以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび情報処理システムの実施の形態を詳細に説明する。
本実施の形態の情報処理装置は、印刷制御装置が保持する記録媒体である1以上の用紙ごとに、それぞれが当該用紙の属性を示す複数の属性情報が対応付けられた1以上の第1情報(以下、第1情報を「メディアカタログ情報」という。)を予め取得して第1記憶部に格納する。そして、情報処理装置は、1以上のメディアカタログ情報の中から使用するメディアカタログ情報を特定するための1以上のメディアカタログ情報と1対1に対応付けられ、対応付けられたメディアカタログ情報に含まれる複数の属性情報のうちの一部の属性情報を含む第2情報(以下、第2情報を「ファイルパス」という。)を第2記憶部に格納する。情報処理装置は、印刷実行時に第2記憶部に格納されたファイルパスのうち、印刷設定情報に含まれる属性情報と一致する属性情報を含むファイルパスを特定し、その特定したファイルパスを使用して第1記憶部からメディアカタログ情報を取得する。そして、情報処理装置は、第2記憶部に格納した印刷設定情報と、メディアカタログ情報とを用いて詳細な印刷条件を記載したジョブチケット設定データを生成して印刷制御装置に送信する。印刷制御装置は、ジョブチケット設定データを解釈してジョブチケット設定データに記載された用紙の属性情報から印刷で使用する用紙を決定する。これにより、印刷実行時にネットワークの不具合などで情報処理装置のプリンタドライバ側がコントローラ側のメディアカタログ情報を取得できない場合でも、印刷制御装置のコントローラ側で予め設定しているメディアカタログ情報を使用することができる。
以下では、本実施の形態の情報処理装置を、情報処理装置と印刷制御装置とで構成された情報処理システムの一部の装置として実現する例を説明する。本実施の形態の情報処理装置が適用可能なシステムは、このような情報処理システムに限られるものではない。
図1は、本実施の形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。本実施の形態の情報処理システム100は、図1に示すように、複数の情報処理装置10A〜10Cと、印刷制御装置(以下、印刷制御装置を「DFE(Digital Front End)」とも表記する。)30とを備えている。以下、複数の情報処理装置10A〜10Cを区別する必要がない場合は、情報処理装置10と表記する。なお、本実施の形態の情報処理装置10は3台の例で説明するが情報処理装置10の台数はこれに限られるものではない。
また、本実施の形態の情報処理システム100を適用した印刷システムを構成する場合は、プリンタ装置40を含む。プリンタ装置40としては、画像形成機能を有していればよく、コピー機、複写機、FAX装置などその呼称は問われない。また、プリンタ装置40は、電子写真方式の画像形成機能またはインクジェット方式の画像形成機能のどちらの機能を有していてもよい。
複数の情報処理装置10A〜10Cと、印刷制御装置30とは、例えば、互いに通信可能にネットワーク50で接続されている。ネットワーク50は、例えば、インターネットやイントラネット等のネットワークである。また、印刷システムを構成する場合は、プリンタ装置40がネットワーク50に接続される。
情報処理装置10は、印刷制御装置30が保持する記録媒体である1以上の用紙ごとに、それぞれが当該用紙の属性を示す複数の属性情報が対応付けられた1以上のメディアカタログ情報を予め取得して第1記憶部204(図3参照)に格納する。また、情報処理装置10は、1以上のメディアカタログ情報の中から使用するメディアカタログ情報を特定するための1以上のメディアカタログ情報と1対1に対応付けられ、対応付けられたメディアカタログ情報に含まれる複数の属性情報のうちの一部の属性情報を含むファイルパスと、メディアカタログ情報を使用するための必要最低限の用紙の属性情報を含む1以上のミニマム情報とを第2記憶部205(図3参照)に格納する。これにより、情報処理装置10は、印刷実行時にネットワークの不具合などでプリンタドライバ24(図3参照)が印刷制御装置30のコントローラ側からメディアカタログ情報を取得できない場合でも、情報処理装置10の第1記憶部204に格納したメディアカタログ情報を使用することができる。よって、情報処理装置10は、印刷制御装置30のコントローラ側で予め設定しているメディアカタログ情報を使用することができる。
情報処理装置10は、ユーザの操作を受け付けて、原稿作成部22(図3参照)が、例えば、文書作成ソフトなどのアプリケーション26(図2参照)を用いてプリンタドライバ24等を利用して印刷ジョブを要求する。情報処理装置10は、プリンタドライバ24の設定取得部202(図3参照)で原稿データを印刷する印刷対象となる用紙の属性情報を含む印刷設定情報を取得し、印刷設定情報を第2記憶部205に格納する。情報処理装置10は、第2記憶部205に格納されたファイルパスのうち、印刷設定情報に含まれる属性情報と一致する属性情報を含むファイルパスを特定し、その特定したファイルパスを使用して第1記憶部204からメディアカタログ情報を取得する。そして、情報処理装置10は、第2記憶部205に格納した印刷設定情報と、取得したメディアカタログ情報とを用いて詳細な印刷条件を記載したジョブチケット設定データを生成する。ここで、情報処理装置10は、特定したファイルパスを使用して第1記憶部204からメディアカタログ情報が取得できない場合は、第2記憶部205に格納されたミニマム情報のうち、印刷設定情報に含まれる属性情報と一致する必要最低限の用紙の属性情報を含んだミニマム情報を特定する。そして、情報処理装置10は、その特定したミニマム情報を含む詳細な印刷条件を記載したジョブチケット設定データを生成する。情報処理装置10は、原稿作成部22で指定された原稿データ201を取得して印刷データ(PDLデータ)を生成する。そして、情報処理装置10は、生成した印刷データ(PDLデータ)、ジョブチケット設定データを印刷制御装置30に送信する。
印刷制御装置30は、受信したジョブチケット設定データを解釈し、ジョブチケット設定データに記載された用紙の属性情報から印刷で使用する用紙を決定する。ここで、印刷制御装置30は、解釈したジョブチケット設定データの情報に印刷で使用する用紙の属性情報が含まれていない場合は、ミニマム情報を用いて第1情報保持部(以下、第1情報保持部を「メディアカタログ情報保持部」という。)33(図7参照)が記憶するメディアカタログ情報を検索する。そして、印刷制御装置30は、ミニマム情報の全てが一致したメディアカタログ情報から印刷で使用する用紙を決定する。印刷制御装置30は、印刷データと、決定した印刷で使用する用紙と、解釈したジョブチケット設定データの情報である詳細な印刷条件とに基づいて描画データを生成してプリンタ装置40に送信し、印刷を実行させる。
次に、本実施の形態の情報処理装置10について説明する。図2は、本実施の形態に係る情報処理装置のハードウエアの構成例を示す図である。本実施の形態の情報処理装置10は、図2に示すように、CPU11と、ROM12と、RAM13と、外部I/F14と、通信部15と、入力部16と、表示制御部17と、記憶装置18と、バスライン19とを備えている。
CPU(Central Processing Unit)11は、情報処理装置10全体の動作を制御する。CPU11は、例えば、プリンタドライバ24およびアプリケーション26を記憶装置18から読み出して、RAM13を作業メモリにして実行する。ROM(Read Only Memory)12は、情報処理装置10用プログラムを記憶する。RAM(Random Access Memory)13は、CPU11のワークエリアとして使用される。
外部I/F14は、例えば、USBケーブル等のケーブルや、可搬型の記憶媒体21を装着するインタフェースである。通信部15は、ネットワーク50を利用してデータを送受信する。通信部15は、例えば、CPU11からの指示により印刷制御装置30に対して印刷データなどのパケットデータを送信する。
入力部16は、例えば、キーボード、マウスなど、ユーザの様々な操作指示を受け付けるユーザインターフェイスである。例えば、タッチパネルや音声入力装置を入力部16とすることもできる。表示制御部17は、例えば、アプリケーション26が指示する画面情報に基づき所定の解像度や色数等でディスプレイ20の描画を制御する。ディスプレイ20は、例えば、液晶や有機ELなどのFPD(Flat Panel Display)である。
記憶装置18は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの不揮発メモリであり、例えば、プリンタドライバ24およびアプリケーション26を記憶している。
バスライン19は、上記の各構成要素を図2に示されているように電気的に接続する。バスライン19は、例えば、アドレスバスやデータバス等である。
なお、記憶媒体21は、情報処理装置10に対して着脱自在な構成となっている。また、記憶媒体21は、CPU11の制御の下でデータの読み出しまたは書き込みを行う不揮発性メモリであれば、USBメモリ、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等を用いてもよい。また、プリンタドライバ24およびアプリケーション26は、記憶媒体21に記録された状態、またはサーバ(図2では図示せず)からダウンロードされる態様で配布されるようにしてもよい。
また、上記の情報処理装置10用プログラムは、インストール可能な形式、または実行可能な形式のファイルで、上記記憶媒体21等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。
図3は、本実施の形態に係る情報処理装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。本実施の形態の情報処理装置10は、図3に示すように、原稿作成部22と、ワークフローソフトウエア23と、プリンタドライバ24と、通信部25とを備えている。
原稿作成部22は、例えば、文書作成を行うワードプロセッサ、表計算を行う表計算アプリケーション、データベースアプリケーション、図形作成アプリケーション等の各種アプリケーション26を実行させて原稿データを作成する。各種アプリケーション26は、印刷すべき文書を編集したり管理したりするためのプログラムである。ユーザは、各種アプリケーション26を用いて、例えば、作成結果の原稿データ201や他の情報処理装置10A〜10C等から受信した原稿データなどの印刷要求を行うことができる。
ワークフローソフトウエア23は、情報処理装置10におけるワークフローを制御するソフトウェアであり、印刷要求のあった原稿データに対するフロー設定を行う。ワークフローは、例えば、印刷作業、編集作業として面付けやステープル指示といった後工程処理など、複数の工程を制御する。
プリンタドライバ24は、設定取得部202と、情報取得部203と、第1記憶部204と、第2記憶部205と、描画部206と、ジョブ管理部207と、ジョブチケット生成部208とを備えている。プリンタドライバ24は、印刷制御装置30およびプリンタ装置40を制御するためのモジュールであり、印刷制御装置30およびプリンタ装置40の機種に合わせて用意される印刷制御手段である。
一般的にプリンタドライバ24は、印刷実行時に用紙の属性情報(以下、用紙情報ともいう。)やエンジン調整情報の設定を印刷制御装置30またはプリンタ装置40のコントローラから取得するが、多数の情報を取得することになるため、設定情報も膨大となる。そこで、本実施の形態では、情報処理装置10は、印刷設定情報に基づき、印刷実行時に予め第1記憶部204に格納したメディアカタログ情報の中から使用する用紙のメディアカタログ情報のみを取得する。
設定取得部202は、原稿作成部22によって印刷要求が発行されると、印刷設定情報画面を情報処理装置10のディスプレイ20に表示させて、ユーザによる印刷設定(印刷条件の設定)を可能とするUI(ユーザインターフェイス)でもある。印刷設定情報は、原稿データを印刷する印刷対象となる用紙の属性情報を含む印刷条件を含んでいる。なお、印刷条件を、以下、印刷設定情報または単に印刷設定ともいう。設定取得部202は、印刷設定情報画面によって印刷設定が行われると、用紙の属性情報を含む印刷設定情報を取得して第2記憶部205に格納する。また、設定取得部202は、取得した印刷設定情報を描画部206およびジョブチケット生成部208に受け渡す。
ここで、設定取得部202において印刷設定情報を設定入力する方法について説明する。図4は、情報処理装置のディスプレイに表示させる印刷設定情報画面の一例を説明する図である。ユーザは、図4に示すように、プリンタドライバ上で用紙詳細画面300を開く。次に、ユーザが選択方法で用紙リスト301を選択すると用紙詳細リスト302が表示される。ユーザは、表示された用紙詳細リスト302の用紙詳細情報(用紙名、サイズなど)を確認して使用するメディアカタログ(用紙)を選択する。用紙詳細リスト302は、メディアカタログ情報のメディアカタログリストから取得することができる。図4においては、メディアカタログ303「A4 LEF engine(A4、普通紙)」が選択されたことを示している。そして、ユーザは、OKボタン304を押すことで使用するメディアカタログ(用紙)を決定することができる。ユーザは、上記の操作により設定取得部202で用の属性紙情報を含む印刷設定情報を設定することができる。
また、情報処理装置10は、ユーザが用紙詳細リスト302画面で更新ボタン305を押すことにより、コントローラ側が保持する最新のメディアカタログ情報を取得することができる。本実施の形態において、コントローラ側が保持するメディアカタログ情報とは、印刷制御装置30が保持するメディアカタログ情報のことをいう。
また、本実施の形態において、メディアカタログとは用紙を示し、メディアカタログ名称とはメディアカタログ名または用紙名を示し、メディアカタログ情報とは用紙属性情報やエンジン調整情報などを示す。また、メディアカタログリストとはメディアカタログ情報を、例えば、メディアカタログ名称毎にリスト化したものを示す。
図3に戻り、情報取得部203は、メディアカタログ情報の取得指示を設定取得部202から受け付けて印刷制御装置30が保持するメディアカタログ情報の取得要求を印刷制御装置30に送信する。情報取得部203は、印刷制御装置30から受信した全てのメディアカタログ情報を取得して、第1記憶部204に保存する。その後、情報取得部203は、取得した全てのメディアカタログ情報の中から使用するメディアカタログ情報を特定するための1以上のメディアカタログ情報と1対1に対応付けられ、対応付けられたメディアカタログ情報に含まれる複数の属性情報のうちの1部の属性情報を含むファイルパスと、メディアカタログ情報を使用するための必要最低限の用紙の属性情報を含んだ1以上のミニマム情報とを第2記憶部205に格納する。
第1記憶部204は、印刷制御装置30が保持する記録媒体である1以上の用紙ごとに、それぞれが当該用紙の属性を示す複数の属性情報が対応付けられた1以上のメディアカタログ情報を格納する。ここで、メディアカタログ情報とは、例えば、メディアカタログ名称(用紙名)、用紙サイズ、用紙種類、用紙重さ、用紙色、給紙トレイ番号などの用紙の属性情報やエンジン調整情報などである。メディアカタログ情報は、1つの用紙について、複数の属性(用紙サイズや用紙種類など)が対応付けられている。なお、メディアカタログ情報およびミニマム情報の詳細については後述する。
第2記憶部205は、ユーザが設定取得部202で設定した印刷に用いる印刷設定情報をデータテーブルとして格納する。また、第2記憶部205は、全てのメディアカタログ情報の中から使用するメディアカタログ情報を特定するための1以上のメディアカタログ情報と1対1に対応付けられ、対応付けられたメディアカタログ情報に含まれる複数の属性情報のうちの1部の属性情報を含むファイルパスと、メディアカタログ情報を使用するための必要最低限の用紙の属性情報を含んだ1以上のミニマム情報とを格納する。第2記憶部205の情報は、原稿作成部22から文書の印刷が指示された場合、印刷すべき文書の原稿データと共に描画部206とジョブチケット生成部208とに受け渡される。なお、第2記憶部205は、例えば、一般にDEVMODEといわれる印刷対象の用紙の属性情報を含む印刷条件などが格納されるものである。
ここで、ファイルパスとして、例えば、印刷設定情報の用紙の属性情報の1つであるメディアカタログ名称をファイルパスと仮定する。この場合、情報処理装置10は、ユーザが設定した印刷設定情報の用紙の属性情報(メディアカタログ名称)に基づいて第2記憶部に格納した1以上のファイルパスの中から1つのファイルパス(メディアカタログ名称)を特定する。そして、情報処理装置10は、そのファイルパス(メディアカタログ名称)を用いて第1記憶部から使用するメディアカタログ情報を取得することができる。なお、ファイルパスは、メディアカタログ名称に限ることはなく、例えば、用紙サイズ、用紙種類、用紙重さ、給紙トレイ番号などメディアカタログを特定できる用紙の属性情報が含まれているものであればよい。また、ファイルパスは、例えば、メディアカタログ名称、用紙サイズ、用紙種類、用紙重さ、給紙トレイ番号などの用紙の属性情報(用紙属性情報)を任意に組み合わせたものを用いることができる。
また、ミニマム情報として、例えば、用紙の属性情報の中からメディアカタログ名称、用紙サイズ、用紙種類、用紙重さの4つを設定する。この場合、情報処理装置10は、ユーザが設定した印刷設定情報の用紙の属性情報に基づいて第2記憶部205に格納したメディアカタログ情報を使用するための必要最低限の用紙の属性情報を含んだ1以上のミニマム情報の中から上記の4つの用紙の属性情報が一致する1つのミニマム情報を特定することができる。なお、ミニマム情報は、上記の4つの用紙の属性情報に限ることはなく、例えば、メディアカタログ名称、用紙サイズ、用紙種類、用紙重さ、給紙トレイ番号などの用紙の属性情報を任意に組み合わせることができる。また、ミニマム情報は、メディアカタログを特定できる用紙の属性情報(用紙属性情報)が含まれているものであれば任意に設定することができる。
通常、原稿作成部22によって印刷要求があった場合、印刷で使用できる設定情報領域は第2記憶部205の情報のみである。本実施の形態では、情報処理装置10は、印刷実行時に印刷設定情報の用紙の属性情報に基づいて第2記憶部205に格納されたファイルパスのうち、印刷設定情報に含まれる用紙の属性情報と一致する属性情報を含むファイルパスを特定する。そして、情報処理装置10は、その特定したファイルパスを使用して第1記憶部204からメディアカタログ情報が取得できる場合は特定したファイルパスを使用する。また、情報処理装置10は、上記の特定したファイルパスが使用できない場合は、印刷設定情報の用紙の属性情報に基づいて第2記憶部205に格納したメディアカタログ情報を使用するための必要最低限の用紙の属性情報を含んだ1以上のミニマム情報の中から上述したように印刷設定情報に含まれる用紙の属性情報と一致する前記必要最低限の用紙の属性情報を含んだミニマム情報を特定し、その特定したミニマム情報を使用する。
よって、本実施の形態では、第2記憶部205には、設定取得部202から取得した用紙の属性情報を含む印刷設定情報、1以上のファイルパス、1以上のミニマム情報という最小限必要な情報を格納する。なお、第2記憶部205に格納する情報はこれらに限ることはなく、任意に設定することができる。
描画部206は、原稿作成部22から印刷要求の発行された原稿データを取得して、第2記憶部205を参照して、該原稿データをプリンタ装置が処理可能な印刷データに変換する。印刷データは、例えば、PDL(Page Description Language)データなどである。
ジョブ管理部207は、描画部206で変換した印刷データと、ジョブチケット生成部208で生成したジョブチケット設定データとを印刷要求ジョブとして通信部25に受け渡す。
ジョブチケット生成部208は、印刷要求の発行された原稿データに対する印刷条件を含んだ印刷用のジョブチケット設定データを生成してジョブ管理部207に受け渡す。ジョブチケット設定データは、印刷用のデジタル設定指示書である。印刷用のデジタル設定指示書として、例えば、CIP4(The International Cooperation for the Integration of Processes in Prepress, Pressand Postpress Organization:プリプレス・プレス・ポストプレスの工程統合管理のための国際標準化団体)が定めるジョブ定義フォーマットであるJDF(Job Definition Format)がある。
ジョブチケット設定データは、印刷時の設計指示書と呼ばれる。この設計指示書には、ページの配置指定や色情報の指定等の前印刷工程、実際に印刷を行う印刷工程、印刷した後に綴じたり、裁断する後処理工程等の印刷に関する詳細な情報を記述することができる。
JDFで記述された印刷条件には、例えば、印刷するデータは何か、そのデータがどこに存在するのか、どのような処理を行うのかなどを特定するための情報が含まれている。ジョブチケット生成部208は、このような印刷条件を含んだジョブチケット設定データを生成する。また、後述する印刷制御装置30のジョブチケット解釈部32では、ジョブチケット設定データを解釈することで、印刷要求の発行された原稿データに対する印刷条件を特定することができる。
ジョブチケット生成部208は、印刷実行時に印刷設定情報の用紙の属性情報に基づいて第2記憶部205に格納されたファイルパスのうち、印刷設定情報に含まれる用紙の属性情報と一致する属性情報を含むファイルパスを特定し、その特定したファイルパスを使用して第1記憶部204からメディアカタログ情報を取得する。そして、ジョブチケット生成部208は、第2記憶部205に格納した印刷設定情報と、取得したメディアカタログ情報とを用いて用紙の属性情報を含む詳細な印刷条件を記載したジョブチケット設定データを生成する。
ジョブチケット生成部208は、具体的には、印刷実行時に設定取得部202から受け渡された印刷設定情報の用紙の属性情報に基づいて第2記憶部205に格納されたファイルパスのうち、印刷設定情報に含まれる用紙の属性情報と一致する属性情報を含むファイルパスを特定する。そして、ジョブチケット生成部208は、その特定したファイルパスを使用して第1記憶部204から取得したメディアカタログ情報と印刷設定情報とを用いて用紙の属性情報を含む詳細な印刷条件を記載したJDF形式のジョブチケット設定データを生成する。なお、ジョブチケット設定データはJDF形式に限ることはなく、任意の形式で生成することができる。
また、ジョブチケット生成部208は、印刷設定情報の用紙の属性情報に基づいて上記の特定したファイルパスを使用して第1記憶部204からメディアカタログ情報が取得できない場合は、第2記憶部に格納されたミニマム情報のうち、印刷設定情報に含まれる用紙の属性情報と一致する必要最低限の用紙の属性情報を含んだミニマム情報を特定し、その特定したミニマム情報を含む詳細な印刷条件を記載したジョブチケット設定データを生成する。
また、ジョブチケット生成部208は、原稿作成部22による印刷要求ジョブがジョブ内で複数の用紙を使用する場合であって、複数の用紙に対するそれぞれのミニマム情報が異なる場合には、それぞれのジョブチケット設定データを生成する。また、複数の用紙に対するそれぞれのミニマム情報が一致する場合には、その一致したミニマム情報を含んだジョブチケット設定データを共通のジョブチケット設定データとして生成する。これにより、印刷ジョブ内で複数の用紙を使用する場合でも詳細な印刷条件を記載したジョブチケット設定データを生成することができる。
通信部25は、ジョブ管理部207から受け渡された印刷要求ジョブをネットワーク50を介して印刷制御装置30に送信する。
次に、図5、6を参照してメディアカタログ情報の詳細について説明する。図5は、メディアカタログ情報の一例を説明する図である。図6は、メディアカタログ情報のミニマム情報の一例を説明する図である。メディアカタログ情報は、図5に示すように、例えば、メディアカタログ名称(用紙名)401、用紙サイズ402、用紙種類403、用紙重さ404、用紙色405、給紙トレイ番号406などの用紙の属性情報(用紙属性情報)やエンジン調整情報(図5には図示せず)などである。メディアカタログ情報は、1つの用紙について、複数の属性情報(用紙サイズ402や用紙種類403など)が対応付けられている。この属性情報は、例えば、1つの用紙について40個以上にもなる。また、メディアカタログ情報を判別するため、例えば、メディアカタログ名称(用紙名)401には、全て異なる名称が付けられている。
本実施の形態では、第1記憶部204に格納されたメディアカタログ情報を取得するためのファイルパスとして、例えば、用紙の属性情報の中からメディアカタログ名称(用紙名)401を用いることができる。また、本実施の形態では、メディアカタログ情報を使用するための必要最低限の用紙の属性情報を含むミニマム情報として、例えば、用紙の属性情報の中からメディアカタログ名称401、用紙サイズ402、用紙種類403、用紙重さ404および給紙トレイ情報(給紙トレイ番号)406を任意に組み合わせて用いることができる。
本実施の形態の情報処理装置10の第1記憶部204には、1以上のメディアカタログ情報が、例えば、図5に示すようなメディアカタログリスト411〜414として格納されている。ユーザは、メディアカタログリスト411〜414の中から自分が使用したいメディアカタログ名称(用紙名)401を選択することによって、簡易に使用したい用紙に対して最適なエンジンパラメータを決定することができる。
本実施の形態の印刷制御装置30は、図6に示すように、メディアカタログ情報保持部(第1情報保持部)33に、図5で示したメディアカタログ情報を、例えば、メディアカタログ名称(Media A〜Media Z)401毎にメディアカタログリスト411〜414として保持している。メディアカタログリスト411(Media A)は、メディアカタログ情報として、例えば、Property 1〜Property Nまでの情報が記載されており、この全てのメディアカタログ情報を含むものをマキシマム情報という。本実施の形態の情報処理装置10の第1記憶部204には、例えば、Media A〜Media Zについて各Property 1〜Property Nまでのマキシマム情報が格納される。
また、メディアカタログ情報を使用するための必要最低限の用紙の属性情報であるミニマム情報として、例えば、Media A、Property 1、Property 2、Property 3、Property 5という5個の用紙の属性情報を設定する。この5個の用紙の属性情報を用いることで、メディアカタログ情報を特定できるものとする。本実施の形態の情報処理装置10の第2記憶部205には、例えば、Media A〜Media Zに対して、それぞれProperty 1、Property 2、Property 3、Property 5という4個の情報が格納される。すなわち、メディアカタログ名称(Media A〜Media Z)を含んで5個の用紙の属性情報がミニマム情報としてそれぞれ格納される。
情報処理装置10は、ユーザが設定した印刷設定情報に基づいて、1以上のミニマム情報の中から、例えば、上記の5個の用紙の属性情報(例えば、Media A、Property 1、Property 2、Property 3、Property 5)が一致する1つのミニマム情報を特定することができる。
このように、本実施の形態の情報処理装置10は、印刷制御装置30のメディアカタログ情報保持部33が保持するメディアカタログ情報を取得して、ミニマム情報を第2記憶部205に格納し、マキシマム情報を第1記憶部204に格納する。これにより、記憶領域制限のある第2記憶部205には、データ容量の少ないメディアカタログ情報を格納することができる。また、メディアカタログ情報を取得するためのファイルパスを、例えば、ミニマム情報に含まれるメディアカタログ名称であるMedia A〜Zの何れかに設定すれば、第2記憶部205には、データ容量の少ないファイルパスを同時に格納することができる。
本実施の形態の情報処理装置10は、予め印刷制御装置30が保持するメディアカタログ情報を取得して、メディアカタログリストとして格納した第1記憶部204を有する。情報処理装置10は、印刷実行時に印刷設定情報の用紙の属性情報に基づき第2記憶部205に格納されたファイルパスのうち、印刷設定情報に含まれる用紙の属性情報と一致する属性情報を含むファイルパスを特定する。そして、情報処理装置10は、その特定したファイルパスを使用して第1記憶部204に格納されたメディアカタログ情報を取得する。これにより、本実施の形態の情報処理装置10は、例えば、ネットワーク50の不具合などで印刷実行時に情報処理装置10のプリンタドライバ側がメディアカタログ情報を取得できない場合であっても、印刷制御装置30のコントローラ側で予め設定しているメディアカタログ情報を使用することができる。
また、本実施の形態の情報処理装置10は、メディアカタログ情報を第1記憶部204に格納し、メディアカタログ情報を取得するための1以上のメディアカタログ情報と1対1に対応付けられ、対応付けられたメディアカタログ情報に含まれる複数の属性情報のうちの1部の属性情報を含むファイルパスを第2記憶部205に格納している。これにより、情報処理装置10は、全てのメディアカタログ情報を第2記憶部205に保持する必要がないため、第2記憶部205が保持するデータ量を少なくすることができ、第2記憶部205の容量オーバーを防止することができる。
また、本実施の形態の情報処理装置10は、メディアカタログ情報を第1記憶部204に格納し、メディアカタログ情報を使用するための必要最低限の用紙の属性情報を含む1以上のミニマム情報を第2記憶部205に格納している。これにより、情報処理装置10は、印刷実行時に印刷設定情報の用紙の属性情報に基づき上述したように特定したファイルパスを使用して第1記憶部204に格納されたメディアカタログ情報を取得できない場合には、第2記憶部205に格納されたミニマム情報のうち、印刷設定情報に含まれる用紙の属性情報と一致する必要最低限の用紙の属性情報を含んだミニマム情報を特定し、その特定したミニマム情報を含む詳細な印刷条件を記載したジョブチケット設定データを生成する。そのため、情報処理装置10は、印刷制御装置30のコントローラ側で予め設定しているメディアカタログ情報を使用することができる。
次に、本実施の形態の印刷制御装置30について説明する。本実施の形態の印刷制御装置30のハードウエア構成例は、図2で示した情報処理装置10と同様の構成で実現することができるため、詳細な説明を省略する。
図7は、本実施の形態に係る印刷制御装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。本実施の形態の印刷制御装置30は、図7に示すように、データ取得部31と、ジョブチケット解釈部32と、メディアカタログ情報保持部33と、描画データ生成部34と、通信部35とを備えている。
データ取得部31は、通信部35を介して印刷データと、ジョブチケット設定データとを情報処理装置10から取得する。データ取得部31は、取得した印刷データを描画データ生成部34に受け渡す。データ取得部31は、取得したジョブチケット設定データをジョブチケット解釈部32に受け渡す。
ジョブチケット解釈部32は、用紙決定部501を有する。ジョブチケット解釈部32は、ジョブチケット設定データを解釈し、用紙の属性情報を含む詳細な印刷条件を取得する。そして、用紙決定部501は、取得した用紙の属性情報から印刷で使用する用紙を決定する。また、ジョブチケット解釈部32は、ジョブチケット設定データを解釈し、ジョブチケット設定データの情報に印刷で使用する用紙の属性情報が含まれていない場合は、ミニマム情報を含む詳細な印刷条件を取得する。そして、用紙決定部501は、取得したミニマム情報を用いてメディアカタログ情報保持部33が保持するメディアカタログ情報を検索して、ミニマム情報の全てが一致したメディアカタログ情報からその用紙を印刷で使用する用紙と決定する。ジョブチケット解釈部32は、用紙決定部501で決定した用紙とジョブチケット設定データを解釈した情報である詳細な印刷条件とを描画データ生成部34に受け渡す。
ここで、ミニマム情報を用いた用紙の決定方法について説明する。図8は、ミニマム情報を用いた用紙決定部の処理の一例を説明する図である。図8に示すように、ミニマム情報601、602には、例えば、メディアカタログ名称(Media A)、用紙サイズ(A4)、用紙種類(普通紙)、用紙重さ(75gsm)の4つが用紙の属性情報として記載されているものとして説明する。
まず、ミニマム情報601を用いてメディアカタログ情報保持部33が保持するメディアカタログ情報を検索する場合について説明する。用紙決定部501は、ミニマム情報601に記載されたMedia A、A4、普通紙、75gsmの4つ全てが一致するメディアカタログ情報保持部33のメディアカタログ情報を検索する。図8において、メディアカタログ情報701〜703の中でミニマム情報601の4つ全てが一致するのはメディアカタログ情報701である。この時、用紙色はミニマム情報の中に含まれないため、全てが一致するという条件からは外れることになる。従って、用紙決定部501は、印刷に使用する用紙をメディアカタログ情報保持部33が保持するメディアカタログ情報の中からメディアカタログ情報701のMedia Aを印刷に使用する用紙と決定する。
次に、ミニマム情報602を用いてメディアカタログ情報保持部33が保持するメディアカタログ情報を検索する場合について説明する。用紙決定部501は、ミニマム情報602に記載されたMedia C、B5、厚紙、75gsmの4つ全てが一致するメディアカタログ情報保持部33のメディアカタログ情報を検索する。図8において、メディアカタログ情報701〜703の中にはミニマム情報602の4つ全てが一致するメディアカタログ情報は存在しない。従って、用紙決定部501は、印刷に使用する用紙をメディアカタログ情報保持部33が保持するメディアカタログ情報701〜703の中から選択して決定することができない。そこで、印刷制御装置30は、用紙決定部501が印刷で使用する用紙を決定できなかった場合には印刷処理を保留する。
図7に戻り、メディアカタログ情報保持部33は、印刷実行時に必要な用紙の属性情報などのメディアカタログ情報を保持する。メディアカタログ情報は、例えば、図5に示したメディアカタログ名称(用紙名)401、用紙サイズ402、用紙種類403、用紙重さ404、用紙色405、給紙トレイ番号406などの用紙の属性情報やエンジン調整情報などである。メディアカタログ情報は、1つの用紙について、複数の属性情報(用紙サイズや用紙種類など)が対応付けられている。なお、メディアカタログ情報の詳細は上述したとおりである。
描画データ生成部34は、印刷データと、用紙決定部501で決定した用紙と、ジョブチケット設定データを解釈した情報である詳細な印刷条件とに基づいて描画データを生成する。描画データ生成部34は、生成した描画データを通信部35へ受け渡す。
通信部35は、情報処理装置10から印刷データと、ジョブチケット設定データとを受信して取得する。そして、通信部35は、取得した印刷データと、ジョブチケット設定データとをデータ取得部31に受け渡す。また、通信部35は、描画データ生成部34から受け取った描画データをプリンタ装置40へ送信して印刷を実行させる。
このように、印刷制御装置30は、ジョブチケット設定データを解釈し、ジョブチケット設定データの情報に印刷で使用する用紙の属性情報が含まれている場合は、用紙の属性情報から印刷で使用する用紙を決定することができる。
また、印刷制御装置30は、ジョブチケット設定データの情報に印刷で使用する用紙の属性情報が含まれていない場合は、ミニマム情報を用いてメディアカタログ情報保持部33が保持するメディアカタログ情報を検索する。これにより、印刷制御装置30は、ミニマム情報の全てが一致したメディアカタログ情報から印刷で使用する用紙を決定することができる。
よって、本実施の形態の印刷制御装置30は、ジョブチケット設定データの情報に印刷で使用する用紙の属性情報が含まれていない場合でも、メディアカタログ情報保持部33が保持するメディアカタログ情報から印刷で使用する用紙を決定することができる。これにより、本実施の形態の印刷制御装置30は、ジョブチケット設定データの情報に印刷で使用する用紙の属性情報が含まれていない場合でも、描画データを生成することができるため、プリンタ装置40に印刷を実行させることができる。
次に、図9、10を参照して、本実施の形態に係る情報処理システム100の各装置における制御動作を説明する。図9は、本実施の形態に係る情報処理装置の制御動作の一例を示すフローチャートである。
情報処理装置10は、設定取得部202からメディアカタログ情報の取得指示を受け付ける(ステップS101)。メディアカタログ情報の取得指示は、ユーザが情報処理装置10の設定取得部202から入力した情報から取得できる。情報処理装置10は、メディアカタログ情報の取得要求を印刷制御装置30に対して送信する(ステップS102)。情報処理装置10は、全てのメディアカタログ情報を印刷制御装置30から取得して、第1記憶部204に格納する(ステップS103)。
次に、情報処理装置10は、取得した全てのメディアカタログ情報の中から使用するメディアカタログ情報を特定するための1以上のメディアカタログ情報と1対1に対応付けられ、対応付けられたメディアカタログ情報に含まれる複数の属性情報のうちの1部の属性情報を含むファイルパスと、所定の用紙の属性情報を含んだ1以上のミニマム情報とを第2記憶部205に格納する(ステップS104)。情報処理装置10は、設定取得部202で受け付けた用紙の属性情報を含む印刷設定情報を取得して第2記憶部205に格納する(ステップS105)。
情報処理装置10は、原稿作成部22から印刷要求を受け付けて第2記憶部205に格納した印刷設定情報の用紙の属性情報に基づいて第2記憶部205に格納されたファイルパスのうち、印刷設定情報に含まれる用紙の属性情報と一致する属性情報を含むファイルパスを特定する。そして、情報処理装置10は、その特定したファイルパスを用いて第1記憶部204にアクセスして、第1記憶部204が保持するメディアカタログ情報の中から使用するメディアカタログ情報を取得する(ステップS106)。
次に、情報処理装置10は、使用するメディアカタログ情報が取得できたか否かを判定する(ステップS107)。メディアカタログ情報が取得できた場合(ステップS107:YES)、情報処理装置10は、第2記憶部205の印刷設定情報と取得したメディアカタログ情報とを用いてジョブチケット生成データを生成する(ステップS108)。次に、ステップS110に移行する。
メディアカタログ情報が取得できなかった場合(ステップS107:NO)、情報処理装置10は、第2記憶部205の印刷設定情報と所定の用紙の属性情報を含んだミニマム情報とを用いてジョブチケット生成データを生成する(ステップS109)。次に、ステップS110に移行する。
次に、情報処理装置10は、原稿作成部22で印刷に指定された原稿データを取得して印刷データ(PDLデータ)を生成する(ステップS110)。情報処理装置10は、生成した印刷データ(PDLデータ)とジョブチケット設定データとを通信部25を介して印刷制御装置30に送信して処理を終了する。
なお、ステップS107、ステップS109の処理を実行しないで、ステップS106、ステップS108、ステップS110、ステップS111の処理を実行して終了してもよい。
また、ステップS106、ステップS107、ステップS108の処理を実行しないで、ステップS105、ステップS109、ステップS110、ステップS111の処理を実行して終了してもよい。
図10は、本実施の形態に係る印刷制御装置の制御動作の一例を示すフローチャートである。
印刷制御装置30は、情報処理装置10からメディアカタログ情報の送信指示を受け付ける(ステップS201)。印刷制御装置30は、メディアカタログ情報保持部33に保持している全てのメディアカタログ情報のデータを情報処理装置10に送信する(ステップS202)。
次に、印刷制御装置30は、印刷データ(PDLデータ)、ジョブチケット設定データを情報処理装置10から取得する(ステップS203)。印刷制御装置30は、ジョブチケット設定データを解釈する(ステップS204)。
次に、印刷制御装置30は、解釈したジョブチケット設定データの情報に印刷で使用する用紙の属性情報が含まれているか否かを判定する(ステップS205)。印刷で使用する用紙の属性情報が含まれている場合(ステップS205:YES)、印刷制御装置30は、使用する用紙の属性情報に記載された用紙を、使用する用紙に決定する(ステップS207)。次に、ステップS211に移行して処理を継続する。印刷で使用する用紙の属性情報が含まれていない場合(ステップS205:NO)、印刷制御装置30は、ジョブチケット設定データに含まれているミニマム情報を用いて、メディアカタログ情報保持部33が保持するメディアカタログ情報を検索する(ステップS206)。
次に、印刷制御装置30は、検索した結果、ミニマム情報の全てが一致したメディアカタログ情報があるか否かを判定する(ステップS208)。ミニマム情報の全てが一致したメディアカタログ情報がない場合(ステップS208:NO)、印刷制御装置30は、処理を保留(ステップS209)して処理を終了する。ミニマム情報の全てが一致したメディアカタログ情報があった場合(ステップS208:YES)、印刷制御装置30は、ミニマム情報の全てが一致したメディアカタログ情報の用紙を使用する用紙に決定する(ステップS210)。
次に、印刷制御装置30は、取得した印刷データ(PDLデータ)と、解釈したジョブチケット設定データの情報である詳細な印刷条件と、決定した使用する用紙とに基づいて描画データを生成する(ステップS211)。印刷制御装置30は、生成した描画データを通信部35を介してプリンタ装置40に送信して(ステップS212)、印刷を実行させて処理を終了する。
なお、ステップS205、ステップS206、ステップS208、ステップS210の処理を実行しないで、ステップS204、ステップS207、ステップS211、ステップS212の処理を実行して終了してもよい。
また、ステップS205、ステップS207の処理を実行しないで、ステップS204、ステップS206、ステップS208、ステップS210、ステップS211、ステップS212の処理を実行して終了してもよい。
このように、上述した処理動作を、本実施の形態の情報処理システム100を構成する情報処理装置10と、印刷制御装置30とに協働させて実行させる。これにより、本実施の形態の情報処理装置10は、予め印刷制御装置30が保持するメディアカタログ情報を取得して第1記憶部204に格納する。そのため、情報処理装置10は、印刷実行時に情報処理装置10のプリンタドライバ側がメディアカタログ情報を取得できない場合でも、印刷制御装置30のコントローラ側で予め設定しているメディアカタログ情報を使用することができる。
また、本実施の形態の情報処理装置10は、印刷実行時に印刷設定情報の用紙の属性情報に基づいて第2記憶部205に格納されたファイルパスのうち、印刷設定情報に含まれる用紙の属性情報と一致する属性情報を含むファイルパスを特定する。そして、情報処理装置10は、その特定したファイルパスを使用して情報処理装置10の第1記憶部204に格納されたメディアカタログ情報を取得する。これにより、本実施の形態の情報処理装置10は、例えば、ネットワーク50の不具合などで印刷実行時に情報処理装置10のプリンタドライバ側がメディアカタログ情報を取得できない場合でも、印刷制御装置30のコントローラ側で予め設定しているメディアカタログ情報を使用することができる。
また、本実施の形態の情報処理装置10は、メディアカタログ情報を使用するための必要最低限の用紙の属性情報を含む1以上のミニマム情報を第2記憶部205に格納している。これにより、本実施の形態の情報処理装置10は、例えば、印刷実行時に1以上のファイルパスの中から1つのファイルパスを特定し、その特定したファイルパスを使用して情報処理装置10の第1記憶部204に格納されたメディアカタログ情報を装置内の通信不具合などで取得できない場合には、印刷設定情報の用紙の属性情報に基づいて第2記憶部205に格納されたミニマム情報のうち、印刷設定情報に含まれる用紙の属性情報と一致する必要最低限の用紙の属性情報を含んだミニマム情報を特定する。そして、情報処理装置10は、その特定したミニマム情報を含む詳細な印刷条件を記載したジョブチケット設定データを生成する。そのため、情報処理装置10は、コントローラ側で予め設定しているメディアカタログ情報を使用することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述の各実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。本発明は、上述の各実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述の各実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。また、以上の各実施の形態および変形例は任意に組み合わせることも可能である。
なお、上述の各実施の形態の情報処理装置10、印刷制御装置30で実行される制御プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、上述の各実施の形態の情報処理装置10、印刷制御装置30で実行される制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の各実施の形態の情報処理装置10、印刷制御装置30で実行される制御プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。