JP6088332B2 - 電力変換装置、直流送電システム、および、電力変換装置の制御方法 - Google Patents

電力変換装置、直流送電システム、および、電力変換装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体スイッチング素子とコンデンサとを備える単位変換器が複数直列に接続された単位変換器群を複数備える電力変換装置、直流送電システム、および、電力変換装置の制御方法に関する。
近年、交流を直流に、または、直流を交流に変換する電力変換装置が多く用いられている。このような電力変換装置は、高電圧の分野にも応用されており、例えば、半導体スイッチング素子とコンデンサとを備えた単位変換器を複数直列に接続して構成されているものがある。
高電圧の分野に応用される電力変換装置は、例えば、単位変換器を直列に接続した単位変換器群によりアームを構成する。電力変換装置は、各アームの一端を交流端子の各相に接続し、各アームの他端を正側の直流端子または負側の直流端子に接続し、各単位変換器を制御することにより、各アームに流れる電流を制御して、交流端子と直流端子との間で相互に電力を変換する。
特許文献1の要約には、課題として「半導体スイッチング素子を用いたセルを複数カスケード状に接続して構成される電力変換装置を制御する場合、複数のセルと中央制御装置間で通信を行う必要があるがセル数の増大により通信の情報量および情報処理の負荷が増大する。本発明の課題は、各セルと中央制御装置との間で通信する情報量を低減することである。」と記載され、解決手段として「本発明の電力変換装置は、複数のセルをカスケード状に接続して構成されるアームを複数備え、前記セルを構成する中央制御装置と通信を行うセル制御装置への電力供給を主回路から供給する機能を備えるものである。」と記載され、効果として「本発明の電力変換装置では、各セルのセル制御装置の電力を主回路から供給することにより、各セルの主要部品が故障した時に該当セルのセル制御装置と通信ができなくなることにより、該当セルが故障したことを中央制御装置が認識できる。」と記載されている。
電力変換装置は、系統の事故などにより、いずれかのアームに過電流が発生した場合、自身の故障を防ぐため、早急に各単位変換器の半導体スイッチング素子を停止させる必要がある。従来の低圧向け電力変換装置では、各単位変換器は、大地電位に対して中・低圧の電位に配置される。単位変換器を制御する単位変換器コントローラは、過電流を検出する制御装置の中またはその近傍に配置される。制御装置と単位変換器コントローラの間は、電気ケーブルによって接続される。よって、制御装置は、多数の各単位変換器コントローラに対して一度に電気信号を伝えることができるので、各単位変換器に対して早急に半導体スイッチング素子の停止指令を伝えることができる。
特開2011−193615号公報
しかしながら、高圧または特別高圧向けの単位変換器を直列に接続する方式の電力変換装置では、各単位変換器および単位変換器コントローラは、大地電位に対して高電圧の電位にあるため、各単位変換器を制御する単位変換器コントローラは、過電流を検出する制御装置の外に距離を離して配置され、かつ、電気的に絶縁される。そして制御装置と単位変換器コントローラの間は、光ファイバによって接続される。制御装置は、多数の各単位変換器コントローラに対して所定の制御周期で制御指令値を送信して、各単位変換器コントローラが、各単位変換器の半導体スイッチング素子を制御する。よって、制御装置は、各単位変換器に対して高速に指令することができないので、早急に半導体スイッチング素子の停止指令を伝えることが困難であった。
つまり、高圧または特別高圧向けの単位変換器を直列に接続する方式の電力変換装置は、通信や制御の遅延により、低圧向けの電力変換装置のように停止指令を全ての単位変換器に高速に伝えることができない。よって、高圧または特別高圧向けの単位変換器を直列に接続する方式の電力変換装置は、過電流が流れたことを検知しても、全ての単位変換器を停止させるまでに時間が掛かる虞があった。
そこで、本発明は、単位変換器群に過電流が流れたことを検知した際に、複数の単位変換器を短時間で停止させることが可能な電力変換装置、直流送電システム、および、電力変換装置の制御方法を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明の請求項1に記載の発明では、電気エネルギ蓄積手段が蓄積した蓄積エネルギを出力可能とする複数のスイッチング素子を備える単位変換器が複数直列に接続された単位変換器群を複数備えて、交流である系統電流を直流に、または、直流を交流に電力変換するものであり、各前記単位変換器に対する指令値を生成する指令値生成部と、前記単位変換器群に流れる過電流を検出する過電流検出部と、前記指令値生成部が生成した指令値に基づき、所定周期で各前記単位変換器に運転指令フレームを送信すると共に、前記過電流検出部が過電流を検出したならば、前記所定周期に依らず各前記単位変換器に停止指令フレームを送信する通信インタフェース部と、を備えることを特徴とする電力変換装置とした。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、単位変換器群に過電流が流れたことを検知した際に、複数の単位変換器を短時間で停止させることが可能な電力変換装置、直流送電システム、および、電力変換装置の制御方法を提供することが可能となる。
第1の実施形態に於ける直流送電システムを示す概略の構成図である。 第1の実施形態に於ける双方向チョッパ型の単位変換器の回路構成を示す図である。 第1の実施形態に於ける制御部の論理構成を示す図である。 第1の実施形態に於ける指令値分配部の論理構成を示す図である。 第1の実施形態に於ける過電流検出部の論理構成を示す図である。 第1の実施形態に於ける通信インタフェース部の状態遷移図である。 第1の実施形態に於ける過電流検出時のシーケンス図である。 第1の実施形態に於ける過電流検出時と再開時のシーケンス図である。 比較例に於ける過電流検出時のシーケンス図である。 第2の実施形態に於けるフルブリッジ型の単位変換器の回路構成を示す図である。
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に於ける直流送電システム100を示す概略の構成図である。
直流送電システム100は、電力変換装置102aと電力変換装置102bとを備えている。直流送電システム100は、交流系統101aと交流系統101bの間に、電力変換装置102aと電力変換装置102bとが接続されている。電力変換装置102aは、正側の直流端子Paと負側の直流端子Naを備えている。電力変換装置102bは、正側の直流端子Pbと負側の直流端子Nbとを備えている。電力変換装置102aと電力変換装置102bとの間は、正側の直流端子Paと正側の直流端子Pbとが接続され、更に負側の直流端子Naと負側の直流端子Nbとが接続されている。これら正側の直流端子Pa,Pbの接続と、負側の直流端子Na,Nbの接続とは、直流系統(直流送電線路)を構成している。ここで、正側の直流端子Pa,Pbの電圧は、負側の直流端子Na,Nbの電圧よりも高いものとする。
直流送電システム100は、例えば、第1の交流系統である交流系統101aの電力を、第2の交流系統である交流系統101bに供給するものである。直流送電システム100は、第1の電力変換装置である電力変換装置102aに於いて交流を直流に変換し、直流系統を介して第2の電力変換装置である電力変換装置102bに於いて直流を交流に変換する。
直流送電システム100は、直流送電線路の一端側に接続される第1の電力変換装置として電力変換装置102aを備えるととともに、直流送電線路の他端側に接続される第2の電力変換装置として電力変換装置102bを備えている。直流送電システム100は、電力変換装置102aに入力される交流電流を直流に変換し、電力変換装置102bで交流電流に再変換して出力し、又は、電力変換装置102bに入力される交流電流を直流に変換し、電力変換装置102aで交流電流に再変換して出力する。
これら電力変換装置102a,102bは、各種信号線を介して制御装置150a,150bに接続されている。制御装置150a,150bは、同様な制御部112a,112bをそれぞれ備えている。
次に電力変換装置102a,102bの構成について説明する。これらは、ほぼ同一構成なので、ここでは電力変換装置102aを中心に説明する。
電力変換装置102aは、交流電圧センサ110と、初充電装置120と、遮断器121と、変圧器130と、各相のアーム105(R相のアーム105R、S相のアーム105S、T相のアーム105T)と、交流電流センサ140と、制御装置150aと、コンデンサ電圧検出線114と、直流電圧センサ115と、運転指令信号線116とを備えている。
電力変換装置102aは、内部の遮断器121を介して交流系統101aに接続している。第1の実施形態では、変圧器130の交流系統101a側を1次側とし、各線を一次側端子R,S,Tとする。また、変圧器130の各相の二次側の正側を、二次側正端子Ra,Sa,Taとし、変圧器130の各相の二次側の負側は、二次側負端子Nx(負側の直流端子Na)に接続されている。電力変換装置102aは、交流である系統電流IR,IS,ITを直流に、または、直流を交流に電力変換するものである。
R相のアーム105Rは、単位変換器群106Rと、アーム電流センサ111とを備え、これらが直列接続されている。単位変換器群106Rは、M個(Mは2以上の自然数)の双方向チョッパ型の単位変換器108が直列接続されている。
S相のアーム105Sは、単位変換器群106Sと、アーム電流センサ111とを備え、これらが直列接続されている。単位変換器群106Sは、M個の単位変換器108が直列接続されている。
T相のアーム105Tは、単位変換器群106Tと、アーム電流センサ111とを備え、これらが直列接続されている。単位変換器群106Tは、M個の単位変換器108が直列接続されている。なお、単位変換器108は、双方向チョッパ型ではなく、フルブリッジ型(図10参照)など、他の構成としてもよい。
アーム電流センサ111の出力側は、制御部112aに接続されている。アーム電流センサ111は、各アーム105に流れる電流を計測して、制御部112aに出力するものである。
直流電圧センサ115の出力側は、制御部112aに接続されている。直流電圧センサ115は、正側の直流端子Paと負側の直流端子Naとの間に印加されている電圧を計測して、電圧VDCとして制御部112aに出力するものである。
運転指令信号線116は、例えば光ファイバであり、制御部112aと各単位変換器108とをそれぞれ接続するものである。制御部112aは、運転指令信号線116によって、各単位変換器108の動作を制御する。
コンデンサ電圧検出線114は、例えば光ファイバであり、各単位変換器108と制御部112aとを接続するものである。各単位変換器108は、コンデンサ203(図2参照)の電圧信号をデジタル信号に変換して、各コンデンサ電圧検出線114を介して制御部112aに送信する。制御部112aは、コンデンサ電圧検出線114によって、単位変換器108の状態を検知する。なお、コンデンサ電圧検出線114と運転指令信号線116とは、物理的には同一の光ファイバであってもよい。
交流電圧センサ110は、交流系統101aに接続されている。交流電圧センサ110の出力側は、制御部112aに接続されている。交流電圧センサ110は、交流系統101aの系統電圧VGR,VGS,VGTを計測して、制御部112aに出力するものである。
次に、変圧器130の内部の構成について説明する。
変圧器130は、鉄心131R,131S,131Tと、巻線132RA,132RB,132RCと、巻線132SA,132SB,132SCと、巻線132TA,132TB,132TCとを備え、更に、一次側端子R,S,Tと、二次側正端子Ra,Sa,Taと、二次側負端子Nxと、内部端子Nyとを備えている。二次側負端子Nxは、第2の直流端子である負側の直流端子Naに接続されている。
鉄心131Rには、第1の二次巻線である巻線132RBと、第2の二次巻線である巻線132TCとが、それぞれ同じ巻数だけ巻かれている。鉄心131Rには更に、一次巻線である巻線132RAが、巻線132TCと同方向に巻かれている。
鉄心131Sには、第1の二次巻線である巻線132SBと、第2の二次巻線である巻線132RCとが、それぞれ同じ巻数だけ巻かれている。鉄心131Sには更に、一次巻線である巻線132SAが、巻線132RCと同方向に巻かれている。
鉄心131Tには、第1の二次巻線である巻線132TBと、第2の二次巻線である巻線132SCとが、それぞれ同じ巻数だけ巻かれている。鉄心131Tには更に、一次巻線である巻線132TAが、巻線132SCと同方向に巻かれている。
変圧器130は、これら複数の鉄心131R,131S,131Tを備えている。
以下、鉄心131R,131S,131Tを特に区別しないときには、単に鉄心131と記載する。各巻線132RA〜132TCを特に区別しないときには、単に巻線132と記載する。これらの巻線132は、各鉄心131R,131S,131Tに対して同じ方向に巻かれている。
各鉄心131に於いて、図中の二次側正端子Ra,Sa,Taの方向にある端子を、正側端子と呼ぶ。図中の二次側負端子Nx(負側の直流端子Na)の方向にある端子を、負側端子と呼ぶ。
巻線132RA,132SA,132TAの正側端子は、それぞれ一次側端子R,S,Tに接続されている。巻線132RA,132SA,132TAの負側端子は、互いに接続され、スター結線(Y結線)されている。すなわち、一次巻線である巻線132RA,132SA,132TAは、交流系統101aにY接続されている。
第1の二次巻線である巻線132RB,132SB,132TBの正側端子は、それぞれ異なる相の鉄心131に巻かれた第2の二次巻線である巻線132RC,132SC,132TCの正側端子に接続されている。第2の二次巻線である巻線132RC,132SC,132TCの負側端子は、全て二次側負端子Nx(負側の直流端子Na)に接続されている。
各相のアーム105R,105S,105Tの一端は、正側の直流端子Paに接続されており、それらの他端は、それぞれ二次側正端子Ra,Sa,Taに接続されている。
第1の二次巻線である巻線132RB,132SB,132TBの負側端子は、それぞれ二次側正端子Ra,Sa,Taに接続され、各相のアーム105R,105S,105Tの他端に接続されている。
ここで、二次側正端子Ra,Sa,Taから二次側負端子Nx(負側の直流端子Na)に向かって、同一の直流電流を流したときを考える。鉄心131Rに於いて、巻線132RBに発生する磁束と、巻線132TCに発生する磁束とは、逆方向かつ同一の強さであるため、互いに打ち消し合う。鉄心131Sに於いて、巻線132SBに発生する磁束と、巻線132RCに発生する磁束とは、逆方向かつ同一の強さであるため、互いに打ち消し合う。鉄心131Tに於いて、巻線132TBに発生する磁束と、巻線132SCに発生する磁束とは、逆方向かつ同一の強さであるため、互いに打ち消し合う。
これにより、電力変換装置102a,102bは、交流系統101a,101bの系統電流IR,IS,ITとは独立に、直流系統の電流Idcを流すことができる。
第1の実施形態において、巻線132RA,132SA,132TAは、内部端子Nyにそれぞれ接続され、スター結線(Y結線)されている。しかし、これに限られず、巻線132RA,132SA,132TAは、デルタ結線(Δ結線)として構成してもよい。
遮断器121の両端子間には、初充電装置120が並列に接続されている。初充電装置120は、電力変換装置102aを構成する単位変換器108が持つ直流部のコンデンサ203(図2参照)を初期充電するための装置である。初充電装置120は、例えば、抵抗器と遮断器の直列回路で構成され、遮断器121が投入される前に動作して、単位変換器108が持つコンデンサ203(図2参照)を初期充電する。
R相のアーム105Rの一端は、変圧器130の二次側正端子Raに接続されている。R相のアーム105Rの他端は、正側の直流端子Pa(第1の直流端子)に接続されている。アーム105Rに於いて、単位変換器群106Rが出力する電圧は、出力電圧VRaとする。アーム105Rには、二次側正端子Raから正側の直流端子Paの方向に、アーム電流IRaが流れる。出力電圧VRaとアーム電流IRaは、二次側正端子Raから正側の直流端子Paの方向が正である。
S相のアーム105Sの一端は、変圧器130の二次側正端子Saに接続されている。S相のアーム105Sの他端は、正側の直流端子Pa(第1の直流端子)に接続されている。アーム105Sに於いて、単位変換器群106Sが出力する電圧は、出力電圧VSaとする。アーム105Sには、二次側正端子Saから正側の直流端子Paの方向に、アーム電流ISaが流れる。出力電圧VSaとアーム電流ISaは、二次側正端子Saから正側の直流端子Paの方向が正である。
T相のアーム105Tの一端は、変圧器130の二次側正端子Taに接続されている。T相のアーム105Tの他端は、正側の直流端子Pa(第1の直流端子)に接続されている。アーム105Tに於いて、単位変換器群106Tが出力する電圧は、出力電圧VTaとする。アーム105Tには、二次側正端子Taから正側の直流端子Paの方向に、アーム電流ITaが流れる。出力電圧VTaとアーム電流ITaは、二次側正端子Taから正側の直流端子Paの方向が正である。
第1の実施形態では、変圧器130の巻数比(巻線132RA,132RB,132TC)、(巻線132SA,132SB,132RC)、(巻線132TA,132TB,132SC)が、それぞれ2:1:1である。しかし、これに限られず、巻数比は、(X:1:1)であってもよい。
以下、電力変換装置102aが備える制御装置150aの構成について説明する。なお、電力変換装置102bが備える制御装置150bは、制御装置150aと同様に構成されている。以下、各制御装置150a,150bを特に区別しないときには、単に制御装置150と記載している場合がある。
制御装置150aには、交流電圧センサ110と、直流電圧センサ115と、各アーム電流センサ111と、交流電流センサ140から信号が取り込まれている。
制御装置150aは、コンデンサ電圧検出線114を介して、単位変換器108のコンデンサ電圧VCjkl(j=R,S,T、k=1,2,…,M、l=a,b)を取り込んでいる。なお、第1の実施形態では、コンデンサ電圧VCなどに付した記号jklのうち、jはアーム105の種別(j=R,S,T)を示している。kは、そのアーム105に於ける順番1,2,…,Mを示している。lは、電力変換装置102a,102bのいずれに属しているかを示している。
制御装置150は、電力変換装置102aを制御する制御部112aを備えている。制御部112aは、過電流検出部117と、通信インタフェース部118と、アーム電圧指令値生成部311とを備えている。過電流検出部117とアーム電圧指令値生成部311の出力側は、通信インタフェース部118に接続されている。通信インタフェース部118の出力側は、運転指令信号線116を介して各単位変換器108を制御する各単位変換器コントローラ312(図2参照)に接続されている。
アーム電圧指令値生成部311(指令値生成部)は、所定の制御周期で各単位変換器108に対する指令値を算出して電圧指令フレームを生成し、通信インタフェース部118に送信するものである。
過電流検出部117は、アーム電流IRa,ISa,ITaの計測値に基づいて、各アーム105R,105S,105Tのいずれかに流れる過電流を検出して、その旨を通信インタフェース部118に送信するものである。
通信インタフェース部118は、アーム電圧指令値生成部311から受信した電圧指令フレームに基づき、所定の制御周期で各単位変換器108に運転指令フレームを送信すると共に、過電流検出部117が過電流を検出したならば、所定の制御周期に依らず各単位変換器108に非常停止用の停止指令フレームを送信する。この制御部112aの構成と動作とは、後記する図3で詳細に説明する。
制御装置150から各単位変換器108の単位変換器コントローラ312までの物理的な距離が離れており、かつ、電気的に絶縁するために光ファイバで接続されている。そのため、制御部112aは、制御周期毎に、各単位変換器コントローラ312に対して指令をシリアルに送信するため、所定の時間が掛かる。
電力変換装置102aは、M個の単位変換器108を備えたアーム105を3本備えている。制御装置150は、3M個の単位変換器108に対する指令値を所定の制御周期で計算し、運転指令フレームを送信して制御する。よって、これら単位変換器108は、原則として所定の制御周期で制御されている。よって、アーム105に過電流が流れて、単位変換器108の動作を非常停止しなければならない場合に制御周期毎のタイミングで非常停止を送信していては、スイッチング素子201H,201Lなどが壊れてしまうため、通常の制御シーケンスとは異なるシーケンスで制御する必要がある。この制御シーケンスについては、後記する図7、図8で詳細に説明する。
図2は、第1の実施形態に於ける単位変換器108の回路構成を示す図である。
ここでは、各アーム105を代表して、アーム105Rの中の単位変換器108について説明する。なお、アーム105S、アーム105Tが備える単位変換器108についても、アーム105Rの中の単位変換器108と同様に構成されている。
単位変換器108は、電気エネルギ蓄積手段が蓄積した蓄積エネルギを出力可能とする複数のスイッチング素子201H,201Lを備えたものである。電力変換装置102aは、単位変換器108を複数直列に接続した単位変換器群106を複数備えることにより、交流である系統電流IR,IS,ITを直流に、または、直流を交流に電力変換する。更に第1の実施形態の単位変換器108は、制御部112aから非常停止用の停止指令フレームが送信されたならば、短時間で運転を停止するように構成されている。
アーム105Rは、単位変換器群106Rと、自身に流れるアーム電流IRaを検出するアーム電流センサ111で構成されている。アーム105Rの一端は、正側の直流端子Paに接続されている。アーム105Rの他端は、二次側正端子Raに接続されている。単位変換器群106Rは、複数の単位変換器108を備え、これらが直列接続されて構成されている。
単位変換器108は、ハイサイドのスイッチング素子201Hと環流ダイオード202Hの並列回路と、ローサイドのスイッチング素子201Lと環流ダイオード202Lの並列回路と、電気エネルギ蓄積手段であるコンデンサ203と、電圧センサ204と、スイッチング素子201H,201Lを駆動するゲートドライバ205とを備えている。ゲートドライバ205は、信号線113を介して単位変換器コントローラ312に接続されている。指令値分配部313は、各単位変換器コントローラ312を含んでいる。
単位変換器108の正側の端子208(第1の端子)は、他の単位変換器108の負側の端子209(第2の端子)、または、正側の直流端子Paに接続されている。単位変換器108の負側の端子209(第2の端子)は、他の単位変換器108の正側の端子208、または、アーム電流センサ111の一端に接続されている。
スイッチング素子201Hと環流ダイオード202Hの並列回路と、スイッチング素子201Lと環流ダイオード202Lの並列回路とが直列に接続される。
スイッチング素子201Hのコレクタは、コンデンサ203の一端に接続されている。スイッチング素子201Hのコレクタは更に、環流ダイオード202Hのカソードに接続されている。スイッチング素子201Hのエミッタは、環流ダイオード202Hのアノードに接続され、更にスイッチング素子201Lのコレクタにも接続されている。
スイッチング素子201Lのコレクタは、スイッチング素子201Hのエミッタと、環流ダイオード202Lのカソードとに接続されている。スイッチング素子201Lのエミッタは、環流ダイオード202Lのアノードに接続されており、更にコンデンサ203の他端に接続されている。コンデンサ203の両端には、電圧センサ204が接続されている。
単位変換器108の負側の端子209は、スイッチング素子201Lのエミッタに接続されている。単位変換器108の正側の端子208は、スイッチング素子201Lのコレクタとスイッチング素子201Hのエミッタとの接続ノードに接続されている。
スイッチング素子201Hとスイッチング素子201Lとは、端子208(第1の端子)と端子209(第2の端子)との間に、コンデンサ203に蓄積された蓄積エネルギを出力可能とするものである。すなわち、スイッチング素子201Hとスイッチング素子201Lとは、端子208(第1の端子)と端子209(第2の端子)との間に、コンデンサ203の両端電圧を出力可能とする。
ゲートドライバ205(スイッチング素子駆動部)は、信号線113を介して単位変換器コントローラ312に接続されている。ゲートドライバ205の出力側は、スイッチング素子201Hのゲートとエミッタにそれぞれ接続され、更にスイッチング素子201Lのゲートとエミッタにそれぞれ接続されている。
ゲートドライバ205は、この単位変換器108のスイッチング素子駆動部であり、制御部112aの運転/停止指令を受けた単位変換器コントローラ312によって制御されている。ゲートドライバ205は、スイッチング素子201Hと、スイッチング素子201Lのオンとオフとを切り替えることによって、正側の端子208と負側の端子209との間に、コンデンサ203の電圧を出力可能として、正側の端子208と負側の端子209間の出力電圧Vjkを制御するものである。
環流ダイオード202Hと環流ダイオード202Lとは、コンデンサ電圧VCjkに対して電流を流さない方向に直列に接続されている。環流ダイオード202Hに並列に接続されたスイッチング素子201Hと、環流ダイオード202Lに並列に接続されたスイッチング素子201Lとは、それぞれのスイッチング状態がオンの時にコンデンサ電圧VCjkを放電する方向に取り付けられている。
第1の実施形態では、コンデンサ203の電圧が高い方に接続されている素子は、ハイサイドであり、符号の末尾に「H」を付与して示している。コンデンサ203の電圧が低い方に接続されている素子は、ローサイドであり、符号の末尾に「L」を付与して示している。
スイッチング素子201Lがオフかつ、スイッチング素子201Hがオンの時、スイッチング素子201Lのコレクタとエミッタとの間には、単位変換器108から出力される出力電圧Vjkが印加されている。
第1の実施形態に於いて、スイッチング素子201Hとスイッチング素子201Lには、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が採用されている。しかし、これに限られず、スイッチング素子201Hとスイッチング素子201Lには、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、GCT(Gate Commutated Turn-off thyristor)、GTO(Gate Turn Off thyristor)、その他のオン・オフ制御が可能な素子を採用してもよい。
単位変換器コントローラ312は、通信インタフェース部118(図1参照)から送信された運転指令フレームまたは停止指令フレームを、運転指令信号線116を介して受信する。単位変換器コントローラ312は、運転指令フレームを受信したならば、アーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*に基づき、各ゲート信号GHjk,GLjk(j=R,S,T、k=1,2,…,M)を生成する。単位変換器コントローラ312は、停止指令フレームを受信したならば、スイッチング素子201H,201Lをオフするように各ゲート信号GHjk,GLjk(j=R,S,T、k=1,2,…,M)を生成する。単位変換器コントローラ312は、アーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*の代わりに、1ビットの短いフレームの停止を指令する情報に基づいてゲート信号GHjk,GLjkを生成しているので、短時間でスイッチング素子201H,201Lをオフするように制御できる。
単位変換器コントローラ312は更に、電圧センサ204によってコンデンサ203の電圧を測定して、コンデンサ電圧検出線114を介して制御部112a(図1参照)に送信する。
単位変換器108のゲートドライバ205は、単位変換器コントローラ312が生成したゲート信号GHjk(j=R,S,T、k=1,2,…,M)に基づき、スイッチング素子201Hのゲート・エミッタ間にゲート電圧を印加し、ゲート信号GLjk(j=R,S,T、k=1,2,…,M)に基づき、スイッチング素子201Lのゲート・エミッタ間にゲート電圧を印加する。
以下、単位変換器108の出力電圧Vjkと、スイッチング素子201Hとスイッチング素子201Lとのオン・オフ状態との関係を説明する。
スイッチング素子201Hがオン状態であり、スイッチング素子201Lがオフ状態である場合、単位変換器108のアーム電流Ij(j=R,S,T)に関わらず、出力電圧Vjkは、概ねコンデンサ電圧VCjkと等しくなる。
スイッチング素子201Hがオフ状態であり、スイッチング素子201Lがオン状態である場合、アーム電流Ijに関わらず、出力電圧Vjkは、概ね零と等しくなる。
このようにスイッチング素子201Hとスイッチング素子201Lとを制御することで、単位変換器108は、電気エネルギ蓄積手段であるコンデンサ203が蓄積した蓄積エネルギを出力することができる。
図3は、第1の実施形態に於ける制御部112aの論理構成を示す図である。
制御部112aは、アーム電圧指令値生成部311と、通信インタフェース部118R,118S,118Tと、過電流検出部117とを備えている。制御部112aは、過電流検出信号を、通信インタフェース部118R,118S,118Tと上位制御システム119に伝送可能なように構成されている。制御部112aは、各単位変換器108の指令値を算出して、この指令値に基づくフレームを各単位変換器108(単位変換器コントローラ312)に送信するものである。制御部112aは、いずれかのアーム105に過電流が流れたことを検知し、停止指令フレームを各単位変換器108(単位変換器コントローラ312)に短時間で送信できるように構成されている。
上位制御システム119は、過電流検出部117の過電流の検出情報に基づいて、各単位変換器108が停止しているか否かを確認するために、制御部112aと情報を送受信するものである。
アーム電圧指令値生成部311は、各アーム105R,105S,105Tに対するアーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*を生成するものである。アーム電圧指令値生成部311の出力側は、通信インタフェース部118に接続されている。なお、本発明に於いてアーム電圧指令値生成部311は、第1の実施形態の構成に限定されない。
過電流検出部117には、ノードR〜Tで示されたアーム電流IRa,ISa,ITa、および、上位制御システム119が出力した故障リセット信号が入力される。過電流検出部117は、過電流を検出した場合、リセット信号が入力されるまで、過電流検出信号を出力し続けるように動作する。過電流検出部117は、各アーム電流IRa,ISa,ITaを監視し、各アーム105R,105S,105Tのいずれかに過電流が流れたことを検出するものである。過電流検出部117の出力側は、通信インタフェース部118と上位制御システム119とに電気的に接続され、Hレベルの電圧信号によって過電流検出信号を送信している。過電流検出部117の構成と動作とは、後記する図5で詳細に説明する。
通信インタフェース部118R,118S,118Tは、アーム105の単位変換器コントローラ312に対して、アーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*を含んだ運転指令フレームを送信する。通信インタフェース部118R,118S,118Tは更に、過電流検出部117が過電流を検出したならば、この単位変換器コントローラ312に対して、各単位変換器108の動作を停止させる停止指令フレームを送信する。以下、各通信インタフェース部118R,118S,118Tを特に区別しないときには、単に通信インタフェース部118と記載する。
通信インタフェース部118R,118S,118Tには、過電流検出部117の出力側と、上位制御システム119の出力側とが接続されている。
通信インタフェース部118Rの入力側には更に、アーム電圧指令値生成部311が算出したアーム電圧指令値VRa*を含む電圧指令フレームが出力される。通信インタフェース部118Rの出力側は、M本の運転指令信号線116を介して、アーム105Rを構成する各単位変換器108の単位変換器コントローラ312に接続されている。
通信インタフェース部118Sの入力側には更に、アーム電圧指令値生成部311が算出したアーム電圧指令値VSa*を含む電圧指令フレームが出力される。通信インタフェース部118Sの出力側は、M本の運転指令信号線116を介して、アーム105Sを構成する各単位変換器108の単位変換器コントローラ312に接続されている。
通信インタフェース部118Tの入力側には更に、アーム電圧指令値生成部311が算出したアーム電圧指令値VTa*を含む電圧指令フレームが出力される。通信インタフェース部118Tの出力側は、M本の運転指令信号線116を介して、アーム105Tを構成する各単位変換器108の単位変換器コントローラ312に接続されている。
アーム電圧指令値生成部311は、位相検出器306と、アーム電流調整器330と、交流側電力演算器340と、有効電力調整器APRと、無効電力調整器AQRとを備えている。アーム電圧指令値生成部311は、所定の制御周期Tcで、アーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*を算出し、電圧指令フレームを生成して通信インタフェース部118に出力するものである。アーム電圧指令値生成部311の電力制御機能は、交流側電力演算器340と、有効電力調整器APRと、無効電力調整器AQRと、アーム電流調整器330とによって実現される。
交流側電力演算器340は、有効電力Pと無効電力Qを求める機能を備えている。交流側電力演算器340は、ノードA〜Cで示された系統電流IR,IS,IT、および、ノードG〜Iで示された系統電圧VGR,VGS,VGTを入力として、交流系統101aから電力変換装置102aに流入する有効電力Pおよび無効電力Qを算出し、有効電力調整器APRおよび無効電力調整器AQRに出力する。有効電力Pは、ノードOで示している。無効電力Qは、ノードMで示している。
有効電力調整器APRは、加減算器361と、比例積分調整器362とを備えている。有効電力調整器APRは、ノードOで示された有効電力Pが有効電力指令値P*と一致するように、フィードバック制御するものである。有効電力調整器APRは、加減算器361によって、有効電力指令値P*から有効電力Pを減算して、比例積分調整器362によってd軸電流指令値Id*を算出し、ノードKを介してアーム電流調整器330に出力する。
無効電力調整器AQRは、加減算器363と、比例積分調整器364とを備えている。無効電力調整器AQRは、ノードMで示された無効電力Qが無効電力指令値Q*と一致するように、フィードバック制御するものである。無効電力調整器AQRは、加減算器363によって、無効電力指令値Q*から無効電力Qを減算して、比例積分調整器364によってq軸電流指令値Iq*を算出し、ノードLを介してアーム電流調整器330に出力する。
位相検出器306には、交流電圧センサ110で計測された交流系統101aの系統電圧VGR,VGS,VGTが入力されている。位相検出器306は、系統電圧VGR,VGS,VGTの位相角θを検出して、アーム電流調整器330に出力するものである。
アーム電流調整器330は、電圧用座標変換回路333と、電流用座標変換回路334と、アーム電流調整回路335と、アーム電圧指令値座標逆変換回路336と、加算器331と、加算器332とを備えている。アーム電流調整器330は、ノードG〜Iで示された系統電圧VGR,VGS,VGT、ノードKで示されたd軸電流指令値Id*、ノードLで示されたq軸電流指令値Iq*、アーム電流センサ111で計測されたアーム電流IRa,ISa,ITaおよび、位相角θなどを入力として、アーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*を算出するものである。アーム電流調整器330は、例えば、アーム電圧制御プログラムが不図示のRAM(Random Access Memory)に読み込まれ、不図示のCPU(Central Processing Unit)で実行されることによって具現化される。アーム電流調整器330は、各部の演算量が大きいので、アーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*を所定の制御周期ごとに算出するように構成されている。
電圧用座標変換回路333は、系統電圧VGR,VGS,VGT、および、その位相角θを入力として、座標変換(α−β変換およびdq変換)により系統電圧Vd,Vqを算出し、加算器331および加算器332に出力する。
電流用座標変換回路334は、各アーム電流IRa,ISa,ITaと、系統電圧VGR,VGS,VGTの位相角θとを入力として、座標変換(α−β変換およびdq変換)によりd軸電流Id、q軸電流Iqを算出し、アーム電流調整回路335に出力する。
アーム電流調整回路335は、d軸電流指令値Id*、q軸電流指令値Iq*、およびd軸電流Id、q軸電流Iqを入力として、d軸電流Idがd軸電流指令値Id*に収束し、かつ、q軸電流Iqがq軸電流指令値Iq*と一致するようにフィードバック制御して電圧指令値Vd*,Vq*を算出し、加算器331および加算器332に出力する。
アーム電圧指令値座標逆変換回路336は、加算器331が加算した値(Vd+Vd*)と、加算器332にて加算した値(Vq+Vq*)と、位相角θとを入力として、座標逆変換(逆α−β変換および逆dq変換)によりアーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*を算出する。
アーム電圧指令値生成部311は、アーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*を含んだ電圧指令フレームを、電気信号として各通信インタフェース部118R,118S,118Tに送信する。
過電流検出部117が過電流が検出していないならば、各通信インタフェース部118R,118S,118Tは、電気信号として受信した電圧指令フレームを、光信号である運転指令フレームに変換し、後記する図4に示す指令値分配部313R,313S,313Tの各単位変換器コントローラ312R,312S,312Tに送信する。
過電流検出部117が過電流が検出したならば、通信インタフェース部118は、光信号である停止指令フレームを、指令値分配部313R,313S,313Tの各単位変換器コントローラ312R,312S,312Tに送信する。
通信インタフェース部118のモード遷移は、後記する図6で詳細に説明する。
図4は、第1の実施形態に於ける指令値分配部313R,313S,313Tの論理構成を示す図である。
指令値分配部313R,313S,313Tは、制御部112aが送信した運転指令フレームに含まれる指令値を、各単位変換器108に分配するものである。各指令値分配部313R,313S,313Tは、各アーム105R,105S,105Tを構成する各単位変換器108を制御する(3×M)個の単位変換器コントローラ312R,312S,312Tを、それぞれ有している。図4では各アーム105R,105S,105Tを代表する単位変換器コントローラ312R,312S,312Tがそれぞれ示されているが、実際には各アーム105R,105S,105Tをそれぞれ構成するM個の各単位変換器108に、それぞれ各単位変換器コントローラ312が設けられている。なお、指令値分配部313R,313S,313Tを特に区別しないときには、単に指令値分配部313と記載している。
各指令値分配部313R,313S,313Tには、それぞれM本の運転指令信号線116が入力されている。指令値分配部313Rの出力側は、信号線113を介して、アーム105Rを構成する各単位変換器108にそれぞれ接続されている。指令値分配部313Sの出力側は、信号線113を介して、アーム105Sを構成する各単位変換器108にそれぞれ接続されている。指令値分配部313Tの出力側は、信号線113を介して、アーム105Tを構成する各単位変換器108にそれぞれ接続されている。
単位変換器コントローラ312Rは、受信したフレームが含むアーム電圧指令値VRa*および運転指令、または、停止指令に基づき、ゲート信号GHRk,GLRkを、アーム105Rの各単位変換器108に出力する。単位変換器コントローラ312Rは、運転指令を受信したならば、アーム電圧指令値VRa*を、例えばパルス幅変調方式(PWM方式:Pulse Width Modulation)で変調し、ゲート信号GHRk,GLRkを生成する。単位変換器コントローラ312Rは、停止指令を受信したならばゲート信号GHRk,GLRkをオフとする。
単位変換器コントローラ312Sは、受信したフレームが含むアーム電圧指令値VSa*および運転指令、または、停止指令に基づき、ゲート信号GHSk,GLSkを、アーム105Sの各単位変換器108に出力する。単位変換器コントローラ312Sは、運転指令を受信したならば、アーム電圧指令値VSa*を、例えばパルス幅変調方式で変調し、ゲート信号GHSk,GLSkを生成する。単位変換器コントローラ312Sは、停止指令を受信したならば、ゲート信号GHSk,GLSkをオフとする。
単位変換器コントローラ312Tは、受信したフレームが含むアーム電圧指令値VTa*および運転指令、または、停止指令に基づき、ゲート信号GHTk,GLTkを、アーム105Tの各単位変換器108に出力する。単位変換器コントローラ312Tは、運転指令を受信したならば、アーム電圧指令値VTa*を、例えばパルス幅変調方式で変調し、ゲート信号GHTk,GLTkを生成する。単位変換器コントローラ312Tは、停止指令を受信したならば、ゲート信号GHTk,GLTkをオフとする。
図5は、第1の実施形態に於ける過電流検出部117の論理構成を示す図である。
過電流検出部117は、絶対値回路401R,401S,401Tと、過電流判定部402R,402S,402Tと、論理和回路403と、保持回路404とを備えている。過電流検出部117は、いずれかのアーム105に過電流が流れたことを検出するものである。
以下、絶対値回路401R,401S,401Tを特に区別しないときには、単に絶対値回路401と記載する。過電流判定部402R,402S,402Tを特に区別しないときには、単に過電流判定部402と記載する。
この過電流検出部117の入力側である各アーム電流IRa,ISa,ITaは、絶対値回路401R,401S,401Tに入力されている。絶対値回路401R,401S,401Tの出力側は、過電流判定部402R,402S,402Tにそれぞれ接続されている。過電流判定部402R,402S,402Tの出力側は、論理和回路403を介して保持回路404に出力されている。保持回路404の出力側は、この過電流検出部117の出力側である。
絶対値回路401R,401S,401Tは、各アーム電流IRa,ISa,ITaの絶対値を算出し、よって各アーム電流IRa,ISa,ITaの振幅を算出するものである。絶対値回路401R,401S,401Tは、過電流判定部402R,402S,402Tに、算出した各アーム電流IRa,ISa,ITaの絶対値(振幅)をそれぞれ出力する。
過電流判定部402R,402S,402Tは、予め設定された各過電流判定値IRref,ISref,ITrefと各アーム電流IRa,ISa,ITaの絶対値(振幅)とを比較して、各アーム105R,105S,105Tに過電流が流れたか否かを判定する。過電流判定部402R,402S,402Tは、各アーム105R,105S,105Tに過電流が流れたならば、論理和回路403にHレベルの信号を出力する。
論理和回路403は、入力信号の論理和を出力するものである。ここで入力信号は、各アーム105R,105S,105Tに過電流が流れたか否かを示す信号である。よって、論理和回路403は、各アーム105R,105S,105Tのうち、少なくとも一相で過電流が流れたと判定した場合に、保持回路404にHレベルの過電流検出信号を出力する。
保持回路404は、ラッチ回路であり、過電流検出信号がオンしたならば、故障リセット信号の入力があるまで、オン状態を保持するものである。保持回路404は、オン状態に於いて、故障リセット信号が入力された(故障リセット信号がHレベルに変化)ならば、そのオン状態をリセットして、出力信号をLレベルとする。
制御部112aは、アーム電圧指令値生成部311と過電流検出部117とを並行して動作させている。アーム電圧指令値生成部311は、処理が複雑で演算量が多いため、所定の制御周期ごとにしか指令値を生成できない。しかし、過電流検出部117は、処理が単純で演算量が少ないため、いずれかのアーム105に過電流が流れたときに、短時間で過電流検出信号を出力することができる。
図6は、第1の実施形態に於ける通信インタフェース部118の状態遷移図である。なお、各遷移の横に示した(1)〜(3)は、各ステートからの状態遷移の優先度であり、括弧内の数字が小さいほど優先度が高いことを示している。
まず、正常動作時である状態遷移ルートR23を説明する。図6では、状態遷移ルートR23を破線で示している。
通信インタフェース部118は、起動直後の初期状態S1から、初期化の完了と共に遷移T12に示すように受信待ちステートS2に遷移する。
受信待ちステートS2に於いて、通信インタフェース部118は、フレームや信号の受信が無ければ、遷移T22に示すように、この状態を保持している。
受信待ちステートS2に於いて、通信インタフェース部118は、アーム電流調整器330からの電圧指令フレームを受信すると、遷移T23に示すように、通常送信ステートS3に遷移する。
通常送信ステートS3に於いて、通信インタフェース部118は、単位変換器コントローラ312に対する運転指令フレームを生成し、生成した運転指令フレームを送信し、遷移T32に示すように、無条件に受信待ちステートS2に遷移する。
なお、正常動作時に、アーム電流調整器330は、制御周期Tc毎に電圧指令フレームを作成して、通信インタフェース部118に送信している。通信インタフェース部118は、制御周期Tc毎に、この電圧指令フレームを受信し、受信待ちステートS2から通常送信ステートS3への遷移T23と、受信待ちステートS2への遷移T32とを繰り返す。
次に、過電流検出時である状態遷移ルートR24を説明する。図5では、状態遷移ルートR24を一点鎖線で示している。
受信待ちステートS2に於いて、通信インタフェース部118は、フレームや信号の受信などが無ければ、遷移T22に示すように、当該ステートを保つ。
受信待ちステートS2に於いて、通信インタフェース部118は、過電流検出信号を受信すると、遷移T24に示すように、非常停止送信ステートS4に遷移する。
非常停止送信ステートS4に於いて、遷移T44に示すように、通信インタフェース部118は、単位変換器コントローラ312に対する非常停止用の停止指令フレームを生成し、生成した停止指令フレームを単位変換器コントローラ312に繰り返し送信する。停止指令フレームには、1ビットの停止指令情報が含まれていればよいので、自身のフレーム長を短く構成することができる。通信インタフェース部118は、送信する停止指令フレームが短いので、短時間に多くの単位変換器コントローラ312に繰り返し送信することができる。
通信インタフェース部118は、非常停止送信ステートS4に遷移して規定時間Txが経過し、かつ、上位制御システム119からの停止指令信号を受信したならば、遷移T45に示すように、故障リセット待ちステートS5に遷移する。
通信インタフェース部118は、非常停止送信ステートS4に於いて、規定時間Txだけ非常停止用の停止指令フレームを繰り返し送信している。これにより、各単位変換器108は、いずれかの停止指令フレームの受信に成功すれば、自身の動作を停止することができるので、通信エラーにより誤って動作を継続することがなくなる。なお、通信インタフェース部118は、非常停止送信ステートS4に於いて、規定回数だけ停止指令フレームを繰り返し送信してもよい。
通信インタフェース部118は更に、上位制御システム119からの停止指令信号を受信するまで、停止指令フレームを繰り返し送信している。これにより、上位制御システム119が、電力変換装置102aの停止を認識せず、直流送電システム100の動作に不整合が発生することを抑止することができる。
故障リセット待ちステートS5に於いて、通信インタフェース部118は、上位制御システム119から故障リセット信号を受信したならば、遷移T52に示すように、受信待ちステートS2に遷移する。このとき、過電流検出部117は、同時に故障リセット信号を受信して、過電流検出信号の保持をリセットして、その出力を停止することができる。これにより、上位制御システム119は、通信インタフェース部118と過電流検出部117とを同時に初期化して、この電力変換装置102aの各部の状態を整合させながら、各単位変換器108の運転を再開することができる。
更に、通常送信ステートS3に於いて、通信インタフェース部118が過電流検出信号を受信した遷移T34について説明する。
通常送信ステートS3であり、通信インタフェース部118が運転指令フレームを生成している場合に於いて、通信インタフェース部118は、過電流検出信号を受信したならば、遷移T34に示すように、生成中の運転指令フレームを破棄して、非常停止送信ステートS4に遷移する。その後の遷移は、状態遷移ルートR24と同様である。
なお、第1の実施形態に於いて、通信インタフェース部118は、運転指令フレームを生成中に過電流検出信号を受信したならば、生成中の運転指令フレームを破棄している。しかし、これに限られず、通信インタフェース部118は、生成中の運転指令フレームに停止指令を付加して送信してもよい。
図7は、第1の実施形態に於ける過電流検出時のシーケンス図である。
シーケンスQ10〜Q15は、正常動作時のシーケンスを示している。これらシーケンスの開始時に於いて、通信インタフェース部118は、受信待ちステートS2(図6参照)の状態である。
シーケンスQ10に於いて、上位制御システム119は、運転指令信号を通信インタフェース部118に送信する。
シーケンスQ11に於いて、アーム電圧指令値生成部311は、制御周期Tc毎に、各アーム電流IRa,ISa,ITaおよび系統電圧VGR,VGS,VGTの値を取得し、アーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*を算出し、電圧指令フレームとして通信インタフェース部118に送信する。これにより、通信インタフェース部118は、通常送信ステートS3(図6参照)に遷移する。
シーケンスQ12に於いて、通信インタフェース部118は、この時刻に於ける運転指令フレームを生成して、単位変換器108(単位変換器コントローラ312)に送信する。以下のシーケンスに於いて、「単位変換器108に送信」とは、通信インタフェース部118が単位変換器コントローラ312にフレームを送信し、この単位変換器コントローラ312が、フレームに基づく制御を実行することをいう。
この運転指令フレームは、アーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*を含んでいる。通信インタフェース部118は、運転指令フレームを送信すると、受信待ちステートS2(図6参照)に遷移する。
シーケンスQ13に於いて、上位制御システム119は、運転指令信号を、通信インタフェース部118に送信する。
シーケンスQ14に於いて、アーム電圧指令値生成部311は、各アーム電流IRa,ISa,ITaおよび系統電圧VGR,VGS,VGTの値を取得して各アーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*を算出し、電圧指令フレームとして通信インタフェース部118に送信する。シーケンスQ14は、シーケンスQ11の時刻に対して、制御周期Tcが経過している。通信インタフェース部118は、運転指令フレームを送信すると、受信待ちステートS2(図6参照)に遷移する。
シーケンスQ15に於いて、通信インタフェース部118は、この時刻に於ける運転指令フレームを生成して、単位変換器108(単位変換器コントローラ312)に送信する。通信インタフェース部118は、運転指令フレームを送信すると、受信待ちステートS2(図6参照)に遷移する。
シーケンスQ20〜Q23は、非常停止時のシーケンスを示している。
シーケンスQ15の実行中であるシーケンスQ20に於いて、過電流検出部117は、いずれかのアーム105に過電流が流れたことを検出する。
シーケンスQ21aに於いて、過電流検出部117は、通信インタフェース部118に過電流検出信号を送信し、シーケンスQ21bに於いてアーム電圧指令値生成部311に過電流検出信号を送信する。通信インタフェース部118は、過電流検出信号を受信すると、非常停止送信ステートS4(図6参照)に遷移する。
シーケンスQ22に於いて、通信インタフェース部118は、次の制御周期Tcを待たずに非常停止用の停止指令フレームを生成し、単位変換器108(単位変換器コントローラ312)に送信する。これにより、通信インタフェース部118は、制御周期Tcに依らず、複数の単位変換器108を短時間で停止させることができる。
シーケンスQ23に於いて、単位変換器108は、動作を停止する。つまり、単位変換器コントローラ312が停止指令フレームを受信して解釈し、単位変換器108のスイッチング素子201Hとスイッチング素子201Lとをオフする。
電力変換装置102aは、各通信インタフェース部118をシーケンスQ20〜Q23のように制御することにより、後記する比較例(図9参照)よりも単位変換器108への停止指令フレームの到着時間T0(図9参照)だけ、短時間に処理することができる。
図8は、第1の実施形態に於ける過電流検出時と再開時のシーケンス図である。
これらのシーケンス開始時に於いて、通信インタフェース部118は、受信待ちステートS2(図6参照)の状態である。
シーケンスQ20〜Q23の処理は、図7に示すシーケンスQ20〜Q23と同一である。
シーケンスQ24に於いて、上位制御システム119は、停止指令信号を通信インタフェース部118に送信する。このとき、シーケンスQ22から規定時間Txがまだ経過していないので、通信インタフェース部118は、非常停止送信ステートS4を維持し、停止指令フレームを、制御周期Tcに依らずに単位変換器108に繰り返し送信する。
シーケンスQ25に於いて、アーム電圧指令値生成部311は、各アーム電流IRa,ISa,ITaおよび系統電圧VGR,VGS,VGTの値を取得して各アーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*を算出し、電圧指令フレームを生成して通信インタフェース部118に送信する。シーケンスQ25は、シーケンスQ14(図7参照)の時刻に対して、制御周期Tcが経過している。
シーケンスQ26に於いて、上位制御システム119は、停止指令信号を通信インタフェース部118に送信する。このとき、シーケンスQ22から規定時間Txが経過しているので、通信インタフェース部118は、停止指令フレームの送信を停止して、故障リセット待ちステートS5(図6参照)に遷移する。
シーケンスQ27の処理は、シーケンスQ25と同様である。
このようにして、通信インタフェース部118は、少なくとも規定時間Txに亘って停止指令フレームを連続して送信しつづけるので、通信エラーにより単位変換器108が誤って動作を継続することを抑止することができる。
シーケンスQ30a〜Q33は、過電流による停止後のリセットを示すものである。これらのシーケンス開始時に於いて、通信インタフェース部118は、故障リセット待ちステートS5(図6参照)の状態である。
シーケンスQ30aに於いて、上位制御システム119は、故障リセット信号を通信インタフェース部118に送信する。これにより、通信インタフェース部118は、受信待ちステートS2(図6参照)に遷移する。
シーケンスQ30bに於いて、上位制御システム119は、故障リセット信号を過電流検出部117にも送信する。
シーケンスQ31に於いて、上位制御システム119は、運転指令信号を、通信インタフェース部118に送信する。
シーケンスQ32に於いて、アーム電圧指令値生成部311は、各アーム電流IRa,ISa,ITaおよび系統電圧VGR,VGS,VGTの値を取得して各アーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*を算出し、電圧指令フレームとして通信インタフェース部118に送信する。これにより、通信インタフェース部118は、通常送信ステートS3(図6参照)に遷移する。
シーケンスQ33に於いて、通信インタフェース部118は、この時刻に於ける運転指令フレームを生成して、単位変換器108(単位変換器コントローラ312)に送信する。通信インタフェース部118は、運転指令フレームを送信すると、受信待ちステートS2(図6参照)に遷移する。
このようにすることで、電力変換装置102aは、上位制御システム119、通信インタフェース部118、および、過電流検出部117の状態を整合させつつ、過電流停止後の再起動を行うことができる。
図9は、比較例に於ける過電流検出時のシーケンス図である。
比較例は、制御装置150aが、制御周期Tc毎にのみ単位変換器コントローラ312に通信する例である。
シーケンスQ40に於いて、上位制御システム119は、運転指令信号を通信インタフェース部118に送信する。
シーケンスQ41に於いて、アーム電圧指令値生成部311は、制御周期Tc毎に、各アーム電流IRa,ISa,ITaおよび系統電圧VGR,VGS,VGTを取得してアーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*を算出し、電圧指令フレームとして通信インタフェース部118に送信する。
シーケンスQ42に於いて、通信インタフェース部118は、この時刻に於ける運転指令フレームを生成して、単位変換器108(単位変換器コントローラ312)に送信する。この運転指令フレームは、アーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*を含んでいる。
シーケンスQ43に於いて、上位制御システム119は、運転指令信号を、通信インタフェース部118に送信する。
シーケンスQ44に於いて、アーム電圧指令値生成部311は、各アーム電流IRa,ISa,ITaおよび系統電圧VGR,VGS,VGTの値を取得して各アーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*を算出し、電圧指令フレームとして通信インタフェース部118に送信する。シーケンスQ44は、シーケンスQ41の時刻に対して、制御周期Tcが経過している。
シーケンスQ45に於いて、通信インタフェース部118は、この時刻に於ける運転指令フレームを生成して、単位変換器108(単位変換器コントローラ312)に送信する。
シーケンスQ45の実行中であるシーケンスQ50に於いて、過電流検出部117は、いずれかのアーム105に過電流が流れたことを検出する。
シーケンスQ51に於いて、過電流検出部117は、上位制御システム119に過電流検出信号を送信する。
シーケンスQ52に於いて、上位制御システム119は、停止指令信号を、通信インタフェース部118に送信する。
シーケンスQ53に於いて、アーム電圧指令値生成部311は、各アーム電流IRa,ISa,ITaおよび系統電圧VGR,VGS,VGTの値を取得して各アーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*を算出し、電圧指令フレームとして通信インタフェース部118に送信する。シーケンスQ53は、シーケンスQ44の時刻に対して、制御周期Tcが経過している。
シーケンスQ54に於いて、通信インタフェース部118は、停止指令フレームを生成して、単位変換器108(単位変換器コントローラ312)に送信する。
シーケンスQ55に於いて、単位変換器108は、動作を停止する。シーケンスQ55は、シーケンスQ51に対して、到着時間T0だけ遅延している。
比較例では、シーケンスQ52〜Q54に示すように、上位制御システム119が単位変換器コントローラ312に非常停止用の停止指令フレームを送信するには、次の制御周期Tcを待たねばならないという問題点があった。
図7に示すように、第1の実施形態の制御部112aは、過電流を検出した際に、制御周期Tcごとの通信を待たずに、非常停止用の停止指令フレームを送信する。これにより、電力変換装置102aは、過電流の検出から非常停止までの時間を短縮することができる。
(第1の実施形態の効果)
以上説明した第1の実施形態では、次の(A)〜(F)のような効果がある。
(A) 制御装置150から各単位変換器108の単位変換器コントローラ312までの物理的な距離が離れており、かつ、電気的に絶縁するために光ファイバで接続されている場合や、この電力変換装置102aが備えている単位変換器108の数が多い場合でも、全ての単位変換器108を停止するまでの時間を短縮できる。これにより、各単位変換器108に流れる過電流を小さく抑えることができるので、過電流による素子の破壊を抑止できる。
(B) 制御部112aは、非常停止用の停止指令フレームを、規定時間Txに亘って繰り返し送信している。これにより、単位変換器コントローラ312の受信エラーによって単位変換器108が誤って動作を継続することを抑止できる。
(C) 制御部112aは、アーム電圧指令値生成部311と過電流検出部117とを並行して動作させている。過電流検出部117は、アーム電圧指令値生成部311の処理と比べて単純で演算量が少ないため、いずれかのアーム105に過電流が流れたときに、短時間で過電流検出信号を出力することができる。
(D) 第1の実施形態では、上位制御システム119からも、単位変換器108の停止指令信号を送信している。これにより、上位制御システム119と制御部112aとは、単位変換器108との間の状態の不整合を防ぎ、システム全体を安全に停止させることができる。
(E) 電力変換装置102aが過電流による停止から通常動作に復帰する際に於いて、上位制御システム119は、故障リセット信号を、通信インタフェース部118と過電流検出部117とに送信して初期化している。これにより、電力変換装置102aは、各部の状態の不整合を防ぎ、システム全体を安全に通常動作に復帰させることができる。
(F) 制御部112aが送信する非常停止用の停止指令フレームは、1ビットの停止指令情報を含み、アーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*を含んでいない。これにより、制御部112aは、短時間に多数の単位変換器108に送信を行うことができる。更に、単位変換器コントローラ312は、停止指令フレームに含まれる1ビットの停止指令情報を解釈すればよいので、各スイッチング素子201H,201Lを短時間でオフすることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の直流送電システム100は、第1の実施形態の単位変換器108(図2参照)とは異なる単位変換器108Aを備えている他は、図1に示す第1の実施形態の直流送電システム100と同様に構成されて、同様に動作する。
図10は、第2の実施形態に於けるフルブリッジ型の単位変換器108Aの回路構成を示す図である。
ここでは、各アーム105を代表して、アーム105Rの中の単位変換器108Aについて説明する。なお、アーム105S、アーム105Tが備える単位変換器108Aについても、アーム105Rの中の単位変換器108Aと同様に構成されている。
第2の実施形態の単位変換器108Aは、第1の実施形態の単位変換器108と同様に、電気エネルギ蓄積手段が蓄積した蓄積エネルギを出力可能とする複数のスイッチング素子を備えたものである。
単位変換器108Aは、ハイサイドのスイッチング素子201HLと環流ダイオード202HLの並列回路と、ローサイドのスイッチング素子201LLと環流ダイオード202LLの並列回路と、ハイサイドのスイッチング素子201HRと環流ダイオード202HRの並列回路と、ローサイドのスイッチング素子201LRと環流ダイオード202LRの並列回路と、電気エネルギ蓄積手段であるコンデンサ203と、電圧センサ204と、スイッチング素子201HL,201LL,201HR,201LRを駆動するゲートドライバ205とを備えている。ゲートドライバ205は、第1の実施形態と同様に、信号線113を介して単位変換器コントローラ312に接続されている。指令値分配部313は、各単位変換器コントローラ312を含んでいる。
単位変換器108Aの正側の端子208(第1の端子)は、他の単位変換器108Aの負側の端子209(第2の端子)、または、正側の直流端子Paに接続されている。単位変換器108Aの負側の端子209(第2の端子)は、他の単位変換器108Aの正側の端子208、または、アーム電流センサ111の一端に接続されている。
スイッチング素子201HLと環流ダイオード202HLの並列回路と、スイッチング素子201LLと環流ダイオード202LLの並列回路とは、直列に接続される。スイッチング素子201HRと環流ダイオード202HRの並列回路と、スイッチング素子201LRと環流ダイオード202LRの並列回路とは、直列に接続される。更にこれら2つの直列接続回路は、並列に接続されている。
スイッチング素子201HLのコレクタは、コンデンサ203の一端に接続されている。スイッチング素子201HLのコレクタは更に、環流ダイオード202HLのカソードに接続されている。スイッチング素子201HLのエミッタは、環流ダイオード202HLのアノードに接続され、更にスイッチング素子201LLのコレクタにも接続されている。
スイッチング素子201LLのコレクタは、スイッチング素子201HLのエミッタと、環流ダイオード202LLのカソードとに接続されている。スイッチング素子201LLのエミッタは、環流ダイオード202LLのアノードに接続されており、更にコンデンサ203の他端に接続されている。
スイッチング素子201HRのコレクタは、コンデンサ203の一端に接続されている。スイッチング素子201HRのコレクタは更に、環流ダイオード202HRのカソードに接続されている。スイッチング素子201HRのエミッタは、環流ダイオード202HRのアノードに接続され、更にスイッチング素子201LRのコレクタにも接続されている。
スイッチング素子201LRのコレクタは、スイッチング素子201HRのエミッタと、環流ダイオード202LRのカソードとに接続されている。スイッチング素子201LRのエミッタは、環流ダイオード202LRのアノードに接続されており、更にコンデンサ203の他端に接続されている。
コンデンサ203の両端には、電圧センサ204が接続されている。
単位変換器108Aの正側の端子208は、スイッチング素子201HLのエミッタとスイッチング素子201LLのコレクタとの接続ノードに接続されている。単位変換器108Aの負側の端子209は、スイッチング素子201HRのエミッタとスイッチング素子201LRのコレクタとの接続ノードに接続されている。
スイッチング素子201HL,201LL,201HR,201LRは、端子208(第1の端子)と端子209(第2の端子)との間に、コンデンサ203に蓄積された蓄積エネルギを出力可能とするものである。すなわち、スイッチング素子201HL,201LL,201HR,201LRは、端子208(第1の端子)と端子209(第2の端子)との間に、コンデンサ203の両端電圧を出力可能とする。
ゲートドライバ205(スイッチング素子駆動部)は、信号線113を介して単位変換器コントローラ312に接続されている。ゲートドライバ205の出力側は、スイッチング素子201HL,201LL,201HR,201LRのゲートとエミッタにそれぞれ接続されている。
ゲートドライバ205は、この単位変換器108Aのスイッチング素子駆動部であり、制御部112aの運転/停止指令を受けた単位変換器コントローラ312によって制御されている。ゲートドライバ205は、スイッチング素子201HL,201LL,201HR,201LRのオンとオフとを切り替えることによって、正側の端子208と負側の端子209との間に、コンデンサ203の電圧を出力可能として、正側の端子208と負側の端子209間の出力電圧Vjkを制御するものである。
環流ダイオード202HL,202LL,202HR,202LRは、コンデンサ電圧VCjkに対して電流を流さない方向に直列に接続されている。環流ダイオード202HLに並列に接続されたスイッチング素子201HLと、環流ダイオード202LLに並列に接続されたスイッチング素子201LLと、環流ダイオード202HRに並列に接続されたスイッチング素子201HRと、環流ダイオード202LRに並列に接続されたスイッチング素子201LRとは、それぞれのスイッチング状態がオンの時にコンデンサ電圧VCjkを放電する方向に取り付けられている。
単位変換器コントローラ312は、通信インタフェース部118(図1参照)から送信された運転指令フレームまたは停止指令フレームを、運転指令信号線116を介して受信する。単位変換器コントローラ312は、運転指令フレームを受信したならば、アーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*に基づき、各ゲート信号GHLjk,GLLjk,GHRjk,GLRjk(j=R,S,T、k=1,2,…,M)を生成する。単位変換器コントローラ312は、停止指令フレームを受信したならば、スイッチング素子201HL,201LL,201HR,201LRをオフするように各ゲート信号GHLjk,GLLjk,GHRjk,GLRjk(j=R,S,T、k=1,2,…,M)を生成する。単位変換器コントローラ312は、アーム電圧指令値VRa*,VSa*,VTa*の代わりに、1ビットの短いフレームの停止を指令する情報に基づいてゲート信号GHLjk,GLLjk,GHRjk,GLRjkを生成しているので、短時間でスイッチング素子201HL,201LL,201HR,201LRをオフするように制御できる。
単位変換器コントローラ312は更に、電圧センサ204によってコンデンサ203の電圧を測定して、コンデンサ電圧検出線114を介して制御部112a(図1参照)に送信する。
単位変換器108Aのゲートドライバ205は、単位変換器コントローラ312が生成したゲート信号GHLjk(j=R,S,T、k=1,2,…,M)に基づき、スイッチング素子201HLのゲート・エミッタ間にゲート電圧を印加し、ゲート信号GLLjk(j=R,S,T、k=1,2,…,M)に基づき、スイッチング素子201LLのゲート・エミッタ間にゲート電圧を印加する。ゲートドライバ205は更に、ゲート信号GHRjk(j=R,S,T、k=1,2,…,M)に基づき、スイッチング素子201HRのゲート・エミッタ間にゲート電圧を印加し、ゲート信号GLRjk(j=R,S,T、k=1,2,…,M)に基づき、スイッチング素子201LRのゲート・エミッタ間にゲート電圧を印加する。
第2の実施形態の単位変換器108Aは、フルブリッジ構成の回路を備えているので、第1の実施形態の単位変換器108と比較して、コンデンサ203Aに電気エネルギを効率よく蓄積可能であると共に、コンデンサ203が蓄積した蓄積エネルギを効率よく出力可能である。これにより、電力変換装置102a、102bのエネルギ効率や、直流送電システム100のエネルギ効率を向上させることができる。
(変形例)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば上記した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
上記の各構成、機能、処理部、処理手段などは、それらの一部または全部を、例えば集積回路などのハードウェアで実現してもよい。上記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈して実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの記録装置、または、フラッシュメモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)などの記録媒体に置くことができる。
各実施形態に於いて、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
本発明の変形例として、例えば、次の(a)〜(d)のようなものがある。
(a) 上記実施形態の電力変換装置102aは、三相の変圧器130に各アーム105が接続されている。しかし、これに限られず、本発明の電力変換装置は、複数の単位変換器108,108Aを備えればよく、例えば2本のアームが直列に接続されるレグを複数備えていてもよい。
(b) 本発明の単位変換器108,108Aは、複数のスイッチング素子を備えて、コンデンサ203に代表される電気エネルギ蓄積手段が蓄積した蓄積エネルギを出力可能とするものであればよく、上記実施形態に限定されない。
(c) 上記実施形態の過電流検出部117は、過電流の検出状態を保持する保持回路404を備えている。しかし、これに限られず、通信インタフェース部118が過電流検出信号の立ち上がりエッジを検知したときに、この過電流検出情報を保持するように構成してもよい。これにより、上位制御システム119の初期化対象を通信インタフェース部118のみとして、上位制御システム119から過電流検出部117への配線を省略することができる。
(d) 上記実施形態の通信インタフェース部118は、各単位変換器108,108Aの単位変換器コントローラ312に、運転指令フレームと停止指令フレームとを同一波長の光信号で送信している。しかし、これに限られず、通信インタフェース部は、電圧指令を含んだ運転指令フレームと、過電流検出時の停止指令フレームとを、それぞれ別の波長の光信号で生成し、これら2つの光信号を多重化して送信するように構成してもよい。これにより、通信インタフェース部のモード遷移を、簡略化することができる。
100 直流送電システム
101a,101b 交流系統
102a,102b 電力変換装置
105,105R,105S,105T アーム
106,106R,106S,106T 単位変換器群
108 単位変換器
110 交流電圧センサ
111 アーム電流センサ
112a,112b 制御部
113 信号線
114 コンデンサ電圧検出線
115 直流電圧センサ
116 運転指令信号線
117 過電流検出部
118 通信インタフェース部
119 上位制御システム
120 初充電装置
121 遮断器
130 変圧器
131,131R,131S,131T 鉄心
132,132RA,132SA,132TA 巻線
132RB,132SB,132TB 巻線
132RC,132SC,132TC 巻線
140 交流電流センサ
150,150a,150b 制御装置
201H スイッチング素子
201L スイッチング素子
201HL スイッチング素子
201HR スイッチング素子
201LL スイッチング素子
201LR スイッチング素子
202H 環流ダイオード
202L 環流ダイオード
202HL 環流ダイオード
202HR 環流ダイオード
202LL 環流ダイオード
202LR 環流ダイオード
203 コンデンサ
205 ゲートドライバ
208,209 端子
306 位相検出器
311 アーム電圧指令値生成部 (指令値生成部)
312,312R,312S,312T 単位変換器コントローラ
313,313R,313S,313T 指令値分配部
330 アーム電流調整器
340 交流側電力演算器
401,401R,401S,401T 絶対値回路
402,402R,402S,402T 過電流判定部
403 論理和回路
404 保持回路

Claims (8)

  1. 電気エネルギ蓄積手段が蓄積した蓄積エネルギを出力可能とする複数のスイッチング素子を備える単位変換器が複数直列に接続された複数の単位変換器群と、
    各前記単位変換器に対する指令値を生成する指令値生成部と、
    前記単位変換器群に流れる過電流を検出する過電流検出部と、
    前記指令値生成部が生成した指令値に基づき、所定周期で各前記単位変換器に運転指令フレームを送信すると共に、前記過電流検出部が過電流を検出したならば、前記所定周期に依らず各前記単位変換器に停止指令フレームを送信する通信インタフェース部と、
    を備えることを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記通信インタフェース部は、
    前記過電流検出部が過電流を検出したならば、規定時間に亘って各前記単位変換器に停止指令フレームを繰り返し送信する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記通信インタフェース部は、
    前記過電流検出部が過電流を検出したならば、規定回数だけ各前記単位変換器に停止指令フレームを繰り返し送信する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  4. 前記過電流検出部は、複数の前記単位変換器群のいずれかに於いて過電流を検出したならば、前記通信インタフェース部に過電流の検出情報を出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  5. 前記過電流検出部の過電流の検出情報に基づいて、各前記単位変換器の停止を指令する上位制御システムとは、前記通信インタフェース部を介して接続可能にされており、
    前記通信インタフェース部は、前記上位制御システムの指令に基づき、各前記単位変換器に停止指令フレームを送信する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  6. 前記上位制御システムは、前記過電流検出部および前記通信インタフェース部を初期化することにより、各前記単位変換器の駆動を再開させる、
    ことを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 直流送電線路の一端側に接続される第1の電力変換装置として、請求項1に記載の電力変換装置を備えるととともに、前記直流送電線路の他端側に接続される第2の電力変換装置として請求項1に記載の電力変換装置を備え、
    前記第1の電力変換装置に入力される交流電流を直流に変換し、前記第2の電力変換装置で交流電流に再変換して出力し、又は、前記第2の電力変換装置に入力される交流電流を直流に変換し、前記第1の電力変換装置で交流電流に再変換して出力すること、
    を特徴とする直流送電システム。
  8. 電気エネルギ蓄積手段が蓄積した蓄積エネルギを出力可能とする複数のスイッチング素子を備える単位変換器が複数直列に接続された単位変換器群を複数備えて、交流である系統電流を直流に、または、直流を交流に電力変換する電力変換装置は、
    各前記単位変換器に対する指令値を所定周期で生成する指令値生成部と、
    過電流を検出する過電流検出部と、
    前記単位変換器に信号を送信する通信インタフェース部と、
    を備えており、
    前記通信インタフェース部は、
    前記指令値生成部が生成した指令値に基づき、前記所定周期で各前記単位変換器に運転指令フレームを送信し、
    前記過電流検出部が過電流を検出したならば、前記所定周期に依らず各前記単位変換器に停止指令フレームを送信する、
    ことを特徴とする電力変換装置の制御方法。
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