JP6124142B2 - バルーンカテーテル - Google Patents

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Description

本発明は、シャフトの遠位端部分にバルーンを備えたバルーンカテーテルに係り、特にディスタールシャフトが外シャフトと内シャフトで構成されて、内シャフトによってガイドワイヤルーメンがシャフトの遠位端部分に形成されたバルーンカテーテルに関するものである。
従来から、例えば経皮的冠動脈インターベンション(PCI)等において、血管の狭窄部分を押し広げたり、ステントを拡径変形させるために、バルーンカテーテルが用いられている。バルーンカテーテルは、例えば、プロキシマルシャフトとディスタールシャフトで構成されたシャフトの遠位端部分にバルーンが設けられていると共に、バルーン内に連通する給排ルーメンが設けられた構造を有している。そして、バルーンが血管の狭窄部に挿入された状態で給排ルーメンを通じて流体が供給されることにより、バルーンが膨張して狭窄部を拡径変形させるようになっている。
ところで、バルーンカテーテルには、オーバーザワイヤ型等の他に、バルーンの交換が容易なラピッドエクスチェンジ型(RX型)がある。このラピッドエクスチェンジ型のバルーンカテーテルは、ディスタールシャフトが外シャフトと内シャフトで構成されており、外シャフトにはバルーンに連通される給排ルーメンが形成されていると共に、内シャフトが外シャフトの先端面と中間部分の外周面とにそれぞれ開口して設けられて、ガイドワイヤが挿通されるガイドワイヤルーメンが形成されている。
しかし、ラピッドエクスチェンジ型バルーンカテーテルでは、内シャフトが外シャフトの中間部分において外周面に開口していることから、カテーテルを押し進める際の力の伝達効率を向上することが求められていた。
そこで、特開2003−102841号公報(特許文献1)や特開2002−736号公報(特許文献2)等において、かかる内シャフトの開口部分に補強用の線材(コアワイヤー又は補強体)を配設して、シャフトの強度を確保することで、カテーテルの近位端から遠位端に向かって力を効率的に伝達させることが提案されている。
しかしながら、特許文献1に記載された構造では、線材の遠位端部分が外シャフトと内シャフトの両方に固着されていることから、線材から外シャフトと内シャフトに分散して力が伝達されて、カテーテルの遠位端を構成する内シャフトに及ぼされる押進力が不充分になるおそれがあると共に、外シャフトの変形が内シャフトに影響してカテーテルの遠位端に対する力の伝達が阻害される場合もある。
さらに、特許文献2に記載された構造では、線材がプロキシマルシャフトとディスタールシャフトを連結するものではなく、外シャフトと内シャフトを連結するに過ぎないことから、プロキシマルシャフトからディスタールシャフトへの力の伝達が不充分になり易く、キンク(折れ曲がり)の発生等も問題となり得る。加えて、外シャフトと内シャフトが線材を介して連結されることから、特許文献1の構造と同様に、外シャフトに作用する摩擦力等の不要な外力が線材を介して内シャフトに伝達されて、押進力の効率的な伝達が阻害されるおそれもあった。
特開2003−102841号公報 特開2002−736号公報
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、近位端から遠位端に向かって及ぼされる押進力がカテーテルの遠位端まで効率的に伝達されて、体内管腔等の屈曲部や狭窄部に対する優れた挿通性が実現されると共に、プロキシマルシャフトとディスタールシャフトの接続部分付近においてキンクが効果的に防止される、新規な構造のカテーテルを提供することにある。
すなわち、本発明の第1の態様は、シャフトの近位端部分がプロキシマルシャフトで構成されていると共に、該シャフトの遠位端部分がディスタールシャフトで構成されており、該ディスタールシャフトが給排ルーメンを備えた外シャフトとガイドワイヤルーメンを備えた内シャフトとを含んで構成されて該内シャフトが該外シャフトに内挿されていると共に、該内シャフトの該ガイドワイヤルーメンの近位端部分が該外シャフトの長さ方向中間部分の外周面に開口している一方、該内シャフトの遠位端部分にバルーンが設けられて該バルーンに該外シャフトの該給排ルーメンが連通されているバルーンカテーテルにおいて、前記プロキシマルシャフトの遠位端から突出する線材が設けられて、該線材が該プロキシマルシャフトに固定されている一方、該線材の該プロキシマルシャフトからの突出部分が前記外シャフト内において前記ディスタールシャフトの前記内シャフトにおける前記遠位端部分よりも前記近位端部分の開口に近い位置に固定されていると共に、該線材が該外シャフトに対して固定されないで配されていることを、特徴とする。
このような第1の態様に従う構造とされたラピッドエクスチェンジ型のバルーンカテーテルによれば、プロキシマルシャフトと内シャフトが線材によって相互に連結されていることによって、プロキシマルシャフトの近位端側から遠位端側に向かって及ぼされる外力(押進力)が線材を介して内シャフトに効率的に伝達される。それ故、バルーンを備えたバルーンカテーテルの遠位端部分を血管等の狭窄部に挿通させ易くなって、狭窄部のバルーンによる拡張をより安定して実現することができる。
しかも、線材が内シャフトに固定されている一方で外シャフトには固定されていないことから、プロキシマルシャフトから線材に及ぼされた押進力が外シャフトに分散することなく内シャフトに集中的に伝達される。それ故、押進力がバルーンカテーテルの遠位端に効率的に伝達されて、狭窄部に対する挿入性の向上が図られる。加えて、外シャフトに血管壁との摩擦等によって外力が作用した場合に、外シャフトに及ぼされた外力の線材への伝達が回避されて、近位端側から入力される押進力が不要な外力によって相殺されることなく効率的に遠位端側に伝達される。
さらに、一般的なラピッドエクスチェンジ型のバルーンカテーテルでは、ガイドワイヤルーメンの近位端側開口部(内シャフトの近位端側開口部であるポート)の形成部分においてディスタールシャフトの軸方向での強度が低下し易いことから、押進力の作用によってキンク等の不具合が生じ得る。しかしながら、本態様に係るラピッドエクスチェンジ型のバルーンカテーテルでは、ポートの形成部分を跨ぐように線材が配されることから、ディスタールシャフトのポート形成部分が線材で補強されて、キンクの発生等が防止される。その結果、シャフトの変形によって押進力が低減されるのを防いで、優れたプッシャビリティが実現される。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載されたバルーンカテーテルにおいて、前記線材が金属材料で形成されていると共に、前記ディスタールシャフトの前記内シャフトに金属材料で形成された遠位固着部が設けられており、該線材が該遠位固着部に固定されているものである。
第2の態様によれば、線材と遠位固着部が何れも金属材料で形成されていることから、それら線材と遠位固着部を接着や溶接等の手段によって強固に固着することができる。それ故、線材に押進力が及ぼされても、線材と内シャフトの固定が維持されて、押進力が内シャフトの遠位端側に有効に伝達される。
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載されたバルーンカテーテルにおいて、前記遠位固着部が前記内シャフトに嵌着される固定リングとされているものである。
第3の態様によれば、遠位固着部がリング形状の固定リングとされていることにより、固定リングの内シャフトに対する固定力を容易に且つ大きく得ることができて、固定リングの内シャフトに対する軸方向での位置ずれに起因する押進力の伝達効率の低下が防止される。
本発明の第4の態様は、第1〜第3の何れかの態様に記載されたバルーンカテーテルにおいて、前記線材が金属材料で形成されていると共に、前記プロキシマルシャフトには金属材料で形成された近位固着部が設けられており、該線材が該近位固着部に固定されているものである。
第4の態様によれば、線材とプロキシマルシャフトの近位固着部が何れも金属材料で形成されており、金属用の接着剤を用いた接着や溶接等によって強固な固定が実現される。それ故、線材のプロキシマルシャフトに対する位置ずれによって押進力の伝達効率が低下するのを防ぐことができる。
本発明の第5の態様は、第1〜第4の何れかの態様に記載されたバルーンカテーテルにおいて、前記内シャフトおよび前記外シャフトの長さ方向に直交する方向での断面形状が円筒形状とされているものである。
本発明によれば、プロキシマルシャフトと内シャフトが線材によって相互に連結されており、プロキシマルシャフトに及ぼされる遠位端側への押進力が線材を介して内シャフトに伝達されるようになっている。それ故、押進力がプロキシマルシャフトから外シャフトを介して内シャフトに伝達される場合に比して、より効率的に内シャフトに伝達されて、血管の狭窄部等への挿入が容易になると共に、ラピッドエクスチェンジ型のバルーンカテーテルにおいて強度が弱くなり易い内シャフトの近位端部分(ガイドワイヤルーメンのポート形成部分)が線材によって補強されることから、当該部分でのキンクの発生も回避される。
本発明の1実施形態としてのバルーンカテーテルをバルーンの拡張状態で示す側面図。 図1に示されたバルーンカテーテルの要部を拡大して示す側面図。 図1に示されたバルーンカテーテルの要部を拡大して示す平面図。 図3のIV−IV断面図。 図1に示されたバルーンカテーテルにおいて、遠位端に伝達される押進力の最大値を連結線材と内シャフトの固定位置ごとに示したグラフ。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には、本発明の1実施形態としてのラピッドエクスチェンジ型のバルーンカテーテル10が示されている。バルーンカテーテル10は、シャフト12と、シャフト12の遠位端部分に設けられるバルーン14とを有している。なお、以下の説明において、図1中の右方を近位端、図1中の左方を遠位端と称する。
より詳細には、シャフト12は、近位端部分を構成するプロキシマルシャフト16と、遠位端部分を構成するディスタールシャフト18とによって構成されている。プロキシマルシャフト16は、小径の略円筒からなるチューブ形状を呈する比較的に剛性の大きな材料で形成された部材であって、本実施形態ではステンレス鋼等の金属材料で形成されている。また、プロキシマルシャフト16の近位端には、コネクタ20が取り付けられており、コネクタ20を通じてプロキシマルシャフト16の中心孔(ルーメン)が近位端に開口している。
一方、ディスタールシャフト18は、図1〜図4に示されているように、外シャフト22と内シャフト24によって構成されている。外シャフト22は、プロキシマルシャフト16と略同じ直径の円筒からなるチューブ形状を呈しており、合成樹脂材料で形成されて、プロキシマルシャフト16に比して柔軟とされている。この外シャフト22は、近位端がプロキシマルシャフト16の遠位端に固着されており、外シャフト22の中心孔とプロキシマルシャフト16の中心孔によって給排ルーメン26が形成されている。
内シャフト24は、合成樹脂材料で形成されたチューブ形状とされており、外シャフト22よりも小径とされて、外シャフト22の遠位端部分に挿入されている。また、内シャフト24の遠位端部分が外シャフト22よりも遠位端側に突出していると共に、内シャフト24の近位端が外シャフト22の中間部分に固着されて外周面に開口している。これにより、内シャフト24の中心孔は、遠位端が先端面に開口すると共に近位端が外シャフト22の中間部分の外周面に開口するガイドワイヤルーメン28とされている。なお、内シャフト24の近位端部分は、軸方向(図1中の左右方向)に対して傾斜して延びて外シャフト22の中間部分に開口するポート30とされている。
また、内シャフト24の遠位端には、比較的に硬質の合成樹脂材料で形成された筒状の先端チップ32が取り付けられており、その中心孔を通じてガイドワイヤルーメン28が先端面に開口している。
さらに、内シャフト24の遠位端部分には、バルーン14が設けられている。バルーン14は、合成樹脂材料の薄膜で形成された筒状乃至は袋状の部材であって、拡張した状態で内シャフト24よりも大径とされている。このバルーン14は、近位端が外シャフト22の遠位端に溶融一体化される等して固着されていると共に、遠位端が内シャフト24の遠位端部分の外周面に溶融一体化される等して固着されている。なお、バルーンとしては、本実施形態に示されているような血管等の狭窄部やステントに膨張圧を及ぼして拡径変形させるものの他、外周面上にカッティングブレードが設けられて、石灰化した病変部に切込みを入れるカッティングバルーン(特開平5−293176号公報等)や、外周面上に螺旋状の線材等(スコアリングエレメント)が設けられて、線材等が狭窄部に食い込むことでバルーンの位置ずれを防ぐようにしたスコアリングバルーン(特表2007−530158号公報)等、各種構造のバルーンが採用され得る。
これにより、バルーン14と内シャフト24の間に外部から隔てられた空間が形成されていると共に、その空間の近位端には外シャフト22に形成された給排ルーメン26が連通されている。そして、コネクタ20に接続された図示しない給排デバイスから給排ルーメン26を通じてバルーン14に流体が供給されることによってバルーン14が膨張すると共に、バルーン14内の流体が給排ルーメン26を通じて外部に排出されることによってバルーン14が収縮するようになっている。なお、バルーン14の近位端部分と遠位端部分において、内シャフト24には金属材料で形成された放射線不透過性の環状マーカー34がそれぞれ嵌着されており、後述する血管への挿入時にバルーン14の位置を造影で確認することが可能とされている。
また、バルーンカテーテル10では、プロキシマルシャフト16と内シャフト24が線材としての連結線材36によって相互に連結されている。連結線材36は、ステンレス鋼等の金属材料で形成された中実小径ロッド状の部材であって、その近位端部分がプロキシマルシャフト16に固定されていると共に、遠位端部分が内シャフト24に固定されている。この連結線材36は、合成樹脂材料で形成されたディスタールシャフト18よりも軸方向での剛性が大きくされており、軸方向で作用する力に対して伸縮や曲げ等の変形が生じ難くなっている。なお、連結線材36は近位端から遠位端まで略一定の断面形状(太さ)で形成されていても良いが、より好適には、例えば近位端から遠位端に向かって次第に細く(断面積が小さく)なるテーパ形状の線材で形成される。また、連結線材36は、小径で充分な強度を得るために、好適には金属材料で形成されるが、硬質の合成樹脂材料等で形成されていても良い。
そして、連結線材36は、近位端部分がプロキシマルシャフト16の内周面に重ね合わされて溶接等の手段で固定されることにより、プロキシマルシャフト16の遠位端から略軸方向で突出して配設されている。なお、本実施形態では、プロキシマルシャフト16の全体が金属材料で形成されており、連結線材36が固着されるプロキシマルシャフト16の任意の部位が、近位固着部とされている。
また、内シャフト24には、遠位固着部としての固定リング38が装着されている。固定リング38は、ステンレス鋼等の金属材料で形成された環状の部材であって、本実施形態では放射線不透過の材料で形成された環状マーカー34と略同一のものが固定リング38として用いられている。この固定リング38は、内シャフト24における外シャフト22への挿入部分に外挿されて嵌着固定されている。なお、固定リング38は、嵌着の他、接着や溶着等の手段で内シャフト24に固定されていても良い。
そして、連結線材36におけるプロキシマルシャフト16の遠位端から突出した部分が、固定リング38の外周面に重ね合わされて、溶接等の手段で固定されることにより、連結線材36が内シャフト24に対して固定リング38を介して固定されている。また、固定リング38が内シャフト24のポート30よりも遠位端側に装着されており、連結線材36がプロキシマルシャフト16と内シャフト24を連結した状態でポート30を跨いで配設されている。
さらに、連結線材36におけるプロキシマルシャフト16の遠位端から突出した部分は、外シャフト22に対して固定されることなく相対変位可能に配設されている。これにより、外シャフト22と連結線材36の間で力の伝達が防止されている。なお、本実施形態では、連結線材36が外シャフト22と内シャフト24の軸直角方向での隙間よりも小径とされており、外力の入力によるシャフト12の変形がない静置状態では、連結線材36が外シャフト22に対して軸直角方向で離隔して配置されている。
このような構造とされたバルーンカテーテル10は、例えば経皮的冠動脈インターベンション(PCI)に用いられる。即ち、予め血管に挿入されたガイドワイヤ40をガイドワイヤルーメン28に挿通して、バルーンカテーテル10をガイドワイヤ40に沿って押し進めることで、バルーン14を血管の狭窄部に挿入する。その後、給排ルーメン26を通じてバルーン14に流体を供給することでバルーン14を膨張させて、バルーン14の膨張圧で狭窄部を押し広げる。なお、収縮状態のバルーン14にステントを外挿装着して狭窄部に挿入し、バルーン14の膨張によって狭窄部を押し広げつつステントを拡径変形させることで、ステントを狭窄部に留置するステント挿入術にも用いられ得る。
このようにバルーンカテーテル10を押し進めて狭窄部にバルーン14を挿入する際に、施術者が操作するコネクタ20に及ぼされた押進力(遠位端側に向かって作用して、バルーンカテーテル10を遠位端側に押し進める力)が、プロキシマルシャフト16を介してディスタールシャフト18の先端側に向かって効率的に伝達されるようになっている。
すなわち、プロキシマルシャフト16に固定されて遠位端から突出する連結線材36が、内シャフト24に固定されていることにより、施術者によってコネクタ20に及ぼされる押進力が、プロキシマルシャフト16を介して外シャフト22に及ぼされると共に、プロキシマルシャフト16から連結線材36を介して内シャフト24に及ぼされる。これにより、施術者が及ぼす押進力が、内シャフト24の遠位端に設けられた先端チップ32に効率的に伝達されて、狭窄部を通過させ易いプッシャビリティに優れたバルーンカテーテル10が実現される。
しかも、ディスタールシャフト18において強度の低下が問題になり易いポート30の形成部分が、連結線材36で補強されることにより、押進力を及ぼすことによる折れ曲がり(キンク)の発生が防止されて、押進力が遠位端に有効に伝達される。
また、金属材料で形成された連結線材36が、金属材料で形成されたプロキシマルシャフト16に対して、溶接によって強固に固定されている。それ故、押進力の作用によって連結線材36がプロキシマルシャフト16から抜けるのを防いで、押進力が遠位端側に有効に伝達される。
さらに、内シャフト24には金属材料で形成された固定リング38が嵌着固定されており、その固定リング38に対して金属材料で形成された連結線材36が溶接によって強固に固定されている。これにより、押進力の作用によって連結線材36と内シャフト24の固定が解除されるのを防いで、押進力が遠位端側に有効に伝達される。
しかも、連結線材36を固着する遠位固着部が環状の固定リング38とされていることで、内シャフト24に対する固定力を充分に大きく得ることができて、固定リング38の内シャフト24に対する位置ずれも防止されることから、連結線材36を介した内シャフト24への押進力の伝達が有効に実現される。
特に本実施形態の固定リング38は、環状マーカー34と同一のものが用いられていることから、固定リングとして特別な部品を新規に準備する必要がなく、部品の共通化による製造や部品管理の容易化が図られ得る。
また、本実施形態の連結線材36は、遠位端側に向かって次第に小径となるテーパ形状を呈していることから、プロキシマルシャフト16および固定リング38に対する溶接部位において、押進力の作用による連結線材36の遠位端側への抜けがより効果的に防止される。その結果、押進力が内シャフト24の遠位端側に安定して伝達されて、狭窄部に対する挿通が容易になる。
なお、バルーンカテーテル10において、連結線材36の内シャフト24に対する固定位置が、内シャフト24の遠位端に対する押進力の伝達効率に大きく影響しないことが、実験によって確認されている(図5参照)。この実験では、水を充填した疑似血管にバルーンカテーテル10を挿通すると共に、バルーンカテーテル10の遠位端(先端チップ32)をプッシュゲージ(押圧荷重の計測器)の測定部分に押し当てて、バルーンカテーテル10を毎秒5mmの速さで遠位端側に10mm押し込んだ際の荷重値の最大値を測定した。なお、この実験に用いられたバルーンカテーテル10では、連結線材36の先端からポート30の開口部までの距離が60mmとされている。
すなわち、図5に示されているように、連結線材36の先端から10mmの位置で固定リング38に溶接固定した場合と、連結線材36の先端から25mmの位置で固定リング38に溶接固定した場合と、連結線材36の先端から40mmの位置で固定リング38に溶接固定した場合とでは、荷重の最大値が略同じになっている。また、連結線材36の先端から10mmの位置と40mmの位置との2箇所で固定リング38に溶接固定した場合にも、荷重の最大値は1箇所で固定した場合に比して大きく変化することがなかった。
このことからも明らかなように、本実施形態のバルーンカテーテル10では、連結線材36の内シャフト24に対する軸方向での固定位置は、特に限定されるものではなく、任意の位置で固定しても優れたプッシャビリティを有効に得ることができる。なお、図5中の「Free」は、連結線材36と固定リング38を溶接固定することなく配設した場合を示す。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、線材の形成材料は、ステンレス鋼等の金属材料に限定されるものではなく、合成樹脂材料等も採用され得る。また、線材の形状(特に断面形状)は限定されず、例えば矩形断面や異形断面等の線材も採用可能である。
また、2本以上の複数の線材が配設されていても良く、シャフトの補強効果をより効果的に得ることができる。その場合には、何れの線材も軸方向の同じ位置で内シャフトに固定されていても良いし、互いに異なる位置で内シャフトに固定されていても良い。
また、前記実施形態では、線材の内シャフト24への固定方法として、内シャフト24に嵌着された固定リング38に対して線材を溶接固定するものが例示されているが、固定方法はこれに限定されない。例えば、線材が内シャフト24の外周面に直接重ね合わされて、溶着固定されていても良いし、接着剤を用いて接着固定されていても良い。
さらに、線材は、プロキシマルシャフト16又は内シャフト24に対して軸方向の2箇所以上で固定されていても良く、これによってより強固な固定が実現される。
また、遠位側固着部は、固定リング38のようなリング状の部材で構成されている必要はなく、例えば内シャフト24の一部に重ね合わされて溶着される湾曲板状等であっても良い。更に、近位側固着部は、例えばプロキシマルシャフト16の遠位端部分のみが金属材料で形成されることにより設けられていても良い。また、遠位側固着部および近位側固着部は、何れも金属材料で形成されたものに限定されず、合成樹脂で形成されたもの等も採用され得る。
また、シャフト12は、プロキシマルシャフト16とディスタールシャフト18のみで形成されている必要はなく、3つ以上のシャフトを組み合わせて形成されていても良い。より具体的には、プロキシマルシャフトとディスタールシャフトの間にポート30を備えたポートシャフトが設けられていても良い。更に、プロキシマルシャフトとディスタールシャフトは、必ずしも同一の中心軸をもって設けられている必要はなく、それらの中心軸が軸直角方向にずれていても良い。この場合には、例えばプロキシマルシャフトとディスタールシャフトを連結するポートシャフトが、軸方向に対して傾斜して延びることにより、連続的な給排ルーメン26が確保される。
また、前記実施形態では、1つの給排ルーメン26が設けられており、その給排ルーメン26によってバルーン14のインフレーションとデフレーションの両方が実行されるようになっているが、給排ルーメンとして相互に独立したインフレーションルーメンとデフレーションルーメンを設けることも可能である。
10:バルーンカテーテル、12:シャフト、14:バルーン、16:プロキシマルシャフト、18:ディスタールシャフト、22:外シャフト、24:内シャフト、26:給排ルーメン、28:ガイドワイヤルーメン、36:連結線材(線材)、38:固定リング(遠位固着部)

Claims (5)

  1. シャフトの近位端部分がプロキシマルシャフトで構成されていると共に、該シャフトの遠位端部分がディスタールシャフトで構成されており、該ディスタールシャフトが給排ルーメンを備えた外シャフトとガイドワイヤルーメンを備えた内シャフトとを含んで構成されて該内シャフトが該外シャフトに内挿されていると共に、該内シャフトの該ガイドワイヤルーメンの近位端部分が該外シャフトの長さ方向中間部分の外周面に開口している一方、該内シャフトの遠位端部分にバルーンが設けられて該バルーンに該外シャフトの該給排ルーメンが連通されているバルーンカテーテルにおいて、
    前記プロキシマルシャフトの遠位端から突出する線材が設けられて、該線材が該プロキシマルシャフトに固定されている一方、
    該線材の該プロキシマルシャフトからの突出部分が前記外シャフト内において前記ディスタールシャフトの前記内シャフトにおける前記遠位端部分よりも前記近位端部分の開口に近い位置に固定されていると共に、該線材が該外シャフトに対して固定されないで配されていることを特徴とするバルーンカテーテル。
  2. 前記線材が金属材料で形成されていると共に、前記ディスタールシャフトの前記内シャフトに金属材料で形成された遠位固着部が設けられており、該線材が該遠位固着部に固定されている請求項1に記載のバルーンカテーテル。
  3. 前記遠位固着部が前記内シャフトに嵌着される固定リングとされている請求項2に記載のバルーンカテーテル。
  4. 前記線材が金属材料で形成されていると共に、前記プロキシマルシャフトには金属材料で形成された近位固着部が設けられており、該線材が該近位固着部に固定されている請求項1〜3の何れか1項に記載のバルーンカテーテル。
  5. 前記内シャフトおよび前記外シャフトの長さ方向に直交する方向での断面形状が円筒形状とされている請求項1〜4に記載のバルーンカテーテル。
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