JP6112186B2 - ターボ式過給機付き内燃機関の制御装置 - Google Patents

ターボ式過給機付き内燃機関の制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、可変動弁機構及びターボ式過給機を備える内燃機関の制御に関する。
可変動弁機構を制御してバルブオーバーラップ期間を設け、このバルブオーバーラップ期間中に、吸気圧と排気圧の差圧を利用して、筒内残留ガスを排気通路へ掃気することで筒内の新気量を増加させる技術が知られている。
例えば、特許文献1では、バルブオーバーラップ期間中に吸気圧が排気圧より高くなるようにスロットルバルブ開度を制御し、掃気効果を得る技術が開示されている。
特開2006−283636号公報
ところで、バルブオーバーラップ期間中の掃気量は、同じバルブオーバーラップ期間長さであっても、内燃機関の運転状態や運転する環境によって異なる。特に、ターボ式過給機を備える場合には、過給機の回転速度が一定となった定常状態と、回転速度が上昇する過渡状態とでは排気圧が異なるため、エンジン回転速度や負荷等の運転状態が同一で、かつ同一オーバーラップ期間長さでも掃気量が異なる。
したがって、特許文献1のようにバルブオーバーラップ期間をエンジン回転速度及び負荷に割りつけたマップを検索することでバルブオーバーラップ期間を制御すると、必ずしもその運転状態や運転環境に適した掃気量が得られるとは限らない。
そこで、本発明では、ターボ式過給機付き内燃機関においても、運転状態や運転環境に適した掃気量が得られるようにすることを目的とする。
本発明に係る制御装置は、吸気側又は排気側の少なくとも一方に可変動弁機構を備えるターボ式過給機付き内燃機関の制御装置である。そして、排気ガスと内燃機関を吹き抜けた新気である掃気ガスとの混合気の空燃比が理論空燃比となるよう燃料噴射量を設定し、ターボ式過給機の上流側で排気ガスと掃気ガスの混合気を燃焼させてターボ式過給機のタービンを回転させるためのエネルギを増大させる排気燃焼手段と、排気通路中に設けた排気触媒の温度を推定する手段と、浄化性能の劣化を抑制し得る排気触媒の上限温度と排気触媒の推定温度との差が大きいほど新気の吹き抜け量である掃気量を多く設定する掃気量設定手段と、掃気量が多いほどバルブオーバーラップ期間の長さが長くなるように制御する可変動弁制御手段と、を備える。
本発明によれば、性能要求を満足するための掃気量を設定し、これに応じてバルブオーバーラップ期間を制御するので、ターボ式過給機付き内燃機関の場合であっても、性能要求を満足するだけの掃気量が得られる。
本実施形態を適用するシステムの構成図である。 直列4気筒内燃機関の行程順序を示す図である。 コントロールユニットが実行する、燃料噴射量を設定するための演算内容を示すブロック図である。 コントロールユニットが実行する、バルブオーバーラップ期間を低減するか否かを判断するための制御のブロック図である。 コントロールユニットが実行する、掃気率を求めるための演算内容を示すブロック図である。 コントロールユニットが実行する、排気圧力を求めるための演算内容を示すブロック図である。 コントロールユニットが実行する、過渡排気圧力変動を求めるための演算内容を示すブロック図である。 コントロールユニットが実行する、可変動弁機構の変換角を決定するための演算内容を示すブロック図である。 コントロールユニットが実行する、触媒温度に基づく掃気量上限値算出のためのブロック図である。 コントロールユニットが実行する、NOx排出量に基づく掃気量上限値算出のためのブロック図である。 コントロールユニットが実行する、トルク急変時の掃気量上限値算出のためのブロック図である。
以下本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は本実施形態を適用する内燃機関のシステム構成図である。
内燃機関1の吸気マニホールド2の入口には、内燃機関1に流入する空気量を調整するためのスロットルチャンバ4が設けられ、その上流には吸気通路6が接続されている。吸気通路6のスロットルチャンバ4より上流側には、過給機5のコンプレッサ5aが設置され、更にその上流には、吸入空気量を検出するエアフローメータ8が設置されている。
内燃機関1の各シリンダには燃料をシリンダ内に直接噴射する燃料噴射弁15が配置されている。排気通路7には、過給機5のタービン5bが設置されている。
過給機5は、いわゆるターボ式過給機であり、コンプレッサ5aとタービン5bがシャフト5cを介して接続されている。このため、タービン5bが内燃機関1の排気エネルギにより回転すると、コンプレッサ5aも回転し、吸入空気を下流側に圧送する。
タービン5bの下流側には、排気浄化用の排気触媒18が配置される。排気触媒18としては、三元触媒等が用いられる。
リサーキュレーション通路10は、吸気通路6aと、エアフローメータ8より下流側かつコンプレッサ5aより上流側の吸気通路(以下、吸気通路6bという)とを接続する通路であり、途中に設けたリサーキュレーションバルブ9が開弁すると両吸気通路6a、6bが連通し、閉弁すると連通が遮断される。
リサーキュレーションバルブ9は、一般に知られているものと同様に、過給圧と吸気マニホールド2内の圧力(以下、吸気管圧という)との差圧が所定値以上になったときに開弁する。例えば、内部に備える弁体に対して、内蔵するスプリングの反力が閉弁方向に付勢されており、さらに、弁体の開弁方向に過給圧が作用し、閉弁方向には吸気管圧が作用しており、過給圧と吸気管圧との差圧がスプリングの反力を超えた場合に開弁する。これにより、過給状態で走行中にスロットルチャンバ4が全閉となった場合に、過給圧の過上昇を防止することができる。なお、リサーキュレーションバルブ9が開弁するときの過給圧と吸気管圧との差圧は、スプリングのバネ定数により任意の値に設定することができる。
可変動弁機構14は、排気弁と吸気弁のいずれもが開弁したオーバーラップ期間が生ずるように、吸気弁閉時期(IVC)を変化させるものであれば足りる。例えば、クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの回転位相を変化させるものや、吸気バルブの作動角を変化させるもの等、一般的に知られている可変動弁機構を用いることができる。なお、排気弁側にも同様の可変動弁機構14を設けて、吸気弁及び排気弁のバルブタイミングを可変制御するようにしてもよい。
コントロールユニット12は、エアフローメータ8で検出する吸入空気量、アクセル開度センサ13で検出するアクセル開度、その他図示しないクランク角センサで検出するエンジン回転速度等といった運転状態に関するパラメータを読み込み、これらに基づいて点火時期、バルブタイミング、空燃比等の制御を行う。
次に、コントロールユニット12が行うバルブタイミング制御及び空燃比制御について説明する。
コントロールユニット12は、吸気マニホールド2内の圧力が排気マニホールド3内の圧力より高い場合には、吸気弁及び排気弁が開弁しているバルブオーバーラップ期間が生ずるバルブタイミングとなるように可変動弁機構14を作動させる。
これは、バルブオーバーラップ期間中に、吸気マニホールド2から流入した新気が掃気ガスとしてそのまま排気マニホールド3へ吹き抜ける、いわゆる掃気効果を利用して、タービン5bの回転速度を高め、シリンダ内への充填効率を高めるためである。
この効果について図2を用いて具体的に説明する。図2は点火順序が1番気筒−3番気筒−4番気筒−2番気筒である直列4気筒内燃機関の行程順序について示したものである。図中の斜線を付した部分はバルブオーバーラップ期間を示す。
バルブオーバーラップ期間を設けると、排気マニホールド3では排気行程中の気筒から排出される排気ガスと、そのとき吸気行程中の他の気筒の掃気ガスが合流する。例えば、図2の3番気筒の排気行程#3exで排気される排気ガスと、そのとき吸気行程となる1番気筒のバルブオーバーラップ期間#1scに掃気される掃気ガスが合流する。
このため、バルブオーバーラップ期間が無い場合、つまり掃気が無い場合に比べてタービン5bに導入されるガス量が増加する。これによりタービン5bの回転速度が高まり、コンプレッサ5aによる過給圧が高まる。また、掃気によって新気ガスとともにシリンダ内の残留ガスも排出されるので、結果的にシリンダの新気の充填効率が高まる。
さらに、本実施形態では、後述する空燃比制御によって、排気マニホールド3で合流した排気ガスと掃気ガスの混合気を、タービン5bに流入する前に燃焼させることで、タービン5bを回転させるためのエネルギをより増大させる。
このために、あるシリンダから排気行程中に排気される排気ガスと、同時期に吸気行程となるシリンダからバルブオーバーラップ期間中に掃気される掃気ガスの混合気が、タービン5bに流入する前に燃焼し易い空燃比となるように燃料噴射量を設定する。すなわち、シリンダ内の空燃比を理論空燃比よりもリッチな空燃比にして、未燃炭化水素を含んだ排気ガスを排出させ、この排気ガスと掃気ガスとが混合することで燃焼し易い空燃比、例えば理論空燃比になるような燃料噴射量を設定する。
例えば、図2の3番気筒の吸気行程#3inで吸入した空気量に対する燃料噴射量を設定する場合は、3番気筒の排気行程#3exで排出される排気ガスと1番気筒のバルブオーバーラップ期間#1scで排出される掃気ガスの混合気が燃焼し易い空燃比となるような燃料噴射量を設定する。つまり、3番気筒のシリンダ内の空燃比に着目すると、理論空燃比よりリッチな空燃比となり、排気行程では未燃燃料を含む排気ガスが排出される。
上記のように設定した燃料噴射量は、1行程あたり1回の燃料噴射によってすべて噴射する。燃料噴射時期は、吸気行程中のバルブオーバーラップ期間終了後、つまり排気弁閉弁後、又は圧縮行程中とする。なお、空燃比制御の詳細については後述する。
このように噴射すると、排気ガス中の未燃炭化水素となる燃料は、膨張行程中の燃焼熱を受けることで炭素鎖の長い高級炭化水素から炭素鎖が短い低級炭化水素へと変化して、より燃焼性が高くなる。また、シリンダ内の空燃比が理論空燃比よりリッチになることで、出力空燃比に近づくので、理論空燃比で運転する場合より出力を向上させ得る。さらに、燃料がシリンダ内で気化する際の気化潜熱によってシリンダ内が冷却されるので、充填効率の向上に寄与する。
図3は、シリンダ内に噴射する燃料噴射量を設定する演算内容を示すブロック図である。なお、このブロック図には、設定した燃料噴射量を用いて行う、シリンダ内及び排気マニホールド3内の空燃比の推定も含まれている。
排気管内空燃比目標値設定部301は、排気マニホールド3内の目標空燃比である排気管内目標空燃比を設定する。目標空燃比は、排気ガスと掃気ガスの混合気が燃焼し易い空燃比、例えば理論空燃比に設定する。
なお、理論空燃比に限らず、例えば、排気ガスと掃気ガスの混合気が、排気性能の要求値を満足するような、つまり排気触媒18の転換効率を低下させない程度の空燃比になるように設定してもよい。この場合でも、掃気効果によりシリンダ内の充填効率は向上して発生トルクは増大し、かつ排気性能の低下を防止できる。
シリンダ内トラップ吸入空気量推定部302は、エアフローメータ8で検出した吸入空気量と、掃気率とに基づいて、吸入空気量のうち吸気行程終了時点でシリンダ内に閉じ込められている量であるシリンダ内トラップ吸入空気量を推定する。なお、掃気率は新気量をシリンダ内ガス量で除した値をいう。掃気率の算出方法については後述する。
シリンダ掃気ガス量推定部303は、シリンダ内トラップ吸入空気量を算出した気筒が排気行程のときに吸気行程となる気筒について、吸入空気量のうちバルブオーバーラップ期間中に排気マニホールド3へ流出する量であるシリンダ掃気ガス量を掃気率と吸入空気量に基づいて推定する。
シリンダ内燃料噴射量設定部304では、排気管内目標空燃比、シリンダ内トラップ吸入空気量、シリンダ掃気ガス量に基づいて、シリンダ内への燃料噴射量を決定する。
排気ガスは、排気マニホールド3で掃気ガスと混合すると、掃気ガスに希釈される分だけ空燃比がリーン側に変化する。例えば、シリンダ内トラップ吸入空気量に対して理論空燃比となるように燃料噴射量を設定すると、排気の空燃比は理論空燃比となり、排気マニホールド3で掃気ガスと混合すると理論空燃比よりリーンになる。
そこで、シリンダ内トラップ吸入空気量及びシリンダ掃気ガス量に基づいて、掃気ガスに希釈されたときに排気管内目標空燃比となるのに必要な炭化水素量を求め、この炭化水素量を発生させるのに必要な燃料噴射量を、シリンダ内トラップ吸入空気量に基づいて設定する。
シリンダ内空燃比推定部305では、燃料噴射量とシリンダ内トラップ吸入空気量からシリンダ内の空燃比を推定する。排気管内空燃比推定部306では、シリンダ内空燃比とシリンダ掃気ガス量から排気マニホールド3内の空燃比を推定する。これらの推定値と排気管内目標空燃比とに基づいて、シリンダ内燃料噴射量をフィードバック制御すれば、排気マニホールド3内の空燃比をより高精度で制御することができる。
図4は、シリンダ内空燃比推定部305で求めたシリンダ内空燃比推定値に基づいてバルブオーバーラップ期間を低減するか否かを判断する制御のブロック図である。掃気量が増大するほど、排気管内空燃比を所望の空燃比にするために必要な燃料量も増大し、これに伴ってシリンダ内の空燃比もよりリッチ化する。そこで、図3の演算によって求められた燃料噴射量としたときにシリンダ内の空燃比が燃焼限界を超えてしまう場合には、バルブオーバーラップ期間を短くして掃気量を減少させるために、図4の演算を行う。
シリンダ内空燃比許容値算出部401では、燃焼限界等の条件に基づいて求まるシリンダ内空燃比許容値を設定する。シリンダ内空燃比推定部402は、図3のシリンダ内空燃比推定部305で推定したシリンダ内空燃比を読み込む。
判定部403では、シリンダ内空燃比許容値とシリンダ内空燃比推定値を比較し、シリンダ内空燃比推定値の方がリッチであると判定したら、可変動弁機構14の制御部であるVTC制御部404にバルブオーバーラップ期間の低減要求を行う。これにより、バルブオーバーラップ期間が低減されて、掃気量が減少する。つまり、性能要求を満足するための掃気量の上限値が定まることになる。
上述した図3、図4の制御により、排気マニホールド3内の排気ガスと掃気ガスとの混合気の空燃比を燃焼し易い空燃比に制御し、かつシリンダ内の燃焼安定性を確保することができる。
次に、図3でシリンダ内トラップ吸入空気量及びシリンダ掃気ガス量の推定に用いる掃気率について説明する。
図5は掃気率を算出するための演算内容を示すブロック図である。
掃気率は、定常運転時であればエンジン回転速度や吸入空気量から求まる発熱量や排気マニホールド3を通過するガス量に基づいて定まる。しかし、過渡運転時には排気マニホールド3を流れるガス量の増加速度に対してタービン5bの回転速度上昇が遅れるため、圧損が生じる。その結果、過渡運転時における排気圧力は、同一吸入空気量、同一エンジン回転速度の定常運転時における排気圧力に比べて高くなる。そこで、図5の演算では、定常運転時の排気圧力を、過渡運転時における排気圧力変動量(以下、過渡圧力変動という)の増減分で補正して掃気率を算出する。
コレクタ圧力読込部501で、吸気マニホールド2内の圧力をコレクタ圧力として読み込む。排気圧力読込部502では後述する演算により求めた排気圧を読み込む。過渡圧力変動読込部503で、後述する演算により求めた過渡排気圧力変動量を読み込む。
排気バルブ前後差圧算出部504では、コレクタ圧力から排気圧力を減算し、それに過渡圧力変動を加算して排気バルブ前後差圧を算出する。これにより過渡排気圧力変動量を含んだ排気バルブ前後差圧が算出される。
一方、エンジン回転速度読込部505でクランク角センサの検出値に基づいてエンジン回転速度を読み込み、オーバーラップ量読込部506で後述する演算で求めたバルブオーバーラップ量を読み込む。
そして、掃気率演算部507で、エンジン回転速度、バルブオーバーラップ量、及び排気バルブ前後差圧に基づいて予め設定したマップを用いて掃気率を求め、その演算結果を掃気率設定部508で掃気率として読み込む。ここで用いるマップは、図5に示すように、縦軸が排気バルブ前後差圧、横軸がバルブオーバーラップ量となっており、コントロールユニット12はこのマップをエンジン回転速度ごとに複数記憶している。
図6は、排気圧力読み込む部502で読み込む排気圧力を求めるための演算内容を示すブロック図である。排気圧力は、大気圧や排気温度の影響を大きく受けるので、これらに基づく補正を行うことで排気圧力の推定精度を高め、ひいては掃気率の推定精度を高める。具体的には、次のような演算を行う。
排気温度読込部601で排気温度センサ17の検出値を読み込み、吸入空気量読込部602でエアフローメータ8の検出値を読み込む。基準排気圧力算出部603で、これら読み込んだ値に基づいて、予め作成しておいたマップを用いて基準となる排気圧力を算出する。これにより吸入空気量及び排気温度に応じた排気圧力を基準値とすることができる。
一方、基準大気圧読込部604で、基準排気圧を算出したときの大気圧センサ16の検出値を読み込む。さらに、大気圧読込部605で、大気圧センサ16の現在の検出値を読み込む。そして、大気圧補正部606で、基準排気圧力から基準大気圧を減算した値と大気圧との和を演算し、演算結果を排気圧力算出部607で排気圧力として読み込む。これにより、大気圧に応じた排気圧力を推定することができる。
図7は、過渡圧力変動読み込み部で読み込む過渡排気圧力変動量を算出するためのブロック図である。
ここでは、過渡運転か否かを判定するトリガーとして吸入空気量及びスロットルバルブ開度の変化量を用いて、過渡排気圧力変動量を算出する。
吸入空気量読込部701でエアフローメータ8の検出値を読み込む。スロットルバルブ開度読込部702でスロットル開度を読み込む。スロットルバルブ開度は、スロットルポジションセンサで検出してもよいし、電子制御スロットルの場合にはスロットルバルブを駆動するアクチュエータへの指示値を読み込んでもよい。
吸気変化速度算出部703では、吸入空気量読込部701で読み込んだ吸入空気量に基づいて吸入空気量の変化速度である吸気変化速度△QAを算出する。吸気変化速度補正値演算部714では下式(1)により吸気変化速度△QAに一次遅れを与えた値を吸気変化速度補正値QMvとして算出する。
QMv=△QA×k+(1−k)×QMvz ・・・(1)
過渡排気圧変化量推定部711で、上記のようにして求めた吸気変化速度補正値QMvに基づいて、予め作成したマップから基準となる過渡排気圧を算出し、算出結果をスイッチ部712に入力する。
吸気量変化量算出部704で吸入空気量の変化量を算出し、第1判定部708で、第1過渡判定クライテリア設定部705に予め格納しておいた第1過渡判定クライテリアと吸気量変化量とを比較する。
スロットルバルブ開度変化量算出部706でスロットルバルブ開度の変化量を算出し、第2判定部709で、第2過渡判定クライテリア設定部707に予め格納しておいた第2過渡判定クライテリアとスロットルバルブ開度変化量とを比較する。
第3判定部710は、第1判定部708及び第2判定部709の判定結果を読み込む。そして、第1判定部708で吸気量変化量が第1過渡判定クライテリアより大きい、または第2判定部709でスロットルバルブ開度変化量が第1過渡判定クライテリアより大きい、の少なくとも一方が成立していれば、過渡運転時であると判定する。この判定結果はスイッチ部712に入力され、スイッチ部712は過渡運転時である場合は過渡排気圧力変動を付加する側へ切り替わり、過渡運転時でない場合は過渡排気圧力変動量を付加しない側へ切り替る。過渡排気圧力変動決定部713では、スイッチ部712から出力された値を過渡排気圧力変動量として設定する。
図8は、可変動弁機構14の変換角を決定するための制御ルーチンを示すフローチャートである。この制御の途中でバルブオーバーラップ期間を算出する。
ステップS801で、内燃機関1の運転状態、例えば、コレクタ圧、エンジン回転速度、吸気温度、大気圧、基本噴射パルス等を読み込む。基本噴射パルスは内燃機関1の出力に相関のある値である。
ステップS802で、上記運転状態から求まる掃気量上限値を算出する。ここで、掃気量上限値の求め方の一例について説明する。
図9は、触媒温度に基づく掃気量上限値算出のためのブロック図である。
掃気分を含めた排気マニホールド3内の空燃比が理論空燃比となるように燃料噴射をして、排気マニホールド3内で排気ガスと掃気ガスの混合気を燃焼させる場合には、燃焼エネルギが大きいほど過給機5の効率が高まる。また、掃気率が高いほど筒内の新気の割合が高くなり充填効率が高まる。つまり、内燃機関1に対する出力向上等の性能要求を満足するためには、掃気量はできるだけ大きい方がよい。ただし、図4に示したように、燃焼限界等の条件によってバルブオーバーラップ期間が制限されることから、掃気量の上限も制限される。
一方、掃気量が多くなるほど、排気マニホールド3内での燃焼によって排気触媒18がより高温まで加熱される。排気触媒18は、温度が過剰に上昇すると排気浄化性能が劣化するので、排気触媒18の温度上昇を抑制するために掃気量の上限値を設定する必要がある。
そこで、掃気量を、排気触媒18の劣化を招かない程度に制限し、これを掃気量上限値とする。
なお、運転状態としては、コレクタ圧Boost、エンジン回転速度NE、基本噴射パルスTP、吸気温度TAN、及び大気圧PAMBを読み込む。
触媒上限温度算出部901は、運転状態に応じて定まる排気触媒18の上限温度である触媒上限温度を算出する。
同様に、掃気無し触媒上限温度算出部902で掃気が無い通常運転状態、つまり掃気ガスと排気ガスとの混合気を燃焼させない運転状態での排気触媒18の推定温度である掃気無し触媒推定温度を算出する。
掃気時触媒昇温許容値算出部903は、触媒上限温度と掃気無し触媒推定温度の差である掃気時触媒昇温許容値を算出する。この掃気時触媒昇温許容値分だけ、掃気時の排気触媒18の昇温を許容し得る。
触媒温度許容掃気量算出部905では、掃気時触媒昇温許容値と、シリンダ内空燃比算出部904で求めた内燃機関1のシリンダ内の空燃比とから、予め作成したマップを用いて排気触媒18の温度から定まる掃気量上限値である触媒温度許容掃気量を算出する。ここで用いるマップは、シリンダ内空燃比ごとに掃気量と触媒昇温量との関係を示すものである。
そして、算出結果を触媒温度許容掃気量決定部906で触媒温度許容掃気量を掃気量上限値として設定する。
上記のようにエンジン回転速度等といった内燃機関1の運転状態や、吸気温度や大気圧といった内燃機関1が運転する環境に基づいて掃気量上限値を決定する場合には、掃気無し触媒上限温度算出部902の算出結果が運転状態や環境に応じて異なる。その結果、触媒温度許容掃気量も運転状態や環境に応じた値となる。
また、図9の演算にあたり、入力するエンジン回転速度等として、次サイクルの状態を推測した値を用いれば、次サイクルにおける掃気量上限値を求めることができる。したがって、フィードフォワード制御が要求されるような過渡運転時の制御であっても、同様に所定時間後の掃気量上限値を算出することで対応することができる。
図8の説明に戻る。
図8のステップS802では、触媒温度許容掃気量の他に、図4の演算により定まる性能要求を満足する掃気量上限値も算出する。そして、いずれか小さい方を掃気量上限値として設定する。図8のステップS803では、ステップS802で求めた掃気量上限値に基づいてバルブオーバーラップ期間を決定する。適用する内燃機関の仕様に応じて、掃気量とバルブオーバーラップ期間を予め求めておけば、掃気量に基づいて容易にバルブオーバーラップ期間を設定することができる。そして、図5のオーバーラップ量読込部506では、この値を読み込む。
ステップS804では、ステップS803で決定したバルブオーバーラップ期間を実現するための可変動弁機構14の変換角を決定する。適用する内燃機関1の吸気カム、排気カムのプロフィール等に応じて、バルブオーバーラップ期間と変換角との関係を予め求めておけば、バルブオーバーラップ期間に応じて容易に変換角を決定することができる。
上記にようにして図3の演算により燃料噴射量を設定すれば、排気マニホールド3内で混合した掃気ガスと排気ガスの混合気を燃焼し易い空燃比に制御することができる。
なお、本実施形態は、内燃機関1が筒内直接噴射式の場合について説明したが、これに限られるわけではなく、各シリンダに連通する吸気ポート内に燃料を噴射する、いわゆるポート噴射式内燃機関にも適用できる。ポート噴射式内燃機関の場合には、上記燃料噴射をバルブオーバーラップ期間終了後、つまり排気弁閉弁後に行うようにすれば、噴射された燃料が掃気ガスとともに排気マニホールド3に排出されることがないので、上述した燃料噴射量の設定方法をそのまま適用することができる。
また、図3では、シリンダ掃気ガス量推定部303において、シリンダ内トラップ吸入空気量を算出した気筒が排気行程のときに吸気行程となる気筒についてシリンダ掃気ガス量を推定している。これは、過渡運転状態にも対応するためである。しかし、定常運転の場合には、シリンダ内トラップ吸入空気量及びシリンダ掃気ガス量はいずれも各気筒とも同じなので、シリンダ内トラップ吸入空気量を算出した気筒と同じ気筒のシリンダ掃気ガス量を用いても燃料噴射量を決定できる。
以上により本実施形態では、次の効果が得られる。
(1)コントロールユニット12は、内燃機関1に対する性能要求を満足させるための掃気量を設定し、この掃気量に応じてバルブオーバーラップ期間の長さを制御するので、掃気によって筒内の新気の割合、つまり充填効率が向上する。
(2)コントロールユニット12は、排気触媒18の推定温度に基づいて掃気量上限値を制限するので、掃気ガスを排気マニホールド3内で排気ガスと混合させて燃焼させたときに、排気触媒18の温度が過剰に上昇することを防止できる。
(3)コントロールユニット12は、内燃機関1の運転状態及びおかれた環境に基づいて掃気量上限値を制限するので、適切な掃気量上限値を設定できる。すなわち、運転状態及びおかれた環境が異なれば、吸入空気量や排気温度等も異なり、これらに基づいて算出する触媒昇温許容掃気量も異なるが、制御によれば適切な掃気量上限値を設定することができる。
例えば、気圧が低い場合にはターボ式過給機5は回転し易くなるので、気圧が高い状態と比べると、掃気量が同一でも回転速度が上昇し易く、過回転するおそれがある。この場合、ウエストゲート等により排気の一部をバイパスさせれば過回転を抑制して過給機5を保護できるが、これでは掃気ガスと排気ガスの燃焼によるエネルギが無駄になる。そこで、内燃機関1のおかれた環境に基づいて掃気量上限値を設定すれば、過回転とならないように掃気量を設定することができ、エネルギを無駄にすることなく過給機5を保護できる。
(4)コントロールユニット12は、運転状態に基づいて推定する掃気未実行の状態と、筒内の目標空燃比に基づいて推定する掃気実行後の状態と、に基づいて掃気量上限値を設定する。つまり、吸気温度等の運転状態により定まる排気マニホールド3内の温度と、掃気ガスと排気ガスの混合ガスを燃焼させることによる温度上昇分と、に基づいて触媒温度許容掃気量を設定するので、適切な掃気量上限値を設定することができる。
(5)コントロールユニット12は、運転状態推定値に基づいて推定する所定時間経過後、例えば1サイクル後、の掃気未実行の状態と、筒内の目標空燃比に基づいて推定する掃気実行後の状態と、に基づいて掃気量の上限値を設定する。つまり、エンジン回転速度や負荷等として次サイクルの状態を推定した値を入力することで、次サイクルの掃気量上限値を設定することができる。加速時のようにフィードフォワード制御が要求される過渡運転時にも、適切な掃気量上限値を設定することができる。
(6)コントロールユニット12は、複数の条件に基づいて複数の掃気量上限値を算出した場合には、最も小さい掃気量上限値を選択するので、システムの性能低下を確実に防止できる。
(第2実施形態)
次に第2実施形態について説明する。
本実施形態を適用するシステムは第1実施形態と同様である。制御についても基本的には同様であるが、NOx生成量に基づいて掃気量上限値を算出する点で相違する。そこで、掃気量上限値の算出方法について説明する。
筒内直接噴射式内燃機関の場合には、吸気通路から排気通路へ吹き抜ける掃気ガスに燃料が含まれていないため、排気触媒18へ流入するガスの空燃比は、掃気量が増加するほどリーン側にずれる。排気触媒18内が理論空燃比よりもリーン化すると、NOx転換効率が悪化し、流入するNOxを処理しきれなくなって排気性能が悪化するおそれがある。
そこで、排気触媒18で処理しきれないほどのNOxが発生しないように、掃気量上限値を設定する。
図10は、本実施形態でコントロールユニット12が実行する、NOx生成量に基づいて掃気量上限値を設定するための演算内容を示す内容を示すブロック図である。
NOx生成量算出部1001で、エンジン回転速度NE及び基本噴射パルスTPを読み込み、これらに基づいてマップ検索することで、当該運転状態において許容し得るNOx生成量を算出する。ここでいうNOx生成量は内燃機関1から排出される量をいう。
NOx生成量算出部1001で用いるマップの縦軸はコレクタ圧Boostになっている。基本噴射パルスTPはシリンダ吸入空気質量に応じて定まり、コレクタ圧Boostと相関関係がある。そこで、マップ検索する際には、読み込んだ基本噴射パルスTPを上記相関関係に基づいてコレクタ圧Boostに変換する。なお、コレクタ圧Boostを直接読み込んでも構わない。
シリンダ内空燃比読込部1002で、図3のシリンダ内空燃比推定部305で推定したシリンダ内空燃比を読み込む。
掃気量算出部1003で、シリンダ内空燃比毎に予め作成しておいた掃気量とNOx生成量との関係を示すマップを、NOx生成量算出部1001で算出したNOx生成量で検索することで当該運転状態において許容し得る掃気量を算出する。この掃気量をNOx発生許容掃気量とする。
NOx発生許容掃気量設定部1004では、NOx発生許容掃気量を掃気量上限値として設定する。
上記のように掃気量上限値を設定することで、排気マニホールド3内で掃気ガスと排気ガスの混合気を燃焼させる場合の、排気触媒18のNOx転換効率悪化を防止できる。
また、上記のようにエンジン回転速度等といった内燃機関1の運転状態や、吸気温度や大気圧といった内燃機関1が運転する環境に基づいて掃気量上限値を決定すると、NOx生成量算出部1001の算出結果が運転状態や環境に応じて異なる。その結果、NOx発生許容掃気量も運転状態や環境に応じた値となる。
以上により本実施形態では、第1実施形態と同様の効果に加え、さらに次の効果が得られる。
(7)コントロールユニット12は、内燃機関1から排気マニホールド3へのNOx排出量の推定値に基づいて掃気量上限値を制限するので、掃気することによる排気触媒18のNOx転換効率の低下を防止できる。
(第3実施形態)
次に第3実施形態について説明する。
本実施形態は、第1実施形態等と同様のシステムにおいて、加速時のようにトルク要求が急激に増加する場合の制御に関する。基本的な制御は第1実施形態と同様であるが、図6のステップS602で実行する掃気量上限値の設定が異なる。以下、掃気量上限値の設定について説明する。
図11は、掃気量上限値を設定するための演算の内容を示すブロック図である。ここでは、原則として、触媒温度許容掃気量又はNOx発生許容掃気量の小さい方の掃気量を掃気量上限値とする。ただし、急加速時のように内燃機関1に対するトルク要求値が急激に大きくなる場合には、図1に示した内燃機関1や過給機5といったシステムに悪影響を与えない範囲で、トルク要求を満足させることを優先した、より大きい掃気量上限値に切り替える。
このように掃気量上限値を大きくすると、排気マニホールド3内で掃気ガスと排気ガスの混合気が燃焼したときのエネルギが大きくなり、その結果、タービン5bの回転上昇速度が高まるので、内燃機関1のトルク応答性が高まる。
図11の演算ブロック1101−1104及び演算ブロック105−1108は、それぞれ図9、図10と同じ内容なので説明を省略する。
最小値選択部1109は、触媒温度許容掃気量又はNOx発生許容掃気量の小さい方を選択し、その結果をスイッチ1113に入力する。
トルク変化速度判定部1110は、内燃機関1に対するトルク要求値の変化速度が予め設定した閾値を超えたか否かを、例えばアクセル開度変化量等に基づいて判定する。閾値は、触媒温度やNOx生成量よりもトルク応答を優先させる必要があるか否かを判定するための値であり、本制御を適用する車種毎に予め設定しておく。
トルク要求値変化速度が閾値を超えていた場合には、タイマ1111を作動させて、予め設定したタイマ作動期間中だけスイッチ1113を後述するトルクピックアップ許容掃気量側に切り替える。タイマ作動期間は任意に設定することができるが、システムへの悪影響を防止するため、後述するトルクピックアップ許容掃気量が大きいほど短く設定する。
トルクピックアップ許容掃気量設定部1112では、内燃機関1の運転状態及び運転環境に基づいて、トルク応答を優先させる場合の掃気量上限値であるトルクピックアップ許容掃気量を設定する。
トルクピックアップ許容掃気量は、タイマ1111が作動している時間内であれば、その掃気量を維持しても排気触媒18や過給機5等の性能低下を招かない値を設定する。すなわち、通常の掃気量上限値が定常的に作動しても性能低下を招かないレベルであるのに対し、トルクピックアップ許容掃気量は、一時的なら許容し得るレベルである。
具体的には、内燃機関1や排気触媒18の仕様、排気経路長等に応じて変わるものなので、運転状態及び運転環境毎のトルクピックアップ許容掃気量を予めマップ化する等しておき、これを検索する。例えば、触媒温度許容掃気量及びNOx発生許容掃気量よりも大きく、かつ、燃焼安定度を確保できる程度の値に設定する。
掃気量上限値設定部1114は、スイッチ1113で選択された掃気量を掃気量上限値として設定する。
上述したように、コントロールユニット12は、トルク要求等といった内燃機関1への性能要求、触媒温度やNOx発生量等といった制約条件のそれぞれに基づいた掃気量上限値を算出する。そして、急加速時等のようにトルク要求値変化速度が閾値を超えている場合には、これら複数の掃気量上限値の中からトルクピックアップ許容掃気量を選択し、それ以外の場合には、制約条件に基づく掃気量上限値の小さい方を選択する。
定常運転状態であれば、制約条件に基づく掃気量上限値の小さい方が選択されるので、システムに影響を与えない範囲で最も大きい掃気量が設定されることになる。
一方、加速時のようにトルク要求の急激な増大が有った場合には、一定期間だけ、制約条件に基づく掃気量よりも大きな掃気量上限値が設定される。つまり、掃気量の上限値が一定期間だけ引き上げる。これにより、タービン5bへ供給するエネルギが増大し、その結果トルク応答性が高まる。
以上により本実施形態では、第1実施形態と同様の効果に加え、さらに次の効果が得られる。
(8)トルク要求が急激に増加した場合は、コントロールユニット12は掃気量を増大させる。これにより、排気マニホールド3内での燃焼エネルギ、つまりタービン5bへ供給するエネルギが増大するので、内燃機関1のトルク応答が向上する。
(9)トルク要求が急激に増加した場合は、コントロールユニット12は一定期間だけ掃気量上限値を緩和するので、トルク応答を向上させつつ、システムの性能低下を防止できる。
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術的思想の範囲内で様々な変更を成し得ることは言うまでもない。
1 内燃機関
2 吸気マニホールド
3 排気マニホールド
4 スロットルチャンバ
5 過給機
6 吸気通路
7 排気通路
8 エアフローメータ
9 リサーキュレーションバルブ
10 リサーキュレーション通路
12 コントロールユニット
13 アクセル開度センサ
14 可変動弁機構
15 燃料噴射弁
16 大気圧センサ
17 排気温度センサ
18 排気触媒

Claims (7)

  1. 吸気側又は排気側の少なくとも一方に可変動弁機構を備えるターボ式過給機付き内燃機関の制御装置であって、
    排気ガスと前記内燃機関を吹き抜けた新気である掃気ガスとの混合気の空燃比が理論空燃比となるよう燃料噴射量を設定し、前記ターボ式過給機の上流側で前記混合気を燃焼させて前記ターボ式過給機のタービンを回転させるためのエネルギを増大させる排気燃焼手段と、
    排気通路中に設けた排気触媒の温度を推定する手段と、
    浄化性能の劣化を抑制し得る前記排気触媒の上限温度と前記排気触媒の推定温度との差が大きいほど新気の吹き抜け量である掃気量を多く設定する掃気量設定手段と、
    前記掃気量が多いほどバルブオーバーラップ期間の長さが長くなるように制御する可変動弁制御手段と、を備えるターボ式過給機付き内燃機関の制御装置。
  2. 前記排気触媒の推定温度は、掃気が無い運転状態での推定温度である請求項1に記載のターボ式過給機付き内燃機関の制御装置。
  3. 内燃機関から排気通路へ排出されるNOx排出量を推定する手段をさらに備え、
    前記掃気量設定手段は、さらに前記NOx排出量の推定値に基づいて掃気量を算出し、当該NOx排出量の推定値に基づく掃気量と、前記排気触媒の上限温度と前記排気触媒の推定温度とに基づいて算出した掃気量のいずれか小さい方を掃気量として設定する請求項1または2に記載のターボ式過給機付き内燃機関の制御装置。
  4. 前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    筒内の目標空燃比を設定する目標空燃比設定手段と、
    掃気量上限値設定手段と、
    をさらに備え、
    前記掃気量上限値設定手段は、前記運転状態に応じて定まる前記排気触媒の上限温度と掃気が無い運転状態での排気触媒の推定温度との差である触媒昇温許容値が大きくなるほど多くなるように、また、前記筒内の目標空燃比がリッチになるほど多くなるように、前記掃気量の上限値を設定し、
    前記可変動弁制御手段は、前記掃気量の上限値を超えないようにバルブオーバーラップ期間を制御する請求項1から3のいずれか一つに記載のターボ式過給機付き内燃機関の制御装置。
  5. 前記内燃機関の次サイクルの運転状態を推定する運転状態推定手段をさらに備え、
    前記掃気量上限値設定手段は、次サイクルの運転状態応じて定まる前記排気触媒の上限温度と掃気が無い運転状態での排気触媒の推定温度との差である触媒昇温許容値が大きくなるほど多くなるように、また、前記筒内の目標空燃比がリッチになるほど多くなるように、前記掃気量の上限値を設定し、
    前記可変動弁制御手段は、前記掃気量の上限値を超えないようにバルブオーバーラップ期間を制御する請求項4に記載のターボ式過給機付き内燃機関の制御装置。
  6. 前記内燃機関に対するトルク要求の増加速度が予め設定した閾値を超えた場合は、前記掃気量設定手段は、前記掃気量を増大させる請求項1から5のいずれか一つに記載のターボ式過給機付き内燃機関の制御装置。
  7. 前記内燃機関に対するトルク要求の増加速度が予め設定した閾値を超えた場合は、前記掃気量設定手段は、一定期間だけ前記掃気量を増大させる請求項1から6のいずれか一つに記載のターボ式過給機付き内燃機関の制御装置。
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