JP6094651B2 - 印刷媒体 - Google Patents
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Description
しかしながら、枚葉状に発行される用紙の長さが印字する情報量に応じて可変長となるラベル発行仕様においては、実際に用紙ロールに残っている残量とICタグに記録されている残量とに差が生じる。この場合、印刷中に用紙ロールの残りの長さに不足が生じたり、適切なタイミングで用紙ロールの交換の報知ができない可能性があった。
しかしながら、上記特許文献1に記載されたプリンタでは、印刷に不具合が生じたとしても、オペレータの操作設定に問題があったのか、印刷装置(プリンタ)そのものに問題があったのか、用紙ロールに問題があったのか、などの切り分けが難しく、印刷後にそのような問題を適切に把握することができず、問題を解決するために時間を要する可能性があった。
あっても、用紙ロール毎に正しい用紙の残量を把握することができる。
また、当該用紙ロールにおける走行距離と印刷履歴を印刷毎に記憶するので、各印刷時の不具合を知ることができるとともに、正しいラベル残量を知ることができ、更には、不具合により印刷できなかった印刷履歴に基づいて再発行を他の印刷装置(プリンタ)にて行うこともできる。
そして、用紙ロール1(ラベルロール)から引き出される台紙レスラベル用紙1aは、案内ローラ8を介して印字部3の印字ヘッド3aとプラテンローラ3bとの間に供給され、プラテンローラ3bの駆動回転により、台紙レスラベル用紙1aが引き出されるように構成されている。
尚、図2に示した例では、用紙ロール1(ラベルロール)の側部近傍にリーダ/ライタ16を設けたが、この形態に限られるものではない。例えば、ロール支持軸に、用紙ロール1(ラベルロール)の中空部を貫装させ、そのロール支持軸により用紙ロール1を回転自在に支持した構造を備える包装装置の場合、そのロール支持軸にリーダ/ライタ16を設けてもよい。こうすることで、ロール支持軸に設けられたリーダ/ライタ16と、用紙ロールの中空部に設けた非接触無線タグ18とが近距離にて通信を行うことができ、リーダ/ライタ16と非接触無線タグ18間の通信状態が良好となる。
図3に示したように、印刷装置100は、制御部9(CPU)、フラッシュメモリ10、RAM11、表示・操作部12、インターフェース回路13、プラテンローラ3bを回転させるステッピングモータ14、サーマルヘッド(印字ヘッド3a)、カッター駆動用モータ15、用紙検出センサ6、ラベル検出手段としてのラベル検出センサ7、及び、非接触無線タグ通信部としてのリーダ/ライタ16、などを備える。
フラッシュメモリ10は、印刷装置100の制御プログラムや、制御用データ等を記憶する読み出し専用メモリである。
なお、制御部9は、駆動回転したプラテンローラ3bの回転数をエンコーダ等によりカウントし、カウント値に基づいて距離を算出し、それを走行距離としてもよい。また、プラテンローラ3bの駆動源としてステッピングモータを採用した場合、制御部9は、ステッピングモータのステッピング数に基づいて距離を算出し、それを走行距離としてもよい。
また、制御部9は、今回のラベル発行において算出した走行距離と、今回印刷した印刷イメージのラベル長とを比較することにより、上記算出した走行距離が正しいか否かを判定することができる。
なお、ラベル発行中に用紙詰まり等が生じた場合、制御部9は、エラーが生じた現時点までの走行距離を前記と同様の比較判定により行い、現時点での走行距離が正しいか否かを判定し、判定結果において長さに差が生じた場合、制御部9は、駆動回転したプラテンローラ3bの回転数に基づいて算出した走行距離を、現在までの走行距離として採用する。こうすることにより、制御部9は、正しい走行距離に近い値(算出した走行距離)を取得することができる。
書込みするデータとしては、ロット番号(ライナレスラベルロールの製造ロット番号)、プリンタ情報(印刷装置の型番や識別情報等)、発行日時(印刷を行った日)、オペレータ情報(操作を行った操作者の識別情報や氏名等)、発行データ(印刷指示データ等)、フォーマット情報(フォーマットの識別番号等)、エラー情報(エラー番号などを含むエラー詳細データ)、発行に係わる情報(発行枚数(10枚/10枚)、印刷データに基づくラベル発行方向の長さ、ラベルロールにおける現時点までの走行距離等)、などである。
発行枚数は、10枚発行する指示に基づいて、正しく10枚発行できた場合は10枚/10枚であり、3枚しか印刷できなかった場合は3枚/10枚となる。
また、制御部9は、新たな印刷を行う前に、リーダ/ライタ16により非接触無線タグ18から直近の印刷情報(発行情報)を読み取り、次に発行する印刷データが正しく印刷することができるか否かを発行情報に基づいて判断し、例えば、当該印刷装置100において直近の印刷においてエラーが生じていた履歴が存在する場合、そのエラー情報に基づきライナレスラベルを発行することが可能であるか否かを判定する。
これにより、用紙ロール1(ライナレスラベルロール)における印刷のエラーを容易に把握することができる。また、オペレータの操作設定に問題があるのか、又は、印刷装置100そのものに問題があるのか、又は、用紙ロールに問題があるのかの切り分けが容易であり、原因を適切に把握することができる。このため、早期にエラー等の問題解決を行うことができる。
台紙レスラベルプリンタである印刷装置100のラベル発行の動作の一例を図5のフローチャートに基づいて説明する。尚、図5に示した印刷装置100の動作は、オペレータなどによる表示・操作部の操作により、ラベル発行の指示を受けた時以降の動作を説明する。
このため、用紙ロール毎に正確な残量を把握することができるとともに、その用紙ロールにおける発行履歴を用紙ロールに設けられた非接触無線タグ18から検知することができる印刷媒体を提供することができる。また、その印刷媒体(ライナレスラベルロールなどの用紙ロール1)を用いた印刷装置100を提供することができる。
このため、オペレータの操作設定にミスであったのか、消耗品のロット不良であったのか、印刷装置によるエラーであったのか、等を容易に把握して原因調査を行うことができる。すなわち、作業改善、その対策、その対応などを容易に行うことができる印刷媒体、及び、その印刷媒体を用いた印刷装置100を提供することができる。
例えば、第1の印刷装置100Aに用紙ロール1をセットし、印刷時に用紙つまりや印字ムラなどの印刷エラーが生じ、次に、その用紙ロール1を第2の印刷装置100Bにセットして印刷した時に同様な用紙つまりや印字ムラなどの印刷エラーが生じた場合、第2の印刷装置100Bの制御部9は、用紙ロール1自体のエラーとして判断することができる。
具体的には、用紙ロール1がセットされた第1の印刷装置100Aの制御部9は、印刷エラー時に、印刷エラー情報と印刷装置100Aの固有ID情報とを、その用紙ロール1の非接触無線タグ18に関連付けて記憶させる。非接触無線タグ18の記憶部には、印刷エラー情報と印刷装置100Aの固有ID情報と、タグID情報とが関連付けて記憶される。
その用紙ロール1を第2の印刷装置100Bにセットした場合、第2の印刷装置100Bの制御部9は、印刷エラー時に、非接触無線タグ18の記憶部から読み出した、印刷エラー情報と印刷装置100Aの固有ID情報と、タグID情報とに基づいて、同様な印刷エラー(例えば、用紙詰まり等)の発生回数が規定の回数より多いと判断した場合、その用紙ロール1自体が不良である可能性があると判断して、その旨を報知手段などによりオペレータに報知を行う。
また、上記用紙ロール1を第2の印刷装置100Bにセットし、印刷処理を行い、印刷エラーが生じない場合、第2の印刷装置100Bの制御部9は、非接触無線タグ18の記憶部から読み出した、印刷エラー情報と印刷装置100Aの固有ID情報と、タグID情報とに基づいて、印刷装置100Aの印字部3などの印刷エラーである可能性が高いと判断し、その旨を報知手段などによりオペレータに報知を行う。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
[付記1]
中空の管体に帯状の用紙を巻回してなる印刷媒体としての用紙ロールから、該帯状の用紙を繰り出して印字部により印刷を行い、切断手段により切断し、枚葉状の用紙を発行する印刷装置において、
前記用紙ロールは、前記管体に備えられた、非接触でデータを読み書き可能な非接触無線タグを有し、
前記印刷装置は、前記非接触無線タグとデータ通信を行う非接触無線タグ通信部と、
前記印字部による、前記枚葉状の用紙の発行に関する発行情報を、前記非接触無線タグ通信部を介して前記非接触無線タグに書き込む処理を行う制御部と、
を有することを特徴とする印刷装置。
[付記2]
前記制御部は、前記用紙ロールから繰り出された帯状の用紙を切断手段により切断して枚葉状の用紙にする際に、前記非接触無線タグから読み出した発行情報に基づいて前記用紙ロールの残量をもとめ、当該もとめた残量に基づいて、次に発行する枚葉状の用紙の発行可否を判定し、判定結果が発行不可である場合、該用紙ロールの交換を要する旨の報知を報知手段を介して行うことを特徴とする付記1に記載の印刷装置。
[付記3]
印刷装置は、該印刷装置に固有のID情報を記憶する記憶部を有し、
前記制御部は、前記印字部による印刷エラー時に、印刷エラー情報を、該印刷装置のID情報と関連付けて、前記非接触無線タグ通信部を介して前記非接触無線タグに書き込む処理を行い、前記枚葉状の用紙の発行時に、前記非接触無線タグ通信部を介して用紙ロールの非接触無線タグから印刷エラー情報と該印刷装置のID情報とを読み出し、その読み出したID情報と、前記記憶部に記憶しているID情報とが一致していない場合、用紙ロールから繰り出した用紙に前記印字部による印刷を行うことを特徴とする付記1または付記2に記載の印刷装置。
[付記4]
印刷装置で用いられる、中空の管体に帯状の用紙を巻回してなる印刷媒体であって、
前記中空の管体に設けられた、非接触でデータを読み書き可能な非接触無線タグを有し、
前記非接触無線タグは、前記印刷装置により、前記巻回された帯状の用紙を枚葉状の用紙にして発行した際の発行情報を、印刷装置の非接触無線タグ通信部により書き込み又は読み出し可能に構成されていることを特徴とする印刷媒体。
1a 用紙(台紙レスラベル)
1p 管体(紙管)
2 ロール装填部
3 印字部
3a 印字ヘッド(サーマルヘッド)
3b プラテンローラ
4 カッター(切断手段)
5 ラベル受け部
5a 回転筒
5b 支持板
6 用紙検出センサ
7 ラベル検出センサ(ラベル検出手段)
8 案内ローラ
9 CPU(制御部)
10 フラッシュメモリ
11 RAM
12 表示・操作部
13 インターフェース(I/F)
14 ステッピングモータ
15 カッター駆動用モータ
16 リーダ/ライタ(無線タグ通信部)
18 非接触式無線タグ
100 印刷装置(ラベル発行装置)
Claims (3)
- 印刷装置で用いられる、中空の管体に帯状の用紙を巻回してなる印刷媒体であって、
前記中空の管体に非接触でデータを読み書き可能な非接触無線タグを有し、
前記非接触無線タグは、印刷に関わるエラーが生じた場合、前記印刷装置における前記エラーが生じた時点までの用紙の繰り出し量と、前記非接触無線タグに記憶されていた用紙の残量とに基づいて算出された用紙の残量とエラー情報と前記印刷装置の固有ID情報とを非接触無線タグ通信部を介して受信し前記非接触無線タグのID情報と関連付けて記憶し、
前記印刷装置に当該印刷媒体がセットされ、前記非接触無線タグに記憶されている情報の読み取りが行われると、前記非接触無線タグから前記非接触無線タグ通信部を介し前記印刷装置における印刷の可否を判定するための前記用紙の残量と前記エラー情報と前記印刷装置の固有ID情報と前記非接触無線タグのID情報とを前記印刷装置に送信することを特徴とする印刷媒体。 - 前記非接触無線タグは、前記非接触無線タグ通信部を介し当該非接触無線タグに記憶されている情報の読み取りが行われると、報知の判定に用いられる前記用紙の残量と前記エラー情報と前記印刷装置の固有ID情報と関連付けた前記非接触無線タグのID情報とを前記印刷装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の印刷媒体。
- 前記中空の管体を貫装する前記印刷媒体を支持する支持軸に、前記非接触無線タグ通信部を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷媒体。
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