JP6109535B2 - 金属管膨張装置及びそれを用いた杭構造の製造方法 - Google Patents

金属管膨張装置及びそれを用いた杭構造の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、金属管を径方向に膨張可能な金属管膨張装置に関する。
金属管を加工する様々な技術が提案されている。例えば、特許文献1には、金属製の蛇腹管を製造するための装置が記載されている。この装置は、金属管の内部に挿入され管径方向に拡径可能なリング状分割金型と、リング状分割金型の内周面に嵌合可能な多角錐台形状を有し且つリング状分割金型と共に金属管の内部に挿入される多角錐台形状部とを有している。金属管内の多角錐台形状部に連結されたエクステンションロッドを金属管の外部に向かって引き付け、多角錐台形状部を同じく金属管内のリング状分割金型の内周面に押し付けることによって、リング状分割金型が管径方向に機械的に拡げられ、それにより、リング状分割金型が金属管に係合し金属管を管径方向外側に押し拡げ拡径させる。さらに、特許文献1に記載の装置は、金属管の外周面に取り付けられる2つの分割外型を有している。金属管を拡径した後、多角錐台形状部をリング状分割金型から離れるように移動させるとリング状分割金型が縮径して元に戻り、金属管の周方向に沿って環状に形成された拡径部分との係合を解除する。その後、金属管の拡径部分を両側から分割外型で挟み押し潰すことによって、蛇腹の節が形成される。
特開平11−169958号公報
特許文献1に記載の装置では、エクステンションの外周面を囲む中空シャフトが設けられ、中空シャフトは、リング状分割金型の軸方向の移動を阻止している。中空シャフトは架台に固定され、多角錐台形状部によって押されるリング状分割金型を支持している。このように、特許文献1に記載の装置では、エクステンションロッドからの引張力を受けるリング状分割金型を支持する中空シャフト等の支持部材と、支持部材を固定する架台等の固定手段が必要となる。よって、特許文献1に記載の装置は、定位置に固定されて金属管をセットして使用されるものとなるため、設備等に設置後の金属管、鋼管杭として打設後の金属管のような既に固定された金属管を加工することができないという問題がある。
この発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、設置後の金属管に対しても径方向に膨張させるように変形させることを可能にする金属管膨張装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、この発明に係る金属管膨張装置は、金属管内に挿入され金属管を管径方向外側に向かって膨張させる金属管膨張装置において、シリンダと、シリンダ内に摺動可能に設けられ、作動流体を含む作動流体室をシリンダとの間に形成するピストンと、ピストンに一体に移動可能に連結され、シリンダの外部に延出する押圧部材と、押圧部材及びシリンダの間で挟まれる円筒状の変形可能部材と、作動流体室に作動流体を供給する作動流体供給手段とを備え、シリンダ、ピストン、押圧部材及び変形可能部材は、金属管内に挿入される金属管膨張装置本体を構成し、作動流体室への作動流体の供給によりピストンが作動流体室の容積を増加させるように摺動すると、押圧部材は、変形可能部材をシリンダに向かって圧縮するように押圧し、変形可能部材が、金属管の管径方向外側に向かって膨出するように変形する。
また、上記金属管膨張装置は、作動流体室の容積を縮小する方向へ移動させる付勢力をピストンに付与する付勢手段をさらに備えてもよい。
押圧部材は、ピストンに一体に移動可能に連結され、ピストンの摺動方向に沿ってシリンダの外部に延出すると共に変形可能部材を貫通する押圧用シャフトと、変形可能部材を貫通した押圧用シャフトの端部に連結され、シリンダとの間で変形可能部材を挟む押圧板とを有してもよい。
作動流体供給手段は、作動流体を圧送する作動流体圧送装置と、ピストンの内部を通って作動流体圧送装置を作動流体室に連通する作動流体流路とを有してもよい。
この発明に係る金属管膨張装置によれば、設置後の金属管に対しても径方向に膨張させるように変形させることが可能となる。
この発明の実施の形態に係る金属管膨張装置の断面側面図である。 図1の金属管膨張装置における金属管膨張時の状態を示す断面側面図である。 地盤に貫入後に図1の金属管膨張装置を用いて膨張される鋼管杭の状態を示す断面側面図である。
以下、この発明の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。
実施の形態
まず、この発明の実施の形態に係る金属管膨張装置100の構成を説明する。
図1を参照すると、金属管膨張装置100は、金属管に挿入される金属管膨張装置本体101を備え、金属管膨張装置本体101は、円筒状をした金属製のシリンダ1と、シリンダ1内を摺動可能である金属製のピストン2とを備えている。
シリンダ1には、端部1aから端部1bに向かって円筒軸方向に沿ってシリンダ1を貫通する貫通穴が形成されている。貫通穴の内径は、円筒軸方向に沿って途中で変化しており、大径側である円筒状のシリンダ穴部1cと、小径側である円筒状のシャフト穴部1dとによって構成されている。
シリンダ穴部1cは、端部1aで開口しており、さらに端部1a近傍の内周面には、周方向に沿って雌ねじ1caが形成されている。
シャフト穴部1dは、シリンダ穴部1cと軸方向で隣接して端部1bで開口しており、端部1bと反対側でシリンダ穴部1cに連通している。また、シャフト穴部1dの内周面には、周方向に沿って環状のシャフトシール溝1eが形成され、シャフトシール溝1e内には、弾性材料からなる環状のシャフトシール1fが嵌め込まれている。
ピストン2は、円筒状の形状を有し、シリンダ穴部1c内に配置されている。
端部1a側のピストン2の端部2aには、略円筒状の導管シャフト3の端部3bが一体に連結され、導管シャフト3は、シリンダ穴部1cから外部に延在し、反対側の端部3aをシリンダ1外部に突出させている。
端部1b側のピストン2の端部2bには、円柱状をした金属製の押圧用シャフト4の端部4aが一体に連結されている。押圧用シャフト4は、シリンダ穴部1cからシャフト穴部1dを通ってシリンダ1の外部に延在し、反対側の端部4bをシリンダ1外部に突出させている。なお、押圧用シャフト4の円筒状の外周面4cにおける端部4b近傍には、雄ねじ4baが周方向に沿って形成されている。また、シャフト穴部1dにおいて、シャフトシール1fは、押圧用シャフト4の円筒状の外周面4cに接触し、押圧用シャフト4とシリンダ1との間を水密に封止している。
そして、押圧用シャフト4、ピストン2及び導管シャフト3は、直線状に一列に並んで配置されている。
ピストン2の円筒状の外周面2cには、周方向に沿って環状のピストンシール溝2eが形成され、ピストンシール溝2e内には、弾性材料からなる環状のピストンシール2fが嵌め込まれている。シリンダ穴部1cにおいて、ピストンシール2fは、シリンダ穴部1cの内周面に接触し、ピストン2とシリンダ1との間を水密に封止している。
よって、シリンダ穴部1c内でのピストン2の端部2b側において、ピストン2及び押圧用シャフト4とシリンダ1との間には、シャフトシール1f及びピストンシール2fによって封止された円筒状の作動油室6が形成される。作動油室6内には、作動流体である作動油が供給されるように構成されており、作動油室6は、ピストン2が押圧用シャフト4及び導管シャフト3と共に、シリンダ穴部1c内を円筒軸方向に摺動することによって、その容積を変える。
ここで、作動油室6は、作動流体室を構成している。
また、ピストン2には、端部2aから端部2bに円筒軸方向にピストン2を貫通する第二作動油通路2dが形成されている。
さらに、導管シャフト3には、端部3bから反対側の端部3aに軸方向に導管シャフト3を貫通する第一作動油通路3dが形成されている。第一作動油通路3dは、端部3b側で第二作動油通路2dに連通し、端部3a側で開口している。第一作動油通路3dは、端部3a近傍に軸方向に垂直な径方向に拡径した拡径部3daを含んでおり、拡径部3daの内周面には、雌ねじが形成されている。
また、押圧用シャフト4には、端部4aから円柱軸方向に沿って内部の途中まで延びる第三作動油通路4dが形成されている。第三作動油通路4dは、端部4aで第二作動油通路2dに連通する。さらに、押圧用シャフト4において、第三作動油通路4dから径方向に延びて押圧用シャフト4の外周面4cに開口する複数の第四作動油通路4eが形成されている。第四作動油通路4eは、第三作動油通路4dを作動油室6に連通する。
また、シリンダ1には、端部1aを閉鎖するようにして取り付けられる略円筒状をしたバネ台座蓋5が設けられている。
バネ台座蓋5は、シリンダ穴部1cの雌ねじ1caに螺合する雄ねじを外周面に有する円筒状の雄ねじ部5bと、雄ねじ部5bに隣接して一体に設けられた円盤状のストッパ部5aとを有している。雄ねじ部5bをシリンダ穴部1cの雌ねじ1caに螺合させて締め付けると、ストッパ部5aはシリンダ1の端部1aに当接して締め付けを停止させる。さらに、バネ台座蓋5には、ストッパ部5a及び雄ねじ部5bを円筒軸方向に貫通する導管シャフト穴5cが形成されている。導管シャフト穴5cは、導管シャフト3の外周面3cと整合する形状を有し、導管シャフト3が摺動可能に通されるように構成されている。
また、シリンダ穴部1c内において、ピストン2とバネ台座蓋5との間の空間7内には、導管シャフト3の周りを囲むようにして付勢手段であるコイルバネ8が設けられている。コイルバネ8は、バネ台座蓋5の雄ねじ部5bの空間7側の端部5baとピストン2の端部2aとに当接し、ピストン2に対して、バネ台座蓋5から引き離す方向、つまり作動油室6の容積を減少させる方向に弾性力を付与している。
また、金属管膨張装置本体101は、押圧用シャフト4が通され且つシリンダ1の端部1bに端部9aを当接させるように配置される略円筒状の樹脂リング9と、押圧用シャフト4が通され且つ樹脂リング9の端部9aと反対側の端部9bに表面10aを当接させるように配置される円盤状の押圧板10とを有している。
樹脂リング9は、硬質ウレタンのような力を受けると変形可能であるが少なくとも圧縮を受けて硬さが上がった状態で押し当てることによって鋼板を変形させることができるような硬度をもつ樹脂から形成されている。樹脂リング9は、端部9aから端部9bに樹脂リング9を貫通する貫通穴9dに押圧用シャフト4が通され、貫通穴9dは、押圧用シャフト4の外径に整合する内径を有している。また、樹脂リング9における中央部部分の外周面9cの外径は、端部9a及び9b近傍での外周面の外径よりも大きくなっており、さらにシリンダ1の外径と同程度以下になっている。
ここで、樹脂リング9は、変形可能部材を構成している。
押圧板10は、金属製であり、表面10aから反対側の表面10bに押圧板10を貫通する貫通穴10cに押圧用シャフト4が通され、貫通穴10cは、押圧用シャフト4の外径に整合する内径を有している。また、押圧板10の外径は、シリンダ1の外径と同一になっている。よって、押圧板10は、樹脂リング9の端部9b全体をシリンダ1に向かって押圧することができ、このとき、樹脂リング9は、端部9a全体をシリンダ1の端部1bに当接させて、軸方向に圧縮される。
なお、樹脂リング9及び押圧板10は、押圧用シャフト4上を軸方向に摺動可能である。
ここで、押圧用シャフト4及び押圧板10は、押圧部材を構成している。
また、金属管膨張装置本体101は、押圧用シャフト4が通されて雄ねじ4baに螺合すると共に押圧板10の表面10bに隣接して配置される六角ナット状の締結具11と、押圧用シャフト4が通されて雄ねじ4baに螺合すると共に締結具11に端部4b先端側で隣接して配置される六角ナット状の先端部材12とを有している。
締結具11は、締結具11を貫通する雌ねじ穴11aを有し、さらに径方向の大きさが押圧板10以下である。締結具11は、雌ねじ穴11aを押圧用シャフト4の雄ねじ4baに螺合させて締め付けられることによって、押圧板10及び樹脂リング9をシリンダ1に向かって押圧することができる。
先端部材12は、先端部材12を貫通する雌ねじ穴12aを有し、さらに径方向の大きさが押圧板10以下である。先端部材12は、雌ねじ穴12aを押圧用シャフト4の雄ねじ4baに螺合させて締め付けられることによって、締結具11と係合し、ロックナットとして作用して締結具11をねじ回転方向に固定する。本実施の形態では、押圧板10を樹脂リング9に当接させ且つ樹脂リング9をシリンダ1に当接させるが、押圧板10が樹脂リング9を圧縮しないような位置に、締結具11が固定される。
よって、シリンダ1から、樹脂リング9、押圧板10、締結具11及び先端部材12がこの順で、押圧用シャフト4を同軸として直線状に一列に配置される。そして、ピストン2、導管シャフト3、押圧用シャフト4、締結具11及び先端部材12は一体となって、シリンダ1に対して円筒軸方向に往復移動することができる。
また、金属管膨張装置100は、油圧ポンプ23(本実施の形態では手動式の油圧ポンプであり、図3参照)と、油圧ポンプ23から延びる可撓製を有する油圧配管22と、油圧配管22の先端の連結金具21とを備えている。
連結金具21は、金属管膨張装置本体101における導管シャフト3の拡径部3daに接続することができる。
連結金具21は、雄ねじが形成された外周面21aを拡径部3daの雌ねじに螺合させることによって、導管シャフト3に接続することができる。連結金具21は、内部を貫通する連通穴21bを介して、油圧配管22内を第一作動油通路3dに連通する。
よって、金属管膨張装置本体101では、油圧ポンプ23(図3参照)から圧送される作動流体である作動油は、第一作動油通路3dから第二〜第四作動油通路2d、4d及び4eを順次介して、作動油室6内に供給される。
ここで、油圧ポンプ23は、作動流体供給手段及び作動流体圧送装置を構成し、第一〜第四作動油通路3d、2d、4d及び4eは、作動流体供給手段及び作動流体流路を構成している。
次に、この発明の実施の形態に係る金属管膨張装置100の動作を説明する。
図1を参照すると、金属管膨張装置100の金属管膨張装置本体101において、油圧配管22から作動油が供給されない場合、作動油室6内の油圧が低くなり、ピストン2にはコイルバネ8の弾性力が油圧を上まわって作用するため、ピストン2は、樹脂リング9に向かって移動させられ、作動油室6の容積が小さくなっている。このとき、樹脂リング9は、押圧板10及びシリンダ1から押圧力を受けず、平常状態を維持している。
油圧ポンプ23(図3参照)によって油圧配管22から作動油が供給されると、供給された作動油は、第一〜第四作動油通路3d、2d、4d及び4eを通って、作動油室6内に流入する。これにより、作動油室6内の油圧が上昇し、上昇した油圧はピストン2をコイルバネ8に向かって押圧する。作動油油圧による押圧力がコイルバネ8の弾性力を上まわると、作動油は、コイルバネ8を押し縮めつつバネ台座蓋5に向かってピストン2を移動させ、作動油室6の容積を増加させる。このとき、導管シャフト3、押圧用シャフト4、締結具11及び先端部材12もピストン2と共に同方向に移動させられる。これにより、押圧板10が締結具11によってシリンダ1に向かって押圧されて摺動し、樹脂リング9が両端部9a及び9bからシリンダ1及び押圧板10によって圧縮される。
圧縮された樹脂リング9は、図2に示すように、円筒軸方向の厚さを縮小しつつ円筒の径方向に外周面9cを膨出させて突出するように変形する、つまり拡径する。なお、樹脂リング9では、端部9a及び9bの近傍での外周面の外径が中央部分の外周面9cの外径よりも小さくなっているため、受圧面積が小さく高い圧力が作用する端部9a及び9bが樹脂リング9を容易に変形させて径方向外側に押し拡げ、それにより、樹脂リング9の径方向拡大率を増加させることができる。
そして、油圧ポンプ23(図3参照)による作動油の供給を停止し、油圧配管22から油圧ポンプ23に向かって作動油が戻ることができるようにすると、作動油室6内の油圧が低下する。コイルバネ8の伸び方向の弾性力が油圧を上まわるようになると、弾性力によってピストン2が樹脂リング9に向かって移動させられ、樹脂リング9が厚さを増すと共に径方向に縮小して図1に示すような平常状態に戻る。
上述のように、金属管膨張装置本体101は、作動油室6内に作用する油圧を制御することによって、樹脂リング9を拡径方向又は縮径方向に自在に変形させることができる。
さらに、金属管膨張装置100を使用して、金属管を膨張変形させる方法を説明する。なお、本実施の形態では、金属管としての地盤への貫入後の小口径鋼管杭(外径が100mm程度までの鋼管杭)の膨張変形に金属管膨張装置100を使用した場合を説明する。
図3を参照すると、工程(3A)において、内部に土砂が侵入しないように地中側先端の端部30bが塞がれた小口径の単管状の鋼管杭30が、図示しない建柱車等の施工機械を使用して、支持地盤に所定の深度まで圧入される。このとき、鋼管杭30は、予め削孔されていない地盤に圧入されるため、塞がれた端部30bの先端で地盤内の土砂を周囲に押しのけながら、地盤内を下方に進むようにして地盤内に貫入する。
次に、工程(3B)において、所定深度までの貫入完了後の鋼管杭30における地表に突出する端部30cの開口部から鋼管杭30内に、先端部材12を地中側の下方にして(側面図で示される)金属管膨張装置100の金属管膨張装置本体101が挿入される。なお、金属管膨張装置本体101は、樹脂リング9が平常状態にあるとき、その外径が鋼管杭30の内周面30dの内径よりも小さくなるように構成されている。また、挿入時、金属管膨張装置本体101の導管シャフト3には、連結金具21及び油圧配管22を介して手動式の油圧ポンプ23が接続されている。
鋼管杭30内において、金属管膨張装置本体101を所定の位置まで降下させると、油圧ポンプ23が作動され、作動油を金属管膨張装置本体101に圧送する。
図1をあわせて参照すると、圧送された作動油は、金属管膨張装置本体101の作動油室6内に送られ、油圧を上昇させた作動油室6内の作動油が、ピストン2を押圧し作動油室6の容積を増加させるように移動させる。これにより、樹脂リング9が押圧板10によって圧縮され、鋼管杭30の管径方向外側に向かって拡径するように膨出する。膨出する樹脂リング9は、鋼管杭30の円筒状の周壁30aを、内周面30dの全周にわたって内側から管径方向外側に向かって押し拡げる。これにより、鋼管杭30の周壁30aには、周方向に沿って環状に部分的に盛り上がった突出部31が、節のようにして形成される。
上述の位置での突出部31の形成完了後、油圧ポンプ23を停止し、作動油室6内の作動油への加圧を解除すると、コイルバネ8の復帰方向の弾性力によって、押圧板10をシリンダ1から引き離す方向にピストン2が移動させられ、膨出していた樹脂リング9が平常状態に戻る。
そして、鋼管杭30内において金属管膨張装置本体101を次の所定の位置へと鉛直方向に移動させ、その後、上述と同様にして金属管膨張装置本体101によって鋼管杭30の周壁30aに突出部31を形成する。鉛直方向に所定の間隔で突出部31の形成を繰り返すことによって、工程(3C)に示すように複数の突出部31を有する鋼管杭30の施工が完了する。なお、本実施の形態では、金属管膨張装置本体101による鋼管杭30への突出部31の形成は、地盤内の最も深い位置から始め、その後、地表に向かって上昇するように順次行われる。つまり、図2の工程(3B)において、例えば、より深い位置で突出部31を形成する工程(3B1)から、より浅い位置で突出部31を形成する工程(3B2)へ向かう順序で、突出部31の形成が行われる。
なお、鋼管杭30内で軸方向に自在に移動させることができる金属管膨張装置本体101によれば、鋼管杭30への突出部31の形成は、上述のように鋼管杭30の地中側の端部30bから地表側の端部30cに向かう順序でも、反対の順序でも可能である。
また、複数の節状の突出部31を貫入前に形成した鋼管杭30を地盤に貫入すると、貫入時に突出部31の外径の範囲内にわたって地盤が乱されるため、貫入後の突出部31間の周壁30aの周囲では地盤が緩くなり、鋼管杭30における地盤との周面摩擦力による支持力が低くなる。しかしながら、突出部31を有しない鋼管杭30を地盤に貫入後、金属管膨張装置本体101を使用して鋼管杭30に突出部31を形成することによって、鋼管杭30の周囲の地盤が乱されないため、鋼管杭30は周面摩擦力による支持力を低下させることなく設置することができる。
さらに、鋼管杭30において、周壁30aの外径を拡大するように突出部31を形成したため、地盤との接触面積が増加し周面摩擦力が増加する。またさらに、周壁30aにおける複数の節状の突出部31が、鉛直方向の移動抵抗となり、つまりアンカー効果を奏し鋼管杭30の支持力を増大させる効果もある。
このように、この発明の実施の形態に係る金属管膨張装置100は、鋼管杭30内に挿入され鋼管杭30を管径方向外側に向かって膨張させるものである。金属管膨張装置100は、シリンダ1と、シリンダ1内に摺動可能に設けられ且つ作動油を含む作動油室6をシリンダ1との間に形成するピストン2と、ピストン2に一体に移動可能に連結され且つシリンダ1の外部に延出する押圧用シャフト4及び押圧板10と、押圧板10及びシリンダ1の間で挟まれる樹脂リング9と、作動油室6に作動油を供給する油圧ポンプ23、油圧配管22並びに第一〜第四作動油通路3d、2d、4d及び4eとを備える。ピストン2が作動油室6の容積を増加させるように摺動すると、押圧板10は、樹脂リング9をシリンダ1に向かって圧縮するように押圧し、樹脂リング9が、鋼管杭30の管径方向外側に向かって膨出するように変形する。
このとき、鋼管杭30内に挿入された金属管膨張装置100の金属管膨張装置本体101は、油圧ポンプ23により作動油が供給されると、作動油室6の油圧を上昇させ、作動油室6の容積を増加させるようにピストン2を摺動させる。これにより、樹脂リング9を管径方向外側に向かって膨出させて鋼管杭30を内側から押し拡げて拡径する。このため、金属管膨張装置本体101は、鋼管杭30内において、それ自身の他、シリンダ1、ピストン2等を固定支持する必要がなく、鋼管杭30内に挿入されているだけで鋼管杭30を拡径することができる。そして、金属管膨張装置本体101を開放された一方の端部から鋼管杭30の内部に挿入することができれば、鋼管杭30を拡径することができる。よって、金属管膨張装置100を用いると、地盤への貫入後の鋼管杭30のほか、設備等に設置された金属管に対して、径方向に膨張させる加工を行うことが可能になる。
また、金属管膨張装置本体101は、作動油室6の容積を縮小する方向へ移動させる付勢力をピストン2に付与するコイルバネ8を備えている。これによって、作動油室6内に油圧をかけないとき、コイルバネ8が、作動油室6の容積を縮小するようにピストン2を自動的に移動させ、樹脂リング9が圧縮されず膨出しない状態にすることができる。
また、金属管膨張装置本体101において、樹脂リング9を押圧する部材は、ピストン2に一体に移動可能に連結され且つピストン2の摺動方向に沿ってシリンダ1の外部に延出すると共に樹脂リング9を貫通する押圧用シャフト4と、樹脂リング9を貫通した押圧用シャフト4の端部4bに連結され且つシリンダ1との間で樹脂リング9を挟む押圧板10とを有している。このとき、金属管膨張装置本体101では、シリンダ1、樹脂リング9及び押圧板10が、ピストン2の摺動方向に沿って一列に並び、樹脂リング9はピストン2の摺動方向に垂直な方向に向かって膨出する構成となる。よって、金属管膨張装置本体101は、ピストン2の摺動方向に垂直な方向、つまり鋼管杭30の管径方向への小型化ができ、小口径の鋼管杭30の膨張加工を可能にする。
また、金属管膨張装置本体101において、作動油を圧送する油圧ポンプ23と、ピストン2の内部を通って油圧ポンプ23を作動油室6に連通する第一〜第四作動油通路3d、2d、4d及び4eとによって、作動油室6に作動油が供給される。このとき、第一〜第四作動油通路3d、2d、4d及び4eは、ピストン2の摺動方向に垂直な方向での位置を、ピストン2の外周面2c上よりも内側にすることができるため、金属管膨張装置本体101は、ピストン2の摺動方向に垂直な方向、つまり鋼管杭30の管径方向への小型化を可能にする。
また、実施の形態の金属管膨張装置本体101では、作動油を圧送する手段として、手動式の油圧ポンプ23を使用していたが、これに限定されるものでなく、電動式又は動力式のポンプあってもよい。
また、実施の形態の金属管膨張装置本体101では、作動油室6に作動流体として作動油を供給するように構成されていたが、これに限定されるものでなく、水等の他の液体、又は空気等の気体が供給され、作動油室6内の液体圧又は気体圧によってピストン2を動作させるようにしてもよい。
また、実施の形態では金属管膨張装置本体101は、鋼管杭30を管径方向外側に部分的に膨張させるために用いられていたが、鋼管杭以外の金属管に広く用いることができる。そして、金属管膨張装置本体101は、一方の端部が開放されていれば、如何なる金属管にも使用することができる。
また、実施の形態では金属管膨張装置本体101は、外径が100mm程度までの小口径鋼管杭に使用されていたが、これに限定されるものでなく、外径が100mmを超える鋼管に使用してもよい。
また、実施の形態では、金属管膨張装置本体101を用いる鋼管杭30の先端部分の外形が円柱状であったが、これに限定されるものでなく、先端に向かって先細になる円錐状、角錐状、円錐台状、若しくは角錐台状であってもよく、又は、先端に向かって先細になるスパイラル(ドリル)状であってもよい。
1 シリンダ、2 ピストン、2d 第二作動油通路(作動流体供給手段、作動流体流路)、3d 第一作動油通路(作動流体供給手段、作動流体流路)、4 押圧用シャフト(押圧部材)、4d 第三作動油通路(作動流体供給手段、作動流体流路)、4e 第四作動油通路(作動流体供給手段、作動流体流路)、6 作動油室(作動流体室)、8 コイルバネ(付勢手段)、9 樹脂リング(変形可能部材)、10 押圧板(押圧部材)、23 油圧ポンプ(作動流体供給手段、作動流体圧送装置)、30 鋼管杭(金属管)、100 金属管膨張装置、101 金属管膨張装置本体。

Claims (5)

  1. 金属管内に挿入され前記金属管を管径方向外側に向かって膨張させる金属管膨張装置において、
    シリンダと、
    前記シリンダ内に摺動可能に設けられ、作動流体を含む作動流体室を前記シリンダとの間に形成するピストンと、
    前記ピストンに一体に移動可能に連結され、前記シリンダの外部に延出する押圧部材と、
    前記押圧部材及び前記シリンダの間で挟まれる円筒状の変形可能部材と、
    前記作動流体室に作動流体を供給する作動流体供給手段と
    を備え、
    前記シリンダ、前記ピストン、前記押圧部材及び前記変形可能部材は、金属管内に挿入される金属管膨張装置本体を構成し、
    前記作動流体室への前記作動流体の供給により前記ピストンが前記作動流体室の容積を増加させるように摺動すると、前記押圧部材は、前記変形可能部材を前記シリンダに向かって圧縮するように押圧し、前記変形可能部材が、前記金属管の管径方向外側に向かって膨出するように変形する金属管膨張装置。
  2. 前記作動流体室の容積を縮小する方向へ移動させる付勢力を前記ピストンに付与する付勢手段をさらに備える請求項1に記載の金属管膨張装置。
  3. 前記押圧部材は、
    前記ピストンに一体に移動可能に連結され、前記ピストンの摺動方向に沿って前記シリンダの外部に延出すると共に前記変形可能部材を貫通する押圧用シャフトと、
    前記変形可能部材を貫通した前記押圧用シャフトの端部に連結され、前記シリンダとの間で前記変形可能部材を挟む押圧板とを有する請求項1または2に記載の金属管膨張装置。
  4. 前記作動流体供給手段は、
    作動流体を圧送する作動流体圧送装置と、
    前記ピストンの内部を通って前記作動流体圧送装置を前記作動流体室に連通する作動流体流路とを有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の金属管膨張装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の金属管膨張装置を用いた杭構造の製造方法であって、
    金属管を地盤に圧入する工程と、
    前記地盤に圧入された金属管内に前記金属管膨張装置本体を挿入する工程と、
    前記金属管内に前記金属管膨張装置本体を挿入した後に、前記作動流体への前記作動流体の供給し、前記変形可能部材を前記金属管の管径方向外側に向かって膨出させて、前記金属管の周壁に環状に部分的に盛り上がった突出部を形成する工程と
    を含む、
    杭構造の製造方法。
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