JP6149754B2 - 熱電発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、熱電発電装置に関し、特に高温側の熱媒体と低温側の熱媒体とを通しつつ両熱媒体の温度差を利用して熱電発電する熱電発電装置に関する。
高温熱源と低温熱源の間に複数の熱電素子を配置して熱電発電する従来の熱電発電装置として、内燃機関の排気ガスの持つ排熱を電気エネルギに変換しつつ回収する排熱回収型の熱電発電装置が知られている。
このような熱電発電装置としては、例えばモジュール化した複数の熱電素子を内蔵する筒状の熱電発電ユニットを排気ガスまた冷却水を通す一方の通路中に垂直に配置し、各熱電発電ユニットの内部に冷却水または排気ガスを通す他方の通路を形成して、並列する複数の筒状の熱電発電ユニットの内外の温度差を利用して熱電発電するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、それぞれモジュール化した複数の熱電素子を内蔵する筒状の熱電発電ユニットにフィンを装着してカートリッジ化し、複数のカートリッジ化した熱電発電ユニットを並列配置する熱電発電システムも知られている(例えば、特許文献2参照)。
なお、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータを有するヒータエレメントとそれを支持するケースとの間に絶縁部材を設けるのに加えて、その絶縁部材とケースとの間に弾性部材を介在させることで、ヒータエレメントの熱膨張を吸収して、ヒータエレメントの変形防止を図るようにしたものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
特表2012−533972号公報 米国特許出願公開2013/0186448号明細書 特開2009−257114号公報
しかしながら、上述のような従来の熱電発電装置にあっては、例えばカートリッジ化した熱電発電ユニットを支持するケースが排気ガス通路を形成する場合に、そのケースの排気ガス通路形成部分の熱膨張量が大きくなるのに対して、内部に冷却水を通す熱電発電ユニット、特にその内周側に冷却水通路を形成する配管等(以下、冷却水配管という)の熱膨張が小さくなるため、熱電発電ユニットのケースへの固定部分に熱応力や熱歪が発生し易くなっていた。
すなわち、熱電発電ユニットおよびケースのうち排気ガス通路側の部材では熱膨張量が大きくなるのに対して、冷却水通路側の部材では熱膨張量が小さくなるため、両者の結合部に応力や歪が発生し易くなっていた。
そのため、例えば熱電発電装置の小型化等によって前記結合部からの応力や歪が熱電発電ユニット内の熱電発電素子に波及し易くなるような場合に、熱電発電装置の発電性能の低下が懸念される。
これに対し、カートリッジ化した熱電発電ユニットの端部にベローズ(蛇腹部)を設けて熱応力を緩和することができる(特許文献2の段落0214、図30B参照)。しかし、モジュール化した熱電素子群の内外に配置される高温側および低温側の2つの筒状体にそれぞれベローズ部を設けると、構造面からも組付けの面からも熱電発電装置の小型化および高効率化の要求に応え難いという難点がある。
そこで、本発明は、構造や組付けの複雑化を招くことなく、高温熱媒体側の部材と低温熱媒体側の部材の間に大きな応力や歪が発生するのを有効に抑制して、発電効率や熱回収効率を高めた小型化および高効率化の要求に応え得る熱電発電装置を提供することを目的とする。
本発明に係る熱電発電装置は、上記目的達成のため、高温側の熱媒体を通す一方の熱媒体通路を有するケースと、それぞれ内周側に低温側の熱媒体を通す他方の熱媒体通路を形成する筒状の複数の熱電発電ユニットと、を備え、前記熱電発電ユニットが、前記一方の熱媒体通路中に前記高温側の熱媒体の流れ方向に対し略直交するよう前記ケースに支持される熱電発電装置であって、前記熱電発電ユニットは、それぞれに、前記他方の熱媒体通路を形成する内側の筒状伝熱部材と、前記内側の筒状伝熱部材を取り囲む外側の筒状伝熱部材と、前記内側の筒状伝熱部材および前記外側の筒状伝熱部材の間に介装された複数の熱電素子を有する熱電素子モジュールとを含んで構成され、前記熱電発電ユニットのそれぞれの前記内側の筒状伝熱部材および前記ケースのうち少なくとも一方側の部材に、前記ケースに対する前記内側の筒状伝熱部材の伸縮を弾性変形により吸収する可撓部が設けられるとともに、前記ケースには、前記熱電発電ユニットのそれぞれの前記外側の筒状伝熱部材の少なくとも一方側の端部を軸方向に摺動可能に支持する複数の摺動支持部が設けられており前記ケースは、前記それぞれの内側の筒状伝熱部材に対し前記摺動支持部より前記熱電発電ユニットの外方側で気密的に結合された外側板部と、前記複数の摺動支持部を介して前記それぞれの前記外側の筒状伝熱部材を支持する内側板部とを有し、前記外側板部および前記内側板部の間に、前記複数の摺動部の摺動隙間に通じる端末室が形成されているものである。
この構成により、本発明では、内側の筒状伝熱部材とケースとのうち少なくとも一方側の部材に設けられる可撓部によって、ケースに対する内側の筒状伝熱部材の伸縮が吸収されるとともに、外側の筒状伝熱部材の少なくとも一方側の端部がケースの摺動支持部に摺動可能に支持されることで、ケースに対する外側の筒状伝熱部材の伸縮や軸方向変位が許容される。そして、内側の筒状伝熱部材およびケースがケースの摺動支持部より熱電発電ユニットの外方側で気密的に結合されることで、ケース外への高温側の熱媒体の漏れが防止される。したがって、カートリッジ化された熱電発電ユニットの端部に二重管構造の結合部を設けたりすることなく、熱電発電ユニットの固定部における熱応力の緩和やシール等が可能となり、構造や組付けの複雑化あるいはそれによる大型化を招くことなく、高温熱媒体側の部材と低温熱媒体側の部材の間に発生する熱応力や熱歪が抑えられる。その結果、発電効率や熱回収効率を高めた、小型化および高効率化の要求に応え得る熱電発電装置となる。
本発明によれば、構造や組付けの複雑化を招くことなく、高温熱媒体側の部材と低温熱媒体側の部材との間に大きな応力や歪が発生するのを有効に抑制して、発電効率や熱回収効率を高めた小型化および高効率化の要求に応え得る熱電発電装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る熱電発電装置の概略構成図である。 図2(a)は、本発明の第1実施形態に係る熱電発電装置のカートリッジ化した筒状の熱電発電ユニットの縦断面図、図2(b)は、本発明の第1実施形態に係る熱電発電装置のカートリッジ化した筒状の熱電発電ユニットの横断面図である。 本発明の第1実施形態に係る熱電発電装置の要部断面を含む概略平面図である。 本発明の第2実施形態に係る熱電発電装置の概略構成図である。 本発明の第3実施形態に係る熱電発電装置の概略構成図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1ないし図3は、本発明の第1実施形態に係る熱電発電装置の概略構成を示している。
なお、本実施形態の熱電発電装置は、高温側の熱媒体として内燃機関の排気ガスを、低温側の熱媒体として内燃機関の冷却水等の冷却媒体(水に限定されず、低温側の熱媒体として好適な冷却材)を用いるものである。この熱電発電装置は、高温熱源と低温熱源の間に複数の熱電素子を熱的には並列に電気的には専ら直列に配置して熱電発電することにより、内燃機関の排気ガスの持つ排熱を電気エネルギに変換しつつ回収する排熱回収機能を有している。
まず、本実施形態の熱電発電装置の構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態の熱電発電装置10は、例えば一対の凹状のケース部材を突き合わせて溶接したケース11を備えており、ケース11には、ガス状の高温側の熱媒体を通す一方の熱媒体通路として排気ガス通路12が形成されている。
ケース11は、例えばエンジンからの排気ガスを通す排気管Pの一部を構成しており、排気ガス通路12には、図外の車両走行駆動用のエンジン(内燃機関)から排出された排気ガスGが流入するようになっている。
ケース11の内部には、排気ガス通路12の軸線方向に対し略直角に交差する略円筒状の複数の熱電発電ユニット13が、互いに平行にかつ等間隔に並列配置されている。そして、これら熱電発電ユニット13の内部には、それぞれ液体状の低温側の熱媒体であるエンジン冷却水W(冷却媒体)を通す冷却水通路31(他方の熱媒体通路)が形成されている。
複数の熱電発電ユニット13の冷却水通路31は、排気ガス通路12の上流側から下流側へと直列に接続されており、全体としてケース11内の排気ガス通路12の上流端側に近い冷却水入口30aおよび排気ガス通路12の下流端側に近い冷却水出口30bを有する冷却水通路30が形成されている。なお、冷却水通路30は、ケース11内で並列に分岐する構成であってもよい。
図2(a)および図2(b)に示すように、各熱電発電ユニット13は、内側の筒状伝熱部材32と、外側の筒状伝熱部材33と、内側の筒状伝熱部材32および外側の筒状伝熱部材33の間に介装された複数の熱電素子34a、34bを有する熱電素子モジュール35とを含んで構成されている。
内側の筒状伝熱部材32は、その内部に冷却水Wを通す冷却水通路31を形成する内周壁面32aを有しており、冷却水通路31が軸線方向に延びる略円筒状のパイプとなっている。また、冷却水通路30を形成するように、ケース11内で並列する複数の内側の筒状伝熱部材32が複数の熱電発電ユニット13の一端側の冷却水配管51と複数の熱電発電ユニット13の他端側の冷却水配管52とによって直列的に接続されるとともに、それらの両端側に冷却水導入側および冷却水排出側の冷却水配管53、54が接続されている。
外側の筒状伝熱部材33は、内側の筒状伝熱部材32の外径より大径の内周面33aと、排気ガス通路12中で排気ガスGに接触する外周壁面33bとを有している。
この外側の筒状伝熱部材33は、内側の筒状伝熱部材32を外周側から取り囲むとともに内側の筒状伝熱部材32の外周面32bに対し所定の径方向離間距離を隔てるように、内側の筒状伝熱部材32と同軸に(同一中心軸線上に)配置されている。
複数の熱電素子34a、34bは、例えばゼーベック効果により温度差に応じた起電力を発生するN型およびP型の熱電変換素子の複数対で構成されており、N型の熱電素子34aおよびP型の熱電素子34bが内側の電極36aおよび外側の電極36bを介して周方向に直列に電気接続されることで、熱電素子モジュール35が構成されている。
また、複数の熱電素子34a、34bは、内側の筒状伝熱部材32および外側の筒状伝熱部材33の周方向に等角度間隔に平行配置された棒状のものであり、それぞれの長さが排気ガス通路12の直径に近い長さになっている。
なお、本実施形態では、各熱電発電ユニット13が、棒状の複数の熱電素子34a、34bを等角度間隔に平行配置した熱電素子モジュール35を構成するものとするが、それぞれ環状または筒状に形成したN型およびP型の熱電素子を軸方向に交互に複数対配置するものであってもよい。また、複数の棒状または板状の熱電素子34a、34bを軸方向に複数に分割したりそれら分割体の配置を周方向にずらしたりできることはいうまでもない。また、ここでは、内側の電極36aまたは外側の電極36bのいずれかと共にいわゆるπ型構造をなす各一対の熱電素子34a、34bが熱的には並列に電気的には直列に接続されるが、本発明は、π型構造以外にも適用できる。
内側の筒状伝熱部材32は、少なくとも複数の内側の電極36aに接する中央側(両端部以外)の外周面部分において、複数の内側の電極36a同士を電気的に絶縁する電気絶縁性を有している。
また、外側の筒状伝熱部材33は、少なくとも複数の外側の電極36bに接する内周部分において、複数の外側の電極36b同士を電気的に絶縁する電気絶縁性を有している。
さらに、各熱電素子モジュール35の配置空間である内側の筒状伝熱部材32と外側の筒状伝熱部材33の間の円筒状の空間Sは、図2(a)に示すように、一対の環状閉止部材37a、37bによって閉止されており、その内部に熱電素子モジュール35の酸化劣化防止剤として例えば不活性ガスが封入されている。
ところで、複数の熱電発電ユニット13は、内部の熱電素子モジュール35同士を電気的に接続するように素子リード線38等の電気配線によって相互に接続されるとともに、図外のバッテリ充電回路に接続されている。これにより、複数の熱電発電ユニット13は、排気ガスの持つ排熱から回収した電気エネルギをバッテリに蓄え得るようになっている。
素子リード線38は、ケース11の長手方向(排気ガス通路12の軸線方向)における伸びに追従できるよう、隣り合う各一対の熱電発電ユニット13の熱電素子モジュール35の間で略U字形状またはアーチ状に湾曲する状態に配置されており、ケース11の長手方向における伸びに追従可能な余長が設定されている。
また、複数の熱電発電ユニット13は、それぞれの外周側に複数のフィン41を有している。これら複数のフィン41は、それぞれ外側の筒状伝熱部材33から放射外方に一定高さで突出する円環板状のもので、各熱電発電ユニット13の外周側に、冷却水通路31の軸線方向で互いに一定間隔で離間するように配置されている。
さらに、これらのフィン41は、排気ガス通路12中を流れる排気ガスからの熱伝達により排気ガスの持つ排熱を吸収しつつ、高温側の受熱材である外側の筒状伝熱部材33に効率よく熱伝導する吸熱フィンとなっている。各熱電発電ユニット13の放射外方への突出高さは、例えば図2(b)に示すように軸方向および周方向の全域で一定になっているが、突出高さが部分的に相違してもよいし、複数の熱電発電ユニット13が同一のフィン41に結合されるように、フィン41がケース11内全域に拡張されてもよい。
一方、内側の筒状伝熱部材32およびケース11のうち少なくとも一方側の部材には、例えば内側の筒状伝熱部材32側には、ケース11に対する内側の筒状伝熱部材32の相対的な伸縮を弾性変形により吸収する可撓部55が設けられている。
この可撓部55は、例えば内側の筒状伝熱部材32の両端側に配置されており、それぞれ蛇腹状をなしている。
なお、図2(a)中では、それぞれ可撓部55を有する冷却水配管51、52を内側の筒状伝熱部材32の両端側に結合させて、ケース11内で内側の筒状伝熱部材32の両端側に位置する一対の可撓部55を構成している。しかし、これら一対の可撓部55を内側の筒状伝熱部材32の両端部に一体に形成してもよい。また、可撓部55の壁面の横断面が波形でなくU字形やアーチ形であってもよい。
また、可撓部55は、内側の筒状伝熱部材32の熱変形等による伸縮を弾性変形により吸収できればよいので、図2(a)に示すケース11の左右両端側に位置する第1側板部11a、11bのうち少なくとも一方に、ケース11に対する内側の筒状伝熱部材32の熱変形等による伸縮を弾性変形により吸収する環状の可撓部11f(図2(a)中に点線で図示)を設けてもよい。あるいは、内側の筒状伝熱部材32の少なくとも一端側に、外周側でケース11に固定されるフランジ状の環状撓み板部を設けてもよい。
外側の筒状伝熱部材33の少なくとも一方側の端部、例えば外側の筒状伝熱部材33の両端側の外周面部33f、33g(両端部)は、それぞれケース11の第2側板部11c、11d(摺動支持部)に対して軸方向に摺動可能に支持されている。
具体的には、図2(a)および図3に示すように、外側の筒状伝熱部材33の両端側の外周面部33f、33gとケース11の間には、それぞれ高温での弾力性および若干の通気性を持つ耐熱性素材で構成される耐熱弾性リング56が介装されており、耐熱弾性リング56は環状取付板11sを介してケース11の第2側板部11c、11dに支持されている。これら耐熱弾性リング56は、外側の筒状伝熱部材33の両端側を軸方向に摺動可能に支持(スライド支持)するよう第2側板部11c、11dに設けられた摺動支持部となっている。
より具体的には、耐熱弾性リング56は、例えば円筒状に筒編みされた細いステンレス線材等からなる金属メッシュで構成されており、外側の筒状伝熱部材33やケース11の熱変形による拡縮径や径方向変位を吸収可能な可撓性または弾力性を有している。また、耐熱弾性リング56は、排気熱に耐え得る耐熱性、排気成分を含む凝縮水等に対する耐食性、粉塵等に対するフィルタ特性および若干の通気性等を有している。
これにより、外側の筒状伝熱部材33の両端側の外周面部33f、33gは、一対の耐熱弾性リング56を介して、ケース11の第2側板部11c、11dに対する熱変形程度以上の一定範囲内での軸方向変位(摺動)と拡・縮径および径方向変位とが可能なように支持されている。
また、内側の筒状伝熱部材32およびケース11は、外側の筒状伝熱部材33の両端側の外周面部33f、33gより熱電発電ユニット13の外方側で、例えばアーク溶接等による固着形態で気密的に結合されている。
そして、ケース11の第1側板部11a、11bと第2側板部11c、11dとの間には、ケース11の外周近傍の外気からは遮断された一対の端末室57、58が形成されている。これら一対の端末室57、58は、第2側板部11c、11dおよび耐熱弾性リング56により排気ガス通路12からは概ね遮断されるものの、それぞれ温度変化に伴う呼吸が可能な程度にケース11と外側の筒状伝熱部材33との摺動隙間部分に排気ガス通路12からの漏れ(ガスリーク)が生じ得るものとなる。
なお、図1中の矢印Frは車両の前方向を、図1中の矢印Rhは車両の右方向を示しており、上下方向に薄い扁平形状の熱電発電装置10の概略の設置方向を示している。
次に、作用について説明する。
上述のように構成された本実施形態の熱電発電装置10においては、内燃機関の運転中に、排気ガス通路12中を高温側の熱媒体である高温の排気ガスが通過するとともに、複数の熱電発電ユニット13内を通る冷却水通路30中を低温側の熱媒体である内燃機関の冷却水が通過する。
この状態においては、ケース11が高温の排気ガスからの熱により膨張する一方、冷却水を通す複数の熱電発電ユニット13の熱膨張、特にその内側の筒状伝熱部材32の熱膨張が抑えられ、ケース11に対して内側の筒状伝熱部材32が相対的に短くなる収縮状態が生じる。したがって、仮に、ケース11に対して複数の熱電発電ユニット13が単に固定されているとすれば、その固定部分に熱応力や熱歪が集中し得ることになる。
本実施形態では、内側の筒状伝熱部材32とケース11とのうち少なくとも一方側の部材に設けられる可撓部55(または/および環状の可撓部11f)により、ケース11に対する内側の筒状伝熱部材32の相対的な収縮が可撓部55の撓みによって吸収される。したがって、ケース11に対する複数の熱電発電ユニット13の固定部分に熱応力や熱歪が集中し難くなる。
また、外側の筒状伝熱部材33が両端側で耐熱弾性リング56を介してケース11に摺動可能に支持されることで、ケース11に対する外側の筒状伝熱部材33の伸縮や軸方向変位、熱変形に伴う拡縮径および径方向変位等が許容される。
そして、外側の筒状伝熱部材33の両端側の外周面部33f、33gを支持するケース11の耐熱弾性リング56よりも熱電発電ユニット13の外方側で、内側の筒状伝熱部材32およびケース11が気密的に結合されることにより、ケース11外への排気ガス(ガス状の高温側の熱媒体)の漏れが防止される。
したがって、カートリッジ化された複数の熱電発電ユニット13の端部にケース11に結合するために二重管構造の結合部を設けたりすることなく、その結合部における熱応力や熱歪の緩和およびシール等が可能となる。その結果、構造や組付けの複雑化を招くことなく、排気ガス通路12側のケース11と冷却水通路31側の熱電発電ユニット13との結合部分に大きな熱応力や熱歪が発生することを有効に抑制でき、熱電発電装置10の発電効率や熱回収効率を高めることができる。
しかも、本実施形態では、耐熱弾性リング56によってケース11に対する外側の筒状伝熱部材33の伸縮や軸方向変位のみならず、熱変形に伴う外側の筒状伝熱部材33の拡縮径およびケース11に対する径方向変位も許容されるので、ケース11と外側の筒状伝熱部材33の結合部分における熱応力や熱歪がより有効に抑制される。
さらに、本実施形態では、ケース11に、第1側板部11a、11bおよび第2側板部11c、11dの間に位置する端末室57、58が形成され、そこに素子リード線38等の電気配線や内側の筒状伝熱部材32と冷却水配管51、52との接続部分等が収納されている。したがって、それらを、水、泥、小石等のピッチングや熱から有効に保護することができる。
加えて、カートリッジ状の複数の熱電発電ユニット13の間で、略U字形やアーチ状に湾曲する素子リード線38等の電気配線が、ケース11の長手方向の熱変形による伸縮に十分に追従可能となる。
このように、本実施形態によれば、構造や組付けの複雑化を招くことなく、高温熱媒体側の部材であるケース11と低温熱媒体側の部材である熱電発電ユニット13との間に大きな応力や歪が発生するのを有効に抑制して、発電効率や熱回収効率を高めた小型化および高効率化の要求に応え得る熱電発電装置10を提供することができる。
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態に係る熱電発電装置の概略構成を示している。
なお、以下に説明する各実施形態の熱電発電装置は、複数の熱電発電ユニット13の隣り合う冷却水配管31同士を接続する接続配管の配置が前述の第1実施形態とは相違するものの、他の構成は、前述の第1実施形態と類似するものである。よって、以下の各実施形態の説明においては、先行する実施形態と同一であるか類似する構成については図1ないし図3中の対応する構成要素と同一の符号を用いつつ、第1実施形態または先行する実施形態との相違点を中心に説明する。
本実施形態の熱電発電装置10は、複数の前記熱電発電ユニット13が排気ガス通路12中に排気流れ方向に対し略直交(交差)するよう並列配置されている点では、第1の実施の形態と同様である。
しかし、第1の実施の形態では、複数の熱電発電ユニット13の内側の筒状伝熱部材32同士を接続する冷却水配管51、52がケース11の外部に露出していた。
これに対し、本実施形態においては、内側の筒状伝熱部材32およびケース11が、複数の熱電発電ユニット13の内側の筒状伝熱部材32を直列に接続する冷却水配管51、52を、第2側板部11c、11dより熱電発電ユニット13の外方側であってケース11の内部に収納している。
すなわち、本実施形態では、複数の内側の筒状伝熱部材32同士を接続する冷却水配管51、52がケース11の外部に露出していない。
本実施形態においても、構造や組付けの複雑化を招くことなく、高温熱媒体側の部材であるケース11と低温熱媒体側の部材である熱電発電ユニット13との間に大きな応力や歪が発生するのを有効に抑制して、発電効率や熱回収効率を高めた小型化および高効率化の要求に応え得る熱電発電装置10を提供することができる。
しかも、本実施形態では、冷却水配管51、52がケース11の外部に露出しないので、冷却水配管51、52やそれらの内側の筒状伝熱部材32との配管接続部分に対する保護機能をより向上させることができる。
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態に係る熱電発電装置の概略構成を示している。
本実施形態の熱電発電装置10においては、第1の実施の形態と同様に、内側の筒状伝熱部材32およびケース11が、第2側板部11c、11dにおける外側の筒状伝熱部材33の摺動支持部である耐熱弾性リング56よりも熱電発電ユニット13の外方側であってケース11の内部に、その摺動支持隙間部分を介して排気ガス通路12に通じる端末室57、58が形成されている。
しかし、第1実施形態では、端末室57、58が温度変化に伴う呼吸が可能な程度にケース11と外側の筒状伝熱部材33との摺動隙間部分に漏れ(ガスリーク)が生じ得るものであったのに対して、本実施形態では、過給圧導入配管61、62および導入制御弁63を介して、端末室57、58内に内燃機関の過給圧が選択的に導入されるようになっている。
すなわち、本実施形態の熱電発電装置10が図示しない過給機を装備した内燃機関と併用される車両において、端末室57、58内にその過給機によって正圧に加圧された過給空気、例えば排気ガス通路12内の排気ガス圧力以上の圧力に加圧された過給空気が導入されることで、排気ガス通路12側から端末室57、58内への排気ガスの漏れが抑制されるようになっている。
具体的には、過給圧導入配管61、62は、上流側で合流するとともに、過給機を装備した内燃機関(過給エンジン)の吸気管に接続されている。また、導入制御弁63は、過給圧導入配管61、62の合流した上流側通路上に配置されたソレノイド弁で構成され、図外の電子制御ユニットからの開閉制御信号に応じて開閉する。そして、この導入制御弁63の開閉により、過給機を装備した内燃機関(過給エンジン)の吸気管から過給圧導入配管61、62を通して、端末室57、58内に過給空気が選択的に導入される。
本実施形態においても、構造や組付けの複雑化を招くことなく、高温熱媒体側の部材であるケース11と低温熱媒体側の部材である熱電発電ユニット13との間に大きな応力や歪が発生するのを有効に抑制して、発電効率や熱回収効率を高めた小型化および高効率化の要求に応え得る熱電発電装置10を提供することができる。
しかも、本実施形態では、排気ガス通路12側から端末室57、58内への排気ガスの漏れが有効に抑制されるので、素子リード線38等の電気配線や内側の筒状伝熱部材32と冷却水配管51、52との接続部分等が、排気ガス成分によって腐食するようなことが防止される。
なお、上述の各実施形態においては、複数の熱電発電ユニット13がそれぞれ円筒状の内側の筒状伝熱部材32および外側の筒状伝熱部材33を有するものとしたが、多角形状その他の非円形断面形状を有するもの、あるいは、扁平管であってもよい。また、熱電発電ユニット13は、真っ直ぐな軸線を有するものに限定されるものではない。
さらに、上述の各実施形態では、熱電発電装置10を内燃機関の排気ガスの持つ排熱を電気エネルギに変換しつつ回収する排熱回収機能を有するものとして、一方の熱媒体通路を排気ガス通路とし、熱電発電ユニットの内方に形成される他方の熱媒体通路をエンジン冷却水を通す冷却媒体通路とした。しかし、熱電発電装置10を内燃機関の排熱回収以外に適用する場合に、熱媒体がエンジンの排気ガスおよび冷却水に限定されないことはいうまでもない。
以上説明したように、本発明は、構造や組付けの複雑化を招くことなく、高温熱媒体側の部材と低温熱媒体側の部材の間に大きな応力や歪が発生するのを有効に抑制して、小型化および高効率化の要求に応え得る熱電発電装置を提供できるものであり、高温側の熱媒体と低温側の熱媒体とを通しつつ両熱媒体の温度差を利用して熱電発電する熱電発電装置全般に有用である。
10…熱電発電装置、11…ケース、11a,11b…第1側板部、11c,11d…第2側板部(摺動支持部)、11f…環状の可撓部、11s…環状取付板、12…排気ガス通路、13…熱電発電ユニット、30…冷却水通路、30a…冷却水入口、30b…冷却水出口、31…冷却水通路(冷却媒体通路)、32…内側の筒状伝熱部材、32a…内周壁面、32b…外周面、33…外側の筒状伝熱部材、33a…内周面、33b…外周壁面、33f,33g…外周面部(摺動面部)、34a,34b…熱電素子、35…熱電素子モジュール、36a,36b…電極、38…素子リード線、41…フィン、51,52…冷却水配管、53…冷却水導入側の冷却水配管、54…冷却水排出側の冷却水配管、55…可撓部、56…耐熱弾性リング(摺動支持部)、57,58…端末室、61,62…過給圧導入配管、63…導入制御弁

Claims (1)

  1. 高温側の熱媒体を通す一方の熱媒体通路を有するケースと、それぞれ内周側に低温側の熱媒体を通す他方の熱媒体通路を形成する筒状の複数の熱電発電ユニットと、を備え、前記熱電発電ユニットが、前記一方の熱媒体通路中に前記高温側の熱媒体の流れ方向に対し略直交するよう前記ケースに支持される熱電発電装置であって、
    前記熱電発電ユニットは、それぞれに、前記他方の熱媒体通路を形成する内側の筒状伝熱部材と、前記内側の筒状伝熱部材を取り囲む外側の筒状伝熱部材と、前記内側の筒状伝熱部材および前記外側の筒状伝熱部材の間に介装された複数の熱電素子を有する熱電素子モジュールとを含んで構成され、
    前記熱電発電ユニットのそれぞれの前記内側の筒状伝熱部材および前記ケースのうち少なくとも一方側の部材に、前記ケースに対する前記内側の筒状伝熱部材の伸縮を弾性変形により吸収する可撓部が設けられるとともに、
    前記ケースには、前記熱電発電ユニットのそれぞれの前記外側の筒状伝熱部材の少なくとも一方側の端部を軸方向に摺動可能に支持する複数の摺動支持部が設けられており
    前記ケースは、前記それぞれの内側の筒状伝熱部材に対し前記摺動支持部より前記熱電発電ユニットの外方側で気密的に結合された外側板部と、前記複数の摺動支持部を介して前記それぞれの前記外側の筒状伝熱部材を支持する内側板部とを有し、前記外側板部および前記内側板部の間に、前記複数の摺動部の摺動隙間に通じる端末室が形成されていることを特徴とする熱電発電装置。
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