JP6101009B2 - 階調削減符号化装置、階調復元復号装置及びそれらのプログラム - Google Patents

階調削減符号化装置、階調復元復号装置及びそれらのプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6101009B2
JP6101009B2 JP2012135795A JP2012135795A JP6101009B2 JP 6101009 B2 JP6101009 B2 JP 6101009B2 JP 2012135795 A JP2012135795 A JP 2012135795A JP 2012135795 A JP2012135795 A JP 2012135795A JP 6101009 B2 JP6101009 B2 JP 6101009B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gradation
image
value
gradation value
pixels
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012135795A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014003370A (ja
Inventor
康孝 松尾
康孝 松尾
境田 慎一
慎一 境田
俊枝 三須
俊枝 三須
俊輔 岩村
俊輔 岩村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Japan Broadcasting Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Broadcasting Corp filed Critical Japan Broadcasting Corp
Priority to JP2012135795A priority Critical patent/JP6101009B2/ja
Publication of JP2014003370A publication Critical patent/JP2014003370A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6101009B2 publication Critical patent/JP6101009B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)

Description

本発明は、原画像の階調を削減する階調削減符号化装置、削減された階調を復元する階調復元復号装置、及び、それらのプログラムに関する。
従来から、階調削減処理として、ロイド−マックス法が知られている(非特許文献1)。この非特許文献1に記載の技術は、画像内で出現頻度が高い階調値付近により多くの階調数を割り当てるものである。
また、従来から、階調復元処理として、ダイナミックレンジを拡大するためにトーンマッピングに用いるトーンスケール関数を生成する手法が知られている(特許文献1)。この特許文献1に記載の技術は、低階調側をゼロとし、高階調側を変換関数に合わせて変換するトーンスケール関数を生成して、階調を復元するものである。
特開2002−209151号公報(特許第4246428号公報)
"A genetic Lloyd-Max image quantization algorithm",P.Scheunders,Pattern Recognition Letters,Vol.17,issue 4,p.547-556.1996
しかし、前記した従来技術では、低階調雑音階調値やグラデーション階調値を考慮していないため、圧縮効率が悪く、擬似輪郭が発生する可能性が高いという問題があった。言い換えるなら、前記した従来技術では、画像に含まれる雑音成分と、雑音以外の信号成分とを区別していないため、擬似輪郭が発生する可能性が高くなる。
そこで、本発明は、前記した問題を解決し、圧縮効率を改善し、擬似輪郭の発生を抑制できる階調削減符号化装置、階調復元復号装置及びそれらのプログラムを提供することを課題とする。
前記した課題に鑑みて、本願第1発明に係る階調削減符号化装置は、原画像の階調を削減する階調削減符号化装置であって、雑音レベル検出手段と、画像分離手段と、低階調雑音画像生成手段と、グラデーション領域検出手段と、低階調信号画像生成手段と、画像合成手段と、符号化手段と、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、階調削減符号化装置は、雑音レベル検出手段によって、原画像が入力され、入力された原画像に時空間方向の周波数解析処理を行って、予め設定された第1閾値以上の周波数成分から孤立点成分を抽出し、抽出した孤立点成分のレベルを雑音レベルとして検出する。また、階調削減符号化装置は、画像分離手段によって、原画像を、雑音レベル以下の画素で構成される雑音画像と、雑音レベルを超える画素で構成される信号画像とに分離する。
また、階調削減符号化装置は、低階調雑音画像生成手段によって、雑音画像に階調削減処理を行って、雑音画像の階調を削減した低階調雑音画像を生成する。そして、階調削減符号化装置は、グラデーション領域検出手段によって、信号画像の画素毎に空間方向の周波数解析処理を行って、信号画像の全周波数帯域に対する予め設定された低周波数帯域の割合を算出し、算出した割合が予め設定された第2閾値以上となる画素領域をグラデーション領域として検出する。さらに、階調削減符号化装置は、低階調信号画像生成手段によって、信号画像のグラデーション領域に階調削減処理を行って、グラデーション領域の階調を削減した低階調信号画像を生成する。
すなわち、階調削減符号化装置は、低階調信号画像生成手段によって、原画像の雑音成分と、雑音以外の信号成分とを区別し、信号画像のグラデーション領域の階調数が雑音画像の階調数よりも高くなるように、階調を削減する。このため、階調削減符号化装置は、雑音成分のデータ量を少なくすると共に、信号成分の階調数を高くすることができる。
また、階調削減符号化装置は、画像合成手段によって、低階調雑音画像と低階調信号画像との合成画像である階調削減画像を生成する。そして、階調削減符号化装置は、符号化手段によって、階調削減画像を符号化した符号化画像を生成する。
また、本願第2発明に係る階調削減符号化装置は、符号化画像を復号した復号画像を生成する復号手段と、フィルタ係数として異なる分散値が予め設定され、フィルタ係数毎に、エッジ保存型フィルタを復号画像に適用することで、復号画像の各画素の階調値が重み付けられた階調重み情報を生成する階調重み情報生成手段と、原画像から、原画像の階調値毎の画素数を示す階調値ヒストグラムを算出する階調値ヒストグラム算出手段と、フィルタ係数毎に、復号画像で同一階調値の画素について、階調重み情報による並び順を算出し、階調値ヒストグラムを参照して、同一階調値の画素数と、同一階調値に対応する伸長階調値及び伸長階調値の間にある中間階調値の画素数の割合とに基づいて、算出した並び順で同一階調値の画素に伸長階調値又は中間階調値を割り当てた中間階調復元画像を生成する中間階調復元画像生成手段と、フィルタ係数毎の中間階調復元画像と、原画像とを所定サイズのブロックに分割し、ブロック毎に、原画像に最も類似する中間階調復元画像のフィルタ係数である最適フィルタ情報を生成する最適フィルタ情報生成手段と、をさらに備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、階調削減符号化装置は、最適フィルタ情報をサイド情報として、階調復元復号装置に出力することができる。
また、本願第3発明に係る階調削減符号化装置は、低階調雑音画像生成手段及び低階調信号画像生成手段が、階調削減処理として、ロイド−マックス法を用いることを特徴とする。
かかる構成によれば、階調削減符号化装置は、原画像で出現頻度が高い階調値付近に階調数を多く割り当てて、出現頻度が低い階調値付近に割り当てられる階調数を少なくすることができる。
また、本願第4発明に係る階調復元復号装置は、原画像の階調を削減した階調削減画像が符号化された符号化画像を用いて、削減された階調を復元する階調復元復号装置であって、復号手段と、階調重み情報生成手段と、階調値ヒストグラム設定手段と、中間階調復元画像生成手段と、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、階調復元復号装置は、復号手段によって、本願第1発明に係る階調削減符号化装置から符号化画像が入力され、入力された符号化画像を復号した復号画像を生成する。すなわち、階調復元復号装置は、雑音成分のデータ量が少なく、信号成分の階調数が高い符号化画像から、階調を復元する。
また、階調復元復号装置は、階調重み情報生成手段によって、所定のフィルタ係数によるエッジ保存型フィルタを復号画像に適用することで、復号画像の各画素の階調値が重み付けられた階調重み情報を生成する。そして、階調復元復号装置は、階調値ヒストグラム設定手段によって、原画像の階調値毎の画素数を示す階調値ヒストグラムが予め設定される。
また、階調復元復号装置は、中間階調復元画像生成手段によって、復号画像で同一階調値の画素について、階調重み情報による並び順を算出し、階調値ヒストグラムを参照して、同一階調値の画素数と、同一階調値に対応する伸長階調値及び伸長階調値の間にある中間階調値の画素数の割合とに基づいて、算出した並び順で同一階調値の画素に伸長階調値又は中間階調値を割り当てた中間階調復元画像を生成する。つまり、中間階調復元画像生成手段は、階調の空間連続性を考慮して、各画素に伸長階調値又は中間階調値を割り当てる。
また、本願第5発明に係る階調復元復号装置は、階調重み情報生成手段が、本願第2発明に係る階調復元復号装置から最適フィルタ情報が入力され、入力された最適フィルタ情報が示すフィルタ係数を設定することを特徴とする。
かかる構成によれば、階調復元復号装置は、最適フィルタ情報をサイド情報として利用することができる。
なお、本願第1発明に係る階調削減符号化装置は、CPU、メモリ、ハードディスク等のハードウェア資源を備える一般的なコンピュータを、前記した各手段として協調動作させる階調削減符号化プログラムによって実現することもできる。この階調削減符号化プログラムは、通信回線を介して配布しても良く、CD−ROMやフラッシュメモリ等の記録媒体に書き込んで配布してもよい。
また、本願第4発明に係る階調復元復号装置は、CPU、メモリ、ハードディスク等のハードウェア資源を備える一般的なコンピュータを、前記した各手段として協調動作させる階調復元復号プログラムによって実現することもできる。この階調復元復号プログラムは、通信回線を介して配布しても良く、CD−ROMやフラッシュメモリ等の記録媒体に書き込んで配布してもよい。
本発明によれば、以下のような優れた効果を奏する。
本願第1,4発明によれば、原画像の雑音成分と、雑音以外の信号成分とを区別して階調を削減する。従って、本願第1,4発明によれば、雑音成分のデータ量を少なくすると共に、信号成分の階調数を高くできるため、圧縮効率を改善し、擬似輪郭の発生を抑制することができる。
本願第2,5発明によれば、最適フィルタ情報をサイド情報として利用できるため、階調値をより正確に復元することができる。
本願第3発明によれば、原画像で出現頻度が高い階調値付近に階調数を多く割り当てて、出現頻度が低い階調値付近に割り当てられる階調数を少なくし、階調値をより正確に復元することができる。
本発明の第1実施形態に係る階調削減符号化装置及び階調復元復号装置の構成を示すブロック図である。 図1の階調削減手段の構成を示すブロック図である。 図2のグラデーション領域検出手段が生成するパワースペクトルを示す図である。 図1の階調復元・最適フィルタ情報生成手段の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態において、伸長階調値及び中間階調値を説明する図である。 図4の中間階調値復元手段による中間階調値の復元を説明する図であり、(a)は復号画像を示し、(b)は周辺階調重み情報を示し、(c)は中間階調復元画像を示す。 図1の階調復元手段の構成を示すブロック図である。 図7の階調値ヒストグラム設定手段において、復号画像ヒストグラムの算出を説明する図である。 図7の階調値ヒストグラム設定手段において、階調値ヒストグラム設定の第2例を説明する図である。 図7の階調値ヒストグラム設定手段において、階調値ヒストグラム設定の第3例を説明する図である。 図1の階調削減符号化装置及び階調復元復号装置の動作を示すフローチャートである。 図11の階調削減画像生成処理の動作を示すフローチャートである。 図11の階調復元・最適フィルタ情報生成処理の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る階調削減符号化装置及び階調復元復号装置の構成を示すブロック図である。 図11の階調削減符号化装置及び階調復元復号装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の変形例1において中間階調値の復元を説明する図であり、(a)は復号画像を示し、(b)は周辺階調重み情報を示し、(c)は中間階調復元画像を示す。
以下、本発明の各実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各実施形態において、同一の機能を有する手段には同一の符号を付し、説明を省略した。
(第1実施形態)
[階調削減符号化装置の構成]
図1を参照し、本発明の第1実施形態に係る階調削減符号化装置1の構成について、説明する。
図1に示すように、階調復元システム1000は、階調の削減及び復元を行うものであり、階調削減符号化装置1と、階調復元復号装置2とを備える。
階調削減符号化装置1は、原画像の階調を削減するものであり、階調削減手段10と、符号化手段11と、復号手段12と、階調復元・最適フィルタ情報生成手段13とを備える。
<階調削減手段>
図2,図3を参照し、階調削減手段10について、説明する(適宜図1参照)。
図2に示すように、階調削減手段10は、階調削減画像を生成するものである。このため、階調削減手段10は、雑音レベル検出手段100と、画像分離手段101と、低階調雑音画像生成手段102と、グラデーション領域検出手段103と、低階調信号画像生成手段104と、画像合成手段105とを備える。
まず、階調削減手段10の入出力について、説明する。
この階調削減手段10は、外部から原画像が入力される。
また、階調削減手段10は、生成した階調削減画像を符号化手段11に出力し、階調変換コードブックを階調復元・最適フィルタ情報生成手段13に出力する。
ここで、原画像とは、例えば、人物、風景等を撮影した一般的な画像である。また、CG(コンピュータグラフィックス)で作成したCG画像は、階調の空間連続性が乏しいため、この原画像から除かれる。
また、階調削減画像とは、原画像の階調を削減した画像である。
次に、階調削減手段10が備える各手段の処理について、説明する。
雑音レベル検出手段100は、原画像に時空間方向の周波数解析処理を行って、予め設定された第1閾値以上の周波数成分から孤立点成分を抽出する。そして、雑音レベル検出手段100は、抽出した孤立点成分のレベルを雑音レベルとして検出するものである。
具体的には、雑音レベル検出手段100は、周波数解析処理として、ウェーブレット分解を用いる。すなわち、雑音レベル検出手段100は、時間方向に連続した原画像の列を時空間方向でウェーブレット分解し、その時空間周波数成分のうち、予め設定された周波数以上の高周波数成分から孤立点成分を抽出する。このとき、原画像に複数の孤立点が含まれる場合、雑音レベル検出手段100は、抽出した全孤立点成分のうち、レベルがゼロ以外となる孤立点成分の中央値を、雑音レベルとして検出してもよい。
なお、孤立点とは、全ての近傍8画素と階調値が異なる画素のことである。
ここで、白色雑音は、ランダム雑音のため、時空間方向の何れにも相関が低い孤立点成分となる。つまり、原画像を時空間方向にウェーブレット分解した時空間周波数成分は、時空間何れの方向でも変動(画素値差分)が大きくなる。ただし、エッジなどの連続した高周波成分は、時空間高周波帯域にも連続して現れる。そこで、雑音レベル検出手段100は、時空間高周波帯域の白色雑音成分を、原画像の孤立点成分として抽出する。
また、雑音レベル検出手段100は、抽出した孤立点成分のRMS(二乗平均平方根)を雑音レベルとして検出する。そして、雑音レベル検出手段100は、原画像と、検出した雑音レベルとを画像分離手段101に出力する。
画像分離手段101は、雑音レベル検出手段100から入力された原画像を、雑音レベル以下の画素で構成される雑音画像と、雑音レベルを超える画素で構成される信号画像とに分離するものである。そして、画像分離手段101は、分離した雑音画像を低階調雑音画像生成手段102に出力し、分離した信号画像をグラデーション領域検出手段103に出力する。
低階調雑音画像生成手段102は、画像分離手段101から入力された雑音画像に階調削減処理を行って、雑音画像の階調を削減した低階調雑音画像を生成するものである。このため、低階調雑音画像生成手段102は、低階調雑音画像再量子化初期値決定手段102aと、低階調雑音画像再量子化手段102bとを備える。
低階調雑音画像再量子化初期値決定手段102aは、雑音画像を再量子化するときに必要となる低階調雑音画像再量子化初期値を決定するものである。つまり、低階調雑音画像再量子化初期値決定手段102aは、雑音レベルL以下が粗く量子化されるように、低階調雑音画像再量子化初期値を決定する。例えば、0からL以下までのレベルでは、量子化ステップがL/2^Δステップであるとする。この場合、低階調雑音画像再量子化初期値決定手段102aは、例えば、0からL以下までのレベルでは、量子化ステップをL/2^(Δ+1)ステップとして決定する。
そして、低階調雑音画像再量子化初期値決定手段102aは、決定した量子化ステップの最小値及び最大値と、最小値と最大値との間になるステップ値とを、低階調雑音画像再量子化初期値として低階調雑音画像再量子化手段102bに出力する。さらに、低階調雑音画像再量子化初期値決定手段102aは、雑音画像をトレーニングセット(学習データ)として、低階調雑音画像再量子化手段102bに出力する。
低階調雑音画像再量子化手段102bは、低階調雑音画像再量子化初期値決定手段102aから入力された低階調雑音画像再量子化初期値を用いて、雑音画像に階調削減処理を行い、雑音画像階調変換コードブックと、低階調雑音画像を生成するものである。そして、低階調雑音画像再量子化手段102bは、雑音画像階調変換コードブックと、生成した低階調雑音画像とを画像合成手段105に出力する。
なお、この階調削減処理は、雑音画像の分離元となる原画像が既に量子化されているため、再量子化とも呼ばれる。
<<ロイド−マックス法>>
ここで、低階調雑音画像再量子化手段102bが、階調削減処理としてロイド−マックス法を用いるため、このロイド−マックス法を詳細に説明する。
ロイド−マックス法において、原画像の階調数をΔビット削減する場合を考える。この場合、原画像をトレーニングセットとして、初期階調変換コードブック(低階調雑音画像再量子化初期値)を随時更新しながら、原画像における階調値の重みに応じた階調変換コードブック(雑音画像階調変換コードブック)と、この階調変換コードブックにより階調を削減した画像とを生成する。このロイド−マックス法を用いることで、原画像で出現頻度が高い階調値付近を細かく再量子化し、出現頻度が低い階調値付近を粗く再量子化することができる。
例えば、原画像の階調数を10ビット(階調値=0〜1023、階調数=1024)とし、階調削減画像の階調数を8ビット(階調値=0〜255、階調数=256)とし、Δ=2ビットとする。この場合、初期階調変換コードブックでは、下記の表1に示すように、変換前階調値が、原画像の階調値を2^Δで割って余りを切り捨てた階調値となる。また、変換後階調値が、変換前階調値を2^Δ倍した階調値となる。
Figure 0006101009
なお、ロイド−マックス法は、例えば、参考文献「“A genetic Lloyd-Max image quantization algorithm”,P.Scheunders,Pattern Recognition Letters,Vol.17,issue 4,p.547-556.1996」に記載されている。
グラデーション領域検出手段103は、画像分離手段101から入力された信号画像の画素毎に、空間方向の周波数解析処理を行って信号画像の全周波数帯域に対する予め設定された低周波数帯域の割合を算出する。そして、グラデーション領域検出手段103は、算出した割合が予め設定された第2閾値以上となる画素領域をグラデーション領域として検出するものである。
具体的には、グラデーション領域検出手段103は、周波数解析処理として、デシメーション(間引き)なしのウェーブレット分解を用いる。すなわち、グラデーション領域検出手段103は、デシメーションなしでn階(nは1以上の整数)のウェーブレット分解を信号画像に行い、図3に示すように、信号画像の画素毎にパワースペクトル90を求める。
また、グラデーション領域検出手段103は、信号画像の画素毎に、全周波数帯域Fでのパワーと、低周波数帯域F/8でのパワーとの割合を算出する。具体的には、グラデーション領域検出手段103は、図3のパワースペクトル90において、低周波数帯域を示すドット部分の面積と、全周波数帯域を示すドット部分及び白地部分の合計面積とを算出する。また、グラデーション領域検出手段103は、信号画像の画素毎に、合計面積に対するドット部分の面積の割合を算出する。そして、グラデーション領域検出手段103は、算出した割合が第2閾値(例えば、99%)以上となる画素で構成される画素領域を、グラデーション領域として検出する。さらに、グラデーション領域検出手段103は、検出したグラデーション領域を示すグラデーション領域情報を生成し、生成したグラデーション領域情報と、信号画像とを低階調信号画像生成手段104に出力する。
なお、図3では、デシメーションなしで3階のウェーブレット分解が行われており(n=3)、低周波数帯域が全周波数帯域の1/8に設定されている。
また、グラデーション領域とは、被写体の内部のように、各画素の階調値が滑らかに連続する領域のことである。
低階調信号画像生成手段104は、グラデーション領域検出手段103から入力されたグラデーション領域情報を参照し、信号画像のグラデーション領域に階調削減処理を行って、信号画像の階調を削減した低階調信号画像を生成するものである。このため、低階調信号画像生成手段104は、低階調信号画像再量子化初期値決定手段104aと、低階調信号画像再量子化手段104bとを備える。
低階調信号画像再量子化初期値決定手段104aは、信号画像を再量子化するときに必要となる低階調信号画像再量子化初期値を決定するものである。つまり、低階調信号画像再量子化初期値決定手段104aは、雑音レベルLより上のレベルについて、低階調信号画像再量子化初期値を決定する。通常、Lから最大階調値までのレベルでは、量子化ステップがL/2^Δステップであるとする。この場合、低階調信号画像再量子化初期値決定手段104aは、例えば、Lから最大階調値までのレベルでは、量子化ステップをL/2^(Δ−1)ステップとして決定する。
そして、低階調信号画像再量子化初期値決定手段104aは、決定した量子化ステップの最小値及び最大値と、最小値と最大値との間になるステップ値とを、低階調信号画像再量子化初期値として低階調信号画像再量子化手段104bに出力する。
さらに、低階調信号画像再量子化初期値決定手段104aは、信号画像をトレーニングセットとして、低階調信号画像再量子化手段104bに出力する。
ここで、ロイド−マックス法では、グラデーション領域の階調頻度を大きくしたトレーニングセットを用いることで、グラデーション領域に多くの階調値が割り当てることができる。このため、低階調信号画像再量子化初期値決定手段104aは、出力する信号画像のグラデーション領域に含まれる画素の階調値をα倍することが好ましい。例えば、αは、1.1や2.2のように、1を超える値で設定できる。
低階調信号画像再量子化手段104bは、低階調信号画像再量子化初期値決定手段104aから入力された低階調信号画像再量子化初期値(ロイド−マックス法の初期階調変換コードブック)を用いて、信号画像のグラデーション領域に階調削減処理を行い、信号画像階調変換コードブック(ロイド−マックス法の階調変換コードブック)と、低階調信号画像とを生成するものである。そして、低階調信号画像再量子化手段104bは、信号画像階調変換コードブックと、生成した低階調信号画像とを画像合成手段105に出力する。
なお、低階調信号画像再量子化手段104bは、低階調雑音画像再量子化手段102bと同様、階調削減処理としてロイド−マックス法を用いるため、詳細な説明を省略する。
画像合成手段105は、低階調雑音画像再量子化手段102bから入力された低階調雑音画像と、低階調信号画像再量子化手段104bから入力された低階調信号画像とを合成し、階調削減画像を生成するものである。
また、画像合成手段105は、雑音画像階調変換コードブックと信号画像階調変換コードブックとを合わせて、階調変換コードブックを生成する。この階調変換コードブックは、前記した表1と同様、変換前階調値及び変換後階調値をデータ項目として有する。例えば、雑音レベルL=40の場合、階調変換コードブックは、40以下のレベルを粗く再量子化し、40を超えるレベルを細かく再量子化するコードブックとなる。
ここで、階調変換コードブックの変換後階調値は、伸長階調値と呼ばれることがある。また、変換後階調値の間にある階調値は、中間階調値と呼ばれることがある。例えば、階調変換コードブックに変換後階調値=0,4,8,12が含まれている場合を考える。この場合、伸長階調値は、0,4,8,12となる。また、中間階調値は、伸長階調値0,4の間にある1〜3と、伸長階調値4,8の間にある5〜7と、伸長階調値8,12の間にある9〜11とになる。
<符号化手段>
図1に戻り、階調削減符号化装置1の構成について、説明する。
符号化手段11は、階調削減手段10から入力された階調削減画像を符号化することで、符号化画像を生成するものである。例えば、符号化手段11は、MPEG(Moving Picture Expert Group)−4 AVC(Advanced Video Coding)/H.264、HEVC(High Efficiency Video Coding)等の符号化手法を用いる。そして、符号化手段11は、生成した符号化画像を復号手段12と、階調復元復号装置2とに出力する。
<復号手段>
復号手段12は、符号化手段11から入力された符号化画像を復号することで、復号画像を生成するものである。ここで、復号手段12は、符号化手段11の符号化手法に対応した復号手法を用いる。そして、復号手段12は、生成した復号画像を階調復元・最適フィルタ情報生成手段13に出力する。
<階調復元・最適フィルタ情報生成手段>
図4〜図6を参照し、階調復元・最適フィルタ情報生成手段13について、説明する(適宜図1参照)。
図4に示すように、階調復元・最適フィルタ情報生成手段13は、復号画像を用いて、後記する階調復元復号装置2が階調を復元するときに必要な最適フィルタ情報を生成するものである。このため、階調復元・最適フィルタ情報生成手段13は、周辺階調重み情報生成手段(階調重み情報生成手段)130と、階調値ヒストグラム算出手段131と、中間階調値復元手段(中間階調復元画像生成手段)132と、最適フィルタ情報生成手段133とを備える。
まず、階調復元・最適フィルタ情報生成手段13の入出力について、説明する。
階調復元・最適フィルタ情報生成手段13は、外部から原画像と、後記するフィルタ情報群及びブロック分割情報とが入力される。また、階調復元・最適フィルタ情報生成手段13は、階調削減手段10から階調変換コードブックが入力され、復号手段12から復号画像が入力される。
また、階調復元・最適フィルタ情報生成手段13は、生成した最適フィルタ情報と、階調変換コードブックとを階調復元復号装置2に出力する。
<<周辺階調重み情報生成手段>>
次に、階調復元・最適フィルタ情報生成手段13が備える各手段の処理について、説明する。
周辺階調重み情報生成手段130は、フィルタ情報群に設定されたフィルタ情報(フィルタ係数)毎に、エッジ保存型フィルタを復号画像に適用することで、復号画像の各画素の階調値が重み付けられた周辺階調重み情報(階調重み情報)を生成するものである。
このフィルタ情報群は、ガウシアン分散値σ,σを示すフィルタ情報が異なる値で設定されたものである。例えば、フィルタ情報群は、ガウシアン分散値σ=0.1,1.1,2.1,3.1,・・・というように、1.0刻みで異なるフィルタ情報が複数設定される(ガウシアン分散値σも同様)。
本実施形態では、周辺階調重み情報生成手段130は、エッジ保存型フィルタとして、下記の式(1)で定義されたバイラテラル(bilateral)なガウシアンフィルタを用いて、それぞれのフィルタ情報で周辺階調重み情報O(i,j)を生成する。すなわち、周辺階調重み情報生成手段130は、フィルタ情報を用いた畳込処理により、復号画像の各画素の階調値I(i,j)に空間距離D及び輝度距離Dによる重み付けを行う。このとき、周辺階調重み情報生成手段130は、ラスタスキャンを行うように画素位置(i,j)を変化させて、復号画像の全ての画素から、フィルタ情報毎に周辺階調重み情報O(i,j)を生成する。そして、周辺階調重み情報生成手段130は、フィルタ情報群と、フィルタ情報毎に生成した周辺階調重み情報O(i,j)と、復号画像とを中間階調値復元手段132に出力する。
Figure 0006101009
この式(1)では、階調値(輝度値)I、空間距離D、輝度距離D、画素の水平位置i、画素の垂直位置j、ガウシアンフィルタを適用する画素領域のサイズS、及び、ガウシアン分散値σで表される。
また、m,nは、例えば、ガウシアンフィルタの領域サイズSが3の場合、−3から3までの値をとる。
以後、周辺階調重み情報は、各画素の階調値を重み付けた値であるため、重み付き階調値と呼ぶことがある。
<<階調値ヒストグラム算出手段>>
階調値ヒストグラム算出手段131は、原画像から、原画像の階調値毎の画素数を示す階調値ヒストグラムを算出するものである。本実施形態では、階調値ヒストグラム算出手段131は、図5に示すように、階調値=0〜1023の画素数を示す階調値ヒストグラム91を算出する。そして、階調値ヒストグラム算出手段131は、生成した階調値ヒストグラム91を中間階調値復元手段132に出力する。
なお、図5の階調値ヒストグラム91では、一部階調値のみを図示した。
<<中間階調値復元手段>>
図6に示すように、中間階調値復元手段132は、フィルタ情報毎に、周辺階調重み情報生成手段130から入力された復号画像92で同一階調値の画素について、周辺階調重み情報93による並び順を算出する。そして、中間階調値復元手段132は、階調値ヒストグラムを参照して、同一階調値の画素数と、同一階調値に対応する伸長階調値及び中間階調値の画素数の割合とに基づいて、算出した並び順で同一階調値の画素に伸長階調値又は中間階調値を割り当てた中間階調復元画像94を生成するものである。
ここで、中間階調値復元手段132は、階調変換コードブックを用いて、復号画像の階調値を変換(伸長)して、階調伸長画像を生成する。そして、中間階調値復元手段132は、生成した階調伸長画像において、この階調伸長画像で抜けている中間階調値を、以下のように復元する。
このとき、中間階調値復元手段132は、復号画像92の最小階調値(例えば、0)から最大階調値(例えば、255)までを順に指定階調値(同一階調値)として指定し、指定階調値の画素に対して処理を行う。
以下、説明を簡易にするために、指定階調値=32であり、復号画像92に指定階調値=32の画素が100個含まれることとする。また、図5に示すように、指定階調値=32の場合、伸長階調値=128と、中間階調値=127,129,130とが対応することとする。つまり、復号画像92での指定階調値=32には、中間階調復元画像94での階調値127〜130が対応する。
また、図5の階調値ヒストグラム91では、階調値=127の画素数が19であり、階調値=128の画素数が29であり、階調値=129の画素数が27であり、階調値=130の画素数が25であることとする(階調値127〜130で画素数の合計が100)。
図6では、エッジEgの付近に着目し、各画素の階調値を5,8,32といった数値で表し、指定階調値=32の画素を符号a,b,c,dで図示した(丸付きの数値)。
また、100個存在する指定階調値=32の画素のうち、4個の画素a,b,c,dに着目して説明する。
中間階調値復元手段132は、図6(a)に示すように、復号画像92から、指定階調値=32の画素a,b,c,dを検出する。そして、中間階調値復元手段132は、検出した画素a,b,c,dの位置情報(画素座標)を生成する。
また、中間階調値復元手段132は、図6(b)に示すように、全画素分の周辺階調重み情報93から、位置情報で特定される画素a,b,c,dの重み付き階調値=33,37,34,28を抽出する。
そして、中間階調値復元手段132は、図6(b)に示すように、復号画像92で指定階調値=32の画素a,b,c,dについて、重み付き階調値による並び順を算出するものである。つまり、中間階調値復元手段132は、100個存在する指定階調値=32の画素を重み付き階調値の昇順で並び替えて、各画素の並び順を算出する。図6(b)では、画素a,b,c,dの並び順を上付き数値で図示し、画素aが42番目であり、画素bが87番目であり、画素cが63番目であり、画素dが31番目となっている。
さらに、中間階調値復元手段132は、図6(c)に示すように、図5の階調値ヒストグラム91を参照して、重み付き階調値の並び順で、指定階調値=32の画素a,b,c,dに伸長階調値=128又は中間階調値=127,129,130を割り当てる。前記したように、指定階調値=32の画素は、合計100個である。また、図5の階調値ヒストグラム91において、階調値が127,128,129,130となる画素数の割合は、19:29:27:25となっている。このため、中間階調値復元手段35は、100個存在する指定階調値=32の画素に対し、重み付き階調値の昇順で、19個の画素に中間階調値=127、29個の画素に伸長階調値=128、27個の画素に中間階調値=129、25個の画素に中間階調値=130をそれぞれ割り当てる。従って、画素a,b,c,dは、それぞれ、階調値=128,130,129,128が割り当てられる。
このように、中間階調値復元手段132は、図6の処理を全ての指定階調値の画素に対して行い、全ての画素に階調値=0〜1023を割り当てた中間階調復元画像94を生成する。さらに、中間階調値復元手段132は、全ての周辺階調重み情報を用いて、平滑化の程度が異なる中間階調復元画像94を複数生成する。その後、中間階調値復元手段132は、生成した複数の中間階調復元画像94と、フィルタ情報群と、階調変換コードブックとを最適フィルタ情報生成手段133に出力する。
最適フィルタ情報生成手段133は、外部から入力されたブロック分割情報を参照し、複数の中間階調復元画像と、原画像とを所定サイズのブロックに分割する。そして、最適フィルタ情報生成手段133は、ブロック毎に、原画像に最も類似する中間階調復元画像のフィルタ情報を最適フィルタ情報として生成するものである。
このブロック分割情報は、中間階調復元画像及び原画像を分割するブロックのサイズを表す情報であり、手動で設定される。
具体的には、最適フィルタ情報生成手段133は、複数の中間階調復元画像及び原画像を、ブロック分割情報で指定された同一サイズのブロックに分割する。また、最適フィルタ情報生成手段133は、同一位置のブロック毎に、原画像の画素と各中間階調復元画像の対応画素との階調値の差分二乗和を求める。そして、最適フィルタ情報生成手段133は、同一位置のブロック毎に、各中間階調復元画像のうち、差分二乗和が最小になる中間階調復元画像を最も類似する中間階調復元画像として求める。さらに、最適フィルタ情報生成手段133は、最も類似する中間階調復元画像を生成したときの全ブロック分のフィルタ情報を、最適フィルタ情報として生成する。
[階調復元復号装置の構成]
図1に戻り、本発明の第1実施形態に係る階調復元復号装置2の構成について、説明する。
階調復元復号装置2は、符号化画像及び最適フィルタ情報を用いて、削減された階調を復元するものであり、復号手段20と、階調復元手段21とを備える。
<復号手段>
復号手段20は、階調削減符号化装置1から入力された符号化画像を復号することで、復号画像を生成するものである。ここで、復号手段20は、復号手段12と同様の復号手法を用いる。そして、復号手段20は、生成した復号画像を階調復元手段21に出力する。
<階調復元手段>
図7を参照し、階調復元手段21について、説明する(適宜図1参照)。
階調復元手段21は、最適フィルタ情報を用いて、復号画像の階調を復元するものである。このため、階調復元手段21は、周辺階調重み情報生成手段(階調重み情報生成手段)210と、階調値ヒストグラム設定手段211と、中間階調値復元手段(中間階調復元画像生成手段)212とを備える。
まず、階調復元手段21の入出力について、説明する。
階調復元手段21は、階調削減符号化装置1から階調変換コードブックと、最適フィルタ情報とが入力される。また、階調復元手段21は、復号手段20から復号画像が入力される。
また、階調復元手段21は、生成した中間階調復元画像を外部に出力する。
次に、階調復元手段21が備える各手段の処理について、階調復元・最適フィルタ情報生成手段13と異なる点を説明する。
周辺階調重み情報生成手段210は、最適フィルタ情報をフィルタ情報の初期値として設定し、この最適フィルタ情報によるエッジ保存型フィルタを復号画像に適用することで、復号画像の各画素の階調値が重み付けられた周辺階調重み情報を生成するものである。
つまり、周辺階調重み情報生成手段210は、フィルタ情報群の代わりに最適フィルタ情報を用いて、周辺階調重み情報を1つ生成する。他の点、周辺階調重み情報生成手段210は、周辺階調重み情報生成手段130と同様のため、詳細な説明を省略する。
階調値ヒストグラム設定手段211は、階調値ヒストグラムが予め設定されるものである。ここで、階調値ヒストグラム設定手段211は、以下で説明する第1例〜第3例の何れかの手法で階調値ヒストグラムを予め設定する(図8〜図10参照)。
<階調値ヒストグラムの設定:第1例>
この第1例は、階調値ヒストグラム算出手段131(図4)で生成された階調値ヒストグラムをそのまま設定する手法である。つまり、階調値ヒストグラム設定手段211は、階調値ヒストグラム算出手段131から階調値ヒストグラムが入力され、入力された階調値ヒストグラムをそのまま設定する。この第1例によれば、階調値ヒストグラム設定手段211は、階調値ヒストグラムを生成する必要がないため、演算処理の高速化を図ることができる。
なお、第1例を用いる場合、階調値ヒストグラム設定手段211に復号画像を入力する必要がない。
<階調値ヒストグラムの設定:第2例>
この第2例は、推定により階調値ヒストグラム91を設定する手法である
階調値ヒストグラム設定手段211は、原画像と復号画像との階調数の比(例えば、1024/256=4)が、復元倍率として予め設定されている。
また、図8に示すように、階調値ヒストグラム設定手段211は、復号画像で階調値毎の画素数を示す復号画像ヒストグラム95を算出する。本実施形態では、復号画像の階調数=256である。従って、階調値ヒストグラム設定手段211は、階調値=0,1,2,3,・・・,255の復号画像ヒストグラム95を算出する。
そして、図9に示すように、階調値ヒストグラム設定手段211は、算出した復号画像ヒストグラム95(図8)の階調値に復元倍率を乗じて、階調値ヒストグラム91の伸長階調値を算出する。本実施形態では、復元倍率が4であり、復号画像ヒストグラム95の階調値=0,1,2,3,・・・,255である。従って、階調値ヒストグラム設定手段211は、階調値ヒストグラム91の伸長階調値=0,4,8,12,・・・,1020を算出する。このとき、階調値ヒストグラム91の画素数(縦軸)は、図8の復号画像ヒストグラム95と同じ値になる。つまり、図8の符号α,α,α,αにおける階調値(横軸)を4倍したものが、図9の符号α,α,α,αとなる。
さらに、階調値ヒストグラム設定手段211は、一般的な画像で各画素の階調値が滑らかに連続する性質を利用して、最小二乗法により中間階調値の画素数を推定する。図9では、中間階調値は、伸長階調値0,4の間にある1〜3と、伸長階調値4,8の間にある5〜7と、伸長階調値8,12の間にある9〜11とになる。まず、階調値ヒストグラム設定手段211は、最小二乗法を用いて、伸長階調値0,4の間にある中間階調値1〜3の画素数を推定する。具体的には、階調値ヒストグラム設定手段211は、階調値ヒストグラム91で伸長階調値=0,4の画素数を結ぶように、最小二乗直線βを引く。すなわち、最小二乗直線βは、伸長階調値=0,4の間にある中間階調値=1〜3の画素数を推定したものになる。従って、階調値ヒストグラム設定手段211は、この最小二乗直線βが示す値を中間階調値=1〜3の画素数として推定する。その後、階調値ヒストグラム設定手段211は、最小二乗直線βと同様に最小二乗直線β,βを引いて、中間階調値=5〜7,9〜11の画素数を求め、階調値ヒストグラム91を推定する。この第2例によれば、階調値ヒストグラム設定手段211は、階調値ヒストグラムにおいて、中間階調値の画素数が滑らかに連続し、中間階調値の正確性をより向上させることができる。
なお、階調値ヒストグラム設定手段211は、全ての階調値で画素数を推定することは言うまでもない。
<階調値ヒストグラムの設定:第3例>
この第3例は、コピーにより階調値ヒストグラム91を設定する手法である
階調値ヒストグラム設定手段211は、第2例と同様、復号画像ヒストグラム95(図8)を算出し、伸長階調値を算出する。つまり、図8の符号α,α,α,αにおける階調値を4倍したものが、図10の符号α,α,α,αとなる。
また、図10に示すように、階調値ヒストグラム設定手段211は、中間階調値を伸長階調値と同じ値としてコピーする。例えば、伸長階調値4を基準として、復元倍率=4の階調値だけ前後する中間階調値=3,5,6に着目する。この場合、階調値ヒストグラム設定手段211は、伸長階調値4の画素数を中間階調値=3,5,6の画素数としてコピーする。つまり、階調値ヒストグラム91では、階調値=3〜6の画素数が同じ値となる。
これと同様、階調値ヒストグラム設定手段211は、伸長階調値=8の画素数を中間階調値=7,9,10の画素数としてコピーし、伸長階調値=12の画素数を中間階調値=11,13,14の画素数としてコピーする。このようにして、階調値ヒストグラム設定手段211は、全ての階調値の画素数を示す階調値ヒストグラム91を生成する。この第3例によれば、階調値ヒストグラム設定手段211は、簡易な演算処理で階調値ヒストグラムを生成するため、演算処理の高速化を図ることができる。
なお、階調値ヒストグラム設定手段211は、階調値ヒストグラム91に負の階調値が存在しないため、伸長階調値=0の画素数を中間階調値=1,2の画素数としてコピーする。
図7に戻り、階調復元手段21の説明を続ける。
中間階調値復元手段212は、復号画像で同一階調値の画素について、周辺階調重み情報による並び順を算出する。そして、中間階調値復元手段212は、階調値ヒストグラムを参照して、同一階調値の画素数と、同一階調値に対応する伸長階調値及び中間階調値の画素数の割合とに基づいて、算出した並び順で同一階調値の画素に伸長階調値又は中間階調値を割り当てた中間階調復元画像を生成するものである。
なお、中間階調値復元手段212は、中間階調復元画像を1つ生成する以外、中間階調値復元手段132と同様のため、詳細な説明を省略する。
[階調削減符号化装置の動作]
図11を参照し、図1の階調削減符号化装置1の動作について、説明する(適宜図1参照)。
階調削減符号化装置1は、階調削減手段10によって、階調削減画像を生成する(ステップS10:階調削減画像生成処理)。
階調削減符号化装置1は、符号化手段11によって、階調削減画像を符号化することで、符号化画像を生成する(ステップS11)。
階調削減符号化装置1は、復号手段12によって、符号化画像を復号することで、復号画像を生成する(ステップS12)。
階調削減符号化装置1は、階調復元・最適フィルタ情報生成手段13によって、復号画像を用いて、最適フィルタ情報を生成する(ステップS13:階調復元・最適フィルタ情報生成処理)。
<階調削減画像生成処理>
図12を参照し、図11の階調削減画像生成処理について、説明する。
階調削減手段10は、雑音レベル検出手段100によって、原画像に時空間方向の周波数解析処理を行って、第1閾値以上の周波数成分から孤立点成分を抽出し、抽出した孤立点成分のレベルを雑音レベルとして検出する(ステップS100)。
階調削減手段10は、画像分離手段101によって、原画像を、雑音レベル以下の画素で構成される雑音画像と、雑音レベルを超える画素で構成される信号画像とに分離する(ステップS101)。
階調削減手段10は、低階調雑音画像再量子化初期値決定手段102aによって、雑音レベルが粗く量子化されるように、低階調雑音画像再量子化初期値を決定する(ステップS102)。
階調削減手段10は、低階調雑音画像再量子化手段102bによって、低階調雑音画像再量子化初期値を用いて、雑音画像に階調削減処理を行い、雑音画像階調変換コードブックと、低階調雑音画像を生成する(ステップS103)。
階調削減手段10は、グラデーション領域検出手段103によって、信号画像の画素毎に、空間方向の周波数解析処理を行って信号画像の全周波数帯域に対する低周波数帯域の割合を算出し、算出した割合が第2閾値以上となる画素領域をグラデーション領域として検出する(ステップS104)。
階調削減手段10は、低階調信号画像再量子化初期値決定手段104aによって、低階調信号画像再量子化初期値を決定する(ステップS105)。
階調削減手段10は、低階調信号画像再量子化手段104bによって、低階調信号画像再量子化初期値を用いて、信号画像に階調削減処理を行い、信号画像階調変換コードブックと、低階調信号画像とを生成する(ステップS106)。
階調削減手段10は、画像合成手段105によって、低階調雑音画像と、低階調信号画像とを合成して、階調削減画像を生成する。また、階調削減手段10は、画像合成手段105によって、雑音画像階調変換コードブックと信号画像階調変換コードブックとを合わせて、階調変換コードブックを生成する(ステップS107)。
<階調復元・最適フィルタ情報生成処理>
図13を参照し、図11の階調復元・最適フィルタ情報生成処理について、説明する。
階調復元・最適フィルタ情報生成手段13は、周辺階調重み情報生成手段130によって、フィルタ情報毎に、エッジ保存型フィルタを復号画像に適用することで、周辺階調重み情報を生成する(ステップS130)。
階調復元・最適フィルタ情報生成手段13は、階調値ヒストグラム算出手段131によって、階調値ヒストグラムを算出する(ステップS131)。
階調復元・最適フィルタ情報生成手段13は、中間階調値復元手段132によって、フィルタ情報毎に、復号画像で同一階調値の画素について、周辺階調重み情報による並び順を算出する。また、階調復元・最適フィルタ情報生成手段13は、中間階調値復元手段132によって、階調値ヒストグラムを参照して、同一階調値の画素数と、同一階調値に対応する伸長階調値及び中間階調値の画素数の割合とに基づいて、中間階調復元画像を生成する(ステップS132)。
階調復元・最適フィルタ情報生成手段13は、最適フィルタ情報生成手段133によって、ブロック分割情報を参照し、複数の中間階調復元画像と、原画像とを所定サイズのブロックに分割し、ブロック毎に最適フィルタ情報を生成する(ステップS133)。
[階調復元復号装置の動作]
図11に戻り、図1の階調復元復号装置2の動作について、説明する(適宜図1参照)。
階調復元復号装置2は、復号手段20によって、ステップS11で生成された符号化画像を復号することで、復号画像を生成する(ステップS20)。
階調復元復号装置2は、階調復元手段21によって、ステップS13で生成された最適フィルタ情報を用いて、復号画像の階調を復元する(ステップS21)。
以上のように、本発明の第1実施形態に係る階調削減符号化装置1は、原画像の雑音成分と、雑音以外の信号成分とを区別して階調を削減する。従って、階調削減符号化装置1及び階調復元復号装置2は、雑音成分のデータ量を少なくすると共に、信号成分の階調数を高くできるため、圧縮効率を改善し、擬似輪郭の発生を抑制することができる。
さらに、階調削減符号化装置1及び階調復元復号装置2は、最適フィルタ情報をサイド情報として利用できるため、階調値をより正確に復元することができる。
さらに、階調削減符号化装置1は、ロイド−マックス法により、原画像で出現頻度が高い階調値付近に階調数を多く割り当てて、出現頻度が低い階調値付近に割り当てられる階調数を少なくし、階調値をより正確に復元することができる。
(第2実施形態)
[階調削減符号化装置の構成]
図14を参照し、本発明の第2実施形態に係る階調削減符号化装置1Aの構成について、第1実施形態と異なる点を説明する。
階調削減符号化装置1Aは、最適フィルタ情報を生成しない点が第1実施形態と異なる。このため、階調削減符号化装置1Aは、階調削減手段10と、符号化手段11とを備える。
なお、階調削減符号化装置1Aの各手段は、図1と同様のため、詳細な説明を省略する。
[階調復元復号装置の構成]
階調復元復号装置2Aは、予め設定されたフィルタ情報の初期値(初期フィルタ情報)を用いて、削減された階調を復元するものである。このため、階調復元復号装置2Aは、復号手段20と、階調復元手段21Aとを備える。
なお、復号手段20は、図1と同様のため、詳細な説明を省略する。
また、階調復元手段21Aは、初期フィルタ情報を手動で設定する以外、図1の階調復元手段21と同様のため、詳細な説明を省略する。
[階調削減符号化装置の動作]
図15を参照し、図14の階調削減符号化装置1Aの動作について、説明する(適宜図14参照)。
階調削減符号化装置1Aは、階調削減手段10によって、原画像の階調を削減した階調削減画像を生成する(ステップS10)。
階調削減符号化装置1Aは、符号化手段11によって、階調削減画像を符号化することで、符号化画像を生成する(ステップS11)。
[階調復元復号装置の動作]
図14の階調復元復号装置2Aの動作について、説明する(適宜図14参照)。
階調復元復号装置2Aは、復号手段20によって、ステップS11で生成された符号化画像を復号することで、復号画像を生成する(ステップS20)。
階調復元復号装置2Aは、階調復元手段21Aによって、初期フィルタ情報を用いて、復号画像の階調を復元する(ステップS21A)。
以上のように、本発明の第2実施形態に係る階調削減符号化装置1A及び階調復元復号装置2Aは、第1実施形態と同様、圧縮効率を改善し、擬似輪郭の発生を抑制することができる。
さらに、階調削減符号化装置1Aは、最適フィルタ情報を生成する必要がないため、演算処理の高速化を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を変えない範囲で実施することができる。実施形態の変形例を以下に示す。
(変形例1)
各実施形態では、式(1)のガウシアンフィルタを用いることとして説明したが、本発明のエッジ保存型フィルタは、これに限定されない。
つまり、周辺階調重み情報生成手段130は、エッジ保存型フィルタとして、下記の式(2)で定義されたモノラテラル(monolateral)なガウシアンフィルタを用いることもできる。この式(2)は、式(1)から輝度距離Dに関する項を削除したものである。
Figure 0006101009
<中間階調復元画像の比較>
式(2)のガウシアンフィルタを用いた場合でも、階調復元・最適フィルタ情報生成手段13の各手段は、第1実施形態と同様の処理により、中間階調復元画像94Aを生成する。しかし、生成した中間階調復元画像94Aは、式(1)及び式(2)のようにガウシアンフィルタが異なるため、中間階調復元画像94と異なる階調値を有することになる。そこで、図16を参照し、式(1)及び式(2)のガウシアンフィルタで生成した中間階調復元画像の相違について、説明する(適宜図1,図6参照)。
中間階調値復元手段132は、図16(a)に示すように、復号画像92から、指定階調値=32の画素a,b,c,dを検出する。この処理結果は、図6(a)と何ら変わることがない。
また、中間階調値復元手段132は、図16(b)に示すように、全ての画素の周辺階調重み情報93Aから、画素a,b,c,dの重み付き階調値33,34,33,19を抽出する。つまり、図6(b)及び図16(b)では、式(1)及び式(2)のようにガウシアンフィルタが異なるため、画素a,b,c,dの重み付き階調値が異なっている。
そして、中間階調値復元手段132は、図16(b)に示すように、画素a,b,c,dについて、重み付き階調値の並び順を算出し、重み付き階調値の並び順で画素a,b,c,dに伸長階調値=128又は中間階調値=127,129,130を割り当てる。図16(b)では、画素aが36番目であり、画素bが65番目であり、画素cが37番目であり、画素dが4番目である。従って、画素a,b,c,dは、それぞれ、階調値128,129,129,127が割り当てられる。
ここで、図6(c)の中間階調復元画像94では、画素b,c,dの階調値=130,129,128である。一方、図16(c)の中間階調復元画像94Aでは、画素b,c,dの階調値=129,128,127である。つまり、画素b,c,dの階調値は、中間階調復元画像94が中間階調復元画像94Aよりも高く、エッジEgの右側に位置する画素の階調値との差もより大きくなる。以上より、中間階調復元画像94AではエッジEgが十分に鮮明であり、中間階調復元画像94ではエッジEgが極めて鮮明になることがわかる。
(変形例2)
第2実施形態では、階調削減処理としてロイド−マックス法を用いることとして説明したが、階調削減処理は、これに限定されない。
第2実施形態において、階調削減手段10は、階調削減処理として、切り捨て処理を用いることもできる。
この切り捨て処理では、原画像の階調数をΔビット削減する場合、原画像の階調値を2^Δで割って余りを切り捨てて、階調削減画像を生成することになる。この切り捨て処理が簡易な演算のため、階調削減手段10は、演算処理を高速化することができる。
例えば、原画像の階調数を10ビットとし、階調削減画像の階調数を8ビットとし、Δ=2ビットとする。この場合、切り捨て処理において、階調変換コードブックでは、変換前階調値が、原画像の階調値を2^Δで割って余りを切り捨てた階調値となる。また、変換後階調値が、変換前階調値を2^Δ倍した階調値となる。従って、階調変換コードブックは、前記した表1と同一になる。
(変形例3)
第2実施形態において、階調削減手段10は、階調削減処理として、四捨五入処理を用いることもできる。
この四捨五入処理では、原画像の階調数をΔビット削減する場合、原画像の階調値を2^Δで割って余りを四捨五入し、階調削減画像を生成することになる。この四捨五入処理が簡易な演算のため、階調削減手段10は、演算処理を高速化することができる。
例えば、原画像の階調数を10ビットとし、階調削減画像の階調数を8ビットとし、Δ=2ビットとする。この場合、四捨五入処理において、階調変換コードブックでは、変換前階調値が、原画像の階調値を2^Δで割って余りを四捨五入した階調値となる。また、変換後階調値が、変換前階調値を2^Δ倍した階調値となる。従って、階調変換コードブックは、前記した表1と同一になる。
1,1A 階調削減符号化装置
10 階調削減手段
11 符号化手段
12 復号手段
13 階調復元・最適フィルタ情報生成手段
100 雑音レベル検出手段
101 画像分離手段
102 低階調雑音画像生成手段
102a 低階調雑音画像再量子化初期値決定手段
102b 低階調雑音画像再量子化手段
103 グラデーション領域検出手段
104 低階調信号画像生成手段
104a 低階調信号画像再量子化初期値決定手段
104b 低階調信号画像再量子化手段
105 画像合成手段
130 周辺階調重み情報生成手段(階調重み情報生成手段)
131 階調値ヒストグラム算出手段
132 中間階調値復元手段(中間階調復元画像生成手段)
133 最適フィルタ情報生成手段
2,2A 階調復元復号装置
20 復号手段
21,21A 階調復元手段
210 周辺階調重み情報生成手段(階調重み情報生成手段)
211 階調値ヒストグラム設定手段
212 中間階調値復元手段(中間階調復元画像生成手段)
1000,1000A 階調復元システム

Claims (7)

  1. 原画像の階調を削減する階調削減符号化装置であって、
    前記原画像が入力され、入力された前記原画像に時空間方向の周波数解析処理を行って、予め設定された第1閾値以上の周波数成分から孤立点成分を抽出し、抽出した前記孤立点成分のレベルを雑音レベルとして検出する雑音レベル検出手段と、
    前記原画像を、前記雑音レベル以下の画素で構成される雑音画像と、前記雑音レベルを超える画素で構成される信号画像とに分離する画像分離手段と、
    前記雑音画像に階調削減処理を行って、前記雑音画像の階調を削減した低階調雑音画像を生成する低階調雑音画像生成手段と、
    前記信号画像に空間方向の周波数解析処理を行って、前記信号画像の画素毎に全周波数帯域に対する予め設定された低周波数帯域の割合を算出し、算出した前記割合が予め設定された第2閾値以上となる画素領域をグラデーション領域として検出するグラデーション領域検出手段と、
    前記信号画像のグラデーション領域の階調数が前記雑音画像の階調数よりも高くなるように前記信号画像のグラデーション領域に前記階調削減処理を行って、当該グラデーション領域の階調を削減した低階調信号画像を生成する低階調信号画像生成手段と、
    前記低階調雑音画像と前記低階調信号画像との合成画像である階調削減画像を生成する画像合成手段と、
    前記階調削減画像を符号化した符号化画像を生成する符号化手段と、
    を備えることを特徴とする階調削減符号化装置。
  2. 前記符号化画像を復号した復号画像を生成する復号手段と、
    フィルタ係数として異なる分散値が予め設定され、前記フィルタ係数毎に、エッジ保存型フィルタを前記復号画像に適用することで、前記復号画像の各画素の階調値が重み付けられた階調重み情報を生成する階調重み情報生成手段と、
    前記原画像から、前記原画像の階調値毎の画素数を示す階調値ヒストグラムを算出する階調値ヒストグラム算出手段と、
    前記フィルタ係数毎に、前記復号画像で同一階調値の画素について、前記階調重み情報による並び順を算出し、前記階調値ヒストグラムを参照して、前記同一階調値の画素数と、前記同一階調値に対応する伸長階調値及び前記伸長階調値の間にある中間階調値の画素数の割合とに基づいて、算出した前記並び順で前記同一階調値の画素に前記伸長階調値又は前記中間階調値を割り当てた中間階調復元画像を生成する中間階調復元画像生成手段と、
    前記フィルタ係数毎の中間階調復元画像と、前記原画像とを所定サイズのブロックに分割し、前記ブロック毎に、前記原画像に最も類似する中間階調復元画像のフィルタ係数である最適フィルタ情報を生成する最適フィルタ情報生成手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の階調削減符号化装置。
  3. 前記低階調雑音画像生成手段及び前記低階調信号画像生成手段は、前記階調削減処理として、ロイド−マックス法を用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の階調削減符号化装置。
  4. 原画像の階調を削減した階調削減画像が符号化された符号化画像を用いて、削減された前記階調を復元する階調復元復号装置であって、
    請求項1に記載の階調削減符号化装置から前記符号化画像が入力され、入力された前記符号化画像を復号した復号画像を生成する復号手段と、
    所定のフィルタ係数によるエッジ保存型フィルタを前記復号画像に適用することで、前記復号画像の各画素の階調値が重み付けられた階調重み情報を生成する階調重み情報生成手段と、
    前記原画像の階調値毎の画素数を示す階調値ヒストグラムが予め設定される階調値ヒストグラム設定手段と、
    前記復号画像で同一階調値の画素について、前記階調重み情報による並び順を算出し、前記階調値ヒストグラムを参照して、前記同一階調値の画素数と、前記同一階調値に対応する伸長階調値及び前記伸長階調値の間にある中間階調値の画素数の割合とに基づいて、算出した前記並び順で前記同一階調値の画素に前記伸長階調値又は前記中間階調値を割り当てた中間階調復元画像を生成する中間階調復元画像生成手段と、
    を備えることを特徴とする階調復元復号装置。
  5. 前記階調重み情報生成手段は、請求項2に記載の階調削減符号化装置から最適フィルタ情報が入力され、入力された前記最適フィルタ情報が示すフィルタ係数を設定することを特徴とする請求項4に記載の階調復元復号装置。
  6. 原画像の階調を削減するために、コンピュータを、
    前記原画像が入力され、入力された前記原画像に時空間方向の周波数解析処理を行って、予め設定された第1閾値以上の周波数成分から孤立点成分を抽出し、抽出した前記孤立点成分のレベルを雑音レベルとして検出する雑音レベル検出手段、
    前記原画像を、前記雑音レベル以下の画素で構成される雑音画像と、前記雑音レベルを超える画素で構成される信号画像とに分離する画像分離手段、
    前記雑音画像に階調削減処理を行って、前記雑音画像の階調を削減した低階調雑音画像を生成する低階調雑音画像生成手段、
    前記信号画像に空間方向の周波数解析処理を行って、前記信号画像の画素毎に全周波数帯域に対する予め設定された低周波数帯域の割合を算出し、算出した前記割合が予め設定された第2閾値以上となる画素領域をグラデーション領域として検出するグラデーション領域検出手段、
    前記信号画像のグラデーション領域の階調数が前記雑音画像の階調数よりも高くなるように前記信号画像のグラデーション領域に前記階調削減処理を行って、当該グラデーション領域の階調を削減した低階調信号画像を生成する低階調信号画像生成手段、
    前記低階調雑音画像と前記低階調信号画像との合成画像である階調削減画像を生成する画像合成手段、
    前記階調削減画像を符号化した符号化画像を生成する符号化手段、
    として機能させるための階調削減符号化プログラム。
  7. 原画像の階調を削減した階調削減画像が符号化された符号化画像を用いて、削減された前記階調を復元するために、コンピュータを、
    請求項1に記載の階調削減符号化装置から前記符号化画像が入力され、入力された前記符号化画像を復号した復号画像を生成する復号手段、
    所定のフィルタ係数によるエッジ保存型フィルタを前記復号画像に適用することで、前記復号画像の各画素の階調値が重み付けられた階調重み情報を生成する階調重み情報生成手段、
    前記原画像の階調値毎の画素数を示す階調値ヒストグラムが予め設定される階調値ヒストグラム設定手段、
    前記復号画像で同一階調値の画素について、前記階調重み情報による並び順を算出し、前記階調値ヒストグラムを参照して、前記同一階調値の画素数と、前記同一階調値に対応する伸長階調値及び前記伸長階調値の間にある中間階調値の画素数の割合とに基づいて、算出した前記並び順で前記同一階調値の画素に前記伸長階調値又は前記中間階調値を割り当てた中間階調復元画像を生成する中間階調復元画像生成手段、
    として機能させるための階調復元復号プログラム。
JP2012135795A 2012-06-15 2012-06-15 階調削減符号化装置、階調復元復号装置及びそれらのプログラム Active JP6101009B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012135795A JP6101009B2 (ja) 2012-06-15 2012-06-15 階調削減符号化装置、階調復元復号装置及びそれらのプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012135795A JP6101009B2 (ja) 2012-06-15 2012-06-15 階調削減符号化装置、階調復元復号装置及びそれらのプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014003370A JP2014003370A (ja) 2014-01-09
JP6101009B2 true JP6101009B2 (ja) 2017-03-22

Family

ID=50036176

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012135795A Active JP6101009B2 (ja) 2012-06-15 2012-06-15 階調削減符号化装置、階調復元復号装置及びそれらのプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6101009B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0497681A (ja) * 1990-08-16 1992-03-30 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 映像符号化復号化装置
US7738721B2 (en) * 2003-08-29 2010-06-15 Thomson Licensing Method and apparatus for modeling film grain patterns in the frequency domain
EP1631090A1 (en) * 2004-08-31 2006-03-01 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Moving picture coding apparatus and moving picture decoding apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014003370A (ja) 2014-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7268599B2 (ja) 情報処理装置および方法
US8213500B2 (en) Methods and systems for processing film grain noise
JP5124562B2 (ja) テクスチャレベルに基づく量子化調整
JP5039777B2 (ja) Dcシフトアーチファクトに対する量子化調整
US9661328B2 (en) Method of bit allocation for image and video compression using perceptual guidance
JP2008508751A (ja) 符号化された画像信号に関する適応型3d虚構映像削減のための装置および方法
JP5421757B2 (ja) 画像符号化装置
JP4874184B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
US20020186888A1 (en) Data Processing device and data processing method and recorded medium
CN114868401A (zh) 使用下采样/上采样和深度图非线性滤波对视频数据的编码方案
US8340404B2 (en) Image processing device and method, learning device and method, program, and recording medium
JP4889403B2 (ja) Tv法を用いた画像符号化装置及び復号化装置
KR101707337B1 (ko) 영상 디노이징을 위한 다중해상도 nlm 필터링 방법
JP6101009B2 (ja) 階調削減符号化装置、階調復元復号装置及びそれらのプログラム
KR20190084448A (ko) 영상 디스플레이 장치 및 그 제어 방법
JP5878785B2 (ja) 階調削減装置及びプログラム
Ulacha et al. New context-based adaptive linear prediction algorithm for lossless image coding
JP6190170B2 (ja) 空間・階調削減装置及びプログラム
JP5934019B2 (ja) 階調復元装置及びそのプログラム
JP5934031B2 (ja) 階調削減装置及びプログラム
Chen et al. Nonlocal context modeling and adaptive prediction for lossless image coding
JP6388476B2 (ja) 符号化装置及びプログラム
JP4789020B2 (ja) 画像処理システムおよび画像処理プログラム
JP6163022B2 (ja) 符号化装置及びプログラム
Jung Pixel value prediction algorithm using three directional edge characteristics and similarity between neighboring pixels

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20140328

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150501

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160816

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160930

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170131

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170224

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6101009

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250