JP6157821B2 - 配線板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、配線板及びその製造方法に関し、詳しくは、高密度の配線を部分的に有する配線板及びその製造方法に関する。
ICチップ(半導体素子)を実装するための多層プリント配線板として、スルーホール導体を有する樹脂性のコア基板上に層間絶縁層と導体層を交互に積層し、導体層間をバイアホール導体で接続する配線板が知られている。
近年のICチップの微細化、高集積化に伴い、パッケージ基板の最上層に形成されるパッド数が増大し、パッド数の増大によってパッドのファインピッチ化が進行している。このようなパッドのファインピッチ化に伴い、パッケージ基板の配線ピッチも急速に細線化している(例えば、特許文献1を参照)。
この配線板では、その内部に、高密度の配線を部分的に形成している。具体的には、配線板の層間絶縁層の内部に、高密度の配線層が形成されている電子部品が配設されている。そして、このような構造により、上述したパッドのファインピッチ化の傾向に対応している。
国際公開第2007/129545号
ここで、電子部品を層間絶縁層の内部に配設する際、仮に電子部品(配線構造体)が所定の位置から位置ずれした箇所に配設されると、その位置ずれに起因して、実装パッドの位置も所望の位置から位置ずれするようになる。その結果、半導体素子の実装が困難になる可能性がある。このため、配線構造体を配設する位置を適切に管理することが必要となる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、配線構造体が適切な位置に配設され、半導体素子の実装性が向上した配線板を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点に係る配線板は、
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上に形成されている第1導体パターンと、
前記第1絶縁層上に配置され、第2絶縁層と前記第2絶縁層上の第2導体パターンとを有する配線構造体と、
前記第1絶縁層上、前記第1導体パターン上及び前記配線構造体上に設けられた第3絶縁層と、
前記第3絶縁層上に形成されている第3導体パターンと、前記第3絶縁層の内部に形成され、前記第1導体パターンと前記第3導体パターンとを接続するビア導体と、を備える配線板であって、
前記配線構造体は、接着層を介して前記第1絶縁層に固定されており、
前記第1絶縁層上において、前記配線構造体の外周の少なくとも一部には前記配線構造体を位置止めする導体が形成され、
前記導体は、前記配線構造体の周囲を囲むように形成され、
前記導体は、グランドに接続されている
ことを特徴とする
前記第2絶縁層上には第1半導体素子と第2半導体素子とを実装する実装パッドが設けられていることが好ましい。
前記実装パッドは、前記第2導体パターンに接続されている第1パッドと、前記第3導体パターンに接続されている第2パッドと、を備え、前記第1パッド同士のピッチは前記第2パッド同士のピッチよりも小さいことが好ましい。
前記第2導体パターンは、前記第1半導体素子と前記第2半導体素子とを接続する信号線であることが好ましい。
前記第2導体パターンの幅は、前記第1導体パターンの幅よりも小さいことが好ましい。
隣接する前記第2導体パターン同士の間隔は、隣接する前記第1導体パターン同士の間隔よりも小さい、ことが好ましい
本発明の第の観点に係る配線板の製造方法は、
第1絶縁層上に第1導体パターンを形成することと、
前記第1絶縁層上及び前記第1導体パターン上に第3絶縁層を形成することと、
前記第3絶縁層の内部にビア導体を形成することと、
前記第3絶縁層上に第3導体パターンを形成することと、
前記第1絶縁層上に、第2絶縁層と前記第2絶縁層上の第2導体パターンとを有する配線構造体を配置することと、
前記第3導体パターンと前記第1導体パターンとを前記第3絶縁層の内部のビア導体で接続することと、を有し、
前記第1導体パターンには、前記配線構造体を前記第1絶縁層上の所定位置に位置止めする位置止めパターンとしての導体配線が含まれ、
前記導体配線は、前記配線構造体の周囲を囲むように形成され、
前記導体配線は、グランドに接続されている、
ことを特徴とする。
前記第2絶縁層上に、第1半導体素子と第2半導体素子とを実装する実装パッドを設けることを有し、
前記第2導体パターンは、前記第1半導体素子と前記第2半導体素子とを接続する信号線である、ことが好ましい。
本発明によれば、高い信頼性を有する配線板を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る配線板が使用されたパッケージ基板を示す断面図である(下側の図は上側の図の要部である領域Aの拡大断面図を示す)。 第1実施形態に係る配線板が使用されたパッケージ基板を詳細に示す断面図である。 図1AをZ2方向からみた平面図である。 図1AをZ2方向からみた別の形態の平面図である。 図1AをZ2方向からみたさらに別の形態の平面図である。 第1実施形態に係る配線板の要部を示す図であり、図1A及び図1Bの一部を拡大して示す断面図である(下側の図は上側の図の要部である領域Bの拡大断面図を示す)。 第1実施形態に係る配線構造体の製造プロセスを示すフローチャートである。 図4に示す配線構造体の製造方法を説明する工程図である。 図4に示す配線構造体の製造方法を説明する工程図である。 図4に示す配線構造体の製造方法を説明する工程図である。 図4に示す配線構造体の製造方法を説明する工程図である。 図4に示す配線構造体の製造方法を説明する工程図である。 図4に示す配線構造体の製造方法を説明する工程図である。 図4に示す配線構造体の製造方法を説明する工程図である。 図4に示す配線構造体の製造方法を説明する工程図である。 図4に示す配線構造体の製造方法を説明する工程図である。 第1実施形態に係る配線板の製造プロセスを示すフローチャートである。 図6に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図6に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図6に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図6に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図6に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図6に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図6に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図6に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図6に示す配線板の製造方法を説明する工程図である(下側の図は上側の図の要部である領域Cの拡大断面図を示す)。 図6に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図6に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図6に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図6に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図6に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 図6に示す配線板の製造方法を説明する工程図である。 第1実施形態の第1変形例に係る配線板の要部を示す断面図である。 第1実施形態の第2変形例に係る配線板の要部を示す断面図である。 第1実施形態の第2変形例に係る配線板の要部を示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係る配線板が使用されたパッケージ基板を示す断面図である(下側の図は上側の図の要部である領域Aの拡大断面図を示す)。 第2実施形態に係る配線板が使用されたパッケージ基板を詳細に示す断面図である。 図11AをZ2方向からみた平面図である。 図11AをZ2方向からみた別の形態の平面図である。 第2実施形態に係る配線板の要部を示す図であり、図11A及び図11Bの一部を拡大して示す断面図である(下側の図は上側の図の要部である領域Bの拡大断面図を示す)。 図11AをZ2方向からみたさらに別の形態の平面図である。 図11BをZ2方向からみたさらに別の形態の平面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、図中、矢印Z1、Z2は、それぞれ配線板の主面(表裏面)の法線方向に相当する配線板の積層方向(又は配線板の厚み方向)を指す。一方、矢印X1、X2及びY1、Y2は、それぞれ積層方向に直交する方向(又は各層の側方)を指す。配線板の主面は、X−Y平面となる。また、配線板の側面は、X−Z平面又はY−Z平面となる。積層方向において、配線板のコアに近い側を下層、コアから遠い側を上層という。
以下の実施形態において、導体層は、一乃至複数の導体パターンで構成される層である。導体層は、電気回路を構成する導体パターン、例えば配線(グランドも含む)、パッド、又はランド等を含む場合もあれば、電気回路を構成しない面状の導体パターン等を含む場合もある。
開口部には、孔及び溝のほか、切欠及び切れ目等も含まれる。
開口部内に形成される導体のうち、ビアホール内に形成される導体をビア導体といい、スルーホール内に形成される導体をスルーホール導体といい、開口部に充填された導体をフィルド導体という。
ランドは、孔(ビアホール又はスルーホール等)の上又は縁部に形成される導体であり、少なくとも一部が孔内の導体(ビア導体又はスルーホール導体等)と一体的に形成される。
スタックとは、ビア導体が、その下層に形成されたビア導体のランド上に形成されていることをいう。すなわち、ビア導体の底面が、その下層のビア導体のランドからはみ出さなければ、スタックされていることになる。
めっきには、電解めっき又は無電解めっき等の湿式めっきのほか、PVD(Physical Vapor Deposition)又はCVD(Chemical Vapor Deposition)等の乾式めっきも含まれる。
層間材(層間絶縁層)には、層間絶縁用フィルム(味の素(株)製:商品名;ABF−45SH)が使用される。
孔又は柱体(突起)の「幅(又は太さ)」は、特に指定がなければ、円の場合には直径を意味し、円以外の場合には2√(断面積/π)を意味する。ただし、他の寸法を指すことを明記している場合は、この限りでない。また、寸法が均一でない場合(凹凸がある場合又はテーパしている場合など)は、原則として、その寸法の平均値(異常値を除いた有効値のみの平均)を用いる。ただし、最大値など、平均値以外の値を用いることを明記している場合は、この限りでない。
<第1実施形態>
本実施形態に係る配線板100は、例えば図1A、図1Bに示されるような多層プリント配線板である。本実施形態の配線板100は、コア基板を有するビルドアップ多層積層配線板である。ただし、本発明に係る配線板は、コア基板を有するビルドアップ多層積層配線板には限定されず、例えば両面リジッド配線板、フレキシブル配線板又はフレックスリジッド配線板であってもよい。また、配線板100において、本発明の技術思想の範囲において、導体層及び絶縁層の寸法、層数等は、任意に変更することができる。
図1A、図1B、図2Aに示されるように、配線板100上には、第1半導体素子としてのマイクロプロセッサMPU(Micro-Processing Unit)50と、第2半導体素子としてのダイナミックラムDRAM(Dynamic Random Access Memory)51とが実装配置され、パッケージ基板2000を構成している。図1Bに示すように、配線板100は、マザーボード基板60上に実装配置される。配線板100と、MPU50、DRAM51との間は、アンダーフィル樹脂70で封止されている。
配線板100は、コア基板20と、層間絶縁層25a、26a、33a、25b、26b、33b、39bと、導体層24a、29a、31a、37c、24b、29b、31b、35b、37dと、ビア導体23、30a、32a、38c、30b、32b、36b、38dと、最表層に形成されたソルダーレジスト層40a、40bと、を有する。
コア基板20は、第1面F1(Z1側)及びその反対側の第2面F2(Z2側)を有し、ビア導体23は、コア基板20を貫通している。コア基板20、ビア導体23、及び導体層24a、24bは、コア部に相当する。また、コア基板20の第1面F1上には、ビルドアップ部B1(第1積層部)が形成され、コア基板20の第2面F2上には、ビルドアップ部B2(第2積層部)が形成されている。ビルドアップ部B1は、3組の層間絶縁層及び導体層(層間絶縁層25a、26a、33a及び導体層24a、29a、31a、37c)を含み、ビルドアップ部B2は、4組の層間絶縁層及び導体層(層間絶縁層25b、26b、33b、39b及び導体層24b、29b、31b、35b、37d)を含んでいる。
コア基板20の第1面F1側には、4層の導体層24a、29a、31a、37cと3層の層間絶縁層25a、26a、33aとが下方(Z2側)から交互に積層される。層間絶縁層25a、26a、33aは、それぞれ、導体層24a、29a、31a、37cの各層間に形成されている。また、コア基板20の第1面F1側の最上層の表面には、ソルダーレジスト層40aが配置されている。
コア基板20の第2面F2側には、5層の導体層24b、29b、31b、35b、37dと4層の層間絶縁層25b、26b、33b、39bとが交互に積層される。層間絶縁層25b、26b、33b、39bは、それぞれ、導体層24b、29b、31b、35b、37dの各層間に形成されている。また、コア基板20の第2面F2側の最上層の表面には、ソルダーレジスト層40bが配置されている。
コア基板20には、コア基板20を貫通する貫通孔21(図7B参照)が形成されている。ビア導体23は、フィルド導体であり、貫通孔21に導体が充填されて構成されている。コア基板20の第1面F1上に形成される導体層24aとコア基板20の第2面F2上に形成される導体層24bとは、ビア導体23を介して、互いに電気的に接続されている。
コア基板20は、例えば芯材を樹脂含浸してなる。コア基板20は、例えばガラス繊維の布にエポキシ樹脂を含浸させて熱硬化処理し、さらに板状に成形することで得られる。ただしこれに限定されず、コア基板20の材料は任意である。
ビア導体23の形状は、例えばコア基板20の第1面F1及び第2面F2から中央部に向かって縮径されるつづみ型の円柱である。また、ビア導体23の平面形状(X−Y平面)は例えば真円である。しかしこれに限定されず、ビア導体23の形状は任意である。
層間絶縁層25a、26a、33a、25b、26b、33b、39bには、それぞれビア導体30a、32a、38c、30b、32b、36b、38dが形成されている。これらビア導体は、いずれもフィルド導体であり、各層間絶縁層を貫通する各ビアホールに導体が充填されてなる。ビア導体30a、32a、38c、30b、32b、36b、38dの形状はそれぞれ、例えばコア基板20に向かって縮径されるようにテーパしたテーパ円柱(円錐台)であり、その平面形状(X−Y平面)は例えば真円である。しかしこれに限定されず、ビア導体30a等の形状は任意である。
層間絶縁層25a(第1積層部の最下層の層間絶縁層)、層間絶縁層25b(第2積層部の最下層の層間絶縁層)、及びこれらよりも上層の層間絶縁層26a、33a、26b、33b、39bは、それぞれ、層間絶縁用フィルム(味の素(株)製:商品名;ABF−45SH)からなる。ただしこれに限定されず、各絶縁層の材料は任意である。
配線板100の最上層には、半田バンプ43aが配置されており、半田バンプ43aは、パッド50a、51aを介してMPU50、DRAM51に電気的に接続されている。
本実施形態では、配線板100は、主配線板200と、この主配線板200の内部に配置された配線構造体10を含んでいる。配線構造体10は、多層プリント配線板の配線ルールではなく、後に詳述するようにICやLSIなどの半導体素子の配線ルールに従って配線設計されたものであり、主配線板200よりも、配線の密度の指標である、ラインとスペースの比を示すL/S(ラインスペース)が微細になるように設計されている。ここで、ラインはパターン幅、スペースはパターン間の間隙を示し、パターン幅の中心同士の距離を示す。具体的には、ラインとスペースの比を示すL/S(ラインスペース)が1μm/1μm〜5μm/5μm、好ましくは3μm/3μm〜5μm/5μmになるように高配線密度に形成されている。これは、本実施形態の主配線板200を含む通常の多層プリント配線板のL/Sが10μm/10μm程度であることに比較すると微細なレベルである。
図1A、図1B、図2Aに示されるように、本実施形態では、層間絶縁層26a上に、導体層31aとビア導体32aとからなり、配線構造体10を層間絶縁層26a上の所定位置に位置止めする位置止めパターンとしての導体配線(導体)31が形成されている。ここでは、導体配線31は、略C字形又は略T字形に形成されている。なお、導体配線31は、実際に電子部品同士の電気的接続には使用しないダミーの導体であってもよいし、例えば実際にスタックビア等で使用されるビア導体などと電気的に接続されるものであってもよい。導体配線(導体)31は、例えば、銅などの金属材料を含んで形成される。
導体配線31によって、配線構造体10を層間絶縁層26a上の所定の位置から位置ずれを生じないようにすることができる。
即ち、図2Aに示されるように、本実施形態では、導体配線31は、矩形状の配線構造体10の4箇所の隅部(直角の角部)に当接するように、配線構造体10及び接着層120cの外周部において、層間絶縁層26a上の4箇所の領域にそれぞれ形成されている。導体配線31は、電子部品同士の電気的接続に使用されるその他の導体層31a及びビア導体32aとからなる導体配線と、層間絶縁層26a上で同層に形成され、かつ、両者は同じ厚さ(図2Aでは10μm以上20μm以下)とされている。これにより、配線構造体10が例えば10〜20μm程度に薄く形成された場合に、この配線構造体10を層間絶縁層26a上に固定するための接着材が流動し、配線構造体10が所定の配設位置から位置ずれすることが防止される。
なお、図2Aでは、導体配線31は、矩形状の配線構造体10の4箇所の隅部に当接するように、層間絶縁層26a上の4箇所の領域に互いに電気的に分離した状態で形成されている。しかしこれに限られず、図2Bに示されるように、例えば、導体配線31は、矩形状の配線構造体10の対角線上に位置する2つの隅部に当接し、かつ、層間絶縁層26a上の2箇所の領域に互いに電気的に分離した状態で形成されていてもよい。図2Bに示す形態であれば、必要最少限の領域に導体配線31を配置することで、配線構造体10を所定の位置に固定する効果(位置ずれ防止効果)が得られる。
また、図2Cに示すように、導体配線31は、配線構造体10の周囲を取り囲むように、層間絶縁層26a上に、矩形枠状に一体的に形成されていてもよい。図2Cに示す場合であっても、導体配線31は、図2A及び図2Bに示す場合と同様に、層間絶縁層26a上で配線構造体10を間に挟む2箇所(複数箇所)以上の領域に配置されていると見なすことができる。図2Cに示す形態では、導体配線31は、配線構造体10の周囲を取り囲んでいるので、配線構造体10の位置ずれ防止効果に加えて、配線構造体10の最下層の接着層120cから浸み出した接着材が導体配線31の外周域にフィレットとして食み出ることも防止される。これにより、接着層120cから配線構造体10の周囲にフィレット状に流れ出た接着材と、配線構造体10を覆う層間絶縁層を構成する絶縁性樹脂との熱膨張係数(CTE)差によって、熱履歴によるクラックが生じることが防止される。さらに、図2Cに示す形態によれば、導体配線31の外周の全域で接着材がフィレットとして食み出ることが防止されるので、層間絶縁層26aに対する配線構造体10の平行性が確保される。この結果、配線構造体10の上から層間絶縁層をラミネートしたときの当該層間絶縁層の平坦性が高められるようにもなる。
図示しないが、例えば、導体配線31は、矩形状の配線構造体10の3箇所の隅部に当接するように、層間絶縁層26a上の3箇所の領域に互いに電気的に分離した状態で形成されていても勿論よい。さらに、導体配線31は、層間絶縁層26a上の任意の2箇所の領域に配置されているものが、互いに電気的に接続されていてもよい。さらには、導体配線31は、配線構造体10に接触して当該配線構造体10を所定の部位に固定しうる限り、配線構造体10の隅部以外で、配線構造体10を間に挟む2箇所以上の領域に配置されていても、その他のパターンで配置されていても勿論よい。
主配線板200は、半導体素子であるMPU50及びDRAM51の電源端子Vddへの電源の供給ラインと、信号の伝送ラインとを含む(図2A〜図2C参照)。
配線構造体10は、最下層の接着層120cと、接着層120c上の絶縁層110と、絶縁層110上の絶縁層120と、絶縁層120内に形成された信号伝送用の導体パターン111とを含んでいる。絶縁層120には、ポリイミド、フェノール系樹脂、ポリベンゾオキサゾール系樹脂のいずれかが絶縁材として使用できる。配線構造体10は、層間絶縁層33aに配置されている。
接着層120cに使用する材料としては、例えばエポキシ樹脂系、アクリル樹脂系、シリコーン樹脂系等の接着剤を用いることができる。絶縁層120には、小径の孔が形成されている。孔に導体が充填されることで、フィルドビアであるビア導体120aが構成されている。
配線構造体10は、電源の供給ラインを含まず、信号の伝送ラインのみを含んでおり、MPU50とDRAM51との間の信号の伝送に使用される。
詳しくは、導体パターン111は、MPU50とDRAM51との間の信号の伝送に使用され、MPU50及びDRAM51への電源の供給には使用されない。MPU50、DRAM51の電源端子Vddは、主配線板200内のスタックビア80(図3参照)に電気的に接続され、外部の直流電源から電源が供給される。MPU50、DRAM51のグランド端子Gndは、主配線板200内の別のスタックビアを介してグランドに接続される。
ビア導体120aは、上層の導体層(パッド)36aと電気的に接続されている。導体層(パッド)36aは、上層のビア導体38c、半田バンプ43a、パッド50a、51aを介して、それぞれ、MPU50、DRAM51に電気的に接続されている。なお、本実施形態の配線板100では、導体パターン111と接着層120cとの間に、絶縁層110が介在配置されている。即ち、配線構造体10は、3層構成とされている。しかしこれに限られず、絶縁層110が配置されず、接着層120c上に直接導体パターン111が形成された2層構成であってもよい。配線構造体10の導体パターン111に接続されているパッド50a、51a同士の間隔は、配線板100の導体層(導体パターン)31aに接続されているパッド50a、51a同士の間隔よりも小さい。
ビア導体120aの直径は、1μm以上10μm以下、好ましくは0.5μm以上5μm以下であることがよい。ビア導体120aの直径をこのような微小なサイズとすることにより、配線構造体10での導体パターン111の配線取り回しの自由度が向上し、例えば、1層の絶縁層120にのみ形成された導体パターン111で、配線構造体10の左右の辺の一方辺側から多くの配線を取り出すことが可能となる。また、導体パターン111は、1層のみに形成されるので、配線構造体10での配線の総数を減少させることも可能となる。
図3に示されるように、ビア導体32a、38cは、それぞれ、例えば銅箔などの金属箔、銅の無電解めっき膜、及び銅の電解めっきからなる金属層301a、307cを介して各層間絶縁層26a、33aに形成されたビアホール内に配置されている。
図3に示されるビア導体などの寸法のうち、ビア導体38cの上面の直径(幅)D2は、例えば62μmであり、半田バンプ43aの直径D1は、例えば46μmである。また、配線構造体10の厚さt1は、例えば25μm、配線構造体10の接着層120cの厚さt2は、例えば10μm、ビア導体32aの厚さt3は、例えば15μm、ソルダーレジスト層40aの厚さt4は、例えば15μmである。このように、配線構造体10の接着層120cの厚さt2を10μm程度とすることで、主配線板200との間で十分な接着力が得られ、接着層120cに使用する材料の選択の幅が広がる。また、配線構造体10上の導体層(パッド)36aの直径D3は、15〜25μmである。
半田バンプ43aは、ソルダーレジスト層40a、40bの開口部(SRO)44内において、導体層(パッド)37c上に配置されている。半田バンプ43aと、導体層(ビア導体)37cとの間には、ニッケルめっき層41aと、金めっき層42aとが形成されている。本実施形態では、最上層のビア導体38cの開口部の直径Dbと比較して、ソルダーレジスト層40a、40bの開口部44の直径Daが10%程度大きい。このようにソルダーレジスト層40a、40bの開口部の直径Ddが大きくなると、一般に、製造時の公差の精度が厳しくなるが、配線構造体10は、ビア導体120aの直径が1μm以上10μm以下と小さいので、配線構造体10を主配線板200に搭載(貼り付け)する場合に位置ずれを生じても、電気的接続が確保される範囲が広くなるという利点がある。
本実施形態の配線板100には、主配線板200の全層を貫通するスルーホールは形成されていない。しかしこれに限られず、主配線板200の全層を貫通するスルーホールを形成し、表層部の導体層同士を電気的に接続し、配線板100上の半導体素子への信号の伝送や電源の供給に使用することもできる。
本実施形態では、コア基板20に形成される全てのビア導体30a、32a、38c、30b、32b、36b、38dが、互いに略同じ寸法を有する。このような構造によれば、電気的特性又は製造条件等をより容易に均一とすることができる。
本実施形態の配線板100によれば、主配線板200に、主配線板200よりも高配線密度とされた、半導体素子間の信号伝送用の配線構造体10を内蔵するので、多層プリント配線板である配線板100の設計の自由度を向上させることができる。例えば、電源系及び信号系の配線の全てが配線板の特定の部位に集中することを回避することができる。また、例えば、電子部品の周辺の電子部品が存在しない領域では、導体が存在せず樹脂のみ存在するような構造となることを避けることができる。
以下、本実施形態に係る配線板100の製造方法の一例について説明する。配線板100の製造プロセスは、配線構造体10の製造プロセス、主配線板200に配線構造体10を実装する工程を含む主配線板(多層プリント基板)200の製造プロセスで構成される。
配線構造体10は、例えば図4に示すようなプロセスで製造される。
<配線構造体10の製造プロセス>
図4のステップS11では、図5Aに示されるように、支持板(支持材)1001を準備する。支持板1001は、例えば表面の平坦なガラスからなる。そして、支持板1001上に、接着層1002を形成する。
図4のステップS12では、支持板1001上に、接着層1002を介して、積層部を形成する。この積層部は、樹脂絶縁層と導体パターン(導体層)とが交互に積層されてなる。
具体的には、図5Bに示されるように、接着層1002上に、例えば樹脂からなる絶縁層110(樹脂絶縁層)を配置する。絶縁層110と接着層1002とは、例えば加熱処理により接着する。
続いて、図5Bに示されるように、例えばセミアディティブ(SAP)法により、絶縁層110上に導体パターン111を形成する。導体パターン111は、第1導体膜111aと第2導体膜111bとからなる(図3参照)。より詳しくは、第1導体膜111aは、TiN層(下層)とTi層(中間層)とCu層(上層)の3層からなる。これらの金属層は、それぞれ、例えばスパッタ法によって製膜されるので、微細とされた導体パターン111と基材との良好な密着性が確保される。また、第2導体膜111bは、Cu層上の無電解銅めっき膜と、無電解銅めっき膜上の電解めっき膜とからなる。
導体パターン111は、ラインとスペースの比を示すL/S(ラインスペース)が1μm/1μm〜5μm/5μm、好ましくは3μm/3μm〜5μm/5μmになるように高配線密度に形成する。ここで、ラインはパターン幅、スペースはパターン間の間隙を示し、パターン幅の中心同士の距離を示す。ここでの配線密度は、IC(Integrated Circuit)やLSI(Large Scale Integrated Circuit)などの半導体素子に配線を形成する場合と同等の配線ルールで形成する。
続いて、図5Dに示されるように、絶縁層110上に、例えばラミネート等により、絶縁層120を形成する。絶縁層120は、導体パターン111を覆うように形成する。
続いて、例えばレーザにより、絶縁層120に孔(ビアホール)を形成する。孔は、導体パターン111に到達し、その一部を露出させる。ここでの孔の直径は、1μm以上10μm以下、好ましくは0.5μm以上5μm以下の微小なサイズとする。その後、必要に応じて、デスミアやソフトエッチをする。
続いて、例えばセミアディティブ(SAP)法により、孔内にビア導体120a(フィルド導体)を形成するとともに、ビア導体120aに接続されるように、絶縁層120上に導体層36aを形成する。導体パターン111は、第1導体膜111aと第2導体膜111bとの2層からなる(図3参照)。より詳しくは、第1導体膜111aは、TiN層(下層)とTi層(中間層)とCu層(上層)の3層からなる。また、第2導体膜111bは、Cu層上の無電解銅めっき膜と、無電解銅めっき膜上の電解めっき膜とからなる。
これにより、図5Eに示されるように、支持板1001上に、絶縁層110、120、及び導体パターン111から構成され、絶縁層120にビア導体120aが形成された積層部101が得られる。
図4のステップS13では、図5Fに示されるように、別の支持板1003(支持材)を準備する。支持板1003は、支持板1001と同様、例えば表面の平坦なガラスからなる。そして、支持板1003を積層部101上に接着層120bを介して積層する。
図4のステップS14では、支持板1001(支持材)を取り外す。具体的には、図5Gに示すように、例えばレーザを照射して接着層1002を軟化させた後、X方向(又はY方向)に支持板1001をスライド移動させることにより、積層部101の第2主面から支持板1001を剥離する。なお、積層部101から支持板1001を剥離した後において、例えば接着層1002が積層部101の第2主面上に残っている場合には、洗浄を行い、その接着層1002を除去する。そうすると、図5Hに示されるような、支持板1003上に積層部101が形成された状態となる。なお、支持板1001は、例えば洗浄等を行って再利用することができる。
図4のステップS15では、積層部101上に接着層120cを形成する。具体的には、接着層120cは、例えば積層部101上にラミネータで接着剤を厚さが均一になるようにラミネートすることで形成する。
図4のステップS16では、図5Iに示されるように、例えばダイシングソーにより、所定のダイシングラインに沿ってカットして、配線板100を個片化する。これにより、複数の配線構造体(配線構造体)10が得られる。ここで得られた配線構造体10は、支持板1003上に接着層120bを介して積層部101が形成され、さらに積層部101の上に接着層120cが形成されたものである。
本実施形態の配線構造体10の製造方法は、支持板1001、1003として表面の平坦なガラス板を使用するので、配線構造体10の製造に適している。このような製造方法であれば、表面が平坦とされ、かつ、反りが抑制された高品質の配線板100が得られる。
次に主配線板200を製造するとともに、主配線板200に配線構造体10を実装し、本実施形態の配線板100を製造する。配線板100は、例えば図6に示されるようなプロセスで製造する。
<配線板100の製造プロセス>
まず、図6のステップS21では、図7Aに示されるように、補強材に樹脂が含浸されてなるコア基板20を準備する。コア基板20の第1面F1上及び第2面F2上には銅箔20aがラミネートにより形成されている。コア基板20の厚さは、例えば0.4〜0.7mmである。補強材としては、例えばガラスクロス、アラミド繊維、ガラス繊維などが使用できる。樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、BT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂などが使用できる。さらに、樹脂中には、水酸化物からなる粒子が含有されている。水酸化物としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等の金属水酸化物が挙げられる。水酸化物は熱で分解されることで水が生成する。このため、水酸化物は、コア基板を構成する材料から熱を奪うことが可能であると考えられる。すなわち、コア基板が水酸化物を含むことで、レーザでの加工性が向上すると推測される。
次に、銅箔22aの表面に、NaOH(10g/l)、NaClO2 (40g/l)、Na3 PO4 (6g/l)を含む水溶液を施し、黒化浴(酸化浴)による黒化処理を施す。
続いて、図6のステップS22では、図7Bに示されるように、コア基板20の第1面F1(上面)側及び第2面F2(下面)側からCOレーザにて、レーザを照射してコア基板20を貫通する貫通孔21を形成する。具体的には、COレーザを用い、コア基板20の第1面F1側及び第2面F2(下面)側から、交互にレーザを照射することで、第1面F1側及び第2面F2側から穿孔された孔を連通させ、貫通孔21を形成する。
続いて、コア基板20を、所定濃度の過マンガン酸を含む溶液に浸漬し、デスミア処理を行う。このとき、コア基板20の重量減少度が1.0重量%以下、好ましくは0.5重量%以下であるように処理することがよい。コア基板20は、ガラスクロス等の強化材に樹脂が含浸されて成り、デスミア処理で樹脂を溶解すると、貫通孔内にはガラスクロスが突き出すことになるが、コア基板20の重量減少度がこのような範囲の場合、ガラスクロスの突き出しが抑制され、貫通孔内にめっきを充填する際にボイドが残ることが防止される。その後、コア基板20の表面に、パラジウム触媒を付与する。
続いて、図7Cに示されるように、無電解めっき液にコア基板20を浸漬し、コア基板20の第1面F1上、第2面F2上及び貫通孔21の内壁に無電解めっき膜22を形成する。無電解めっき膜22を形成する材料としては、銅、ニッケルなどが挙げられる。この無電解めっき膜22をシード層として、無電解めっき膜22上に電解めっき膜23を形成する。貫通孔21は、電解めっき膜23で充填される。
続いて、図7Dに示されるように、基板表面の電解めっき膜23に所定パターンのエッチングレジストを形成し、エッチングレジストの非形成部の無電解めっき膜22、電解めっき膜23、及び銅箔22aを除去する。その後、エッチングレジストを除去することにより、コア基板20の第1面F1上に導体層(第1導体)24aが、コア基板20の第2面F2上に導体層(第2導体)24bが形成される。これら導体層24aと導体層24bとは、貫通孔21内の電解めっき膜23(ビア導体)により互いに接続される。
続いて、図6のステップS23では、図7Eに示されるように、コア基板20の両面F、S上に、層間絶縁用フィルム(味の素(株)製:商品名;ABF−45SH)を積層し、層間絶縁層25a、25bを形成する。
続いて、図7Fに示されるように、COガスレーザを用い、層間絶縁層25a、25bにそれぞれバイアホール用開口部26c、26dを形成する。さらに、過マンガン酸塩などの酸化剤等に基板を浸漬し、デスミア処理を行う。
続いて、図7Gに示されるように、層間絶縁層25a、25bの表面にパラジウムなどの触媒を付与し、無電解めっき液に基板を浸漬させることにより、無電解めっき膜27a、27bを形成する。その後、無電解めっき膜27a、27b上にめっきレジストを形成する。そして、めっきレジストから露出する無電解めっき膜27a、27b上に、電解めっき膜28a、28bを形成する。その後、モノエタノールアミンを含む溶液を用いてめっきレジストを除去する。電解めっき膜間の無電解めっき膜をエッチングで除去することで、導体層29a、29b及びビア導体30a、30bを形成する。次いで、導体層29a、29bの表面にSnめっきを施し、SnCu層を形成する。このSnCu層上にシランカップリング剤を塗布する。
続いて、図6のステップS24では、図7H、図7Iに示されるように、上述した工程を繰り返す。これにより、層間絶縁層25a、25b上に、コア基板20の第1面F1側及び第2面F2(下面)側から層間絶縁層26a、26bが積層され、層間絶縁層26a、26bに導体層31a、31b及びビア導体32a、32bが形成される。このとき、導体層31aとビア導体32aとからなる導体配線31(図1A、図1B、図2A、図2B、図2C参照)が、同じ層間絶縁層26a上に配置されているその他の導体層31aとビア導体32aと同時に形成される(図7J参照)。
続いて、図6のステップS25では、図7Kに示されるように、配線構造体10を、層間絶縁層26a、26b上の所定領域に、接着層120cを介して搭載(貼り付ける)する。これにより、図7Lに示す状態となる。
図7Lにおいては、導体配線31は、矩形状の配線構造体10の4箇所の隅部(直角の角部)に当接するように、層間絶縁層26a上の複数箇所の領域に形成される(図1A、図1B、図2A、図2B、図2C参照)。これにより、配線構造体10が例えば10〜20μm程度に薄く形成された場合に、当該配線構造体10を層間絶縁層26a上に固定するための接着材が流動し、配線構造体10が所定の配設位置から位置ずれすることが防止される。導体配線31は、電子部品同士の電気的接続に使用されるその他の導体層31a及びビア導体32aとからなる導体配線と、層間絶縁層26a上で同層に形成され、かつ、両者は同じ厚さ(図7Lでは、10μm以上20μm以下)とされている。
続いて、図7Mに示されるように、支持板1003を剥離する。
続いて、図6のステップS26では、図7Nに示されるように、上述した工程を繰り返す。これにより、層間絶縁層26a、26b上に、コア基板20の第1面F1側及び第2面F2側から、層間絶縁層33a、33bが積層され、層間絶縁層33a、33bに、導体層37c、35b及びビア導体38c、36bが形成される。その後、基板の両面に、開口部38a、38bを有するソルダーレジスト層40a、40bを形成する。ここでは、開口部38a、38bから露出する導体層37d、35b及びビア導体38d、36bの上面が半田パッドとして機能する。
続いて、図6のステップS27では、図7Pに示されるように、半田パッド上にニッケルめっき層41a、41bを形成し、さらにニッケルめっき層41a、41b上に金めっき層42a、42bを形成する。ニッケル−金層の代わりに、ニッケルーパラジウムー金層を形成することもできる。その後、開口部38a、38b内に半田ボールを搭載し、リフローを行うことで、第1面(上面)側に半田バンプ43a、第2面(裏面)側に半田バンプ43bが形成され、多層プリント配線板である配線板100が完成する。
本実施形態は、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で変形することが可能である。以下に本実施形態に係る変形例の一例について説明する。
<変形例1>
上記実施形態では、配線構造体10に上方で接続されるビア導体38cと導体層37cとは、上から1層目の層間絶縁層33aに形成されていた(図1B参照)。これに対し、本変形例1では、図8に示されるように、ビア導体38cと導体層37cとは、異なる層間絶縁層(図8では、層間絶縁層39a、33a)に亘って形成されている。これ以外の構成及び各構成要素の寸法は、上記実施形態と同様である。また、配線板100の製造プロセスについても、ビア導体38cと導体層37cとを、異なる層間絶縁層に亘って形成する点以外は上記実施形態と同様である。
<変形例2>
本変形例2では、図9、図10に示すように、配線板102において、主配線板202と、上述した第1実施形態における配線構造体10と、層間絶縁層25上に形成された電気配線55とを使用する。配線構造体10上では、半田バンプを設けることなく、電気配線55上に設けた半田バンプ43aで外部の半導体チップ(図示せず)と電気的に接続する。これ以外の構成及び機能は、第1実施形態(図2Cの形態)と同様であるので、対応する箇所には対応する符号を付して詳細な説明を省略する。
本変形例2において、主配線板202は、コア基板20上に、層間絶縁層25e、25a、26a、33a、39aがこの順で積層され、最上層がソルダーレジスト層40aで覆われたものである。配線構造体10は、ソルダーレジスト層40aの直下に位置する層間絶縁層39a内に埋設されている。
本変形例2では、図9、図10に示すように、例えば、メモリ(DRAM)の中心部分の端子55aと、配線構造体10上の端子55bと、が電気配線55を介して電気的に接続されている。
本変形例2によれば、配線構造体10が所定の位置で正確に位置止めされるので、メモリ(DRAM)の中心部分の端子55aと、配線構造体10上の端子55bとを接続する電気配線55が位置ずれせずにその配置位置が安定化するようになり、電子部品間での信頼性の高い信号伝送が可能となる。
<第2実施形態>
上記第1実施形態では、図1A、図1B、図2A、図2Bに示されるように、位置止めパターンとしての導体配線31は、配線構造体10に直接的に接触していた。これに対して、本第2実施形態のように、図11A、図11B、図12A、図13に示されるように、位置止めパターンとしての導体配線131は、配線構造体10を取り囲むように層間絶縁層26a上に一体的に矩形枠状に形成され、かつ、配線構造体10から離間していてもよい。この場合、配線構造体10は、図11A、図11B、図12A、図13に示されるように、配線構造体10の最下層の接着層120cから浸み出した接着材を介して、導体配線131に間接的に接触していてもよい。このような形態では、配線構造体10は、接着層120cを介して、矩形枠状の導体配線131によって、層間絶縁層26a上の所定位置に位置止めされ、固定される。
本実施形態では、導体配線131の厚さは、配線構造体10の厚さ(10〜20μm)よりも厚く形成され、例えば15μm以上30μm以下とされている。これにより、上述した配線構造体10の位置ずれ防止効果に加えて、配線構造体10の最下層の接着層120cから浸み出した接着材が導体配線131の外周域にフィレットとして食み出ることがより効果的に防止される。この結果、接着層120cから配線構造体10の周囲にフィレット状に流れ出た接着材と、配線構造体10を覆う層間絶縁層を構成する絶縁性樹脂との熱膨張係数(CTE)差によって、熱履歴によるクラックが生じることが防止される。さらに、図12Aに示す形態によれば、導体配線131は、配線構造体10の周囲を取り囲んでいるので、導体配線131の外周の全域で接着材がフィレットとして食み出ることが防止される。この結果、層間絶縁層26aに対する配線構造体10の平行性が確保され、配線構造体10の上から層間絶縁層をラミネートしたときの当該層間絶縁層の平坦性が高められるようにもなる。
なお、図12Bに示されるように、導体配線131がグランドに接続され、かつ、配線構造体10の最下層の接着層が、導電性接着剤(例えば、エポキシ樹脂に銀フィラーを含有させたものなど)からなる接着層220cであってもよい。このような場合、接着層220cによって、いわゆるマイクロストリップ効果が得られる。即ち、接着層220cは、導体配線131に接触しているので、グランドに接続されている。配線構造体10の導体パターン111は、接着層220cとは電気的に絶縁されている。この構成により、信号ラインとしての導体パターン111が、絶縁層110を介して接着層220c上に形成され、マイクロストリップラインを構成する。このようなマイクロストリップライン構造によって、導体パターン111間に生じる電磁的な悪影響が低減され、導体パターン111のインピーダンスが安定化するようになる。この結果、MPU50、DRAM51間で設計とおりの良好な信号伝送が行えるようになる。
本第2実施形態においても、配線構造体10には、信号の伝送ラインのみが存在し、電源の供給ラインは存在しない。MPU50、DRAM51への電源は、図11A、図13に示されるように、主配線板200に形成されたスタックビア80を介して供給される。
第2実施形態において、これ以外の構成及び機能は、第1実施形態と同様であるので、対応する箇所には対応する符号を付して詳細な説明を省略する。また、本第2実施形態においては、配線板100は、導体配線131が配線構造体10と離間して形成される点以外、第1実施形態と同様にして製造されるので、配線板100の製造方法についての説明を省略する。また、配線構造体10の製造方法は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態は、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で変形することが可能である。以下に本実施形態に係る変形例の一例について説明する。
<変形例3>
上記第2実施形態では、位置止めパターンとしての導体配線131は、連続して一体的に矩形枠状に形成されていた(図12A参照)。これに対し、本変形例3では、図14に示されるように、導体配線131の1箇所以上の箇所(図14では4箇所)には、矩形枠状の導体配線131の内側領域と外側領域とを繋げるスリット31sが形成されている。これによれば、スリット31sに進入した接着層120cの一部によって、アンカー効果が得られるので、導体配線131の位置ずれ防止効果がより確実に得られるようになる。この場合、スリット31sを通して接着層120cを構成する接着材が、導体配線131の外側領域に進入しない程度に、導体配線131の内部容量(大きさ)、スリット31sのサイズや個数を設定する必要がある。これ以外の構成や各構成要素の機能は、上記第2実施形態と同様である。
<変形例4>
本変形例4では、図15に示すように、配線板103(主配線板203)において、2つ(複数)の配線構造体10を用い、この配線構造体10によって、MPU50と、2つのDRAM51a、51bとを接続する以外は、上記第2実施形態と同様である。よって、対応する箇所には対応する符号を付して詳細な説明を省略する。
本変形例4によれば、このような接続形態を採用することにより、単一の配線構造体10のみを使用する場合と比較して、MPU50と、2つのDRAM51a、51bとの電気的接続の信頼性が向上するようになる。即ち、例えば、DRAM51a、51bの特性(配線ピッチ、配線幅など)に応じた専用の配線構造体10を使用することができるようになり、配線構造体10の位置ずれ防止効果と相俟って、電子部品同士の電気的接続の精度が格段に向上する。この結果、MPU50に接続されたDRAM51a、51bの性能を最大限に発揮させることができるようになる。
以上の通り、本発明の実施形態に係る配線板及びその製造プロセスについて説明したが、本発明に係る配線板及びその製造プロセスは、上記各実施形態及び変形例で示した順序及び内容に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において任意に順序や内容を変更することができる。また、用途等に応じて、不要な工程を適宜に省略することもできる。
上記各実施形態及び変形例は、任意に組み合わせることができる。用途等に応じて適切な組み合わせを選ぶことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、設計上の都合やその他の要因によって必要となる様々な修正や組み合わせは、「請求項」に記載されている発明や「発明を実施するための形態」に記載されている具体例に対応する発明の範囲に含まれると理解されるべきである。
本発明に係る配線板は、複数の半導体素子(ダイ)が搭載されるパッケージ基板に好適に使用できる。また、本発明に係る配線板の製造方法は、そのようなパッケージ基板の製造に適している。
10 配線構造体
20 コア基板
21 貫通孔
22 銅箔
23 ビア導体
24a、24b、29a、35a 導体層
25a、25b、26a、26b、33a、39a 層間絶縁層
26c バイアホール用開口部
30a、31a、32a、36a、38c 導体層(ビア導体)
31、131 (位置止めパターンとしての)導体配線(導体)
38a、44 開口部
40a、40b ソルダーレジスト層
43a、43b 半田バンプ
50a パッド
60 マザーボード基板
61 ICチップ
80 スタックビア
100 配線板
101 積層部
110、120 絶縁層
111 導体層(導体パターン)
111a、111b 導体膜
120a ビア導体(孔)
120b、120c 接着層
121 導体パターン
121a、121b 導体膜
200 主配線板
301a 金属層
B1、B2 ビルドアップ部
D1、D2、D3、Da、Db、Dc、Dd 直径
F1 第1面
F2 第2面
50 MPU(マイクロプロセッサ)
51 DRAM(ダイナミックラム)
Gnd グランド端子
Vdd 電源端子

Claims (8)

  1. 第1絶縁層と、
    前記第1絶縁層上に形成されている第1導体パターンと、
    前記第1絶縁層上に配置され、第2絶縁層と前記第2絶縁層上の第2導体パターンとを有する配線構造体と、
    前記第1絶縁層上、前記第1導体パターン上及び前記配線構造体上に設けられた第3絶縁層と、
    前記第3絶縁層上に形成されている第3導体パターンと、前記第3絶縁層の内部に形成され、前記第1導体パターンと前記第3導体パターンとを接続するビア導体と、を備える配線板であって、
    前記配線構造体は、接着層を介して前記第1絶縁層に固定されており、
    前記第1絶縁層上において、前記配線構造体の外周の少なくとも一部には前記配線構造体を位置止めする導体が形成され、
    前記導体は、前記配線構造体の周囲を囲むように形成され、
    前記導体は、グランドに接続されている、
    ことを特徴とする配線板。
  2. 前記第2絶縁層上には第1半導体素子と第2半導体素子とを実装する実装パッドが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の配線板。
  3. 前記実装パッドは、前記第2導体パターンに接続されている第1パッドと、前記第3導体パターンに接続されている第2パッドと、を備え、前記第1パッド同士のピッチは前記第2パッド同士のピッチよりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の配線板。
  4. 前記第2導体パターンは、前記第1半導体素子と前記第2半導体素子とを接続する信号線であることを特徴とする請求項2又は3に記載の配線板。
  5. 前記第2導体パターンの幅は、前記第1導体パターンの幅よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の配線板。
  6. 隣接する前記第2導体パターン同士の間隔は、隣接する前記第1導体パターン同士の間隔よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の配線板。
  7. 第1絶縁層上に第1導体パターンを形成することと、
    前記第1絶縁層上及び前記第1導体パターン上に第3絶縁層を形成することと、
    前記第3絶縁層の内部にビア導体を形成することと、
    前記第3絶縁層上に第3導体パターンを形成することと、
    前記第1絶縁層上に、第2絶縁層と前記第2絶縁層上の第2導体パターンとを有する配線構造体を配置することと、
    前記第3導体パターンと前記第1導体パターンとを前記第3絶縁層の内部のビア導体で接続することと、を有し、
    前記第1導体パターンには、前記配線構造体を前記第1絶縁層上の所定位置に位置止めする位置止めパターンとしての導体配線が含まれ、
    前記導体配線は、前記配線構造体の周囲を囲むように形成され、
    前記導体配線は、グランドに接続されている、
    ことを特徴とする配線板の製造方法。
  8. 前記第2絶縁層上に、第1半導体素子と第2半導体素子とを実装する実装パッドを設けることを有し、
    前記第2導体パターンは、前記第1半導体素子と前記第2半導体素子とを接続する信号線である、
    ことを特徴とする請求項に記載の配線板の製造方法。
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