JP6122204B1 - 涎拭き兼汚れ防止プロテクター - Google Patents

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Abstract

【課題】乳幼児が興味を持ち、かつ、ベビーキャリア等の乳幼児用具に取付けても、親側及び子供側からの汗等の汚れの侵入を阻止できること。【解決手段】表裏に配設した紫外線の侵入を阻止する意匠面生地1,11と、その内側に配設したカシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料2と、カシャカシャ音の振動周波数の発生を阻害しない柔らかい可振許容材料3とを配設し、それらを積層状態で周囲を縫製してなるパイピング4とを具備する涎拭き兼汚れ防止プロテクターは、表裏に形成した意匠面生地1,11及び合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3を重ねた4隅に配設した接合と分離自在な接合具7,8によって構成され、意匠面生地1に触ったり、握ったり、引っ張ったりすることにより、カシャカシャ音を発生させる。このときのカシャカシャ音は、合成樹脂薄材料2が柔らかい起毛で仕上げた可振許容材料3で保持されているから、音の発生を阻害することはない。【選択図】図1

Description

本発明は、ベビーキャリア、ベビーカート、チャイルドシート等の乳幼児用具または機器に取付けられ、乳幼児等の唾液、涎、汗、脂等により乳幼児用具または機器が汚れたり乳幼児用具または機器を使用する使用者の着衣が汚れたりするのを防止できる涎拭き兼汚れ防止プロテクターに関するものである。
乳幼児を抱く際に乳幼児を抱持する補助具としてベビーキャリアが使用されるが、このベビーキャリアを使用して乳幼児を抱持する態様、即ち、抱持方法としては、乳幼児の前向きおんぶまたは後ろ向きおんぶ、乳幼児と向かい合う対面抱き、乳幼児の向きを逆にする前向き抱き、乳幼児を寝かせる横抱きがあり、乳幼児の成長や使用場面によって選択される。そこで、従来から、ベビーキャリア使用者への装着態様を変更することで、1つのベビーキャリアで複数の抱持方法に対応できるようにしたベビーキャリアも提案されている。
ここで、このようなベビーキャリアを用いて、例えば、乳幼児と向かい合う対面抱き、または、乳幼児の前向きおんぶで乳幼児を抱持したとき、ベビーキャリアの肩ベルトの一部に乳幼児の唇が当たり、乳幼児の唇が刺激され、肩ベルトを舐め始めることがある。中には、一度舐め始めると、癖になり、肩ベルトを舐めなければいけないように舐める乳幼児もいる。また、ベビーキャリア使用者である親等は、乳幼児の肩ベルトを舐める癖を発見すると、その癖を直させようと努力するが、通常では、直らないのが一般的である。このため、乳幼児の口が触れた肩ベルトの接触付近は、乳幼児の唾液や飲食したミルク等の付着によって汚れやすい状態にあり、汚れによって変色したり、悪臭を放ったりすることもあり、衛生的にも好ましくない。そこで、親等は、不潔さや不衛生さを感じてベビーキャリアを使用する度に部分的につまみ洗いをしたり、全体をドライクリーニングしたりすることもある。しかし、ベビーキャリアの肩ベルトを部分的につまみ洗いすると、つまみ洗いした個所が乾燥するまでに時間がかかり、却って、細菌が繁殖する可能性がある。 また、つまみ洗いした個所の生地を傷めてしまい、それによって、乳幼児の肌への刺激を増大させることもあり、更には、洗濯による色落ち等によって色が褪せてしまうこともある。一方、全体をドライクリーニングする場合には手間がかかり、更に、型崩れが生じることもある。特に、外部に依頼した場合にはそのコストが高くなり、使用効率も低下せざるを得ない。
加えて、乳幼児と向かい合う対面抱きまたは乳幼児の前向きおんぶで乳幼児を抱持する場合、乳幼児の口元が使用者の胸元または背中にも触れやすく、乳幼児の唾液や飲食したミルク等の嘔吐、更には、乳幼児の涎等によって使用者の着衣が汚れることがあった。
また、乳幼児の胴体を支えるベビーキャリアの本体布において乳幼児の頭部から背中側にあてがわれる個所が、乳幼児の汗や脂で汚れることもあった。
一方で、乳幼児の向きを逆にする前向き抱き、または、乳幼児の前向きおんぶで乳幼児を抱持した際には、乳幼児の胴体を支えるベビーキャリアの本体布の上辺縁部(上端部)に乳幼児の唇が当たり、乳幼児の唇が刺激され、ベビーキャリアの本体上辺縁部(上端部)を舐め始めることがある。このため、乳幼児の唾液や飲食したミルク等の付着により、更には、乳幼児の垂らした涎によっても、ベビーキャリアの本体上辺縁部(上端部)が汚れてくることがあった。
加えて、乳幼児の後頭部から背中側に触れる使用者の着衣が乳幼児の汗や脂で汚れることもあった。
また、ベビーキャリアに限らず、ベビーカー、車載用ベビーシート(チャイルドシート)等の乳幼児用具または機器においても、乳幼児の舐め行為による唾液や飲食したミルク等の付着によって肩ベルトが汚れたり、乳幼児の後頭部から背中側の汗や脂等によって乳幼児の背中側にあてがわれる本体部(背もたれ)が汚れたりすることがある。しかも、ベビーカー、車載用ベビーシート(チャイルドシート)等の乳幼児用具または機器はベビーキャリアよりも一般的に洗浄するのが難しい。
そこで、特許文献1においては、キャリア本体から延設される肩掛けベルトの少なくともベルト根元部分からキャリア本体の上辺縁部に至る形状にて当該ベルト根元部分と上辺縁部を覆うように形成されて、キャリア本体から肩掛けベルトを延設させてなる構成のベビーキャリアに装着される汚れ防止カバーが開示されている。この特許文献1の記載によれば、幼児を対面抱っこの状態や前向き抱っこの状態で保持されている幼児の口が触れ易い肩掛けベルトのベルト根元部分とキャリア本体の上辺縁部を覆うようにカバー本体を装着することで、幼児の口が肩掛けベルトやキャリア本体に直接触れることを防ぐことができるとしている。
また、特許文献2においては、幼児の涎を受ける涎掛け本体と、子守帯(1)の縦抱き用シート(3)の頭部保護部(42)に被せるようにして前記縦抱き用シートに装着可能であり両側には前記縦抱き用シートのヘッドサポート(46)を通過させる開口部(92a)が設けられたポケット(92)と、前記涎掛け本体の上部両端を子守帯の子守帯本体に取付けるための上部留め具(93)と、前記涎掛け本体の下部を前記子守帯本体又は前記縦抱き用シートに択一的に取付けるための下部留め具(94)とを備える子守帯用の涎掛けが開示されている。この特許文献2の記載によれば、幼児を前向き抱っこで保持する場合には、涎掛け本体(91)を頭部保護部42の内面側に垂らしつつ頭部保護部(42)にポケット(92)を被せる。また、留め紐(94)を縦抱き用シート(3)のシート本体部(41)に巻き付けてホック(95a)、(95b)で相互に連結する。この状態から、頭部保護部(42)を下方に折り返すと、その折り返し部分が涎掛け本体(91)にて覆われる。これにより前向き抱っこで保持する際に汚れやすい頭部保護部(42)の折り返し部分を涎掛けにて保護することができるとしている。一方、幼児を対面抱っこする際には肩帯(4)の胸元付近が汚れやすいため、涎掛け本体(91)を肩帯(4)の前側(4a)の胸元付近に配置し、各肩帯(4)に設けられたホック(4d)と涎掛け(90)の上部のホック(93)に留める。また、留め紐(94)を両肩帯(4)の内面側に回してホック(95a)、(95b)を相互に留め付けるとしている。
なお、( )書きの番号は、特許文献2の実施例の説明で使用された符号である。
登録実用新案第3172867号公報 特開2005−312823号公報 特開2015−205098号公報
ところが、特許文献1に記載の汚れ防止カバーは、左右の肩掛けベルトの少なくともベルト根元部分からキャリア本体の上辺縁部に至る部分を覆うように取付けられるものであるから、この汚れ防止カバーでは、乳幼児と向かい合う対面抱きまたは乳幼児の前向きおんぶで乳幼児を抱持したときに、乳幼児の口元が使用者の胸元または背中に触れて乳幼児の唾液、飲食したミルク等、涎等が付着することによる使用者の着衣の汚れに対応することができない。
また、肩掛けベルトの少なくともベルト根元部分に巻き付けられるキャリアカバー部とキャリア本体の上辺縁部にキャリア内外面に沿うように取付けられるベルトカバー部とが一連に連なる形態としていることで、特定の寸法形状のキャリアでないと取付けができず、取付け対象が限定される。また、ベビーキャリア以外のベビーカー、車載用ベビーシート(チャイルドシート)等の乳幼児用具または機器に取付ける概念はなく、対応できないことから、汎用性に欠ける。
これに対し、特許文献2の涎かけにおいては、幼児を前向き抱っこで保持する場合には、上述したように、涎掛け本体を頭部保護部の内面側に垂らしつつ頭部保護部にポケットを被せ、ヘッドサポートをポケット両側に設けた開口部に通過させ、留め紐を縦抱き用シートのシート本体部に巻き付けてホックで相互に連結することにより前向き抱っこで保持する際に汚れやすい頭部保護部の折り返し部分を涎掛けにて保護できる一方で、乳幼児と向かい合う対面抱き等で抱持したときには、各肩帯に設けられたホックに涎掛けの上部のホックを留めて涎掛け本体を使用者の胸元付近に配置することで、乳幼児の涎による肩帯の胸元付近の汚れに対応できるとしている。
しかし、このように特許文献2の涎かけは、キャリアの頭部保護部側に配置させる場合には、キャリアの頭部保護部に涎掛け本体の開口部から袋状にかぶせて頭部保護部に直接装着させ、また、使用者の胸元付近に配置させる場合に、肩帯に設けられたホックに涎掛けの上部のホックを留めて涎掛け本体を肩帯に直接装着させるものであることから、キャリアの寸法形状に対応した設計が必要であり、取付け対象が限定される。特に、肩帯にホックを設けた特定のキャリアでないと使用者の胸元付近に取付けることはできず、手持ちのベビーキャリアに取付けることはできない。また、ベビーキャリア以外のベビーカー、車載用ベビーシート(チャイルドシート)等の乳幼児用具または機器に取付ける概念はなく、対応できないことから、汎用性に欠ける。
更に、使用者の胸元付近に取付ける際に、肩帯に設けられたホックに涎掛けのホックを留めて涎掛け本体を肩帯に直接装着させる形態とすると、肩ベルトの長さ調整によって、涎掛けの相対位置を変動させることができるものの、使用者の体型や感覚によって乳幼児を抱持しやすい位置が異なり、また月齢によって乳幼児の大きさも異なることから、使用者にとって適切な肩ベルトの長さに調整した際に、乳幼児との相対関係で必ずしも肩ベルトに取付ける涎掛けが適切な位置にくるとは限らない。また、反対に、乳幼児との相対関係で肩ベルトに取付ける涎掛けが適切な位置にくるように肩ベルトを調整しても、それが使用者にとって乳幼児を抱持しやすい適切な肩ベルトの長さになっているとは限らない。 即ち、乳幼児の最適な抱持位置に対応して、涎掛けを適切な位置に配置調整するのが困難である。
汎用性が高く、ベビーキャリア等の乳幼児用具または機器に対して乳幼児の配置に対応した適切な位置に取付け可能であり、乳幼児等の唾液、涎、汗、脂等で乳幼児用具または機器や使用者の着衣が汚れるのを防止できる汚れ防止プロテクターとして、特許文献3に掲載の汚れ防止プロテクターが発明された。
この特許文献3にかかる汚れ防止プロテクターによれば、接合及び分離自在な雄部材と雌部材とからなる接合具によって一対の肩ベルトカバーが、使用者の肩ベルトの周りに装着される一対の肩ベルトの任意の位置に対して、その任意の位置の周囲全体を覆うように取付けられ、そして、この肩ベルトカバーにおいて肩ベルトに取付けたときに外表面となる露出面に設けた係合部に対して、架橋パッドの一対の連結部に設けた取付部が取付け自在に取付けられることにより、一対の肩ベルトカバー間に架橋パッドが架けられ一連に連なる。
したがって、例えば、乳幼児用具及び機器等としてのベビーキャリアにおいて、乳幼児が使用者の顔と相向き会う対面抱きのとき、または乳幼児の前向きおんぶのときに、使用者の胸元または背中と乳幼児Bの口元付近と間に架橋パッドが配置するように、一対の肩ベルトの乳幼児の口元が触れやすい個所に一対の肩ベルトカバーを雄部材と雌部材との接合により取付け、更に、一対の肩ベルトカバーの係合部に架橋パッドの取付部を接合させて一対の肩ベルトカバー間に架橋パッドを取付けることで、肩ベルトカバーによって乳幼児が直接肩ベルトを舐めることがなくなり、乳幼児は肩ベルトカバーを舐めることになるから、肩ベルトが汚れるのが防止され、また、一対の肩ベルトカバー間に架け渡された架橋パッドによって乳幼児の涎を受けることができ、乳幼児の涎で使用者の着衣が汚れるのが防止される。
そして、肩ベルトカバーや架橋パッドが汚れたときには、それらを取り外して洗濯することで、清潔さを保つことができ、ベビーキャリアの洗濯に伴う手間が省かれ、また、型崩れ、生地の傷み、色落ち等も防止できる。また、肩ベルトカバーや架橋パッドを洗濯によって常に清潔に保つことで、乳幼児の涎、汗等が付着することや舐めることによる不潔感、不衛生感も解消させることができる。
しかし、特許文献3にかかる汚れ防止プロテクターは、乳幼児側からの涎等の流れを防止するものであり、肩ベルトカバーや架橋パッドが汚れたときには、それらを取り外して洗濯することで、清潔さを担保できるが、乳幼児が興味を持つものではなかった。また、肩ベルトカバー等から親の汗が汚れ防止プロテクターに染みると、清潔さを維持することができなかった。
そこで、本発明は、乳幼児が興味を持ち、かつ、ベビーキャリア、ベビーカー、チャイルドシート等の乳幼児用具に取付けても、親側及び子供側からの汗等の汚れの侵入を阻止できる涎拭き兼汚れ防止プロテクターの提供を課題とするものである。
請求項1の発明の涎拭き兼汚れ防止プロテクターは、表裏に配設した紫外線の侵入を阻止する意匠面生地と、その内側に配設した触れることによりカシャカシャ音を発生する合成樹脂薄材料と、前記カシャカシャ音の振動周波数の発生を阻害しない綿からなるガーゼ生地等の可振許容材料とを配設し、それらを積層状態で周囲を縫製してなるパイピングとを具備し、前記表裏に形成した意匠面生地及び前記合成樹脂薄材料及び可振許容材料を重ね、パイピングで周囲を包囲し、4隅に配設した接合と分離自在な雄部材と雌部材からなる接合具によって全体が構成され、前記合成樹脂薄材料は表に配設した紫外線の侵入を阻止する意匠面生地に触ったり、握ったり、引っ張ったりすることにより、カシャカシャ音を発生する。このときのカシャカシャ音は、前記合成樹脂薄材料が意匠面生地と可振許容材料とで保持されているから、音の発生を阻害することはない。
ここで、上記表裏に対向して配設した意匠面生地は、表裏の面の意匠性を表現する長方形状生地で、意匠的に処理された生地またはガーゼ生地が使用される。また、紫外線の侵入の阻止は、合成樹脂薄材料の劣化を防止するものであるから、顔料または塗料の塗布で、紫外線通過線量が低下すればよく、植物繊維であっても、化学繊維であってもよいが、実用的には植物繊維が望ましい。
そして、上記合成樹脂薄材料は、表面または裏面を動かすことにより、単独でカシャカシャ音を発生させる樹脂で、通常、塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン テレフタラート(PET)等の厚み20μm以下、5μm以上の厚みのシートが使用されるが、その材料を特定するものではない。単独でカシャカシャ音とは、単一材料の折れ曲がり音であり、2個以上の物体が衝突して音を発生させるものではないことを意味する。
更に、上記可振許容材料は、通常、表裏が各々2枚重ねのガーゼ生地を使用するが、3枚以上重ねてもよい。また、フリース(登録商標)と呼ばれる生地で、ポリエチレンテレフタラートで作られた柔らかい起毛仕上げの繊維素材を用いてもよい。
更にまた、上記パイピングは、前記表に形成した意匠面生地、その下に配設した合成樹脂薄材料、合成樹脂薄材料の下に配設した可振許容材料からなる意匠面生地を積層して、その周囲を縫製するものであり、生地のほつれ等を防止している。
加えて、上記接合具は、前記意匠面生地及び前記合成樹脂薄材料及び可振許容材料及び凹凸生地を重ねた4隅に配設した接合と分離自在な雄部材と雌部材からなり、この接合具はホックで、具体的には、バネホック、アメリカンホック、ジャンパホック、カギホック、スプリングホック等が使用できる。
請求項2の発明の涎拭き兼汚れ防止プロテクターは、紫外線の侵入を阻止する意匠面生地と、その内側に配設した単独でカシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料と、前記カシャカシャ音の振動周波数を相対的に低下させる柔らかい可振許容材料と、面方向に対して垂直に山と谷を形成した凹凸生地を配設し、それらを積層状態で周囲を縫製したパイピングとを具備し、前記意匠面生地、及び合成樹脂薄材料、及び凹凸生地を重ね、4隅に配設した接合と分離自在な雄部材と雌部材からなる接合具によって構成され、合成樹脂薄材料は触ったり、握ったり、引っ張ったりすることにより、単独でカシャカシャ音を発生する。このときのカシャカシャ音は、柔らかい可振許容材料に保持されており、音の発生を阻害することはない。
ここで、上記意匠面生地は、表の面の意匠性を表現する長方形状生地であるが、綿からなるガーゼ生地とすることもできる。また、紫外線の侵入の阻止は、合成樹脂薄材料の劣化を防止するものであるから、顔料または塗料の塗布で、紫外線照射量が低下すればよく、植物繊維であっても、化学繊維であってもよいが、健康的には植物繊維が望ましい。
そして、上記合成樹脂薄材料は、表面または裏面を動かすことにより、単独でカシャカシャ音を発生させる樹脂で、通常、塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン テレフタラート(PET)等の厚み20μm以下、5μm以上の厚みのシートが使用される。なお、ここで単独でカシャカシャ音とは、2個以上の物体が衝突して音を発生させるものではないことを意味する。
更に、上記可振許容材料は綿からなるガーゼ生地で、通常、2重以上に重ねたガーゼ生地で、仕上げた繊維素材である。
更にまた、上記凹凸生地は、例えば、ワッフル生地(食品のワッフルに似ている生地)と呼ばれるもので、表面または裏面の面方向に対して垂直にピラミッド状の山と谷を形成したものである。
また、上記パイピングは、前記意匠面生地、その下に配設した前記合成樹脂薄材料、前記合成樹脂薄材料の下に配設した可振許容材料、前記可振許容材料の下に配設した凹凸生地を積層して、その周囲を縫製するものである。
加えて、上記接合具は、前記意匠面生地及び前記合成樹脂薄材料及び可振許容材料及び凹凸生地を重ねた4隅に配設した接合と分離自在な雄部材と雌部材からなり、この接合具はホックで、具体的には、バネホック、アメリカンホック、ジャンパホック、カギホック、スプリングホック等が使用できる。
請求項3の涎拭き兼汚れ防止プロテクターの単独でカシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料は、複数枚の厚み5〜30μm薄板からなるものである。合成樹脂薄材料の厚み5μm以下では機械的強度に弱く、厚み30μm以上では音が発生し難くなる。
カシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料は、その厚みが5〜30μmの範囲内が望ましい。それよれも厚くすると音の発生がし難くなるから、例えば、1枚を塩化ビニル(PVC)と他の1枚をポリエチレン(PE)、または、1枚を塩化ビニル(PVC)と他の1枚をポリプロピレン(PP)とし、一方で発生するカシャカシャ音を発生し難くしたり、乳幼児の好む音に調整することができる。複数枚の厚みの5〜30μm薄板は、同一厚みとすることができるし、異なった厚みとすることもできる。
請求項4の涎拭き兼汚れ防止プロテクターの前記意匠性を表現する意匠面生地は、綿からなる2重ガーゼ生地またはニットとしたものである。
この意匠面生地は、乳幼児の安全性が担保できればよいことから、綿からなる2重以上のガーゼ生地の使用、またはニットの使用が好適である。これは、乳幼児の涎を出す量、興味の持ち具合等の特徴から選択される。
請求項5の涎拭き兼汚れ防止プロテクターの前記合成樹脂薄材料の片面または両面には、抗菌材料の生地を配設したものである。
抗菌材料の配設は、表裏面に露出するものではなく、前記合成樹脂薄材料の片面または両面に涎が残留したり、汚れに気付かなかったりすると不潔であるので、前記合成樹脂薄材料の片面または両面に抗菌材料を布に接合したり、合成樹脂に接合したりし、菌の繁殖を抑えるものである。
請求項6の涎拭き兼汚れ防止プロテクターの前記合成樹脂薄材料には、抗菌材料を含ませたものである。
抗菌材料の配設は、専用の材料を用いるものではなく、前記合成樹脂薄材料の片面または両面にその性質を持たせてもよい。涎が残留したり、汚れに気付かなかったりすると不潔であるので、前記合成樹脂薄材料に粉体または粒体を片面または両面に取付けたりし、抗菌性能を持たせ、菌の繁殖を抑えてもよい。
請求項1の発明の涎拭き兼汚れ防止プロテクターは、表裏に配設した紫外線の侵入を阻止する意匠面生地と、その内側に配設したカシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料と、前記カシャカシャ音の振動周波数の発生を阻害しない柔らかい可振許容材料とを配設し、それらを積層状態で周囲を縫製してなるパイピングとを具備し、前記表裏に形成した意匠面生地及び前記合成樹脂薄材料及び可振許容材料を重ね、4隅に配設した接合と分離自在な雄部材と雌部材からなる接合具によって構成され、前記合成樹脂薄材料は表に配設した紫外線の侵入を阻止する。また、意匠面生地に触ったり、握ったり、引っ張ったりすることにより、カシャカシャ音を発生させる。このときのカシャカシャ音は、前記合成樹脂薄材料が適当に柔らかい可振許容材料で保持されているから、音の発生を阻害することはない。なお、前記意匠面生地は綿からなるガーゼ生地で構成することもできる。
発明者らの実験によれば、5人の乳幼児に触れさせ、カシャカシャ音を発生することを実体験させた。5人全員がカシャカシャ音の発生に興味を持ち、触ったり、握ったり、引っ張ったりする刺激に対して音の応答に興味を持った。このとき、カシャカシャ音を厳格に周波数分析すると、合成樹脂薄材料と柔らかい起毛で仕上げた可振許容材料との接触圧等により、高周波成分が少なくなり、低周波数成分も減少したが、周波数スペクトルとしては全体的に、低周波成分側にシフトする傾向があったものの、接触圧、厚み、構造によって、逆な傾向になるものも存在した。したがって、構造的に堅固にすると低周波成分側にシフトする傾向があると断定できなかった。
また、単独でカシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料は、乳幼児側及び/または親側からの汗のシミ、涎等の液体流の流れを遮断する。また、汗のシミ、涎等の液体流が増加すると、液体によってカシャカシャ音が変化し、音声の変化で液体の侵入が判断できる。単独でカシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料は、その厚みを変化させることによっても、或いは、カシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料の厚みの異なったものを複数重ねても、発生音を変化させることができる。
そして、合成樹脂薄材料は、自然界の紫外線を受けると劣化するが、表裏に配設した紫外線の侵入を阻止する意匠面生地によって紫外線の侵入する染料を防止でき、それによって、合成樹脂薄材料を長寿命化できる。また、仮に、合成樹脂薄材料が破けても、外に出てこない。
更に、幼児をおんぶしている親は、カシャカシャ音の変化のタイミングによって、遊んでいるのか、寝ているのか等の乳幼児の機嫌を推定することができる。
請求項2の発明の涎拭き兼汚れ防止プロテクターによれば、紫外線の侵入を阻止する意匠面生地と、その内側に配設したカシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料と、前記カシャカシャ音の振動周波数を相対的に低下させる柔らかい可振許容材料と、面方向に対して垂直に山と谷を形成した凹凸生地を配設し、それらを積層状態で周囲を縫製したパイピングとを具備し、前記ガーゼ生地を含む意匠面生地及び前記合成樹脂薄材料及び前記凹凸生地を重ね、4隅に配設した接合と分離自在な雄部材と雌部材からなる接合具によって構成され、前記合成樹脂薄材料は、触ったり、握ったり、引っ張ったりすることにより、単独でカシャカシャ音を発生する。このときのカシャカシャ音は、柔らかい起毛で仕上げた可振許容材料に保持されているから、音の発生を妨害するものはない。しかし、合成樹脂薄材料と柔らかい可振許容材料との接触圧等により、周波数分がシフトする結果となる。
発明者らの実験によれば、5人全員の乳幼児が触れるにより、カシャカシャ音を発生することに興味を持ち、触ったり、握ったり、引っ張ったりする刺激に対してカシャカシャ音の応答に興味を持っている。特に、乳幼児は高周波音に敏感であり、合成樹脂のカシャカシャ音が特に、反応が良いように思えた。
また、単独でカシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料は、乳幼児側及び/または親側からの汗のシミ、涎等の液体流を遮断する。また、汗のシミ、涎等の液体流が増加すると、液体によってカシャカシャ音を発生し難くなるので、液体の侵入が判断できる。単独でカシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料は、その厚みを変化させることによっても、発生音を変化させることができる。更に、幼児をおんぶしている親は、カシャカシャ音の変化のタイミングによって、遊んでいるのか、寝ているのか等の乳幼児の機嫌を推定することができる。
そして、前記凹凸生地は、表面または裏面の面方向に対して垂直にピラミッド形の山と谷を形成したものであり、水分の吸収を多く含ませることが可能であり、かつ、柔らかい起毛で仕上げた可振許容材料に大きな外力を伝えないので、カシャカシャ音の発生を阻害することがない。また、前記凹凸生地は、表面または裏面の面方向に対して垂直にピラミッド状の山と谷を形成したものであり、空気を多く含ませることができ、液体成分を柔らかい起毛で仕上げた可振許容材料に伝え難くなる。そして、前記凹凸生地は、表面または裏面の面方向に対して垂直にピラミッド状の山と谷を形成したものであり、その隙間に乳幼児の涎を滲み込ませることができるから、水分の保持能力が増大する。
更にまた、合成樹脂薄材料は、自然界の紫外線を受けると劣化するが、表裏に配設した紫外線の侵入を阻止する意匠面生地によって紫外線の侵入する染料を防止でき、それによって、合成樹脂薄材料を長寿命化できる。また、仮に、合成樹脂薄材料が破けても、外に出てこない。
請求項3の発明の涎拭き兼汚れ防止プロテクターによれば、単独でカシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料は、複数枚の厚みの薄板からなるものであるから、請求項1または請求項2に記載の効果に加えて、カシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料は、1枚の厚みが5〜30μmが望ましいが、厚くすると音の発生がし難くなるから、例えば、1枚を塩化ビニル(PVC)と他の1枚をポリエチレン(PE)、または、1枚を塩化ビニル(PVC)と他の1枚をポリプロピレン(PP)とし、一方で発生するカシャカシャ音を発生し難くし、乳幼児の好む音に調整することができる。乳幼児は、触ったり、握ったり、引っ張ったりすることにより、自己の刺激に応答する音声が気になり、興味を持つものである。なお、乳幼児には、触ったり、握ったり、引っ張ったりする自己の刺激に応答する音声が気になるものの、興味を持つものの好みについては、顕著なものが見いだせなかった。
請求項4の涎拭き兼汚れ防止プロテクターの意匠性を表現する意匠面生地は、綿からなる2重ガーゼ生地またはニットとしたものであるから、請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載の効果に加えて、この意匠面生地は、乳幼児の安全性が担保できればよいことから、綿からなる2重以上のガーゼ生地の使用、またはニットの使用が好適である。これは、乳幼児の涎量等の特徴から選択される。
したがって、洗濯直後には、何れを使用してもよい。
請求項5の涎拭き兼汚れ防止プロテクターの合成樹脂薄材料の片面または両面には、抗菌材料の生地を配設したものであるから、請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載の効果に加えて、抗菌材料の配設は、表裏面に露出するものではなく、前記合成樹脂薄材料の片面または両面に涎が残留したり、汚れに気付かなかったりすると不潔であるので、前記合成樹脂薄材料の片面または両面に抗菌材料を配設し、菌の繁殖を抑えることができ、また、直接乳幼児が舐めないので、アレルギ症状が生じる可能性もない。
請求項6の涎拭き兼汚れ防止プロテクターの前記合成樹脂薄材料に抗菌材料を含ませたものであるから、請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載の効果に加えて、前記合成樹脂薄材料の片面または両面にその性質を持たせてもよい。涎が残留したり、汚れに気付かなかったりすると不潔であるので、前記合成樹脂薄材料の片面または両面に抗菌性能を持たせ、菌の繁殖を抑えることができる。
図1は本発明の実施の形態1にかかる涎拭き兼汚れ防止プロテクターの積層状態を示す事例の要部断面図(a)及び他の積層状態を示す事例の要部断面図(b)及び他の事例の要部断面図(c)及び他の事例の要部断面図(d)である。 図2は本発明の実施の形態1にかかる涎拭き兼汚れ防止プロテクターの展開を示す全体正面説明図(a)及び接合状態(b)の説明図である。 図3は本発明の実施の形態2にかかる涎拭き兼汚れ防止プロテクターの展開を示す全体正面説明図(a)及び接合状態(b)の説明図である。 図4は本発明の実施の形態3にかかる涎拭き兼汚れ防止プロテクターを構成する肩ベルトカバーの長い横方向に閉じる接合操作を示す工程説明図で、第1段階(a)及び第2段階(b)及び接合状態(c)の説明図である。 図5は本発明の実施の形態3にかかる涎拭き兼汚れ防止プロテクターを構成する肩ベルトカバーの短い縦方向に閉じる接合操作を示す工程説明図で、接合前(a)及び接合状態(b)の説明図である。 図6は本発明の実施の形態にかかる涎拭き兼汚れ防止プロテクターの取付けを説明するための全体図である。 図7はベビーキャリアを使用して乳幼児を使用者と相向き合いに抱持した状態において、本発明の実施の形態にかかる涎拭き兼汚れ防止プロテクターのベビーキャリアへの取付け状態を説明するための斜視図である。 図8はベビーキャリアを使用して乳幼児を使用者と相向き合いに抱持した状態において、本発明の実施の形態にかかる涎拭き兼汚れ防止プロテクターのベビーキャリアへの取付け状態の一例を示す側面図である。 図9はベビーキャリアを使用して乳幼児を使用者に背を向けた前向きに抱持した状態において、本発明の実施の形態にかかる涎拭き兼汚れ防止プロテクターのベビーキャリアへの取付け状態を説明する側面図である。 図10はベビーキャリアを使用して乳幼児を前向きおんぶした状態において、本発明の実施の形態にかかる涎拭き兼汚れ防止プロテクターのベビーキャリアへの取付け状態を説明するための側面図である。 図11はベビーキャリアを使用して乳幼児を後ろ向きおんぶした状態において、本発明の実施の形態にかかる涎拭き兼汚れ防止プロテクターのベビーキャリアへの取付け状態を説明するための側面図である。 図12はベビーカートに乗せた乳幼児において、本発明の実施の形態にかかる涎拭き兼汚れ防止プロテクターの肩ベルトへの取付け状態の一例を説明するための斜視図である。 図13は従来からあるベビーキャリアの一例を説明する説明図であり、ベビーキャリアの使用者側からみた斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、各実施の形態、事例において、同一の記号及び同一の符号は同一または相当する機能部分を意味し、各実施の形態及び事例相互の同一の記号及び同一の符号は、それら実施の形態及び事例に共通する機能部分であるから、ここでは重複する説明を省略する。
[実施例1]
ベビーキャリアは、概略説明すると、図13に示すように、使用者M(図7参照)の肩周りに装着される一対の肩ベルト150に対して、その任意の乳幼児の周囲を覆うように取付けられる。図において、肩ベルト150に配設された調整ベルト160を移動し、肩ベルト150の表面上に沿って配設されたスライドベルト163の特定位置に固定される。
調節ベルト164の端部の連結差込具161と連結受具162は、使用者Mの背後で接合される。
まず、肩ベルト150に取付けられる本実施の形態1の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10について説明する。
カシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料2は、表面または裏面に接触、または表面または裏面を動かすことにより、触ったり、握ったり、引っ張ったりする刺激によりカシャカシャ音を発生させる樹脂で、通常、塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン テレフタラート(PET)等の厚み20μm以下、5μm以上のシートが使用される。なお、ここでカシャカシャ音とは、質量の大きな2個以上の物体が衝突して音を発生させるもの、単独で音を出すものを意味する。
したがって、塩化ビニル(PVC)や、ポリエチレン テレフタラート(PET)の厚みを変化させても、硬さ等の音の発生及びその周波数の発生が変化する。また、厚みの異なるものを2枚以上重ねてもよいし、合成樹脂薄材料2の樹脂材料名を変えたものを複数枚重ねてもよい。また、合成樹脂薄材料2は穴を穿設することなく水も漏れない状態とする必要はない。洗濯によって、合成樹脂薄材料2の両面が清掃される。
また、合成樹脂薄材料2による音の発生を許容する柔らかい起毛で仕上げた2重ガーゼ生地3a,3b等の可振許容材料3は、随処に空間を形成される生地で、ポリエチレンテレフタラート等の柔らかい起毛仕上げの繊維素材が使用される。例えば、フリース(登録商標)と呼ばれる生地で、ポリエチレンテレフタラート等の柔らかい起毛仕上げの繊維素材を使用してもよい。したがって、ガーゼ生地3a,3b等の可振許容材料3の基材から毛羽立った繊維素材は、振動は毛羽立った先端の毛で保持することになるから、合成樹脂薄材料2によって音の発生が阻害されることはない。
本実施の形態では、綿からなるガーゼ生地が図1(a)のように、合成樹脂薄材料2の両側の面に配設しているが、本発明を実施する場合には、合成樹脂薄材料2の片側の面に配設してもよい。
[実施例2]
図1(b)の実施の形態2に示すように、本実施の形態2の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10は、図1(b)に示すように、略長方形状の表側の意匠面生地1は、特定の意匠性を表現した生地、即ち、略長方形状の意匠面生地1及び意匠面生地11とからなり、これらは2重のガーゼからなり、表裏の面に形成されている。
ここで表裏を区別する場合、表に形成した意匠面生地1、裏に形成した意匠面生地11と記すこととするが、基本的に意匠面生地1と意匠面生地11の性状は共通させることができる。また、基本的に意匠面生地1と意匠面生地11の性状は共通するものであり、具体的には、2重ガーゼ生地、3重ガーゼ生地等は合成樹脂薄材料2を挟む可振許容材料3の機能も有する。
意匠面生地1と意匠面生地11の意匠性は、好みに応じた絵柄を染めたものでもよいが、紫外線の侵入を阻止する機能は、植物繊維等の素材であれば阻止機能を有しており、できれば顔料、塗料等によって紫外線の阻止機能を高めるのが望ましい。しかし、乳幼児が口にしても溶け出さない衛生的な、安全な材料の選択を第1に考慮する必要がある。
[実施例3]
図1(b)に示す実施の形態は、合成樹脂薄材料2に対して、意匠面生地1と意匠面生地11に2重ガーゼ生地を使用したものである。
図1(c)に示す実施の形態は、合成樹脂薄材料2及びフリース(登録商標)を挟み、意匠面生地1と意匠面生地11に2重ガーゼ生地を使用したものである。
パイピング4は、表に形成した意匠面生地1、及びその下に配設した合成樹脂薄材料2、及び合成樹脂薄材料2の下に配設した綿からなるガーゼ生地、綿からなるガーゼ生地の下に配設した裏に形成した意匠面生地11を積層し、その周囲を所定幅のテープ状の生地によって縫製したものである。
または、表に形成した意匠面生地1、その下に配設した合成樹脂薄材料2、及び合成樹脂薄材料2の下に配設した可振許容材料3を積層し、その周囲を所定幅のテープ状の生地によって縫製したものである。
したがって、表に形成した意匠面生地1、その下に配設した合成樹脂薄材料2、合成樹脂薄材料2の下に配設した可振許容材料3を積層した。または、パイピング4は、表に形成した意匠面生地1、その下に配設した合成樹脂薄材料2、合成樹脂薄材料2の下に配設した可振許容材料3、可振許容材料3の下に配設した裏に形成した意匠面生地11を積層した。
具体的には、その周囲から5〜10mm離れた位置をミシン糸等で10〜20mm幅のテープ等を縫製するものであり、これによって意匠面生地1と意匠面生地11と他の合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3のほつれ等を防止できる。
表に形成した意匠面生地1と裏に形成した意匠面生地11は、単一の意匠性を表現したガーゼ生地等からなるものでもよいし、表裏異なった意匠性を提示してもよい。また、略長方形状の意匠面生地1は、表裏の面に形成されている意匠性は、好みに応じた柄を染めたものでよいが、紫外線の侵入を阻止する機能を要するものである。紫外線の侵入防止は、植物繊維等の素材であれば少なくとも阻止機能は有しているから、できれば顔料、塗料等によって紫外線の阻止機能を高めるのが望ましい。しかし、乳幼児が口にしても衛生的に安全な材料の選択が望ましい。
接合具7は、表に形成した意匠面生地1及び合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3、または表に形成した意匠面生地1及び合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3、裏に形成した意匠面生地11を順次重ねた4隅に配設した接合と分離自在な雄部材と雌部材からなる。
接合具7は、表に形成した意匠面生地1及び合成樹脂薄材料2及びガーゼ生地等の可振許容材料3及び裏に形成した意匠面生地11を重ねた4隅に配設し、接合と分離自在な雄部材と雌部材からなり、実施の形態ではホック7a,7b,7c,7dで示しているが、具体的には、バネホック、アメリカンホック、ジャンパホック、カギホック、スプリングホック等が使用できる。
図1(a)乃至図1(c)に示す本実施の形態の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10において、略長方形状の意匠面生地1及び意匠面生地11は、タオル地のようなパイル地、即ち、織物の片面または両面に毛羽や輪奈を織り出した生地や、ガーゼ生地等から形成され、洗濯可能となっている。タオル地のようなパイル地またはガーゼ地等からなる生地は、洗濯が容易で度重なる洗濯によっても丈夫で型崩れし難い。更に、肌触りがよく、乳幼児に対しての刺激も少なく、乳幼児が触れた際にも違和感のない感触となり、不自然さがないものとなる。なお、本発明を実施する場合には、パイル地やガーゼ地のみでなく、複数毎の木綿、皮等で形成し、単一材料の使用のみでなく複合化させて使用することもできる。また、その枚数も縫い合わせ、折り重ねによって複数層とすることができ、更に、リバーシブル使用とすることもできる。
そして、本実施の形態においては、意匠面生地1及び意匠面生地11または可振許容材料3のほつれを防止するために、その周囲に縫製したパイピング布でパイピング処理をしている。このパイピング処理は、布の端をバイヤステープや他の布でくるんでほつれ防止と装飾的な処理をするものである。袋縫い、折り伏せ縫い、割り伏せ縫い、本返し縫い等で端部を処理してもよい。
[実施例4]
図1(a)の事例は、主に、意匠面生地1及び合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3、また、図1(b)の事例は、主に、意匠面生地1及び合成樹脂薄材料2及び意匠面生地11によって、合成樹脂薄材料2の表裏の両面を意匠面生地1または可振許容材料3を構成するガーゼ生地で挟持したものであるが、合成樹脂薄材料2の片面のみを意匠面生地1または可振許容材料3で挟持することもできる。
図1(c)の事例は、合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3及び意匠面生地11を積み重ねて周囲を縫製したパイピング4、4隅に配設した接合と分離自在な雄部材と雌部材からなる接合具7から構成される涎拭き兼汚れ防止プロテクター10である。また、図1(d)の事例は、合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3及び凹凸生地6を積み重ねて周囲を縫製したパイピング4、4隅に配設した接合と分離自在な雄部材と雌部材からなる接合具7から構成される涎拭き兼汚れ防止プロテクター10である。
図1(d)の事例のように、意匠面生地1及び合成樹脂薄材料2及び綿からなる可振許容材料3及び表面または裏面の面方向に対して垂直に山と谷を形成した凹凸生地6、積み重ねて周囲を縫製したパイピング4、4隅に配設した接合と分離自在な雄部材と雌部材からなる接合具7から構成することもできる。
特に、本実施の形態で使用する表面または裏面の面方向に対して垂直に山と谷を形成した凹凸生地6は、例えば、ワッフル生地(食品のワッフルに似ている生地)と呼ばれるもので、表面または裏面の面方向に対して垂直にピラミッド状の山と谷を連続的に形成したものである。
他の構成は、意匠面生地1及び合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3及び凹凸生地6と積み重ねて、周囲を縫製したパイピング4と、意匠面生地1及び合成樹脂薄材料2及び綿からなるガーゼ生地3及び凹凸生地6を重ねて4隅に配設した接合と、分離自在な雄部材と雌部材からなる接合具7と同一構成要素であるから、詳細な説明を省略する。
[実施例5]
次に、実施の形態1にかかる涎拭き兼汚れ防止プロテクター10について、図2を参照して説明する。
本実施の形態の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10は、略長方形状の意匠面生地1と、その4隅に形成されたホック7a,7bからなる接合具7と、意匠面生地11の横幅方向の一端部に設けたホック7c,7dからなる接合具7とを有するものである。
実施の形態1において、意匠面生地1のガーゼ生地及び合成樹脂薄材料2のガーゼ生地及び可振許容材料3、または意匠面生地1のガーゼ生地及び合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3のガーゼ生地、または、意匠面生地1のガーゼ生地及び合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3及び凹凸生地6、意匠面生地1及び合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3及び意匠面生地11は、互いに対向する辺1aと辺1c、辺1bと辺1dは直線状とし、対向する2辺の辺1aと辺1cまたは辺1bと辺1dを同一長さとした4辺を有する略長方形状となっている。
また、意匠面生地1及び意匠面生地11の4隅には、ホック7a,7b及びホック7c,7dが配設されており、横幅方向の片側端部のホック7a,7bは、正面側が意匠パーツ7af,7bfで、裏面側が凹パーツ7ah,7bh(図示省略)であり、他方の片側端部のホック7c,7dは、正面側が凸パーツ7cg,7dgで、裏面側が意匠パーツ7cf,7dfとなっている。
なお、図2の破線は、意匠面生地1及び合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3及び意匠面生地11、または意匠面生地1及び合成樹脂薄材料2及び綿からなる可振許容材料3及び表面または裏面の面方向に対して垂直に山と谷を形成した凹凸生地6を積み重ね、パイピング4を縫い付けたときの縫線である。
このような構成によって、図2に示す涎拭き兼汚れ防止プロテクター10のホック7a,7b側の意匠面生地1(または意匠面生地11)を横幅方向(左右方向)の略中心部まで折り曲げ(矢印R11)、裏面側にあるホック7a,7bの凹パーツ7ah,7bh(図示省略)を表面側に出し、また、ホック7c,7d側を横幅方向の略中心部まで折り曲げ(矢印R12)、正面側にあるホック7c,7dの凸パーツ7cg,7dgをホック7a,7dの凹パーツ7ah,7bhに重ねて係合し、ホック7c,7dの意匠パーツ7cf,7dfを表面側に露出させている。
こうして、本実施の形態の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10は、接合及び分離自在な雌部材としての凹パーツ7ah,7bhと雄部材としての凸パーツ7cg,7dgとからなる接合具7としてのホック7a,7b,7c,7dによって、使用者Mの肩周りに装着される一対の肩ベルト150に対して、その任意の位置の周囲を覆うように取付けられる。
特に、実施の形態1の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10は、全辺1a,1b,1c,1dを直線状とし、互いに対向する2辺1aと1c,1bと1dを同一長さとした4辺を有する略長方形状を呈し、接合具の雌部材としての凹パーツ7ah,7bhが、表裏面のうちの一方の面における横方向端部に設けられ、雄部材として凸パーツ7cg,7dgが他方の面における横方向の他の端部に設けられたものである。
このように、涎拭き兼汚れ防止プロテクター10は、簡単な構成であることから、製造が容易で低コスト化を図ることができる。また、互いに対向する2辺1bと1dを接近させ、接合具7の雌部材としての凹パーツ7ah,7bh及び雄部材としての凸パーツ7cg,7dgを重ねて係合して、互いに対向する端部を接合させる単純な取付け操作で、肩ベルト150に取付けることができ、取付けた肩ベルト150に接触する涎拭き兼汚れ防止プロテクター10の内側の面(内表面)及び外側の面(外表面)には、接合具7の雌部材としての凹パーツ7ah,7bh及び雄部材としての凸パーツ7cg,7dgが位置しないことから、肩ベルト150側を傷つけることがなく、また、乳幼児の唇や舌を怪我させることもない。
発明者らの実験では、5人全員の乳幼児が涎拭き兼汚れ防止プロテクター10に触れることにより、カシャカシャ音を発生することに興味を持ち、触ったり、握ったり、引っ張ったりする刺激を与えていた。カシャカシャ音の応答に興味を持った様である。
単独でカシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料2は、乳幼児側及び/または親側からの汗のシミ、涎等の液体の流れを遮断する。また、汗のシミ、涎等の液体流が増加すると、その液体によってカシャカシャ音を発生し難くなるので、涎拭き兼汚れ防止プロテクター10に対する液体の侵入が判断できる。単独でカシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料2は、その厚みを変化させることによっても、発生音を変化させることができる。更に、幼児をおんぶしている親は、カシャカシャ音の変化によって、遊んでいるのか、寝ているのか等の乳幼児の状態を推定することができる。
そして、凹凸生地6であれば、表面または裏面の面方向に対して垂直にピラミッド形の山と谷を形成したものであり、水分の吸収を多く含ませることが可能であり、かつ、柔らかい起毛で仕上げた可振許容材料3に大きな外力を伝えないので、カシャカシャ音の発生を阻害することがない。また、凹凸生地6は、表面または裏面の面方向に対して垂直にピラミッド状の山と谷を形成したものであり、空気を多く含ませることができ、液体成分を柔らかい起毛で仕上げた可振許容材料3に伝え難くなる。そして、凹凸生地6は、表面または裏面の面方向に対して垂直にピラミッド状の山と谷を形成したものであり、その隙間に乳幼児の涎を滲み込ませることができるから、水分の保持能力が増大する。
更にまた、合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3は、自然界の紫外線を受けると劣化するが、表裏に配設した紫外線の侵入を阻止する意匠面生地1,11によって紫外線の侵入する染料を防止でき、それによって、合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3を長寿命化できる。また、仮に、合成樹脂薄材料2が破けても、それが外に出てこない。
[実施の形態1]
図2に示す本実施の形態1の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10は、ホック7a,7b,7c,7dを接着布8a,8b,8c,8dに替えることもできる。図3はその実施の形態である。
意匠面生地1は、互いに対向する辺1aと辺1cの中央部を外側に凸となる弧状とし、辺1bと辺1dは直線状とし、対向する2辺の辺1aと辺1cまたは辺1bと辺1dを同一長さとした4辺を有する略長方形状となっている。
図3において、意匠面生地1及び合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3及び意匠面生地11の正面側の横幅方向における一端側(辺1d側)の上下2隅には、マジックテープ(登録商標)のフックパーツからなる長方形状の接着布8c,8dが縫い付けられ、裏面側の横幅方向における他の一端側(辺1b側)の2隅には、マジックテープ(登録商標)のループパーツからなる長方形状の接着布8a,8bが縫い付けられている。
図3の接着布8a,8b,8c,8dは、接着面積が略同一のもので、接着布8a,8bは、本体布1の縦幅方向(上下方向)が長辺となるように配設されており、接着布8c,8dは、本体布1の横幅方向(左右方向)が長辺となるように配設されており、接合具8を形成している。なお、図3の破線は、パイピング4を縫い付けた縫線を本体布1に接着布8a,8b,8c,8dを縫い付けたときの縫線である。
このような図3の構成により、涎拭き兼汚れ防止プロテクター10の接着布8a、8bが横幅方向(左右方向)の略中心部までくるように表側の意匠面生地1の右側端部を折り曲げ(矢印R13),裏面側にある接着布8a、8bを表面側に出し、また、接着布8c,8dが横幅方向の略中心部までくるように表側の意匠面生地1の左側端部を折り曲げ(矢印R14)、表面側に出した接着布8aに接着布8dを重ね、更に接着布8bに接着布8cを重ねて接合する。
パイピング4で挟んだ意匠面生地1及び合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3及び意匠面生地11は、互いに対向する辺1aと辺1c、辺1bと辺1dの中央部を内側に凹となる弧状とし、対向する2辺の辺1aと辺1cまたは辺1bと辺1dを同一長さとした4辺を有する略長方形状となっている。
そして、表側の意匠面生地1と裏側の意匠面生地11の4隅には、ベビーキャリア等の肩ベルト150に巻いて取付けるためのホック8a,8b,8c,8dが配設されている。
[実施の形態2]
図4及び図5は実施の形態3の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10である。
対角線上のホック7a,7cは、ホック7aの正面側が凸パーツ7agで、裏面側が意匠パーツ7af、また、ホック7cの正面側が凸パーツ7cgで、裏面側が意匠パーツ7cfである。対角線上のホック7b,7dは、ホック7bの正面側が意匠パーツ7bfで、裏面側が凹パーツ7bh、そして、ホック7dの正面側が意匠パーツ7dfで、裏面側が凹パーツ7dhである。
ホック7a,7b,7c,7dの各中心は、ホック7aとホック7bの中心を結ぶ直線Y−Y、ホック7cとホック7dの中心を結ぶ直線Y−Yが、辺1bと辺1dの内側に凹となった弧状の底に略接触するように設定されている。また、ホック7aとホック7dの中心を結ぶ直線X−X、ホック7bとホック7cの中心を結ぶ直線X−Xが、辺1aと辺1cの内側に凹となった弧状の底に略接触するように設定されている。
ここで、略接触するようにとは、涎拭き兼汚れ防止プロテクター10の各辺1a,1b,1c,1dを中心部に向かって折り曲げたときに、凹となった弧状の底の上に直線があるとき、対向する2辺が接触し、それよりも浅い凹のときには、対向する2辺が弾接触することになる。
そして、涎拭き兼汚れ防止プロテクター10の表側の意匠面生地1の4隅は、ホック7a,7b,7c,7dの使用に耐えるだけの芯材が形成された補強部9a,9b,9c,9dとなっている。
このような構成によって、例えば、図4(a)に示すように、ホック7d側の意匠面生地1の横幅方向(左右方向)の略中心部まで折り曲げ(矢印R1)、裏面側にあるホック7dの凹パーツ7dhを表面側に出す。そこに、ホック7a側の意匠面生地1の略中心部まで折り曲げ(矢印R2)、正面側にあるホック7aの凸パーツ7agをホック7dの凹パーツ7dhに重ねて係合し、ホック7aの意匠パーツ7afを表面側に露出させる。
また、図4(b)に示すように、ホック7b側の意匠面生地1の略中心部まで折り曲げ(矢印R3)、裏面側にあるホック7bの凹パーツ7bhを表面側に出す。そこに、ホック7c側の意匠面生地1の略中心部まで折り曲げ(矢印R4)、正面側にあるホック7cの凸パーツ7cgをホック7bの凹パーツ7bhに重ねて係合し、ホック7cの意匠パーツ7cfを表面に露出させ、図4(c)に示すようにする。
こうして、本実施の形態の肩ベルトカバー10は、ホック7aとホック7dとの接合、及び、ホック7bとホック7cとの接合によって、ベビーキャリア等の肩ベルト150に取付けてその状態を固定することを可能とする。
一方で、図5のように、ホック7d側の意匠面生地1の縦幅方向(上下方向)の略中心部まで折り曲げ(矢印R5)、裏面側にあるホック7dの凹パーツ7dhを表面側に出す。そこに、ホック7c側の意匠面生地1の縦幅方向の略中心部まで折り曲げ(矢印R6)、正面側にあるホック7cの凸パーツ7cgをホック7dの凹パーツ7bhに重ね係合し、ホック7cの意匠パーツ7cfを表面に露出させる。
また、ホック7b側の意匠面生地1の縦幅方向の略中心部まで折り曲げ(矢印R6)、裏面側にあるホック7bの凹パーツ7bhを表面側に出す。そこに、ホック7a側の意匠面生地1の縦幅方向の略中心部まで折り曲げ(矢印R5)、正面側にあるホック7aの凸パーツ7agをホック7bの凹パーツ7bhに重ねて係合し、ホック7aの意匠パーツ7afを表面に露出させる。
このようにしても、本実施の形態の肩ベルトカバー10は、ホック7a及びホック7bと、ホック7c及び7dとの接合によって、ベビーキャリア等の肩ベルト150に取付けてその状態を固定することを可能とする。
ここで、実施例1乃至4の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10が取付けられる乳幼児用具及び機器としてベビーキャリア100を一例に挙げて説明する。
まず、ベビーキャリア100の概略構成について図6乃至図12を参照して説明する。
図7及び図8に示す乳幼児Bが使用者(抱持者)Mの顔と相向き会う対面抱きのとき、または乳幼児Bの顔が使用者(抱持者)Mの後頭部に向く前向きおんぶのとき(図9参照)には、内側布部110と外側布部120を一体に重ねた状態で乳幼児Bの身体の背側にあてがい、腰ベルト部130のベルト131を使用者(抱持者)Mの腰に配置させて連結差込具132及び連結受具133を連結係合させる。この状態で、左右の肩ベルト150の何れか一方を肩にかけ、乳幼児Bを使用者(抱持者)M側を正面として内側布部110の脚案内口112付近に臀部をおいて座らせ、位置決めしたところで、左右の肩ベルト150の他方を肩にかけると、乳幼児Bを相向きあいに抱く(図7、図8参照)または乳幼児Bの顔が使用者(抱持者)Mの後頭部に向くようにおんぶする(図10参照)ことができる。
また、乳幼児Bと使用者(抱持者)Mとが同一方向を向く前向き抱きのとき(図9参照)または乳幼児Bが使用者(抱持者)Mに背を向ける後ろ向きおんぶのとき(図11参照)には、外側布部120を格納部140に格納し、腰ベルト部130のベルト131を使用者(抱持者)Mの腰に配置させて連結差込具132及び連結受具131を連結係合させる。ここで、左右の肩ベルト150の何れか一方を肩にかけ、その状態で乳幼児Bを使用者(抱持者)M側を背面として内側布部110の脚案内口112から脚を出して座らせ、位置決めしたところで、左右の肩ベルト150の他方を肩にかけると、乳幼児Bを使用者(抱持者)Mと同一方向を向くように抱く(図9参照)または乳幼児Bを使用者(抱持者)Mと反対方向を向くようにおんぶする(図11参照)ことができる。
こうして、本実施の形態の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10においては、図2及び図3のように、左右方向の2辺(辺1bと辺1d)、または図5のように上下方向の2辺(辺1aと辺1c)の2パターンで、互いに対向する2辺(辺1aと辺1cまたは辺1bと辺1d)を意匠面生地1の略中心部まで折り曲げて、接合具7としてのホック7a,7b,7c,7dによって互いに対向する端部を接合させることで肩ベルト150に対して取付け可能な寸法を2種類に設定できる。
本実施の形態3の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10は、接合及び分離自在な雌部材としての凹パーツ7bh,7dhと雄部材としての凸パーツ7ag,7cgとからなる接合具7としてのホック7a,7b,7c,7dによって、使用者Mの肩周りに装着される一対の肩ベルト150に対して、その任意の位置の周囲を覆うように取付けられる。
特に、本実施の形態3の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10は、全辺1a,1b,1c,1dの中央部を内側に凹の弧状とし、互いに対向する2辺1aと1c,1bと1dを同一長さとした4辺を有する略長方形状を呈し、接合具としてのホック7a,7b,7c,7dが、意匠面生地1の両面に互いに隣接する2辺1aと1b,1bと1c,1cと1d,1dと1aが交差することによって形成される対向する2角部に設けた雌部材としての凹パーツ7bh,7dh及び雄部材としての凸パーツ7ag,7cgからなる係合側、並びに、他の対向する2角部に設けた意匠パーツ7af,7bf,7cf,7dfからなる意匠側をそれぞれ形成したものである。
したがって、一方の接合具7の意匠側である意匠パーツ(7af,7bf,7cfの何れか)を内側に入れ、その表面側に同一辺上の接合具の係合側(凸パーツ7ag、凹パーツ7bh、凸パーツ7cg、凹パーツ7dhの何れか)を重ねて係合し、また、対向辺の接合具の意匠側である意匠パーツ(7af,7bf,7cf,7dfの何れか)を内側に入れ、その表面側に同一辺上の係合側(凸パーツ7ag、凹パーツ7bh、凸パーツ7cg、凹パーツ7dhの何れか)を重ねて係合することによって肩ベルト150に取付けができる。
このとき、取付けた肩ベルト150に接触する涎拭き兼汚れ防止プロテクター10の内側の面(内表面)には、接合具7の意匠側である意匠パーツ(7af,7bf,7cfの何れか)が位置することから、肩ベルト150側を傷つけることがない。さらに、肩ベルト150の外側の面(外表面)にも同様に意匠側である意匠パーツ(7af,7bf,7cfの何れか)が位置することから、乳幼児の唇や舌を怪我させることがない。
更に、本実施の形態1及び3の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10によれば、上述したように、辺1a及び辺1c側または辺1b及び辺1d側の2パターンで、互いに対向する2辺を接近させ、接合具7としての凹パーツ7bh、凹パーツ7bhと凸パーツ7ag、凸パーツ7cgとを重ねて係合することで、互いに対向する端部を接合させて肩ベルト150に取付けることができ、肩ベルト150に対して取付け可能な寸法を2種類に設定できる。肩ベルト150の周囲の長さ(ベルト幅)寸法に対応させる取付け選択肢が各2種類あることで、肩ベルト150の周囲長に近似する長さを選択した取り付けが可能であり、肩ベルト150へのフィット性を向上させて取付け後に使用者等の動きに追従してずれが生じるのを防止し、取付けの安定化を図ることができる。
なお、事例1の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10に使用した意匠面生地1と意匠面生地11の表面、裏面とは、説明を平易にするものであり、図における前側が表面、後側が裏面に特定されるものではない。
また、上記説明では、図4及び図5において、矢印R1〜R6方向の折曲げによって本体布1の裏面側が表面に出るようにし、裏面側とは反対の正面側が内側に入って内面となるような形態としたが、涎拭き兼汚れ防止プロテクター10をリバーシブル使用として、矢印R1〜R6方向とは反対方向の折曲げにより、本体布1の正面側が表面に出るようにし、正面側とは反対の裏面側が内面になるようなリバーシブル使用とすることもできる。
また、本発明を実施する場合には、例えば、上記ホック7a,7cの近くのみならず、意匠面生地1及び意匠面生地11の中央部に設けることもできる。しかし、意匠的には、ホック7a,7b,7c,7dの近くの意匠面生地1及び意匠面生地11の4隅9a,9b,9c,9dに設けることで、使用者が肩ベルト150を装着した状態で、肩ベルト150に取付けた涎拭き兼汚れ防止プロテクター10の重ね係合したホック7a,7b,7c,7d側を肩ベルト150の使用者側に配置させることで(図6参照)、第三者に分からないように隠せることから、見栄えがよいものとなる。
本実施の形態1乃至3の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10の縦横比が1:1乃至3:1の場合が好適であり、接合具7としてのホック7a,7b,7c,7dは4隅に形成するのが好ましいが、縦横比が2:1乃至3:1の場合には、長い距離間の中間に1対(2個)の接合具7、例えば、ホック等の配設が望ましい。
上記実施の形態1及び3では、接合具7としてホック7a,7b,7c,7dを使用していることで、肩ベルト150の任意の位置に涎拭き兼汚れ防止プロテクター10を取付ける操作及び取り外し操作も容易である。また、面ファスナ(マジックテープ(登録商標))等の接着布8a,8b,8c,8dのように洗濯の際に糸屑等が巻き付いて不潔感が生じることもなく、糸屑等によって取付け状態が外れやすくなることもない。
また、本発明を実施する場合には、ホック7a,7b,7c,7dに限定されず、例えば、ドット釦、ボタン及びボタンホール、スナップボタン、面ファスナ(マジックテープ(登録商標))等の接着布、ファスナ等を使用することも可能である。
[実施例、実施の形態の共通事項]
ここで、本実施の形態にかかる涎拭き兼汚れ防止プロテクター10について、図6乃至図12を用いて説明する。
ここで、説明する事例は、意匠面生地1及び合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3及び意匠面生地11と重ねて、その積み重ね状態でパイピング4で縫製したものである。しかし、本発明を実施する場合には、意匠面生地1及び合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3及び凹凸生地6の積み重ね、周囲を縫製したパイピング4と基本的には相違するものではないので、個々では前者の説明に留める。
本実施の形態3にかかる涎拭き兼汚れ防止プロテクター10は、意匠面生地1または意匠面生地11の4隅に、ホック7a,7b,7c,7dの使用に耐えるだけの芯材が形成された別布の長方形状の補強部9a,9b,9c,9dを縫製している。ここでは、使い勝手の良さを優先して、意匠面生地1とは別材料で形成しているが、本発明を実施する場合には、洗濯の容易さを優先して、意匠面生地1、意匠面生地11と同一材料で形成することも可能であるし、別部材で形成することも可能である。
ホック7a,7b,7c,7dの各中心は、ホック7aとホック7bの中心を結ぶ直線、ホック7cとホック7dの中心を結ぶ直線Y−Yが、辺1bと辺1dに略接触するように設定されている。また、ホック7aとホック7dの中心を結ぶ直線X−X、ホック7bとホック7cの中心を結ぶ直線X−Xが、辺1aと辺1cに略接触するように設定されている。ここで、略接触するようにとは、当該辺がホック上の直線位置よりも外側にあるとき、意匠面生地1の端部が重なり合い、当該辺がホック上の直線位置よりも内側にあるとき、対向する2辺に隙間が形成されるので、対向する2辺が弾接触する状態が望ましい。
このような構成によって、例えば、図5(a)及び(b)に示すように、ホック7d側の意匠面生地1を意匠面生地11の横幅方向(左右方向)の略中心部まで折り曲げ、裏面側にあるホック7dの凹パーツ7dhを表面側に出す。そこに、ホック7a側の本体布1を、本体布1の横幅方向の略中心部まで折り曲げ、正面側にあるホック7aの凸パーツ7agをホック7dの凹パーツ7dhに重ねて係合し、ホック7aの意匠パーツ7afを表面側に露出させる。
こうして、本実施の形態1乃至3の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10は、接合具7としてのホック7aとホック7d、接合具8としての接着布8aと接着布8dとの接合、及び、接合具7としてのホック7bとホック7c、接合具8としての接着布8bと接着布8cとの接合によって、図7乃至図11に示すベビーキャリア等の肩ベルト150に取付けてその状態を固定することを可能とする。
また、図12に示すベビーカート200の肩ベルト150、図示しないチャイルドシートも、前記ベビーキャリア100と同様に取付けることができる。
このように、本実施の形態の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10は、接合具7としてのホック7aとホック7d、接合具8としての接着布8aと接着布8dとの接合、及び、接合具7としてのホック7bとホック7c、接合具8としての接着布8bと接着布8cとの接合によって、ベビーキャリア等の肩ベルト150に取付けてその状態を固定することを可能とする。
このとき、本実施の形態1乃至3の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10において、図4乃至図5のように、左右方向の2辺(辺1bと辺1d)または図5のように上下方向の2辺(辺1aと辺1c)の2パターンで、互いに対向する2辺(辺1aと辺1cまたは辺1bと辺1d)を意匠面生地1の略中心部まで折り曲げて、接合具7としてのホック7a,7b,7c,7dによって互いに対向する端部を接合させることで、肩ベルト150に対して取付け可能な寸法を2種類に設定できる。必要に応じて、肩ベルト150の長さ方向に沿って涎拭き兼汚れ防止プロテクター10を取付けることができる。
したがって、例えば、取付けた肩ベルト150に接触する涎拭き兼汚れ防止プロテクター10の内側の面(内表面)には、接合具7の意匠側である意匠パーツ(7af,7bf,7cf,7dfの何れか)が位置することから、肩ベルト150側を傷つけることがない。更に、涎拭き兼汚れ防止プロテクター10の外側の面(外表面)にも同様に意匠側である意匠パーツ(7af,7bf,7cf,7dfの何れか)が位置することから、乳幼児の唇や舌を怪我させることがない。接合具8の場合も同様である。
また、肩ベルト150に巻き付ける涎拭き兼汚れ防止プロテクター10は、接合具7の意匠側である意匠パーツ7af,7bf,7cf,7dfが露出側でもよいし、反露出側であってもよい。
特に、実施の形態3の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10は、互いに対向する辺1aと辺1cの中央部を外側に凸となる弧状とし、辺1bと辺1dは直線状とし、互いに対向する2辺1aと1c,1bと1dを同一長さとした4辺を有する略長方形状を呈し、接合具8の雌部材としてのループパーツからなる接着布8a,8bが、表裏面のうちの一方の面における横方向端部に設けられ、雄部材としてのフックパーツからなる接着布8c,8dが他方の面における横方向の他の端部に設けられたものである。
このように、本実施の形態3の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10は、簡単な構成であることから、製造が容易で低コスト化を図ることができる。また、互いに対向する2辺1bと1dを接近させ、接合具8の雌部材としてのループパーツからなる接着布8a,8b及び雄部材としてのフックパーツからなる接着布8c,8dを重ねて係合して、左右両端部を接合させる単純な取付け操作で、肩ベルト150に取付けることができ、取付けた肩ベルト150に接触する涎拭き兼汚れ防止プロテクター10の内側の面(内表面)及び涎拭き兼汚れ防止プロテクター10の外側の面(外表面)には、接合具8の雌部材としてのループパーツからなる接着布8a,8b及び雄部材としてのフックパーツからなる接着布8c,8dが位置しないことから、肩ベルト150側を傷つけることがなく、また、乳幼児の唇や舌を怪我させることもない。
更に、実施の形態3の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10においては、ループパーツからなる接着布8a,8bは、意匠面生地1の縦幅方向(上下方向)が長辺となるように配設しており、フックパーツからなる接着布8c,8dは、意匠面生地1の横幅方向(左右方向)が長辺となるように配設していることで、接着布8aと接着布8dとの接合または接着布8bと接着布8cとの接合で吸収できる寸法を大きくしている。
加えて、意匠面生地1、意匠面生地11は、互いに対向する辺1aと辺1cの中央部を外側に凸となる弧状としており、互いに対向する辺1aと辺1cが直線状である場合と比較して、接着布8a,8b,8c,8dの接合で吸収できる寸法が増す。
したがって、涎拭き兼汚れ防止プロテクター10によれば、接着布同士の係着位置を調整することで、肩ベルト150の周囲長に対応させた巻き付けが可能であり、肩ベルト150に対するフィット性を向上させて取付け後に使用者等の動きに追従してずれが生じるのを防止し、取付けの安定化を図ることができる。
また、涎拭き兼汚れ防止プロテクター10としては、その素材を、抗菌性や防臭性を有するものの使用が好ましい。
また、上記実施の形態の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10は、肩ベルト150に取付けた場合の使い易さ、或いは用途の多さから、意匠面生地1、意匠面生地11の長さの比が、肩ベルト150の表裏の幅の長さの1倍以上、4倍以下のサイズ比とするのが好ましい。その比率の範囲内であれば、通常の使用状態では、ベビーキャリア、ベビーカート、チャイルドシート等の乳幼児が触れる生活環境の乳幼児用具及び機器の構成部品のサイズとの関係で、サイズの変更があっても2種類の寸法での対応が可能であり、肩ベルト150に対して安定した取付け状態が可能となる。
[実施の形態のまとめ]
次に、涎拭き兼汚れ防止プロテクター10のベビーキャリア100への取付け態様について説明する。
まず、肩ベルト150に取付ける場合においては、ベビーキャリア100の肩ベルト150の周囲長に近似する長さ(長さ幅)を肩ベルト150の意匠面生地1、意匠面生地11の横幅または縦幅から選択し、ベビーキャリア100の左右の肩ベルト150の取付けたい任意の場所にそれを位置させる。本実施の形態の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10自重が軽いので、自然落下することなく、例えば、接合具7としての一対のホック7a,とホック7dまたは接着布8aと接着布8d側のみであっても、取付けた位置で停止している。
ここで、例えば、辺1a及び辺1cの長さが肩ベルト150の周囲長より長く、かつ、近似しているとすると、辺1a及び辺1cを肩ベルト150に直角に交差させ、次に、図2(b)及び図3(b)、図5(b)に示したように、ホック7dまたは接着布8dの意匠面生地1側を肩ベルト150の略中心部まで折り曲げ、裏面側にあるホック7dまたは接着布8dを表面側に出し、そこに、ホック7aまたは接着布8aを肩ベルト150の略中心部まで折り曲げ、表面側にあるホック7aまたは接着布8aをホック7dに重ねて係合し、ホック7aの意匠パーツ7afを表面に露出させる。次に、ホック7bまたは接着布8b側の意匠面生地1を肩ベルト150の略中心部まで折り曲げ、裏面側にあるホック7bまたは接着布8bを表面側に出し、そこに、ホック7cまたは接着布8c側の意匠面生地1を肩ベルト150の略中心部まで折り曲げ、表面側にあるホック7cまたは接着布8cをホック7bまたは接着布8bに重ね係合し、ホック7cを表面に露出させる。
こうして、図2乃至図5に示すように、涎拭き兼汚れ防止プロテクター10を肩ベルト150に取付け、ホック7aとホック7d、接着布8aと接着布8dとの接合、及び、ホック7bとホック7c、接着布8bと接着布8cとの接合によって、涎拭き兼汚れ防止プロテクター10を肩ベルト150に取付け、その状態を固定することができる。
特に、本実施の形態の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10においては、左右方向の2辺(辺1bと辺1d)または上下方向の2辺(辺1aと辺1c)の2パターンで、互いに対向する2辺(辺1aと辺1cまたは辺1bと辺1d)を肩ベルト150の略中心部で接近させ、接合具7としてのホック7a,7b,7c,7dまたは接合具8としての接着布8a,8b,8c,8dによって互いに対向する端部を接合させることで肩ベルト150に対して取付け可能な寸法を2種類に設定でき、取付け対象が異なる2種類の周囲の長さに対しても辺1a及び辺1c側または辺1b及び辺1d側で対応可能である。そして、肩ベルト150の周囲の長さ(ベルト幅)寸法に対応させる取付け選択肢が2種類あることで、肩ベルト150の周囲長に近似する長さを選択した取り付けが可能であり、肩ベルト150へのフィット性を向上させて取付け後に使用者等の動きに追従してずれが生じるのを防止し、取付けの安定化を図ることができる。
また、上記実施の形態の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10は、肩ベルト150においては、図2乃至図5に示すように、単独でカシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料2は、複数枚の厚みが異なる薄板から構成することができる。
即ち、質量の大きい2物体の衝突を使用することなく、直接的に、間接的に触れたり、握ったり、引っ張ったりする刺激により、単独でカシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料2は、その合成樹脂の厚みによってカシャカシャ音を組み合わせることができる。両者は、同時に音を発生させることができないものの、発生する音の周波数を異にすることにより、触れたり、握ったり、引っ張ったりする刺激の違いを理解できる。
意匠面生地1、意匠面生地11等の略長方形状は、肩ベルト150の幅の1倍以上としたものである。涎拭き兼汚れ防止プロテクター10の一方の辺に対して他方の片が1〜4倍としたものであり、通常では、その範囲内で使用できるが、例えば、肩ベルト150等に沿って肩ベルト150の幅の4倍の長さに配設できるから、幼児用のおもちゃに加えて、肩ベルトの涎拭きプロテクターとして、汚れ防止プロテクターとしても使用できる。
特に、涎拭き兼汚れ防止プロテクターは肩ベルト150に配設する場合が多いが、肩ベルトに対し4倍以上の幅とすることにより、両側の接合具7または接合具8によって肩ベルトの鞘として止めたり、或いは、片側の接合具7または接合具8によって肩ベルトの一方のみに取付けたり、他の構成部品に取付けることができる。
上記実施の形態の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10は、ベビーキャリア、ベビーカート、チャイルドシート等の乳幼児用具または機器に取付けられることを前提に説明したが、乳幼児の腕に取付けることもできる。
また、上記実施の形態の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10は、図1(a)の事例のように、意匠面生地1及び合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3及び意匠面生地11、積み重ねて周囲を縫製したパイピング4、4隅に配設した接合と分離自在な雄部材と雌部材からなる接合具7または接合具8から構成、または、図1(b)の事例のように、意匠面生地1及び合成樹脂薄材料2及び可振許容材料3及び表面または裏面の面方向に対して垂直に山と谷を形成した凹凸生地6、積み重ねて周囲を縫製したパイピング4、4隅に配設した接合と分離自在な雄部材と雌部材からなる接合具7から構成したものであるが、合成樹脂薄材料2または可振許容材料3の各々を複数枚とすることができる。
上記実施の形態の涎拭き兼汚れ防止プロテクター10は、前記略長方形状は、肩ベルトの幅を一方の幅とし、それに直角の長さを1倍以上乃至4倍以下としたものである。肩ベルト150にはその長い幅を巻いてもよいし、短い幅を巻いてもよい。
そして、表面または裏面を動かすことにより、カシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料2は、音を出すのが目的であるので、自己回復力のあるポンプに笛を取付けた構成とすることもできる。
特に、本実施の形態の涎拭き兼汚れ防止プロテクターは、紫外線の侵入を阻止し、意匠性を表現する長方形状の表裏に対向して配設した綿からなるガーゼ生地を含む意匠面生地1と、表面または裏面を動かすことにより、カシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料2と、合成樹脂薄材料2による音の発生を許容し、前記カシャカシャ音の振動を低下させない程度のガーゼ生地を含む可振許容材料3と、表に形成した意匠面生地1、及びその下に配設した合成樹脂薄材料2、その下に配設した可振許容材料3、可振許容材料3の下に配設した裏に形成した綿からなるガーゼ生地を含む意匠面生地11を積層し、その周囲を縫製したパイピング4と、表に形成した意匠面生地1、及び合成樹脂薄材料2、及び可振許容材料3、その裏側に形成した意匠生地11を重ね、4隅に配設した接合と分離自在な雄部材と雌部材からなる接合具7とを具備するものである。
ここで、ガーゼ生地を含む可振許容材料3とガーゼ生地を含む意匠面生地11は、単一または2重、3重のガーゼ生地とすることができる。
また、本実施の形態の涎拭き兼汚れ防止プロテクターは、紫外線の侵入を阻止し、意匠性を表現する長方形状のガーゼ生地等の意匠面生地1と、表面または裏面を動かすことにより、単独でカシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料2と、合成樹脂薄材料2による音の発生を許容し、カシャカシャ音の振動を低下させないガーゼ生地を含む可振許容材料3と、表面または裏面の面方向に対して垂直に山と谷を形成した凹凸生地6と、意匠面生地1、及び合成樹脂薄材料2、及び可振許容材料3、及び凹凸生地6の積み重ね、それらの周囲を縫製したパイピング4と、意匠面生地1、及び合成樹脂薄材料2、及び可振許容材料3、及び凹凸生地6を重ねた4隅に配設した接合と分離自在な雄部材と雌部材からなる接合具7とを具備するものである。
そして、本実施の形態の涎拭き兼汚れ防止プロテクターの前記カシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料2は、複数枚の厚みが異なる薄板の複数枚からなるものとすることができるし、硬くても、柔らか部材との接触によって音を出してもよい。
更に、意匠性を表現する意匠面生地1,11は、綿からなる2重ガーゼ生地またはニットとしてもよい。
そして、本実施の形態の涎拭き兼汚れ防止プロテクターの合成樹脂薄材料2の片面または両面には、抗菌材料を配設した生地を配設したものである。抗菌材料としては、他に、銀、銅、亜鉛の塩或は酸化物を各種の担体、ゼオライト系、シリカゲル系、ガラス系、リン酸Ca系等に担持させた銀系無機抗菌剤等で、その粉体を含侵したものの使用が好適である。
また、本実施の形態の涎拭き兼汚れ防止プロテクターの合成樹脂薄材料2には、抗菌材料を含ませものとして樹脂からなる合成樹脂薄材料2を構成してもよい。
1 表側の意匠面生地
2 合成樹脂薄材料
3 可振許容材料
4 パイピング
5 ミシン糸
6 凹凸生地
7a,7b,7c,7d ホック(接合具7)
7af,7bf,7cf,7df 意匠パーツ
7ag,7cg 凸パーツ(雄部材)
7bh,7dh 凹パーツ(雌部材)
8a,8b,8c,8d 接着布(接合具8)
10 涎拭き兼汚れ防止プロテクター
11 裏側の意匠面生地
M 使用者
B 乳幼児
100 ベビーキャリア
150 肩ベルト

Claims (6)

  1. 紫外線の侵入を阻止し、意匠性を表現する長方形状の表裏に対向して配設した意匠面生地と、
    表面または裏面を動かすことにより、カシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料と、
    前記合成樹脂薄材料による音の発生を許容し、前記カシャカシャ音の振動を低下させない程度の可振許容材料と、
    前記表に形成した意匠面生地、及びその下に配設した前記合成樹脂薄材料、及び前記合成樹脂薄材料の下に配設した前記可振許容材料、前記可振許容材料の下に配設した前記裏に形成した意匠面生地を積層し、その周囲を縫製したパイピングと、
    前記表に形成した意匠面生地、及び前記合成樹脂薄材料、及び可振許容材料、その裏側に形成した意匠生地を重ね、4隅に配設した接合と分離自在な雄部材と雌部材からなる接合具と
    を具備することを特徴とする涎拭き兼汚れ防止プロテクター。
  2. 紫外線の侵入を阻止し、意匠性を表現する長方形状の意匠面生地と、
    表面または裏面を動かすことにより、単独でカシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料と、
    前記合成樹脂薄材料による音の発生を許容し、前記カシャカシャ音の振動を低下させない可振許容材料と、
    表面または裏面の面方向に対して垂直に山と谷を形成した凹凸生地と、
    前記意匠面生地、及び前記合成樹脂薄材料、及び可振許容材料、及び凹凸生地の積み重ね、それらの周囲を縫製したパイピングと、
    前記意匠面生地、及び前記合成樹脂薄材料、及び可振許容材料、及び凹凸生地を重ねた4隅に配設した接合と分離自在な雄部材と雌部材からなる接合具と
    を具備することを特徴とする涎拭き兼汚れ防止プロテクター。
  3. 前記カシャカシャ音を発生させる合成樹脂薄材料は、複数枚の厚みが異なる薄板からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の涎拭き兼汚れ防止プロテクター。
  4. 前記意匠性を表現する意匠面生地は、綿からなる2重ガーゼ生地またはニットとしたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載の涎拭き兼汚れ防止プロテクター。
  5. 前記合成樹脂薄材料の片面または両面には、抗菌材料を配設した生地を配設したことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載の涎拭き兼汚れ防止プロテクター。
  6. 前記合成樹脂薄材料には、抗菌材料を含ませたことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載の涎拭き兼汚れ防止プロテクター。
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