JP6117775B2 - スタフィロコッカス・アウレウスの検出のための組成物及び方法 - Google Patents

スタフィロコッカス・アウレウスの検出のための組成物及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6117775B2
JP6117775B2 JP2014511778A JP2014511778A JP6117775B2 JP 6117775 B2 JP6117775 B2 JP 6117775B2 JP 2014511778 A JP2014511778 A JP 2014511778A JP 2014511778 A JP2014511778 A JP 2014511778A JP 6117775 B2 JP6117775 B2 JP 6117775B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oligonucleotide
seq
group
sequence
nos
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014511778A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014519822A (ja
Inventor
エー.ジョンソン ジェニー
エー.ジョンソン ジェニー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
F Hoffmann La Roche AG
Original Assignee
F Hoffmann La Roche AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by F Hoffmann La Roche AG filed Critical F Hoffmann La Roche AG
Publication of JP2014519822A publication Critical patent/JP2014519822A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6117775B2 publication Critical patent/JP6117775B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6876Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes
    • C12Q1/6888Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for detection or identification of organisms
    • C12Q1/689Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for detection or identification of organisms for bacteria
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q2600/00Oligonucleotides characterized by their use
    • C12Q2600/112Disease subtyping, staging or classification
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q2600/00Oligonucleotides characterized by their use
    • C12Q2600/118Prognosis of disease development

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Description

発明の技術分野
本発明は微生物の診断分野に関し、より具体的にはスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)の検出に関する。
スタフィロコッカス・アウレウス(「S. aureus」又は「SA」)は、条件的嫌気性グラム陽性菌であり、その天然の存在場所としてヒトの皮膚と鼻があり、傷口にも生息することができる。S. aureus保菌者の大半は感染の兆候を示すことはないが、S. aureusは、正常な障壁が破られると侵襲性となって身体に感染を起こす可能性がある。S. aureusは、多くの病気を起こす可能性があり、その範囲は、にきび、おでき、膿瘍といった深刻ではない皮膚の感染症から、肺炎、髄膜炎、敗血症といった大病にわたる。皮膚と鼻以外の組織は、障壁(例えば皮膚や粘膜)が破られると感染する可能性があり、フルンケル(furuncle)やカルブンケル(carbuncle)になる。S. aureusの感染は、感染者との皮膚の接触や、感染者が使用した物との接触を通じて人々に広がる可能性がある。
S. aureusは、ペニシリン(メチシリン、オキサシリン、クロキサシリン、フルクロキサシリン)を始めとする主要な抗生物質に対する抵抗性を発達させるという注目すべき能力を有するため、「スーパーバグ(superbug)」と呼ばれてきた。メチシリン耐性S. aureus(MRSA)はペニシリン抵抗性になった細菌であり、治療が難しいヒトのいくつかの感染症の原因である。MRSAはオキサシリン耐性S. aureus(ORSA)及び多剤耐性S. aureusとしても知られている可能性があるが、S. aureusの非メチシリン耐性株は、メチシリン感受性S. aureus(MSSA)と呼ばれることがある。
S. aureus感染の診断法として医師による患者の症状の評価があるが、それは通常は決定的ではない。なぜなら感染は別の細菌(例えば化膿性連鎖球菌)によって起こっているかもしれないからである。血液検査や尿分析のほか、ときにはX線を利用してS. aureus感染を診断することができる。決定的な診断には培養試験が必要となる可能性があるが、多くの時間又は多くの日数が経過した後にしかわからないため、患者の治療が遅れる。
病院や街中で感染する疾患におけるMRSAが臨床上重要になっていることが理由で、MRSAを特異的に検出する設計のPCRアッセイがいくつか開発されている。しかし文献には、S. aureusが抗生物質に耐性を持つかどうかに関係なく、S. aureusを検出することも臨床上大いに必要であることが示されている。
本発明は、生体試料中又は非生体試料中のS. aureusの存在又は不存在を迅速に検出する方法に関する。本発明は、少なくとも1回の反復ステップの実施を含む検出方法を含んでなり、その反復ステップには、増幅ステップとハイブリダイズステップが含まれる。さらに、本発明は、S. aureusを検出するために設計されたプライマー、プローブ、キットに関する。S. aureusを検出するための本発明の方法で標的とする遺伝子は、莢膜多糖酵素(Capsular Polysaccharide Enzyme)(CPE)遺伝子である。例えばCPE遺伝子標的cap5Nが選択された。なぜならこれは、S. aureusに特異的であり、他のスタフィロコッカス属には存在しておらず、しかもS. aureus同士で良好な相同性が実証されているからである。CPE遺伝子は、S. aureusの莢膜多糖を産生する経路におけるレダクターゼ酵素としての機能が確認されていない(O’Riordan他、2004年、Clin. Microbiol. Rev.、第17巻(1):218〜234ページ)。
1つの側面では、本発明により、配列番号2〜4、6、8〜10、12、14〜34の中から選択されるヌクレオチド配列、又はその相補配列を含むか、その配列からなるオリゴヌクレオチドが提供される。いくつかの実施態様では、オリゴヌクレオチドは100個以下のヌクレオチドを有するが、40個以下のヌクレオチドが好ましい。別の1つの側面では、本発明により、配列番号2〜4、6、8〜10、12、14〜34の中から選択されるヌクレオチド配列、又はその相補配列のうちの1つとの配列同一性が少なくとも80%(例えば少なくとも85%、90%、95%など)の核酸を含んでいて、100個以下のヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチドが提供される。いくつかの実施態様では、配列同一性は90%であることが好ましく、95%であることがより好ましい。一般に、これらオリゴヌクレオチドは、これらの実施態様において、プライマー核酸やプローブ核酸などになることができる。これら実施態様のいくつかでは、オリゴヌクレオチドは40個以下のヌクレオチドを有する(例えば35個以下のヌクレオチド、又は30個以下のヌクレオチド)。いくつかの実施態様では、オリゴヌクレオチドは、例えば修飾されていないヌクレオチドに対する核酸のハイブリダイゼーション安定性を変化させるため、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドを含む。場合によっては、オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの標識及び/又は少なくとも1つのクエンチャー(quencher)部位を含む。いくつかの実施態様では、オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの保存的修飾変異(conservatively modified variation)を含む。
別の1つの側面では、本発明により、オリゴヌクレオチドのセットが提供される。それらオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つは、配列番号2〜4、6、8〜10、12、14〜34からなる群から選択されるヌクレオチド配列、又はその相補配列を含む。いくつかの実施態様では、オリゴヌクレオチドのセットは、配列番号2、8、12、14〜20からなる群から選択される配列、又はその相補配列を含む第1のオリゴヌクレオチドと、配列番号3、6、9、21〜26からなる群から選択される配列、又はその相補配列を含む第2のオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの実施態様では、オリゴヌクレオチドのセットはさらに、配列番号4、10、27〜34からなる群から選択される配列、又はその相補配列を含む第3のオリゴヌクレオチドを含む。特別な実施態様では、第3のオリゴヌクレオチドは検出可能に標識される。
さらに別の側面では、本発明により、試料中のSAを検出する方法が提供される。この方法は、SAが試料中に存在する場合にはその試料を1組のSAプライマーと接触させて増幅産物を生産することを含む増幅ステップを行い;その増幅産物を、1又は2以上の検出可能なSAプローブと接触させることを含むハイブリダイズステップを行い;増幅産物の存在又は不存在を検出することを含む。そのとき増幅産物の存在は試料中のSAの存在の指標となり、増幅産物の不存在は試料中のSAの不存在の指標となる。一実施態様では、1組のSAプライマーの各プライマーは、配列番号2、3、6、8、9、12、14〜26からなる群から選択される配列、又はその相補配列を含むか、その配列からなり;1又は2以上の検出可能なSAプローブは、配列番号4、10、27〜34からなる群から選択される配列、又はその相補配列を含むか、その配列からなる。いくつかの実施態様では、ハイブリダイズステップは、増幅産物を、ドナー蛍光部位及び対応するアクセプター蛍光部位で標識したプローブと接触させる操作を含む。この方法はさらに、プローブのドナー蛍光部位とアクセプター蛍光部位の間の蛍光共鳴エネルギー移動(fluorescence resonance energy transfer)(FRET)の存在又は不存在を検出する操作を含む。蛍光の存在又は不存在は、試料中のSAの存在又は不存在の指標となる。1つの側面では、増幅において、5’−3’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼ酵素を使用することができる。いくつかの実施態様では、第一蛍光部位と第二蛍光部位は、プローブの長さに沿って互いに5個以下のヌクレオチドの範囲内に存在することができる。別の1つの側面では、SAプローブは、二次構造の形成を可能にする核酸配列を含む。このような二次構造の形成により、一般に、第一蛍光部位と第二蛍光部位が空間的に近接する。この方法では、プローブ上の第二蛍光部位がクエンチャーとなることができる。
さらに別の側面では、本発明により、SAの核酸を検出するキットが提供される。このキットは、配列番号2、8、12、14〜20からなる群から選択される配列、又はその相補配列を含むか、その配列からなる第1のオリゴヌクレオチドと;配列番号3、6、9、21〜26からなる群から選択される配列、又はその相補配列を含むか、その配列からなる第2のオリゴヌクレオチドと;配列番号4、10、27〜34からなる群から選択される配列、又はその相補配列を含むか、その配列からなる第3のオリゴヌクレオチドを含む。1つの側面では、このキットは、ドナー蛍光部位及び対応するアクセプター蛍光部位ですでに標識したプローブを含むことができ、あるいは、プローブを標識するための蛍光体部位を含むことができる。いくつかの実施態様では、アクセプター蛍光部位がクエンチャーとなることができる。このキットは、ヌクレオシド三リン酸、及び/又は核酸ポリメラーゼ、及び/又は核酸ポリメラーゼが機能する上で必要なバッファーも含むことができる。このキットは、試料中のSAの存在又は不存在を検出するためのプライマー、プローブ、蛍光体部位を使用するためのパッケージ挿入物と指示書も含むことができる。
特に断わらない限り、この明細書で使用するあらゆる科学技術用語は、本発明の属する当業者が一般に理解しているのと同じ意味を有する。この明細書に記載したのと同様又は同等の方法と材料を本発明の実施又は試験で使用できるが、適切な方法と材料を以下に記載する。それに加え、材料、方法、実施例は、単なる例示であり、本発明を制限する意図はない。矛盾する場合には、本明細書が、定義を含め、優先する。
本発明の1又は2以上の実施態様の詳細を添付の図面と以下の説明に示す。本発明の他の特徴、目的、利点は、図面及び詳細な説明から、そして請求項から明らかになろう。
cap5Nスタフィロコッカス・アウレウス莢膜多糖酵素遺伝子の基準遺伝子配列を示している。 スタフィロコッカス・アウレウスのためのアンプリコン配列を示しており、それぞれが、上流プライマー(一重下線)、下流プライマー(二重下線)、プローブ(点線)を含む。 スタフィロコッカス・アウレウスのためのアンプリコン配列を示しており、それぞれが、上流プライマー(一重下線)、下流プライマー(二重下線)、プローブ(点線)を含む。 スタフィロコッカス・アウレウスのためのアンプリコン配列を示しており、それぞれが、上流プライマー(一重下線)、下流プライマー(二重下線)、プローブ(点線)を含む。 スタフィロコッカス・アウレウスのためのアンプリコン配列を示しており、それぞれが、上流プライマー(一重下線)、下流プライマー(二重下線)、プローブ(点線)を含む。 スタフィロコッカス・アウレウスを検出するための増幅曲線を示している。 スタフィロコッカス・アウレウスを検出するための増幅曲線を示している。 スタフィロコッカス・アウレウスを検出するための増幅曲線を示している。 スタフィロコッカス・アウレウスを検出するための増幅曲線を示している。
試料中のS. aureusを検出するためのリアル-タイムアッセイをここに説明する。本発明により、S. aureusがメチシリン耐性であるかに関係なく、S. aureusを検出するための方法が提供される。S. aureusを検出するためのプライマーとプローブのほか、そのようなプライマーとプローブを含む製造製品又はキットが提供される。S. aureusを検出するためのリアル-タイムPCRの感度が他の方法と比べて向上していることと、試料の汚染や増幅産物のリアル-タイム検出などの特徴がリアル-タイムPCRで改善されていることにより、臨床実験室におけるS. aureusの感染の定型的な診断でこの技術を実現することが可能になる。
この方法は、少なくとも1つの反復ステップを実施する操作を含み、その反復ステップには、一対のCPEプライマーを用いて試料からSA CPE核酸分子の一部を増幅することが含まれる。本明細書において、「CPEプライマー」は、CPEをコードする核酸配列に特異的にアニールし、適切な条件下でそれをもとにして合成を開始するオリゴヌクレオチドプライマーを意味する。CPEプライマーのそれぞれは、各増幅産物の少なくとも一部がCPEに対応する核酸配列を含むように、CPE核酸分子内の標的、又はCPE核酸分子に隣接する標的にアニールする。CPE核酸が試料中に存在する場合にはCPE増幅産物が産生されるため、CPE増幅産物の存在は、試料中にCPE核酸が存在することを示す。増幅産物は、1又は2以上の検出可能なCPEプローブと相補的な核酸配列を含むはずである。それぞれの反復ステップは、増幅ステップと、ハイブリダイズステップと、検出ステップとを含む。検出ステップでは、試料を1又は2以上の検出可能なCPEプローブと接触させて、試料中のSAの存在又は不存在を検出する。
本明細書において、「増幅する」という用語は、鋳型核酸分子(例えばSA CPE核酸分子)の一方又は両方の鎖と相補的な核酸分子を合成するプロセスを意味する。核酸分子の増幅には、一般に、鋳型核酸を変性させ、プライマーの融解温度よりも低い温度でプライマーを鋳型核酸にアニールさせ、酵素によってプライマーから伸長させて増幅産物を生成させることが含まれる。増幅には、一般に、デオキシリボヌクレオシド三リン酸と、DNAポリメラーゼ(例えばPlatinum(登録商標)Taq)と、ポリメラーゼ酵素を最適な活性にする適切なバッファー及び/又は共因子(例えばMgCl2及び/又はKCl)が必要とされる。
本明細書において、「プライマー」という用語は、当業者に知られているようにして用いられ、オリゴマー化合物(主にオリゴヌクレオチド)だけでなく、鋳型依存性DNAポリメラーゼによってDNA合成を「開始させる」ことのできる修飾オリゴヌクレオチドも意味する。すなわち、例えばオリゴヌクレオチドの3’末端は、遊離の3’-OH基を提供し、3’−5’ホスホジエステル結合を確立する鋳型依存性DNAポリメラーゼによってそこにさらに「ヌクレオチド」を結合させることにより、デオキシヌクレオシド三リン酸を使用し、ピロリン酸を解放する。したがって、おそらくは想定される機能を除き、本発明による「プライマー」、「オリゴヌクレオチド」、「プローブ」の間に基本的な違いはない。
「ハイブリダイズする」という用語は、1又は2以上のプローブを増幅産物にアニールすることを意味する。ハイブリダイゼーション条件は、一般に、プローブの融解温度よりも低いが、プローブの非特異的なハイブリダイゼーションを回避する温度を含む。
「3’−5’エキソヌクレアーゼ活性」 という用語は、一般に核酸の鎖合成に付随する核酸ポリメラーゼの活性を意味する。その活性により、ヌクレオチドが核酸鎖の5’末端から除去される。
「耐熱性ポリメラーゼ(thermostable polymerase)」という用語は、熱に対して安定なポリメラーゼ酵素を意味する。すなわちこの酵素は、鋳型と相補的なプライマー伸長産物の形成の触媒となり、二本鎖鋳型核酸の変性に必要な時間高温に曝露するときに不可逆的に変性することはない。一般に、合成は、各プライマーの3’末端から開始され、鋳型の鎖に沿って5’から3’の方向に進行する。耐熱性ポリメラーゼは、Thermus fiavus、T. ruber、T. thermophilus、T. aquaticus、T. lacteus、T. rubens、Basillus stearothermophilus、Methanothermus fervidusから単離されている。しかし耐熱性ではないポリメラーゼも、補充されるのであればPCRアッセイで使用できる。
「その相補配列(complement thereof)」という用語は、所与の核酸と同じ長さであって、その核酸と正確に相補的な核酸を意味する。
核酸に関して用いるときの「延長(extension)」又は「伸長(elongation)」という用語は、追加のヌクレオチド(又は他の類似分子)が核酸に組み込まれるときを意味する。例えば核酸は、場合によっては生物触媒(例えばヌクレオチドを核酸の3’末端に一般に付加するポリメラーゼ)を組み込んだヌクレオチドによって延長される。
2つ以上の核酸配列に関して「同一の」又は%「同一性」という用語は、例えば当業者が入手できる配列比較アルゴリズムの1つを用いて測定する場合に、又は目視検査により、対応が最大になるように揃えて比較したとき、同じ2つ以上の配列又は部分配列か、同じヌクレオチドを特定の割合で有する2つ以上の配列又は部分配列を意味する。%配列同一性と配列類似性を判断するのに適したアルゴリズムの例は、BLASTプログラムであり、それが記載されているのは、例えば、Altschul他(1990年)、「基本的な局所的アラインメント検索ツール」、J. Mol. Biol.、第215巻:403〜410ページ、Gish他(1993年)、「データベース類似性検索によるタンパク質コード領域の同定」、Nature Genet.、第3巻:266〜272ページ、Madden他(1996年)、「ネットワークBLASTサーバーの応用」、Meth. Enzymol.、第266巻:131〜141ページ、Altschul他(1997年)、「ギャップ付きBLASTとPSI-BLAST:タンパク質データベース検索プログラムの新世代」、Nucleic Acids Res.、第25巻:3389〜3402ページ、Zhang他(1997年)、「パワーBLAST:対話型又は自動式の配列分析と注釈付けのへの新たなネットワークBLASTの応用」、Genome Res.、第7巻:649〜656ページである。
オリゴヌクレオチドに関して、「修飾ヌクレオチド」は、オリゴヌクレオチド配列の少なくとも1つのヌクレオチドが、そのオリゴヌクレオチドに望ましい特性を与える異なるヌクレオチドによって置換されている改変を意味する。この明細書に記載したオリゴヌクレオチドにおいて置換できる修飾ヌクレオチドの例として、例えば、C5-メチル-dC、C5-エチル-dC、C5-メチル-dU、C5-エチル-dU、2,6-ジアミノプリン、C5-プロピニル-dC、C5-プロピニル-dU、C7-プロピニル-dA、C7-プロピニル-dG、C5-プロパルギルアミノ-dC、C5-プロパルギルアミノ-dU、C7-プロパルギルアミノ-dA、C7-プロパルギルアミノ-dG、7-デアザ-2-デオキシアントシン、ピラゾロピリミジン類似体、シュード-dU、ニトロピロール、ニトロインドール、2’-0-メチルリボ-U、2’-0-メチルリボ-C、N4-エチル-dC、N6-メチル-dAなどがある。本発明のオリゴヌクレオチドにおいて置換できる他の多くの修飾ヌクレオチドが、この明細書で言及されるか、従来から知られている。いくつかの実施態様では、修飾ヌクレオチドは、対応する修飾されていないオリゴヌクレオチドと比べてオリゴヌクレオチドの融解温度(Tm)を変化させる。さらに説明すると、いくつかの修飾ヌクレオチド置換により、非特異的な核酸増幅を減らし(例えばプライマーの二量体形成などを最少にする)、本発明のいくつかの実施態様において意図する標的アンプリコンなどの収率を増大させることができる。このタイプの核酸修飾の例は、例えば米国特許第6,001,611号に記載されている。
S. aureus核酸およびヌクレオチド
本発明により、例えばSA CPE遺伝子核酸の一部を増幅することによってSAを検出する方法が提供される。SAからの核酸配列は入手可能である(例えばGenBank受入番号NC002745参照)。具体的には、CPE核酸分子を増幅して検出するためのプライマーとプローブが、本発明によって提供される。
SAを検出するため、CPE核酸分子を増幅するためのプライマーとプローブを用意する。この明細書に例示する以外のCPE核酸も、試料中のSAを検出するのに使用できる。当業者は、定型的な方法を利用して、例えば機能性変異体(functional variant)の特異性及び/又は感受性を評価することができる。代表的な機能性変異体は、この明細書に開示したCPE核酸の中に、例えば1又は2以上の欠失、及び/又は挿入、及び/又は置換を含む可能性がある。
より詳細には、本発明のオリゴヌクレオチドは、それぞれ、配列番号2〜4、6、8〜10、12、14〜34の中から選択される配列を有する核酸を含むか、配列番号2〜4、6、8〜10、12、14〜34のうちの1つに対して例えば80%、好ましくは90%、より好ましくは95%の配列同一性を有する、実質的に同一の変異体を含むか、或いは、配列番号2〜4、6、8〜10、12及び14〜34、並びにその変異体の相補配列を含む。
Figure 0006117775
Figure 0006117775
いくつかの実施態様では、表Iの上流プライマーを含むかその上流プライマーからなるオリゴヌクレオチドを、表IIの下流プライマーを含むかその下流プライマーからなるオリゴヌクレオチドと組み合わせ、適切な条件下でSAの増幅を可能にする1組のオリゴヌクレオチドを形成する。表Iの上流プライマーを含むかその上流プライマーからなるオリゴヌクレオチドの相補配列を使用するいくつかの実施態様では、表IIの下流プライマーを含むかその下流プライマーからなるオリゴヌクレオチドの相補配列も選択し、適切な条件下でSAの増幅を可能にする1組のオリゴヌクレオチドを形成する。いくつかの実施態様では、1組のオリゴヌクレオチドは、表IIIのプローブを含むかそのプローブからなる第3のオリゴヌクレオチドをさらに含む。
本発明の一実施態様では、CPEプライマーとプローブの特定のセットを用い、SAを含むと思われる生物試料中のSAを検出する。プライマーとプローブのこのセットは、CPEに特異的な少なくとも1つのプライマーとプローブとして、配列番号2〜4、6、8〜10、12、14〜34からなる群から選択される核酸配列又はその相補配列を含むか、その配列からなるものを含むことができる。
本発明の別の一実施態様では、CPEに特異的な少なくとも1つのプライマーとプローブは、配列番号2〜4、6、8〜10、12、14〜34のプライマーのうちの任意のものの機能的活性変異体を含むか、その変異体からなる。配列番号2〜4、6、8〜10、12、14〜34のプライマー及び/又はプローブのうちの任意のものの機能的活性変異体は、本発明の方法においてそれらプライマー及び/又はプローブを用いて同定することができる。配列番号2〜4、6、8〜10、12、14〜34のプライマー及び/又はプローブの機能的活性変異体は、本発明の方法又はキットにおいて、配列番号2〜4、6、8〜10、12、14〜34の各配列と比べて同じかより高い特異性と感受性を提供するプライマーに関する。
この変異体は、例えば配列番号2〜4、6、8〜10、12、14〜34と比べると、配列番号2〜4、6、8〜10、12、14〜34の各配列の5’末端及び/又は3’末端において1個以上のヌクレオチドの付加、又は欠失、又は置換がある点が異なっている可能性がある。上に詳述したように、プライマー(及び/又はプローブ)は、化学的に修飾することができる。すなわちプライマー及び/又はプローブは、修飾ヌクレオチド又は非ヌクレオチド化合物を含むことができる。「修飾ヌクレオチド」(又は「ヌクレオチド類似体(nucleotide analog)」)は、何らかの修飾がある点が天然の「ヌクレオチド」とは異なっているが、それでも、塩基化合物又は塩基様化合物、ペントフラノシル糖化合物又はペントフラノシル糖様化合物、リン酸部位又はリン酸様部位のいずれかか、これらの組み合わせからなる。例えば「標識」を「ヌクレオチド」の塩基部位に結合させることにより、「修飾ヌクレオチド」を得ることができる。「ヌクレオチド」内の天然の塩基を、例えば7-デスアザプリンで置換して「修飾ヌクレオチド」を得ることもできる。「修飾ヌクレオチド」又は「ヌクレオチド類似体」という用語は、本出願では同じ意味である。「修飾ヌクレオシド」(又は「ヌクレオシド類似体」)は、「修飾ヌクレオチド」(又は「ヌクレオチド類似体」)に関して上述したように、何らかの修飾がある点が天然のヌクレオシドとは異なっている。特定の核酸配列の「保存的修飾変異」は、同じアミノ酸配列又は実質的に同じアミノ酸配列をコードしている核酸を意味し、核酸がアミノ酸配列をコードしていない場合には、実質的に同じ配列をコードしている核酸を意味する。当業者であれば、コードされた配列中で単一のアミノ酸又はわずかな割合のアミノ酸(典型的には5%未満、より典型的には4%未満、又は2%未満、又は1%未満)を変化させる、又は付加する、又は欠失させる個々の置換、又は欠失、又は付加は、「保存的修飾変異」であり、その変化により、アミノ酸の欠失、又はアミノ酸の付加、又は化学的に似たアミノ酸によるアミノ酸の置換が起こることを認識している。
SAをコードしている核酸分子(例えばCPEのさまざまな部分をコードしている核酸)を増幅する修飾オリゴヌクレオチドとオリゴヌクレオチド類似体を含むオリゴヌクレオチドは、例えばコンピュータプログラム(例えばOLIGO(Molecular Biology Insights社、カスケード、コロラド州))を用いて設計することができる。増幅用プライマーとして使用されるオリゴヌクレオチドを設計する際の重要な特徴として、(例えば電気泳動による)検出を容易にするため増幅産物が適切なサイズであること、一対のプライマーの各メンバーが似た融解温度を持つこと、各プライマーの長さ(すなわちプライマーは、配列特異的にアニールして合成を開始させるのに十分な長さを持つが、オリゴヌクレオチド合成の間に忠実度が低下するほど長くはない必要がある)などがあるが、特徴がこれらに限定されることはない。一般に、オリゴヌクレオチドプライマーは、長さが8〜50個のヌクレオチド(例えば長さが8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、46、48、50個のヌクレオチド)である。
本発明の方法では、SAの存在又は不存在を検出するため、プライマーのセットに加え、1又は2以上のプローブを使用することができる。「プローブ」という用語は、合成した核酸(DNA又はRNA)、又は生物によって産生された核酸を意味する。この核酸は、設計又は選択により、所定の特別な(すなわち好ましい)条件下で「標的核酸」(ここではSA CPE(標的)核酸)とハイブリダイズできる特定のヌクレオチド配列を含む。「プローブ」は、「検出プローブ」と呼ぶことができ、標的核酸を検出することを意味する。
本発明によれば、CPEプローブは、少なくとも1つの蛍光標識で標識することができる。一実施態様では、CPEプローブは、ドナー蛍光部位(例えば蛍光染料)及び対応するアクセプター蛍光部位(例えばクエンチャー)で標識することができる。
本発明の一実施態様では、少なくとも1つのプローブは、蛍光部位と、(標識なしで示した)配列番号4、10、27〜34からなる群から選択される核酸配列を含むか、その蛍光部位と核酸配列からなる。
ハイブリダイゼーションプローブとして使用するオリゴヌクレオチドの設計は、プライマーの設計と同様にして実行できる。本発明の実施態様では、増幅産物の検出に単一のプローブ又は一対のプローブを使用することができる。実施態様によっては、使用するプローブは、少なくとも1つの標識及び/又は少なくとも1つのクエンチャー部位を含むことができる。プライマーと同様、プローブは、通常は、互いに似た融解温度を持ち、各プローブの長さは、配列特異的ハイブリダイゼーションが起こるのに十分である必要があるが、合成中に忠実度が低下するほど長くなってはならない。一般に、オリゴヌクレオチドプローブは、長さが15〜30個(例えば16、18、20、21、22、23、24、25個)のヌクレオチドである。
本発明のコンストラクトは、SA CPE核酸分子(例えば配列番号2〜4、6、8〜10、12、14〜34)を含むベクターを含む。本発明のコンストラクトは、例えば対照鋳型核酸分子として使用できる。本発明で用いるのに適したベクターは、市販されているものを入手する、及び/又は組み換え核酸法によって製造される。SA CPE核酸分子は、例えば化学合成によって得ること、又はSAから直接クローニングすること、又はPCR増幅によって得ることができる。
本発明の方法で用いるのに適したコンストラクトは、一般に、SA CPE核酸分子(例えば配列番号2〜4、6、8〜10、12、14〜34のうちの1又は2以上の配列を含む核酸分子)に加え、所望のコンストラクト及び/又は形質転換細胞を選択するための選択可能なマーカー(例えば抗生物質耐性遺伝子)をコードする配列と、複製起点を含む。ベクター系の選択は、通常は、いくつかの因子に依存する。因子として、宿主細胞の選択、複製の効率、選択可能性、誘導可能性、回収の容易さなどがあるが、これらに限定されない。
CPE核酸分子を含む本発明のコンストラクトは、宿主細胞の中で増幅させることができる。本明細書において、宿主細胞という用語は、原核生物と真核生物(例えば酵母細胞、植物細胞、動物細胞)を含む。原核宿主として、大腸菌、ネズミチフス菌、霊菌、枯草菌が可能である。真核宿主として、酵母(例えばサッカロミセス・セレビジエ、サッカロミセス・ポンベ、ピキア・パストリス)、哺乳動物の細胞(例えばCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞)、昆虫細胞、植物細胞(例えばシロイヌナズナ、タバコ)がある。本発明のコンストラクトは、当業者に一般に知られている任意の技術を利用して宿主細胞に導入することができる。例えばリン酸カルシウム沈降、電気穿孔、熱ショック、リポフェクション、マイクロインジェクション、ウイルスを媒介とした核酸導入が、核酸を宿主細胞に導入する一般的な方法である。それに加え、裸のDNAを細胞に直接送達することができる(例えば米国特許第5,580,859号、第5,589,466号参照)。
ポリマー連鎖反応(PCR)
米国特許第4,683,202号、第4,683,195号、第4,800,159号、第4,965,188号に、従来のPCR技術が開示されている。PCRでは、一般に、選択した核酸鋳型(例えばDNA又はRNA)に結合する2つのオリゴヌクレオチドプライマーを使用する。本発明で有用なプライマーとして、SA CPE核酸配列(例えば配列番号2、3、6、8、9、12、14〜27)内で核酸合成の開始点として機能することのできるオリゴヌクレオチドがある。プライマーは、従来法による制限消化から精製することができる。あるいはプライマーは、合成して製造することができる。プライマーは、増幅における効率を最大にするため一本鎖であることが好ましいが、二本鎖も可能である。二本鎖のプライマーは、最初に変性させる。すなわち処理して鎖を分離させる。二本鎖の核酸を変性させる1つの方法は、加熱である。
核酸鋳型が二本鎖である場合には、PCRで鋳型として使用できるようにするためその二本の鎖を分離する必要がある。鎖の分離は、適切な任意の方法(例えば物理的手段、化学的手段、酵素による手段)によって実現できる。核酸の鎖を分離する1つの方法は、核酸の大半が変性する(例えば50%超、60%超、70%超、80%超、90%超、95%超が変性する)まで加熱する操作を含む。鋳型核酸を変性させるのに必要な加熱条件は、例えばバッファーの塩濃度、変性させる核酸の長さとヌクレオチド組成に依存するであろうが、反応の特徴(例えば温度と核酸の長さ)に応じた時間にわたって一般には約90℃〜約150℃の範囲にする。変性は、一般に約30秒間〜4分間(例えば1分間〜2分30秒間、又は1.5分間)にわたって実行される。
二本鎖鋳型核酸が熱によって変性する場合には、反応混合物を放置し、各プライマーがCPE核酸上で標的配列とアニールするのを促進する温度まで冷却する。アニーリングの温度は、通常は約35℃〜約65℃(例えば約40℃〜約60℃;約45℃〜約50℃)である。アニーリングの時間は、約10秒間〜約1分間(例えば約20秒間〜約50秒間;約30秒間〜約40秒間)が可能である。次に、反応混合物を、ポリメラーゼの活性が促進又は最適化される温度、すなわちアニールしたプライマーからの延長が十分に起こる温度に調節し、鋳型核酸と相補的な産物が生成するようにする。温度は、鋳型核酸にアニールする各プライマーからの延長産物が合成されるのに十分でなければならないが、その延長産物がその相補的な鋳型から変性するほど高くなってはならない(例えば延長の温度は、一般に約40℃〜約80℃(例えば約50℃〜約70℃;約60℃)の範囲である)。延長の時間は、約10秒間〜約5分間(例えば約30秒間〜約4分間;約1分間〜約3分間;約1分30秒間〜約2分間)が可能である。
PCRアッセイでは、SA核酸(例えばRNA又はDNA(cDNA))を使用できる。鋳型核酸は、複合体混合物のわずかな一部(例えばヒト細胞に含まれるSA核酸)であると考えられるため精製する必要がない。SA核酸は、定型的な技術(例えば「診断分子微生物学:原理と応用」(Persing他編、1993年、アメリカ微生物学会、ワシントンD.C.)に記載されている技術)によって生体試料から抽出することができる。核酸は、任意の数の供給源(例えばプラスミド)、又は天然の供給源(例えば微生物、酵母、ウイルス、オルガネラ、より高等な生物(例えば植物や動物))から得ることができる。
オリゴヌクレオチドプライマー(例えば配列番号2、3、6、8、9、12、14〜27)は、プライマーの延長を誘導する反応条件下でPCR試薬と組み合わされる。例えば鎖延長反応物は、一般に、50mMのKCl、10mMのトリス-HCl(pH 8.3)、15mMのMgCl2、0.001%(w/v)のゼラチン、0.5〜1.0μgの変性した鋳型DNA、50ピコモルの各オリゴヌクレオチドプライマー、2.5UのTaqポリメラーゼ、10%のDMSOを含む。この反応物は、通常は、dATP、dCTP、dTTP、dGTPのそれぞれ、又はその1又は2以上の類似体を150〜320μM含む。
新たに合成された鎖は、反応の以後のステップで使用できる二本鎖分子を形成する。鎖分離、アニーリング、伸長のステップは、標的となるCPE核酸分子に対応する増幅産物が所望の量になるまで、必要なだけ繰り返すことができる。反応の制限因子は、反応物の中に存在しているプライマー、熱安定酵素、ヌクレオシド三リン酸の量である。反復ステップ(すなわち変性、アニーリングおよび延長)は、少なくとも1回繰り返すことが好ましい。検出に使用する場合、反復ステップの数は、例えば試料の性質に依存することになろう。試料が核酸の複合混合物である場合、検出に十分な標的配列を増幅するのにより多くの反復ステップが必要となろう。一般に、反復ステップは、少なくとも約20回繰り返すが、40回又は60回、それどころか100回繰り返してもよい。
蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)
FRET技術(例えば米国特許第4,996,143号、第5,565,322号、第5,849,489号、第6,162,603号参照)は、ドナー蛍光部位及び対応するアクセプター蛍光部位が互いに所定の距離内に位置するときに、これら2つの蛍光部位の間でエネルギーの移動が起こり、それを可視化すること、又は他の方法で検出及び/又は定量することができるという考え方に基づいている。ドナーは、一般に、適切な波長の光照射によって励起されると、エネルギーをアクセプターに移動させる。アクセプターは、一般に、移動されたエネルギーを異なる波長の光照射の形態で再放出する。
一例では、オリゴヌクレオチドプローブは、ドナー蛍光部位及び対応するアクセプター蛍光部位を含むことができ、アクセプター蛍光部位は、移されたエネルギーを光以外の形態で散逸させる。プローブが完全であるとき、エネルギー移動は、一般に、2つの蛍光部位の間で起こり、ドナー蛍光部位からの蛍光発光が抑制される。ポリメラーゼ連鎖反応の延長ステップの間、増幅産物に結合したプローブは、例えばTaqポリメラーゼの5’−3’エキソヌクレアーゼ活性によって開裂するため、ドナー蛍光部位からの蛍光発光はもはや抑制されない。この目的のプローブの例が、例えば米国特許第5,210,015号、第5,994,056号、第6,171,785号に記載されている。一般に使用されるドナー-アクセプターのペアとして、FAM-TAMRAペアがある。一般に使用されるクエンチャーは、DABCYLとTAMRAである。一般に使用されるダーククエンチャーとして、BlackHole Quenchers(登録商標)(BHQ)(Biosearch Technologies社、ノヴァト、カリフォルニア州)、Iowa Black(登録商標)(Integrated DNA Tech社、コラルヴィル、アイオワ州)、BlackBerry(登録商標)Quencher 650(BBQ-650)(Berry & Assoc.社、デキスター、ミシガン州)がある。
別の一例では、2つのオリゴヌクレオチドプローブ(それぞれが蛍光部位を含む)を、CPE標的核酸配列に対するオリゴヌクレオチドの相補性によって決まる特定の位置でハイブリダイズさせて増幅産物にすることができる。オリゴヌクレオチドプローブが適切な位置で増幅産物核酸にハイブリダイズすると、FRET信号が発生する。ハイブリダイゼーションの温度は、約10秒間〜約1分間にわたって約35℃〜約65℃の範囲にすることができる。
例えば(特定の範囲の蛍光発光をモニターするための適切な二色ミラーとフィルタを備える)フォトン計数落射顕微鏡システム、又はフォトン計数光増倍管システム、又は蛍光計を用いて蛍光分析を実行することができる。エネルギーの移動を開始させる励起は、アルゴンイオンレーザー、又は高強度水銀(Hg)アークランプ、又は光ファイバー光源、又は所望の範囲で励起させるため適切にフィルタされた他の高強度光源を用いて実施することができる。
本明細書において、ドナー蛍光部位及び対応するアクセプター蛍光部位に関して、「対応する(corresponding)」とは、ドナー蛍光部位の励起スペクトルと重複する発光スペクトルを持つアクセプター蛍光部位を意味する。アクセプター蛍光部位の発光スペクトルの最大波長は、ドナー蛍光部位の励起スペクトルの最大波長よりも少なくとも100nm大きい必要がある。したがって、効率的な非照射性のエネルギー移動を両者の間で起こすことができる。
ドナー蛍光部位及び対応するアクセプター蛍光部位は、一般に、(a)高効率のフォルスターエネルギー移動;(b)大きな最終的ストークスシフト(>100nm);(c)可視スペクトルの赤色部分にできるだけシフトした発光(>600nm);(d)ドナー励起波長において励起によって生じるラマン水蛍光発光よりも大きな波長にシフトした発光、となるように選択される。例えばドナー蛍光部位は、レーザー光線(例えばヘリウム-カドミウムの442nm、又はアルゴンの488nm)に近い励起最大値、大きな吸光係数、大きな量子収率、対応するアクセプター蛍光部位の励起スペクトルとよく重複した蛍光発光、を持つように選択することができる。対応するアクセプター蛍光部位は、大きな吸光係数、大きな量子収率、ドナー蛍光部位の発光とよく重複した励起、可視スペクトルの赤色部分での発光(>600nm)、を持つように選択することができる。
FRET技術においてさまざまなアクセプター蛍光部位とともに使用できる代表的なドナー蛍光部位として、フルオレセイン、ルシファーイエロー、B-フィコエリトリン、9-アクリジンイソチオシアネート、ルシファーイエローVS、4-アセタミド-4’-イソチオシアナトスチルベン-2,2’-ジスルホン酸、7-ジエチルアミノ-3-(4’-イソチオシアナトフェニル)-4-メチルクマリン、1-ピレンブチル酸スクシンイミジル、4-アセタミド-4’-イソチオシアナトスチルベン-2,2’-ジスルホン酸誘導体などがある。代表的なアクセプター蛍光部位として、使用するドナー蛍光部位に応じ、LCレッド640、LCレッド705、Cy5、Cy5.5、リサミンローダミンBスルホニルクロリド、テトラメチルローダミンイソチオシアネート、ローダミンxイソチオシアネート、エリスロシンイソチオシアネート、フルオレセイン、五酢酸ジエチレントリアミンや、ランタニドイオン(例えばユーロピウム又はテルビウム)の他のキレートなどがある。ドナー蛍光部位とアクセプター蛍光部位は、例えばMolecular Probes社(ジャンクションシティ、オレゴン州)又はSigma Chemical社(セントルイス、ミズーリ州)から入手できる。
ドナー蛍光部位とアクセプター蛍光部位は、リンカーアームを通じて適切なプローブオリゴヌクレオチドに結合させることができる。各リンカーアームの長さが重要である。なぜならリンカーアームは、ドナー蛍光部位とアクセプター蛍光部位の間の距離に影響を与えることになるからである。本発明の目的でのリンカーアームの長さは、ヌクレオチド塩基から蛍光部位までの距離である(単位はオングストローム(Å))。一般に、リンカーアームは約10Å〜約25Åである。リンカーアームは、国際公開第84/03285号に記載されているタイプのものが可能である。国際公開第84/03285号には、リンカーアームを特定のヌクレオチド塩基に結合させる方法と、蛍光部位をリンカーアームに結合させる方法も開示されている。
アクセプター蛍光部位(例えばLCレッド640-NHS-エステル)をC6-ホスホロアミド(ABI社(フォスターシティ、カリフォルニア州)又はGlen Research社(スターリング、ヴァージニア州)から入手可能)と組み合わせて、例えばLCレッド640-ホスホロアミダイトを作ることができる。ドナー蛍光部位(例えばフルオレセイン)をオリゴヌクレオチドにカップルさせるのに頻繁に使用されるリンカーとして、チオ尿素リンカー(FITCに由来する例えばGlen Research社又はChemGene社(アッシュランド、マサチューセッツ州)からのフルオレセイン-CPG)、アミド-リンカー(フルオレセイン-NHS-エステルに由来する例えばBioGenex社(サンラモン、カリフォルニア州)からのフルオレセイン-CPG)、オリゴヌクレオチド合成の後にフルオレセイン-NHS-エステルのカップリングを必要とする3’-アミノ-CPGなどがある。
スタフィロコッカス・アウレウスの検出
本発明により、生体試料中又は非生体試料中のSAの存在又は不存在を検出する方法が提供される。本発明で提供される方法により、試料の汚染、偽陰性、偽陽性の問題が回避される。この方法は、一対のCPEプライマーを用いた試料からのSA CPE核酸分子の一部の増幅と、FRET検出ステップとを含む少なくとも1回の反復ステップの実施を含む。多数の反復ステップが、好ましくは熱サイクラーの中で実行される。本発明の方法は、CPEの存在を検出するCPEプライマーとプローブを用いて実行することができ、CPEの検出は、試料中にSAが存在することを示す。
この明細書に記載されているように、増幅産物は、FRET技術を生かした標識付きハイブリダイゼーションプローブを用いて検出することができる。1つのFRETの形式では、TaqMan(登録商標)技術を利用して、増幅産物の存在又は不存在、したがってSAの存在又は不存在を検出する。TaqMan(登録商標)技術では、2つの蛍光部位で標識した1つの一本鎖ハイブリダイゼーションプローブを使用する。第一蛍光部位を適切な波長の光で励起するとき、吸収されるエネルギーは、FRETの原理に従って第二蛍光部位に移動する。第二蛍光部位は、一般に、クエンチャー分子である。PCR反応のアニーリングステップにおいて、標識付きハイブリダイゼーションプローブは標的DNA(すなわち増幅産物)に結合し、続く伸長段階において、Taqポリメラーゼの5’−3’エキソヌクレアーゼ活性によって分解する。その結果として、励起した蛍光部位とクエンチャー部位は互いに空間的に分離される。その帰結として、クエンチャーの不存在下で第一蛍光部位が励起されるとき、第一蛍光部位からの蛍光発光を検出することができる。例えばABI PRISM(登録商標)7700配列検出システム(Applied Biosystems社、フォスターシティ、カリフォルニア州)ではTaqMan(登録商標)技術を利用するが、このシステムは、この明細書に記載した方法を実行して試料中のSAの存在又は不存在を検出するのに適している。
FRETと組み合わせた分子ビーコンを使用し、本発明のリアル-タイムPCR法を利用して増幅産物の存在を検出することもできる。分子ビーコン技術では、第一蛍光部位と第二蛍光部位を用いて標識したハイブリダイゼーションプローブを使用する。第二蛍光部位は一般にクエンチャーであり、蛍光標識は一般に、プローブの各端部に位置する。分子ビーコン技術では、二次構造(例えばヘアピン)の形成を可能にする配列を有するオリゴヌクレオチドプローブを使用する。プローブ内に二次構造が形成される結果として、両方の蛍光部位は、プローブが溶液中にあるときに空間的に近接する。プローブの二次構造は標的核酸(すなわち増幅産物)にハイブリダイズした後に破壊され、その結果として蛍光部位は互いに分離するため、適切な波長の光で励起した後に第一蛍光部位の発光を検出することができる。
FRET技術の別の一般的な形式では、2つのハイブリダイゼーションプローブを使用する。各プローブは異なる蛍光部位を用いて標識することができる。各プローブは、一般に、標的DNA分子(例えば増幅産物)内で互いに近接してハイブリダイズするように設計される。ドナー蛍光部位(例えばフルオレセイン)をLightCycler(登録商標)装置の光源によって470nmで励起する。FRETの間、フルオレセインはエネルギーをアクセプター蛍光部位(例えばLightCycler(登録商標)-レッド640(LC Red 640)又はLightCycler(登録商標)-レッド705(LC Red 705))に移動させる。するとアクセプター蛍光部位はより長い波長の光を発生させ、それがLightCycler(登録商標)装置の光検出システムによって検出される。効率的なFRETは、蛍光部位同士が局所的に近接しているとき、かつドナー蛍光部位の発光スペクトルがアクセプター蛍光部位の吸収スペクトルと重複しているときにだけ起こり得る。発光信号の強度は、元の標的DNA分子の数(例えばSAゲノムの数)と相関させることができる。CPE核酸の増幅が起こって増幅産物が産生される場合、ハイブリダイズステップにより、プローブ対のメンバーの間にFRETに基づく検出可能な信号が発生する。
一般に、FRETの存在は、試料中にSAが存在することを示し、FRETの不存在は、試料中にSAが不存在であることを示す。しかし試料の不十分な回収、輸送の遅延、不適切な輸送条件、ある種の回収用スワブ(アルギン酸カルシウム又はアルミニウムシャフト)の使用は、すべて、試験結果の成功及び/又は正確さに影響を与える可能性のある条件である。この明細書に記載した方法を利用する場合、例えば45回以内の反復ステップでのFRETの検出はSA感染を示す。
本発明の方法を実施する際に使用できる代表的な生体試料として、皮膚スワブ、鼻スワブ、傷スワブ、血液培養物、皮膚、軟組織感染物などがあるが、これらに限定されない。生体試料の回収法と保管法は、当業者に公知である。生体試料を(例えば公知の核酸抽出法及び/又はキットによって)処理してSA核酸を放出させることができ、いくつかのケースでは、生体試料をPCR反応コンポーネント及び適切なオリゴヌクレオチドと直接接触させることができる。
融解曲線分析が、反復プロファイルに含めることのできる追加ステップである。融解曲線分析は、DNAが融解温度(Tm)と呼ばれる特徴的な温度で融解するという事実に基づいている。融解温度は、複製されたDNAの半分が単独の鎖に分離する温度と定義される。DNAの融解温度は、主としてそのDNAのヌクレオチド組成に依存する。例えばヌクレオチドGとCが豊富なDNA分子は、ヌクレオチドAとTが豊富なDNA分子よりもTmが高い。信号が消える温度を検出することにより、プローブの融解温度を求めることができる。同様に、信号が発生する温度を検出することにより、プローブのアニーリング温度を求めることができる。CPE増幅産物からのCPEプローブの融解温度により、試料中のSAの存在又は不存在を確認することができる。
熱サイクラーを1回作動させるごとに、対照試料にも反復ステップを実施する。陽性対照試料は、例えば対照プライマーと対照プローブとを用いて(CPE以外の)SA核酸対照鋳型を増幅することができる。陽性対照試料は、例えばSA CPE核酸分子を含むプラスミドコンストラクトも増幅することができる。このような対照プラスミドは、内部(例えば試料内)で増幅させること、又は患者の試料と並行して走らせる別の試料の中で増幅させることができる。熱サイクラーの各試行には、例えばSA鋳型DNAが欠けた陰性対照も含めることができる。このような対照は、増幅及び/又はハイブリダイゼーション及び/又はFRET反応の成功又は失敗の指標である。したがって対照反応により、例えばプライマーが配列特異的にアニールして伸長を開始する能力と、プローブが配列特異的にハイブリダイズしてFRETが発生する能力を容易に判断することができる。
一実施態様では、本発明の方法は、汚染を回避するステップを含む。熱サイクラーを1回作動させて次に作動させるまでの間の汚染を減らすかなくすため、例えばウラシル-DNAグリコシレートを用いた酵素法が、米国特許第5,035,996号、第5,683,896号、第5,945,313号に記載されている。
従来のPCR法をFRET技術と組み合わせて用いて本発明の方法を実施することができる。一実施態様では、LightCycler(登録商標)装置を使用する。以下の特許出願には、LightCycler(登録商標)技術で使用されるリアル-タイムPCRが記載されている:国際公開第97/46707号、国際公開第97/46714号、国際公開第97/46712号。
LightCycler(登録商標)は、PCワークステーションを使用して操作することができ、ウインドウズNTオペレーティングシステムを利用できる。試料からの信号は、この装置がキャピラリーを光学ユニット上に順番に配置するのに合わせて得られる。ソフトウエアは、蛍光信号を各測定の直後にリアルタイムで表示することができる。蛍光取得時間は、10〜100ミリ秒である。各反復ステップの後、蛍光と反復数の間の関係の定量的表示をすべての試料について連続的に更新することができる。生成したデータを保管してさらに分析することができる。
FRETに代わる方法として、蛍光DNA結合染料(例えばSYBR(登録商標)グリーン又はSYBR(登録商標)ゴールド(Molecular Probes社))などの二本鎖DNA結合染料を用いて増幅産物を検出することができる。このような蛍光DNA結合染料は、二本鎖核酸と相互作用すると、適切な波長の光で励起した後に蛍光信号を発生させる。二本鎖DNA結合染料(例えば核酸層間染料)も使用できる。二本鎖DNA結合染料を使用するときには、増幅産物の存在を確認するため、通常は融解曲線分析を実施する。
本発明は、1又は2以上の市販されている装置の構成による制限を受けないことが理解されよう。
製品/キット
本発明により、SAを検出するための製品又はキットがさらに提供される。本発明による製品は、SAを検出するためのプライマー及びプローブとともに、適切な包装材料を含むことができる。SAを検出するための代表的なプライマーとプローブは、SA CPE核酸分子にハイブリダイズすることができる。それに加え、キットは、DNAの固定化、ハイブリダイゼーション、検出に必要な適切に包装された試薬と材料(例えば堅固な支持体、バッファー、酵素、基準DNA)も含むことができる。プライマーおよびプローブの設計法は本明細書に開示されており、増幅してSA CPE核酸分子にハイブリダイズするプライマーとプローブの代表例が提供されている。
本発明の製品は、プローブを標識するための1又は2以上の蛍光部位を含むこと、又はキットとともに供給されるプローブを標識することができる。例えば製品は、一方のCPEプローブを標識するためのドナー蛍光部位と、他方のCPEプローブを標識するためのアクセプター蛍光部位をそれぞれ含むことができる。適切なFRETドナー蛍光部位及び対応するアクセプター蛍光部位の例は上に提示してある。
本発明の製品は、試料中のSAを検出するためのCPEプライマーとプローブを使用するための指示が記載されたパッケージ挿入物又はパッケージラベルも含むことができる。製品は、さらに、この明細書に開示した方法を実施するための試薬(例えばバッファー、ポリメラーゼ酵素、共因子、汚染防止試薬)を含むことができる。このような試薬は、この明細書に記載した市販の装置の1つに専用のものにできる。
以下の実施例において本発明をさらに説明するが、これら実施例が請求項に記載されている本発明の範囲を制限することはない。
以下の実施例と図面は、本発明を理解するための助けとなるよう提示したものであり、本発明の真の範囲は、添付の請求項に記載されている。本発明の精神から逸脱することなく、ここに記載した手続きにおいて改変が可能であることが理解されよう。
実施例1
莢膜多糖酵素遺伝子標的の選択
標的とするCPE遺伝子は、S. aureusと他のいくつかのスタフィロコッカス属に関して公開されている全ゲノムを用いたBLAST配列分析により、S. aureusに特異的であって他のスタフィロコッカス属には存在しないものに決定した。
プライマー部位は、CPE遺伝子の中で、長さが250塩基対未満のアンプリコンを産生させ、(可能ならば)3’末端に二重dAヌクレオチド又は二重dCヌクレオチドを有するように選択した。プライマーは、64℃よりも高いTmを持つようにも選択し、3’t-ブチルベンジル修飾基を用いてPCR中にプライマーの二量体化を減らし、特異性を増大させた。最初のプライマー部位を選択した後、それらの部位をBLASTで検索してS. aureusに対する特異性を検討し、Oligo 6プライマー分析ソフトウエアを用いてプライマーの二量体形成の確率と、CPE遺伝子内の別の位置での間違ったプライマー部位の確率を調べた。
S. aureus内のCPE遺伝子の相同性は、20通りの独自のS. aureus単離体からのCPE遺伝子のシークエンシングと、公開されている配列データベースのBLAST検索によって確認した。各プライマーセットの排他性(exclusivity)は、他のスタフィロコッカス属(S. captis、S. haemolyticus、S. ludgunensis、S. carnosus、S. saprophyticus、S. scirui)を用いた増幅によって確認した。
S. aureus内のCPE遺伝子cap5Nは、長さが約880塩基対であり、S. aureus内での独自の存在と高い相同性を理由として、この生物に対する特異性と排他性に関して理想的な標的である。可能なPCRアンプリコンをいくつか設計し、この遺伝子内での最適な性能に関して試験したところ、以下の4つのオリゴセットの選択肢が、最多の産物(ゲル電気泳動によって観察)と、TaqMan(登録商標)分析によって観察された最大の蛍光と最も早い屈曲値を示した。
Figure 0006117775
Figure 0006117775
PCRの条件:25μlのS. aureusのゲノムDNAを、30mMのトリス(pH 8.5)と、18μlのマスター混合物(154mMのトリシン、110mMの水酸化カリウム、190mMの酢酸カリウム、19%のグリセロール(v/v)、2.3%のDMSO、1.16mMのdATP、1.16mMのdCTP、1.16mMのdGTP、1.16mMのdUTP、1.0μMのアッセイ用上流プライマー、1.0μMのアッセイ用下流プライマー、0.185μMのプローブ、308U/mlのZO5 DNAポリメラーゼ、150U/mlのUNG、0.09%のナトリウムアジド(w/v)(pH 8.5))と、7μlの活性化混合物(50mMの塩化マグネシウム)に希釈したもの。
PCR装置:Cobas(登録商標)z480フィルタ装置を備えるLightCycler(登録商標)480
実施例2
CPEオリゴの性能評価法
図3A〜図3Dからわかるように、培養した12種類の独自のS. aureusからのゲノムDNAを評価することにより、CPEオリゴセット#1〜#4を評価した。各S. aureusからのゲノムDNAを30mMのトリス(pH 8.5)に希釈して約105c/PCRにした後、あらかじめ調製しておいたマスター混合物18μlと活性化試薬7μlにゲノムDNAを25μl添加した。あらかじめ調製しておいたマスター混合物は、以下の成分を以下の濃度で含んでいた:154mMのトリシン、110mMの水酸化カリウム、190mMの酢酸カリウム、19%のグリセロール(v/v)、2.3%のDMSO、1.16mMのdATP、1.16mMのdCTP、1.16mMのdGTP、1.16mMのdUTP、1.0μMのアッセイ用上流プライマー、1.0μMのアッセイ用下流プライマー、0.185μMのプローブ、308U/mlのZO5 DNAポリメラーゼ、150U/mlのUNG、0.09%のナトリウムアジド(w/v)(pH 8.5)。活性化試薬は、50mMの塩化マグネシウムを含んでいた。
実施例3
排他性評価法
30mMのトリス(pH 8.5)の中で約106c/μlに希釈した1μlのスタフィロコッカス属のゲノムDNAを、再構成したマスター混合物50μlと組み合わせることによってCPEオリゴセット#4の排他性を評価した。再構成したマスター混合物は、30mMのトリス(pH 8.5)25μl中のゲノムDNAと、あらかじめ調製しておいたマスター混合物18μlと、活性化試薬7μlで構成されていた(全体積50μl)。あらかじめ調製しておいたマスター混合物は、以下の成分を以下の濃度で含んでいた:154mMのトリシン、110mMの水酸化カリウム、190mMの酢酸カリウム、19%のグリセロール(v/v)、2.3%のDMSO、1.16mMのdATP、1.16mMのdCTP、1.16mMのdGTP、1.16mMのdUTP、1.0μMのアッセイ用上流プライマー、1.0μMのアッセイ用下流プライマー、6.0μMの他のアッセイ用プライマー(非CPE標的)、0.185μMのCPE標的プローブ、1.0μMの他のアッセイ用プローブ(非CPE標的)、308U/mlのZO5 DNAポリメラーゼ、150U/mlのUNG、0.09%のナトリウムアジド(w/v)(pH 8.5)。活性化試薬は、50mMの塩化マグネシウムを含んでいた。
Figure 0006117775
上記の本発明を明確にし、かつ理解できるようにするため、いくらか詳細に説明してきたが、この開示内容を読めば、形態と詳細に対してさまざまな変更が可能であることは当業者にとって明らかであろう。例えば上に記載したあらゆる技術と装置は、さまざまに組み合わせて使用できる。

Claims (10)

  1. − 配列番号2及び17〜20からなる群から選択される配列又はその相補配列を含み、40個以下のヌクレオチドを有する、第一のオリゴヌクレオチド;並びに
    − 配列番号3、6、25及び26からなる群から選択される配列又はその相補配列を含み、40個以下のヌクレオチドを有する、第二のオリゴヌクレオチド;
    を含むか、或いは、
    − 配列番号8、12及び14〜16からなる群から選択される配列又はその相補配列を含み、40個以下のヌクレオチドを有する、第一のオリゴヌクレオチド;並びに
    − 配列番号9及び21〜24からなる群から選択される配列又はその相補配列を含み、40個以下のヌクレオチドを有する、第二のオリゴヌクレオチド;
    を含む、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)(SA)を検出するためのオリゴヌクレオチドのセット。
  2. 40個以下のヌクレオチドを有する、検出可能に標識された第三のオリゴヌクレオチドをさらに含み、ここで前記第三のオリゴヌクレオチドは、
    前記第一のオリゴヌクレオチドが、配列番号2及び17〜20からなる群から選択される配列又はその相補配列を含み、前記第二のオリゴヌクレオチドが、配列番号3、6、25及び26からなる群から選択される配列又はその相補配列を含む場合には、配列番号4、27〜29及び32〜34からなる群から選択される配列又はその相補配列を含み、或いは、
    前記第一のオリゴヌクレオチドが、配列番号8、12及び14〜16からなる群から選択される配列又はその相補配列を含み、前記第二のオリゴヌクレオチドが、配列番号9及び21〜24からなる群から選択される配列又はその相補配列を含む場合には、配列番号10、30及び31からなる群から選択される配列又はその相補配列を含む、
    請求項1に記載のオリゴヌクレオチドのセット。
  3. 試料中のスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)(SA)を検出する方法であって:
    − 前記試料を1組のSAプライマーと接触させて、SAが前記試料中に存在する場合には増幅産物を生産することを含む、増幅ステップを行い;
    − 前記増幅産物を、1又は2以上の検出可能なSAプローブと接触させることを含む、ハイブリダイズステップを行い;そして
    − 前記増幅産物の存在又は不存在を検出すること、ここで、前記増幅産物の存在は前記試料中のSAの存在の指標となり、そして前記増幅産物の不存在は前記試料中のSAの不存在の指標となる、
    を含み、
    ここで、前記1組のSAプライマーは、配列番号2及び17〜20からなる群から選択される配列又はその相補配列を含み、40個以下のヌクレオチドを有する、第一のオリゴヌクレオチドプライマー、並びに、配列番号3、6、25及び26からなる群から選択される配列又はその相補配列を含み、40個以下のヌクレオチドを有する、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを含み、そして前記1又は2以上の検出可能なSAプローブは、配列番号4、27〜29及び32〜34からなる群から選択される配列又はその相補配列を含み、40個以下のヌクレオチドを有するか、或いは、
    前記1組のSAプライマーは、配列番号8、12及び14〜16からなる群から選択される配列又はその相補配列を含み、40個以下のヌクレオチドを有する、第一のオリゴヌクレオチドプライマー、並びに、配列番号9及び21〜24からなる群から選択される配列又はその相補配列を含み、40個以下のヌクレオチドを有する、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを含み、そして前記1又は2以上の検出可能なSAプローブは、配列番号10、30及び31からなる群から選択される配列又はその相補配列を含み、40個以下のヌクレオチドを有する、前記方法。
  4. − 前記ハイブリダイズステップは、前記増幅産物を、ドナー蛍光部位及び対応するアクセプター蛍光部位で標識されるプローブと接触させることを含み;そして
    − 前記検出ステップは、前記プローブのドナー蛍光部位とアクセプター蛍光部位との間の蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)の存在又は不存在を検出することを含み、ここで蛍光の存在又は不存在は、前記試料中のSAの存在又は不存在の指標となる、請求項3に記載の方法。
  5. 前記増幅において、5’−3’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼ酵素を使用する、請求項3又は4に記載の方法。
  6. 前記第一及び第二の蛍光部位は互いに、前記プローブ上に5個以下のヌクレオチドの範囲内で存在する、請求項4又は5に記載の方法。
  7. 前記SAプローブは、二次構造形成を可能とする核酸配列を含み、ここで、前記二次構造形成によって前記第一蛍光部位と第二蛍光部位との間が空間的に近接することとなる、請求項3〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. スタフィロコッカス・アウレウスの核酸を検出するためのキットであって:
    − 配列番号2及び17〜20からなる群から選択される配列又はその相補配列を含み、40個以下のヌクレオチドを有する、第一のオリゴヌクレオチド;
    − 配列番号3、6、25及び26からなる群から選択される配列又はその相補配列を含み、40個以下のヌクレオチドを有する、第二のオリゴヌクレオチド;並びに
    − 配列番号4、27〜29及び32〜34からなる群から選択される配列又はその相補配列を含み、40個以下のヌクレオチドを有する、検出可能に標識された第三のオリゴヌクレオチド
    を含むか、或いは、
    − 配列番号8、12及び14〜16からなる群から選択される配列又はその相補配列を含み、40個以下のヌクレオチドを有する、第一のオリゴヌクレオチド;
    − 配列番号9及び21〜24からなる群から選択される配列又はその相補配列を含み、40個以下のヌクレオチドを有する、第二のオリゴヌクレオチド;並びに
    − 配列番号10、30及び31からなる群から選択される配列又はその相補配列を含み、40個以下のヌクレオチドを有する、検出可能に標識された第三のオリゴヌクレオチド
    を含む、前記キット。
  9. 前記検出可能に標識された第三のオリゴヌクレオチドが、ドナー蛍光部位及び対応するアクセプター蛍光部位を含む、請求項8に記載のキット。
  10. ヌクレオシド三リン酸、核酸ポリメラーゼ、及び前記核酸ポリメラーゼの機能のために必要なバッファーからなる群から選択される、少なくとも1つの追加のコンポーネントをさらに含む、請求項8又は9に記載のキット。
JP2014511778A 2011-05-26 2012-05-25 スタフィロコッカス・アウレウスの検出のための組成物及び方法 Active JP6117775B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US13/116,975 2011-05-26
US13/116,975 US9034581B2 (en) 2011-05-26 2011-05-26 Compositions and methods for detection of Staphylococcus aureus
PCT/EP2012/002242 WO2012159768A1 (en) 2011-05-26 2012-05-25 Compositions and methods for detection of staphylococcus aureus

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014519822A JP2014519822A (ja) 2014-08-21
JP6117775B2 true JP6117775B2 (ja) 2017-04-19

Family

ID=46229426

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014511778A Active JP6117775B2 (ja) 2011-05-26 2012-05-25 スタフィロコッカス・アウレウスの検出のための組成物及び方法

Country Status (7)

Country Link
US (4) US9034581B2 (ja)
EP (1) EP2714929B1 (ja)
JP (1) JP6117775B2 (ja)
CN (1) CN103547685B (ja)
CA (1) CA2831182C (ja)
ES (1) ES2572930T3 (ja)
WO (1) WO2012159768A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9034581B2 (en) 2011-05-26 2015-05-19 Roche Molecular Systems, Inc. Compositions and methods for detection of Staphylococcus aureus
US9920381B2 (en) * 2014-12-02 2018-03-20 Roche Molecular Systems, Inc. Compositions and methods for detecting MECC-containing methicillin-resistant Staphylococcus aureus
CN105675569B (zh) * 2016-02-02 2019-04-02 广西大学 一种检测金黄色葡萄菌肠毒素a的方法及检测试剂盒
WO2023089186A1 (en) 2021-11-22 2023-05-25 F. Hoffmann-La Roche Ag Compositions and methods for detecting vana and/or vanb genes associated with multidrug resistance

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0135587B2 (en) 1983-02-22 2002-12-18 Syngene, Inc. Defined sequence single strand oligonucleotides incorporating reporter groups, process for the chemical synthesis thereof, and nucleosides useful in such synthesis
US4965188A (en) 1986-08-22 1990-10-23 Cetus Corporation Process for amplifying, detecting, and/or cloning nucleic acid sequences using a thermostable enzyme
US4683195A (en) 1986-01-30 1987-07-28 Cetus Corporation Process for amplifying, detecting, and/or-cloning nucleic acid sequences
US4683202A (en) 1985-03-28 1987-07-28 Cetus Corporation Process for amplifying nucleic acid sequences
US4996143A (en) 1985-12-23 1991-02-26 Syngene, Inc. Fluorescent stokes shift probes for polynucleotide hybridization
US4800159A (en) 1986-02-07 1989-01-24 Cetus Corporation Process for amplifying, detecting, and/or cloning nucleic acid sequences
US5703055A (en) 1989-03-21 1997-12-30 Wisconsin Alumni Research Foundation Generation of antibodies through lipid mediated DNA delivery
US5683896A (en) 1989-06-01 1997-11-04 Life Technologies, Inc. Process for controlling contamination of nucleic acid amplification reactions
US5035996A (en) 1989-06-01 1991-07-30 Life Technologies, Inc. Process for controlling contamination of nucleic acid amplification reactions
US5210015A (en) 1990-08-06 1993-05-11 Hoffman-La Roche Inc. Homogeneous assay system using the nuclease activity of a nucleic acid polymerase
US5994056A (en) 1991-05-02 1999-11-30 Roche Molecular Systems, Inc. Homogeneous methods for nucleic acid amplification and detection
DE69233391D1 (de) 1991-11-07 2004-09-02 Nanotronics Inc Hybridisierung von mit Chromophoren und Fluorophoren konjugierten Polynukleotiden zur Erzeugung eines Donor-Donor Energietransfersystems
EP0906449B1 (en) 1996-06-04 2004-03-03 University Of Utah Research Foundation System and method for carrying out and monitoring polymerase chain reactions
ATE295427T1 (de) 1996-06-04 2005-05-15 Univ Utah Res Found Überwachung der hybridisierung während pcr
EP0866071B1 (en) 1997-03-20 2004-10-20 F. Hoffmann-La Roche Ag Modified primers
DE19822108A1 (de) * 1998-05-12 2000-02-03 Schering Ag Verfahren zur Detektion von Mikroorganismen in Produkten, insbesondere in Arzneimitteln und Kosmetika
GB0107661D0 (en) * 2001-03-27 2001-05-16 Chiron Spa Staphylococcus aureus
EP1629124A2 (en) * 2003-06-05 2006-03-01 Wyeth Nucleic acid arrays for detecting multiple strains of a non-viral species
AU2005240684A1 (en) 2004-05-10 2005-11-17 Warnex Research Inc. Polynucleotides for the detection of staphylococcus aureus
US9034581B2 (en) 2011-05-26 2015-05-19 Roche Molecular Systems, Inc. Compositions and methods for detection of Staphylococcus aureus

Also Published As

Publication number Publication date
ES2572930T3 (es) 2016-06-03
US9034581B2 (en) 2015-05-19
WO2012159768A1 (en) 2012-11-29
EP2714929A1 (en) 2014-04-09
CN103547685A (zh) 2014-01-29
EP2714929B1 (en) 2016-03-30
US20150218623A1 (en) 2015-08-06
CN103547685B (zh) 2015-11-25
US20120301874A1 (en) 2012-11-29
US9816144B2 (en) 2017-11-14
US9816142B2 (en) 2017-11-14
CA2831182C (en) 2016-02-16
US20150218624A1 (en) 2015-08-06
US20150218622A1 (en) 2015-08-06
CA2831182A1 (en) 2012-11-29
JP2014519822A (ja) 2014-08-21
US9816143B2 (en) 2017-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7141488B2 (ja) マイコプラズマ・ジェニタリウムを検出するための組成物と方法
US9816143B2 (en) Compositions and methods for detection of Staphylococcus aureus
JP7478734B2 (ja) カンジダ・アウリス(candida auris)の検出のための組成物および方法
JP6702723B2 (ja) クロストリジウム−ディフィシルの検出のための組成物及び方法
JP6737785B2 (ja) mecC含有メチシリン耐性黄色ブドウ球菌を検出するための組成物および方法
CN109154023B (zh) 用于检测***毛滴虫的组合物和方法
JP2018503363A5 (ja)
JP2023508100A (ja) メチシリン耐性黄色ブドウ球菌を検出するための組成物および方法
US11028451B2 (en) Compositions and methods for detection of Mycobacterium tuberculosis

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160412

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170221

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170323

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6117775

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250