JP6159465B1 - フェノール樹脂発泡体及びフェノール樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた断熱性を有し、かつ充分な圧縮強度を有するフェノール樹脂発泡体及びその製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】フェノール樹脂と、(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを含む発泡剤と、シリコーン系消泡剤と、界面活性剤とを含むフェノール樹脂発泡体であって、前記発泡剤は(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを30質量%以上含有し、密度が23kg/m3以上40kg/m3以下であり、平均気泡径が50μm以上200μm以下であり、独立気泡率が80%以上であり、ボイド面積率が0.6%以下であり、熱伝導率が0.0190W/m・K未満であり、前記フェノール樹脂発泡体中のSiの濃度が100μg/g以上3000μg/gであるフェノール樹脂発泡体。また、前記フェノール樹脂発泡体の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、フェノール樹脂発泡体及びフェノール樹脂発泡体の製造方法に関する。
フェノール樹脂発泡体は、難燃性、耐熱性、耐薬品性、耐腐食性等に優れることから、断熱材として種々の分野で採用されている。例えば建築分野では、合成樹脂建材、特に壁板内装材として、フェノール樹脂発泡体が採用されている。フェノール樹脂発泡体は、通常、フェノール樹脂、発泡剤、酸触媒(硬化剤)、界面活性剤等を含むフェノール樹脂組成物を発泡、硬化させることによって製造される。このようにして製造されたフェノール樹脂発泡体は独立気泡を有し、独立気泡中には発泡剤から発生したガスが含まれる。
例えば、トリクロロフルオロメタン、トリクロロトリフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素からなる発泡剤と、消泡剤と、整泡剤と、硬化剤とを含み、密度が80〜300kg/mのフェノール樹脂発泡体が知られている(特許文献1)。しかし、該フェノール樹脂発泡体は、密度が高いために熱伝導性が高く、優れた断熱性を得ることが困難である。
また、発泡剤として、塩素化ハイドロフルオロオレフィン及び非塩素化ハイドロフルオロオレフィンのいずれか一方又は両方を使用し、フェノール樹脂の粘度を調節することでボイドを低減したフェノール樹脂発泡体も提案されている(特許文献2)。しかし、フェノール樹脂の分子量や水分量で粘度を調節するのみでボイドを低減することは難しく、充分な圧縮強度を得ることが困難である。
特開昭63−72737号公報 特開2015−157937号公報
本発明は、優れた断熱性を有し、かつ充分な圧縮強度を有するフェノール樹脂発泡体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を有する。
[1]フェノール樹脂と、(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを含む発泡剤と、シリコーン系消泡剤と、界面活性剤とを含むフェノール樹脂発泡体であって、前記発泡剤の100質量%に対して(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを30質量%以上含有し、密度が23kg/m以上40kg/m以下であり、平均気泡径が50μm以上200μm以下であり、独立気泡率が80%以上であり、ボイド面積率が0.6%以下であり、熱伝導率が0.0190W/m・K未満であり、前記フェノール樹脂発泡体中のSiの濃度が100μg/g以上3000μg/gであるフェノール樹脂発泡体。
[2]フェノール樹脂と、(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを含む発泡剤と、シリコーン系消泡剤と、界面活性剤とを含むフェノール樹脂組成物を、連続走行する面材上に連続的に吐出した後、加熱された硬化炉内にコンベア装置を用いて搬送して発泡させ、硬化させる、[1]に記載のフェノール樹脂発泡体の製造方法であって、前記コンベア装置はベルトコンベアの内側にスラットコンベアが組み合わされた二重構造であることを特徴とするフェノール樹脂発泡体の製造方法。
本発明のフェノール樹脂発泡体は、優れた断熱性を有し、かつ充分な圧縮強度を有する。
本発明のフェノール樹脂発泡体の製造方法によれば、優れた断熱性を有し、かつ充分な圧縮強度を有するフェノール樹脂発泡体が得られる。
本発明のフェノール樹脂発泡体の製造に用いるコンベア装置の一例を示した概略構成図である。 図1のコンベア装置のI−I断面図である。
[フェノール樹脂発泡体]
本発明のフェノール樹脂発泡体は、フェノール樹脂と、発泡剤と、消泡剤とを含むフェノール樹脂組成物を、一対の面材間で発泡硬化させたフェノール樹脂発泡体である。なお、面材とは接着剤を使用せず、フェノール樹脂組成物自体の接着性で接合されている。
フェノール樹脂としては、レゾール型フェノール樹脂が好ましい。レゾール型フェノール樹脂は、フェノール化合物とアルデヒドとをアルカリ触媒の存在下で反応させて得られるフェノール樹脂である。
フェノール化合物としては、特に限定されず、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、パラアルキルフェノール、パラフェニルフェノール、レゾルシノール、及びこれらの変性物等が挙げられる。フェノール化合物としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
アルデヒドとしては、特に限定されず、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、アセトアルデヒド等が挙げられる。アルデヒドとしては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
アルカリ触媒としては、特に限定されず、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、脂肪族アミン(トリメチルアミン、トリエチルアミン等)等が挙げられる。アルカリ触媒としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
フェノール化合物とアルデヒドとの使用割合は、特に限定されず、フェノール化合物:アルデヒドのモル比で、1:1〜1:3が好ましく、1:1.3〜1:2.5がより好ましい。
フェノール樹脂の重量平均分子量(Mw)は、400以上3000以下が好ましく、700以上2000以下がより好ましい。フェノール樹脂のMwが下限値以上であれば、独立気泡率を高くしやすく、それにより圧縮強度、及び熱伝導率の長期性能が向上する傾向がある。また、ボイドが少なくなり、平均気泡径が小さい発泡体が形成されやすい。フェノール樹脂のMwが上限値以下であれば、フェノール樹脂原料及びフェノール樹脂組成物の粘度が高くなりすぎることを抑制でき、充分な発泡倍率を得るために必要な発泡剤の量を低減でき、経済的に有利である。
なお、フェノール樹脂のMwは、ゲル浸透クロマトグラフィーによって求められる。
発泡剤は、ハイドロフルオロオレフィン(以下、「HFO」という。)を含む。HFOは塩素化ハイドロフルオロオレフィン(以下、「塩素化HFO」という。)及び非塩素化ハイドロフルオロオレフィン(以下、「非塩素化HFO」という。)があり、発泡剤としては、塩素化HFOのみを使用してもよく、非塩素化HFOのみを使用してもよく、塩素化HFOと非塩素化HFOの両方を使用してもよい。
塩素化HFOは、分子内に水素原子と塩素原子とフッ素原子とオレフィン(炭素−炭素間二重結合)を含む。
塩素化HFOとしては、例えば、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233zd)(E及びZ異性体)(例えば、HoneyWell社製、商品名:SOLSTICE LBA)、1−クロロ−2,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233yd)(E及びZ異性体)、1−クロロ−1,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233zb)(E及びZ異性体)、2−クロロ−1,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xe)(E及びZ異性体)、2−クロロ−2,2,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xc)、2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xf)(例えば、SynQuest Laboratories社製、製品番号:1300−7−09)、3−クロロ−1,2,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233ye)(E及びZ異性体)、3−クロロ−1,1,2−トリフルオロプロペン(HCFO−1233yc)、3,3−ジクロロ−3−フルオロプロペン、1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HFO−1223xd)(E及びZ異性体)、2−クロロ−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(E及びZ異性体)、及び2−クロロ−1,1,1,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−2−ブテン(E及びZ異体)等が挙げられる。塩素化HFOとしては、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
非塩素化HFOは、炭素原子と結合する水素原子の一部がフッ素原子で置換され、かつ炭素原子と結合する水素原子を有しているオレフィンであり、水素原子の一部が塩素原子以外のハロゲン原子で置換されたものでもよい。
非塩素化HFOとしては、例えば、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze)(E及びZ異性体)、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(HFO1336mzz)(E及びZ異性体)(例えば、SynQuest Laboratories社製、製品番号:1300−3−Z6)等の特表2009−513812号公報等に開示されているハイドロフルオロオレフィンが挙げられる。非塩素化HFOとしては、臭素化ハイドロフルオロオレフィン、ヨウ素化ハイドロフルオロオレフィン等を使用してもよい。なかでも、非塩素化HFOとしては、炭素原子、水素原子及びフッ素原子からなり、二重結合を有するハイドロフルオロオレフィンが好ましい。非塩素化HFOとしては、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
塩素化HFO及び非塩素化HFOは、オゾン破壊係数(ODP)及び地球温暖化係数(GWP)が小さく、環境に与える影響が小さい点で有利である。
発泡剤としては、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、塩素化HFO及び非塩素化HFOに加えて、塩素化HFO及び非塩素化HFO以外の他のハロゲン原子と不飽和結合を有する発泡剤を使用してもよい。他の発泡剤としては、例えば、1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロエテン(E及びZ異性体)等、オレフィンの全ての水素原子がハロゲン原子に置換されたものが挙げられる。
他の発泡剤としては、ハロゲン化飽和炭化水素、炭化水素を用いてもよい。
ハロゲン化飽和炭化水素としては、発泡剤として公知のものを用いることができ、例えばフッ素化飽和炭化水素、塩素化飽和炭化水素等が挙げられる。ハロゲン化飽和炭化水素は、水素原子の全てがハロゲン原子で置換されたものでもよく、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されたものでもよい。ハロゲン化飽和炭化水素としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
塩素化飽和炭化水素としては、炭素数2〜5の塩素化脂肪族炭化水素がより好ましく、例えば、ジクロロエタン、プロピルクロライド、イソプロピルクロライド、ブチルクロライド、イソブチルクロライド、ペンチルクロライド、イソペンチルクロライド等が挙げられる。なかでも、オゾン層破壊係数が低く、環境適合性に優れる点で、イソプロピルクロライドが好ましい。
フッ素化飽和炭化水素としては、炭素数が1〜5であるものが好ましい。例えば、ジフルオロメタン(HFC32)、1,1,1,2,2−ペンタフルオロエタン(HFC125)、1,1,1−トリフルオロエタン(HFC143a)、1,1,2,2−テトラフルオロエタン(HFC134)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC134a)、1,1−ジフルオロエタン(HFC152a)、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFC227ea)、1,1,1,3,3−ペンタフルオプロパン(HFC245fa)、1,1,1,3,3−ペンタフルオブタン(HFC365mfc)及び1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオロペンタン(HFC4310mee)等のハイドロフルオロカーボンが挙げられる。
炭化水素としては、例えば炭素数が3〜7の環状又は鎖状の炭化水素、不飽和炭化水素を発泡剤として用いることができる。具体的には、ノルマルブタン、イソブタン、シクロブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、ネオペンタン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、シクロヘキサン等の化合物が発泡剤に含まれ得る。その中でも、ノルマルペンタン、イソペンタン、シクロペンタン及びネオペンタン等のペンタン類、並びにノルマルブタン、イソブタン及びシクロブタン等のブタン類から選ばれる化合物が好ましい。
また他の発泡剤としては、窒素、アルゴン、炭酸ガス、空気等の低沸点ガス;炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アゾジカルボン酸アミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボン酸バリウム、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、トリヒドラジノトリアジン等の化学発泡剤;フェノール樹脂発泡体粉など多孔質固体材料等を使用してもよい。
フェノール樹脂発泡体に含まれる発泡剤の組成は、例えば、以下の溶媒抽出法により確認できる。
溶媒抽出法:
予め発泡剤の標準ガスを用いて、ガスクロマトグラフ−質量分析計(GC/MS)での以下の測定条件における保持時間を求める。次に、上下の面材を剥がしたフェノール樹脂発泡体のサンプル1.6gを粉砕用ガラス容器に分取し、テトラヒドロフラン(THF)80mLを添加する。サンプルが溶媒に浸る程度に押しつぶした後、ホモジナイザーで1分30秒間粉砕抽出し、この抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターでろ過し、ろ液をGC/MSに供する。塩素化HFO、非塩素化HFO等の種類は、事前に求めた保持時間とマススペクトルから同定を行う。発泡剤成分の検出感度を各々標準ガスによって測定し、上記GC/MSで得られた各ガス成分の検出エリア面積と検出感度より、組成(質量比)を算出する。
・GC/MS測定条件
使用カラム:DB−5ms(アジレントテクノロジー社)60m、内径0.25mm、膜厚1μm、
カラム温度:40℃(10分)−10℃/分−200℃、
注入口温度:200℃、
インターフェイス温度:230℃、
キャリアガス:He 1.0mL/分、
スプリット比:20:1、
測定方法:走査法 m/Z=11〜550。
消泡剤には、発生した気泡の気液界面を破壊させる破泡作用、気液界面の発生自体を抑える抑泡作用、発生した気泡同士を合一させる脱気作用の3つがある。消泡剤は、液体状であってもよく、固体状であってもよい。
液体状の消泡剤としては、特に限定されず、例えば、鉱油系消泡剤、油脂系消泡剤、脂肪酸系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤、アルコール系消泡剤、エーテル系消泡剤、アミド系消泡剤、リン酸エステル系消泡剤、金属石鹸系消泡剤、シリコーン系消泡剤等が挙げられる。なかでも、シリコーン系消泡剤が好ましい。消泡剤としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
鉱油系消泡剤としては、灯油、流動パラフィン等が挙げられる。
油脂系消泡剤としては、ごま油やひまし油等の植物性油脂、動物性油脂等が挙げられる。
脂肪酸系消泡剤としては、オレイン酸、ステアリン酸等が挙げられる。
脂肪酸エステル系消泡剤としては、ジエチレングリコールラウリレート、グリセリンモノリシノレート、コハク酸誘導体、ソルビトールモノラウリレート、ポリオキシエチレンモノラウリレート、ポリオキシエチレンソルビトールモノラウリレートラウリレート等が挙げられる。
アルコール系消泡剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、オクチルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ノニルフェノール、アセチレンアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリアルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリコール等の低級〜高級アルコールや多価アルコール等が挙げられる。
エーテル系消泡剤としては、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル、ノニルフェノールエトキシレート、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル等が挙げられる。
アミド系消泡剤としては、ポリオキシアルキレンアミド、アクリレートポリアミン等が挙げられる。
リン酸エステル系消泡剤としては、リン酸トリブチル、ナトリウムオクチルホスフェート等が挙げられる。
金属石鹸系消泡剤としては、アルミニウムステアレート、カルシウムオレエート等が挙げられる。
シリコーン系消泡剤としては、例えば、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル、シリコーンペースト、シリコーンエマルジョン、フルオロシリコーンオイルが挙げられる。特に、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルとして、3〜5量体の環状シリコーン、アリール変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、アミノ基変性ポリシロキサン、ジメチルポリシロキサンの側鎖や末端にポリオキシエチレンや、ポリオキシプロピレンなどの炭素数2〜4のポリオキシアルキレン、又はこれらの共重合体からなるポリエーテル鎖を導入したポリエーテル変性ポリシロキサンが挙げられ、ポリエーテル変性ポリシロキサンは側鎖の長さや種類を変えることでHLB値が調整しやすく好ましい。主鎖となるポリシロキサンとしてはジメチルポリシロキサンが通常用いられる。
固体状の消泡剤としては、例えば、粉末状シリカに上記の消泡剤、例えばシリコーンオイルを吸着させたものが挙げられる。
消泡剤としては、液体状のものと固体状のものを組み合わせて使用してもよい。
消泡剤のHLB値は、2以上9以下が好ましく、3以上8以下がより好ましい。消泡剤のHLB値が2未満であると消泡作用が強く、発泡剤の均一な発泡が阻害されて平均気泡径が粗大になる。HLB値が9を超えると消泡作用よりも乳化作用が勝り、ボイドの形成を抑制する効果が得られない。
ここで、HLB値とは、分子中の親水基と疎水基とのバランスを表す概念であり、ポリエーテル変性ポリシロキサンのHLB値は「界面活性剤の性質と応用」(著者 刈米孝夫、発行所株式会社幸書房、昭和55年9月1日発行)の第89頁〜第90頁に記載された「乳化試験によるHLBの測定法」を用いて、以下の様に算出できる。
<ポリエーテル変性ポリシロキサンの乳化試験によるHLB値の測定法>
HLB値が未知のポリエーテル変性ポリシロキサンXとHLB値が既知の乳化剤Aを異なった比率で混合し、HLB値が既知の油剤の乳化を行う。乳化層の厚みが最大となったときの混合比率から下記式を用いてポリエーテル変性ポリシロキサンXのHLB値を算出する。
油剤のHLB={(WA×HLBA)+(WX×HLBX)}÷(WA+WX)
WAはポリエーテル変性ポリシロキサンXと乳化剤Aの合計重量に基づく乳化剤Aの重量分率、WXはポリエーテル変性ポリシロキサンXと乳化剤Aの合計重量に基づくポリエーテル変性ポリシロキサンXの重量分率、HLBAは乳化剤AのHLB値、HLBXはポリエーテル変性ポリシロキサンXのHLB値である。
フェノール樹脂発泡体に含まれる消泡剤の検出方法としては、例えば、所定量のフェノール樹脂発泡体の粉砕物を溶媒に浸して、消泡剤を溶媒に抽出したうえで、公知のGC/MS、LC/MS、NMR、ICP分光分析等の分析方法を適用する方法が挙げられる。
より具体的には、例えば、フェノール樹脂発泡体試料1gを粉砕し、メタノール150mLにてソックスレー抽出を7時間程度行う。この抽出液をエバポレーターにて40℃で濃縮乾固し、さらに真空乾燥を常温、30℃で行って得た乾燥試料をメタノール5mLに溶解した溶液試料を前記方法により分析する。その分析条件の詳細については、例えば、特開2016−101750号公報の段落0074の記載を参照して行うことができる。
上記分析によって消泡剤が検出されなければ、当該フェノール樹脂発泡体に含有される消泡剤の量は検出限界以下であるといえる。一方、当該フェノール樹脂発泡体に例えば消泡剤が含有されている場合、上記分析によって分解前の消泡剤又は分解した消泡剤に由来する成分が検出される。
以上のように、フェノール樹脂発泡体中に含まれる消泡剤の種類については、その種類に応じてガスクロマトグラフ−質量分析計(GC/MS)、液体クロマトグラフ−質量分析計(LC/MS)等を選択することができるが、特に、シリコーン系消泡剤については誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP発光分光分析)によってSi(ケイ素)の有無を確認することでシリコーン系消泡剤を含むか否かを確認することができ、またその濃度を算出することができる。
消泡剤がシリコーン系消泡剤の場合、フェノール樹脂発泡板中のSiの濃度(μg/g)が100μg/g(100ppm)以上であれば、シリコーン系消泡剤が含まれていると判断できる。
Siの濃度(μg/g)は、使用されるシリコーン系消泡剤の量や種類によるが、100μg/g以上3000μg/g以下が好ましい。Si濃度が100μg/g以上であれば、消泡作用が充分に得られやすく、優れた断熱性が得られやすい。Si濃度が3000μg/g以下であれば、消泡作用が強くなりすぎて、気泡核の形成が阻害されて微細な気泡ができなかったり、密度が上昇して熱伝導率が悪化することを抑制しやすい。
本発明のフェノール樹脂発泡体は、界面活性剤を含むことが好ましい。界面活性剤は、気泡径(セル径)の微細化に寄与する。界面活性剤としては、特に限定されず、公知のものを使用できる。例えば、ひまし油アルキレンオキシド付加物、シリコーン系界面活性剤、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。これらの界面活性剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
消泡剤はHLBの低い界面活性剤でもあり、系中に複数の界面活性剤がある場合の界面活性剤全体のHLBは各界面活性剤の加重平均となるため、界面活性剤としてはHLBの高いものを用いることが好ましい。そのため、界面活性剤のHLB値は、10以上20以下が好ましく、13以上19以下がより好ましく、15以上18以下が最も好ましい。界面活性剤のHLB値が前記範囲内であれば、雰囲気湿度が上昇したときの吸水が少ないフェノール樹脂発泡体が得られやすい。
本発明のフェノール樹脂発泡体は、酸触媒を含むことが好ましい。酸触媒は、フェノール樹脂の硬化を促進する役割を果たす。
酸触媒としては、ベンゼンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸等の有機酸、硫酸、リン酸等の無機酸等が挙げられる。これらの酸触媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のフェノール樹脂発泡体は、フェノール樹脂、発泡剤、界面活性剤、消泡剤及び酸触媒以外の他の成分を含んでいてもよい。
他の成分としては、フェノール樹脂発泡体の添加剤として公知のものを使用でき、例えば、尿素、可塑剤、充填剤、難燃剤(例えばリン系難燃剤等)、架橋剤、有機溶媒、アミノ基含有有機化合物、着色剤等が挙げられる。
本発明のフェノール樹脂発泡体の密度は、20kg/m以上45kg/m以下であり、23kg/m以上40kg/m以下が好ましく、26kg/m以上35kg/m以下がより好ましい。フェノール樹脂発泡体の密度が前記範囲の下限値以上であれば、充分な圧縮強度が得られる。フェノール樹脂発泡体の密度が前記範囲の上限値以下であれば、優れた断熱性が得られる。
本発明のフェノール樹脂発泡体の平均気泡径(平均セル径)は、50μm以上200μm以下であり、50μm以上100μm以下が好ましい。フェノール樹脂発泡体の平均気泡径が前記範囲の下限値以上であれば、充分な圧縮強度が得られる。フェノール樹脂発泡体の平均気泡径が前記範囲の上限値以下であれば、気泡内での対流や輻射が抑制され、フェノール樹脂発泡体の熱伝導率が低く、断熱性に優れる。
平均気泡径は、発泡剤の種類及び組成、界面活性剤の種類、消泡剤の種類、発泡条件(加熱温度、加熱時間等)等により調整できる。
本発明のフェノール樹脂発泡体中には、複数の気泡が形成されており、気泡壁には実質的に孔が存在せず、複数の気泡の少なくとも一部は、相互に連通していない独立気泡になっている。独立気泡中には、発泡剤のガスが保持されている。
本発明のフェノール樹脂発泡体の独立気泡率は、80%以上であり、85%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。フェノール樹脂発泡体の独立気泡率が前記範囲の下限値以上であれば、低い熱伝導率を長期にわたって保持できる。フェノール樹脂発泡体の独立気泡率は、実質的に99%以下である。
フェノール樹脂発泡体の独立気泡率は、JIS K 7138:2006に準拠して測定される。
本発明のフェノール樹脂発泡体のボイド面積率は、1%以下が好ましく、0.6%以下がより好ましく、0.4%以下がさらに好ましく、0.2%以下が特に好ましい。フェノール樹脂発泡体のボイド面積率が上限値以下であれば、優れた断熱性が得られ、また高い圧縮強度が得られる。
なお、ボイドとは、フェノール樹脂発泡体を断面が平面となるように切断し、該断面に存在する空隙部の面積を測定したときに、2mm以上の面積を有する空隙部を意味するものとする。また、フェノール樹脂発泡体のボイド面積率は、フェノール樹脂発泡体の断面の面積に対する、該断面内のボイドの面積の割合である。
フェノール樹脂発泡体が板状体である場合、例えば、厚み方向の中心部において、表裏面に平行な横断面(厚み方向と直交する平面)を切り出して、空隙部の面積を測定することができる。
本発明のフェノール樹脂発泡体の熱伝導率は、0.0190W/m・K未満が好ましく、0.0180W/m・K以下がより好ましい。熱伝導率が0.0190W/m・K未満であれば、断熱性に優れる。
フェノール樹脂発泡体の熱伝導率は、平均気泡径、発泡剤の種類及び組成、消泡剤の種類、界面活性剤の種類等により調整できる。平均気泡径が小さいほど、フェノール樹脂発泡体の熱伝導率が低い傾向がある。
本発明のフェノール樹脂発泡体の圧縮強度は、10N/cm以上が好ましく、12N/cm以上がより好ましく、14N/cm以上がさらに好ましい。フェノール樹脂発泡体の圧縮強度が前記範囲の下限値以上であれば、断熱材施工時の凹みの発生を抑制しやすい。
圧縮強度は、JIS K 7220に準拠して測定される。
フェノール樹脂発泡体の圧縮強度は、ボイド面積率、発泡剤の種類及び組成、界面活性剤の種類、消泡剤の種類、発泡条件(加熱温度、加熱時間等)等により調整できる。
以上説明した本発明のフェノール樹脂発泡体は、消泡剤が含有されており、密度が20kg/m以上45kg/m以下、平均気泡径が50μm以上200μm以下、独立気泡率が80%以上、熱伝導率が0.0190W/m・K未満、ボイド面積率が1%以下に制御されている。このように、ボイドが低減されて気泡が細かく制御されつつ、密度が低く制御されているため、優れた断熱性と充分な圧縮強度が両立されている。
また、発泡剤として、HFOを用いるため、環境に与える影響が小さい。
[フェノール樹脂発泡体の製造方法]
本発明のフェノール樹脂発泡体の製造方法は、フェノール樹脂と、塩素化ハイドロフルオロオレフィン及び非塩素化ハイドロフルオロオレフィンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む発泡剤と、界面活性剤と、消泡剤と、を含む樹脂組成物を発泡させ、硬化させ方法である。
発泡成形は、連続式であってもよく、バッチ式であってもよいが、連続式が好ましい。
例えば、フェノール樹脂組成物を吐出ノズルから連続走行する面材上に連続的に吐出して、50〜95℃に加熱された硬化炉内に導入して発泡硬化させることにより、フェノール樹脂発泡体を製造することができる。消泡剤を使用することで、吐出前の予期しない気泡核の形成が抑えられ、吐出後に適切に気泡核を形成させることで気泡が細かくなり、ボイドが低減される。また、面材及び吐出された樹脂を硬化炉内に搬送するコンベアとして、ベルトコンベアの内側にスラットコンベアが組み合わされた二重構造のコンベア装置を用いることより、密度を低く、かつボイドを低減しつつ発泡硬化することができるため、熱伝導率を低くすることができる。そのため、優れた断熱性を有し、かつ充分な圧縮強度を有するフェノール樹脂発泡体が得られる。
コンベア装置としては、具体的には、例えば、図1及び図2に例示したコンベア装置100が挙げられる。
コンベア装置100は、一対の上側ベルトコンベア110及び下側ベルトコンベア112と、それら上側ベルトコンベア110及び下側ベルトコンベア112の内側にそれぞれ設けられた上側スラットコンベア114及び下側スラットコンベア116とを備えている。
上側ベルトコンベア110は、平板状のコンベアベルト118と、掛け回されたコンベアベルト118を回動させるドラムプーリ120,120とを備えている。下側ベルトコンベア112は、上面に断面矩形状の凹条が形成されたコンベアベルト122と、掛け回されたコンベアベルト122を回動させるドラムプーリ124,124とを備えている。コンベアベルト118とコンベアベルト122とは互いの側端部において接しており、それらの間に断面矩形状の空間が形成される。
上側スラットコンベア114は、駆動チェーン126にスラット127が取り付けられており、一対のスプロケット128,128により回動するようになっている。駆動チェーン126の上方部分はガイドレール129により幅方向の走行が規制されている。同様に、下側スラットコンベア116は、駆動チェーン130にスラット131が取り付けられており、一対のスプロケット132,132により回動するようになっている。駆動チェーン130の上方部分はガイドレール133により幅方向の走行が規制されている。
コンベア装置100においては、上側スラットコンベア114が、その上面と下面がコンベアベルト118の内面に接するように上側ベルトコンベア110内に配置されている。同様に、下側スラットコンベア116が、その上面と下面がコンベアベルト122の内面に接するように下側ベルトコンベア112内に配置されている。このように、コンベア装置100においては、上側ベルトコンベア110及び上側スラットコンベア114と、下側ベルトコンベア112及び下側スラットコンベア116が、それぞれ二重構造になっている。
コンベア装置100を用いる場合、例えば、上側ベルトコンベア110のコンベアベルト118と下側ベルトコンベア112のコンベアベルト122との間に一対の帯状の面材10,12を供給して連続走行させ、下側の面材12上に吐出ノズル200からフェノール樹脂組成物Xを連続的に吐出し、加熱炉内へと導入して発泡硬化させる。
吐出ノズルから吐出後のフェノール樹脂組成物中では酸触媒により硬化が進行するが、硬化中の樹脂が何らかの理由で流れると、その流れに起因する応力が気泡にかかり、気泡壁が破れる。前記したコンベア装置を用いない場合、コンベアベルトが発泡中の樹脂自身の発泡圧(膨らもうとする力)に耐えられずに不均一に浮き上がり、硬化中において、浮き上がった箇所に向かって樹脂が流れやすい。そのため、硬化中に気泡壁が破れやすく、フェノール樹脂発泡体の密度が増大する。
これに対して、コンベア装置100では、上側ベルトコンベア110のコンベアベルト118及び下側ベルトコンベア112のコンベアベルト122の発泡圧による浮き上がりが上側スラットコンベア114及び下側スラットコンベア116により抑制される。このように、コンベアベルト118,122の蛇行が抑制されるため、硬化中に樹脂が流れにくく、破泡が抑制され、低密度のフェノール樹脂発泡体が得られる。
また、通気性の無いコンベアベルトでは、水分や発泡剤の逃げ場がなくボイドが発生しやすい。特に、密度を下げるために炉内温度を上げると水分及び発泡剤の逃げ場がないことによる問題が生じやすい。そのため、コンベアベルトとしては、通気性のある金属ワイヤーコンベアベルト、又は孔あきベルトを採用し、ベルトコンベア内にスラットコンベアを設ける。
金属ワイヤーベルトとしては、金属製の細線を編み込んだ網目状の金属メッシュベルト(関西金網社製「ロープ織金網」)や、スパイラル状のワイヤと直線状のワイヤとを編み込んだワイヤーコンベアベルト(関西金網社製「ワイヤコンベアベルト」)が挙げられる。これらの金属ワイヤーコンベアベルトは、ワイヤーの隙間によって通気性があるが、ワイヤーの隙間が大きすぎると発泡体表面に凹凸が生じたり、面材が挟まって美観を損ねるため、目付(単位面積当たりの重さ)が高い方が好ましい。また、これらの金属ワイヤーコンベアベルトの両サイドにチェーンを取り付けたものを使用してもよい。
孔あきベルトとしては、開口率が15%以上80%以下に設定されたベルトを使用し、孔の形状は円径、四角形、六角形、長方形等とすることができる。開口率は残存水分の観点から30%以上が好ましい。開口率の上限はコンベアの耐久性の観点から70%以下が好ましく、65%以下がより好ましい。
このように、コンベアベルトの蛇行を抑えつつ通気性を確保することで、フェノール樹脂発泡体の密度を低下させつつボイドを低減させることができる。
本発明においては、発泡成形してフェノール樹脂発泡体を製造する際、面材を設けてもよい。面材は、フェノール樹脂発泡体の片面に設けてもよく、両面に設けてもよい。
フェノール樹脂発泡体を製造する際に面材を設ける方法としては、例えば、連続走行するコンベアベルト上に面材を配置し、該面材上に吐出ノズルからフェノール樹脂組成物を吐出し、その上に他の面材を積層した後、加熱炉を通過させて発泡成形する方法が挙げられる。これにより、板状のフェノール樹脂発泡体の両面に面材が積層した面材付きフェノール樹脂発泡体が得られる。
また、上記のような連続式の発泡成形やバッチ式の発泡成形の後に、接着剤を用いてフェノール樹脂発泡体に面材を貼り合わせてもよい。
面材としては、特に制限されず、ガラスペーパー、ガラス繊維織布、ガラス繊維不織布、ガラス繊維混抄紙、クラフト紙、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン等からなる合成繊維不織布、スパンボンド不織布、アルミニウム箔張不織布、アルミニウム箔張クラフト紙、金属板、金属箔、合板、珪酸カルシウム板、石膏ボード及び木質系セメント板の中から選ばれる少なくとも1種が好適である。フェノール樹脂発泡体の両面に面材を設ける場合、各面材は、同じものであってもよく、異なるものであってもよい。
フェノール樹脂、発泡剤、界面活性剤、消泡剤、及び必要に応じて使用する他の成分を混合する順序や方法は特に限定されない。連続式の発泡成形の場合、消泡剤は、少なくともフェノール樹脂組成物が吐出される吐出ノズルまでに添加されればよく、各吐出口まで分配するトーナメント分配管までに添加することが好ましい。
消泡剤はフェノールとホルマリンを重合させるフェノール樹脂の合成時に加えておいてもよい。これにより、フェノール樹脂の脱水濃縮時の熱や撹拌で発生する気泡も抑えることができる。また、フェノール樹脂の脱水縮合後に消泡剤を加えてもよく、これにより発生した気泡を消泡することができ、その後に添加する界面活性剤が発生した気泡の気液界面に捉えられることを抑制できる。また、混合されるミキサーにおいて発泡剤や硬化剤(酸触媒)と共に加えることで、ミキサーによる混合での空気の巻き込みや反応熱で発生する気泡を抑えることができる。
また、消泡剤をフェノール樹脂に添加する場合、予め消泡剤を添加した後よく混練して消泡剤を均一に分散させたフェノール樹脂をマスターバッチとして用意しておき、このマスターバッチを発泡剤等と共にフェノール樹脂に添加することが好ましい。これによりHLBの低い、即ち疎水性の高い消泡剤を、親水性の高いフェノール樹脂中に均一に分散させやすくなる。
以上のように、消泡剤により、吐出ノズルからの吐出前にフェノール樹脂組成物中に予期せずに気泡核が発生することを抑制でき、気泡径が小さく制御され、気泡がボイドに成長することが抑えられる。
フェノール樹脂組成物中の発泡剤の含有量は、フェノール樹脂100質量部に対して、1質量部以上25質量部以下が好ましく、3質量部以上15質量部以下がより好ましく、5質量部以上11質量部以下がさらに好ましい。
フェノール樹脂組成物中の塩素化HFO又は非塩素化HFOの含有量は、発泡剤の合計質量に対して、30質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、70質量%以上が最も好ましい。
発泡剤が2種類以上の混合物である場合、発泡硬化後のフェノール樹脂発泡体の気泡中に含まれる発泡剤の組成(質量比)は、発泡硬化前のフェノール樹脂組成物に含まれる発泡剤の組成と略一致している。
フェノール樹脂組成物中の消泡剤の含有量は、フェノール樹脂100質量部に対して、0.05質量部以上2質量部以下が好ましく、0.1質量部以上1質量部以下がより好ましく、0.1質量部以上0.5質量部以下がさらに好ましい。消泡剤の含有量が前記範囲の下限値以上であれば、ボイドの発生を抑え、優れた断熱性と圧縮強度を有するフェノール樹脂発泡体が得られる。消泡剤の含有量が前記範囲の上限値以下であれば、フェノール樹脂発泡体の密度が高くなりすぎて断熱性が低下することを抑制しやすい。
界面活性剤を使用する場合、フェノール樹脂組成物中の界面活性剤の含有量は、フェノール樹脂100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下が好ましく、2質量部以上5質量部以下がより好ましい。界面活性剤の含有量が前記範囲の下限値以上であれば、気泡径が均一に小さくなりやすい。界面活性剤の含有量が前記範囲の上限値以下であれば、吸水が少ないフェノール樹脂発泡体が得られやすく、製造コストも抑えられる。
酸触媒を使用する場合、フェノール樹脂組成物中の酸触媒の含有量は、フェノール樹脂100質量部に対して、5質量部以上30質量部以下が好ましく、8質量部以上25質量部以下がより好ましく、10質量部以上20質量部以下がさらに好ましい。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[測定方法]
フェノール樹脂発泡板の物性の測定方法は以下の通りである。
(密度)
フェノール樹脂発泡板の密度は、JIS A 9511:2009に従って測定した。
(平均気泡径(セル径))
フェノール樹脂発泡板の厚さ方向のほぼ中央から試験片を切り出し、該試験片の厚さ方向の切断面を50倍拡大で撮影した。撮影された画像に、ボイド(2mm以上の空隙)を避けるように長さ9cmの直線を4本引いた。各々の直線が横切った気泡の数(JIS K6400−1:2004に準じて測定したセル数)を直線毎に計数し、直線1本当たりの平均値を求めた。気泡の数の平均値で1800μmを除し、求められた値を平均気泡径とした。
(独立気泡率)
フェノール樹脂発泡板の独立気泡率は、JIS K7138−2006に従って測定した。
(ICP発光分光分析によるフェノール樹脂発泡体中の消泡剤由来のSi濃度の測定)
シリコーン系消泡剤の分析として、フェノール樹脂発泡板のSi濃度を測定した。
フェノール樹脂発泡板の厚み方向における中央部から約0.02〜0.05gの試料を切り出し、白金るつぼに採取し、試料の質量を精秤した。次に、試料を入れた白金るつぼに炭酸ナトリウムを0.5g±0.1gを加え、以下の灰化・融解手順にて融解した。融解物の冷却後、白金るつぼ内の融解物を純水に溶解して50mLメスフラスコに移し入れ、純水を用いて50mLに定容して試料溶液を作成した。得られた試料溶液を用いて後述の条件でICP測定を行い、検量線より、試料溶液中のSi含有量を算出した。そして、下式より、フェノール樹脂発泡板中のSiの濃度(μg/g)を算出した。検量線については後述する。
Q(μg/mL)=Q1(μg/mL)×50(mL)/W(g)
ただし、前記式中、Qは、フェノール樹脂発泡板中のSiの濃度(μg/g)であり、Q1は試料溶液のSiの濃度(μg/mL)であり、Wは精秤した試料の質量(g)である。
<灰化・融解手順>
試料を入れた白金るつぼを350℃に設定したマッフル炉にて約15分間加熱し、乾燥した。次に、マッフル炉を650℃に昇温して約3時間加熱し、さらに800℃に昇温して約1時間加熱して試料を灰化した。次に、マッフル炉を910℃に昇温して約1時間加熱し、試料と炭酸ナトリウムを融解させた。
<ICP測定条件>
測定装置:SIIナノテクノロジーSPS5100、
測定元素:Si(波長:288.158nm)、
高周波出力:1.2kw、
キャリアガス流量:0.9L/分、
プラズマ流量:15L/分、
補助流量:1.5L/分。
<検量線作成方法>
純水のみのブランク(0ppm)と、標準試料として検量線用標準液(製品名:和光純薬工業(株)社製 けい素標準液)を希釈し、0.5ppm、2ppm、20ppm、50ppmに調整した希釈試料について、それぞれSiの波長ピーク強度を得た。ブランク及び希釈試料の濃度とピーク強度をプロットして最小二乗法により近似曲線(直線あるいは二次曲線)を求め、これを定量用の検量線とした。
(熱伝導率)
JIS A 1412−2に準拠してフェノール樹脂発泡板の熱伝導率を測定した。測定は、同じ試料について2回実施し、それらを平均した。
(ボイド面積率)
フェノール樹脂発泡板の厚み方向におけるほぼ中央を表裏面に平行に切断し、その断面における100mm×150mmの範囲を200%に拡大した写真又はカラーコピーを得た。写真又はコピー図面においては、縦横それぞれの長さは実寸の2倍であり、面積は実面積の4倍である。該写真又はコピー図面に透明方眼紙を上から重ね、大径の気泡を選び、該気泡の断面積を方眼紙のマス目を使って計測し、1mm×1mmのマスが8マス以上にわたり連続して存在する孔をボイドと判断した。写真又はコピー図面内に観察されるボイドの面積を積算し、ボイドの積算面積から面積分率(ボイド面積率)を計算した。画像が200%に拡大されているため、8マスが実際の発泡体断面では2mmの面積に相当する。測定は12回行い、それらの平均値をボイド面積率とした。
(圧縮強度)
圧縮強度は、JIS K 7220に準拠して測定した。
[実施例1]
塩素化HFOである1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233zd)と、シクロペンタンとを質量比8:2で混合して発泡剤(A)を調製した。
液状レゾール型フェノール樹脂(旭有機材工業株式会社製、商品名:PF−339)100質量部に、液体シリコーン系消泡剤(東レダウコーニング社製「ES−5600」、HLB=2)0.5質量部、界面活性剤としてひまし油EO付加物(伊藤製油社製「SURFRIC CO−40」、EO付加モル数:40、HLB=13)4質量部、及びホルムアルデヒドキャッチャー剤として尿素4質量部を加えて混合し、20℃で8時間放置した。得られた混合物108質量部に対し、発泡剤(A)18質量部を加え、酸触媒としてパラトルエンスルホン酸とキシレンスルホン酸との混合物16質量部を加え、撹拌、混合してフェノール樹脂組成物を調製した。
第一の面材(材質:ガラス繊維混抄紙)を一方向に連続的に走行させ、TD方向に等間隔に16本配置したノズルから、該第一の面材上に前記フェノール樹脂組成物を吐出させ、その上に第二の面材(材質:ガラス繊維混抄紙)を重ね、70℃で300秒間加熱して発泡及び硬化させつつ成形した。発泡硬化工程の後、80℃で5時間乾燥し、フェノール樹脂発泡体を得た。
このとき、連続的に加熱発泡硬化するためのコンベア装置として、図1及び図2に例示したコンベア装置100を用いた。
得られたフェノール樹脂発泡体を幅910mm、長さ1820mmに切断し、厚さ45mmのフェノール樹脂発泡板を作製した。
[実施例2〜6、参考例1、2]
消泡剤を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてフェノール樹脂発泡体を製造し、フェノール樹脂発泡板を作製した。
[実施例7〜11]
発泡剤の組成を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてフェノール樹脂発泡体を製造し、フェノール樹脂発泡板を作製した。
[比較例1]
消泡剤を用いない以外は、実施例1と同様にしてフェノール樹脂発泡体を製造し、フェノール樹脂発泡板を作製した。
[比較例2及び3]
消泡剤の配合量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてフェノール樹脂発泡体を製造し、フェノール樹脂発泡板を作製した。
各例で得たフェノール樹脂発泡板の密度、平均気泡径、独立気泡率、熱伝導率、ボイド面積率を測定した結果を表1に示す。なお、表1における略号は以下の意味を示す。
HCFO−1233zd:(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、
CP:シクロペンタン、
IPC:イソプロピルクロライド(2−クロロプロパン)、
LSA1:液体シリコーン系消泡剤(東レダウコーニング社製「ES−5600」、HLB=2)、
LSA2:液体シリコーン系消泡剤(東レダウコーニング社製「ES−5612」、HLB=4)、
LSA3:液体シリコーン系消泡剤(信越シリコーン社製「KF−6012」、HLB=7)、
LSA4:液体シリコーン系消泡剤(信越シリコーン社製「KF−6004」、HLB=9)、
ETA1:エーテル系消泡剤(三洋化成工業社製「ノニポール20」、HLB=6)、
ALA1:アルコール系消泡剤(高級アルコール工業社製「オレイルアルコールVP」、HLB=7)。
Figure 0006159465
表1に示すように、フェノール樹脂と、発泡剤と、消泡剤とを含み、密度、平均気泡径、独立気泡率及びボイド面積率が本発明で規定する条件を満たす実施例1〜11のフェノール樹脂発泡体は、熱伝導率が低く断熱性に優れ、また圧縮強度が高かった。
一方、消泡剤を含まないか、使用量が少なく、ボイド面積率が1%超の比較例1、2では、圧縮強度が不充分であった。消泡剤の使用量が多く、密度が45kg/m超の比較例3では、断熱性が劣っていた。

Claims (2)

  1. フェノール樹脂と、(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを含む発泡剤と、HLBが2以上9以下のシリコーン系消泡剤と、HLBが10以上20以下の界面活性剤(但し、シリコーン系界面活性剤を除く)とを含むフェノール樹脂発泡体であって、
    前記発泡剤の100質量%に対して(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを30質量%以上含有し、
    密度が23kg/m以上40kg/m以下であり、
    平均気泡径が50μm以上200μm以下であり、
    独立気泡率が80%以上であり、
    ボイド面積率が0.6%以下であり、
    熱伝導率が0.0190W/m・K未満であり、
    前記フェノール樹脂発泡体中のSiの濃度が100μg/g以上3000μg/g以下であるフェノール樹脂発泡体。
  2. フェノール樹脂と、(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを含む発泡剤と、シリコーン系消泡剤と、界面活性剤とを含むフェノール樹脂組成物を、連続走行する面材上に連続的に吐出した後、加熱された硬化炉内にコンベア装置を用いて搬送して発泡させ、硬化させる、請求項1に記載のフェノール樹脂発泡体の製造方法であって、
    前記コンベア装置はベルトコンベアの内側にスラットコンベアが組み合わされた二重構造であることを特徴とするフェノール樹脂発泡体の製造方法。
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