JP6114486B1 - 印刷装置とその印刷方法 - Google Patents

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Abstract

印刷版を効率的に版胴に馴染ませ、試し刷りを行うダミー印刷基板数を削減し、印刷作業中断、停滞時に早期に印刷作業に復帰可能な印刷装置を提供する。印刷装置50の装置本体1と版胴4とを備える。装置本体1は上流部8、下流部10及び印刷部14を備える。上流部8はアニロックスロール16を有する。下流部10は、下流部10側に移動した版胴4の印刷版2に対して接離自在に配設された回転可能なダミーロール22と、洗浄液24をダミーロール22に付着させる下流側ドクターロール28と、ダミーロール22と下流側ドクターロール28とを移動させ、印刷版2にダミーロール22を接触させる駆動ユニット30と、これらを収納する収納部32とを有する。印刷部14は、試し印刷が為されるダミー印刷基板40及び前記ダミー印刷後に正規の印刷が行われる正規印刷基板12が配設される配設部位を備える。

Description

本発明はフレキソ印刷法において、印刷作業に供する前に版胴に装着された印刷版を伸ばし切り、印刷作業に供する状態では伸びない安定状態にすると同時に印刷液を印刷版に含ませてこれを膨潤させて印刷に馴染ませ、また試し刷りを行うダミー印刷基板数やダミー印刷に使用するダミーフィルムを削減し、さらに印刷作業中断、停滞時に印刷版の乾燥を防止して早期に印刷作業に復帰できるようにダミーロールを備えた、印刷装置とその印刷方法に関する。
フレキソ印刷法においては、アニロックスロール上に塗着された印刷液を、版胴に装着された印刷版に接触させて転移し、これを印刷基板上に転写して印刷を行う。
この印刷版は、ゴム又は樹脂で作られており、新たに版胴に装着された印刷版は、版胴に装着されて印刷に供される。その際、新たに版胴に装着された印刷版は当初所定の長さだけ伸びるので、印刷に供するまでにその伸び代を伸ばしてしまって安定化した状態で印刷に供する必要がある。加えて、新しい印刷版は印刷液を弾いてしまい、印刷液の乗りが悪い。そこで、上記印刷版の伸びが上限に至り、伸びを生じない状態まで伸ばすこと(サチレーション)と、印刷液の膨潤による印刷に対する馴染みが十分となるまで印刷基板を用いて大量の「試し刷り」を行っていた。
この点は、印刷作業中に作業の中断があり、一旦、長時間に亘って作業停滞後に作業を再開するような場合の印刷版は乾燥してしまい、改めて「試し刷り」を大量に行う必要があった。
このようなダミー印刷に用いる印刷基板上への大量の試し刷りを無くし、必要ダミー印刷基板数を大幅に削減するために、ダミー印刷基板の代わりにダミーロールを用い、そのダミーロールの表面上に試し刷りを行い、1回の試し刷り終了毎にダミーロール表面を洗浄し、複数回のダミーロール表面上への試し刷り後にダミー印刷基板に印刷を行うことで、大幅にダミー印刷に用いる印刷基板数を削減する技術が特許文献1に開示されている。
国際公開2012/153369号公報
しかしながら特許文献1に記載の印刷装置は、印刷作業中、印刷装置が何らかの理由で長時間停止した時、印刷版の表面が乾燥するとすぐには印刷作業に復帰できないため、印刷版の表面の乾燥を防ぐために、印刷版を版胴から取り外し、別途、乾燥しないように保管するようにしており、印刷作業再開時には、印刷版を再度、版胴に装着し、印刷版の伸びのサチレーションによる寸法の安定化と印刷液膨潤による馴染ませ、試し刷り等の調整を行うという作業が必要であり、印刷装置の使い勝手が悪化し、稼働率の低下を生じることがあった。
本発明は、版胴に新たな印刷版を装着した時の印刷版の伸びのサチレーションによる寸法の安定化と印刷液膨潤による馴染ませ作業の短縮化、試し刷りの大幅削減、及び印刷版の乾燥防止による迅速な作業復帰に基づく稼働率向上対策を1つのダミーロールで実現する印刷装置とその印刷方法を提供するものである。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の印刷装置50は、
上流部8と下流部10及び両者の間に設けられた印刷部14を備えた装置本体1と、印刷版2が装着され、上流部8と下流部10との間及び上流部8と印刷部14との間で往復移動可能且つ回転可能に設けられた版胴4とを備えた印刷装置50であって、
上流部8は、
上流部8側に移動した版胴4の印刷版2に接触しつつ回転し、その表面に塗布されている印刷液6を印刷版2に転移塗着させるアニロックスロール16を有し、
下流部10は、
下流部10側に移動した版胴4の印刷版2に対して接離自在に配設された回転可能なダミーロール22と、
ダミーロール22に回転しつつ接触して該接触部位に形成された下流側液溜まり29に供給された洗浄液24をダミーロール22に付着させる下流側ドクターロール28と、
ダミーロール22と下流側ドクターロール28とを移動させ、印刷版2方向への移動時に下流部10に位置する印刷版2にダミーロール22を接触させる駆動ユニット30と、
ダミーロール22の印刷版2方向への移動側に設けられたダミーロール22露出用の開口部34、及び、該開口部34に開閉自在に設けられ、ダミーロール22が印刷版2から離間した時に開口部34を閉塞するシャッターカバー36とを備え、その内部にダミーロール22と下流側ドクターロール28とを収納する収納部32とを有し、
印刷部14は、試し印刷が為されるダミー印刷基板40及びダミー印刷後に正規の印刷が行われる正規印刷基板12が配設される配設部位を備える、ことを特徴とする構成とした。
請求項2として、請求項1の印刷装置50に、次の構成を加えることが好適である。
前記ダミーロール22と前記下流側ドクターロール28は、それぞれ別のモータM1、M2で回転駆動されていることを特徴とする構成である。
請求項3は、請求項1に記載の印刷装置50を用いて印刷を行う方法であって、
印刷版2を版胴4に装着し、
印刷版2を装着した版胴4を下流部10へ移動させ、且つ、シャッターカバー36を作動させて収納部32の開口部34を開き、移動させたダミーロール22を開いた開口部34から露出させ、露出したダミーロール22を版胴4の印刷版2に(第1の押圧力にて)押圧させつつ回転させて印刷版2を版胴4に馴染ませ(飽和モード)、
次に、版胴4が下流部10から上流部8に移動した時にアニロックスロール16に印刷版2を接触させて印刷版2への印刷液6の転移塗布を行わせ、版胴4が下流部10に移動した時に下流側液溜まり29の洗浄液24が付着されたダミーロール22を移動させて印刷版2に(第2の押圧力にて)接触しつつ回転させ、これによりダミーロール22の表面に印刷版2の印刷液6を転写させてロール試し刷りを行い、
ロール試し刷りの後、ダミーロール22を印刷版2から離脱方向に移動させ、且つ、版胴4を上流部8に移動させて印刷版2への印刷液6の転移塗布を行わせる往復動作を1乃至複数回行わせ(ダミーモード)、
続いて、版胴4を上流部8と印刷部14との間を往復させ、上流部8において印刷液6が転移塗布された印刷版2により、印刷部14に設置されたダミー印刷基板40に基板試し刷りをし、且つ基板試し刷りの都度ダミー印刷基板40を交換させ(ダミー印刷モード)、
基板試し刷り終了後、ダミー印刷基板40を正規の印刷基板12に交換させ、版胴4を上流部8と印刷部14との間に往復させて正規の印刷基板12に印刷をさせる(印刷モード)、ことを特徴とする印刷方法である。
請求項4は、請求項3の「印刷モード」ではダミーロール22が遊んでいて表面が乾燥してしまう状態となるので、これを防止するための構成で、
洗浄液24を下流側液溜まり29に供給し、これを回転している下流側ドクターロール28にて回転しているダミーロール22表面全体に均一に塗着させるようにすることを特徴とする印刷方法である。
請求項5は、請求項3の印刷モードにおいて順調に印刷が行われていてその間、下流部10側が(待機モード)に入る場合で、
ダミーロール22及び下流側ドクターロール28を駆動ユニット30により印刷版2から離脱する方向に移動させて収納部32に収納し、然る後、収納部32の開口部34をシャッターカバー36で閉塞してダミーロール22を外気から遮断することを特徴とする請求項3に記載の印刷方法である。
請求項6は、請求項3の印刷モードにおいて、印刷動作が何等かのトラブルで長時間停止した場合(停滞モード)で、
印刷版2が装着された版胴4を印刷部14から下流部10へ移動させ、且つ、シャッターカバー36を開いて収納部32の開口部34を開放させ、
ダミーロール22及び下流側ドクターロール28を駆動ユニット30により、下流部10に移動した印刷版2側に移動させてダミーロール22を回転している版胴4の印刷版2に(第3の押圧力にて)接触させつつ回転させ、下流側液溜まり29の洗浄液24が塗着され続けているダミーロール22により印刷版2への洗浄液24の塗着を継続し、
印刷動作再開時には、版胴4を下流部10から上流部8に移動させて印刷版2への印刷液6の転移塗布を行わせ、続いて版胴4を下流部10に移動させて下流側液溜まり29の洗浄液24が付着されたダミーロール22を移動させて印刷版2に接触しつつ回転させ、これによりダミーロール22の表面に印刷版2の印刷液6を転写させてロール試し刷りを行い、ロール試し刷り後、ダミーロール22を印刷版2から離脱方向に移動させ、且つ、版胴4を上流部8に移動させて印刷版2への印刷液6の転移塗布を行わせる往復動作を1乃至複数回行わせ(ダミーモード)、
続いて、版胴4を上流部8と印刷部14との間を往復させ、上流部8において印刷液6が転移塗布された印刷版2により、印刷部14に設置されたダミー印刷基板40に基板試し刷りをさせ、且つ基板試し刷りの都度ダミー印刷基板40を交換させ(ダミー印刷モード)、
基板試し刷り終了後、ダミー印刷基板40を正規の印刷基板12に交換させ、版胴4が上流部8と印刷部14との間を往復して正規の印刷基板12に印刷をさせる(印刷モード)、ことを特徴とする印刷方法である。
本発明の印刷装置において、本発明の印刷方法を用いることで、新しい印刷版使用時の版伸びのサチレーションによる印刷版の寸法安定化と印刷液の膨潤による印刷への馴染み性の向上や、試し刷り用ダミー印刷基板数の削減、さらに印刷作業停滞時の印刷版の乾燥防止を1つのダミーロールで実現することができ、印刷装置の性能、使い勝手、及び稼働率を改善し、コストパフォーマンスを向上させることができる。
また、印刷作業中にダミーロール表面の乾燥を防止する収納部を有し、突発の印刷作業停滞時に速やかにダミーロールと印刷版表面とを接触させて印刷版表面の乾燥防止に備えることができる。
さらに、ダミーロールと、その表面に洗浄液を塗着させる下流側ドクターロールを別々のモータで回転駆動することでダミーロールと下流側ドクターロールの周速を互いに独立させて自由にコントロールすることができ、洗浄液の溶解性、粘度、或いは揮発性等に応じた回転数に調整することができて種類の異なる洗浄液を使用することも可能となり、多様な作業レシピに対応することができる。加えて、ダミーロールと下流側ドクターロールの周速が異なる場合、両者の接触部分で摩擦が生じ、試し刷りダミー印刷時のダミーロールに転写された印刷液を効果的に洗浄除去できる。
本発明の印刷装置による飽和モードでは、版胴表面に新たに装着されたゴム又は樹脂で作られた印刷版を、ダミーロールが(第1の押圧力にて)強く押圧しつつ回転し、印刷版を回転方向にしごいて伸ばす。その結果、印刷版が回転方向に伸びて印刷版の寸法が安定する。
飽和モードでダミーロールが印刷版を押圧する圧力(第1の押圧力)は、後述する停滞モードでダミーロールが印刷版を押圧力(第3の押圧力)の2倍以上の圧力であり、この大きな圧力により上記のように印刷版の伸びが安定する状態(サチレーション)になる。
本発明の印刷装置によるダミーモードでは、版胴表面に装着された印刷版をダミー印刷基板に接触させて行う試し刷りの前に、ダミーロールを接触させて行うロール試し刷りを行うので、その後に行われる基板試し刷りに必要なダミー印刷基板数を大幅に削減することができる。
本発明の印刷装置の印刷モードでは、印刷版が装着された版胴は印刷部に移動して印刷作業中となる。一方、ダミーロールは収納部に収納され、待機モードになる。
収納部では、その開口部をシャッターカバーで覆うことでダミーロールを大気から遮断し、さらに洗浄液供給部から洗浄液をダミーロールと下流側ドクターロールとの接触部位に構成される下流側液溜まりに洗浄液を供給し、回転している下流側ドクターロールでこれに接触しつつ回転しているダミーロール表面に洗浄液を塗着し続けることで、ダミーロールの表面が乾燥することを防いでいる。これらの効果により、印刷モードで何等かの作業中断が起こった場合、印刷モードから速やかに後述の停滞モードに移行して作業中断による待機中の印刷版の乾燥を防止することができる。
本発明の印刷装置による停滞モードでは、印刷作業の何等かの原因による作業中断時に、印刷版が装着された版胴は印刷部から下流部に速やかに移動すると共にシャッターカバーを開けてダミーロールを移動させ、ダミーロールが版胴の印刷版を押接しつつ回転する。この間、ダミーロールと下流側ドクターロールとの接触部位に構成される下流側液溜まりの洗浄液を版胴に装着された印刷版に塗着して、印刷版の乾燥を防ぐ処理と印刷液の除去処理とが行われる。これらの効果により、印刷作業再開時、版胴は速やかに印刷作業に復帰することができる。
本発明の効果は上述のように1つのダミーロールを印刷版の寸法安定化と印刷液の防塵による馴染み性向上、ロール試し刷り、印刷版の乾燥防止と印刷液の除去(印刷作業時及び停止時)に利用することができ、正規印刷に先立って必要とされるダミー印刷基板数の削減、及び中断後の印刷作業復帰時間の短縮化による印刷装置の稼働率向上に大きな効果がある。
本発明の印刷装置の構成を示す概念図である。 本発明の印刷装置を用いた各モードの構成を示す概念図である。図2(a)は飽和モード、図2(b)は印刷液転移モード、図2(c)はダミーモード、図2(d)はダミー印刷モード、図2(e)は印刷モード及び待機モード、図2(f)は停滞モードの概念図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の印刷装置50の構成を示す概念図である。
本発明の印刷装置50は、大略、上流部8、下流部10、及び印刷部14の3つの部分で構成される装置本体1と、これら3つの部分を往復移動する版胴4から構成される。
上流部8は、版胴4に装着された印刷版2にアニロックスロール16から印刷液6を転移塗着する部分であり、アニロックスロール16と印刷液供給部18と上流側ドクターロール20とで構成されている。
印刷液6は、例えば液晶の場合、配向膜形成用ポリイミド(PI)液や絶縁膜形成用液などが適用される。本印刷装置50は、液晶製造の場合に限られるものでなく、一般の紙やフィルム印刷でも適用可能で、その場合の印刷液6は、紙やフィルム印刷で使用されるインクが使用されることになる。印刷液6は、アニロックスロール16と後述する上流側ドクターロール20との接触部位に設けられる上流側液溜まり19に向けて、印刷液供給部18から滴下により供給される。勿論、これ以外の方法で上流側液溜まり19に印刷液18を供給することも可能である。
アニロックスロール16は表面に印刷液6を保持するために、金属ロール本体の表面にセラミックスを溶射し、このセラミックス層の表面にレーザー照射にて1辺あたり50〜100μmの四角錐或いは六角錐形の浅い凹穴(セル)を碁盤の目のように密に凹設したロールで、図示しないアニロックスロール駆動用モータにより回転駆動される。
上流側ドクターロール20はゴムで作られており、本実施例では略水平方向からアニロックスロール16を一定の圧力で押圧しつつ回転し、上流側液溜まり19に向けて滴下された印刷液6をアニロックスロール16の表面上に均一に塗り広げるロールで、図示しない上流側ドクターロール駆動用モータにより回転駆動される。
なお、アニロックスロール16の押圧方向は略水平方向に限られず、上流側液溜まり19が両者の間に形成できれば前記以外の方向からの押圧も可能である。
下流部10は、版胴4に装着された印刷版2を本実施例では下方から上方に向けてダミーロール22で押圧して押し伸ばし、印刷版2の寸法を安定化させる。
更に、ダミーロール22表面上にロール試し刷りを行い、更には洗浄液24で印刷版2の乾燥防止と印刷液6の除去を行う部分であり、ダミーロール22と洗浄液供給部26と下流側ドクターロール28と、これら3つの部分を収納する収納部32、及びこれら3つの部分、或いは少なくともダミーロール22と下流側ドクターロール28とを同時に昇降動作させる駆動ユニット30で構成されている。
なお、駆動ユニット30による3つ(又は2つ)の部分の移動方向は上下方向に限られず、上記作用(印刷版2の寸法安定化と印刷液膨潤による印刷馴染み性向上、ダミーロール22表面上へのダミー印刷、洗浄液24で印刷版2の乾燥防止と印刷液6の除去)を実現できるのであれば、水平方向その他の方向からの押圧も可能である。
洗浄液24は、例えば液晶の場合、配向膜形成液の洗浄液としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン(N−methylpyrrolidone))が用いられる。NMPは、ラクタム構造を含む5員環の構造を持つ有機化合物であり、極性溶媒のひとつで、無色又は僅かに黄色がかった液体であり、水や酢酸エチル、クロロホルム、ベンゼン、低級アルコールや低級ケトンといった様々な溶媒と混ざり合うことができ、高い溶解性を持つ。そのため特に高分子化学の分野を中心に様々な物質に対する溶媒として用いられる。また、各種繊維やレジン樹脂、金属皮膜プラスチックの表面処理時の溶媒や、ペンキはがし剤としても用いられる。
洗浄液24は前述のように1種類だけでもよいが、これを2種類とし、第1液を印刷液6の溶媒とすることで後述するダミーロール22に転着した印刷液6のあらかたを除去し、仕上げにエタノールのような仕上げ洗浄液を第2液として使用するようにしてもよい。
ここで、後述するダミーロール22と下流側ドクターロール28はそれぞれ別々のモータM1、M2で回転駆動するようにした場合、使用する洗浄液の種類によって、ダミーロール22と下流側ドクターロール28の回転数をそれぞれ別々に設定することができる。
この洗浄液24は、ダミーロール22と下流側ドクターロール28との接触部位に構成される下流側液溜まり29に向けて、洗浄液供給部26から滴下されて供給される。勿論、この場合もこれ以外の方法で下流側液溜まり29に洗浄液24を供給することも可能である。
ダミーロール22は、鉄製円筒でその表面にハードクロムめっきが施され且つその表面が微細に粗く加工された微細粗面状態、又はセラミックス溶射され、その表面がアニロックスロール16と同様に微細なセルが形成された状態、或いは鉄製円筒の表面にガラス(例えばソーダガラスや石英ガラス(石英ガラスは印刷基板12及びダミー印刷基板40の材質と同じで、印刷版2からの印刷液6の転写を印刷基板12及びダミー印刷基板40と同じ条件で受けることができ、より好ましい。))が巻き付けられたもので形成されており、印刷版2からダミーロール22への印刷液6の転写を容易にしている。本実施例ではダミーロール22の直径は、版胴4の直径よりも小さく作られているが、版胴4と同等或いは大きくてもよく、図示しないダミーロール駆動用モータにより回転駆動される。
下流側ドクターロール28はゴムで作られており、本実施例では略水平方向からダミーロール22を一定の圧力で押圧しつつ回転し、ダミーロール22と下流側ドクターロール28との接触部位に構成される下流側液溜まり29に向けて洗浄液供給部26から滴下された洗浄液24をダミーロール22の表面上に均一に塗り広げるロールで、図示しない下流側ドクターロール駆動用モータにより回転駆動される。
下流側ドクターロール28は、ダミーロール22とは別のモータで回転駆動されるため、前述のように使用する洗浄液24の種類に応じて、ダミーロール22と下流側ドクターロール28の回転数をそれぞれ別々に設定することができる。
なお、下流側ドクターロール28の押圧方向は略水平方向に限られず、下流側液溜まり29が両者の間に形成できれば前記以外の方向からの押圧も可能である。
収納部32は、ダミーロール22、洗浄液供給部26、及び下流側ドクターロール28を装置本体1内に収容するための空間であり、本実施例では駆動ユニット30はこれらの部材(或いは少なくともこの内の重要部分であるダミーロール22と下流側ドクターロール28)を収納部32内で同時に昇降動作させる。
収納部32の上端面には、ダミーロール22の上端部が突出することができるように開口部34が設けられている。
開口部34は、これら移動部材の収納部32内への収納中は、シャッターカバー36によって覆われた状態になる。
なお、上記収納部32は、図示するように下流部10に移動してきた版胴4の直下だけでなく、図示していないが、下流側液溜まり29を形成することができる限りにおいて下流部10に移動してきた版胴4の水平側方或いは上方に設けることも可能である。
印刷部14は、上流部8と下流部10の中間にあって、石英ガラスで作られたダミー印刷基板40又は印刷基板12が配設されている。ダミー印刷モード及び印刷モードでは、これらの基板(ダミー印刷基板40又は正規印刷基板12)は、版胴4に装着された印刷版2がキスタッチ接触して印刷液6が正確に転写される位置に配置されている。
版胴4は金属で作られた円筒状の大型部材で、表面にはゴム又は樹脂で作られた印刷版2が版胴4表面を覆い、巻き付けるように装着されている。装着された印刷版2の一端は版胴4に固定され、他端は公知の装着装置により、(飽和モード)時の印刷版2の伸びを吸収できる構造となっている。
印刷版2が装着された版胴4は上流部8と下流部10の間、或いは上流部8と印刷版2の間を図示しない版胴駆動用モータによって水平方向に回転しつつ往復移動する。
本発明の実施例について、図2(a)〜(f)を用いて説明する。図2(a)〜(f)は本発明の印刷装置50を用いた各モードの構成を示す概念図である。
図2(a)は新しい印刷版2を版胴4に装着し、印刷版2の寸法安定化と印刷馴染み性を向上させるための(飽和モード)を示す概念図である。印刷版2はゴム又は樹脂で作られており、新しい印刷版2は伸び性があり、伸びがなくなる限界まで伸ばしてから印刷モード(ロール試し刷り、ダミー印刷基板40によるダミー印刷も含む。)に移る。
まず、版胴4を下流部10に移動させる。同時に、下流部10では収納部32のシャッターカバー36を作動させて開口部34を開き、ダミーロール22と下流側ドクターロール28と洗浄液供給部26を駆動ユニット30によって収納部32内を一体的に上昇させ、開口部34からダミーロール22を突出させる。
収納部32の開口部34から突出したダミーロール22は、版胴4に装着された印刷版2を下方から上方に向けて強く押し上げるように接触し、押圧力(第1の押圧力)を加えつつこの状態で所定時間、回転させる。この時の圧力は、後述する停滞モードでの同様の押圧力(第2の押圧力)に比べて2倍以上の強い圧力である。
飽和モードの効果を実験によって確認したところ、以下の結果を得た。飽和モードにおける印刷版2へのダミーロール22の押し込み量を0.2mm、後述する停滞モードにおける印刷版2へのダミーロール22の押し込み量を0.1mmとし、所定時間の経過後に両モードでの印刷版2の伸びを測定比較したところ、飽和モードでは停滞モードよりも約1.7倍の印刷版2の伸びを示しており、飽和モードでは短時間で印刷版2の伸び率が飽和した。このことから、飽和モードの効果によって印刷版2が短時間で伸び率が飽和(サチレーション)し、印刷版2寸法が安定したことがわかる。
さらに、飽和モードでは、必須ではないが、ダミーロール22が遊んでいて表面が乾燥してしまう状態となるので、これを防ぐため、洗浄液24を下流側液溜まり29に向けて洗浄液供給部26から滴下し、これを回転している下流側ドクターロール28にて回転しているダミーロール22表面全体に均一に塗着させるようにし、ダミーロール22の乾燥を防止することが好ましい。
図2(b)は版胴4に装着された印刷版2に印刷液6を転移する(印刷液転移モード)を示す概念図である。前述の飽和モードによって印刷版2が装着された版胴4を下流部10から上流部8に移動させて、印刷版2とアニロックスロール16とを接触、回転させる。
上流部8では、印刷液6が、アニロックスロール16と上流側ドクターロール20との接触部位に構成された上流側液溜まり19に向けて、印刷液供給部18から滴下されている。
本実施例では、アニロックスロール16は、略水平方向から上流側ドクターロール20によって押圧されつつ回転しており、アニロックスロール16の表面全体に均一に印刷液6が塗着される。塗着された印刷液6は、アニロックスロール16の表面全体に碁盤の目のように密に凹設された多数の凹穴(セル)によって保持され、印刷版2がアニロックスロール16に接触して回転することで、アニロックスロール16の印刷液6が所定の厚さで印刷版2に転移する。
版胴4に装着された印刷版2がアニロックスロール16と所定時間(或いは1乃至数回転)接触回転することで、印刷液6の印刷版2への転移塗着が完了する。
図2(c)は版胴4に装着された印刷版2に転移塗着した印刷液6をダミーロール22上にロール試し刷りを行う(ダミーモード)を示す概念図である。このとき、印刷液6が転着された印刷版2が装着されている版胴4を下流部10に移動させ、これに合わせてダミーロール22、洗浄液供給部26、及び下流側ドクターロール28を駆動ユニット30によって一体的に上昇させる。
ダミーロール22は下流側液溜まり29からの洗浄液24の供給を受けつつ回転し、その表面には洗浄液24が付着した状態で回転している。
ダミーモードでは、ダミーロール22を収納部32の開口部34から突出させ、版胴4を下方から上方に向けて、後述する印刷モード及びダミー印刷モードの圧力とほぼ同一のキスタッチ接触である第2の所定の押圧力で押圧しつつ回転させる。
この回転接触により印刷版2に転移した印刷液6は、洗浄液24が付着した状態のダミーロール22表面上に転写され、ダミー印刷基板40上への印刷と同等の効果を得ると同時にことができる。
一方、ダミーロール22に転写された印刷液6は下流側液溜まり29の洗浄液24と、ダミーロール22と下流側ドクターロール28との接触回転による摩擦力により洗浄されてダミーロール22の表面から除去される。
なお、本装置50では、印刷版2には洗浄液24が付着するが、ダミーロール22の洗浄液24を印刷版2との接触直前で掻き落とすスクレーパがないので、従来のようにスクレーパとダミーロール22との摩擦によるコンタミネーション(微細パーティクル)の発生がなく、印刷版2は清浄な状態に保たれる。
ダミーロール22への転写(ロール試し刷り)が終了した印刷版2は、版胴4の復帰移動により上流部8側に戻り、再度、アニロックスロール16に接触しつつ回転し、印刷版2への印刷液2の再塗着がなされる。アニロックスロール16とダミーロール22との往復によるこのダミーロール22への転写動作が、複数回繰り返される。
一方、ダミーロール22に転写された印刷液2は下流側ドクターロール28との接触回転により洗浄されている。この間、印刷液6が再塗着され、上流部8から下流部10に移動してきた印刷版2には洗浄されたダミーロール22が接することになり、洗浄されたダミーロール22の表面に印刷版2が転写されることになる。換言すれば、毎回、洗浄液で洗浄されたダミーロール22にロール試し刷りが行われることになる。
ダミーモードでは、印刷版2からのこのダミーロール22への印刷液6の転写及び除去という動作を、所定回数繰り返すことで、ダミー印刷基板40への同程度の基板試し刷りと同様の効果を得ることができ、ダミー印刷基板40への基板試し刷りを省くことができる。
図2(d)は、ダミー印刷基板40に基板試し刷りを行う(ダミー印刷モード)を示す概念図である。前述のダミーロール22へのロール試し刷りの終了後、印刷版2が装着された版胴4を印刷部14に移動させる。前述の(飽和モード及びダミーモード)により、印刷版2に転移した印刷液6は、印刷版2を膨潤し、その表面を印刷可能な状態にほぼ馴染ませた状態となっているが、印刷品質確保のためにダミー印刷基板40への基板試し刷りを行う。
即ち、毎回、印刷版2に印刷液6を塗着し、この印刷版2が装着された版胴4を上流部8と印刷部14との間で回転させつつ複数回往復させ、印刷版2の印刷液6をダミー印刷基板40にダミー印刷する。基板試し刷りの当初は前述のように印刷版2に洗浄液24が付着しているが、基板試し刷りを繰り返すことで洗浄液24は次第にダミー印刷基板40に転写され、最終的には印刷版2からなくなる。
このダミー印刷基板40への基板試し刷りの枚数は、前述のダミーモードの効果により大幅に削減することができる。この後、ダミー印刷基板40を正規の印刷基板12に交換することで後述の印刷モードに移行することができる。
図2(e)は、実際の印刷作業を行う(印刷モード)と、印刷作業中のダミーロール22の乾燥を防止する(待機モード)を示す概念図である。
(印刷モード)では、印刷液6の塗着印刷版2が装着された版胴4を上流部8から印刷部14に移動させて、印刷版2を正規印刷基板12に接触させて印刷液6を正規印刷基板12に形成された微細回路パターン上に転写し、印刷を行う。この間にダミーロール22、洗浄液供給部26、及び下流側ドクターロール28を駆動ユニット30によって一体的に下降させて収納部32の内部に収め、収納部32の上端部にある開口部34をシャッターカバー36で覆い、ダミーロール22が大気に暴露しないように密閉する。
これらと並行して下流側液溜まり29に向けて洗浄液供給部26から滴下された洗浄液24は、両ロール22、28の接触回転によってダミーロール22の表面に塗着され続け、(印刷モード)におけるその表面の乾燥を防止することができる。
洗浄液24は、ダミーロール22の表面の乾燥状況又は待機モードの継続時間等の状況に応じて、洗浄液供給部26から間欠的に、又は連続的に滴下される。従ってこの場合、洗浄液供給部26は洗浄液24の種類に合わせて複数個が用意される。
本印刷装置50を用いれば、印刷作業中断、停滞時には印刷版2が装着された版胴4を速やかに下流部10に移動させて後述の(停滞モード)に移行させ、更には印刷作業中断原因解消後の迅速な正常運転復帰を実現することができる。このことはダミーロール22の表面が印刷作業中においても乾燥していないことで実現可能となった。
図2(f)は、前述の印刷モードにおいて印刷作業中の本印刷装置50が、何らかの理由で印刷作業が長時間に亘って中断、停滞した場合、印刷版2の乾燥を防止する(停滞モード)を示す概念図である。
この時、印刷版2が装着された版胴4を下流部10に移動させ、同時にシャッターカバー36を開けて、ダミーロール22、洗浄液供給部26、及び下流側ドクターロール28を駆動ユニット30によって一体的に上昇させる。
そして、ダミーロール22を、収納部32の開口部34から突出させ、版胴4を下方から上方に向けて、キスタッチ接触よりも大きな圧力、且つ飽和モードにおける半分以下の圧力である第2の所定の圧力(ダミーロール22の印刷版2への押し込み量:0.1mm)で押圧しつつ回転させる。
また、下流側液溜まり29に向けて洗浄液供給部26から滴下された洗浄液24は、ダミーロール22の表面に塗着され、その表面から印刷版2の表面に転移塗着する。洗浄液24の印刷版2の表面に転移塗着はトラブル解消まで続けられ、その間の印刷版2の乾燥を防止することができる。
洗浄液24は、ダミーロール22の表面の乾燥状況又は停滞モードの継続時間等の状況に応じて、洗浄液供給部26から間欠的に、又は連続的に滴下される。
また、版が洗浄液で濡れ過ぎる事を防ぐため、一定時間毎にダミーロール22を移動し、版胴4から離す。
なお、従来の印刷装置では、繰り返しになるが、印刷作業中断、停滞時には印刷版を版胴から取り外して、乾燥しないように別容器に収納していたため、印刷作業復帰時には、印刷版を版胴に装着し直し、再度、印刷版の寸法安定化と印刷液膨潤による馴染ませ、印刷液を転移させ、多数枚のダミー印刷基板を用いてダミー印刷を繰り返して行った後で、正規印刷基板を用いた印刷作業を再開していた。
本印刷装置50を用いれば、長時間に亘る停滞モードから印刷作業復帰時には、印刷版2は版胴4に装着されたままのため、再度、印刷版の寸法安定化と印刷液膨潤による馴染ませは必要としない。そのため、飽和モードに戻る必要はなく、印刷液転移モード、ダミーモード及びダミー印刷モードを経て印刷モードに至り、印刷作業を短時間で再開することができる。その結果、ダミー印刷基板40の枚数削減だけでなく、本印刷装置50の稼働率を向上させることができる。
以上の説明のように、本発明によれば、版胴に新たな印刷版を装着した時の版ずれ、試し刷り、及び印刷版の乾燥防止、稼働率向上対策を1つのダミーロールで実現する印刷装置とその方法を提供することができる。
その他に、当業者が想定できる範囲で様々な変更を行えることは勿論である。
1:装置本体、2:印刷版、4:版胴、6:印刷液、8:上流部、10:下流部、12:印刷基板、14:印刷部、16:アニロックスロール、18:印刷液供給部、19:上流側液溜まり、20:上流側ドクターロール、22:ダミーロール、24:洗浄液、26:洗浄液供給部、28:下流側ドクターロール、29:下流側液溜まり、30:駆動ユニット、32:収納部、34:開口部、36:シャッターカバー、40:ダミー印刷基板、50:印刷装置、M1・M2:モータ。

Claims (6)

  1. 上流部と下流部及び両者の間に設けられた印刷部を備えた装置本体と、印刷版が装着され、上流部と下流部との間及び上流部と印刷部との間で往復移動可能且つ回転可能に設けられた版胴とを備えた印刷装置であって、
    上流部は、
    上流部側に移動した版胴の印刷版に接触しつつ回転し、その表面に塗布されている印刷液を印刷版に転移塗着させるアニロックスロールを有し、
    下流部は、
    下流部側に移動した版胴の印刷版に対して接離自在に配設された回転可能なダミーロールと、
    ダミーロールに回転しつつ接触して該接触部位に形成された下流側液溜まりに供給された洗浄液をダミーロールに付着させる下流側ドクターロールと、
    ダミーロールと下流側ドクターロールとを移動させ、印刷版方向への移動時に下流部に位置する印刷版にダミーロールを接触させる駆動ユニットと、
    ダミーロールの印刷版方向への移動側に設けられたダミーロール露出用の開口部、及び、該開口部に開閉自在に設けられ、ダミーロールが印刷版から離間した時に開口部を閉塞するシャッターカバーとを備え、その内部にダミーロールと下流側ドクターロールとを収納する収納部とを有し、
    印刷部は、試し印刷が為されるダミー印刷基板及びダミー印刷後に正規の印刷が行われる正規印刷基板が配設される配設部位を備える、
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. ダミーロールと下流側ドクターロールは、それぞれ別のモータで回転駆動されていることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 請求項1に記載の印刷装置を用いて印刷を行う方法であって、
    印刷版を版胴に装着し、
    印刷版を装着した版胴を下流部へ移動させ、且つ、シャッターカバーを作動させて収納部の開口部を開き、移動させたダミーロールを開いた開口部から露出させ、露出したダミーロールを版胴の印刷版に押圧させつつ回転させて印刷版を版胴に馴染ませ、
    次に、版胴が下流部から上流部に移動した時にアニロックスロールに印刷版を接触させて印刷版への印刷液の転移塗布を行わせ、版胴が下流部に移動した時に下流側液溜まりの洗浄液が付着されたダミーロールを移動させて印刷版に接触しつつ回転させ、これによりダミーロールの表面に印刷版の印刷液を転写させてロール試し刷りを行い、
    ロール試し刷りの後、ダミーロールを印刷版から離脱方向に移動させ、且つ、版胴を上流部に移動させて印刷版への印刷液の転移塗布を行わせる往復動作を1乃至複数回行わせ、
    続いて、版胴を上流部と印刷部との間を往復させ、上流部において印刷液が転移塗布された印刷版により、印刷部に設置されたダミー印刷基板に基板試し刷りをし、且つ基板試し刷りの都度ダミー印刷基板を交換させ、
    基板試し刷り終了後、ダミー印刷基板を正規の印刷基板に交換させ、版胴を上流部と印刷部との間に往復させて正規の印刷基板に印刷をさせる、
    ことを特徴とする印刷方法。
  4. 洗浄液を下流側液溜まりに供給し、これを回転している下流側ドクターロールにて回転しているダミーロール表面全体に均一に塗着させるようにすることを特徴とする請求項3に記載の印刷方法。
  5. ダミーロール及び下流側ドクターロールを駆動ユニットにより印刷版から離脱する方向に移動させて収納部に収納し、然る後、収納部の開口部をシャッターカバーで閉塞してダミーロールを外気から遮断することを特徴とする請求項3に記載の印刷方法。
  6. 印刷版が装着された版胴を印刷部から下流部へ移動させ、且つ、シャッターカバーを開いて収納部の開口部を開放させ、
    ダミーロール及び下流側ドクターロールを駆動ユニットにより、下流部に移動した印刷版側に移動させてダミーロールを回転している版胴の印刷版に接触させつつ回転させ、下流側液溜まりの洗浄液が塗着され続けているダミーロールにより印刷版への洗浄液の塗着を継続し、
    印刷動作再開時には、版胴を下流部から上流部に移動させて印刷版への印刷液の転移塗布を行わせ、続いて版胴を下流部に移動させて下流側液溜まりの洗浄液が付着されたダミーロールを移動させて印刷版に接触しつつ回転させ、これによりダミーロールの表面に印刷版の印刷液を転写させてロール試し刷りを行い、ロール試し刷り後、ダミーロールを印刷版から離脱方向に移動させ、且つ、版胴を上流部に移動させて印刷版への印刷液の転移塗布を行わせる往復動作を1乃至複数回行わせ、
    続いて、版胴を上流部と印刷部との間を往復させ、上流部において印刷液が転移塗布された印刷版により、印刷部に設置されたダミー印刷基板に基板試し刷りをさせ、且つ基板試し刷りの都度ダミー印刷基板を交換させ、
    基板試し刷り終了後、ダミー印刷基板を正規の印刷基板に交換させ、版胴が上流部と印刷部との間を往復して正規の印刷基板に印刷をさせる、
    ことを特徴とする請求項3に記載の印刷方法。
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