[00107] 本明細書は、本発明の特徴を組み込んだ1つ以上の実施形態を開示する。開示される実施形態は本発明を例示するにすぎない。本発明の範囲は開示される実施形態に限定されない。本発明は、本明細書に添付される特許請求の範囲によって定義される。
[00108] 記載された実施形態、及び本明細書で「一実施形態」、「ある実施形態」、「例示的実施形態」などに言及した場合、それは記載された実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含むことができるが、それぞれの実施形態が必ずしも特定の特徴、構造、又は特性を含まないことがあることを示す。さらに、このようなフレーズは、必ずしも同じ実施形態に言及するものではない。さらに、ある実施形態に関連して特定の特徴、構造、又は特性について記載している場合、明示的に記載されているか、記載されていないかにかかわらず、このような特徴、構造、又は特性を他の実施形態との関連で実行することが当業者の知識にあることが理解される。
[00109] 図1は、本発明の一実施形態による放射源コレクタモジュールSOを含むリソグラフィ装置100を概略的に示す。この装置は、
放射ビームB(例えば、EUV放射)を調節するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、
パターニングデバイス(例えば、マスク又はレチクル)MAを支持するように構築され、パターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1のポジショナPMに接続された支持構造(例えば、マスクテーブル)MTと、
基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持するように構築され、基板を正確に位置決めするように構成された第2のポジショナPWに接続された基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WTと、
基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ以上のダイを含む)上にパターニングデバイスMAによって放射ビームBへ付与されたパターンを投影するように構成された投影システム(例えば、反射投影システム)PSとを備える。
[00110] 照明システムは、放射の誘導、整形、又は制御を行うための、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型等の光学コンポーネント、又はその任意の組合せなどの種々のタイプの光学コンポーネントを含んでもよい。
[00111] 支持構造MTは、パターニングデバイスの方向、リソグラフィ装置の設計等の条件、例えばパターニングデバイスが真空環境で保持されているか否かに応じた方法でパターニングデバイスMAを保持する。この支持構造は、パターニングデバイスを保持するために、機械式、真空式、静電式等のクランプ技術を使用することができる。支持構造は、例えばフレーム又はテーブルでよく、必要に応じて固定式又は可動式でよい。支持構造は、パターニングデバイスが例えば投影システムに対して確実に所望の位置にくるようにしてもよい。
[00112] 「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを生成するように、放射ビームの断面にパターンを与えるために使用し得る任意のデバイスを指すものとして広義に解釈されるべきである。放射ビームに与えられるパターンは、集積回路などのターゲット部分に生成されるデバイスの特定の機能層に相当する。
[00113] パターニングデバイスは透過性又は反射性でよい。パターニングデバイスの例には、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルがある。マスクはリソグラフィにおいて周知のものであり、これには、バイナリマスク、レベンソン型(alternating)位相シフトマスク、ハーフトーン型(attenuated)位相シフトマスクのようなマスクタイプ、さらには様々なハイブリッドマスクタイプも含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例として、小さなミラーのマトリクス配列を使用し、そのミラーは各々、入射する放射ビームを異なる方向に反射するよう個々に傾斜することができる。傾斜したミラーは、ミラーマトリクスによって反射する放射ビームにパターンを付与する。
[00114] 照明システムのような投影システムは、使用する露光放射、又は真空の使用などの他の要因に合わせて適宜、例えば屈折光学システム、反射光学システム、磁気光学システム、電磁光学システム、静電光学システム等の光学コンポーネント、又はその任意の組合せなどの種々のタイプの光学コンポーネントを含んでいてもよい。ガスは放射を吸収しすぎるため、EUV放射用には真空を使用することが望ましいことがある。したがって、真空壁及び真空ポンプを用いてビーム経路全体に真空環境を設けてもよい。
[00115] 本明細書で示すように、装置は反射型である(例えば反射型マスクを使用する)。
[00116] リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)又はそれ以上の基板テーブル(及び/又は2つ以上のマスクテーブル)を有するタイプでもよい。このような「マルチステージ」機械においては、追加のテーブルを並行して使用するか、又は1つ以上の他のテーブルを露光に使用している間に1つ以上のテーブルで予備工程を実行してもよい。
[00117] 図1を参照すると、イルミネータILは放射源コレクタモジュールSOから極紫外線(EUV)放射を受ける。放射源コレクタモジュールSOはまた、放射源と呼ばれてもよい。EUV放射を生成する方法は、EUV域内の1つ以上の輝線を有する、例えばキセノン、リチウム又はスズなどの少なくとも1つの元素を有する材料をプラズマ状態に変換するステップを含むが、これらに限定されない。レーザ生成プラズマ(「LPP」)と呼ばれることが多いこのような方法では、燃料にレーザビームを照射することによって必要なプラズマを生成することができる。燃料は、例えば、必要な線発光素子を有する材料の液滴、ストリーム、又はクラスタでよい。放射源コレクタモジュールSOは、燃料を励起するレーザビームを提供するレーザを含むEUV放射システム(図1には図示せず)の一部でよい。結果として得られるプラズマは、例えばEUV放射などの出力放射を放出し、これは放射源コレクタモジュール内に位置する放射コレクタを使用して収集される。燃料の励起用のレーザビームを提供するために例えばCO2レーザを使用する場合は、レーザと放射源コレクタモジュールとは別個のエンティティでよい。このような場合は、レーザはリソグラフィ装置の一部を形成するものとは見なされず、放射ビームは、例えば適切な誘導ミラー及び/又はビームエキスパンダを備えるビーム伝送システムを用いてレーザから放射源コレクタモジュールに送られる。別の場合、例えば放射源がDPP放射源と呼ばれることが多い放電生成プラズマEUV生成器である場合には、放射源は放射源コレクタモジュールと一体部分でよい。
[00118] イルミネータILは、放射ビームの角度強度分布を調整するアジャスタを備えてもよい。通常、イルミネータの瞳面における強度分布の少なくとも外側及び/又は内側半径範囲(一般にそれぞれ、σ-outer及びσ-innerと呼ばれる)を調整することができる。さらに、イルミネータILは、ファセット型フィールド及び瞳ミラーデバイスなどの他の種々のコンポーネントを備えてもよい。イルミネータを用いて放射ビームを調節し、その断面に所望の均一性と強度分布とが得られるようにしてもよい。
[00119] 放射ビームBは、支持構造(例えば、マスクテーブル)MT上に保持されたパターニングデバイス(例えば、マスク)MAに入射し、パターニングデバイスによってパターニングされる。パターニングデバイス(例えば、マスク)MAに反射した後、放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSはビームを基板Wのターゲット部分C上に合焦させる。第2のポジショナPWと位置センサPS2(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ又は容量センサ)を用いて、基板テーブルWTは、例えば、様々なターゲット部分Cを放射ビームBの経路に位置決めできるように正確に移動できる。同様に、第1のポジショナPMと別の位置センサPS1を用いて、放射ビームBの経路に対してパターニングデバイス(例えば、マスク)MAを正確に位置決めできる。パターニングデバイス(例えば、マスク)MA及び基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。
[00120] 図示のリソグラフィ装置は、以下のモードのうち少なくとも1つにて使用可能である。
[00121] 1.ステップモードにおいては、支持構造(例えばマスクテーブル)MT及び基板テーブルWTは、基本的に静止状態に維持される一方、放射ビームに与えたパターン全体が1回でターゲット部分Cに投影される(すなわち単一静的露光)。次に、別のターゲット部分Cを露光できるように、基板テーブルWTがX方向及び/又はY方向に移動される。
[00122] 2.スキャンモードにおいては、支持構造(例えばマスクテーブル)MT及び基板テーブルWTは同期的にスキャンされる一方、放射ビームに与えられるパターンがターゲット部分Cに投影される(すなわち単一動的露光)。支持構造(例えばマスクテーブル)MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの拡大(縮小)及び像反転特性によって求めることができる。
[00123] 3.別のモードにおいては、支持構造(例えばマスクテーブル)MTはプログラマブルパターニングデバイスを保持して基本的に静止状態に維持され、基板テーブルWTを移動又はスキャンさせながら、放射ビームに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する。このモードでは、一般にパルス状放射源を使用して、基板テーブルWTを移動させるごとに、又はスキャン中に連続する放射パルス間で、プログラマブルパターニングデバイスを必要に応じて更新する。この動作モードは、以上で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用できる。
[00124] 上述した使用モードの組合せ及び/又は変形、又は全く異なる使用モードも使用できる。
[00125] 図2は、放射源コレクタモジュールSOと、照明システムILと、投影システムPSとを含む装置100を詳細に示している。放射源コレクタモジュールSOは、真空環境を放射源コレクタモジュールSOの包囲構造220内に維持できるように構築され、配置される。放射源コレクタモジュールSOを放射源と呼んでもよい。
[00126] この場合はレーザLAである二次放射源は、燃料供給源200から提供されるキセノン(Xe)、スズ(Sn)、又はリチウム(Li)などの燃料に第1の分量の放射(この場合、レーザビーム205)を介してエネルギーを蓄積し、それによりプラズマ形成位置で電子温度が数10eVの高電離プラズマ210を生成するように配置されている。レーザLAは赤外線(IR)放射を放出してもよい。これらのイオンの脱励起と再結合中に生成されるエネルギー放射はプラズマから放出され、近垂直入射コレクタ光学系COによって収集され、合焦される。レーザはパルス式に動作してもよい。
[00127] コレクタ光学系COによって反射される放射は、仮想放射源ポイントIFで合焦される。仮想放射源ポイントIFは通常は中間焦点と呼ばれ、放射源コレクタモジュールSOは、中間焦点IFが包囲構造220内の開口221に、又はその近傍に位置するように配置される。仮想放射源ポイントIFは、放射放出プラズマ210の像である。
[00128] その後、放射は照明システムILを横切る。照明システムILは、パターニングデバイスMAで放射ビーム21の所望の角度分布、並びにパターニングデバイスMAで所望の放射強度の一様性を提供するように配置されたファセット型フィールドミラーデバイス22と、ファセット型瞳ミラーデバイス24とを含んでもよい。放射ビーム21がパターニングデバイスMAで反射すると、パターン付ビーム26が形成され、パターン付ビーム26は、投影システムPSによって反射素子28、30を介して基板テーブルWT上に保持された基板W上に結像される。
[00129] 一般に、照明システムIL及び投影システムPSには図示したよりも多くの素子があってもよい。さらに、図示したよりも多くのミラーがあってもよく、例えば図2に示した反射素子よりも1〜6個多い追加の反射素子が投影システムPSにあってもよい。
[00130] 図3は、放射源SOを詳細に示す。放射源SOは、2つの固定反射素子110、112、及び(放射ビーム205と呼ばれる)第1の分量の放射を放射ビーム205の合焦位置116に向けて集合的に誘導し、合焦させる可動反射素子114を備える。放射ビーム205の合焦位置116を、第1の分量の放射のビームウェストの位置と呼んでもよい。本発明の別の実施形態では、第1の分量の放射を放射ビームの合焦位置に向けて誘導し、合焦させるために任意の適切な数の固定リフレクタ及び/又は可動リフレクタを使用してもよいことを理解されたい。さらに、本発明の他の実施形態では、第1の分量の放射を合焦位置に向けて合焦させるために任意の適切な(すなわち、リフレクタ素子以外の)合焦素子を使用してもよい。
[00131] 可動リフレクタ素子114は放射誘導デバイスの一部を形成する。放射誘導デバイスのリフレクタ素子114(又はリフレクタ)は、放射ビーム205(第1の分量の放射とも呼ばれる)の経路内に位置している。放射誘導デバイスはまた、リフレクタ114に機械的に連結された少なくとも1つのリフレクタを備える。この場合、放射誘導デバイスは、リフレクタ114に機械的に連結された2つのリフレクタアクチュエータ118、120を備える。リフレクタアクチュエータ118、120の少なくとも1つの運動によって、放射ビーム205の経路に対するリフレクタ114の向き及び/又は位置が変化する。これにより、放射ビーム205に対するリフレクタ114の向き及び/又は位置を調整して、放射ビーム205の合焦位置116を変更するためにリフレクタアクチュエータを作動することができる。
[00132] 本実施形態では2つのリフレクタアクチュエータ118、120が示されたが、別の実施形態では、少なくとも1つのリフレクタアクチュエータさえあれば、リフレクタアクチュエータの数は任意の適切な数であってもよいことを理解されたい。さらに、本実施形態では、リフレクタアクチュエータ118、120は放射ビーム205に対するリフレクタ114の向き及び/又は位置を変化させることを理解されたい。しかしながら、別の実施形態では、アクチュエータは、放射ビームの合焦位置を変化させる任意の適切な特性を変更してもよい。例えば、アクチュエータは、リフレクタの形状を変化させてもよい。本実施形態の放射誘導デバイスはリフレクタ114を備えているが、別の実施形態では、放射誘導デバイスは、放射ビームの合焦位置を変更できる任意の適切な誘導素子を備えてもよい。例えば、放射誘導デバイスは、各レンズ素子の特性を調整可能な複数のレンズ素子を備えてもよい。
[00133] 上述のように、放射源SOは、燃料供給源200を備える。燃料供給源200は、燃料液滴のストリームを軌道140に沿ってプラズマ形成位置212に向けて誘導するように構成されたノズル128を有する。
[00134] 燃料供給源200、したがってノズル128は、放射源SOの残りの(すなわちその他の)部分に対して(特に放射コレクタCOに対して)少なくとも1つのアクチュエータ(図示せず)によって移動可能である。少なくとも1つのアクチュエータは燃料供給源200、及びノズル128に機械的に連結されている。燃料液滴の軌道140はx軸と平行である。参照しやすいように、x軸は図3に表示されている。x軸は、概して図の底部から図の上部への方向に延びている。x軸に垂直なz軸は、概してパージの左からページの右への方向に延びている。x軸とz軸の両方に垂直なy軸は、概してページ外に延びている。
[00135] 本実施形態の燃料供給源200及びノズル128は、y−z面内のアクチュエータ(図示せず)によって移動可能である。すなわち、燃料供給源200及びノズル128は、x軸と平行には移動不能である。しかしながら、本発明の別の実施形態では、燃料供給源及びノズルはx軸と平行な方向に移動可能であってもよいことを理解されたい。さらに、本発明の別の実施形態では、燃料供給源200及びノズル128はx軸に対して傾斜していてもよい。
[00136] 使用時に、放射源SOは、ノズル128から分配され、プラズマ形成位置212にある燃料液滴(図示せず)に第1の分量の放射が入射するように第1の分量の放射を受ける(この場合、レーザLAからウィンドウ300を経て放射ビーム205を受ける)。プラズマ形成位置212で第1の分量の放射は、第1の分量の放射がエネルギーを燃料液滴に伝達して、第2の分量の放射132を放出する放射生成プラズマ210を生成するように燃料液滴(図示せず)に入射する。
[00137] この場合は、第2の分量の放射132はEUV放射であるが、別の実施形態では、第2の分量の放射は任意の適切なタイプの放射でもよい。第2の分量の放射は合焦され、放射源コレクタによって放射源SOから外れてリソグラフィ装置のイルミネータの方向に誘導される。放射源コレクタCOを放射コレクタと呼んでもよい。
[00138] 放射生成プラズマ210になった燃料液滴は図3には図示されていないことを理解されたい。その理由は、図3は、第1の分量の放射がエネルギーを燃料液滴に伝達することで燃料液滴が放射生成プラズマ210になった後の時点での放射源SOを示しているためである。また、燃料液滴が放射生成プラズマになる前は、燃料液滴は実質的にプラズマ形成位置212にあったことも理解されたい。すなわち、第1の分量の放射が燃料液滴に入射して、第1の分量の放射がエネルギーを燃料液滴に伝達するときには、燃料液滴は実質的にプラズマ形成位置212にある。
[00139] 本発明のこの実施形態では、二次放射源(この場合、レーザLA)は放射源SOの一部であるが、本発明の別の実施形態では、必ずしもそうである必要はないことを理解されたい。例えば、二次放射源は放射源とは別個のものでもよい。
[00140] 放射源SOはさらに、二次放射源(この場合、レーザLA)に接続されたタイミングコントローラ142を有してもよい。タイミングコントローラ142は、二次放射源が第1の分量の放射(この場合、放射ビーム205)を生成するタイミングを制御するように構成されている。
[00141] タイミングコントローラ142は、燃料液滴が合焦位置116に位置するタイミングと実質的に同じタイミングで第1の分量の放射が合焦位置116に達するようなタイミングで、二次放射源が第1の分量の放射を生成するように二次放射源を制御する。それ故、第1の分量の放射は燃料液滴に入射し、エネルギーが第1の分量の放射から燃料液滴に伝達されることで、燃料液滴は放射生成プラズマ210になる。それ故、燃料液滴が放射生成プラズマ210になる位置がプラズマ形成位置である。
[00142] 放射源SOは、第1のセンサ配置122、第2のセンサ配置134、及びビーム分割装置124を備える。
[00143] 第1のセンサ配置122は、第1の分量の放射205の合焦位置を示す第3の分量の放射の特性を測定するように構成される。第2のセンサ配置134は、第4の分量の放射の特性を測定するように構成される。第2のセンサ配置によって測定された第4の分量の放射の特性が燃料液滴の位置を示してもよい。例えば、第2のセンサ配置によって測定された第4の分量の放射の特性が、アライメント検出器の少なくとも一部に対する、例えばビームスプリッタに対する、及び/又は第2のセンサ配置に対する位置を示してもよい。アライメント検出器(の少なくとも一部)に対する燃料液滴の位置が、第1の分量の放射ビーム、又は放射コレクタCOの光軸などの放射源の別の特徴に対する燃料液滴の位置を示してもよい。第3の分量の放射、及び第4の分量の放射の性質は以下により詳細に記載する。
[00144] アライメント検出器のビーム分割装置124は、第1の分量の放射205の少なくとも一部がビーム分割装置124の少なくとも一部に入射するような位置にある。ビーム分割装置124は、ビーム分割装置に入射する第1の分量の放射205が実質的に視準されるような位置にある。ビーム分割装置124は、ビーム分割装置124によって誘導された第1の分量の放射の少なくとも一部が第1のセンサ配置122に入射するように、(ビーム分割装置124に入射する)第1の分量の放射の少なくとも一部を誘導するように構成される。この場合、第1の分量の放射の少なくとも一部が第1のセンサ配置に入射するようにビーム分割装置124によって誘導される(ビーム分割装置124に入射する)第1の分量の放射の少なくとも一部は、上記第3の分量の放射である。
[00145] 図3に示した場合では、ビーム分割装置124はダイアモンド窓などのビームスプリッタ126である。第1の分量の放射205の一部はビームスプリッタ126によって第1のセンサ配置122の方向に反射される。第1の分量の放射205の一部が第1のセンサ配置122に入射するように、ビームスプリッタ126によって反射される第1の分量の放射205の一部は205aで示されている。上述のように、この場合、第1の分量の放射205の一部205aが第1のセンサ配置122に入射するように、ビームスプリッタ126によって誘導される(こと場合は反射される)第1の分量の放射205の一部205aを第3の分量の放射205aと呼んでもよい。
[00146] ビームスプリッタ126によって第1のセンサ配置122の方向に反射される第1の分量の放射205の一部が実質的に視準されるため、第3の分量の放射205aも実質的に視準される。第3の分量の放射205aは、それが第1のセンサ配置122に入射する前に第1の変換光学素子123(この場合、収束レンズ)を通過する。第1の変換光学素子123は、視準された第3の分量の放射205aが、第1のセンサ配置122に入射するビームスポットに合焦されるようにこれを収束させる。第1の変換光学素子123は、視準された第3の分量の放射123のビーム内の空間周波数分布(例えばビームが伝搬する方向)を強度分布(例えば合焦されたビームスポットが第1のセンサ配置122に入射する位置)に変換する。
[00147] ビームスプリッタ126に入射する第1の分量の放射205の一部はビームスプリッタ126を通過し、次にそれがプラズマ形成位置212で燃料液滴に入射するように第1の分量の放射205の合焦位置116へと通過する。ビームスプリッタ126を通って第1の分量の放射205の合焦位置116へと通過する第1の分量の放射205の一部を順方向ビームと呼んでもよく、矢印136で示されている。
[00148] 放射源SOは、第4の分量の放射の少なくとも一部がビーム分割装置124の少なくとも一部に入射するように構成される。例えば、ビーム分割装置124は、第4の分量の放射の少なくとも一部がビーム分割装置124の少なくとも一部に入射するような位置にあってもよい。ビーム分割装置124は、第4の分量の放射の少なくとも一部が第2のセンサ配置134に入射するようにビーム分割装置124によって誘導されるように、(ビーム分割装置に入射する)第4の分量の放射の少なくとも一部を誘導するように構成される。
[00149] 上述のように、第1の分量の放射205の一部は、ビーム分割装置124を通過した(順方向ビーム136と呼んでもよい)第1の分量の放射の一部がプラズマ形成位置212で燃料液滴に入射するように、ビーム分割装置124を通過する。プラズマ形成位置212で燃料液滴に入射する第1の分量の放射の一部は、第2の分量の放射を放出する放射生成プラズマ210を生成するように(例えば吸収によって)エネルギーを伝達するが、プラズマ形成位置212で燃料液滴に入射する第1の分量の放射のある部分は燃料液滴及び/又は放射生成プラズマ210によって反射される。燃料液滴及び/又は放射生成プラズマによって反射される第1の分量の放射の一部は、第4の分量の放射であり、これを戻りビームと呼んでもよい。図3では、戻りビームは矢印138で示されている。幾つかの実施形態では第1の分量の放射の合焦位置と燃料液滴との相対的アライメントが、第4の分量の放射が伝搬する方向の実質的に影響を及ぼさないように、燃料液滴が実質的にポイント放射源のように作用するものと見なしてよい。むしろ、第4の分量の放射が伝搬する方向に影響を及ぼすのは、燃料液滴に入射する第1の分量の放射の伝搬方向である。幾つかの実施形態では、燃料液滴が実質的にポイント放射源のように作用するものと見なすことはできない。このような実施形態では、第1の分量の放射の合焦位置と燃料液滴との相対的アライメントは、第4の分量の放射が伝搬する方向に影響を及ぼすことがある。
[00150] 第4の分量の放射(戻りビーム138)の少なくとも1つの特性は、アライメント検出器の少なくとも一部に対する燃料液滴の位置によって影響される。アライメント検出器の少なくとも一部に対する燃料液滴の位置によって影響されることがある第4の分量の放射の特性には、第4の分量の放射の伝搬方向、第4の分量の放射の全強度、及び第4の分量の放射の強度分布が含まれる。
[00151] 図3に示す場合では、第4の分量の放射(戻りビーム138)は、ビームスプリッタ126が第4の分量の放射(戻りビーム138)の少なくとも一部を(この場合、反射により)誘導して、ビームスプリッタ126によって誘導される第4の分量の放射(この場合、戻りビーム138)の少なくとも一部が第2のセンサ配置134に入射するようにビームスプリッタ126に入射する。第2のセンサ配置134に入射するように、ビームスプリッタ126によって第2のセンサ配置134へと反射される第4の分量の放射(戻りビーム138)の一部は、矢印138aで示されている。
[00152] ビームスプリッタ126によって第2のセンサ配置134の方向に反射される第4の分量の放射の一部138aも実質的に視準される。第4の分量の放射の一部138aは、それg第2のセンサ配置134に入射する前に第2の変換光学素子125(この場合、収束レンズ)を通過する。第2の変換光学素子125は、第4の分量の放射の視準された部分138aを、それが第2のセンサ配置134に入射するビームスポットに合焦されるように収束させる。第2の変換光学素子125は、第4の分量の放射の一部138aの視準されたビーム内の空間周波数分布(例えばビームが伝搬する方向)を、強度分布(例えば合焦されたビームスポットが第2のセンサ配置134に入射する位置)へと変換する。
[00153] 図3に示すビーム分割装置124はビームスプリッタ126であるが、第1の分量の放射が第1のセンサ配置に入射するようにビーム分割装置がそれを誘導でき、且つ第4の分量の放射の一部が第2のセンサ配置134に入射するようにそれを誘導できるならば、任意の適切なビーム分割装置を使用してもよいことを理解されたい。
[00154] 図3に示す本発明の実施形態では、放射源SOは、ビーム分割位置230で、ビーム分割装置124(この場合、ビームスプリッタ126)が、第1の分量の放射の一部205aが第1のセンサ配置122に入射するように第1の分量の放射の一部205aの伝搬方向を変更し、且つ第4の分量の放射の一部138aが第2のセンサ配置134に入射するように第4の分量の放射の一部138aの伝搬方向を変更する両方の作用を及ぼすように構成される(特にビーム分割装置124がそのような位置にある)。
[00155] 第1の分量の放射の一部205aと、第4の分量の放射の一部138aとが共通のビーム分割位置で第1のセンサ配置122及び第2のセンサ配置134の方向にそれぞれ誘導されるようにビーム分割装置(この場合、ビームスプリッタ126)を配置することで、第3及び第4の分量の放射のある特定の特性の測定エラーを最小限にするか、又はなくすることができる。例えば、このように共通のビーム分割位置を用いることで、(第2のセンサ配置134によって測定された)第4の分量の放射138aの特性に対する(第1のセンサ配置122によって測定された)第3の分量の放射205aの特性の測定エラーを最小限にするか、又はなくしてもよい。すなわち、このように共通のビーム分割位置を用いることによって、(第1のセンサ配置122によって測定された)第3の分量の放射205aの特性の測定エラーを、(第2のセンサ配置134によって測定された)第4の分量の放射138aの特性の測定エラーと実質的に等しくすることができる。このように、第3の分量の放射205aの特性の測定値が第4の分量の放射の特性の測定値と比較されると、第3の分量の放射205aの特性の測定エラーは、第4の分量の放射138aの特性の測定エラーによって相殺される。第2のセンサ配置134によって測定された第4の分量の放射の特性に対する第1のセンサ配置122によって測定された第3の分量の放射の特性のこのような潜在的エラーは、第1の分量の放射、又は第4の分量の放射のいずれかに対するビーム分割装置124のミスアライメントに起因し、及び/又はビーム分割装置124に対する第1のセンサ配置122及び/又は第2のセンサ配置134のミスアライメントに起因することがある。その他の潜在的なエラーは、アライメント検出器と二次放射源との相対運動に、又はビーム分割装置と第1及び/又は第2のセンサ配置との相対運動に起因することがある。
[00156] 第1のセンサ配置及び第2のセンサ配置は光電センサアレイを備えてもよい。光電センサアレイは複数の光電センサを有し、それらの各々はそれらに放射が入射すると電荷を生成し、及び/又は電子特性の変化を受ける。光電センサアレイの例には、電荷結合デバイス(CCD)、又は位置検出デバイス(PSD)が含まれる。第1のセンサ配置及び第2のセンサ配置はそれぞれ、第1のセンサ配置に入射する第3の分量の放射の特性と、第2のセンサ配置に入射する第4の分量の放射の特性のうち少なくとも1つを示すことができる第1のセンサ信号と第2のセンサ信号をそれぞれ出力することができる。第1及び第2のセンサ配置によってそれぞれ測定される第3及び第4の分量の放射の少なくとも1つの特性には、以下のうち少なくとも1つ、すなわち、それぞれのセンサ配置に入射する放射の一部の位置(例えば、第3又は第4の分量の放射が放射ビームである場合は、第1又は第2のセンサ配置はそれぞれの放射ビームの中心位置を示す信号を出力してもよい)、第3又は第4の分量の放射の全強度、及び第3又は第4の分量の放射の強度分布が含まれてもよい。
[00157] 上述のように、第1のセンサ配置と第2のセンサ配置のいずれかに入射する第3の分量の放射と第4の分量の放射はそれぞれ第1の変換光学素子(この場合、収束レンズ)、又は第2の変換光学素子(この場合も収束レンズ)をそれぞれ通過する。第1及び第2のセンサ配置は、第3及び第4の分量の放射が、第1及び第2のセンサ配置に入射するビームスポットへとそれぞれ合焦されるように、第1及び第2の変換光学素子に対してそれぞれ位置している。変換光学素子は、第3及び第4の分量の放射の実質的に視準されたビーム内に空間周波数分布(例えばビームが伝搬する方向)を強度分布(例えば合焦されたビームスポットが関連するセンサ配置に入射する位置)へと変換する。それ故、第1及び第2のセンサ配置は、第3及び第4の分量の放射の合焦されたビームスポットの位置をそれぞれ測定する。第3及び第4の分量の放射の合焦されたビームスポットの位置を測定することによって、第1及び第2のセンサ配置はまた、第3及び第4の分量の放射の空間周波数分布(例えばビームが伝搬する方向)も測定する。
[00158] 放射源SOはさらに、放射源コントローラと呼んでもよいコントローラ(図示せず)を有してもよい。第1のセンサ配置によって出力された第1のセンサ信号と、第2のセンサ配置によって出力された第2のセンサ信号とがコントローラに送られてもよい。コントローラは第1のセンサ信号を用いて第1の分量の放射の合焦位置を判定してもよい。コントローラはまた、第1及び第2のセンサ信号を用いて第3の分量の放射の少なくとも1つの特性を第4の分量の放射の少なくとも1つの特性と比較してもよい。第3の分量の放射の少なくとも1つの特性を第4の分量の放射の少なくとも1つの同じ特性と比較することによって、燃料液滴と第1の分量の放射との相対的アライメントを判定、又は推測することができる。燃料液滴と第1の分量の放射との相対的アライメントを判定、又は推測するため、先ず放射源を較正する必要があることがある。放射源の較正については以下により詳細に記載する。第1のセンサ配置が第1のセンサ信号をコントローラに提供し、第2のセンサ配置が第2のセンサ信号をコントローラに提供する場合は、コントローラは、第1及び第2のセンサ信号に基づいて燃料液滴と第1の分量の放射の合焦位置との相対的アライメントを制御するように構成されてもよい。
[00159] コントローラは、第1及び第2のセンサ信号に基づいて、以下のうち少なくとも1つ、すなわち放射源の残りの部分に対するノズルの位置、したがって燃料液滴のストリームの軌道、第1の分量の放射の伝搬方向、及び第1の分量の放射が燃料液滴に入射するタイミングを制御することによって燃料液滴と第1の分量の放射の合焦との相対的アライメントを制御するように構成されてもよい。
[00160] 第1の分量の放射の伝搬方向を、したがって第1の分量の放射の合焦位置を制御するため、コントローラは第1の制御信号をリフレクタアクチュエータ118、120に供給し、それによって第1の分量の放射205の経路に対する誘導リフレクタ114の向き及び/又は位置を制御してもよい。放射源の残りの部分に対するノズルの位置、したがって燃料液滴のストリームの軌道140に対するノズルの位置を制御するため、コントローラは、燃料供給源200及びノズル128に機械的に連結されたアクチュエータに第2の制御信号を提供してもよい。第1の分量の放射が燃料液滴に入射するタイミングを制御するため、コントローラはタイミングコントローラ142に制御信号を提供してもよい。
[00161] 上述のように、図3の本発明の実施形態に示すリフレクタ素子110は固定されている。本発明の別の実施形態では、リフレクタ110は可動式でもよく、放射誘導デバイスの一部を形成してもよい。このような実施形態では、リフレクタ素子110は、ビーム分割装置124及び可動リフレクタ素子114の上流(二次放射源LAによって生成される第1の分量の放射205の伝搬方向に対する)に位置してもよい。さらに、ビーム分割装置124は、可動リフレクタ素子114とリフレクタ素子110との間の第1の分量の放射205の経路内に位置してもよい。
[00162] リフレクタ素子110は少なくとも1つのリフレクタアクチュエータ(図示せず)に機械的に連結されてもよい。少なくとも1つのリフレクタアクチュエータの運動により、放射ビーム205に対するリフレクタ素子110の向き及び/又は位置が変化する。このように、放射ビーム205に対するリフレクタ素子110の向き及び/又は位置を調整して放射ビーム205の合焦位置116を変更するために、少なくとも1つのリフレクタアクチュエータを作動させることができる。別の実施形態では、少なくとも1つのリフレクタアクチュエータは、放射ビームの合焦位置を変えるリフレクタ素子の任意の適切な特性を変更してもよい。例えば、少なくとも1つのリフレクタアクチュエータはリフレクタ素子の形状を変えてもよい。本実施形態の放射誘導デバイスはリフレクタ素子110を備えているが、別の実施形態では、放射誘導デバイスは、放射ビームの合焦位置を変更可能な任意の適切な誘導素子を備えてもよい。例えば、放射誘導デバイスは、各々ンレンズ素子の特性を調整可能な複数のレンズ素子を備えてもよい。
[00163] 上述のように、放射源SOはまた、放射源コントローラ(図示せず)を備えてもよい。コントローラは第1のセンサ信号を用いて第1の分量の放射の合焦位置を判定してもよい。コントローラはまた、第1及び第2のセンサ信号を用いて、第3の分量の放射の少なくとも1つの特性を第4の分量の放射の少なくとも1つの同じ特性と比較してもよい。第3の分量の放射の少なくとも1つの特性を第4の分量の放射の少なくとも1つの同じ特性と比較することによって、燃料液滴と第1の分量の放射との相対的アライメントを判定又は推測することが可能である。
[00164] 放射源コントローラは第1及び第2のセンサ信号に基づいて、以下のうち少なくとも1つ、すなわち、放射源の残りの部分、したがって燃料液滴のストリームに対するノズル位置、第1の分量の放射の伝搬方向、したがって第1の分量の放射の合焦位置、及び第1の分量の放射が燃料液滴に入射するタイミングを制御することによって、燃料液滴と第1の分量の放射との相対的アライメントを制御するように構成されてもよい。
[00165] 第1の分量の放射の伝搬方向、したがって第1の分量の放射の合焦位置を制御するため、コントローラは第1の制御信号をリフレクタアクチュエータ118、120に提供し、第2の制御信号を、リフレクタ素子に機械的に連結された少なくとも1つのリフレクタ素子アクチュエータ(図示せず)に提供してもよい。リフレクタアクチュエータ118、120に提供される第1の制御信号は、第1の分量の放射205の経路に対する誘導リフレクタ114の向き及び/又は位置を制御してもよい。リフレクタ素子に機械的に連結された少なくとも1つのリフレクタ素子アクチュエータ(図示せず)に提供される第2の制御信号は、第1の分量の放射205の経路に対するリフレクタ素子110の向き及び/又は位置を制御してもよい。
[00166] 幾つかの実施形態では、コントローラ、リフレクタアクチュエータ118、120、及び少なくとも1つのリフレクタ素子アクチュエータは、第1の分量の放射205の経路に対するリフレクタ素子110の向き及び/又は位置を制御するための制御帯域幅が、第1の分量の放射205の経路に対する誘導リフレクタ114の向き及び/又は位置を制御するための制御帯域幅よりも大きくなるように構成されてもよい。すなわち、幾つかの実施形態では、第1の分量の放射205の経路に対する誘導リフレクタ114の向き及び/又は位置を制御するためにリフレクタアクチュエータを制御できる速度は、第1の分量の放射205の経路に対するリフレクタ素子110の向き及び/又は位置を制御するためにリフレクタ素子アクチュエータを制御できる速度よりも遅くてもよい。
[00167] 図4は、本発明による放射源の他の実施形態を示している。これまでの図に示したものと等価である図4に示す実施形態の特徴には同じ番号が付されている。この実施形態では、放射源は、放射誘導デバイスの一部を形成する第2の可動リフレクタ素子250を備える。放射誘導デバイスの第2の可動リフレクタ素子250は、(第1の分量の放射とも呼ばれる)放射ビーム205の経路内に位置している。放射誘導デバイスはまた、リフレクタ250に機械的に連結された少なくとも1つのリフレクタアクチュエータ255を備える。この場合、放射誘導デバイスは、第2の可動リフレクタ素子250に機械的に連結された2つのリフレクタアクチュエータ255を備える。少なくとも1つのリフレクタアクチュエータの運動によって、放射ビーム205に対する第2の可動リフレクタ素子250の向き及び/又は位置が変化する。このように、放射ビーム205に対する第2の可動リフレクタ素子250の向き及び/又は位置を調整して放射ビーム205の合焦位置116を変更するために、リフレクタアクチュエータ255を作動可能である。
[00168] 本実施形態では2つのリフレクタアクチュエータ255が示されているが、別の実施形態では、第2の可動リフレクタ素子250に機械的に連結された少なくとも1つのリフレクタアクチュエータがあれば任意の適切な数のリフレクタアクチュエータを備えてもよいことを理解されたい。さらに、本実施形態ではリフレクタアクチュエータ255が放射ビーム205に対する第2の可動リフレクタ素子250の向き及び/又は位置を変化させることを理解されたい。しかしながら、別の実施形態では、アクチュエータは、放射ビームの合焦位置を変更する第2の可動リフレクタ素子の任意の適切な特性を変更してもよい。例えば、アクチュエータはリフレクタの形状を変えてもよい。本実施形態の放射誘導デバイスは第2の可動リフレクタ素子250を備えているが、別の実施形態では、放射誘導デバイスは、放射ビームの合焦位置を変更可能な任意の適切な誘導素子を備えてもよい。例えば、放射誘導デバイスは、各々のレンズを調整可能な複数のレンズ素子を備えてもよい。
[00169] 放射源は、第1のセンサ配置122、第2のセンサ配置134、及びビーム分割装置124を備えるアライメント検出器を有している。アライメント検出器、特に第1のセンサ配置122、第2のセンサ配置134、及びビーム分割装置124は全て図3を参照して上述したように機能する。図3に示す実施形態の場合のように、図4の実施形態も第1及び第2の変換光学素子123、125を含んでいる。
[00170] 図4に示す実施形態では、第2の可動リフレクタ素子250と、(第1のセンサ配置122、第2のセンサ配置134、及びビーム分割装置124を含む)アライメント検出器は両方とも、プラズマ形成位置212が位置する第1のチャンバ410の外側に位置している。第1の分量の放射205。第1のチャンバ410は真空を含んでもよく、又は大気とは異なるガス/ガス混合物を含んでもよい。第2の可動リフレクタ素子250及びアライメント検出器が第1のチャンバ410の外部に位置しているため、これらは第1のチャンバ410内の環境とは異なる環境に位置してもよい。例えば、第2の可動リフレクタ素子250とアライメント検出器とは周囲(すなわち室内)大気内に位置してもよい。
[00171] アライメント検出器のビームスプリッタ124は、放射ビーム205の伝搬方向に対して第2の可動リフレクタ素子250の下流に位置している。
[00172] 図3又は図4に示す実施形態では、放射源SOはさらに放射源コントローラ(図示せず)を有してもよい。コントローラは、(第1のセンサ配置122によって生成される)第1のセンサ信号を用いて第1の分量の放射の合焦位置を判定してもよい。コントローラはさらに、(第1のセンサ配置122及び第2のセンサ配置134のそれぞれによって生成される)第1及び第2のセンサ信号を用いて、第3の分量の放射の少なくとも1つの特性を第4の分量の放射の少なくとも1つの特性と比較してもよい。第3の分量の放射の少なくとも1つの特性を第4の分量の放射の少なくとも1つの同じ特性と比較することによって、燃料液滴と第1の分量の放射との相対的アライメントを判定又は推測することができる。
[00173] 放射源コントローラは、第1及び第2のセンサ信号に基づいて、以下のうち少なくとも1つ、すなわち、放射源の残りの部分、したがって燃料液滴のストリームに対するノズル位置、第1の分量の放射の伝搬方向、したがって第1の分量の放射の合焦位置、及び第1の分量の放射が燃料液滴に入射するタイミングを制御することによって、燃料液滴と第1の分量の放射との相対的アライメントを制御するように構成されてもよい。
[00174] 第1の分量の放射の伝搬方向、したがって第1の分量の放射の合焦位置を制御するため、コントローラは第1の制御信号をリフレクタアクチュエータ118、120に提供し、第2の制御信号をリフレクタアクチュエータ255に提供してもよい。リフレクタアクチュエータ118、120に提供される第1の制御信号は、第1の分量の放射205の経路に対する誘導リフレクタアクチュエータ114の向き及び/又は位置を制御してもよい。リフレクタアクチュエータ255に提供される第2の制御信号は、第1の分量の放射205の経路に対する第2の可動リフレクタ素子250の向き及び/又は位置を制御してもよい。
[00175] 幾つかの実施形態では、コントローラ、リフレクタアクチュエータ118、120、及びリフレクタアクチュエータ255は、第1の分量の放射205の経路に対する第2の可動リフレクタ素250の向き及び/又は位置を制御するための制御帯域幅が、第1の分量の放射205の経路に対する誘導リフレクタ114の向き及び/又は位置を制御するための制御帯域幅よりも大きくなるように構成されてもよい。すなわち、幾つかの実施形態では、第1の分量の放射205の経路に対する誘導リフレクタ114の向き及び/又は位置を制御するためにリフレクタアクチュエータを制御できる速度は、第1の分量の放射205の経路に対する第2の可動リフレクタ素子250の向き及び/又は位置を制御するために少なくとも1つのリフレクタ素子アクチュエータを制御できる速度よりも遅くてもよい。
[00176] 幾つかの実施形態では、放射源は追加として、二次放射源LAに装着されるアライメント放射源(図示せず)(例えばレーザポインタなど)を有してもよい。このアライメント放射源、及びこれに対応する、放射源によって生成される放射の伝搬方向を測定するセンサ配置を使用して二次放射源LAとウィンドウ300及び/又はリフレクタ素子110とのアライメントを制御してもよい。
[00177] 図5は、本発明のある実施形態による代替放射源を示している。図3及び図4に示したものと等価である図5に示す放射源の特徴には同じ番号が付されている。
[00178] 図5に示す実施形態では、アライメント検出器は、取付アタッチメント402によって二次放射源LAに装着されたアライメント放射源400(例えばレーザポインタなど)を含んでいる。本実施形態ではアライメント放射源はレーザポインタであるが、別の実施形態はアライメント放射源として任意の適切な放射源を使用してもよい。アライメント放射源400は第3の分量の放射404を生成する。これは第3の分量の放射が、ビームスプリッタ126によって反射される第1の分量の放射の一部である図3に示す実施形態とは異なっている。アライメント放射源400は、第3の分量の放射404の伝搬方向が第1の分量の放射205の伝搬方向と実質的に平行になるように二次放射源LAに装着される。アライメント放射源400によって生成される第3の分量の放射404は、第3の分量の放射404も固定反射素子110及び112と可動反射素子114とによって反射されるように、第1の分量の放射に隣接して伝搬する。図5に示す放射源のアライメント放射源の第1のセンサ配置は、第3の分量の放射404が第1のセンサ配置122に入射するように位置している。
[00179] 第3の分量の放射404は、実質的に視準された放射を生成するアライメント放射源400によって生成されてもよい。例えば、アライメント放射源400はレーザでよい。この場合は、第3の分量の放射404は実質的に視準されている。第3の分量の放射404は、それが第1のセンサ配置122に入射する前に、例えば収束レンズなどの変換光学素子(図示せず)を通過してもよい。変換光学素子(図示せず)は、第1のセンサ配置122に入射するビームスポットに合焦されるように、視準された第3の分量の放射404を収束させる。変換光学素子は、第3の分量の放射404の視準されたビーム内の空間周波数分布(例えばビームが伝搬する方向)を、強度分布(例えば合焦されたビームスポットが第1のセンサ配置122に入射する位置)へと変換する。
[00180] アライメント放射源400が、第3の分量の放射404が二次放射源LAによって生成された第1の分量の放射205の伝搬方向と実質的に平行な方向に伝搬するように装着されることによって、及び第3の分量の放射が第1の分量の放射205と同じリフレクタ素子110、112、及び114によって反射されるため、第1のセンサ配置122を使用して第3の分量の放射404の位置を測定することによって、第1の分量の放射の伝搬方向、及び/又は第1の分量の放射205に向き及び/又は合焦位置116を判定又は推定することができる。
[00181] 図5に示すアライメント放射源は、アライメント放射源が二次放射源に装着され、及び第3の分量の放射が第1の分量の放射と実質的に平行な方向で第1のセンサ配置へと進行するように配置されている。本発明の別の実施形態では、第1のセンサ配置が第2の放射源に装着され、アライメント放射源が放射誘導デバイスの下流位置(第1の分量の放射の進行方向に対して)に装着されるようにアライメント放射源が配置されてもよいことを理解されたい。この場合は、アライメント放射源によって生成される第3の分量の放射は、第1の分量の放射の伝搬方向と実質的に逆平行な方向に伝搬する。
[00182] 図5に示す放射源の第1のセンサ配置122は、第3の分量の放射404が第1のセンサ配置122に入射する前に第3の分量の放射404がリフレクタ110、112及び114によって反射されるように、放射誘導デバイスの下流位置に位置しているが、本発明による別の実施形態では、第1のセンサ配置は任意の適切な位置にあってもよい。例えば、第1のセンサ配置122は、第3の分量の放射がリフレクタ110によってのみ反射されるように、リフレクタ110の下流であるが、リフレクタ112の上流に位置してもよい。第1のセンサ配置122をビーム分割装置124に隣接して配置してもよい。
[00183] 本発明のこれまでの実施形態と共通して、図5に示す実施形態は、第4の分量の放射(戻りビーム138)の少なくとも一部がビーム分割装置124に入射するような位置にあるビーム分割装置124を含む。ビーム分割装置124は、第4の分量の放射の少なくとも一部406が第2のセンサ配置134に入射する用の、第4の分量の放射の少なくとも一部406を誘導(この場合、反射)するように構成される。
[00184] 図3及び図4に示す実施形態に関連して上述したように、第1のセンサ配置122によって測定された第3の分量の放射404の少なくとも1つの特性を、第2のセンサ配置134によって測定された第4の分量の放射406の少なくとも1つの特性と比較することによって、燃料液滴と第1の分量の放射205の合焦位置116との相対的アライメントを判定又は推測することができる。この場合も、燃料液滴と第1の分量の放射205の合焦位置116との相対的アライメントを判定又は推測するためには放射源の較正が必要であることがある。
[00185] 上述のように、第1のセンサ配置と第2のセンサ配置とは、コントローラが第1の分量の放射と燃料液滴との相対的アライメントを制御できるように、第1及び第2の制御信号をそれぞれコントローラに供給してもよい。
[00186] 本発明の第1及び第2の実施形態によれば、図3及び図4に示す放射源は、ビーム分割装置124と、第1のセンサ配置122と、第2のセンサ配置134とを含むアライメント検出器を有する。本発明の他の実施形態によれば、図5に示す放射源は、アライメント放射源400と、ビーム分割装置124と、第1のセンサ配置122と、第2のセンサ配置134とを含むアライメント検出器を有する。
[00187] 図3、図4、及び図5に示す放射源は、プラズマ形成位置212がある(包囲構造220によって少なくとも一部が画成された)第1のチャンバ410を有する。第1の分量の放射205と、第4の分量の放射138とは、ウィンドウ412を経て第1のチャンバ410と第1のチャンバの外側との間を通過する。第1のチャンバ410は真空を含んでもよく、又は大気とは異なるガス/ガス混合物を含んでもよい。図3、図4、及び図5に示す放射源は、アライメント検出器が第1のチャンバ410の外部に位置するように構成されることが分かる。
[00188] 幾つかの実施形態では、アライメント検出器を第1のチャンバ410の外部に配置できることが有利である。例えば、第1のチャンバ410が真空を含んでいる場合、アライメント検出器の少なくとも一部を第1のチャンバ410の内部に位置決めすることは不利である。その理由は、第1のチャンバ410が真空を含んでいる場合、第1のチャンバ410にアクセスすることが困難になることがあるためである。例えば、第1のチャンバ410にアクセスする前に真空を除去するように、ガスを第1のチャンバ410に注入する必要があることがある。このプロセスにはかなりの時間がかかり、その間はリソグラフィ装置を動作させることは不可能である。それ故、リソグラフィ装置の処理量は低下する。第1のチャンバが真空を含んでいる場合に、アライメント検出器の少なくとも一部が第1のチャンバ410内に位置していると、第1のチャンバ410内に位置するアライメント検出器の少なくとも一部の交換又はメインテナンスが必要となり、そうなるとこのような交換又はメインテナンスを行うために第1のチャンバにアクセスする必要があり、その結果、上述のように、リソグラフィ装置の処理量が低下する。
[00189] また、アライメント検出器を第1のチャンバ410の外部に配置できることは、第1のチャンバ410内の環境条件がアライメント検出器の動作性能にとって悪影響があり得るため有利である。例えば、第1のチャンバ410はプラズマ形成位置212を含んでいるため、放射生成プラズマが生成される際に形成される燃料液滴のデブリを含むことがある。アライメント検出器が第1のチャンバ内に位置していると、アライメント検出器は燃料液滴のデブリに曝され、したがってアライメント検出器の一部(ビーム分割配置又はセンサ配置など)は燃料液滴のデブリで汚染され、アライメント検出器の動作性能は悪影響を受ける。さらに、第1のチャンバ410は放射生成プラズマによって生成される高レベルの放射に曝されることがある。アライメント検出器が第1のチャンバ内にある場合は、アライメント検出器は放射生成プラズマによって生成される高レベルの放射に曝されることがある。放射生成プラズマによって生成される高レベルの放射は、アライメント検出器の一部(ビーム分割配置又はセンサ配置など)を放射生成プラズマによって生成される放射によって劣化又は損傷させ、アライメント検出器の動作性能に悪影響を及ぼすことがある。アライメント検出器を第1のチャンバ410の外部に配置することによって(及び、アライメント検出器を第1のチャンバ410内の環境条件の外側に配置することがアライメント検出器の動作性能にとって不利になることもあるため)、センサ配置及び光学コンポーネントが第1のチャンバ内の不利な環境条件に耐える必要がなくなるため、アライメント検出器の一部としてより広範囲のタイプのセンサ配置及び光学コンポーネントを使用することが可能である。
[00190] 図6は、図5の実施形態の修正形態である本発明の他の実施形態を示している。図5に示したものと等価である図6に示す放射源の特徴には同じ番号が付されている。
[00191] 図5に示す実施形態と同様に、図6に示す本発明の別の実施形態では、アライメント検出器は、取付アタッチメント402によって二次放射源LAに装着されたアライメント放射源400(例えばレーザポインタなど)を含む。本実施形態では、アライメント放射源はレーザポインタであるが、別の実施形態はアライメント放射源として任意の適切な放射源を使用してもよいことを理解されたい。上述のように、アライメント放射源400は第3の分量の放射404を生成する。これは第3の分量の放射が、ビームスプリッタ126によって反射される第1の分量の放射の一部である図3に示す実施形態とは異なっている。アライメント放射源400は、第3の分量の放射404の伝搬方向が第1の分量の放射205の伝搬方向と実質的に平行になるように二次放射源LAに装着される。
[00192] 図4に示す実施形態と同様に、図6に示す実施形態では、放射源は、放射誘導デバイスの一部を形成する第2の可動リフレクタ素子250を備える。放射誘導デバイスの第2の可動リフレクタ素子250は放射ビーム205の経路内に位置している。放射誘導デバイスはまた、リフレクタ250に機械的に連結された少なくとも1つのリフレクタアクチュエータを備える。この場合、放射誘導デバイスは、第2の可動リフレクタ素子250に機械的に連結された2つのリフレクタアクチュエータ255を備える。上述のように、少なくとも1つのリフレクタアクチュエータ255の運動によって、放射ビーム205に対する第2の可動リフレクタ素子250の向き及び/又は位置が変化する。このように、放射ビーム205に対する第2の可動リフレクタ素子250の向き及び/又は位置を調整して放射ビーム205の合焦位置116を変更するために、リフレクタアクチュエータ255を作動させることができる。
[00193] 本実施形態では2つのリフレクタアクチュエータ255が示されているが、別の実施形態では、第2の可動リフレクタ素子250に機械的に連結された少なくとも1つのリフレクタアクチュエータがあれば任意の適切な数のリフレクタアクチュエータを備えてもよいことを理解されたい。さらに、本実施形態ではリフレクタアクチュエータ255が放射ビーム205に対する第2の可動リフレクタ素子250の向き及び/又は位置を変化させることを理解されたい。しかしながら、別の実施形態では、アクチュエータは、放射ビームの合焦位置を変更する第2の可動リフレクタ素子の任意の適切な特性を変更してもよい。例えば、アクチュエータはリフレクタの形状を変えてもよい。本実施形態の放射誘導デバイスは第2の可動リフレクタ素子250を備えているが、別の実施形態では、放射誘導デバイスは、放射ビームの合焦位置を変更可能な任意の適切な誘導素子を備えてもよい。例えば、放射誘導デバイスは、各々のレンズを調整可能な複数のレンズ素子を備えてもよい。
[00194] 放射源は、第1のセンサ配置122、第2のセンサ配置134、及びビーム分割装置124を備えるアライメント検出器を有している。アライメント検出器、特に第1のセンサ配置122、第2のセンサ配置134、及びビーム分割装置124は全て図5を参照して上述したように機能する。図5に示す実施形態の場合のように、図6の実施形態も変換光学素子125を含んでいる。
[00195] アライメント放射源400によって生成される第3の分量の放射404は、第3の分量の放射404も第2の可動リフレクタ素子250によって反射されるように、第1の分量の放射に隣接して伝搬することが分かる。図5に示す放射源のアライメント放射源の第1のセンサ配置は、第3の分量の放射404が第1のセンサ配置122に入射するように位置している。
[00196] 上述のように、第3の分量の放射404は、実質的に視準された放射を生成するアライメント放射源400によって生成されてもよい。例えば、アライメント放射源400はレーザでよい。この場合は、第3の分量の放射404は実質的に視準されている。第3の分量の放射404は、それが第1のセンサ配置122に入射する前に、例えば収束レンズなどの変換光学素子(図示せず)を通過してもよい。変換光学素子(図示せず)は、第1のセンサ配置122に入射するビームスポットに合焦されるように、視準された第3の分量の放射404を収束させる。変換光学素子は、第3の分量の放射404の視準されたビーム内の空間周波数分布(例えばビームが伝搬する方向)を、強度分布(例えば合焦されたビームスポットが第1のセンサ配置122に入射する位置)へと変換する。
[00197] アライメント放射源400が、第3の分量の放射404が二次放射源LAによって生成された第1の分量の放射205の伝搬方向と実質的に平行な方向に伝搬するように装着されることによって、及び第3の分量の放射が第1の分量の放射205と同じリフレクタ素子250によって反射されるため、第1のセンサ配置122を使用して第3の分量の放射404の位置を測定することによって、第1の分量の放射205の伝搬方向、及び/又は第1の分量の放射の向き及び/又は合焦位置116を判定又は推測することができる。
[00198] 図6の実施形態に示すアライメント放射源は、アライメント放射源が二次放射源に装着され、且つ第3の分量の放射が第1の分量の放射と実質的に平行な方向で第1のセンサ配置へと進行するように配置される。本発明の別の実施形態では、第1のセンサ配置が第2の放射源に装着され、アライメント放射源が放射誘導デバイス(すなわち、第2の可動リフレクタ素子250)の下流位置(第1の分量の放射の進行方向に対して)に装着されるようにアライメント検出器が配置されてもよいことを理解されたい。この場合、アライメント放射源によって生成される第3の分量の放射は、第1の分量の放射の伝搬方向と実質的に反平行な方向に伝搬する。
[00199] 図6に示す放射源の第1のセンサ配置122は、第2の可動リフレクタ素子250の下流、及びリフレクタ110の上流の位置にあることが示されているが、本発明による別の実施形態では、第1のセンサ配置は任意の適切な位置に位置してもよい。例えば、第3の分量の放射が第2の可動リフレクタ素子250とリフレクタ素子110の両方によって反射されるように、第1のセンサ配置122をリフレクタ素子110の下流位置に位置してもよい。又は、例えば第1のセンサ配置をウィンドウ300に隣接して配置してもよい。
[00200] 上述のように、第1のセンサ配置及び第2のセンサ配置は、コントローラが第1の分量の放射の合焦位置のロケーション、及び第1の分量の放射の合焦位置と燃料液滴との相対的アライメントを制御できるように、第1及び第2の制御信号をそれぞれコントローラに供給してもよい。第1の分量の放射の合焦位置、及び第1の分量の放射の合焦位置と燃料液滴との相対的アライメントの制御は、本発明の別の実施形態に関して上述したようにリフレクタ素子250、及び/又はリフレクタ114の位置及び/又は向きをそれぞれ制御するように、コントローラがアクチュエータ255及び/又はアクチュエータ118、120に制御信号を送信するステップを含む。
[00201] 図6に示す実施形態では、第2の可動リフレクタ素子250、及びアライメント検出器(第1のセンサ配置122、第2のセンサ配置134、及びビーム分割装置124を含む)は、両方ともプラズマ形成位置212が位置する第1のチャンバ410の外部に位置している。第1のチャンバ410は真空を含んでもよく、又は大気とは異なるガス/ガス混合物を含んでもよい。第2の可動リフレクタ素子250及びアライメント検出器が第1のチャンバ410の外部に位置しているため、これらは第1のチャンバ410内の環境とは異なる環境にあってもよい。例えば、第2の可動リフレクタ素子250とアライメント検出器とは周囲(すなわち室内)大気内に位置してもよく、又はパージ環境(すなわち、実質的にパージガス(窒素など)のみを、又は大気ガスを有し/これを置換するために用いられるパージガス混合物を含む環境)に位置してもよい。
[00202] アライメント検出器のビームスプリッタ124は、放射ビーム205の伝搬方向に対して第2の可動リフレクタ素子250の下流に位置している。
[00203] 上記の任意の実施形態では、放射源を較正するか、又は後に放射源を再較正する必要があることがある。例えば、放射源の機械的運動、又は放射源の少なくとも一部の熱運動により後に再較正する必要があることがある。一例として、放射源を制御して第1の分量の放射の焦点と燃料液滴との相対的アライメントを効果的に制御するように、第1のセンサ配置と第2のセンサ配置(及び場合によっては二次放射源のタイミングコントローラも)含むアライメント検出器を較正する必要があることがある。放射源の較正には、放射源コントローラに提供される第1及び第2のセンサ配置の出力(すなわち、第1及び第2のそれぞれのセンサ信号)が第1の分量の放射の実際の合焦位置、及びアライメント検出器に対する燃料液滴の位置がそれぞれどのような関係にあるかに関する情報を放射源コントローラに提供するステップが含まれてもよい。
[00204] 例えば、放射源の較正中、第1の分量の放射205に合焦位置116は、所望の位置にあるように調整されてもよい。次に、第1の分量の放射の合焦位置が所望の位置にある間の第1のセンサ配置の出力(すなわち、第1のセンサ信号)がコントローラによって記憶されてもよい。第1の分量の放射の合焦位置は、誘導リフレクタ114及び/又はリフレクタ250の向き、位置又は形状を変化させ、それにより放射経路を変更するように、放射誘導デバイスのリフレクタアクチュエータ118、120及び/又はアクチュエータ255を作動させることによって調整されてもよい。さらに、アライメント検出器に対する所望の燃料液滴位置、及び/又は第1の分量の放射の合焦位置と燃料液滴との所望の相対的アライメントを達成するように、二次放射源LAのタイミング、及び/又は放射源の残りの部分に対するノズル位置(したがって、燃料液滴のストリームの軌道)が調整されてもよい。アライメント検出器に対する燃料液滴位置が所望の位置であり、及び/又は第1の分量の放射の合焦位置と燃料液滴との相対的アライメントが所望のアライメントである場合は、第2のセンサ配置の出力(すなわち、第2のセンサ信号)はコントローラによって記憶されてもよい。これらの較正ステップは本発明の本実施形態に関して特定の順序で記載したが、別の実施形態では、ステップは任意の適切な順序で、又は同時に実行されてもよいことを理解されたい。
[00205] 本発明の幾つかの実施形態では、放射源の較正中、第1の分量の放射205の合焦位置116が所望位置になるように調整してもよい。誘導リフレクタ114及び/又はリフレクタ250の向き、位置又は形状を変え、それにより第1の分量の放射の経路を変更するようにリフレクタアクチュエータ118、120及び/又はアクチュエータ255を作動させることによって第1の分量の放射の合焦位置を調整してもよい。さらに、アライメント検出器に対する所望の燃料液滴位置、及び/又は第1の分量の放射の合焦位置と燃料液滴との所望の相対的アライメントを達成するように、二次放射源LAのタイミング、及び/又は放射源の残りの部分に対するノズル位置(したがって、燃料液滴のストリームの軌道)が調整されてもよい。第1の分量の放射の合焦位置が所望の位置にあり、アライメント検出器に対する燃料液滴位置が所望の位置にあり、及び/又は第1の分量の放射の合焦位置と燃料液滴との相対的アライメントが所望の相対的アライメントである場合は、コントローラは第1のセンサ配置の出力と第2のセンサ配置の出力との差を記憶してもよい。
[00206] 例えば、第1及び第2のセンサ配置が、入射する放射ビームの中心を示すセンサ信号を各々出力する位置感応性検出器である場合は、コントローラは第2のセンサ配置に入射する第4の分量の放射ビームの中心位置から、第1のセンサ配置に入射する第3の分量の放射ビームの中心位置をベクトル減算してもよい。次に、第1のセンサ配置によって測定された第3の分量の放射ビームの中心位置と、第2のセンサ配置によって測定された第4の分量の放射ビームの中心位置とのベクトル差がコントローラによって記憶されてもよい。
[00207] 較正中、第1の分量の放射の所望の合焦位置、アライメント検出器に対する所望の燃料液滴位置、及び/又は第1の分量の放射の合焦位置と燃料液滴との所望の相対的アライメントを判定するため、コントローラは誘導リフレクタ及び/又は第2の可動リフレクタ素子の向き、位置及び/又は形状、二次放射源のタイミング及び/又は燃料液滴のストリームの軌道のうち少なくとも1つを制御してもよい。コントローラは、放射生成プラズマによって生成される第2の分量の放射が所望の特性を有するように、誘導リフレクタ及び/又は第2の可動リフレクタ素子の向き、位置及び/又は形状、二次放射源のタイミング及び/又は燃料液滴のストリームの軌道のうち少なくとも1つを制御してもよい。放射生成プラズマによって生成される第2の分量の放射のこのような所望の特性の例には、所望の全強度、特定の放射源によって達成可能な最大全強度、及び所望の強度分布が含まれる。
[00208] 較正の完了後、較正中に第1及び第2のセンサ配置の別個の出力がコントローラによって記憶される実施形態では、コントローラは、記憶された第1及び/又は第2のセンサ信号と所与の時点での第1及び/又は第2のセンサ信号のそれぞれとの差が最小限になるように、第1及び第2の信号に基づいて、以下のうち少なくとも1つ、すなわち、放射源の残りの部分に対するノズル位置(したがって、燃料液滴のストリームの軌道)、第1の分量の放射の伝搬方向(したがって、第1の分量の放射の合焦位置)、及び第1の分量の放射が燃料液滴に入射するタイミングのうち少なくとも1つを制御してもよい。
[00209] あるいは、較正中に第1のセンサ配置の出力と第2のセンサ配置の出力との差がコントローラによって記憶される実施形態では、コントローラは、第1のセンサ配置の出力と第2のセンサ配置の出力との記憶された差と、所与の時点での第1のセンサ配置の出力と第2のセンサ配置の出力とのそれぞれの差との差が最小限になるように、第1及び第2の信号に基づいて、以下のうち少なくとも1つ、すなわち、放射源の残りの部分に対するノズル位置(したがって、燃料液滴のストリームの軌道)、第1の分量の放射の伝搬方向(したがって、第1の分量の放射の合焦位置)、及び第1の分量の放射が燃料液滴に入射するタイミングのうち少なくとも1つを制御してもよい。
[00210] 放射源の残りの部分に対するノズル位置を制御するため、コントローラは、制御信号を燃料供給源200、したがってノズル128に機械的に連結されたアクチュエータに提供してもよい。第1の分量の放射の伝搬方向を制御するため、コントローラは、制御信号を放射誘導デバイス、特に放射誘導デバイスのアクチュエータ118及び120に提供してもよい。第1の分量の放射が燃料液滴に入射するタイミングを制御するため、コントローラは制御信号をタイミングコントローラに提供してもよい。
[00211] このようにして放射源を制御することによって、較正中に第1及び第2のセンサ配置の別個の出力がコントローラによって記憶される実施形態では、コントローラは、任意の所与の時点での測定された第1のセンサ信号と第2のセンサ信号と、較正プロセス中にコントローラによって記憶されたそれぞれの第1のセンサ信号と第2のセンサ信号との差が継続的に最小限になるように動作してもよい。それ故、コントローラは、第1の分量の放射の所望の合焦位置と、任意の所与の時点での第1の分量の放射の合焦位置との差が確実に最小限になるように動作してもよい。コントローラはさらに、任意の所与の時点でのアライメントに対する燃料液滴位置と、アライメント検出器に対する所望の燃料液滴位置との差が最小限になるように動作してもよい。さらに、コントローラは、任意の所与の時点での第1の分量の放射の合焦位置と燃料液滴との相対的アライメントと、第1の分量の放射の合焦位置と燃料液滴との所望の相対的アライメントとの差が最小限になるように動作してもよい。
[00212] あるいは、このようにして放射源を制御することによって、較正中に第1のセンサ配置の出力と第2のセンサ配置の出力との差がコントローラによって記憶される実施形態では、コントローラは、第1のセンサ配置の出力と第2のセンサ配置の出力との測定された差と、較正プロセス中にコントローラによって記憶された第1のセンサ配置の出力と第2のセンサ配置の出力との差との差が継続的に最小限になるように動作してもよい。それ故、コントローラは、第1の分量の放射の所望の合焦位置と、任意の所与の時点での第1の分量の放射の合焦位置との差が確実に最小限になるように動作してもよい。コントローラはさらに、任意の所与の時点でのアライメントに対する燃料液滴位置と、アライメント検出器に対する所望の燃料液滴位置との差が最小限になるように動作してもよい。さらに、コントローラは、任意の所与の時点での第1の分量の放射の合焦位置と燃料液滴との相対的アライメントと、第1の分量の放射の合焦位置と燃料液滴との所望の相対的アライメントとの差が最小限になるように動作してもよい。
[00213] 本発明による放射源は、幾つかの点で公知の放射源と異なっている。第1に、先行技術の放射源は、燃料液滴と第1の分量の放射の合焦位置との相対的アライメントに関する情報の判定を試みるために、放射生成プラズマによって放出される放射の特性(例えば強度分布)を検出する。本発明による放射源は、第1の分量の放射の合焦位置を示す第3の分量の放射の特性と、アライメント検出器に対する燃料液滴の位置を示す第4の分量の放射(第4の分量の放射は、燃料液滴によって反射される第1の分量の放射の一部である)の特性を別個に測定する。
[00214] 第3の分量の放射及び第4の分量の放射は両方とも、放射生成プラズマによって放出されてもよい第2の分量の放射とは別個の放射である。したがって、燃料液滴と第1の分量の放射の合焦位置との相対的アライメントが直接的に、すなわち放射生成プラズマによって放出される第2の分量の放射の少なくとも1つの特性を測定することによって、燃料液滴と第1の分量の放射の合焦位置との相対的アライメントの判定を試みる必要なく測定されると言ってもよい。
[00215] 本発明による放射源のアライメント検出器は、2つの別個の測定、すなわち、第1のセンサ配置を使用した第1の測定と、第2のセンサ配置を使用した第2の測定を行う。これによって、放射源は、(第1のセンサ配置の出力を用いることによる)第1の分量の放射の合焦位置の判定と、(第2のセンサ配置の出力を用いることによる)アライメント検出器に対する燃料液滴の位置の判定の両方を行うことができる。放射源はまた、(第1のセンサ配置と第2のセンサ配置の両方を使用することによって)燃料液滴と第1の分量の放射の合焦位置との相対的アライメントを判定することもできる。公知の放射源は、第1の分量の放射の合焦位置と、アライメント検出器に対する燃料液滴の位置(したがって、放射源の別の部分に対する燃料液滴の位置)の両方を判定することはできない。
[00216] 本発明による放射源によって、第1の分量の放射の合焦位置と、アライメント検出器に対する燃料液滴の位置の両方を判定することによって、放射源が第1の分量の放射の合焦位置と燃料液滴との相対的アライメントだけでなく、放射コレクタCOに対するプラズマ形成位置のロケーションも制御することができる。これらの要因を別個に制御できるということは、先行技術と比較して、第1の分量の放射の合焦位置と燃料液滴との相対的アライメントを判定し、制御する精度が高まるだけではなく、放射生成プラズマ(したがって、放射源)によって出力される放射の特性(例えば強度分布)の制御も向上することを意味する。
[00217] 先行技術とは異なり、第1の分量の放射の合焦位置と燃料液滴との相対的アライメントを判定/制御するために、本発明による放射源は、放射生成プラズマによって出力される放射の特性を測定しない。その代わりに、本発明による放射源は、第3の分量の放射の特性、及び戻りビームの特性を測定する。したがって、第1の分量の放射の合焦位置と燃料液滴との相対的アライメントを判定するために、本発明による放射源では放射生成プラズマによって放射が生成される必要がない。そのため、本発明による放射源を含むリソグラフィ装置ではスタートアップ及び/又はリカバリ時間を短縮し得る。しかしながら、メインビームの特性を測定するために、戻りビームを形成するために燃料液滴により放射が反射できるように、幾つかの放射が燃料液滴に供給されなければならないことを理解されたい。
[00218] また、第1の分量の放射の合焦位置と燃料液滴との相対的アライメントを判定するために、放射生成プラズマによって出力される放射源の特性は本発明による放射源によって判定されないため、相対的アライメントを測定するために使用されるセンサは放射生成プラズマによって出力される放射出力には曝されない。これにより、放射生成プラズマによって出力される放射がセンサを損傷する場合でも、センサは損傷を及ぼすこの放射に曝されない。
[00219] さらに、本発明のアライメント検出器、特に第1及び第2のセンサ配置は、放射生成プラズマの近傍ではない位置に配置される。それ故、アライメント検出器、特に第1及び第2のセンサ配置は、センサ配置を損傷又は劣化させることがある放射生成プラズマからの熱及び/又はデブリに曝されることはない。
[00220] さらに、本発明による放射源は、プレパルス及びメインパルスを利用する放射生成方法で使用するのにも適する。また、本発明による放射源によって、プレパルスとメインパルスの各々の合焦位置を別個の測定し、制御することができる。さらに、本発明による放射源によって、アライメント検出器に対する燃料液滴の位置、及びアライメント検出器に対する修正された燃料分布の位置を別個に測定し、制御することができる。さらに、本発明による放射源によって、プレパルスと燃料液滴との相対的アライメント、及び修正されたメインパルスと修正された燃料分布との相対的アライメントを別個に測定し、制御することができる。本発明の幾つかの実施形態による放射源では、プレパルスとメインパルスの各々の合焦位置が異なる位置にあるようにこれらを制御することができる。
[00221] プレパルスとメインパルスの各々が異なる位置にあるようにこれらを制御でき、及び/又はアライメント検出器に対する燃料液滴の位置、及びアライメント検出器に対する修正された燃料分布の位置を別個に制御できる本発明の実施形態では、プレパルス/燃料液滴の特性、及びメインパルス/修正された燃料分布の特性を測定するために同じアライメント検出器を使用してもよい。これを達成し得る方法の2つの例は下記の通りである。第1に、プレパルスとメインパルスを異なる時間に生成してもよい(メインパルスはプレパルスの後に生成される)。それ故、コントローラが第1の組のセンサ出力を受け、プレパルスに関連する第1の組の制御信号を提供し、次に後の時点でコントローラが第2の組のセンサ出力を受け、メインパルスに関連する第2の組の制御信号を提供するようにコントローラを構成することができる。代替的に又は追加的に、プレパルス及びメインパルスは、異なる周波数/波長を有する放射量でよい。それ故、この場合は、コントローラは、プレパルスの周波数/波長に対応する第1の周波数/波長を有する測定された放射に関する第1の組の制御信号をセンサ配置から受信し、且つメインパルスの周波数/波長に対応する第2の周波数/波長を有する測定された放射に関する第2の組の信号をセンサ配置から受信するように構成されてもよい。これにより、コントローラは、プレパルスに関する第1の組の信号をセンサ配置から受信し、メインパルスに関する第2の組の信号をセンサ配置から受信する。次にコントローラは、上述のように、プレパルス/燃料液滴のアライメント/位置決めと、メインパルス/修正された燃料分布を別個に制御することができる。
[00222] プレパルス及びメインパルスは異なる周波数/波長を有する放射量でよいため、アライメント検出器は、異なる周波数/波長を有する放射を検出するのに適したそれぞれのセンサを備えてもよい。すなわち、アライメント検出器は、プレパルスの周波数/波長を有する放射を検出するのに適したセンサと、メインパルスの周波数/波長を有する放射を検出するのに適した別個のセンサとを備えてもよい。あるいは、アライメント検出器は、プレパルスの周波数/波長と、メインパルスの周波数/波長の両方を有する放射を検出できるセンサを備えてもよい。
[00223] 上述のように、第2のセンサ配置134によって検出される(戻りビームとして知られる)第4の分量の放射の特性は、燃料液滴の位置を示す。プレパルスによって燃料液滴の燃料分布が修正される実施形態では、燃料分布は、メインパルスと修正された燃料分布との相互作用によって不十分な、又は使用不能な第4の分量の放射が生成されるような燃料分布でよい。このような実施形態では、メインパルスと修正された燃料分布との相対的アライメントは、プレパルスとメインパルスの両方について第1のセンサ配置122及び第2のセンサ配置によって行われる第3の分量の放射の特性の測定の比較によって判定されてもよい。別の実施形態では、燃料液滴の燃料分布の修正は、メインパルスと修正された燃料分布との相対的アライメントが、第2のセンサ配置134によって行われるメインパルスの第4の分量の放射(すなわち、戻りビーム)の測定によって判定されてもよいように、不十分な、又は使用不能な第4の分量の放射が生成されるような燃料分布ではない。
[00224] 上述のように、本発明による放射源は、リフレクタアクチュエータを制御することによって合焦位置を制御する能力を有する。同様に、燃料液滴の軌道を変化させることによって燃料液滴位置を制御することができる。これは、燃料供給源、したがってノズルに機械的に連結されたアクチュエータを制御することによって達成される。最後に、タイミングコントローラは、第1の分量の放射(放射ビーム)が合焦位置に達するタイミングを判定するように制御できる。合焦位置、燃料液滴の位置、及び第1の分量の放射(放射ビーム)が合焦位置に達するタイミングを制御することによって、合焦位置と燃料液滴との相対的アライメントを制御することが可能である。
[00225] 上記実施形態では、ビーム分割装置は、実質的に視準された第1の分量の放射ビームの一部内に位置している。第1又は第2のセンサ配置のいずれかに入射するようにビーム分割装置によって誘導される放射は、光学的フーリエ変換を行い、したがって視準されたビーム内の空間周波数分布(例えば、ビームが伝搬する方向)を強度分布(例えば、合焦したビームスポットが関連するセンサ配置に入射する位置)へと変換する変換光学素子(この場合、収束レンズ)を通過する。任意の適切な光学素子(又は光学素子の組み合わせ)は、実質的に視準されたビームの空間周波数分布を強度分布に変換するために使用される変換光学素子を構成してもよいことを理解されたい。さらに、ビーム分割装置は、第1の分量の放射の経路内の任意の適切な位置に配置されてもよいことを理解されたい。例えば、ビーム分割装置は上記実施形態での位置の上流又は下流に位置してもよい。ビーム分割装置は、実質的に視準されない第1の分量の放射ビームの一部内(例えば、収束する第1の分量の放射ビームの一部内)に位置してもよい。この場合、変換光学素子に加えて他の光学系が必要であることがある。
[00226] 本発明の幾つかの実施形態では、プラズマ形成位置に対する直接的な照準線(すなわち、リフレクタなどがない場合の照準線)を有する位置には位置しないようにビームスプリッタ装置を配置することが有利であることを理解されたい。これによって、プラズマ形成位置で生成される放射及び/又はデブリがビームスプリッタ装置に入射する可能性が低減される。ビームスプリッタ装置に入射する放射放出プラズマによって生成されるデブリ及び/又は放射は、例えばビームスプリッタ装置をデブリで汚染させる(したがって、ビーム分割装置を透過できる放射量を低減させる)ことによって、又はビームスプリッタ装置及び/又はセンサ配置を劣化させることによってアライメント検出器の動作性能を低下させることがある。
[00227] 図3に示した本発明のある実施形態による放射源は、ビーム分割装置によって第1の分量の放射から分割される第3の分量の放射の特性を測定する。図5に示した本発明のある実施形態による放射源は、アライメント放射源によって生成される第3の分量の放射の特性を測定する。両方の場合とも、第3の分量の放射の測定された特性は、第1の分量の放射の合焦位置を示す。本発明による放射源の幾つかの実施形態では、アライメント検出器は、図3に示す実施形態と図5に示す実施形態の両方の特徴を組み合わせてもよい。例えば、アライメント検出器は、ビーム分割装置によって第1の分量の放射から分割された第3の分量の放射の特性の測定と、アライメント放射源によって生成された別個の又は代替の第3の分量の放射の特性の測定の両方が可能であってもよい。
[00228] 第2の可動リフレクタ素子250(放射誘導デバイスの一部を形成する)を組み込んだ本発明の幾つかの実施形態では、リフレクタ素子114は固定式(すなわち、非可動式)であってもよい。
[00229] 図7は、図6に示した放射源の修正部分の概略図を示す。この図は、二次放射源(この場合、レーザLA)から合焦位置116への放射ビーム205の経路を示している。放射ビームの経路の概略図は、リフレクタ素子250、110、112及び114に入射する際の放射ビーム205の方向の変化を示していない。この場合は、反射素子112が放射ビーム205を合焦位置116で収束させることが分かる。この実施形態では、放射ビーム205の経路、したがって放射ビーム205の合焦位置116を変化させ、したがって制御することができるように、反射素子250及び114が移動可能である。上述のように、放射源の一部を形成する反射素子の数、配置、及び性質は別の実施形態では異なっていてもよい。放射ビーム205を所望の合焦位置116に集合的に誘導し、合焦させるために、任意の適切な数及び構成の反射素子(又は第1の分量の放射の方向を変えることができる別の適切な等価の光学素子)を使用してもよい。
[00230] 図7はまた、アライメント放射源400と第1のセンサ配置122との間を進行する際の第3の分量の放射404の経路も示している。上述のように、第3の分量の放射404の経路は放射ビーム205の経路と平行であることが分かる。図7に示す配置は、図7の第1のセンサ配置122が図7の反射素子110と112との間に(第3の分量の放射の経路に対して)位置しているのに対して、図6では、第1のセンサ配置122が反射素子250と110との間に(第3の分量の放射の経路に対して)位置している点で図6に示した配置とは異なっている。それ故、図7では、アライメント放射源400によって生成される第3の分量の放射404は、第3の分量の放射404も反射素子110及び250によって反射されるように、第1の分量の放射(放射ビーム205)に隣接して伝搬する。別の実施形態では、第1のセンサ配置は、図6に示すように任意の適切な位置、例えば反射素子250と110との間に(第3の分量の放射に経路に対して)位置してもよいことを理解されたい。
[00231] 幾つかの実施形態では、図7に示す配置には幾つかの欠点がある。
[00232] 例えば、第3の分量の放射404が放射ビーム205に隣接して進行し、反射素子250及び110に入射することから、第3の分量の放射404を放射ビーム205に隣接して偏向するために反射素子250、110上に追加スペース(又は底面積)が必要であるため、反射素子205及び110は、放射ビーム205を自然に反射/誘導するために必要な大きさよりも大きくする必要がある。反射素子250、110のサイズを大きくすると、放射源を生成するコストが高くなり、及び/又は放射源内により多くのスペースが必要になる。放射源内のスペースをより大きくする必要があることは、スペースが制限される放射源の実施形態では不利である。
[00233] 幾つかの実施形態における別の欠点は以下の通りである。第3の分量の放射と第1の分量の放射とのスペースが最小限になるように第3の分量の放射404を誘導することが望ましい。これは、必要な反射素子のサイズを縮小し、また第3の分量の放射404の進行経路が放射ビーム205の進行経路とできるだけ同様になることを確実にするために行われる。第3の分量の放射404の進行経路が放射ビーム205の進行経路とできるだけ同様になることを確実にすることによって、第3の分量の放射404を用いて放射ビーム205の合焦位置を判定する精度が高まることがある。また、放射ビーム205が第1のセンサ配置122に入射しないようにし、それによって第1のセンサ配置122により第3の分量の放射404の特性の測定が干渉されないように、第1のセンサ配置122を放射ビーム205から遠ざけることも望ましい。第3の分量の放射と第1の分量の放射とのスペースが最小限になるように第3の分量の放射404を誘導することが望ましく、また第1のセンサ配置122を放射ビーム205から遠ざけることが望ましいため、第1のセンサ配置122が利用できるスペースはそれほど大きくはない。幾つかの実施形態では、このことによって、第1のセンサ配置122を構築し、第1のセンサ配置122を適正位置に配置することが極めて困難になる。
[00234] 図8を参照して、図7の実施形態の他のあり得る欠点を説明する。図7では、二次放射源LAによって生成される放射ビーム205は実質的に平行な放射ビームである。しかしながら、図8に示すように、幾つかの実施形態では放射ビーム205は発散していることがある。この発散は反射素子250、110の形状に起因することがある。例えば、反射素子250、110は、略部分球形状の反射面を有する構成であることがある。反射素子250、110が部分球形の反射面を示す可能性のある1つの原因は、放射ビーム205による反射素子250、110の加熱による反射素子250、100の熱変形によるものである。
[00235] 図8から、放射ビーム205の発散は、放射ビーム205が反射素子112によって収束する際に、放射ビーム205の合焦位置116を反射素子112から離れて光軸405と平行な方向に移動させることが分かる。光軸405と垂直な合焦位置116のロケーションは実質的に不変である。しかしながら、反射素子250、110によって引き起こされる発散によって第3の分量の放射404も、第1のセンサ配置122に入射しない発散経路を辿ることが分かる。
[00236] 言い換えると、反射素子250、110によって引き起こされる放射ビーム205の発散によって、第3の分量の放射404の経路も発散方向(すなわち、第1の分量の放射205の光軸405から離れる方向)に移動される。第3の分量の放射404の経路の発散方向へのこの移動によって、第3の分量の放射404が第1のセンサ配置122に入射する位置(したがって、第1のセンサ配置によって測定される位置)は移動される。図8に示す場合では、この移動は上方への移動となる。
[00237] 第1のセンサ配置に入射し、第1のセンサ配置によって測定される第3の分量の放射404の位置は反射素子250、110の発散によって移動するが、放射ビーム205が反射素子112によって収束する場合は、放射ビーム205の合焦位置116は不変のまま光軸405に対して垂直である。このことは、第1のセンサ配置122が第3の分量の放射404の入射位置(すなわち、第3の分量の放射がセンサ配置に入射する位置)の変化(合焦位置116の光軸405に対して垂直な位置の変化を示す)を測定するために問題であるが、実際には合焦位置116は光軸405に対して垂直に移動していない。それ故、反射素子250、110の球形の変化により、光軸405に対して垂直な合焦位置116の移動が第1のセンサ配置122によって誤測定され、したがって第1のセンサ配置122によって測定される合焦位置116が不正確になる。
[00238] 図9及び図10は、上記の問題点の少なくとも1つを防止するか、又は軽減する配置を示している。この配置では、アライメント放射源400は、第3の分量の放射404が放射ビーム205と交差する(又はこれを横断する)方向に進行するように構成される。
[00239] 以下に説明するように、第3の分量の放射404は放射ビーム205に隣接して進行するのではなくこれと交差するため、この配置には幾つかの有利な特性を有することがある。
[00240] 第3の分量の放射404は、放射ビーム205の経路内にある位置で反射素子250及び110に入射する。すなわち、第3の分量の放射404は、少なくとも1つの放射誘導素子(この場合、2つの反射素子250、110)に入射する第3の分量の放射404の少なくとも一部が、少なくとも1つの放射誘導素子に入射する第1の分量の放射の少なくとも一部(すなわち、放射ビーム205)と重なるように、少なくとも1つの放射誘導素子に入射する。これは幾つかの理由から有利である。
[00241] 第1に、第3の分量の放射404及び放射ビーム205が(反射素子250、150が互いに隣接するのではなく)反射素子250上で重なるため、反射素子250、110のサイズを(図7の実施形態に示したものと比較して)縮小することができる。これは、反射素子250、110は放射ビーム205を反射/誘導するのに十分なサイズを有する必要があるだけで、第3の分量の放射404の経路を収容するにはそれ以上大きくする必要がないからである。
[00242] 第2に、第3の分量の放射404と放射ビーム205とが反射素子250,110上で重なるため、第3の分量の放射404を反射/誘導する反射素子250、110の部分は、放射ビーム205の少なくとも一部を反射/誘導する反射素子250、110の部分と同一である。それによって、放射ビーム205の合焦位置116の測定がより正確になる。これは、放射ビーム205が入射する部分を有する各々の反射素子250、110の部分によって第3の分量の放射404の経路が影響されるからである。これは、放射ビーム205がそこに入射せず、したがって放射ビーム205の経路に直接影響しない各々の反射素子250、110の部分によって第3の分量の放射404の経路が影響される図7に示す実施形態とは対照的である。このことは、放射ビーム205が入射する反射素子250、110の部分が、放射ビーム205が入射しない反射素子250、110の部分とは異なる特性を有する場合には特に有利である。例えば、場合によっては、放射ビーム205が入射する反射素子250、110の部分が放射の一部を吸収して、そのため放射ビームが反射素子のそれらの部分を加熱することがある。これによって、放射ビーム205が入射する反射素子の部分で反射素子250、110に熱誘起変形が生じることがある。このような熱誘起変形は反射素子の略球形状の変形である。
[00243] 図10は、放射ビーム205が反射素子250、110によって発散される場合の図9の配置を示している。上述のように、幾つかの実施形態ではこの発散は、反射素子250、110に入射する放射ビーム205に起因する熱作用による反射素子250、110の略球形状の変形によるものである。
[00244] 破線404cは、反射素子250、110が変形せず、そのため放射ビーム205が平行ビームに留まっている場合の第3の分量の放射の経路を示している。実線404は、反射素子250、110が変形して、そのため放射ビーム205が発散する場合の第3の分量の放射の経路を示している。
[00245] 第1の反射素子250で、変形した反射素子250の性質によって、第3の分量の放射404は、経路404c(すなわち、反射素子に変形がなく、したがって放射ビーム205の分散がない経路)から図の向きに対してほぼ上向きの方向に偏向される。第3の分量の放射が上方に偏向される理由は、第3の分量の放射404が、(図の向きに対して)放射ビーム205の光軸405の上方の位置にある反射素子250に入射するからである。
[00246] 第3の分量の放射404が反射素子110に入射すると、第3の分量の放射404は、反射素子110が変形しない場合の第3の分量の放射の方向404cに対して下方(図の向きに関して)の方向に反射される。第3の分量の放射が下方に偏向する理由は、第3の分量の放射404が、放射ビーム205の光軸405の下方(図の向きに対して)の位置にある反射素子110に入射するからである。
[00247] 変形した各々の反射素子250、110によってほぼ反対方向に(すなわち、反射素子250では上方に、反射素子110では下方に)反射される第3の分量の放射404の組み合わせにより、反射素子250、110が変形しない場合に第3の分量の放射が辿る経路からの変形した反射素子250、110によって反射される第3の分量の放射の偏向は低減することが分かる(反射素子250、110が変形しない場合の第3の分量の放射の経路と比較して)。このことは、図10に示す反射素子の変形による第3の分量の放射の偏向量を、図8に示す偏向量と比較することによって明確にわかる。
[00248] 図9及び図10に示す本発明の実施形態は、(反射素子250、110の変形による)第1のセンサ配置122によって検出される第3の分量の放射404の位置の移動を全面的になくすのではなく、第3の分量の放射の測定された位置での反射素子250、110の変形作用を最小限にするものであることを理解されたい。それ故、図7及び図8に示す実施形態によって提供されるものと比較して、図9及び図10に示す実施形態は、第1の分量の放射の経路を画定する反射素子が変形を受ける場合の第1の分量の放射205の合焦位置116をより正確に判定することができる。
[00249] 図9及び図10に示す実施形態はまた、第3の分量の放射が放射ビーム205を横断する(又は言い換えると、第3の分量の放射404が放射ビーム205と平行でない)ことにより、第1のセンサ配置122は放射ビーム205のビーム経路からある程度の間隔で離隔されてもよいため、ある特定の用途では有利である。このことは、第1のセンサ配置122のサイジングと位置決めの制約が少なくなることを意味する。それ故、この配置では、第1のセンサ配置122を図7及び図8に示したものと比較してより容易に製造及び/又は位置決めできる。
[00250] 図11は、図9及び図10に示す配置の修正形態を示している。図11に示す配置では、第3の分量の放射は反射素子250、110によって反射された後に放射誘導素子420に入射し、この放射誘導素子420が第1のセンサ配置122に入射するように第3の分量の放射404の方向を変化させ、誘導する。第3の分量の放射404が第1のセンサ配置122に入射する前にその経路を画定するような任意の適切な数とタイプの放射誘導素子を使用してもよい。この場合、放射誘導素子420は屈折くさびである。別の実施形態では、第3の分量の放射404の方向が放射誘導素子420によって変化すると、第3の分量の放射404は第1のセンサ配置122に入射する前に、(これも第1の分量の放射205の経路を誘導する)他の反射素子に入射してもよいことを理解されたい。
[00251] 反射素子420を使用することによって、第3の分量の放射404が取る所望の経路の自由度を高めることができ、それ故、第1のセンサ配置122の位置決めの自由度を高めることができる。
[00252] 図12及び図13は、第1及び第2のアライメント放射源400a、400bを含む第1の分量の放射の合焦位置のロケーションを測定するための他の配置を示している。第1のアライメント放射源400aは、第1のセンサ配置の第1のセンサ122aに入射する第3の分量の放射404aを放出する。第2のアライメント放射源400bは、第1のセンサ配置の第2のセンサ122bに入射するさらなる分量の放射404bを生成する。図12及び図13に示す実施形態の残りの特徴はこれまでの図に示した特徴と等価であり、これらの特徴には適宜対応する番号付けがなされている。
[00253] 第1のセンサ配置は、第3の分量の放射の特性を測定するように構成された第1のセンサ122aと、さらなる分量の放射404bの特性を測定するように構成された第2のセンサ配置122bとを備える。第3の分量及びさらなる分量の放射404a、404bは第1の分量の放射205の合焦位置116を集合的に示す。
[00254] 図12及び図13に示す実施形態では、第1の分量の放射(放射ビーム205)は、光軸405に沿って伝搬する。第1のセンサ122a及び第2のセンサ122bは、光軸405に沿って約180°だけ互いに角度をなして離隔されている。別の実施形態では、第1のセンサと第2のセンサとは任意の適切な角度間隔を有してもよいことを理解されたい。
[00255] 図12は、反射素子250、110が変形せず、そのため放射ビーム205が実質的に平行である場合を示している。図13は、反射素子250、110が変形し、そのため放射ビーム205が反射素子250、110によって発散される場合を示している。
[00256] 図12及び図13から、放射ビーム205が発散する場合(図13)は、第3の分量とさらなる分量の放射404a、404bが第1及び第2のセンサ122a、122bに入射する位置は、放射ビーム205が平行である場合と比較して光軸405からより大きい距離にあることが分かる。上述のように、放射ビーム205の発散は、必ずしも第1の分量の放射205の合焦位置116の(光軸に対して垂直な)運動を生じない。このことは、図13の放射ビーム205の合焦位置116が図12の合焦位置と比較して光軸に対して平行な方向に(すなわち、図の向きに対して右方向に)移動していることによって示されている。図13の放射ビーム205の合焦位置116は、図12の合焦位置と比較して光軸に対して垂直な方向に(すなわち、図の向きに対して上又は下、又は図の平面の内又は外に)移動していない。
[00257] 第3の分量及びさらなる分量の放射404a、404bの特性(この場合、入射位置)を検出するために使用される第1及び第2のセンサ122a及び122bを使用することは、第1の分量の放射205の発散を測定及び/又は補償できることを意味する。所望に応じて、これは放射ビーム205の合焦位置116の判定と同時に行うことができるが、幾つかの実施形態では、放射ビーム205の合焦位置116を判定せずに第1の分量の放射205の発散を測定及び/又は補償することができる。第1の分量の放射205の発散を以下の通り測定できる。
[00258] 第1のセンサ122aは、第3の分量の放射が入射する位置を測定する。同様に、第2のセンサ配置122bは、さらなる分量の放射404bが入射する位置を測定する。したがって、第1のセンサ配置(第1のセンサ122aと第2のセンサ122bとを備える)は、第3の分量の放射が第1のセンサに入射する位置と、さらなる分量の放射が第2のセンサに入射する位置との距離を測定できる。この距離は、第1の分量の放射205の発散を示す。上述のように、第1の分量の放射205の発散は、反射素子250、110の変形に起因することがある。発散のこの測定は、放射源のコントローラによって行われてもよい。放射源のコントローラは次に、第1の分量の放射205の所望の発散を達成するために、放射源の制御される少なくとも1つの光学素子に制御信号を提供して光学素子を制御する。
[00259] 代替形態の配置では、放射源のコントローラは次に、コントローラによる発散の測定に基づいて、第1の分量の放射が合焦反射素子112とプラズマ形成位置212との間を進行する距離を制御するために、放射源の制御される少なくとも1つの光学素子に制御信号を提供して光学素子を制御する。図4〜図6に示した放射源では、これは可動反射素子114の位置/向きを制御することによって行われてもよい。別の実施形態では、第1の分量の放射が合焦反射素子112とプラズマ形成位置212との間を進行する距離を制御するために、コントローラによって任意の適切な光学素子が制御されてもよいことを理解されたい。他の代替実施形態では、コントローラに提供される発散の測定値に基づいて、放射源のコントローラは次に、燃料液滴の軌道を制御して第1の分量の放射の合焦位置(プラズマ形成位置212とも呼ばれる)まで進行するようにノズル128の位置/向きを制御する制御信号を提供してもよい。
[00260] 第1の分量の放射205の合焦位置116を判定するために図12及び図13に示す配置が使用される場合は、第1の分量の放射205の合焦位置116を表示するために、第1のセンサ122aによって測定される位置と、第2のセンサ配置122bによって測定される位置とが平均化されてもよい。例えば、放射ビーム205が分散する場合は、第1のセンサ122aによって測定される位置は上方(図の向きに対して)に移動し、第2のセンサ122bによって測定される位置は下方(図の向きに対して)に移動する。第1のセンサ122aによって行われる測定と第2のセンサ122bによって行われる測定とが垂直方向(図の向きに対して)で平均化されると、第3の分量の放射及びさらなる分量の放射の経路の発散により、第1のセンサ122aによって測定される位置は、第2のセンサ122bによって測定される位置が下方に移動する量と実質的に同じ量だけ上方に移動するため、測定された2つの位置の量は実質的に一定に留まる。したがって、反射素子の変形による第3の分量の放射、及びさらなる分量の放射の経路の発散によって、第1のセンサ配置の測定には第1の分量の放射の合焦位置のロケーションの変化は生じない。
[00261] これは、議論を進めるために、第1の分量の放射205の方向が上方(図の向きに対して)に移動する場合とは対照的である。この場合、第1のセンサ122aと第2のセンサ122bとによって測定される第3の分量の放射及びさらなる分量の放射の位置は、上方(図の向きに対して)に移動する。それ故、垂直方向(図の向きに対して)に平均化される第1のセンサ配置(第1のセンサと第2のセンサとを備える)の出力は上方に移動し、第1の分量の放射205の合焦位置のロケーションが上方に移動したことを適正に示す。
[00262] 図14及び図15は、第1の分量の放射(放射ビーム205)の合焦位置116を測定する代替形態の配置を示している。この配置は、図12及び図13に示した配置の特徴を、図9及び図10に示した配置と組み合わせている。図12及び図13に示した特徴と等価の図14及び図15の特徴には同じ番号が付されている。
[00263] この配置は、第1及び第2のアライメント放射源400a、400bを備える。第1のアライメント放射源400aは第3の分量の放射404aを放出し、第2のアライメント放射源400bはさらなる分量の放射404bを放出する。この配置は、第3の分量の放射404aとさらなる分量の放射404bの各々が、第1の分量の放射205が平行に進むのとは逆に、第1の分量の放射205と交差するように進行する点で、図12及び図13に示す配置とは異なっている(図9及び図10に示す配置と同様である)。すなわち、第3の分量の放射404aとさらなる分量の放射404bの各々は、第1の分量の放射205と平行ではない。
[00264] アライメント放射源400a、400b、第3の分量の放射404a、及びさらなる分量の放射404b、及び第1及び第2のセンサ122a、122bは、第1の分量の放射205の光軸405に対して対称である。別の実施形態では、その必要はない。
[00265] 第3の分量の放射404aとさらなる分量の放射404bの各々は、光軸405に対して角度をなすように、また光軸405を横断するようにそれぞれのアライメント放射源とそれぞれのセンサとの間を進行する。図10を参照して上述したように、第3の分量の放射400aとさらなる分量の放射400bの各々が第1の分量の放射205を横断するような経路は、例えば反射素子250、110の変形による発散作用を低減するのに役立つ。図15内の破線404c及び404dは、(図14に示すように)反射素子の変形によるビーム放射205の発散がない場合に第3の分量の放射及び別の分量の放射をそれぞれ示している。
[00266] 図14及び図15の配置では、第3の分量の放射404a及びさらなる分量の放射404bは、少なくとも1つの放射誘導素子(反射素子250、110)に入射する第3の分量の放射404aの少なくとも一部、及びさらなる分量の放射404bの少なくとも一部が、少なくとも1つの放射誘導素子(反射素子250、110)に入射する第1の分量の放射205の少なくとも一部と重なるように、放射誘導素子(反射素子250、110)に入射する。
[00267] 図16は、第1の分量の放射(放射ビーム205)の合焦位置116のロケーションを判定するのに適する別の配置を示している。この実施形態では、アライメント放射源400aは、アライメント放射源400によって生成される第3の分量の放射404aとさらなる分量の放射404bとが反射素子250、110によって反射される前に二次放射源LAを通過して、それぞれの第1及び第2のセンサ122a、122bに入射するような位置に配置される。
[00268] 具体的には、二次放射源LAは、第1の分量の放射(放射ビーム205)を生成するように二次放射源内の放射を誘導及び/又は増幅するための様々な光学コンポーネントを含んでもよい。例えば、二次放射源LAは、放射が通過し、増幅されるレーザ媒質を含む増幅管を含んでもよい。増幅管はまた、増幅管を通過する放射が屈曲経路を辿り、それによって増幅管と増幅管内のレーザ媒質との相互作用の量が増すように、幾つかのリフレクタを含んでもよい。
[00269] 1つの配置では、アライメント放射源400は、第3の分量の放射404a及びさらなる分量の放射404bが、第1のセンサ配置に入射する前に二次放射源LA内の増幅管及び/又はその他の適切な光学コンポーネントを通過するように位置決めされてもよい。
[00270] 第3の分量の放射404a、及びさらなる分量の放射404bが増幅管及び/又は二次放射源LA内のその他の適切な光学コンポーネントを通過するように誘導することによって、第3の分量の放射404a、及びさらなる分量の放射404bの経路は、増幅管及び/又は二次放射源LA内のその他の光学コンポーネントとの相対的アライメントによって影響される。それ故、第3の分量の放射404a、及びさらなる分量の放射404bの特性(例えば入射位置)の測定によって、増幅管及び/又は二次放射源LA内のその他の光学コンポーネントとの相対的アライメントが第1の分量の放射の合焦位置のロケーションに及ぼす作用が示されてもよい。その結果、第1の分量の放射の合焦位置の所望のロケーションを達成するため、この情報を用いて増幅管及び/又はその他の光学コンポーネントの相対的アライメントを補正してもよい。さらに、幾つかの実施形態では、第3の分量の放射の測定された特性に基づいて、放射源の性能に悪影響を及ぼす二次放射源の少なくとも1つの特性を補償、又は軽減するために反射素子(例えば反射素子250、114)の位置、向き及び/又はその他の適切な特性を制御するように放射源のコントローラを構成してもよい。例えば、コントローラは、増幅管と二次放射源内のその他の光学コンポーネントとのミスアライメントを補償するか、又は軽減するように反射素子250、114の少なくとも1つを移動してもよい。
[00271] 図16に示す実施形態では、アライメント放射源400は第3の分量の放射404aとさらなる分量の放射404bの両方を生成する。別の実施形態では、第3の分量の放射とさらなる分量の放射とを生成するために別個のアライメント放射源を使用してもよい。他の実施形態では、アライメント放射源400は唯一のアライメント放射源でよく、二次放射源を通過する単一のアライメント放射分量(例えば第3の分量の放射)だけがあるようにこのアライメント放射源が第3の分量の放射だけを生成してもよい。
[00272] 第1の分量の放射205の合焦位置のロケーションを判定する上述のすべての配置に様々な変更を加えてもよい。例えば、2つ以上のアライメント放射源がある任意の配置で、各々の分量のアライメント放射を生成するために別個のアライメント放射源を使用する代わりに、別の配置では、複数の分量の放射(例えば第3の分量及びさらなる分量の放射)を生成するために単一のアライメント放射源を使用してもよい。例えば、アライメント放射源によって生成された単一の放射ビームを複数のビーム(放射分量)に分割するためにビームスプリッタを使用してもよい。
[00273] さらに、放射量の特性(この場合、入射位置)を検出するために複数のセンサを備える第1のセンサ配置を有する上述の任意の配置で、別の配置では、複数の分量の放射(例えば第3の分量及びさらなる分量の放射)が同じセンサに入射するようにこれらが誘導されてもよい。例えば、複数の分量(例えば、第3の分量及びさらなる分量)の放射が実質的に同じ位置でセンサに入射するように、これらが光学コンポーネントによって誘導されてもよい。この場合は、複数の分量(例えば第3の分量及びさらなる分量)の放射が同時にセンサに入射してもよく、又は複数の分量の放射が時間多重化方式でセンサに入射してもよい。このような実施形態では、アライメント放射源は時間変調されてもよい。
[00274] 別の配置では、複数のアライメント放射量が実質的に別の位置で単一のセンサに入射してもよい。例えば、略環状に単一のセンサが使用されてもよい幾つかの配置では、第1の分量の放射205が環の中心を通過するように、且つ複数のアライメント放射量(例えば第3の分量及びさらなる分量の放射)が環の周囲で互いに離隔した位置でセンサに入射するような位置にセンサが配置されてもよい。
[00275] 図12〜図16に示す配置に関して、合焦位置のロケーションを判定するために第1のセンサの出力と第2のセンサの出力とを平均化する例を記載した。合焦位置のロケーションを判定するために、第1のセンサの出力と第2のセンサの出力との任意の適切な平均化を用いてもよいことを理解されたい。実際に、第1のセンサの出力と第2のセンサの出力との任意の適切な集合的使用によって、第1の分量の放射の合焦位置のロケーションを判定してもよい。
[00276] これまでに記載される第1の分量の放射の合焦位置のロケーションを判定するための記載した配置は、単一のアライメント放射ビーム(例えば第3の分量の放射)、又は2つのアライメント放射ビーム(例えば第3の分量の放射とさらなる分量の放射)のいずれかを有しているが、別の配置では、任意の適切な数のアライメント放射ビーム(したがって、アライメント放射源及びセンサ)を使用してもよい。
[00277] 第1の分量の放射の合焦位置のロケーションを判定するための上記の配置には、幾つかの用途では、第1の分量の放射が二次放射源LAによって生成されない時点で動作し得るという利点がある。
[00278] 上記実施形態の幾つかでは、コントローラはそれに供給されるセンサ信号に基づいて、第1の分量の放射の合焦位置を制御するために少なくとも1つの光学素子を制御することを理解されたい。追加的に又は代替的に、コントローラはまた、第1の分量の放射が(焦点の向きとも呼ばれる)合焦位置に達するとその方向を、したがって第1の分量の放射が燃料に入射する方向を制御するために少なくとも1つの光学素子を制御することを理解されたい。幾つかの用途では、このことは特に重要である。例えば、第1の分量の放射がプレパルスである場合は、焦点の向きが修正された燃料分布の空間分布を、したがって生成された第2の分量の放射の角度分布を決定し得る。それ故、放射源は、第2の分量の放射の角度分布を制御するために焦点の向きを制御してもよい。
[00279] 上述のように、第1の分量の放射はプレパルス又はメインパルスのいずれか、又は両方であってよい。すなわち、プレパルスの焦点と燃料との相対的アライメント、及びメインパルスの焦点と修正された燃料分布との相対的アライメントが重要であり、別個に制御されてもよい。したがって、コントローラは二組のセンサ情報、すなわちプレパルスに関する第1の組の情報と、メインパルスに関する第2の組の情報とを受信する。したがってコントローラは、リフレクタアクチュエータを制御してプレパルスとメインパルスの合焦位置を変更してもよい。プレパルスとメインパルスの別個の制御を向上させるため、放射源SOは、プレパルスを誘導するために、メインパルスを誘導する作動リフレクタとは異なる作動リフレクタを備えるように構成されている。例えば、図17は、本発明の実施形態による放射源SOの一部を概略的に示している。図17は、二次放射源(この場合、レーザLA)から合焦位置116へのプレパルス205aとメインパルス205bのビーム経路を示している。
[00280] 図17に示す実施形態では、プレパルスは、プレパルス205aをリフレクタ素子114に誘導する役割を果たす誘導リフレクタ素子500、501に入射する。リフレクタ素子114は、プレパルス205aを合焦位置116に向けて誘導し、合焦させる役割を果たす。リフレクタ素子500、501のいずれか又は両方は、リフレクタ素子500、501の位置及び/又は向きを修正できるように、アクチュエータ(図17には図示せず)に接続されてもよい。メインパルス205bも、その軌道の最初の部分で、メインパルス205bの経路がプレパルス205aの経路と実質的に一致するようにリフレクタ素子500、501に入射する。しかしながら、メインパルス205bは、それに加えてリフレクタ素子502にも入射する。リフレクタ素子502は、メインパルス205bをプレパルス205aの経路から離れて他のリフレクタ素子503、504へと誘導するように構成されている。したがって、メインパルス205bの経路はその軌道の第2の部分で、プレパルス205aに経路と一致しない。リフレクタ素子502は例えば、メインパルス205bの波長に対応する波長を有する放射だけを反射する一方、プレパルス205aの波長に対応する波長を有する波長が反射素子502を通過できるように構成されてもよい。例えば、プレパルス205の波長が10.3μmで、メインパルスの波長が10.6μmである実施形態では、リフレクタ素子502は、波長が10.6μmである放射を反射する一方、波長が10.3μmの放射を実質的に又は完全に透過するように構成されてもよい。
[00281] リフレクタ素子504はメインパルス205bをリフレクタ素子505へと誘導するように構成され、リフレクタ素子505はメインパルス205bをリフレクタ素子114へと誘導するように構成されている。同様に、リフレクタ素子505は波長がメインパルス205bの波長に対応する放射だけを反射する一方、波長にプレパルス205aの波長に対応する放射がリフレクタ素子505を通過できるようなリフレクタでよい。リフレクタ素子114は、焦点とメインパルス205bとを合焦位置116へと誘導するように構成されている。リフレクタ素子503、504は、コントローラがリフレクタ素子503、504の位置及び/又は向きを修正できるようにアクチュエータ(図17には図示せず)に接続されてもよい。
[00282] メインパルス205bの経路をプレパルス205aの経路から分離することによって、プレパルス205aを誘導するために使用される作動アクチュエータ素子を使用せずにメインパルス205bを誘導することができる。したがって、図17の配置では有利に、リフレクタ素子500、501の位置及び/又は向きを迅速に周期的に構成する必要がなくなる。すなわち、(例えば燃料液滴がプレパルス205aとメインパルス205bの放出の間を進行する距離があるため)メインパルス205bとプレパルス205aの両方の合焦位置を調整する必要がある場合に、コントローラは、プレパルス205aをある時点で、又はメインパルス205bをその直後に両方とも誘導するためにリフレクタ素子500、及び/又は501の位置及び/又は向きを調整する必要がない。まさに、プレパルスとメインパルスとの間に概して短い時間的ずれがある場合は、プレパルス205aとメインパルス205bの両方を誘導する単一のミラーを作動させるには、アクチュエータは極めて迅速な調整を行うことが可能である必要がある。しかしながら、図17に示す実施形態では、コントローラは、リフレクタ素子500及び/又は501の位置及び/又は向きを調整してプレパルス205aを誘導し、リフレクタ素子503及び/又は504の位置及び/又は向きを調整してメインパルス205bを誘導することができる。したがって、図17の実施形態によってユーザーはより安価で複雑さが少ないアクチュエータを使用することができる。
[00283] 図17の実施形態を特定の構成のリフレクタ素子を参照して記載したが、プレパルス205a及びメインパルス205bを別個に制御するために別の任意の構成のリフレクタ素子を備えてもよいことを理解されたい。さらに、本発明の別の実施形態では、第1の分量の放射(プレパルスとメインパルスの両方)を合焦位置へと誘導し、合焦させるために任意の適切な誘導及び合焦素子(1つの又は複数)(すなわち、リフレクタ素子以外の素子)を使用してもよい。
[00284] さらに、図17の実施形態はレーザLAの外側に放射源SO内のリフレクタ素子を参照して記載されているが、本発明の代替実施形態では、レーザLA自体がプレパルス205aとメインパルス205bとを別個に調整するように構成されてもよい。例えば、レーザLAは、レーザLAを通る経路を選択的に変更するか、又はプレパルス205aとメインパルス205bの各々がレーザLAを通る経路を変更するために1つ以上の光学素子(リフレクタなど)を選択的に使用する手段を備えてもよい。このように、プレパルス205aとメインパルス205bの合焦位置を別個に選択してもよい。別の代替実施形態では、各々のレーザがそれぞれの合焦位置へと別個に誘導できる異なるレーザがプレパルスとメインパルスとを提供してもよい。
[00285] 上記の実施形態では、1つ以上のアクチュエータが1つ以上のリフレクタ素子に機械的に連結されている。アクチュエータは、1つ以上のリフレクタ素子の向き又は位置を変更して第1の分量の放射の合焦位置を制御するように制御される。具体的には、図3に記載した実施形態を参照すると、リフレクタアクチュエータ118、120はリフレクタ114に機械的に接続され、リフレクタアクチュエータ118、120の少なくとも1つの運動は、放射ビーム205の合焦位置116を変更するように、放射ビーム205の経路に対するリフレクタ114の向き及び/又は位置を変化させる。さらに、例えば図4を参照して記載した実施形態では、リフレクタアクチュエータ255は、リフレクタアクチュエータ255の運動が放射ビーム205に対する第2の可動リフレクタ素子の向き及び/又は位置を調整して、放射ビーム205の合焦位置116を変更するように、第2の可動リフレクタ250に機械的に接続されている。
[00286] 上述のように、アクチュエータの運動は、第1のセンサ配置122及び/又は第2のセンサ配置134(図3〜図6)などの1つ以上のセンサ素子によって出力される信号を受信するように構成された放射源コントローラによって制御されてもよい。コントローラは、制御信号をリフレクタアクチュエータに提供することによって相対的アライメントを制御するように構成されてもよい。しかしながら、予期せぬことに、これは放射源SOの運動自体が合焦位置と第1の分量の放射との相対的アライメントの破壊が生じることがあることが分かった。具体的には、放射源SOのアクチュエータの運動の結果、放射源SO内のその他のコンポーネントが意図しない不都合な運動が生じることがある。例えば、リフレクタの向き及び/又は位置を調整するためのアクチュエータ255の意図的な運動の結果、別のリフレクタ素子又はセンサ配置(センサ配置122、134など)などの別の光学素子(すなわち、第1の分量の放射と相互作用する素子)の意図しない運動が生じることがある。リフレクタなどの光学素子の意図しない運動の結果、燃料液滴と、(プレパルス又はメインパルスのいずれかでよい)第1の分量の放射とのミスアライメントが生じることがある。センサ素子などの光学素子の意図しない運動の結果、第1の分量の放射と、燃料液滴又は修正された燃料分布との相対的アライメントの精度損失が生じることがある。
[00287] 図3〜図6を再び参照すると、アクチュエータの動作によるにせよ、又はその他の原因によるにせよ、第1の分量の放射と燃料液滴(又は修正された燃料分布)とのミスアライメントは、第1及び/又は第2のセンサ配置122、134によって検出されてもよい。次に、検出されたミスアライメントに関するデータが放射源コントローラに提供され、これらのアクチュエータを調整するために放射源コントローラが放射源SOの1つ以上のアクチュエータに制御信号を送るようにされる。放射源SOがさらに移動する結果、引き続いて放射源SOの別の光学素子の他の意図しない運動を生じることがある。したがって、それ自体はアクチュエータの以前の調整に起因するミスアライメントを補正するためのアクチュエータの調整の結果、制御ループの不安定さに繋がる好ましくないフィードバック、及び燃料液滴と第1の分量の放射の合焦位置とのアライメントを正確に制御するための放射源コントローラの不安定さを生じることがあることを理解されたい。
[00288] リフレクタ素子250(又はその他の任意のリフレクタ素子)に別個の調整を行うことができる最大修周波数を帯域制限周波数と呼ぶことができる。上記の記載で、帯域制限周波数でリフレクタ素子250が調整される場合は、それ以上の修正は行うことができないことを理解されたい。
[00289] 本発明の幾つかの実施形態では、放射源SOの幾つかの光学素子は図18に示すように放射源SOの別の光学素子と機械的に分離される。図18に示す放射源の特徴と等価の放射源の特徴には同じ番号が付されている。
[00290] 図18に示す本発明の実施形態では(リフレクタ素子110だけが示されている)光学素子は、光学系プラットフォームOP上の第1のチャンバ410に別個に装着される。図3〜図6の実施形態に示す実施形態と同様に、リフレクタ素子114は第1のチャンバ410内に装着される。リフレクタ素子110はリフレクタアクチュエータ420に機械的に接続され、放射源コントローラ(図示せず)は、燃料液滴と、第1の分量の放射の合焦位置との相対的アライメントを制御するためにリフレクタ110の位置及び/又は向きを調整するように制御信号をリフレクタアクチュエータ420に提供するように構成される。図18からわかるように、光学系プラットフォームOPは、ペデスタル421を介する以外では第1のチャンバ410に機械的に接続されない。リフレクタ素子110を第1のチャンバ410から分離して取り付けることによって、リフレクタ素子110、114の一方の位置及び/又は向きの調整が他方のリフレクタ素子110、114に及ぼす影響は低減される。
[00291] 図18には単一の光学素子(リフレクタ420)だけが示されているが、光学系プラットフォームOPには、複数の光学素子用の取付具を備えてもよい。図19は、光学系プラットフォームOP上に装着されてもよいコンポーネントを概略的に示している。図19に示す実施形態では、光学系プラットフォームOPと第1のチャンバ410とはペデスタル421上に装着されている。ペデスタル421は、放射源SOが格納されている建屋の床に(直接、又は間接的に)装着されてもよい。幾つかの実施形態では、光学系プラットフォームOPは及び第1のチャンバ410は、放射源SOが格納されている建屋の床に直接装着されてもよい。
[00292] 光学系プラットフォームOPは、緩衝素子422によってペデスタル421上に装着され、第1のチャンバ410は緩衝素子423によってペデスタル421上に装着される。緩衝素子422、423は、ばね質量緩衝システムなdpの任意の適切な緩衝素子でよい。光学系プラットフォームOPは、可撓部材424によって示されるように全体として堅牢でない。リフレクタ素子250、アクチュエータ255、リフレクタ素子110、第2の可動リフレクタ素子134、及びビーム分割装置(図19には図示せず)は、各々が光学系プラットフォームOP上に装着される。この場合も、図19に示した以外の他の光学素子を光学系プラットフォームOPに取り付けてもよいことを理解されたい。
[00293] リフレクタ素子250の位置及び/又は向きを調整又は補正するためにアクチュエータ255に加えられる力によって、光学系プラットフォームOPは、リフレクタ素子250の位置及び/又は向きの調整が行われる周波数によって決定される周波数で振動させる。光学系プラットフォームOPの振動は第1のチャンバ410内に装着されたコンポーネントから機械的に分離されるが、反射素子250の振動は、光学系プラットフォームOPの上に装着された別のコンポーネントの振動と結合される。すなわち、光学系プラットフォームOP上に装着された光学素子は結合発振子として作用し、リフレクタ素子250の振動の結果、光学系プラットフォームOP上に装着された別の光学素子の望ましくない、問題のある振動を生じることがある。このような振動によって、また第1の分量の放射のビーム経路に乱れが生じ、それによって第1の分量の放射の合焦位置と燃料液滴(又は修正された燃料分布)の位置とのアライメントの制御が困難になることがある。
[00294] 図20は、図19に示した本発明の他の実施形態を示している。図20の実施形態では、リフレクタ250の位置及び/又は向きの調整による信号の作用は軽減される。具体的には、リフレクタ110、第2のセンサ配置134、及びビーム分割装置(図20の実施形態では、これらのコンポーネントは能動的に作動しないため全体として「受動光学コンポーネント」と呼ばれる)は、それぞれの絶縁素子424、425、426によって光学系プラットフォームOPから絶縁される。絶縁素子424、425、426は光学系プラットフォームの受動光学コンポーネントを、リフレクタ素子250の位置及び/又は向きの補正を行うことができる最大周波数未満の周波数(すなわち、帯域制限周波数未満の周波数)で光学系プラットフォームOPから絶縁するように選択されてもよい。これにより、リフレクタ素子250の位置及び/又は向きの調整の結果、光学系プラットフォームOP上に装着された別の光学コンポーネントの位置に影響を及ぼす不都合なフィードバックが生じることはない。すなわち、受動光学コンポーネントを帯域制限周波数未満の周波数で絶縁することによって、受動光学コンポーネントに結合された振動が帯域制限周波数でリフレクタ素子250をさらに調整して、不都合なフィードバックループが生じることなく、リフレクタ素子250を調整できる帯域マージンがより大きくなる。
[00295] 上記から、受動コンポーネントが光学系プラットフォームOPから絶縁される実際の周波数は、リフレクタ素子250の質量、各々の受動光学素子の質量、光学系プラットフォームOPにアクチュエータ255が作用する力、及びリフレクタ素子250の位置及び/又は向きの調整が行われる最大周波数を含む複数の要因に依存することを理解されたい。
[00296] 絶縁素子424、425、426として任意の適切な絶縁手段424、425、426を使用してもよいことを理解されたい。例えば、絶縁手段424、425、426は、ばね質量緩衝システムなどの受動絶縁手段でもよく、又は動的絶縁手段でもよい。
[00297] これも図19に示す実施形態の修正形態である本発明の代替実施形態が図21に示されている。図21の実施形態では、光学系プラットフォームOPの上に装着される受動光学素子を絶縁するのではなく、能動的に制御されるリフレクタ素子250が絶縁されている。具体的には、リフレクタ素子250は、絶縁素子431によって光学系プラットフォームOPに取り付けられる質量430に取り付けられる。これにより、リフレクタ素子250の位置及び/又は向きを調整する際のアクチュエータ255の力が質量430と緩衝素子431とに加えられ、光学系プラットフォームOPの振動を低減する。質量430は、質量430の共振周波数がリフレクタ素子250の共振周波数よりも低くなるように選択されてもよい。これにより、絶縁状態にあると見なされるリフレクタ素子250は同じ共振周波数を有している間は、リフレクタ素子250と質量430との組み合わせ周波数が有利に低減される。幾つかの実施形態では、リフレクタ素子250と質量430との組み合わせ共振周波数を、リフレクタ素子250(すなわち、帯域制限周波数)の位置及び/又は向きを調整できる最大周波数未満に低減してもよい。さらに、絶縁素子431による光学系プラットフォームOPからの質量430の絶縁は、リフレクタ素子450の作動から光学系プラットフォームOPに伝達される振動をさらに制限する。
[00298] 図21には絶縁素子431と質量430の両方が備えられているが、代替実施形態では、質量430はなくてもよい。すなわち、絶縁手段430によってリフレクタ素子450が光学系プラットフォームから絶縁されてもよい。同様に、幾つかの実施形態では、絶縁素子431なしで質量430を光学系プラットフォームに直接接続してもよい。
[00299] 代替実施形態では、光学系プラットフォームOPの上に装着された受動光学素子の絶縁は、光学系プラットフォームOPとリフレクタ素子250との慣性比を変更することによって達成されてもよい。例えば、リフレクタ素子250の振動が光学系プラットフォームOPに及ぼす影響を低減するように、光学系プラットフォームOPの重量を増加して光学系プラットフォームOPの慣性を増大させてもよい。あるいは、リフレクタ素子250の重量を軽くしてもよい。別の代替実施形態では、アクチュエータ255の動作により生じる振動が光学系プラットフォームOPではなくペデスタル421(又は床)に直接伝わるように、リフレクタ素子250をペデスタル421上に直接(又は放射源SOが格納されている室の床に直接)取り付けてもよい。これにより、リフレクタ素子250の振動が、光学系プラットフォームOPに装着された受動光学素子と結合する強さは低減する。
[00300] 本発明の幾つかの実施形態では、(受動的にも能動的にも作動可能な)光学素子をグループで光学系プラットフォームOPの上に取り付けて、グループ内の各光学素子の運動が光学系プラットフォームOPの振動によって同様に影響されるようにしてもよい。あるいは、1つの光学素子の乱れに起因することがある振動によって、対向する光学素子の等しく且つ対向振動が生じるように光学素子を取り付けてもよい。
[00301] 図18〜図21を参照して上述した実施形態は、放射源SOの光学コンポーネント上の放射源SOの作動コンポーネントにより生じる振動の影響を軽減するための別個の、個別的技術を記載したが、上記技術の任意の組み合わせを用いてもよいことを理解されたい。上記技術の任意の組み合わせを用いて、放射源SOの作動コンポーネントを(受動的であれ、作動可能であれ)光学コンポーネントから振動絶縁してもよい。作動コンポーネントは、作動コンポーネントを調整できる周波数未満の周波数で絶縁されてもよい。さらに、上記の実施形態では、作動コンポーネントは作動リフレクタ(すなわち、光学コンポーネント)であるが、放射源SOが光学コンポーネントではない(すなわち、第1の放射源と直接相互作用しない)作動コンポーネントを備えている場合は、これらは、第1の分量の放射と相互作用する放射源SOの光学コンポーネントから振動絶縁されてもよいことを理解されたい。
[00302] 本文ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に特に言及しているが、本明細書で説明するリソグラフィ装置には他の用途もあることを理解されたい。例えば、これは、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用誘導及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造である。このような代替的用途に照らして、本明細書で「ウェーハ」又は「ダイ」という用語を使用している場合、それぞれ、「基板」又は「ターゲット部分」という、より一般的な用語と同義と見なしてよいことが当業者には認識される。本明細書に述べている基板は、露光前又は露光後に、例えばトラック(通常はレジストの層を基板に塗布し、露光したレジストを現像するツール)、メトロロジーツール及び/又はインスペクションツールで処理することができる。適宜、本明細書の開示は、以上及びその他の基板処理ツールに適用することができる。さらに基板は、例えば多層ICを生成するために、複数回処理することができ、したがって本明細書で使用する基板という用語は、既に複数の処理済み層を含む基板も指すことができる。
[00303] 光リソグラフィの分野での本発明の実施形態の使用に特に言及してきたが、本発明はその他の用途、例えばインプリントリソグラフィでも使用することができ、文脈によっては、光リソグラフィに限定されないことを理解されたい。インプリントリソグラフィでは、パターニングデバイス内のトポグラフィが基板上に作成されたパターンを画定する。パターニングデバイスのトポグラフィは基板に供給されたレジスト層内に刻印され、電磁放射、熱、圧力又はそれらの組合せを印加することでレジストは硬化する。パターニングデバイスはレジストから取り除かれ、レジストが硬化すると、内部にパターンが残される。
[00304] 上記ではリソグラフィ装置の一部を形成する放射源を特に参照したが、放射は必ずしもリソグラフィ装置での使用に限定されない。放射源は、任意の適切な用途で放射源として使用されてもよい。
[00305] 「レンズ」という用語は、文脈によっては、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、及び静電型光学コンポーネントを含む様々なタイプの光学コンポーネントのいずれか1つ、又はその組合せを指すことができる。
[00306] 「EUV放射」という用語は、5nm〜20nmの範囲内、例えば13nm〜14nmの範囲内、又は例えば6.7nm若しくは6.8nmなどの5nm〜10nmの範囲内の波長を有する電磁放射を包含するものと見なしてもよい。
[00307] 「IR」という用語は、例えば0.6から500μmの範囲内、例えば1から15μmの範囲内の、例えば10.6μmの波長を有する電磁放射を包含するものと見なしてもよい。
[00308] 以上、本発明の具体的な実施形態について説明してきたが、本発明は上記以外の方法でも実施できることを理解されたい。例えば、本発明は、上記開示した方法を記述する機械可読命令の1つ以上のシーケンスを含むコンピュータプログラム、又はそのようなコンピュータプログラムを内部に記憶したデータ記憶媒体(例えば、半導体メモリ、磁気又は光ディスク)の形態をとってもよい。上記説明は例示するものであって限定するものではない。したがって、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく上記の本発明を様々に修正できることは当業者には明らかであろう。