JP6097481B2 - 上下水道本管清浄方法及び上下水道本管洗浄装置 - Google Patents

上下水道本管清浄方法及び上下水道本管洗浄装置 Download PDF

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Description

本発明は、管路洗浄方法及び管路洗浄装置、特に、管路内にシャーベット状の流動体を送り込み、管路内を流動させて排出させることで管路内を洗浄する管路洗浄方法及び管路洗浄装置に関する。
管路は様々な場所に様々な形態で使用されている。例えば、上水道や下水道、工場における原料や燃料等を送るパイプ、家庭内での排水パイプ等がある。管路を流れる物体についても、気体、液体、固体等、様々な形態がある。これらの管路は、詰まり等の不具合が発生しないように定期的に点検、洗浄することが必要になっている。
一例として、上水道の管路について説明する。上水道の管路には、鋼管、鋳鉄管又は合成樹脂管等が使用される。鋼管や鋳鉄管は、長期間の使用により発生する錆等を防止するために、予め樹脂ライニング(例えば、エポキシ、ポリエステル等)が施されたものが使用されている。したがって、上水道の管路の内壁面には、堆積物等が付着し難い構成になっているが、長い年月使用している内に、水道水に含まれるミネラル分又は濾過をくぐり抜けた微小な砂や異物、有機物によるぬめり等が付着する。これらの付着物は、更に時間の経過と共に、鉄、マンガンを含む数ミリの層になり管路の内壁面に堆積し次第に大きくなる。大きくなった堆積物(スケール)は、水流により部分破壊を起こし、分離された小片が蛇口から出て来ることとなる。更に、管路の内壁に赤錆等が発生すると、水道水が変色し蛇口から色の付いた水が出て来ることとなる。水道水が変色すると、健康上の問題も発生する。
このような現象が生じることを防止するため、管路を定期的に洗浄する必要がある。従来、上水道の管路の洗浄方法としては、ピグ方式(例えば、特許文献1、2)やノズル方式(例えば、特許文献3)があった。ピグ方式は、発泡弾性材で形成された弾丸形状又は球状のピグ(管路内移動体)を本管内に送り込み、流体圧で圧送してピグの外周面を管路の内壁面に接触させてスケールを除去するものである。一方、ノズル方式は、ホースの挿入先端部にノズルを固定して取り付け、ホースを管路内に挿通しながら、ノズルからの高圧水を噴射することにより管内壁面に付着堆積しているスケールを除去するものである。
近年、シャーベット状の流動体を用いた洗浄方法(特許文献4)が注目されている。この方式は、固体のピグの替わりに小さな氷粒子と水で形成されたシャーベット状の流動体を用い、この流動体を管路の入口から管路内に送り込み、管路内を流動させて管路の出口からシャーベット状の流動体を排出するものである。流動体を構成する氷粒子が管路内を流動する際に、管路内壁に付着した赤錆等の堆積物(スケール)が削り取られ、管路の洗浄が行われる。シャーベット状の流動体は氷粒子及びその氷粒子の溶解物である水のみで形成され、人体や環境に無害であり、シャーベット状であるゆえに、例えば管路が曲りや狭窄部分、更にはT型連結管等複雑な形状を有していても通過することができるので、管路の形状如何にかかわらず洗浄することが可能である。
上記のシャーベット状の流動体を用いた洗浄方法においては、上述のように氷粒子が管路内を流動すると、管路の内壁に氷粒子が衝突、接触することで管路の内壁に付着した堆積物等に物理的な外力が加わり、大きな堆積物等が削り取られる(いわゆるブラッシング効果)。更に、取り残された堆積物や付着している微小な堆積物等には、氷粒子の衝突、接触によりに亀裂や緩み、摩擦が生じ、氷粒子の溶解物である水のこれらの堆積物等に対する浸透性がより高められる。したがって、氷粒子と水から成るシャーベット状の流動体が管路内を流動することで、管路の内壁の清浄が効果的に行われることとなる。なお、管路内に氷粒子が残留しても溶けてしまうので健康上の問題は生じない。
特開2001−191045号公報 特開2009−66522号公報 特開平9−10716号公報 特表2003−519571号公報
固体のピグを用いる従来のピグ方式やノズル方式で管路を洗浄した場合には、大きな堆積物は除去できるが、管路の内壁には有機物等のぬめりが残存し、十分に洗浄できないという問題がある。すなわち、内壁に堆積した比較的大きな堆積物はピグ等により取り除くことが可能であるが、内壁に付着している微小な有機物までは完全に除去することができない。また、ピグ方式やノズル方式では、管路が曲がっている場合、管路の径が小さくなっている場合、更に管路が長距離に及ぶ場合には、適用ができない又は適用が難しいことが多い。
また、管路の内壁に付着した堆積物をピグ等により除去し、その後に洗剤や薬品を用いる場合は、有機物等を除去することは可能であるが、用いた洗剤や薬品を洗い流すための付加的な作業が必要となる。更に、食品等の原料の輸送に用いられる管路においては、有機物の除去に薬品等を使用した場合、その後の処理はより煩雑である。すなわち、飲料水や食品等を扱う管路においては、管路に薬品等が残留しないように特に十分に洗い流す必要があるためである。
一方、シャーベット状の流動体を用いた洗浄方法では、上述の問題はないが、更なる効率の向上が望まれていた。すなわち、流動体を単に管路内を流動させるだけなので、清浄の効率が高くない。また、材料である氷粒子が管路内を通過するだけなので、管路内壁のいわゆるブラッシングに十分に用いられておらず経済性も悪い。したがって、洗浄の効率が高く、然も経済的な方法及び装置が望まれていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、シャーベット状の流動体を用いた管路洗浄方法及び管路清浄装置において、洗浄効率の更なる向上を図った経済的な管路洗浄方法及び管路洗浄装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の上下水道本管洗浄方法は、シャーベット状の流動体を上下水道本管内に送り込み、該本管内を流動させて排出させることで前記本管内を洗浄する上下水道本管洗浄方法において、
前記本管内に送り込まれた流動体に気体を付加供給して気体溜まり部を形成し、該気体溜まり部を含む前記流動体の前記本管への送り込み圧力を強弱を付した脈動状態とすることにより前記気体溜まり部を圧縮・膨張させることで前記本管内で前記流動体を往復運動させ、前記気体の前記送り込まれた流動体に対する比率は、体積比で略3から10%であることを特徴とすることを特徴とする。
この方法によれば、気体が付加供給された流動体が、脈動状態で本管に送り込まれると、流動体に付加供給された気体が圧縮、膨張されながら流動体と共に本管内に送り込まれる。この気体が圧縮、膨張されることで、本管内での流動体往復運動引き起こされる。したがって、本管内での流動体によるブラッシング効果が向上し、本管の洗浄効率が高められる。また、気体の送り込まれた流動体に対する比率を、体積比で略3から10%に設定することで、気体の圧縮、膨張による流動体の往復運動が効果的に実現され、流動体のブラッシングによる清浄の効率が効果的に高められる。
請求項に記載の上下水道本管洗浄方法は、請求項に記載の上下水道本管洗浄方法において、前記流動体への気体の付加供給は、前記流動体に空気を送り込んで、該流動体内に気泡又は空気溜まり部を形成することにより行われることを特徴とする。したがって、例えばエアーコンプレッサ等により空気を流動体に送り込むことによって、流動体に気泡又は空気溜まり部を簡単に形成することができる。また、高価な気体ではなく空気を使用するので、コスト上有利であり、清浄後の管路の使用上の安全性も確保される。
請求項に記載の上下水道本管洗浄方法は、請求項に記載の上下水道本管洗浄方法において、前記流動体への気体の付加供給は、前記流動体に気体発生剤を投入して、該流動体内に気泡又は気体溜まり部を形成することにより行われることを特徴とする。気体発生剤として、例えば、炭酸水素ナトリウムを主成分とする発泡剤やドライアイス等を用いることができる。気体発生剤としての発泡剤が流動体内に投入されると、発泡剤の主成分である粉末状の炭酸水素ナトリウム(重曹)と粉末状のクエン酸又はフマル酸が水に溶け、両者が反応を起こして二酸化炭素が発生する。また、気体発生剤としてのドライアイスが流動体内に投入されると、ドライアイスは水に触れて昇華し、二酸化炭素を発生する。したがって、気体として二酸化炭素を流動体内に容易に付加供給することができ、流動体内に二酸化炭素の気泡又は気体溜まり部を形成することができる。付加供給する二酸化炭素の気体の量は、管路の汚染の状況等に合わせて、投入する気体発生剤の量によりにより容易に調整することが可能である。なお、ドライアイスは、固体では−79℃(1気圧)であるので、本管内の流動体の氷粒子の溶解を防ぐ効果があり、洗浄すべき本管が長い場合に有効である。
請求項に記載の上下水道本管洗浄方法は、請求項1からの何れか1項に記載の上下水道本管洗浄方法において、前記流動体に、前記本管の内壁面を研削する研削材を含有させたことを特徴とする。したがって、送り込まれた流動体が本管内を往復運動すると、含有させた研削材も往復運動するので、研削材が本管の内壁を研削し流動体のブラッシング効果がより一層高められる。
上記の目的を達成するため、請求項に記載の上下水道本管洗浄装置は、上下水道本管の清浄対象領域を両側から閉じ、該領域にシャーベット状の流動体を送り込み、該領域内を流動させて排出させることで前記本管内を洗浄する上下水道本管洗浄装置において、前記本管の閉じた領域の前記流動体を送り込む枝管を流動体導入管として有し、前記領域の前記流動体を排出する枝管を流動体排出管として有し、前記流動体導入管側に、前記流動体に空気を付加供給して空気溜まりを形成する空気送り込み手段と、前記送り込まれた流動体に対する付加圧力を強弱を付した脈動状態とする付加圧力変化手段とが接続されたことを特徴とする。
この構成によれば、空気が付加供給された流動体が、本管への送り込み圧力が脈動状態で行われると、流動体に付加供給された空気が圧縮、膨張されながら流動体と共に本管内に送り込まれる。この空気が圧縮、膨張すると、本管内で流動体が往復運動するので、流動体によるブラッシング効果がより向上し、本管の洗浄効果が更に高められる。

本発明の管路洗浄方法によれば、管路内に送り込まれたシャーベット状の流動体は、管路内で往復運動されるため、流動体のブラッシング効果が高められる。更に流動体は繰り返して使用されるので経済性も良好である。洗浄効率が向上することにより、洗浄作業の品質が高められ、洗浄作業をより短縮化することが可能である。
本発明の管路洗浄装置の第1の実施の形態に係り、上水道本管に適用した概略説明図である。 本発明の管路洗浄装置の第2の実施の形態に係り、上水道本管に適用した概略説明図である。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の管路洗浄装置の第1の実施の形態について、図面を参照しながら詳述する。実施の形態では、上水道本管の洗浄に適用した例について示している。シャーベット状の流動体は、氷粒子と水から成り、その比率は7から9対3から1である。すなわち、ほとんどが氷粒子である。また、流動体には塩分を適宜加えてあり、その量は略0.3質量%である。
図1は洗浄装置の全体の概略説明図である。洗浄の対象とする管路は、上水道本管40であり、この上水道本管40は地面から所定の深さに埋設されている。また、上水道本管40には、途中に複数の制水弁42が接続されている。更に、上水道本管40には複数の枝管が設けられている。通常、これらの枝管には消火栓(図示していない)、排泥管(図示していない)等が接続される。図1においては、枝管44a、44bは、地面から所定深さ掘った凹所46a、46b内に突出しており、それぞれの端部には止水弁48a、48bが設けられている。
図1において2つの制水弁42、42で閉じられた区間が管路40の洗浄領域40aに特定されている。一つの枝管44aには流動体導入ホース等が接続され、流動体導入管24を構成している。他の枝管44bには流動体排出ホース等が接続され、流動体排出管30を構成している。この流動体導入管24からシャーベット状の流動体26が管路40の洗浄領域40aに送り込まれる。流動体排出管30からは、管路40の洗浄領域40aに送り込まれた流動体26が流し出されて排出される。
流動体導入管24には、流動体圧送手段14が接続され、この流動体圧送手段14に、氷タンク16、空気送り込み手段としてのエアーコンプレッサ18が接続されている。氷タンク16には、所定大きさ以下の氷粒子が蓄えられており、氷を送り出すスクリュー等が具備されている。流動体圧送手段14に氷タンク16から氷粒子が供給され、シャーベット状の流動体26が形成される。
ここで、流動体圧送手段14は、例えば、流動体26を圧送して洗浄領域40aに送り込むためのスクリュー(図示していない)が具備されている。このスクリューは回転数を調整することで、流動体の管路への送り込み圧力を変えることが可能であり、またスクリューの回転方向を逆にすることで流動体を圧送していた状態から吸引する状態へと変えることも可能である。
この流動体圧送手段14、氷タンク16、エアーコンプレッサ18は、制御部20により一括して制御されている。この制御部20により、流動体圧送手段14からの流動体26の洗浄領域40aへの送り込み圧力を、強弱を付したいわゆる脈動状態とすることができるように構成されている。脈動状態の周期は、任意に設定可能であり、本実施の形態では0.5から5秒の範囲内としている。
流動体26に、空気の気泡又は空気溜まり部を形成するために用いられるエアーコンプレッサ18は、流動体26が流動体圧送手段14から流動体導入管24に導入される際に、流動体導入管24に空気を送り込む。この空気の送り込みは、流動体26の流動体導入管24への導入を行いながら、又は導入を止めて行うことができる。更に、空気の送り込みは、連続的又は断続的に行うことが可能であり、送り込む圧力は、強弱を付した、いわゆる脈動状態とすることも可能である。このように、流動体26の送り込み圧力を脈動状態とすることに加え、送り込む空気の圧力に強弱を付すことで、流動体26を効果的に往復運動させることができる。なお、エアーコンプレッサ18は、送り込む空気の量や圧力が前述の制御部20により調整可能に構成されている。送り込まれた空気は、シャーベット状の流動体26内に前述したように、気泡又は空気溜まり部を形成する。また、流動体排出管30側の止水弁48bを、例えば、流動体26を脈動状態で管路40内に送り込む際に、その弁の開閉を調整して効果的に脈動状態が実現されるようにすることも可能である。
ここで、図1において気泡は示してないが、空気溜まり部を符号28で示している。空気溜まり部28は、洗浄領域40aの断面全体に亘る形で、又は洗浄領域40aの上部内壁に沿った形で存在する。その他、様々な形で洗浄領域40a内に存在する。
洗浄作業では、流動体26にエアーコンプレッサ18で空気を付加供給しながら、その流動体26を洗浄領域40aに充填させて行く。充填は、流動体26の送り込み圧力を制御部20により、いわゆる脈動状態にして行われる。洗浄領域40aに空気が付加供給された流動体26が脈動状態で送り込まれて行くと、付加供給された空気により形成された空気溜まり部28は、圧縮、膨張を繰り返すこととなる。空気溜まり部28が圧縮、膨張しながら洗浄領域40a内を、流動体26と共に進んで行くと、流動体26は管路40内で往復運動を起こすこととなり、氷粒子を含む流動体26によるブラッシングの作用が高められることとなる。このような往復運動を行いながら、流動体26は洗浄領域40aを流れていき、最終的に排出タンク32に排出される。
ここで、空気溜まり部28の更に別な作用として、洗浄区間40a内のスケール等34が存在する部分を通過する場合を考える。そのスケール等34が存在する部分の管路40の内径は小さくなっている。空気溜まり部28を含んだ流動体26がスケール等34の存在する部分を通過する際には、管路40の径が小さくなっているので、空気溜まり部28の圧力が圧縮され、スケール等34の存在する部分を通過した後には瞬間的に膨張することとなる。この圧縮、膨張の作用により、流動体26は種々の方向に振動し、前述した往復運動を更に増幅することとなる。したがって、氷粒子の管路40の内壁のブラッシング効果が更に高められることとなる。
流動体導入管24から導入され、管路40の洗浄領域40aを通過した流動体26は、流動体排出管30の出口から排出ホース38により排水タンク32に排出される。洗浄を開始した直後は、流動体26の洗浄の効果により洗浄領域40a内の錆やスケール等が取り除かれ、排出されるシャーベット状の流動体26は茶褐色の色が付されているが、洗浄が進むに従い次第に色が薄くなって行く。洗浄が終了する頃には、シャーベット状の流動物26は透明になっている。したがって、排出される流動体26の色を見ながら、洗浄が完了したか否かを判定することができる。管路40の洗浄進行状態は、流動体排出管30側に、濁度計等の測定器を取り付けて確認するようにしても良い。流動体の着色状態が目視で確認できない場合に有効である。また、洗浄すべき管路内の汚染物を含む流動体26が着色しない場合、汚染物質を測定する測定器を取り付けることも有効である。
ここで、シャーベット状の流動体26に氷粒子よりも小径の研削材、例えば小さな鉄球を含有させても良い。研削材は、例えば研削材投入手段を流動体圧送手段14に設けて、流動体導入管24に投入されるようにしても良い。流動体26が洗浄領域40a内で往復運動しながら流動して行く際に、投入した鉄球も往復運動しながら流動して行くことになるので、この小さな鉄球が管路40の内壁面を研削し、より効果的に管路を清浄することが可能である。なお、投入した研削材は流動体排出管30の出口で残らず回収される。
本実施の形態では、管路は直径約20cmであり、使用した氷粒子は直径約5mm以下で、流動体圧送手段14から送出されるシャーベット状の流動物26の量を毎分約0.1から0.2m3とした。また、エアーコンプレッサ18からの空気は、流動体26を流動体導入管24に導入しながら、連続的又は断続的に送り込んだ。送り込む空気の量は、送り込まれる流動体26の体積に対して約3から10%とした。また、流動体26の送り込み圧力は、約0.05から0.5Mpaの範囲で変化させた。洗浄後、管路40内をファイバースコープ等で観察したところ、小さなスケール等も完全に除去されていた。また、使用した流動体26の量は、従来に比べて大幅に減らすことができた。
管路40内の汚れがひどい場合や、小さなスケール等が大量に存在する場合には、アイスシャーベット状の流動物14に、研削材としての小さな鉄球を投入することも効果的であることは、洗浄後に管路40内をファイバースコープ等で観察することにより確かめられた。
また、流動体26に空気溜まり部ではなく、二酸化炭素等の気体溜まり部を形成しても同様の効果が確かめられた。二酸化炭素の気体溜まり部は、流動体26に気体発生剤を気体発生剤投入手段等により投入して、流動体26内で二酸化炭素の気体を発生させることで形成することができる。投入する気体発生剤としては、例えば、発泡剤又はドライアイスを用いることができ、その投入する量により、形成される二酸化炭素の気体溜まり部の流動体26に対する量を調整することができる。また、管路40の洗浄後は、二酸化炭素等の気体は消散するので健康上の問題は発生しない。
本実施の形態の管路洗浄方法によれば、空気溜まり部28が形成された流動体26が管路40内に脈動状態で送り込まれることにより、流動体26が洗浄領域40a内で往復運動するので、流動体26のブラッシングの効果が高められ、管路40内を効果的に清浄することが可能である。また、従来の単に管路40内を流動させるだけの方法に比して、流動体26は往復運動される、すなわち繰り返してブラッシングのために使用されるので、経済的である。
(第2の実施の形態)
図2は、本発明の管路洗浄装置の第2の実施の形態に係る全体説明図である。本実施の形態では、図1に示した管路洗浄装置において、流動体導入管24及び流動体排出管30にそれぞれ流動体吸引・圧送手段36が取り付けられている。この流動体吸引・圧送手段36には、例えば、流動体を管路40に送り込むスクリューが具備されており、このスクリューの回転を逆にすることで、吸引動作と圧送動作の何れも行うことが可能に構成されている。また、それぞれの流動体吸引・圧送手段36には、その内部にサージタンク(図示していない)が具備されている。ここで、図1で示した空気送り込み手段としてのエアーコンプレッサ18は接続されていない。また、流動体26に印加する圧力を脈動状態にする制御部20も取り付けられていない。
流動体導入管24に接続された流動体吸引・圧送手段36により、シャーベット状の流動体26は、流動体導入管24を介して管路40の洗浄領域40aに送り込まれる。なお、第1の実施の形態と同様に、流動体26には塩分が含まれている。一方、流動体排出管30に取り付けられた流動体吸引・圧送手段36には、排出ホース38が取り付けられ、流動体吸引・圧送手段36から排出された流動体26が排水タンク32に溜められるように構成されている。
洗浄方法は、まず、管路40の閉じられた洗浄領域40aに、流動体導入管24側の流動体吸引・圧送手段36により、流動体導入管24を介して流動体26を送り込む。流動体26の送り込み圧力は一定で良い。洗浄領域40aが流動体26で満たされるようにする。次に、洗浄領域40aに送り込まれた流動体26を、流動体導入管24及び流動体排出管30に取り付けられた流動体吸引・圧送手段36により、洗浄領域40a内で管路40に沿って往復運動させる。
上記の往復運動は、流動体導入管24及び流動体排出管30に取り付けられたそれぞれの流動体吸引・圧送手段36により、交互に吸引動作、圧送動作を行うことにより実現される。すなわち、流動体導入管24側で圧送動作、流動体排出管30側で吸引動作を所定時間だけ行い、次に流動体導入管24側で吸引動作、流動体排出管30側で圧送動作を所定時間だけ行う操作を繰り返す。したがって、洗浄領域40a内の流動体26は、管路40に沿って送り込み方向の前後に往復運動するので、管路40の内壁に付着しているスケール等34は流動体26のブラッシング効果により取り除かれることとなる。ここで、流動体吸引・圧送手段36の内部に具備されたサージタンクは、洗浄領域40a内の流動体26を流動体吸引・圧送手段36により往復運動させたときに、流動体導入管24又は流動体排出管30から一時的に流動体26が溢れることになるが、この溢れた流動体26を一時的に溜めるためのものである。
流動体26の洗浄領域40aでの往復運動を所定時間行った後、流動体導入管24側の流動体吸引・圧送手段36を圧送動作させることにより、洗浄領域40a内の取り除かれたスケール等を含む流動体26を、排水タンク32に排出させることができる。本実施の形態においては、洗浄領域40aへの流動体26の充填と往復運動を繰り返し行っても良い。
本発明の管路洗浄装置の第2の実施の形態によれば、管路40の洗浄領域40a内に送り込まれたシャーベット状の流動体26は、洗浄領域40a内で送り込み方向の前後に往復運動させられるので、流動体26のブラッシング効果が高められ、管路40内を効果的に清浄することが可能である。流動体26は往復運動することにより、繰り返して使用されるので経済的である。また、第1の実施の形態で述べたように、流動体26に研削材を含有させることによりブラッシングの効果が高められることも同様である。
なお、上記の第1、第2の実施の形態では、一例として上水道本管を例にとり本発明の管路洗浄装置を説明したが、これらの実施の形態に限定されることはない。発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、洗浄する管路として下水道本管や工場内での各種の配管、食品等を扱う管路、及び家庭内の排水管等としても良い。また、第1の実施の形態において、洗浄領域40aに充填された流動体26を、第2の実施の形態で示したような方法で管路40内で往復運動させて、更に洗浄効率を上げることも可能である。
10 管路清浄装置
14 流動体圧送手段
16 氷タンク
18 エアーコンプレッサ(空気送り込み手段)
20 制御部
24 流動体導入管
26 流動体
28 空気溜まり部
30 流動体排出管
32 排出タンク
34 スケール等
36 流動体吸引・圧送手段
38 排出ホース
40 管路
40a 洗浄領域
42 制水弁
44a、44b 枝管
46a、46b 凹所
48a、48b 止水弁

Claims (5)

  1. シャーベット状の流動体を上下水道本管内に送り込み、該本管内を流動させて排出させることで前記本管内を洗浄する上下水道本管洗浄方法において、
    前記本管内に送り込まれた流動体に気体を付加供給して気体溜まり部を形成し、
    該気体溜まり部を含む前記流動体の前記本管への送り込み圧力を強弱を付した脈動状態とすることにより前記気体溜まり部を圧縮・膨張させることで前記本管内で前記流動体を往復運動させ
    前記気体の前記送り込まれた流動体に対する比率は、体積比で略3から10%であることを特徴とする上下水道本管洗浄方法。
  2. 前記流動体への気体の付加供給は、
    前記流動体に空気を送り込んで、該流動体内に気泡又は空気溜まり部を形成することにより行われることを特徴とする請求項に記載の上下水道本管洗浄方法。
  3. 前記流動体への気体の付加供給は、
    前記流動体に気体発生剤を投入して、該流動体内に気体溜まり部を形成することにより行われることを特徴とする請求項に記載の上下水道本管洗浄方法。
  4. 前記流動体に、前記本管路の内壁面を研削する研削材を含有させたことを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の上下水道本管路洗浄方法。
  5. 上下水道本管の清浄対象領域を両側から閉じ、該領域にシャーベット状の流動体を送り込み、該領域内を流動させて排出させることで前記本管内を洗浄する上下水道本管洗浄装置において、
    前記本管の閉じた領域の前記流動体を送り込む枝管を流動体導入管として有し、
    前記領域の前記流動体を排出する枝管を流動体排出管として有し、
    前記流動体導入管側に、
    前記流動体に空気を付加供給して空気溜まりを形成する空気送り込み手段と、
    前記送り込まれた流動体に対する付加圧力を強弱を付した脈動状態とする付加圧力変化手段とが接続されたことを特徴とする上下水道本管洗浄装置。
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