JP6144942B2 - 剥離フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、剥離フィルムに関するものである。
積層セラミックコンデンサの製造において、グリーンシートを形成するためにグリーンシート製造用剥離フィルムが用いられている。
グリーンシート製造用剥離フィルムは、一般に基材と剥離剤層とから構成される。このグリーンシート製造用剥離フィルム上に、セラミックス粒子とバインダー樹脂とが有機溶剤に分散、溶解したセラミックスラリーを塗工し塗工膜を形成し、当該塗工膜を乾燥することにより、グリーンシートは製造される。こうして製造されたグリーンシートは、グリーンシート製造用剥離フィルムから剥離して、積層セラミックコンデンサの製造に用いられる。
近年、高積層タイプのコンデンサではセラミック層が薄膜化しており、セラミックスラリー塗工時にスラリーのはじきやピンホールの発生等の不具合を生じる場合があった。
このような問題を解決するため、剥離剤層上にハジキ緩衝層を備えた剥離フィルムが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような剥離フィルムでは、十分な剥離性能を得るのが困難であった。また、近年の積層セラミックコンデンサに用いられるセラミックグリーンシートの薄膜化に伴い、剥離の際にセラミックグリーンシートに欠け等が生じるといった問題があった。特に、このような欠け等の発生は、セラミックグリーンシートの幅方向の端部(単に幅方向の端部ともいう)において顕著であった。これは、以下の理由によるものと考えられる。すなわち、剥離フィルムに塗布されたセラミックスラリーの幅方向の端部は、セラミックスラリーの表面張力により、乾燥工程中に他の部位よりも大きく収縮し、乾燥されたセラミックグリーンシートの幅方向の端部の膜厚が厚くなってしまう。グリーンシートが形成された剥離フィルムは、一般に、ロール状に巻かれた状態で保管、輸送されるが、このセラミックグリーンシートが形成された剥離フィルムを巻き出した際に、膜厚が厚くなった部分が剥離フィルム背面に密着し、セラミックグリーンシートの浮きが発生したり、セラミックグリーンシートに欠けが生じ、欠けた部分が工程内を汚染するという問題が生じてしまう。
特開2003−318072号公報
本発明の目的は、グリーンシートを製造する際に、グリーンシートの端部の収縮を抑制することができ、グリーンシートに欠け等が発生するのを抑制することが可能な剥離フィルムを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(3)の本発明により達成される。
(1) グリーンシートの製造に用いられる帯状の剥離フィルムであって、
帯状の基材と、
前記基材の一方の面の全面に形成された剥離剤層と、を有し、
前記剥離剤層の前記基材とは反対側の面に、形成すべきグリーンシートの幅方向の端部を包含する第1の領域と、形成すべきグリーンシートと接し、かつ、前記第1の領域とは異なる第2の領域と、を有し、
前記第1の領域の水に対する静的接触角をX[°]、前記第2の領域の水に対する静的接触角をY[°]としたとき、45≧Y−X≧29の関係を満足することを特徴とする剥離フィルム。
(2) 前記第1の領域は、前記剥離剤層表面にコロナ処理を施すことにより形成される上記(1)に記載の剥離フィルム。
(3) 剥離フィルムを平面視した際の、前記剥離フィルムの面積に対する前記第1の領域の面積の割合は、5〜40%である上記(1)または(2)に記載の剥離フィルム。
本発明によれば、グリーンシートを製造する際に、グリーンシートの端部の収縮を抑制することができ、グリーンシートに欠け等が発生するのを抑制することが可能な剥離フィルムを提供することが可能となる。
本発明の剥離フィルムの好適な実施形態を示す横断面図である。 本発明の剥離フィルムの好適な実施形態を示す平面図である。
以下、本発明を好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
《剥離フィルム》
本発明の剥離フィルムは、グリーンシートの製造に用いられるものである。
図1は、本発明の剥離フィルムの好適な実施形態を示す横断面図、図2は、本発明の剥離フィルムの好適な実施形態を示す平面図である。
図1、図2に示すように、剥離フィルム1は、基材11と、基材11の一方の面に設けられた剥離剤層12とを有している。
また、剥離フィルム1は、帯状をなしている。
また、剥離フィルム1は、図1、図2に示すように、剥離剤層12の表面にグリーンシート20を形成するものである。
また、図2に示すように、剥離剤層12の表面に、第1の領域121を剥離フィルム1の幅方向の両端部に有し、第2の領域122を中央部に有している。
本発明の剥離フィルムは、剥離剤層12の基材11とは反対側の面が、形成すべきグリーンシート20の幅方向の端部21を包含する第1の領域121と、形成すべきグリーンシート20と接し、かつ、第1の領域121とは異なる第2の領域122とを有し、第1の領域121の水に対する静的接触角が、第2の領域122の水に対する静的接触角よりも小さくなるよう構成されている点に特徴を有している。具体的には、第1の領域121の水に対する静的接触角をX[°]、第2の領域122の水に対する静的接触角をY[°]としたとき、Y−X≧11の関係を満足する点に特徴を有している。
このような特徴を有することにより、グリーンシート20の幅方向の端部21の収縮(単に端部収縮ともいう)を抑制することができる。これは、以下の理由によるものと考えられる。すなわち、第1の領域121の水に対する静的接触角が、第2の領域122の水に対する静的接触角よりも小さくなることにより、セラミックスラリーの剥離剤層12に対する濡れ性が、第2の領域122よりも第1の領域121のほうが高いものとなる。そのため、セラミックスラリーの表面張力による収縮が抑制される。その結果、形成されるグリーンシート20の端部の膜厚が厚くなるのを防止することができる。
また、剥離フィルム1上に形成したグリーンシート20は、第1の領域121よりも内側(例えば、図1中の破線の矢印の部分、図2中の一点破線で示した部分)の第2の領域122内で打ち抜かれ、剥離フィルム1から剥離される。この際、第2の領域122は、第1の領域121よりも剥離力が低いので、打ち抜いたグリーンシート20を容易に剥離することができる。また、打ち抜いたグリーンシート20を剥離する際には、剥離フィルム1上に残存する部分は、剥離するグリーンシート20よりも剥離剤層12との密着性(剥離力)が高いので、剥離フィルム1上に確実に残存し、打ち抜いたグリーンシート20の剥離を阻害しない。
以下、本実施形態に係る剥離フィルム1を構成する各層について詳細に説明する。
<基材>
基材11は、剥離フィルム1に、剛性、柔軟性等の物理的強度を付与する機能を有している。また、基材11は、帯状をなしている。
基材11は、いかなるもので構成されていてもよいが、主として、樹脂材料によって構成されることが好ましい。これにより、基材11は、引裂きや破断に対する十分な耐性を有するとともに、十分な可撓性を有することができる。
基材11を構成する樹脂材料としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルペンテン、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、フッ素樹脂、ポリアミド、アクリル樹脂、ノルボルネン系樹脂、シクロオレフィン樹脂等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
この中でも、樹脂材料として、ポリエステルを用いることが好ましく、ポリエチレンテレフタレートを用いることが特に好ましい。
基材11の平均厚さは、特に限定されないが、10〜150μmであるのが好ましく、20〜120μmであるのがより好ましい。これにより、剥離フィルム1の柔軟性を適度なものとしつつ、剥離フィルム1の引裂きや破断に対する耐性を特に優れたものとすることができる。
<剥離剤層>
剥離剤層12は、基材11の全面に設けられている。
剥離剤層12は、主として剥離剤によって構成され、剥離フィルム1に剥離性を付与する機能を有している。
剥離剤層12の外表面(基材11とは反対側の面)は、形成すべきグリーンシート20の剥離フィルム1の幅方向の端部21を包含する第1の領域121と、当該第1の領域121の内側の第2の領域122とを有している。
本実施形態では、第1の領域121は、剥離フィルム1の幅方向の端部近傍において、剥離フィルム1の長手方向に沿って連続的に形成されている。そして、第2の領域122は、両端部の第1の領域121に挟まれた領域に形成されている。
第1の領域121の水に対する静的接触角をX[°]、第2の領域122の水に対する静的接触角をY[°]としたとき、Y−X≧11の関係を満足するものであるが、Y−X≧15の関係を満足するのがより好ましく、45≧Y−X≧20の関係を満足するのがさらに好ましい。このような関係を満足することにより、形成するグリーンシート20において端部収縮が発生するのをより効果的に抑制することができる。
第1の領域121の水に対する静的接触角は、具体的には、0〜95°であるのが好ましく、5〜80°であるのがより好ましい。これにより、形成するグリーンシート20において端部収縮が発生するのをより確実に抑制することができる。
また、第2の領域122の水に対する静的接触角は、具体的には、100〜120°であるのが好ましく、100〜115°であるのがより好ましい。これにより、セラミックスラリーの塗工性と、グリーンシートの剥離性をより高いものとすることができる。
なお、本明細書において、静的接触角は、接触角計(協和界面科学社製、全自動接触角計「DM−701」)を用いて、液滴法により、温度23℃、湿度50%の条件下で測定した値を指す。
第1の領域121と第2の領域122は、いかなる方法で形成されたものであってもよいが、剥離剤層12の表面の第1の領域121を形成すべき領域にコロナ処理を施すことにより形成するのが好ましい。これにより、第1の領域121と第2の領域122とを容易に形成することが可能となる。また、第1の領域121の静的接触角をより容易に調整することができる。
コロナ処理を施す際の放電量は、150〜1000W・min/mであることが好ましく、250〜600W・min/mであることがより好ましい。
剥離フィルム1を平面視した際の、剥離フィルム1の面積に対する第1の領域121(両端部の第1の領域121の合計)の面積の割合は、5〜40%であることが好ましく、8〜35%であることがより好ましい。これにより、剥離剤層12表面を有効に活用することができ、より効率よくグリーンシート20を製造することができる。
剥離剤層12は、剥離剤を含む剥離剤組成物を用いて形成される。
剥離剤組成物としては、特には限定されないが、ポリオルガノシロキサンで構成された剥離剤を含むシリコーン系剥離剤組成物を用いるのが好ましい。
ポリオルガノシロキサンとしては、剥離剤層12を形成することのできるものであればよく、例えば、付加反応型、縮合反応型のポリオルガノシロキサンを用いることができる。このようなポリオルガノシロキサンは、剥離剤層12の形成時において、熱、光等のエネルギーが加えられることにより、重合反応することができる。この結果、シリコーン系剥離剤が好適に硬化して剥離剤層12が形成される。中でも、付加反応型のポリオルガノシロキサンを用いることが好ましい。
付加反応型のポリオルガノシロキサンとしては、シリコーン系剥離剤の硬化時に付加反応することのできるポリオルガノシロキサンであれば特に限定されず、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、デセニル基等のアルケニル基を有するポリオルガノシロキサンを用いることができる。
アルケニル基を有するポリオルガノシロキサンとしては、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する、質量平均分子量20,000〜1,300,000のものを用いることが好ましい。
上記1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する、質量平均分子量20,000〜1,300,000のポリオルガノシロキサンは、例えば、以下の一般式(I)で表される。
SiO(RSiO)(RRSiO)SiR ……(I)
式(I)中、Rは脂肪族不飽和結合を有しない同一または異種の一価炭化水素基、Rは同一または異種のアルケニル基、Rは、RまたはRであり、mおよびnは自然数を表す。
式(I)中のRは、炭素数1〜12、特に炭素数1〜10の一価炭化水素基であるのが好ましい。炭素数1〜10の一価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基などが挙げられる。
また、式(I)中のRで示されるアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、デセニル基等の炭素数2〜10のものが挙げられる。
上記ポリオルガノシロキサンにおいて、ケイ素原子に直接結合した一価炭化水素基のうち、80モル%以上がメチル基であることが好ましい。
また、シリコーン系剥離剤組成物は、架橋剤を含むことが好ましい。このような架橋剤によってポリオルガノシロキサンが架橋されることにより、ポリオルガノシロキサンが剥離剤層12からグリーンシートへ移行することが防止され、グリーンシートが汚染されることが確実に防止される。また、剥離剤層12の表面強度を特に優れたものとすることができるとともに、基材11と剥離剤層12との密着性が特に優れたものとなる。
架橋剤としては、例えば、単量体中にSi−H結合を有するポリオルガノシロキサン、具体的には、ジメチルハイドロジェンシロキシ基末端封鎖ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基末端封鎖ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基末端封鎖ポリ(メチルハイドロジェンシロキサン)、ポリ(ハイドロジェンシルセスキオキサン)等が挙げられ、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
シリコーン系剥離剤組成物における架橋剤は、ポリオルガノシロキサン:100質量部に対し、0.1〜100質量部含まれることが好ましく、0.3〜50質量部含まれることがより好ましい。
また、シリコーン系剥離剤組成物は、上述したような成分に加え、他の成分を含んでいてもよい。例えば、シリコーン系剥離剤組成物は、密着向上剤、重合開始剤、安定剤、シリカ、染料、顔料等を含むものであってもよい。
この剥離剤層12の厚さは、特に限定されないが、0.01〜3μmであるのが好ましく、0.03〜1μmであるのがより好ましい。
なお、本明細書において、質量平均分子量(Mw)とは、テトラヒドロフランを展開溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、各剥離剤を測定し、ポリスチレン換算値として求めたものをいう。測定条件は以下の通りである。
GPC測定装置:HLC−8020(商品名、東ソー社製)
GPCカラム(以下の順に通過):TSK guard column HXL−H、TSK gel GMHXL(×2)、TSK gel G2000HXL(以上商品名、東ソー社製)
測定溶媒:テトラヒドロフラン 測定温度:40℃
以上、本発明を好適実施形態に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態では、第1の領域が剥離フィルムの長手方向に沿って連続的に形成されているものとして説明したが、これに限定されず、断続的であってもよい。
また、例えば、第1の領域121と第2の領域122とで剥離剤層12を構成する材料を異なるものとすることにより形成してもよい。
また、上述した実施形態では、第1の領域と第2の領域との境界が明確であるものとして説明したが、明確でなくてもよい。すなわち、第2の領域から第1の領域に向かって、水に対する静的接触角が徐々に小さくなるよう構成してもよい。
次に、本発明の剥離フィルムの具体的実施例について説明する。
[1]剥離フィルムの作製
(実施例1)
ビニル基を有するポリオルガノシロキサン(質量平均分子量:1,130,000、ビニル基含有量:0.21mmol/g)とポリオルガノハイドロジェンシロキサンとを含有する付加反応型ポリオルガノシロキサン溶液(固形分30質量%、ビニル基の数に対するヒドロシリル基の数の比:2.7)100質量部を、トルエンおよびメチルエチルケトンの混合液(質量比3:7)にて固形分濃度が1.5質量%になるように希釈し、さらに白金系触媒(東レ・ダウコーニング社製,SRX−212)2質量部を添加混合して剥離剤組成物の溶液を得た。
幅300mm、厚さ31μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート製の基材フィルム上に、剥離剤組成物の溶液を、乾燥後の膜厚が0.09μmとなるように全面に塗布した後、125℃で30秒間乾燥および硬化反応を行わせて剥離剤層を形成した。
その後、剥離剤層の両端部から15mmまでの範囲に400W・min/mの放電量でコロナ処理を施して第1の領域および第2の領域を形成し、ロール状に巻回した剥離フィルムを作製した。
得られた剥離フィルムを平面視した場合における剥離フィルムの面積に対する第1の領域の面積の割合は、10%であった。
(実施例2)
剥離剤層の両端部から30mmまでの範囲にコロナ処理を行なって、第1の領域および第2の領域を形成した以外は、前記実施例1と同様にして剥離フィルムを作製した。なお、得られた剥離フィルムを平面視した場合における剥離フィルムの面積に対する第1の領域の面積の割合は、20%であった。
(実施例3)
剥離剤層の両端部から45mmまでの範囲にコロナ処理を行なって、第1の領域および第2の領域を形成した以外は、前記実施例1と同様にして剥離フィルムを作製した。なお、得られた剥離フィルムを平面視した場合における剥離フィルムの面積に対する第1の領域の面積の割合は、30%であった。
(実施例4)
剥離剤層の両端部から15mmまでの範囲に、200W・min/mの放電量でコロナ処理を施して、第1の領域および第2の領域を形成した以外は、前記実施例1と同様にして剥離フィルムを作製した。
(実施例5)
剥離剤層の両端部から15mmまでの範囲に、300W・min/mの放電量でコロナ処理を施して、第1の領域および第2の領域を形成した以外は、前記実施例1と同様にして剥離フィルムを作製した。
(比較例1)
コロナ処理を施さなかった以外は、前記実施例1と同様にして剥離フィルムを作製した。
(比較例2)
剥離剤層の全面にコロナ処理を行なった以外は、前記実施例1と同様にして剥離フィルムを作製した。
(比較例3)
剥離剤層の両端部から15mmまでの範囲に、100W・min/mの放電量でコロナ処理を施して、第1の領域および第2の領域を形成した以外は、前記実施例1と同様にして剥離フィルムを作製した。
各実施例および各比較例の第1の領域の面積の割合を表1に示した。
また、各実施例および各比較例の剥離フィルムを作製後、温度23℃、相対湿度50%の条件で7日間養生した後、第1の領域および第2の領域の水に対する静的接触角を測定した。その結果を表1に示した。なお、比較例1については、剥離剤層表面の水に対する静的接触角を第2の領域の欄に記載し、比較例2については、剥離剤層表面の水に対する静的接触角を第1の領域の欄に記載した。
Figure 0006144942
[2]評価
以上のようにして得られた剥離フィルムに関して、以下のような評価を行った。
[2.1]端部収縮評価
チタン酸バリウム(BaTiO;堺化学工業社製,BT−02)100質量部、バインダーとしてのポリビニルブチラール(積水化学工業社製,エスレックB・K BM−2)8質量部および可塑剤としてのフタル酸ジオクチル(関東化学社製,フタル酸ジオクチル 鹿1級)4質量部に、トルエンおよびエタノールの混合液(質量比6:4)135質量部を加え、ボールミルにて混合分散させて、セラミックスラリーを調製した。
各実施例および比較例にて製造してから常温で24時間保管した剥離フィルム(幅:300mm)の剥離剤層表面に、上記セラミックスラリーを乾燥後の膜厚:3μm、幅:290mmになるようにダイコーターを用いて均一に塗工し、その後、乾燥機にて80℃で1分間乾燥させた。このようにして、グリーンシート付剥離フィルムを300m製造した。
得られたグリーンシート付剥離フィルムの300mにおいて、幅方向端部に端部収縮が発生したかどうかを、下記式により端部収縮幅を算出し、下記基準により評価した。結果を表1に示した。
端部収縮幅=(セラミックスラリーの塗工幅)−(形成したグリーンシートの幅)
○:端部収縮幅が2mm未満(良好)
△:端部収縮幅が2mm以上5mm未満(使用可)
×:端部収縮幅が5mm以上(不良)
[2.2]剥離力評価
端部収縮評価と同様にして得られたグリーンシート付剥離フィルムを、温度23度、湿度50%の雰囲気下に24時間静置した後、第1の領域以外の部分から120mm×40mmの大きさのサンプルを採取し、40mmの辺に、グリーンシート面側から長さ40mmのアクリル粘着テープ(日東電工社製,31Bテープ)を貼付して試験片とした。
この試験片の剥離フィルム面側を平板に固定し、アクリル粘着テープを貼付した端辺側を下側にして90°に傾け、剥離試験機(島津製作所社製,AG−1S 500N)に設置した。
そして、アクリル粘着テープを貼付した端辺の剥離フィルムをグリーンシートから剥がし、アクリル粘着テープ側を剥離試験機の治具に取り付けた。この状態にて、剥離速度300mm/minでアクリル粘着テープを垂直上方向に引っ張り、剥離フィルムからグリーンシートを剥がしたときの剥離力(mN/40mm)を測定した。
測定した剥離力が15mN/100mm未満のものを「○」(良好)、15mN/100mm以上のものを「×」(不良)として評価した。結果を表1に合わせて示す。
[3]評価結果
表1から明らかなように、本発明の剥離フィルムは、グリーンシートの端部収縮を効果的に抑制することができるものであった。また、本発明の剥離フィルムは、成膜されたグリーンシートの剥離性に優れるものであった。これに対して、比較例では満足な結果が得られなかった。
1 剥離フィルム
11 基材
12 剥離剤層
121 第1の領域
122 第2の領域
20 グリーンシート
21 グリーンシートの幅方向の端部

Claims (3)

  1. グリーンシートの製造に用いられる帯状の剥離フィルムであって、
    帯状の基材と、
    前記基材の一方の面の全面に形成された剥離剤層と、を有し、
    前記剥離剤層の前記基材とは反対側の面に、形成すべきグリーンシートの幅方向の端部を包含する第1の領域と、形成すべきグリーンシートと接し、かつ、前記第1の領域とは異なる第2の領域と、を有し、
    前記第1の領域の水に対する静的接触角をX[°]、前記第2の領域の水に対する静的接触角をY[°]としたとき、45≧Y−X≧29の関係を満足することを特徴とする剥離フィルム。
  2. 前記第1の領域は、前記剥離剤層の表面にコロナ処理を施すことにより形成される請求項1に記載の剥離フィルム。
  3. 剥離フィルムを平面視した際の、前記剥離フィルムの面積に対する前記第1の領域の面積の割合は、5〜40%である請求項1または2に記載の剥離フィルム。
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