JP6163084B2 - 認知症の予防、治療及び/又は認知機能を改善する組成物、及びこれを用いた医薬、食品 - Google Patents

認知症の予防、治療及び/又は認知機能を改善する組成物、及びこれを用いた医薬、食品 Download PDF

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Description

本発明は、ミクログリアの活性を亢進させることにより、認知症の予防、治療、及び/又は認知機能を改善する組成物及び医薬、機能性食品に関する。
ミクログリアは感染、脳内の外傷及び炎症により活性化し、活性化型ミクログリアに変化して、T細胞への抗原提示や殺菌、抗腫瘍作用、組織の修復等、様々な生理機能を担うことが知られている。また、ミクログリアはアポトーシスや損傷による死細胞、異物を食作用により除去する。
ミクログリアは中枢神経系においてMHC、Fcレセプターや補体レセプターの発現、インターロイキン-1等のサイトカインの分泌などを行い、脳の免疫反応に関与することが報告されてきている。そして、脳血管関門により末梢/循環系の免疫系から隔離された脳において、ミクログリアを中心とする脳の免疫系が存在することが明らかにされてきている(非特許文献1)。またミクログリアは脳内での恒常性維持やニューロンのネットワーク維持に非常に重要な役割を果たしており、古くなったシナプスの貪食除去、それに伴うシナプス新生を促す作用を有している(非特許文献2)。
疾患との関係では、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性を伴う神経疾患や脳梗塞等、様々な疾患でミクログリアの反応性が変化することが報告されている(非特許文献3)。これら神経変性を伴い認知症を併発する疾患は、高齢化社会の到来によりいずれも社会問題となっている。
認知症の高齢者は厚生労働省の研究班の推計で462万人、65歳以上の高齢者の15%にのぼるとも言われている。認知症の高齢者の増加は医療や介護の問題をはじめとして、安心して認知症の高齢者が生活できる環境の整備等、大きな社会問題となっている。また、認知症は発症すると治療は困難であることから、その予防が大きな課題となっている。
日本神経学会によれば、認知症とは、一度正常に達した認知機能が後天的な脳の障害によって持続性に低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態をいう。記憶障害、見当識障害等の症状を伴う病態であり、アルツハイマー病や脳血管疾患やその他の要因に基づく脳の器質的変化を原因とする。
認知症の中でも、アルツハイマー型認知症は、脳血管性認知症、レビー小体病と並んで最も多いタイプの認知症である。アルツハイマー病患者の剖検によれば、大脳皮質に老人斑と呼ばれるアミロイドβの沈着像が見られることから、アミロイドβの脳内での蓄積がアルツハイマー病の原因と考えられてきている(非特許文献4)。したがって、アミロイドβの脳内での蓄積を低下させる物質は、アルツハイマー病の有力な治療薬候補となるであろうと考えられている。しかしながら、現在のところアルツハイマー型認知症に対しては、根本的治療薬が見つかっているわけではない。
アミロイドβは、アルツハイマー病の有無、年齢に関わらず、健常人であっても産生されている。しかしながら、正常脳ではアミロイドβは適切に除去され、蓄積することはない。また、アルツハイマー病患者においても、アミロイドβの産生、沈着、除去は並行して生じている。したがって、脳内からアミロイドβを除去する物質を見出すことができれば、アルツハイマー型認知症の予防、治療に用いることができる。
脳内でのアミロイドβの除去には、ミクログリアが関わっていることが報告されている。アミロイドβが可溶性の段階では、ミクログリア及びアストロサイトによるアミロイドβの取り込みが生じることが培養細胞を用いた実験で示されている(非特許文献5、6)。
また、不溶性となり細胞外に沈着したアミロイドβの除去にもミクログリアが関わっている。不溶化して沈着したアミロイドβは、補体活性化によるオプソニン化を受けている。ミクログリアは補体受容体、IgG受容体を発現しており、オプソニンを介したアミロイドβの貪食に関与していると考えられている(非特許文献7)。
特開2010-018631号公報 国際公開2006/068117号 国際公開2006/043671号 特開2013-124237号公報
Yong, VW, and Rivest, S., (2009) Neuron, Vol.64, pp.55-60 Tremblay ME., et al., (2010), PLoS Biol, e1000527 Steit, Wj., et al., (2004), J. Neuroinflammation, Vol.1, pp.14 Hardy, J and Selkoe DJ., (2002), Science, Vol.297, pp.353-356 DeWit DA., et al., (1998), Exp Neurol, Vol.149, pp.329-340 Koenigsknecht, J, and Landreth, G., (2004), J. Neurosci., Vol.24, pp.9838-9846 Das, P., et al., (2003), J. Neurosci., Vol.23,pp. 8532-8538 Mukamal, K.J. et al. (2003) JAMA, Vol.289, pp.1405-1413
本発明はミクログリア活性を亢進させることにより、脳内の免疫系を賦活し、認知症の改善につながる医薬、食品を提供することを課題とする。
疫学的調査の結果から、大量の飲酒は認知症の危険性を高めるものの、少量ないし中等量の飲酒は認知症の原因にならないばかりか、認知症の予防になることが示されている。高齢者の飲酒と認知症のリスクに関する調査によれば、飲酒しない人の群が認知症になる危険性を1とすると、350mlのビールに換算して、1週間に1〜6本程度飲酒する群では、認知症になる危険性が0.4程度と半分以下に少なくなっている(非特許文献8)。
そこで、アルコール飲料に含まれる成分の中に、認知症を予防し得る物質が存在するかを探索した。上記のように、ミクログリアは、凝集、不溶化して繊維を形成したアミロイドβであっても取り除くことが可能であることから、ミクログリアの貪食除去活性を指標として、認知症の予防、治療、症状の改善に効果を奏する物質の探索を行った。
ミクログリアの貪食除去を活性化することができれば、アミロイドβ等の脳内老廃物や異物の除去、古くなったニューロンのシナプスの除去、シナプスの新生が行われることから、アルツハイマー病だけではなく、ミクログリアが関与しているといわれているパーキンソン病等、他の神経変性疾患についても、疾患の予防、症状の改善、治療につながることが期待できる。
本発明の認知症を予防、治療及び/又は認知機能を改善するための組成物は、有効成分が式(I):
[上記式中、R及びRはC1−6アルキル基又はC2−6アルケニル基を表し、R及びRは水酸基、C1−6アルキル基、又はC2−6アルケニル基を表すが、RとRが同時に水酸基を表すことはない。]、
式(II):
[上記式中、R、R、及びRは水素原子、C1−6アルキル基、又はC2−6アルケニル基を表し、R及びRは水素原子、水酸基、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、−C(=O)R10、又はCH(−OH)R10を表し、R10はC1−6アルキル基又はC2−6アルケニル基を表すが、RとRが同時に水酸基を表すことはない。]、
式(III):
[上記式中、R11及びR12は水素原子、C1−6アルキル基、又はC2−6アルケニル基を表し、R13及びR14は水酸基、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、−C(=O)R15、又はCH(−OH)R15を表し、R15はC1−6アルキル基又はC2−6アルケニル基を表すが、R13とR14が同時に水酸基を表すことはない。]、
式(IV):
[上記式中、R16、R17、及びR18は水素原子、C1−6アルキル基、又はC2−6アルケニル基を表す。]、又は
式(V):
[上記式中、R19はC1−6アルキル基又はC2−6アルケニル基を表す。]
の化合物又はこれらの薬学上許容される塩もしくは溶媒和物であることを特徴とする。
本発明者らは、ホップの毬花から抽出されるホップエキスを異性化した異性化ホップエキスに、ミクログリア活性を亢進させる物質が含まれていることを見出した。
ホップ(学名:Humulus luplus)は、アサ科のつる性の多年草であり、雌花についている苞が成熟した毬花はビール原料の1つとして知られている。また、ホップは、健胃、鎮静効果、入眠・安眠効果、食欲増進、脂質代謝改善等、様々な機能を有する物質が多く含まれていることから、生薬、民間薬としても用いられてきた。
しかしながら、異性化ホップエキスにミクログリアの活性を亢進する物質が含まれているという知見は今までに報告されていない。さらに、ミクログリアの活性化により、脳内異物を除去し、認知症の予防、治療、認知機能の改善を図る医薬は今までに報告されていない。
本発明者らは、異性化ホップエキスに含まれている有効成分がミクログリアを活性化することにより、脳内異物を除去し、認知症を予防、治療、認知機能の改善を図り得ることを初めて見出した。
上記化学式で表される化合物は、異性化ホップエキス中に含まれる化合物、及びその誘導体である(特許文献1)。したがって、これら化合物を抽出し、あるいは合成することによって、ミクログリアの活性を亢進し、認知症を予防、治療、認知機能の改善する化合物を得ることができる。
また、本発明の認知症を予防、治療及び/又は認知機能を改善するための組成物は、前記有効成分が、異性化ホップエキスに含まれることを特徴とする。
上述のように、本発明者らは、異性化ホップエキスに含まれる成分にミクログリア活性を亢進する成分が含まれていることを見出した。上記化合物のうち、異性化ホップエキスに含まれている化合物は、本来ビール等の食品に含まれていることから、副作用等を心配することなく、安心して摂取することができる。
さらに、本発明の認知症を予防、治療及び/又は認知機能を改善するための組成物は、前記有効成分がイソフムロン類、又はその薬理学的に許容される塩もしくは溶媒和物であることを特徴とする。
上記化合物のうち、異性化ホップエキスに含まれる有効成分はイソフムロン類と総称される。ホップの毬花に含まれるフムロン酸は、ビールの醸造過程においてビールの苦み成分であるイソフムロンへと変換される。
イソフムロン類は、脂質代謝改善等、これまでにも様々な機能を有することが知られている。しかしながら、ミクログリアの活性化を亢進し、認知症を予防、治療及び/又は認知機能を改善する機能があることは、今回本発明者らにより初めて見出されたものである。異性化ホップエキスに含まれるイソフムロン類は、ミクログリアを活性化することにより、認知症を予防、治療及び/又は認知機能を改善する機能を有する。したがって、医薬、機能性食品への応用が可能となる。
また、本発明の認知症を予防、治療及び/又は認知機能を改善するための組成物は、さらに、ドコサヘキサエン酸(DHA)を含むことを特徴とする。
前記組成物に、さらに、DHAを加えることによりミクログリアが相乗的に活性化される。DHAは青魚に多く含まれている成分である。イソフムロン類とDHAが相乗的に作用することは本発明者らが初めて見出したことである。また、両者とも本来食品に含まれている物質であることから、継続的に摂取することによる副作用等の心配もない。
本発明の認知症を予防、治療及び/又は認知機能を改善する組成物は、ミクログリア活性を亢進することを特徴とする。
本発明の組成物は、経口摂取による動物実験によって、脳内ミクログリアが活性化することが明らかとなった。したがって、脳内で産生された老廃物、異物、死細胞を除去することが可能である。それによりアルツハイマー病だけではなくミクログリア活性の亢進による異物等の除去により予防、症状の改善が期待される種々の神経変性を伴う疾患への効果を期待することができる。
また、上述のようにアルツハイマー病患者では、アミロイドβの産生、沈着、除去は並行して生じていることが知られている。したがって、ミクログリアが活性化し貪食作用が亢進することにより、脳内に蓄積したアミロイドβの除去が進むことから、アミロイドβの蓄積を減少させ、アルツハイマー型認知症の治療、及び症状の改善に寄与するものと考えられる。
本発明の認知症を予防、治療及び/又は認知機能を改善するための医薬、又は食品は、有効成分が式(I):
[上記式中、R及びRはC1−6アルキル基又はC2−6アルケニル基を表し、R及びRは水酸基、C1−6アルキル基、又はC2−6アルケニル基を表すが、RとRが同時に水酸基を表すことはない。]、
式(II):
[上記式中、R、R、及びRは水素原子、C1−6アルキル基、又はC2−6アルケニル基を表し、R及びRは水素原子、水酸基、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、−C(=O)R10、又はCH(−OH)R10を表し、R10はC1−6アルキル基又はC2−6アルケニル基を表すが、RとRが同時に水酸基を表すことはない。]、
式(III):
[上記式中、R11及びR12は水素原子、C1−6アルキル基、又はC2−6アルケニル基を表し、R13及びR14は水酸基、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、−C(=O)R15、又はCH(−OH)R15を表し、R15はC1−6アルキル基又はC2−6アルケニル基を表すが、R13とR14が同時に水酸基を表すことはない。]、
式(IV):
[上記式中、R16、R17、及びR18は水素原子、C1−6アルキル基、又はC2−6アルケニル基を表す。]、又は
式(V):
[上記式中、R19はC1−6アルキル基又はC2−6アルケニル基を表す。]
の化合物又はこれらの薬学上許容される塩もしくは溶媒和物であることを特徴とする。
医薬、又は食品として提供することにより、ミクログリア活性を適度に維持し、アミロイドβ等、脳内異物の蓄積を防ぐことが可能となる。その結果、神経変性を伴う疾患の予防、症状の改善等に寄与することができる。
さらに、化合物が特定されていることから、異性化ホップエキスから抽出するだけではなく、化学合成することも可能となる。
本発明の認知症を予防、治療及び/又は認知機能を改善する医薬、又は食品は、前記有効成分が異性化ホップエキスに含まれることを特徴とする。
ミクログリア活性を亢進することにより、認知症を予防、治療及び/又は認知機能を改善する化合物が、ビール等の食品に含まれる成分であることは、本発明の組成物を医薬のみならず、機能性食品として広く用い得ることを示している。
また、本発明の認知症を予防、治療及び/又は認知機能を改善する医薬、又は食品は、前記有効成分がイソフムロン類、又はその薬理学的に許容される塩もしくは溶媒和物であることを特徴とする。
上記化学式で示す化合物の中でも、ビールの苦み成分として含まれているイソフムロン類はミクログリア活性化能が高い。したがって、元来イソフムロン類を含むビール等の食品は認知症の予防、治療、認知機能の改善に寄与するものと考えられる。さらに、イソフムロン類を増強し、機能を強化した食品の開発も進めることが可能である。
本発明の認知症を予防、治療及び/又は認知機能を改善するための医薬、又は食品は、さらに、有効成分としてDHAを含むことを特徴とする。
DHAと組み合わせることにより、相乗的な効果を有するからである。
本発明の認知症を予防、治療及び/又は認知機能を改善するための医薬、又は食品は、前記有効成分がミクログリア活性を亢進することを特徴とする。
上述のように、本発明の組成物は脳内ミクログリアを活性化することが確認された。したがって、脳内で産生されたアミロイドβ等の異物を除去することが示唆されることから、アルツハイマー病をはじめとする種々の神経変性を伴う疾患の発症を予防、治療、症状の改善をすることが期待できる。
また、医薬としてはもちろん、機能性食品として本発明の組成物を継続して摂取することは、認知症、その中でもアルツハイマー型の認知症の予防に役立つことが期待される。
異性化ホップエキスによってミクログリアが活性化することを示す図。 ミクログリアの様々な異物に対する貪食作用が、異性化ホップエキスにより亢進することを示す図。 DHAとの相乗効果を示す図。 マウス経口投与によるミクログリア活性化亢進を示す図。 イソフムロンによるミクログリア活性化亢進を示す図。
本発明者らは、ホップに由来する苦味成分であるイソフムロン類等がミクログリア活性を亢進する作用を有することを見出した。イソフムロン類は、これまでに高血圧に伴う腎障害、及び転写因子Nrf2の活性化により治療し得る疾患の治療、症状の改善、また、脂質代謝、自律神経調節に有用であることが示されている(特許文献1〜4)。しかしながら、ミクログリア活性を亢進することについては、本発明者らが初めて見出し、これにより、認知症の予防、治療、症状を改善する組成物、医薬、食品を提供することができる。
本発明において、「組成物」とは、式(I)〜(V)で表される化合物、あるいは、異性化ホップエキスに含まれるイソフムロン類を有効成分として含んでなるものである。本組成物は、ミクログリアの活性化によってアルツハイマー型の認知症をはじめ、クロイツェル・ヤコブ病等、神経変性疾患の予防、治療、及び/又は症状の改善を図ることが期待される。
本発明において、「医薬」とは、式(I)〜(V)で表される化合物、あるいは、異性化ホップエキスに含まれるイソフムロン類を有効成分として含み、担体、賦形剤、結合剤、希釈剤等を混合することにより製造できる。経口、非経口的に投与することが可能であり、経口投与する場合には、顆粒剤、散剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、シロップ剤等、どのような形態であってもかまわない。また、非経口用の投与形態としては、注射剤、点滴剤、経鼻投与製剤等の外用剤等が挙げられるが、これらに限られるものではない。
また、製剤化にあたっては、本発明による有効成分以外に1種以上の有効成分をさらに添加してもよい。特に、DHAは、異性化ホップエキスとともに添加することにより、ミクログリア活性に対して相乗的な効果を示すことから、DHAを加えて製剤化すると相乗的な効果が期待できる。また、投与の際に、本発明による有効成分以外に1種以上の有効成分を含む医薬を組み合わせて投与しても良い。
本発明において、「食品」とは、医薬以外のものであって、摂取可能なものであれば、その形態に特に制限はなく、液状、半液体状、固体状のいずれであってもよく、飲料のような形態も包含する。
また、「食品」には、健康食品、機能性食品、特定保険用食品、栄養補助食品、疾病リスク低減表示を付した食品、病者用食品、又、いわゆるサプリメントのようなものも包含される。
公知の異性化ホップエキスを含有する代表的な食品としては、ビール、ノンアルコールビール、発泡酒等の飲料が挙げられる。これらの飲料には、本発明における有効成分がすでに一定以上含まれている。これら食品は、単にホップ成分を添加したものではなく、ホップ成分を異性化する工程を経て添加されているものである。したがって、ビール等の飲料は、本発明の有効成分を含む食品として使用することができる。また、さらに、本発明の有効成分を添加することにより、効果を増強することも可能である。
本発明において、異性化ホップエキスに主成分として含まれているイソフムロン類には、イソフムロン、イソアドフムロン、イソコフムロン、イソポストフムロン、イソプレフムロン、テトラハイドロイソフムロン、アロイソフムロン、パライソフムロン、フムニリック酸、ヘキサハイドロイソフムロン、アンチイソフムロン、フルポン等が包含されるが、公知のものであれば特に制限なく用いることができる。
本発明を以下の例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1.ミクログリア活性を亢進する物質のスクリーニング方法
(ミクログリア細胞の単離)
マウスから脳を摘出し、パパイン処理を行うことにより、脳組織分散液を得る。パパイン反応停止後、ミクログリアは汎ミクログリアマーカーであるマイクロビーズが標識された抗CD11b(Miltenyi Biotec社製)を用いて反応させ、MACS法を用いて単離した。
単離したミクログリア細胞を種々の候補物質を添加した培地で12時間培養する。その後、ミクログリアの貪食活性、及びミクログリアの活性化と相関する細胞表面マーカーであるCD36の発現を測定することによって評価し、候補物質のスクリーニングを行った。
2.異性化ホップエキスによるミクログリアの活性化
様々な物質をスクリーニングした結果、異性化ホップエキスに含まれる成分にミクログリアを活性化する成分が含まれていることを見出した。
(アミロイドβに対する貪食能)
単離したマウスミクログリア細胞を、0.05〜5μMの種々の濃度になるように異性化ホップエキスを添加した培地で12時間前処理する。前処理後、蛍光色素フルオレセイン(FAM)で標識したアミロイドβ1-42(AnaSpec社製)を培地に500nMの濃度で添加して4時間培養後に上清を除き、トリパンブルーで細胞外の蛍光をクエンチングさせ、マイクロプレートリーダーで細胞内に取り込まれたアミロイドβの量を蛍光量として測定し、貪食活性の増強を評価した。結果を図1Aに示す。図中*は有意差0.05、**は有意差0.01であることを示す。
図1Aから明らかなように、50nMという非常に低濃度の異性化ホップエキス処理であっても、ミクログリアの貪食活性が増強することが示された。
次に、ミクログリアの貪食能が増強すると発現が増加することが知られている細胞表面マーカー、CD36の発現をフローサイトメーターにより解析した。
単離したマウスミクログリア細胞を、0.05〜10μM濃度になるように異性化ホップエキスを添加した培地で12時間処理する。処理後のCD11b陽性細胞におけるCD36の発現を、APC標識抗CD36抗体を用いて解析した(eBioscience社)。結果を図1Bに示す。
細胞表面のCD36の発現も、同じく50nM濃度の異性化ホップエキスを添加することにより増加していることが示された。
以上、50nMという非常に低い濃度の異性化ホップエキスを培地に添加するだけで、ミクログリアの貪食活性、CD36発現ともに増強することを示された。
(異物一般に対する貪食能の増強)
次に、ミクログリアの異物一般に対する貪食能が増強していることについても解析を行った。神経変性を伴い認知機能の低下を示す疾患には、アミロイドβの蓄積によるアルツハイマー病の他に、プリオンが蓄積するクロイツフェルト・ヤコブ病が知られている。上記で示したようにミクログリアの貪食能の増強が、アミロイドβに特異的な作用ではないことを示すために、蛍光標識デキストラン(図2A)、蛍光標識大腸菌(図2B)、蛍光標識ラテックスビーズ(図2C)に対する貪食作用を解析した。
マウスから脳を摘出し、上記と同様にミクログリアを精製した。精製したミクログリアを細胞培養用プレートに播種後、種々の濃度の異性化ホップエキスを含む培地で12時間培養した。異性化ホップエキスで処理後、標識されたデキストラン(分子量10,000、pHrodoRed dextran、MolecularProbe社製)を培地に添加し、60分後の蛍光量(励起波長:560nm、蛍光波長:585nm)をマイクロプレートリーダーで測定した。結果を図2Aに示す。
また、同様にして異性化ホップエキスで処理した後、標識した大腸菌(pHrodoRed E. coli BioParticles Conjugate、MolecularProbe社製)を培地に添加し、120分処理した後に同様にして蛍光量を測定した。結果を図2Bに示す。
いずれの場合も0.6μMという非常に低濃度の異性化ホップエキスの処理によって、蛍光量の増加はほぼ最大値に達することが示された。したがって、非常に低濃度の異性化ホップエキスによって、ミクログリアが活性化することが明らかとなった。
さらに、ラテックスビーズを用いて、サイズに関わらずミクログリアの貪食作用が異性化ホップエキスにより活性化するかを解析した。
ミクログリアは上記と同様に精製し、種々の濃度の異性化ホップエキスで処理した後に、直径1μmの蛍光標識したラテックスビーズを培地に添加した。3時間後に蛍光顕微鏡により観察し、1視野当たりに存在する細胞内に取り込んでいるラテックスビーズの数を数え、1細胞当りに取り込まれているビーズ数の平均を求めた。結果を図2Cに示す。
未処理のミクログリアに対して、0.45μM濃度の異性化ホップエキスで処理したミクログリアでは、約2倍のラテックスビーズが細胞内に取り込まれている。
以上示したように、異性化ホップエキスによって処理したミクログリアは、デキストラン、大腸菌、ラテックスビーズと様々な物質に対する貪食作用活性が亢進している。すなわち、異性化ホップエキスによって活性化したミクログリアは、アミロイドβだけではなく、異物一般に対する貪食能が増強していることが認められる。
したがって、アミロイドβの蓄積によるアルツハイマー型の認知症のみならず、ミクログリアの関与が示唆されている他の神経変性疾患についても、疾患の予防や、症状の改善、治療につながることが期待される。その他にも、ニューロンのシナプス形成促進作用も期待できる。
3.オメガ脂肪酸との相乗効果
ドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコペンタンエン酸(EPA)のようなオメガ脂肪酸は魚類に多く含まれ、細胞膜の流動性を保つのに重要であるという知見が得られている。DHAは神経細胞の細胞膜の柔軟性を保ち、樹状突起を増やしたり、軸策の成長を促し、脳・神経系を正常に保つ作用があると言われている。また、アルツハイマー型の認知症に対しても有効性があることも報告されていることから、DHAと異性化ホップエキスを同時に加え、効果の解析を行った。
マウスから単離したミクログリアに、異性化ホップエキス0nM、100nM存在下で、DHAを0nM、125nM培地に添加し、12時間培養後ミクログリアの貪食能を評価した。結果を図3に示す。異性化ホップエキス100nM存在下でDHAを125nM添加することにより、無添加の場合と比較して2倍以上の貪食能の増強が観察された。それに対し、異性化ホップエキス単独、DHA単独では、各々14%、32%の増強にとどまっており、明らかに相乗効果があることが確認された。
4.マウス経口投与によるミクログリア活性化亢進
6週齢のマウスに、異性化ホップエキスを4mg/kg、20mg/kg、又は溶媒のみを4日間、毎日経口投与した後、ミクログリアを単離し、ミクログリアの貪食活性とCD36発現解析を行い、ミクログリアの活性化を評価した。
図4Aは、異性化ホップエキスを4日間経口投与した後に回収したミクログリアの貪食能をFAM標識したアミロイドβを用いて解析した結果であり、図4Bは活性化ミクログリアの指標であるCD36発現をFACSにより解析したものである。
いずれも異性化ホップエキス投与に伴い、ミクログリアの活性化の増強が見られる。培養細胞を用いた実験だけではなく、経口投与した場合にも、異性化ホップエキスによるミクログリア活性化亢進が見られることは、食品として摂取した場合にも十分な効果が得られることを示している。
5.イソフムロンによるミクログリアの活性化亢進
異性化ホップエキスはホップ毬花より抽出されたホップエキスをアルカリ存在下、又は酸化マグネシウム存在下で加熱し、異性化したものであるが、その主成分はイソフムロンである。
以上、異性化ホップエキスで処理することにより、ミクログリアが活性化することを示してきたが、主成分であるイソフムロン、すなわちトランス−イソ−N-フムロン、シス−イソ-N−フムロンによるミクログリアの活性化を解析した。
精製したミクログリアはプレートに播種し、異性化ホップエキス(IHE)、トランス-イソ-N-フムロン(tIH)、シス−イソ-N−フムロン(cIH)を200nMになるように培地に添加し、12時間培養した後にFAM標識したアミロイドβを用いて4時間後の取り込みを蛍光量により測定した。結果を図5に示す。
結果は、イソフムロンを添加して培養した細胞の蛍光量を、溶媒のみを添加した培地で培養した細胞の蛍光量に対する比で示している。トランス−イソ−N-フムロン、シス−イソ-N−フムロンともに、ミクログリア貪食能を亢進する作用を示す。特にトランス−イソ−N-フムロンは、シス−イソ-N−フムロンに比べて、ミクログリアを活性化する強い効果を有することが明らかとなった。
本発明により、化学式(I)〜(V)に示される化合物や、異性化ホップエキスに含まれているイソフムロン類を有効成分とする組成物が、ミクログリアを活性化することが示された。
すでに開発され、市販されてきた認知症薬は神経伝達物質の受容体に作用する薬剤が主である。本発明のようにミクログリア活性を亢進することにより、異物を排除し得る化合物は、今までの報告にない新しいタイプの薬剤となり得る。
また、これまでの認知症薬には認知機能の改善を図り、認知症の予防効果を奏するものはなかった。本発明の組成物は、元来食品に含まれている物質であることから、継続的に食品として摂取することにより、一定の予防効果を期待できる。また、有効成分を増強した機能性食品として継続して摂取することも無理なく行うことが可能であろう。
また、ミクログリアは脳内で異物や死細胞を貪食することにより、老廃物や死細胞の排除を行っている。その際に、神経成長因子(NGF)や神経栄養因子(BDNF)といった神経細胞の成長や神経シナプスの増強を促す因子を分泌することが知られている(非特許文献2)。したがって、活性化ミクログリアは単に脳内の老廃物や死細胞を除去するだけではなく、神経シナプスを成長させ、増強する役割も担っている。したがって、ミクログリアの活性化を亢進させることにより、神経シナプスを増強し、認知機能の回復にも寄与するものと考えられる。
したがって、本発明の組成物は、脳内老廃物を除去するだけではなく、ニューロン新生を促すことによって、今まで治療は困難であると言われていた認知症の治療や症状改善を期待することができる。

Claims (8)

  1. 脳内異物又は脳内老廃物の蓄積を伴う認知症の予防用組成物であって、
    16.2−129.6mg/日の用量で異性化ホップエキスを含むことを特徴とする組成物。
  2. 請求項1記載の組成物において、
    前記異性化ホップエキスに含まれる有効成分が式(II):
    [上記式中、R、R、及びRは水素原子、C1−6アルキル基、又はC2−6アルケニル基を表し、R及びRは水素原子、水酸基、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、−C(=O)R10、又はCH(−OH)R10を表し、R10はC1−6アルキル基又はC2−6アルケニル基を表すが、RとRが同時に水酸基を表すことはない。
    化合物又はこれらの薬学上許容される塩もしくは溶媒和物であることを特徴とする組成物。
  3. 請求項1、又は2記載の組成物において、
    前記異性化ホップエキスに含まれる有効成分がシス−イソ-N-フムロン、及びトランス−イソ-N-フムロンであることを特徴とする組成物。
  4. 請求項1〜3いずれか1項記載の組成物において、
    さらに、ドコサヘキサエン酸(DHA)を含むことを特徴とする組成物。
  5. 脳内異物又は脳内老廃物の蓄積を伴う認知症を予防するための医薬、又は食品であって、
    16.2−129.6mg/日の用量で異性化ホップエキスを含むことを特徴とする医薬、又は食品。
  6. 請求項5記載の医薬、又は食品において
    前記異性化ホップエキスに含まれる有効成分が式(II):
    [上記式中、R、R、及びRは水素原子、C1−6アルキル基、又はC2−6アルケニル基を表し、R及びRは水素原子、水酸基、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、−C(=O)R10、又はCH(−OH)R10を表し、R10はC1−6アルキル基又はC2−6アルケニル基を表すが、RとRが同時に水酸基を表すことはない。
    化合物又はこれらの薬学上許容される塩もしくは溶媒和物であることを特徴とする医薬、又は食品。
  7. 請求項5、又は6記載の医薬、又は食品において、
    前記異性化ホップエキスに含まれる有効成分がシス−イソ-N-フムロン、及びトランス−イソ-N-フムロンであることを特徴とする医薬、又は食品。
  8. 請求項5〜7いずれか1項記載の医薬、又は食品において、
    さらに、有効成分としてドコサヘキサエン酸(DHA)を含むことを特徴とする医薬、又は食品。
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