JP6160024B2 - 静脈瘤抜去用治療具 - Google Patents

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Description

本発明は、静脈瘤の形成された部位の静脈を抜去するための静脈瘤抜去用治療具に関する。
静脈瘤を抜去するための施術方法として、以前より、(1)静脈瘤内に硬化剤を注入し、血管を閉塞する方法、(2)静脈瘤を形成した静脈内腔にワイヤーを挿入し、そのワイヤー先端に静脈断端を結紮し、この結紮部位より静脈を内翻させて、抜去回収する方法が知られている。静脈を内翻して、抜去する治療具として、下記の特許文献1、特許文献2にそれらの方法や効果が開示されている。以下、静脈を内翻し、抜去する目的で使用する静脈瘤抜去用治療具を静脈ストリッパー、または より簡単にストリッパーと称する。
特開2002−291755号 特開2003−061967号
特許文献1のストリッパーは、全体が撚り線の金属ワイヤーで形成されているため、追従性や引張り強度は良好であるが、いわゆる腰が無いため、血管が体内の深い箇所に位置している場合や、或いは血管が蛇行しているような場合、ストリッパーの挿入性が非常に低下してしまうとの問題点を有していた。
一方、特許文献2に開示されているストリッパーでは、金属棒と撚り線の金属ワイヤーの組合せによって、曲げ強度を補強し、挿入性を向上しているが、金属棒の可撓性の低さや弾性率の大きさのため、血管に沿って、ストリッパー(金属棒)自体がしなったり、或いは血管の部位や配置に沿って、金属棒の形を予め変形させることは困難であった。その結果、このタイプのストリッパーでは、挿入性は良好であったが、(血管の)追従性が課題となっていた。以上のような状況により、本発明の課題は、血管への挿入性と追従性とを両立した静脈ストリッパーを提供することにある。
本発明において、以下の手段によって、上記課題を解決することができた。即ち、本発明の解決手段は、塑性である中空の金属管の一端側に、内空の可撓性チューブが外接、或いは内接して接続されるチューブ接続部を設け、前記金属管の別の一端が、先端側が細く、基端側が太くなるようにテーパー加工された血管挿入部を設けてなり、前記チューブが、前記金属管より長く形成され、且つ前記金属管の先端部に形成された開口が、金属管内腔と前記チューブの内腔に連通していることを特徴とする静脈瘤抜去用治療具である。
さらに、下記の実施態様を採ることによって、より望ましい結果を得ることが可能である。例えば、後述する3点曲げ試験において、前記金属管、または金属棒(以下、金属管等と称する。)の初期弾性率が、15,000〜21,000N/mm2の範囲となり、且つ曲げ応力の最大値が、9.0〜13.0Nである前記の静脈瘤抜去用治療具が望ましい。前記金属管等の有する柔軟性、及び塑性のため、血管の配置に合わせて、術者が手技で金属管等の形状を変形し、且つその形状を維持できる。初期弾性率や曲げ応力の最大値が小さいと、曲げ易く加工し易いが、腰の強さが無いため、血管内への挿入性が悪い。逆に初期弾性率や曲げ応力の最大値が大き過ぎると、取扱い性が悪くなる。
また、後述する座屈試験において、前記金属管等の塑性変形が、30N以上の押圧力で開始する前記静脈瘤抜去用治療具が望ましい。上記金属管等は既述したような柔軟性、及び塑性を有しながら、塑性変形は30N以上の押圧力がかからなければ、変形せず、予め加工した形状を保持しつつ、金属特有の腰の強さを発揮するため、血管内に金属管等を挿入し易い。
前記チューブの長さが、前記金属管等の長さの1.5〜2.2倍である前記記載の静脈瘤抜去用治療具も好ましい。本発明のストリッパーを使用して、血管の内翻、抜去を行う際、例え血管が離断した場合であっても、チューブが金属管等の長さより、1.5倍以上 長ければ、対応が容易且つ安全に施術できるからである。
前記金属管等の端部を、前記可撓性チューブが覆うように、外接によって、両者を接続している前記の静脈瘤抜去用治療具も好ましい。上記の態様では、金属管をチューブ内に挿入し易く、接続操作が容易となるためである。また、静脈を抜去する際には、金属管等を把持して、(金属管等とチューブの両者を)引張らなければならないが、弾性のある柔軟なチューブが金属管等外面に接合していると、チューブが軸方向に伸ばされることで、チューブ内径が縮小され、チューブが(実質的に外径変化の無い)金属管等から離脱し難くなるからである。
或いは、チューブと金属管管を離脱し難くするためには、前記金属管のチューブ接続端の外径、及び前記チューブの金属管等の接続端の内径を拮抗させ、両者の嵌合強度を上げるのも、1つの手段である。例えば、金属管等のチューブ接続端の外径:D、前記チューブの金属管等接続端の内径:Iとした場合、D/Iが1.05〜1.20である前記静脈瘤抜去用治療具である。
金属管等やチューブの接続端の寸法を調整する以外の態様では、前記金属管等のチューブ接続端部、前記チューブの金属管等の接続端部のいずれか一方、或いは両者に、係止手段を設けた前記静脈瘤抜去用治療具も好ましい。静脈瘤の形成した血管を抜去する場合には、チューブを接続した金属管等を張引することが必要となるが、金属管等やチューブの接続端の一方、または両者に前記係止手段を形成することで、張引の際に両者が容易に離脱するのを防止できるからである。
前記係止手段としては、色々な態様が考えられるが、例えば 金属管等やチューブの接続端に、係止手段として、環状溝、或いは環状突起のいずれか、或いは両方を形成するものは、簡単で且つ有効である。環状溝、環状突起のいずれか一方でも、効果は得られるが、両方を有するものは、さらに確実な係止効果を得ることができる。
例えば、 前記係止手段の一方が環状溝であり、もう一方が前記環状溝に相補的に係合可能な環状突起である前記静脈瘤抜去用治療具は、金属管等とチューブとを接続すると、両者を張引した場合にも、容易に離脱しないので、好ましい。
上記以外にも、 前記係止手段が、実質的に非可逆的な接続となるような形状、または機能を設けた前記静脈瘤抜去用治療具が好ましい。
素材や寸法としては、 前記金属管等が、アルミニウム製であると、柔軟性、塑性と腰の強さのバランスが良い。素材がアルミニウムの場合では、中実の金属棒で、棒の平均外径が、3.0〜3.5mmの範囲にある前記静脈瘤抜去用治療具が好ましい。金属管等がアルミニウム製であれば、軽いながらも、適度な腰の強さを有しており、血管内に挿入し易い。また、その柔軟性と塑性を利用して、血管の部位や配置に合わせて、術者が予め金属管等を変形することが可能であるので、非常に取扱い易い。
前記可撓性チューブは、塩化ビニル樹脂製、或いはポリオレフィン樹脂製で形成されているものが望ましい。適度な柔軟性を有し、また長年の使用実績があり、安全性も確立されているからである。また、用途に応じて、チューブが透明なように成形できる材質であれば、チューブ内腔やそこを流れる液が確認できるので、取り扱い易い。また、チューブの肉厚として、0.5mm〜1.0mmの範囲のものが好ましい。薄すぎると、引張った際に破損する恐れがあり、厚過ぎると、血管内での挿入性や追従性、柔軟性が損なわれるからである。
金属管等が塑性であるため、術者が施術前に金属管等の形状を変形することが可能となり、金属管等の一方の端部がテーパー加工され、もう一方の端部に可撓性チューブが接続されているため、施術者がストリッパーを血管内に挿入する操作が容易になるだけではなく、ストリッパーを利用して血管を内翻する操作、或いは血管を抜去する操作を容易、且つ安全に行うことができる。また、上記金属管等が適度な剛性を有しているので、施術者が金属管等を血管内に挿入する際、抵抗のある部位でも、腰の強さで利用して、押し込むことが可能である。さらに、前記チューブが、前記金属管等より長く形成されているため、静脈が離断した際でも、取扱いがし易く、抜去操作が楽となる。
また、金属管の場合には、前記金属管の先端部に形成された開口が、金属管内腔と前記チューブの内腔に連通しているため、施術前、或いは施術の際に、チューブ基端側から、金属管、先端部に形成された開口を経由して、麻酔薬、或いは消毒液や抗炎症剤等を患部に注入することができ、便利である。
本発明の静脈瘤抜去用治療具(ストリッパー)の1つの実施形態を示す模式図である。 本発明のストリッパーの金属管とチューブとの接続部の構造の好ましい実施形態を示す概略図である。 施術前に、本発明のストリッパーを患部の血管配置に合わせて変形・調整した状態を示す概略図である。 先端を皮膚から、刺出し易くなるように変形・調整した本発明のストリッパーを示す概略図である。 静脈瘤の形成した血管を内翻、抜去し易くなるように、金属管等とチューブとの接続部近傍と、中枢側血管とを結紮した状態を示す模式図である。 ストリッパー(金属管等、接続チューブ)の長さが足りない場合、本発明のもので対応することのできる実施形態を示す概略図である。 3点曲げ試験を行った際の押圧力の変化を示すグラフである。 座屈試験を行った際の曲げ応力の変化を示すグラフである。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図に基づいて、より詳細に説明する。図1は、本発明の静脈ストリッパー1の好ましい実施形態の1つである。ストリッパー1は、一方の端部であるチューブ接続部2と、もう一方の端部である血管挿入部3と中央部4からなる金属管部分5と、チューブ接続部2で金属管に接続された可撓性チューブ6とから、構成される。金属管5の血管挿入部3は、先端側が細く、基端側、即ちチューブ接続部2側がより太くなるように、テーパー加工されている。また、血管挿入部の先端は、挿入時に、誤って血管を突き破らないように、R(曲面)加工されている。
図2に示すように、先端チューブ接続部2の金属管外表面には、環状溝7が形成され、可撓性チューブ6の内腔側の環状溝7に対応する位置に、環状突起8が形成されている。環状溝7、環状突起8は金属管5、チューブ6の両者を接続した際の係止手段として機能し、図に示すように、チューブ6の内腔に、金属管5を挿入し、接続すると、環状溝7に環状突起8が嵌り込んで、金属管とチューブ6とを引張っても、両者は容易に離脱できない。上記実施態様では、金属管に環状溝を形成し、チューブ内腔に環状突起を形成したが、逆に金属管に環状突起を形成し、チューブ内腔に環状溝を形成しても良い。また、上記環状突起、或いは環状溝は完全な環状でなくとも、必要な係合強度を得られる程度に全周近くに設けられていても良い。
金属管5は、直径2.0〜3.0mm、材質はアルミニウム製であり、チューブ接続部2から、血管挿入部3までの長さ(全長)は500mmである。このストリッパーの寸法は、患部の状態や対象患者によって、全長:300〜600mmの間で調整するのが、望ましい。金属管の素材については、挿入性や加工性、施術前での調整(変形)のため、重要となるが、取扱い易さや入手し易さから、アルミニウム管を選択した。後述するように、麻酔薬や消毒液、抗炎症剤をチューブを介し、金属管の内腔を経由して、血管内に注入する必要が無ければ、管状でなくても良く、中実の棒状のものでも使用可能である。
チューブ6は、外径:3.7mmで肉厚:0.6mm、長さ950mm〜1100mmの塩化ビニル樹脂製を選択した。チューブ6の内径は金属管5の外径と同じか、やや小さいものが望ましい。上記のように、両者(チューブ6、金属管5)の寸法を調整することで、係止手段の手段や強弱を考慮することができる。
金属管5の血管挿入部3には、開口9が形成されている。挿入部3であれば、開口9は金属管5の先端部でも、或いは先端部からやや基端側にそれた側管部のいずれに形成しても良く、開口の数についても、麻酔薬の注入部位やその他、必要に応じて形成することができる。開口9は、金属管5の内腔、及びチューブ6の内腔と連通しており、そのため、施術前、或いは施術後に、チューブ基端側から麻酔薬を供給し、血管内の必要な部位に投与することができる。前記麻酔薬の代わりに、消毒液や抗炎症剤等を投与しても良い。
以下に、本発明のストリッパーの使用事例、及び該ストリッパーを使用して、静脈瘤の形成した血管の抜去術(以下、ストリッピング手術とも言う。)に関して、説明する。本発明のストリッパーを大伏在静脈(GSV)に使用する場合、GSV走行に沿って、予めストリッパーの形状を弓状に湾曲変形させ、鼠蹊部1cmの切開で必要な中枢(血管の)分枝を処理後、下腿方向にストリッパーを挿入し、膝下分岐部にて、ストリッパーを回転させ、刺出し易くし、皮膚に形成した4mm程度の切開創から、患部血管を内翻させて、抜去を行った。
ストリッパーが血管内に挿入困難な場合には、エコーガイド下に、ストリッパー先端を手で変形加工して、施術を行った。血管抜去の際に、血管が離断した場合、抜去操作のために張引するのとは逆方向に血管を内翻させて、抜去する。それもできない場合には、チューブに結び目を形成し、それを引掛かりとして、血管を抜去するBabcock式施術を選択することが可能である。
1.材料(ストリッパー)
金属棒として、アルミニウム製の直径:3.0mm、全長:500〜600mmを選び、その端部に接続する可撓性チューブとして、可塑剤の添加された塩化ビニル樹脂製の輸液セットのものを利用した。チューブの内径は、金属棒の外径とほぼ同じか、わずかに小さめで、全長:1000mmのものを使用した。
2.施術
ストリッパーの金属棒部分は、GSVの湾曲に合わせて、弓状に変形させておき(図3)、SFJ(大腿静脈 大伏在静脈、接合部)側から、挿入した。このとき、中枢側の血管は結紮離断しておくと、手技が容易である。従来のものでは、ストリッパーを血管挿入して、先端部が末梢側血管端部から通過できない場合、切開追加することが多いが、本発明のストリッパーならば、塑性を有し、且つ腰があるため、血管の途中で蛇行する部分や通過不能な部分があったとしても、エコーガイド下に、ストリッパーを誘導(挿入・通過)可能であり、更に皮膚の下で、金属棒の先端角度も屈曲させて変更可能である。さらに、ストリッパーが血管を通過不能な場合でも、血管の中途で刺出することもでき、その際は皮膚の小切開で施術できる。
ストリッパーが血管内を進入し、末梢側血管の目標部位(膝下5cm前後のGSVの分岐する部位)まで達したら、ストリッパー先端の位置を表(体外)に出易いように、金属棒を、手で変形、加工する。即ち、SFJの部位にて、図4に示すように、金属棒5の基端側、即ちチューブ接続部2側に近い部位を手で屈曲させることで、屈曲点10を形成する。そして、屈曲点10近傍、或いは屈曲点10からチューブ接続部2間の金属管を把持し、金属管の先端側を軸周りに90度回転させる。上記の操作によって、ストリッパー先端部が末梢側血管の目標部位から表出し易くすることができる。或いは、大腿中央を外側から、圧迫し、皮膚の中で金属管をくの字型に変形させることで、上記と同様な効果が得られる。
予め前記目標部位の皮膚を4mmほどメスで切開し、ストリッパーの金属棒先端に突き当たる皮膚の部位を、さらにメスで切開し、ストリッパー先端を刺出させる。先端が刺出し難い場合、切開創からモスキート鉗子で、金属棒先端を把持し、先端部を曲げることで、容易に誘導可能となる。
モスキート鉗子で挟んだGSVのSFJ側で中枢を離断した後、図5に示すように、金属棒基端側のチューブ接続部2、(接続部2にて)金属棒5を全周で被覆するチューブ端部、さらに該チューブ端部を被覆する静脈壁11の3者を、金属棒に形成された環状溝7に対応する箇所Pで、図の順に重層させた状態で縫合糸12等で結紮する。同様に、チューブと金属棒の接合部から、わずかに金属棒基端側に離れた箇所Rでも、金属棒と血管壁を、図に示すように結紮する。上記の各結紮によって、血管を張引、抜去する際に、血管がストリッパーに保持され、離脱が防止できる。その結果、血管の内翻、抜去等の施術が容易、且つ確実となる。さらに、残った糸12で、チューブと金属棒の接合部から、わずかにチューブ基端側に離れた箇所Qで、チューブ6と血管壁11とを結紮する。それにより、血管の内翻、抜去が容易、且つ確実となる。
また、ストリッピング術の際に血管が離断した場合にも、本発明のストリッパーでは、下記の操作によって、安全に且つ効果的に施術を継続することができる。
(1)逆方向ストリッピング
膝部切開創にて、GSVをフックですくい、末梢側血管は結紮離断し、通常の方向とは逆の方向に、即ち、膝側断端からSFJ方向にストリッピングを行う。(金属管/金属棒部を押し込み、チューブを引張ることで、施術を進める。)
(2)チューブ結紮によるBabcock式ストリッピング
逆方向へのストリッピングが不可能な場合は、チューブ部分を1〜2回結ぶことによって、径大部を形成し、Babcock式に通常の方向にストリッピング(内翻、抜去操作)を行い、(静脈?が)膝まで抜去できたら、静脈のみ膝切開部より引き出し、径大部はSFJ方向に引き戻すことで、追加の切開は不要である。このように、血管が離断した場合でも、特別な器械、器具の準備をすることなく、対応することができる。チューブを結ぶ操作は簡単で素早くできるが、それも面倒と言うことであれば、後付けタイプのヒンジ式Babcockをチューブの所望する部位に装着するものが望ましい。
従来のストリッパーでは、その長さが足りない場合、金属棒の基端部に糸を結びつけて対応していたが、本発明のストリッパーでは、図6に示すように、チューブ基端13に金属管等5の先端(血管挿入部側)3を挿入することで、環状ルーブを形成させることが可能となり、該ループの形成により、長さ不足に対応することが可能となる。
既述した手技にて、本発明のストリッパーを使用して、ストリッピング手術を行った症例:205例、また、比較例として、従来のストリッパーを使用して、ストリッピング手術を行った症例:121例について、以下に結果を示す。本発明品を使用した実施例では、初回成功率88.3%、血管が離断して、Babcock施術を使用することが必要となった比率も6.3%と、低く抑えることができた、一方、従来のストリッパーを使用した比較例では、初回成功率80.1%、Babcock施術を使用することが必要となった比率は15.7%であり、その適用範囲の広さや有用性が認められた。
〔物性試験の方法〕
〔座屈試験〕
本発明のストリッパーの重要な特徴の一部となる金属管の物性のうち、塑性変形を開始する前の押圧力、いわゆる腰の強さを測定するため、下記に示すような座屈試験を行った。
(1)測定装置
(a)島津製作所製オートグラフ AG-IS
(b)使用ロードセル : 500N
(2)試験片
(a)素材 : アルミニウム
(b)形状 : 中実の棒状体
(c)寸法 : 3.0mm、225.0mm
(2)試験方法
(a)上記の中実の金属棒の下方の一端部をチャックで挟み、上方のもう一端部をロードセルに連なる金属板に押し当て、両端を保持した。
(b)上下方向(端部)から試験片を押圧して、塑性変形の開始する時にロードセルにかかる押圧力(最大値)を測定した。金属板の移動速度は100mm/minである。結果を表1に示す。また図8に、金属板の移動に伴って、押圧力の変化する状態を記録したグラフを示す。縦軸は試験片にかかる押圧力(N)を示し、横軸は金属板の移動距離を示す。最大点変位とは、最初に試験片をセットした位置から、押圧力が最大となる位置まで、金属板が移動した距離を示す。測定は、試験片を換えて、計4回行った。
Figure 0006160024
〔3点曲げ試験〕
同じく、ストリッパーの重要な特徴の一部となる金属管の物性のうち、初期弾性率、即ち血管の形状に合わせて、予め金属棒を変形する際の柔軟性、及び変形した形状を維持する塑性を測定するために、以下に示すような3点曲げ試験を行った。
(1)測定装置
(a)島津製作所製オートグラフ AG-IS
(b)使用ロードセル : 500N
(2)試験片
(a)素材 : アルミニウム
(b)形状 : 中実の棒状体
(c)寸法 : 3.0mm、150.0mm
(2)試験方法
(a)水平方向に載置された試験片の両端部(支点間距離100mm)を保持し、試験片のちょうど真ん中部分に、ロードセルに連なる厚さ1mmの金属板の縁端部を当て、上方から下側に向かって、前記金属板を移動することによって、初期弾性率、及び塑性変形が生じた押圧力の最大値を測定した。移動速度は500mm/minである。結果を表2に示す。また、3点曲げ試験を行った際の押圧力の変化を示すグラフを図7に示す。縦軸は押圧力(N)の大きさを示し、横軸はロードセルに連絡した金属板の移動距離(mm)を示す。なお、3点曲げ試験においても、最大点変位とは、最初に試験片をセットした位置から、曲げ応力が最大となる位置まで、金属板が移動した距離を示す。なお、上記曲げ試験も、座屈試験と同様に、試験片を換えて、4回の測定を行った。
Figure 0006160024
本発明の静脈瘤抜去用治療具は、静脈に形成した静脈瘤の治療、特に下肢の静脈瘤を簡便に、且つ確実に治療するのに適している。
1.静脈ストリッパー
2.チューブ接続部
3.血管挿入部
4.中央部
5.金属管(部)
6.(可撓性)チューブ
7.環状溝
8.環状突起
9.開口
10.屈曲点
11.血管壁
12.(縫合)糸
13.チューブ基端

P.結紮部位(金属管、チューブ、血管壁が、この順で重層される領域)
Q.結紮部位(チューブと血管壁が、この順で重層される領域)
R.結紮部位(金属管と血管壁が、この順で重層される領域)

Claims (11)

  1. 塑性である中空の金属管の一端側に、内空の可撓性チューブが接続されるチューブ接続部を設け、前記金属管の別の一端が、先端側が細く、基端側が太くなるようにテーパー加工された血管挿入部を設けてなり、前記チューブが、前記金属管より長く形成され、且つ前記金属管の先端部に形成された開口が、金属管内腔と前記チューブの内腔に連通していることを特徴とする静脈瘤抜去用治療具。
  2. 3点曲げ試験において、前記金属管の初期弾性率が、15,000〜21,000N/mm2の範囲であり、且つ曲げ応力の最大値が、9.0〜13.0Nの範囲である請求項1に記載の静脈瘤抜去用治療具。
  3. 座屈試験において、前記金属管の塑性変形が、30N以上の押圧力で開始するものである請求項1または2のいずれかの項に記載の静脈瘤抜去用治療具。
  4. 前記チューブの長さが、前記金属管の長さの1.5〜2.0倍である請求項1〜3のいずれかの項に記載の静脈瘤抜去用治療具。
  5. 前記金属管の端部を、前記可撓性チューブが外接して接続している請求項1〜4のいずれかの項に記載の静脈瘤抜去用治療具。
  6. 前記金属管のチューブ接続端の外径をD、前記チューブの金属管接続端の内径をIとした場合、D/Iが1.05〜1.20である請求項1〜5のいずれかに記載の静脈瘤抜去用治療具。
  7. 前記金属管のチューブ接続端部、前記チューブの金属管接続端部のいずれか一方、或いは両者に、両者を接続した後、離脱し難くなるように、係止手段が形成された請求項1〜6のいずれかの項に記載の静脈瘤抜去用治療具。
  8. 前記係止手段が、環状溝、或いは環状突起である請求項7に記載の静脈瘤抜去用治療具。
  9. 前記係止手段の一方が環状溝であり、もう一方が前記環状溝に相補的に係合可能な環状突起である請求項7、または8のいずれかの項に記載の静脈瘤抜去用治療具。
  10. 前記係止手段が、実質的に非可逆的な接続となるような形状、または機能を設けたものである請求項7〜9のいずれかの項に記載の静脈瘤抜去用治療具。
  11. 前記可撓性チューブが、透明な合成樹脂製である請求項1〜10のいずれかの項に記載の静脈瘤抜去用治療具。
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