JP6138690B2 - 組み換え大腸菌からヒト顆粒球コロニー刺激因子を精製する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、組み換え大腸菌からヒト顆粒球コロニー刺激因子(human granulocyte-colony stimulating factor; hG-CSF)を精製する方法に関するものである。
より具体的には、本発明は、(a);ヒト顆粒球コロニー刺激因子を発現する組み換え大腸菌を培養した後、遠心分離して細胞沈殿物を収得する段階と、(b);(a)段階で得られた細胞沈殿物からヒト顆粒球コロニー刺激因子を含む上清液を分離する段階と、(c);(b)段階で得られた上清液を酸で処理し、そこから生成された沈殿物を濾過して分離する段階と、(d);(c)段階で得られた濾液を陽イオン交換クロマトグラフィーに適用する段階と、(e);(d)段階で得られた溶出液を疎水性相互作用クロマトグラフィーに適用する段階と、(f);(e)段階で得られた溶出液を陰イオン交換クロマトグラフィーに適用する段階とを含む 、組み換え大腸菌から高純度のヒト顆粒球コロニー刺激因子を高収率で精製する方法に関する。
コロニー刺激因子(colony stimulating factor; CSF)と呼ばれる因子は、T−細胞、マクロファージ、線維芽細胞および内皮細胞のような細胞で生産され、これらの細胞は、正常生体内に広く分布している。 CSFとしてはGM-CSF、M-CSF、G-CSFなどが知られている。これらのうち、GM-CSFは、顆粒球マクロファージ・コロニー刺激因子(granulocyte macrophage-CSF)として、顆粒性白血球またはマクロファージの幹細胞(stem cell)に作用して細胞増殖を刺激し、分化を誘導することにより顆粒性白血球またはマクロファージのコロニーを形成させる作用を持つ。 M-CSF(macrophage-CSF)は、マクロファージ・コロニー刺激因子として、マクロファージのコロニーを形成させる作用を持つ。 G-CSF(granulocyte-CSF)は顆粒球コロニー刺激因子として顆粒性白血球のコロニーの生産を促進し、最終段階での分化を誘導する作用を持つ。
従来のG-CSFを分離、精製する方法として、細胞を培養し、その上清液からG-CSFタンパク質を分離する方法があったが、この方法は、G-CSFの収率が低く、大量生産に適さなかった。それに加えて、日本の中外製薬(株)は、ヒト顆粒球コロニー刺激因子のアミノ酸配列を含有するゲノムDNA遺伝子またはcDNAの遺伝子を利用して、動物細胞から糖鎖化されたヒト顆粒球コロニー刺激因子の糖蛋白質を製造する方法を開発した(特許文献1〜3)。しかし、糖鎖化されたヒト顆粒球コロニー刺激因子の糖は、この刺激因子の活性に必須のものではないことが既に知られており、動物細胞の利用は高価な動物細胞用培地および工程が必要とされ非経済的であるという欠点がある。
原核細胞を利用して、非糖鎖化されたヒト顆粒球コロニー刺激因子を製造しようとする試みがあった。このような研究では、開始コドンの位置に存在するATGコドンによってN−末端にメチオニンが付加された形で生産され、天然型とは異なるヒト顆粒球コロニー刺激因子が形成される。また、微生物内生産方法を用いたヒト顆粒球コロニー刺激因子の生産は、宿主細胞または培養物に由来する不純物によって汚染され得るので、高純度の薬品を精製するためには、複雑な精製工程を経なければならない。そのうえ、大腸菌を宿主として使用する場合は、ほとんどのヒト顆粒球コロニー刺激因子は、不溶性物質として細胞内に蓄積されるため、リフォールディング(refolding)工程を経て活性化された状態に変換しなければならないため、極めて非効率的である。この工程中、部分的に還元された状態、分子間ジスルフィド結合体または不適切なジスルフィド結合体等が誘発され、それらを再度削除する面倒な工程が必要となり、力価の損失をもたらす。ジスルフィド結合に関与しない1個のシステイン残基は、遊離(free)状態で存在し、さらなる力価の損失のみならず、タンパク質の溶液内安定性を低下させるという問題がある。
したがって、微生物を利用して、アミノ末端にメチオニン残基が付加されていない天然型と同一のヒト顆粒球コロニー刺激因子を大量に収得することのできる方法が求められている。
そこで、本発明者らは、上記問題点を解決するための一環として、既に公知されている大腸菌の分泌タンパク質である耐熱性エンテロトキシンIIの分泌配列を変化させて高い発現率を示す新しい分泌配列を製造し(特許文献4)、これを利用して天然型ヒト顆粒球コロニー刺激因子を得ることができることを確認した。また、本発明者らは、大腸菌の耐熱性エンテロトキシンIIの変形された分泌配列に次いでエンテロトキシン遺伝子の代わりにヒト顆粒球コロニー刺激因子遺伝子を連結させた組み換え遺伝子を含む発現ベクターを製造し、これを利用して大腸菌を形質転換させることで、微生物の分泌システムを利用して、生物学的活性を有するヒト顆粒球コロニー刺激因子であるペリプラズム内に発現させ得ることを確認した(特許文献5)。
このように、ペリプラズム内のタンパク質の分泌を利用したヒト顆粒球コロニー刺激因子の生産は、N‐末端にメチオニンのない天然型ヒト顆粒球コロニー刺激因子を可溶化形態で得ることができる。また、ペリプラズム内のタンパク質の量が細胞内全体のタンパク質に比べて相対的に少ない10%未満であるため、より一層容易に精製することができる。さらに、細胞を破砕する工程が必要なく、細胞質内に存在する糖類や核酸類などの汚染を最小限に抑えることができるというメリットがある。しかし、ペリプラズム内のタンパク質の生産は、発現量が少なく産業化が困難である。したがって、発現されたタンパク質を高収率および高純度に精製することができる効率的な方法が切実に求められている。
大韓民国特許第47178号 大韓民国特許第53723号 大韓民国特許第57582号 大韓民国特許第316347号 大韓民国特許第356140号
したがって、本発明者らは、当業界の直面しているニーズを解決するために鋭意研究努力を重ねた結果、組み換え大腸菌を培養し、分泌されたタンパク質を得て、これを酸沈殿→陽イオン交換クロマトグラフィー→疎水性相互作用クロマトグラフィー→陰イオン交換クロマトグラフィーの連続的な処理に適用すれば、天然型のヒト顆粒球コロニー刺激因子が高純度に大量生産できることを確認することによって、本発明を完成するに至った。
本発明の目的は、
(a) ヒト顆粒球コロニー刺激因子を発現する組み換え大腸菌を培養した後、遠心分離して細胞沈殿物を収得する段階と、
(b) (a)段階で得られた細胞沈殿物から人間顆粒球コロニー刺激因子を含む上清液を分離する段階と、
(c) (b)段階で得られた上清液を酸で処理し、そこから生成された沈殿物を濾過して分離する段階と、
(d) (c)段階で得られた濾液を陽イオン交換クロマトグラフィーに適用する段階と、
(e) (d)段階で得られた溶出液を疎水性相互作用クロマトグラフィーに適用する段階と、
(f) (e)段階で得られた溶出液を陰イオン交換クロマトグラフィーに適用する段階とを含む、組み換え大腸菌から高純度のヒト顆粒球コロニー刺激因子を高収率で精製する方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記の方法により組み換え大腸菌から分離および精製された、高い生理活性を示し、かつ変形体が除去された高純度のヒト顆粒球コロニー刺激因子を提供することにある。
本発明の方法によれば、別途の活性化工程なくして、容易に人体内で発現される天然型と同様の機能を持つヒト顆粒球コロニー刺激因子を高収率および高純度で精製することができる。特に、本発明の方法によれば、大腸菌内で発現されたヒト顆粒球コロニー刺激因子の変形体が効率的に除去され、高い生理活性を示す高純度のヒト顆粒球コロニー刺激因子を収得することができる。
本発明の精製方法により、組み換え大腸菌から発現されてペリプラズム内に分泌されたヒト顆粒球コロニー刺激因子の浸透圧抽出の段階、酸沈殿の段階、陽イオン交換クロマトグラフィー段階、および疎水性相互作用クロマトグラフィー段階で得られたそれぞれの溶液をSDS-PAGEで分析した結果である。レーン1:標準品レーン2:(b)段階の1次遠心分離上清液レーン3:(b)段階の2次遠心分離上清液レーン4:(c)段階の酸沈殿後に得られた上清液レーン5:(c)段階の濾過後に得られた濾液レーン6:(d)段階のSP-セファロースカラム通過液レーン7:(d)段階のSP-セファロスーカラム溶出液1レーン8:(d)段階のSP-セファロースカラム溶出液2レーン9:(e)段階のブチル‐セファロースカラム通過液レーン10:(e)のブチル‐セファロースカラム溶出液 本発明の精製方法により、陰イオン交換クロマトグラフィー段階で得られたカラム溶出液をSDS-PAGEで分析した結果を示した。 本発明の精製方法により、陰イオン交換クロマトグラフィー段階で得られたカラム溶出液を逆相高圧クロマトグラフィーで分析した結果を示した。 本発明の精製方法に従って、陰イオン交換クロマトグラフィー段階で得られたカラム溶出液を、サイズ排除高圧クロマトグラフィーで分析した結果を示した。
本発明は、組み換え大腸菌からヒト顆粒球コロニー刺激因子を別途の活性化工程なくして、容易にかつ高純度で大量精製する方法を提供する。
具体的には、本発明の精製方法は、
(a) ヒト顆粒球コロニー刺激因子を発現する組み換え大腸菌を培養した後、遠心分離して細胞沈殿物を収得する段階と、
(b) (a)段階で得られた細胞沈殿物からヒト顆粒球コロニー刺激因子を含む上清液を分離する段階と;
(c)(b)段階で得られた上清液を酸で処理し、そこから生成された沈殿物を濾過して分離する段階と、
(d)(c)段階で得られた濾液を陽イオン交換クロマトグラフィーに適用する段階と、
(e)(d)段階で得られた溶出液を疎水性相互作用クロマトグラフィーに適用する段階と、
(f) (e)段階で得られた溶出液を陰イオン交換クロマトグラフィーに適用する段階とを含むことができる。
本発明による精製方法の特徴は、組み換え大腸菌からヒト顆粒球コロニー刺激因子を酸が沈殿した後に、一連のクロマトグラフィー(陽イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィーおよび陰イオン交換クロマトグラフィー)に適用することにより、薬剤学的使用に適合した高度に純粋な形態のヒト顆粒球コロニー刺激因子を精製し得るということである。
以下、本発明による精製方法を段階別に詳細に説明する。
(a)段階は、ヒト顆粒球コロニー刺激因子を発現する組み換え大腸菌を培養した後、遠心分離して細胞沈殿物を収得する段階である。この段階で使用される組み換え大腸菌は、ヒト顆粒球コロニー刺激因子を発現する。好ましくはペリプラズム内に発現するものであればいずれも制限なしに使用することができる。さらに好ましくは、本発明のヒト顆粒球コロニー刺激因子は、組み換え大腸菌内で可溶性の形態で発現される。本発明において、ヒト顆粒球コロニー刺激因子をペリプラズム内に発現させる組み換え大腸菌は、分泌配列とヒト顆粒球コロニー刺激因子が融合された融合タンパク質をコードする融合遺伝子を含む発現ベクターで形質転換された組み換え大腸菌である。上記組み換え大腸菌の代表的な例としては、本発明者らの大韓民国特許第356140号に開示された、大腸菌の耐熱性エンテロトキシンIIの変形した分泌配列とヒト顆粒球コロニー刺激因子が融合した発現ベクターで形質転換された大腸菌HM10310、HM10311(KCCM-10154)、HM10409、HM10410(KCCM-10151)、HM10411(KCCM-10152)、HM10413、HM10414、HM10415、HM10510(KCCM-10153)、HM10511およびHM10512が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ヒト顆粒球コロニー刺激因子を組に換え大腸菌のペリプラズム内に発現させるために、上記組み換え大腸菌をLB培地の入れてある発酵槽中で、炭素源としてブドウ糖1〜300g/L、無機塩類としてKH2PO4 2〜15g/L、(NH4)2HPO4 0.5〜3g/L、NaCl 2〜10g/LおよびMgCl2、0.5〜10g/Lと、各種微量元素、酵母エキスおよびトリプトンをさらに添加しながら、流加培養(fed-batch culture)することができる。このような培地組成物は組み換え大腸菌の高濃度培養と、大腸菌からヒト顆粒球コロニー刺激因子のペリプラズム内への高発現に特に適している。発明の好ましい一態様において、組み換え大腸菌HM10411(KCCM-10152)を用いて実験した結果によれば、上記の培地組成が組み換え大腸菌の培養濃度、大腸菌内のヒト顆粒球コロニー刺激因子の発現量およびペリプラズム内への分泌率を顕著に増加させることが確認された。このようにして収得された組み換え大腸菌の培養液を遠心分離して細胞沈殿物を得る。
(b)段階は、(a)段階で得られた細胞沈殿物からヒト顆粒球コロニー刺激因子を含む上清液を分離する段階である。本発明の好ましい一態様において、ヒト顆粒球コロニー刺激因子をペリプラズム内に発現させる組換え大腸菌を使用する場合に、ヒト顆粒球コロニー刺激因子を含むペリプラズムタンパク質は、浸透圧抽出によって細胞から分離することができる。この場合、(b)段階は、細胞沈殿物にクロースが含有された緩衝液を加えた後、遠心分離して細胞沈殿物を収得し、上記細胞沈殿物に蒸留水を加えた後、遠心分離してペリプラズムタンパク質を含む上清液を取得する段階を含むことができる。この段階では、ヒト顆粒球コロニー刺激因子を含むペリプラズムタンパク質が浸透圧によって抽出される。初めに、細胞沈殿物をスクロースが含有された緩衝液、例えば、10%〜30%スクロースを含有する緩衝液で処理すると、細胞が収縮された状態で存在する。この状態の細胞沈殿物に蒸留水を処理すると収縮された細胞が再び膨張し、細胞壁が緩む。そのため、細胞膜が破壊されずに細胞膜と細胞壁の間に位置するヒト顆粒球コロニー刺激因子を含むペリプラズムタンパク質が緩んだ細胞壁を介して抽出される。(b)段階の浸透圧抽出には、スクロース、グルコース、MgCl2および塩化ナトリウム等を使用することができる。好ましくは、スクロース緩衝液を使用することができる。このようにして抽出された抽出液を遠心分離し、ペリプラズムタンパク質を含む上清液を収得する。
(c)段階は、(b)段階 で得られたヒト顆粒球コロニー刺激因子を含む上清液を酸で処理し、そこから生成された沈殿物を濾過して分離する酸沈殿段階である。本発明の好ましい一態様において、ヒト顆粒球コロニー刺激因子をペリプラズム内に発現させる組み換え大腸菌を使用する場合、ペリプラズムタンパク質を含む上清液から酸沈殿によって可溶性ヒト顆粒球コロニー刺激因子を含む上清液を分離することができる。具体的には、(b)段階で得られた上清液に酸を処理し、上清液のpHを5.0〜5.8、好ましくは5.3〜5.5に調節すると、上清液ペリプラズムタンパク質を含む不溶性物質が沈殿し、この沈殿物を濾過して除去すると、可溶性ヒト顆粒球コロニー刺激因子を含む上清液を収得することができる。(c)段階の酸沈殿に適した酸としては、酢酸、リン酸およびクエン酸などを挙げることができるが、この中でも酢酸が好ましい。濾過は適切なフィルターを使用して行うことができ、好ましくは0.45〜3μmのフィルターを使用して行う。本発明では、ヒト顆粒球コロニー刺激因子がペリプラズムに分泌される組み換え大腸菌を使用するので、大腸菌全体を破砕することなく、培養液から容易にペリプラズム画分を得て、ヒト顆粒球コロニー刺激因子を抽出することができる。
(d)段階は、(c)段階で得られた可溶性ヒト顆粒球コロニー刺激因子を含む濾液を陽イオン交換クロマトグラフィーに適用する段階である。このプロセスを介して宿主細胞由来または培地成分由来の不純物が多量に除去されることにより精製効率を向上させることができる。
本発明に使用される陽イオン交換クロマトグラフィーのカラム官能基(functional group)は、弱陽イオン(weak cation)のカルボキシメチル(CM-)、カルボキシ(C-)だけでなく、強陽イオン(strong cation)のスルホ(S-)、スルホン酸メチル(SM-)、スルホン酸エチル(SE-)、スルホプロピル(SP-)およびホスホ(P-)等が多様に使用され得る。カラムレジンにはセファロース(Sepharose)、セファデックス(Sephadex)、アガロース(agarose)、セファセル(Sephacel)、ポリスチレン(Polystyrene)、ポリアクリレート(Polyacrylate)、セルロース(Cellulose)とトヨパール(Toyoperl)等を多様に使用することができる。発明の好ましい一態様において、本発明の精製方法は、SP-セファロスカラムを使用して陽イオン交換クロマトグラフィーを行うことができる。
本発明の陽イオン交換クロマトグラフィーはpH4.0〜6.0、好ましくはpH5.0〜6.0を維持しながら、塩の濃度が500mM以下、好ましくは200〜500mMであり、酢酸を含有する緩衝液を溶出液として使用して行われる。これに使用される陽イオン交換カラムは、溶出物をロードする前に緩衝液で平衡化することができる。陽イオン交換カラムの平衡化はpH5.0〜6.0の水性緩衝溶液を条件に応じて適宜選択して行うことができる。発明の好ましい一態様では、陽イオン交換カラムは、10mMナトリウムアセテートを含有する緩衝液(pH5.4)で予め平衡化される。このように平衡化された陽イオン交換カラムにヒト顆粒球コロニー刺激因子を含む濾液をロードして吸着させた後、前記平衡化緩衝液でカラムを洗浄し、カラムに吸着されていないタンパク質や不純物を除去する。続いて、上記平衡化緩衝液に塩化ナトリウムを添加した溶出緩衝液を陽イオン交換カラムに流し込み、カラムに吸着しているヒト顆粒球コロニー刺激因子を溶出する。この時、溶出緩衝液はカラム容積の3〜7倍の容量で流し込むことが好ましい。本発明の好ましい一態様においては、5〜20mMのナトリウムアセテートおよび300〜400mMのNaClを含有するpH5.2〜5.6の緩衝溶液を4〜6倍のカラム容量で流し込み、カラムに吸着しているヒト顆粒球コロニー刺激因子を溶出する。
上記段階で、宿主細胞由来のペプチドまたは培養液の培地成分はそのままにカラムを通過したり、洗浄工程で除去され、多量の不純物を効果的に除去することができる。
(e)段階は、(d)段階で陽イオン交換クロマトグラフィーから溶出された溶出液を疎水性相互作用クロマトグラフィーに適用する段階で、前段階の陽イオン交換クロマトグラフィー溶出液に含まれていた不純物をさらに除去して純度を高める段階である。
本発明に使用される疎水性相互作用クロマトグラフィーは、市販の数種類の媒質に結合された疎水性のものを用いるが、適合するものとしては芳香族または脂肪族の電荷を帯びていないリガンドを持つゲルを使用して行うことができる。電荷を帯びていないリガンドが形成されるよう、通常の結合技術によってリガンドを媒質に結合させることができる。このような技術では、グリシジル‐エーテル結合を利用する方法、アガロース媒質を水中でグリシドキシプロピルトリメトキシシランで活性化した後、アルコール中でリガンドを固定する方法、アガロース媒質を1,4‐ブタンジオールジグリシジルエーテルのようなビスエポキシドで活性化した後、アミノアルキルまたはアルキルメルカプタンのようなリガンドに結合させる方法、1,1‐カルボニルジイミダゾール活性化およびジビニルスルホン活性化の方法等がある。上記のすべての技術から得られたゲルは、pH全体の範囲において電荷を帯びていない。脂肪族リガンドは、例えば、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルおよびオクチルなどの直鎖アルキルであるか、イソ - またはネオアルキルのような側鎖アルキルであるか、オリゴエチレングリコールであってもよい。芳香族リガンドは、好ましくはフェニルである。媒質は、公知の多様な高親水性媒質中で適宜選択することができ、例えばセファロース(Sepharose)のようなアガロース媒質、TSK-GELのような有機高分子媒質、高多孔性有機高分子媒質等があり、好ましい媒質はアガロース媒質である。適切なアガロース媒質には、セファロース(Amersham Biosciences)、バイオゲルA(Bio-Gel A)(Bio-Rad Laboratories)、Minileak(Kem-En-Tec Diagnostics A / S)等がある。本発明の好ましい一態様において、本発明の疎水性相互作用クロマトグラフィーは、ブチル‐セファロースゲルで実施する。
本発明の疎水性相互作用クロマトグラフィーはpH7.0〜8.5、好ましくはpH7.5〜8.0を維持しながら、塩の濃度が100mM以下、好ましくは0〜50mMの緩衝液を溶出液として使用して実施する。これに使用される疎水性相互作用カラムは、溶出物をロードする前に緩衝液で平衡化することができる。疎水性相互作用カラムの平衡化はpH6.8〜8.5の水性緩衝溶液を、条件に応じて適宜選択して実施することができる。発明の好ましい一態様においては、300mMの硫酸アンモニウムおよび10mMのTrisを含有する緩衝液(pH7.5)で予め疎水性相互作用カラムを平衡化させる。このようにして平衡化された疎水性相互作用カラムに前段階で得られた溶出液をロードして、ヒト顆粒球コロニー刺激因子をカラムに吸着させた後、上記平衡化緩衝液でカラムを洗浄し、カラムに吸着されていないタンパク質や不純物を除去する。続いて、上記平衡化緩衝液からアンモニウム硫酸を除去した溶出緩衝液を疎水性相互作用カラムに流し込み、カラムに吸着しているヒト顆粒球コロニー刺激因子を溶出する。この時、溶出緩衝液はカラム容積の1〜4倍の容量で流し込むことが好ましい。本発明の好ましい一態様においては、5〜20mMのTrisを含有するpH7.0〜8.0の緩衝溶液を1.2〜2.5倍のカラム容量で流し込みカラムに吸着しているヒト顆粒球コロニー刺激因子を溶出する。
一般的に、疎水性相互作用クロマトグラフィーは、実施前に、分画の導電性を高めるために分画に塩を添加することができる。続いて、イオン強度の低い緩衝液を使用して媒質から溶出する。好ましくは、本発明の疎水性相互作用クロマトグラフィーは、(d)段階で得られた溶出液に硫酸アンモニウムを添加して、平衡化緩衝液と類似した程度に導電性を高めた後、平衡化された疎水性相互作用カラムにロードすることができる。また、本発明の疎水性相互作用クロマトグラフィーで前段階の陽イオン交換クロマトグラフィーの溶出液を前処理なしでそのままロードすることができ、ヒト顆粒球コロニー刺激因子は、カラムに吸着する。不純物はそのままカラムを通過したり、洗浄段階で除去されるため、精製効率をさらに向上させることができる。
(f)段階は、(e)段階で疎水性相互作用クロマトグラフィーから溶出された溶出液を陰イオン交換クロマトグラフィーに適用する段階で、前段階の疎水性相互作用クロマトグラフィー溶出液に含まれていた不純物を完全に除去する段階である。
本発明に使用される陰イオン交換クロマトグラフィーは、一般的に第3級または第4級アミン基(例えば、ジエチルアミノエチル、トリエチルアミノエチル、ベンゾフィル化されたジエチルアミノエチル等)で誘導体化された不溶性の粒子状支持体を含む媒質を使用して実施する。適切な支持体には、セルロース、アガロース、デキストラン、ポリスチレンビーズ等が含まれる。好ましくは、上記支持体は、トリエチルアミノエチル基で誘導体化された支持体である。適切な陰イオン交換媒質としては、Q‐セファロース(Amersham Biosciences)、マクロ‐プレップQ(Macro-Prep Q)(Bio-Rad Laboratories)、Q-ハイパーD(Q-HyperD)(BioSepra、Inc。)、フラクトゲル(Fractogel)EMD-TMAE 650(Merck)等を例として挙げることができる。発明の好ましい一態様において、本発明の陰イオン交換クロマトグラフィーは、Q-セファロースカラムを使用する。
本発明の陰イオン交換クロマトグラフィーはpH6.8〜8.5、好ましくはpH7.0〜8.0を維持しながら、塩の濃度が300mM以下、好ましくは100〜250mMの緩衝液を溶出液として使用して実施する。これに使用される陰イオン交換カラムは、溶出物をロードする前に、緩衝溶液で平衡化することができる。陰イオン交換カラムの平衡化はpH6.8〜8.5の水性緩衝溶液を条件に応じて適宜選択して実施することができる。本発明の好ましい一態様においては、10mMのTrisおよび100mMの尿素を含有する緩衝液(pH7.5)で予め陰イオン交換カラムを平衡化させる。このようにして平衡化された陰イオン交換カラムに前段階で得られた溶出液をロードして、ヒト顆粒球コロニー刺激因子をカラムに吸着させた後、前記平衡化緩衝液でカラムを洗浄し、カラムに吸着されていないタンパク質や不純物を除去する。続いて、上記平衡化緩衝液に塩化ナトリウムを添加した溶出緩衝液を陰イオン交換カラムに流し込み、カラムに吸着しているヒト顆粒球コロニー刺激因子を溶出する。このとき、溶出緩衝液は、カラム容積の1.5〜5倍の容量で流し込むことが好ましい。本発明の好ましい一態様においては、5〜20mMのTris、50〜200mMの尿素および150〜250mMのNaClを含有するpH7.0〜8.0の緩衝溶液を2〜4倍のカラム容量で流して込み、カラムに吸着しているヒト顆粒球コロニー刺激因子を溶出する。
前述のような、本発明による酸沈殿および一連のクロマトグラフィーの組み合わせによって精製されたヒト顆粒球コロニー刺激因子は、逆相高速クロマトグラフィーおよびサイズ排除クロマトグラフィーの結果、99%以上の高純度を示しながら高収率で精製されたことを確認した。具体的には、本発明の方法によって精製されたヒト顆粒球コロニー刺激因子は、N-末端配列分析から、天然型のヒト顆粒球コロニー刺激因子と同一の配列を有しており、宿主細胞由来のタンパク質は、100ng/mg以下、宿主細胞由来DNAは100pg/mg以下、内毒素は10 EU/IU hG-CSF以下で含まれていながら、優れた生理活性を有していることを確認した。上記の結果から、本発明による精製方法で組み換え大腸菌のペリプラズムに分泌されたヒト顆粒球コロニー刺激因子を精製すると、力価損失およびカラム工程の選択の限界を同時に克服ながら、生理活性および純度の非常に高いヒト顆粒球コロニー刺激因子を大量に収得することができることが分かる。
したがって、本発明の精製方法により精製されたヒト顆粒球コロニー刺激因子およびこれを有効成分として含む薬学的組成物もまた本発明の範囲内に含まれる。
上記薬学的組成物の製造に関する事項およびその効果は、当該分野における熟練者にもよく知られているので、本発明では、その詳細な説明は省略する。
また、本発明による精製方法は、組み換え大腸菌の大量培養液からヒト顆粒球コロニー刺激因子を高収率および高純度で精製することができる点に発明の特徴がある。本発明で使用される用語 「大量の培養液」とは、50L以上の培地で発酵レベルで組み換え大腸菌を培養して得られた培養液を意味し、好ましくは、80L以上、さらに好ましくは100L以上の培養液である。発明の好ましい一態様においては、1Lの滅菌された培地に組み換え大腸菌を接種して1次種菌培養液を得て、これを再び14Lの滅菌された培地に接種し、2次種菌培養液を得た。その後、最終的に120Lの滅菌された培地に接種して発酵した。その後、さらに培地を用いて、流加培養を行うことにより、組み換え大腸菌の培養液180Lを得た。大韓民国特許登録第356140号に記載された方法によって組み換え大腸菌の大量の培養液からヒト顆粒球コロニー刺激因子を分離、精製する場合には、1L当たり70mgのヒト顆粒球コロニー刺激因子のみが生産される。つまり、従来の方法は、高純度を維持しながら、高収率で目的とするタンパク質を分離、精製するには限界があった。しかし、本発明による精製方法は、培養液の容積を100L以上にスケールアップ(scale-up)させても酸沈殿および一連のクロマトグラフィーの組み合わせにより99%以上の高純度を示すヒト顆粒球コロニー刺激因子を1L当たり110mgという高収率で精製することができる。したがって、本発明による精製方法は、組み換え大腸菌の大量培養液からヒト顆粒球コロニー刺激因子を分離、精製するために効果的に適用することができる。したがって、この精製方法を産業的に応用すると、従来の精製方法に比べてより高い生産性を期待することができる。
以下、下記の実施例により本発明をさらに詳細に説明する。しかし、下記の実施例は単に本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
参照例1:ペリプラズム内のヒト顆粒球コロニー刺激因子を発現する組み換え大腸菌の培養
大腸菌の耐熱性エンテロトキシンIIの変形された分泌配列とヒト顆粒球コロニー刺激因子が融合した発現ベクターpT017SGで形質転換された大腸菌HM10411(KCCM-10152、大韓民国特許第356140号)を1Lの滅菌LB培地(トリプトン10g/L、酵母エキス5g/L、NaCl 10g/L)が含まれているガラスの培養容器に接種して1次種菌培養(seed culture)を行った。上記培養液を強力に攪拌および通気させながら、37℃で11〜13時間培養した後、滅菌LB培地14Lの入った培養容器に接種し、2〜3時間2次種菌培養を行った。これから得られた培養液を発酵のための種子菌として使用し、炭素源としてグルコース1.4g/L、無機塩類としてKH2PO4 10g/L、(NH4)2HPO4 2.5g/L、NaCl 5g/LおよびMgCl2 1.2g/L、並びに様々な微量元素、酵母抽出物およびトリプトンが添加された120Lの滅菌された培地に接種した。発酵中にさらにブドウ糖と酵母エキスを添加しながら、流加式培養(fed-batch culture)を25時間以上行って、培養液の容積180Lで終了した。発酵が終了した後、発酵液を7,000rpmで遠心分離して菌体を得て、-70℃で保管した。
実施例1:組み換え大腸菌培養液からヒト顆粒球コロニー刺激因子を精製
<1-1> ペリプラズムタンパク質の浸透圧抽出
上記参照例で得られた大腸菌の菌体を170Lのスクロース緩衝溶液(20%のスクロース、1mMのEDTA、30mMのTris、pH7.5)に懸濁し、90分間攪拌した後、7,000rpmで1次遠心分離してペレットを分離した。分離されたペレットに4℃の蒸留水170Lを添加した後、再び7,000rpmで2次遠心分離してペレットを除去し、ペリプラザズムタンパク質を含む上清液を分離した。この過程で大腸菌の菌体のペリプラズム内に存在するタンパク質が得られた。上記1次遠心分離および2次遠心分離過程で得られた上清液をSDS-PAGEで分析した(図1のレーン2および3)。
<1-2> 酸沈殿
前記実施例<1-1>で得られたペリプラズムタンパク質を含む上清液に1%の酢酸を加えてpHを5.6〜5.7に調節した。この際、酸処理により、上清液内に含まれていた不溶性物質が沈殿し、これを濾過して除去することにより、ヒト顆粒球コロニー刺激因子を含む濾液を得た。上記で酸処理後に得られた上清液および濾過後に得られた濾液をSDS-PAGEで分析した(図1のレーン4および5)。
<1-3> 陽イオン交換クロマトグラフィー
前記実施例<1-2>で得られた濾液にSP-セファロース(SP-sepharose)カラムを用いた陽イオン交換クロマトグラフィーを次のように行った。緩衝液1(10mMナトリウム酢酸、pH5.4)で予め平衡化したSP-セファロースのカラムに上記の濾液を40cm/時間の流速でロードして吸着させた後、吸着されていないタンパク質を同一の緩衝液で十分に洗浄して除去した。続いて、このカラムのカラムの容積の5倍の容量で300mM塩化ナトリウムが含まれた緩衝液1(10mMナトリウム酢酸、pH5.4)を流して込み、カラムからヒト顆粒球コロニー刺激因子を溶出した。上記陽イオン交換クロマトグラフィーの過程で得られた通過液および溶出液をSDS-PAGEで分析した(図1のレーン6〜8)。
<1-4> 疎水性相互作用クロマトグラフィー
前記実施例<1-3>で得られた溶出液に最終濃度が300mMになるようにアンモニウム硫酸を添加して希釈した後、ブチル‐セファロース(Butyl-sepharose)カラムを用いた疎水性相互作用クロマトグラフィーを次のように行った。緩衝液2(300mMの硫酸 アンモニウム 、10mMのTris、pH7.5)で予め平衡化したブチル‐セファロースのカラムに上記溶出液を80cm/時間の流速でロードして吸着させた後、吸着されていないタンパク質を同一の緩衝液で十分に洗浄して除去した。続いて、このカラムのカラム容積の1.5倍の容量で 硫酸アンモニウムを含まない緩衝液2(10mMのTris、pH 7.5)を流し込み、カラムからヒト顆粒球コロニー刺激因子を溶出した。上記疎水性相互作用クロマトグラフィーの過程で得られた通過液および溶出液をSDS-PAGEで分析した(図1のレーン9および10)。
<1-5> 陰イオン交換クロマトグラフィー
前記実施例<1-4>で得られた溶出液に最終濃度が50mMになるように尿素を添加した後、Q-セファロースカラムを用いた陰イオン交換クロマトグラフィーを次のように行った。緩衝液3(10mMのTris、pH7.5、100mMの尿素)に予め平衡化されたQ‐セファロースカラムに上記溶出液を60cm/時間の流速でロードして吸着させた後、吸着されていないタンパク質を同一の緩衝液で十分に洗浄して除去した。続いて、このカラムのカラム容積の3倍の容量に250mM塩化ナトリウムを含む緩衝液3(10mMのTris、pH7.5、100のmM尿素)を流し込み、カラムからヒト顆粒球コロニー刺激因子を溶出した。上記陰イオン交換クロマトグラフィーの過程で得られた溶出液をSDS-PAGEで分析した(図2のレーン2)。
前記実施例<1-1>〜<1-5>の過程を介して組み換え大腸菌から精製されたヒト顆粒球コロニー刺激因子の純度を確認するために、SDS-PAGE、N-末端配列分析、逆相高圧クロマトグラフィーとサイズ排除高圧クロマトグラフィーを実施した。
実験例1:SDS-PAGE分析
まず、前記実施例<1-1>〜<1-5>の各過程で得られた上清液、カラム通過液および溶出液と標準品にG-CSF(NIBSC、Code No 88/502)を通常の方法によりSDS-PAGEで分析した。 SDS-PAGE分析の結果を図1および2に示した。図1においてレーン1は、標準品G-CSFであり、レーン2は、実施例<1-1>の浸透圧を抽出過程で得られた1次遠心分離上清液であり、レーン3は実施例<1-1>の浸透圧抽出プロセスで得られた2次遠心分離上清液であり、レーン4は、実施例<1-2>酸の沈殿過程で酸処理した後に得られた上清液であり、レーン5は、実施例<1-2>の酸の沈殿過程で濾過した後得られた濾液であり、レーン6は、実施例<1-3>のSP-セファロースカラムクロマトグラフィーにおけるカラム通過液であり、レーン7および8は、実施例<1-3>のSP-セファロースカラムクロマトグラフィーのカラム溶出液1および2であり、レーン9は、実施例<1-4>のブチル‐セファロスカラムクロマトグラフィーにおけるカラム通過液であり、レーン10は、実施例<1-4>のブチル‐セファロースカラムクロマトグラフィーのカラム溶出液である。図2にレーン1は、標準品Met-hG-CSFであり、レーン2は、実施例<1-5>のQ-セファロースカラムクロマトグラフィーにおけるカラム溶出液である。
SDS-PAGE分析の結果、本発明の精製方法に応じて組み換え大腸菌から分離、精製されたヒト顆粒球コロニー刺激因子が、これらの天然型と同様の分子量を持つことを確認した。
実験例2:N-末端配列分析
前記実施例<1 - >〜<1-5>の過程で精製されたヒト顆粒球コロニー刺激因子をSDS-PAGEゲルに電気泳動した後、PVDF膜に転換した。転換した膜をポンソー(Ponceau)S溶液で染色した後、韓国基礎科学支援研究院(ソウル分所)にN末端アミノ酸分析(アミノ酸15個)を依頼した。
その結果、本発明の精製方法によって、組み換え大腸菌から分離、精製されたヒト顆粒球コロニー刺激因子のN-末端配列は、天然型のヒト顆粒球コロニー刺激因子と同一であり、この時、宿主由来タンパク質は、100ng/mg以下、宿主由来DNAは100pg/mg以下、内毒素は10 EU/ U hG-CSF以下で確認された。
実験例3:逆相高圧クロマトグラフィー分析
前記実施例<1-5>で得られた溶出液をブチルシリルシリカのカラムに注入した後、移動相に0.1%TFA/水と0.1%TFA/アセトニトリルを上記カラムに流し込みながら、逆相高圧クロマトグラフィーを行った。上記の方法で分析したクロマトグラムを図3に示した。
図3に示すように、本発明の精製方法によって、組み換え大腸菌から分離、精製されたヒト顆粒球コロニー刺激因子は、同様の性質の微細変形体が効果的に除去されて純度が極めて高いことが確認された。
実験例4:サイズ排除高圧クロマトグラフィー分析
前記実施例<1-5>で得られた溶出液を親水性シリカゲルカラム(分子量20,000〜200,000)に注入し、移動相として20mMのリン酸カリウム(pH6.0)/ 200mM塩化ナトリウム溶液を流し込みながら、サイズ排除高圧クロマトグラフィーを実施した。上記の方法で分析したクロマトグラムを図4に示した。
図4に示すように、本発明の精製方法によって、組み換え大腸菌から分離、精製されたヒト顆粒球コロニー刺激因子は、同様の性質のペプチドが効果的に除去されて純度が極めて高いことを確認した。
上記実験例1〜4を介して、本発明の精製方法によって、組み換え大腸菌から99%以上の純度を有する天然型ヒト顆粒球コロニー刺激因子を培養液1Lあたり110mgの収率で収得できることが確認された。比較群として大韓民国特許第356140号で開示された精製方法(イオン交換樹脂、吸着およびゲル濾過カラムまたは抗体カラムラムクロマトグラフィー)によって、組み換え大腸菌からヒト顆粒球コロニー刺激因子を精製した結果、99%以上の純度を持つ人間顆粒球コロニー刺激因子を培養液1L当たり70mgの収率で得た。したがって、本発明の精製方法は、大韓民国特許第356140号で開示された精製方法に比べて99%以上の高純度のヒト顆粒球コロニー刺激因子を得ることにおいて、50%以上向上した方法であることが分かる。
実験例5:生体外の力価分析
本発明の精製方法により得られたヒト顆粒球コロニー刺激因子の生理活性を調べるために、実施例<1-5>で精製されたヒト顆粒球コロニー刺激因子と国際標準品(NIBSC)をマウス由来の骨髄細胞を対象にして、生体内の力価分析を行った。具体的には、4〜6週齢マウスの大腿部を切断して骨髄細胞を回収した後、これを適切な濃度になるように培養した。精製されたヒト顆粒球コロニー刺激因子と国際標準品試料の各濃度別(100.00、33.33、11.11、3.70、1.23、0.41、0.14、0.05、0.02、0.01 ng/mL)に、上記で培養した骨髄細胞と混合した後、これを2〜3日間培養した。上記培養液に[メチル-H2]チミジンを添加し、10〜20時間さらに培養した後、細胞を分離し、ベータ・カウンターを利用してCPM値を測定した。その結果、本発明の精製方法によって分離、精製されたヒト顆粒球コロニー刺激因子は、国際標準品基準である0.6〜1.4×108 IU/mgを満足することを確認した。
本発明の方法は、別途の活性化工程なくして容易に人体内で発現される天然型と同様の機能を持つヒト顆粒球コロニー刺激因子を高収率および高純度で精製することができる。特に、本発明の方法によれば、大腸菌内で発現されたヒト顆粒球コロニー刺激因子の変形体が効率的に除去され、高い生理活性を示す高純度のヒト顆粒球コロニー刺激因子を収得することができる。

Claims (18)

  1. (a)組み換え大腸菌のペリプラズム内にヒト顆粒球コロニー刺激因子を発現する組み換え大腸菌を培養した後、遠心分離して細胞沈殿物を得る段階と、
    (b)(a)段階で得られた細胞沈殿物からヒト顆粒球コロニー刺激因子(hG-CSFs)を含む上清液を分離する段階と、
    (c)(b)段階で得られた上清液を酸で処理し、そこから生成された沈殿物を濾過して分離する段階と、
    (d)(c)段階で得られた濾液を陽イオン交換クロマトグラフィーに適用する段階と、
    (e)(d)段階で得られた溶出液を疎水性相互作用クロマトグラフィーに適用する段階と、
    (f)(e)段階で得られた溶出液を陰イオン交換クロマトグラフィーに適用する段階を含む、組み換え大腸菌から高純度のヒト顆粒球コロニー刺激因子を高収率で精製する方法。
  2. 上記組み換え大腸菌が、大腸菌BL21(DE3)(HM10311;寄託番号:KCCM-10154)、大腸菌BL21(DE3)(HM10410;寄託番号:KCCM-10151)、大腸菌BL21(DE3)(HM10411;寄託番号:KCCM-10152)、および大腸菌BL21(DE3)(HM10510;寄託番号:KCCM-10153)からなる群から選択される1種以上のものである、請求項1に記載の方法。
  3. (b)段階において、ヒト顆粒球コロニー刺激因子を含む上清液を細胞沈殿物から浸透圧抽出によって分離されるものである、請求項1に記載の方法。
  4. 上記浸透圧抽出が、細胞沈殿物の10%〜30%のスクロースを含有する緩衝液を処理した後、遠心分離して細胞沈殿物を得て、この細胞沈殿物に蒸留水を添加した後、遠心分離して成されるものである、請求項3に記載の方法。
  5. (c)段階の酸処理によって上清液のpHが5.0〜5.8に調整されるものである、請求項1に記載の方法。
  6. (c)段階の酸が、酢酸、リン酸、およびクエン酸からなる群から選択される1種以上のものである、請求項1に記載の方法。
  7. (d)段階の陽イオン交換クロマトグラフィーが、セファロース(Sepharose)(登録商標)、セファデックス(Sephadex)(登録商標)、アガロース(agarose)、セファセル(Sephacel)(登録商標)、ポリスチレン(Polystyrene)、ポリアクリレート(Polyacrylate )、セルロース(Cellulose)、トヨパール(Toyopearl)(登録商標)からなる群から選択されるカラムを使用して実施されるものである、請求項1に記載の方法。
  8. (d)段階の陽イオン交換クロマトグラフィーが、SP-セファロスカラム(登録商標)を使用して実施されるものである、請求項7に記載の方法。
  9. (d)段階の陽イオン交換クロマトグラフィーが、pH4.0〜6.0を維持しながら、塩の濃度が200〜500mMであり、酢酸を含有する緩衝液を使用して実施されるものである、請求項1に記載の方法。
  10. (d)段階の陽イオン交換クロマトグラフィーが、200〜500mM塩化ナトリウムおよび5〜20mMの酢酸ナトリウムを含むpH5.0〜6.0の緩衝溶液を使用して実施されるものである、請求項9に記載の方法。
  11. (e)段階の疎水性相互作用クロマトグラフィーが、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソアルキル、ネオアルキルおよびオリゴエチレングリコールからなる群から選択された官能基を有するセファロース(登録商標)、バイオゲルA(Bio-Gel A)(登録商標)またはMinileak(登録商標)カラムを使用して実施されるものである、請求項1に記載の方法。
  12. (e)段階の疎水性相互作用クロマトグラフィーが、ブチル-セファロースカラム(登録商標)を使用して実施されるものである、請求項11に記載の方法。
  13. ステップ(e)の疎水性相互作用クロマトグラフィーをpH7.0〜8.5を維持しながら、塩の濃度が0〜100mMの緩衝液を使用して実施されるものである、請求項1に記載の方法。
  14. (e)段階の疎水性相互作用クロマトグラフィーが、5〜20mMのTrisを含むpH7.0〜8.0の緩衝溶液を使用して実施されるものである、請求項13に記載の方法。
  15. (f)の陰イオン交換クロマトグラフィーが、Q-セファロース(登録商標)、マクロ-プレップQ(Macro-Prep Q)(登録商標)、Q-ハイパーD(Q-HyperD) (登録商標)およびフラクトゲル(Fractogel) (登録商標)EMD‐TMAE 650からなる群から選択されたカラムを使用して実施されるものである、請求項1に記載の方法。
  16. (f)段階の陰イオン交換クロマトグラフィーが、Q-セファロースカラム(登録商標)を使用して実施されるものである、請求項15に記載の方法。
  17. (f)段階の陰イオン交換クロマトグラフィーが、pH6.5〜8.5を維持しながら、塩の濃度が100〜300mMの緩衝液を使用して実施されるものである、請求項1に記載の方法。
  18. (f)の陰イオン交換クロマトグラフィーが、100〜300mMの塩化ナトリウム、5〜20mMのTrisおよび50〜200mMの尿素を含むpH7.0〜8.0の緩衝溶液を使用して実施されるものである、請求項17に記載の方法。
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