JP6096228B2 - 半導体膜の表面ムラ検出装置、レーザアニール装置および半導体膜の表面ムラ検出方法 - Google Patents

半導体膜の表面ムラ検出装置、レーザアニール装置および半導体膜の表面ムラ検出方法 Download PDF

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Description

この発明は、レーザ光の照射によってアニール処理がされた半導体膜の表面ムラを検出することができる半導体膜の表面ムラ検出装置、レーザアニール装置および半導体膜の表面ムラ検出方法に関するものである。
アモルファスシリコン膜などの半導体膜にレーザ光を照射して結晶化や改質を行う技術は、例えばフラットパネルディスプレイ(FPD)製造工程において重要な位置付けであり、半導体膜の品質向上のために、均一にムラなく、レーザを基板に照射する必要がある。
しかし、レーザ光のエネルギーのばらつきや光学系の傷や曇り、レーザ光の重複照射による半導体膜表面の凹凸などにより、レーザ形状方向のショットムラおよびレーザ走査方向のスキャンムラが生じることがあり、これらが後工程において不良品の原因となる。そのため、半導体膜表面の照射ムラ検査は欠かせないものとなっている。
従来、レーザ光を照射した半導体膜を評価することに関してはいくつかの方法が提案されている。例えば、特許文献1では、レーザ光を照射開始してから一定の時間をおいて、予め定められた領域に検査光を照射し、その反射光の強度もしくは分布を検出することで、前記半導体薄膜の膜質を評価している。
特開2005−277062号公報
ところで、特許文献1など、多くの膜質評価方法では、反射光の強度によって半導体膜の膜質を評価している。しかし、反射光の強度は、膜質の状態が変わってもブロードな変化が得られるに過ぎず、膜質の評価を適正に行うことが容易でない。しかも、従来の方法では、評価した内容と適正に維持または制御するための内容とが関連付けられておらず、漫然としているため、半導体膜を良好な状態に維持または制御することが難しいという問題がある。
本願発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、アニールの結果、半導体膜に生じるムラと呼ばれる縦または横に発生する筋に着目点を置いて、アニール後の半導体膜を適正に評価することを可能にする半導体膜の表面ムラ検出装置、レーザアニール装置および半導体膜の表面ムラ検出方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の半導体膜の表面ムラ検出装置のうち、第1の形態は、レーザ光が照射されてアニールされた半導体膜上の表面ムラを検出する表面ムラ検出装置において、
前記半導体膜に検査光を照射する検査光出力部と、前記半導体膜で前記検査光が反射した反射光をカラー画像として受光する反射光受光部と、前記反射光受光部で受光したカラー画像の色成分に基づいて前記半導体膜の表面ムラを数値化する演算部と、数値化された前記表面ムラと、基板に照射されたレーザ光のエネルギー密度との関係に基づいた表示を行う表示部と、を備え、前記演算部は、前記反射光受光部で受光した反射光によって明度を数値化し、前記表示部は、数値化された前記表面ムラとともに数値化された明度に基づいた表示を行うものであることを特徴とする。
他の形態の半導体膜の表面ムラ検出装置は、本発明の半導体膜の表面ムラ検出装置において、前記表示部は、複数の前記エネルギー密度において、前記表面ムラに基づいた前記表示を行うことを特徴とする。
さらに他の形態の半導体膜の表面ムラ検出装置は、本発明の半導体膜の表面ムラ検出装置において、前記演算部は、前記色成分に基づいて前記カラー画像をモノクロ化し、モノクロ化された画像のデータをコンボリューションして画像濃淡を強調した画像データを取得し、画像濃淡を強調した前記画像データを射影変換して表面ムラとして数値化することを特徴とする。
さらに他の形態の半導体膜の表面ムラ検出装置は、本発明の半導体膜の表面ムラ検出装置において、前記表示部は、複数の前記エネルギー密度において数値化された明度に基づいて前記表示を行うものであることを特徴とする。
さらに他の形態の半導体膜の表面ムラ検出装置は、本発明の半導体膜の表面ムラ検出装置において、前記演算部は、複数の前記エネルギー密度において、数値化された前記表面ムラまたは表面ムラおよび前記明度に基づいて、適正なエネルギー密度を決定することを特徴とする。
本発明のレーザアニール装置のうち、第1の形態は、半導体膜にレーザ光を照射して前記半導体膜のアニール処理を行うレーザアニール装置において、
前記半導体膜に照射するレーザ光を出力するレーザ光出力部と、前記半導体膜上におけるレーザ光のエネルギー密度を調整する出力調整部と、前記半導体膜を走査する走査部と、本発明のいずれかの形態における半導体膜の表面ムラ検出装置と、を備えることを特徴とする。
他の形態のレーザアニール装置は、前記本発明のレーザアニール装置において、前記出力調整部と、前記レーザ光出力部と、前記走査部とを制御する制御部を備え、該制御部は、前記レーザ光出力部から出力され、前記出力調整部によってエネルギー密度を変えたレーザ光を、前記走査部によって照射位置を変えた前記半導体膜の複数箇所に照射して、一つの半導体膜に、異なるエネルギー密度で照射された複数の照射領域を互いに位置を変えて設けることを特徴とする。
本発明の半導体膜の表面ムラ検出方法のうち第1の形態は、レーザ光照射によりアニール処理された半導体膜を用意する工程と、前記半導体膜に検査光を照射する照射工程と、前記半導体膜において前記検査光が反射した反射光を受光する受光工程と、前記受光工程で取得したカラー画像の色成分に基づいて前記半導体膜の表面ムラを数値化する演算工程と、数値化された前記表面ムラに基づいた表示と、基板に照射されたレーザ光のエネルギー密度との関係に基づいた表示を表示部に行う表示工程と、を有し、 前記演算工程では、前記受光工程で取得したカラー画像に基づいて明度を数値化し、前記表示工程で、前記表面ムラとともに前記明度に基づいた表示を行うすることを特徴とする。
他の形態の半導体膜の表面ムラ検出方法は、本発明の半導体膜の表面ムラ検出方法において、前記表示工程では、基板に照射されたレーザ光の複数のエネルギー密度と、前記エネルギー密度に応じた表面ムラとが表示されることを特徴とする。
さらに、他の形態の半導体膜の表面ムラ検出方法は、本発明の半導体膜の表面ムラ検出方法において、前記半導体膜は、異なるエネルギー密度において、位置が異なる複数箇所にレーザ光が照射されてアニールされたものであり、前記照射工程と前記受光工程では、前記複数箇所毎に検査光の照射と反射光の受光とが行われ、前記演算工程では、前記複数箇所毎に表面ムラが数値化されることを特徴とする。
本発明によれば、半導体膜で反射した反射光を受光して、表面ムラを数値化することができ、数値化された表面ムラと、照射されたレーザ光のエネルギー密度との関係に応じた表示を行って、半導体膜の表面ムラを的確に把握し、適正なエネルギー密度の選定を容易にすることを可能にする。
これにより、照射後の基板の表面状態を良い状態で維持して生産を行うことが可能となる。
本発明の一実施形態の半導体膜の表面ムラ検出装置およびレーザアニール装置を示す概略図である。 同じく、表面検査ムラの算出手順を示すフローチャートである。 同じく、表示部に示したムラスコアと照射したレーザ光のエネルギー密度とを示す表示画面の例である。 同じく、ムラスコアと照射したレーザ光のエネルギー密度との関連を示すグラフである。 同じく、表示部に示した、表示画像、ムラスコア、照射したレーザ光のエネルギー密度を示す表示画面の例である。 同じく、基板上にエネルギー密度を変えて複数の照射領域でレーザ光を照射した状態を示す図である。 ムラスコアおよび明度と、レーザ光を照射した際のエネルギー密度との関係を示すグラフである。
以下に、本発明の一実施形態を説明する。
図1は、本発明の薄膜の表面ムラ検査装置を有するレーザアニール装置1の概略を示す図である。
レーザアニール装置1は、エキシマレーザを出力するレーザ光出力部2と、レーザ光の透過率を調整するアテニュエータ3と、レーザ光のビームを整形してラインビームを形成する光学系4と半導体膜側にビームを偏向するミラー5とを備えている。レーザ光出力部2、アテニュエータ3、光学系4、ミラー5は、図示しないアニール室の外部に設置されている。アテニュエータ3は、本発明の出力調整部に相当する。なお、レーザ光出力部2で出力するレーザ光の出力種別、連続波、パルス波などの種別は特に限定されるものではなく、複数のレーザ光が照射されるものであってもよい。
また、ミラー5によってラインビームが照射される側(図では下方側)には、表面に半導体膜101が形成されたガラス基板100を載荷し、X軸方向とY軸方向に移動可能なステージ12と、ステージ12をスキャン方向に駆動するX方向移動モータ13とそれに直交するY方向移動モータ14と、X方向移動ドライバ15とを有している。
ステージ12、X方向移動モータ13、Y方向移動モータ14は、図示しないアニール室内に設置されている。ステージ12、X方向移動モータ13は、本発明の走査部に相当する。なお、走査部の構成は特に限定されるものではない。
上記したアテニュエータ3、X方向移動ドライバ15、Y方向移動モータ14には、制御部11に制御可能に接続されている。制御部10は、CPUおよび動作パラメータなどを記憶した記憶部などを主構成とし、前記CPUに所定の動作を実行させる制御プログラムを含んでいる。
また、ステージ12には、検査光を出力する検査光出力部20と、検査光が半導体膜101上で反射した反射光を受光する反射光受光部21とを備えている。検査光出力部20は、検査目的とされる半導体膜101に検査用の光を出力するものであり、光の照射範囲は適宜範囲に設定することができる。また、光の出力方法や光の波長などは適宜選定することができる。反射光受光部21は、反射光を受光できる構成であればよく、CCDを用いたラインスキャンセンサなどの適宜の構成を採用することができる。
また、反射光受光部21には、X方向移動モータ14から与えられるステージ12の位置と、反射光受光部21の画像取得との同期を取る同期回路22が接続されている。同期回路22では、同期信号を反射光受光部21に与えるとともに、反射光受光部21の受光信号を受けて、制御部11に受光信号を送出するように構成されている。
制御部11では、受光信号を受けて、受光したカラー画像の色成分に基づいて半導体膜101の表面ムラを数値化する。したがって、制御部11は、本発明の演算部として機能する。また、制御部11には、数値化した表面ムラおよび照射したエネルギー密度に基づいた表示を行う表示部17が制御可能に接続されている。なお、表示部17には、CRT、液晶などの適宜の表示を行う装置を用いることができ、また、印刷などによって表示を行うものであってもよい。
上記した検査光出力部20、反射光受光部21、同期回路22、制御部11の一部機能および表示部17は、本発明の表面ムラ検出装置を構成する。
次に、レーザアニール装置1の動作について説明する。
レーザ光出力部2より出力されたレーザ光10Aは、制御部11によって透過率が調整されたアテニュエータ3を通過して、出力調整が行われ、光学系4によって、強度分布が均一で所望のラインビーム形状に形成される。光学系4を経たレーザ光10Bは、ミラー5で反射されて、図示しないアニール室内に導入され、半導体膜101が形成されたガラス基板100(以下基板)に照射される。なお、この例では、半導体膜101は、アモルファスシリコン膜である。
レーザ光10Bの照射によって、表面のアモルファスシリコンをポリシリコン膜101Aに変える。このポリシリコン膜101Aは、本発明で検査対象となる薄膜に相当する。
なお、ステージ12は、レーザ光10Bの照射時に、X方向移動ドライバ15に従ってX方向移動モータ13で移動することで、レーザ光10Bが相対的に移動し、ガラス基板100に対しレーザ光10Bの走査がなされる。Y方向移動モータ14は、レーザ光10Bのビーム方向にステージ12を移動させることができ、ガラス基板100に対するレーザ光10Bの走査位置を変更する。
アニール中のステージ12の移動は、制御部11によって制御されており、X方向移動ドライバ15に応じたステージ12の位置移動に関する信号が同期回路22に送出されている。
一方、検査光出力部20では、検査光が少なくともレーザ光の照射領域に照射されるように検査光が出力されており、その反射光が反射光受光部21で受光される。反射光受光部21では、上記したように同期回路22からの同期信号に従ってスキャニングしつつ反射光を受光する。
反射光受光部21で受光された受光信号は、同期回路22を介して制御部11に送信される。
制御部11では、受光信号に基づいて表面ムラを算出する。
以下に、制御部11による表面ムラの算出方法の例を説明する。
この例では、受光信号からカラー画像を取得し、カラー画像の色成分を検出し、検出された色成分に基づいてカラー画像をモノクロ化する。モノクロ化された画像のデータをコンボリューションして画像濃淡を強調した画像データを取得し、画像濃淡を強調した画像データを射影変換する。具体的な手順を図2にフローチャートに基づいて説明する。
反射光出力部20で白色の検査光がレーザアニール処理されたポリシリコン膜101Aに照射される。検査光の照射は、レーザアニール処理しつつ行うこともできるが、レーザアニール処理を中断または終了してステージ12の移動を停止した状態で行うようにしてもよい。
照射された検査光は、ポリシリコン膜101Aで反射され、ポリシリコン膜101Aの所定エリアで反射した反射光が反射光受光部21で受光される(ステップs1)。受光信号は、制御部11に送信される。
ガラス基板100表面で反射し、反射光受光部21で受光された画像は、アニール処理により起きるガラス基板100表面の凹凸により、白色光を当てると、色の付いた画像として見える。例えば青と緑を示すが、場合によっては黄色又は赤く見える場合がある。画像処理を行う場合、白黒画像にする必要がある。
本実施形態では、制御部11でカラー画像の内で最適な色成分を選択する。具体的には、最も光分布が大きい色を選択し、その色の強度によって画像をモノクロ化する(ステップs2)。
モノクロ化した画像データは、レーザのビーム方向を行、レーザの走査方向を列とする行列データで示すものとする。
次に、基板表面のスジを強調させ、かつノイズ成分の強調を抑えるため、コンボリューションを行う(ステップs3)。コンボリューションでは、所定係数の行列を行列で示される画像データに掛け合わせて行う。この実施形態では、画像データに掛け合わせる所定係数の行列には、行方向の画像濃淡を強調する行列と、列方向の画像濃淡を強調する行列とをそれぞれ用意し、画像データに掛け合わせる。
例えば、画像データに、行方向を強調する行列として下記(1)の行列を用意し、列方向を強調する行列として下記(2)の行列を用意して画像データに掛け合わせる。
画像の濃淡を強調した画像データに対しては、スキャン方向、ショット方向にまとまったスジが現われることを利用して、それぞれの方向の射影を求める(ステップs4)。
具体的には下記に示す式によってショット方向、スキャン方向にそれぞれ射影変換する。
ショット方向=(Max(Σf(x)/Nx-Min(Σf(x)/Nx)/平均
スキャン方向=(Max(Σf(y)/Ny-Min(Σf(y)/Ny)/平均
ただし、xはショット方向、yはスキャン方向であり、x、yは画像の位置、f(x)、f(y)は、x位置、y位置における画像データ、Σf(x)は、ショット方向xにおける画像データの総和、Σf(y)は、スキャン方向yにおける画像データの総和、Nx、Nyはショット方向、スキャン方向の画像の数、平均は、算出に用いた全画像データの平均値を示す。
射影は、それぞれの方向における総和となるため、ノイズに強く、ランダムな値は相殺される。即ち、ショットムラは、ショット方向の射影の差を計算することにより、数値として表すことができる。ショットムラの強い画像は、ショット方向の射影の差が大きくなり、弱い画像は射影の差が小さくなる。同様に、スキャンムラは、スキャン方向の射影の差を計算することにより、数値として表すことができる。スキャンムラの多い画像は、スキャン方向の射影の差が大きくなり、弱い画像は射影の差が小さくなる。スジの多い画像はスコアが高く、スジの少ない画像はスコアが小さくなる傾向を有している。
算出した表示ムラは、レーザ光が照射された際のエネルギー密度と関連付けて表示部17に表示する。
なお、この例では、表面ムラの算出は、図2のフローチャートの手順に従って行ったが、本発明としては表面ムラの算出方法がこれに限定されるものではなく、適宜の算出方法を採用することができる。
図3は、エネルギー密度と、ムラスコア(算出された表面ムラ)とを表示部17の表示画面170に表示したものである。これにより、操作者は、エネルギー密度とムラスコアとの関連性を直ちに把握することができる。なお、表示部17には、必ずしも複数のエネルギー密度と、ムラスコアとを表示することが必要とされるものではなく、一つのエネルギー密度とムラスコアとの関係を表示するものとしてもよい。また、エネルギー密度は、数値自体を表示する他、他のエネルギー密度と区別できるものであればよく、例えば照射番号などを表示するようにしてもよい。また、ムラスコアの表示は、数値自体を表示することが必要とされるものではなく、ランクなどの適宜の方法によって表示するようにしてもよい。
上記計算では横方向(ショット方向)と縦方向(スキャン方向)のムラスコアを算出しているが、図3では、一方のみ(横方向)を表示しており、その両方を表示するようにしてもよく、また、切り替えにより横方向(ショット方向)と縦方向(スキャン方向)の表示を切り替えるようにしてもよい。
表示結果は、図4に示すように、エネルギー密度(mJ/cm)とムラスコアとの相関を示すグラフで示すようにしてもよい。これにより、最適なエネルギー密度が一見して分かる。
図5に、半導体薄膜の表面画像と、照射時のエネルギー密度ED(340、350、360、370、380、390mJ/cm)と、ムラスコア(0.718、0.440、0.275、0.239、1.494、1.305)を表示部17に表示した表示画面171を示す。表示画像171における試験結果は,図4に示したものに対応している。表示画面171では、表面画像がムラスコアなどとともに表示されているため、ムラスコアと表面状態とを対比しつつ確認することができる。最適なエネルギー密度を決定する際に、ムラスコアとともに表面画像の状態を参酌して決定を行うことができる。
なお、上記では、表示部17で表示した複数のエネルギー密度とムラスコアを取得する方法について説明していないが、例えば、以下の方法により、上記データを一括して取得することができる。
半導体膜101にレーザ光10Bを照射する際に、予め所定のエネルギー密度で照射する領域を定めておき、この領域に従って、アテニュエータ3を調整して、一枚のガラス基板に対し、これをX方向に移動して走査しつつ各領域毎に異なるエネルギー密度でレーザ光を照射する。これにより、図6に示すように、半導体膜101上には、エネルギー密度が異なる複数の照射領域(例えば照射領域102A〜102G)が得られる。各照射領域において、上記したように検査光を照射し、反射光を受光した結果に基づいて、各領域毎に表面ムラを算出することができる。
この方法によれば、一枚の基板へのアニール処理において、複数のエネルギー密度に応じた表面ムラの算出結果を得ることができ、エネルギー密度を変えたのみで、他が同じ環境で照射を行うことができ、ムラ判定の対比を適正に行うことができる。また、対比試験を効率よく行うことができ、適正なエネルギー密度の選定も容易になる。
なお、基板上に形成する領域の数や、領域毎のエネルギー密度の変化は適宜設定することができる。例えば、想定される適正エネルギー密度(例えばAmJ/cm)を中心付近に配置して、その値に対し、適宜の差(プラスまたはマイナス)を有する複数のエネルギー密度を設定してレーザ光照射を行うことができる。より多くの数のエネルギー密度で照射したい場合、基板を往復動させて、走査方向だけでなく、幅方向においても値の異なる複数のエネルギー密度でレーザ光を照射するようにしてもよい。
なお、上記では、エネルギー密度と、数値化された表面ムラとの関連において適正なエネルギー密度を求めるものとして説明したが、ムラスコアは、最下点となる一つの極点のみを有するものではなく、最大点となる極点も有するのが通常である。
したがって、複数のエネルギー密度のうちで、最小となるムラスコアが最適なエネルギー密度とはならない場合がある。ただし、表面ムラに、反射光における明度を関連付けることによって、最適なエネルギー密度を容易に見いだすことができる。明度は、反射光受光部で得た受光結果に基づいて得ることができる。
明度は、最適なエネルギー密度を含めて、そのエネルギー密度の数値の周辺のエネルギー密度で比較的高い数値を示す。ただし、明度の変化はブロードであるため、明度のみでは最適なエネルギー密度を見いだすことが難しい。このため、明度が比較的高いエネルギー密度の範囲で、表面ムラの数値が小さくなるエネルギー密度を選定すれば、最適なエネルギー密度を見いだすことが容易になる。
図7は、半導体膜に照射されたエネルギー密度と、算出された表面ムラと、明度との関係を示すグラフである。明度は、平均輝度を求めて表示している。平均輝度は、測定した全画素の輝度の総和(Σf(x,y))を、画素の数(Nxy)で割ったもの(Σf(x,y)/Nxy)により取得した。
ムラスコアは、最適エネルギー密度を示す極小点を有しているものの、その両側で最高点を経た後、エネルギー密度の大小が増えるに連れてムラスコアが低下している。一方、明度は、最適エネルギー密度を挟んで広い範囲のエネルギー密度に応じて高い数値を示している。このため、例えば、所定値以上となる明度や、最高明度に対する比率が高い範囲において、ムラスコアが最小となる範囲を選択すると、最適エネルギー密度となる確率が大幅に高くなる。したがって、エネルギー密度の選定においては、算出された表面ムラの他に、明度を考慮してエネルギー密度を選定するのが望ましい。
なお、以上の実施形態では、レーザ光の照射は、アモルファス膜に照射して結晶化するものについて説明したが、アニール処理の目的がこれに限定されるものではなく、結晶改質などの目的で半導体膜にレーザ光を照射するようなものであってもよく、本発明としてはレーザ光照射によるアニールの目的が特定のものに限定されるものではない。
以上、本発明について、上記実施形態および実施例に基づいて説明を行ったが、本発明の範囲を逸脱しない限りは適宜の変更が可能である。
1 レーザアニール装置
2 レーザ光出力部
3 アテニュエータ
4 光学系
5 ミラー
10A レーザ光
10B レーザ光
11 制御部
12 ステージ
13 x方向移動モータ
14 y方向移動モータ
15 x方向移動ドライバ
17 表示部
20 反射光出力部
21 反射光受光部
22 同期回路

Claims (10)

  1. レーザ光が照射されてアニールされた半導体膜上の表面ムラを検出する表面ムラ検出装置において、
    前記半導体膜に検査光を照射する検査光出力部と、
    前記半導体膜で前記検査光が反射した反射光をカラー画像として受光する反射光受光部と、
    前記反射光受光部で受光したカラー画像の色成分に基づいて前記半導体膜の表面ムラを数値化する演算部と、
    数値化された前記表面ムラと、基板に照射されたレーザ光のエネルギー密度との関係に基づいた表示を行う表示部と、を備え
    前記演算部は、前記反射光受光部で受光した反射光によって明度を数値化し、
    前記表示部は、数値化された前記表面ムラとともに数値化された明度に基づいた表示を行うものであることを特徴とする半導体膜の表面ムラ検出装置。
  2. 前記表示部は、複数の前記エネルギー密度において、前記表面ムラに基づいた前記表示を行うことを特徴とする請求項1記載の半導体膜の表面ムラ検出装置。
  3. 前記演算部は、前記色成分に基づいて前記カラー画像をモノクロ化し、モノクロ化された画像のデータをコンボリューションして画像濃淡を強調した画像データを取得し、画像濃淡を強調した前記画像データを射影変換して表面ムラとして数値化することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体膜の表面ムラ検出装置。
  4. 前記表示部は、複数の前記エネルギー密度において数値化された明度に基づいて前記表示を行うものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体膜の表面ムラ検出装置。
  5. 前記演算部は、複数の前記エネルギー密度において、数値化された前記表面ムラまたは表面ムラおよび前記明度に基づいて、適正なエネルギー密度を決定することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の半導体膜の表面ムラ検出装置。
  6. 半導体膜にレーザ光を照射して前記半導体膜のアニール処理を行うレーザアニール装置において、
    前記半導体膜に照射するレーザ光を出力するレーザ光出力部と、
    前記半導体膜上におけるレーザ光のエネルギー密度を調整する出力調整部と、
    前記半導体膜を走査する走査部と、
    請求項1〜のいずれかに記載の半導体膜の表面ムラ検出装置と、を備えることを特徴とするレーザアニール装置。
  7. 前記出力調整部と、前記レーザ光出力部と、前記走査部とを制御する制御部を備え、
    該制御部は、前記レーザ光出力部から出力され、前記出力調整部によってエネルギー密度を変えたレーザ光を、前記走査部によって照射位置を変えた前記半導体膜の複数箇所に照射して、一つの半導体膜に、異なるエネルギー密度で照射された複数の照射領域を互いに位置を変えて設けることを特徴とする請求項記載のレーザアニール装置。
  8. レーザ光照射によりアニール処理された半導体膜を用意する工程と、
    前記半導体膜に検査光を照射する照射工程と、
    前記半導体膜において前記検査光が反射した反射光を受光する受光工程と、
    前記受光工程で取得したカラー画像の色成分に基づいて前記半導体膜の表面ムラを数値化する演算工程と、
    数値化された前記表面ムラに基づいた表示と、基板に照射されたレーザ光のエネルギー密度との関係に基づいた表示を表示部に行う表示工程と、を有し、
    前記演算工程では、前記受光工程で取得したカラー画像に基づいて明度を数値化し、
    前記表示工程で、前記表面ムラとともに前記明度に基づいた表示を行うことを特徴とする半導体膜の表面ムラ検出方法。
  9. 前記表示工程では、基板に照射されたレーザ光の複数のエネルギー密度と、前記エネルギー密度に応じた表面ムラとが表示されることを特徴とする請求項記載の表面ムラ検出方法。
  10. 前記半導体膜は、異なるエネルギー密度において、位置が異なる複数箇所にレーザ光が照射されてアニールされたものであり、
    前記照射工程と前記受光工程では、前記複数箇所毎に検査光の照射と反射光の受光とが行われ、
    前記演算工程では、前記複数箇所毎に表面ムラが数値化されることを特徴とする請求項またはに記載の半導体膜の表面ムラ検出方法。
JP2015002880A 2015-01-09 2015-01-09 半導体膜の表面ムラ検出装置、レーザアニール装置および半導体膜の表面ムラ検出方法 Active JP6096228B2 (ja)

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