JP6126543B2 - 光増幅装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光通信システムや光計測システムにおいて用いられる光増幅装置に関する。
従来の光伝送システムでは、光ファイバを伝搬することにより減衰した信号を再生するために、光信号を電気信号に変換し、ディジタル信号を識別した後に光信号を再生する識別再生光中継器が用いられていた。しかしながら、この識別再生光中継器では、光信号を電気信号に変換する電子部品の応答速度に制限があることや、伝送する信号のスピードが速くなると、消費電力が大きくなるなどの問題があった。
この問題を解決する光増幅手段として、エルビウムやプラセオジム等の希土類元素を添加した光ファイバに励起光を入射して信号光を増幅するファイバレーザ増幅器や、半導体レーザ増幅器がある。このようなファイバレーザ増幅器や半導体レーザ増幅器は、信号光を光のままで増幅することができるため、識別再生光中継器で問題になっていた電気的な処理速度の制限が存在しない。加えて、機器構成も比較的単純である利点を有する。
しかしながら、これらのレーザ増幅器は、劣化した信号光波形を整形する機能を有していない。また、これらのレーザ増幅器においては、不可避的かつランダムに発生する自然放出光が信号成分とは全く無関係に混入されるので、信号光のS/Nが増幅前後で少なくとも3dB低下する。これらは、ディジタル信号伝送時における伝送符号誤り率の上昇につながり、伝送品質を低下させる要因になっている。
このような従来のレーザ増幅器の限界を打開する手段として、位相感応光増幅器(Phase Sensitive Amplifier:PSA)が検討されている。PSAは、伝送ファイバの分散の影響による劣化した信号光波形や位相信号を整形する機能を有する。また、PSAは、信号とは無関係の直交位相をもった自然放出光を抑圧でき、同相の自然放出光も最小限で済むために、増幅前後で信号光のS/Nを劣化させず同一に保つことが原理的に可能である。
図1は、従来のPSAの基本的な構成を示す。図1に示されるように、PSA100は、光パラメトリック増幅を用いた位相感応光増幅部101と、励起光源102と、励起光位相制御部103と、第1及び第2の光分岐部104−1及び104−2とを備える。図1に示されるように、PSA100に入力された信号光110は、光分岐部104−1で2分岐されて、一方は位相感応光増幅部101に入射し、他方は励起光源102に入射する。励起光源102から出射した励起光111は、励起光位相制御部103を介して位相が調整されて、位相感応光増幅部101に入射する。位相感応増幅部101は、入力した信号光110及び励起光111に基づいて出力信号光112を出力する。
位相感応光増幅部101は、入射した信号光110の位相と励起光111の位相とが一致すると信号光110を増幅し、両者の位相が90度ずれた直交位相関係になると、信号光110を減衰する特性を有している。この特性を利用して増幅利得が最大となるように励起光111−信号光110間の位相を一致させると、信号光110と直交位相の自然放出光が発生せず、また同相の成分に関しても信号光のもつ雑音以上に過剰な自然放出光が発生しない。そのため、S/N比を劣化させずに信号光110を増幅することが可能になる。
このような信号光110と励起光111との位相同期を達成するために、励起光位相制御部103は、第1の光分岐部104−1で分岐された信号光110の位相と同期するように励起光111の位相を制御する。加えて、励起光位相制御部103は第2の光分岐部104−2で分岐された出力信号光112の一部を狭帯域の検出器で検波し、出力信号光112の増幅利得が最大となるように励起光111の位相を制御する。その結果、位相感応光増幅部102では、上記の原理に基づいてS/N比の劣化のない光増幅が実現される。
なお、励起光位相制御部103は、励起光源102の出力側で励起光111の位相を制御する構成の他に、励起光源102の位相を直接制御する構成としてもよい。また、信号光110を発生する光源が位相感応光増幅部101の近くに配置されている場合は、信号光用光源の一部を分岐して励起光として用いることもできる。
T. Umeki 他、"Phase sensitive degenerate parametric amplification using directly-bonded PPLN ridge waveguides," Optics Express、2011年、Vol.19、No. 7、pp. 6326-6332 J.Kakande 他、"First demonstration of all-optical QPSK signal regeneration in a novel multi-format phase sensitive amplifier," Post Deadline paper、ECOC 2010、2010年 M. Asobe 他、"In-line phase-sensitive amplifier for QPSK signal using multiple QPM LiNbO3 waveguide," In Proceedings of the OptoElectronics Communications Conference、Post Deadline paper、2010年、PD2-3
しかしながら、上述した従来技術では、以下に述べるような問題点がある。上述のパラメトリック増幅を行う非線形光学媒質としては、周期分極反転LiNbO(PPLN)導波路に代表される二次非線形光学材料を用いる方法と、石英ガラスファイバに代表される三次非線形光学材料を用いる方法とがある。
図2は、非特許文献1等に開示されているPPLN導波路を用いた従来のPSAの構成を例示する。図2に示されるPSA200は、エルビウム添加ファイバレーザ増幅器(EDFA)201と、第1及び第2の二次非線形光学素子202及び204と、第1及び第2の光分岐部203−1及び203−2と、位相変調器205と、PZTによる光ファイバ伸長器206と偏波保持ファイバ207と、光検出器208と、位相同期ループ(PLL)回路209とを備える。第1の二次非線形光学素子202は、第1の空間光学系211と第1のPPLN導波路212と、第2の空間光学系213と、第1のダイクロイックミラー214とを備え、第2の二次非線形光学素子204は、第3の空間光学系215と、第2のPPLN導波路216と、第4の空間光学系217と、第2のダイクロイックミラー218と第3のダイクロイックミラー219を備える。
第1の空間光学系211は、第1の二次非線形素子202の入力ポートから入力された光を第1のPPLN導波路212に結合する。第2の空間光学系213は、第1のPPLN導波路212から出力された光を第1のダイクロイックミラー214を介して第1の二次非線形光学素子202の出力ポートに結合する。第3の空間光学系215は、第2の二次非線形光学素子204の入力ポートから入力された光を第2のダイクロイックミラー218を介して第2のPPLN導波路216に結合する。第4の空間光学系217は、第2のPPLN導波路216から出力された光を第3のダイクロイックミラー219を介して第2の二次非線形光学素子204の出力ポートに結合する。
図2に示される例では、PSA200に入射した信号光250は、光分岐部203−1によって分岐されて、一方は第2の二次非線形光学素子204に入射し、他方は励起基本波光251として位相変調器205及び光ファイバ伸長器206を介して位相制御されてEDFA201に入射する。光通信に用いられる微弱なレーザ光から非線形光学効果を得るのに十分なパワーを得るために、EDFA201は、入射した励起基本波光251を増幅し、増幅した励起基本波光251を第1の二次非線形光学素子202−1に入射させる。第1の二次非線形光学素子202−1では、入射した励起基本波光251から第2高調波(以下、SH光)252が発生し、当該発生したSH光252は偏波保持ファイバ207を介して第2の二次非線形光学素子204に入射する。第2の二次非線形光学素子204では、入射した信号光250とSH光252とで縮退パラメトリック増幅を行うことで位相感応増幅を行い、出力信号光253を出力する。
PSAにおいては、信号と位相の合った光のみを増幅するために、上述のように信号光と励起光の位相が一致、もしくはπラジアンだけずれている必要がある。すなわち、二次の非線形光学効果を用いる場合は、SH光に相当する波長である励起光の位相φ2ωsと信号光の位相φωsとが以下の(式1)の関係を満たすことが必要となる。
Δφ=1/2(φ2ωs−φωs)=nπ (ただし、nは整数) (式1)
図3は、従来の二次非線形光学効果を利用したPSAにおける、入力信号光−励起光間の位相差Δφと利得(dB)との関係を示すグラフである。Δφが−π、0、またはπのときに、利得が最大となっていることがわかる。
図2に示した構成においては、信号光250と励起基本波光251とを位相同期させるために、位相変調器205を用いて微弱なパイロット信号により位相変調を励起基本波光251に施した後、出力信号光253の一部を分岐して検出器208で検波する。このパイロット信号成分は、図3に示される位相差Δφが最小の位相同期が取れている状態で最小となるので、パイロット信号が最小、つまり増幅出力信号が最大となるように位相同期ループ回路(PLL)209を用いて、光ファイバ伸長器206にフィードバックを行う。励起基本波光251の位相を制御して信号光250と励起基本波光251の位相同期を達成することができる。
上記のPPLN導波路を非線形媒質として用い、信号光250とSH光252を第2の二次非線形光学素子204に入射して縮退パラメトリック増幅を行う構成においては、一旦SH光252を発生させてからパラメトリック増幅を行う際に、例えばダイクロイックミラー206−1及び206−2の特性を用いて励起基本波光の成分を取り除くことにより、SH光252と信号光250のみを第2の二次非線形光学素子204のようなパラメトリック増幅媒質に入射することができる。そのため、EDFA201が発生する自然放出光の混入による雑音が防げるので、低雑音な光増幅が可能になる。
上述のように、PPLN導波路を非線形光学媒質として用い、SH光252を用いて非線形媒質を励起する構成とすることで、EDFA201が発生する雑音の影響を受けることなく低雑音な位相感応増幅を行うことができ、また直交位相成分を減衰させる特性を活かして、位相雑音を低減させることができる。
しかしながら、図3に示すように、従来の構成法では、直交する位相成分を減衰させる特性を有しているため、通常の強度変調信号や二値の位相変調を用いるIMDDやBPSKまたはDPSK等の変調信号の増幅に用いることができるものの、さらに多値の変調フォーマットであるQPSK(4値)や8PSK等の信号を増幅することができない。
一方で、非特許文献2及び3等に開示されているように、QPSK等の信号を位相感応増幅し、位相再生増幅が可能な構成をとり得ることが知られている。非特許文献2及び3には、それぞれ、三次の非線形光学材料である石英ガラスファイバを用いた方法と、二次の非線形光学材料であるPPLNを用いた方法とが示されている。図4は、四値の位相変調であるQPSKの位相再生増幅を行っている石英ガラスファイバを用いたPSAを例示する。
図4には、第1及び第2のEDFA401及び408と、第1の励起光源402と、第1乃至第5の光合分波気403−1〜403−5と、第1の光ファイバ404と、分波器405と、光サーキュレータ406と、半導体レーザからなる第2の励起光源407と、第2の光ファイバ409と、バンドパスフィルタ410と、PLL回路412と、PZTによる光ファイバ伸長器413とを備えたPSA400が示されている。
図4に示される例では、PSA400に入力された信号光415は第1のEDFA401で増幅された後に、第1の光合分波器403−1に入射する。第1の励起光源402で発生する第1の励起光414は、第2の光合分波器403−2によって分岐されて、一方が第1の光合分波器403−1に入射し、他方は第3の光合分波器403−3に入射する。第1の光合分波器403−1に入射した第1の励起光414の一部と当該増幅された信号は、第1の光合分波器403−1で合波された後、第1の光ファイバ404に入射する。
図5(a)は第1の光ファイバ404中における周波数配置を示す。第1の光合分波器403−1で合波された信号が第1の光ファイバ404に入射すると、図5(a)中に示されるように、第1の光ファイバ404中の四光波混合(以下、FWM)により、複数の信号群が生成される。この過程を以下に詳しく述べる。
第1の光ファイバ404においては、まず信号光415を励起光とした縮退FWMにより、第1の励起光414が第1のアイドラ光416に変換される。次に、第1のアイドラ光416を励起光とした縮退FWMにより信号光415が第2のアイドラ光417に変換される。次に、第2のアイドラ光417を励起光とした縮退FWMにより第1のアイドラ光416が第3のアイドラ光418に変換される。
このように、副次的なFWMにより第1の光ファイバ404において順次複数のアイドラ光416〜418が発生するのは、第1の光ファイバ404の零分散波長が長さ方向に分布していることによる。すなわち、縮退FWMにおいては通常、励起光として働く波長において第1の光ファイバ404の零分散波長となることにより、FWM過程の位相整合が取れ、波長変換が行われる。
しかしながら、光ファイバの構造は長さ方向に完全に均一ではないため、零分散波長が長さ方向に変化するのが一般的である。そのため、上記のように、複数のアイドラ光416〜418の波長がそれぞれ励起光として働く波長となり、副次的なFWMをもたらしている。このとき、各FWM過程における位相整合条件から、各過程で発生するアイドラ光416〜418の位相は、下記(式2)〜(式4)で与えられる。
φi1=2φs−φp1 (式2)
φi2=2φi1−φs=3φs−2φp1 (式3)
φi3=2φi2−φi1=4φs−3φp1 (式4)
ここで、上記(式2)〜(式4)において、φsは信号光415の位相、φp1は第1の励起光414の位相、φi1は第1のアイドラ光416の位相、φi2は第2のアイドラ光417の位相、φi3は第3のアイドラ光418の位相を表している。
今、第1の励起光414の位相が一定であると仮定して(式4)に注目すると、第3のアイドラ光418の位相は信号光415の位相が4倍されていることが分かる。従って、QPSKのようなπ/2の整数倍の位相のみを取る信号では、第3のアイドラ光418の位相が一定となり、QPSK信号から搬送波の位相が抽出できることが分かる。
図4に説明を戻す。第1の光ファイバ404で生成された各信号は、分波器405によって波長ごとに方路が決められ、第3のアイドラ光418は光サーキュレータ406に入射し、光サーキュレータ406において第2の励起光源407から出力されるレーザに注入同期され、残留する強度変調成分が取り除かれて第2の励起光419として出力される。
第1の励起光414及び第2の励起光419は、第3の光合分波器403−3で合波され、EDFA408で増幅された後、分波器405から出力された信号光415及び第2のアイドラ光417と第4の光合分波器403−4で合波され、第2の光ファイバ409に入射される。第2の光ファイバ409中では、FWMによる位相感応増幅が行われる。このとき、第2の光ファイバ409に入射された4つの光の位相に着目すると、下記(式5)及び(式6)が成立していることが分かる。
φp2=φi3=4φs−3φp1 (式5)
φp1+φp2=φs+φi2=4φs−2φp1 (式6)
ここで、(式6)において、φp2は第2の励起光419の位相である。(式6)から分かるように、第1の励起光414と第2の励起光419の位相の総和と、信号光415と第2のアイドラ光417の位相の総和とが一致することになる。従って、第2の光ファイバ409中の4つの入力光の間で位相整合条件が満たされる。
図5(b)は、第2の光ファイバ409中における周波数配置を示す。図5(b)に示されるように、第1の励起光414と第2の励起光415のエネルギーが信号光415と第2のアイドラ光417に変換されて、光パラメトリック増幅が行われる。このとき、(式6)は信号の位相がπ/2の整数倍の場合のみに成り立つため、QPSKの信号を入射した場合、4つの位相状態の信号のみが位相感応増幅されることになり、QPSK信号の位相再生増幅が達成される。
実際の増幅動作では、光ファイバ部品の伸び縮みによって光位相が変動するために、第2の光ファイバ409の出力から増幅された信号光だけをバンドパスフィルタ410によって取り出し、その一部を第5の光合分波器403−5と光検出器411によって検出し、PLL回路412を介してPZTからなる光ファイバ伸長器413にフィードバックすることにより、信号−励起光間の位相を安定させ、位相感応増幅を達成している。
しかしながら、上記の光ファイバを非線形光学媒質として用いた構成では、図5(a)及び図5(b)中の周波数配置からも分かるように、微弱な信号と同じ波長域に強度の強い励起光が2つも存在し、さらにそれらの励起光は光ファイバ増幅器で増幅されているため、光ファイバ増幅器の発生する自然放出光が信号波長に混入してしまうことが避けられない。さらには、十分な利得を得るためには光ファイバの長さが数100m以上と長く、実用性に欠けること、さらには強度の強いCWの励起光を光ファイバ中に入射すると、誘導ブリュリアン散乱による後方散乱により一定以上の光パワーが入射できなくなるために、励起光の線幅を広げるためにあえて位相変調を加える、あるいは光ファイバに加える張力をあえて分布させることにより誘導ブリルアン散乱の敷値を下げるなどの余分な機構が必要となり、それらによる新たな雑音が発生したり、構成が複雑になるといった問題があった。
上述のような従来技術の問題を鑑みて、PPLN導波路を用いて、従来よりも小型、低雑音、及び構成が簡潔なQPSK信号等に対する位相再生型光増幅器が非特許文献3に示されている。図6に、四値の位相変調であるQPSKの位相再生増幅を行っているPPLN導波路を用いたPSAを例示する。
図6には、第1及び第2のEDFA601及び608と、第1及び第2の励起光源602及び607と、第1乃至第4の光合分波器603−1〜603−4と、第1乃至第3の二次非線形光学素子604、610及び611と、分波器605と、第1及び第2のバンドパスフィルタ609及び612と、光検出器613と、PLL回路614と、PZTによる光ファイバ伸長器615と、偏光保持光ファイバ616とを備えた光増幅装置600が示されている。第1の二次非線形光学素子604は、第1の空間光学系621と、第1のPPLN導波路622と、第2の空間光学系623と、第1のダイクロイックミラー624とを備える。第2の二次非線形光学素子610は、第3の空間光学系625と、第2のPPLN導波路626と、第4の空間光学系627と、第2のダイクロイックミラー628とを備える。第3の二次非線形光学素子611は、第5の空間光学系629と、第3のPPLN導波路630と、第6の空間光学系631と、第3のダイクロイックミラー632、第4のダイクロイックミラー633とを備える。
第1の空間光学系621は、第1の二次非線形光学素子604の入力ポートから入力された光を第1のPPLN導波路622に結合する。第2の空間光学系623は、第1のPPLN導波路622から出力された光を第1のダイクロイックミラー624を介して第1の二次非線形光学素子604の出力ポートに結合する。第3の空間光学系625は、第2の二次非線形光学素子610の入力ポートから入力された光を第2のPPLN導波路626に結合する。第4の空間光学系627は、第2のPPLN導波路626から出力された光を第2のダイクロイックミラー628を介して第2の二次非線形光学素子610の出力ポートに結合する。第5の空間光学系629は、第3の二次非線形光学素子611の入力ポートから入力された光を第3のダイクロイックミラー632を介して第3のPPLN導波路630に結合する。第6の空間光学系631は、第3のPPLN導波路630から出力された光を第4のダイクロイックミラー632を介して第3の二次非線形光学素子611の出力ポートに結合する。
図6に示される例では、光増幅装置600に入射した1.55μm帯でQPSK変調された信号光652は、第1の光合分波器603−1に入射する。第1の励起光源602で発生する第1の励起光651は、第2の光合分波器603−2によって分岐されて、一方が第1の光合分波器603−1に入射し、他方は第3の光合分波器603−3に入射する。第1の光合分波器603−1に入射した第1の励起光651の一部及び信号光652は、第1の光合分波器603−1で合波された後、第1のEDFA601に入射して増幅されて、第1の二次非線形光学素子604に入射する。
ここで、搬送波の消失したQPSK信号からコンパクトなPPLN導波路を用いて搬送波を抽出するために、第1の二次非線形光学素子604には、1.55μm帯で周波数間隔が100GHzで3つの擬似位相整合波長を有する第1のPPLN導波路622が作製されている。
ここで、第1のPPLN導波路622中での波長変換プロセスについて説明する。図7(a)は、第1のPPLN導波路622中の周波数配置と位相整合特性を示す。図7(a)に示すように、第1のPPLN導波路622の3つの位相整合ピークのうち最も低周波側のピークを信号光652の周波数と一致させる。そして、第1の励起光651は、信号光652よりも100GHzだけ低周波に離調するように波長を設定する。以上のような条件において、第1のPPLN導波路622中では、まず信号光652がSH光に変換され、そのSH光を励起光とする差周波発生(DFG)により第1の励起光651が第1のアイドラ光653に変換される。変換された第1のアイドラ光653の周波数は第1のPPLN導波路622の2番目の位相整合波長に一致するため、第1のアイドラ光653はSH光に変換され、そのSH光を励起光として信号光652が第2のアイドラ光654へ変換される。第2のアイドラ光654の周波数は第1のPPLN導波路622の3番目の位相整合波長に一致するために、第2のアイドラ光654はSH光に変換され、そのSH光を励起光として第1のアイドラ光653が第3のアイドラ光655へ変換される。このとき、第1乃至第3のアイドラ光653〜655の位相は次式のように与えられる。
φi1=2φs−φp1 (式7)
φi2=2φi1−φs=3φs−2φp1 (式8)
φi3=2φi2−φi1=4φs−3φp1 (式9)
ここで、上記(式7)〜(式9)において、φsは信号光652の位相、φp1は第1の励起光651の位相、φi1は第1のアイドラ光653の位相、φi2は第2のアイドラ光654の位相、φi3は第3のアイドラ光655の位相を表している。
今、第1の励起光651の位相が一定であると仮定して(式9)に注目すると、第3のアイドラ光655の位相は信号光652の位相の4倍であることが分かる。従って、QPSKのようなπ/2の整数倍の位相のみを取る信号では、第3のアイドラ光655の位相は一定となり、QPSK信号から搬送波の位相が抽出できることが分かる。
図6を参照すると、第1のPPLN導波路622を有する第1の二次非線形光学素子604の出力は、分波器605により波長ごとに分離されて二分岐され、信号光652及び第2のアイドラ光654は第3の二次非線形光学素子611に入射し、第3のアイドラ光655は光サーキュレータ606に入射する。第3のアイドラ光655は光サーキュレータ606において第2の励起光源607(半導体レーザ)から出力されるレーザに注入同期され、残留する強度変調成分が取り除かれて第2の励起光656として出力される。第1の励起光651及び第2の励起光656は第3の光合分波器603−3で合波され、第2のEDFA608で増幅された後、第1の励起光651及び第2の励起光656のみを透過するバンドパスフィルタ609により過剰な自然放出光を除去したのちに、第2の二次非線形光学素子610の第2のPPLN導波路626に入射される。
第2のPPLN導波路626は第1のPPLN導波路622と同様の方法で作製されているが、第2のPPLN導波路626は周期17μmの分極反転構造に位相変調は加えられていない。従って、第2高調波発生(SHG)で評価したときの位相整合波長は、図7(b)に示される第2の二次非線形光学素子610の第2のPPLN導波路626中の周波数配置のように、第1のアイドラ光653の波長に一致する。第1の励起光651及び第2の励起光656は、この位相整合波長からともに200GHzだけ互いに逆方向に周波数が離れている。従って、第1の励起光651及び第2の励起光656の和周波発生の位相整合条件を満足することになり、第2のPPLN導波路626により第1のアイドラ光653のSH光に相当する波長に和周波光657として波長変換が行われる。このとき、和周波光657の位相φSFは下記(式10)で与えられる。ここで、φp2は第2の励起光656の位相を示す。
φSF=φp1+φp2=−2φp1 (式10)
この和周波光657は、第2の二次非線形光学素子610中に内蔵された第2のダイクロイックミラー628により、第1の励起光651及び第2の励起光656と分離された後に、0.78μm帯の偏波保持光ファイバ616を介して第3の二次非線形光学素子611の第3のPPLN導波路630に入射する。
一方で、分波器605で分離されて第3の二次非線形光学素子611に入射した信号光652及び第2のアイドラ光654も、第3のダイクロイックミラー632を介して第3のPPLN導波路630に入射する。第3のPPLN導波路630は第2のPPLN導波路626と同等の特性を有しており、従ってその位相整合波長は第2のPPLN導波路626とほぼ同じであり、両者の位相整合波長は適切な温度調整により一致させるように設定されている。
図7(c)は第3のPPLN導波路630中の周波数配置を示す。図7(c)に示されるように、和周波光657の周波数は1.55μm帯における第3のPPLN導波路630の位相整合波長のSH光に相当する。従って、和周波光657と信号光652、第2のアイドラ光654の間では位相整合条件が満たされており、信号光652の位相と第2のアイドラ光654の位相との総和を計算すると、下記の(式11)のように表される。
φs+φi2=4φs−2φp1 (式11)
(式11)を(式10)と比較すると、両者は信号の位相がπ/2の整数倍のときのみ一致するため、QPSK信号を位相感応増幅することができることが分かる。
従来の光ファイバを用いたPSAと異なり、1.55μm帯には強度の強い励起光が存在せず、また励起光用に用いるEDFAが発生する自然放出光も混入しないために、高いSN比を保ちながら位相感応増幅を行うことが出来る。
実際の増幅動作においては、各光学部品を接続する光ファイバの伸び縮みによる光路長の変動による位相変動の影響を抑圧するために、第3のPPLN導波路630の出力から増幅された信号光だけをバンドパスフィルタ612を用いて取り出し、さらにその一部を第4の光合分波器603−4を用いて分岐し、光検出器613で検出したのちに、PLL回路614を介して位相変調器・PZTからなる光ファイバ伸長器615にフィードバックを行い、安定的な動作を実現している。
しかしながら、上述した位相方向に多値化した変調フォーマットを有する信号光に対する従来のPSAの構成には、三次非線形光学素子及び二次非線形光学素子のどちらを使った場合においても、入力から光増幅媒質(図4に示される三次非線形光学素子の構成例では第2の光ファイバ409、図6に示される二次非線形光学素子の場合では第3のPPLN導波路630)までの間に信号光の信号−雑音比(SN比)が劣化してしまい、系全体としての特性を劣化させる要因を含むという課題があった。その主要因としては、1つの非線形光学媒質を用いて発生させた第2のアイドラ光と第3のアイドラ光を使用しなくてはならないことにある。
QPSK信号に対するPSAを実現するために、第3のアイドラ光は位相変調成分をキャンセルして搬送波位相を再生することに用いられ、第2のアイドラ光は信号光と相互作用する信号光の対として用いられる。この第2のアイドラ光と第3のアイドラ光は、1つの非線形光学媒質を用いて信号光と第1の励起光から多段の非線形過程を通して生成される。しかしながら、通常の光通信で用いられる信号光のパワーは微弱であるため、非線形過程の数が増えれば増えるほど変換効率が低くなる。つまり、通常、第1のアイドラ光は信号光強度より小さく、第2のアイドラ光はその第1のアイドラ光より強度が小さく、さらに第3のアイドラ光はその第2のアイドラ光よりも強度が小さくなってしまう。
QPSK信号に対するPSAを実現するためには、励起光とともに信号光と第2のアイドラ光を光増幅器に入力する必要がある。理想的な位相感応な増幅を実現するためには、信号光と第2のアイドラ光の光強度が同等である必要がある。このため、生成された第2のアイドラ光の光強度が信号光よりも弱い場合は、信号光のみを減衰させて第2のアイドラ光との光強度の均等化を図る必要がある。しかしながら、一般的に、光増幅器(ここでは図4の構成例では第2の光ファイバ409、図6の構成例では第3のPPLN導波路630)の入力手前で一度信号光を減衰させてから増幅させると、その減衰分だけSN比が劣化するという特性を光増幅器は有するため、第2のアイドラ光との光強度の均等化は直ちに光増幅器全体で考えた場合の信号光のSN比を劣化させることとなる。
第1乃至第3のアイドラ光の光強度を増大させるための1つの方法は、非線形光学媒質へ入力する信号光及び第1の励起光の強度を上げることである。このため、従来の構成では、少なくとも信号光をEDFAで増幅した後に非線形素子(図4の構成例では第1の光ファイバ404、図6の構成例では第1のPPLN導波路622)に入射する。しかしながら、EDFAに代表されるレーザ増幅器は、不可避的かつランダムに発生する自然放出光が信号成分とは全く無関係に混入するので、光増幅器の標準量子限界と呼ばれる信号光のS/Nが増幅前後で少なくとも3dB低下する問題があった。このため、信号光をEDFA等で増幅してしまうと、その時点で少なくともS/Nが3dB劣化し、低雑音な増幅器の実現が困難となる。
さらに、第2のアイドラ光及び第3のアイドラ光を1つの非線形光学媒質を用いて生成しているために、生成後にこれらの光を分離する分波器(図4の構成例では分波器405、図6の構成例では分波器605)が必要となる。この分波器は、信号光と第2のアイドラ光を一方のポートに出力し、第3のアイドラ光のみを他方のポートに出力し、第1のアイドラ光と第1の励起光を消光するような複雑な機能を有する必要がある。このような高機能な分波器の利用は、増幅器全体の著しいコストの増大や信頼性の低下を招いてしまう問題がある。また、複雑な分波を行うため、分波器の光損失が大きくなってしまうという問題もあった。分波器の光損失は光増幅媒質への入力の手前であるため、上述した通り、この分波器の光損失は直ちに系全体のS/Nを劣化させる要因となる。
このように、1つの非線形光学媒質を用いてアイドラ光を順次生成していく従来の構成では、生成効率増大のためのレーザ増幅器による過剰雑音の混入、信号光と第2のアイドラ光の光強度の均等化に伴うS/Nの劣化、複雑な分波機能を持つ分波器による光損失などの課題があった。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の光増幅装置は、二次非線形光学効果を用いた光混合によってM(Mは4以上の整数)種類の値を取る多値位相変調された信号光を増幅する位相感応型光増幅装置であって、周波数ωsを有する前記信号光を分岐する第1の光合分波器と、周波数ωLO1を有する第1の基本波光を発生する第1の光源と、前記第1の基本波光を分岐する第2の光合分波器と、前記第1の光合分波器の一方の出力端子から出力された前記信号光と、前記第2の光合分波器の一方から出力された前記第1の基本波光とを入力し、増幅して出力する第1の光ファイバレーザ増幅器と、複数の波長において擬似位相整合を満たし、当該増幅された信号光及び第1の基本波光を入力し、第二高調波を発生して出力する第1の二次非線形光学素子と、前記第1の二次非線形光学素子の出力からMωs−(M−1)ωLO1の周波数を有するアイドラ光のみを分離して出力する分波器と、前記分波器から出力された前記アイドラ光に注入同期が可能なレーザを出力する第2の光源と、前記分波器から出力された前記アイドラ光を前記第2の光源から出力された前記レーザに注入同期して第2の基本波光を出力する光サーキュレータと、前記第2の光合分波器の他方の出力端子から出力された前記第1の基本波光と、前記光サーキュレータから出力された前記第2の基本波光を入力して合波し、当該合波した前記第1の基本波光及び前記第2の基本波光を分岐して出力する第3の光合分波器と、前記第3の光合分波器の一方の出力端子から出力された前記第1の基本波光及び前記第2の基本波光を増幅して出力する第2の光ファイバレーザ増幅器と、前記第2の光ファイバレーザ増幅器から出力された前記第1の基本波光及び第2の基本波光から第1の和周波光を発生して出力する第2の二次非線形光学素子と、前記第1の光合分波器の他方の出力端子から出力された前記信号光と前記第1の和周波光とを入力して差周波光を発生し、前記信号光及び前記差周波光を出力する第3の二次非線形光学素子と、前記第3の光合分波器の他方の出力端子から出力された前記第1の基本波光及び前記第2の基本波光を増幅して出力する第3の光ファイバレーザ増幅器と、前記第3の光ファイバレーザ増幅器から出力された前記第1の基本波光及び第2の基本波光から第2の和周波光を発生して出力する第4の二次非線形光学素子と、前記信号光と、前記差周波光と、前記第2の和周波光とを入力して非縮退パラメトリック増幅を行う第5の二次非線形光学素子とを備えたことを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の光増幅装置は、請求項1に記載の光増幅装置であって、前記第2の光ファイバレーザ増幅器と前記第2の二次非線形光学素子との間に、前記第1の基本波光及び前記第2の基本波光のみを透過する第1のバンドパスフィルタが設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の光増幅装置は、請求項1又は2に記載の光増幅装置であって、前記第1の光合分波器の前記一方の出力端子から前記第2の二次非線形光学素子を経由して前記第3の二次非線形光学素子までの光路と、前記第1の光合分波器の前記他方の出力端子から前記第3の二次非線形光学素子までの光路とを等長化する第1の遅延制御器をさらに備えたことを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の光増幅装置は、請求項1乃至3のいずれかに記載の光増幅装置であって、前記第1の二次非線形光学素子は、周期分極反転構造を有するLiNbOからなる光導波路であり、前記周期分極反転構造は、分極反転周期よりも長い周期で空間的な位相変調あるいは周期変調が施されており、前記第1の二次非線形光学素子は、少なくとも、ωs、2ωs−ωLO1の周波数に擬似位相整合波長が一致していることを特徴とする。
本発明の請求項5に記載の光増幅装置は、請求項1乃至3のいずれかに記載の光増幅装置であって、前記信号光を分岐して、一方の出力端子から前記信号光を前記第1の光合分波器に出力する第4の光合分波器と、前記第4の光合分波器の他方の出力端子から出力された前記信号光を入力して、前記信号光を遅延する第2の遅延制御器と、前記第3の二次非線形光学素子から出力された前記信号光及び前記差周波光のうち、前記差周波光のみを透過する第2のバンドパスフィルタと、前記第2の遅延制御から出力された前記信号光と、前記第2のバンドパスフィルタから出力された前記差周波光とを合波して、前記第5の二次非線形光学素子に出力する波長合波器とをさらに備えたことを特徴とする。
本発明の請求項6に記載の光増幅装置は、請求項5に記載の光増幅装置であって、前記第2の遅延制御器は、前記第4の光合分波器の前記一方の出力端子から前記第2の二次非線形光学素子及び前記第3の二次非線形光学素子を経由して前記波長合波器までの光路と、前記第4の光合分波器の他方の出力端子から前記波長合波器までの光路とを等長化するように構成されていることを特徴とする。
本発明の請求項7に記載の光増幅装置は、請求項5又は6に記載の光増幅装置であって、前記第1の二次非線形光学素子は、周期分極反転構造を有するLiNbOからなる光導波路であり、前記周期分極反転構造は、分極反転周期よりも長い周期で空間的な位相変調あるいは周期変調が施されており、前記第1の二次非線形光学素子は、少なくとも、ωs、2ωs−ωLO1、4ωs−3ωLO1の周波数に擬似位相整合波長が一致していることを特徴とする。
本発明に係る光増幅器によれば、励起光を一旦第二高調波の波長に変換してから信号光と合波してパラメトリック増幅を行うため励起光の分離が容易であり、信号光との相互作用に用いるアイドラ光を高効率に生成でき、SN比の劣化を抑制できるため、低雑音な増幅が可能になる。さらに、本発明に係る光増幅器によれば、信号光を増幅しないため内部で用いる光ファイバ増幅器の発生する自然放出光の混入によるSN比の劣化を抑えることができる。また、本発明に係る光増幅器によれば、本発明に係る分波器は、第3のアイドラ光のみを分離する機能を有してさえいればいいので、増幅器全体の著しいコストの増大や信頼性の低下を回避することができる。
この結果、本発明に係る光増幅器では、SN比の劣化を抑えた光増幅が可能になるとともに位相情報を再生しながら増幅できるため、位相雑音を低減して中継増幅を行うことができる。
従来の位相感応光増幅器の構成の説明図である。 従来の二次非線形光学効果を利用した位相感応光増幅器の構成の説明図である。 従来の二次非線形光学効果を利用した位相感応光増幅器における、入力信号光−励起光間の位相差Δφと、利得との関係を示すグラフである。 従来の三次非線形光学効果を利用した位相感応光増幅器の構成の説明図である。 従来のPSAの光ファイバ中における光の周波数配置を示す図である。 従来の二次非線形光学効果を利用した位相感応光増幅器の構成の説明図である。 従来のPSAの各二次非線形光学素子における光の周波数配置と位相整合特性を示す図である。 本発明の実施例1に係る光増幅器の構成を説明するための図である。 本発明の実施例1に係る光増幅器の動作を説明するための図である。 本発明の実施例1に係る光増幅装置の第3の二次非線形光学素子内で生成された第4のアイドラ光の光スペクトルを示す図である。 本発明の実施例1に係る光増幅装置によって増幅された信号光及び第4のアイドラ光の光スペクトルを示す図である。 本発明の実施例1に係る光増幅装置によって増幅された信号の入出力におけるコンスタレーションマップである。 本発明の実施例2に係る光増幅器の構成を説明するための図である。 本発明の実施例2に係る光増幅装置によって増幅された信号の入出力におけるコンスタレーションマップである。
以下、図面を参照しながら本発明の例示的な実施形態について詳細に説明する。
(実施例1)
本実施例1に係る光増幅装置では、QPSK信号から搬送波を抽出し、その搬送波に位相同期した励起光を生成した後、信号光との相互作用に必要なアイドラ光を高効率に生成し、PPLN導波路を用いたPSAを構成した。
図8は、本発明の実施例1に係る光増幅装置の構成を示す。図8には、第1乃至第3のEDFA801、808、813と、第1及び第2の基本波光源802、807と、第1乃至第5の光合波器803−1〜803−5と、第1乃至第5の二次非線形光学素子804、810、811、814、815と、分波器805と、光サーキュレータ806と、第1乃至第3のバンドパスフィルタ809、813、816と、光検出器817と、PLL回路818と、PZTによる光ファイバ伸長器819と、遅延制御器820とを備えた光増幅装置800が示されている。
第1の二次非線形光学素子804は、第1及び第2の空間光学系821、823と、第1のPPLN導波路820と、第1のダイクロイックミラー824とを備える。第2の二次非線形光学素子810は、第3及び第4の空間光学系825、827と、第2のPPLN導波路826と、第2のダイクロイックミラー828とを備える。第3の二次非線形光学素子811は、第5及び第6の空間光学系829、831と、第3のPPLN導波路830と、第3及び第4のダイクロイックミラー823、833とを備える。第4の二次非線形光学素子814は、第7及び第8の空間光学系834、836と、第4のPPLN導波路835と、第5のダイクロイックミラー837とを備える。第5の二次非線形光学素子815は、第9及び第10の空間光学系838、840と、第5のPPLN導波路839と、第6及び第7のダイクロイックミラー841、842とを備える。
第1の空間光学系821は第1の二次非線形素子804の入力ポートから入力された光を第1のPPLN導波路822に結合し、第2の空間光学系823は第1のPPLN導波路822から出力された光をダイクロイックミラー824を介して第1の二次非線形素子804の出力ポートに結合する。第3の空間光学系825は第2の二次非線形素子810の入力ポートから入力された光を第2のPPLN導波路826に結合し、第4の空間光学系827は第2のPPLN導波路826から出力された光をダイクロイックミラー828を介して第2の二次非線形素子810の出力ポートに結合する。第5の空間光学系829は第3の二次非線形素子811の入力ポートから入力された光をダイクロイックミラー832を介して第3のPPLN導波路830に結合し、第6の空間光学系831は第3のPPLN導波路830から出力された光をダイクロイックミラー833を介して第3の二次非線形素子811の出力ポートに結合する。第7の空間光学系834は第4の二次非線形素子814の入力ポートから入力された光を第4のPPLN導波路835に結合し、第8の空間光学系836は第4のPPLN導波路835から出力された光をダイクロイックミラー837を介して第4の二次非線形素子814の出力ポートに結合する。第9の空間光学系838は第5の二次非線形素子815の入力ポートから入力された光をダイクロイックミラー841を介して第5のPPLN導波路839に結合し、第10の空間光学系840は第5のPPLN導波路839から出力された光をダイクロイックミラー842を介して第5の二次非線形素子815の出力ポートに結合する。
図8に示される例では、光増幅装置800に入射した例えば1.55μm帯でQPSK変調された信号光852は、第1の光合分波器830−1によって分岐され、一方の光が遅延制御器820を通過した後に第3の二次非線形光学素子811に入射し、他方は第3の光合分波器803−3に入射する。第1の基本波光源802で発生する第1の基本波光801は、第2の光合分波器803−2により分岐され、一方の光が第4の光合分波器803−4に入射し、他方は第3の光合分波器803−3に入射する。第3の光合分波器803−3に入射した信号光852の一部と第1の基本波光851の一部は、第3の光合分波器803−3で合波された後、第1のEDFA801に入射して増幅され、第1の二次非線形光学素子804に入射する。
第1の二次非線形光学素子804には、1.55μm帯で周波数間隔が100GHzで3つの擬似位相整合波長を有する第1のPPLN導波路822が作製されている。第1のPPLN導波路822の作製方法を以下に例示する。まず、Znを添加したLiNbO上に周期が17μmでかつ位相変調周期が16.5mmの空間的な位相変調を施した周期的な電極を形成した。次に、電界印加法により上記の電極パターンに応じた分極反転グレーティングをZn:LiNbO中に形成した。次に、この周期分極反転構造を有するZn:LiNbO基板をクラッドとなるLiTaO上に直接接合を行い、500℃で熱処理を行うことにより両基板を強固に接合した。次に、コア層を研磨により5μm程度まで薄膜化し、ドライエッチングプロセスを用いてリッジ型の光導波路を形成した。導波路の長さは、上記の周期的な位相変調周期の3倍である49.5mmとした。この導波路はペルチェ素子により温度調節が可能で、1.55μm帯の偏波保持ファイバで光の入出力が可能なモジュールとした。
ここで、第1のPPLN導波路822中での波長変換プロセスについて説明する。図9(a)は、第1のPPLN導波路822中の周波数配置と位相整合特性を示す。図9(a)に示されるように、第1のPPLN導波路822の3つの位相整合ピークのうち最も低周波側のピークを信号光852の周波数と一致させる。そして、第1の基本波光851は、信号光852よりも100GHzだけ低周波側に離調するように波長を設定する。以上のような条件において、第1のPPLN導波路822中では、まず信号光852がSH光に変換され、そのSH光を励起光とする差周波発生(DFG)により第1の基本波光851が第1のアイドラ光853に変換される。変換された第1のアイドラ光853の周波数は第1のPPLN導波路822の2番目の位相整合波長に一致するため、第1のアイドラ光853はSH光に変換され、そのSH光を励起光として信号光が第2のアイドラ光854へ変換される。第2のアイドラ光854の周波数は第1のPPLN導波路の3番目の位相整合波長に一致するために、第2のアイドラ光854はSH光に変換され、そのSH光を励起光として第1のアイドラ光853が第3のアイドラ光855へ変換される。このとき、第1乃至第3のアイドラ光の位相は次式のように与えられる。
φi1=2φs−φLO1 (式12)
φi2=2φi1−φs=3φs−2φLO1 (式13)
φi3=2φi2−φi1=4φs−3φLO1 (式14)
ここで、φsは信号光の位相、φLO1は第1の基本波光の位相、φi1は第1のアイドラ光の位相、φi2は第2のアイドラ光の位相、φi3は第3のアイドラ光の位相を表している。
第1のPPLN導波路822を有する第1の二次非線形光学素子804の出力は、分波器805に入力される。分波器805は、第3のアイドラ光のみを分離して出力する機能を有し、分波器805では、第3のアイドラ光855のみが分離・出力されて光サーキュレータ806に入射する。ここでは分波器を用いたが、バンドバスフィルタを用いて第3のアイドラ光のみを切り出してもよい。第3のアイドラ光855は光サーキュレータ806において第2の基本波光源(半導体レーザ)807から出力されるレーザに注入同期され、残留する強度変調成分が取り除かれて第2の基本波光856として出力される。
第1の基本波光851及び第2の基本波光856は第4の光合分波器803−4で合波された後、2つに分岐される。第4の光合分波器803−4で分岐された光のうちの一方は、第2のEDFA808で増幅された後、第1の基本波光851及び第2の基本波光856のみを透過するバンドパスフィルタ809により過剰な自然放出光を除去したのちに、第2の二次非線形光学素子810の第2のPPLN導波路826に入射される。
第2のPPLN導波路826の作製方法は第1のPPLN導波路822の作製方法とほぼ同様だが、第2のPPLN導波路826は周期17μmの分極反転構造に位相変調は加えられていない。従って、第2高調波発生(SHG)で評価したときの位相整合波長は、図9(b)に示される第2の二次非線形光学素子810の第2のPPLN導波路826中の周波数配置のように、第1のアイドラ光853の波長に一致する。第1の基本波光851及び第2の基本波光856は、この位相整合波長からともに200GHzだけ互いに逆方向に周波数が離れている。従って、第1の基本波光851及び第2の基本波光856の和周波発生の位相整合条件を満足することになり、第1の基本波光851及び第2の基本波光856は、第2のPPLN導波路826により第1のアイドラ光853のSH光に相当する波長に波長変換され、第1の和周波光857として出力される。この第1の和周波光857の位相φSFは下記(式15)で与えられる。ここで、φLO2は第2の基本波光の位相を示す。
φSF=φLO1+φLO2=4φs−2φLO1 (式15)
この第1の和周波光857は、第2の二次非線形光学素子826中に内蔵された第1のダイクロイックミラー828により、第1の基本波光851と第2の基本波光856とに分離された後に、0.78μm帯の偏波保持光ファイバを介して第3の二次非線形光学素子811の第3のPPLN導波路830に入射する。
一方で、第1の光合分波器803−1によって分岐された信号光852も第3のダイクロイックミラー832を介して第3のPPLN導波路830に入射する。第3のPPLN導波路830は第2のPPLN導波路826と同等の特性を有しており、従ってその位相整合波長は第2のPPLN導波路826とほぼ同じであり、両者の位相整合波長は適切な温度調整により一致させるように設定されている。
図9(c)は、第3のPPLN導波路中の周波数配置を示す。図9(c)に示されるように、第1の和周波光858の周波数は、1.55μm帯における第3のPPLN導波路830の位相整合波長のSH光に相当する。従って、第1の和周波光858と信号光852の間では位相整合条件が満たされており、差周波数(DFG)光が生成される。この差周波光の位相φi4は、下記の(式16)のように表される。
φi4=4φs−2φLO1−φ’s (式16)
ここで、φ’sは、第1の光合分波器803−1で分岐され、遅延制御器820を通過した後に第3の二次非線形光学素子811内の第3のPPLN導波路830に入射された信号光852の位相である。通常では、第1の合分波器803−1で分岐され、別の経路を通過してから入力された信号光852と第1の和周波光858の間では遅延が異なるため、φsとφ’sは数式上の加算減算ができない。そこで、遅延制御器820を用いて、第1の合分波器803−1から分岐された一方の光が第3のPPLN導波路830へ入射されるまでの光路長と、分岐された他方の光が第3のPPLN導波路830へ入射されるまでの光路長の実効的な差を補償するように等長化を行った。この時、φsとφ’sは数式上の加算減算が可能となり、この差周波光の位相φi4は、次式で表される。
φi4=3φs−2φLO1 (式17)
(式13)を(式17)と比較すると、この差周波数光は、第1のPPLN導波路822で生成される第2のアイドラ光854と同等の位相を持つことが分かる。つまり、4φの位相を持つ第3のアイドラ光855を用いて、1度の差周波発生過程で第2のアイドラ光854と同等の位相を持つ光を生成できることになる。ここで、これを第4のアイドラ光858と呼ぶこととする。信号光852と第4のアイドラ光858は第4のダイクロイックミラー833を介して第3の二次非線形光学素子811から出射される。
図10は、第3のPPLN導波路の出力の光スペクトルを示す。図10に示されるように、10Gbit/sのQPSK信号光852と和周波光857を第3のPPLN導波路830に入射した結果、第4のアイドラ光858が発生する。この第4のアイドラ光858については、QPSK信号光852との強度差が3dB以内で生成されていることを確認できた。
一方で、第4の光合分波器803−4で分岐された光のうちのもう一方は、第3のEDFA812で増幅された後、第1の基本波光851及び第2の基本波光856のみを透過するバンドパスフィルタ813により過剰な自然放出光を除去したのちに、第4の二次非線形光学素子814の第4のPPLN導波路835に入射される。第4のPPLN導波路835は第2のPPLN導波路826と同等の特性を有しており、従ってその位相整合波長は第2のPPLN導波路826とほぼ同じであり、両者の位相整合波長は適切な温度調整により一致させるように設定されている。第2のPPLN導波路826により生成された第1の和周波光857と同じように第2の和周波光859が生成される。このとき、第2の和周波光859の位相φSFは同様に(式15)で与えられる。
第4のPPLN導波路835で生成された第2の和周波光859は、第5のダイクロイックミラー837を介して第4の二次非線形光学素子814から出射され、第5の二次非線形光学素子815に入射される。また、第3の二次非線形光学素子811から出射された信号光852と第4のアイドラ光858は、第5の二次非線形光学素子815に入射される。信号光852と第4のアイドラ光858と第2の和周波光859は、第6のダイクロイックミラー841を介して第5のPPLN導波路839に入射される。第5のPPLN導波路839は第3のPPLN導波路830と同等の特性を有しており、従ってその位相整合波長は第3のPPLN導波路830とほぼ同じであり、両者の位相整合波長は適切な温度調整により一致させるように設定されている。
信号光852の位相と第4のアイドラ光858の位相との総和を計算すると、下記の(式18)のように表される。
φs+φi4=4φs−2φLO1 (式18)
位相感応増幅では、φpump−φsignal−φidlerがπ/2となる時に最大増幅−π/2となる時に最大減衰が得られるため、(式18)の位相を持つ信号光とアイドラ光のペアの場合、励起光の位相を基準に取れば、信号の位相がπ/2の整数倍のときのみ一致するため、QPSK信号を位相感応増幅することができることが分かる。
図11は、本実施例1に係る光増幅装置800で増幅された信号光852及び第4のアイドラ光858の光スペクトルを示す。従来の光ファイバを用いたPSAと異なり、図11に示されるように1.55μm帯には強度の強い励起光が存在せず、また励起光の発生に用いるEDFAが発生する自然放出光も混入しないために、高いSN比を保ちながら位相感応増幅を行うことが出来ることが確認できる。
実際の増幅動作においては、各光学部品を接続する光ファイバの伸び縮みによる光路長の変動による位相変動の影響を抑圧するために、本実施例1では第5のPPLN導波路839の出力から増幅された信号光だけをバンドパスフィルタ816を用いて取り出し、さらにその一部を第5の光合分波器803−5を用いて分岐し、光検出器817で検出したのちに、PLL回路818を介して位相変調器・PZTからなる光ファイバ伸長器819にフィードバックを行い、安定的な動作を実現している。PZTの位置は、光パラメトリック増幅を行うPPLN導波路(本実施例1では第5のPPLN導波路839)における信号光・アイドラ光の対と励起光の間の位相を調整することができる位置であればよい。本実施例では、基本波光の位相を変化させ、励起光の位相を調整することで位相変動の抑圧を行っているが、他にも例えば信号光とアイドラ光の位相を変化させる位置や、励起光の位相を直接変化させるような配置などにしてもよい。
なお、本発明では、従来の光ファイバを用いた位相感応増幅器とは異なり、誘導ブリルアン散乱を避けるための位相変調等の機構は必要とせず、非線形媒質も高々50mm程度の導波路で済むために、全体としてコンパクトな位相感応増幅器を構成することができる。図12は、本実施例1に係る位相感応型の光増幅装置800に、意図的に位相雑音を付加したQPSK信号を入力したときの入力信号と出力信号のコンスタレーションマップを示す。図12に示されるように、実施例1に係る位相感応光増幅装置800では、信号の位相がπ/2の整数倍の場合にのみ増幅が行われるために、入力信号で観測される位相雑音を低減することが可能であり、位相再生型の増幅が行われていることが分かる。
なお、本実施例1では、第1の基本波光851を信号光852よりも低周波側に配置したが、この配置は逆の順番に配置しても全く同様の効果が得られることは言うまでもない。
なお、本実施例1では、第1のPPLN導波路822が3つの位相整合波長を有するとしたが、同様に効果を得るために第1のPPLN導波路822の位相整合波長を低周波側から2つとしても良い。この場合、第2のアイドラ光854は励起光としては働かなくなるが、第1のアイドラ光853のSH光を励起光として第1の基本波光851がDFGにより変換されると、図9中の第3のアイドラ光855と同一の周波数に以下の位相φi3’を有するアイドラ光が発生する。
φi3’=2φi1−φLO1=4φs−3φLO1 (式19)
(式15)と(式19)とを比べると明らかなように、両者の位相は同一であり、3番目の位相整合ピークは必ずしも必須ではないことが分かる。従って、本実施例1と同様の効果を得るためには、第1のPPLN導波路822の擬似位相整合の波長が、第1の基本波光851の周波数ωLO1と信号光852の周波数ωsに対して、少なくとも、ωs、2ωs−ωLO1の周波数に一致していれば良い。
(実施例2)
以下、本発明の実施例2に係る光増幅装置について説明する。実施例1では、2つないし3つの位相整合波長を有するPPLN導波路を用いてQPSK信号の位相再生増幅を行ったが、本実施例2では、さらに多値の信号フォーマットである8PSK信号に対応するようにPPLN導波路を構成した。本実施例2に係る光増幅装置は、8値の位相をとる変調信号からいかにして搬送波を抽出するかという点に特徴を有する。さらに、実施例1では、主信号ライン上で差周波数発生により信号光から第4のアイドラ光を生成したが、実施例2では信号光と対をなすアイドラ光を主信号ラインとは別の経路で生成している。これにより、光パラメトリック増幅部へ入射される前段で非線形過程を用いる必要がなくなるため、より雑音特性の良い光増幅装置が構成可能となる。
図13は、本発明の実施例2に係る光増幅装置の構成を示す。図13には、第1乃至第3のEDFA1301、1308、1313と、第1及び第2の基本波光源1302、1307と、第1乃至第6の光合波器1303−1〜1303−6と、第1乃至第5の二次非線形光学素子1304、1310、1311、1314、1315と、分波器1305と、光サーキュレータ1306と、第1乃至第4のバンドパスフィルタ1309、1313、1316,1343と、光検出器1317と、PLL回路1318と、PZTによる光ファイバ伸長器1319と、第1及び第2の遅延制御器1320、1344と、波長合波器1345とを備えた光増幅装置1300が示されている。
第1の二次非線形光学素子1304は、第1及び第2の空間光学系1321、1323と、第1のPPLN導波路1322と、第1のダイクロイックミラー1324とを備える。第2の二次非線形光学素子1310は、第3及び第4の空間光学系1325、1327と、第2のPPLN導波路1326と、第2のダイクロイックミラー1328とを備える。第3の二次非線形光学素子1311は、第5及び第6の空間光学系1329、1331と、第3のPPLN導波路1330と、第3及び第4のダイクロイックミラー1323、1333とを備える。第4の二次非線形光学素子1314は、第7及び第8の空間光学系1334、1336と、第4のPPLN導波路1335と、第5のダイクロイックミラー1337とを備える。第5の二次非線形光学素子1315は、第9及び第10の空間光学系1338、1340と、第5のPPLN導波路1339と、第6及び第7のダイクロイックミラー1341、1342とを備える。
図13に示されるように、実施例2に係る光増幅装置1300の全体構成は、図8で示される実施例1に係る光増幅装置800の構成に対して、第6の光合分波器1303−6、第2の遅延制御器1344、第4のバンドパスフィルタ1343、波長合波器1345が増えているが、ほぼ同様であるため、特に注記しない限り同様の機能を有するものとして、その詳細な記述は省略する。
まず、実施例2の光増幅装置1300に係る、第1のPPLN導波路1322を利用した搬送波抽出について説明する。図13に示されるように、信号光及び第1の基本波光は、第1のEDFA1301で増幅された後に、複数の位相整合波長を有する第1のPPLN導波路1322に入射する。第1の基本波光は、信号光よりも100GHzだけ低周波側に離調して設定されている。第1のPPLN導波路1322は、信号光波長と、100GHz高周波側に離れた波長と、300GHz高周波側に離れた波長との3つの波長において位相整合ピークがあるように設計されている。この第1のPPLN導波路1322は、例えば、周期が16.92μmでかつ位相変調周期が16.5mmの空間的な位相変調を施してある。
第1のPPLN導波路1322中での波長変換プロセスについて説明する。第1のPPLN導波路1322中では、まず信号光がSH光に変換され、そのSH光を励起光とする差周波発生(DFG)により第1の基本波光が第1のアイドラ光に変換される。変換された第1のアイドラ光の周波数は、第1のPPLN導波路1322の2番目の位相整合波長に一致するため、第1のアイドラ光はSH光に変換され、そのSH光を励起光として信号光が第2のアイドラ光へ変換される。さらに、第1のアイドラ光のSH光を励起光として第1の基本波光がDFGにより変換されると、第3のアイドラ光が発生する。変換された第1のアイドラ光の周波数は、第1のPPLN導波路1322の2番目の位相整合波長に一致するため、第3のアイドラ光はSH光に変換され、そのSH光を励起光として、第2のアイドラ光は第4のアイドラ光へ、第1のアイドラ光は第5のアイドラ光へ、信号光は第6のアイドラ光へ、第1の基本波光は第7のアイドラ光へそれぞれ変換される。このとき、第1のアイドラ光、第3のアイドラ光、第6のアイドラ光、及び第7のアイドラ光の位相に着目すると、これらのアイドラ光の位相は、以下の(式20)〜(式23)で表される。
φi1=2φs−φLO1 (式20)
φi3=2φi2−φLO1=4φs−3φLO1 (式21)
φi6=2φi3−φs=7φs−6φLO1 (式22)
φi7=2φi3−φLO1=8φs−7φLO1 (式23)
ここで、φi6は第6のアイドラ光の位相を示し、φi7は第7のアイドラ光の位相を示す。このように、3つの位相整合波長を設定するだけで、順次第1から第7までのアイドラ光を生成することができる。すなわち、第1のPPLN導波路1320の擬似位相整合波長が、第1の基本波光の周波数ωLO1と信号光の周波数ωsとに対して、少なくとも、ωs、2ωs−ωLO1、4ωs−3ωLO1の周波数に一致していれば良い。
(式23)で示される第7のアイドラ光の位相に注目すると、信号光の位相が8倍されているために、8PSKのπ/4の整数倍の位相のみを取る信号に対しては第7のアイドラ光の位相が一定となり、搬送波が抽出できることが分かる。
再び図13を参照する。実施例1と同様に、実際の位相変調信号は強度変化を伴うので、第1の二次非線形光学素子1304の出力の内、第7のアイドラ光のみを取り出した後、光サーキュレータ1306において光注入同期を行うことで、第2の基本波光を得る。その後、第1の基本波光と第2の基本波光の間の第1の和周波光を第2の二次非線形光学素子1310で発生させる。発生させた第1の和周波光と第1及び第6の合分波器1303−1、1303−6で分岐した信号光の一部とを用いて、第3の二次非線形光学素子1311での差周波発生により、第8のアイドラ光を生成させる。この時、第8のアイドラ光の位相は、次式のように表される。
φi8=7φs−6φLO1 (式24)
(式23)に示されるように、第8のアイドラ光の位相は、第6のアイドラ光の位相と同等となる。第1の遅延制御器1320により、第1の合分波器1303−1で分岐された2つの経路の実効的な光路長が調整されている。
実施例1の構成との違いは、光パラメトリック増幅過程において信号と対で相互作用させるアイドラ光(実施例1では第4のアイドラ光、実施例2では第8のアイドラ光)を主信号ライン上には配置していないことにある。実施例1では、主信号から第4のアイドラ光を生成し、信号光とアイドラ光の対を第5の二次非線形光学素子に入射したが、差周波発生過程で発生する雑音分だけ、光増幅器の特性を劣化させる。このため、本実施例2では、さらに雑音特性を良くするために、第8のアイドラ光の生成過程を主信号ラインとは別の経路で行った。
第3の二次非線形光学素子1311の出力の内、第4のバンドパスフィルタ1343を用いて、第8のアイドラ光のみを取り出し、波長合分波器1345により、主信号ラインを通過した信号光と合波した。ここで、第6の合分波器1303−6で分岐された2つの光のうち、第2の遅延制御器1344を通過した後に波長合分波器1345に入射されるまでの光路長と、第1の合分波器1303−1、第1の遅延制御器1320、第3の二次非線形光学素子1311、第4のバンドパスフィルタ1343を通過した後に波長合分波器1345に入射されるまでの光路長は、第2の遅延制御器1344により完全に等長化されている。波長合分波器1345により合波された信号光と第8のアイドラ光は、第5の二次非線形光学素子1315に入射される。
一方で、第4の合分波器1303−4で分岐された他方の第1の基本波光と第2の基本波光は、実施例1と同様に、EDFA1312で増幅された後、第4の二次非線形光学素子1314に入射され、第2の和周波光が生成される。この第2の和周波光も第5の二次非線形光学素子1315に入射される。
第2の和周波光と信号光と第8のアイドラ光を用いた光パラメトリック増幅過程では、信号光の位相がπ/4の整数倍のときのみ増幅するため、8PSKの信号を位相感応増幅することができる。本実施例2による位相感応増幅器に意図的に位相雑音を付加したQPSK信号を入力したときの入力信号と出力信号のコンスタレーションマップを図14に示す。図14に示されるように、本実施例2では、信号の位相がπ/4の整数倍の場合にのみ増幅が行われるために、入力信号で観測される位相雑音を低減することが可能であり、位相再生型の増幅が行われていることが分かる。
ここで、本発明の構成を、M(Mは4以上の整数)種類の値を取る多値位相変調された信号光を増幅する光増幅器に適用する場合には、第1の二次非線形光学素子の出力から、分波器によりMωs−(M−1)ωLO1の周波数を有するアイドラ光のみを取り出し、その光を用いて差周波過程により、新たに(M−1)ωs−(M−2)ωLO1の周波数を有するアイドラ光を生成し、信号光との間で光パラメトリック増幅を行えばよい。
PSA 100、400
位相感応光増幅部 101
励起光源 102
励起光位相制御部 103
第1の光分岐部 104−1、203−1
第2の光分岐部 104−2、203−2
EDFA 201
第1の二次非線形光学素子 202、604、804、1304
第2の二次非線形光学素子 204、610、810、1310
位相変調器 205
PZTによる光ファイバ伸長器 206、413、615、819、1319
偏波保持ファイバ 207、616
光検出器 208、411、613、817、1317
位相同期ループ回路(PLL) 209、412、614、818、1318
第1の空間光学系 211、621、821、1321
第1のPPLN導波路 212、622、822、1322
第2の空間光学系 213、623、823、1323
第1のダイクロイックミラー 214、624、824、1324
第3の空間光学系 215、625、825、1325
第2のPPLN導波路 216、626、826、1326
第4の空間光学系 217、627、827、1327
第2のダイクロイックミラー 218、628、828、1328
第3のダイクロイックミラー 219、632、832、1332
第1のEDFA 401、601、801、1301
第1の励起光源 402、602
第1の光合分波器 403−1、603−1、803−1、1303−1
第2の光合分波器 403−2、603−2、803−2、1303−2
第3の光合分波器 403−3、603−3、803−3、1303−3
第4の光合分波器 403−4、603−4、803−4、1303−4
第5の光合分波器 403−5、803−5、1303−5
第1の光ファイバ 404
分波器 405、605、805、1305
光サーキュレータ 406、606、806、1306
半導体レーザ 407、607、807、1307
第2のEDFA 408、608、808、1308
第2の光ファイバ 409
バンドパスフィルタ 410
光増幅装置 600、800、1300
第1のバンドパスフィルタ 609、809、1309
第3の二次非線形光学素子 611、811、1311
第2のバンドパスフィルタ 612、813、1313
第5の空間光学系 629、829、1329
第3のPPLN導波路 630、830、1330
第6の空間光学系 631、831、1331
第4のダイクロイックミラー 633、833、1333
第1の基本波光源 802
第3のEDFA 812、1312
第4の二次非線形光学素子 814、1314
第5の二次非線形光学素子 815、1315
第3のバンドパスフィルタ 816、1316
遅延制御器 820、1320、1344
第7の空間光学系 834、1334
第4のPPLN導波路 835、1335
第8の空間光学系 836、1336
第5のダイクロイックミラー 837、1337
第9の空間光学系 838、1338
第5のPPLN導波路 839、1339
第10の空間光学系 840、1340
第6のダイクロイックミラー 841、1341
第7のダイクロイックミラー 842、1342
第6の光合分波器 1303−6
第4のバンドパスフィルタ 1343
波長合波器 1345

Claims (7)

  1. 二次非線形光学効果を用いた光混合によってM(Mは4以上の整数)種類の値を取る多値位相変調された信号光を増幅する位相感応型光増幅装置であって、
    周波数ωsを有する前記信号光を分岐する第1の光合分波器と、
    周波数ωLO1を有する第1の基本波光を発生する第1の光源と、
    前記第1の基本波光を分岐する第2の光合分波器と、
    前記第1の光合分波器の一方の出力端子から出力された前記信号光と、前記第2の光合分波器の一方から出力された前記第1の基本波光とを入力し、増幅して出力する第1の光ファイバレーザ増幅器と、
    複数の波長において擬似位相整合を満たし、当該増幅された信号光及び第1の基本波光を入力し、第二高調波を発生して出力する第1の二次非線形光学素子と、
    前記第1の二次非線形光学素子の出力からMωs−(M−1)ωLO1の周波数を有するアイドラ光のみを分離して出力する分波器と、
    前記分波器から出力された前記アイドラ光に注入同期が可能なレーザを出力する第2の光源と、
    前記分波器から出力された前記アイドラ光を前記第2の光源から出力された前記レーザに注入同期して第2の基本波光を出力する光サーキュレータと、
    前記第2の光合分波器の他方の出力端子から出力された前記第1の基本波光と、前記光サーキュレータから出力された前記第2の基本波光を入力して合波し、当該合波した前記第1の基本波光及び前記第2の基本波光を分岐して出力する第3の光合分波器と、
    前記第3の光合分波器の一方の出力端子から出力された前記第1の基本波光及び前記第2の基本波光を増幅して出力する第2の光ファイバレーザ増幅器と、
    前記第2の光ファイバレーザ増幅器から出力された前記第1の基本波光及び第2の基本波光から第1の和周波光を発生して出力する第2の二次非線形光学素子と、
    前記第1の光合分波器の他方の出力端子から出力された前記信号光と前記第1の和周波光とを入力して差周波光を発生し、前記信号光及び前記差周波光を出力する第3の二次非線形光学素子と、
    前記第3の光合分波器の他方の出力端子から出力された前記第1の基本波光及び前記第2の基本波光を増幅して出力する第3の光ファイバレーザ増幅器と、
    前記第3の光ファイバレーザ増幅器から出力された前記第1の基本波光及び第2の基本波光から第2の和周波光を発生して出力する第4の二次非線形光学素子と、
    前記信号光と、前記差周波光と、前記第2の和周波光とを入力して非縮退パラメトリック増幅を行う第5の二次非線形光学素子と
    を備えたことを特徴とする光増幅装置。
  2. 前記第2の光ファイバレーザ増幅器と前記第2の二次非線形光学素子との間に、前記第1の基本波光及び前記第2の基本波光のみを透過する第1のバンドパスフィルタが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光増幅装置。
  3. 前記第1の光合分波器の前記一方の出力端子から前記第2の二次非線形光学素子を経由して前記第3の二次非線形光学素子までの光路と、前記第1の光合分波器の前記他方の出力端子から前記第3の二次非線形光学素子までの光路とを等長化する第1の遅延制御器をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の光増幅装置。
  4. 前記第1の二次非線形光学素子は、周期分極反転構造を有するLiNbOからなる光導波路であり、
    前記周期分極反転構造は、分極反転周期よりも長い周期で空間的な位相変調あるいは周期変調が施されており、
    前記第1の二次非線形光学素子は、少なくとも、ωs、2ωs−ωLO1の周波数に擬似位相整合波長が一致していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光増幅装置。
  5. 前記信号光を分岐して、一方の出力端子から前記信号光を前記第1の光合分波器に出力する第4の光合分波器と、
    前記第4の光合分波器の他方の出力端子から出力された前記信号光を入力して、前記信号光を遅延する第2の遅延制御器と、
    前記第3の二次非線形光学素子から出力された前記信号光及び前記差周波光のうち、前記差周波光のみを透過する第2のバンドパスフィルタと、
    前記第2の遅延制御から出力された前記信号光と、前記第2のバンドパスフィルタから出力された前記差周波光とを合波して、前記第5の二次非線形光学素子に出力する波長合波器と
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光増幅装置。
  6. 前記第2の遅延制御器は、前記第4の光合分波器の前記一方の出力端子から前記第2の二次非線形光学素子及び前記第3の二次非線形光学素子を経由して前記波長合波器までの光路と、前記第4の光合分波器の他方の出力端子から前記波長合波器までの光路とを等長化するように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の光増幅装置。
  7. 前記第1の二次非線形光学素子は、周期分極反転構造を有するLiNbOからなる光導波路であり、
    前記周期分極反転構造は、分極反転周期よりも長い周期で空間的な位相変調あるいは周期変調が施されており、
    前記第1の二次非線形光学素子は、少なくとも、s、2ωs−ωLO1、4ωs−3ωLO1の周波数に擬似位相整合波長が一致していることを特徴とする請求項5又は6に記載の光増幅装置。
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