JP6134566B2 - 金属錯体及び該金属錯体を含む発光素子 - Google Patents

金属錯体及び該金属錯体を含む発光素子 Download PDF

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Description

本発明は、金属錯体並びに該金属錯体を含む発光素子に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「発光素子」ということがある。)の発光層に用いる発光材料として、三重項励起状態からの発光(燐光発光)を示す金属錯体が知られており、該金属錯体は、一重項励起状態からの発光を示す蛍光材料よりも高発光効率が期待できる。三重項励起状態からの発光(燐光発光)を示す青色発光金属錯体としては、例えば、金属原子としてイリジウム原子を有する金属錯体であるFIrpic(特許文献1)及びトリアゾール環を含む配位子を有する金属錯体(特許文献2及び3)が知られている。
国際公開第2002/15645号 国際公開第2004/101707号 国際公開第2012/070596号
しかし、金属錯体を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子への実用化には、赤色・緑色・青色の三原色において、発光素子の製造に有用な金属錯体の開発が望まれており、赤色や緑色と比較して、特に青色領域において、発光効率に優れた発光素子の製造に有用な金属錯体の開発が望まれている。そこで、本発明は、特に青色領域において、発光効率に優れた発光素子の製造に有用な金属錯体を提供することを目的とする。また、本発明は、当該金属錯体を用いた発光素子を提供することを目的とする。
本発明は第一に、下記式(1)で表される金属錯体を提供する。
Figure 0006134566
[式中、
Mは、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、オスミウム原子、イリジウム原子又は白金原子である。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基又はシアノ基を表す。RP1とRP2は結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環構造を形成していてもよく、RP2とRP3は結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環構造を形成していてもよく、RP3とRP4は結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環構造を形成していてもよい。ただし、RP1、RP2、RP3及びRP4の少なくとも一つはデンドロンであり、RP5及びRP6の少なくとも一つは、アリール基又は1価の複素環基である。
mは1〜3の整数であり、nは0〜2の整数であり、m+nは2又は3である。
下記式(2)で表される部分は、2座配位子を表す。
Figure 0006134566
[式中、R及びRは、金属原子Mに結合する原子であり、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表す。]]
本発明は第二に、前記金属錯体と、電荷輸送材料と、を含む組成物を提供する。
本発明は第三に、前記金属錯体と、溶媒又は分散媒と、を含む組成物を提供する。
本発明は第四に、前記金属錯体を含む膜を提供する。
本発明は第五に、陽極及び陰極からなる電極と、該電極間に設けられた、前記金属錯体を含む層と、を備える発光素子を提供する。
本発明は第六に、前記発光素子を備える面状光源及び照明を提供する。
本発明によれば、特に青色領域において発光効率に優れた発光素子の製造に有用な金属錯体を提供することができる。また、本発明の好ましい実施形態によれば、特に青色領域において輝度寿命に優れた発光素子の製造に有用な金属錯体を提供することができる。さらに、本発明によれば、当該金属錯体を用いた発光素子を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本明細書において、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、n−Prはn−プロピル基を表し、i−Prはiso−プロピル基を表し、n−Buはn−ブチル基を表し、tBu、t−Buおよびt−ブチル基はtert−ブチル基を表し、t−octylは下記式で表される基を表す。また、本明細書において、水素原子は重水素原子であってもよい。
Figure 0006134566
<金属錯体>
まず、本発明の金属錯体について説明する。
本発明の金属錯体は、ベンゼン環及びトリアゾール環から構成されるm個の配位子を有する金属錯体であり、具体的には前記式(1)で表されるものである。
前記式(1)で表される金属錯体は、添え字mでその数を定義されている配位子と、添え字nでその数を定義されている前記式(2)で表される2座配位子から構成されている。なお、以下において、単に「配位子」という場合には、添え字mでその数を定義されている配位子と、添え字nでその数を定義されている2座配位子の両方を意味する。
前記式(1)中、mは1〜3の整数であり、nは0〜2の整数であり、m+nは2又は3であり、好ましくはnは0又は1であり、より好ましくはnは0である。ただし、金属原子Mに結合できる配位子の合計数であるm+nは、金属原子Mの価数を満たすものとする。例えば、金属原子がイリジウム原子の場合、mは1、2又は3であり、nは0、1又は2であり、かつ、m+nは3である。好ましくは、m=3かつn=0、又は、m=2かつn=1であり、より好ましくは、m=3かつn=0である。なお、金属原子Mは、トリアゾール環の窒素原子と配位結合が可能であり、かつ、ベンゼン環の炭素原子と共有結合が可能であり、Mから伸びている実線は、このような結合を示す(以下同様。)。
前記式(1)で表される金属錯体は、好ましくは、下記式(3)で表される金属錯体(即ち、n=0)である。
Figure 0006134566
[式中、M、RP1、RP2、RP3、RP4、RP5、RP6及びmは、前記と同じ意味を表す。]
本発明の金属錯体において、RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基又はシアノ基を表す。RP1とRP2は結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環構造を形成していてもよく、RP2とRP3は結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環構造を形成していてもよく、RP3とRP4が結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環構造を形成していてもよい。ただし、RP1、RP2、RP3及びRP4の少なくとも一つは後述のデンドロンであり、RP5及びRP6の少なくとも一つは、アリール基又は1価の複素環基である。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6は、好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基又は1価の複素環基である。
P5及びRP6の少なくとも一つは、アリール基又は1価の複素環基であり、好ましくは、RP5がアリール基又は1価の複素環基である。1価の複素環基としては、1価の芳香族複素環基が好ましい。RP5は、より好ましくはアリール基であり、さらにより好ましくは置換基を有していてもよいフェニル基であり、特に好ましくは炭素数1〜12のアルキルオキシ基を置換基として有するフェニル基または炭素数1〜12のアルキル基を置換基として有するフェニル基である。RP5がアリール基又は1価の複素環基である場合、RP6はアルキル基であることが好ましい。
本発明の金属錯体は、RP1、RP2、RP3及びRP4の少なくとも一つは、有機溶媒に対する溶解性、塗布成膜性を向上させるため、又は/及び、更なる機能性(例えば、電荷輸送性)を導入するため、デンドロンである。
本発明では、デンドロンとは、原子又は環を分岐点とする規則的な樹枝状分岐構造(デンドリマー構造)を有する基である。本発明の金属錯体は、当該原子又は環が、式(1)中のベンゼン環を構成する炭素原子に直接的に結合しているものであり、当該環が、式(1)中のベンゼン環を構成する炭素原子に直接結合していることが好ましい。デンドロンを有する高度に枝分かれした巨大分子はデンドリマーと呼ばれることがあり、例えば、WO02/066575、WO02/066552、WO02/067343等において紹介されており、種々の機能を付与することを目的として設計及び合成がされている。このようなデンドロンとしては、例えば、下記式(D−a)で表される単位構造を有する基、および下記式(D−b)で表される単位構造を有する基が挙げられる。好ましくは、デンドロンは、下記式(D−a)で表される単位構造を有する基である。
Figure 0006134566
[式中、*、**及び***は結合手を表し、Xは3価の原子又は3価の環を表し、Xは3価の環であることが好ましい。]
Figure 0006134566
[式中、*、**、***及び****は結合手を表し、Kは4価の原子又は4価の環を表し、Kは4価の環であることが好ましい。]
上述したとおり、本発明の金属錯体は、デンドロンを構成するXで表される3価の原子又は3価の環、あるいはKで表される4価の原子又は4価の環が、結合手*を介して、式(1)中のベンゼン環を構成する炭素原子に直接的に結合することを特徴とする。したがって、Xで表される3価の原子又は3価の環、あるいはKで表される4価の原子又は4価の環が、結合手*を介して、式(1)中のフェニル環を構成する炭素原子に直接的に結合していない構造、例えば、下記式(D−a’)で表される単位構造や、下記式(D−b’)で表される単位構造が結合手*を介して、式(1)中のベンゼン環を構成する炭素原子に直接的に結合を有する構造は、本発明の金属錯体に該当しない。
Figure 0006134566
[式中、*、**及び***は結合手を表し、Xは3価の原子又は3価の環を表し、Lは2価の原子又は2価の環を表す。]
Figure 0006134566
[式中、*、**、***及び****は結合手を表し、Kは4価の原子又は4価の環を表し、Lは2価の原子又は2価の環を表す。]
前記式(D−a)中、Xで表される原子は、3価の原子であり、例えば、窒素原子、リン原子、1個の水素原子と結合した炭素原子、及び1個の水素原子と結合した珪素原子が挙げられる。
Xで表される環は、3価の環であり、例えば、3価の非芳香族炭化水素基、3価の芳香族炭化水素基、及び3価の複素環基が挙げられる。3価の非芳香族炭化水素基は、例えば、3価のシクロアルカン基であってもよい。3価のシクロアルカン基は、RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6について後述する環状のアルキル基から2個の水素原子を除いたものと同様であり、例及び好ましい例もまた、そのような環状のアルキル基に準ずる。3価の芳香族炭化水素基は、RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6について後述するアリール基から2個の水素原子を除いたものと同様であり、例及び好ましい例もまた、そのようなアリール基に準ずる。3価の複素環基は、RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6について後述する1価の複素環基から2個の水素原子を除いたものと同様であり、例及び好ましい例もまた、そのような1価の複素環基に準ずる。Xで表される原子又は環は、好ましくは3価の芳香族炭化水素基又は3価の複素環基であり、より好ましくは3価の芳香族炭化水素基又は3価の芳香族複素環基であり、さらにより好ましくは3価の芳香族炭化水素基であり、特に好ましくはベンゼン環の環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子3個を除いた3価の基である。
前記式(D−b)中、Kで表される原子は、4価の原子であり、例えば、炭素原子及び珪素原子が挙げられる。Kで表される環は、4価の環であり、例えば、4価の非芳香族炭化水素基、4価の芳香族炭化水素基、及び4価の複素環基が挙げられる。4価の非芳香族炭化水素基は、例えば、4価のシクロアルカン基であってもよい。4価のシクロアルカン基は、RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6について後述する環状のアルキル基から3個の水素原子を除いたものと同様であり、例及び好ましい例もまた、そのような環状のアルキル基に準ずる。4価の芳香族炭化水素基は、RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6について後述するアリール基から3個の水素原子を除いたものと同様であり、例及び好ましい例もまた、そのようなアリール基に準ずる。4価の複素環基は、RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6について後述する1価の複素環基から3個の水素原子を除いたものと同様であり、例及び好ましい例もまた、そのような1価の複素環基に準ずる。Xで表される原子又は環は、好ましくは4価の芳香族炭化水素基又は4価の複素環基であり、より好ましくは4価の芳香族炭化水素基又は4価の芳香族複素環基であり、さらにより好ましくは4価の芳香族炭化水素基であり、特に好ましくはベンゼン環の環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子4個を除いた4価の基である。
デンドリマー構造の分岐の次数は、「世代」と呼ばれる。デンドロンは、1以上の世代であるデンドリマー構造を有する限り特に限定されないが、世代数は、例えば1〜4であり、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1又は2であり、さらに好ましくは1である。例えば、第1世代のデンドリマー構造を有するデンドロンは、下記式(D−a−g1)又は下記式(D−b−g1)で表され、第2世代のデンドリマー構造を有するデンドロンは、下記式(D−a−g2)又は下記式(D−b−g2)で表される。
Figure 0006134566
[式中、*は結合手を表す。Xは3価の原子又は3価の環を表し、3価の環であることが好ましい。2つのG1aは、1価の基を表し、互いに同一でも異なっていてもよい。]
Figure 0006134566
[式中、*は結合手を表す。Kは4価の原子又は4価の環を表し、4価の環であることが好ましい。3つのG1bは、1価の基を表し、互いに同一でも異なっていてもよい。]
Figure 0006134566
[式中、*は結合手を表す。Xは3価の原子又は3価の環を表し、3価の環であることが好ましい。3つのG1aは、1価の基を表し、互いに同一でも異なっていてもよい。]
Figure 0006134566
[式中、*は結合手を表す。Kは4価の原子又は4価の環を表し、4価の環であることが好ましい。9つのG1bは、1価の基を表し、互いに同一でも異なっていてもよい。]
前記式(D−a−g1)及び(D−a−g2)中、Xで表される3価の原子及び3価の環の定義、例及び好ましい例は、前記式(D−a)中のXで表されるものと同様である。前記式(D−b−g1)及び(D−b−g2)中、Kで表される4価の原子及び4価の環の定義、例及び好ましい例は、前記式(D−b)中のKで表されるものと同様である。
前記式(D−a−g1)、(D−a−g2)、(D−b−g1)及び(D−b−g2)中、G1a又はG1bで表される1価の基は、アリール基又は1価の複素環基である。G1a又はG1bで表されるこれらの基の定義、例及び好ましい例は、RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6について後述するこれらの基と同様である。G1a又はG1bで表される1価の基は、好ましくはアリール基又は1価の芳香族複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、さらに好ましくはフェニル基である。G1a又はG1bで表される1価の基はさらに、1〜5個の置換基により置換されていてもよい。このような置換基としては、例えば、RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で後述する、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基、及びシアノ基が挙げられ、好ましくはアルキル基又はアルキルオキシ基であり、より好ましくはアルキル基である。
前記式(D−a−g1)及び(D−a−g2)中、複数個存在するG1aは同一であっても異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。前記式(D−a−g1)及び(D−a−g2)で表されるデンドロンは、結合手*からXに伸びる軸を中心として回転した場合に対称的な基であってもよい。
前記式(D−b−g1)及び(D−b−g2)中、複数個存在するG1bは同一であっても異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
好ましくは、デンドロンは、下記式(D−1)又は(D−2)で表されるデンドロンであり、より好ましくは、下記式(D−1)で表されるデンドロンである。
Figure 0006134566
Figure 0006134566
[式中、
*は結合手を表す。
は、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基又はシアノ基を表す。Rが複数個存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。
n’は、0〜5の整数である。複数個存在するn’は、同一であっても異なっていてもよい。]
前記式(D−1)及び(D−2)中、Rで表されるハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基及び置換カルボキシル基の定義、例及び好ましい例は、RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6について後述した基のものと同様であり、好ましくはアルキル基又はアルキルオキシ基であり、より好ましくはアルキル基である。Rが複数個存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
前記式(D−1)及び(D−2)中、n’は、0〜5の整数であり、好ましくは0〜3であり、より好ましくは0〜2であり、さらに好ましくは0又は1である。
本発明の金属錯体においては、RP1、RP2、RP3及びRP4の少なくとも一つがデンドロンである。配位子のベンゼン環におけるデンドロンの置換位置については、RP1、RP2、RP3及びRP4のいずれであってもよいが、RP2又はRP3の位置であることが好ましく、RP3の位置がさらに好ましい。
配位子のトリアゾール環にデンドロンが導入されていてもよい。デンドロンの置換位置は、RP5及びRP6のいずれであってもよいが、好ましくはRP5の位置である。
本発明の金属錯体の金属原子となる金属原子Mは、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、オスミウム原子、イリジウム原子又は白金原子である。これらの金属原子は、金属錯体にスピン−軌道相互作用を及ぼし、一重項状態と三重項状態間の系間交差を起こし得るものである。金属原子Mは、好ましくはオスミウム原子、イリジウム原子又は白金原子であり、さらに好ましくはイリジウム原子又は白金原子であり、特に好ましくはイリジウム原子である。
以下、RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表される基を説明する。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるハロゲン原子の例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子であることが好ましい。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるアルキル基は、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよい。直鎖状のアルキル基の炭素数は、通常1〜12であり、好ましくは3〜10である。また、分岐状及び環状のアルキル基における炭素数は、通常3〜12であり、好ましくは3〜10である。なお、アルキル基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
このようなアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、iso−プロピル基、ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ラウリル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基等が挙げられ、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基が好ましい。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるアルキルオキシ基は、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよい。直鎖状のアルキルオキシ基の炭素数は、通常1〜12であり、好ましくは3〜10である。また、分岐状及び環状のアルキルオキシ基の炭素数は、通常3〜12であり、好ましくは3〜10である。アルキルオキシ基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
このようなアルキルオキシ基の例としては、メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基、iso−プロピルオキシ基、ブチルオキシ基、iso−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、トリフルオロメチルオキシ基、ペンタフルオロエチルオキシ基、パーフルオロブチルオキシ基、パーフルオロヘキシルオキシ基、パーフルオロオクチルオキシ基、メチルオキシメチルオキシ基、2−メチルオキシエチルオキシ基等が挙げられ、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基が好ましい。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるアルキルチオ基は、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよい。直鎖状のアルキルチオ基の炭素数は、通常1〜12であり、好ましくは3〜10である。また、分岐状及び環状のアルキルチオ基の炭素数は、通常3〜12であり、好ましくは3〜10である。アルキルチオ基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
このようなアルキルチオ基の例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、ブチルチオ基、iso−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基、ラウリルチオ基、トリフルオロメチルチオ基等が挙げられ、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基が好ましい。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるアリール基は、炭素数が、通常6〜60であり、好ましくは6〜48である。アリール基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
このようなアリール基の例としては、フェニル基、C〜C12アルキルオキシフェニル基(「C〜C12アルキルオキシ」は、アルキルオキシ部分の炭素数が1〜12であることを意味する。以下、同様である。)、C〜C12アルキルフェニル基(「C〜C12アルキル」は、アルキル部分の炭素数が1〜12であることを意味する。以下、同様である。)、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、ペンタフルオロフェニル基等が挙げられ、C〜C12アルキルオキシフェニル基、C〜C12アルキルフェニル基が好ましい。ここで、アリール基とは、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた原子団である。この芳香族炭化水素としては、縮合環をもつもの、独立したベンゼン環及び又は縮合環から選ばれる2個以上が直接又はビニレン等の基を介して結合したものが含まれる。
上述のC〜C12アルキルは、炭素数1〜12のアルキルであり、前記アルキル基で説明し、例示したものと同様である。したがって、例えば、前記基におけるC〜C12アルキルオキシとしては、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、iso−プロピルオキシ、ブチルオキシ、iso−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、3,7−ジメチルオクチルオキシ、ラウリルオキシ等が挙げられる。また、前記基におけるC〜C12アルキルフェニルとしては、メチルフェニル、エチルフェニル、ジメチルフェニル、プロピルフェニル、メシチル、メチルエチルフェニル、iso−プロピルフェニル、ブチルフェニル、iso−ブチルフェニル、tert−ブチルフェニル、ペンチルフェニル、イソアミルフェニル、ヘキシルフェニル、ヘプチルフェニル、オクチルフェニル、ノニルフェニル、デシルフェニル、ドデシルフェニル等が挙げられる。以下同様である。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるアリールオキシ基は、炭素数が、通常6〜60であり、好ましくは7〜48である。アリールオキシ基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
このようなアリールオキシ基の例としては、フェニルオキシ基、C〜C12アルキルオキシフェニルオキシ基、C〜C12アルキルフェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、ペンタフルオロフェニルオキシ基等が挙げられ、C〜C12アルキルオキシフェニルオキシ基、C〜C12アルキルフェニルオキシ基が好ましい。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるアリールチオ基は、炭素数が、通常6〜60であり、好ましくは7〜48である。アリールチオ基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
このようなアリールチオ基の例としては、フェニルチオ基、C〜C12アルキルオキシフェニルチオ基、C〜C12アルキルフェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基、ペンタフルオロフェニルチオ基等が挙げられ、C〜C12アルキルオキシフェニルチオ基、C〜C12アルキルフェニルチオ基が好ましい。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるアリールアルキル基は、炭素数が、通常7〜60であり、好ましくは7〜48である。アリールアルキル基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
このようなアリールアルキル基の例としては、フェニル−C〜C12アルキル基、C〜C12アルキルオキシフェニル−C〜C12アルキル基、C〜C12アルキルフェニル−C〜C12アルキル基、1−ナフチル−C〜C12アルキル基、2−ナフチル−C〜C12アルキル基等が挙げられ、C〜C12アルキルオキシフェニル−C〜C12アルキル基、C〜C12アルキルフェニル−C〜C12アルキル基が好ましい。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるアリールアルキルオキシ基は、炭素数が、通常7〜60であり、好ましくは7〜48である。アリールアルキルオキシ基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
このようなアリールアルキルオキシ基の例としては、フェニルメチルオキシ基、フェニルエチルオキシ基、フェニルブチルオキシ基、フェニルペンチルオキシ基、フェニルヘキシルオキシ基、フェニルヘプチルオキシ基、フェニルオクチルオキシ基等のフェニル−C〜C12アルキルオキシ基、C〜C12アルキルオキシフェニル−C〜C12アルキルオキシ基、C〜C12アルキルフェニル−C〜C12アルキルオキシ基、1−ナフチル−C〜C12アルキルオキシ基、2−ナフチル−C〜C12アルキルオキシ基等が挙げられ、C〜C12アルキルオキシフェニル−C〜C12アルキルオキシ基、C〜C12アルキルフェニル−C〜C12アルキルオキシ基が好ましい。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるアリールアルキルチオ基は、炭素数が、通常7〜60であり、好ましくは7〜48である。アリールアルキルチオ基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
このようなアリールアルキルチオ基の例としては、フェニル−C〜C12アルキルチオ基、C〜C12アルキルオキシフェニル−C〜C12アルキルチオ基、C〜C12アルキルフェニル−C〜C12アルキルチオ基、1−ナフチル−C〜C12アルキルチオ基、2−ナフチル−C〜C12アルキルチオ基等が挙げられ、C〜C12アルキルオキシフェニル−C〜C12アルキルチオ基、C〜C12アルキルフェニル−C〜C12アルキルチオ基が好ましい。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるアシル基は、炭素数が、通常2〜20であり、好ましくは2〜18である。アシル基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
このようなアシル基の例としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、トリフルオロアセチル基、ペンタフルオロベンゾイル基等が挙げられる。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるアシルオキシ基は、炭素数が、通常2〜20であり、好ましくは2〜18である。アシルオキシ基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
このようなアシルオキシ基の例としては、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基、ペンタフルオロベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるカルバモイル基は、置換基を有していてもよく、置換基の炭素数を含めた炭素数が、通常1〜20であり、好ましくは2〜18である(即ち、一般式:NR−CO−で表され、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子または後述する置換基を表す。)。
このようなカルバモイル基の例としては、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ブチルアミノカルボニル基等が挙げられる。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるアミド基は、置換基を有していてもよく、置換基の炭素数を含めた炭素数が、通常1〜20であり、好ましくは2〜18である(即ち、一般式:R−CO−NR−で表され、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子または後述する置換基を表す)。
このようなアミド基の例としては、ホルムアミド基、アセトアミド基、プロピオアミド基、ブチロアミド基、ベンズアミド基、トリフルオロアセトアミド基、ペンタフルオロベンズアミド基、ジホルムアミド基、ジアセトアミド基、ジプロピオアミド基、ジブチロアミド基、ジベンズアミド基、ジトリフルオロアセトアミド基、ジペンタフルオロベンズアミド基等が挙げられる。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表される酸イミド基とは、酸イミドからその窒素原子に結合した水素原子を1個除いて得られる1価の残基を意味する。この酸イミド基は、炭素数が、通常2〜60であり、好ましくは2〜48である。酸イミド基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
このような酸イミド基の例としては、以下の構造式で示される基等が挙げられる。
Figure 0006134566
[式中、窒素原子から延びた線は結合手を表し、Meはメチル基、Etはエチル基、n−Prはn−プロピル基を表す。以下、同様である。]
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるイミン残基とは、イミン化合物(即ち、分子内に−N=C−を持つ有機化合物である。その例としては、アルジミン、ケチミン、及び、これらの分子中の窒素原子に結合した水素原子が、アルキル基等で置換された化合物等が挙げられる。)から水素原子1個を除いた1価の残基を意味する。このイミン残基は、炭素数が、通常2〜20であり、好ましくは2〜18である。イミン残基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
このようなイミン残基の例としては、以下の構造式で示される基等が挙げられる。
Figure 0006134566
[式中、i−Prはiso−プロピル基、n−Buはn−ブチル基、t−Buはtert−ブチル基を表す。波線で示した結合は、「楔形で表される結合」及び/又は「破線で表される結合」であることを意味する。ここで、「楔形で表される結合」とは、紙面からこちら側に向かって出ている結合を意味し、「破線で表される結合」とは、紙面の向こう側に出ている結合を意味する。]
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表される置換アミノ基は、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基からなる群から選ばれる1個又は2個の基で置換されたアミノ基を意味する。アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基は、置換基を有していてもよいが、該置換基の炭素数は、置換アミノ基の炭素数に含まれない。置換アミノ基の炭素数は、通常1〜60であり、好ましくは2〜48である。
このような置換アミノ基の例としては、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジプロピルアミノ基、iso−プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、iso−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、ラウリルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ピロリジル基、ピペリジル基、ジトリフルオロメチルアミノ基フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、C〜C12アルキルオキシフェニルアミノ基、ジ(C〜C12アルキルオキシフェニル)アミノ基、ジ(C〜C12アルキルフェニル)アミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基、ペンタフルオロフェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、ピリダジニルアミノ基、ピリミジルアミノ基、ピラジルアミノ基、トリアジルアミノ基フェニル−C〜C12アルキルアミノ基、C〜C12アルキルオキシフェニル−C〜C12アルキルアミノ基、C〜C12アルキルフェニル−C〜C12アルキルアミノ基、ジ(C〜C12アルキルオキシフェニル−C〜C12アルキル)アミノ基、ジ(C〜C12アルキルフェニル−C〜C12アルキル)アミノ基、1−ナフチル−C〜C12アルキルアミノ基、2−ナフチル−C〜C12アルキルアミノ基等が挙げられる。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表される置換シリル基は、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基からなる群から選ばれる1、2又は3個の基で置換されたシリル基を意味する。アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基は置換基を有していてもよいが、該置換基の炭素数は、置換シリル基の炭素数に含まれない。置換シリル基の炭素数は、通常1〜60であり、好ましくは3〜48である。
このような置換シリル基の例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリ−iso−プロピルシリル基、ジメチル−iso−プロピルシリル基、ジエチル−iso−プロピルシリル基、tert−ブチルシリルジメチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリル基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメチルシリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル基、ラウリルジメチルシリル基、フェニル−C〜C12アルキルシリル基、C〜C12アルキルオキシフェニル−C〜C12アルキルシリル基、C〜C12アルキルフェニル−C〜C12アルキルシリル基、1−ナフチル−C〜C12アルキルシリル基、2−ナフチル−C〜C12アルキルシリル基、フェニル−C〜C12アルキルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリ−p−キシリルシリル基、トリベンジルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基等が挙げられる。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表される置換シリルオキシ基は、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基からなる群から選ばれる1、2又は3個の基で置換されたシリルオキシ基を意味する。置換シリルオキシ基は、炭素数が、通常1〜60であり、好ましくは3〜48である。アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基は置換基を有していてもよいが、該置換基の炭素数は、置換シリルオキシ基の炭素数に含まれない。
このような置換シリルオキシ基の例としては、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、トリプロピルシリルオキシ基、トリ−iso−プロピルシリルオキシ基、ジメチル−iso−プロピルシリルオキシ基、ジエチル−iso−プロピルシリルオキシ基、tert−ブチルシリルジメチルシリルオキシ基、ペンチルジメチルシリルオキシ基、ヘキシルジメチルシリルオキシ基、ヘプチルジメチルシリルオキシ基、オクチルジメチルシリルオキシ基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリルオキシ基、ノニルジメチルシリルオキシ基、デシルジメチルシリルオキシ基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリルオキシ基、ラウリルジメチルシリルオキシ基、フェニル−C〜C12アルキルシリルオキシ基、C〜C12アルキルオキシフェニル−C〜C12アルキルシリルオキシ基、C〜C12アルキルフェニル−C〜C12アルキルシリルオキシ基、1−ナフチル−C〜C12アルキルシリルオキシ基、2−ナフチル−C〜C12アルキルシリルオキシ基、フェニル−C〜C12アルキルジメチルシリルオキシ基、トリフェニルシリルオキシ基、トリ−p−キシリルシリルオキシ基、トリベンジルシリルオキシ基、ジフェニルメチルシリルオキシ基、tert−ブチルジフェニルシリルオキシ基、ジメチルフェニルシリルオキシ基等が挙げられる。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表される置換シリルチオ基は、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基からなる群から選ばれる1、2又は3個の基で置換されたシリルチオ基を意味する。置換シリルチオ基は、炭素数が、通常1〜60であり、好ましくは3〜48である。アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基は置換基を有していてもよいが、該置換基の炭素数は、置換シリルチオ基の炭素数に含まれない。
このような置換シリルチオ基の例としては、トリメチルシリルチオ基、トリエチルシリルチオ基、トリプロピルシリルチオ基、トリ−iso−プロピルシリルチオ基、ジメチル−iso−プロピルシリルチオ基、ジエチル−iso−プロピルシリルチオ基、tert−ブチルシリルジメチルシリルチオ基、ペンチルジメチルシリルチオ基、ヘキシルジメチルシリルチオ基、ヘプチルジメチルシリルチオ基、オクチルジメチルシリルチオ基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリルチオ基、ノニルジメチルシリルチオ基、デシルジメチルシリルチオ基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリルチオ基、ラウリルジメチルシリルチオ基、フェニル−C〜C12アルキルシリルチオ基、C〜C12アルキルオキシフェニル−C〜C12アルキルシリルチオ基、C〜C12アルキルフェニル−C〜C12アルキルシリルチオ基、1−ナフチル−C〜C12アルキルシリルチオ基、2−ナフチル−C〜C12アルキルシリルチオ基、フェニル−C〜C12アルキルジメチルシリルチオ基、トリフェニルシリルチオ基、トリ−p−キシリルシリルチオ基、トリベンジルシリルチオ基、ジフェニルメチルシリルチオ基、tert−ブチルジフェニルシリルチオ基、ジメチルフェニルシリルチオ基等が挙げられる。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表される置換シリルアミノ基は、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基からなる群から選ばれる1、2又は3個の基で置換されたシリルアミノ基を意味する。置換シリルアミノ基の炭素数は、通常、1〜60程度であり、好ましくは3〜48である。該アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アリールアルキルアミノ基又は1価の複素環アミノ基は置換基を有していてもよいが、該置換基の炭素数は、置換シリルアミノ基の炭素数に含まれない。
このような置換シリルアミノ基の例としては、トリメチルシリルアミノ基、トリエチルシリルアミノ基、トリプロピルシリルアミノ基、トリ−iso−プロピルシリルアミノ基、ジメチル−iso−プロピルシリルアミノ基、ジエチル−iso−プロピルシリルアミノ基、tert−ブチルシリルジメチルシリルアミノ基、ペンチルジメチルシリルアミノ基、ヘキシルジメチルシリルアミノ基、ヘプチルジメチルシリルアミノ基、オクチルジメチルシリルアミノ基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリルアミノ基、ノニルジメチルシリルアミノ基、デシルジメチルシリルアミノ基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリルアミノ基、ラウリルジメチルシリルアミノ基、フェニル−C〜C12アルキルシリルアミノ基、C〜C12アルキルオキシフェニル−C〜C12アルキルシリルアミノ基、C〜C12アルキルフェニル−C〜C12アルキルシリルアミノ基、1−ナフチル−C〜C12アルキルシリルアミノ基、2−ナフチル−C〜C12アルキルシリルアミノ基、フェニル−C〜C12アルキルジメチルシリルアミノ基、トリフェニルシリルアミノ基、トリ−p−キシリルシリルアミノ基、トリベンジルシリルアミノ基、ジフェニルメチルシリルアミノ基、tert−ブチルジフェニルシリルオアミノ基、ジメチルフェニルシリルアミノ基等が挙げられる。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表される1価の複素環基とは、複素環式化合物から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団を意味する。1価の複素環基の炭素数は、通常4〜60であり、好ましくは4〜20である。1価の複素環基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。ここで、複素環式化合物とは、環式構造を持つ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、燐原子、硼素原子等のヘテロ原子を含むものをいう。
このような1価の複素環基の例としては、チエニル基、C〜C12アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、C〜C12アルキルピリジル基、ピペリジル基、キノリル基、イソキノリル基等の1価の芳香族複素環基、およびピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピラニル、テトラヒドロピラニル等の一価の非芳香族複素環基が挙げられるが、1価の芳香族複素環基が好ましい。1価の芳香族複素環基としては、上述した基のなかでも、チエニル基、C〜C12アルキルチエニル基、ピリジル基、C〜C12アルキルピリジル基が好ましい。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるヘテロアリールオキシ基は、炭素数が、通常6〜60であり、好ましくは7〜48である。ヘテロアリールオキシ基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
このようなヘテロアリールオキシ基の例としては、チエニルオキシ基、C〜C12アルキルオキシチエニルオキシ基、C〜C12アルキルチエニルオキシ基、ピリジルオキシ基、C〜C12アルキルオキシピリジルオキシ基、C〜C12アルキルピリジルオキシ基、イソキノリルオキシ基等が挙げられ、C〜C12アルキルオキシピリジルオキシ基、C〜C12アルキルピリジルオキシ基が好ましい。
上述のC〜C12アルキルピリジルオキシ基としては、メチルピリジルオキシ基、エチルピリジルオキシ基、ジメチルピリジルオキシ基、プロピルピリジルオキシ基、1,3,5−トリメチルピリジルオキシ基、メチルエチルピリジルオキシ基、iso−プロピルピリジルオキシ基、ブチルピリジルオキシ基、iso−ブチルピリジルオキシ基、tert−ブチルピリジルオキシ基、ペンチルピリジルオキシ基、イソアミルピリジルオキシ基、ヘキシルピリジルオキシ基、ヘプチルピリジルオキシ基、オクチルピリジルオキシ基、ノニルピリジルオキシ基、デシルピリジルオキシ基、ドデシルピリジルオキシ基等が挙げられる。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるヘテロアリールチオ基は、炭素数が、通常6〜60程度であり、好ましくは7〜48である。ヘテロアリールチオ基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
このようなヘテロアリールチオ基の例としては、ピリジルチオ基、C〜C12アルキルオキシピリジルチオ基、C〜C12アルキルピリジルチオ基、イソキノリルチオ基等が挙げられ、C〜C12アルキルオキシピリジルチオ基、C〜C12アルキルピリジルチオ基が好ましい。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるアリールアルケニル基は、炭素数が、通常7〜60であり、好ましくは7〜48である。アリールアルケニル基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
このようなアリールアルケニル基の例としては、フェニル−C〜C12アルケニル基(「C〜C12アルケニル」は、アルケニル部分の炭素数が2〜12であることを意味する。以下、同様である。)、C〜C12アルキルオキシフェニル−C〜C12アルケニル基、C〜C12アルキルフェニル−C〜C12アルケニル基、1−ナフチル−C〜C12アルケニル基、2−ナフチル−C〜C12アルケニル基等が挙げられ、C〜C12アルキルオキシフェニル−C〜C12アルケニル基、C〜C12アルキルフェニル−C〜C12アルケニル基が好ましい。
上述のC〜C12アルケニルの例としては、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニル等が挙げられる。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるアリールアルキニル基は、炭素数が、通常7〜60であり、好ましくは7〜48である。アリールアルキニル基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
このようなアリールアルキニル基の例としては、フェニル−C〜C12アルキニル基(「C〜C12アルキニル」は、アルキニル部分の炭素数が2〜12であることを意味する。以下、同様である。)、C〜C12アルキルオキシフェニル−C〜C12アルキニル基、C〜C12アルキルフェニル−C〜C12アルキニル基、1−ナフチル−C〜C12アルキニル基、2−ナフチル−C〜C12アルキニル基等が挙げられ、C〜C12アルキルオキシフェニル−C〜C12アルキニル基、C〜C12アルキルフェニル−C〜C12アルキニル基が好ましい。
上述のC〜C12アルキニルの例としては、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、1−ヘプチニル、1−オクチニル等が挙げられる。
P1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表される置換カルボキシル基(一般式:R−O−CO−で表され、Rはアルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基を表す。)は、炭素数が、通常1〜60であり、好ましくは2〜48であり、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基で置換されたカルボキシル基を意味する。該アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記炭素数には含まれない。
このような置換カルボキシル基の例としては、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、プロピルオキシカルボニル基、iso−プロピルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、iso−ブチルオキシカルボニル基、tert−ブチルオキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、3,7−ジメチルオクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、トリフルオロメチルオキシカルボニル基、ペンタフルオロエチルオキシカルボニル基、パーフルオロブチルオキシカルボニル基、パーフルオロヘキシルオキシカルボニル基、パーフルオロオクチルオキシカルボニル基、ピリジルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基、ピリジルオキシカルボニル基等が挙げられる。
上述した基が置換基を有する場合、置換基の例としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基又はシアノ基が挙げられる。これらの基の詳細は、上記で説明し、例示したものと同様である。置換基として好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアルキル基、アリール基又は1価の複素環基である。上述した基が置換基を有する場合、置換基の個数は、通常、1〜3個であり、好ましくは1〜2個であり、より好ましくは1個である。
本発明の金属錯体は、前記RP1〜RP4のいずれかが、電子吸引性の性質を有する置換基であってもよく、例えば、フッ素原子又はフッ素原子を含有する置換基であってもよい。本発明におけるフッ素原子又はフッ素原子を含有する置換基は、Cで示される1価の基を表す。ここで、pは1〜10から選ばれる整数を表し、qは1〜(2p+1)から選ばれる整数を表し、rは0〜(2p+1)から選ばれる整数を表し、sは0又は1であり、下記式(F1)〜(F14)及び下記式(F24)〜(F32)で示される基を例示することができる。
Figure 0006134566
Figure 0006134566
本発明の金属錯体の化学的安定性の観点から、上記のCで示される1価の基において、sは0であることが好ましく、上記式(F1)〜(F14)で示される基であることが好ましい。
前記式(2)で表される部分である2座配位子としては、2座の配位子であれば特に限定されないが、本発明の金属錯体が中性であるようにモノアニオン性であることが好ましい。例えば、以下の構造が挙げられる。
Figure 0006134566
Figure 0006134566
好ましい実施形態では、本発明の金属錯体は、下記式(1a)又は(1b)で表されるRP2又はRP3がデンドロンである構造を有する金属錯体である。より好ましくは、本発明の金属錯体は、下記式(1c)に表されるRP3がデンドロンであり、かつRP5がアリール基である金属錯体である。
Figure 0006134566
Figure 0006134566
[式中、M、RP1、RP2、RP3、RP4、RP6、R、R、m及びnは、前記と同じ意味を表す。DENDは、デンドロンを表す。]
Figure 0006134566
[式中、M、RP1、RP2、RP4、RP6、R、R、m、n及びDENDは、前記と同じ意味を表す。Arは、アリール基を表す。]
本発明の金属錯体の発光スペクトルのピーク波長は、特に限定されないが、好ましくは430nm〜630nmである。より好ましくは、430nm〜580nmであり、さらに好ましくは、430nm〜530nmであり、特に好ましくは430nm〜490nmである。
本発明の金属錯体の発光スペクトルのピーク波長は、例えば、該金属錯体を、キシレン、トルエン、クロロホルム、テトラヒドロフラン等の有機溶媒に溶解させ、希薄溶液(溶液中の金属錯体の濃度は、例えば、1×10−6〜1×10−7mol/Lの範囲)を調製し、該希薄溶液のPLスペクトルを測定することで、評価し得る。
本発明の金属錯体の具体例としては、下記式で表されるような構造が挙げられる。
Figure 0006134566
Figure 0006134566
Figure 0006134566
Figure 0006134566
Figure 0006134566
−錯体の製造方法−
次に、本発明の金属錯体の合成方法を説明する。
本発明の金属錯体は、例えば、配位子となる化合物と金属化合物とを溶液中で反応させることにより合成することができる。必要に応じて、反応系中に塩基、塩化銀化合物等が存在していてもよい。また、5−フェニル−1,2,4−トリアゾール誘導体を配位子に有する金属錯体と芳香族複素環式化合物とのカップリング反応により、本発明の金属錯体を合成することもできる。
錯体化の方法(即ち、配位子となる化合物と金属化合物とを溶液中で反応させる方法)としては、イリジウム原子を有する錯体の場合、J.Am.Chem.Soc.1984,106,6647;Inorg.Chem.1991,30,1685;Inorg.Chem.1994,33,545;Inorg.Chem.2001,40,1704;Chem.Lett.,2003,32,252等に記載の方法が挙げられ、白金原子を有する錯体の場合、Inorg.Chem.,1984,23,4249;Chem.Mater.1999,11,3709;Organometallics,1999,18,1801等に記載の方法が挙げられ、パラジウム原子を有する錯体の場合、J.Org.Chem.,1987,52,73等に記載の方法が挙げられる。
錯体化の反応温度は、特に限定されないが、通常、溶媒の融点から沸点の間で反応させることができ、−78℃〜溶媒の沸点が好ましい。反応時間は特に限定されないが、通常、30分間から30時間程度である。錯体化反応においてマイクロウェーブ反応装置を使用する場合、溶媒の沸点以上で反応させることもでき、反応時間は特に限定されないが、数分から数時間程度である。
前記配位子となる化合物は、例えば、5−フェニル−1,2,4−トリアゾールと芳香族複素環式化合物とのSuzukiカップリング、Grignardカップリング、Stilleカップリング等により合成することができる。必要に応じて有機溶媒に溶解し、例えば、塩基、適切な触媒等を用い、有機溶媒の融点以上沸点以下の温度で反応させることにより合成することができる。この合成には、例えば、“オルガニック シンセシス(Organic Syntheses)”、コレクティブ第6巻(Collective Volume VI)、407−411頁、ジョンワイリー アンド サンズ(John Wiley&Sons,Inc.)、1988年;ケミカル レビュー(Chem.Rev.)、第106巻、2651頁(2006年);ケミカル レビュー(Chem.Rev.)、第102巻、1359頁(2002年);ケミカル レビュー(Chem.Rev.)、第95巻、2457頁(1995年);ジャーナル オブ オルガノメタリック ケミストリー(J.Organomet.Chem.)、第576巻、147頁(1999年)等に記載の方法を用いることができる。
前記芳香族複素環式化合物は、“HOUBEN−WEYL METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY 4TH EDITION”,第E9b巻、1頁、GEORG THIEME VERLAG STUTTGART;HOUBEN−WEYL METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY 4TH EDITION,第E9c巻、667頁、GEORG THIEME VERLAG STUTTGART等に記載の方法で合成することができる。
得られた化合物の同定・分析は、CHN元素分析、NMR分析、MS分析及びX線結晶構造解析により行うことができる。
<組成物>
本発明の組成物は、本発明の金属錯体と電荷輸送材料を含むものであり、発光材料を更に含んでいてもよい。
前記電荷輸送材料は、正孔輸送材料と電子輸送材料に分類され、具体的には有機化合物(低分子有機化合物及び/又は高分子有機化合物)を用いることができる。
前記正孔輸送材料としては、芳香族アミン、カルバゾール誘導体、ポリパラフェニレン誘導体等、有機エレクトロルミネッセンス素子の正孔輸送材料として公知のものが挙げられる。前記電子輸送材料としては、有機エレクトロルミネッセンス素子に電子輸送材料として公知のもの、例えば、オキサジアゾール誘導体アントラキノジメタン及びその誘導体、ベンゾキノン及びその誘導体、ナフトキノン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタン及びその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン及びその誘導体、ジフェノキノン誘導体、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体が挙げられる。前記電荷輸送材料の低分子有機化合物とは、低分子有機エレクトロルミネッセンス素子に用いられるホスト化合物、電荷輸送化合物を意味し、具体的には、例えば、「有機ELディスプレイ」(時任静士、安達千波矢、村田英幸共著、オーム社)107頁、月刊ティスプレイ(vol9、No9、2003年26−30頁)、特開2004−244400号公報、特開2004−277377号公報等に記載の化合物が挙げられる。これら電荷輸送材料の種類にもよるが、一般的には、金属錯体からの良好な発光を得るためには、これら電荷輸送材料の最低三重項励起エネルギーが、金属錯体の最低三重項励起エネルギーよりも大きいことが好ましい。
前記電荷輸送材料の低分子有機化合物としては、具体的には、下記化合物を挙げることができる。
Figure 0006134566
Figure 0006134566
前記電荷輸送材料の高分子有機化合物としては、非共役系高分子化合物、共役系高分子化合物が挙げられる。非共役系高分子化合物としては、ポリビニルカルバゾール等が挙げられる。共役系高分子化合物としては、主鎖に芳香環を含む高分子化合物が例として挙げられ、例えば、置換基を有していてもよいフェニレン基、置換基を有していてもよいフルオレンジイル基、置換基を有していてもよいジベンゾチオフェンジイル基、置換基を有していてもよいジベンゾフランジイル基、置換基を有していてもよいジベンゾシロールジイル基等を繰り返し単位として主鎖に含むものや、これらの基同士の共重合体が挙げられる。具体的には、置換基を有していてもよいベンゼン環を繰り返し単位の部分構造として有することを特徴とする高分子化合物が挙げられる。さらに具体的には、例えば、特開2003−231741号公報、特開2004−059899号公報、特開2004−002654号公報、特開2004−292546号公報、US5708130、WO99/54385、WO00/46321、WO02/077060、「有機ELディスプレイ」(時任静士、安達千波矢、村田英幸 共著、オーム社)111頁、月刊ディスプレイ(vol.9、No.9、2002年)47−51頁等に記載の高分子化合物が挙げられる。
前記電荷輸送材料の高分子有機化合物としては、下記式(I)で表される基を含むものが好ましい。
−Ar− (I)
(式中、Arは、アリーレン基、2価の複素環基又は2価の芳香族アミン基を表す。これらの基は、置換基を有していてもよい。)
前記式(I)中、Arで表されるアリーレン基としては、例えば、置換基を有していてもよいフェニレン基、置換基を有していてもよいナフチレン基又は下記式(4a)で表される2価の基が挙げられる。
Figure 0006134566
(式中、
P環及びQ環は、それぞれ独立に、芳香環を示すが、P環は存在してもしなくてもよい。2本の結合手は、P環が存在する場合には、P環上若しくはQ環上に2本存在するか、又は、P環上及びQ環上に1本ずつ存在し、P環が存在しない場合には、Yを含む5員環上若しくはQ環上に2本存在するか、又は、Yを含む5員環上およびQ環上に1本ずつ存在する。P環、Q環及びYを含む5員環は、それぞれ独立に、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも一種の置換基を有していてもよい。
は、−C(R11)(R12)−、−C(R14)(R15)−C(R16)(R17)−、−C(R32)=C(R33)−を表す。R11、R12、R14〜R17、R32及びR33は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基又はハロゲン原子を表す。)
前記式(I)中、P環、Q環、及びYを含む5員環が有していてもよい置換基であるアルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基及びシアノ基は、前記RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表される基として説明し例示したものと同じである。
前記式(I)中、R11、R12、R14〜R17、R32及びR33で表されるアルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基及びハロゲン原子は、前記RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表される基として説明し例示したものと同じである。
前記式(I)中、Arで表される2価の複素環基とは、複素環式化合物から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた残りの原子団をいい、該基は置換基を有していてもよい。複素環式化合物とは、環式構造を持つ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子、スズ原子、リン原子、ホウ素原子、硫黄原子、セレン原子及びテルル原子からなる群から選ばれる原子を一種以上有するものをいう。2価の複素環基の中では、2価の芳香族複素環基が好ましい。2価の複素環基の置換基を除いた部分の炭素数は、通常3〜60である。2価の複素環基の置換基を含めた全炭素数は、通常3〜100である。
前記式(I)中、Arで表されるアリーレン基としてはまた、下記式(5)で表される2価の基が挙げられる。
Figure 0006134566
ここで、pは0、1、2、3、又は4であり、好ましくは1又は2である。R5aは、置換基を表し、例えばC1−20のアルキル基、置換基を有していても良いフェニル基が挙げられる。R5aが複数個存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。
式(5)で表される基は、1,4結合、1,2結合、又は1,3結合のいずれであっても良い。好ましい例としては、前記式(5)で表される基が、1,3結合であり、pが0、1、2又は3である基が挙げられ、より好ましい例としては、下記式(5a)で表される構造である場合が挙げられる。
Figure 0006134566
前記電荷輸送性材料は、正孔輸送性材料と電子輸送性材料に分類される。電子輸送性材料としては、下記式(7)で表される基を有する材料が挙げられる。
Figure 0006134566
ここで、Ar及びArは、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、Arは、アリール基又は1価の複素環基を表し、zは、0、1、2又は3を表し、Yは、窒素原子又は−C(R7a)=を表す。ここで、R7aは水素原子又は置換基を表す。該置換基の好ましい例としては、C1−10アルキル基が挙げられる。
Ar及びArは、置換基を有していてもよいフェニレン基であることが好ましい。Arは、置換基を有していてもよいフェニル基であることが好ましく、C1−20アルキル基を置換基として有するフェニル基であることが好ましい。
Yは、3つのYがすべて窒素原子である場合が好ましい。3つのYがすべて−C(R7a)=である場合、Ar、Ar及びArの少なくとも一つが窒素原子を含有する複素環基であることが好ましい。
Ar、Ar及びArは、置換基を有していてもよい。該置換基としては、C1−20アルキル基及びC1−20アルコキシ基が挙げられる。
電荷輸送性基(以下、「CT」と表すこともある。)は、重合時の繰り返し単位であってもよく、また一つ以上のCTを含むより大きな繰り返し単位であってもよい。該一つ以上のCTを含むより大きな繰り返し単位としては、下記式(8)で表される基が挙げられる。
Figure 0006134566
ここで、CTは電荷輸送性基を表し、Arはそれぞれ独立に置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよい1価の複素環基を表し、qは1以上の整数を表し、2個存在するqは、互いに同一であっても異なっていてもよく、Spは、ArとCTの間の共役を切断するようなスペーサとなる基を表す。
Spは、好ましくは分岐、直鎖又は環状のC1−20アルキレン基であり、より好ましくは直鎖のC1−20アルキレン基である。
CTで表される基としては、前記式(7)で表される基が挙げられる。
Arは、好ましくは、置換基を有していてもよいアリール基であり、より好ましくは、置換基を有していてもよいフェニル又はフルオレンである。Arにおける置換基としては、C1−20アルキル基が挙げられる。
qは、好ましくは1である。
前記式(I)中、Arで表される2価の複素環基としては、下記式(4b)で表される2価の基が挙げられる。
Figure 0006134566
(式中、
P’環及びQ’環は、それぞれ独立に、芳香環を示すが、P’環は存在してもしなくてもよい。2本の結合手は、P’環が存在する場合には、P’環上若しくはQ’環上に2本存在するか、又は、P’環上およびQ環上に1本ずつ存在し、P’環が存在しない場合には、Yを含む5員環上若しくはQ’環上に2本存在するか、又は、Yを含む5員環上及びQ’環上に1本ずつ存在する。P’環、Q’環及びYを含む5員環は、それぞれ独立に、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも一種の置換基を有していてもよい。
は、−O−、−S−、−Se−、−B(R)−、−Si(R)(R)−、−P(R)−、−PR10(=O)−、−N(R13)−、−O−C(R18)(R19)−、−S−C(R20)(R21)−、−N−C(R22)(R23)−、−Si(R24)(R25)−C(R26)(R27)−、−Si(R28)(R29)−Si(R30)(R31)−、−N=C(R34)−又は−Si(R35)=C(R36)−を表す。R〜R10、R13、R18〜R31及びR34〜R36は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基又はハロゲン原子を表す。)
前記式中、P’環、Q’環及びYを含む5員環が有してもよい置換基であるアルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基及びシアノ基は、前記RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表される基として説明し例示したものと同じである。
前記式中、R〜R10、R13、R18〜R31及びR34〜R36で表されるアルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基及びハロゲン原子は、前記RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表される基として説明し例示したものと同じである。
前記式(I)中、Arで表される2価の芳香族アミン基とは、芳香族アミンから水素原子2個を除いた残りの原子団を意味する。2価の芳香族アミン基の炭素数は、通常、5〜100程度であり、好ましくは15〜60である。なお、2価の芳香族アミン基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。
前記式(I)中、Arで表される2価の芳香族アミン基としては、下記式(6)で表される2価の基が挙げられる。
Figure 0006134566
[式中、
Ar、Ar、Ar及びArは、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表す。Ar10、Ar11及びAr12は、それぞれ独立に、アリール基又は1価の複素環基を表す。Ar〜Ar12は置換基を有していてもよい。
x及びyは、それぞれ独立に、0又は1である。]
前記式(6)中、Ar〜Arで表されるアリーレン基は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた原子団であり、縮合環を持つもの、独立したベンゼン環及び縮合環から選ばれる2個以上が直接又はビニレン等の基を介して結合したものも含まれる。該アリーレン基は置換基を有していてもよい。アリーレン基における置換基を除いた部分の炭素数は、通常6〜60であり、好ましくは6〜20である。アリーレン基の置換基を含めた全炭素数は、通常6〜100程度である。
前記式(6)中、Ar〜Arで表される2価の複素環基は、前記Arで表される2価の複素環基として説明し例示したものと同じである。
前記式(6)中、Ar10〜Ar12で表されるアリール基及び1価の複素環基は、前記Rで表されるアリール基及び1価の複素環基として説明し例示したものと同じである。
前記式(6)中、アリーレン基、2価の複素環基、アリール基及び1価の複素環基が有してもよい置換基としては、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、シアノ基及びニトロ基が挙げられる。これらの置換基は、前記RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表される基として説明し例示したものと同じである。
前記式(4a)及び前記式(4b)で表される基としては、
下記式(4−1)、下記式(4−2)又は下記式(4−3)で表される基、
Figure 0006134566
〔式中、
A環、B環及びC環は、それぞれ独立に、芳香環を表す。
Yは、前記Yと同じ意味を表すか、又は、前記Yと同じ意味を表す。
A環、B環、C環およびYを含む5員環は、それぞれ独立に、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基及びシアノ基からなる群から選ばれる1個以上の置換基を有していてもよい。〕
下記式(4−4)又は下記式(4−5)で表される基、
Figure 0006134566
〔式中、
D環、E環、F環及びG環は、それぞれ独立に、芳香環を表す。
Yは、前記Yと同じ意味を表すか、又は、前記Yと同じ意味を表す。
D環、E環、F環、G環およびYを含む5員環は、それぞれ独立に、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基及びシアノ基からなる群から選ばれる1個以上の置換基を有していてもよい。〕
が挙げられ、これらの中でも、式(4−4)又は前記式(4−5)で表される基であることが好ましい。
前記式(4−1)〜式(4−5)中、Yは、−S−、−O−、−C(R11)(R12)−又は−N(R13)−であることが、本発明の組成物を用いて製造される発光素子の発光効率の観点から好ましく、さらに好ましくは−S−、−O−又は−N(R13)−である。
前記式(4−1)〜(4−5)における芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、テトラセン環、ペンタセン環、ピレン環、フェナントレン環等の芳香環;ピリジン環、ビピリジン環、フェナントロリン環、キノリン環、イソキノリン環、チオフェン環、フラン環、ピロール環等の芳香族複素環が挙げられる。
前記式(4−1)〜(4−5)で表される基が有してもよい置換基としては、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、アシルオキシ基、イミン残基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基又は置換カルボキシル基が好ましく、アルキル基、アルキルオキシ基、アリール基、又は1価の複素環基がより好ましい。
前記電荷輸送材料の高分子有機化合物としては、例えば、下記の基(即ち、下記の例示において、括弧を除いたもの)を含むもの、特に、下記の構造を繰り返し単位として含むものが好ましい。
Figure 0006134566
前記電荷輸送材料の低分子有機化合物又は高分子有機化合物の最低三重項励起エネルギー(TH)と、本発明の金属錯体の最低三重項励起エネルギー(TM)とは、
TH>TM−0.1(eV)
の関係を満たすことが好ましく、
TH>TM
の関係を満たすことがより好ましく、
TH>TM+0.1(eV)
の関係を満たすことがさらに好ましい。
前記電荷輸送材料の高分子有機化合物を用いる場合、該高分子有機化合物のポリスチレン換算の数平均分子量は、好ましくは10〜10、さらに好ましくは10〜10である。また、該高分子のポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは10〜10であり、さらに好ましくは5×10〜5×10である。
前記発光材料としては、公知のものが使用でき、例えば、ナフタレン誘導体、アントラセン及びその誘導体、ペリレン及びその誘導体、ポリメチン系、キサンテン系、クマリン系、シアニン系等の色素類、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエン及びその誘導体、テトラフェニルブタジエン及びその誘導体等の低分子発光材料等が挙げられる。
本発明の組成物における本発明の金属錯体の含有量は、本発明の組成物の全体量を100重量部としたとき、通常0.1〜80重量部であり、好ましくは0.1〜60重量部、より好ましくは0.1〜40重量部である。本発明の金属錯体は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
<液状組成物>
本発明の組成物は、溶媒又は分散媒をさらに含有してなる組成物(以下、「液状組成物」ということがある。)であってもよい。本発明の液状組成物に用いられる溶媒、分散媒としては、薄膜の成分を均一に溶解又は分散し安定なものを公知の溶媒から適宜選択して使用できる。このような溶媒としては、塩素系溶媒(クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等)、エーテル系溶媒(テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、芳香族炭化水素系溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン等)、脂肪族炭化水素系溶媒(シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−へプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等)、ケトン系溶媒(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、エステル系溶媒(酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等)、多価アルコール及びその誘導体(エチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジ(メチルオキシ)エタン、プロピレングリコール、ジ(エチルオキシ)メタン、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、グリセリン、1,2−ヘキサンジオール等)、アルコール系溶媒(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール等)、スルホキシド系溶媒(ジメチルスルホキシド等)、アミド系溶媒(N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等)等が挙げられる。これらの溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
前記液状組成物をインクジェット印刷法に適用する場合には、該液状組成物の吐出性及びその再現性を良好にするために、該液状組成物は公知の添加剤を含有していてもよい。この公知の添加剤としては、ノズルからの蒸発を押さえるために高沸点の溶媒(アニソール、ビシクロヘキシルベンゼン等)等が挙げられる。そして、この公知の添加剤を含有してなる液状組成物は、25℃における粘度が1〜100mPa・sであることが好ましい。
<発光素子>
本発明の発光素子は、陽極と陰極からなる一対の電極と、該電極間に少なくとも発光層を有する一層(単層型)又は複数層(多層型)からなる薄膜が挟持されているものである。該薄膜層の少なくとも1層は、本発明の金属錯体を含有する。前記薄膜中の本発明の金属錯体の含有量は、発光層全体の重量に対して、通常0.1〜100重量%であり、0.1〜80重量%であることが好ましく、0.1〜60重量%であることがより好ましく、0.1〜40重量%であることがさらに好ましい。本発明の発光素子は、前記発光層が、本発明の金属錯体を発光材料として含有することが好ましい。
本発明の発光素子が前記単層型である場合には、前記薄膜が発光層であり、この発光層が本発明の金属錯体を含有する。また、本発明の発光素子が多層型である場合には、例えば、以下の層構成をとる。
(a)陽極/発光層/陰極
(b)陽極/正孔注入層(正孔輸送層)/発光層/陰極
(c)陽極/発光層/電子注入層(電子輸送層)/陰極
(d)陽極/正孔注入層(正孔輸送層)/発光層/電子注入層(電子輸送層)/陰極
ここで、正孔注入層(正孔輸送層)は、正孔注入層又は正孔輸送層を意味し、電子注入層(電子輸送層)は、電子注入層又は電子輸送層を意味する。
本発明の発光素子の陽極は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層等に正孔を供給するものであり、4.5eV以上の仕事関数を有することが効果的である。陽極の材料には、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物等を用いることができる。具体的には、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)等の導電性金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの導電性金属酸化物と金属との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅等の無機導電性物質、ポリアニリン類、ポリチオフェン類(PEDOT等)、ポリピロール等の有機導電性材料、これらとITOとの積層物等が挙げられる。
本発明の発光素子の陰極は、電子注入層、電子輸送層、発光層等に電子を供給するものである。陰極の材料としては、金属、合金、金属ハロゲン化物、金属酸化物、電気伝導性化合物又はこれらの混合物を用いることができる。陰極の材料の具体例としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等)並びにそのフッ化物及び酸化物、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム、バリウム等)並びにそのフッ化物及び酸化物、金、銀、鉛、アルミニウム、合金及び混合金属類(ナトリウム−カリウム合金、ナトリウム−カリウム混合金属、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−アルミニウム混合金属、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−銀混合金属等)、希土類金属(インジウム、イッテルビウム等)等が挙げられる。
本発明の発光素子の正孔注入層及び正孔輸送層は、陽極から正孔を注入する機能、正孔を輸送する機能、陰極から注入された電子を障壁する機能のいずれかを有しているものであればよい。これらの層の材料には、公知の材料を適宜選択して使用できるが、具体例としては、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)誘導体、有機シラン誘導体、本発明の金属錯体等、これらを含む重合体等が挙げられる。その他にも、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマーが挙げられる。これらの材料は1成分単独であっても複数の成分が併用されていてもよい。また、前記正孔注入層及び前記正孔輸送層は、前記材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
本発明の発光素子の電子注入層及び電子輸送層は、陰極から電子を注入する機能、電子を輸送する機能、陽極から注入された正孔を障壁する機能のいずれかを有しているものであればよい。公知の材料を適宜選択して使用できるが、具体例としてはトリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、有機シラン誘導体、本発明の金属錯体化合物等が挙げられる。また、前記電子注入層及び前記電子輸送層は、前記材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
また、本発明の発光素子において、電子注入層、電子輸送層の材料としては、絶縁体又は半導体の無機化合物も使用することもできる。電子注入層、電子輸送層が絶縁体や半導体で構成されていれば、電流のリークを有効に防止して、電子注入性を向上させることができる。このような絶縁体としては、アルカリ金属カルコゲニド、アルカリ土類金属カルコゲニド、アルカリ金属のハロゲン化物及びアルカリ土類金属のハロゲン化物からなる群から選ばれる少なくとも一つの金属化合物を使用できる。好ましいアルカリ金属カルコゲニドの具体例としては、CaO、BaO、SrO、BeO、BaS、CaSeが挙げられる。また、電子注入層、電子輸送層を構成する半導体としては、Ba、Ca、Sr、Yb、Al、Ga、In、Li、Na、Cd、Mg、Si、Ta、Sb及びZnからなる群から選ばれる少なくとも一つの元素を含む酸化物、窒化物又は酸化窒化物等が挙げられる。これら酸化物、窒化物及び酸化窒化物は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
本発明において、陰極と接する薄膜との界面領域に還元性ドーパントが添加されていてもよい。還元性ドーパントとしては、アルカリ金属、アルカリ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属の酸化物、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、希土類金属の酸化物、希土類金属のハロゲン化物、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体及び希土類金属錯体からなる群から選ばれる少なくとも一つの化合物が好ましい。
本発明の発光素子の発光層は、電界印加時に陽極、正孔注入層又は正孔輸送層より正孔を注入することができ、陰極、電子注入層又は電子輸送層より電子を注入することができる機能、注入した電荷(電子と正孔)を電界の力で移動させる機能、電子と正孔の再結合の場を提供し、これを発光につなげる機能を有するものである。本発明の発光素子の発光層は、本発明の金属錯体を含有することが好ましく、該金属錯体をゲスト材料とするホスト材料を含有させてもよい。ホスト材料としては、上述の電荷輸送材料等が挙げられる。また、前記ホスト材料と前記金属錯体等の発光材料とを混合して塗布するか、或いは共蒸着等することによって、前記発光材料が前記ホスト材料にドープされた発光層を形成することができる。
本発明の発光素子では、前記各層の形成方法は特に限定されず公知の方法を使用できる。具体的には、真空蒸着法(抵抗加熱蒸着法、電子ビーム法等)、スパッタリング法、LB法、分子積層法、塗布法(キャスティング法、スピンコート法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法等)等が挙げられる。これらの中では、製造プロセスを簡略化できる点で、塗布法で成膜することが好ましい。前記塗布法では、本発明の金属錯体を溶媒に溶解して塗布液を調製し、該塗布液を所望の層(又は電極)上に、塗布・乾燥することによって形成することができる。該塗布液中には、ホスト材料及び/又はバインダーとして樹脂を含有させてもよく、該樹脂は溶媒に溶解状態とすることも、分散状態とすることもできる。前記樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリブタジエン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェニルオキシ樹脂、ポリアミド、エチルセルロース、酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等から目的に応じて選択できる。溶液は目的に応じて、任意成分として、酸化防止剤、粘度調整剤等を含有してもよい。
本発明の発光素子の各層の好ましい膜厚は、材料の種類や層構成によって異なり特に限定されないが、一般的には膜厚が薄すぎるとピンホール等の欠陥が生じやすく、逆に厚すぎると高い印加電圧が必要となり発光効率が悪くなるため、通常、数nm〜1μmが好ましい。
本発明の発光素子の用途としては、特に制限されないが、面状光源、照明用光源(あるいは、光源)、サイン用光源、バックライト用光源、ディスプレイ装置、プリンターヘッド等が挙げられる。前記ディスプレイ装置としては、公知の駆動技術、駆動回路等を用い、セグンメント型、ドットマトリクス型等の構成を選択することができる。
<光電素子>
本発明の金属錯体は、光電素子の製造に用いることもできる。
光電素子としては、例えば、光電変換素子があり、具体的には、少なくとも一方が透明又は半透明な二個の電極間に、本発明の金属錯体を含む層が設けられた素子や、基板上に成膜した本発明の金属錯体を含む層上に形成した櫛型電極を有する素子等が挙げられる。特性を向上するために、フラーレンやカーボンナノチューブ等を混合してもよい。
光電変換素子の製造方法としては、特許第3146296号公報に記載の方法が挙げられる。具体的には、第一の電極を有する基板上に本発明の金属錯体を含む層(薄膜)を形成し、その上に第二の電極を形成する方法、基板上に形成した一組の櫛型電極の上に本発明の金属錯体を含む層(薄膜)を形成する方法が挙げられる。第一又は第二の電極のうち一方が透明又は半透明である。
本発明の金属錯体を含む層(薄膜)の形成方法やフラーレンやカーボンナノチューブを混合する方法については特に制限はないが、発光素子で例示したものが好適に利用できる。
<その他の用途>
本発明の金属錯体は、発光素子の作製に有用であるだけではなく、例えば、有機半導体材料等の半導体材料、発光材料、光学材料、導電性材料(例えば、ドーピングにより適用する)等としても用いることもできる。したがって、該金属錯体を用いて、発光性膜、導電性膜、有機半導体膜等の膜(即ち、前記金属錯体を含む膜)を作製することができる。
本発明の金属錯体は、前記発光素子の発光層に用いられる発光性膜の作製方法と同様の方法で、導電性薄膜及び半導体薄膜を成膜することができる。半導体薄膜は、電子移動度又は正孔移動度のいずれか大きいほうが、10−5cm/V/秒以上であることが好ましい。該有機半導体膜は、有機太陽電池、有機トランジスタ等に好適に用いることができる。
以下、本発明をより詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<比較例1:化合物(MC−C1)の合成>
Figure 0006134566
<stage1>
反応容器内において、塩化ベンゾイル3mL(26mmol)とブチルイミド酸エチル塩酸塩3.9g(26mmol)を秤量し、クロロホルム300mLに溶解させて窒素ガス雰囲気下に置いた。その後、そこへトリエチルアミン7.2mL(52mmol)のクロロホルム溶液25mLを滴下し、室温、窒素ガス雰囲気下で撹拌した。15時間後、溶媒のクロロホルムを濃縮してから水200mLに懸濁させて、これをジクロロメタンで抽出した。得られた溶液を減圧濃縮し、淡黄色の液体として化合物(MC−C1a)5.3g(24mmol)を得た。
<stage2>
反応容器内において、化合物(MC−C1a)5.3g(24mmol)をクロロホルム200mLに溶解させて窒素ガス雰囲気下に置いた。その後、そこへメチルヒドラジン1.2mL(26mmol)と水0.5mLを含むクロロホルム溶液25mLを室温、窒素ガス雰囲気下で滴下した。滴下後、室温、窒素ガス雰囲気下で15時間撹拌し、水100mLを加えて反応を止めた。その後、分液ロートに反応溶液を移し、水洗後、得られた油層を回収して濃縮した。シリカゲルカラムに粗生成物を通し、ジクロロメタン−酢酸エチルの混合溶媒で精製した。得られた溶離液を濃縮し無色の液体として化合物(MC−C1b)を2.9g、収率60%で得た。H−NMR分析の結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm)=7.75(m,3H)、7.66(m,2H)、3.93(s,3H)、2.73(t,2H)、1.82(hex,2H)、1.02(t,3H).
<stage3>
反応容器内において、塩化イリジウム350mg(1.0mmol)と化合物(MC−C1b)440mg(2.2mmol)を秤量し、2−エチルオキシエタノール10mLと水5mLを加えてから窒素ガス雰囲気下に置き、15時間加熱還流した。放冷後、反応溶媒を濃縮し、得られた残渣に水とジクロロメタンを加えて油層を水洗した。得られた油層を回収し、濃縮乾燥後、黄色油状物質として化合物(MC−C1c)を660mg得た。
<stage4>
反応容器内において、化合物(MC−C1c)625mg(0.5mmol)と化合物(MC−C1b)1.0g(5.0mmol)を秤量し、トリフルオロメタンスルホン酸銀260mgを加えた後、アルゴンガス雰囲気下に置いた。その後、165℃で15時間加熱反応させてから放冷し、ジクロロメタン15mLを注いだ。得られた懸濁液を吸引ろ過してから、シリカゲルカラムに通してジクロロメタン−酢酸エチルの混合溶媒で分離精製し、黄色粉末として化合物(MC−C1)[fac−トリス(1−メチル−3−プロピル−5−フェニル−1H−[1,2,4]−トリアゾラト−N,C2’)イリジウム(III)]630mgを収率80%で得た。H−NMR分析の結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm)=7.50(d,3H)、6.88(t,3H)、6.80(t,3H)、6.63(d,3H)、4.11(s,9H)、2.18(hep,3H)、1.87(hep,3H)、1.38−1.30(m,3H)、1.18−1.10(m,3H)、0.68(t,9H).
<比較例2:化合物(MC−C2)の合成>
Figure 0006134566
<stage1>
反応容器内において、塩化3−ブロモベンゾイル6.92g(31.5mmol)とブチルイミド酸エチル塩酸塩4.95g(32.6mmol)を秤量し、クロロホルム150mLを加えて窒素ガス雰囲気下に置いた。その後、そこへトリエチルアミン8.0mL(60mmol)を含むクロロホルム溶液20mLを滴下し、窒素ガス雰囲気下にて15時間室温撹拌した。得られた溶液を濃縮してからジクロロメタンに懸濁させて分液ロートに取り入れ洗浄した。得られた油層を濃縮、乾燥し、無色の液体として化合物(MC−C2a)を9.47g得た。H−NMR分析の結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm)=8.14(t,1H)、7.93(dd,1H)、7.65−7.63(m,1H)、7.31(t,1H)、4.29(q,2H)、2.36(t,2H)、1.60(td,2H)、1.37(t,3H)0.88(t,3H).
<stage2>
反応容器内において、化合物(MC−C2a)9.0g(30mmol)をクロロホルム100mLに溶解させ窒素ガス雰囲気下に置いた。その後、そこへメチルヒドラジン1.52g(33mmol)と水0.6mLを含むクロロホルム溶液15mLを滴下し、窒素ガス雰囲気下で7時間室温撹拌した。得られた反応溶液に水100mLを注ぎ分液ロートにあけて洗浄した。得られた油層を回収、濃縮し、シリカゲルへ通した。ジクロロメタン−酢酸エチルの混合溶媒を用いて分離精製し、薄黄色液体として化合物(MC−C2b)を5.8g(21mmol)、収率69%で得た。H−NMR分析の結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm)=7.85(d,1H)、7.60(m,2H)、7.37(dd,1H)、3.93(s,3H)、2.72(t,2H)、1.81(m,2H)、1.01(t,3H).
<stage3>
反応容器内において、化合物(MC−C2b)1.3g(4.6mmol)と3,5−ジ(4−ターシャリブチルフェニル)フェニルボロン酸ピナコールエステル2200mg(4.7mmol)と炭酸ナトリウム1250mg(11.6mmol)を秤量し、エタノール5mL、水10mL及びトルエン10mLを加えた後、窒素ガス雰囲気下に置いた。その後、そこへテトラキストリフェニルホスフィノパラジウム(0)260mg(0.23mmol)を加えて、再び窒素ガス雰囲気下に置いた。得られた反応混合物を80℃で15時間加熱した。放冷後、水、トルエンを注ぎ洗浄した。得られた油層を回収した後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムに通して、ジクロロメタン−酢酸エチルの混合溶媒で分離精製し、白色粉末として化合物(MC−C2c)を2.18g(4.0mmol)、収率88%で得た。H−NMR分析の結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz/(CDCO):δ(ppm)=8.19(t,1H)、7.98(dt,1H)、7.93(d,2H)、7.91(t,1H)、7.80(t,1H)、7.77(dt,4H)、7.66(t,1H)、7.54(dt,4H)、4.01(s,3H)、2.63(t,2H)、1.76(td,2H)、1.36(s,18H)、0.98(t,3H).
<stage4>
反応容器内において、塩化イリジウム226mg(0.64mmol)と化合物(MC−C2c)760mg(1.4mmol)を秤量し、水2mLと2−ブトキシエタノール6mLを加えた後、窒素ガス雰囲気下に置き17時間加熱還流した。放冷後、水、ジクロロメタンを注ぎ油層を洗浄した。得られた油層を濃縮、乾燥し、黄褐色の飴色固体として840mg得た。
別の反応容器内において、この黄褐色の飴色固体840mgと化合物(MC−C2c)1300mg(2.4mmol)を秤量し、アルゴンガス雰囲気下とした後、トリフルオロメタンスルホン酸銀165mg(0.64mmol)を加えた。その後、そこへジエチレングリコールジメチルエステル1.25mLを添加し、アルゴンガス雰囲気下で15時間加熱還流した。放冷後、ジクロロメタンを注ぎ懸濁液を吸引ろ過した。得られたろ液を分液ロートにあけて洗浄し、得られた油層を回収後、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムに通じてジクロロメタンと酢酸エチルの混合溶媒で分離精製した。得られた黄色固体をジクロロメタン−メタノールの混合溶媒から再結晶し、次いで、ジクロロメタン−ヘキサンの混合溶媒から再結晶し、黄色粉末として化合物(MC−C2)[fac−トリス(1−メチル−3−プロピル−5−(5−(3,5−ジ(4−ターシャリブチルフェニル)フェニル)フェニル)−1H−[1,2,4]−トリアゾラト−N,C2’)イリジウム(III)]を850mg(0.48mmol)、収率73%で得た。H−NMR分析の結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm)=7.82(d,3H)、7.75(d,6H)、7.72(d,3H)、7.62(d,12H)、7.48(d,12H)、7.20(dd,3H)、6.87(d,3H)、4.27(s,9H)、2.26(ddd,3H)、1.96(ddd,3H)、1.37(s,54H)、1.05(m,6H)、0.73(t,9H).
<比較例3:化合物(MC−C3)の合成>
化合物(MC−C3)を、下記に示す方法で合成した。
Figure 0006134566
<stage1>化合物(C3−1b)の合成
Figure 0006134566
反応容器内において、塩化イリジウム23.1gと化合物(MC−C3a)50gを秤量し、2−エトキシエタノール500mLおよび水170mLの混合溶媒に懸濁させた。得られた反応混合物に窒素ガスを1時間通気した後、125℃に予熱したオイルバスにて14時間加熱攪拌した。放冷後、水を加えてから吸引ろ過し、水、メタノールで洗浄した。ろ取された黄緑色固体を真空乾燥し、56gの目的の化合物(MC−C3b)を得た。収率は92%であった。
<stage2>化合物(MC−C3)の合成
Figure 0006134566
反応容器内において、化合物(MC−C3b)25gと化合物(MC−C3a)11.8gとをジエチレングリコールジメチルエーテル中に懸濁させた。得られた反応混合物に窒素ガスを1時間通気した後、トリフルオロメタンスルホン酸銀7.2gを加えてから、遮光下において150℃で22時間反応させた。薄層クロマトグラフィーにて反応が完全に進行していることを確認した後、加熱を止めて放冷した。得られた反応混合物を吸引ろ過して銀化合物を除去した後、減圧蒸留し、反応溶媒を除去した。得られた残渣の粗生成物をカラムクロマトグラフィーにかけて、酢酸エチル−ヘキサンの混合溶媒にて溶離した。その後、ジクロロメタンとメタノールの混合溶媒から再結晶を行い、収率44%で、14.6gの目的の化合物(MC−C3)を得た。さらなる精製には分取HPLCを用い、テトラヒドロフランとアセトニトリルの混合溶媒にて精製した。H−NMR分析の結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm)=7.83(3H,d),7.76(6H,s),7.73(3H,s),7.63(12H,d),7.49(12H,d),7.21(3H,dd),6.88(3H,d),4.28(9H,s),2.25(3H,m),1.98(3H,m),1.4−1.5(57H,m),1.23(3H,m),0.74(9H,t)
<実施例1:化合物(MC−1)の合成>
化合物(MC−1)を、下記の方法で合成した。
Figure 0006134566
<stage1>化合物(1−1)の合成
Figure 0006134566
反応容器内において、化合物(MC−C3)10gを秤量し、窒素ガス雰囲気下とした後、ジクロロメタン150mL溶解させた。その後、そこへN−ブロモコハク酸イミドを4.1g加え、遮光下において室温で24時間攪拌した。その後、HPLC分析にて75%の目的物と25%のジブロモ中間体を確認した。得られた反応混合物にN−ブロモコハク酸イミド350mgを加えてさらに16時間攪拌した。その後、HPLC分析にて97%の目的物と約0.5%のジブロモ中間体を確認した。得られた反応混合物にN−ブロモコハク酸イミド6mgを加えてさらに4時間攪拌した。その後、そこに温水を加えて10分攪拌を行った後に分液操作を行い、油層部分を回収した。得られた油層をセライトろ過して不溶物を除去した後、ジクロロメタンで洗浄した。得られたろ液を約30mLまで濃縮し、メタノールを加えて沈殿を析出させた。得られた沈殿物を吸引ろ過して、11.2gの目的の化合物(1−1)を収率96%、HPLC純度約98%で得た。H−NMR分析の結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm)=7.08(3H,s),7.04(3H,s),6.75(3H,dd),6.41(3H,d),6.37(3H,d),2.65(6H,t),2.13(9H,s),2.06(9H,s),1.77(9H,s),1.63−1.67(6H,m),1.31−1.36(18H,m),0.89(9H,t)
<stage2>化合物(MC−1)の合成
Figure 0006134566
反応容器内において、化合物(1−1)11gと3,5−ビス(4−tert−オクチルフェニル)フェニルボロン酸ピナコールエステル17.4gを秤量し、トルエン290mLに溶解させた。得られた溶液に窒素ガスを1時間通気した後、そこへ別途準備した2−ジシクロへキシルホスフィノ−2’,6’ジメトキシビフェニル135mgとトリス(ジベンジリデン)ジパラジウム150mgを溶解させた窒素ガス通気済みのトルエン溶液を加えた。得られた反応混合物に20%のテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液57mLを加えた後、105℃に予熱したオイルバスにて18時間加熱した。薄層クロマトグラフィーにて反応が完全に進行していることを確認した後、加熱を止めて放冷した。分液ロートに得られた反応溶液を移し変えてから水層をトルエンで抽出した。得られた油層部分を硫酸マグネシウムで乾燥してから濃縮した。得られた橙色の粗生成物をカラムクロマトグラフィーにかけて酢酸エチル−ヘキサンの混合溶媒にて分離精製した。その後、さらに、ジクロロメタンとメタノールの混合溶媒から再結晶を行い、11.2gの目的の化合物(MC−1)を収率58%、HPLC純度99%以上で得た。H−NMR分析の結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm)=7.66(3H,s),7.53(12H,d),7.42−7.46(18H,m),7.12(3H,dd),7.09(3H,s),7.02(3H,s),6.90(3H,s),6.76(3H,d),2.42(6H,t),2.56(9H,s),2.21(9H,s),1.92(9H,s),1.79(12H,s),1.48(6H,m),1.43(36H,s),1.23(18H,m),0.85(9H,t),0.76(54H,s)
<実施例2:化合物(MC−2)の合成>
化合物(MC−2)を、下記の方法で合成した。
Figure 0006134566
<stage1>化合物(2−1)の合成
Figure 0006134566
化合物(2−1)は化合物(MC−C3)の合成と同様の合成方法を用いて得た。すなわち、1−(4’(4’’−ヘキシルフェニル)−2’,6’−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−フェニル−1,2,4トリアゾール15.9gと塩化イリジウム水和物6gから、2−エトキシエタノール220mLと水75mLを反応溶媒として合成し、化合物(2−1)を17.6g得た。収率は97%であった。
<stage2>化合物(2−2)の合成
Figure 0006134566
化合物(2−2)は化合物(MC3−C32)の合成と同様の合成方法を用いて得た。すなわち、上記化合物(2−1)15.6gと1−(4’(4’’−ヘキシルフェニル)−2’,6’−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−フェニル−1,2,4トリアゾール8.6gとを250mLのジエチレングリコールジメチルエーテルに懸濁させてトリフルオロメタンスルホン酸銀3.9gを加えて反応させた。粗生成物はカラムクロマトグラフィーにかけて酢酸エチル−ヘキサンを溶媒として分離精製した。その後、ジクロロメタンとメタノールの混合溶媒から再結晶を行い、3.5gの目的の化合物(2−2)を98%以上のHPLC純度で得た。収率は16%であった。H−NMR分析の結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm)=7.59(6H,d),7.49(3H,s),7.43(3H,s),7.29(6H,d),6.67−6.70(3H,m),6.58−6.61(6H,m),6.54(3H,d),2.67(6H,t),2.26(9H,s),2.14(9H,s),1.90(9H,s),1.64−1.69(6H,m),1.31−1.39(18H,m),0.90(9H,t)
<stage3>化合物(2−3)の合成
Figure 0006134566
化合物(2−3)は化合物(C3−3)の合成方法を用いて得た。すなわち反応容器内において、化合物(2−2)2.3gを秤量し、ジクロロメタン30mL、N−ブロモコハク酸イミド2.5gから合成し、98%以上のHPLC純度で目的の化合物(2−3)を2.85g得た。収率は96%であった。
<stage4>化合物(MC−2)の合成
Figure 0006134566
化合物(MC−2)は化合物(MC−1)の合成方法を用いて得た。すなわち、反応容器内において、化合物(2−3)2.8gと3,5−ビス(4−tert−オクチルフェニル)フェニルボロン酸ピナコールエステル3.9gとトルエン70mLを用いて、2−ジシクロへキシルホスフィノ−2’,6’ジメトキシビフェニル27mgとトリス(ジベンジリデン)ジパラジウム30mg、20wt%のテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液15mLをそれぞれ触媒、塩基として用い反応させた。粗生成物はカラムクロマトグラフィーにかけて酢酸エチル、ヘキサンとトルエンの混合溶媒を用いて分離精製した。ジクロロメタンとアセトニトリルの混合溶媒から再結晶を行い目的の化合物(MC−2)を99%以上のHPLC純度で得た。更なる精製方法として、分取HPLCを用いてテトラヒドロフランとアセトニトリルを溶媒とし、収率73%で得た。H−NMR分析の結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm)=7.56(6H,d),7.52(6H,d),7.49(3H,s),7.43(6H,s),7.38(12H,d),7.25(6H,s),7.15−7.18(18H,m),6.80(3H,d),2.65(6H,t),2.34(9H,s),2.25(9H,s),2.02(9H,s),1.71(12H,s),1.63−1.68(6H,m),1.33−1.39(54H,m),0.90(0H,t),0.71(54H,s)
<実施例3>fac−トリス−(1−(4−(3,5−ジ(4−ターシャリブチルフェニル)フェニル)−2,6−ジメチル)フェニル−3−プロピル−5−(3−(3,5−ジ(4−ターシャリブチルフェニル)フェニル)フェニル)−1H−[1,2,4]−トリアゾラト−N,C2’)イリジウム(III)(MC−3)の合成
Figure 0006134566
<stage1>
反応容器内において、亜硝酸ナトリウム1.38g(20mmol)を秤量し、窒素ガス雰囲気下において、0℃の水11mLに溶解させた。その後、4−ブロモ2,6−ジメチルアニリン4.0g(20mmol)を33mLの濃塩酸に懸濁させて、5℃を超えないよう範囲で亜硝酸水溶液に滴下した。その後、0℃で15分撹拌し、塩化スズ(II)5.31g(28mmol)の濃塩酸溶液15mLを得られた反応溶液に加え、室温に戻し6時間撹拌した。得られた懸濁液を吸引ろ過し、濃塩酸と冷水で洗浄し真空乾燥し、乳白色の固体として4−ブロモ−2,6−ジメチルフェニルヒドラジン塩酸塩を4.98g得た。
<stage2>
反応容器内において、塩化3−ブロモベンゾイル6.92g(31.5mmol)とブチルイミド酸エチル塩酸塩4.95g(32.6mmol)を秤量し、クロロホルム150mLを加えた後、窒素ガス雰囲気下に置いた。その後、そこへトリエチルアミン8.0mL(60mmol)を含むクロロホルム溶液20mLを滴下し、窒素ガス雰囲気下にて15時間室温撹拌した。得られた溶液を濃縮してからジクロロメタンに懸濁させて、分液ロートに取り入れ水洗した。得られた油層を濃縮、乾燥し無色の液体としてN−(3−ブロモベンゾイル)ブチルイミド酸エチルを9.47g得た。H−NMR分析の結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm)=8.14(t,1H)、7.93(dd,1H)、7.65−7.63(m,1H)、7.31(t,1H)、4.29(q,2H)、2.36(t,2H)、1.60(td,2H)、1.37(t,3H)0.88(t,3H).
<stage3>
反応容器内において、4−ブロモ−2,6−ジメチルフェニルヒドラジン塩酸塩1.26g(5.0mmol)とN−(3−ブロモベンゾイル)ブチルイミド酸エチル1.19g(4.0mmol)と酢酸ナトリウム410mg(5.0mmol)を秤量し、酢酸とジオキサンを8mLずつ加えた後、窒素ガス雰囲気下に置いた。得られた反応混合物を90℃で15時間加熱した後、放冷した。その後、そこへトルエンを加えてから、吸引ろ過してろ液を濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムに通し、ヘキサン−酢酸エチルの混合溶媒を用いて分離精製し、淡黄色液体として1−(4−ブロモ−2,6−ジメチルフェニル)−3−プロピル−5−(3−ブロモフェニル)−1H−[1,2,4]−トリアゾールを1.0g(2.2mmol)、収率56%で得た。H−NMR分析の結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz/(CDCO):δ(ppm)=7.60(dt,1H)、7.49(s,2H)、7.34−7.27(m,3H)、2.74(t,2H)、1.95(s,6H)、1.83(q,2H)、0.99(t,3H).
<stage4>
反応容器内において、1−(4−ブロモ−2,6−ジメチルフェニル)−3−プロピル−5−(3−ブロモフェニル)−1H−[1,2,4]−トリアゾール990mg(2.2mmol)と3,5−ジ(4−ターシャリブチルフェニル)フェニルボロン酸ピナコールエステル2.2g(4.7mmol)と炭酸ナトリウム1.4g(13mmol)を秤量し、水5mLとジオキサン15mLを加えた後、窒素ガス雰囲気下において、6時間加熱還流した。放冷後、そこへトルエンを加えて吸引ろ過して、ろ液を濃縮した。その後、水、トルエンを加えて水洗し、得られた油層を回収後濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムに通してクロロホルム−酢酸エチルの混合溶媒を用いて分離精製した。得られた溶離液を濃縮し、ヘキサンより再結晶することで、1−(4−(3,5−ジ(4−ターシャリブチルフェニル)フェニル)−2,6−ジメチル)フェニル−3−プロピル−5−(3−(3,5−ジ(4−ターシャリブチルフェニル)フェニル)フェニル)−1H−[1,2,4]−トリアゾールを白色個体として、2.0g(2.1mmol)、収率94%で得た。H−NMR分析の結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm)=7.97(s,1H)、7.82(s,1H)、7.75−7.70(m,4H)、7.62−7.54(m,11H)、7.49−7.46(m,6H)、7.42(d,1H)、7.37(d,4H)、2.88(t,2H)、2.10(s,6H)、1.92(td,2H)、1.37(s,18H)、1.31(s,18H)、1.06(t,3H).
<stage5>
反応容器内において、塩化イリジウム91mg(0.26mmol)と1−(4−(3,5−ジ(4−ターシャリブチルフェニル)フェニル)−2,6−ジメチル)フェニル−3−プロピル−5−(3−(3,5−ジ(4−ターシャリブチルフェニル)フェニル)フェニル)−1H−[1,2,4]−トリアゾール500mg(0.52mmol)を秤量し、水10mLと2−ブトキシエタノール10mLを加えた後、アルゴンガス雰囲気下で18時間加熱還流した。放冷後、そこへ水とメタノールを注ぎ、析出した沈殿物を吸引ろ過した。得られたろ取物を乾燥し、黄褐色個体として500mg得た。
別の反応容器内において、この褐色個体500mg、1−(4−(3,5−ジ(4−ターシャリブチルフェニル)フェニル)−2,6−ジメチル)フェニル−3−プロピル−5−(3−(3,5−ジ(4−ターシャリブチルフェニル)フェニル)フェニル)−1H−[1,2,4]−トリアゾール1.23g(1.27mmol)とトリフルオロメタンスルホン酸銀67mg(0.26mmol)を秤量し、ジエチレングリコールジメチルエステル10mLを加えた後、アルゴンガス雰囲気下において11時間加熱還流した。放冷後、そこへトルエンを注ぎ、吸引ろ過した。得られたろ液を濃縮してからシリカゲルカラムに通し、トルエン−ヘキサンの混合溶媒を用いて分離精製した。得られた溶離液を濃縮し、トルエン−ヘキサンの混合溶媒より再結晶し、粉末状黄色固体として、fac−トリス(1−(4−(3,5−ジ(4−ターシャリブチルフェニル)フェニル)−2,6−ジメチル)フェニル−3−プロピル−5−(3−(3,5−ジ(4−ターシャリブチルフェニル)フェニル)フェニル)−1H−[1,2,4]−トリアゾラト−N,C2’)イリジウム(III)を420mg(0.14mmol)、収率52%で得た。H−NMR分析の結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm)=7.85−7.82(m,9H)、7.64(s,3H)、7.70(s,3H)、7.58−7.52(m,15H)、7.39−7.46(m,30H)、7.23−7.13(m,18H)、6.82(d,3H)、2.55(m,6H)、2.41(s,9H)、2.05(s,9H)、1.86−1.73(m,6H)、1.36(s,54H)、1.19(s,54H)、0.88(t,9H).
<発光素子の作製例1>
下記構造を有する発光素子を作製した。
陽極/HIL/HTL/LEP/陰極
上記において、陽極はITO(酸化インジウムスズ、45nm);HILは正孔注入層(35nm);HTLは正孔輸送層(22nm);LEPは発光層(75nm);そして陰極は発光層に接するフッ化ナトリウムの層(2nm)、フッ化ナトリウム上に形成されたアルミニウムの層(100nm)、および、アルミニウム上に形成された銀の層(100nm)を意味する。
ITO(45nm)が成膜された基板を、UVオゾンを用いて洗浄した。正孔注入層はプレクトロニクス社製の正孔注入材料の水性製剤(AQ−1200)をスピンコートすることによって35nmの膜厚になるように成膜し、大気雰囲気中で170℃で15分間加熱することによって形成した。正孔輸送層は後述の正孔輸送性ポリマーをキシレンに0.6重量%となるように溶解させた溶液をスピンコートすることによって22nmの膜厚になるように成膜し、窒素ガス雰囲気中で180℃で60分間加熱し、正孔輸送性ポリマーを架橋することによって形成した。発光層は、金属錯体と後述のホストポリマーとの組成物(金属錯体/ホストポリマー=64重量%/36重量%)をキシレンに1.7重量%となるように溶解させた溶液をスピンコートすることによって75nmの膜厚となるように成膜し、窒素ガス雰囲気中で80℃で10分間加熱することによって形成した。陰極は、真空蒸着法により、第1層としてフッ化ナトリウムを厚さ2nmとなるように成膜後、第2層であるアルミニウムを厚さ100nmとなるように成膜し、さらに付加的に第3層として銀を厚さ100nmとなるように成膜した。
正孔輸送性ポリマーは、下記のモノマーを用いてWO00/53656に記載の鈴木重合法によって重合することによって得た。
Figure 0006134566
ゲルパーミションクロマトグラフィーにより求めた正孔輸送性ポリマーのポリスチレン換算の数平均分子量Mn及び重量平均分子量Mwは、Mn=42,000、Mp=350,000であった。
ホストポリマーは、WO2011/141714に記載されており、下記に記載のモノマーをWO00/53656に記載の鈴木重合法を用いることによって重合した。
Figure 0006134566
ゲルパーミションクロマトグラフィーにより求めたホストポリマーのポリスチレン換算の数平均分子量Mn及び重量平均分子量Mwは、Mn=17,600、Mp=235,000であった。
<発光素子の試験例1>
発光素子の評価結果を表1にまとめる。(i)デンドロンを置換基として有するフェニル環及び(ii)アリール基を有するトリアゾール環、の双方を有する金属錯体を用いた発光素子は、これらの置換基の双方を有さないフェニル環およびトリアゾール環を有する金属錯体を用いた発光素子に対して、高い外部量子収率(EQE)、発光効率(cd/Aおよびlm/W)の値を示した。
Figure 0006134566
<発光素子の試験例2>
発光素子素子の作製例1で作製した発光素子を用いて、素子特性のさらなる評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0006134566
<発光素子の試験例3>
発光素子の作製例1で作製した発光素子(実施例1〜3のいずれかで合成した金属錯体を用いた発光素子)を用いて、初期輝度が400cd/mとなるように電流値を設定後、定電流で駆動させることで輝度半減寿命(LT50)を測定した。その結果、本発明の実施例で得られた金属錯体を用いた発光素子は、優れた輝度半減寿命を示した(表3)。
Figure 0006134566

Claims (12)

  1. 下記式(1)で表される金属錯体。
    Figure 0006134566
    [式中、
    Mは、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、オスミウム原子、イリジウム原子又は白金原子を表す。
    P1、RP2、RP3 及び 、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基又はシアノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよく、該置換基はハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アリール基、又は1価の複素環基である P5 は、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよく、該置換基はハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アリール基、又は1価の複素環基である。R P6 は、アルキル基、アリール基、又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよく、該置換基はハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アリール基、又は1価の複素環基である。P1とRP2は結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環構造を形成していてもよく、RP2とRP3は結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環構造を形成していてもよく、RP3とRP4は結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環構造を形成していてもよい。ただし、RP1、RP2、RP3及びRP4の少なくとも一つは下記式(D−1)又は(D−2)で表されるデンドロンである
    Figure 0006134566
    Figure 0006134566
    [式中、
    *は結合手を表す。
    は、アルキル基を表す。R が複数個存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。
    n’は、0〜3の整数である。複数個存在するn’は、同一であっても異なっていてもよい。]
    mは1〜3の整数であり、nは0〜2の整数であり、m+nは2又は3である。
    下記式(2)で表される部分は、2座配位子を表す。
    Figure 0006134566
    [式中、R及びRは、金属原子Mに結合する原子であり、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表す。]]
  2. 式(1)で表される金属錯体が下記式(1a)又は(1b)で表される金属錯体である、請求項1に記載の金属錯体。
    Figure 0006134566
    [式中、
    M、RP1、RP2、RP3、RP4、RP5、RP6、式(2)で表される部分、R、R、m及びnは、前記と同じ意味を表す。
    DENDは、前記式(D−1)又は(D−2)で表されるデンドロンを表す。]
  3. P5、置換基を有していてもよいアリール基であって、該置換基はハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アリール基、又は1価の複素環基である、請求項1又は2に記載の金属錯体。
  4. P5が炭素数1〜12のアルキルオキシ基を置換基として有するフェニル基または炭素数1〜12のアルキル基を置換基として有するフェニル基である、請求項に記載の金属錯体。
  5. nが0である、請求項1〜のいずれか一項に記載の金属錯体。
  6. Mがイリジウム原子又は白金原子である、請求項1〜のいずれか一項に記載の金属錯体。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の金属錯体と、電荷輸送材料と、を含む組成物。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載の金属錯体と、溶媒又は分散媒と、を含む組成物。
  9. 請求項1〜のいずれか一項に記載の金属錯体を含む膜。
  10. 陽極及び陰極からなる電極と、
    該電極間に設けられた、請求項1〜のいずれか一項に記載の金属錯体を含む層と、を備える発光素子。
  11. 請求項10に記載の発光素子を備える面状光源。
  12. 請求項10に記載の発光素子を備える照明。
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