JP6125302B2 - 避難装置 - Google Patents

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Description

本発明は避難装置に関するものである。
立設されたガイド支柱に沿って昇降プレートを昇降させる避難装置としては、従来、特許文献1に記載されたものが知られている。この従来例において、家屋の外壁面近傍にはパイプ状のガイド体が立設され、このガイド体にガイドされて搭乗台が2階の窓に対応する位置から地面近傍までの範囲で昇降する。
また、上記搭乗台には巻き上げ機から繰り出されるワイヤが連結されており、このワイヤの繰り出し速度が油圧ブレーキ機構で緩衝されることにより、搭乗台の下降速度が安全なものに調整される。さらに、上記巻き上げ機には操作部が設けられ、この操作部を操作することにより、ワイヤーを巻き上げて搭乗台を2階の窓に対応する位置に合わせて上昇させることができる。
特開平9-271522号公報
しかしながら、上述した従来例は、搭乗台を単にワイヤで吊り下げているに過ぎないことから、ワイヤが損耗しやすく、例えば長期の使用に伴う腐食などと相まってワイヤの強度が低下したときに避難者の荷重負担に耐えきれずに破断し、避難者の転落事故を引き起こすおそれがある。
本発明は以上の欠点を解消すべくなされたものであって、安全性に優れた避難装置の提供を目的とする。
本発明によれば上記目的は、
ガイド支柱1に沿って昇降プレート2を昇降させる避難装置であって、
前記昇降プレート2は、ガイド支柱1に形成されたラック3にピニオン4を介して噛合し、下降時においてピニオン4に連結された減速装置5により下降速度が規制されるとともに、上昇に際してはワイヤ6を介して連結された重錘7により引き上げられ、
かつ、前記ガイド支柱1には、前記ラック3の配置面とは反対面に長手方向に沿って凹部1aが形成されるとともに、
前記昇降プレート2のガイド支柱1を挟んだ前記ピニオン3とは反対側には、支軸35周りに空転自在で、前記凹部1aの側壁に接触して昇降プレート2の昇降時に転動するバランスローラ36dが装着される避難装置を提供することにより達成される。
本発明によれば、昇降プレート2には、ガイド支柱1に形成されたラック3に噛合するピニオン4が設けられる。このピニオン4は減速装置5に連結されて該減速装置5により昇降プレート2の下降時における回転速度が規制され、これにより昇降プレート2の下降速度が規制される。また、上記昇降プレート2には、該昇降プレート2を引き上げるための重錘7がワイヤ6を介して連結されており、重錘7の引き上げ力を昇降プレート2に作用させることにより昇降プレート2を上昇させることができる。
したがって本発明によれば、昇降プレート2の上昇時と下降時とでそれぞれ減速装置5が組み込まれたラック3・ピニオン4機構と、ワイヤ6を介して連結される重錘7とが駆動制御手段として使い分けられ、重錘7に連結されたワイヤ6が避難者の全荷重を負担するようなことはなく、安全性をより高めることができる。
上記昇降プレート2は、減速装置5により上昇速度も規制されて徐々に上昇することになるが、後述する実施の形態のようにクラッチ機構を利用して昇降プレート2の下降時にのみピニオン4と減速装置5を連結させ、上昇時には減速装置5に対してピニオン4を空転させれば、速やかに上昇する。
上記ワイヤ6や重錘7は、上述のように少なくとも避難者の非搭乗状態で昇降プレート2を上昇できれば足りるために、その線径や重量を小さくすることが可能である。このような重錘7とワイヤ6のコンパクトさを活用し、上述したガイド支柱1を閉断面形状に形成して内部に重錘7とワイヤ6を収容すれば、避難装置の外観を高めることができる。
また、降下時の避難者の荷重を負担するラック3には、安全性を確保するためにも高い寸法精度が求められる。このラック3は、加工によりガイド支柱1に一体に形成することも可能であるが、帯状部材にピニオン4と噛合する噛合開口8を貫通状に所定ピッチで開設して形成した場合には、ピニオン4と噛合する歯をガイド支柱1に所定ピッチで一体形成したような場合に比して、ピニオン4との噛合箇所の寸法精度を長寸の全長に渡って良好に確保しやすい上に、製造効率も高めることができる。
さらに、このようにしてラック3を製作した場合、上記噛合開口8の背面にピニオン4の歯先が進入可能な空隙9を確保してラック3の両側縁部を支持するラック取付部10をガイド支柱1に形成すれば、ピニオン4との噛合深さに融通を持たせることができ、ピニオン4に噛合しやすくできる上に、避難装置を屋外に設置しても、塵等により噛合開口8が目詰まりしにくくできる。
加えて、重錘7をガイドしてその上下移動に伴う横揺れを規制するガイド部11をガイド支柱1に設けたときには、昇降プレート2の昇降動作をスムーズにできる上に、ワイヤ6が曲がったり、ねじれたりすることが防止されるために、その耐久性を向上させることができる。
さらにまた、ガイド支柱1を跨ぐ位置に減速装置5の一対を設け、ピニオン4から両側方に突出する回転軸12の各端部と連結したときには、ピニオン4の回転バランスを良好にしてラック3への不要なスタックを防止することができる。
なお、本発明によれば、
ガイド支柱1に沿って昇降プレート2を昇降させる避難装置であって、
前記昇降プレート2は、ガイド支柱1に形成されたラック3にピニオン4を介して噛合し、下降時においてピニオン4に連結された減速装置5により下降速度が規制されるとともに、上昇に際してはワイヤ6を介して連結された重錘7により引き上げられる避難装置を提供することも可能である。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、安全性に優れた避難装置を提供することができる。
本発明に係る避難装置の設置状態を示す図で、(a)は俯瞰図、(b)は仰瞰図である。 避難装置を示す要部縦断面図である。 ガイド支柱による搭乗体のガイド構造を説明するための図で、(a)は要部縦断面図、(b)は要部横断面図である。 ストッパや減速装置の構造を説明するための斜視図である。 ストッパの動作を示すための要部断面図で、(a)は作動状態を示す図、(b)はストッパ解除状態を示す図である。 ピニオンのラックとの噛合構造を説明するための図で、(a)は要部横断面図、(b)は要部縦断面図である。 避難装置の使い方を説明するための図で、(a)は不使用状態を示す要部縦断面図、(b)は上蓋のロックを解除した状態を示す要部縦断面図である。 避難装置の使い方を説明するための図で、使用状態を示す要部縦断面図である。 避難装置の使い方を説明するための図で、使用状態を示す平面図である。
図1および図2に示すように、避難装置は、非常時に上階のベランダ21から下階のベランダ22へと避難するために使用されるもので、上階のベランダ21の床スラブ21aに開設された開口部21bに嵌合固定されるケース23と、下階のベランダ22の床スラブ22a上に立設されるガイド支柱1とを有する。なお、図1において24はベランダ手摺、25は窓、26は建物外壁である。
上記ケース23は、床スラブ21aと同じ程度の高さの筒状に形成され内部に避難開口27を備えたもので、避難開口27の上下開放部を上蓋28と下蓋29により開放可能に閉塞する。上記上蓋28は、ケース23に対して枢軸30周りに垂直回転自在に連結され、一方、下蓋29は、ケース23内に収容される後述する昇降プレート2に一体的に設けられる。なお、図2において31は、上蓋28をやや開いて隙間からケース23本体内に手を入れることによりロック解除操作可能で、ロック状態において上述のように手を入れることのできる隙間よりも大きく上蓋28が開くのを規制するチャイルドロックである。また、図8等に示す28aは取手である。
一方、上記ガイド支柱1は、適宜の座屈強度を有する中空パイプ体であり、例えばアルミニウムを押し出し成形して形成される。このガイド支柱1の下端部は、図示省略したアンカー部材により固定ブラケット32を介して下階の床スラブ22aに固定される。また、ガイド支柱1の上端部は、固定金具として機能する後述の天井板33を介してケース23、具体的にはその内壁面に固定される。
また、上記ケース23内には、避難者Aを上階から下階へと運ぶために、上述した昇降プレート2が収容される。この昇降プレート2は、枠状基部2aの上面に平板状のステージプレート2bを固定して形成され、枠状基部2aの底面には、上述した下蓋29が枠状基部2aよりも外側に周縁部を張り出すようにして固定される。
さらに、図3に示すように、昇降プレート2の前端部(以下、本明細書において、ガイド支柱1が設けられる側を前方とする。)には、上述したガイド支柱1を側方からほぼ全周に渡って囲む筒形状の部分を備えたブラケット34が固定される。このブラケット34には、上下に配置されてガイド支柱1の後面に接触するメイン・サブローラ36a、36b、ガイド支柱1の前面に接触するバックローラ36c、およびガイド支柱1の前面に長手方向に沿って形成される凹部1aの側壁に接触するバランスローラ36dが各々支軸35周りに空転自在に装着されており、昇降プレート2は、これらのローラ36a、36b、36c、36dを転動させながらガイド支柱1に沿って昇降する。
なお、図3において36eは、ガイド支柱1の側面との摺接面を備えて長尺のブロック状に形成され、ブラケット34に固定されて上述したメインローラ36a等と同様に昇降プレート2側におけるガイド支柱1による被ガイド部36としてのスリップ部材である。また、昇降プレート2の上下のストローク終端を決定するために、図2ないし図4に示すように、ガイド支柱1の上端部には、ブラケット34に固定されたショックアブソーバ37の先端に衝接する上述の天井板33が取り付けられ、また、固定ブラケット32の上面には、昇降プレート2の底面に衝接するクッション材38が固定される。昇降プレート2は、上方ストローク終端位置をとるときにケース23内に収容され、この状態で下蓋29が避難開口27の下方開放部を閉塞する。
また、避難者Aが乗り込む際に昇降プレート2が上方ストローク終端位置から妄りに下降してしまうのを規制するために、避難装置にはストッパ39が設けられる。このストッパ39は、図4および図5に示すように、昇降プレート2側に配置され、先端にフック部40aを備えて回転軸41周りに回転自在なストッパ部材40と、ガイド支柱1側に配置されて上記フック部40aが係脱される被係止部42とを有する。
上記ストッパ部材40は、一対のフック部40a、40a間にペダル部40bを架設して平面視略コ字状をなし、ガイド支柱1の両側方に一対のフック部40a、40aを跨がらせるようにして配置することにより、ペダル部40bをガイド支柱1の後面近傍において垂直方向に揺動可能にする。このストッパ部材40は、捩りバネ43によってペダル部40bを上方、すなわち図5において反時計回りに付勢される。一方、上記被係止部42は、ガイド支柱1の両側面に取り付けられるU字ボルトからなり、昇降プレート2が上方ストローク終端位置をとるときに上述のフック部40aが係止する位置に設けられる。
したがってストッパ部材40は、捩りバネ43によりフック部40aが被係止部42に係止する方向に付勢され、図5(a)に示すように、昇降プレート2が上方ストローク終端位置、すなわちケース23内に収容された状態で被係止部42に係止し、昇降プレート2を上方ストローク終端位置に保持する。この状態から図5(b)に示すように、図外の避難者Aによってペダル部40bが踏み込まれると、ストッパ部材40は時計回り、すなわち被係止部42との係止解除方向に回転し、支持を失った昇降プレート2は自重および避難者Aの荷重により降下する。
また、ペダル部40bへの操作力を解除すると、ストッパ部材40には捩りバネ43により反時計回りの回転力、すなわち原位置への復帰力が作用する。この状態で昇降プレート2が上部ストローク終端位置に向かって上昇すると、フック部40aに形成された傾斜面40cが被係止部42に衝接してストッパ部材40に反時計回りの分力が働き、これによりフック部40aが被係止部42をかわして昇降プレート2がさらに上昇する。この後、上方ストローク終端位置にまで至ると、フック部40aが被係止部42を越えることから、捩りバネ43の作用により被係止部42に弾発係止し、ストッパ39が作動状態に自動的に復帰する。
さらに、避難時の安全性を高めるために、昇降プレート2には手摺装置44が設けられる。この手摺装置44は折り畳み可能に形成されるもので、図7ないし図9に示すように、昇降プレート2に折り畳み可能に連結される支持脚45と、この支持脚45に折り畳み可能に連結される手摺体46とを有する。
上記手摺体46は、直杆状の前手摺部46aの両端部から同じく直杆状の横手摺部46bを直交方向に延設して略コ字状に形成され、例えば、略コ字形状に曲げ加工した断面真円の金属パイプの表面を合成樹脂材でコーティングして製せられる。上記前手摺部46aは昇降プレート2の横幅よりもひとまわり大きい程度の長さを有し、上記横手摺部46bは、成人男性の一般的な体の厚さ寸法よりもやや大きい程度の長さ寸法に形成される。



一方、上記支持脚45は、直杆状のパイプ体47の大小一対をテレスコープ状に連結して伸縮自在に形成される。この支持脚45は、上述した手摺体46と同様に上記パイプ体47として断面真円の金属パイプに合成樹脂材をコーティング等したものを用いるなどして形成され、上述した各横手摺部46bの自由端部と連結するために、横手摺部46bと同様に一対で構成される。なお、図7等において48は大小一対のパイプ体47A、47Bが分離しない程度にその相対移動を規制等するためのガイド部材である。また、支持脚45の中空部には、伸長状態において大小一対のパイプ体47A、47Bの相対移動を規制可能な図示しない拘束手段が設けられる。
以上の支持脚45は、図7等に示すように、手摺体46との連結反対端部において昇降プレート2に連結されており、折り畳み時の高さを低く抑えるために、昇降プレート2の前端部の側面に対して垂直回転軸49により垂直回転自在に連結される。なお、図7等において50は、枠状基部2aの側面側に固定されて上記垂直回転軸49を昇降プレート2側において軸支する連結片である。また、62は、一対の支持脚45、45を長手方向の中間部において連結し、支持脚45の剛性を高める補強部材である。さらに、支持脚45を図8に示す展開姿勢に拘束するために、昇降プレート2には、折畳姿勢から展開姿勢への移動に伴って支持脚45を挟持する図示省略の姿勢拘束手段が設けられる。
また、上述した手摺体46と支持脚45とは、図7および図8に示すように、連結ブラケット34を介して連結される。上記連結ブラケット34は、横手摺部46bの自由端部に回転不能に固定されるとともに、支持脚45の先端部に対しては垂直回転軸51を介して垂直回転自在に連結されており、支持脚45を横手摺部46bにほぼ平行にする折畳姿勢とほぼ直交させる展開姿勢とに姿勢変更可能にする。なお、この連結ブラケット34には、上述した搭乗ブラケット34とほぼ同様に、折畳姿勢から展開姿勢への移動に伴って支持脚45を展開姿勢に拘束する図示省略の姿勢拘束手段が設けられる。
したがって上蓋28を開けた後、横手摺部46bの中間部を握るなどして手摺体46を上方側に引き上げると、図8に示すように、支持脚45が昇降プレート2と手摺体46の双方に対して折畳姿勢から展開姿勢へと姿勢変更するとともに、縮退状態から伸長状態へと移行し、手摺装置44を折畳状態から使用状態にすることができる。
このとき、略コ字状の手摺体46は、図9に示すように、後方に開放端を向け、昇降プレート2上のガイド支柱1よりもやや後方側において、上方空間を前手摺部46aと横手摺部46b、46bにより三方から包囲した避難者Aの搭乗領域を形成する。また、ステージプレート2bには、図9に示すように、上記搭乗領域内の中央部に足形の印52が形成されており、開放端から手摺体46の内側へと進入した避難者Aが足の裏の位置を足形の印52に合わせて直立姿勢をとることにより、搭乗領域内に避難者Aの身体が自然とガイドされる。なお、図9において53は、ペダル部40Bの踏み込み操作を案内するための案内表示であり、表面がエンボス状のシートで形成されており雨水等によるすべりや転倒を防止するノンスリップ状である。
また、図8に示すように、この状態で手摺体46、すなわち前手摺部46aや横手摺部46bの昇降プレート2上面からの高さは、直立姿勢をとる成人男性の一般的な腰の高さ程度に位置しており、搭乗領域内の避難者Aは自然な姿勢で手摺体46を掴むことができる。さらに、搭乗領域の下方空間は、展開姿勢において傾斜している支持脚45によって両側方が塞がれていることから、膝の近傍等が体側側にずれるなどして搭乗領域から外れてしまうことはない。
次いで、避難者Aがペダル部40bを踏み込み、ストッパ39を解除すると、避難者Aは避難開口27を通過することになるが、上述した搭乗領域内に位置することにより、避難者Aが避難開口27の周縁に衝接することはない。また、降下の初動時に避難者Aが受ける反動に際しては、避難者Aが手摺装置44に掴まっていることであまり恐怖を感じることはない。さらに、降下に伴って避難者Aはガイド支柱1に正対し、このガイド支柱1によって前方が塞がれることから、上述のように支持脚45によって体側側の下部領域を塞がれていることと相まって、足下側に強い安心感、安定感を感じることができ、足が竦むような事態が防止される。
さらにまた、以上の避難装置には、図6に示すように、使用に際して避難者Aによる手摺装置44の折畳状態から使用状態への状態移行操作を補助、示唆するための操作補助部54が設けられる。この操作補助部54は、この実施の形態においては、ケース23の上面から飛び出す程度に手摺装置44を折畳状態から使用状態側へと付勢するスプリングを昇降プレート2に組み付けることにより構成される。このスプリング54の付勢力は、上蓋28の重量によって手摺装置44に作用する折畳状態側への押し付け力よりも小さくされる。
したがって避難者Aが上蓋28を開けると、手摺装置44が自動的に折畳状態から使用状態に向かってやや駆動され、手摺装置44に対する折畳状態から使用状態への展開操作を補助することができる上に、この展開操作が直感的に避難者Aに理解されることから、その後のスムーズな手摺装置44の展開操作を促すことができる。
さらに、上述のようにストッパ39が解除されたときの昇降プレート2の降下速度を低減させるために、避難装置には緩降装置55が設けられる。緩降装置55は、図3および図4に示すように、ガイド支柱1に固定されるラック3と、昇降プレート2に回動可能に設けられて上記ラック3に噛合するピニオン4と、このピニオン4の回転軸12に連結される減速装置5とを有する。
上記ラック3は、ステンレス等の高強度の板材に透孔状の噛合開口8を所定ピッチで開設して形成され、ガイド支柱1のほぼ全長に渡る長さを有する。図6に示すように、ガイド支柱1の後面には、幅方向中央部に溝56を備えてラック3の両側縁を支持するラック取付部10が形成されており、このラック取付部10にラック3を取り付けることにより、上記溝56によって噛合開口8の後方に空隙9が確保される。
また、上記ピニオン4はラック3と同様の材料により形成され、その歯数は、上述のラック3に対し、複数の歯が同時に噛合できる程度に調整される。このピニオンの回転軸12は、上述したメインローラ8aの支軸35を兼ねて構成される。
一方、上記減速装置5は、遠心ブレーキ式のものであり、ピニオン4の回転速度が所定以上になったときに動作してその回転速度を制限する。この減速装置5は、ピニオン4の回転軸12との間にワンウェイクラッチ57を介して連結されており、昇降プレート2の下降動作に応じたピニオン4の回転方向にのみ回転力がピニオン4からワンウェイクラッチ57を介して減速装置5に伝達される。なお、図4において58は、上記ワンウェイクラッチ57が組み込まれ、昇降プレート2下降時のピニオン4の回転力のみを減速装置5に伝達させる歯車である。また、減速装置5としては、上述したような遠心ブレーキ式以外に、例えば機械的摩擦式のものや流体抵抗式のものを用いることも可能である。
したがって上述のようにストッパ39解除により昇降プレート2が下降する際には、ラック3との噛合によってピニオン4が強制的に回転され、かつ、このピニオン4の回転速度が減速装置5によって制限されることにより、昇降プレート2の降下速度が低減される。また、ピニオン4とラック3が複数の歯において同時に噛合することにより、避難者Aや昇降プレート2の荷重負担を良好に分散することができる。さらに、減速装置5として上述のように遠心ブレーキ式のものを利用すれば、機械摩擦式のもの等に比べて避難者Aの体重が軽いときにも迅速な避難が可能になる。
なお、以上の緩降装置55や、折り畳み状態の手摺装置44、上述したストッパ39を搭載した昇降プレート2の全高寸法は、ケース23の高さ寸法に比して低背となるように設定される。
また、以上とは逆に昇降プレート2を上昇させるために、避難装置には重錘7とワイヤ6が設けられる。上記重錘7は、図2および図3(b)に示すように、ガイド支柱1よりも格段短い柱状に形成されてガイド支柱1の内部に上下動可能に収容される。この重錘7は昇降プレート2の2倍を越える程度の重量を備える。
一方、上記ワイヤ6は、図2および図3(a)に示すように、一端部がガイド支柱1の上端部に取り付けられる吊り金具59に、他端部が昇降プレート2のブラケット34に取り付けられる吊り金具59’に固定される。このワイヤ6は、中間部において上述した重錘7の上面に取り付けられる動滑車60と、ガイド支柱1の上端部に取り付けられる定滑車61とに掛け回されており、昇降プレート2が上方ストローク終端位置をとるときに重錘7をガイド支柱1の下端近傍に、また、下方ストローク終端位置とるときにはガイド支柱1の中央よりもやや上方に吊り下げる。
したがって上述のように避難者Aを乗せて下降した昇降プレート2が下部ストローク終端位置まで到着し、この後、避難者Aが昇降プレート2から降りると、昇降プレート2は重錘7によってワイヤ6を介して引き上げられ、上方ストローク終端位置まで復帰することができる。上述のように緩降装置55にはワンウェイクラッチ57が組み込まれていることから、昇降プレート2は減速装置5によって邪魔されることなく迅速に上昇する。
また、ガイド支柱1の内壁面には、図3(b)に示すように、重錘7の外周面に狭い隙間を隔てて近接し、重錘7が振り子状に揺れたり、水平回転したりするのを規制するガイド部11が形成される。このため、昇降プレート2と同時に上下移動する重錘7の不要な横揺れ等も防止でき、突出した接触面が小さい事から、重錘7の上下動作による摩擦抵抗を少なくすることができ、昇降プレート2の昇降動作がスムーズになる上に、ワイヤ6がねじれて損耗してしまうこともない。なお、この実施の形態においてワイヤ6には、炭素繊維を利用した軽量で耐久性の高いものが利用される。
以上のように昇降プレート2と重錘7を繋ぐワイヤ6は、体重を支える必要がなくなる分線径を細くすることが可能となり、しなやかになることでワイヤ6自体の耐久性も向上することが可能になった。またそのワイヤ6に炭素繊維を用いることにより耐久性のある昇降装置が可能になった。
したがって、避難者Aを乗せた昇降プレート2が下階のベランダ22への安全な避難が可能な高さまで降下すると、固定ブラケット32のクッション材38に接触して降下動作が停止し、この後、避難者Aが昇降プレート2から降りると、重錘7の作用によって昇降プレート2が上昇する。ショックアブソーバ37がガイド支柱1の天井板33に接触して昇降プレート2が上方ストローク終端位置に達すると、ストッパ39が作動することから、上階に取り残された他の避難者Aがいるときには、この状態で昇降プレート2に乗り込み、ストッパ39を解除することにより、先に避難した避難者Aに続いて避難することができる。
1 ガイド支柱
2 昇降プレート
3 ラック
4 ピニオン
5 減速装置
6 ワイヤ
7 重錘
8 噛合開口
9 空隙
10 ラック取付部
11 ガイド部
12 回転軸

Claims (5)

  1. ガイド支柱に沿って昇降プレートを昇降させる避難装置であって、
    前記昇降プレートは、ガイド支柱に形成されたラックにピニオンを介して噛合し、下降時においてピニオンに連結された減速装置により下降速度が規制されるとともに、上昇に際してはワイヤを介して連結された重錘により引き上げられ、
    かつ、前記ガイド支柱には、前記ラックの配置面とは反対面に長手方向に沿って凹部が形成されるとともに、
    前記昇降プレートのガイド支柱を挟んだ前記ピニオンとは反対側には、支軸周りに空転自在で、前記凹部の側壁に接触して昇降プレートの昇降時に転動するバランスローラが装着される避難装置。
  2. 前記ガイド支柱は閉断面形状に形成され、内部に前記重錘と前記ワイヤを収容する請求項1記載の避難装置。
  3. 前記ラックは、帯状部材にピニオンと噛合する噛合開口を貫通状に所定ピッチで開設して形成され、
    かつ、前記ガイド支柱には、ラックの両側縁部を支持するラック取付部が形成されるとともに、該ラック取付部間には、前記噛合開口の背面にピニオンの歯先が進入する空隙を提供する溝が長手方向に連続して形成される請求項1または2記載の避難装置。
  4. 前記ガイド支柱には、前記重錘をガイドして該重錘の上下移動に伴う横揺れを規制するガイド部が形成される請求項1ないし3のいずれかに記載の避難装置。
  5. 前記減速装置は、ガイド支柱を跨ぐ位置に一対設けられ、ピニオンから両側方に突出する回転軸の各端部と連結される請求項1ないし4のいずれかに記載の避難装置。
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