JP6116415B2 - カップ取出装置 - Google Patents

カップ取出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6116415B2
JP6116415B2 JP2013146288A JP2013146288A JP6116415B2 JP 6116415 B2 JP6116415 B2 JP 6116415B2 JP 2013146288 A JP2013146288 A JP 2013146288A JP 2013146288 A JP2013146288 A JP 2013146288A JP 6116415 B2 JP6116415 B2 JP 6116415B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cup
swing arm
take
out device
receiving portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013146288A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014223995A (ja
Inventor
建治 大朏
建治 大朏
俊行 今井
俊行 今井
大里 秀郎
秀郎 大里
Original Assignee
コスモケミカル株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by コスモケミカル株式会社 filed Critical コスモケミカル株式会社
Priority to JP2013146288A priority Critical patent/JP6116415B2/ja
Publication of JP2014223995A publication Critical patent/JP2014223995A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6116415B2 publication Critical patent/JP6116415B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • De-Stacking Of Articles (AREA)

Description

本発明は、複数段に積み上げられた積層カップから最下位置のカップを順に取り出すカップ取出装置に関する。
従来、紙製やプラスチック製の断面逆台形状に形成されたカップが複数段に積み上げられ、かかる積層カップから最下位置のカップを順に取り出すカップ取出装置の構成が公知である。従来のカップ取出装置として、例えば、特許文献1には、フォーク状に形成された摺動部材が設けられ、摺動部材のハンドルが手で水平方向に往復操作されることで摺動部材に支持された積層カップの最下位置のカップが繰り出されて自重落下により取り出される構成が開示されている。また、特許文献2には、積層カップが係合される落下防止用突起物を有する弾性部材が設けられ、最下位置のカップを手で掴んで下方向に引き抜くカップ取り出し操作に連動して落下防止用突起物が弾性変形することで積層カップの最下位置よりも一つ上段のカップが支持される構成が開示されている。
特開昭59−158740号公報 実開平2−108935号公報
しかしながら、上述した特許文献1に開示される従来のカップ取出装置の構成では、カップの取り出し操作の度に使用者にてハンドルが把持されるため、続いてカップを取り出す使用者は他人が触った後のハンドルを把持することになり、例えば、病院などでかかるカップ取出装置を検査用カップの取出装置として用いる場合などには、衛生面や感染面から好ましくないという問題があった。
一方、上述した特許文献2に開示されるカップ取出装置の構成では、確かにカップの取り出し操作の度に使用者にて最下位置のカップが下方向に引き出されるため、上述した特許文献1のように衛生面等の問題は解決されるが、弾性部材よりなる落下防止用突起物にて積層カップの全体が支持された状態から最下位置のカップが把持されて引き出されるため、使用者の掴む力によっては、落下防止用突起物の弾性力に抗して同時に二つ以上のカップが取り出されてしまうという問題があった。
そこで、本発明においては、カップ取出装置に関し、前記従来の課題を解決するもので、衛生面に優れ、最下位置のカップを確実かつ容易に取り出すことができるカップ取出装置を提供することを目的とする。
本発明に係るカップ取出装置は、
断面逆台形状で開口外周縁部がカールされたカップが複数段に積み上げられた積層カップの最下位置から該カップを順に取り出すカップ取出装置において、
前記積層カップの最下位置のカップを引き抜き可能に該カップの開口外周縁部を保持するカップ保持部と、
前記積層カップの最下位置よりも一つ上段のカップの開口外周縁部が係合されて残りの積層カップを支持する上段カップ受止部と、
前記上段カップ受止部をカップの開口外周縁部が係合される支持位置とカップの開口外周縁部が係合されない退避位置とに移動させる繰出機構とを備え、
前記繰出機構は、最下位置のカップを下方向に引き抜いてカップ保持部から脱出させるカップ取り出し操作に連動して、上段カップ受止部を支持位置と退避位置とに往復移動させて最下位置よりも一つ上段のカップをカップ保持部へ供給させる構成とするものである。
上記構成によれば、カップの取り出しに際して、使用者は、自らが使用する最下位置のカップにしか触れないから、次にカップを取り出す使用者が他人の触ったところに触れることがなく、衛生的な状態を容易に確保することができる。また、同時に二つ以上のカップを掴んで取り出そうとしても、前記上段のカップが上段カップ受止部に係合されているため、掴んでいる外側の最下位置のカップも下方向へ引き出せない。従って、二つ以上のカップが同時に取り出されることを防ぐことができる。
このように本発明によれば、衛生面に優れ、最下位置のカップを確実かつ容易に取り出すことができる。
本発明の実施形態1に係るカップ取出装置の全体的な構成を示した分解斜視図である。 カップ取出装置の断面図である。 カップ取出装置の平面図である。 上段カップ受止部及び繰出機構の斜視図である。 上段カップ受止部及び繰出機構の斜視図である。 カップ取出装置におけるカップの取り出し操作を説明した断面図である。 カップ取出装置におけるカップの取り出し操作を説明した断面図である。 カップ取出装置におけるカップの取り出し操作を説明した断面図である。 実施形態2のカップ取出装置の断面図である。 実施形態2の上段カップ受止部の平面図である。 実施形態2の中間係合部の平面図である。 実施形態2のカップ取出装置におけるカップの取り出し操作を説明した断面図である。 実施形態2のカップ取出装置におけるカップの取り出し操作を説明した断面図である。 実施形態3のカップ取出装置の断面図である。 実施形態3の上段カップ受止部の平面図である。 実施形態3のカップ取出装置におけるカップの取り出し操作を説明した断面図である。 実施形態4のカップ取出装置の断面図である。 実施形態4の上段カップ受止部の平面図である。 実施形態4のカップ取出装置におけるカップの取り出し操作を説明した断面図である。 実施形態4のカップ取出装置におけるカップ詰まり解消手段としての揺動アーム解除機構を動作させた状態を説明した断面図である。 実施形態4のカップ取出装置におけるカップ詰まり解消手段としての外筒部材開放機構を動作させた状態を説明した断面図である。 実施形態2,3,4におけるカップ取出装置のケーシングとして、カップ取出口及び揺動アーム操作窓を設けた状態を説明するための模式図である。
次に、発明を実施するための形態を説明する。
(実施形態1)
図1乃至図3に示すように、本実施形態のカップ取出装置1は、複数段に積み上げられた積層カップCから最下位置のカップ2を順に取り出す装置として構成されており、具体的には、積層カップCの最下位置よりも一つ上段のカップ2の開口外周縁部2aが係合されて残りの積層カップCを支持する上段カップ受止部3と、上段カップ受止部3の下方位置に配設され、積層カップCの最下位置のカップ2の開口外周縁部2aが係合されて最下位置のカップ2を分離して支持するカップ保持部4と、使用者のカップ取り出し操作に連動してカップ保持部4より係脱されたカップ2の開口外周縁部2aにて一体に下動され、カップ2の取り出し後に元位置へと上動復帰される移動係合部5と、上段カップ受止部3をカップ2の開口外周縁部2aが係合される支持位置P1とカップ2の開口外周縁部2aが係合されない退避位置P2とに移動させる繰出機構6等とで構成されている。
本実施形態のカップ取出装置1は、カップ保持部4の上部に断面円形の筒状体に形成されたガイド筒部材10が配設され、カップ保持部4の外側位置に外筒部材11が配設されている。また、カップ保持部4と外筒部材11との隙間に移動係合部5が配置され、外筒部材11の外側位置に上段カップ受止部3及び繰出機構6が配置されており、これらの上段カップ受止部3、カップ保持部4、移動係合部5、繰出機構6、ガイド筒部材10、及び外筒部材11がそれぞれ一体に組み付けられて構成されている。
カップ2は、紙又はプラスチック等の素材よりなる断面逆台形状として形成され、複数段に積み上げられた積層カップCとしてカップ取出装置1に収容されている。なお、カップ2は、コーン状(逆円錐体)に形成されたものでもよい。カップ2の開口端には、断面円形状にカールされた開口外周縁部2aが形成されている。積層カップCは、ガイド筒部材10の上部開口からカップ取出装置1内に投入され、ガイド筒部材10と連続されたカップ保持部4(筒状部材40)の内部空間にて収容される。
外筒部材11は、断面円形の筒状体に形成され、側壁には、上下方向に沿って穿設される長孔部11aと、長孔部11aの略中央位置に円周方向に沿って長孔部11aと直交して穿設される横孔部11bとが開口されている。本実施形態のカップ取出装置1では、長孔部11a及び横孔部11bは、側壁の円周方向に沿って等間隔に複数カ所(三カ所)に形成されている。
上段カップ受止部3は、平面視矩形に形成された枠状部材30と、枠状部材30の先端に形成された係合突起31等とで構成されている。本実施形態の上段カップ受止部3は、外筒部材11の複数カ所(三カ所)に配置されており(図3参照)、外筒部材11の横孔部11bより突出されることで、各係合突起31にてカップ2の開口外周縁部2aと係合される。
枠状部材30は、繰出機構6の板ばね部材60にて外筒部材11に取り付けられている。枠状部材30の中央部には、平面視矩形状の開口部30aが形成されており、開口部30aに繰出機構6の揺動片61が揺動可能に配設されている(図4及び図5参照)。また、開口部30aには、外筒部材11に取り付けられた状態で移動係合部5の切欠片50aが挿通されている。
係合突起31は、カップ2の外周に沿うように平面視湾曲状に形成され、カップ2の開口外周縁部2aと係合可能に形成されている。係合突起31は、上段カップ受止部3が外筒部材11の横孔部11bに挿入された状態で、移動係合部5を介してカップ保持部4(筒状部材40)の内部空間に突出されて、カップ保持部4に収容されたカップ2の開口外周縁部2aと係合可能とされている。
カップ保持部4は、断面円形の筒状部材40と、筒状部材40の下方開口端に配設される突起部41等とで構成されている。
筒状部材40は、上方開口端に水平面部42が形成されており、水平面部42の上下面にガイド筒部材10と外筒部材11とが固設されている。筒状部材40にガイド筒部材10及び外筒部材11が取り付けられた状態では、筒状部材40の内周面とガイド筒部材10の内周面とが連続されてカップ2(積層カップC)が収容されるとともに、筒状部材40の外周面と外筒部材11の内周面との間に隙間が形成され、かかる隙間に移動係合部5が配設される。
筒状部材40は、側壁に円周方向に沿って穿設された挿通孔部40aが開口され、本実施形態のカップ取出装置1では、挿通孔部40aは、側壁の円周方向に沿って等間隔に複数カ所(三カ所)に形成されている(図3参照)。挿通孔部40aは、カップ保持部4に外筒部材11が取り付けられた状態で、外筒部材11の横孔部11bと同じ位相に配置されている。
突起部41は、ステンレス又はプラスチック等の剛性素材が肉薄形成された側面視L字状の部材として形成され、L字状に屈曲された先端部が筒状部材40の内部空間に突出されて、カップ2の開口外周縁部2aと係合可能とされている。本実施形態のカップ取出装置1では、突起部41は、筒状部材40の開口端の複数カ所(十二カ所)に配置されており、各突起部41にてカップ2の開口外周縁部2aと係合可能とされている(図3参照)。
移動係合部5は、断面円形の筒状部材50と、筒状部材50の下方開口端より突出される移動係合突起51と、筒状部材50を上方位置に常時付勢する付勢部材52等とで構成されている。
筒状部材50は、付勢部材52にて筒状部材40の水平面部42に上下方向に摺動可能に取り付けられている。筒状部材50は、側壁が上下方向に切り欠きされて切欠片50aが形成され、本実施形態のカップ取出装置1では、切欠片50aは、側壁の円周方向に沿って等間隔に複数カ所(三カ所)に形成されている(図3参照)。切欠片50aは、カップ保持部4と外筒部材11との隙間に移動係合部5が配置された状態で、横孔部11bに挿入された枠状部材30の開口部30aに挿入されている。
切欠片50aの外側面には、上側側面と下側側面にテーパ面が形成された断面台形状の凸状部材53が凸設されている。凸状部材53は、カップ保持部4と外筒部材11との隙間に移動係合部5が配置された状態で、外筒部材11の長孔部11aに突出され、筒状部材50が上下方向に摺動される際に長孔部11aに沿って上下方向に移動され、凸状部材53の形状に沿って揺動片61が摺接される(図6乃至図8参照)。
移動係合突起51は、側面視L字状の部材として形成され、筒状部材50の下方開口端より肉薄部50bを介して連続されている。移動係合突起51は、カップ保持部4と外筒部材11との隙間に移動係合部5が配置された状態で、L字状に屈曲された先端部が筒状部材50の内部空間に突出され、かつ、カップ保持部4の筒状部材40の内部空間に突出されて、カップ2の開口外周縁部2aと係合可能とされている。本実施形態のカップ取出装置1では、移動係合突起51は、筒状部材50の開口端の複数カ所(九カ所)に配置されており(図3参照)、各移動係合突起51にカップ2の開口外周縁部2aと係合される。
付勢部材52は、筒状部材50の側壁に穿設された取付孔50c(図3参照)に挿設される軸部材52aと、軸部材52aにて付勢係止されるばね部材52b等とで構成されている。軸部材52aは、カップ保持部4と外筒部材11との隙間に移動係合部5が配置された状態で、筒状部材40の水平面部42を介して筒状部材50の取付孔50cに挿設され、水平面部42からの軸部材52aの突出端にばね部材52bが配置される。
筒状部材50は、付勢部材52によって上方位置に常時付勢された状態で筒状部材40に取り付けられ、下向きの応力が加えられて付勢部材52の付勢力に抗してカップ保持部4及び外筒部材11に対して下動されるとともに、かかる応力が解消されることで付勢部材52にて元位置へと上動復帰される。
図4及び図5に示すように、繰出機構6は、カップ保持部4の筒状部材40に対して上
段カップ受止部3を径方向に向けて往復移動可能となるように構成されており、具体的には、上段カップ受止部3を支持位置P1へと常時付勢する付勢部材としての板ばね部材60と、板ばね部材60の付勢力に抗して上段カップ受止部3を移動させる移動部材としての揺動片61等とで構成されている。本実施形態のカップ取出装置1では、繰出機構6は、外筒部材11の複数カ所(三カ所)に配置され(図3参照)、各繰出機構6にて上段カップ受止部3が接続されている。
板ばね部材60は、弾性力のある薄板状の部材より形成され、その素材は特に限定されない。板ばね部材60は、一端が外筒部材11の側壁に固定され、他端が上段カップ受止部3の枠状部材30と揺動可能に接続されている。
揺動片61は、板状部材より形成され、枠状部材30の開口部30aに上下揺動可能に取り付けられている。揺動片61には、突起状のストッパ部61aが形成され、ストッパ部61aが枠状部材30に当接することで水平状態から下方向にのみ揺動可能なように揺動方向が規制されている。また、揺動片61は、ストッパ部61aが枠状部材30に当接して水平状態に位置するようにトーションばね62により常時付勢されている。
次に、本実施形態のカップ取出装置1によるカップ2の取り出し操作と繰出機構6による上段カップ受止部3の動作について、以下に詳述する。
図2、図6乃至図8に示すように、本実施形態のカップ取出装置1は、繰出機構6にて上段カップ受止部3をカップ2の開口外周縁部2aが係合される支持位置P1と、カップ2の開口外周縁部2aが係合されない退避位置P2とに移動させるように構成されている。そして、最下位置のカップ2を手で掴んで引き下げてカップ保持部4から係脱させて下方向に引き出すカップ取り出し操作に連動して、移動係合部5の上下動に伴って上段カップ受止部3が支持位置P1と退避位置P2とに往復移動されて、最下位置よりも一つ上段のカップ2がカップ保持部4へと供給される。
ここで、「支持位置P1」とは、上段カップ受止部3の係合突起31がカップ2の開口外周縁部2aと係合されてカップ2を支持可能な位置のことをいう。一方、「退避位置P2」とは、上段カップ受止部3の係合突起31が退避されてカップ2の開口外周縁部2aが係合されずカップ2が支持されない位置のことをいう。
本実施形態のカップ取出装置1は、待機状態では、板ばね部材60の付勢力にて上段カップ受止部3が支持位置P1で常時付勢されている。かかる待機状態では、筒状部材40に収容された積層カップCは、係合突起31にて積層カップCの最下位置よりも一つ上段のカップ2の開口外周縁部2aが係合されて残りの積層カップCが支持されるとともに、突起部41にて積層カップCの最下位置のカップ2の開口外周縁部2aが係合されて最下位置のカップ2が分離して支持されている(図2参照)。
カップ2の取り出し操作が開始されると、筒状部材40の下方開口端より露出された最下位置のカップ2が使用者に把持されて下方向に引き出される。カップ2に下向きの応力が加えられることで、かかる応力に抗しながら突起部41が徐々に弾性変形され、やがてカップ2の開口外周縁部2aにて先端が下方向に押し下げられて、カップ保持部4よりカップ2が係脱される。
カップ保持部4より係脱されたカップ2がさらに下方向に引き出されると、カップ2の開口外周縁部2aが移動係合突起51と係合されて、付勢部材52の付勢力に抗しながら移動係合部5が一体に下動される(図6参照)。そして、移動係合突起51が外筒部材11の下端位置を越えると、肉薄部50bが徐々に弾性変形され、やがてカップ2の開口外周縁部2aにて移動係合突起51の先端が下方へ押し下げられつつ外方向へ押し広げられて、移動係合部5よりカップ2が係脱される(図7参照)。
移動係合部5が下動される際には、揺動片61に凸状部材53が上方向から当接されて、揺動片61が下方向に揺動される(図6参照)。そのため、上段カップ受止部3が支持位置P1に留められて、係合突起31にて残りの積層カップCが支持される。また、移動係合部5が最下位置で停止された状態では、揺動片61と凸状部材53との接触が解消されて、コイルばね62にて揺動片61が水平状態へと復帰される(図7参照)。
カップ2の取り出し操作が終了されると、付勢部材52にて移動係合部5が元位置へと上動復帰される。移動係合部5が上動される際には、揺動片61に凸状部材53が下方向から当接され、板ばね部材60の付勢力に抗して揺動片61が側方(外方)に押動されることで、上段カップ受止部3が退避位置P2へと移動されて、係合突起31にて支持されていた残りの積層カップCがカップ保持部4(突起部41)へと供給される(図8参照)。
そして、移動係合部5が元位置にて停止された状態では、揺動片61と凸状部材53との当接が解消されて、上段カップ受止部3が支持位置P1へと復帰される。かかる状態では、待機状態と同様に、係合突起31にて積層カップCの最下位置よりも一つ上段のカップ2の開口外周縁部2aが係合されて残りの積層カップCが支持されるとともに、突起部41にて積層カップCの最下位置のカップ2の開口外周縁部2aが係合されて最下位置のカップ2が分離して支持される(図2参照)。
以上のように、本実施形態のカップ取出装置1によれば、使用者のカップ取り出し操作にて積層カップCの内、カップ保持部4にて支持された最下位置のカップ2が引き出されるように構成されているため、使用者にてハンドルやレバー操作が不要となり、例えば、検査用カップの取出装置として用いる場合などであっても衛生面に優れ、感染面の心配も大幅に低減できる。また、カップ保持部4とは別に上段カップ受止部3にて残りの積層カップCが支持されているため、取り出し操作の際に同時に二つ以上のカップが取り出されてしまうのを防止して、一つのカップ2だけを確実に取り出すことができる。そして、繰出機構6にて、カップ取り出し操作に連動して上段カップ受止部3を支持位置P1と退避位置P2とに往復移動させることで、最下位置よりも一つ上段のカップ2をカップ保持部4へと繰り出して供給させるように構成されているため、取り出し操作ごとにカップ保持部4へと次のカップ2が自動的に供給することができ、積層カップCから最下位置のカップ2を順に容易に取り出すことができる。
特に、本実施形態のカップ取出装置1は、取り出し操作に連動してカップ保持部4より係脱されたカップ2の開口外周縁部2aにて一体に下動され、カップ2の取り出し後に元位置へと上動復帰される移動係合部5を具備してなり、繰出機構6が移動係合部5の上下動に伴って上段カップ受止部3を支持位置P1と退避位置P2とに往復移動させるように構成されているため、移動係合部5の上下動に伴って繰出機構6を動作させることができ、装置をコンパクトにして簡易に構成することができる。
また、繰出機構6は、上段カップ受止部3を支持位置P1へと常時付勢する板ばね部材60と、板ばね部材60の付勢力に抗して上段カップ受止部3を退避位置P2へと移動させる揺動片61とを有してなるため、簡易な構成で上段カップ受止部3を支持位置P1と退避位置P2とに往復移動させることができる。
なお、カップ取出装置1の構成としては、上述した実施形態に限定されず、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。ただし、以下に示す別実施形態においては、特に言及した場合を除き、上述した実施形態と構成を同じくするものの説明は省略する。
(実施形態2)
図9乃至図13に示す実施形態2のカップ取出装置101では、上述した実施形態1と異なり、上段カップ受止部103より供給されたカップ2の開口外周縁部2aが係合されて一時支持する中間係合部105を具備してなり、繰出機構106にて、上段カップ受止部103と中間係合部105とをそれぞれ水平移動させるように構成されている。
具体的には、本実施形態のカップ取出装置101は、断面円形の筒状体に形成されたガイド筒部材110と外筒部材111とを上下に連通接続するボックス107内に上段カップ受止部103及び中間係合部105が配設され、外筒部材111の外側位置にカップ保持部104及び繰出機構106が配置されており、これらの上段カップ受止部103、カップ保持部104、中間係合部105、繰出機構106、ガイド筒部材110、及び外筒部材111がそれぞれ図示せぬケーシング内に一体に組み付けられて構成されている。
積層カップCは、ガイド筒部材110からカップ取出装置101内に投入され、ガイド筒部材110及び外筒部材111の内部空間にて収容される。
上段カップ受止部103は、平面視矩形に形成された板状部材130と、板状部材130の中央部に開口された開口部130aの開口内周縁に形成された係合突起131等とで構成されている。係合突起131は、開口部130aの略半分(図10において左側)の開口内周縁部に中心方向に向けて突出されており、外筒部材111の上方に配置された状態でカップ2の開口外周縁部2aと係合可能とされている。上段カップ受止部103は、板状部材130とボックス107の上板との間に介装されたトーションばね160aによって支持位置P1へと常時付勢されている。
中間係合部105は、平面視矩形に形成された板状部材150と、板状部材150の中央部に開口された開口部150aの開口内周縁部に形成された中間係合突起151等とで構成されている。中間係合突起151は、開口部150aの略半分(図11において右側)の開口内周縁に中心方向に向けて突出されており、外筒部材111の上方に配置された状態でカップ2の開口外周縁部2aと係合可能とされている。中間係合部105は、板状部材150とボックス107の下板との間に介装されたトーションばね160bによって退避位置P4へと常時付勢されている。
カップ保持部104は、平面視略矩形に形成されて並設する二つの板状部材140a,140bと、各々の板状部材140a,140bの先端に形成された段状の第一突起部141a及び第二突起部141b等とで構成されている。板状部材140a,140bは、外筒部材111の側壁に突設された取付リブ112に揺動軸112aを介して上下方向に揺動可能に取り付けられている。第一突起部141a及び第二突起部141bは、外筒部材111の側壁に上下方向に沿って穿設された長孔部111aを介して外筒部材111の内部空間に突出され、カップ2の開口外周縁部2aと係合可能とされ、且つカップ2を外筒部材111の内壁に押圧させている。なお、カップ保持部104の第一突起部141a及び第二突起部141bとして、板状部材140の先端部が下方ほど内側へ出張る傾斜片141で構成してもよい(図9の右下に一点鎖線で円形に囲った図を参照)。
繰出機構106は、揺動軸112aに軸支され、トーションばね160aの付勢力に抗して上段カップ受止部103を水平移動させる第一揺動アーム161と、トーションばね160bの付勢力に抗して中間係合部105を水平移動させる第二揺動アーム162等とで構成されている。
第一揺動アーム161は、外筒部材111の側壁に突設された取付リブ112に揺動軸112aを介して上下方向に揺動可能に取り付けられており、一端が板状部材130に設けられた接続リブ132を介して上段カップ受止部103と接続され、他端がカップ保持部104としての第一突起部141aを形成する板状部材140aと一体に形成されている(図13参照)。
第二揺動アーム162も、第一揺動アーム161とほぼ同様の構成を有するが、一端が板状部材150に設けられた接続リブ152を介して中間係合部105と接続され、他端がカップ保持部104としての第二突起部141bを形成する板状部材140bと一体に形成され、且つ第二突起部141bは、第一突起部141aよりも下方に長く形成されている(図13参照)。
そして、第一揺動アーム161及び第二揺動アーム162は、外筒部材111の側壁に上下方向に揺動可能に取り付けられた各々の板状部材140a,140bと連続形成されて、カップ保持部104と一体に上下方向に揺動可能とされている。
本実施形態のカップ取出装置101は、待機状態では、トーションばね160aの付勢力にて上段カップ受止部103が支持位置P1で常時付勢され、トーションばね160bの付勢力にて中間係合部105が退避位置P4で常時付勢されている。また、第一揺動アーム161及び第二揺動アーム162にて、第一突起部141a及び第二突起部141bが外筒部材111の内部空間に突出されている(図9参照)。
かかる待機状態では、ガイド筒部材110及び外筒部材111に収容された積層カップCは、係合突起131にて積層カップCの最下位置よりも一つ上段のカップ2の開口外周縁部2aが係合されて残りの積層カップCが支持されるとともに、第一突起部141a及び第二突起部141bにて積層カップCの最下位置のカップ2の開口外周縁部2aが係合されて最下位置のカップ2が分離して支持されている。
カップ2の取り出し操作が開始されると、外筒部材111の下方開口端より露出された最下位置のカップ2が使用者に把持されて下方向に引き出される。カップ2に下向きの応力が加えられることで、トーションばね160a,160bの付勢力に抗しながらカップ保持部104が下方向に揺動され、第一揺動アーム161を介して上段カップ受止部103が退避位置P2へと水平移動されるとともに、第二揺動アーム162を介して中間係合部105が支持位置P3へと水平移動される(図12参照)。この間に、係合突起131にて支持されていた残りの積層カップCが中間係合部105(中間係合突起151)へと供給される。
さらに最下位置のカップ2が下方向に引き出されると、まず、第一突起部141aからカップ2が係脱され、トーションばね160aにて第一揺動アーム161が元位置へと上方向に揺動復帰されるとともに、第一揺動アーム161を介して上段カップ受止部103が支持位置P1へと水平移動される(図13参照)。これにより、上段カップ受止部103が下から3段目(最下位置のカップ2よりも二つ上)のカップ2を支持可能な状態とされる。
引き続き、第二突起部141bからカップ2が係脱されると、トーションばね160bにて第二揺動アーム162が元位置へと上方向に揺動復帰されるとともに、第二揺動アーム162を介して中間係合部105が退避位置P4へと水平移動される。この間に、中間係合突起151にて一時支持されていた積層カップCの内、積層カップCの最下位置よりも一つ上段のカップ2が係合突起131にて支持され、最下位置のカップ2のみが中間係合部105よりカップ保持部104へと供給されて第一突起部141a及び第二突起部141bにて支持される(図9参照)。
以上のように、本実施形態のカップ取出装置101は、特に、上段カップ受止部103より供給されたカップ2の開口外周縁部2aが係合されて一時支持する中間係合部105を具備してなり、繰出機構106は、上段カップ受止部103が支持位置P1に水平移動された状態で中間係合部105を退避位置P4に水平移動させ、上段カップ受止部103が退避位置P2に水平移動された状態で中間係合部105を支持位置P3に水平移動させるように構成されているため、カップ取り出し操作ごとに積層カップCから最下位置のカップ2を繰り出してカップ保持部104へと確実に供給することができる。
また、本実施形態のカップ取出装置101は、カップ保持部104が、カップ取り出し操作に連動してカップ2の開口外周縁部2aにて下方向に揺動され、カップ2の取り出し後に元位置へと上方向に揺動復帰されるように構成されているため、カップ取り出し操作後に積層カップCより供給された上段のカップ2(次回取り出されるカップ2)をカップ保持部104にて確実に支持することができる。
(実施形態3)
図14乃至図16に示す実施形態3のカップ取出装置201では、上述した実施形態2と異なり、上段カップ受止部203は、実施形態2でいう上段カップ受止部103と中間係合部105とを一体化したような構成であって、係合突起231が略半分(図15において左側)の板状部材230の開口内周縁に突出されており、中間係合突起251が板状部材250に開口された開口部250aの略半分(図15において右側)の開口内周縁に中心方向に向けて突出されている。上段カップ受止部203は、板状部材250とボックス207の上板との間に介装されたトーションばね260によって水平方向(図14では右方向)に常時付勢されている。
繰出機構206は、トーションばね260の付勢力に抗して上段カップ受止部203を水平移動させる揺動アーム261が設けられている。揺動アーム261は、外筒部材211の側壁に突設された取付リブ212に揺動軸212aを介して上下方向に揺動可能に取り付けられており、一端が板状部材250に設けられた接続リブ252を介して上段カップ受止部203と接続され、他端が上述した実施形態2と同様にカップ保持部204の板状部材240と一体に形成されている。カップ保持部204として、板状部材240の内側端には、外筒部材211の側壁に上下方向に沿って穿設された長孔部211aを介して外筒部材211の内部空間に突出され、カップ2の開口外周縁部2aと係合可能とされ、且つカップ2を外筒部材211の内壁に押圧させて保持する突起部241が形成されている。
本実施形態のカップ取出装置201は、待機状態では、トーションばね260の付勢力にて上段カップ受止部203の係合突起231が支持位置P1となり中間係合突起251が退避位置P4となる位置に常時付勢されている。また、揺動アーム261にて、突起部241が長孔部211aを介して外筒部材211の内部空間に突出されている(図14参照)。
かかる待機状態では、ガイド筒部材210及び外筒部材211に収容された積層カップCは、係合突起231にて積層カップCの最下位置よりも一つ上段のカップ2の開口外周縁部2aが係合されて残りの積層カップCが支持されるとともに、突起部241にて積層カップCの最下位置のカップ2の開口外周縁部2aが係合されて最下位置のカップ2が分離して支持されている。
カップ2の取り出し操作が開始されると、外筒部材211の下方開口端より露出された最下位置のカップ2が使用者に把持されて下方向に引き出される。カップ2に下向きの応力が加えられることで、トーションばね260の付勢力に抗しながらカップ保持部204が下方向に揺動され、揺動アーム261を介して上段カップ受止部203が水平移動されて、係合突起231が退避位置P2へと水平移動されるとともに、中間係合突起251が支持位置P3へと水平移動される(図16参照)。この間に、係合突起231にて支持されていた残りの積層カップCが中間係合突起251へと供給される。
そして、カップ保持部204の突起部241よりカップ2が係脱されてカップ2の取り出し操作が終了されると、トーションばね260にてカップ保持部204が元位置へと上方向に揺動復帰されるとともに、揺動アーム261を介して上段カップ受止部203が水平移動されて元位置へと復帰される。この間に、中間係合突起251にて一時支持されていた積層カップCの内、積層カップCの最下位置よりも一つ上段のカップ2が係合突起231にて支持され、最下位置のカップ2のみが中間係合突起251よりカップ保持部204へと供給され、突起部241にて支持される(図14参照)。
(実施形態4)
図17乃至図21に示す実施形態4のカップ取出装置301は、カップ詰まり解消手段を設けたものである。このカップ詰まり解消手段としては構成が異なる2つの手段を有し、第一の手段は、揺動アーム261を外側へ移動させてカップ保持部204によるカップ2の係合を解除させる揺動アーム解除機構であり、また、第二の手段は、最下位置のカップ2を挿通する外筒部材211を分離させて上段カップ受止部203の下方を開放させる外筒部材開放機構である。なお、図17〜図21において実施形態3と同様の構成部分は、同じ符号を付してその説明を援用する。
まず、揺動アーム解除機構について説明する。
図17を参照して、揺動アーム261を取り付けた取付リブ312は、揺動アーム261の揺動軸312aを軸支する軸孔がL字状に曲折した長形軸孔313に形成され、揺動軸312aがこの長形軸孔313に沿って移動可能に取り付けられている。長形軸孔313は、外筒部材211に近い側の一端部313aから上方へ延び、略90度に折れ曲って外筒部材211から離れた側の他端部313bへと延びたL字状に形成されているが、これに限らず、山形状、コ字状、弧状など一端部313aと他端部313bとの間で屈曲された種々の形状とすることができる。
また、揺動軸312aは、取付リブ312に設けた固定ピン312bとの間で付勢部材となるコイルバネ314が介装され、コイルバネ314の付勢力によって長形軸孔313の一端部313a又は他端部313bに保持されるように構成されている。固定ピン312bは、長形軸孔313の屈曲した凹側に配置され、この固定ピン312bに架けたコイルバネ314によって揺動軸312aに引っ張り付勢力を働かせて揺動軸312aが長形軸孔313の一端部313a又は他端部313bに確実に保持される。なお、取付リブ312は、揺動アーム261を挟むように左右一対有し、コイルバネ314も左右の取付リブ312にそれぞれ取り付けられている。
そして、カップ取り出し操作を行う通常時では、揺動軸312aがコイルバネ314の付勢力で長形軸孔313の外筒部材211に近い側の一端部313aに保持され、揺動アーム261のカップ保持部204となる突起部241が外筒部材211内に供給される最下位置のカップ2の開口外周縁部2aと係合可能な操作位置に配置される(図17参照)。この状態では、実施形態2,3と同様に、カップ取り出し操作が実施され最下位置のカップ2が下方へ引き抜かれると、図19に示すように、揺動アーム261が揺動して上段カップ受止部203が水平方向へ往復移動されることで、係合突起231に支持されていた残りの積層カップCが中間係合突起251に一時支持され、次いでこの積層カップCの最下位置よりも一つ上段のカップ2が係合突起231に支持され、最下位置のカップ2のみが下方へ供給され、揺動アーム261のカップ保持部204となる突起部241で支持される(図17参照)。
なお、実施形態2と異なるところとして、上段カップ受止部203の板状部材250には、接続リブ252に代えて揺動アーム261の上部を挿通する操作孔352(図18も参照)が設けられ、揺動アーム261の揺動と連動して上段カップ受止部203が水平方向へ往復動される。また、上段カップ受止部203は、トーションばね260に代えてコイルバネ360(図18も参照)がボックス207との間に介装され、水平方向へ常時付勢されている。なお、上段カップ受止部203の付勢は、トーションばねやコイルバネに限らず種々の付勢手段を使用することができる。また、揺動アーム261の上端部261aは、ボックス207の上板に設けた上スリット272から上方へ突出させて押し操作可能にしている(図17、図19を参照)。
ところで、何らかの原因でカップ2が揺動アーム261に噛み込む等してカップ詰まりを起こした異常時には、揺動アーム261の揺動軸312aを長形軸孔313の一端部313aから外筒部材211より離れた側の他端部313bに保持させる。すなわち、コイルバネ314の付勢力に抗して揺動軸312aを長形軸孔313に沿って強制的に移動させる。すると、図20に示すように、揺動アーム261のカップ保持部204となる突起部241が外方へ後退されて外筒部材211内のカップ2の開口外周縁部2aと係合されない後退位置に保持される。このとき、揺動アーム261の突起部241が後退されるが、揺動アーム261の上部側での水平方向への移動はほとんど無く、上段カップ受止部203も水平方向へ移動されることはなく待機状態の位置のまま保持されている。これにより、外筒部材211内に詰まっていたカップ2は、揺動アーム261の突起部241等による噛み込みが解放され、外筒部材211の下方から容易に取り除くことができ、よって、カップ詰まりが解消される。
そして、詰まっていたカップ2を外筒部材211内から取り除いた後は、揺動アーム261の揺動軸312aをコイルバネ314の付勢力に抗して長形軸孔313に沿って強制的に移動させて元の一端部313aに保持させて、通常時のカップ取り出し操作に備える。なお、この場合、揺動アーム261のカップ保持部204には、カップ2が無い状態であるから、揺動アーム261をボックス207の上板から突出する上端部261aを1回押し操作して上段カップ受止部203から最下位置のカップ2をカップ保持部204へ落下供給させればよい。
次に、外筒部材開放機構について説明する。
図17を参照して、外筒部材211は、カップ挿通孔380を有する矩形状のカバー板308に設けられている。このカバー板308は、上段カップ受止部203を内蔵するボックス207の底板下面に対して、揺動アーム261を配置する一端側が取付ネジ383によって着脱自在にネジ止めされ、カバー板308の一端側とカップ挿通孔380を跨いで対向する他端側が蝶番381を設けて揺動可能に取り付けられている。なお、取付ネジ383は、矩形状のカバー板308の一端側で左右の二箇所に設置されているが、中間の一箇所に設置するだけでもよいし、三箇所以上の複数個所に設置することでもよい。
そして、カップ取り出し操作を行う通常時では、カバー板308の一端側をボックス207の底板下面に取付ネジ383によって取り付けてカバー板308が上段カップ受止部203の下方位置に平行に保持され、外筒部材211が上段カップ受止部203からカップ2を挿通可能に配置される(図17参照)。
一方、カップ2が外筒部材211内でカップ詰まりを起こした異常時には、カバー板308の一端側の取付ネジ383を取り外すことで、図21に示すように、カバー板308を他端側の蝶番381を起点として外筒部材211及び揺動アーム261もろとも一緒に下方へ揺動させて外筒部材211がボックス207の下方位置から離反されて上段カップ受止部203の下方を開放させる。このとき、上段カップ受止部203は水平方向へ移動されることはなくコイルバネ360で付勢されて待機状態の位置のまま保持されている。これにより、ボックス207や上段カップ受止部203のところで噛み込んでいたカップ2をボックス207の下方から容易に取り除くことができ、また、外筒部材211内に詰まっていたカップ2も外筒部材211から容易に取り除くことができ、よって、カップ詰まりが解消される。
そして、詰まっていたカップ2を取り除いた後は、カバー板308を上方へ揺動させて元のボックス207底板下面に配置させ、取付ネジ383をカバー板308を通してボックス207に取り付けることで、通常時のカップ取り出し操作に備える。この場合も、揺動アーム261のカップ保持部204には、カップ2が無い状態であるから、揺動アーム261をボックス207の上板から突出する上端部261aを1回押し操作して上段カップ受止部203から最下位置のカップ2をカップ保持部204へ落下供給させればよい。なお、カバー板308をボックス207下面に向けて上方へ揺動させる際、揺動アーム261の上端部261aが上段カップ受止部203の板状部材250の操作孔352へ円滑に導かれるように、ボックス207の底板に設けた下スリット271における一端側(外側)の側壁271aが上方へ向かって内側へ傾斜した傾斜面となっている。
なお、各実施形態のカップ取出装置は、本装置の外郭を構成するケーシングが設けられている(例えば、図22参照)。特に、実施形態2,3,4のカップ取出装置101,201,301では、揺動アーム161,162,261は、最下位置のカップ2を挿通する外筒部材111,211の外周の一側に揺動自在に取り付けられ、カップ外周の一側に配設されている(図9、図14、図17参照)。そして、図22に示すように、ケーシング8には、最下位置のカップ2が揺動アーム161,162,261を配設した一側から手を挿入して下方向に引き抜いて取り出されるように揺動アーム161,162,261の配設側にカップ取出口80が設けられている。従って、使用者が最下位置のカップ2を取り出す際に、このカップ2の下端が手前側(カップ取出口80から外側方向)に傾けられて下方向へ引き抜かれる場合でも、このカップ2も手前側寄り(揺動アーム161,162,261の配設側寄り)に引き付けられるから、揺動アーム161,162,261は確実に可動される。一方、同時に二つ以上のカップ2を掴んで取り出そうとしても、一つ上段のカップ2が上段カップ受止部103,203の係合突起131,231に係合されているため、この上段のカップ2もろとも掴んでいる外側の最下位置のカップ2も下方向へ引き出せない。従って、二つ以上のカップ2が同時に取り出されることを防ぐことができる。
また、ケーシング8には、揺動アーム161,162,261の対応位置に揺動アーム161,162,261を押し操作可能とするための揺動アーム操作窓81が設けられ、この揺動アーム操作窓81には、開口部を塞ぐ扉82が設けられている。つまり、カップ取出装置101,201,301においてカップ無しの状態から積層カップCを投入したときは、最下位置のカップ2が上段カップ受止部103,203に支持されるから、最初の1回に限り下方のカップ保持部104,204に最下位置のカップ2を供給させる必要が生じる。そこで、積層カップCの初回投入時には、揺動アーム操作窓81の扉82を開けて揺動アーム161,162,261を手動で押し操作する。これにより、最下位置のカップ2が上段カップ受止部103,203からカップ保持部104,204に供給される。この作業は、積層カップCの投入者が行うこととなるから、積層カップCの投入に際して投入者は、手袋を嵌めるなどして積層カップCや揺動アーム161,162,261を素手で触らない作業手順とすることができる。しかもカップ投入作業終了後には、揺動アーム操作窓81は、扉82が閉じられて積層カップCの初回投入時以外は該揺動アーム操作窓81が塞がれるから、カップ2の使用者が揺動アーム161,162,261に触れることも防止される。従って、使用者がカップ2の取り出しに際して、他人の触った揺動アーム161,162,261等に触れることがなく、衛生的な状態を容易に確保することができる。
また、実施形態2〜4において、上段カップ受止部3の係合突起131,231に傾斜面を設け、上段カップ受止部3が退避位置P2から支持位置P1へ移動して係合突起131,231が積層カップCに差し込まれるときに係合突起131,231の傾斜面にて上下のカップ2の間の開口部外周縁部2aを上下方向へ引き離すようにし、下段のカップ2(最下位置となるカップ2)が確実に分離されるように構成してもよい。
1,101,201 カップ取出装置
2 カップ
2a 開口外周縁部
3,103,203 上段カップ受止部
4,104,204 カップ保持部
5 移動係合部
6,106,206 繰出機構
31,131,231 係合突起
41,141,241 突起部
51 移動係合突起
52 付勢部材
53 凸状部材
60 板ばね部材(付勢部材)
61 揺動片(移動部材)
61a ストッパ部
105 中間係合部
151,251 中間係合突起
161,162,261 揺動アーム
207 ボックス
271a 傾斜面
308 カバー板
312 取付リブ
312a 揺動軸
312b 固定ピン
313 長形軸孔
313a 一端部
313b 他端部
314 コイルバネ(付勢部材)
380 カップ挿通孔
381 蝶番
383 取付ネジ
C 積層カップ
P1 支持位置
P2 退避位置
P3 支持位置
P4 退避位置

Claims (9)

  1. 断面逆台形状で開口外周縁部がカールされたカップが複数段に積み上げられた積層カップの最下位置から該カップを順に取り出すカップ取出装置において、
    前記積層カップの最下位置のカップを引き抜き可能に該カップの開口外周縁部を保持するカップ保持部と、
    前記積層カップの最下位置よりも一つ上段のカップの開口外周縁部が係合されて残りの積層カップを支持する上段カップ受止部と、
    前記上段カップ受止部をカップの開口外周縁部が係合される支持位置とカップの開口外周縁部が係合されない退避位置とに移動させる繰出機構とを備え、
    前記繰出機構は、最下位置のカップを下方向に引き抜いてカップ保持部から脱出させるカップ取り出し操作に連動して、上段カップ受止部を支持位置と退避位置とに往復移動させて最下位置よりも一つ上段のカップをカップ保持部へ供給させる構成とするカップ取出装置。
  2. 請求項1に記載のカップ取出装置において、
    前記カップ取り出し操作に連動してカップ保持部より脱出された最下位置のカップの開口外周縁部により一体に下動され、該カップの取り出し後に元位置へと上動復帰される移動係合部を備え、
    前記移動係合部は、凸状部材が設けられ、
    前記繰出機構は、
    移動係合部の下動のときに凸状部材が当接すると下方向に揺動するが、移動係合部の上動復帰のときに凸状部材により側方に押動される揺動片を有し、
    前記揺動片が側方に押動されると上段カップ受止部を支持位置から退避位置へ移動させて前記上段のカップをカップ保持部へ供給させる構成とするカップ取出装置。
  3. 請求項1に記載のカップ取出装置において、
    前記上段カップ受止部の下側に配置され、該上段カップ受止部より供給された前記上段のカップの開口外周縁部が係合されて一時支持する中間係合部を備え、
    前記繰出機構は、
    上段カップ受止部を前記カップ取り出し操作に連動して移動させる第一揺動アームと、中間係合部を前記カップ取り出し操作に連動して移動させる第二揺動アームとを有し、
    前記カップ取り出し操作に連動して第一揺動アームにより上段カップ受止部を支持位置から退避位置へ移動させるとともに第二揺動アームにより中間係合部を退避位置から支持位置へ移動させて上段カップ受止部から中間係合部へと前記上段のカップを供給し、
    引き続いて第一揺動アームにより上段カップ受止部を退避位置から支持位置へ移動させ、最下位置のカップが取り出されると第二揺動アームにより中間係合部を支持位置から退避位置へ移動させて中間係合部からカップ保持部へと前記上段のカップが供給される構成とするカップ取出装置。
  4. 請求項1に記載のカップ取出装置において、
    前記上段カップ受止部は、前記上段のカップの開口外周縁部が係合される上側の係合突起と、該係合突起から係合解除された前記上段のカップの開口外周縁部が係合されて一時支持する下側の中間係合突起とを有し、
    前記繰出機構は、
    上段カップ受止部を前記カップ取り出し操作に連動して移動させる揺動アームを有し、
    前記カップ取り出し操作に連動して揺動アームにより係合突起を支持位置から退避位置へ移動させるとともに中間係合突起を退避位置から支持位置へ移動させて係合突起から中間係合突起へと前記上段のカップを供給し、
    最下位置のカップが取り出されると揺動アームにより係合突起を退避位置から支持位置へ移動させるとともに中間係合突起を支持位置から退避位置へ移動させて中間係合突起からカップ保持部へと前記上段のカップが供給される構成とするカップ取出装置。
  5. 請求項3又は4に記載のカップ取出装置において、
    前記揺動アームは、最下位置のカップを挿通する外筒部材の外周の一側に揺動自在に取り付けられ、
    前記カップ保持部は、該揺動アームに一体的に形成され、最下位置のカップの開口外周縁部を係合するとともに該カップを前記外筒部材の内壁に押圧する突起部により構成されているカップ取出装置。
  6. 請求項5に記載のカップ取出装置において、
    前記揺動アームは、外筒部材の側壁に突設する取付リブの軸孔に揺動軸を軸支させて取り付けられ、
    前記取付リブの軸孔は、外筒部材に近い側の一端部と外筒部材から離れた側の他端部との間で屈曲された長形軸孔とされ、
    前記揺動アームの揺動軸は、取付リブに設けた固定ピンとの間で付勢部材が介装され、
    カップ取り出し操作を行う通常時は、前記揺動軸が付勢部材の付勢力で長形軸孔の一端部に保持され、前記カップ保持部となる突起部が最下位置のカップの開口外周縁部と係合可能に配置され、
    カップ詰まり等の異常時は、前記揺動軸を付勢部材の付勢力に抗して長形軸孔の他端部へ強制移動させて該他端部に保持させ、前記突起部がカップの開口外周縁部と係合されない後退位置に配置される構成とするカップ取出装置。
  7. 請求項5又は6に記載のカップ取出装置において、
    前記外筒部材は、カップ挿通孔を有するカバー板に取り付けられ、
    前記カバー板は、前記上段カップ受止部を内蔵するボックスの底板下面に対して、揺動アームを配置する一端側が着脱自在に取り付けられ、この一端側とカップ挿通孔を跨いで対向する他端側が揺動可能に取り付けられ、
    カップ取り出し操作を行う通常時は、前記カバー板の一端側をボックスの底板下面に取り付けてカバー板が上段カップ受止部の下方位置に平行に保持され、前記外筒部材が上段カップ受止部からカップを挿通可能に配置され、
    カップ詰まり等の異常時は、前記カバー板の一端側をボックスの底板下面から取り外して他端側でカバー板を下方へ揺動させて外筒部材が上段カップ受止部の下方位置から退避されて上段カップ受止部の下方を開放させる構成とするカップ取出装置。
  8. 請求項3〜7のいずれか1項に記載のカップ取出装置において、
    前記揺動アームは、カップ外周の一側に配設され、
    本装置の外郭を構成するケーシングには、最下位置のカップが前記揺動アームを配設した一側から手を挿入して下方向に引き抜いて取り出されるように該揺動アームの配設側にカップ取出口が設けられているカップ取出装置。
  9. 請求項8に記載のカップ取出装置において、
    前記ケーシングには、積層カップの初回投入時に該積層カップの最下位置のカップが上段カップ受止部からカップ保持部へ供給させるように前記揺動アームを押し操作可能とするための揺動アーム操作窓が設けられ、
    前記揺動アーム操作窓には、積層カップの初回投入時以外は該揺動アーム操作窓を塞ぐようにするための扉が設けられているカップ取出装置。
JP2013146288A 2013-04-16 2013-07-12 カップ取出装置 Active JP6116415B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013146288A JP6116415B2 (ja) 2013-04-16 2013-07-12 カップ取出装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013085516 2013-04-16
JP2013085516 2013-04-16
JP2013146288A JP6116415B2 (ja) 2013-04-16 2013-07-12 カップ取出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014223995A JP2014223995A (ja) 2014-12-04
JP6116415B2 true JP6116415B2 (ja) 2017-04-19

Family

ID=52123005

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013146288A Active JP6116415B2 (ja) 2013-04-16 2013-07-12 カップ取出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6116415B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110550416B (zh) * 2019-09-09 2021-01-08 郑州大学第一附属医院 一种尿检过程中尿杯的自动取用装置及其取用方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5128913B1 (ja) * 1970-07-30 1976-08-21
GB2089773A (en) * 1980-12-18 1982-06-30 Mars Ltd Dispensing containers
AT390874B (de) * 1983-02-18 1990-07-10 Jede Automater Ag Vereinzelungsvorrichtung fuer becher
JPH02108935U (ja) * 1989-02-18 1990-08-30
JP2962068B2 (ja) * 1992-09-30 1999-10-12 富士電機株式会社 自動販売機に搭載したカップ供給装置のカップ切離し機構

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014223995A (ja) 2014-12-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6017703B2 (ja) シェーバー
US8567069B2 (en) Blade lock and release mechanisms for utility knives
US10500704B2 (en) Stapler
KR20120004930A (ko) 명함 보관함
US20100219192A1 (en) Dividable step garbage can
US20140054939A1 (en) Fast assembly mechanism and infant seat with the same
KR101513955B1 (ko) 광섬유 커터 및 광섬유 커터 내장 케이스
JP6116415B2 (ja) カップ取出装置
US20150258696A1 (en) Knife with Replaceable Blade
TWM392955U (en) Probe cover dispenser
JP5354464B2 (ja) 内引き出し付きキャビネット
JP2013014408A (ja) 画像形成装置
KR101427297B1 (ko) 포장용 랩 홀더
JP2009285129A (ja) ハンガー、及びハンガーが備えた脱落防止具
TW201524031A (zh) 具有固定裝置的移動終端
JP2022177448A (ja) ロールペーパーホルダ
JP6717718B2 (ja) ロール紙ホルダー
JP2012011108A (ja) 物干しアーム取り付け支柱の昇降装置
KR200451855Y1 (ko) 용지고정용 홀더
TWI680913B (zh) 注射液瓶切割器
JP2014005127A (ja) 卓上形粘着テープホルダー
JP7083161B2 (ja) コンベックス用フック
JP3076979U (ja) 印字装置
JP2007252761A (ja) コインストッカー
TW201251576A (en) Electronic device

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160607

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170314

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170321

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6116415

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150