JP6137983B2 - 多段遠心圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、多段遠心圧縮機に関し、特に、原動機により駆動されブルギヤが設けられる入力軸と、ブルギヤに噛み合うピニオンが設けられる一つ以上の出力軸と、を備える多段型の遠心圧縮機に関する。
本技術分野の背景技術として、特開2008−231933号公報(特許文献1)がある。この公報には、「外部駆動装置(原動機)により回転駆動される大歯車(ブルギヤ)12と、大歯車と歯合し高速回転する小歯車(ピニオン)14と、小歯車軸(出力軸)13に固定されその軸心を中心に高速回転する羽根車16と、小歯車軸に固定され大歯車の側面を摺動可能に支持し小歯車軸のスラスト力を大歯車に伝達するスラストカラー18と、大歯車軸(入力軸)に作用するスラスト力を支持するスラスト軸受20と、スラスト軸受20で支持された小歯車軸13が所定の閾値を超えて軸移動するときにその軸移動を制限するスラスト方向移動量制限器30とを備える」歯車駆動ターボ圧縮機が開示されている(要約参照)。
また、前記公報には、「大歯車軸11のスラスト軸受20で支持された小歯車軸13が所定の閾値aを超えて軸移動するときにその軸移動を制限するスラスト方向移動量制限器30を備えるので、正常な運転時には、大歯車軸11のスラスト軸受20により小歯車軸13の軸移動は所定の閾値a以下であり、スラスト方向移動量制限器30は機能せず、所定の閾値aを超える過大な軸移動が発生した場合だけ機能してその軸移動を制限する。従って、大歯車軸11に過大な軸移動が発生した場合に、羽根車16とケーシングとの過大接触を本質的に回避することができる。」と記載されている(段落[0031]、[0032]参照)。
特開2008−231933号公報
しかしながら、特許文献1に記載の多段遠心圧縮機は、出力軸である小歯車軸のスラスト方向(軸方向)への移動量を制限することに着目しており、出力軸に発生するスラスト荷重(スラスト方向の荷重)を減少させることについては考慮していない。
このため、特許文献1に記載の多段遠心圧縮機は、出力軸に発生するスラスト荷重によって、摺動部における摩擦損失による圧縮機の効率の低下や、圧縮機の機械的信頼性の低下を招くおそれがある。
本発明は前記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、出力軸に発生するスラスト荷重を低減して、高効率で機械的信頼性の高い多段遠心圧縮機を提供することにある。
前記した目的を達成するために、本発明に係る多段遠心圧縮機は、原動機により駆動される入力軸と、前記入力軸に設けられるブルギヤと、前記ブルギヤに噛み合うピニオンと、前記ピニオンが設けられる出力軸と、前記出力軸の一端に設けられる第1の遠心羽根車と、前記出力軸の他端に設けられ、前記第1の遠心羽根車よりも流体の流れの下流段側に位置する第2の遠心羽根車と、前記ブルギヤに噛み合う第2のピニオンと、前記第2のピニオンが設けられる第2の出力軸と、前記第2の出力軸に設けられ、前記第2の遠心羽根車の流体の流れの最下流段側に位置する第3の遠心羽根車と、を備え、前記第1の遠心羽根車の外径は、前記第2の遠心羽根車の外径よりも大きく設定されており、前記第3の遠心羽根車は、前記第2の出力軸の軸方向において前記第2の遠心羽根車とは反対側の端部に設けられており、前記ブルギヤ、前記ピニオン、および前記第2のピニオンは、はすば歯車であり、前記ピニオンに軸方向に作用するギヤ荷重が、前記第2の遠心羽根車に軸方向に作用する流体荷重と同じ方向となり、かつ、前記第2のピニオンに軸方向に作用するギヤ荷重が、前記第3の遠心羽根車に軸方向に作用する流体荷重と反対方向となるように、前記はすば歯車のねじれ方向が設定されており、前記第3の遠心羽根車に軸方向に作用する流体荷重が、前記第2の遠心羽根車に軸方向に作用する流体荷重と反対方向とされていることを特徴とする。
本発明によれば、出力軸に発生するスラスト荷重を低減して、高効率で機械的信頼性の高い多段遠心圧縮機を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る多段遠心圧縮機の概略構成を示す水平断面図である。 1段目の遠心羽根車にスラスト方向に作用する流体荷重を説明するための模式図である。 1段目の遠心羽根車および2段目の遠心羽根車により出力軸に発生するスラスト方向の流体荷重を説明するための模式図である。 ブルギヤとピニオンとの噛み合いによってスラスト方向に作用するギヤ荷重を説明するための模式図である。 第1実施形態に係る多段遠心圧縮機を模式的に示す水平断面図である。 1段目の遠心羽根車の外径に対する2段目の遠心羽根車の外径の割合と1段目の遠心羽根車の出口部における羽根根元に発生する応力との関係を示す図である。 第2実施形態に係る多段遠心圧縮機を模式的に示す水平断面図である。 第3実施形態に係る多段遠心圧縮機を模式的に示す水平断面図である。 第4実施形態に係る多段遠心圧縮機を模式的に示す水平断面図である。 第5実施形態に係る多段遠心圧縮機を模式的に示す水平断面図である。 第6実施形態に係る多段遠心圧縮機を模式的に示す水平断面図である。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に示す図面において、同一の部材または相当する部材には同一の参照符号を付し、重複した説明を適宜省略する。また、部材のサイズおよび形状は、説明の便宜のため、変形または誇張して模式的に表す場合がある。
〔第1実施形態〕
まず、図1〜図6を参照しながら本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る多段遠心圧縮機の概略構成を示す水平断面図である。
図1に示す多段遠心圧縮機は、原動機(図示せず)と、該原動機の回転駆動力を伝達する増速機部100と、流体(ガス)を段階的に圧縮する1段目から3段目の圧縮機部1〜3と、圧縮され高温になった流体(ガス)を冷却する冷却装置(図示せず)と、統括的な制御を行う制御部(図示せず)とを有している。
原動機の回転軸(図示せず)には、カップリング(図示せず)を介して増速機部100の入力軸4が接続される。入力軸4には、大歯車であるブルギヤ20が取り付けられている。ブルギヤ20には、2個の小歯車であるピニオン21とピニオン22(第2のピニオン)とが噛み合っている。ブルギヤ20とピニオン21,22は、ここでは、振動や騒音の低減の観点から、平歯車よりも噛み合い率の大きいはすば歯車が使用されている。
ピニオン21は出力軸5と、ピニオン22は出力軸6(第2の出力軸)と、それぞれ一体に形成されている。入力軸4と2本の出力軸5,6とは、それぞれ互いに平行に配置されている。なお、各ピニオン21,22を出力軸5,6と別体に作成し、それらを出力軸5,6にそれぞれ固定するようにして設けてもよい。2本の出力軸5,6には、略円筒形状のスラストカラー66〜69が焼嵌されて固定されている。
入力軸4、2本の出力軸5,6、ブルギヤ20、ピニオン21、22、およびスラストカラー66〜69は、増速機部100の構成要素であり、ケーシング101に収容されている。ケーシング101は、水平面分割構造であり、入力軸4および出力軸5、6の中心軸を含む水平面にほぼ等しい面で、上ケーシングと下ケーシングとに分かれる。上ケーシングと下ケーシングとは、ボルト(図示せず)を用いて結合される。
入力軸4およびブルギヤ20は、ケーシング101に保持された複合軸受60,61により回転可能に支持されている。複合軸受60,61は、ラジアル方向(半径方向)の荷重(ラジアル荷重)およびスラスト方向(軸方向)の荷重(スラスト荷重)を受けて支持する軸受である。
一方、ピニオン21,22がそれぞれ設けられた2本の出力軸5,6は、ケーシング101に保持されたラジアル軸受62〜65により回転可能に支持されている。なお、出力軸5,6で発生するスラスト荷重は、ブルギヤ20をギャップ71,72(図5参照)を介して挟むように構成されたスラストカラー66〜69により受けられて支持される。
複合軸受60,61、ラジアル軸受62〜65、スラストカラー66〜69、ブルギヤ20、およびピニオン21,22等を潤滑するために、潤滑油系統(図示せず)から潤滑油が供給される。複合軸受60,61、ラジアル軸受62〜65、スラストカラー66〜69、ブルギヤ20、およびピニオン21,22等を潤滑するために使用された潤滑油は、原動機の下部に設けられたオイルタンク(図示せず)に戻される。
入力軸4およびブルギヤ20と複合軸受60,61とのスラスト方向の摺動面におけるギャップ70(図5参照)は、例えば0.2mm程度である。多段遠心圧縮機の定常運転時は、複合軸受60または複合軸受61のいずれか一方がブルギヤ20の摺動面と接触しており、他方の複合軸受とブルギヤ20の摺動面とはギャップを保っている。ただし、多段遠心圧縮機の起動・停止時や、多段遠心圧縮機がサージングと呼ばれる小流量域での運転限界範囲を超えて運転される場合には、ブルギヤ20と接触摺動する複合軸受は、その時の運転状態により異なる。
出力軸5,6およびピニオン21,22は、ラジアル軸受62〜65によってラジアル方向に支持されている。一方、出力軸5,6およびピニオン21,22のスラスト方向の支持は、ブルギヤ20をギャップ71,72(図5参照)を介して挟むように構成されたスラストカラー66〜69によって行われる。
スラストカラー66と67は、ギャップ71(図5参照)を介してブルギヤ20を挟むように出力軸5に焼嵌めされており、それぞれの軸方向内側に位置する摺動面でブルギヤ20と接触する構造となっている。スラストカラー66の摺動面とスラストカラー67の摺動面との間の面間距離は、ブルギヤ20の両摺動面の間の面間距離よりも例えば0.2mm程度大きい。すなわち、ブルギヤ20とスラストカラー66,67とのスラスト方向の摺動面におけるギャップ71(図5参照)は、例えば0.2mm程度である。多段遠心圧縮機の定常運転時は、スラストカラー66またはスラストカラー67のいずれか一方がブルギヤ20の摺動面と接触しており、他方のスラストカラーの摺動面とブルギヤ20の摺動面とはギャップを保っている。また、スラストカラー66,67は、ケーシング101とは、2〜3mm程度のギャップを保っており接触することはない。なお、出力軸6に固定されたスラストカラー68,69については、出力軸5に固定されたスラストカラー66,67と同様の構造であるため、説明を省略する。
前記したように、本実施形態に係る多段遠心圧縮機は、原動機により駆動される入力軸4と、入力軸4に設けられるブルギヤ20と、ブルギヤ20に噛み合うピニオン21,22と、ピニオン21,22がそれぞれ設けられる出力軸5,6とを備えている。そして、 出力軸5の一端には、1段目の遠心羽根車(第1の遠心羽根車)11が設けられ、出力軸5の他端には、1段目の遠心羽根車11よりも流体の流れの下流段側に位置する2段目の遠心羽根車(第2の遠心羽根車)12が設けられている。また、出力軸6の一端には、流体の流れの最下流段側に位置する3段目の遠心羽根車13が設けられている。
図2は、1段目の遠心羽根車11にスラスト方向に作用する流体荷重(流体力)を説明するための模式図である。
図2に示すように、1段目の遠心羽根車11が出力軸5の先端に備えられている。シュラウドケーシング111が遠心羽根車11の外側を覆っており、ケーシング101が遠心羽根車11の背面16を覆っている。また、ケーシング101と出力軸5との間には、圧縮流体が圧縮機外に漏れることを防止する軸封装置15が設置されている。
圧縮機内の流体の圧力は、遠心羽根車11により昇圧されるため、遠心羽根車11の上流側よりも下流側の方が高い。また、遠心羽根車11の背面16に作用する流体の圧力P1は、遠心羽根車11の下流側の圧力とほぼ同じである。そのため、遠心羽根車11にスラスト方向に作用する流体荷重は、遠心羽根車11の背面16に作用する圧縮流体の圧力P1が支配的な要因となって生じる。したがって、遠心羽根車11が備えられた出力軸5には、遠心羽根車11の上流側の流体の流れ方向Aとは逆方向に、遠心羽根車11によるスラスト方向の流体荷重Fiが発生する。図2中の符号Bは、遠心羽根車11の下流側の流体の流れ方向を示す。なお、2段目の遠心羽根車12および3段目の遠心羽根車13のそれぞれにスラスト方向に作用する流体荷重については、1段目の遠心羽根車11と同様の原理により生じるため、説明を省略する。
図3は、1段目の遠心羽根車11および2段目の遠心羽根車12により出力軸5に発生するスラスト方向の流体荷重を説明するための模式図である。なお、図3において、ピニオン21等の図示は省略してある。
図3に示すように、出力軸5の一端に1段目の遠心羽根車11が備えられており、出力軸5の他端に2段目の遠心羽根車12が備えられている。この場合、遠心羽根車11の背面16に圧縮流体の圧力P1が作用し、遠心羽根車12の背面17に圧縮流体の圧力P2が作用する。ここで、上流段側の遠心羽根車11の背面16に作用する圧縮流体の圧力P1よりも、下流段側の遠心羽根車12の背面17に作用する圧縮流体の圧力P2の方が高い。これは、上流段側の遠心羽根車11で圧縮された流体が、下流段側の遠心羽根車12でさらに昇圧されるためである。ただし、上流段側の遠心羽根車11で圧縮された流体が、図示しない別の遠心羽根車で昇圧され、さらに下流段側の遠心羽根車12で昇圧されるように構成されることも可能である。これにより、出力軸5全体に発生するスラスト方向の流体荷重Fi1は、上流段側の遠心羽根車11から下流段側の遠心羽根車12への方向に発生する。
図4は、ブルギヤ20とピニオン21との噛み合いによってスラスト方向に作用するギヤ荷重(ギヤ力)を説明するための模式図である。
図4は、入力軸4に設けられるブルギヤ20と出力軸5に設けられるピニオン21とが、図中の太線で示す部分40で噛み合っている様子を上から見た図となっている。ブルギヤ20は、ここでは、図中の矢印で示すように反原動機側から見て時計回りに回転する。また、図4に示すように、後記する理由から、ブルギヤ20は回転中心となる軸を天地方向に向けて側方から見た場合に歯が左上がりに傾斜している左ねじれのはすば歯車であり、ピニオン21は回転中心となる軸を天地方向に向けて側方から見た場合に歯が右上がりに傾斜している右ねじれのはすば歯車である。したがって、ピニオン21は、ブルギヤ20から右方向へのスラスト方向のギヤ荷重Fp1を受ける。その反作用として、ブルギヤ20は、ピニオン21から左方向へのスラスト方向のギヤ荷重Fbを受ける。なお、ブルギヤ20とピニオン22との噛み合いによってスラスト方向に作用するギヤ荷重については、ブルギヤ20とピニオン21との噛み合いによるギヤ荷重と同様の原理により生じるため、説明を省略する。
図5は、第1実施形態に係る多段遠心圧縮機を模式的に示す水平断面図である。
図5においては、増速機部100におけるケーシング101、入力軸4、ブルギヤ20、複合軸受60,61、出力軸5,6、ピニオン21,22、スラストカラー66〜69、および遠心羽根車11〜13のみを図示しており、説明の便宜上、ラジアル軸受62〜65や軸封装置15等は図示を省略している。また、複合軸受60,61は、スラスト方向の荷重を受ける部分のみを図示しており、ラジアル方向の荷重を受ける部分は図示を省略している。
本実施形態では、2本の出力軸5,6のうちの一方の出力軸5の両端に、それぞれ1段目と2段目の遠心羽根車11,12が備えられている。そして、出力軸5、ピニオン21、スラストカラー66,67、および遠心羽根車11,12は、低圧段ピニオン軸80を形成している。他方の出力軸6の一端に、3段目の遠心羽根車13が備えられている。そして、出力軸6、ピニオン22、スラストカラー68,69、および遠心羽根車13は、高圧段ピニオン軸81を形成している。なお、図5では、多段遠心圧縮機の作動状態を理解しやすくするため、入力軸4およびブルギヤ20と複合軸受60,61との間のスラスト方向のギャップ70、ブルギヤ20とスラストカラー66,67との間のスラスト方向のギャップ71、およびブルギヤ20とスラストカラー68,69との間のスラスト方向のギャップ72は、誇張して拡大して示している。
高圧段ピニオン軸81に発生するスラスト方向の流体荷重Fi2の方が、低圧段ピニオン軸80に発生するスラスト方向の流体荷重Fi1よりも大きい。これは、低圧段ピニオン軸80に発生するスラスト方向の流体荷重Fi1は、1段目の遠心羽根車11の背面16に作用する圧力P1(図3参照)と2段目の遠心羽根車12の背面17に作用する圧力P2(図3参照)の向きが反対方向であり、互いに相殺するためである。また、3段目の遠心羽根車13の背面に作用する圧力が、1段目と2段目の遠心羽根車11,12の背面16,17に作用する圧力P1,P2よりも高いためである。そのため、多段遠心圧縮機のブルギヤ20とピニオン21,22のはすば歯車のねじれ方向は、高圧段ピニオン軸81に発生するスラスト荷重を小さくすることを第一に考えて設定されている。
本実施形態では、高圧段ピニオン軸81に発生するスラスト方向の流体荷重Fi2は、原動機側から反原動機側への方向に発生する。したがって、この流体荷重Fi2を相殺するために、ギヤ荷重Fp2が反原動機側から原動機側への方向へ発生するようにブルギヤ20とピニオン22のはすば歯車のねじれ方向が決定される。本実施形態では、入力軸4およびブルギヤ20は、反原動機側から見て時計回りに回転する。そのため、ブルギヤ20は左ねじれのはすば歯車であり、高圧段ピニオン軸81のピニオン22は右ねじれのはすば歯車でなければならない。一方、低圧段ピニオン軸80のピニオン21は一意的に右ねじれのはすば歯車となり、ギヤ荷重Fp1は反原動機側から原動機側への方向へ発生する。また、低圧段ピニオン軸80に発生するスラスト方向の流体荷重Fi1の方向は、前記したように、反原動機側から原動機側への方向である(図3参照)。
低圧段ピニオン軸80に発生するスラスト荷重は、低圧段ピニオン軸80のピニオン21がブルギヤ20から受けるスラスト方向のギヤ荷重Fp1と、低圧段ピニオン軸80に作用するスラスト方向の流体荷重Fi1の合力である。したがって、低圧段ピニオン軸80に作用するスラスト荷重は、反原動機側から原動機側への方向となり、スラストカラー66により支持される。
一方、高圧段ピニオン軸81に発生するスラスト荷重は、高圧段ピニオン軸81のピニオン22がブルギヤ20から受けるスラスト方向のギヤ荷重Fp2と、高圧段ピニオン軸81に作用するスラスト方向の流体荷重Fi2の合力である。流体荷重Fi2の方がギヤ荷重Fp2よりも通常かなり大きいため、高圧段ピニオン軸81に作用するスラスト荷重は、原動機側から反原動機側への方向となり、スラストカラー69により支持される。
ブルギヤ20に作用するスラスト荷重は、低圧段ピニオン軸80のスラストカラー66から受けるスラスト荷重と、高圧段ピニオン軸81のスラストカラー69から受けるスラスト荷重との合成荷重Fである。ここで、高圧段ピニオン軸81に作用するスラスト荷重の方が、低圧段ピニオン軸80に作用するスラスト荷重よりも大きい。したがって、低圧段ピニオン軸80、高圧段ピニオン軸81およびブルギヤ20で構成されるギヤ系全体は、原動機側から反原動機側への方向へスラスト荷重(合成荷重F)を受ける。
このようにして、本実施形態に係る多段遠心圧縮機のギヤ系全体は、図5の左方向へのスラスト荷重を受ける。その結果、図5に示すような作動状態となる。つまり、反原動機側の複合軸受61で、ギヤ系全体のスラスト荷重が支持される。そして、低圧段ピニオン軸80に作用するスラスト荷重は、1段目の遠心羽根車11側のスラストカラー66とブルギヤ20とが接触・摺動することで支持される。また、高圧段ピニオン軸81に作用するスラスト荷重は、3段目の遠心羽根車13と反対側のスラストカラー69とブルギヤ20とが接触・摺動することで支持される。
ここで、低圧段ピニオン軸80に発生するスラスト方向の流体荷重Fi1を低減することができれば、低圧段ピニオン軸80のスラストカラー66とブルギヤ20との接触・摺動面における接触面圧が低減し、摩擦損失が低減して、多段遠心圧縮機全体の効率が向上することになる。
本実施形態では、低圧段ピニオン軸80に発生するスラスト方向の流体荷重Fi1を低減させるために、1段目の遠心羽根車11の外径D1(図2および図3も参照)は、2段目の遠心羽根車12の外径D2(図3も参照)よりも大きく設定されている。そして、1段目の遠心羽根車11の外径D1に対する2段目の遠心羽根車12の外径D2の割合、すなわち外径比(D2/D1)は、0.8以上1.0未満に設定されていることが好ましい。
次に、前記のように構成された多段遠心圧縮機の作用効果について説明する。
本実施形態は、1段目の遠心羽根車11の外径D1を2段目の遠心羽根車12の外径D2よりも大きくしている。したがって、1段目の遠心羽根車11の背面16に作用する流体の圧力P1の受圧面積が大きくなり、これにより、1段目の遠心羽根車11に原動機側から反原動機側へのスラスト方向に作用する流体荷重が大きくなる。また、1段目の遠心羽根車11の外径D1を大きくすると、1段目の圧縮機部1での圧力上昇が大きくなるため、2段目の圧縮機部2での圧力上昇を小さくすることができる。つまり、2段目の遠心羽根車12の外径D2を小さくすることができる。その結果、2段目の遠心羽根車12の背面17に作用する圧力P2の受圧面積が小さくなり、これにより、2段目の遠心羽根車12に反原動機側から原動機側へのスラスト方向に作用する流体荷重が小さくなる。
したがって、1段目の遠心羽根車11および2段目の遠心羽根車12により低圧段ピニオン軸80に作用する反原動機側から原動機側へのスラスト方向の流体荷重は相対的に小さくなる。すなわち、出力軸5に発生するスラスト荷重が低減される。
これにより、スラストカラー66とブルギヤ20との接触・摺動部における摩擦損失が小さくなり、多段遠心圧縮機の効率が向上する。また、出力軸5に焼嵌めされたスラストカラー66の機械的信頼性が向上し、さらに、スラストカラー66とブルギヤ20の摺動面の摩耗量が低減されることから、圧縮機全体の機械的信頼性も向上する。
すなわち、本実施形態によれば、出力軸5に発生するスラスト荷重を低減して、高効率で機械的信頼性の高い多段遠心圧縮機を提供することができる。
また、本実施形態では、1段目の遠心羽根車11の外径D1に対する2段目の遠心羽根車12の外径D2の割合は、好ましくは0.8以上1.0未満に設定されている。
図6は、1段目の遠心羽根車11の外径D1に対する2段目の遠心羽根車12の外径D2の割合、すなわち外径比(D2/D1)と1段目の遠心羽根車11の出口部における羽根根元C(図2参照)に発生する応力σとの関係を示す図である。ここで、遠心力により遠心羽根車11に生じる応力は、羽根根元Cにおいて最大となる。
低圧段ピニオン軸80に作用するスラスト方向の流体荷重を低減するという観点からは、1段目の遠心羽根車11の外径D1はできる限り大きく、また、2段目の遠心羽根車12の外径D2はできる限り小さいほうが好ましい。つまり、出力軸5に作用するスラスト荷重を低減するという観点からは、外径比(D2/D1)はできる限り小さい方が好ましい。しかし、図6に示すように、外径比(D2/D1)が小さくなるにしたがって、1段目の遠心羽根車11の出口部における羽根根元Cに発生する遠心力による応力σが大きくなり、外径比(D2/D1)が0.8未満になると、材料の許容値(許容応力)を超える。遠心羽根車の材料としては、例えばステンレス鋼が使用される。図6中に示す従来値は、外径比(D2/D1)=1の場合に発生する応力値である。
図6から、材料等の強度に関する条件を変更しない限りにおいては、応力σが材料の許容値を超えない範囲で、1段目の遠心羽根車11の外径D1を2段目の遠心羽根車12の外径D2よりも大きくするためには、外径比(D2/D1)を0.8以上1.0未満とすればよいことがわかる。このように構成すれば、遠心羽根車11に発生する応力の増大を抑えつつ、出力軸5に発生するスラスト荷重を低減して、高効率で機械的信頼性の高い多段遠心圧縮機を提供することができる。
また、本実施形態では、ブルギヤ20およびピニオン21,22は、はすば歯車である。そして、ピニオン22に軸方向に作用するギヤ荷重Fp2が、最下流段側に位置する3段目の遠心羽根車13にスラスト方向に作用する流体荷重Fi2と反対方向となるように、ブルギヤ20およびピニオン21,22のはすば歯車のねじれ方向が設定されている。
このように構成すれば、はすば歯車の使用により振動や騒音の低減を図ることができるとともに、流体荷重Fi2とギヤ荷重Fp2とが互いに相殺し合い、最下流段の遠心羽根車13を備える出力軸6に発生するスラスト荷重を小さくすることができる。これにより、スラストカラー69とブルギヤ20との接触・摺動部における摩擦損失が小さくなり、多段遠心圧縮機の効率が向上する。また、出力軸6に焼嵌めされたスラストカラー69とブルギヤ20の機械的信頼性が向上し、さらに、スラストカラー69とブルギヤ20の摺動面の摩耗量が低減される。また、ギヤ系全体に生じるスラスト荷重(合成荷重F)が低減されるため、ブルギヤ20と複合軸受61との接触・摺動部における摩擦損失も小さくなる。したがって、多段遠心圧縮機の機械的信頼性をさらに高めることができる。
〔第2実施形態〕
次に、図7を参照して、本発明の第2実施形態について、前記した第1実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を適宜省略する。
図7は、第2実施形態に係る多段遠心圧縮機を模式的に示す水平断面図である。
図7に示すように、第2実施形態に係る多段遠心圧縮機は4段圧縮機である点で、3段圧縮機である第1実施形態と相違している。すなわち、出力軸6の一端には、3段目の遠心羽根車13が設けられており、出力軸6の他端には、流体の流れの最下流段側に位置する4段目の遠心羽根車14が設けられている。
第2実施形態では、第1実施形態と同様に、1段目の遠心羽根車11の外径D1は、2段目の遠心羽根車12の外径D2よりも大きく設定されている。また、3段目の遠心羽根車13の外径D3は、4段目の遠心羽根車14の外径D4よりも大きく設定されている。したがって、1段目の遠心羽根車11および2段目の遠心羽根車12により出力軸5に作用するスラスト方向の流体荷重Fi1が相対的に小さくなり、出力軸5に発生するスラスト荷重が低減される。また、3段目の遠心羽根車13および4段目の遠心羽根車14により出力軸6に作用するスラスト方向の流体荷重Fi2が相対的に小さくなり、出力軸6に発生するスラスト荷重が低減される。
また、第2実施形態では、ピニオン22に軸方向に作用するギヤ荷重Fp2が、最下流段側に位置する4段目の遠心羽根車14にスラスト方向に作用する流体荷重と同じ方向となるように、ブルギヤ20およびピニオン21,22のはすば歯車のねじれ方向が設定されている。これは、第1実施形態と同じブルギヤとピニオンを使用することを前提としている。ここで、4段目の遠心羽根車14にスラスト方向に作用する流体荷重は、3段目の遠心羽根車13にスラスト方向に作用する流体荷重よりも大きい。このため、全体として出力軸6に作用するスラスト方向の流体荷重Fi2の方向は、4段目の遠心羽根車14にスラスト方向に作用する流体荷重の方向と同じであり、反原動機側から原動機側への方向である。
このように第2実施形態によれば、本発明を4段圧縮機にも適用することができ、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔第3実施形態〕
次に、図8を参照して、本発明の第3実施形態について、前記した第2実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を適宜省略する。
図8は、第3実施形態に係る多段遠心圧縮機を模式的に示す水平断面図である。
図8に示すように、第3実施形態に係る多段遠心圧縮機は、ブルギヤとピニオンのねじれ方向が逆である点で、第2実施形態と相違している。すなわち、ブルギヤは右ねじれのはすば歯車であり、ピニオンは左ねじれのはすば歯車である。
第3実施形態では、第2実施形態と同様に、1段目の遠心羽根車11の外径D1は、2段目の遠心羽根車12の外径D2よりも大きく設定されている。また、3段目の遠心羽根車13の外径D3は、4段目の遠心羽根車14の外径D4よりも大きく設定されている。したがって、1段目の遠心羽根車11および2段目の遠心羽根車12により出力軸5に作用するスラスト方向の流体荷重Fi1が相対的に小さくなり、出力軸5に発生するスラスト荷重が低減される。また、3段目の遠心羽根車13および4段目の遠心羽根車14により出力軸6に作用するスラスト方向の流体荷重Fi2が相対的に小さくなり、出力軸6に発生するスラスト荷重が低減される。
また、第3実施形態では、ピニオン22に軸方向に作用するギヤ荷重Fp2が、最下流段側に位置する4段目の遠心羽根車14にスラスト方向に作用する流体荷重と反対方向となるように、ブルギヤ20およびピニオン21,22のはすば歯車のねじれ方向が設定されている。ここで、4段目の遠心羽根車14にスラスト方向に作用する流体荷重は、3段目の遠心羽根車13にスラスト方向に作用する流体荷重よりも大きい。このため、全体として出力軸6に作用するスラスト方向の流体荷重Fi2の方向は、4段目の遠心羽根車14にスラスト方向に作用する流体荷重の方向と同じであり、反原動機側から原動機側への方向である。したがって、第3実施形態では、ブルギヤ20は右ねじれのはすば歯車とされ、ピニオン21,22は左ねじれのはすば歯車とされている。これにより、流体荷重Fi2とギヤ荷重Fp2とが互いに相殺し合い、最下流段の遠心羽根車14を備える出力軸6に発生するスラスト荷重を小さくすることができる。また、第3実施形態では、ピニオン21に軸方向に作用するギヤ荷重Fp1が、2段目の遠心羽根車12にスラスト方向に作用する流体荷重と反対方向とされている。これにより、流体荷重Fi1とギヤ荷重Fp1とが互いに相殺し合い、2段目の遠心羽根車12を備える出力軸5に発生するスラスト荷重を小さくすることができる。
〔第4実施形態〕
次に、図9を参照して、本発明の第4実施形態について、前記した第2実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を適宜省略する。
図9は、第4実施形態に係る多段遠心圧縮機を模式的に示す水平断面図である。
図9に示すように、第4実施形態に係る多段遠心圧縮機は、3段目の羽根車13と4段目の羽根車14が備えられる位置が逆である点で、第2実施形態と相違している。
第4実施形態では、第2実施形態と同様に、1段目の遠心羽根車11の外径D1は、2段目の遠心羽根車12の外径D2よりも大きく設定されている。また、3段目の遠心羽根車13の外径D3は、4段目の遠心羽根車14の外径D4よりも大きく設定されている。したがって、1段目の遠心羽根車11および2段目の遠心羽根車12により出力軸5に作用するスラスト方向の流体荷重Fi1が相対的に小さくなり、出力軸5に発生するスラスト荷重が低減される。また、3段目の遠心羽根車13および4段目の遠心羽根車14により出力軸6に作用するスラスト方向の流体荷重Fi2が相対的に小さくなり、出力軸6に発生するスラスト荷重が低減される。
また、第4実施形態では、ピニオン22に軸方向に作用するギヤ荷重Fp2が、最下流段側に位置する4段目の遠心羽根車14にスラスト方向に作用する流体荷重と反対方向となるように、ブルギヤ20およびピニオン21,22のはすば歯車のねじれ方向が設定されている。ここで、4段目の遠心羽根車14にスラスト方向に作用する流体荷重は、3段目の遠心羽根車13にスラスト方向に作用する流体荷重よりも大きい。このため、全体として出力軸6に作用するスラスト方向の流体荷重Fi2の方向は、4段目の遠心羽根車14にスラスト方向に作用する流体荷重の方向と同じであり、原動機側から反原動機側への方向である。したがって、第4実施形態では、ブルギヤ20は右ねじれのはすば歯車とされ、ピニオン21,22は左ねじれのはすば歯車とされている。これにより、流体荷重Fi2とギヤ荷重Fp2とが互いに相殺し合い、最下流段の遠心羽根車14を備える出力軸6に発生するスラスト荷重を小さくすることができる。
また、第4実施形態では、最下流段側に位置する4段目の遠心羽根車14に軸方向に作用する流体荷重が、2段目の遠心羽根車12に軸方向に作用する流体荷重と反対方向とされている。これにより、第1実施形態と同様に、流体荷重Fi1と流体荷重Fi2とが互いに相殺し合い、入力軸4に発生するスラスト荷重を小さくすることができる。
〔第5実施形態〕
次に、図10を参照して、本発明の第5実施形態について、前記した第1実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を適宜省略する。
図10は、第5実施形態に係る多段遠心圧縮機を模式的に示す水平断面図である。
図10に示すように、第5実施形態に係る多段遠心圧縮機は2段圧縮機である点で、3段圧縮機である第1実施形態と相違している。すなわち、第1実施形態は2本の出力軸5,6を備えているのに対して、第5実施形態は1本の出力軸5を備えている。
第5実施形態では、第1実施形態と同様に、1段目の遠心羽根車11の外径D1は、2段目の遠心羽根車12の外径D2よりも大きく設定されている。したがって、1段目の遠心羽根車11および2段目の遠心羽根車12により出力軸5に作用するスラスト方向の流体荷重Fi1が相対的に小さくなり、出力軸5に発生するスラスト荷重が低減される。
また、第5実施形態では、ピニオン21に軸方向に作用するギヤ荷重Fp1が、最下流段側に位置する2段目の遠心羽根車12にスラスト方向に作用する流体荷重と同じ方向となるように、ブルギヤ20およびピニオン21のはすば歯車のねじれ方向が設定されている。これは、第1実施形態と同じブルギヤとピニオンを使用することを前提としている。ここで、2段目の遠心羽根車12にスラスト方向に作用する流体荷重は、1段目の遠心羽根車11にスラスト方向に作用する流体荷重よりも大きい。このため、全体として出力軸5に作用するスラスト方向の流体荷重Fi1の方向は、2段目の遠心羽根車12にスラスト方向に作用する流体荷重の方向と同じであり、反原動機側から原動機側への方向である。
このように第5実施形態によれば、本発明を2段圧縮機にも適用することができ、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔第6実施形態〕
次に、図11を参照して、本発明の第6実施形態について、前記した第5実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を適宜省略する。
図11は、第6実施形態に係る多段遠心圧縮機を模式的に示す水平断面図である。
図11に示すように、第6実施形態に係る多段遠心圧縮機は、ブルギヤとピニオンのねじれ方向が逆である点で、第5実施形態と相違している。すなわち、ブルギヤは右ねじれのはすば歯車であり、ピニオンは左ねじれのはすば歯車である。
第6実施形態では、第5実施形態と同様に、1段目の遠心羽根車11の外径D1は、2段目の遠心羽根車12の外径D2よりも大きく設定されている。したがって、1段目の遠心羽根車11および2段目の遠心羽根車12により出力軸5に作用するスラスト方向の流体荷重Fi1が相対的に小さくなり、出力軸5に発生するスラスト荷重が低減される。
また、第6実施形態では、ピニオン21に軸方向に作用するギヤ荷重Fp1が、最下流段側に位置する2段目の遠心羽根車12にスラスト方向に作用する流体荷重と反対方向となるように、ブルギヤ20およびピニオン21のはすば歯車のねじれ方向が設定されている。ここで、2段目の遠心羽根車12にスラスト方向に作用する流体荷重は、1段目の遠心羽根車11にスラスト方向に作用する流体荷重よりも大きい。このため、全体として出力軸5に作用するスラスト方向の流体荷重Fi1の方向は、2段目の遠心羽根車12にスラスト方向に作用する流体荷重の方向と同じであり、反原動機側から原動機側への方向である。したがって、第6実施形態では、ブルギヤ20は右ねじれのはすば歯車とされ、ピニオン21は左ねじれのはすば歯車とされている。これにより、流体荷重Fi1とギヤ荷重Fp1とが互いに相殺し合い、最下流段の遠心羽根車12を備える出力軸5に発生するスラスト荷重を小さくすることができる。
以上、本発明について実施形態に基づいて説明したが、本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、前記した実施形態では、多段遠心圧縮機が2〜4段圧縮機である場合について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。すなわち、本発明は、原動機により駆動されブルギヤが設けられる入力軸と、ブルギヤに噛み合うピニオンが設けられる一つ以上の出力軸と、を備える多段型の遠心圧縮機に適用でき、例えば5段以上の多段遠心圧縮機にも適用可能である。
4 入力軸
5 出力軸
6 出力軸(第2の出力軸)
11 1段目の遠心羽根車
12 2段目の遠心羽根車
13 3段目の遠心羽根車
14 4段目の遠心羽根車
20 ブルギヤ
21 ピニオン
22 ピニオン(第2のピニオン)
60,61 複合軸受
66〜69 スラストカラー
D1〜D4 外径
Fi1,Fi2 流体荷重
Fp1,Fp2 ギヤ荷重

Claims (2)

  1. 原動機により駆動される入力軸と、
    前記入力軸に設けられるブルギヤと、
    前記ブルギヤに噛み合うピニオンと、
    前記ピニオンが設けられる出力軸と、
    前記出力軸の一端に設けられる第1の遠心羽根車と、
    前記出力軸の他端に設けられ、前記第1の遠心羽根車よりも流体の流れの下流段側に位置する第2の遠心羽根車と、
    前記ブルギヤに噛み合う第2のピニオンと、
    前記第2のピニオンが設けられる第2の出力軸と、
    前記第2の出力軸に設けられ、前記第2の遠心羽根車の流体の流れの最下流段側に位置する第3の遠心羽根車と、を備え、
    前記第1の遠心羽根車の外径は、前記第2の遠心羽根車の外径よりも大きく設定されており、
    前記第3の遠心羽根車は、前記第2の出力軸の軸方向において前記第2の遠心羽根車とは反対側の端部に設けられており、
    前記ブルギヤ、前記ピニオン、および前記第2のピニオンは、はすば歯車であり、
    前記ピニオンに軸方向に作用するギヤ荷重が、前記第2の遠心羽根車に軸方向に作用する流体荷重と同じ方向となり、かつ、前記第2のピニオンに軸方向に作用するギヤ荷重が、前記第3の遠心羽根車に軸方向に作用する流体荷重と反対方向となるように、前記はすば歯車のねじれ方向が設定されており、
    前記第3の遠心羽根車に軸方向に作用する流体荷重が、前記第2の遠心羽根車に軸方向に作用する流体荷重と反対方向とされていることを特徴とする多段遠心圧縮機。
  2. 前記第1の遠心羽根車の外径に対する前記第2遠心羽根車の外径の割合は、0.8以上1.0未満に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の多段遠心圧縮機。
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