JP6159994B2 - 合成置換コラムとその築造装置および築造方法 - Google Patents
合成置換コラムとその築造装置および築造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6159994B2 JP6159994B2 JP2012136840A JP2012136840A JP6159994B2 JP 6159994 B2 JP6159994 B2 JP 6159994B2 JP 2012136840 A JP2012136840 A JP 2012136840A JP 2012136840 A JP2012136840 A JP 2012136840A JP 6159994 B2 JP6159994 B2 JP 6159994B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- material liquid
- column
- hydraulic
- solidifying material
- synthetic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Piles And Underground Anchors (AREA)
Description
この問題を解決するため、出願人らは先に特開2011−106253号において水硬性固化材液置換コラムの築造方法および水硬性固化材液置換コラムの施工装置(特許文献1参照)を提供している。
本発明は、出願人らのその後の研究開発により、水硬性固化材液置換コラムの基本構造に変更を加えるとともに、その築造装置およびその築造方法について新たな発明を行ったものである。
しかしながら、戸建住宅基礎用の小型施工機により、排土機能のない側面が平坦な掘削ロッドでは地盤の掘進抵抗が大きいため、置換コラムを築造できるコラム径は大きくとも20〜30cm程度であり、大径化することは困難であった。そのため、従来の置換コラム技術では、置換コラムの材料強度から決まる支持力と、地盤から決まる置換コラムの鉛直支持力がアンバランスであった。つまり、外径が小さな置換コラムは地盤の支持力が相対的に小さく、一方、置換コラムは純粋な水硬性固化材液で構成されており、その強度は一般のソイルセメントより格段に大きいので材料強度から決まる鉛直支持力が相対的に大きくなり、結果的に地盤から決まる支持力と材料強度から決まる支持力が大きくかけ離れてアンバランスとなり、不経済な状態であった。言い換えると、置換コラムの優れた材料強度を有効に活用することができていなかった。
本発明は、地盤から決まる支持力と材料強度から決まる支持力のバランスを従来技術のそれよりも調和させることにより、具体的には従来技術による置換コラムの地盤支持力をより大きくするための、より合理的でかつ経済的な合成置換コラムとその築造装置および築造方法を提供するものである。
請求項2の発明は、内部に水硬性固化材液の流路を有し、上端に掘削ロッドとの継手部を有する軸部の下端に水硬性固化材液の吐出口を有する掘削ヘッドを装着し、軸部には少なくとも2枚の攪拌翼を固設し、合成置換コラムの水硬性固化材液置換柱状体の下方への突出部を形成するために、最下段の攪拌翼位置から下方の軸部長さが少なくとも該軸部径の1.5倍であることを特徴とする合成置換コラムの築造装置である。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、軸部は回動自在に装着された共回り防止翼を有し、該共回り防止翼の回転径は攪拌翼のそれよりも大きく、かつ該攪拌翼固設位置近傍に設置していることを特徴とする合成置換コラムの築造装置である。
請求項4の発明は、請求項2または3の発明において、掘削ヘッドが下方向きの円錐状の形状をしており、その側面に、正回転時に掘削土砂を上方へ移動させる向きのスパイラル翼が固設され、該スパイラル翼の最大回転径が軸部径を超えない大きさであるとともに、該側面には水硬性固化材液の吐出口が設けられていることを特徴とする合成置換コラムの築造装置である。
請求項5の発明は、請求項2乃至4のいずれか1項の発明において、掘削ヘッドが、軸部に対して着脱自在に接続されていることを特徴とする合成置換コラムの築造装置である。
請求項6の発明は、掘削ロッドの下方に請求項2乃至5のいずれか1項記載の合成置換コラムの築造装置を接続し、該築造装置下方の掘削ヘッド先端中心部を地盤の杭心位置にセットし、該築造装置を正回転させながら掘削ヘッドの吐出口から水硬性固化材液を吐出しつつ掘進し、該掘削ヘッドが所定深度に達した後、水硬性固化材液を吐出しつつ、該築造装置を正回転または逆回転しつつ引き上げてなるソイルセメント柱体と水硬性固化材液硬化柱体の合成置換コラムの築造方法である。
請求項7の発明は、周側面に連続または断続のスパイラル翼を固設した掘削ロッドの下方に請求項2乃至5のいずれか1項記載の合成置換コラムの築造装置を接続し、該築造装置下方の掘削ヘッド先端中心部を地盤の杭心位置にセットし、該築造装置を正回転させながら掘進しつつ、吐出口から水硬性固化材液を吐出しながら掘削ロッド周辺地盤を攪拌混合してソイルセメント化し、該掘削ヘッドが所定深度に達した後、水硬性固化材液の吐出をしつつ、該築造装置を正回転または逆回転しつつ引き上げてなるソイルセメント柱体と水硬性固化材液硬化柱体の合成置換コラムの築造方法である。
請求項8の発明は、請求項6または8の発明において、合成置換コラム築造装置を引上げつつ水硬性固化材液を吐出し、吐出された水硬性固化材液の液面が上方の所定位置に到達する前に、該合成置換コラム築造装置を上方に引上げ、その後さらに、水硬性固化材液を吐出し、該水硬性固化材液液面が該所定位置と略一致するように調整することを特徴とするソイルセメント柱体と水硬性固化材液硬化柱体の合成置換コラムの築造方法である。
請求項9の発明は、請求項6乃至8のいずれか1項の発明において、水硬性固化材液にはブリーディング低減用の炭酸マグネシウムを混和していることを特徴とするソイルセメント柱体と水硬性固化材液硬化柱体の合成置換コラムの築造方法である。
(1)請求項1にかかる発明は、水硬性固化材液置換柱状体の周囲に同心円状にソイルセメント柱状体を配置しているため、地盤の周面支持力は水硬性固化材液置換柱状体よりも外径の大きなソイルセメント柱状体側面に生じるため、面積効果で周面支持力が大きくなるという効果を奏する。また、該合成置換コラムの下方部は外径の小さな水硬性固化材液置換柱状体であるため、比較的良好な地盤いわゆる支持層への貫入が容易になる。同時に支持層の大きな支持力と水硬性固化材液置換柱状体の材料強度がバランスする方向に向かい、コストパフォーマンスが向上するという効果がある。
共回り防止翼の設置位置は攪拌翼の近傍にするが、できれば、攪拌翼は共回り防止翼の近傍上下に固設されていることが好ましい。それは、掘削された土塊の細断が共回り防止翼の上下面2箇所でなされるため、攪拌混合の効率が倍増するためである。
共回り防止翼と攪拌翼の距離(隙間)は小さいほど掘削土塊に対する細断効果が高いが、施工中に礫等の異物が咬み込む確率も高くなり、そうなれば共回り防止翼が攪拌翼と同期回転する共回り現象が発生することになる。そのため、実工事においては、共回り防止翼と攪拌翼の距離(隙間)は2cm程度以上の距離を確保した方がよい。また、本発明は比較的小径の合成置換コラムを対象としているので、該距離は大きくとも10cm程度を超えると土塊の細断効果が落ちるので好ましくない。該距離の好ましい距離は2〜5cmである。
共回り防止翼の回転半径は、その原理から攪拌翼のそれよりも大きい必要がある。その必要差は、地盤条件によって異なるが、少なくとも2cm以上必要である。一般的な土質に適用させるには該差は5cm程度が好ましい。
該スパイラル翼の最大回転径が軸部径を超えない大きさであるため、該築造装置を引上げる際に軸部側面で練りつけて形成した孔壁面を乱すことがない。
また、掘削ヘッドの円錐部側面に吐出口を設けることにより、吐出口に逆止弁を設けたとしても、その高さが側面に固設されたスパイラル翼の高さより低ければ、回転掘進時に吐出口乃至逆止弁が直接に原地盤に接触することがないので、逆止弁の耐久性に優れるという効果がある。
さらに、本請求項6にかかる発明は、請求項2乃至5にかかる発明である築造装置を使用するため、引上げ時に攪拌翼下端から下方の軸部側面による練り付け効果により原地盤部およびソイルセメント部に強固な孔壁を築造することが可能になり、外径が安定した水硬性固化材液柱体を構築することができる。
合成置換コラム築造時、特に掘進時に地中に注入した水硬性固化材液や掘削ロッド、築造装置の体積分に相当する地盤を側方に押し出す力が発生し、そのために近隣構造物、特に擁壁等を押し出して変状させる現象が起こることがある。このようなときに、本請求項7にかかる発明によれば、合成置換コラム施工時にソイルセメントを地上に排出することができるために、地盤を側方に押し出す力を減殺することができるので、擁壁等の近隣構造物の変状を防止することができる。
然るに、本発明に係る前記合成置換コラム1は、水硬性固化材液置換柱状体3aの周囲に同心円状にソイルセメント柱状体2aを配置しているため、地盤の周面支持力は水硬性固化材液置換柱状体3aよりも外径の大きなソイルセメント柱状体2aの側面に生ずるので、面積効果で周面支持力が大きくなる。図2(a)は、水硬性固化材液置換コラム3aの正面図で、(b)は合成置換コラム1の正面図であり、地盤の周面摩擦力度tが同一であっても、小径の水硬性固化材液置換コラム3aが発揮する周面支持力Paより大径の合成置換コラム1のソイルセメント柱状体2aの周面支持力Pbの方が大きいことがよく理解できる。従って、ソイルセメント柱状体2aと水硬性固化材液置換柱状体3aとを同一軸心上で合成した合成置換コラム1にすることにより、大径のソイルセメント柱状体2aの周面積効果で周面支持力が増大する。ソイルセメント柱状体2aの外径を適宜選択することにより、合成置換コラム1の地盤から決まる支持力と材料強度から決まる支持力をバランスさせることが可能になり、高品質で安定した品質の合成置換コラムの性能を十二分に発揮させることができる合理的な基礎コラムを提供することができる。
図3(a)は、合成置換コラム1の水硬性固化材液置換柱状体3aの下方への突出部4の長さHが、突出部4の径Dの1.5倍以上の場合であり、ソイルセメント柱状体2a中の水硬性固化材液置換柱状体3aが正常に築造されている状態を示し、(b)は下方への突出部4の長さHが、突出部4の径Dの1.5倍未満の場合であり、ソイルセメント柱状体2a中の水硬性固化材液置換柱状体3aの外径が乱れ、痩せて小さくなった状態を示している。このように合成置換コラム1の水硬性固化材液置換柱状体3aの下方への突出部4の長さHは、突出部4の径Dの1.5倍以上で6倍以下が好ましい。
このように水硬性固化材液3bにブリーディング低減材を混和しなければ、水硬性固化材液3bはブリーディングを起こして、合成置換コラム1の築造後に水硬性固化材液置換柱状体3aの天端レベルLが下がってしまい、施工後に補修しなければならない。そのために、工期遅れやコストアップとなる。水硬性固化材液3bにブリーディング低減材を適宜混和すれば、水硬性固化材液置換柱状体3aの天端レベルLが所定の位置に収まった状態で固化するので、健全な合成置換コラム1を築造できる。
軸部11は、連結する掘削ロッド20と同外径であり、その軸部11の下端には継手部(図示省略)を有し掘削ヘッド13が連結されている。該掘削ヘッド13は、下向きの円錐状(円錐形又は円錐台形)であり、側面には水硬性固化材液の吐出口14が設けられている。軸部11内には水硬性固化材液の流路が設けられ吐出口14に連通しており、掘削ロッド20内の流路により供給された水硬性固化材液は、軸部11の流路を介し吐出口14より吐出される。この吐出口14には掘削土砂の逆流入を防ぐ逆止弁(図示省略)が設置される。この逆止弁は、固定式でも着脱自在であってもよい。
また、円錐状の掘削ヘッド13の外周面には、掘削ロッド20が正回転時に掘削土砂を上方へ押し上げる向きのスパイラル翼15が固着されている。このスパイラル翼15の最大回転径は、軸部11の外径Dを超えない大きさである。
スパイラル翼15の最大回転径は軸部11の外径を超えないことであるため、合成置換コラム築造装置10Aを引き上げる際に軸部11の側面で練り付けて形成した孔壁面を乱すことがない。
また、掘削ヘッド13の円錐状の側面に吐出口14を設けたことにより、吐出口14に逆止弁を設けたとしても、その吐出口14および逆止弁の位置が側面に固設されたスパイラル翼15の高さよりも低ければ、回転掘削時に吐出口14乃至逆止弁が直接に原地盤に接触することがないので、逆止弁の耐久性が向上する。
軸部11における最下段の撹拌翼16の下端から掘削ヘッド13の継手部19の外径がDである最下端の位置までの間が、合成置換コラム1の水硬性固化材液置換柱状体3aの下方への突出部4を形成するのに寄与する部分である。軸部11における最下段の撹拌翼16の下端から掘削ヘッド13の継手部19の外径がDである最下端の位置までの長さHで、合成置換コラム1を築造したとき水硬性固化材液置換柱状体3aの下方への突出部4の長さHが決定される。従って、両者の長さを共にHとした。また、軸部11の径Dで水硬性固化材液置換柱状体3aの下方への突出部4の径Dが決定される。従って、両者の径を共にDとした。
共回り防止翼17と撹拌翼16との距離(間隔)は、小さいほど掘削土塊に対する細断効果が高いが、施工中に礫等の異物が咬み込む確率も高くなり、そうすれば共回り防止翼17が撹拌翼16と同期回転する共回り現象が発生することになる。そのため、実工事においては、共回り防止翼17と撹拌翼16との距離(間隔)は2cm程度以上の距離(間隔)を確保した方がよい。本発明では比較的小径の合成置換コラムを対象としているので、該距離(間隔)が大きくとも10cm程度を越えると土塊の細断効果が落ちるので好ましくない。
また、共回り防止翼17の回転径は、その原理から撹拌翼16の回転径よりも大きい必要がある。その必要差は、地盤条件によって異なるが、少なくとも2cm以上必要である。一般的な土質に適用させるには、該差は5cm程度が好ましい。
スパイラル翼18は、主に軸部11の最下方の撹拌翼16より下方に設けるが、最上方の撹拌翼16より上方の軸部11に存在してもよい。スパイラル翼18の回転径は、掘削ロッド20の外径と同じ外径である。従って、この場合の軸部11の外径は、掘削ロッド20の外径よりも小さい。この合成置換コラム築造装置10Dでは、軸部11に正回転時に掘削土砂を上方へ移動させる向きのスパイラル翼18を固設することにより、掘削ヘッド13により掘削された掘削土砂を上方に排出する機能を発揮するため、図5(a)及び(b)に示す築造装置10A、10Bよりも掘進性が向上する。この合成置換コラム築造装置10Dは、特に砂質土地盤における掘進性に優れており、後述する図8(b)(c)に示す連続スパイラルスクリュー25または断続スパイラルスクリュー25a付の掘削ロッド20と組み合わせることにより、図5(a)(b)(c)に示す築造装置10A、10B、10Cでは掘進困難な砂質地盤においても、掘進が良好に可能となる。スパイラル翼18の幅は、掘削土砂の排土機能を発揮させるために、少なくとも10mm程度は必要である。このように本例の合成置換コラム築造装置10Dによれば、図5(b)に示した合成置換コラム築造装置10Bの作用、効果に加え、軸部11の外周面にスパイラル翼18が設けられているので、排土機能が向上し、掘削土砂が砂質土であっても掘進性が良好となる。
(a)に示す円錐形の掘削ヘッド13は、側面に正回転時に掘削土砂が上方へ押し上げられる方向にスパイラル翼15が固着されており、該スパイラル翼15の高さは20mm程度である。このスパイラル翼15は、平鋼で作製してもよいし、鋼棒を巻き付けたり、多段重ねにして作製してもよい。スパイラル翼15の最下端部は、掘削による摩耗が激しい部位なので、硬度の高い鋼種を溶着するか超硬チップを埋め込むと耐久性が向上し好ましい。水硬性固化材液の吐出口14は円錐の側面に形成し、吐出口14には掘削土砂の逆流を防ぐため逆止弁(図示省略)が設けられる。逆止弁は合成ゴムや合成樹脂等の弾性板を着脱自在に取り付ける。場合によっては、鋼製のばね付逆止弁を使用してもよい。
図6(a)(b)は、軸部11に対し掘削ヘッド13を着脱自在に接続する構成の一例を示す正面図(a)(b)であり、掘削ヘッド13の上端部が六角の雌雄はめ込み式継手19の構造となっており、軸部11と着脱可能となっている場合を示している。(a)は掘削ヘッド13が円錐形の場合であり、(b)は掘削ヘッド13が円錐台型の場合である。継手構造はこれに限定されるものではなく、比較的コストが低いフランジ接続型やボルト接続型、等でもよい。
まず、工程1では、掘削ロッド20の下端に合成置換コラム築造装置10Bを接続し、該築造装置10Bの掘削ヘッド13の先端中心位置を地盤の杭心位置にセットする(図7(a))。次に、工程2では、回転力を付与でき、かつ給進後退(進退)させることができるオーガモータを備える施工機(図示せず)に掘削ロッド20を把持させて、合成置換コラム築造装置10Bを正回転させながら掘進し、該築造装置10Bの最下段の撹拌翼16の最下段位置が最初の所定深度(空堀部の下端位置)に達してから掘削ヘッド13の吐出口から水硬性固化材液を吐出し、その状態で掘進を続ける(図7(b))。水硬性固化材液の吐出量は、築造するソイルセメント部2bの品質が設計要求性能を満足する量とする。
次の工程3では、掘削ヘッド13が所定深度(築造する合成置換コラムの下端位置に)達したら(図7(c))、合成置換コラム築造装置10Bの回転と水硬性固化材液の吐出を継続しながら、該築造装置10Bを上方へ引き上げる。このとき、回転方向は正回転の方が好ましいが、逆回転でも可能である。逆回転とすると掘削ヘッド13の側面に付着している土砂が落下しやすくなるおそれがあるので、正回転の方が好ましい。
また、次の工程4では、図7(d)に示すように合成置換コラム築造装置10Bの回転と水硬性固化材液の吐出を継続しながら引き上げるが、この時の水硬性固化材液の吐出量は、該築造装置10Bの引き上げにより生ずる空間を満たし、かつサクション(負圧)が生じない量を維持するものとする。また、該築造装置10Bの掘削ヘッド13が所定深度に達した位置では、最下端の撹拌翼16より下方にはソイルセメント部は形成されていないので、この位置からの引き上げではソイルセメント部2bが形成されているまでの間は、軸部11および掘削ヘッド13で形成された孔に水硬性固化材液が充満されて引き上げられ、水硬性固化材液置換柱状体3aの下方への突出部4が形成される。
引き上げて最下端の撹拌翼16から下方の軸部11がソイルセメント部2bに位置するようになると、最下端の撹拌翼16から下方の軸部11の側面の練り付けによりソイルセメント部2b中に孔を形成しつつ引き上げられるが、この孔には即座に吐出された水硬性固化材液で充満されつつ引き上げられる。この引き上げ時にはソイルセメント部2bは、撹拌翼16で再攪拌される。なお、引き上げ時にソイルセメント部2b中に形成される孔は、最下端の撹拌翼16より下方の軸部11の側面の練り付けで形成されるので、孔壁はソイルセメントが練り付けられて強固なものとなる。
さらに、工程5では、図7(e)に示すように合成置換コラム築造装置10Bを地上に引き上げ、水硬性固化材液置換柱状体3aを所定の天端レベルLまで充填して施工を終了する。
図8(a)は、側面が平坦な平坦ロッド20aで掘削ヘッド13により掘削した掘削土砂を地上に排出する働きがないため、本ロッド20aを使用して施工した場合は、発生残土が最も少ない。
図8(b)は、ロッド本体部21の側面に連続スパイラルスクリュー25を固設した掘削ロッド20bであり、掘削ヘッド13により掘削した掘削土砂を地上に排出する働きが大きいため、掘進性に最も優れているが、反面、本ロッド20bを使用して施工した場合は、発生残土が最も多い。
図8(c)は、ロッド本体部21の側面に断続スパイラルスクリュー25aを固設した掘削ロッド20cであり、掘削ヘッド13により掘削した掘削土砂を地上に排出する働きを、(b)の連続スパイラルスクリュー25を有する掘削ロッド20bよりも低下させ、掘進性と発生残土量とのバランスを改善しようとするもので、本ロッド20cを使用して施工した場合は、掘進性および発生残土がともに(a)と(b)の中間になる。
施工に際しては、該掘削ロッド20bは、図示しない施工機のオーガモータに連結されており、このオーガモータは、掘削ロッド20bを把持して、回転力を伝え、かつ給進後退(進退)をさせることができる。
次に工程(b)では、図9(b)に示すように図示しない施工機のオーガモータに連結した掘削ロッド20bを介し合成置換コラム築造装置10Dを正回転させながら掘進し、該築造装置10Dの撹拌翼16の最下段位置が第1の所定深度(空掘部深度)に達してから掘削ヘッド13の吐出口14から水硬性固化材液を吐出し、その状態で掘進を続ける。水硬性固化材液の吐出量は、築造する柱状体のソイルセメント部2bの品質が設計要求性能を満足する量とする。このとき、掘削ロッド20bに固設した連続スパイラルスクリュー25の排土効果によりソイルセメントが地上に排出され、発生土となる。この排土効果により合成置換コラムの施工に伴う地盤の側方変位が緩和される。また、円錐状の掘削ヘッド13および軸部11にもスパイラル翼15、18が固設されているため、比較的硬い地盤や側方移動が困難な砂質層であっても、掘削された土砂を上方に移動させることができるため掘進性がよく、所定深度までの掘進が確実に行える。
次に工程(c)では、図9(c)に示すように掘削ヘッド13が所定深度(築造すべき合成置換コラムの下端位置となる深度)に達したら、工程(d)として図9(d)に示すように合成置換コラム築造装置10Dの回転と水硬性固化材液の吐出を継続しながら、該築造装置10Dを上方へ引き上げる。このとき、回転方向は正回転の方が好ましいが、逆回転でも可能である。この築造装置10Dの回転を継続しての水硬性固化材液の吐出量は、該築造装置10Dの引き上げにより生じる空間を満たし、かつサクション(負圧)が生じない量を維持するものとする。
さらに引き上げて最下端の撹拌翼16から下方の軸部11がソイルセメント部に位置するようになると、最下端の撹拌翼16から下方の軸部11の側面の練り付けによりソイルセメント部2b中に孔を形成しつつ引き上げられ、この孔は吐出する水硬性固化材液で直ちに充満されつつ引き上げられる。この引き上げ時にソイルセメント部2b中に形成される孔は、最下端の撹拌翼16より下方の軸部11の側面の練り付けで形成されているので、孔壁はソイルセメントが練り付けられて強固なものとなるが、その程度は平坦ロッド20aよりも強固ではない。
さらに、工程(e)では、図9(e)に示すように合成置換コラム築造装置10Dを地上に引き上げ、水硬性固化材液の天端レベルLまで充填して施工を終了する。
合成置換コラム築造装置10Bを用いて合成置換コラムを築造する施工方法は、図7(a)(b)(c)(d)(e)に示す施工工程と同様であるので、同じ符号を付して、詳細な説明は省略する。
まず、図10(a)(b)(c)(d)(e)までの施工工程は、図7(a)(b)(c)(d)(e)と同じである。この施工工程では、図10(e)に示すように水硬性固化材液3bの吐出は、所定の天端レベルLより低い位置で停止し、合成置換コラム築造装置10Bを上方に引き上げ、液面(天端)L1は所定の天端レベルLより低い位置となっている。この時の築造装置10Bの引き上げは、正回転させておいた方が、水硬性固化材液填充位置L1より上方のソイルセメント部2bを、築造装置10Bの最下端の撹拌翼16より下方の軸部11が孔壁を練り付けるので孔壁が安定し好ましい。
この図10(e)に示すように水硬性固化材液の液面(天端)L1が所定の天端レベルLより低い位置に施工された場合には、図10(f)に示すように合成置換コラム築造装置10Bを引き上げ、掘削ヘッド13の吐出口14から吐出される水硬性固化材液が孔壁内に収まるような位置に固定した状態で水硬性固化材液の吐出を再開し、地上からの目視で、図10(f)に示すように水硬性固化材液を所定の天端レベルLまで填充する。目視で管理するため、水硬性固化材液を容易に所定位置(所定の天端レベルL)に合わせて填充することができる。
また、築造装置10Bが邪魔になって目視管理ができないときは、図10(g)に示すように築造装置10Bを移動した後に、柄杓やバケツを用いて水硬性固化材液を所定位置(所定の天端レベルL)まで填充する。この場合に、水硬性固化材液の填充量が多いときは、施工用のグラウトポンプからホースを介して直接注入して填充するようにしてもよい。
そこで、水硬性固化材液がスラリーとしての流動性を維持し、かつブリーディングを低減する混和材を使用すれば、上記問題を解決することが出来る。ブリーディング低減材としてはベントナイトが一般的であるが、ベントナイトはセメントに対して10〜20%程度と比較的大量の混和量を必要とすること、ブリーディング低減効果が品種により大きく変化すること、ミキシングのバッチ毎にブリーディング率がばらつくこと、ベントナイトの混和量が増えれば水硬性固化材液の硬化後の圧縮強度が低下する、等の欠点があり、本発明に使用するには解決すべき点が多い。
掘進工程では、吐出口14からW/C=60%(W:水、C:セメント)の水硬性固化材液を毎分41リットルで吐出しながら、毎分2.0mの速度で正回転で掘進し、ソイルセメント部を築造した。所定深度に達してから、正回転のまま該吐出口14から水硬性固化材液の吐出量を毎分44リットルとし吐出を継続し所定深度位置で30秒間保持し、その後引き上げを開始し、引き上げ工程では吐出口14からの水硬性固化材液の吐出量を毎分44リットルとしたまま正回転で毎分1.2mの速度で引き上げ、合成置換コラムを築造した。なお、掘進工程の水硬性固化材液の吐出量は、掘削土1m3当たり250kgを添加する量として、対象土の体積を外径400mm、内径216mmの円筒柱(ロッド体積を除く)として設定した。また、引き上げ工程の水硬性固化材液の吐出量は、毎分当たり1.2mの速度で引き上げた際に生じる孔の内径を216mmとして、その体積に相当する量を充填できる吐出量とした。
掘進工程では、水硬性固化材液を吐出せずに、毎分2.0mの速度で正回転で掘進した。所定深度に達してから、正回転のまま吐出口14から水硬性固化材液を毎分44リットルで吐出し該深度位置で30秒間保持し、その後引き上げを開始した。引き上げ工程では吐出口14からの水硬性固化材液の吐出量を毎分44リットルとしたまま正回転で毎分1.2mの速度で引き上げ、水硬性固化材液置換コラムを築造した。
また、実施例1および比較例1で築造したコラムには、移動式クレーンで引き抜くための芯材として施工直後にコラム全長にわたり中心位置にネジ節付の異形棒鋼を挿入している。
なお、表2に示す引き抜き抵抗力は、コラム自重相当分として合成置換コラム(実施例コラム1〜3)で8kN、水硬性固化材液置換コラム(比較例コラム1〜3)で2kNを減じた値である。
図15は、本発明の実施例コラム3の合成置換コラムの破砕後の断面状況を示す写真図である。実施例コラム3のコラム断面中央には、合成置換コラム築造装置10Bの軸部11と同等の直径200mm程度の水硬性固化材液置換コラムが築造されていることが確認できる。全長に亘って水硬性固化材液置換コラムの痩せ細りはみられなかった。
なお、本発明の実施例コラム1〜3および比較例コラム1〜3とも水硬性固化材液置換部に土塊の混入はみられなかった。
なお、掘進工程の水硬性固化材液の吐出量は、掘削土1m3当たり250kgを添加する量とし、対象土の体積を外径400mm、内径216mmの円筒状(ロッド体積を除く)として設定した。また、引き上げ工程の吐出量は、毎分当たり1.2mの速度で引き上げた際に生じる孔の内径を216mmとして、その体積に相当する量を充填できる吐出量とした。
また、施工後に移動式クレーンで引き抜く為の芯材として合成置換コラム築造直後にコラム全長にわたり中心位置にネジ節付きの異形棒鋼を挿入している。
実施例2の共回り防止翼を装着しない合成置換コラム築造装置10Eを用いて築造した合成置換コラムの外周面付近には水硬性固化材液が薄皮状に固化していた。掘削土が築造装置10Eと同期回転するいわゆる掘削土の共回り現象が起きたことで、掘削土と水硬性固化材液が良好に撹拌混合されていないためである。
図18は、共回り防止翼を装着しない実施例2の合成置換コラム築造装置10Eを用いて築造した合成置換コラムの破断後の断面状況を示す写真図である。コラム断面中央には、築造装置10Eの軸部11と略同等の直径200mm程度の水硬性固化材液置換コラムが築造されていることが確認できる。全長に亘って水硬性固化材液置換部の痩せ細りはみられず、土塊の混入もない。しかしながら、その外側のソイルセメント部は、水硬性固化材液がそのまま固化した部分と原地盤土の土塊が残存しており、撹拌混合が良好になされていないことがわかる。
しかし、次に説明する通り、共回り防止翼17を装着した実施例1の合成置換コラム築造装置10Bを用いて築造した合成置換コラムの方が品質が良好となるが、本実施例2でも実施例1と比較すると品質は劣るものの原地盤土によっては品質は余り差がない実施が可能である。例えば、原地盤土が砂質土の場合には、共回り防止翼がなくても共回りが生じないので、良好な品質の合成置換コラムに築造が可能となる。
図19は、共回り防止翼17を装着した実施例1の合成置換コラム築造装置10Bを用いて築造した合成置換コラムの破断後の断面状況を示す写真図である。合成置換コラム中央には、築造装置10Bの軸部11と略同等の直径200mm程度の水硬性固化材液置換コラムが築造されており、その周囲には撹拌翼16の回転径と同等の直径(外径)400mmのソイルセメント部が築造されていることが確認できる。ソイルセメント部には、共回りを起こした様子はなく、均一に撹拌混合されていることがわかる。共回り防止翼17を装着した合成置換コラム築造装置10Bは、共回り防止翼17の原地盤の突出部が掘進抵抗となり掘進性が低下する場合もあるが、粘着力の大きい粘性地盤では、掘削土の共回り現象を防止することで均一なソイルセメント部を築造できる。
軸部11には、軸部11の下端から上方100ミリの位置より上方に2段4枚の回転外径400mmの撹拌翼16が固設され、その2段の撹拌翼16、16の中間に回転外径500mmの共回り防止翼17が回転自在に設けられている。撹拌翼16は水平軸に対して30度の勾配を有し、その幅(高さ)は80mm、2段の撹拌翼16、16の間隔は240mm、共回り防止翼17の幅(高さ)は70mm、撹拌翼16と共回り防止翼17の間隔は45mmである。
この比較例2に示す合成置換コラム築造装置30Bと、図11(a)に示す実施例1に係る合成置換コラム築造装置10Bを用いそれぞれ合成置換コラムを築造した。実施例1に示す合成置換コラム築造装置10Bは、最下方の撹拌翼16の下端より下方の軸部11の長さが300mmであるのに対し、比較例2の合成置換コラム築造装置30Bは、最下方の撹拌翼16の下端より下方の軸部11の長さが100mmである点で両者は相違し、他は同じである。
いずれも掘進工程では、吐出口14からW/C=60%の水硬性固化材液を毎分57リットルで吐出しながら、毎分2.0mの速度で正回転で掘進し、ソイルセメント部を築造した。所定深度に達してから、正回転のまま吐出口14から水硬性固化材液の吐出量を毎分44リットルとして吐出を継続し所定深度位置で30秒間保持し、その後引き上げた。引き上げ工程では吐出口14からの水硬性固化材液の吐出量を毎分44リットルとしたまま正回転のままで毎分1.2mの速度で引き上げ、合成置換コラムを築造した。掘進工程の水硬性固化材液の吐出量は、掘削土1m3当たり350kgを添加する量とし、対象土の体積を外径400mm、内径216mmの円筒状(ロッド体積を除く)として設定した。また、引き上げ工程の吐出量は、毎分当たり1.2mの速度で引き上げた際に生じる孔の直径を216mmとして、その体積に相当する量を充填できる吐出量とした。
なお、この実施例1および比較例2での合成置換コラムの築造では、施工後に水硬性固化材液置換部の頭部(天端)がブリーディングして天端レベルが低下するのを防止するため、水硬性固化材液にはブリーディング低減材を混和している。水硬性固化材液は表1と同一配合である。また、移動式クレーンで築造後の合成置換コラムを引き抜くための芯材として施工直後にコラム全長に亘り中心位置にネジ節付きの異形棒鋼を挿入している。
図23は、図11(a)に示す実施例1の合成置換コラム築造装置10Bを用いて築造した合成置換コラムの断面を示す写真図(a)(b)である。コラム断面中央には、築造装置10Bの軸部11と略同等の直径200mm程度の水硬性固化材液置換部が築造されていることが確認できる。図示していないが、水硬性固化材液置換部の直径は、部分的に200mmを僅かに下回る箇所もあったが、ほぼ全長に亘って築造装置10Bの軸部11と略同等の直径200mm程度であった。本例においては、土塊の混入は一切見られなかった。
図24は、比較例2の合成置換コラム築造装置30Bを用いて築造した合成置換コラムの断面を示す写真図(a)(b)である。コラム断面中央には、水硬性固化材液置換部が築造されており、土塊の混入は見られないものの、その直径は築造装置30Bの軸部11の直径216mmより細い150mmとなっており、痩せ細りがみられた。
しかし、軸部突出長さHが長すぎると、相対的にソイルセメント柱状体の長さが短くなるために、合成置換コラムとしての出来形長が小さくなり、好ましくない。また、軸部突出長さHが該軸部11の径の6倍を超えると、吐出口14から撹拌翼16までの距離が離れすぎるため、撹拌翼16により原地盤土と撹拌混合される前に水硬性固化材液が地中へ逸脱するなどにより、水硬性固化材液と原地盤土の撹拌混合度が不良となりソイルセメント部の出来形が不良となるおそれがある。従って軸部11の突出長Hは、該軸部11の径の6倍程度までが好ましい。
(1)本発明の合成置換コラム築造装置および方法により、攪拌翼外径と略同径の合成置換コラムの築造が可能である。また本実施例の範囲においては、合成置換コラム引き抜き時の破壊面はソイルセメント部と原地盤の境界で生じており、合成置換コラムと水硬性固化材液置換コラムの外周面積比よりも大きい比率で周面支持力の向上が可能である。
(2)ブリーディング低減剤を用いることで水硬性固化材液置換部頭部のブリーディングを抑制できる。
(3)最下段の攪拌翼位置から下方の軸部長さを軸径の1.5倍以上の長さとし、水硬性固化材液置換柱状体の円柱状の突出部長さを該突出部径の1.5倍以上長さとすることで、水硬性固化材液置換部の痩せ細りを防止できる。
(4)共回り防止翼を軸部本体に対して回動自在に装着することで、水硬性固化材液と原地盤が確実に攪拌混合されソイルセメント部を均質なものとすることができる。
(5)掘削ヘッドは下方向きの円錐状の形状とし、その側面には正回転時に掘削土砂を上方へ移動させる向きのスパイラル翼を固設することで、硬質地盤での掘削性を確保するとともに、掘削ヘッドに付着した土砂を掘削ヘッドから剥落させないため、水硬性固化材液置換部に土塊を混入することがない。
2 ソイルセメント柱体
2a ソイルセメント柱状体
2b ソイルセメント
3 水硬性固化材液硬化柱体
3a 水硬性固化材液置換柱状体
3b 水硬性固化材液
3c 追加注入した水硬性固化材液
4 水硬性固化材液置換柱状体の下方への突出部
5 継目(コールドジョイント)
10A、10B、10C、10D、10E 合成置換コラム築造装置
11 軸部
12 継手部
13、13a 掘削ヘッド
14 吐出口
15 スパイラル翼
16 撹拌翼
17 共回り防止翼
18 スパイラル翼
19 継手部
20、20a、20b、20c 掘削ロッド
21 ロッド本体部
22 施工機用ロッド部
23 アダプター
24 継手部
25 連続スパイラルスクリュー
25a 断続スパイラルスクリュー
Claims (9)
- ソイルセメント柱状体の軸心部に円柱状の水硬性固化材液置換柱状体をその軸心が略一致するように配置し、ソイルセメント柱状体中の水硬性固化材液置換柱状体の外径を確保かつ一定に保つために、該水硬性固化材液置換柱状体が該ソイルセメント柱状体を貫いて下方に突出し、その突出部長さが該突出部径の少なくとも1.5倍の長さあることを特徴とするソイルセメント柱体と水硬性固化材液硬化柱体の合成置換コラム。
- 内部に水硬性固化材液の流路を有し、上端に掘削ロッドの継手部を有する軸部の下端に、水硬性固化材液の吐出口を有する掘削ヘッドを装着し、軸部には少なくとも2枚の撹拌翼を固設し、合成置換コラムの水硬性固化材液置換柱状体の下方への突出部を形成するために、最下段の撹拌翼位置から下方の軸部長さが少なくとも該軸部径の1.5倍であることを特徴とする合成置換コラムの築造装置。
- 前記軸部は回動自在に装着された共回り防止翼を有し、該共回り防止翼の回転径は攪拌翼のそれよりも大きく、かつ該攪拌翼固設位置近傍に設置していることを特徴とする請求項2記載の合成置換コラムの築造装置。
- 掘削ヘッドが下方向きの円錐状の形状をしており、その側面に、正回転時に掘削土砂を上方へ移動させる向きのスパイラル翼が固設され、該スパイラル翼の最大回転径が軸部径を超えない大きさであるとともに、該側面には水硬性固化材液の吐出口が設けられていることを特徴とする請求項2または3記載の合成置換コラムの築造装置。
- 掘削ヘッドが、軸部に対して着脱自在に接続されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の合成置換コラムの築造装置。
- 掘削ロッドの下方に請求項2乃至5のいずれか1項記載の合成置換コラムの築造装置を接続し、該築造装置下方の掘削ヘッド先端中心部を地盤の杭心位置にセットし、該築造装置を正回転させながら掘削ヘッドの吐出口から水硬性固化材液を吐出しつつ掘進し、該掘削ヘッドが所定深度に達した後、水硬性固化材液を吐出しつつ、該築造装置を正回転または逆回転しつつ引き上げてなるソイルセメント柱体と遂行性硬化材液硬化柱体の合成置換コラムの築造方法。
- 掘削ロッドがその周側面に連続または断続のスパイラル翼を固設した掘削ロッドの下方に請求項2乃至5のいずれか1項記載の合成置換コラムの築造装置を接続し、該築造装置下方の掘削ヘッドの先端中心部を地盤の杭心位置にセットし、該築造装置を正回転させながら掘進しつつ、吐出口から水硬性固化材液を吐出しながら掘削ロッド周辺地盤を攪拌混合してソイルセメント化し、該掘削ヘッドが所定深度に達した後、水硬性固化材液の吐出をしつつ、該築造装置を正回転または逆回転しつつ引き上げてなるソイルセメント柱体と水硬性固化材液硬化柱体の合成置換コラムの築造方法。
- 合成置換コラム築造装置を引き上げつつ水硬性固化材液を吐出し、吐出された水硬性固化材液の液面が情報の所定位置に到達する前に、該合成置換コラム築造装置を上方に引き上げ、その後さらに、水硬性固化材液を吐出し、該水硬性固化材液液面が該所定位置と略一致するように調整することを特徴とする請求項6または7記載のソイルセメント柱体と水硬性固化材液硬化柱体の合成置換コラムの築造方法。
- 水硬性固化材液にはブリーディング低減用の酸化マグネシウムを混和していることを特徴とする請求項6乃至8のいずれが1項に記載のソイルセメント柱体と水硬性固化材液硬化柱体の合成置換コラムの築造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012136840A JP6159994B2 (ja) | 2012-06-18 | 2012-06-18 | 合成置換コラムとその築造装置および築造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012136840A JP6159994B2 (ja) | 2012-06-18 | 2012-06-18 | 合成置換コラムとその築造装置および築造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014001545A JP2014001545A (ja) | 2014-01-09 |
JP6159994B2 true JP6159994B2 (ja) | 2017-07-12 |
Family
ID=50034963
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012136840A Active JP6159994B2 (ja) | 2012-06-18 | 2012-06-18 | 合成置換コラムとその築造装置および築造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6159994B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6450951B2 (ja) * | 2014-06-30 | 2019-01-16 | 株式会社テノックス | 水硬性固化材液置換コラム築造方法および水硬性固化材液置換コラム築造用閉塞体 |
JP6380790B2 (ja) * | 2014-07-16 | 2018-08-29 | 株式会社日本住宅保証検査機構 | 水硬性固化材液置換コラムの築造方法 |
JP2016056650A (ja) * | 2014-09-12 | 2016-04-21 | 株式会社テノックス | 水硬性固化材液置換コラム築造装置、水硬性固化材液置換コラム築造方法および水硬性固化材液置換コラム |
JP6539925B2 (ja) * | 2015-02-06 | 2019-07-10 | 株式会社日本住宅保証検査機構 | 水硬性固化材液置換コラムの築造方法 |
JP6507390B2 (ja) * | 2015-03-03 | 2019-05-08 | 株式会社テノックス | 水硬性固化材液置換コラム築造装置及び水硬性固化材液置換コラム築造方法 |
JP6681159B2 (ja) * | 2015-08-03 | 2020-04-15 | 株式会社日本住宅保証検査機構 | 水硬性固化材液置換コラムの築造方法及び施工機 |
JP2017133270A (ja) * | 2016-01-29 | 2017-08-03 | 株式会社テノックス | 水硬性固化材液置換コラム築造用掘削ロッドの掘削ヘッド |
JP7228416B2 (ja) * | 2019-03-12 | 2023-02-24 | 株式会社テノックス | 繊維入りセメントミルクおよび繊維入りセメントミルクの圧送ポンプによる注入方法 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5842226B2 (ja) * | 1977-09-29 | 1983-09-17 | 旭化成株式会社 | 地盤中に硬化物を形成する工法 |
JPH04247117A (ja) * | 1991-01-31 | 1992-09-03 | Tenotsukusu:Kk | 地盤改良用オーガ |
JP2578388B2 (ja) * | 1992-02-07 | 1997-02-05 | 財団法人鉄道総合技術研究所 | 大径引張り補強体を用いた地盤の補強方法 |
JP3621971B2 (ja) * | 1995-02-22 | 2005-02-23 | 株式会社テノックス | 掘削撹拌混合装置 |
JP2681457B2 (ja) * | 1995-05-23 | 1997-11-26 | 輝夫 小井 | 基礎地盤の改良工法とその装置 |
JP3858157B2 (ja) * | 1996-10-02 | 2006-12-13 | 三谷セキサン株式会社 | 地中構造物の構築方法 |
JP2005282063A (ja) * | 2004-03-29 | 2005-10-13 | Tenox Corp | 複合現場造成杭及びその築造方法、並びに複合現場造成杭造成用装置 |
-
2012
- 2012-06-18 JP JP2012136840A patent/JP6159994B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014001545A (ja) | 2014-01-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6159994B2 (ja) | 合成置換コラムとその築造装置および築造方法 | |
JP5842299B2 (ja) | 芯材が配置された水硬性固化材液置換コラムの築造方法 | |
JP4852732B2 (ja) | コラムの置換築造方法 | |
JP2011106253A5 (ja) | ||
JP4674186B2 (ja) | 地盤改良工法及び地盤改良機 | |
JP4797147B2 (ja) | コラムの置換築造方法及び置換コラム | |
JP5808153B2 (ja) | 山留め壁の構築方法 | |
JP5754882B2 (ja) | 地盤改良工法 | |
JP2012067562A (ja) | 地盤の掘削方法 | |
JP5023320B2 (ja) | コラムの置換築造方法 | |
JP4796197B2 (ja) | 地盤改良体の構築装置、及び地盤改良体の構築方法 | |
JP3158053U (ja) | 地盤改良体の構築装置 | |
JP6466101B2 (ja) | ソイルセメント地中連続壁施工法 | |
CN112627186A (zh) | 一种新型咬合桩及其施工方法 | |
JP2006312866A (ja) | コラムの置換築造方法及び置換コラム | |
JP2006307628A (ja) | コラムの置換築造方法及び置換コラム | |
WO2011089666A1 (ja) | 水硬性固化材液置換コラムの築造方法および水硬性固化材液置換コラムの施工装置 | |
JP4867044B2 (ja) | コラムの置換築造方法 | |
JP6380790B2 (ja) | 水硬性固化材液置換コラムの築造方法 | |
JP4867045B2 (ja) | コラムの置換築造方法 | |
JP5055521B2 (ja) | コラムの置換築造方法 | |
JP4188286B2 (ja) | 地盤改良工法 | |
JP2016056650A (ja) | 水硬性固化材液置換コラム築造装置、水硬性固化材液置換コラム築造方法および水硬性固化材液置換コラム | |
CN110777777B (zh) | 一种长螺旋取土回拌水泥土复合桩的施工方法 | |
JP6724200B1 (ja) | 掘削機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150612 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160304 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160323 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20160502 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160624 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20161202 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170227 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20170328 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170425 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170525 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6159994 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |