JP6158745B2 - 運動用保護衣 - Google Patents

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Description

本発明は、ウォータースポーツや、その他水中及び水上での諸作業において着用され、着用者の身体を体温損失や外傷、有害生物等から保護ために用いられるウエットスーツ等の身体保護製品に係り、詳しくは、装着時や運動中又は作業中に違和感を覚えたり、着用者の動きを抑制したりしない、着心地が向上するようにした身体保護製品の構造に関するものである。
ウォータースポーツや、その他水中及び水上での諸作業において着用される身体保護製品として、たとえば、ウエットスーツやドライスーツが知られている。ウエットスーツは、スーツの内部に海水等が入り、この水をスーツ内にできるだけ留め置くことで保温性を確保し、一方、ドライスーツは、手首や首周りなどから水が流入しない様にシール構造とし、内部を乾燥状態に保ち保温性を確保する。
また、他の身体保護製品としては、たとえば、着用者の手部を保護するグローブや、着用者の足部を保護するブーツ、又は着用者の頭部を保護するフードなどがある。
このような身体保護製品を製造する場合は、たとえば、柔軟なクロロプレンゴムなどの弾性材を芯材として、その一面側又は両面側に、ニット生地などの伸縮性を有する被覆材を貼着したシート状生地を用い、このシート状生地を、着用者の身体の各部に対応するように裁断して複数の生地片(パーツ)を形成し、それらを組み合わせてミシン縫製等して接合することにより一体とし、着用者の身体の形状に適合するように成形している。
ところが、上述のような生地片同士の縫製は、煩わしく多大な手間を要し、時間の掛かるものである。また、そのことが製品のコストアップにつながってしまうものとなる。
また、生地の伸びと縫合に用いる糸の伸びとの違いにより、身体保護製品の装着時や動作時に、縫合のための糸が生地の伸張を抑制して着用者に違和感を与えてしまうことがある。さらに、図10において矢印で示すように、生地101が伸張した場合、縫合箇所131に大きな負荷が掛って生地101の接合部付近が縫合のための糸によって破断してしまうおそれがある。しかも、生地片同士を接合した糸が身体保護製品の表面に盛り上がって露呈することで、見栄えが悪いものとなると共に、身体保護製品のデザインの自由度が制限されてしまうものとなる。
そこで、ミシン縫いのような工程を必要とせずに、裁断面を確実に接合できるウエットスーツを製造するようした方法として、生地片の裁断面に接着剤を塗布した後、生地片同士を突き合わせて接着し、この接着部分の表面に所定の所定幅の補強用テープを貼り付けて接合部分を補強するようにした手段が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、上記特許文献1に記載の手段により製造したウエットスーツでは、生地片同士を縫合する糸は存在しないものの、補強用テープを貼り付けた領域とそうでない領域とで生地の伸びに相違が生じ、着用者の動作時に、これらの領域の境界部分に大きな負荷が掛かり着用者に違和感を与えてしまうおそれがある。また、補強用テープが身体保護製品の表面に嵩張って露呈するものとなり、やはり見栄えが悪いものとなると共に、身体保護製品のデザインの自由度が制限されるものとなってしまう。
実用新案登録第3071508号公報
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、ミシン縫いのような煩わしく時間の掛かる工程を必要とせず、また、着用者に違和感を与えてしまうことがなく、さらに、デザインの自由度が失われることのないようにしたウエットスーツ等の身体保護製品を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の第一の身体保護製品は、立体裁断した複数の生地片同士を縫合せずに接着剤を用いてそれぞれ接合した状態で立体的に成形した着衣基体と、前記着衣基体の少なくとも一面側を全体的に被覆する伸縮性を有する被覆材とから構成され、前記着衣基体と前記被覆材は、接着剤を用いて互いに貼着されていると共に、前記生地片同士の接合部分は前記被覆材で平滑に覆われていることを特徴とする。
また、本発明の第二の身体保護製品は、上記第一の身体保護製品において、前記着衣基体は、内部に気泡を含む発泡性ゴム材からなる生地片を用いて成形したものであることを望ましいとするものである。
また、本発明の第三の身体保護製品は、上記第一又は第二の身体保護製品において、前記着衣基体は、裁断面が鋸刃状の山型に裁断された生地片を組み合わせることにより成形したものであることを望ましいとするものである。
また、本発明の第四の身体保護製品は、上記第一乃至第三の何れか1の身体保護製品において、前記着衣基体の他面側を全体的に被覆する、伸縮性を有する被覆材をさらに備えることを望ましいとするものである。
また、本発明の第五の身体保護製品は、上記第四の身体保護製品において、前記被覆材は、前記着衣基体の一面側と他面側とで互いに色彩又は模様が異なることを望ましいとするものである。
また、本発明の第六の身体保護製品は、上記第一乃至第五の何れか1の身体保護製品において、前記被覆材は、継ぎ目なく一体的に成形されたものであることを望ましいとするものである。
また、上述した各身体保護製品を製造する本発明の方法は、伸縮性と弾力性に富むシート状生地を着用者の体型の凹凸に適合するように立体裁断して複数の生地片を準備し、該生地片の裁断面に接着剤を塗布した後、該裁断面同士が突き合うように他の生地片と組み合わせ、これらの生地片同士を縫合せずに圧着してそれぞれ接合することで一体とした立体的な着衣基体を成形し、次いで、該着衣基体を芯材としてその表面に、伸張することで前記着衣基体に適合する形状となるように成形された伸縮性を有する織編物からなる被覆材を全体的に被覆し、前記着衣基体と前記被覆材とを接着剤を用いて貼着することを特徴とする。
具体的には、上記身体保護製品の製造方法において、前記接着剤は、架橋して被着体同士を接合する架橋型接着剤であって、着衣基体と被覆材との貼着は、立体的に成形した前記着衣基体の表面に接着剤を塗布した後、前記接着剤が乾燥する前に前記被覆材を前記着衣基体に被覆し、室温で前記接着剤を架橋させることより行うことを特徴とする。
また、本発明では、上記身体保護製品の製造方法において、前記接着剤は、架橋して被着体同士を接合する架橋型接着剤であって、着衣基体と被覆材との貼着は、立体的に成形した前記着衣基体の表面に接着剤を塗布し、該接着剤を乾燥させて粘着性を弱めた後、前記被覆材を前記着衣基体に被覆し、さらに、加熱して前記接着剤の架橋を促進させながら加圧して行うことを望ましいとするものである。
また、本発明では、上記身体保護製品の製造方法において、前記接着剤は、架橋して被着体同士を接合する架橋型接着剤であって、着衣基体と被覆材との貼着は、前記被覆材の一面側に接着剤を塗布し、該接着剤を乾燥させて粘着性を弱めた後、塗布した接着剤が内面側に配される状態で前記被覆材を立体的に成形した前記着衣基体に被覆し、さらに、加熱して前記接着剤の架橋を促進させながら加圧して行うことを望ましいとするものである。
また、本発明では、上記身体保護製品の製造方法において、前記接着剤は、架橋して被着体同士を接合する架橋型接着剤であって、着衣基体と被覆材との貼着は、一面側に接着剤が塗布された前記シート状生地を用いて成形した立体的な前記着衣基体に前記被覆材を被覆し、さらに、加熱して前記接着剤の架橋を促進させながら加圧して行うことを望ましいとするものである。
さらに、本発明の身体保護製品は、上記身体保護製品の各製造方法において、前記接着剤は、架橋して被着体同士を接合するフィルム状の架橋型接着剤であって、着衣基体と被覆材との貼着は、立体的に成形した前記着衣基体に前記被覆材を被覆した後、前記着衣基体と前記被覆材との間に前記接着剤を挟み込むように配し、さらに、加熱して前記接着剤の架橋を促進させながら加圧して行うことを望ましいとするものである。
本発明の身体保護製品は、立体裁断した複数の生地片同士を縫合せずに、接着剤を用いてそれぞれ接合することで立体的な着衣基体を成形し、さらにその表面を、伸縮性を有する被覆材によって全体的に被覆し、着衣基体と被覆材とを接着剤を用いて互いに貼着したものとしている。ゆえに、身体保護製品の着用者の動作に応じて着衣基体を構成する生地片が伸びると、着衣基体と被覆材とは互いに貼着されているので生地片の伸びに追従して被覆材が一緒に伸び、被覆材を介して生地片の伸びによる負荷を生地片全体に分散し、生地片同士の接合部に集中して負荷が掛からず生地が均一に伸張するものとなる。
したがって、ミシン縫いのような煩わしく時間の掛かる工程を必要とせず、また、運動中又は作業中に着用者の動作を抑制したり、着用者に違和感を与えたりすることがない、着心地が向上したウエットスーツ等の身体保護製品を提供することができる。また、生地片同士の接合部分が被覆材で覆われて身体保護製品の表面に露呈することがないので、デザインの自由度が失われることがなく、所望のデザインを施すことを可能としたウエットスーツ等の身体保護製品を提供することができる。
本発明に係る身体保護製品の一例としてウエットスーツを示す図であり、(A)は正面図、(B)は背面図である。 本発明に係る身体保護製品の一例としてウエットスーツを構成する着衣基体を示す図であり、(A)は正面図、(B)は背面図である。 本発明に係る身体保護製品において、立体裁断した生地片同士を接合する方法を説明する(A)は生地片の裁断面に接着剤を塗布した状態を示す部分拡大断面図、(B)は生地片同士を突き合わせて接合した状態を示す部分拡大断面図、(C)は生地片同士を突き合わせて接合した状態を示す部分拡大平面図である。 本発明に係る身体保護製品の一例としてウエットスーツを構成する被覆材を示す図であり、(A)は伸張前の状態を示す正面図、(B)は首部挿入口を拡張した状態を示す正面図である。 本発明に係る身体保護製品の一例としてウエットスーツを構成する着衣基体に被覆材の首部挿入口を拡張して被覆する方法を説明する概略図である。 本発明に係る身体保護製品の一例としてウエットスーツを構成する着衣基体の一面側に被覆材を貼着する方法を説明する(A)は着衣基体の一面側に接着剤を塗布した状態を示す部分拡大断面図、(B)は被覆材を被覆した状態を示す部分拡大断面図、(C)は加熱圧着する状態を示す部分拡大断面図である。 本発明に係る身体保護製品の一例としてウエットスーツを構成する着衣基体の他面側に被覆材を貼着する方法を説明する(A)は着衣基体の他面側に接着剤を塗布した状態を示す部分拡大断面図、(B)は被覆材を被覆した状態を示す部分拡大断面図、(C)は加熱圧着する状態を示す部分拡大断面図である。 本発明に係る身体保護製品の伸びを説明する部分拡大断面模式図である。 裁断面を鋸歯状に立体裁断した生地片同士を接合する方法を説明する(A)は生地片の裁断面に接着剤を塗布した状態を示す部分拡大平面図、(B)は生地片同士を突き合わせて接合した状態を示す部分拡大平面図である。 従来の身体保護製品の伸びを説明する部分拡大断面模式図である。
以下、本発明における実施の形態の一例について、図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるため技術的に種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
まず、本発明に係る身体保護製品としては、たとえば、ダイビングやスノーケリング、サーフィン、セイルボード、ボディボード、水上スキー、ジェットスキー、ヨット、釣り、といった水中もしくは水上での各種ウォータースポーツや、人命救助(lifesaver:ライフセイバー)、カメラ撮影、海草や貝類等の採取、その他水中もしくは水上での諸作業において着用される、いわゆるウエットスーツやドライスーツと称されている保護スーツのほか、手部や足部、頭部などを部分的に保護するグローブやブーツ、フードなどが挙げられる。
また、保護スーツとしては、長袖・長ズボン型で上衣体と下衣体が一体となったワンピース(フルスーツともいう)、半袖・長ズボン型で上衣体と下衣体が一体となったシーガル、袖なし・長ズボン型で上衣体と下衣体が一体となったロングジョン、半袖又は長袖・半ズボン型で上衣体と下衣体が一体となったスプリング、半袖又は長袖型の上衣体のみのジャケット(タッパーともいう)、袖なし型の上衣体のみのボレロ、半ズボン又は長ズボン型の下衣体のみのパンツがある。
本実施の形態においては、身体保護製品としてワンピース型のウエットスーツを例に説明する。
図1は、本発明に係る運動用保護衣としてウエットスーツを示す図であり、図1(A)は正面図であり、図1(B)は背面図である。
図1に示すように、本実施の形態におけるウエットスーツ10は、着用者の腕や脚、胴体を覆う着衣基体1と、着衣基体1の少なくとも一面側を被覆する被覆材2とから構成されている。すなわち、着衣基体1は、芯材となる柔軟な弾性材であり、その外面又は内面の何れか一方、もしくは両面に被覆材2が貼着されるものとなっている。
図1において、着用者の腕や脚、胴体を一体的に覆うワンピース型に成形された着衣基体1の外面の全体に、ワンピース型に成形された被覆材2が被覆された状態のウエットスーツ10が示されている。
着衣本体1は、図2に示すように、着用者の体型の凹凸に適合するように立体裁断した複数の生地片11・・11同士を組み合わせて立体的に成形したものである。
図2において、上衣部や下衣部、アーム部、脚部を構成する複数の生地片11・・11によって着衣基体1が構成された状態が示されている。また、着衣基体1は、切断面が直線状に裁断された生地片11同士を組み合わせることにより成形したものとして示されている。
生地片11は、伸縮性及び防水性を有する柔軟な弾性材からなるシート状生地を素材としてなるものである。かかる素材としては、たとえば、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、その他の柔軟な弾性材を挙げることができる。このシート状生地の厚みは、概ね3.5〜5.0mmが望ましいが、この範囲に限定されることなく、厚みは用途に応じて適宜選択・設計することができる。
また、着衣基体1は、内部に気泡を含む発泡性ゴム材からなる伸縮可能で柔軟な弾性シート体を裁断した生地片11を用いて成形したものであっても良い。このような発泡性ゴム材を用いることで、保温性及び柔軟性に優れた運動用保護衣とすることができる。
この着衣本体1は、図3に示すように、生地片11,11同士を縫合せずに、接着剤3を用いてそれぞれ接合することで成形したものである。
図3(A)において、第一の生地片11−1の切断面12に接着剤3が塗布され、この接着剤3が塗布された第一の生地片11−1の切断面12に対して第二の生地片11−2の切断面を突き合わせる前の状態が示されている。また、図3(B)及び(C)において、第一の生地片11−1の切断面に対して第二の生地片11−2の切断面を突き合わせることで第一の生地片11−1と第二の生地片11−2とが接着剤3を介して接合され、着衣基体1を成形する状態が示されている。第一の生地片11−1と第二の生地片11−2は、断面同士を突き合わせた後、圧力を加えて圧着すると望ましい。
また、着衣基体1は、図9に示すように、裁断面12が鋸刃状の山型に裁断された生地片を組み合わせることにより成形したものであっても良い。
図9(A)において、第一の生地片11−1の切断面12に接着剤3が塗布され、この接着剤3が塗布された第一の生地片11−1の切断面12に対して第二の生地片11−2の切断面を突き合わせる状態が示されている。また、図9(B)において、第一の生地片11−1と第二の生地片11−2とを接合することで着衣基体1を成形する状態が示されている。そして、第一の生地片11−1と第二の生地片11−2は、断面同士を突き合わせた後、圧力を加えて圧着すると望ましい。
このように生地片11を鋸刃状の山型に裁断することで、生地片11,11同士の裁断面の突き合わせが位置ずれすることなく容易に行えるものとなる。
一方、被覆材2は、図4(A)に示すように、平常時は着衣基体1より小さく収縮した状態となっており、伸張することで着衣基体1と同じ形状となる(すなわち、着衣基体1の形状に適合する)ように成形された伸縮性を有する織編物である。
また、被覆材2は、図4(B)に示すように、着衣基体1の収容(挿入)が可能な程度に拡張する首部挿入口21を備え、図5に示すように、首部挿入口21を介して着衣基体1への被覆材2の被覆が容易に行えるようになっている。
図4(A)において、被覆材2は着衣基体1より小さく収縮している状態であることが示され、図4(B)において、被覆材2の首部挿入口21は、着衣基体1の挿入が可能な程度に拡張できることが一点鎖線で示されている。
また、図5において、被覆材2の首部挿入口21を拡張し、この首部挿入口21を介して被覆材2の中に着衣基体1を収容するようにして被覆材2を着衣基体1に被覆することが一点鎖線で示されている。
このような被覆材2としては、たとえば、縦横方向への伸縮が可能なニット生地を挙げることができる。具体的には、ナイロンジャージ生地またはポリエステルジャージ生地などが挙げられる。特に、ウエットスーツ用途には、ストレッチ性、柔軟性を考慮すれば、ナイロンジャージ生地が最も好ましい。
この被覆材2がナイロンジャージ生地の場合、繊維の太さが40デニール以下であると、生地の強度が弱く破損し易いものとなり、一方。同70デニール以上であると、生地の目が粗く表面がザラザラとして着用時に肌と擦れて違和感を覚えてしまうおそれがある。ゆえに、被覆材2をナイロンジャージ生地とする場合は、40〜70デニールの太さの繊維を用いて編成するのが良く、50デニールの太さの繊維を用いて編成した被覆材2が望ましい。
また、被覆材2は、腕被覆部と胴体被覆部と脚被覆部との境界において継ぎ目を有するものであっても良いが、継ぎ目なく一体的に成形されたものとすると望ましい。被覆材2が継ぎ目なく一体的に成形されていると、装着時に継ぎ目による違和感のないものとすることができる。このような継ぎ目なく一体的に成形された被覆材2は、いわゆる無縫製ニット編み機によって製造することができる。
なお、被覆材2は、複数本の糸を撚り合わせた混紡糸で成形したものであっても良く、着心地や強度等を考慮すると、この場合も全体として糸の太さが40〜70デニールとなることが望ましい。
さらに、被覆材2は、適宜着色を施したものや、高度な伸張率をもって縦横方向への伸縮をならしめるパイル化なし得るものとしても良い。
この被覆材2は、図6及び図7に示すように、接着剤4を用いて着衣基体1と被覆材2とを互いに貼着することにより着衣基体1を補強している。
また、被覆材2は、着衣基体1の少なくとも一面側を被覆するものであればよいので、着衣基体1の一面側又は他面側の何れか一方だけに被覆材2を貼着したものとしても良いし、着衣基体1の一面側及び他面側の両面に被覆材2を貼着したものとすることもできる。被覆材2が着衣基体1の一面側及び他面側の両面に貼着されると、着衣基体1が伸張することによって、生地片11同士の接合部分が無暗に破断しないように一層補強されたものとすることができる。また、着衣基体1において、生地片11同士の接合部分が被覆材2によって表裏両面が覆われたものとなり、外部に一切露呈しないので、裏返しても使える両面使用の見栄えの良いリバーシブル型のウエットスーツ10とすることができる。
また、被覆材2が着衣基体1の一面側及び他面側の両面に貼着されたものの場合、被覆材2は、着衣基体1の一面側と他面側とで互いに色彩又は模様が異なるものとしても良い。これにより、ウエットスーツ10の一面側と他面側とで異なるデザインを施したものとし、一層装飾性を高めるものとすることができる。
図6(A)において、第一の生地片11−1と第二の生地片11−2とを接合した着衣基体1の一面13側に接着剤4が塗布された状態が示され、図6(B)において、着衣基体1の一面13側に第一の被覆材2−1を全体的に被覆され、着衣基体1と第一の被覆材2−1とが接着剤4を介して貼着された状態が示されている。また、図6(C)において、第一の被覆材2−1の上からヒータHを用いて加熱し、さらに圧力を加えて圧着し、着衣基体1の一面13側に第一の被覆材2−1を貼着する状態が示されている。
また、図7(A)において、一面13側に第一の被覆材2−1が貼着された着衣基体1の他面14側に接着剤4が塗布された状態が示され、図7(B)において、着衣基体1の他面14側に第二の被覆材2−2を全体的に被覆され、着衣基体1と第二の被覆材2−2とが接着剤4を介して貼着された状態が示されている。さらに、図7(C)において、第二の被覆材2−2の上からヒータHを用いて加熱し、さらに圧力を加えて圧着し、着衣基体1の他面14側に第二の被覆材2−2を貼着する状態が示されている。
ここで、立体裁断された複数の生地片11・・11同士を互いに接合する接着剤3と、着衣基体1と被覆材2とを貼着する接着剤4とは、同じものとしても良いし、それぞれ異なるものとしても良い。すなわち、生地片11同士を互いに接合する接着剤3は同じ素材同士を接合するものであるが、着衣基体1と被覆材2とを貼着する接着剤4は互いに異なる素材同士を貼着するものである。ゆえに、それぞれ最適な接着剤を適宜選択することができる。
具体的には、生地片11同士を互いに接合する接着剤3は、たとえば、トルエンや酢酸エチルやメチルエチルケトン等の有機溶剤を用いたクロロプレンを主成分とする溶剤型接着剤とすることができる。
一方、着衣基体1と被覆材2とを貼着する接着剤4は、架橋して被着体同士を接合する架橋型接着剤、たとえば、クロロプレンゴムを主成分とする主剤と、ポリイソシアネート化合物を主成分とする硬化剤からなる反応硬化型の加硫接着剤とすることができる。
また、着衣基体1と被覆材2とを貼着する接着剤4は、フィルム状の加硫接着剤とすることもできる。フィルム状の加硫接着剤は、熱をかけると溶融し、その後加硫して接着するものであって、被着体と被着体の間にこのフィルム状の加硫接着剤を配し、加熱圧着する。このようなフィルム状の加硫接着剤は、溶剤を使わないので環境に優しく、かつ加熱するだけで接着できるので作業時間の短縮が図れると共に、フィルム状なので厚みが均一で、塗布ムラによる貼着のばらつきがないものとすることができる。
なお、上述したように、生地片11同士を互いに接合する接着剤3として、着衣基体1と被覆材2とを貼着する接着剤と同様のもの、すなわち、クロロプレンラテックスなどを主成分とする主剤と、ポリイソシアネート化合物を主成分とする硬化剤からなる反応硬化型の加硫接着剤を用いても良い。接着剤を同じものとすることで、管理がし易く、誤使用を防止することができる。
なお、本実施の形態に係る図1示されたウエットスーツ10においては、着用者が着脱するために、適宜範囲を開口可能とする、たとえば防水ファスナ又は水密ファスナと称される線ファスナ等の留め具は備えられていない。しかしながら、本発明に係る身体保護製品はこれに限定されない。
したがって、図1示すようなウエットスーツ10を製造した後、必要に応じて着用者が着脱するため開口部(切り込み)を適宜位置に設け、その開口部に線ファスナや面ファスナ等の留め具を備えるものとしても良い。これにより着用者は、開口部に設けられた留め具を開閉することで容易にウエットスーツを着脱できるものとなる。
次に、本発明に係る身体保護製品を製造する方法について説明する。本発明に係る身体保護製品は、本実施の形態に係るウエットスーツ10に限らず他の身体保護製品においても、以下の述べる幾つかの方法によって製造することができる。ここでは五つの製造方法について例示的に説明するが、製造に要する時間や手間、コスト等の要求に応じて適宜設計変更することができる。
<第一の製造方法>
まず、伸縮性と弾力性に富むシート状生地として、内部に小さな気泡を多数含む発泡性ゴム材からなるものを用い、このシート状生地を着用者の体型の凹凸に適合するように立体裁断して複数の生地片11・・11を準備する。
次いで、この生地片11の裁断面12に接着剤3を塗布する。
接着剤3としては、たとえば、反応硬化型の加硫接着剤とすることができる。具体的には、クロロプレンゴムを主成分とする主剤として、ノーテープ工業株式会社製の製品番号「6870」を用い、一方、ポリイソシアネート化合物を主成分とする硬化剤として、ノーテープ工業株式会社製の製品番号「U−5」を用いることができる。この主剤と硬化剤は、重量比で100:1−3の比率で混合して用いる。さらに、加硫促進剤として、ノーテープ工業株式会社製の製品番号「A−2」を用いることもできる。本実施の形態では、主剤と硬化剤と加硫促進剤とが、重量比で100:3:3の比率で混合されたものを接着剤3とする。
引き続き、塗布した接着剤3の流動性が失われる程度に乾燥させた後、生地片11の裁断面12同士が突き合うように他の生地片11と組み合わせ、これらの生地片11,11同士を縫合せずに圧着してそれぞれ接合することで一体とした立体的な着衣基体1を成形する。ここで、接着剤3を乾燥させるのは、接着剤3が流動性を有している間は接着力が低く、生地片11,11同士の接合が解除され易いが、接着剤3を適度に乾燥させることで初期接着力が高まり、圧着し易くなるためである。
また、立体的に成形した着衣基体1の表面(一面側)13に、接着剤4を塗布する。接着剤4の塗布は、たとえば、スプレーガンで噴霧することにより行うことができる。この接着剤4としては、たとえば、接着剤3と同じ反応硬化型の加硫接着剤とすることができる。
さらに、被覆材2として、伸張することで着衣基体1に適合する形状となり、継ぎ目なく一体的に成形された伸縮性を有する織編物からなるナイロンジャージ生地を用い、このナイロンジャージ生地2を接着剤4が乾燥する前に着衣基体1に被覆する。
そして、被覆材2を被覆した着衣基体1を室温で放置し、接着剤4を架橋させることにより、着衣基体1と被覆材2とが接着剤4を用いて貼着された身体保護製品10を製造することができる。なお、ここで室温とは、外部系から加熱も冷却もしていない状態のことをいう。
<第二の製造方法>
また、本発明の身体保護製品は、第一の製造方法とは異なる次のような各方法によっても製造することができる。以下に述べる他の実施の形態による製造方法では、上述した第一の製造方法と異なる部分を中心に説明する。したがって、第一の製造方法と同様の工程の説明は省略し、特に説明しない限り同じであるものとする。
まず、伸縮性と弾力性に富むシート状生地を用いて立体的な着衣基体1を成形し、この着衣基体1の表面(一面側)13に、接着剤4を塗布する工程までは第一の製造方法と同じである。
次いで、接着剤4を乾燥させて粘着性を弱めた後、着衣基体1を芯材として、伸張することで着衣基体1に適合する形状となるように成形された伸縮性を有する織編物からなる被覆材2を、接着剤4が塗布された着衣基体1の表面13に全体的に被覆する。ここで、接着剤4を乾燥させるのは、接着剤4の粘着性によって被覆材2を着衣基体1に被せるときの作業に支障がなく、効率良く行うためである。ゆえに、接着剤4の乾燥は、被覆材2を被せるときの作業に支障がない程度に留めておく。
そして、被覆材2を被覆した着衣基体1を加熱して接着剤4の架橋を促進させながら加圧することにより、着衣基体1と被覆材2とが接着剤4を用いて貼着された身体保護製品10を製造することができる。ここで、加圧をするのは、加熱をすることで着衣基体1を構成する発泡性ゴム材に含まれる気泡が膨化して変形するのを抑えるためである。
ゆえに、第一の製造方法のように、室温で放置することにより長時間かけて着衣基体1と被覆材2とを貼着する場合は加圧する必要はないが、製造効率を考慮し、加熱して接着剤4の架橋を促進させる場合は、着衣基体1の変形を防止するために加圧するものとした方が望ましい。
なお、着衣基体1と被覆材2との貼着において、加熱する場合の温度は、用いる材料の融点以下であって、たとえば、被覆材2が50デニールのナイロン繊維を用いたナイロンジャージ生地である場合は、120℃で1分程度加圧して圧着するのが望ましい。
<第三の製造方法>
まず、伸縮性と弾力性に富むシート状生地を用いて立体的な着衣基体1を成形する工程までは第一の製造方法と同じである。
次いで、被覆材2の表面(一面側)13に接着剤4を塗布する。この際、被覆材2への接着剤4の塗布方法は特に限定されない。ゆえに、たとえば、マネキン人形のような人型をした人形に被覆材2を被せ、その表面に接着剤4を塗布するものとしても良い。
引き続き、接着剤4の粘着性が失われ作業に支障がない程度に乾燥させた後、塗布した接着剤4が内面側に配されるように被覆材2を裏返してから、立体的に成形した着衣基体1を芯材として、その表面13に被覆材2を全体的に被覆する。すなわち、塗布した接着剤4が着衣基体1の表面13と接するように、被覆材2を着衣基体1に対して全体的に被覆する。
その後は、第二の製造方法と同様に、被覆材2を被覆した着衣基体1を加熱して接着剤4の架橋を促進させながら加圧することにより、着衣基体1と被覆材2とが接着剤4を用いて貼着された身体保護製品10を製造することができる。このように、被覆材2の表面(一面側)13に予め接着剤4を塗布しておけば、着衣基体1を成形した後の接着剤4の塗布作業や乾燥工程を必要としないので、上記第二の製造方法に比して効率良く身体保護製品を製造することができる。
<第四の製造方法>
また、着衣基体1は、伸縮性と弾力性に富むシート状生地の一面に予め接着剤4が塗布された接着剤4付のシート状生地を用いて成形したものとすることもできる。
すなわち、まず、シート状生地の一面に接着剤4を塗布し、その粘着性が失われて作業に支障がない程度に乾燥させておく。
次いで、接着剤4が予め塗布されたシート状生地を用い、これを着用者の体型の凹凸に適合するように立体裁断して複数の生地片11・・11を準備する。
引き続き、接着剤4が塗布された一面側が同じ向きになるように、生地片11の裁断面12同士を突き合わせ、これらの生地片11,11同士を縫合せずに接着剤3を用いてそれぞれ接合することで一体とした立体的な着衣基体1を成形する。
さらに、この着衣基体1を芯材として、接着剤4が塗布された一面13側に被覆材2を全体的に被覆する。
その後は、第二の製造方法と同様に、被覆材2を被覆した着衣基体1を加熱して接着剤4の架橋を促進させながら加圧することにより、着衣基体1と被覆材2とが接着剤4を用いて貼着された身体保護製品10を製造することができる。
このような接着剤4付のシート状生地は、着衣基体1を成形した後の接着剤4の塗布作業や乾燥工程を必要としないので、上記第二の製造方法に比して効率良く身体保護製品を製造することができる。ただし、接着剤4付のシート状生地は、立体裁断した後に余分な部分が廃棄されると、これに伴って接着剤4も廃棄されるものとなってしまう無駄を有する。ゆえに、接着剤4が高価なものである場合は、上記第二の製造方法のように、着衣基体1を成形した後に、その一面側に接着剤4を塗布するものとした方が望ましい。
<第五の製造方法>
上述した第一乃至第四の製造方法では、接着剤4として何れも液状のものを用いているが、本発明はこれに限定されることなく、接着剤4として、加熱により架橋して被着体同士を接合するフィルム状の加硫接着剤用いて行うこともできる。
まず、伸縮性と弾力性に富むシート状生地を用いて立体的な着衣基体1を成形する工程までは第一の製造方法と同じである。
次いで、着衣基体1を芯材として、その表面13に、伸張することで着衣基体1に適合する形状となるように成形された伸縮性を有する織編物からなる被覆材2を全体的に被覆する。
さらに、着衣基体1と被覆材2との間に、フィルム状の接着剤4を挟み込むように配する。
その後は、第二の製造方法と同様に、被覆材2を被覆した着衣基体1を加熱して接着剤4の架橋を促進させながら加圧することにより、着衣基体1と被覆材2とが接着剤4を用いて貼着された身体保護製品10を製造することができる。このように、フィルム状の接着剤4を用いて着衣基体1と被覆材2と貼着するものとすれば、着衣基体1や接着剤2の表面への接着剤4の塗布作業や乾燥工程を必要としないので、上記第二、第三、及び第四の製造方法に比して効率良く身体保護製品を製造することができる。
以上のように本発明におけるウエットスーツ等の身体保護製品10は、生地片11,11同士を縫合せずに接着剤3,4と被覆材2を用いて互いに接合し、一体としたものである。また、本実施の形態に係るウエットスーツ10は、恰も全身タイツを装着するかのように、着衣基体1に対して被覆材2を全体的に被覆させ、着衣基体1と被覆材2とを一体的に貼着するようにしたものとなっている。
ゆえに、ミシン縫いのような煩わしく時間の掛かる工程を必要とせず、短時間で容易にウエットスーツ等の身体保護製品10を製造することができる。また、製造に要する時間や手間、コスト等の要求に応じ、上述した五つの製造方法の何れか任意の製造方法を選択して、もしくは適宜設計変更して効率良く身体保護製品10を製造することができる。
また、図8において矢印で示すように、着衣基体1が伸張した場合、被覆材2が追従して一緒に伸張し、全体的に均一に伸張するので、生地片11同士の接合部分が破断されてしまうおそれがない。また、着用者の動作時に、部分的に伸びに相違が生じることはなく、着衣基体1の伸張を抑制して着用者に違和感を与えてしまうこともない。
さらに、生地片11同士の接合部分の表面が立体的に盛り上がってしまうこともなく、表面状態が全面的に平滑なものとすることができるので、装着時に接合部分が肌と接して違和感を与えたり、運動中又は作業中における動作時に接合部分が引っ掛かるように擦れたり、動作を抑制したりすることもない。
しかも、着衣基体1の表面は被覆材2で全体的に覆われているので、生地片11同士の接合部分が身体保護製品10の表面に露呈し、邪魔になることがなく、被覆材2の色彩や模様等を適宜選択することで所望のデザインを施すことができ、デザインの自由度が失われることなく一層装飾性を高めることができる。
また、本実施の形態に係るウエットスーツ10において、着衣基体1と被覆材2は約5〜7倍伸張することが可能であり、首挿通用開口部20が、ウエットスーツ10の着脱に可能な大きさまで拡げられるものとなっている。このようなウエットスーツ10は、首挿通用開口部20を拡げ、脚部から挿入して尻部や胸部、腕部を挿通して装着することが可能となる。ゆえに、本実施の形態に係るウエットスーツ10は、図1に示すように、着用者が着脱するために、適宜範囲を開口可能とする留め具は備えていないものとすることができる。
なお、上記実施の形態を示す図において示すウエットスーツ10は、何れも手足が露出し、着衣後、グローブやブーツを装着するタイプのものであるが、予めウエットスーツ自体にグローブやブーツを一体的に備えたものであっても良い。
また、発明において着衣基体1の形状は目的に応じて適宜設計することができるものであり、上記実施の形態ではウエットスーツを成形する場合を一例として説明したが、本発明は、ドライスーツを成形する場合に適用しても良く、さらに、ウエットスーツ又はドライスーツと共に用いるブーツやグローブ、フードを成形する場合に適用しても良い。
本発明は、ダイビングやスノーケリング、サーフィン、セイルボード、ボディボード、水上スキー、ジェットスキー、ヨット、釣り、と言った水中もしくは水上での各種ウォータースポーツや、人命救助、カメラ撮影、海草や貝類等の採取、その他水中及び水上での諸作業において用いられる身体保護衣を扱う業種において産業上有用であり、特に、ウエットスーツやドライスーツにおける市場において有用である。
H ヒータ、1 着衣基体、2 被覆材、3,4 接着剤、10 身体保護製品(ウエットスーツ)、11 生地片、12 切断面、13 一面、14 他面、21 首部挿入口。

Claims (12)

  1. 立体裁断した複数の生地片同士を縫合せずに接着剤を用いてそれぞれ接合した状態で立体的に成形した着衣基体と、
    前記着衣基体の少なくとも一面側を全体的に被覆する伸縮性を有する被覆材と、
    から構成され、
    前記着衣基体と前記被覆材は、接着剤を用いて互いに貼着されていると共に、前記生地片同士の接合部分は前記被覆材で平滑に覆われていることを特徴とする身体保護製品。
  2. 前記着衣基体は、内部に気泡を含む発泡性ゴム材からなる生地片を用いて成形したものであることを特徴とする請求項1に記載の身体保護製品。
  3. 前記着衣基体は、裁断面が鋸刃状の山型に裁断された生地片を組み合わせることにより成形したものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の身体保護製品。
  4. 前記着衣基体の他面側を全体的に被覆する、伸縮性を有する被覆材をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の身体保護製品。
  5. 前記被覆材は、前記着衣基体の一面側と他面側とで互いに色彩又は模様が異なることを特徴とする請求項4に記載の身体保護製品。
  6. 前記被覆材は、継ぎ目なく一体的に成形されたものであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の身体保護製品。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の身体保護製品を製造する方法であって、
    伸縮性と弾力性に富むシート状生地を着用者の体型の凹凸に適合するように立体裁断して複数の生地片を準備し、該生地片の裁断面に接着剤を塗布した後、該裁断面同士が突き合うように他の生地片と組み合わせ、これらの生地片同士を縫合せずに圧着してそれぞれ接合することで一体とした立体的な着衣基体を成形し、次いで、該着衣基体を芯材としてその表面に、伸張することで前記着衣基体に適合する形状となるように成形された伸縮性を有する織編物からなる被覆材を全体的に被覆し、前記着衣基体と前記被覆材とを接着剤を用いて貼着することを特徴とする身体保護製品の製造方法。
  8. 前記接着剤は、架橋して被着体同士を接合する架橋型接着剤であって、
    着衣基体と被覆材との貼着は、立体的に成形した前記着衣基体の表面に接着剤を塗布した後、前記接着剤が乾燥する前に前記被覆材を前記着衣基体に被覆し、室温で前記接着剤を架橋させることより行うことを特徴とする請求項7に記載の身体保護製品の製造方法。
  9. 前記接着剤は、架橋して被着体同士を接合する架橋型接着剤であって、
    着衣基体と被覆材との貼着は、立体的に成形した前記着衣基体の表面に接着剤を塗布し、該接着剤を乾燥させて粘着性を弱めた後、前記被覆材を前記着衣基体に被覆し、さらに、加熱して前記接着剤の架橋を促進させながら加圧して行うことを特徴とする請求項7に記載の身体保護製品の製造方法。
  10. 前記接着剤は、架橋して被着体同士を接合する架橋型接着剤であって、
    着衣基体と被覆材との貼着は、前記被覆材の一面側に接着剤を塗布し、該接着剤を乾燥させて粘着性を弱めた後、塗布した接着剤が内面側に配される状態で前記被覆材を立体的に成形した前記着衣基体に被覆し、さらに、加熱して前記接着剤の架橋を促進させながら加圧して行うことを特徴とする請求項7に記載の身体保護製品の製造方法。
  11. 前記接着剤は、架橋して被着体同士を接合する架橋型接着剤であって、
    着衣基体と被覆材との貼着は、一面側に接着剤が塗布された前記シート状生地を用いて成形した立体的な前記着衣基体に前記被覆材を被覆し、さらに、加熱して前記接着剤の架橋を促進させながら加圧して行うことを特徴とする請求項7に記載の身体保護製品の製造方法。
  12. 前記接着剤は、架橋して被着体同士を接合するフィルム状の架橋型接着剤であって、
    着衣基体と被覆材との貼着は、立体的に成形した前記着衣基体に前記被覆材を被覆した後、前記着衣基体と前記被覆材との間に前記接着剤を挟み込むように配し、さらに、加熱して前記接着剤の架橋を促進させながら加圧して行うことを特徴とする請求項7に記載の身体保護製品の製造方法。
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