比および含有量の範囲の全てを満足するポリエステル樹脂組成物が得られうる。
熱可塑性樹脂組成物および上記ポリエステル樹脂組成物の形態は、特に限定されない。たとえば、熱可塑性樹脂組成物およびポリエステル樹脂組成物は、いずれも、吐出された溶融混練物を裁断して冷却(例えば水冷)することによって、ペレットとして得られうる。熱可塑性樹脂組成物のペレットを成形の材料に用いることにより、熱可塑性樹脂組成物の樹脂成形品が得られる。また、第二の工程において吐出された溶融混練物をそのまま成形すると、熱可塑性樹脂組成物の樹脂成形品を第二の工程から直接得ることが可能である。
[作用]
ポリカーボネートおよびポリエステルを含有する樹脂組成物が、反応性官能基を有する樹脂とゴム系耐衝撃改良剤をさらに含有すると、樹脂組成物の衝撃強度が高まる。しかしながら、上記樹脂組成物に、難燃性を付与するために、縮合リン酸化合物を含む難燃剤をさらに配合すると、衝撃強度が大幅に低下する。これは、難燃剤がポリエステルを可塑化しているため、および、反応性官能基を有する樹脂の働きを難燃剤が阻害しているため、と考えられる。
すなわち、縮合リン酸化合物は、一般にリン酸エステルであることから、加水分解することがある。縮合リン酸化合物の加水分解物は、反応性官能基を有する樹脂の反応性官能基と、またポリエステルまたはポリカーボネートの官能基と、それぞれ反応しやすい。このため、ポリエステルの官能基に上記加水分解物が結合することによってポリエステルが可塑化し、樹脂組成物の衝撃強度を低下させる、と考えられる。さらには、ポリカーボネートまたはポリエステルの官能基と反応性官能基との間での化学結合の形成が阻害され、樹脂組成物の衝撃強度が低下する、と考えられる。
本発明では、熱可塑性樹脂組成物の内部構造を確認すると、ポリエステルに反応性官能基を有する樹脂とゴム系耐衝撃改良剤が分散していることが確認される。このように、本発明では、ポリエステル、反応性官能基を有する樹脂およびゴム系耐衝撃改良剤が、予め溶融混練された状態で分散相を構成している。このため、熱可塑性樹脂組成物を調製する際の溶融混練時に、反応性官能基を有する樹脂の働きを阻害する難燃剤の作用を、低減させることが可能である。また、上記溶融混練時にポリエステルが可塑化したとしても、当該可塑化による衝撃強度の低下は、ポリエステルとともに溶融混練されているゴム系耐衝撃改良剤によって補われる、と考えられる。以上より、本発明では、リン酸系の難燃剤を含有していても所期の難燃性と衝撃強度の両方を有するポリカーボネート−ポリエステル系熱可塑性樹脂組成物が得られる。
[樹脂成形体]
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、任意の手法で樹脂成形体に成形することができる。当該樹脂成形体を得るための成形方法は、特に限定されず、成形方法の例には、射出成形、押出成形、ブロー成形、真空成形、異形押出成形、圧縮成形およびガスアシスト成形が含まれる。
以上の説明から明らかなように、本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、衝撃強度と難燃性とを兼ね備えた上記樹脂成形体を構成する。よって、上記樹脂成形体は、発熱する機械または当該機械の周辺機器の外装部材に好適に用いられる。上記樹脂成形体の例には、電気・電子部品、自動車部品、機械機構部品、OA機器および家電機器のハウジング部品が含まれる。OA機器のハウジング部品の例には、プリンター(電子写真方式の画像形成装置)の外装部材、当該プリンター用の各種カートリッジの外装部材、および当該プリンター中の加熱定着装置の外装部材、が含まれる。
以下において、実施例を参照して本発明をより詳細に説明する。これら実施例の記載によって、本発明は限定して解釈されない。本実施例で使用した材料を以下に示す。「タフロン」は出光興産株式会社の、「ダイヤナイト」は三菱レイヨン株式会社の、「トレコン」は東レ株式会社の、登録商標である。また、下記「反応性樹脂」は、前述の「反応性官能基を有する樹脂」に相当する。反応性樹脂は、いずれも、反応性官能基としてエポキシ基を有する。さらに、下記「改良剤」は、前述の「ゴム系耐衝撃改良剤」に相当する。
[ポリカーボネート]
PC:タフロンA−1900(出光興産株式会社)
[ポリエステル]
PET:ダイヤナイトMA521H−D25(三菱レイヨン株式会社)
PBT:トレコン1100M(東レ株式会社)
[反応性官能基を有する樹脂]
反応性樹脂A(エチレングリシジルメタクリレート−メタクリレート共重合体(GMA−MA−PE)):ボンドファースト(住友化学株式会社)
反応性樹脂B(エチレングリシジルメタクリレート共重合体(GMA−PE)):ロタダー AX8840(アルケマ社)
反応性樹脂C(スチレンアクリロニトリル−グリシジルメタクリレート共重合体(GMA−SAN)):モディパー A4400(日油株式会社製)
[難燃剤]
難燃剤A(縮合リン酸系化合物):PX−202(大八化学株式会社)
難燃剤B(縮合リン酸系化合物):CR−741(大八化学株式会社)
[ゴム系耐衝撃改良剤]
改良剤A(ABS樹脂):TFX−610(三菱化学株式会社)
改良剤B(SBS樹脂):カリフレックス TRKX65S(シェル株式会社)
[実施例1]
100質量部のPETと、20質量部の反応性樹脂Aと、15質量部の改良剤Aとを、V型混合器を用いてドライブレンドし、真空乾燥機を用いて混合物を減圧下で70℃、4時間乾燥させた。乾燥させた混合物を二軸混練機の原材料供給口から投入し、シリンダ温度を260℃、混練物の吐出量を10kg/時、樹脂圧力を4MPa、として溶融混練した。二軸混練機から吐出した混練物を、30℃の水に浸漬することによって急冷し、ペレタイザーによりペレット状に粉砕して、中間樹脂組成物1を得た。「中間樹脂組成物」は、前述の「ポリエステル樹脂組成物」に相当する。
15質量部の中間樹脂組成物1と、65質量部のPCと、20質量部の難燃剤Aとを、V型混合器を用いてドライブレンドし、真空乾燥機を用いて混合物を減圧下で70℃、4時間乾燥させた。乾燥させた混合物を、二軸混練機の原材料供給口から投入し、シリンダ温度を260℃、混練物の吐出量を10kg/時、樹脂圧力を4MPa、として溶融混練した。二軸混練機から吐出した混練物を30℃の水に浸漬することによって急冷し、ペレタイザーによりペレット状に粉砕して、最終樹脂組成物1を得た。「最終樹脂組成物」は、前述の「熱可塑性樹脂組成物」に相当する。
[実施例2]
「反応性樹脂A」を「反応性樹脂B」に代えた以外は実施例1と同様にして、中間樹脂組成物2を得た。そして、「中間樹脂組成物1」を「中間樹脂組成物2」に代えた以外は実施例1と同様にして、最終樹脂組成物2を得た。
[実施例3]
「反応性樹脂A」を「反応性樹脂C」に代えた以外は実施例1と同様にして、中間樹脂組成物3を得た。そして、「中間樹脂組成物1」を「中間樹脂組成物3」に代えた以外は実施例1と同様にして、最終樹脂組成物3を得た。
[実施例4]
「改良剤A」を「改良剤B」に代えた以外は実施例1と同様にして、中間樹脂組成物4を得た。そして、「中間樹脂組成物1」を「中間樹脂組成物4」に代えた以外は実施例1と同様にして、最終樹脂組成物4を得た。
[実施例5]
「PET」を「PBT」に代えた以外は実施例1と同様にして、中間樹脂組成物5を得た。そして、「中間樹脂組成物1」を「中間樹脂組成物5」に代えた以外は実施例1と同様にして、最終樹脂組成物5を得た。
[実施例6]
「難燃剤A」を「難燃剤B」に代えた以外は実施例1と同様にして、最終樹脂組成物6を得た。
[実施例7]
中間樹脂組成物1の量「15質量部」を「10質量部」に、PCの量「65質量部」を「70質量部」にそれぞれ代えた以外は、実施例1と同様にして、最終樹脂組成物7を得た。
[実施例8]
反応性樹脂Aの量「20質量部」を「30質量部」に代えた以外は、実施例1と同様にして、中間樹脂組成物8を得た。そして、「中間樹脂組成物1」を「中間樹脂組成物8」に、難燃剤Aの量「20質量部」を「25質量部」にそれぞれ代えた以外は実施例1と同様にして、最終樹脂組成物8を得た。
[比較例1]
改良剤Aを使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、中間樹脂組成物C1を得た。そして、「中間樹脂組成物1」を「中間樹脂組成物C1」に代えた以外は実施例1と同様にして、最終樹脂組成物C1を得た。
[比較例2]
全ての材料(PET、反応性樹脂A、改良剤A、PCおよび難燃剤A)を一度に溶融混練した以外は実施例1と同様にして、最終樹脂組成物C2を得た。
[内部構造の観察]
最終樹脂組成物1を、ダイヤモンド歯を備えたミクロトームにより切り出して、薄片状の測定用試料1を作製した。次いで、測定用試料1の断面を、電界放出型走査型電子顕微鏡「JSM−7401F型」(日本電子株式会社製)を用いて、倍率7000倍にて撮像した。得られた画像を図2に示す。さらに、得られた画像を、以下の項目について観察した。
(1)海島構造
当該画像を目視で観察し、ポリカーボネートの連続相とポリエステルの分散相とによる海島構造における相互連結構造の有無を以下の基準で判定した。なお、ポリカーボネートの連続相は、当該画像において、より明るい灰色で表示され、ポリエステルの分散相は、より暗い灰色で表示される。よって、海島構造は、灰色の濃淡によって確認される。「相互連結構造」とは、海島構造のうち、一度分散した島が再結合してなる枝分かれ形状の島を含む海島構造を言う(図3参照)。相互連結構造は、再結合する複数の島が一列に連結する確率が低く、また、分散相の再結合の発生確率は内部構造全体において一定であることから、上記画像中の分散相の総面積に対する上記枝分かれ形状の分散相が占める面積の割合が70%以上であることで判定される。
○:海島構造が相互連結構造を含まない
△:海島構造が相互連結構造を含む
(2)分散相中の粒子の長径
上記画像から、反応性樹脂の粒子もしくは改良剤の粒子と確認できる像を検出した。これらの粒子像は、いずれも、分散相中でもより明るい島として観察される。一画像から当該粒子像を無作為に50個抽出し、それらの長径を測定し、それらの平均値を当該粒子の長径(R)として求めた。
(3)分散相中の粒子の含有量
上記の一画像中における、反応性樹脂の粒子もしくは改良剤の粒子の像のうち、分散相中に位置する当該粒子の像の個数割合を、分散相中の当該粒子の含有量(C)として求めた。
(4)分散相中の粒子のアスペクト比
上記の一画像から、上記粒子像を無作為に50個抽出し、それらの長径および短径を測定し、アスペクト比(短径に対する長径の比)を求めた。そして、それらの平均値を当該粒子のアスペクト比(Ar)として求めた。
さらに、最終樹脂組成物2〜8、C1およびC2の内部構造を、最終樹脂組成物1と同様にして観察した。中間樹脂組成物1〜8およびC1の組成を表1に示す。また、最終樹脂組成物1〜8、C1およびC2の組成を表2に示す。なお、表2の「比較例2」における中間樹脂組成物の番号は、使用した材料の種類が中間樹脂組成物1の材料と同じであることを意味し、中間樹脂組成物の含有量は、それぞれの材料の使用量が中間樹脂組成物1の材料の量と同じであることを意味する。
[評価]
ペレット状の最終樹脂組成物1〜8、C1およびC2のそれぞれを100℃で4時間乾燥させた後、射出成形機(株式会社日本製鋼所製、J55ELII)によって、シリンダ設定温度280℃、金型温度40℃で成形し、100mm×10mm×4mmの短冊型の試験片A、および、100mm×10mm×3.2mmの短冊型の試験片B、をそれぞれ得た。
(1)シャルピー衝撃強度
試験片Aを用いて、「JIS−K7111」に準拠してシャルピー衝撃試験(Uノッチ、R=1mm)を行い、衝撃強度を測定し、下記評価基準により評価した。「C」であれば、電子写真方式の画像形成装置の外装部材として実用上問題ないが、「D」は、上記の用途では実用上問題が生じることを意味する。
A:42kJ/m以上
B:32kJ/m以上42kJ/m未満
C:6kJ/m以上32kJ/m未満
D:6kJ/m未満
(2)難燃性
試験片Bを、UL−94に準拠した手法によって評価した。判定基準は、難燃性が高い順に、5VA、5VB、V−0、V−1、V−2およびHB、である。なお、HBにも該当しない程難燃性が低かった場合を、「規格外」と評価した。「規格外」は、上記の用途では実用上問題が生じることを意味する。
(3)荷重たわみ温度の評価(HDT)
試験片Aを、株式会社東洋精機製作所製、HDTテスターS3−MHに供し、23℃、50%RHの条件で48時間調湿した。調湿した試験片Aについて、ISO75−1,2に従い荷重たわみ温度(荷重0.45MPa)を測定した。
(4)流動性
最終樹脂組成物1〜8、C1およびC2のそれぞれを100℃で4時間乾燥させた後、射出成形機「J55ELII」(株式会社日本製鋼所製)によって、シリンダ温度280℃、金型温度40℃、射出圧力40MPaの条件で、棒流動試験片(流路厚さ1mm、流路幅8mm)を作製した。このときの当該試験片の長さを測定し、下記評価基準により評価した。当該試験片が長いほど流動性が良い。
A:100mm以上
B:60mm以上100mm未満
C:20mm以上60mm未満(実用上問題なし)
D:20mm未満(実用上問題あり)
最終樹脂組成物1〜8、C1およびC2の評価結果を表3に示す。
表3から明らかなように、最終樹脂組成物1〜8は、いずれも、十分な衝撃強度および難燃性を有していた。これらの最終樹脂組成物は、いずれも、ポリカーボネートを含む連続相と、ポリエステル、反応性樹脂および改良剤を含む分散相とで構成され、上記相互連結構造を実質的に含まない良好な海島構造を有し、反応性樹脂または改良剤の粒子が分散相中に分散し、当該粒子の長径が0.1〜10μmであった。これらの最終樹脂組成物では、ポリエステルが難燃剤と混合される前に、反応性樹脂および改良剤と十分に混合されていた。このため、難燃剤によるポリエステルの可塑化が抑制され、反応性官能基による反応性樹脂とポリエステルの結合が難燃剤によって阻害されることが抑制され、また改良剤の分散によって分散相の耐衝撃性が向上した、と考えられる。そして、難燃剤が最終樹脂組成物中に分散されることで、難燃剤による優れた難燃性向上効果が十分に発現された、と考えられる。
一方、最終樹脂組成物C1は、衝撃強度が不十分であった。最終樹脂組成物C2は、衝撃強度および難燃性が不十分であった。最終樹脂組成物C1は、改良剤を含有していないことから、分散相の耐衝撃性が十分に向上しなかったために、最終樹脂組成物C1の衝撃強度が低下した、と考えられる。
また、最終樹脂組成物C2は、上記相互連結構造を含む海島構造を有していた。これは、反応性樹脂がポリエステルとポリカーボネートの両方に分散してしまい、ポリカーボネートに対するポリエステルの相溶性が不十分となり、ポリエステルの島が再結合したため、と考えられる。そして、上記から明らかなように、ポリエステルと官能性樹脂の反応性官能基が十分に反応しなかったため、加水分解した難燃剤がポリエステルや反応性樹脂の反応性官能基などと反応し、ポリエステルが可塑化され、最終樹脂組成物C2の衝撃強度が低下した、と考えられる。さらに、難燃剤の加水分解物がポリエステルや反応性官能基などと反応することで、難燃剤としての作用が損なわれ、難燃性が低下した、と考えられる。
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、ポリカーボネートおよびポリエステルという汎用性の高い樹脂を主な材料とする。さらに、難燃剤には、非ハロゲン系の難燃剤である縮合リン酸化合物が好適に用いられる。このように、本発明は、樹脂材料のリサイクルおよびハロゲン材料の使用の防止など、熱可塑性樹脂組成物の提供に係る環境への負荷をより一層低減することが可能である。さらに、本発明には、マテリアルリサイクル技術のさらなる発展および当該技術による再生材のさらなる普及に寄与することが期待される。
10 熱可塑性樹脂組成物
11 連続相
12 分散相
13 樹脂粒子

Claims (7)

  1. ポリカーボネート、ポリエステル、前記ポリエステル中の官能基に対する結合性を有する反応性官能基を有する樹脂、ゴム弾性を示すソフトセグメントと芳香族基を含むハードセグメントとによって構成されるゴム系耐衝撃改良剤、および、難燃剤、を含み、海島構造を有する熱可塑性樹脂組成物であって、
    前記海島構造の連続相は、前記ポリカーボネートを含み、
    前記海島構造の分散相は、前記ポリエステル、前記反応性官能基を有する樹脂、および前記ゴム系耐衝撃改良剤を含み、
    前記反応性官能基を有する樹脂および前記ゴム系耐衝撃改良剤の一方または両方は、粒子として存在し、
    前記粒子の長径は、0.1〜10μmであり、
    前記難燃剤は、縮合リン酸化合物を含
    前記分散相における前記粒子の含有量は、前記粒子の総数の70〜100個数%である、熱可塑性樹脂組成物。
  2. 前記ポリエステルは、PETまたはPBTである、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 前記反応性官能基は、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基およびアミド基からなる群から選ばれる一以上である、請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 前記ポリカーボネートの含有量は、10〜90質量部であり、
    前記分散相の含有量は、10〜90質量部であり、
    前記難燃剤の含有量は、1〜40質量部であり、
    前記分散相における100質量部の前記ポリエステルに対する前記反応性官能基を有する樹脂の含有量は、1〜30質量部であり、
    前記分散相における100質量部の前記ポリエステルに対する前記ゴム系耐衝撃改良剤の含有量は、1〜30質量部である、請求項1〜のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. ポリカーボネート、ポリエステル、前記ポリエステル中の官能基に対する結合性を有する反応性官能基を有する樹脂、ゴム弾性を示すソフトセグメントと芳香族基を含むハードセグメントとによって構成されるゴム系耐衝撃改良剤、および、難燃剤、を含み、海島構造を有する熱可塑性樹脂組成物、を製造する方法であって、
    10〜90質量部のポリエステル樹脂組成物、10〜90質量部の前記ポリカーボネート、および、1〜40質量部の前記難燃剤を溶融混練する工程を含み、
    前記ポリエステル樹脂組成物は、100質量部の前記ポリエステルに対して、1〜30質量部の前記反応性官能基を有する樹脂、および、1〜30質量部の前記ゴム系耐衝撃改良剤の溶融混練物であり、
    前記難燃剤は、縮合リン酸化合物を含
    前記反応性官能基を有する樹脂および前記ゴム系耐衝撃改良剤の一方または両方は、粒子として存在し、
    前記海島構造の分散相における前記粒子の含有量は、前記粒子の総数の70〜100個数%である、熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  6. 前記ポリエステルは、PETまたはPBTである、請求項に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  7. 前記反応性官能基は、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基およびアミド基からなる群から選ばれる一以上である、請求項またはに記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
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