JP6127699B2 - 化粧料用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、揮発性、ヘアケア特性およびスキンケア特性に優れる化粧料用組成物に関する。
従来、揮発性油剤として使用されてきた炭化水素としては、炭素数6〜12の炭化水素、例えばn−ヘキサン、イソへキサン、シクロへキサン、n−オクタン、イソオクタン、n−ノナン、n−デカン、イソドデカンなどが知られている。
しかしながら、これら揮発性油剤は引火点が50℃以下と低いので安全性に乏しいという問題がある。また、化粧料用や洗浄料用の油剤にこれら揮発性油剤を用いる場合、頭皮や粘膜に対する刺激性が高いという問題や、揮発性が高いことにより生体表層から水分が蒸散され易いという問題がある。
一方、毛髪用の化粧料や洗浄料には、使用時や使用後の滑り性、乾燥時のツヤ向上のほか、年齢を重ねるに伴って低下した毛髪の質感やハリを向上させることを目的として、従来、シリコーンオイル成分が用いられている。例えば特許文献1には、ツヤや質感の向上を目的に、揮発性成分としてシクロメチコンなどの環状シリコーン類と高分子シリコーンオイルとを併用した毛髪化粧料が開示されている。
また、皮膚用の化粧料や洗浄料、例えば、スキンケアのためのボディローション等の皮膚化粧料は、保湿効果に加え、近年、肌を美しく見せるツヤを付与することが望まれている。例えば特許文献2には、特定の高重合度シリコーン油と水添レシチンを含有し、皮膚に健康的なツヤと柔軟なハリを付与する皮膚用化粧料が開示されている。
しかしながら、特許文献1および特許文献2で用いられているシリコーンオイルは、揮発性は優れているものの、人体や環境への安全性が懸念されるので、化粧料用や洗浄料用の油剤としての使用が好ましくないという問題がある。また、シリコーンオイルは毛髪や肌に対する浸透性が少ないので、表面だけギラつくようなツヤしか得られなかった。
このように、昨今では、シリコーンオイルによる毛髪や皮膚への弊害を考慮し、また十分なツヤを得るために、シリコーンオイルに代わる化粧料用や洗浄料用の油剤が求められていた。
他方、炭素数15以上の炭化水素、例えばn−ペンタデカン、イソヘキサデカンなどでは、分子量が高いことにより、引火点の上昇や皮膚や粘膜に対する刺激性の低下などの性能の改善が期待される。
しかし、揮発性が低下することにより、油分が残留し易くなってしまい、毛髪や皮膚に塗布した際に使用感に劣るという問題がある。特に、滑り性、ツヤおよびハリの向上等の化粧料に求められる特性を有していなかった。
そのような背景から、優れた揮発性、高引火点や人体に対する安全性を兼ね備えた揮発性油剤として、例えば特許文献3には、炭素数12〜14の炭化水素と、炭素数13〜16の炭化水素と、不揮発性炭化水素とを組み合わせた非シリコーン系組成物が開示されている。
しかしながら、特許文献3の非シリコーン系組成物は、毛髪塗布時にきしみ感が生じるなど使用感に劣り、化粧料や洗浄料の油剤として使用し難いという問題がある。また、非シリコーン系組成物中に不揮発成分であるオイルが含まれているので、揮発性が低いという問題もある。そのため、製造工程において複数のオイルを混合する必要があるので、製造が煩雑であるという問題もある。
特開2009−286752号公報 特開2005−8540号公報 特表2011−503192号公報
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、揮発性、ヘアケア特性およびスキンケア特性に優れる化粧料用組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、パラフィンの炭素数および沸点を特定範囲としたパラフィンの混合物と、所定の動粘度を有する重質流動イソパラフィンとを特定の割合で含有する化粧料用組成物によって、上記目的を達成できることを見出した。
すなわち本発明は、(a)炭素数が12〜16であるイソパラフィンを含み、沸点範囲が185〜215℃であるパラフィン混合物と、(b)210°Fにおける動粘度が200〜10000mm/sの重質流動イソパラフィンとを含有し、(a)パラフィン混合物と(b)重質流動イソパラフィンとの合計に対する(b)重質流動イソパラフィンの含有量が1〜30質量%である化粧料用組成物である。
なお、本発明における化粧料用組成物は、化粧料のみならず、洗浄料や医薬品にも適用することができる。
また、本発明は、本発明の化粧料用組成物を含有する毛髪化粧料用油剤、本発明の化粧料用組成物を含有する皮膚化粧料用油剤を提供する。
本発明の化粧料用組成物は、優れた揮発性、高引火点による操作の安全性、人体や環境への安全性を兼ね備えるとともに、塗布した際に健康で自然なツヤを付与するだけでなく、各種ヘアケア特性およびスキンケア特性に優れる。したがって、本発明の化粧料用組成物は、毛髪および皮膚に対する化粧料用油剤や洗浄料用油剤、さらには医薬品の原料として有用である。例えば、シクロペンタシロキサン等の環状シリコーン類、イソドデカンおよびジメチルシリコーンの代用品として有用である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
本発明の化粧料用組成物は、(a)炭素数が12〜16であるイソパラフィンを含み、沸点範囲が185〜215℃であるパラフィン混合物と、(b)210°Fにおける動粘度が200〜10000mm/sの重質流動イソパラフィンとを含有する。
〔化粧料用組成物〕
本発明の化粧料用組成物に用いられる(a)成分は、炭素数が12〜16であるイソパラフィン(分岐飽和炭化水素)を含むパラフィン(飽和炭化水素)の混合物であり、さらに、炭素数が12〜16の直鎖飽和炭化水素を含むことがある。
なお、本発明の化粧料用組成物には、本発明の目的に反しない程度に、炭素数が12〜16の飽和炭化水素以外の炭化水素、例えば環状飽和炭化水素や不飽和炭化水素などが含まれていてもよい。
本発明の化粧料用組成物に用いられるパラフィン混合物は、沸点範囲が185〜215℃であり、好ましくは186〜210℃である。パラフィン混合物の沸点が185℃未満では、引火点が低くなるので、安全性の面で好ましくない。沸点が215℃を超えると、揮発性が低下し、油分が残留し易くなるので、毛髪や皮膚に塗布した際の使用感に劣ることがある。沸点はJIS K2254に準じた蒸留試験によって測定することができる。
なお、本発明におけるパラフィン混合物の引火点は、安全性や臭気の面から、JIS K2265に準じた密閉試験で61〜70℃であることが好ましく、62〜67℃の範囲であることがさらに好ましい。例えば、市販品のイソドデカン(2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン含有量が95質量%以上)は、沸点が177℃、引火点が48℃程度と低いので、火気の取扱いに注意が必要であり、かつ臭気が強い。一方、引火点が70℃を超えると乾燥性が悪くなり、感触が重くなることがある。
本発明におけるパラフィン混合物は、2, 2, 4, 6, 6−ペンタメチルヘプタン(以下、イソドデカンともいう。)の含有量が、好ましくは10質量%未満であり、さらに好ましくは8質量%未満であり、特に好ましくは5質量%未満である。混合物中のイソドデカン含有量が10質量%以上になると、沸点が低下し安全性の面で好ましくなく、また臭気が強くなり、毛髪や皮膚に対する使用感が低下するので、化粧品等の原料としての使用が制限されるおそれがある。
本発明におけるパラフィン混合物は、例えば下記の工程1〜4を含む工程を経て製造することができる。
工程1)イソブチレンとノルマルブテンとの重合反応系から未反応成分および炭素数20以上の重合物を除去して、炭素数16以下のポリブテン混合物を得る工程。
工程2)工程1で得られた炭素数16以下のポリブテン混合物を水素化して、炭素数16以下のパラフィン混合物を得る工程。
工程3)工程2で得られた炭素数16以下のパラフィン混合物を吸着剤によって吸着処理する工程。
工程4)工程3で吸着処理された炭素数16以下のパラフィン混合物を減圧蒸留して、15質量%以上を留去する工程。
上記工程1〜4を順次説明する。
まず、工程1において用いられるイソブチレンとノルマルブテンとの重合反応系は、ナフサのクラッキングにより得られる留分の中のC4留分であるイソブチレンとノルマルブテンの混合ガスを公知の方法、例えば触媒を用いたカチオン重合法によって得ることができる。したがって、イソブチレンとノルマルブテンとの重合反応系には、ポリブテン混合物(イソブチレンとノルマルブテンとの共重合物、イソブチレン(共)重合物、ノルマルブテン重合物からなる混合物であり、炭素数8以上の不飽和炭化水素の混合物)、未反応成分(前記混合ガスに含まれるイソブチレンやノルマルブテンなど)、触媒などが含まれる。
ノルマルブテンには、1−ブテン、cis−2−ブテンおよびtrans−2−ブテンの異性体が存在する。イソブチレンとノルマルブテンの共重合体を得るための混合ガス組成は、イソブチレンが15〜80質量%、1−ブテンが10〜40質量%およびcis−2−ブテンおよびtrans−2−ブテンが合計で10〜60質量%であることが好ましく、さらに好ましくは、イソブチレンが15〜70質量%、1−ブテンが15〜40質量%およびcis−2−ブテンおよびtrans−2−ブテンが合計で15〜60質量%であり、特に好ましくは、イソブチレンが15〜60質量%、1−ブテンが15〜40質量%およびcis−2−ブテンおよびtrans−2−ブテンが合計で15〜40質量%であり、殊に好ましくはイソブチレンが20〜50質量%、1−ブテンが18〜25質量%およびcis−2−ブテンおよびtrans−2−ブテンが合計で18〜40質量%であり、より好ましくはイソブチレンが20〜33質量%、1−ブテンが18〜25質量%およびcis−2−ブテンおよびtrans−2−ブテンが合計で18〜25質量%である。なお、当該混合ガスには、共重合反応に寄与しない成分、例えばイソブタンやブタンが含まれていても良い。
カチオン重合法で使用される触媒としては、例えば、塩化アルミニウム、酸性イオン交換樹脂、硫酸、弗化ホウ素およびその錯体が挙げられる。また、前記触媒に塩基を加えることにより重合反応をコントロールすることも可能である。重合反応は、通常、40〜120℃で行われる。
イソブチレンとノルマルブテンとの重合反応系には、上述のとおり、イソブチレンとノルマルブテンとの重合反応物であるポリブテン混合物や未反応成分などが含まれている。工程1においては、上記重合反応系から未反応成分および炭素数20以上の重合物を除去して、炭素数16以下のポリブテンの混合物を得る。除去方法としては、蒸留が好ましい。蒸留の方法としては、例えば、単蒸留法、連続蒸留法、水蒸気蒸留法および薄膜蒸留法が挙げられ、これらの方法を単独でまたは組み合わせて行なうことができる。蒸留に使用する装置は、その材質、形状および型式等、特に限定されず、例えば、ラシヒリング等の充填物を充填した蒸留塔や皿状の棚を有する棚段蒸留塔などが挙げられる。また蒸留塔の分離能を示す理論段数は10段以上が望ましい。その他、蒸留塔へのフィード量、還流比および取出し量の条件については、蒸留する装置により、適宣選択することが可能である。
工程2においては、工程1で得られた炭素数16以下のポリブテン混合物を水素化して、ポリブテン水素化物、すなわちイソパラフィンを含む、炭素数16以下のパラフィンの混合物を得る。工程1で得られた炭素数16以下のポリブテンは、重合末端に二重結合を残しているので、長期保存すると、着色等の劣化を引き起こす。それを解決するため、工程2にて水素化反応させて水素添加物とする。水素化反応は、例えば、180〜230℃の温度でニッケルやパラジウム等を水素化触媒として用い、水素を2〜10MPaの圧力で接触させて行なうことができる。本発明におけるパラフィン混合物を得るための水素化の程度としては、ヨウ素価で10以下が好ましい。より好ましい水素化の程度はヨウ素価で1以下、さらに好ましい水素化の程度はヨウ素価で0.1以下である。ヨウ素価が10を超えると、熱および光による酸化が進行し易くなり、臭気発生の原因となり易い。
工程2で得られた炭素数16以下のパラフィン混合物には、水素化反応で使用する触媒中に含まれる微量金属化合物や、触媒の酸性度が高いことによる反応装置の腐食で発生した鉄分等の微量金属が混入することがある。これらの微量金属は、パラフィン混合物の臭気や保存安定性に悪影響を与える。微量金属の中でも特に鉄分の混入は、本発明におけるパラフィン混合物を得るための後工程の蒸留操作での反応で、臭気をよりいっそう悪化させ、不快臭を与える原因となる。したがって、着色や臭気を抑制する目的で、工程3において、炭素数16以下のパラフィン混合物を吸着剤によって吸着処理する。
吸着剤としては、無機および有機系の吸着剤が用いられ、例えば、クレー、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、珪藻土、ゼオライト、ベントナイト、酸性白土、活性白土,バーミキュライト、シリカゲル、モレキュラーシーブ、および活性炭が用いられ、特に活性白土、クレーが有効である。これら吸着剤は1種または2種以上を用いることができる。吸着剤は、単に、水素化反応触媒由来の微量金属および鉄分を物理的に除去するだけでなく、水素化における高温により生じる微量分解および副生した低分子酸化物の除去にも有効であり、蒸留後の製品の経時安定性維持にさらに有効である。使用する吸着剤の粒経は特に限定されないが、一種の吸着剤を使用する場合には、粒経の異なる2種以上の吸着剤を組み合わせるのが好ましい。吸着剤の組合せは、吸着剤を充填するカラム内の圧力の分散と効率的な処理に応じて適宣選択される。使用する吸着剤が2種以上の場合、粒径が相対的に最も小さいものをカラム容積に対し50〜80容量%充填することが製造の面でより効果的である。
工程3で吸着処理されたパラフィン混合物は、低引火点でかつ不快な臭いを有するイソドデカンを含有している。そのため、工程4においては、工程3で吸着処理された炭素数16以下のパラフィン混合物を減圧蒸留して、この減圧蒸留を行なう前の仕込み量に対し15質量%以上、好ましくは25質量%以上を留去する。なお、パラフィン混合物の引火点の低下を抑える観点から、留去率は、減圧蒸留を行なう前の仕込み量に対し40質量%以下が好ましく、35質量%以下がさらに好ましい。
減圧蒸留における蒸留に際しては、前述の工程1に記載した蒸留方法、蒸留装置を採用することができる。蒸留条件は、容器内の液温度が50〜180℃、好ましくは100〜180℃であり、容器内圧が0.5〜80kPa、好ましくは5〜80kPaである。本工程の蒸留工程により、パラフィン混合物中に含まれるイソドデカンやその他の低沸点物(炭素数8の飽和炭化水素など)を留去することができる。
以上の工程1〜4を含む工程を経て、炭素数が12〜16であるイソパラフィンを含むパラフィン混合物を製造することができる。
本発明の化粧料用組成物に用いられる(b)成分は、重質流動イソパラフィンであり、側鎖を有する長鎖炭化水素の混合物であり、通常、イソブテンとn−ブテンとの重合体を水素添加して得られる。
本発明で用いられる重質流動イソパラフィンは、210°Fにおける動粘度が200〜10000mm/sであり、好ましくは270〜8000mm/sであり、さらに好ましくは600〜5000mm/sである。210°Fにおける動粘度が200mm/s未満では、しっとり感やツヤを付与する効果に乏しくなるおそれがあり、一方、10000mm/sを超えると、配合調製が困難になるおそれがある。
なお、重質流動イソパラフィンの動粘度は、JIS K 2283記載の方法に従って測定することができる。
本発明で用いられる重質流動イソパラフィンの具体的な製品として、日油株式会社製「パールリーム18」(平均炭素数72)、「パールリーム24」(平均炭素数96)、「パールリーム46」(平均炭素数184)等が挙げられる。これら重質流動イソパラフィンの中から1種又は2種以上を用いることができる。
本発明の化粧料用組成物は、(a)パラフィン混合物と(b)重質流動イソパラフィンとの合計に対する(b)重質流動イソパラフィンの含有量が1〜30質量%であり、好ましくは2〜30質量%、さらに好ましくは5〜30質量%、特に好ましくは5〜25質量%である。
(b)成分の含有量が1質量%未満では、ツヤ、ハリ、コシ、しっとり感を付与する効果に乏しくなるおそれがあり、一方、30質量%を超えると、毛髪へのなじみやすさに劣るおそれがある。
本発明の化粧料用組成物は、(a)パラフィン混合物と(b)重質流動イソパラフィンとを既知の混合方法によって混合することによって製造することができ、既知の混合装置、例えばミル等の攪拌機、およびニーダー等を用いることができる。また、混合に際しては加熱しても良く、加熱する場合の温度は120℃以下が好ましい。
本発明の化粧料用組成物は、毛髪および皮膚に対する化粧料や洗浄料に用いられる固形および液状の基材として使用することができる。
〔毛髪化粧料用油剤、皮膚化粧料用油剤〕
本発明の毛髪化粧料用油剤および皮膚化粧料用油剤は、本発明の化粧料用組成物を含有し、その含有量は適宜選択することができる。本発明の毛髪化粧料用油剤および皮膚化粧料用油剤中の化粧料用組成物の含有量は、使用目的によっても異なるが、好ましくは1〜100質量%、さらに好ましくは1〜90質量%、特に好ましくは2〜70質量%である。
本発明の毛髪化粧料用油剤および皮膚化粧料用油剤は、助剤および添加剤、例えば、界面活性剤、更なる油成分、保湿剤、真珠光沢ワックス、粘稠剤、増粘剤、過脂肪剤、安定剤、水溶性および油溶性ポリマー、脂肪、ワックス、レシチン、リン脂質、生物起源活性物質、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、有機および無機顔料、酸化防止剤、消臭剤、美白剤、制汗剤、育毛剤、鎮痛消炎剤、血行促進剤、フケ防止(フケ取り)剤、フィルム形成剤、膨潤剤、防虫剤、チロシナーゼ阻害剤(色素脱失剤)、ヒドロトロープ、可溶化剤、防腐剤、香油、着色剤、pH調整剤、キレート剤を含有していてもよい。
本発明の毛髪化粧料用油剤および皮膚化粧料用油剤は、様々な剤形に適用することができ、例えば、液状、クリーム状、エマルション状、ゲル状、ムース状等の使用形態で提供することができる。本発明の毛髪化粧料用油剤および皮膚化粧料用油剤は、エアゾールスプレー、ポンプ式スプレー、フォーム状スプレー、ミストローション、ヘアミストセットローション、ヘアスタイリング、ヘアオイル、ボディオイル等のセット商品、およびシャンプー、リンス、パーマネント液、ヘアトリートメント等のコンデショニング機能付与商品、スキンローション、サンケア、ボディケア等に有用である。
このような毛髪化粧料用油剤および皮膚化粧料用油剤は、乳化や混合によっても製造することができる。例えば、ホモジナイザー、ホモミキサー、ミル等の攪拌機を用いて、あるいは高圧や超音波等の他の原理を応用した攪拌機を用いて、乳化や混合を行なうことによって製造することができる。
以下、製造例、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。各例における各種物性値については、下記に示す方法によって測定した。
<ヨウ素価>
JIS K 0070のヨウ素価試験方法に準じる。
<沸点範囲>
JIS K 2254の蒸留試験方法に準じる。
<引火点>
JIS K 2265の密閉式引火点測定法に準じる。
<数平均分子量>
島津製GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)測定装置を用いて数平均分子量(ポリスチレン換算)を測定した。
<イソドデカン含有量分析方法>
標品としてイソドデカンを用いて島津製GC−14Bガスクロマトグラフィー分析により溶出位置を確認し、その溶出位置に相当する化合物の含有量を測定した。
・ガスクロマトグラフィー分析条件
カラム:無極性キャピラリカラム、0.55mm、30m、5μm
温度:80℃〜250℃、10℃/minにて昇温分析
〔製造例1〕
下記の工程1〜4を経て、パラフィン混合物を製造した。
イソブチレン30質量%、1−ブテン18質量%および2−ブテン25質量%を含む炭素数4のオレフィン混合ガスと、残り27質量%のブタンガスとからなる混合ガス360gをオートクレーブに仕込み、塩化アルミニウム触媒の存在下に重合反応を行なって、イソブチレンとノルマルブテンとの重合反応系を得た。
(工程1)
反応終了後のオートクレーブ中の未反応ガスを窒素ガス置換により除去した後に、重合反応混合物であるポリブテン混合物を抜き出した。そして触媒を苛性アルカリ水溶液処理および水洗工程によって除去した。次に、水洗後のポリブテン混合物を1L容の四つ口フラスコに仕込み、オイルバスによって加熱し、内温40℃で窒素バブリングによりポリブテン混合物中に溶解している未反応ガス成分を除去した後、内温140℃、減圧度5kPaで単蒸留した。これにより、炭素数20以上の重合物を蒸留残渣としてフラスコ中に残して、炭素数16以下のポリブテン混合物が得られた。このポリブテン混合物は、数平均分子量が約185であった。
(工程2)
このポリブテン混合物をオートクレーブ中で、水素化触媒(0.5%Pd担持アルミナ触媒)10質量%により水素圧3MPa、220℃で水素添加して、160gのパラフィン混合物を得た。パラフィン混合物は、ヨウ素価が0.1であり、数平均分子量が約180であった。
(工程3)
外径4cm、長さ30cmのガラス筒に、アタパルガスクレーと活性白土を50:50の体積比で、アタパルガスクレーを先に充填し、ついで活性白土を充填して吸着カラムとした。工程2で得られたパラフィン混合物を吸着カラム下部より毎分1mlの流速、25℃で連続的に送液して、触媒由来および装置材質由来の微量金属化合物の吸着処理を行なった。
(工程4)
15段のオールダーショー棚段精留塔のボトム容器に、工程3で得られた吸着処理後のパラフィン混合物を150g仕込み、オイルバスにつけ容器内の液温度が110℃になるまで乾燥窒素ガスによりバブリングを行い空気との接触を避けて加熱した。容器内の液温度が110℃に達したら、減圧下(10kPa)で還流比を10、蒸留の流出温度を95℃として減圧蒸留を8時間行い、仕込み全量の25質量%を留去した。その後、再び乾燥窒素ガスを減圧下バブリングしてボトム容器内の液状物を冷却して、112.5gのパラフィン混合物を得た。
このパラフィン混合物中の2, 2, 4, 6, 6−ペンタメチルヘプタン(イソドデカン)含有量は、2質量%であった。また、沸点範囲は188〜205℃、引火点は64℃であった。
〔製造例2〕
工程4において、仕込み全量の18%を留去した以外は、製造例1と同様に操作を行って123gのパラフィン混合物を得た。このパラフィン混合物中の2, 2, 4, 6, 6−ペンタメチルヘプタン(イソドデカン)含有量は、8質量%であった。また、沸点範囲は185〜205℃、引火点は62℃であった。
〔実施例1〜6〕
製造例1または2のパラフィン混合物と、表1に記載の重質流動イソパラフィンとを表1の割合で配合して、実施例1〜6の毛髪化粧料用油剤を調製した。
〔比較例1〜4〕
パラフィン混合物に対する重質流動イソパラフィンの配合量を変えたもののほか、実施例1のパラフィン混合物に代えて、ミネラルオイルまたはシクロペンタシロキサンを配合した比較例1〜4の毛髪化粧料用油剤を調製した。
実施例1〜6および比較例1〜4の毛髪化粧料用油剤(以下、ヘアオイルともいう。)を用いて、毛髪塗布使用試験を行なった。毛髪塗布使用試験では、健康な中国人の毛髪のブリーチ処理毛束10gを使用し、予め水洗しタオルドライした毛束をドライヤーで乾燥したものに各試料1gをとり、それぞれ手で塗布した。その後、20名の女性(23〜55才)をパネラーとし、未処理毛と比較して各使用感を評価した。また、ヘアオイルの外観を目視にて評価した。結果を表1に示す。なお、下記表記中の配合組成の数値は質量%を表す。
Figure 0006127699
※1『モレスコオイルP−55』(松村石油株式会社製)
※2『SH245』(東レ・ダウコーニング株式会社製)
※3『パールリーム18』(日油株式会社製):210°F動粘度290mm/s
※4『パールリーム24』(日油株式会社製):210°F動粘度740mm/s
※5『パールリーム46』(日油株式会社製):210°F動粘度5000mm/s
パネラーによる評価は具体的に以下のように行った。
(1)なじみやすさ
各ヘアオイル1gを塗布し、なじませた時の感触について下記の基準でパネラー評価した。
2点:毛髪になじみ易いと感じた場合。
1点:毛髪にややなじみ難いと感じた場合。
0点:毛髪になじみ難いと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上。毛髪へのなじみが非常に良好なヘアオイルである。
○:合計点が30点以上、35点未満。毛髪へのなじみが良好なヘアオイルである。
△:合計点が20点以上、30点未満。毛髪へのなじみがやや悪いヘアオイルである。
×:合計点が20点未満。毛髪へのなじみが悪いヘアオイルである。
(2)サラサラ感
各ヘアオイル1gを塗布し、なじませた時のサラサラ感について下記の基準でパネラー評価した。
2点:手櫛で髪をかきあげた際の毛髪の指通りが良いと感じた場合。
1点:手櫛で髪をかきあげた際の毛髪の指通りが普通と感じた場合。
0点:手櫛で髪をかきあげた際の毛髪の指通りが悪いと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上。毛髪のサラサラ感が非常に良好なヘアオイルである。
○:合計点が30点以上、35点未満。毛髪のサラサラ感が良好なヘアオイルである。
△:合計点が20点以上、30点未満。毛髪のサラサラ感がやや悪いヘアオイルである。
×:合計点が20点未満。毛髪のサラサラ感が悪いヘアオイルである。
(3)べたつき
洗髪後に軽くタオルドライした毛髪に各ヘアオイル1gを塗布し、ドライヤーで乾燥させた時の感触について下記の基準で評価した。
2点:毛髪がべたつかないと感じた場合。
1点:毛髪がややべたつくと感じた場合。
0点:毛髪がべたつくと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上。毛髪のべたつきを感じないヘアオイルである。
○:合計点が30点以上、35点未満。毛髪のべたつきをほとんど感じないヘアオイルである。
△:合計点が20点以上、30点未満。毛髪のべたつきをやや感じるヘアオイルである。
×:合計点が20点未満。毛髪のべたつきを感じるヘアオイルである。
(4)ツヤ
毛髪のツヤについては、目視による評価、ゴニオフォトメーター((株)村上色彩技術研究所製)による内部反射と外部反射の定量測定の評価を行った。
(目視)各ヘアオイル1gを塗布し、下記の基準でパネラー評価した。
2点:ツヤがとても良好であると感じた場合。
1点:ツヤがまあまあであると感じた場合。
0点:ツヤがないと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上。ツヤが非常に良好なヘアオイルである。
○:合計点が30点以上、35点未満。ツヤが良好なヘアオイルである。
△:合計点が20点以上、30点未満。ツヤがややないヘアオイルである。
×:合計点が20点未満。ツヤがないヘアオイルである。
(ゴニオフォトメーターによる定量測定)
実施例1〜6および比較例1〜4のヘアオイルをそれぞれ1gシャーレにとり、毛束よりランダムに20本抜き取りシャーレの中で1分間均一に接触するようにした。その後、毛髪を取り出し、余分なヘアオイルが自然に落ちるように軽く、キムタオル(登録商標)で挟んで除去した後に、室温で30分間乾燥させた。その後、フォトゴニオメーター((株)村上色彩技術研究所製)を用い、25℃、60%RHの恒温恒湿室にて毛髪のツヤの測定を行った。具体的には、光の入射角度を30°とし、入射光の向きを毛軸の方向と一致させた後、受光角を変角させて反射光分布を測定し、以下の式(A)により表面反射を、また式(B)により内部反射を算出した。
表面反射(G)=Sf/d・・・(A)
内部反射(T)=(Sr/Sf)×10・・・(B)
ここで、dは毛髪の法線方向の拡散反射、Sfは毛髪の鏡面反射ピーク強度、Srは毛髪の内部反射の最大ピーク強度である。ヘアオイルを塗布しなかった毛髪をブランクとして、そのツヤ測定結果を100としたときの相対値として表1に示した。
(5)ハリ・コシ感
各ヘアオイル1gを塗布し、下記の基準でパネラー評価した。
2点:毛髪にハリ・コシ感があると感じた場合。
1点:毛髪にややハリ・コシ感があると感じた場合。
0点:毛髪にハリ・コシ感がないと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上。毛髪のハリ・コシ感が非常に良好なヘアオイルである。
○:合計点が30点以上、35点未満。毛髪のハリ・コシ感が良好なヘアオイルである。
△:合計点が20点以上、30点未満。毛髪のハリ・コシ感がやや不十分なヘアオイルである。
×:合計点が20点未満。毛髪のハリ・コシ感が不十分なヘアオイルである。
(6)しっとりまとまり感
各ヘアオイル1gを塗布し、下記の基準でパネラー評価した。
2点:毛髪にとてもしっとりまとまり感があると感じた場合。
1点:毛髪にしっとりまとまり感があると感じた場合。
0点:毛髪にしっとりまとまり感が無いと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上。毛髪のしっとりまとまり感が非常に良好なヘアオイルである。
○:合計点が30点以上、35点未満。毛髪のしっとりまとまり感が良好なヘアオイルである。
△:合計点が20点以上、30点未満。毛髪のしっとりまとまり感がやや不十分なヘアオイルである。
×:合計点が20点未満。毛髪のしっとりまとまり感が不十分なヘアオイルである。
実施例1〜6の結果より、本発明の毛髪化粧料用油剤によれば、いずれも、毛髪に塗布した際になじみ易く、また乾燥後にべたつき難く、毛髪にサラサラ感、ツヤ、ハリ・コシ感を与え、さらには、しっとりまとまりのある髪に仕上げるという効果が得られることが分かる。
他方、比較例1〜4では十分な性能が得られていない。
すなわち、比較例1では、重質流動イソパラフィンの配合量がパラフィン混合物に対し下限値よりも下回るので、ツヤ、ハリ・コシ感およびまとまり感が不十分であった。
比較例2では、重質流動イソパラフィンの配合量がパラフィン混合物に対し上限値よりも上回るので、なじみ難く、べたつきが生じていた。
比較例3では、パラフィン混合物がミネラルオイルに代えられているので、重質流動イソパラフィンとの馴染みが悪く、全体的に評価が低かった。
比較例4では、パラフィン混合物に代えて配合されたシクロペンタシロキサンが高重合シリコーンオイルの溶剤としては好ましいものの、重質流動イソパラフィンの溶剤としては不適当であり溶解しなかったので、評価ができなかった。
〔実施例7〜11〕
製造例1または2のパラフィン混合物と、表2に記載の重質流動イソパラフィンと、共通成分とを表2の割合で配合して、実施例7〜11の皮膚化粧料用油剤(以下、皮膚化粧用オイルともいう。)を調製した。
〔比較例5〜7〕
パラフィン混合物に対する重質流動イソパラフィンの配合量を変えたもののほか、実施例7のパラフィン混合物に代えてミネラルオイルを配合した比較例5〜7の皮膚化粧用オイルを調製した。
各皮膚化粧用オイルについては、20名の女性(23〜55才)をパネラーとし、使用感を評価した。
Figure 0006127699
※1『モレスコオイルP−55』(松村石油株式会社製)
※2『パールリーム18』(日油株式会社製):210°F動粘度290mm/s
※3『パールリーム24』(日油株式会社製):210°F動粘度740mm/s
※4『パールリーム46』(日油株式会社製):210°F動粘度5000mm/s
パネラーによる評価は具体的に以下のように行った。
(1)なじみやすさ
皮膚化粧用オイル0.2gをヒトの前腕内側部に塗布し、なじみやすさを下記の基準でパネラー評価した。
2点:皮膚になじみ易いと感じた場合。
1点:皮膚にややなじみ難いと感じた場合。
0点:皮膚になじみ難いと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上。皮膚へのなじみが非常に良好な皮膚化粧用オイルである。
○:合計点が30点以上、35点未満。皮膚へのなじみが良好な皮膚化粧用オイルである。
△:合計点が20点以上、30点未満。皮膚へのなじみがやや悪い皮膚化粧用オイルである。
×:合計点が20点未満。皮膚へのなじみが悪い皮膚化粧用オイルである。
(2)ツヤ
各皮膚化粧用オイル0.2gをヒトの前腕内側部に塗布し、1時間後のツヤを下記の基準でパネラー評価した。
2点:ツヤがとても良好であると感じた場合。
1点:ツヤがまあまあであると感じた場合。
0点:ツヤがないと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上。ツヤが非常に良好な皮膚化粧用オイルである。
○:合計点が30点以上、35点未満。ツヤが良好な皮膚化粧用オイルである。
△:合計点が20点以上、30点未満。ツヤがややない皮膚化粧用オイルである。
×:合計点が20点未満。ツヤがない皮膚化粧用オイルである。
(3)保湿感
皮膚化粧用オイル0.2gをヒトの前腕内側部に塗布し、1時間後のしっとり感を下記の基準でパネラー評価した。
2点:保湿感があると感じた場合。
1点:普通であると感じた場合。
0点:保湿感が無いと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上。保湿感が良好な皮膚化粧用オイルである。
○:合計点が30点以上、35点未満。保湿感が普通の皮膚化粧用オイルである。
△:合計点が20点以上、30点未満。保湿感が少ない皮膚化粧用オイルである。
×:合計点が20点未満。保湿感がない皮膚化粧用オイルである。
(4)ハリ感
皮膚化粧用オイル0.2gをヒトの前腕内側部に塗布し、1時間後のハリを下記の基準でパネラー評価した。
2点:皮膚にハリ感があると感じた場合。
1点:皮膚にややハリ感があると感じた場合。
0点:皮膚にハリ感がないと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上。皮膚のハリ感が非常に良好な皮膚化粧用オイルである。
○:合計点が30点以上、35点未満。皮膚のハリ感が良好な皮膚化粧用オイルである。
△:合計点が20点以上、30点未満。皮膚のハリ感がやや不十分な皮膚化粧用オイルである。
×:合計点が20点未満。皮膚のハリ感がない皮膚化粧用オイルである。
(5)感触(使用後)
皮膚化粧用オイル0.2gをヒトの前腕内側部に塗布し、使用後の感触を下記の基準でパネラー評価した。
2点:感触が良い(さらっとしている)と感じた場合。
1点:普通と感じた場合。
0点:感触悪い(不自然な感触)と感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上。皮膚の感触が非常に良好な皮膚化粧用オイルである。
○:合計点が30点以上、35点未満。皮膚の感触が良好な皮膚化粧用オイルである。
△:合計点が20点以上、30点未満。皮膚の感触がやや悪い皮膚化粧用オイルである。
×:合計点が20点未満。皮膚の感触が悪い皮膚化粧用オイルである。
実施例7〜11の結果より、本発明の皮膚化粧料用油剤によれば、いずれも、皮膚に塗布した際になじみ易く、皮膚にツヤ、ハリを与え、また保湿感のある状態に仕上げ、使用後の感触も良好であるという効果が得られることが分かる。
他方、比較例5〜7では十分な性能が得られていない。
すなわち、比較例5では、重質流動イソパラフィンの配合量がパラフィン混合物に対し上限値よりも上回るので、なじみ難く、使用後の感触が悪かった。
比較例6では、重質流動イソパラフィンの配合量がパラフィン混合物に対し下限値よりも下回るので、ツヤがあまりなかった。
比較例7では、パラフィン混合物がミネラルオイルに代えられ、重質流動イソパラフィンが配合されていないので、ツヤがなく、使用後の感触が悪く、ハリ感がやや不十分であり、全体的に評価が低かった。

Claims (3)

  1. (a)炭素数が12〜16であるイソパラフィンを含み、沸点範囲が185〜215℃であるパラフィン混合物と、(b)210°Fにおける動粘度が200〜10000mm/sの重質流動イソパラフィンとを含有し、(a)パラフィン混合物と(b)重質流動イソパラフィンとの合計に対する(b)重質流動イソパラフィンの含有量が1〜30質量%である化粧料用組成物。
  2. 請求項1に記載の化粧料用組成物を含有する毛髪化粧料用油剤。
  3. 請求項1に記載の化粧料用組成物を含有する皮膚化粧料用油剤。
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