JP6090212B2 - 厚肉電縫管の製造方法 - Google Patents

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本発明は、電縫鋼管の製造方法に関し、特に、油井用、自動車用、あるいは建築用などのうちでロール成形時の負荷が大きい、厚肉および高強度の鋼管の製造に好適な電縫鋼管の製造方法に関する。
電縫鋼管は、寸法精度が良好で表面肌が美麗であり、かつ生産性が高いという優れた特長を有しており、石油や天然ガスなどのラインパイプ用鋼管や自動車用の鋼管、建築用の鋼管等の幅広い用途に用いられている。近年では、従来に比べて高強度や厚肉の電縫鋼管が求められるようになり、電縫鋼管の素材となる熱延鋼板の製造分野では、従来よりも高強度な鋼板や厚肉の鋼板が開発され製造されつつある。ここで、厚肉とは12〜26mm、高強度とは引張強さが490MPa以上の鋼板を言う。
電縫鋼管は、図1に示すように、鋼板(鋼帯)を連続的に管形状にロール成形した後、鋼板(鋼帯)幅端部を溶接して製造される。電縫鋼管の製造設備は、通常、一つの成形ラインで、成形ロールの位置調整やロール交換を行うことにより、様々な外径や肉厚の鋼管を製造することが可能となっている。一つの成形ラインにおける鋼管の製造可能範囲は、厚肉側ではロールの成形力と駆動力に律速され、薄肉側では一般に縁波と呼ばれる鋼帯幅端部の座屈がロール成形中に発生することにより制限されている。
そこで、一つの成形ラインにおける管の製造可能範囲を拡大するため、様々な技術が開発されてきた。例えば、特許文献1には、粗、中間成形過程における帯状金属材料(半成形品)の内壁面内部から、その周方向における1点以上の位置で回転自在な内面ロールにより帯状金属材料進行方向に垂直な面内における材料の位置を規制することによって成形を行うことでエッジウェーブ(縁波)を防止することが開示されている。
また、特許文献2および3には、電縫鋼管成形ラインのフィンパススタンド群の前に、駆動ボトムロールと、上下方向に位置調整可能に設けられたトップロールと、このトップロールの両側に位置調整可能に設けられたインサイドロールと、コイルエッジ部の近くに作用する上下、左右方向に位置調整可能に設けられたアウトサイドロールを、長手方向に複数段設け、前記駆動ボトムロールと前記トップロールにより十分な駆動力を得、前記インサイドロールと前記アウトサイドロールとの組合せにより薄肉材の腰折れを防止し、また、アウトサイドロールを長手方向に複数段配置することにより、エッジ伸びを防止することができて、薄肉材から厚肉材に亘り、フィンパススタンド前のオープンパイプ形状をフィンパスロールカリバーに近付けることができる電縫鋼管の成形装置が開示されている。
さらに、特許文献4には、CBR成形法を用いた溶接鋼管の製造方法において、最終のセンターベンド出側から第1フィンパスロール出側までの間で、両側部をケージロールで押されている素管の底部に近い両側部分を内面側から押えローラで肉厚方向に押すことにより、その間における素管の底部への曲げ応力の集中を緩和し、超薄肉、超高強度の帯板を小径に造管する場合でも、腰折れが生じず、フィンパスロール成形段階でエッジウェーブが生じることがない溶接鋼管の製造方法および装置が開示されている。
特開昭56−66323号公報 特開平04−178221号公報 特開平04−178222号公報 特開2005−66679号公報
しかしながら、上記の特許文献1〜4に開示された方法は、薄肉材に発生する縁波の防止には有効であったが、厚肉および高強度の鋼管を製造する場合に問題となるロールの成形力や駆動力の不足を解消するには不十分であった。特に、従来の製造設備ではフィンパスロールの成形力が不足する場合が多く、製造可能範囲超えの厚肉および/または高強度の鋼管を製造しようとする際には、フィンパススタンドの増強が必要となり、そのためには鋼管製造設備のレイアウト全体を改造することになるため巨額の投資が必要であった。
また、オープン管の成形過程で管の内面側の管底部近傍をロールで押し付ける方法を採用することにより、フィンパスロール入り側におけるオープン管の形状が変化するため、フィンパスロールの成形荷重が変化することは理論的に予想されていたが、フィンパスロール入り側のオープン管の形状とフィンパスロールの成形荷重の関係については、定量的には全く明らかにされていなかった。したがって、従来技術では、製造可能範囲外の厚肉および高強度の鋼管を製造しようとする際には、ミルレイアウト全体を改造する必要があるという課題があった。
本発明の目的は、既存の鋼管製造設備を大幅に改造することなく、既存設備では製造不可能であった厚肉および高強度の鋼管の製造方法を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、フィンパスロール入り側の半成形品(オープン管)の断面形状とフィンパスロールの成形荷重との間には相関があり、フィンパスロールの成形荷重を低減できる最適なオープン管の断面形状が存在すること、および、前記オープン管の内面側の管底部近傍をロールで押圧する方法により、前記オープン管を最適な断面形状に成形できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の要旨からなる。
(1) 金属帯材をケージロール群により中間成形し、フィンパスロール群により管状に仕上成形した後、前記金属帯材の幅端部を電縫溶接して円管とする電縫管の製造方法において、フィンパスロール成形直前のオープン管の断面形状が下記式を満足するように前記中間成形し、肉厚が12〜26mmで、かつ肉厚と外径の比が2〜20%の電縫鋼管とすることを特徴とする厚肉電縫管の製造方法。

1.04≦V/H≦1.20
ここで、V:オープン管の外周の縦径(mm)
H:オープン管の外周の横径(mm)
(2) 前記ケージロール群による前記中間成形過程で、前記金属帯材の両側縁部を外面側から押圧するロールと、前記金属帯材の半成形品内壁面側からその周方向における2点以上の位置を押圧するロールとを用いて、前記金属帯材の材料進行方向に垂直な面内における位置を拘束することにより、前記中間成形することを特徴とする(1)に記載の厚肉電縫管の製造方法
本発明により、鋼管成形時のフィンパスロールの成形荷重を従来方法よりも約20%低減することができ、従来は製造が不可能であった厚肉および/または高強度の鋼管を製造することができる。
また、素材の鋼板(鋼帯)がロール成形時に受けるひずみが減少することにより、成形が安定するとともに、製品の加工性も向上する。
電縫鋼管製造ラインの1例を示す模式図である。 フィンパスロール成形前のオープン管の断面形状を示す模式図である。 フィンパスロール成形荷重とV/Hの関係を示す図である。 本発明の1実施形態を示す模式図である。 代表的な成形荷重の時間変動を示す測定結果例である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
従来方法のケージロール群による中間成形では、フィンパスロール成形直前のオープン管の断面は、図2に示すような形状となっている。図2において、前記オープン管の断面形状は左右対称であるとし、V(mm)は前記オープン管の外周の縦径であり、H(mm)は前記オープン管の外周の横径である。
まず、造管実験により、前記オープン管の断面形状が極端に縦長の場合や、横長の場合にはフィンパスロールの成形荷重が増加することを把握した。
そこで、低炭素低合金鋼の鋼帯を素材として、強度レベルがAPI規格X56級で、外径600mm、肉厚25.4mmの電縫鋼管を製造するに当たって、前記オープン管の外周の縦径と横径の比V/Hを変数として前記オープン管の断面形状がフィンパスロールの成形荷重に及ぼす影響を調べた。その結果を、図3に示す。図3から、V/Hが1.04≦V/H≦1.20の範囲でフィンパスロールの成形荷重が低減していることが分かる。V/Hが1.04未満の場合には、前記オープン管の断面形状が横長の形状となるためフィンパスロールの成形荷重が増大するとともに成形を正常に行うことができなくなる。一方、V/Hが1.20を超えると、縦長の形状になりすぎてフィンパスロールの成形荷重が増大する。
前記オープン管の形状を上述の関係式を満たすように成形するためには、図4に示すように、ケージロール群の最下流ゾーン(#3ゾーン)の1対のケージロール間で金属帯材の半成形品内壁面側からその周方向における2点以上の位置を押圧するロール(インナーロール)を用いて、前記1対のケージロールと前記インナーロールによって前記金属帯材の材料進行方向に垂直な面内における位置を拘束することが好ましい。
さらに、前記フィンパスロールの成形荷重の低減効果を顕著なものとするには、成形する電縫管が、肉厚が12〜26mmで、かつ肉厚と外径の比が2〜20%の電縫鋼管であることが好ましい。肉厚が12mm未満の場合は、従来方法でもフィンパスロールの成形荷重が低く、成形荷重の低減効果は小さい。また、肉厚と外径の比が2%未満の場合には、従来方法でもフィンパスロールの成形荷重が低いことに加えて、前記インナーロールの押圧で金属帯材が腰折れするなどの極端な変形が懸念される。なお、肉厚が26mm超え、かつ肉厚の外径の比が20%超えになると設備的に成形不可能となるため上限とした。
また、成形する材料の強度が低い場合は、従来方法でもフィンパスロールの成形荷重は低い上に、インナーロールの押圧で管内面に凹みが生ずる恐れがあるため、引張強さが490MPa以上の材料であることが好ましい。
低炭素低合金鋼の鋼帯を素材として、強度レベルがAPI規格X56〜X80級で、外径600mm、肉厚25.4mmの電縫鋼管を製造するに当たって、フィンパスロール成形直前のオープン管の断面形状を表すV/Hを表1に示すように変化させて中間成形し、第1フィンパスロールの成形荷重を測定した。その結果を表1に示し、成形荷重の時間変動を測定した例を図5に示す。
表1と図5に示したように、本発明例では、比較例と比べ第1フィンパスロールの成形荷重が格段に低減するとともに、成形荷重の変動が抑制されて成形が安定した。
Figure 0006090212
1 アンコイラ
2 レベラ
3 エッジ成形機
4 中間成形機(ケージロール群)
5 仕上成形機(フィンパスロール群)
6 加熱装置
7 スクイズロール
8 ビード切削機
9 サイザー
20 鋼帯
30 電縫鋼管

Claims (2)

  1. 金属帯材をケージロール群により中間成形し、フィンパスロール群により管状に仕上成形した後、前記金属帯材の幅端部を電縫溶接して円管とする電縫管の製造方法において、フィンパスロール成形直前のオープン管の断面形状が下記式を満足するように前記中間成形し、肉厚が12〜26mmで、かつ肉厚と外径の比が2〜20%の電縫鋼管とすることを特徴とする厚肉電縫管の製造方法。

    1.04≦V/H≦1.20
    ここで、V:オープン管の外周の縦径(mm)
    H:オープン管の外周の横径(mm)
  2. 前記ケージロール群による前記中間成形過程で、前記金属帯材の両側縁部を外面側から押圧するロールと、前記金属帯材の半成形品内壁面側からその周方向における2点以上の位置を押圧するロールとを用いて、前記金属帯材の材料進行方向に垂直な面内における位置を拘束することにより、前記中間成形することを特徴とする請求項1に記載の厚肉電縫管の製造方法
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