JP6144605B2 - 歌唱採点システム - Google Patents
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Description
本発明の実施形態に係る歌唱採点システム10は、カラオケ楽曲の各歌唱区間において、歌詞の先頭語が特定の子音で始まるとともに、当該歌唱区間の直前に連続して非歌唱区間が存在する場合に、歌唱者が特定の歌唱方法で歌唱を行うと、歌唱採点値を修正して、聴者の感覚と実際の歌唱採点との間に乖離を生じさせず、歌唱者及び聴者の双方がカラオケを楽しむことを可能とするシステムである。この歌唱採点システム10は、図1に示すようにカラオケシステム(カラオケ演奏装置20を含むシステム)に組み込まれてその機能を実現するものであり、歌唱採点機能の一部として構成される。
本発明の実施形態に係る歌唱採点システム10を適用するカラオケ演奏装置20は、図1に示すように、カラオケ本体21、スピーカ22、マイクロホン23、表示装置24、ミキシングアンプ25、カラオケリモコン装置26を備えている。また、カラオケ演奏装置20は、ルータ50及びデータ通信回線60を介して、管理サーバ70とネットワーク接続されている。
カラオケリモコン装置26は、ユーザインタフェース機能を備えており、ルータ50を介してカラオケ本体21とデータ通信を行うようになっている。このカラオケリモコン装置26は、楽曲検索手段26aとして機能するプログラム、楽曲索引データベース26b、種々のデータを記憶するためのデータ記憶部26c、データの入出力を行うための入出力表示部26d等を備えている。このカラオケリモコン装置26に付帯するスイッチ類や、入出力表示部26dに表示される各種のアイコン等を操作することにより、選曲操作等が行われる。
楽曲検索手段26aは、利用者の指示に基づき、楽曲索引データベース26bを参照して楽曲を検索するためのプログラムからなる。楽曲索引データベース26bは、カラオケ演奏装置20で演奏に供されるカラオケ楽曲について、その属性情報を記述したデータベースであり、例えば、楽曲番号・曲名・アーティスト名・歌い出し部分の歌詞・流行時期・音楽ジャンル区分・デュエット曲か否かなど、種々の属性情報がこれに含まれている。
マイクロホン23は、歌唱音声の入力を行うための装置である。マイクロホン23から入力された歌唱音声信号は、ミキシングアンプ25により、音楽再生制御手段41から送出される演奏音声信号とミキシングされると共に増幅され、スピーカ22へ出力される。なお、マイクロホン23からの音声入力信号は、A/Dコンバータ42によりデジタル変換され、歌唱採点手段37における歌唱採点等に使用される。
表示装置24は、カラオケ楽曲に関連した背景映像や歌詞テロップ等を表示するための装置で、例えば、液晶ディスプレイ等により構成される。
カラオケ本体21は、図1に示すように、ネットワーク送受信手段31、中央制御手段32、ROM33、RAM34、HDD35、予約管理手段36、特定歌唱区間抽出手段38、ピッチ検出手段39、ピッチ検出判定手段40、音楽再生制御手段41、A/Dコンバータ42、映像再生制御手段43を備えている。
ネットワーク送受信手段31は、ルータ50及びデータ通信回線60を介して管理サーバ70、カラオケリモコン装置26、他のカラオケ演奏装置(図示せず)との間でデータの送受信を行うための電子回路及びプログラムからなる。データ通信回線60は、データの送受信を行うことができればどのような回線であってもよいが、例えば、光回線、専用電話回線、一般電話回線、インターネット等を利用することができる。本実施形態では、光回線、専用電話回線、一般電話回線等の通信回線と、インターネットとを組み合わせて、データ通信回線60を構成している。
中央制御手段32は、カラオケ本体21を総合的に制御するための手段であり、例えばCPU及びその周辺機器により構成されており、CPU等がROM33等に記憶されたプログラムに従って動作することにより、制御機能を発揮することができるようになっている。
ROM33は、カラオケ本体21を構成する各機器を制御するためのプログラムデータや数値データを記憶するための機器で、例えば半導体メモリ等で構成される。また、RAM34は、プログラムや各種データを一時的に記憶する一時記憶領域として機能するもので、例えば半導体メモリ等で構成される。
HDD35は、大容量記憶装置として機能するもので、楽曲データベース35a、映像データベース35bが格納されている。なお、HDD35に替えて、あるいはHDD35と共に、データを書き替え可能なDVD等の大容量記憶装置を用いてもよい。
楽曲データベース35aは、演奏制御データ(MIDI規格のデータ)及び歌詞テロップ情報が同期されて構成される楽曲データと、歌唱採点に用いる採点リファレンスデータとが、楽曲IDと対応付けてそれぞれ構成されたデータベースである。演奏制御データは、各楽曲の演奏を制御するためのデジタルデータであり、歌詞テロップ情報は演奏に同期した歌詞文字の表示タイミングデータ及び色変わりデータを含んでいる。採点リファレンスデータは、歌唱採点手段37における歌唱採点において、マイクロホン23から入力された歌唱音声信号と比較することにより、歌唱採点値を算出するためのデータである。
予約管理手段36は、任意の利用者が選曲予約する際に、当該選曲されたカラオケ楽曲の楽曲IDを含む予約待ち行列34aを作成して管理するためのプログラムからなる。すなわち、予約管理手段36は、利用者により楽曲検索手段26aの機能を用いて選曲された楽曲IDを演奏順に並べて予約待ち行列34aを作成し、この予約待ち行列34aをRAM34に格納して管理する。また、予約待ち行列34aに選曲者の利用者IDを含める場合には、利用者IDの取得が必要となる。
音楽再生制御手段41は、楽曲IDに基づいて演奏データから抽出された演奏制御データに基づいて、音源データをデジタル再生すると共にアナログ変換してミキシングアンプ25に出力するための電子回路である。上述したように、ミキシングアンプ25は、マイクロホン23から入力された歌唱者の歌唱音声信号と、音楽再生制御手段41から送出される演奏音声信号とをミキシングすると共に、アンプ機能により増幅してスピーカ22より出力するための装置である。
映像再生制御手段43は、カラオケ楽曲の演奏中に、映像データベース35bから抽出した背景映像データと、演奏データに含まれる歌詞テロップ情報に基づいて作成される歌詞文字とを、当該カラオケ楽曲の演奏データに同期させて表示装置24に出力する。
歌唱採点手段37は、マイクロホン23から入力された歌唱音声信号と採点リファレンスデータとを比較して歌唱採点値を算出するためのプログラムからなる。そして、歌唱採点手段37は、各カラオケ楽曲について、抽出された各特定歌唱区間の直前に連続する非歌唱区間において、ピッチ検出手段39によりピッチを検出した場合に、非歌唱区間においてピッチを検出したことに対する減点を行わずに修正歌唱採点値を算出する。
特定歌唱区間抽出手段38は、カラオケ楽曲の歌詞テロップ情報に基づき、歌唱採点の対象となる歌唱区間であって子音が発生する子音採点区間及び当該子音採点区間における歌詞の先頭語を特定するとともに、歌詞テロップ情報及び採点リファレンスデータの少なくとも一方に基づき、特定した子音採点区間の直前に連続して非歌唱区間が存在するか否かを判定し、歌詞の先頭語が予め定めた特定の子音で始まる歌唱区間であって、直前に非歌唱区間が存在する特定歌唱区間を抽出するためのプログラムからなる。
ピッチ検出手段39は、抽出された各特定歌唱区間の直前に連続する非歌唱区間において、マイクロホンから入力された歌唱音声信号からピッチ検出を行うためのプログラムからなる。非歌唱区間では歌唱を行わないため、通常はピッチを検出することはない。また、子音歌唱区間では、子音の種類にもよるが、ピッチを検出できないことがある。反対に、母音はピッチを検出できるため、子音と母音とを区別することができる。なお、ピッチを検出できたか否かの判定において、例えば、入力された歌唱音声信号から規則的な波形(調波構造)を検出した場合に、ピッチを検出できたと判定することができる。
ピッチ検出判定手段40は、抽出された各特定歌唱区間の直前に連続する非歌唱区間において、ピッチ検出手段39によりピッチを検出したか否かを判定するためのプログラムからなる。上述したように、非歌唱区間では歌唱を行わないため、通常はピッチを検出することはない。しかし、本発明では、聴者に対してインパクトを与えたり、メロディを強調したりするために、各特定歌唱区間の直前に連続する非歌唱区間において、ピッチを検出してしまう「ン」等を発音した場合に、このような歌唱方法を適切に評価することを目的としてピッチを検出したか否かを判定する。
図2及び図3を参照して、本発明の実施形態に係る採点方法を説明する。本発明の実施形態に係る歌唱採点方法は、各カラオケ楽曲について、抽出された各特定歌唱区間の直前に連続する非歌唱区間において、ピッチ検出手段39によりピッチを検出した場合に、当該非歌唱区間においてピッチを検出したことに対する減点を行わずに修正歌唱採点値を算出する。さらに、減点を行わないだけではなく、ボーナス点を加算してもよい。一方、上述した条件を満足しない場合には、実際の歌唱採点値(減点された歌唱採点値)を採用する。
実施例1の歌唱採点方法は、図2に示すように、「泣かない」という単語が歌詞の先頭に存在する子音歌唱区間であって、当該子音歌唱区間の直前に連続して非歌唱区間が存在する場合に、いわゆる先走り歌唱をしているか否かを判定して歌唱採点値を修正する歌唱採点方法である。
実施例2の歌唱採点方法は、図3に示すように、「泣かない」という単語が歌詞の先頭に存在する子音歌唱区間であって、当該子音歌唱区間の直前に連続して非歌唱区間が存在する場合に、いわゆる先走り歌唱をしているか否かを判定して歌唱採点値を修正する歌唱採点方法である。
本発明のシステム及びその周辺装置を構成する機器や手段は上述したものに限定されず、その利用目的に応じて、必要な機器や手段のみの構成としたり、適宜他の機器や手段を付加したりすることができる。また、各手段をそれぞれ別個のものとして構成するのではなく、複数の機能を統合した手段として構成してもよいし、複数の機能を統合した手段をそれぞれ単一の機能を有する複数の手段として構成してもよい。
20 カラオケ演奏装置
21 カラオケ本体
22 スピーカ
23 マイクロホン
24 表示装置
25 ミキシングアンプ
26 カラオケリモコン装置
26a 楽曲検索手段
26b 楽曲索引データベース
26c データ記憶部
26d 入出力表示部
31 ネットワーク送受信手段
32 中央制御手段
33 ROM
34 RAM
34a 予約待ち行列
35 HDD
35a 楽曲データベース
35b 映像データベース
36 予約管理手段
37 歌唱採点手段
38 特定歌唱区間抽出手段
39 ピッチ検出手段
40 ピッチ検出判定手段
41 音楽再生制御手段
42 A/Dコンバータ
43 映像再生制御手段
50 ルータ
60 データ通信回線
70 管理サーバ
Claims (2)
- カラオケ楽曲の各歌唱区間において、歌詞の先頭語が特定の子音で始まるとともに、当該歌唱区間の直前に連続して非歌唱区間が存在する場合に、歌唱採点値を修正することが可能な歌唱採点システムであって、
任意のカラオケ楽曲について、マイクロホンから入力された歌唱音声信号と採点リファレンスデータとを比較して歌唱採点値を算出する歌唱採点手段と、
前記カラオケ楽曲の歌詞テロップ情報に基づき、歌唱採点の対象となる歌唱区間であって子音が発生する子音採点区間及び当該子音採点区間における歌詞の先頭語を特定するとともに、前記歌詞テロップ情報及び採点リファレンスデータの少なくとも一方に基づき、前記特定した子音採点区間の直前に連続して非歌唱区間が存在するか否かを判定し、前記歌詞の先頭語が予め定めた特定の子音で始まる歌唱区間であって、直前に前記非歌唱区間が存在する特定歌唱区間を抽出する特定歌唱区間抽出手段と、
前記抽出された各特定歌唱区間の直前に連続する非歌唱区間において、前記マイクロホンから入力された歌唱音声信号からピッチ検出を行うピッチ検出手段と、
前記抽出された各特定歌唱区間の直前に連続する非歌唱区間において、前記ピッチ検出手段によりピッチを検出したか否かを判定するピッチ検出判定手段と、を備え、
前記歌唱採点手段は、各カラオケ楽曲について、前記抽出された各特定歌唱区間の直前に連続する非歌唱区間において、前記ピッチ検出判定手段によりピッチを検出したと判定された場合に、前記非歌唱区間においてピッチを検出したことに対する減点を行わずに修正歌唱採点値を算出する、
ことを特徴とする歌唱採点システム。 - カラオケ楽曲の各歌唱区間において、歌詞の先頭語が特定の子音で始まるとともに、当該歌唱区間の直前に連続して非歌唱区間が存在する場合に、歌唱採点値を修正することが可能な歌唱採点システムであって、
任意のカラオケ楽曲について、マイクロホンから入力された歌唱音声信号と採点リファレンスデータとを比較して歌唱採点値を算出する歌唱採点手段と、
前記カラオケ楽曲の歌詞テロップ情報に基づき、歌唱採点の対象となる歌唱区間であって子音が発生する子音採点区間及び当該子音採点区間における歌詞の先頭語を特定するとともに、前記歌詞テロップ情報及び採点リファレンスデータの少なくとも一方に基づき、前記特定した子音採点区間の直前に連続して非歌唱区間が存在するか否かを判定し、前記歌詞の先頭語が予め定めた特定の子音で始まる歌唱区間であって、直前に前記非歌唱区間が存在する特定歌唱区間を抽出する特定歌唱区間抽出手段と、
前記抽出された各特定歌唱区間の直前に連続する非歌唱区間において、前記マイクロホンから入力された歌唱音声信号からピッチ検出を行うピッチ検出手段と、
前記抽出された各特定歌唱区間の直前に連続する非歌唱区間において、前記ピッチ検出手段によりピッチを検出したか否かを判定するピッチ検出判定手段と、を備え、
前記歌唱採点手段は、各カラオケ楽曲について、前記抽出された各特定歌唱区間の直前に連続する非歌唱区間において、前記ピッチ検出判定手段によりピッチを検出したと判定され、かつ前記特定歌唱区間における歌詞の先頭語の母音発音タイミングが、前記採点リファレンスデータとの比較において所定の範囲内である場合に、前記非歌唱区間においてピッチを検出したことに対する減点を行わずに修正歌唱採点値を算出する、
ことを特徴とする歌唱採点システム。
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