JP6123614B2 - 押圧検出センサ、タッチ式入力装置 - Google Patents

押圧検出センサ、タッチ式入力装置 Download PDF

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Description

本発明は、操作面が押し込まれた際の押圧力を検出する押圧検出センサおよび当該押圧検出センサを備えるタッチ式入力装置に関する。
従来、操作者による操作面への操作を検出する操作検出センサが各種考案されている。操作検出センサとしては、静電容量方式、熱抵抗方式、圧電音響方式、赤外線センサ方式等があるが、操作面に対する押圧力を検出する場合には、これらとは別の押圧検出センサを設置する必要がある。
特許文献1には、操作検出センサであるタッチパネル、操作面の押し込みを検出する感圧センサを備えるタッチ式入力装置が記載されている。特許文献1のタッチ式入力装置では、感圧センサは、タッチパネルの下側の面(操作面と反対側の面)に配置されており、タッチパネルと同じ面積からなる。また、特許文献1のタッチ式入力装置では、タッチパネルの操作面側に保護層が配置されている。
特許文献2には、平板状の圧電体の両面にマトリックス状の電極を形成した操作入力装置が記載されている。
特開平5−61592号公報 特開2006−163618号公報
しかしながら、上述の各特許文献1,2に示す押圧検出機構を有する構成では、次に示すような課題が生じる。
押圧検出センサに用いる圧電体として、平膜状で有機系材料からなる圧電性フィルムを利用するものがある。
圧電性フィルムを備える押圧検出センサを操作入力用部材に装着する1つの方法としては、接着剤を用いる。接着剤が常温で硬化する二液性である場合、装着工程が煩雑になってしまう。接着剤が熱硬化性で一液性の場合、高熱で接着する必要があり、当該接着時の熱が圧電性フィルムに伝わってしまい、圧電性フィルムの圧電性が劣化してしまう。
また、圧電性フィルムを備える押圧検出センサを操作入力用部材に装着する1つの方法としては、粘着剤を用いる。粘着剤は接着剤と比較して弾性が低く、温度が上昇するとさらに弾性が低くなる。このため、操作入力用部材が押し込まれた際に操作入力用部材にひずみが生じても、粘着剤で滑りを起こし、圧電性フィルムに係る応力が緩和され、押圧力の検出感度が劣化してしまう。
したがって、本発明の目的は、操作入力用部材に確実に装着でき、押圧力をより確実に検出できる圧電性フィルムを備えた押圧検出センサを提供することにある。
この発明は、一方主面が操作面であり当該操作面の押圧によりひずみが生じる操作入力用部材と、該操作入力用部材に装着され圧電性フィルムを有するセンサ部と、操作入力用部材とセンサ部とを装着する装着部材と、を備えた押圧検出センサに関するものであり、次の特徴を有する。
センサ部は、圧電性フィルムの両主面に検出用導体が配置されるように圧電性フィルムをはさみ込む形状からなり、ひずみの生じる方向の長さが圧電性フィルムよりも長い外装部を備える。装着部材は、外装部における両端の領域に設けられた熱硬化性の接着剤である。
この構成では、熱硬化性接着剤でセンサ部を操作入力用部材に装着(接着)する際に、圧電性フィルムに熱が加わり難い。これにより、圧電性フィルムの圧電性の劣化を抑制できる。また、熱硬化性接着剤を用いることで、操作入力用部材に生じたひずみよる応力がセンサ部の圧電性フィルムに効率的に伝搬される。したがって、操作入力用部材に対する押圧力を感度良く検出することができる。
また、この発明の押圧検出センサでは、装着部材は、外装部における両端の領域の接着剤で挟まれる領域に設けられた粘着剤をさらに備えることが好ましい。
この構成では、センサ部を略全面に亘り操作入力用部材に装着することができる。
また、この発明の押圧検出センサでは、押圧検出センサを操作面に直交する方向から透視的にみたとき、接着剤がある領域には、圧電性フィルムが配設されていないことが好ましい。
この構成では、圧電性フィルムに熱がさらに加わり難い。
また、この発明の押圧検出センサでは、圧電性フィルムは少なくとも一軸方向に延伸されたポリ乳酸であり、延伸の方向が外装部の接着剤が装着される両端を結ぶ方向に対して略45°になるように外装部にはさみ込まれていることが好ましい。
この構成では、さらに感度良く押圧力を検出することができる。
また、この発明の押圧検出センサでは、次の構成であることが好ましい。操作入力用部材は、操作面が長手方向と短手方向を有する矩形である。センサ部を構成する圧電性フィルムおよび外装部は、長尺方向と短尺方向を有する長尺状である。センサ部は、操作入力用部材の長手方向の一方端付近に、長尺方向が操作入力用部材の短手方向と略平行になるように装着されている。
この構成では、操作面の押圧された際に操作入力用部材に生じるひずみが大きな位置に圧電性フィルムが配置される。さらに圧電性フィルムに応力が加わった際に発生電荷量が大きくなるように、圧電性フィルムが配置される。これにより、より感度良く押圧力を検出することができる。
また、この発明のタッチ式入力装置は、上述の押圧検出センサと、操作入力用部材の裏面側に配置された位置検出用タッチパネルと、を備えることを特徴としている。
この構成では、押圧力と操作位置とを検出することができる。この際、上述の押圧検出センサを用いることで、押圧力を感度良く検出することができる。
この発明によれば、操作入力用部材に押圧検出センサを確実に装着でき、操作面への押圧力を感度良く検出することができる。
本発明の第1実施形態に係る押圧検出センサの平面図および側面断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る押圧検出センサのセンサ部が装着された部分の各第断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る圧電センサの構造を説明するための分解斜視図である。 板部材に生じたひずみの伝搬の様子を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るタッチ式入力装置の構成を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態に係るタッチ式入力装置に用いられる圧電センサの構造を説明するための分解斜視図である。
本発明の第1の実施形態に係る押圧検出センサについて、図を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る押圧検出センサの平面図および側面断面図である。図1では平面図に示すA−A断面図およびB−B断面図を示している。図2は、本発明の第1の実施形態に係る押圧検出センサのセンサ部が装着された部分の断面図(拡大図)である。図3は、本発明の第1の実施形態に係る圧電センサの構造を説明するための分解斜視図である。なお、これらの図は、説明を分かりやすくするために、厚み方向の寸法を強調して記載している。
図1、図2に示すように、押圧検出センサ1は、本発明の「センサ部」に相当する圧電センサ11、本発明の「操作入力用部材」に相当する板部材20、および装着部材30を備える。圧電センサ11は、圧電性フィルム110、検出用電極111,112、外装部130を備える。
圧電性フィルム110は、ポリ乳酸(PLA)、より具体的にはL型ポリ乳酸(PLLA)からなり、長さ(長尺方向の長さ)LLpに対して幅(短尺方向の長さ)LSpが短い長尺状の平膜からなる。圧電性フィルム110の分子の配向方向は、圧電性フィルム110の長尺方向および短尺方向に対して略45°を成す。言い換えれば、圧電性フィルム110の一軸延伸方向900は、圧電性フィルム110の長尺方向および短尺方向に対して略45°を成す。
ここで、圧電性フィルム110を形成するPLLAの特性について説明する。
PLLAはキラル高分子からなる。PLLAは、主鎖が螺旋構造を有する。PLLAは、一軸延伸された方向に分子が配向し、当該分子の配向によって圧電性を有する。そして、一軸延伸されたPLLAは、ひずみが生じることで、電荷を発生する。ここで、PLLAに生じるひずみとは、具体的にはPLLAからなる圧電性フィルム110が所定方向に伸長することである。この際、発生する電荷量は、PLLAのひずみ量すなわち圧電性フィルム110の伸長量によって決まる。一軸延伸されたPLLAの圧電定数は、高分子中で非常に高い部類に属する。
なお、圧電性フィルム110の延伸倍率は3〜8倍程度が好適である。延伸後に熱処理を施すことにより、ポリ乳酸の延びきり鎖結晶の結晶化が促進され圧電定数が向上する。尚、二軸延伸した場合はそれぞれの軸の延伸倍率を異ならせることによって一軸延伸と同様の効果を得ることが出来る。例えばある方向をX軸としてその方向に8倍、その軸に直交するY軸方向に2倍の延伸を施した場合、圧電定数に関してはおよそX軸方向に4倍の一軸延伸を施した場合とほぼ同等の効果が得られる。単純に一軸延伸したフィルムは延伸軸方向に沿って裂け易いため、前述したような二軸延伸を行うことにより幾分強度を増すことができる。このような二軸延伸したものであっても、一軸方向の延伸が他方向の延伸よりも大きければ、本発明の少なくとも一軸方向に延伸されたものに相当する。
また、PLLAは、延伸等による分子の配向処理で圧電性を生じるので、PVDF等の他のポリマーや圧電セラミックスのように、ポーリング処理を行う必要がない。すなわち、強誘電体に属さないPLLAの圧電性は、PVDFやPZT等の強誘電体のようにイオンの分極によって発現するものではなく、分子の特徴的な構造である螺旋構造に由来するものである。このため、PLLAには、他の強誘電性の圧電体で生じる焦電性が生じない。すなわち、圧電センサ11の感じる温度が変化しても圧電性は変化せず、ひずみの大きさに応じた発生電荷量は変化しない。さらに、PVDF等は経時的に圧電定数の変動が見られ、場合によっては圧電定数が著しく低下する場合があるが、PLLAの圧電定数は経時的に極めて安定している。したがって、発生電荷量が周囲環境に影響されない。
検出用電極121は、圧電性フィルム110の一方主面(平板面)の略全面に当接するように配置されている。検出用電極122は、圧電性フィルム110の他方主面(平板面)の略全面に当接するように配置されている。検出用電極121,122は、外装部130に形成されている。検出用電極121は、第1部材131に形成された引き回し電極1211に接続され、検出用電極122は、第2部材132に形成された引き回し電極1221に接続されている。検出用電極121,122は、これら引き回し電極1211,1221によって、外部の検出回路に接続されている。
外装部130は、耐熱性を有する絶縁性樹脂フィルムからなる。例えば、外装部130は、ポリイミドからなる。これは、一般的にFPCとしてよく使用されており、電極は通常銅(Cu)等の金属が使用され、金(Au)メッキが施されている場合が多い。外装部130は、PET等の汎用的な樹脂フィルムを用いてもよく、この場合、電極は銀(Au)ペースト等で印刷されたものが一般的である。もちろん、電極としては、ITOやZnO等の無機系透明電極や、ポリチオフェン、歩にアニリン等を主成分とする有機系透明電極を用いることもできる。また、カーボン系の電極を用いてもよい。
図3に示すように、外装部130は、長尺方向の長さLLsnが圧電性フィルム110の長尺方向の長さLLpよりも長く、短尺方向の長さが圧電性フィルム110の短尺方向の長さLSpの略2倍の長さである矩形である。外装部130の短尺方向の長さは、圧電性フィルム110の短尺方向の長さLSpの略2倍であるが、圧電性フィルム110の短尺方向の長さLSpの2倍よりも長い。
外装部130は、短手方向に連続する第1部材131と第2部材132からなる。第1部材131と第2部材132は、略同じ長尺状であり、長尺方向の長さは外装部130の長さであり、短尺方向の長さは外装部130の略1/2である。
外装部130の第1部材131の一方面には、検出用電極121が形成されており、外装部130の第2部材132の一方主面には、検出用電極122が形成されている。この際、検出用電極121,122の長尺方向と外装部130(第1、第2部材131,132)の長尺方向が平行になり、外装部130の短尺方向に間隔を空けるように、検出用電極121,122は形成されている。
外装部130は、短尺方向の略中央位置で折り曲げられており、この曲げた内側に圧電性フィルム110が狭持されている。この際、圧電性フィルム110の両面の略全面に検出用電極121,122が当接するように、外装部130は圧電性フィルム110を狭持する。検出用電極121,122は、両面粘着テープによって、圧電性フィルム110に貼り付けられている。両面粘着テープもしくは圧電性フィルム110は、少なくとも検出用電極121,122よりも大きくされており、検出用電極121と検出用電極122は、この構造によって絶縁されている。
このような構成により、圧電性フィルム110の両主面に検出用電極121,122をスパッタリング等によって直接形成しなくても、圧電性フィルム110を検出用電極121,122ではさみ込む構成を実現できる。これにより、検出用電極121,122間に圧電性フィルム110がはさみ込まれる構造を形成するために、圧電性フィルム110に電極を直接形成する必要がない。圧電性フィルム110としてPLLAを用いる場合、PLLAは表面が不活性であり、電極をPLLAの表面に直接形成すると、密着強度が低く困難である。しかしながら、このような方法では、電極を確実にPLLAに接着することができる。
板部材20は、長手方向(y方向)の長さLL、短手方向(x方向)の長さLSの矩形状からなる。板部材20は、ある程度の剛性を有する材料からなり、例えばガラスの平板によって形成されている。
板部材20は、一方主面201と他方主面202とを備え、板部材20の長さLS方向の一方端が端辺211であり、他方端が端辺212である。板部材20の長さLL方向の一方端が端辺221であり、他方端が端辺222である。
板部材20は、図示しない枠体等によって、外周辺が固定されている。したがって、板部材20は、一方主面である操作面が操作者等によって押し込まれると、押し込み位置を中心として外周に近づくほど変位量が小さくなるようにして、操作面に直交する方向へ押し込み位置が変位する形で撓む。この撓みによって、板部材20には、操作面に平行な方向にひずみが生じる。
圧電センサ11は、板部材20の長手方向(図1のy方向)の一方端すなわち端辺221付近に配置されている。この際、圧電センサ11は、当該圧電センサ11の長尺方向が板部材20の短手方向(図1のx方向)と平行になるように、板部材20に配置される。また、圧電センサ11は、当該圧電センサ11の主面と板部材20の主面とが平行になるように配置される。圧電センサ11は、板部材20の操作面と反対側の他方主面に配置される。
装着部材30は、板部材20と圧電センサ11との間に介在しており、粘着剤31と接着剤32とから構成される。粘着剤31は、熱処理を行うことなく当該粘着剤31を介して対向する部材同士を粘着するものであり、弾性定数が低いものである。粘着剤31は、例えば両面テープを用いるとよい。接着剤32は、熱硬化により当該接着剤32を介して対向する部材同士を接着するものであり、接着後の弾性定数が高いものである。接着剤32は、例えば、エポキシ樹脂接着剤やホットメルト接着剤を用いるとよい。
粘着剤31は、圧電センサ11の一方主面における外装部130が圧電性フィルム110と重なっている領域に設けられている。接着剤32は、圧電センサ11の一方主面における外装部130が圧電性フィルム110と重なっていない領域に設けられている。言い換えれば、圧電センサ11を長尺方向に沿って、圧電性フィルム110が存在する中央の領域に、粘着剤31が設けられており、当該圧電性フィルム110が存在する領域を挟む長尺方向の両端の領域に、それぞれ接着剤32が設けられている。
このような構成とすることで、圧電センサ11の長尺方向の両端部は板部材20に硬く装着されている。また、接着剤32を硬化するために、この部分に熱を加えるが、この部分には圧電性フィルム110が存在しないため、圧電性フィルム110が接着剤を硬化させる熱でダメージを受けない。ただし、実際には、ダメージを受けることを前提で、接着剤32がある領域まで圧電性フィルム110があってもかまわない。
図4は、板部材に生じたひずみの伝搬の様子を示す図であり、図4(A)は粘着剤のみを用いた場合を示し、図4(B)は本実施形態の構成を用いた場合を示す。
本実施形態の構成を用いることで、図4(B)に示すように、板部材20に生じたひずみによる応力は、接着剤32によって殆ど減衰されることなく、圧電センサ11にも伝搬され、圧電センサ11の圧電性フィルム110もひずむ。外装部130の検出用電極121,122と圧電性フィルム110も両面粘着テープで接着されており、ここでの減衰もあるが、全体の減衰量としては小さく抑えられる。検出用電極121,122と圧電性フィルム110との間の粘着剤でのひずみが減衰される量を30%程度とすれば、これにより、圧電性フィルム110には、板部材20に生じたひずみと同程度のひずみの70%程度のひずみが生じ、それに応じた電荷が生じる。したがって、板部材20のひずみ、すなわち押圧力を高感度に検出することができる。一方、図4(A)に示すように、粘着剤31のみを用いると、板部材20に生じたひずみは、粘着剤31によって減衰され、外装部130に加わり、さらに外装部130に生じたひずみは両面粘着テープの粘着剤31によって緩和され、圧電性フィルム110に加わるため、合計のひずみ量は小さくなる。
さらに、粘着剤31のみを用いた場合では、圧電センサ11の周囲温度が上昇すると、粘着剤31の弾性定数はさらに低下し、圧電センサ11の検出感度がより一層低くなってしまう。しかしながら、本実施形態のように接着剤32を部分的に用いることで、このような温度上昇による検出感度の劣化を抑制することができる。
また、上述のように板部材20に圧電センサ11を装着することで、次の作用効果が得られる。
板部材20の操作面の略中央付近を押圧した場合、板部材20の長手方向の端部付近には、板部材20の短手方向に沿ったひずみが、他の部分よりも大きく発生する。したがって、このような位置に圧電センサ11を装着することで、押圧力に対する感度をさらに良くすることができる。
さらに、圧電センサ11(圧電性フィルム110)の長尺方向が板部材20の短手方向に平行であるので、圧電性フィルム110に生じるひずみは、圧電性フィルム110の長尺方向に平行なる。したがって、圧電性フィルム110のひずみに対する感度を良くできる。この際、圧電センサ11(圧電性フィルム110)の長尺方向の両端が硬く接着されているので、ひずみをより感度良く受けることができる。そして、一軸延伸方向が長尺方向に対して45°であることにより、長尺方向のひずみに対して、発生する電荷量を大きくすることができる。
このように、本実施形態の構成を用いることで、操作面への押圧を、非常に高感度に検出する押圧検出センサ10を実現することができる。
また、接着剤32は熱圧着によって硬化されるが、接着剤32が圧電性フィルム110に重ならない領域に配置されているので、接着剤32の硬化用の熱が圧電性フィルム110に殆ど伝搬せず、圧電性フィルム110が殆ど加熱されない。したがって、圧電性フィルム110の圧電性の劣化を抑制することができる。これにより、操作面への押圧を、さらに感度良く検出することができる。
なお、粘着剤31は省略することもできるが、粘着剤31を備えることで、次に示す更なる効果を得ることができる。
例えば、粘着剤31を省略した時に、接着剤32の硬化後に接着剤32同士の領域で圧電センサ11にたるみが発生していると、板部材20の変形を確実に捉えられない。この領域を粘着剤31で板部材20に固着させておくことにより、圧電センサ11をたるみなく確実に板部材20に貼り付けることができる。
また、粘着剤31を備えることで、圧電センサ11を板部材20に装着する作業を容易にすることができる。具体的には、圧電センサ11を板部材20に装着する際には、まず、圧電センサ11に当接する面と反対面に剥離シートが装着された粘着剤31を貼り付ける。また、圧電センサ11に接着剤32を塗布する。次に、剥離シートを剥がし、圧電センサ11を板部材20に貼り付ける。次に、接着剤32が塗布された領域に対して、接着剤硬化用の加工ヘッドを押し当て加熱圧着する。この加熱圧着により、接着剤32が硬化して、圧電センサ11と板部材20とを接着する。
このように、粘着剤31を用いれば、圧電センサ11を板部材20に、容易に仮固定することができる。これにより、圧電センサ11を板部材20の所望位置に容易に装着することができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係るタッチ式入力装置について、図を参照して説明する。図5は、本発明の第2の実施形態に係るタッチ式入力装置の構成を示す平面図である。図6は、本発明の第2の実施形態に係るタッチ式入力装置に用いられる圧電センサの構造を説明するための分解斜視図である。
本実施形態のタッチ式入力装置2は、第1の実施形態に示した押圧検出センサ1を基本構成とし、さらに位置検出用のタッチパネル50を備える。なお、本実施形態の圧電センサ11Aは、第1の実施形態に示した圧電センサ11に対して、検出回路部123、引き回し導体1212,1222,125、コネクタ部124を追加したものであり、押圧検出機能を有する部分は、第1の実施形態に示した圧電センサ11と同じである。したがって、以下では、第1の実施形態から追加された点、異なる点のみを具体的に説明する。
図5に示すように、タッチ式入力装置2は、圧電センサ11A、板部材20、装着部材30、タッチパネル50を備える。
図6に示すように、圧電センサ11Aは、圧電性フィルム110、検出用電極121,122、外装部130Aを備える。外装部130Aは、第1部材131、第2部材132、第3部材133が一体形成されてなる。第1、第2部材131,132は、第1の実施形態と同じであり、第1部材131には、検出用電極121と引き回し電極1211が形成されており、第2部材132には、検出用電極122と引き回し電極1221が形成されている。
第3部材133は、長尺状からなり、第1部材131の引き回し電極1211が形成されている側の端部に接続されている。第3部材133の長尺方向と第1部材131の長尺方向とが直交するように、第3部材133は、第1部材131に接続されている。
第3部材133には、第3部材133の長尺方向に伸長する引き回し電極1212,1222が形成されている。引き回し電極1212は、引き回し電極1211に接続されており、引き回し電極1222は、引き回し電極1221に接続されている。
第3部材133における第1部材131に接続する端部と反対側の端部には、検出回路部123およびコネクタ部124が形成されている。検出回路部123は、引き回し電極1212,1222に接続されている。検出回路部123には、検出用電極121,122が検出した電荷に基づいて押圧力検出信号を発生する回路が形成されている。コネクタ部124は、引き回し電極125を介して検出回路部123に接続されている。検出回路部123は、押圧力検出信号を引き回し電極125、コネクタ部124を介して、外部回路へ出力する。
このような形状の圧電センサ11Aは、第1の実施形態と同様に、板部材20の長手方向の一方端221付近、より具体的には板部材20の操作受け付け領域200から外れる端部に、圧電性フィルム110の長尺方向が板部材20の短手方向に平行なるように配置されている。この際、外装部130Aの第3部材133は、板部材20の短手方向の一方端211付近に、板部材20の長手方向に沿って配置されている。
タッチパネル50は、例えば静電容量型で平板状の位置検出センサであり、板部材20の操作面と反対側の面に装着されている。この際、タッチパネル50は、操作受け付け領域200を含み、圧電センサ11Aに重ならないように配置されている。
このような構成とすることで、操作面への押圧力を高感度に検出子ながら、操作位置も検出することができる。
なお、第2の実施形態に示した圧電センサの構造は、タッチパネル50を備えない第1の実施形態に示したような押圧検出センサにも適用することができる。
また、上述の各実施形態では、ポリ乳酸を例に説明したが、高熱により圧電性が劣化してしまう他の圧電性材料を用いた場合にも適用することができる。
1:押圧検出センサ
2:タッチ式入力装置
11:圧電センサ
20:板部材
30:装着部材
50:タッチパネル
110:圧電性フィルム
111,112:検出用電極
1211,1221,1212,1222,125:引き回し電極
123:検出回路部
124:コネクタ部
130,130A:外装部
131:第1部材
132:第2部材
200:操作受け付け領域
201:一方主面
202:他方主面
211,212,221,222:端辺
900:一軸延伸方向

Claims (6)

  1. 一方主面が操作面であり、当該操作面の押圧によりひずみが生じる操作入力用部材と、
    該操作入力用部材に装着され、圧電性フィルムを有するセンサ部と、
    前記操作入力用部材とセンサ部とを装着する装着部材と、
    を備えた押圧検出センサであって、
    前記センサ部は、
    前記圧電性フィルムの両主面に検出用導体が配置されるように前記圧電性フィルムをはさみ込む形状からなり、前記ひずみの生じる方向の長さが前記圧電性フィルムよりも長い前記外装部を備え、
    前記装着部材は、
    前記外装部における両端の領域に設けられた熱硬化性の接着剤である、
    押圧検出センサ。
  2. 前記装着部材は、
    前記外装部における両端の領域の前記接着剤で挟まれる領域に粘着剤をさらに備える、
    請求項1に記載の押圧検出センサ。
  3. 押圧検出センサを前記操作面に直交する方向から透視的にみたとき、前記接着剤がある領域には、前記圧電性フィルムが配設されていない、
    請求項1または請求項2に記載の押圧検出センサ。
  4. 前記圧電性フィルムは、少なくとも一軸方向に延伸されたポリ乳酸であり、
    前記延伸の方向が前記外装部の接着剤が装着される両端を結ぶ方向に対して略45°になるように、前記圧電性フィルムは前記外装部にはさみ込まれている、
    請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の押圧検出センサ。
  5. 前記操作入力用部材は、操作面が長手方向と短手方向を有する矩形であり、
    前記センサ部を構成する前記圧電性フィルムおよび前記外装部は、長尺方向と短尺方向を有する長尺状であり、
    前記センサ部は、前記操作入力用部材の長手方向の一方端付近に、前記長尺方向が前記操作入力用部材の前記短手方向と略平行になるように、装着されている、
    請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の押圧検出センサ。
  6. 請求項5に記載の押圧検出センサと、
    前記操作入力用部材の裏面側に配置された位置検出用タッチパネルと、
    を備えた、タッチ式入力装置。
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