JP6146597B1 - 壁掛け大便器ユニット及び支持部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】大便器の高さを調整可能にした場合にも、洗浄性能を担保しつつ、施工性を向上させた壁掛け大便器ユニット及び支持部材を提供する。【解決手段】床面から浮いた状態で大便器を設置する壁掛け大便器ユニットであって、大便器と、前記大便器に洗浄水を供給するタンクと、前記大便器を支持する便器支持部と、前記タンクを支持するタンク支持部と、を有する支持部材と、を備え、前記便器支持部は、前記床面からの高さを調整可能に前記大便器を支持し、前記タンク支持部は、前記便器支持部に設けられ、前記大便器に連動して前記タンクの高さを変化させ、前記大便器と前記タンクとの間の距離を一定に保つことを特徴とする壁掛け大便器ユニットが提供される。【選択図】図1

Description

本発明の態様は、一般的に、壁掛け大便器ユニット及び支持部材に関する。
大便器を床面から浮かせた状態で支持し、大便器が壁面に取り付けられた外観を呈する壁掛け大便器ユニットがある。壁掛け大便器ユニットは、大便器と、大便器を支持する支持部材と、大便器に洗浄水を供給するタンクと、を備える。支持部材及びタンクは、大便器の取付壁面よりも後方に設けられ、壁面によって隠蔽される。
タンクは、洗浄管を介して大便器と接続される。この際、タンク及び大便器の取付施工誤差や大便器の製造誤差などにより、タンクと大便器との接続が難しくなってしまう場合がある。このため、タンクの上下方向及び前後方向の位置を調整可能にすることが提案されている(例えば、特許文献1)。
支持部材は、強度を確保するため、床スラブなどの建築の基礎部分に固定される。一方、大便器は、床の仕上げ材の上方に設けられる。従って、床の仕上げ厚によって、床の仕上げ面からの大便器の高さ(座面の高さ)が変化してしまう場合がある。このため、支持部材において大便器の高さを調整できるようにすることも提案されている(例えば、特許文献2)。
タンクは、重力を利用して大便器に洗浄水を供給するため、大便器よりも上方に配置される。このため、大便器の高さを調整すると、大便器とタンクとの間の距離が変化し、洗浄性能に影響を与えてしまうことが懸念される。
例えば、大便器とタンクとの間の距離が規定値よりも短くなってしまった場合には、洗浄水の流れる勢いが低くなり、洗浄性能が低下してしまう可能性が生じる。反対に、大便器とタンクとの間の距離が規定値よりも長くなってしまった場合には、洗浄水の流れる勢いが強くなり、洗浄水の一部が大便器の外側に飛び散ってしまう可能性が生じる。例えば、洗浄水が使用者にかかってしまう恐れが生じる。
大便器の高さとタンクの高さとを調整可能にし、大便器の高さに合わせてタンクの高さを調整することも考えられる。しかしながら、このように大便器の高さとタンクの高さとを別々に調整する方法では、施工性が低下してしまう。このため、壁掛け大便器ユニット及びこれに用いられる支持部材では、大便器の高さを調整可能にした場合にも、洗浄性能を担保でき、かつ施工性を向上できるようにすることが望まれる。
特開2015−001081号公報 特開2001−073437号公報
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、大便器の高さを調整可能にした場合にも、洗浄性能を担保しつつ、施工性を向上させた壁掛け大便器ユニット及び支持部材を提供することを目的とする。
第1の発明は、床面から浮いた状態で大便器を設置する壁掛け大便器ユニットであって、大便器と、前記大便器に洗浄水を供給するタンクと、前記大便器を支持する便器支持部と、前記タンクを支持するタンク支持部と、を有する支持部材と、を備え、前記便器支持部は、前後方向を軸とする前記タンク支持部の水平を調整する水平調整機構を有し、前記床面からの高さを調整可能に前記大便器を支持し、前記タンク支持部は、前記便器支持部に設けられ、前記大便器に連動して前記タンクの高さを変化させ、前記大便器と前記タンクとの間の距離を一定に保つことを特徴とする壁掛け大便器ユニットである。
この壁掛け大便器ユニットによれば、大便器とタンクとの間の距離を実質的に一定に保つことができるので、洗浄性能を担保することができる。また、大便器の高さの調整に連動してタンクの高さが変化するので、大便器の高さを調整するだけでよく、大便器の高さとタンクの高さとを別々に調整する場合に比べて、施工性を向上させることができる。従って、大便器の高さを調整可能にした場合にも、洗浄性能を担保しつつ、施工性を向上させることができる。また、タンクの洗浄性能を担保するための調整を容易に行うことができる。
第2の発明は、床面から浮いた状態で大便器を設置する壁掛け大便器ユニットであって、大便器と、前記大便器に洗浄水を供給するタンクと、前記大便器を支持する便器支持部と、前記タンクを支持するタンク支持部と、を有する支持部材と、を備え、前記便器支持部は、前記床面に固定される固定部と、前記固定部に回転可能に設けられたボールネジと、前記ボールネジを介して前記固定部に接続された可動部と、を有し、前記床面からの高さを調整可能に前記大便器を支持し、前記ボールネジは、上下方向に延び、前記可動部は、前記ボールネジの回転に応じて上下方向に移動し、前記便器支持部は、前記可動部において前記大便器を支持し、前記ボールネジの回転にともなう前記可動部の上下方向の移動により、前記大便器の前記床面からの高さを調整可能とし、前記タンク支持部は、前記便器支持部に設けられ、前記可動部に取り付けられることにより、前記大便器に連動して前記タンクの高さを変化させ、前記大便器と前記タンクとの間の距離を一定に保つことを特徴とする壁掛け大便器ユニットである。
この壁掛け大便器ユニットによれば、大便器とタンクとの間の距離を実質的に一定に保つことができるので、洗浄性能を担保することができる。また、大便器の高さの調整に連動してタンクの高さが変化するので、大便器の高さを調整するだけでよく、大便器の高さとタンクの高さとを別々に調整する場合に比べて、施工性を向上させることができる。従って、大便器の高さを調整可能にした場合にも、洗浄性能を担保しつつ、施工性を向上させることができる。また、ボールネジの回転によって大便器及びタンクの高さを容易に調整することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記タンク及び前記支持部材を収納するキャビネットをさらに備えたことを特徴とする壁掛け大便器ユニットである。
この壁掛け大便器ユニットによれば、大便器及びタンクの高さを調整する機構が、キャビネット内に設けられるので、イタズラなどで大便器及びタンクの高さが変えられてしまうことを抑制することができる。
第4の発明は、第1〜第3の発明のいずれか1つにおいて、前記タンクは、洗浄水を貯水するタンク本体と、前記タンク本体に貯水された洗浄水をジェットポンプ作用を利用して前記大便器に供給するジェットポンプ機構と、を有することを特徴とする壁掛け大便器ユニットである。
この壁掛け大便器ユニットによれば、例えば、重力のみを利用して洗浄水を供給するタンクに比べて、貯水する洗浄水の容量を少なくすることができ、タンクを小型化することができる。これにより、例えば、タンクの高さを抑え、キャビネットをコンパクトすることができる。
第5の発明は、床面から浮いた状態で大便器を設置する壁掛け大便器ユニットに用いられる支持部材であって、大便器を支持する便器支持部と、前記大便器に洗浄水を供給するタンクを支持するタンク支持部と、を備え、前記便器支持部は、前後方向を軸とする前記タンク支持部の水平を調整する水平調整機構を有し、前記床面からの高さを調整可能に前記大便器を支持し、前記タンク支持部は、前記便器支持部に設けられ、前記大便器に連動して前記タンクの高さを変化させ、前記大便器と前記タンクとの間の距離を一定に保つことを特徴とする支持部材である。
この支持部材によれば、大便器とタンクとの間の距離を実質的に一定に保つことができるので、洗浄性能を担保することができる。また、大便器の高さの調整に連動してタンクの高さが変化するので、大便器の高さを調整するだけでよく、大便器の高さとタンクの高さとを別々に調整する場合に比べて、施工性を向上させることができる。従って、大便器の高さを調整可能にした場合にも、洗浄性能を担保しつつ、施工性を向上させることができる。また、タンクの洗浄性能を担保するための調整を容易に行うことができる。
第6の発明は、床面から浮いた状態で大便器を設置する壁掛け大便器ユニットに用いられる支持部材であって、大便器を支持する便器支持部と、前記大便器に洗浄水を供給するタンクを支持するタンク支持部と、を備え、前記便器支持部は、前記床面に固定される固定部と、前記固定部に回転可能に設けられたボールネジと、前記ボールネジを介して前記固定部に接続された可動部と、を有し、前記床面からの高さを調整可能に前記大便器を支持し、前記ボールネジは、上下方向に延び、前記可動部は、前記ボールネジの回転に応じて上下方向に移動し、前記便器支持部は、前記可動部において前記大便器を支持し、前記ボールネジの回転にともなう前記可動部の上下方向の移動により、前記大便器の前記床面からの高さを調整可能とし、前記タンク支持部は、前記便器支持部に設けられ、前記可動部に取り付けられることにより、前記大便器に連動して前記タンクの高さを変化させ、前記大便器と前記タンクとの間の距離を一定に保つことを特徴とする支持部材である。
この支持部材によれば、大便器とタンクとの間の距離を実質的に一定に保つことができるので、洗浄性能を担保することができる。また、大便器の高さの調整に連動してタンクの高さが変化するので、大便器の高さを調整するだけでよく、大便器の高さとタンクの高さとを別々に調整する場合に比べて、施工性を向上させることができる。従って、大便器の高さを調整可能にした場合にも、洗浄性能を担保しつつ、施工性を向上させることができる。また、ボールネジの回転によって大便器及びタンクの高さを容易に調整することができる。
本発明の態様によれば、大便器の高さを調整可能にした場合にも、洗浄性能を担保しつつ、施工性を向上させた壁掛け大便器ユニット及び支持部材が提供される。
実施形態に係る壁掛け大便器ユニットを表す斜視図である。 実施形態に係る壁掛け大便器ユニットを表す側面図である。 実施形態に係る支持部材を表す分解斜視図である。 実施形態に係る便器支持部を表す背面図である。 図5(a)及び図5(b)は、実施形態に係る便器支持部及び大便器の一部を表す部分断面図である。 実施形態に係るタンクを表す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係る壁掛け大便器ユニットを表す斜視図である。
図2は、実施形態に係る壁掛け大便器ユニットを表す側面図である。
図1及び図2に表したように、壁掛け大便器ユニット10は、大便器12と、タンク14と、支持部材16と、キャビネット18と、を備える。壁掛け大便器ユニット10は、トイレ空間の床面FSから浮いた状態で大便器12を設置する。壁掛け大便器ユニット10は、例えば、大便器12が壁面WSに取り付けられた外観を形成する。ここで、床面FSは、例えば、床スラブなど、建築の基礎となる部分の床面である。
大便器12は、上面12aとボウル部12bとを有する。上面12aは、例えば、床面FSと実質的に平行となる平面である。上面12aは、床面FSに対して傾斜していてもよいし、床面FSからの高さが異なる複数の面を有していてもよい。ボウル部12bは、上面12aから下方に凹む凹状である。
大便器12の上には、図示を省略した便座や便蓋などが設けられる。使用者は、大便器12の上に腰掛けた状態で、ボウル部12bに尿や便などを***する。大便器12は、ボウル部12bにおいて使用者の尿や便などの***物を受ける。大便器12は、換言すれば、洋式腰掛便器である。
ボウル部12bは、図示を省略した排水トラップ管路に接続されている。ボウル部12bは、排水トラップ管路や排水ソケットなどを介して排水管に接続され、***物などを排水管に流す。また、ボウル部12b及び排水トラップ管路は、非使用時において所定量の水をボウル部12b内に溜められるように形成されている。
ここで、本願明細書においては、壁面WSに背を向けて大便器12に腰掛けた使用者からみた上方、下方、前方、後方、右側方、及び左側方を、それぞれ「上方」、「下方」、「前方」、「後方」、「右側方」、及び「左側方」とする。
タンク14は、洗浄管20を介して大便器12に接続されている。また、タンク14は、給水管を介して水道管などの給水源に接続される。タンク14は、給水源から供給された水を内部に貯水し、使用者の操作に応じて貯水した水を洗浄水として大便器12に供給する。タンク14は、大便器12よりも上方に配置され、重力を利用して洗浄水を大便器12に供給する。大便器12は、タンク14からの洗浄水の供給により、ボウル部12bの***物などを排水管に流す。
支持部材16は、大便器12を支持する便器支持部30と、タンク14を支持するタンク支持部32と、を有する。便器支持部30は、床面FSからの高さを調整可能に大便器12を支持する。換言すれば、便器支持部30は、大便器12を上下方向に移動可能に支持する。タンク支持部32は、便器支持部30に設けられ、大便器12に連動してタンク14の高さを変化させ、大便器12とタンク14との間の距離を実質的に一定に保つ。
キャビネット18は、タンク14及び支持部材16を収納する。キャビネット18は、タンク14及び支持部材16を覆い隠す。キャビネット18は、換言すれば、ケーシングあるいはライニングである。この例では、大便器12を取り付ける壁面WSが、キャビネット18によって形成される。この例において、壁面WSは、換言すれば、キャビネット18の前面である。
この例において、キャビネット18は、トイレ空間の天井までの高さよりも低い。キャビネット18の高さは、例えば、トイレ空間の高さ(床面FSから天井面までの高さ)と実質的に同じでもよい。
例えば、床面FSから天井面まで連続するパネルによって、大便器12の設置される空間と、タンク14及び支持部材16の設置される空間と、を仕切ってもよい。そして、このパネルの表面を大便器12を取り付ける壁面WSとしてもよい。
図2に表したように、床面FSの上には、床仕上げ材5が設けられる。床仕上げ材5は、例えば、トイレ空間内の床面FSのうちのキャビネット18の外側の領域の略全体に設けられる。すなわち、床仕上げ材5は、トイレ空間内の床面FSのうちの使用者から視認される領域の略全体に設けられる。なお、床仕上げ材5は、キャビネット18内に入り込んでいてもよい。
床仕上げ材5は、弾力を有する場合がある。このため、支持部材16を床仕上げ材5の上に固定してしまうと、例えば、大便器12の支持性能が低下してしまう。例えば、使用者が大便器12に腰掛けた際に、大便器12が傾いてしまう。従って、支持部材16は、床面FSの上に直接固定される。
一方、大便器12は、床仕上げ材5の上方に設けられる。このため、床仕上げ材5の厚さによって、床仕上げ材5の仕上げ面5a(表面)から大便器12の上面12aまでの高さH1(座面の高さ)が変化する。高さH1は、例えば、380mm程度(370mm以上440mm以下)に設定される。
壁掛け大便器ユニット10では、支持部材16の便器支持部30が、床面FS(仕上げ面5a)からの高さを調整可能に大便器12を支持する。従って、床仕上げ材5の厚さに応じて大便器12の高さを調整することにより、床仕上げ材5の仕上げ面5aから大便器12の上面12aまでの高さH1を所定の高さに設定することができる。
また、壁掛け大便器ユニット10では、支持部材16のタンク支持部32が、大便器12に連動してタンク14の高さを変化させ、大便器12とタンク14との間の距離を実質的に一定に保つ。従って、大便器12の高さを調整するだけでよく、大便器12の高さとタンク14の高さとを別々に調整する場合に比べて、施工性を向上させることができる。
このように、本実施形態に係る壁掛け大便器ユニット10では、大便器12の高さを調整可能にした場合にも、洗浄性能を担保しつつ、施工性を向上させることができる。
また、壁掛け大便器ユニット10では、大便器12及びタンク14の高さを調整する機構が、キャビネット18内に設けられるので、イタズラなどで大便器12及びタンク14の高さが変えられてしまうことを抑制することができる。
図3は、実施形態に係る支持部材を表す分解斜視図である。
図3に表したように、支持部材16の便器支持部30は、固定部34と可動部36とを有する。固定部34は、床面FSに固定される。可動部36は、固定部34に上下方向に移動可能に取り付けられる。
固定部34は、一対の支柱41、42と、一対のベースプレート43、44と、押さえ板45〜48と、を有する。各支柱41、42、及び各ベースプレート43、44は、それぞれ線対称な実質的に同じ形状である。
支柱41、42は、上下方向に延びる断面略L字の板状の部材である。支柱41、42は、前板部41a、42aと、側板部41b、42bと、上板部41c、42cと、を有する。側板部41b、42bの下端には、後方に向かって延びる突出部41d、42dが設けられている。前板部41a、42aの下端には、貫通孔41e、42eが設けられている。支柱41、42は、例えば、貫通孔41e、42eを介してネジ止めすることにより、下端を当接させた状態で、ベースプレート43、44に取り付けられる。
また、前板部41a、42aのそれぞれには、2つの長穴41f、41g、42f、42gが設けられている。長穴41f、42fは、上下方向に延びる。長穴41f、42fは、大便器12の取り付けに用いられる。長穴41g、42gは、長穴41f、42fの下方に設けられ、上下方向に延びる。長穴41g、42gは、可動部36の取り付けに用いられる。
上板部41c、42cには、貫通孔41h、42hが設けられている。貫通孔41h、42hは、可動部36の取り付けに用いられる。
押さえ板45〜48は、略L字に折り曲げられた板状である。押さえ板45〜48は、リベット又はネジなどにより、側板部41b、42bの下端の突出部41d、42dに取り付けられている。
押さえ板45〜48には、貫通孔が設けられている。また、ベースプレート43、44には、押さえ板45〜48の各貫通孔と対向する位置に、実質的に同じ形状の貫通孔が設けられている。固定部34は、ベースプレート43、44及び押さえ板45〜48の各貫通孔を介して床面FSに固定される。固定部34は、例えば、各貫通孔にアンカーボルトを挿通することによって、床面FSに固定される。
可動部36は、一対の枠部51、52と、接続部53と、を有する。枠部51、52は、線対称な略同一の形状である。枠部51、52は、上下方向に延びる板状であり、前板部51a、52aと、上板部51b、52bと、側板部51c、52cと、を有する。接続部53は、枠部51、52の下端同士を接続する。これにより、可動部36は、略矩形の枠状に形成される。可動部36の左右方向の幅は、固定部34の各支柱41、42の側板部41b、42bの間の間隔と同程度である。これにより、可動部36は、側板部41b、42bの間に入り込む。
前板部51a、52aには、2つのネジ穴51d、51e、52d、52eが設けられている。ネジ穴51d、52dは、可動部36が側板部41b、42bの間に入り込んだ状態において、長穴41f、42fと対向する。ネジ穴51e、52eは、可動部36が側板部41b、42bの間に入り込んだ状態において、長穴41g、42gと対向する。
上板部51b、52bには、ネジ穴51f、52fが設けられている。ネジ穴51f、52fは、可動部36が側板部41b、42bの間に入り込んだ状態において、貫通孔41h、42hと対向する。
側板部51c、52cは、枠部51、52の上端付近に設けられている。タンク支持部32は、例えば、側板部51c、52cにネジ止めされることにより、可動部36に取り付けられている。このように、タンク支持部32は、可動部36を介して便器支持部30に取り付けられる。タンク支持部32の可動部36への取付方法は、上記に限ることなく、任意の方法でよい。
タンク支持部32は、タンク14を載置するための載置面32aを有する。載置面32aは、便器支持部30に取り付けられた状態において、実質的に水平面である。タンク14は、例えば、載置面32aに載置された状態で下方からネジ止めされることにより、タンク支持部32に支持される。
図4は、実施形態に係る便器支持部を表す背面図である。
図4に表したように、便器支持部30は、一対のボールネジ55、56をさらに有する。ボールネジ55は、支柱41の上板部41cに設けられた貫通孔41hに挿通されることにより、固定部34に回転可能に設けられる。同様に、ボールネジ56は、支柱42の上板部42cに設けられた貫通孔42hに挿通されることにより、固定部34に回転可能に設けられる。
ボールネジ55、56の一端には、周面にネジが設けられた本体部よりも径を大きくした抜け止め部が設けられている。抜け止め部の径は、貫通孔41h、42hの径よりも大きい。ボールネジ55、56は、貫通孔41h、42hに挿通された状態で抜け止め部を上板部41c、42cに係止させる。これにより、ボールネジ55、56は、支柱41、42に回転可能に支持され、上下方向に延びる。ボールネジ55、56は、上板部41c、42cから下方に延びる。
可動部36は、枠部51、52の上板部51b、52bに設けられたネジ穴51f、52fをボールネジ55、56に噛み合わせることにより、ボールネジ55、56を介して固定部34に接続される。これにより、可動部36は、ボールネジ55、56の回転に応じて上下方向に移動する。
図5(a)及び図5(b)は、実施形態に係る便器支持部及び大便器の一部を表す部分断面図である。
図4、図5(a)、及び図5(b)に表したように、可動部36の枠部51、52の前板部51a、52aに設けられたネジ穴51d、52dには、大便器12を支持部材16に取り付けるためのボルト61、62が取り付けられる。ボルト61、62は、前方に向かって延び、可動部36がボールネジ55、56を介して固定部34に接続された状態において、長穴41f、42fに挿通される。また、ボルト61、62は、キャビネット18に設けられた開口に挿通され、キャビネット18の壁面WSよりも前方に突出する。
大便器12の後端には、各ボルト61、62に対応した貫通孔状の一対の取付穴12cが設けられている。大便器12は、例えば、壁面WSの前方から各取付穴12cに各ボルト61、62を挿通し、前方側から各ボルト61、62にナット12dを取り付ける。そして、ナット12dと壁面WSとで大便器12の一部を挟むように、ナット12dを各ボルト61.62に締め込む。これにより、大便器12が、壁面WSに取り付けられたように、支持部材16に支持される。
このように、便器支持部30は、可動部36において大便器12を支持する。従って、便器支持部30では、図5(a)及び図5(b)に表したように、ボールネジ55、56の回転にともなう可動部36の上下方向の移動により、長穴41f、42fの範囲において、大便器12の床面FSからの高さを調整することができる。これにより、床仕上げ材5の厚さによらず、床仕上げ材5の仕上げ面5aから大便器12の上面12aまでの高さH1を実質的に一定に調整することができる。
また、前述のように、タンク支持部32は、可動部36に取り付けられている。これにより、タンク支持部32は、大便器12に連動してタンク14の高さを変化させる。従って、壁掛け大便器ユニット10では、大便器12の高さを調整するだけで、タンク14の高さも調整することができる。大便器12とタンク14との間の距離を実質的に一定に保つことができる。
このように、壁掛け大便器ユニット10では、ボールネジ55、56の回転によって大便器12及びタンク14の高さを容易に調整することができる。大便器12及びタンク14の高さを調整する高さ調整機構は、ボールネジ55、56を用いたものに限ることなく、大便器12及びタンク14の高さを調整可能な任意の構成でよい。
また、便器支持部30では、各ボールネジ55、56のそれぞれの回転具合を調整することにより、前後方向を軸とする可動部36の水平を調整することができる。便器支持部30では、例えば、各ボールネジ55、56のそれぞれの回転により、上板部41cから上板部51bまでの距離、及び上板部42cから上板部52bまでの距離を個別に調整することにより、可動部36の左右方向の傾きを調整することができる。
各ボールネジ55、56によって調整可能な可動部36の傾きの角度は、例えば、基準値に対して±2°程度である。なお、基準値とは、例えば、上板部41cから上板部51bまでの距離と、上板部42cから上板部52bまでの距離と、を実質的に同じにした状態である。
便器支持部30では、このように可動部36の前後方向を軸とする水平を調整することにより、可動部36に取り付けられた大便器12の水平を調整することができる。同様に、可動部36の前後方向を軸とする水平を調整することにより、可動部36に取り付けられたタンク支持部32の水平を調整することもできる。すなわち、タンク14の水平を調整することができる。これにより、タンク14の洗浄性能を担保するための調整を容易に行うことができる。また、この例では、大便器12の水平の調整とタンク14の水平の調整とを同時に行うことができる。これにより、例えば、施工性をより向上させることができる。
この例では、前後方向を軸とするタンク支持部32の水平を調整する水平調整機構が、一対のボールネジ55、56によって構成される。すなわち、この例では、水平調整機構と高さ調整機構とが、一対のボールネジ55、56によって構成される。換言すれば、高さ調整機構が、水平調整機構を兼ねる。水平調整機構は、高さ調整機構とは別に設けてもよい。水平調整機構は、タンク支持部32の水平を調整可能な任意の構成でよい。
便器支持部30では、上記のように高さ及び水平を調整した後、例えば、長穴41g、42g、及びネジ穴51e、52eに対して前方側からネジ63、64を挿通することにより、可動部36を固定部34にネジ止めする。このように、可動部36を固定部34に保持することにより、調整後に大便器12及びタンク14の高さや水平状態が変化してしまうことを抑制することができる。
可動部36の接続部53には、支持部65(図2参照)が設けられる。支持部65は、接続部53の左右方向の略中央に設けられる。支持部65は、接続部53から前方に延び、キャビネット18に設けられた開口を介して、キャビネット18の壁面WSよりも前方に突出する。
支持部65は、図2に表したように、大便器12が支持部材16に支持された状態において、大便器12の後端の下部に当接し、大便器12の下部を支持する。これにより、一対のボルト61、62と、ボルト61、62よりも下方の略中央に配置された支持部65と、によって、大便器12を3点で支持することができる。これにより、例えば、使用者が大便器12に腰掛けた際の大便器12の傾きを抑制することができる。例えば、壁面WSに負荷がかかってしまうことを抑制することができる。支持部65は、1つに限ることなく、接続部53などに複数設けてもよい。
図6は、実施形態に係るタンクを表す説明図である。
図6に表したように、タンク14は、タンク本体100と、給水弁ユニット102と、駆動ユニット104と、ジェットポンプ機構106と、を有する。タンク本体100は、洗浄水を貯水する。給水弁ユニット102は、給水源に接続され、タンク本体100及びジェットポンプ機構106への洗浄水の給水及び止水を切り替える。駆動ユニット104は、使用者の操作に応じて給水弁ユニット102を駆動する。ジェットポンプ機構106は、給水弁ユニット102からの洗浄水の供給により、タンク本体100に貯水された洗浄水をジェットポンプ作用を利用して大便器12に供給する。
給水弁ユニット102には、給水管110及び給水管112が接続されている。給水管110は、給水源に接続される。給水管110は、例えば、フレキシブル管である。これにより、施工性を向上させることができる。また、給水管110には、例えば、一般的なサイズである15Aサイズの給水管を用いることができる。これにより、例えば、ロータンク式のトイレ装置からのリモデルの際に、施工性を向上させることができる。
給水弁ユニット102と一次側の給水管110との間には、給水弁ユニット102に供給される洗浄水を定流量にする定流量弁114が設けられている。また、給水弁ユニット102と二次側の給水管112との間には、真空破壊弁116が設けられている。真空破壊弁116は、外部から空気を吸入することにより、給水管112内が負圧にならないようにする。
給水弁ユニット102は、パイロット式ダイアフラム弁である主弁体120と、この主弁体120が着座する主弁座122と、内部の圧力により主弁体120を主弁座122に対して移動させる圧力室124と、を有する。主弁体120は、主弁座122に着座して止水する止水状態と、主弁座122から離間して給水する給水状態と、を切り替える。
圧力室124は、この圧力室124内の圧力を開放する第1穴124a及び第2穴124bと、第1穴124aを開閉するポペット弁126と、第2穴124bを開閉するパイロット弁128と、を有する。第1穴124aの開口面積は、第2穴124bの開口面積よりも大きい。また、第1穴124aは、第2穴124bよりも上方に設けられる。
ポペット弁126は、駆動ユニット104に接続され、駆動ユニット104に駆動されて第1穴124aを開閉する。パイロット弁128は、給水フロート130に接続されている。給水フロート130は、タンク本体100内の洗浄水の水位にともなって上下動する。パイロット弁128は、この給水フロート130の上下動に応じて第2穴124bを開閉する。
主弁体120には、図示を省略したブリード穴が設けられている。圧力室124は、このブリード穴を介して一次側流路102aと連通している。第1穴124a及び第2穴124bを閉塞すると、圧力室124内の水圧が、ブリード穴を介して一次側流路102aの水圧と同一になる。また、二次側流路102bは、大気開放されている。このため、主弁体120に水圧が作用する面積の方が、一次側流路102aの面積よりも大きくなるため、主弁体120は、主弁座122に押し付けられて閉弁する。これにより、第1穴124a及び第2穴124bを閉塞すると、止水状態となる。
一方、第1穴124a及び第2穴124bを開放すると、圧力室124から洗浄水が流出し、圧力室124内の圧力が低下する。これにより、主弁体120が主弁座122から離れるように移動し、開弁して給水状態となる。
駆動ユニット104は、駆動部140と、伝達機構142と、を有する。駆動部140は、例えば、ギヤモータなどを内蔵し、リモコンなどからの使用者の操作信号の入力に応じて動作する。伝達機構142は、駆動部140に接続され、駆動部140の駆動力をポペット弁126に伝達する。伝達機構142は、例えば、回転駆動軸であり、回転駆動力をポペット弁126に伝達する。ポペット弁126は、駆動部140から供給された駆動力により、第1穴124aを開閉する。このように、駆動ユニット104は、使用者の操作指示に応じて駆動部140を駆動させることにより、第1穴124aの開閉を切り替える。
また、駆動ユニット104は、操作レバー144を有する。操作レバー144は、伝達機構142及び非常用の手動操作ユニット146に接続されている。手動操作ユニット146は、操作部146aと、可動部146bと、連結部146cと、を有する。
操作部146aは、キャビネット18の外側に設けられる。操作部146aは、例えば、使用者による引っ張り操作を可能にするリング状である。可動部146bは、連結部146cを介して操作部146aに接続されている。可動部146bは、使用者による操作部146aの引っ張り操作に応じて可動し、操作レバー144に操作駆動力を伝達する。
このように、手動操作ユニット146は、操作部146aの操作駆動力を連結部146c、可動部146b、及び操作レバー144を介して伝達機構142に伝達することにより、使用者の手動操作に応じてポペット弁126による第1穴124aの開閉を切り替えられるようにする。これにより、例えば、停電などの非常時(駆動部140が作動しない時)においても、タンク14から大便器12に洗浄水を供給することができる。なお、手動操作ユニット146の構成及び使用者の操作態様などは、上記に限ることなく、キャビネット18の外側からポペット弁126の開閉を制御可能な任意の構成及び態様でよい。
ジェットポンプ機構106は、スロート管150と、ジェットノズル152と、流路切替部154と、を有する。スロート管150は、二次側の給水管112の下流側に配置される。ジェットノズル152は、二次側の給水管112の下流側の端部に接続される。ジェットノズル152は、スロート管150に向けて洗浄水を噴射することにより、ジェットポンプ作用を誘発させる。
流路切替部154は、流路切替弁154aと、フロート154bと、を有する。流路切替弁154aは、ジェットノズル152から噴射される洗浄水の進行する方向をスロート管150の内部方向に差し向ける流路と、スロート管150の外部方向に差し向ける流路と、を切り替える。フロート154bは、タンク本体100内に貯水された洗浄水の水位に応じて上下動することにより、流路切替弁154aを作動させる。
スロート管150は、下方から斜め上方に延びる上昇管部150aと、この上昇管部150aの上端付近から下方に延びる下降管部150bと、を有する。スロート管150は、概ね逆V字形状である。スロート管150の上昇管部150aの上流側の端部(入口部)には、吸引口150cが設けられている。吸引口150cは、タンク本体100の下部に位置する。
スロート管150の下降管部150bの出口部は、タンク本体100の底面に設けられた排水口100aに接続されている。排水口100aは、洗浄管20に接続される。これにより、タンク本体100に貯水された洗浄水が、ジェットポンプ機構106を介して大便器12に供給される。
ジェットノズル152は、スロート管150の吸引口150cと対向して配置される。スロート管150の吸引口150c及びジェットノズル152は、例えば、通常の使用状態においてタンク本体100内で常時水没した状態となる。
便器洗浄が開始されると、ジェットポンプ機構106は、ジェットノズル152からスロート管150の吸引口150cに向けて洗浄水を噴射する。このとき、ジェットノズル152に近いスロート管150内の吸引口150cの近傍の空間が負圧となる。この負圧によってジェットポンプ作用(エジェクタ効果)を誘発させることにより、タンク本体100内の近傍の洗浄水がスロート管150に吸引される。ジェットポンプ機構106では、ジェットポンプ作用によって吸引された洗浄水とジェットノズル152から噴出された洗浄水とが一緒になってスロート管150内を流れ、排水口100aを経て、大便器12の導水路(図示せず)に供給される。
なお、本明細書中に記載されている「ジェットポンプ作用」という用語については、ジェットノズル152からスロート管150の吸引口150cに向けて噴射される勢いのある洗浄水の流れ自体が、ポンプ等の他の機械要素に依存することなく、直接的にスロート管150の吸引口150cの近傍等の周囲の洗浄水を引き込むような負圧を形成し、この負圧を利用してスロート管150内に吸い込んだタンク本体100内の洗浄水を大便器12側へ圧送する作用を意味している。
次に、タンク14の動作について説明する。
待機状態のタンク14において、タンク本体100内の洗浄水の水位は、例えば、図6に表すWL1である。この際、給水弁ユニット102において、圧力室124の第1穴124a及び第2穴124bは、いずれも閉じられており、主弁体120は主弁座122上に着座し、止水状態となっている。
使用者は、大便器12の便器洗浄を行う場合、図示を省略したリモコンなどを介して駆動部140に便器洗浄の操作信号を入力する。駆動部140は、操作信号の入力に応じて動作し、伝達機構142を介して駆動力をポペット弁126に伝達する。ポペット弁126は、駆動部140からの駆動力の供給に応じて閉弁状態から開弁状態となり、第1穴124aを開く。
第1穴124aが開くと、給水弁ユニット102の主弁体120が主弁座122から離間して給水状態となる。これにより、外部の給水源から供給された洗浄水が、一次側の給水管110、定流量弁114、給水弁ユニット102、及び二次側の給水管112を経てジェットノズル152に到達し、ジェットノズル152からスロート管150の吸引口150cに向けて洗浄水が噴射される。
スロート管150の吸引口150cからスロート管150内に洗浄水が噴射されると、吸引口150cの付近が負圧となり、タンク本体100内に貯水された洗浄水もスロート管150内に吸引される。そして、給水源から供給された洗浄水とタンク本体100内の洗浄水とが一緒になってスロート管150内を流れ、大便器12に供給される。これにより、大便器12の便器洗浄が開始される。
給水弁ユニット102から二次側の給水管112への洗浄水の供給が開始された直後においては、タンク本体100内の洗浄水の水位が、水位WL1の近くであり、流路切替部154のフロート154bは、上昇した状態である。従って、流路切替弁154aは下降し、ジェットノズル152の前方側を開放している状態となる。これにより、ジェットノズル152から噴射された洗浄水は、スロート管150内を流れる。
便器洗浄が継続されると、タンク本体100内の水位が低下し、給水弁ユニット102の給水フロート130が下降する。給水フロート130の下降が開始されると、パイロット弁128が作動し、第2穴5124bが開く。このとき、第1穴124aは閉鎖状態であるが、第2穴124bは、給水フロート130が再び上昇する状態まで、開状態が保持される。第2穴124bが開くと、第1穴124aの開閉状態に関係なく、給水弁ユニット102における給水状態が継続される。
タンク本体100内の水位が低下すると、流路切替部154のフロート154bも水位の低下に連動して下降する。そして、タンク本体100内の水位が水位WL2まで低下し、フロート154bも水位WL2の位置まで下降すると、流路切替弁154aが上昇する。
流路切替弁154aが上昇すると、ジェットノズル152から噴射された洗浄水が、流路切替弁154aに遮られる。これにより、ジェットノズル152から噴射された洗浄水は、スロート管150内に流れることなく、流路切替弁154aによって跳ね返される。すなわち、流路切替弁154aが上昇すると、ジェットノズル152から噴射された洗浄水の進行方向が、スロート管150の内部方向からスロート管150の外部方向へと切り替えられ、タンク本体100内に貯水される。流路切替弁154aが上昇すると、スロート管150に洗浄水が流れなくなり、大便器12への洗浄水の供給も停止される。
この時、タンク本体100内の水位は上昇するが、流路切替弁154aは、洗浄水の勢いによって、上昇した状態で保持される。フロート154bも上昇することなく、その位置に保持される。
一方、給水弁ユニット102の給水フロート130は、タンク本体100内の水位の上昇に連動して上昇する。タンク本体100内の水位が、水位WL1に到達するまでは、第2穴124bは開状態のままであり、それにより給水弁ユニット102による給水状態が継続される。
そして、タンク本体100内の水位が上昇して水位WL1に達すると、給水弁ユニット102の給水フロート130も水位WL1の位置まで上昇し、給水弁ユニット102において、パイロット弁128が作動し、第2穴124bが閉じられる。これにより、圧力室124の圧力が一次側流路圧力となり、主弁体120が主弁座122に向けて移動し、最終的に閉弁された状態(止水状態)となる。給水弁ユニット102が止水状態となり、タンク本体100内への給水が終了し、便器洗浄が終了する。
このように、タンク14では、給水源から供給された洗浄水とタンク本体100内に貯水された洗浄水とが、一緒になって大便器12に供給される。従って、タンク14では、例えば、重力のみを利用して洗浄水を大便器12に供給するタンク(いわゆるロータンク)に比べて、予めタンク本体100内に溜めておく洗浄水の容量を少なくすることができる。例えば、ロータンクの貯水容量が13リットル程度であるのに対し、タンク14では、4.8リットル程度に抑えることができる。
これにより、タンク14では、ロータンクに比べて、小型化することができる。例えば、タンク14の高さを抑え、キャビネット18をコンパクトすることができる。また、タンク14の重量を抑え、支持部材16によって支持し易くすることができる。例えば、高さ調整などにおける施工性を向上させることができる。
また、ジェットポンプ機構106を有するタンク14では、電力などを必要とすることなく、給水源の給水圧を利用してタンク本体100に貯水された洗浄水を吸引することにより、給水源から供給される洗浄水の流量よりも大便器12に供給する洗浄水の流量を増幅させることができる。
さらに、タンク14では、貯水容量を抑えることにより、ロータンクに比べて、タンク本体100内への給水に必要となる時間を短くすることができる。すなわち、便器洗浄を行った後、次の便器洗浄を開始できるようにするまでの時間を短くすることができる。
なお、タンク14は、ジェットポンプ機構106を有するタンクに限ることなく、重力のみを利用して大便器12に洗浄水を供給するタンク(ロータンク)などでもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、壁掛け大便器ユニット10及び支持部材16などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
5 床仕上げ材、 5a 仕上げ面、 10 壁掛け大便器ユニット、 12 大便器、 14 タンク、 16 支持部材、 18 キャビネット、 20 洗浄管、 30 便器支持部、 32 タンク支持部、 34 固定部、 36 可動部、 41、42 支柱、 43、44 ベースプレート、 45〜48 押さえ板、 51、52 枠部、 53 接続部、 55、56 ボールネジ、 61、62 ボルト、 63、64 ネジ、 65 支持部、 100 タンク本体、 102 給水弁ユニット、 104 駆動ユニット、 106 ジェットポンプ機構、 110、112 給水管、 114 定流量弁、 116 真空破壊弁、 120 主弁体、 122 主弁座、 124 圧力室、 126 ポペット弁、 128 パイロット弁、 130 給水フロート、 140 駆動部、 142 伝達機構、 144 操作レバー、 146 手動操作ユニット、 146a 操作部、 146b 可動部、 146c 連結部、 150 スロート管、 152 ジェットノズル、 154 流路切替部、 FS 床面、 WS 壁面

Claims (6)

  1. 床面から浮いた状態で大便器を設置する壁掛け大便器ユニットであって、
    大便器と、
    前記大便器に洗浄水を供給するタンクと、
    前記大便器を支持する便器支持部と、前記タンクを支持するタンク支持部と、を有する支持部材と、
    を備え、
    前記便器支持部は、前後方向を軸とする前記タンク支持部の水平を調整する水平調整機構を有し、前記床面からの高さを調整可能に前記大便器を支持し、
    前記タンク支持部は、前記便器支持部に設けられ、前記大便器に連動して前記タンクの高さを変化させ、前記大便器と前記タンクとの間の距離を一定に保つことを特徴とする壁掛け大便器ユニット。
  2. 床面から浮いた状態で大便器を設置する壁掛け大便器ユニットであって、
    大便器と、
    前記大便器に洗浄水を供給するタンクと、
    前記大便器を支持する便器支持部と、前記タンクを支持するタンク支持部と、を有する支持部材と、
    を備え、
    前記便器支持部は、前記床面に固定される固定部と、前記固定部に回転可能に設けられたボールネジと、前記ボールネジを介して前記固定部に接続された可動部と、を有し、前記床面からの高さを調整可能に前記大便器を支持し、
    前記ボールネジは、上下方向に延び、
    前記可動部は、前記ボールネジの回転に応じて上下方向に移動し、
    前記便器支持部は、前記可動部において前記大便器を支持し、前記ボールネジの回転にともなう前記可動部の上下方向の移動により、前記大便器の前記床面からの高さを調整可能とし、
    前記タンク支持部は、前記便器支持部に設けられ、前記可動部に取り付けられることにより、前記大便器に連動して前記タンクの高さを変化させ、前記大便器と前記タンクとの間の距離を一定に保つことを特徴とする壁掛け大便器ユニット。
  3. 前記タンク及び前記支持部材を収納するキャビネットをさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の壁掛け大便器ユニット。
  4. 前記タンクは、洗浄水を貯水するタンク本体と、前記タンク本体に貯水された洗浄水をジェットポンプ作用を利用して前記大便器に供給するジェットポンプ機構と、を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の壁掛け大便器ユニット。
  5. 床面から浮いた状態で大便器を設置する壁掛け大便器ユニットに用いられる支持部材であって、
    大便器を支持する便器支持部と、
    前記大便器に洗浄水を供給するタンクを支持するタンク支持部と、
    を備え、
    前記便器支持部は、前後方向を軸とする前記タンク支持部の水平を調整する水平調整機構を有し、前記床面からの高さを調整可能に前記大便器を支持し、
    前記タンク支持部は、前記便器支持部に設けられ、前記大便器に連動して前記タンクの高さを変化させ、前記大便器と前記タンクとの間の距離を一定に保つことを特徴とする支持部材。
  6. 床面から浮いた状態で大便器を設置する壁掛け大便器ユニットに用いられる支持部材であって、
    大便器を支持する便器支持部と、
    前記大便器に洗浄水を供給するタンクを支持するタンク支持部と、
    を備え、
    前記便器支持部は、前記床面に固定される固定部と、前記固定部に回転可能に設けられたボールネジと、前記ボールネジを介して前記固定部に接続された可動部と、を有し、前記床面からの高さを調整可能に前記大便器を支持し、
    前記ボールネジは、上下方向に延び、
    前記可動部は、前記ボールネジの回転に応じて上下方向に移動し、
    前記便器支持部は、前記可動部において前記大便器を支持し、前記ボールネジの回転にともなう前記可動部の上下方向の移動により、前記大便器の前記床面からの高さを調整可能とし、
    前記タンク支持部は、前記便器支持部に設けられ、前記可動部に取り付けられることにより、前記大便器に連動して前記タンクの高さを変化させ、前記大便器と前記タンクとの間の距離を一定に保つことを特徴とする支持部材。
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