JP6088279B2 - 圧接型コンタクト - Google Patents

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Description

本発明は、被覆された電線を含む2つの導電部材を電気的に接続するための圧接型コンタクトに関する。
2つの導電部材を電気的に接続するための電気コネクタが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の電気コネクタは、圧接型コンタクトを有している。圧接型コンタクトは、2対の圧接刃(35,39)と、1対の圧接刃(39)に連続する一対の弾性接触片(32)とを有している。2対の圧接刃(35,39)は、被覆電線(2)を受け容れるスロット(37,41)を形成している。これらのスロット(37,41)には、被覆電線(2)が挿入される。これにより、スロット(37,41)を通過する被覆電線(2)の被覆部(21)は、2対の圧接刃(35,39)によって切断される。その結果被覆電線(2)の芯線(22)は、被覆部(21)から露呈した状態で圧接刃(35,39)と接触し、圧接刃(35,39)と電気的に接続される。また、弾性接触片(32)は、基板側コネクタ(4)のコンタクト(51)を挟むことで、コンタクト(51)と電気的に接続される。
特開2005−294217号公報
特許文献1に記載の構成では、2対の圧接刃(35,39)の各スロット(37,41)に挿入された芯線(22)は、各スロット(37,41)の幅を拡げるように変位しながらスロット(37,41)に挿入される。このように、スロット(37,41)の幅が拡がる結果、芯線(22)は、スロット(37,41)から抜け易くなる。
特に、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、携帯電話機、スマートフォン、PDA(パーソナル・ディジタル・アシスタント)等の小型の電子機器に実装されるコネクタは、極めて微小なサイズである。このような電気コネクタは、例えば、縦・横・高さのそれぞれの長さが何れも1mm程度の微小なサイズを有する場合がある。このような微小な電気コネクタにおいては、圧接刃(35,39)の弾力性を確保し難い。その結果、圧接刃(35,39)が芯線(22)を弾性的に挟み込む力が弱く、スロット(37,41)からの芯線(22)の抜けが、生じ易い。
尚、特許文献1に記載の構成では、被覆電線(2)を保持する電線保持部(20)が、ハウジング(11)に形成されている。しかしながら、電線保持部(20)と、スロット(37,41)との距離が遠い。このため、電線保持部(20)が、スロット(37,41)に対する芯線(22)の抜けを抑制する機能は、十分ではない。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、被覆された電線を含む複数の導電部材同士を電気的に接続するための圧接型コンタクトにおいて、電気的な接続を、より確実に維持できるようにすることを目的とする。
(1)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる圧接型コンタクトは、芯線部及び被覆部を有する被覆電線の前記被覆部を切断するための圧接刃が形成され、且つ、切断された前記被覆部から露呈する前記芯線部と接触可能な、圧接部と、少なくとも一部が予め露出されている導電部材と接触可能な、接点部と、上記圧接部及び前記接点部を一体に連結する、第1連結部と、前記被覆電線を保持するための電線保持部と、前記電線保持部及び前記圧接部を一体に連結する第2連結部と、を備え、前記圧接部、前記接点部、及び前記第1連結部は、それぞれ、一対の片部を有し、前記圧接部の前記一対の片部によって、前記被覆電線を受け容れるスロットが形成されており、前記接点部の前記一対の片部によって、前記導電部材を受け容れるスロットが形成されており、前記第1連結部の一方の前記片部は、前記圧接部の一方の前記片部と前記接点部の一方の前記片部とを連結しており、前記第1連結部の他方の前記片部は、前記圧接部の他方の前記片部と前記接点部の他方の前記片部とを連結している。
尚、本発明において、「圧接」とは、被覆電線の被覆部を切断し、且つ、この切断により露呈した被覆電線の芯線部と接触することをいう。
この構成によると、圧接部と接触した状態の被覆電線は、電線保持部によって保持される。これにより、電線保持部は、圧接部と接触している箇所における芯線部が圧接部に対して不用意に変位することを、抑制できる。その結果、芯線部と圧接部との接触が解除されることを抑制できるので、被覆電線の芯線部と導電部材との電気的な接続を、より確実に維持できる。しかも、電線保持部は、コンタクトに設けられている。これにより、電線保持部を、圧接部の近くに配置することができるので、電線保持部は、圧接部と芯線部との接触箇所の近くにおいて、被覆電線を保持できる。これにより、芯線部が圧接部から離れるように変位することを、より確実に抑制できる。以上の次第で、被覆された電線を含む複数の導電部材同士を電気的に接続するための圧接型コンタクトにおいて、電気的な接続を、より確実に維持できる。さらに、被覆電線が挿入されるスロット、及び、導電部材が挿入されるスロットを、圧接型コンタクト単体で形成することができる。このため、コンタクト及び他の部材を組み合わせて各上記スロットを形成する必要が無い。よって、圧接コンタクトの組立に関する手間が少なくて済む。
(2)好ましくは、前記圧接部は、所定の電線挿入方向に沿って変位する前記被覆電線と接触可能に構成されており、前記第1連結部、前記電線挿入方向における前記圧接部の一端部に連続し、前記第2連結部は、前記電線挿入方向における前記圧接部の他端部に連続している。
この構成によると、例えば、金属板等の一枚の板部材を打ち抜き加工及び曲げ加工することで、圧接部と、第1連結部と第2連結部とを一括して形成することができる。これにより、圧接型コンタクトを、容易に形成できる。また、第1連結部と第2連結部とを、電線挿入方向と直交する方向に離隔して配置しなくてもよい。これにより圧接型コンタクトの幅を、より狭くできる。その結果、圧接型コンタクトの更なる小型化を達成できる。
(3)より好ましくは、前記第1連結部は、前記電線挿入方向における前記圧接部の上流側端部に連続し、前記第2連結部は、前記電線挿入方向における前記圧接部の下流側端部に連続している。
この構成によると、被覆電線が圧接部に接続される際において、被覆電線から圧接部に作用する反力を、第1連結部でより確実に受けることができる。これにより、圧接部の上流側端部が過度に変形することを抑制できる。その結果、圧接部と被覆部との接触を、より確実に維持できる。
(4)より好ましくは、前記第1連結部は、前記電線挿入方向における前記接点部の上流側端部に連続している。
この構成によると、圧接部と接点部とを向かい合わせに配置でき、且つ、第1連結部を、圧接部と接点部が向かい合う方向に真っ直ぐに配置できる。これにより、電線挿入方向における圧接型コンタクトの長さを、より小さくできる。その結果、圧接型コンタクトを、より小型化できる。
ましくは、前記圧接型コンタクトは、導電性を有する1枚の板部材を打ち抜き加工及び曲げ加工することで形成されている。
この構成によると、一枚の板部材を打ち抜き加工及び曲げ加工することで、圧接型コンタクトを形成することができる。
)好ましくは、前記第1連結部は、支点部を有しており、前記圧接部及び前記接点部は、前記支点部を支点とするシーソー運動が可能に構成されている。
この構成によると、圧接部及び接続部の何れか一方と、対応する芯線部又は導電部材(一方の対応部材)との接触による反力は、第1連結部のシーソー運動を介して、圧接部及び接続部の何れか他方と他方の対応部材との間に作用する。その結果、圧接部及び接続部の何れか他方と他方の対応部材とを互いに加圧させる力が、生じる。このように、圧接部及び接続部の何れか一方と一方の対応部材とは、互いの間に生じる反力によって確実に接触状態を維持され、且つ、圧接部及び接続部の何れか他方と他方の対応部材とは、第1連結部からの力によって、確実に接触状態を維持される。
本発明によると、被覆された電線を含む複数の導電部材同士を電気的に接続するための圧接型コンタクトにおいて、電気的な接続を、より確実に維持できる。
本発明の実施形態に係る電気コネクタが、相手側コンタクトと被覆電線とを電気的に接続している状態を示す、斜視図である。 電気コネクタ、相手側コンタクト及び被覆電線が互いに分離した状態を示す、斜視図である。 圧接コネクタの平面図であり、電気コネクタに被覆電線及び相手側コンタクトが接続された状態を示している。 圧接コンタクトの斜視図である。 圧接コンタクトの斜視図である。 コンタクトの側面図である。 コネクタの単体の斜視図であり、電気コネクタを挿入方向の上流側から見た状態を示している。 コネクタの単体の斜視図であり、電気コネクタを挿入方向の下流側から見た状態を示している。 電気コネクタの単体の側面図である。 圧接型コンタクトを製造するための金属板の平面図である。 圧接型コンタクトの製造用中間体の斜視図である。 製造用中間体の曲げ加工について説明するための図である。 製造用中間体の曲げ加工について説明するための図である。 被覆電線及び相手側コンタクトが接続される前の状態の電気コネクタを示す側面図である。 電気コネクタに被覆電線が接続された状態を示す、主要部の平面図である。 電気コネクタに被覆電線及び相手側コンタクトが接続された状態を示す、主要部の平面図である。 本発明の第1変形例に係る圧接型コンタクトの斜視図である。 第1変形例に係る圧接型コンタクトの平面図である。 本発明の第2変形例に係るコンタクトの斜視図である。 本発明の第2変形例に係る電気コネクタの平面図である。 本発明の第3変形例に係る圧接型コンタクトの斜視図である。 本発明の第3変形例に係る電気コネクタの平面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。尚、本発明は、電気コネクタ及び圧接型コンタクトとして、種々の用途に広く適用することができる。
[電気コネクタの構成]
図1は、本発明の実施形態に係る電気コネクタ1が、複数の相手側コンタクト102a,102bと対応する被覆電線101a,101bとを電気的に接続している状態を示す、斜視図である。図2は、電気コネクタ1、各相手側コンタクト102a,102b及び各被覆電線101a,101bが互いに分離している状態を示す、斜視図である。
図1及び図2を参照して、電気コネクタ1は、例えば、携帯型の小型の電子機器に備えられる。このような電子機器として、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、携帯電話機、スマートフォン、PDA(パーソナル・ディジタル・アシスタント)を例示することができる。本実施形態において、電気コネクタ1の大きさは、縦・横・厚みのそれぞれの一辺が最大で2〜3mm程度である。このように、電気コネクタ1は、極めて小型である。また、電気コネクタ1は、圧接型の電気コネクタであり、各被覆電線101a,101bの被覆部103を切断することで、各被覆部103の内部の芯線部104と接触することが可能である。
電気コネクタ1は、各被覆電線101a,101bの芯線部104(第1導電部材)と、対応する相手側コンタクト(第2導電部材)102a,102bとを電気的に接続するために設けられている。
各相手側コンタクト102a,102bは、金属等の導電材料を用いて形成されている。本実施形態では、各相手側コンタクト102a,102bは、薄板状に形成されている。また、各相手側コンタクト102a,102bは、少なくとも一方が予め露出されており、本実施形態では、全部が予め露出されている。各相手側コンタクト102a,102bは、例えば、図示しない回路基板に半田を用いて固定されており、当該回路基板と電気的に接続されている。各被覆電線101a,101bは、例えば、バッテリー等の電気機器と電気的に接続されている。
図3は、電気コネクタ1の平面図であり、電気コネクタ1に各被覆電線101a,101b及び各相手側コンタクト102a,102bが接続された状態を示している。図3を参照して、各被覆電線101a,101bは、被覆部103と、芯線部104と、を有している。
被覆部103は、合成樹脂等の絶縁性の材料を用いて形成された、筒状の部材である。被覆部103は、芯線部104を、芯線部104の周方向の全域に亘って覆っている。
芯線部104は、金属等の導電材料を用いて形成されている。芯線部104の一端部は、電気コネクタ1の対応する圧接型コンタクト2a,2b(後述)に接触している。
電気コネクタ1は、全体として、扁平なブロック状に形成されている。尚、以下では、電気コネクタ1の長さ方向を、長さ方向X1という。また、電気コネクタ1の平面視において、長さ方向X1と直交する方向を、幅方向Y1という。また、長さ方向X1及び幅方向Y1の双方と直交する方向を、厚み方向Z1という。
電気コネクタ1に各被覆電線101a,101b及び各相手側コンタクト102a,102bが装着されている状態において、各被覆電線101a,101bの一端部は、長さ方向X1と平行に配置され、各相手側コンタクト102a,102bも、長さ方向X1と平行に配置される。
図1〜図3を参照して、電気コネクタ1は、複数の圧接型コンタクト2a,2bと、圧接型コンタクト2a,2bを保持するハウジング3と、を有している。
圧接型コンタクト2a,2bは、対応する被覆電線101a,101bの芯線部104,及び対応する相手側コンタクト102a,102bと直接接触する。これにより、各被覆電線101a,101bの芯線部104は、対応する相手側コンタクト102a,102bと、電気的に接続される。
本実施形態において、2つの圧接型コンタクト2a,2bは、互いに同様の形状を有している。よって、以下では、主に一方の圧接型コンタクト2aに関する構成を説明する。
図4及び図5は、それぞれ、圧接型コンタクト2aの斜視図であり、図5では一方の被覆電線101a及び一方の相手側コンタクト102aを併せて示している。図6は、圧接型コンタクト2aの側面図である。
図3〜図6を参照して、圧接型コンタクト2aは、導電性を有する材料を用いて形成されている。より具体的には、圧接型コンタクト2aは、例えば、銅合金を素材として構成されている。そして、圧接型コンタクト2aの表面には、例えば、すずめっき又は金めっき、等のめっき処理が施されている。
圧接型コンタクト2aは、圧接コンタクトとしての機能と、接点コンタクトとしての機能と、を有している。尚、本実施形態では、「圧接」とは、被覆電線101aの被覆部103を切断することで露呈した芯線部104に、圧接型コンタクト2aが接触することをいう。圧接型コンタクト2aは、被覆電線101aの芯線部104及び相手側コンタクト102aの双方と直接接触する。
本実施形態において、圧接型コンタクト2aは、上記導電性を有する1枚の平板部材を打ち抜き加工及び曲げ加工することで、形成されている。即ち、圧接型コンタクト2aの全体が、単一の材料を用いて一体に形成されている。本実施形態において、圧接型コンタクト2aは、鞍状に形成されている。また、本実施形態において、圧接型コンタクト2aは、幅方向Y1に対称な形状に形成されている。圧接型コンタクト2aは、幅方向Y1に見て(側面視において)、蛇行状に形成されている。
圧接型コンタクト2aには、所定の挿入方向D1に沿って変位する、被覆電線101aの芯線部104が挿入される。また、圧接型コンタクト2aには、挿入方向D1に沿って変位する相手側コンタクト102aが挿入される。本実施形態では、挿入方向D1は、厚み方向Z1と平行である。
圧接型コンタクト2aは、圧接部4と、第1連結部5と、接点部6と、第2連結部7と、電線保持部8と、を有している。電線保持部8、第2連結部7、圧接部4、及び接点部6は、長さ方向X1において、この順に並んでいる。
圧接部4は、被覆電線101aの被覆部103を切断し、且つ、被覆電線101aの芯線部104と接触するために設けられている。圧接部4は、挿入方向D1と反対の方向に開放された第1スロット10を形成しており、挿入方向D1に沿って変位する被覆電線101aと接触可能である。具体的には、圧接部4は、第1スロット10を形成する一対の第1接触部11a,11bを有している。一対の第1接触部11a,11bは、本発明の「圧接部の一対の片部」の一例である。第1スロット10は、被覆電線101aを受け容れる。
第1接触部11a,11bは、芯線部104に接触するために設けられている。また、第1接触部11a,11bは、芯線部104を挟むために一対設けられている。一対の第1接触部11a,11bは、幅方向Y1に並んで配置された、平板状の部分であり、長さ方向X1と直交するように延びている。一対の第1接触部11a,11bは、挿入方向D1における上流側端部12a,12bと、下流側端部13a,13bと、圧接刃14a,14bと、第1肩部15a,15b、とを有している。
下流側端部13a,13bは、第2連結部7に連続している。下流側端部13a,13bにおける第1接触部11の外側面には、第1固定部16a,16bが形成されている。第1固定部16a,16bは、突起状の部分であり、ハウジング3のコンタクト保持部44a(詳細は後述)に圧入固定される。
下流側端部13a,13bから上流側端部12a,12bに向かうに従い、第1接触部11a,11bの内側面間の間隔は、拡がっている。また、上流側端部12a,12bにおいて、第1接触部11a,11bの内側面間の間隔(第1スロット10の幅)は、一旦狭くなっている。その後、第1接触部11a,11bの内側面間の間隔は、再び拡がっている。第1接触部11a,11bの内側面間の間隔が狭くなっている部分に、一対の圧接刃14a,14bが形成されている。
圧接刃14a,14bは、被覆電線101aの被覆部103を切断するために設けられている。圧接刃14a,14bは、第1スロット10に向けて突出する小片状に形成されており、芯線部104が挿入される空間へ向けて突出している。第1スロット10に芯線部104が挿入されている状態において、一対の圧接刃14a,14bは、芯線部104と厚み方向Z1に向かい合っている。一対の圧接刃14a,14bは、本発明の「保持部」の一例であり、芯線部104が第1接触部11a,11bと接触している状態を維持するために、芯線部104を保持する。これにより、芯線部104が挿入方向D1と反対の方向に抜けることは、抑制される。一対の圧接刃14a,14bと幅方向Y1に並ぶようにして、一対の第1肩部15a,15bが配置されている。
第1肩部15a,15bは、幅方向Y1における第1接触部11の外側面寄りに配置されている。長さ方向X1において、第1肩部15a,15bの位置は、圧接刃14a,14bの位置と揃えられている。また、幅方向Y1において、第1肩部15a,15bは、第1接触部11a,11bの外側面と、圧接刃14a,14bとの間に配置されている。また、厚み方向Z1において、第1肩部15a,15bは、上流側端部12a,12bと、下流側端部13a,13bとの間に配置されている。このような構成により、第1肩部15a,15bが占めるスペースが小さくされている。その結果、圧接型コンタクト2aの小型化が達成されている。一対の第1肩部15a,15bから、第1連結部5が延びている。
第1連結部5は、圧接部4及び接点部6を一体に連結するために設けられている。第1連結部5は、一対のアーム部17a,17bを有している。一対のアーム部17a,17bは、本発明の「第1連結部の一対の片部」の一例である。
一対のアーム部17a,17bは、一対の第1接触部11a,11bと、接点部6の後述する一対の第2接触部21a,21bとを連結するために設けられている。また、一対のアーム部17a,17bは、各第1接触部11a,11bと対応する第2接触部21a,21bにシーソー運動を生じさせるために設けられている。
一対のアーム部17a,17bは、圧接型コンタクト2aにおける梁部として設けられており、長さ方向X1に沿って延びている。一方のアーム部17aは、一方の第1接触部11a及び一方の第2接触部21aを繋いでいる。同様に、他方のアーム部17bは、他方の第1接触部11b及び他方の第2接触部21bを繋いでいる。
アーム部17a,17bの一端部は、対応する第1接触部11a,11bの第1肩部15a,15bに連続している。幅方向Y1において、アーム部17a,17bの一端部は、第1接触部11a,11bの外側面の内側に配置されている。また、厚み方向Z1において、アーム部17a,17bの一端部は、上流側端部12a,12bと下流側端部13a,13bとの間に配置されている。このような配置により、アーム部17a,17bの一端部は、第1接触部11a,11bに対して、幅方向Y1に突出しておらず、且つ、厚み方向Z1に突出していない。これにより、圧接型コンタクト2aの小型化が達成されている。一対のアーム部17a,17bの一端部は、第1肩部15a,15bから約90度屈曲しながら長さ方向X1の一方側に向かっており、一対のアーム部17a,17bの中間部に連続している。
一対のアーム部17a,17bの中間部は、長さ方向X1と略平行に延びる部分である。アーム部17a,17bは、略四角柱状に形成されており、且つ、幅方向Y1に膨らんだ外側面形状を有している。
このような構成により、アーム部17a,17bは、第1膨らみ部172a,172bを有している。第1膨らみ部172a,172bは、ハウジング3の対応する支点受け部50a,50b(詳細は後述)に向けて膨らんでおり、当該対応する支点受け部50a,50bに接触している。第1膨らみ部17a,17bの頂点部は、支点部173a,173bを形成している。
支点部173a,173bは、ハウジング3の支点受け部50a,50bに受けられる。これにより、一方の第1接触部11aと、一方のアーム部17aと、一方の第2接触部21aとが、支点部173aを支点とするシーソー運動を行うことができる。同様に、他方の第1接触部11bと、他方のアーム部17bと、他方の第2接触部21bとが、支点部173bを支点とするシーソー運動を行うことができる。上記の構成を有するアーム部17a,17bの中間部には、当該アーム部17a,17bの他端部が連続している。
一対のアーム部17a,17bの他端部は、アーム部17a,17bの中間部から略90度屈曲した形状に形成されており、接点部6に連続している。
接点部6は、挿入方向D1と反対の方向に開放された第2スロット20を形成している。具体的には、接点部6は、一対の第2接触部21a,21bを有しており、これら一対の第2接触部21a,21bの間に、第2スロット20が形成されている。一対の第2接触部21a,21bは、本発明の「接点部の一対の片部」の一例である。第2スロット20は、第1スロット10と長さ方向X1に並んでいる。第2スロット20は、相手側コンタクト102aを受け容れる。
第2接触部21a,21bは、相手側コンタクト102aに接触するために設けられている。また、第2接触部21a,21bは、相手側コンタクト102aを挟むために一対設けられている。一対の第2接触部21a,21bは、幅方向Y1に並んで配置された、平板状の部分であり、長さ方向X1と直交するように延びている。一対の第2接触部21a,21bは、厚み方向Z1における上流側端部22a,22bと、下流側端部23a,23bと、接点凸部24a,24bと、第2肩部25a,25bとを有している。
下流側端部23a,23bは、幅方向Y1に延びるベース部27に固定されている。また、幅方向Y1におけるベース部27の両端部は、第2固定部26a,26bを有している。第2固定部26a,26bは、ハウジング3のコンタクト保持部44aに圧入固定される。
下流側端部23a,23bから上流側端部22a,22bに向かう領域において、第2接触部21a,21bの内側面間の間隔(第2スロット20の幅)は、一定である状態が続いた後、一旦狭くなっている。次いで、第2接触部21a,21bの内側面間の間隔は、再び拡がっている。このように第2接触部21a,21bの内側面間の間隔が狭くなる部分に、一対の接点凸部24a,24bが形成されている。
接点凸部24a,24bは、第2スロット20に向けて突出する小片状に形成されており、相手側コンタクト102aが挿入される箇所へ向けて突出している。第2スロット20に相手側コンタクト102aが挿入されている状態において、一対の接点凸部24a,24bは、相手側コンタクト102aを弾性的に挟んでいる。一対の接点凸部24a,24bは、本発明の「保持部」の一例であり、相手側コンタクト102aが第2接触部21a,21bと接触している状態を維持するために、相手側コンタクト102aを挟むことで保持する。これにより、相手側コンタクト102aが挿入方向D1と反対の方向に抜けることが抑制される。一対の接点凸部24a,24bと幅方向Y1に並ぶようにして、一対の第2肩部25a,25bが配置されている。
第2肩部25a,25bは、アーム部17a,17bの他端部に接続されている。第2肩部25a,25bは、幅方向Y1における第2接触部21a,21bの外側面に形成された、突起状の部分である。長さ方向X1において、第2肩部25a,25bの位置は、接点凸部24a,24bの位置と揃えられている。また、幅方向Y1において、第2肩部25a,25bの位置は、ベース部27の一端部と他端部との間である。また、厚み方向Z1において、第2肩部25a,25bは、上流側端部22a,22bと、下流側端部23a,23bとの間に配置されている。このような構成により、第2肩部25a,25bが占めるスペースが小さくされている。その結果、圧接型コンタクト2aの小型化が達成されている。
アーム部17a,17bの他端部は、幅方向Y1において、ベース部27の両端部の内側に配置されている。また、アーム部17a,17bの他端部は、厚み方向Z1において、上流側端部22a,22bと下流側端部23a,23bとの間に配置されている。このような配置により、アーム部17a,17bの他端部は、幅方向Y1に大きく突出しておらず、且つ、厚み方向Z1に大きく突出していない。これにより、圧接型コンタクト2aの小型化が達成されている。
電線保持部8は、被覆電線101aが圧接型コンタクト2aから抜けることを抑制するために設けられている。電線保持部8は、本発明の「保持部」の一例であり、芯線部104が第1接触部11a,11bと接触している状態を維持するために、被覆電線101aを保持する。これにより、芯線部104が挿入方向D1と反対の方向に抜けることを、抑制できる。
電線保持部8は、圧接部4に隣接して配置されている。本実施形態では、圧接部4と電線保持部8との距離は、圧接部4と接点部6との距離よりも小さい。このような配置により、第1連結部5のアーム部17a,17bの長さを十分に確保しつつ、圧接型コンタクト2aを長さ方向X1に短くできる。即ち、アーム部17a,17bのシーソー運動に伴う第1接触部11a,11bと対応する第2接触部21a,21bの揺動量を十分に確保しつつ、圧接型コンタクト2aの小型化を達成できる。
電線保持部8は、全体として、U字状に形成されており、挿入方向D1と反対の方向に開放された第3スロット30を形成している。具体的には、電線保持部8は、一対のガイド片31a,31bと、ベース部32と、を有しており、これら一対のガイド片31a,31bの間に、第3スロット30が形成されている。
各ガイド片31a,31bは、角柱状に形成されている。ガイド片31a,31b間の間隔、即ち、第3スロット30の幅は、例えば、被覆電線101aの被覆部103の直径よりは小さく、且つ、芯線部104の直径よりは大きく設定されている。このような構成により、一対のガイド片31a,31bは、被覆電線101aの被覆部103を所定の保持力で挟むことができる。挿入方向D1における一対のガイド片31a,31bの下流側端部は、ベース部32に連続している。
ベース部32は、電線保持部8の底部として設けられている。ベース部32には、窪み部33が形成されている。窪み部33は、被覆電線101aの被覆部103を受けることで、被覆電線101aが挿入方向D1に過度に変位することを規制する。
幅方向Y1におけるベース部32の両端部には、第3固定部34a,34bが形成されている。第3固定部34a,34bは、突起状の部分であり、ハウジング3のコンタクト保持部44aに圧入固定される。上記の構成を有するベース部32は、第2連結部7を介して、一対の第1接触部11a,11bに連結されている。
第2連結部7は、圧接部4と電線保持部8とを一体に連結するために設けられている。本実施形態では、第2連結部7は、側面視において、U字状に形成されており、挿入方向D1に向かって突出した形状を有している。上記の構成を有する圧接型コンタクト2aはハウジング3に保持されている。
図7は、電気コネクタ1の単体の斜視図であり、電気コネクタ1を挿入方向D1の上流側から見た状態を示している。図8は、電気コネクタ1の単体の斜視図であり、電気コネクタ1を挿入方向D1の下流側から見た状態を示している。図9は、電気コネクタ1の単体の側面図である。
図3、及び図7〜図9を参照して、ハウジング3は、合成樹脂等の絶縁材料を用いて形成されている。ハウジング3は、射出成形等によって形成された、単一の部材である。本実施形態では、ハウジング3は、2つの圧接型コンタクト2a,2bを保持している。
ハウジング3は、扁平なブロック状に形成されており、且つ、平面視(厚み方向Z1から見た状態)において、略矩形に形成されている。また、ハウジング3は、幅方向Y1に対称な形状に形成されている。
ハウジング3は、外周壁41と、仕切壁42と、底壁43と、コンタクト保持部44a,44bと、電線保持部45a,45bと、を有している。
外周壁41は、平面視において、略矩形状に形成されている。外周壁41は、第1壁部46と、第2壁部47と、第3壁部48と、第4壁部49と、を有している。
第1壁部46及び第2壁部47は、幅方向Y1に延びる部分として設けられている。第1壁部46及び第2壁部47は、長さ方向X1に離隔して配置されている。幅方向Y1における第1壁部46の一端部及び第2壁部47の一端部は、第3壁部48と連続している。また、幅方向Y1における第1壁部46の他端部及び第2壁部47の他端部は、第4壁部49と連続している。
第3壁部48及び第4壁部49は、長さ方向X1に延びる部分として設けられている。第3壁部48及び第4壁部49は、幅方向Y1に離隔して配置されている。第3壁部48及び第4壁部49と平行に延びるようにして、仕切壁42が配置されている。
仕切壁42は、ハウジング3内において、幅方向Y1に隣接する圧接型コンタクト2a,2bの間に配置される部分として設けられている。仕切壁42の数は、電気コネクタ1における圧接型コンタクト2a,2bの数から1を減じた値である。即ち、本実施形態では、2つの圧接型コンタクト2a,2bが設けられており、仕切壁42の数は1である。
本実施形態では、長さ方向X1における仕切壁42の一端部及び他端部は、それぞれ、第1壁部46及び第2壁部47に連続している。仕切壁42は、幅方向Y1を向く一側面42a及び他側面42bを有している。
一側面42aは、第3壁部48の内側面48aと平行であり、当該内側面48aと幅方向Y1に向かい合っている。これら一側面42a及び内側面48a間に、一方の圧接型コンタクト2aが配置されている。他側面42bは、第4壁部49の内側面49aと平行であり、当該内側面49aと幅方向Y1に向かい合っている。これら他側面42b及び内側面49a間に、他方の圧接型コンタクト2bが配置されている。上記仕切壁42、及び外周壁41に対して挿入方向D1の下流側に、底壁43が配置されている。底壁43は、挿入方向D1における外周壁41の下流側の開口を部分的に塞ぐように配置されている。
底壁43、外周壁41及び仕切壁42によって、複数のコンタクト保持部44a,44bが形成されている。コンタクト保持部44a,44bは、圧接型コンタクト2a,2bを保持するために設けられている。コンタクト保持部44a,44bは、対応する圧接型コンタクト2a,2bを保持している。コンタクト保持部44a,44bは、幅方向Y1に並んでいる。
一方のコンタクト保持部44aは、第1〜第3壁部46〜48、仕切壁42及び底壁43を用いて形成されており、一方の圧接型コンタクト2aを取り囲んでいる。他方のコンタクト保持部44bは、第1壁部46、第2壁部47、第4壁部49、仕切壁42及び底壁43を用いて形成されており、他方の圧接型コンタクト2bを取り囲んでいる。
図3及び図7を参照して、一方のコンタクト保持部44aは、仕切壁42の一側面42aと、第3壁部48の内側面48aと、を含んでいる。
仕切壁42の一側面42a、及び第3壁部48の内側面48aは、「コンタクト保持部の一対の側面」の一例であり、一方の圧接型コンタクト2aを挟むように配置されている。第3壁部48の内側面48a及び仕切壁42の一側面42aは、それぞれ、支点受け部50a,及び支点受け部50bを有している。支点受け部50a,50bは、それぞれ、一方の圧接型コンタクト2aの対応する支点部173a,173bと幅方向Y1に向かい合っており、対応する支点部173a,173bを受けている。
上記の構成により、一方の圧接型コンタクト2aに関して、反力変換機構51a,51bが設けられている。反力変換機構51a,51bは、それぞれ、シーソー構造を有している。
具体的には、一方の反力変換機構51aは、圧接型コンタクト2aの一方の第1接触部11a、一方のアーム部17a、及び一方の第2接触部21aと、ハウジング3の第3壁部48に形成された支点受け部50aと、を含んでいる。一方の反力変換機構51aにおいては、一方のアーム部17aの支点部173aが、支点受け部50aに受けられた状態で支点として作用する。また、一方の反力変換機構51aおいては、一方の第1接触部11a及び一方の第2接触部21aは、力点として機能し、且つ、作用点としても機能する。
他方の反力変換機構51bは、一方の圧接型コンタクト2aの他方の第1接触部11b、他方のアーム部17b、及び他方の第2接触部21bと、ハウジング3の仕切壁42に形成された支点受け部50bと、を含んでいる。他方の反力変換機構5bにおいては、他方のアーム部17bの支点部173bが、支点受け部50bに受けられた状態で支点として作用する。また、他方の反力変換機構5bにおいては、他方の第1接触部11b及び他方の第2接触部21bは、力点として機能し、且つ、作用点としても機能する。
反力変換機構51a,51bの一部を構成する一方の圧接型コンタクト2aは、ハウジング3に圧入固定されている。具体的には、圧接型コンタクト2aの第1固定部16a,16、第2固定部26a,26b、及び第3固定部34a,34bは、第3壁部48の内側面48aに形成された凸部、及び仕切壁42の一側面42aに形成された凸部に圧入固定されている。
また、一方のコンタクト保持部44aは、相手側コンタクト102aが挿入されるスリット52aを有している。スリット52aは、ハウジング3の第2壁部47に形成されており、ハウジング3を長さ方向X1に貫通している。スリット52aは、接点部6の第2スロット20と長さ方向X1に並んでいる。
また、ハウジング3は、当該ハウジング3の底壁43から延びるストッパ部53aを有している。ストッパ部53aは、一方の圧接型コンタクト2aの第2スロット20に隣接して配置された、壁状の部分である。第2スロット20に挿入された相手側コンタクト102aは、ストッパ部53aに受けられることにより、それ以上のコンタクト保持部44a内への進入を規制される。これにより、相手側コンタクト102aと被覆電線101とが接触することを抑制できる。
次に、他方のコンタクト保持部44bについて説明する。他方のコンタクト保持部44bは、一方のコンタクト保持部44aと同様の構成を有している。具体的には、他方のコンタクト保持部44bは、仕切壁42の他側面42bと、第4壁部49の内側面49aと、を有している。
仕切壁42の他側面42b、及び第4壁部49の内側面49aは、「コンタクト保持部の一対の側面」の一例であり、他方の圧接型コンタクト2を挟むように配置されている。仕切壁42の他側面42b、及び第4壁部49の内側面49aは、それぞれ、支点受け部50c、及び支点受け部50dを有している。支点受け部50c,50dは、それぞれ、他方の圧接型コンタクト2bの対応する支点部173a,173bと幅方向Y1に向かい合っており、対応する支点部173a,173bを受けている。
上記の構成により、他方の圧接型コンタクト2bに関して、反力変換機構51c,51dが設けられている。反力変換機構51c,51dは、それぞれ、シーソー構造を有している。
具体的には、一方の反力変換機構51cは、他方の圧接型コンタクト2bの一方の第1接触部11a、一方のアーム部17a、及び一方の第2接触部21aと、ハウジング3の仕切壁42に形成された支点受け部50cと、を含んでいる。一方の反力変換機構51cにおいては、一方のアーム部17aの支点部173aが、支点受け部50cに受けられた状態で支点として作用する。また、一方の反力変換機構51cにおいては、一方の第1接触部11a及び一方の第2接触部21aは、力点として機能し、且つ、作用点としても機能する。
他方の反力変換機構5dは、他方の圧接型コンタクト2の他方の第1接触部11b、他方のアーム部17b、及び他方の第2接触部21bと、ハウジング3の第4壁部49に形成された支点受け部50dと、を含んでいる。他方の反力変換機構5dにおいては、他方のアーム部17bの支点部173bが、支点受け部50dに受けられた状態で支点として作用する。また、他方の反力変換機構5dにおいては、他方の第1接触部11b及び他方の第2接触部21bは、力点として機能し、且つ、作用点としても機能する。
反力変換機構51c,51dの一部を構成する他方の圧接型コンタクト2bは、ハウジング3に圧入固定されている。具体的には、圧接型コンタクト2bの第1固定部16a,16、第2固定部26a,26b、及び第3固定部34a,34bは、仕切壁42の他側面42bに形成された凸部、及び第4壁部49の内側面49aに形成された凸部に圧入固定されている。
また、他方のコンタクト保持部44bは、相手側コンタクト102bが挿入されるスリット52bを有している。スリット52bは、ハウジング3の第2壁部47に形成されており、ハウジング3を長さ方向X1に貫通している。スリット52bは、他方の圧接型コンタクト2bの接点部6の第2スロット20と長さ方向X1に並んでいる。
また、ハウジング3は、当該ハウジング3の底壁43から延びるストッパ部53bを有している。ストッパ部53bは、他方の圧接型コンタクト2bの第2スロット20に隣接して配置された、壁状の部分である。第2スロット20に挿入された相手側コンタクト102bは、ストッパ53bに受けられることにより、それ以上のコンタクト保持部44b内への進入を規制される。これにより、相手側コンタクト102bと被覆電線101bとが接触することを抑制できる。
上記の構成を有するコンタクト保持部44a,44bに隣接するように、電線保持部45a,45bが形成されている。
図3、図7及び図9を参照して、電線保持部45a,45bは、第壁部4に設けられており、対応する被覆電線101a,101bを保持するように構成されている。電線保持部45a,45bは、幅方向Y1に対称な形状に形成されている。
各電線保持部45a,45bは、一対の電線保持片55a,55bと、一対の電線押さえ片56a,56bと、を有している。
一対の電線保持片55a,55bは、第1壁部46において、挿入方向D1と反対の方向へ向けて延びる柱状に形成されている。一対の電線保持片55a,55bは、幅方向Y1に対向配置されている。本実施形態では、一対の電線保持片55a,55bにおいて、長さ方向X1と直交する断面形状は、一様である。一対の電線保持片55a,55bは、協働して、電線保持溝57を形成している。
電線保持溝57は、対応する被覆電線101a,101bが保持される溝状部分である。本実施形態では、電線保持溝57は、一対の電線保持片55a,55bの互いに向かい合う表面を用いて形成されている。電線保持溝57の底部は、円弧面状に形成されており、対応する被覆電線101a,101bの被覆部103を受けることができる。電線保持溝57は、挿入方向D1と反対の方向に向かって開放されており、且つ、長さ方向X1に開放されている。電線保持溝57で区切られた空間は、各圧接型コンタクト2a,2bの対応する第1スロット10と長さ方向X1に並んでいる。一対の電線保持片55a,55bの先端部には、電線保持溝57に向けて突出する電線抑え片56a,56bが設けられている。
電線抑え片56a,56bは、電線保持溝57に挿入された対応する被覆電線101a,101bの被覆部103を押さえることができる。電線抑え片56a,56bは、案内傾斜面58a,58bと、電線規制面59a,59bと、を有している。
案内傾斜面58a,58bは、挿入方向D1に沿って変位し電線保持溝57へ挿入される対応する被覆電線101a,101bを、電線保持溝57へ案内するために設けられている。案内傾斜面58a,58bの位置は、挿入方向D1における電線保持溝57の位置の上流側である。案内傾斜面58a,58bは、互いに近づくに従い、電線保持溝57の底部へ向かう傾斜状に形成されている。案内傾斜面58a,58bは、電線規制面59a,59bと隣接している。
電線規制面59a,59bは、電線保持溝57からの、対応する被覆電線101a,101bの抜けを防止するために設けられている。電線規制面59a,59bの位置は、挿入方向D1において、案内傾斜面58a,58bの位置の下流側である。本実施形態では、電線規制面59a,59bは、傾斜状に形成されており、電線規制面59a,59b間の距離が近づくに従い、電線保持溝57の底部へ向けて延びている。尚、電線規制面59a,59bは、厚み方向Z1と直交して延びる平坦面であってもよい。
以上の構成により、一方の電線保持片55a及び一方の電線抑え片56aは、全体として、鉤状に形成されている。同様に、他方の電線保持片55b及び他方の電線抑え片56bは、全体として、鉤状に形成されている。
以上が、電気コネクタ1の概略構成である。
[圧接型コンタクトの製造方法]
次に、圧接型コンタクト2aの製造方法を説明する。図10は、圧接型コンタクト2aを製造するための金属板81の平面図である。図11は、圧接型コンタクト2aの製造用中間体82の斜視図である。図4,図10及び図11を参照して、圧接型コンタクト2aの製造時には、まず、導電部材としての金属板81が用意される。この金属板81は、厚みが一定の平板部材である。この金属板81は、所定のプレス機(図示せず)等によって、打ち抜き加工を施される。これにより、図11に示す製造用中間体82が形成される。
製造用中間体82を折り曲げ加工することにより、圧接型コンタクト2が形成される。製造用中間体82と圧接型コンタクト2の相違点について、以下に説明する。製造用中間体82は、第1連結部5’と、第2連結部7’とを有している。第1連結部5’は、平板状の一対のアーム部17a’,17b’を有している。一方のアーム部17a’の両端部が平坦である点と、他方のアーム部17b’の両端部が平坦である点以外は、第1連結部5’は、第1連結部5と同様の構成を有している。また、第2連結部7’は、平坦に形成されている点以外は、第2連結部7と同様の構成を有している。
即ち、製造用中間体82は、第1連結部5’の全体が平坦である点と、第2連結部7’の全体が平坦である点以外は、圧接型コンタクト2aと同様の構成を有している。この製造用中間体82には、開口83が形成されている。この開口83は、圧接部4、第1連結部5’、及び第2接点部6によって形成されている。
圧接型コンタクト2aの製造時、金属板81は、前述のプレス機によって、製造用中間体82の外縁部の形状に打ち抜かれ、且つ、開口83を有するように打ち抜かれる。これにより、製造用中間体82が完成する。即ち、製造用中間体82は、プレス機による一度のプレス加工動作で、完成する。尚、このプレス加工工程は、複数回のプレス工程を含んでいてもよい。
次に、製造用中間体82は、図12及び図13示すように、曲げ加工を施される。図12及び図13は、製造用中間体82の曲げ加工について説明するための図である。製造用中間体82は、曲げ加工機84の雌型85及び雄型86の間に配置される。次いで、製造用中間体82は、雌型85及び雄型86によって曲げ加工を施される。尚、この曲げ加工工程は、1回の工程で完了されてもよいし、複数回の工程で完了されてもよい。
その結果、第1連結部5’のアーム部17a’,17b’の両端部が90度折り曲げられる。尚、図12及び図13では、他方のアーム部17b’の図示は省略されている。また、第2連結部7’は、U字状となるように折り曲げられる。これにより、圧接型コンタクト2aが完成する。圧接型コンタクト2bは、圧接型コンタクト2aと同様に形成される。以上の工程を経て完成した圧接型コンタクト2a,2bは、ハウジング3に圧入固定される。
[圧接コネクタへの被覆電線及び相手側コンタクトの接続作業]
次に、電気コネクタ1に被覆電線101a及び相手側コンタクト102aを接続する作業について説明する。図14は、被覆電線101a及び相手側コンタクト102aが接続される前の状態の電気コネクタ1を示す側面図である。図15は、電気コネクタ1に被覆電線101a,101bが接続された状態を示す、主要部の平面図である。図16は、電気コネクタ1に被覆電線101a,101b及び相手側コンタクト102a,102bが接続された状態を示す、主要部の平面図である。
図14を参照して、電気コネクタ1に被覆電線101a及び相手側コンタクト102aを接続する際には、作業員は、電気コネクタ1と、被覆電線101aとを厚み方向Z1に向かい合わせる。また、作業員は、電気コネクタ1と、相手側コンタクト102aとを厚み方向Z1に向かい合わせる。
次に、作業員は、被覆電線101aを挿入方向D1に変位することで、被覆電線101aを電気コネクタ1に挿入する。これにより、図15に示すように、被覆電線101aは、コンタクト保持部44aに挿入される。この際、被覆電線101aの一部は、圧接型コンタクト2aの第1スロット10に挿入され、圧接刃14a,14bに接触する。圧接刃14a,14bは、被覆電線101aの被覆部103を切断し、芯線部104を露呈させる。そして、芯線部104は、圧接部4の一対の第1接触部11a,11bに挟まれる。これにより、芯線部104は、圧接部4と接触する。この状態において、芯線部104は、挿入方向D1における一対の圧接刃14a,14bの下流側に配置される、これにより、圧接型コンタクト2aから被覆電線101aが外れることは、抑制されている。
被覆電線101aが第1スロット10に挿入されることで、芯線部104は、一対の第1接触部11a,11b間の間隔を拡げようとする力を、反力F1,F2として、一対の第1接触部11a,11bに作用する。反力F1,F2は、概ね、幅方向Y1を向いている。
また、被覆電線101a一部は、圧接型コンタクト2aの電線保持部8の第3スロット30に挿入される。これにより、被覆電線101aの被覆部103は、電線保持部8の一対のガイド片31a,31bに挟まれる。したがって、圧接型コンタクト2aから被覆電線101aが外れることは、抑制されている。
また、被覆電線101aの一部は、ハウジング3の電線保持部45aへ挿入されている。これにより、圧接型コンタクト2から被覆電線101aが外れることは、抑制されている。
次に、作業員は、相手側コンタクト102a(図15では図示せず)を、スリット52a及び第2スロット20に挿入する。これにより、図16に示すように、相手側コンタクト102aは、圧接型コンタクト2aの接点部6の一対の第2接触部21a,21bに挟まれる。これにより、相手側コンタクト102aは、一対の第2接触部21a,21bと接触し、その結果、圧接型コンタクト2aを介して被覆電線101aの芯線部104と電気的に接続される。
相手側コンタクト102aが第2スロット20に挿入されることで、相手側コンタクト102aは、一対の第2接触部21a,21b間の間隔を拡げようとする力を、反力F3,F4として、第2接触部21a,21bに作用する。反力F3,F4は、概ね、幅方向Y1を向いている。
前述したように、芯線部104から一対の第1接触部11a,11bへは、反力F1,F2が作用している。即ち、一対の第1接触部11a,11bと芯線部104との接触により第1接触部11a,11bが受ける反力F1,F2が作用している。反力変換機構51a,51bにおいて、この反力F1,F2が作用することにより、アーム部17a,17bは、支点部173a,173bを支点として揺動する力を受ける。その結果、反力F1,F2は、一対の第2の接触部21a,21bと相手側コンタクト102aとを互いに加圧させる力F11,F21に変換される。これにより、一対の第2接触部21a,21bと相手側コンタクト102aとの接圧(接触圧)が、高められる。
一方、相手側コンタクト102aから一対の第2接触部21a,21bへは、反力F3,F4が作用している。即ち、第2接触部21a,21bと相手側コンタクト102aとの接触により第2接触部21a,21bが受ける反力F3,F4が作用している。反力変換機構51a,51bにおいて、この反力F3,F4が作用することにより、アーム部17a,17bは、支点部173a,173bを支点として揺動する力を受ける。その結果、反力F3,F4は、一対の第1の接触部11a,11bと芯線部104とを互いに加圧させる力F31,F41に変換される。これにより、一対の第1接触部11a,11bと芯線部104との接圧が、高められる。
尚、他方の圧接型コンタクト2bへ被覆電線101b及び相手側コンタクト102bを接続する際の動作は、上記と同様であるので、説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態に係る電気コネクタ1によると、第1接触部11a,11bと対応する芯線部104との接触による反力F1,F2は、反力変換機構51a,51bを介して、第2接触部21a,21bと相手側コンタクト102aとの間に作用する。その結果、第2接触部21a,21bと相手側コンタクト102aとを互いに加圧させる力F11,F21が生じる。このように、第1接触部11a,11bと芯線部104とは、互いの間に生じる反力F1,F2によって確実に接触状態を維持され、且つ、第2接触部21a,21bと相手側コンタクト102aとは、反力変換機構51a,51bからの力F11,F21によって、確実に接触状態を維持される。上記と同様にして、第1接触部11a,11bと芯線部104とは、反力変換機構51a,51bからの力F31,F41によって、確実に接触状態を維持され、且つ、第2接触部21a,21bと相手側コンタクト102aとは、反力F3,F4によって、確実に接触状態を維持される。
また、圧接型コンタクト2aの電線保持部8、圧接刃14a,14b、及び接点凸部24a,24bは、対応する被覆電線101及び相手側コンタクト102aを保持することができる。これにより、第1接触部11a,11bと芯線部104との接触状態を、電線保持部8及び圧接刃14a,14bによって、より確実に維持できる。また、第2接触部21a,21bと相手側コンタクト102aとの接触状態を、接点凸部24a,24bによって、より確実に維持できる。本実施形態では、電気コネクタ1は、電子機器に実装される微小な電気コネクタである。このため、圧接型コンタクト2aが小型であることにより、当該圧接型コンタクト2aの弾力性によっては、圧接型コンタクト2aと芯線部104及び相手側コンタクト102aとの接触圧を十分に確保し難い。しかしながら、圧接型コンタクト2aに電線保持部8、圧接刃14a,14b、及び接点凸部24a,24bが設けられていることにより、圧接型コンタクト2aと芯線部104及び相手側コンタクト102aとの接触状態を、より確実に維持できる。以上の次第で、電気コネクタ1によると、電気的な接続を、より確実に維持することができる。
尚、他方の圧接型コンタクト2bに関する効果は、一方の圧接型コンタクト2aに関する効果と同様であるので、説明を省略する。
また、電気コネクタ1によると、第1接触部11a,11bと芯線部104との接触により、アーム部17a,17bは、第1接触部11a,11bを力点とし且つ支点部173a,173bを支点として、変位する。これにより、第2接触部21a,21bは、作用点として動作することで、相手側コンタクト102a側へ変位する。これにより、第2接触部21a,21bと相手側コンタクト102aとは、互いの加圧によって、所定の接触圧を生じるように接触する。また、圧接型コンタクト2aにおいて、シーソー構造が採用されている。これにより、第2接触部21a,21bが相手側コンタクト102から受ける反力F3,F4は、第1接触部11a,11bを、芯線部104に加圧する力F13,F14となる。よって、第1接触部11a,11b及び第2接触部21a,21bは、何れも、対応する芯線部104及び相手側コンタクト102aと十分な接触圧で接触できる。その結果、圧接型コンタクト2aを介した、被覆電線101aの芯線部104と相手側コンタクト102aとの電気的な接続を、より確実に維持できる。
また、電気コネクタ1によると、一対の第1接触部11a,11bによって、芯線部104を挟むための第1スロット10を形成できる。また、一対の第2接触部21a,21bによって、相手側コンタクト102を挟むための第2スロット20を形成できる。また、一対のアーム部17a,17bは、対応する第1接触部11a,11b及び第2接触部21a,21bを繋いでいる。このような構成が採用される結果、第1接触部11a,11bと芯線部104との接触圧及び接触面積を、より高くできる。更に、第2接触部21a,21bと相手側コンタクト102aとの接触圧及び接触面積を、より高くできる。
また、電気コネクタ1によると、アーム部17a,17bにおいて、支点部173a,173bは、ハウジング3の対応する支点受け部50a,50bに向けて膨らんだ形状を有する第1膨らみ部172a,172bに設けられている。この構成によると、アーム部17a,17bのうちの支点部173a,173bを、ハウジング3の対応する支点受け部50a,50bに、より確実に接触させることができる。これにより、アーム部17a,17bのうち支点部173a,173b以外の部分がハウジング3に勝手に接触することを抑制できる。よって、アーム部17a,17bに、設計者が意図したとおりのシーソー運動を、より確実に生じさせることができる。
また、電気コネクタ1によると、第1接触部11a,11bは、圧接刃14a,14bを有している。この構成によると、被覆電線101aの被覆部103を切断する作業を圧接刃14a,14bに行わせることで、被覆部103が切断される。更に、切断された箇所から露呈された芯線部104が、第1接触部11a,11bに接触することとなる。
また、電気コネクタ1によると、第1接触部11a,11bは、芯線部104が通過するための第1スロット10へ向けて突出する圧接刃14a,14bを含み、この圧接刃14a,14bは、芯線部104を保持可能である。この構成によると、圧接刃14a,14bは、電線保持部としての機能を兼ねることなる。このため、圧接型コンタクト2aにおいて、電線保持部の機能のみを有する部材を別途設けなくても済む。その結果、圧接型コンタクト2aの更なる小型化を達成できる。
また、圧接型コンタクト2aによると、第1連結部5によって、圧接部4及び接点部6が一体に連結され、第2連結部7によって、圧接部4及び電線保持部8が一体に連結されている。この構成によると、圧接部4と接触した状態の被覆電線101aは、圧接型コンタクト2aの電線保持部8によって保持される。これにより、電線保持部8は、圧接部4と接触している箇所における芯線部104が圧接部4に対して不用意に変位することを、抑制できる。その結果、芯線部104と圧接部4との接触が解除されることを抑制できるので、被覆電線101aの芯線部104と相手側コンタクト102aとの電気的な接続を、より確実に維持できる。しかも、電線保持部8は、圧接型コンタクト2aに設けられている。これにより、電線保持部8を、圧接部4の近くに配置することができる。よって、電線保持部8は、圧接部4と芯線部104との接触箇所の近くにおいて、被覆電線101aを保持できる。これにより、芯線部104が圧接部4から離れるように変位することを、より確実に抑制できる。以上の次第で、圧接型コンタクト2aにおいて、電気的な接続を、より確実に維持できる。
また、圧接型コンタクト2aによると、第1連結部5及び第2連結部7は、それぞれ、挿入方向D1における圧接部4の上流側端部12a,12b及び下流側端部13a,13bに連続している。この構成によると、一枚の金属板81を打ち抜き加工及び曲げ加工することで、圧接部4と、第1連結部5と、第2連結部7とを一括して形成することができる。これにより、圧接型コンタクト2aを、容易に形成できる。また、第1連結部5と第2連結部7とを、挿入方向D1と直交する方向に離隔して配置しなくてもよい。これにより、圧接型コンタクト2aの幅(幅方向Y1の長さ)を、より狭くできる。その結果、圧接型コンタクト2aの更なる小型化を達成できる。
また、圧接型コンタクト2aによると、第1連結部5は、挿入方向D1における圧接部4の上流側端部12a,12bに配置される。このような構成であれば、被覆電線101aが圧接部4に接続される際において、被覆電線101aから圧接部4に作用する反力F1,F2を、第1連結部5で、より確実に受けることができる。これにより、圧接部4の上流側端部12a,12bが過度に変形することを抑制できる。その結果、圧接部4と芯線部104との接触を、より確実に維持できる。
また、圧接型コンタクト2aによると、第1連結部5は、挿入方向D1における接点部6の上流側端部22a,22bに連続している。この構成によると、圧接部4と接点部6とを向かい合わせに配置でき、且つ、第1連結部5を、圧接部4と接点部6とが向かい合う長さ方向X1に真っ直ぐに配置できる。これにより、挿入方向D1における圧接型コンタクト2の長さを、より小さくできる。その結果、圧接型コンタクト2aを、より小型化できる。
また、圧接型コンタクト2aによると、圧接部4の一対の第1接触部11a,11bによって、被覆電線101aを受け容れる第1スロット10が形成されている。また、接点部6の一対の第2接触部21a,21bによって、相手側コンタクト102aを受け容れる第2スロット20が形成されている。この構成によると、被覆電線101aが挿入される第1スロット10、及び、相手側コンタクト102aが挿入される第2スロット20を、圧接型コンタクト2a単体で形成することができる。このため、圧接型コンタクト及び他の部材を組み合わせて各上記スロット10,20を形成する必要が無い。よって、圧接型コンタクト2aの組立に関する手間が少なくて済む。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したけれども、本発明は上記実施形態に限られず、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能である。例えば、次のように変更して実施してもよい。尚、以下では、上記実施形態と異なる構成を主に説明し、上記実施形態と同様の構成については、図に同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。
[第1変形例]
図17は、本発明の第1変形例に係る圧接型コンタクト2aAの斜視図であり、図18は、圧接型コンタクト2aAの平面図である。図17及び図18を参照して、本実施形態では、圧接型コンタクト2aAは、幅方向Y1に非対称な形状に形成されている。具体的には、圧接型コンタクト2aAは、第1連結部5Aを有している。第1連結部5Aは、一対のアーム部17aA,17bAを有している。一方のアーム部17aAの太さは、他方のアーム部17bAの太さよりも太い。より具体的には、長さ方向X1と直交する断面において、一方のアーム部17aAの断面積は、他方のアーム部17bAの断面積よりも大きい。また、一方の第1接触部11aAの肩部15aAの幅は、他方の第1接触部11bの肩部15bAの幅よりも大きい。また、一方の第2接触部21aAの肩部25aAの幅は、他方の第2接触部21bAの肩部25bAの幅よりも大きい。
[第2変形例]
図19は、本発明の第2変形例に係る圧接型コンタクト2aBの斜視図であり、図20は、本発明の第2変形例に係る電気コネクタ1Bの平面図である。図19及び図20を参照して、本実施形態では、圧接型コンタクト2aBは、幅方向Y1に非対称な形状に形成されている。具体的には、圧接型コンタクト2aBは、圧接型コンタクト2aから、一方のアーム部17a及び一方の第2接触部21aを除去した構成と同様の構成を有している。圧接部4Aの第1接触部11aBには、肩部が形成されていない。圧接型コンタクト2aBは、第1連結部5B及び接点部6Bを有している。
このように、電気コネクタ1Bによると、第2接触部21bBは、1つのみ設けられている。この構成によると、圧接型コンタクト2aBが占めるスペースを、より少なくできる。また、第2接触部21bBに接触される相手側コンタクト102aは、予め露出されており、第2接触部21bBによって一部が切断される構成ではない。よって、第2接触部21bBが1つのみでも、第2接触部21bBと相手側コンタクト102aとの接触を、確実に達成できる。
[第3変形例]
図21は、本発明の第3変形例に係る圧接型コンタクト2aCの斜視図である。図22は、本発明の第3変形例に係る電気コネクタ1Cの平面図である。図21及び図22を参照して、本実施形態では、圧接型コンタクト2aCの第1連結部5Cのアーム部17aC,17bCは、支点受け部50aC,50bCに向けて膨らんだ部分を有していない。一方で、ハウジング3Cにおける第3壁部48の内側面48a及び仕切壁42の一側面42aに、第2膨らみ部68a,68bが設けられている。第2膨らみ部68a,68bは、アーム部17aC,17bCの対応する支点部173aC,173bCに向けて膨らんだ形状に形成されている。本変形例では、第2膨らみ部68a,68bは、対応する一側面42a及び内側面48aから突出する突起状に形成されている。第2膨らみ部68a,68bに、支点受け部50aC,50bCが形成されている。一方、アーム部17aC,17bCの支点部173aC,173bCは、それぞれ、挿入方向D1と略平行な平坦面である。
電気コネクタ1Cによると、ハウジング3Bのうちの支点受け部50aC,50bCを、アーム部17aC,17bCの対応する支点部173aC,173bCに、より確実に接触させることができる。これにより、ハウジング3Cのうち支点受け部50aC,50bC以外の部分が、アーム部17aC,17bCに勝手に接触することを抑制できる。よって、アーム部17aC,17bCに、設計者が意図したとおりのシーソー運動を、より確実に生じさせることができる。
[他の変形例]
(1)上記実施形態及び各変形例では、反力変換機構の一例として、シーソー構造を有する機構を説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。反力変換機構は、被覆電線から圧接部の第1接触部に作用する反力を、接点部の第2接触部と相手側コンタクトとを互いに加圧させる力へ変換させ、且つ、相手側コンタクトから接点部の第2接触部に作用する反力を、圧接部の第1接触部と被覆電線とを互いに加圧させる力へ変換させる構成であればよい。このような反力変換機構として、カム機構、ねじ機構、リンク機構等、種々の機構を例示することができる。
(2)また、上記実施形態及び各変形例では、主に、第1接触部、第2接触部、及び、アーム部が、それぞれ、一対設けられる構成を説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。第1接触部、第2接触部、及び、アーム部の少なくとも1つは、1つのみ設けられていてもよい。
(3)また、上記実施形態及び各変形例では、圧接型コンタクトが、1枚の板部材を用いて形成されている構成を説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。例えば、圧接型コンタクトは、複数の板部材を組み合わせて構成されてもよい。
(4)また、上記実施形態及び各変形例において、相手側コンタクトを保持する保持部として、接点凸部を例に挙げた。しかしながら、この通りでなくてもよい。例えば、相手側コンタクトを保持する保持部を、接点凸部に対して挿入方向と反対側の位置に設けてもよい。この場合の保持部は、圧接型コンタクトに設けられてもよいし、ハウジングに設けられてもよい。
(5)また、上記実施形態及び各変形例では、反力変換機構を設ける形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。例えば、電気コネクタに反力変換機構が設けられていなくてもよい。
(6)また、上記実施形態及び各変形例では、電気コネクタの構成について、種々説明した。しかしながら、本発明の電気コネクタは、1つ以上の圧接刃を有する圧接部と、接点部と、圧接部及び接点部を連結する第1連結部と、電線保持部と、電線保持部及び圧接部を連結する第2連結部と、を有していればよく、これ以外の構成は、限定されない。
本発明は、圧接型コンタクトとして、広く適用することができる。
2a,2b,2aA,2aB,2aC 圧接型コンタクト
4,4A 圧接部
5,5A,5B,5C 第1連結部
6,6B 接点部
7 第2連結部
8 電線保持部
10 第1スロット
11a,11b,11aA,11bA,11aB,11bB 第1接触部(圧接部の一対の片部)
12a,12b 上流側端部(圧接部の一端部)
13a,13b 下流側端部(圧接部の他端部)
14a,14b 圧接刃
17a,17b,17aA,17bA,17aC,17bC アーム部(第1連結部の一対の片部)
20 第2スロット
21a,21b,21aA,21bA 第2接触部(接点部の一対の片部)
22a,22b 接点部の上流側端部
61 金属板(板部材)
101a,101b 被覆電線(第1導電部材)
102a,102b 相手側コンタクト(導電部材)
103 被覆部
104 芯線部
173a,173b,173aC,173bC 支点部
D1 挿入方向(電線挿入方向)

Claims (5)

  1. 芯線部及び被覆部を有する被覆電線の前記被覆部を切断するための圧接刃が形成され、且つ、切断された前記被覆部から露呈する前記芯線部と接触可能な、圧接部と、
    少なくとも一部が予め露出されている導電部材と接触可能な、接点部と、
    上記圧接部及び前記接点部を一体に連結する、第1連結部と、
    前記被覆電線を保持するための電線保持部と、
    前記電線保持部及び前記圧接部を一体に連結する第2連結部と、を備え
    前記圧接部、前記接点部、及び前記第1連結部は、それぞれ、一対の片部を有し、
    前記圧接部の前記一対の片部によって、前記被覆電線を受け容れるスロットが形成されており、
    前記接点部の前記一対の片部によって、前記導電部材を受け容れるスロットが形成されており、
    前記第1連結部の一方の前記片部は、前記圧接部の一方の前記片部と前記接点部の一方の前記片部とを連結しており、
    前記第1連結部の他方の前記片部は、前記圧接部の他方の前記片部と前記接点部の他方の前記片部とを連結していることを特徴とする、圧接型コンタクト。
  2. 請求項1に記載の圧接型コンタクトであって、
    前記圧接部は、所定の電線挿入方向に沿って変位する前記被覆電線と接触可能に構成されており、
    前記第1連結部は、前記電線挿入方向における前記圧接部の一端部に連続し、前記第2連結部は、前記電線挿入方向における前記圧接部の他端部に連続していることを特徴とする、圧接型コンタクト。
  3. 請求項2に記載の圧接型コンタクトであって、
    前記第1連結部は、前記電線挿入方向における前記圧接部の上流側端部に連続し、
    前記第2連結部は、前記電線挿入方向における前記圧接部の下流側端部に連続していることを特徴とする、圧接型コンタクト。
  4. 請求項3に記載の圧接型コンタクトであって、
    前記第1連結部は、前記電線挿入方向における前記接点部の上流側端部に連続していることを特徴とする、圧接型コンタクト。
  5. 請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の圧接型コンタクトであって、
    前記第1連結部は、支点部を有しており、
    前記圧接部及び前記接点部は、前記支点部を支点とするシーソー運動が可能に構成されていることを特徴とする、圧接型コンタクト
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