JP6086804B2 - 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 - Google Patents

光学ガラス、プリフォーム及び光学素子 Download PDF

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Description

本発明は、光学ガラス、プリフォーム及び光学素子に関する。
デジタルカメラやビデオカメラ等の光学系は、その大小はあるが、収差と呼ばれるにじみを含んでいる。この収差は単色収差と色収差に分類されるが、特に色収差は、光学系に使用されるレンズの材料特性に強く依存している。
一般に色収差は、低分散の凸レンズと高分散の凹レンズとを組み合わせて補正されるが、この組み合わせでは赤色領域と緑色領域の収差の補正しかできず、青色領域の収差が残る。この除去しきれない青色領域の収差を二次スペクトルと呼ぶ。二次スペクトルを補正するには、青色領域のg線(435.835nm)の動向を加味した光学設計を行う必要がある。このとき、光学設計で着目される光学特性の指標として、部分分散比(θg,F)が用いられている。上述の低分散のレンズと高分散のレンズとを組み合わせた光学系では、低分散側のレンズに部分分散比(θg,F)の大きい光学材料を用い、高分散側のレンズに部分分散比(θg,F)の小さい光学材料を用いることで、二次スペクトルが良好に補正される。
部分分散比(θg,F)は、下式(1)により示される。
θg,F=(n−n)/(n−n)・・・・・・(1)
光学ガラスには、短波長域の部分分散性を表す部分分散比(θg,F)とアッベ数(ν)との間に、およそ直線的な関係がある。この関係を表す直線は、部分分散比(θg,F)を縦軸に、アッベ数(ν)を横軸に採用した直交座標上で、NSL7とPBM2の部分分散比及びアッベ数をプロットした2点を結ぶ直線で表され、ノーマルラインと呼ばれている(図1参照)。ノーマルラインの基準となるノーマルガラスは光学ガラスメーカー毎によっても異なるが、各社ともほぼ同等の傾きと切片で定義している。(NSL7とPBM2は株式会社オハラ社製の光学ガラスであり、PBM2のアッベ数(ν)は36.3,部分分散比(θg,F)は0.5828、NSL7のアッベ数(ν)は60.5、部分分散比(θg,F)は0.5436である。)
ここで、1.70以上の高い屈折率(n)と、40以上55以下の高いアッベ数(ν)とを有するガラスとしては、例えば特許文献1及び2に示されるような光学ガラスが知られている。
特開2012−046410号公報 特開2013−063888号公報
しかし、特許文献1及び2に記載のような従来の光学ガラスでは、ガラス原料を熔解する際に、F成分をはじめとする各種成分の揮発によって白煙が生じる。この白煙は人体や環境に対して有害な物質を含んでおり、ガラス原料の熔解装置には熔解容器からの排気を無害化する装置を設ける必要がある。すなわち、このような装置を設けなくても製造時の作業環境を改善することが可能な光学ガラス開発が望まれている。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、屈折率(n)及びアッベ数(ν)が所望の範囲内にあり、色収差の補正に好ましく用いられながらも、製造時の作業環境を改善することが可能な光学ガラスと、これを用いたプリフォーム及び光学素子を得ることにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意試験研究を重ねた結果、B成分及びLa成分にF成分を併用するガラスに対して、質量比B/SiOを所定の範囲内にすることで、ガラス原料を熔解する際における、F成分をはじめとする各種成分の揮発が低減されることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) 質量%でB成分を5.0%以上35.0%以下、La成分を10.0〜60.0%含有し、F成分を外割りの質量%で0%超30.0%以下含有し、質量比B/SiOが5.000以下である光学ガラス。
(2) 質量%で、SiO成分を0%超30.0%以下含有する(1)記載の光学ガラス。
(3) 質量%で、
成分 0%超30.0%以下
WO成分 0%超20.0%以下
含有する(1)又は(2)記載の光学ガラス。
(4) 質量%で、Al成分を0%超15.0%以下含有する(1)から(3)のいずれか記載の光学ガラス。
(5) 質量%で、Ln成分(式中、LnはLa、Gd、Y、Yb、Luからなる群より選択される1種以上)を質量和で20.0%以上70.0%以下含有する(1)から(4)のいずれか記載の光学ガラス。
(6) 質量%で、
Gd成分 0〜25.0%未満
Yb成分 0〜20.0%未満
Lu成分 0〜10.0%未満
である(1)から(5)のいずれか記載の光学ガラス。
(7) 質量%で、
SrO成分 0〜20.0%未満
ZrO成分 0〜15.0%未満
である(1)から(6)のいずれか記載の光学ガラス。
(8) 質量和(SrO+ZrO)が20.0%未満である(1)から(7)のいずれか記載の光学ガラス。
(9) 質量%で、
TiO成分 0〜15.0%未満
Nb成分 0〜20.0%未満
Bi成分 0〜10.0%未満
である(1)から(8)のいずれか記載の光学ガラス。
(10) 質量和(TiO+Nb+Bi+WO)が1.0%以上20.0%未満である(1)から(9)のいずれか記載の光学ガラス。
(11) 質量%で、
MgO成分 0〜10.0%未満
CaO成分 0〜20.0%未満
BaO成分 0〜25.0%未満
である(1)から(10)のいずれか記載の光学ガラス。
(12) RO成分(式中、RはMg、Ca、Sr、Baからなる群より選択される1種以上)の質量和が30.0%未満である(1)から(11)のいずれか記載の光学ガラス。
(13) 質量%で、LiO成分の含有量が5.0%未満である(1)から(12)のいずれか記載の光学ガラス。
(14) 質量%で、
NaO成分 0〜10.0%未満
O成分 0〜10.0%未満
である(1)から(13)のいずれか記載の光学ガラス。
(15) RnO成分(式中、RnはLi、Na、Kからなる群より選択される1種以上)の質量和が10.0%未満である(1)から(14)のいずれか記載の光学ガラス。
(16) 質量%で、
成分 0〜10.0%未満
GeO成分 0〜10.0%未満
Ta成分 0〜10.0%未満
ZnO成分 0〜25.0%未満
Ga成分 0〜10.0%未満
TeO成分 0〜10.0%未満
SnO成分 0〜5.0%未満
Sb成分 0〜3.0%未満
である(1)から(15)のいずれか記載の光学ガラス。
(17) 1.70以上の屈折率(n)と、40以上55以下のアッベ数(ν)を有する(1)から(16)のいずれか記載の光学ガラス。
(18) 比重が5.00以下である(1)から(17)のいずれか記載の光学ガラス。
(19) アッベ数(νd)をx軸、部分分散比(θg,F)をy軸にした座標系で、(x、y)=(36.3、0.5828)と(60.5、0.5436)の2点を結ぶ直線からのθg,F方向に関するずれの大きさ(異常分散性Δθg,F)が−0.0150以上である(1)から(18)のいずれか記載の光学ガラス。
(20) (1)から(19)のいずれか記載の光学ガラスからなるプリフォーム。
(21) (20)記載のプリフォームをプレス成形して作製する光学素子。
(22) (1)から(19)のいずれか記載の光学ガラスを母材とする光学素子。
(23) (21)又は(22)のいずれか記載の光学素子を備える光学機器。
本発明によれば、屈折率(n)及びアッベ数(ν)が所望の範囲内にあり、色収差の補正に好ましく用いられながらも、製造時の作業環境を改善することが可能な光学ガラスと、これを用いたプリフォーム及び光学素子を得ることができる。
部分分散比(θg,F)が縦軸でアッベ数(ν)が横軸の直交座標に表されるノーマルラインを示す図である。
本発明の光学ガラスは、質量%でB成分を5.0%以上35.0%以下、La成分を10.0〜60.0%含有し、F成分を外割りの質量%で0%超30.0%以下含有し、質量比B/SiOが5.000以下である。B成分及びLa成分を所定の含有量の範囲で含有することによって、ガラスの屈折率が高められて分散が小さくなり、且つ可視光に対する透明性が高められる。質量比B/SiOを所定の範囲内にすることで、ガラス原料を熔解する際における、F成分をはじめとする各種成分の揮発が低減される。また、B成分及びLa成分にF成分を併用することで、部分分散比を下げる作用の強いLa成分等の希土類元素成分を含有していても、部分分散比(θg,F)が高められる。このため、屈折率(n)及びアッベ数(ν)が所望の範囲内にあり、色収差の補正に好ましく用いられながらも、製造時の作業環境を改善することが可能な光学ガラスと、これを用いたプリフォーム及び光学素子を得ることができる。
以下、本発明の光学ガラスの実施形態について詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内で適宜変更を加えて実施することができる。なお、説明が重複する箇所について適宜説明を省略する場合があるが、発明の趣旨を限定するものではない。
[ガラス成分]
本発明の光学ガラスを構成する各成分の組成範囲を以下に述べる。本明細書中において、各成分の含有量は特に断りがない場合は、全て酸化物換算組成のガラス全質量に対する質量%で表示されるものとする。ここで、「酸化物換算組成」は、本発明のガラス構成成分の原料として使用される酸化物、複合塩、金属弗化物等が溶融時に全て分解されて酸化物に変化すると仮定した場合に、当該酸化物の総質量を100質量%として、ガラス中に含有される各成分を表記した組成である。
<必須成分、任意成分について>
成分は、5.0%以上含有することで、ガラス内部で網目構造を形成するため、ガラスを失透し難くできる必須成分である。従って、B成分の含有量は、好ましくは5.0%、より好ましくは10.0%、さらに好ましくは13.0%、さらに好ましくは15.0%を下限とする。
一方で、B成分の含有量を35.0%以下にすることで、屈折率の低下を抑えられる。また、溶融ガラスからのF成分等を由来とする白煙の発生を低減でき、且つ、ガラス成形時における脈理を低減できる。従って、B成分の含有量は、好ましくは35.0%、より好ましくは25.0%、さらに好ましくは20.0%を上限とする。
成分は、原料としてHBO、Na、Na・10HO、BPO等を用いることができる。
La成分は、10.0%以上含有することで、ガラスの屈折率を高めて分散を小さくでき、且つ、可視光透過率の高いガラスを得易くできる。従って、La成分の含有量は、好ましくは10.0%、より好ましくは20.0%、さらに好ましくは25.0%、さらに好ましくは30.0%、さらに好ましくは36.0%、さらに好ましくは42.0%を下限とする。
一方で、La成分の含有量を60.0%以下にすることで、ガラスを失透し難くでき、且つガラスの比重の増加を抑えられる。従って、La成分の含有量は、好ましくは60.0%、より好ましくは55.0%、さらに好ましくは50.0%を上限とする。
La成分は、原料としてLa、La(NO・XHO(Xは任意の整数)等を用いることができる。
F成分は、0%超含有することで、ガラスの部分分散比を高められ、ガラス転移点を下げられ、ガラスの溶融温度を下げられ、且つ短波長側の可視光の透過率を高められる必須成分である。従って、酸化物基準の全質量に対する外割りでのF成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは1.0%超、さらに好ましくは2.0%超、さらに好ましくは3.0%超とする。
一方で、F成分の含有量を30.0%以下にすることで、ガラス成形時における脈理を低減し、且つ溶融ガラスからの白煙を低減できる。また、これによりガラスの比重の上昇を抑えられ、且つガラスを失透し難くできる。本発明の光学ガラスでは、F成分の含有量を抑えても、他の成分の含有量を調整することで、所望の部分分散比が得られ、溶融温度を下げることが可能である。従って、酸化物基準の質量に対する外割りでのF成分の含有量は、好ましくは30.0%以下、より好ましくは15.0%以下、さらに好ましくは7.5%以下、さらに好ましくは6.0%未満とする。
F成分は、原料としてZrF、AlF、NaF、CaF、LaF等を用いることができる。
本明細書におけるF成分の含有量は、ガラスを構成するカチオン成分全てが電荷の釣り合うだけの酸素と結合した酸化物でできていると仮定し、それら酸化物でできたガラス全体の質量を100%として、F成分の質量を質量%で表したもの(酸化物基準の質量に対する外割り質量%)である。
SiO成分に対するB成分の比率(質量比)は、5.000以下とする。これにより、溶融ガラスからのF成分等を由来とする白煙の発生を低減でき、且つ、ガラス成形時における脈理を低減できる。従って、質量比B/SiOは、好ましくは5.000、より好ましくは4.800、さらに好ましくは4.200、さらに好ましくは3.600、さらに好ましくは3.250を上限とする。
一方で、希土類元素を多く含んでも安定なガラスを形成できる観点で、質量比B/SiOは、好ましくは0超、より好ましくは1.000、さらに好ましくは1.500を下限としてもよい。
SiO成分は、0%超含有することで、安定なガラス形成を促して失透(結晶物の発生)を抑制でき、溶融ガラスからのF成分等を由来とする白煙の発生を低減でき、且つ、ガラス成形時における脈理を低減できる任意成分である。従って、SiO成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは1.0%、さらに好ましくは2.0%、さらに好ましくは3.5%、さらに好ましくは4.5%、さらに好ましくは5.6%を下限としてもよい。
一方で、SiO成分の含有量を30.0%以下にすることで、SiO成分を溶融ガラス中に溶解し易くでき、ガラスの溶解温度を低くできる。SiO成分の含有量は、好ましくは30.0%、より好ましくは20.0%、さらに好ましくは10.0%を上限とする。
SiO成分は、原料としてSiO、KSiF、NaSiF等を用いることができる。
成分、La成分及びSiO成分の含有量の和(質量和)は、40.0%以上が好ましい。B成分及びSiO成分は、ガラス内部で網目構造を形成するため、ガラスを失透し難く出来る。また、La成分は、ガラスの屈折率を高められる。そのため、これらの質量和を50.0%以上にすることで、それらの相乗効果により、所望の高い屈折率及びアッベ数を得易くでき、可視光透過率を高められ、且つガラスの失透を低減できる。従って、質量和(B+La+SiO)は、好ましくは40.0%、より好ましくは50.0%、さらに好ましくは60.0%、さらに好ましくは70.0%を下限とする。一方で、質量和(B+La+SiO)の上限は、これらの成分の過剰な含有による失透を低減させるため、好ましくは90.0%、より好ましくは85.0%、さらに好ましくは80.0%としてもよい。
成分、La成分及びSiO成分の含有量の和に対する、B成分の含有量の比率(質量比)は、0.50以下が好ましい。これにより、熔融ガラスからのF成分等を由来とする白煙の発生を低減でき、且つ、ガラス成形時における脈理を低減できる。従って、質量比B/(B+La+SiO)は、好ましくは0.50、より好ましくは0.40、さらに好ましくは0.30、さらに好ましくは0.27を上限とする。
成分は、0%超含有することで、屈折率及びアッベ数を高められ、且つ比重を小さくでき、且つガラスの材料コストを低減できる任意成分である。従って、Y成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは1.0%、さらに好ましくは3.0%、さらに好ましくは6.0%、さらに好ましくは9.0%、さらに好ましくは13.0%を下限としてもよい。
一方で、Y成分の含有量を30.0%以下にすることで、ガラスを失透し難くできる。従って、Y成分の含有量は、好ましくは30.0%、より好ましくは25.0%、さらに好ましくは20.0%、さらに好ましくは17.0%を上限とする。
成分は、原料としてY、YF等を用いることができる。
WO成分は、0%超含有することで、ガラスの部分分散比を高め、ガラスの屈折率を高めてアッベ数を下げ、且つガラスの化学的耐久性を高める任意成分である。また、ガラスの材料コストを低減させる成分である。従って、WO成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは1.0%超、さらに好ましくは2.3%以上、さらに好ましくは5.0%以上としてもよい。
一方で、WO成分の含有量を20.0%以下にすることで、所望の高いアッベ数を得易くし、且つ、可視短波長(500nm以下)の光線透過率を悪化し難くすることができる。従って、WO成分の含有量は、好ましくは20.0%、より好ましくは15.0%、さらに好ましくは12.0%、さらに好ましくは10.0%を上限とする。
WO成分は、原料としてWO等を用いることができる。
Al成分は、0%超含有することで、安定なガラスを形成し易くでき、且つガラスの材料コストを低減できる任意成分である。従って、Al成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは0.5%、さらに好ましくは1.0%、さらに好ましくは2.0%、さらに好ましくは3.0%を下限としてもよい。
一方で、Al成分の含有量を15.0%以下にすることで、ガラスのアッベ数の低下を抑制できる。従って、Al成分の含有量は、好ましくは15.0%、より好ましくは10.0%、さらに好ましくは8.0%を上限とする。
Al成分は、原料としてAl、Al(OH)、AlF等を用いることができる。
Ln成分(式中、LnはLa、Gd、Y、Yb、Luからなる群より選択される1種以上)の合計含有量(質量和)は、20.0%以上70.0%以下が好ましい。
この質量和を20.0%以上にすることで、所望の高い屈折率及びアッベ数を得易くでき、可視光透過率を高められ、且つ光弾性定数を小さくできる。特に、本発明の光学ガラスでは、希土類を多く含有しても部分分散比が下がり難いため、所望の高い部分分散比と、高い屈折率及びアッベ数を両立し易くできる。従って、Ln成分の合計含有量は、好ましくは20.0%、より好ましくは30.0%、さらに好ましくは42.0%、さらに好ましくは50.0%を下限とする。
一方、この質量和を70.0%以下にすることで、ガラスを作製する際の失透を低減できる。従って、Ln成分の合計含有量は、好ましくは70.0%、より好ましくは67.0%、さらに好ましくは65.0%を上限とする。
Ln成分(式中、LnはLa、Gd、Y、Yb、Luからなる群より選択される1種以上)の合計含有量に対する、Y成分の含有量の比率(質量比)は、0.40以下が好ましい。これにより、Ln成分を多く含んでいても、ガラスを作製する際の失透を低減しつつ、所望の高い屈折率及びアッベ数を得易くでき、且つ可視光透過率を高められる。従って、質量比Y/Lnは、好ましくは0.40、より好ましくは0.30、さらに好ましくは0.25を上限とする。
Gd成分は、0%超含有することで、ガラスの屈折率及びアッベ数を高められる任意成分である。
一方で、Gd成分の含有量を25.0%未満にすることで、ガラスの比重の上昇や部分分散比の低下を抑え、且つ、ガラスを失透し難くできる。また、これによりガラスの材料コストを低減できる。従って、Gd成分の含有量は、好ましくは25.0%未満、より好ましくは18.0%未満、さらに好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは4.0%未満とする。
Gd成分は、原料としてGd、GdF等を用いることができる。
Yb成分及びLu成分は、0%超含有することで、ガラスの屈折率及びアッベ数を高められる任意成分である。
一方で、Yb成分の含有量を20.0%未満にし、又は、Lu成分の含有量を10.0%未満にすることで、ガラスを失透し難くできる。また、特にYb成分の含有量を低減することで、ガラスの長波長側(波長1000nmの近傍)に吸収が生じ難くなるため、ガラスの赤外線に対する耐性を高められる。従って、Yb成分の含有量は、好ましくは20.0%未満、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。また、Lu成分の含有量は、好ましくは10.0%未満、より好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
Yb成分及びLu成分は、原料としてYb、Lu等を用いることができる。
SrO成分は、0%超含有することで、ガラスの溶融性を改善して耐失透性を高められる任意成分である。
一方で、SrO成分の含有量を20.0%未満にすることで、ガラスの部分分散比の低下を抑え、屈折率を低下し難くでき、且つガラスの失透を低減できる。従って、SrO成分の含有量は、好ましくは20.0%未満、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
SrO成分は、原料としてSr(NO、SrF等を用いることができる。
ZrO成分は、0%超含有することで、ガラスの屈折率を高め、且つ耐失透性を向上できる任意成分である。
一方で、ZrO成分の含有量を15.0%未満にすることで、ガラスの部分分散比の低下を抑えられる。また、これによりガラスのアッベ数の低下を抑え、ガラスの溶融温度の上昇を抑えられる。従って、ZrO成分の含有量は、好ましくは15.0%未満、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%以下、さらに好ましくは2.5%以下、さらに好ましくは2.0%未満とする。
ZrO成分は、原料としてZrO、ZrF等を用いることができる。
SrO成分及びZrO成分の合計含有量(質量和)は、20.0%未満が好ましい。これにより、部分分散比の低下を抑えられる。従って、質量和(SrO+ZrO)は、好ましくは20.0%未満、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは8.0%以下、さらに好ましくは5.0%以下、さらに好ましくは3.0%以下とする。
TiO成分は、0%超含有することで、ガラスの部分分散比及び屈折率を高め、アッベ数を低く調整し、且つガラスの比重を小さくできる任意成分である。
一方で、TiO成分の含有量を15.0%未満にすることで、所望の高いアッベ数を得易くし、且つ、可視短波長(500nm以下)の光線透過率を悪化し難くすることができる。従って、TiO成分の含有量は、好ましくは15.0%未満、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは2.0%未満とする。
TiO成分は、原料としてTiO等を用いることができる。
Nb成分は、0%超含有することで、ガラスの部分分散比及び屈折率を高め、アッベ数を低く調整し、且つガラスの比重を小さくできる任意成分である。
一方で、Nb成分の含有量を20.0%未満にすることで、所望の高いアッベ数を得易くできる。従って、Nb成分の含有量は、好ましくは20.0%未満、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは2.0%未満とする。
Nb成分は、原料としてNb等を用いることができる。
Bi成分は、0%超含有することで、ガラスの部分分散比及び屈折率を高め、アッベ数を低く調整し、且つガラスの比重を小さくできる任意成分である。
一方で、Bi成分の含有量を10.0%未満にすることで、可視短波長(500nm以下)の光線透過率を悪化し難くできる。従って、Bi成分の含有量は、好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
Bi成分は、原料としてBi等を用いることができる。
TiO成分、Nb成分、Bi成分及びWOの含有量の和(質量和)は、1.0%以上が好ましい。これにより、ガラスの部分分散比及び屈折率を高められ、アッベ数を低く調整でき、且つガラスの比重を小さくできる。従って、質量和(TiO+Nb+Bi+WO)は、好ましくは1.0%、より好ましくは3.0%、さらに好ましくは5.0%、さらに好ましくは6.0%を下限とする。
一方で、これらの含有量の和を20.0%未満にすることで、これらの成分の過剰な含有によるガラスの失透を抑えられる。従って、質量和(TiO+Nb+Bi+WO)は、好ましくは20.0%未満、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
MgO成分、CaO成分及びBaO成分は、0%超含有することで、ガラスの溶融性を改善して耐失透性を高める任意成分である。
一方で、MgO成分の含有量を10.0%未満、CaO成分の含有量を20.0%未満、又はBaO成分の含有量を25.0%未満にすることで、ガラスの屈折率を低下し難くでき、且つガラスの失透を低減できる。
MgO成分の含有量は、好ましくは10.0%未満、より好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
CaO成分の含有量は、好ましくは20.0%未満、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
また、BaO成分の含有量は、好ましくは25.0%未満、より好ましくは15.0%未満、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
MgO成分、CaO成分、SrO成分及びBaO成分は、原料としてMgCO、MgF、CaCO、CaF、Sr(NO、SrF、BaCO、Ba(NO等を用いることができる。
RO成分(式中、RはMg、Ca、Sr、Baからなる群より選択される1種以上)の合計含有量(質量和)は、30.0%未満が好ましい。これにより、RO成分の過剰な含有によるガラスの失透を低減でき、且つガラスの屈折率を低下し難くできる。従って、RO成分の合計含有量は、好ましくは30.0%未満、より好ましくは20.0%未満、さらに好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
LiO成分は、0%超含有することで、ガラスの溶融性を改善する任意成分である。
一方で、LiO成分の含有量を5.0%未満にすることで、ガラスの部分分散比や屈折率の低下を抑えつつ、LiO成分の過剰な含有による失透等を低減できる。従って、LiO成分の含有量は、好ましくは5.0%未満、より好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満、さらに好ましくは0.5%未満とする。特に、高い部分分散比を有する光学ガラスを得る観点では、LiO成分を実質的に含有しなくてもよい。
LiO成分は、原料としてLiCO、LiNO、LiF等を用いることができる。
NaO成分は、0%超含有することで、ガラスの溶融性を改善できる任意成分である。
一方で、NaO成分の含有量を10.0%未満にすることで、ガラスの屈折率を低下し難くして、ガラスの安定性を高めて失透等を生じ難くすることができる。従って、NaO成分の含有量は、好ましくは10.0%未満、より好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
NaO成分は、原料としてNaCO、NaNO、NaF、NaSiF等を用いることができる。
O成分は、0%超含有することで、ガラスの部分分散比をより一層高め、且つ、ガラスの溶融性を改善できる任意成分である。
一方で、KO成分の含有量を10.0%未満にすることで、ガラスの屈折率を低下し難くでき、且つガラスの失透を低減できる。従って、KO成分の含有量は、好ましくは10.0%未満、より好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
O成分は、原料としてKCO、KNO、KF、KHF、KSiF等を用いることができる。
RnO成分(式中、RnはLi、Na、Kからなる群より選択される1種以上)の合計含有量(質量和)は、10.0%未満にすることで、ガラスの屈折率を低下し難くでき、且つガラスの失透を低減できる。従って、RnO成分の合計含有量は、好ましくは10.0%未満、より好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
成分は、0%超含有することで、ガラスの液相温度を下げて耐失透性を向上できる任意成分である。
一方で、P成分の含有量を10.0%未満にすることで、ガラスの化学的耐久性、特に耐水性の低下を抑えられる。従って、P成分の含有量は、好ましくは10.0%未満、より好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満とする。
成分は、原料としてAl(PO、Ca(PO、Ba(PO、BPO、HPO等を用いることができる。
GeO成分は、0%超含有することで、ガラスの屈折率を高め、耐失透性を向上させる効果を有する任意成分である。
しかし、GeO成分は原料価格が高いことから、その量が多いと材料コストが高くなるため、得られるガラスが実用的でなくなる。従って、GeO成分の含有量は、好ましくは10.0%未満、より好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満とする。
GeO成分は、原料としてGeO等を用いることができる。
Ta成分は、0%超含有することで、ガラスの屈折率を高めつつ、ガラスを安定化できる任意成分である。
一方で、Ta成分の含有量を10.0%未満にすることで、ガラスの部分分散比の低下を抑えられる。また、これによりガラスの材料コストを低減でき、且つ、高温での溶解を回避してガラス製造時のエネルギー損失による製造コストの上昇を抑えられる。従って、Ta成分の含有量は、好ましくは10.0%未満、より好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満とする。
Ta成分は、原料としてTa等を用いることができる。
ZnO成分は、0%超含有することで、ガラスの溶融性を改善し、ガラス転移点を低くし、且つ安定なガラスを形成し易くする任意成分である。
一方で、ZnO成分の含有量を25.0%未満にすることで、ガラスの屈折率や部分分散比の低下を抑えられる。また、光学ガラスの光弾性定数が低く抑えられるため、光学ガラスの透過光の偏光特性を高められ、ひいてはプロジェクタやカメラにおける演色性を高められる。従って、ZnO成分の含有量は、好ましくは25.0%未満、より好ましくは15.0%未満、さらに好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満とする。
ZnO成分は、原料としてZnO、ZnF等を用いることができる。
Ga成分は、0%超含有することで、安定なガラスを形成し易くできる任意成分である。
一方で、Ga成分の含有量を10.0%未満にすることで、ガラスのアッベ数の低下を抑制できる。従って、Ga成分の含有量は、好ましくは10.0%未満、より好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満とする。
Ga成分は、原料としてGa、Ga(OH)等を用いることができる。
TeO成分は、0%超含有することで、屈折率を高め、且つガラス転移点を下げられる任意成分である。
一方で、TeOは白金製の坩堝や、熔融ガラスと接する部分が白金で形成されている熔融槽でガラス原料を熔融する際、白金と合金化しうる問題がある。従って、TeO成分の含有率は、好ましくは10.0%未満、より好ましくは8.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満とする。
TeO成分は、原料としてTeO等を用いることができる。
SnO成分は、0%超含有することで、溶融ガラスの酸化を低減することで溶融ガラスを清澄でき、且つガラスの可視光透過率を悪化し難くできる任意成分である。
一方で、SnO成分の含有量を5.0%未満にすることで、溶融ガラスの還元によるガラスの着色や、ガラスの失透を生じ難くできる。また、SnO成分と溶解設備(特にPt等の貴金属)との合金化が低減されるため、溶解設備の長寿命化を図ることができる。従って、SnO成分の含有量は、好ましくは5.0%未満、より好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
SnO成分は、原料としてSnO、SnO、SnF、SnF等を用いることができる。
Sb成分は、0%超含有することで、溶融ガラスを脱泡できる任意成分である。
一方で、Sb成分の含有量を3.0%未満にすることで、ガラス溶融時における過度の発泡を抑えられ、Sb成分と溶解設備(特にPt等の貴金属)との合金化を抑えられる。従って、Sb成分の含有量は、好ましくは3.0%未満、より好ましくは2.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
Sb成分は、原料としてSb、Sb、NaSb・5HO等を用いることができる。
なお、ガラスを清澄し脱泡する成分は、上記のSb成分に限定されるものではなく、ガラス製造の分野における公知の清澄剤、脱泡剤或いはそれらの組み合わせを用いることができる。
<含有すべきでない成分について>
次に、本発明の光学ガラスに含有すべきでない成分、及び含有することが好ましくない成分について説明する。
本発明の光学ガラスには、他の成分を本願発明のガラスの特性を損なわない範囲で必要に応じ、添加することができる。ただし、GeO成分はガラスの分散性を高めてしまうため、実質的に含まないことが好ましい。
また、Ti、Zr、Nb、W、La、Gd、Y、Yb、Luを除く、Hf、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ag及びMo等の各遷移金属成分は、それぞれを単独又は複合して少量含有した場合でもガラスが着色し、可視域の特定の波長の光に対して吸収を生じる性質があるため、特に可視領域の波長を使用する光学ガラスにおいては、実質的に含まないことが好ましい。
さらに、PbO等の鉛化合物及びAs等のヒ素化合物、並びに、Th、Cd、Tl、Os、Be、Seの各成分は、近年有害な化学物質として使用を控える傾向にあり、ガラスの製造工程のみならず、加工工程、及び製品化後の処分に至るまで環境対策上の措置が必要とされる。従って、環境上の影響を重視する場合には、不可避な混入を除き、これらを実質的に含有しないことが好ましい。これにより、光学ガラスに環境を汚染する物質が実質的に含まれなくなる。そのため、特別な環境対策上の措置を講じなくとも、この光学ガラスを製造し、加工し、及び廃棄することができる。
本発明のガラス組成物は、その組成が酸化物換算組成のガラス全質量に対する質量%で表されているため直接的にモル%の記載に表せるものではないが、本発明において要求される諸特性を満たすガラス組成物中に存在する各成分のモル%表示による組成は、酸化物換算組成で概ね以下の値をとる。
成分 10.0〜50.0モル%、
La成分 10.0〜25.0モル%
並びに
SiO成分 0〜50.0モル%
成分 0〜25.0モル%
WO成分 0〜15.0モル%
Al成分 0〜25.0モル%
Gd成分 0〜15.0モル%
Yb成分 0〜10.0モル%
Lu成分 0〜5.0モル%
SrO成分 0〜30.0モル%
ZrO成分 0〜15.0モル%
TiO成分 0〜30.0モル%
Nb成分 0〜10.0モル%
Bi成分 0〜4.0モル%
MgO成分 0〜35.0モル%
CaO成分 0〜40.0モル%
BaO成分 0〜25.0モル%
LiO成分 0〜15.0モル%
NaO成分 0〜25.0モル%
O成分 0〜15.0モル%
成分 0〜10.0モル%
GeO成分 0〜20.0モル%
Ta成分 0〜4.0モル%
ZnO成分 0〜25.0モル%
Ga成分 0〜8.0モル%
TeO成分 0〜8.0モル%
SnO成分 0〜5.0モル%
Sb成分 0〜2.0モル%
並びに
上記各金属元素の1種又は2種以上の酸化物の一部又は全部と置換した弗化物のFとしての合計量 0モル%超〜75.0モル%
[製造方法]
本発明の光学ガラスは、例えば以下のように作製される。すなわち、上記原料を各成分が所定の含有量の範囲内になるように均一に混合し、作製した混合物を白金坩堝、石英坩堝又はアルミナ坩堝に投入して粗溶融した後、金坩堝、白金坩堝、白金合金坩堝又はイリジウム坩堝に入れて900〜1400℃の温度範囲で1〜5時間溶融し、攪拌均質化して泡切れ等を行った後、1200℃以下の温度に下げてから仕上げ攪拌を行って脈理を除去し、成形型を用いて成形することにより作製される。ここで、成形型を用いて成形されたガラスを得る手段としては、溶融ガラスを成形型の一端に流下するのと同時に、成形型の他端側から成形されたガラスを引き出す手段や、溶融ガラスを金型に鋳込んで徐冷する手段が挙げられる。
[物性]
本発明の光学ガラスは、高屈折率及び低分散(高アッベ数)を有することが好ましい。
より具体的には、本発明の光学ガラスの屈折率(n)は、好ましくは1.70、より好ましくは1.72、さらに好ましくは1.74を下限とする。一方、本発明の光学ガラスの屈折率(n)は、好ましくは1.90、より好ましくは1.85、さらに好ましくは1.80を上限としてもよい。
また、本発明の光学ガラスのアッベ数(ν)は、好ましくは40、より好ましくは42、さらに好ましくは45を下限とする。一方、本発明の光学ガラスのアッベ数(ν)は、好ましくは55、より好ましくは52、さらに好ましくは50を上限とする。
これにより、光学設計の自由度が広がり、さらに素子の薄型化を図っても大きな光の屈折量を得ることができる。
本発明の光学ガラスは、比重が小さいことが好ましい。
より具体的には、本発明の光学ガラスの比重は5.00[g/cm]以下である。これにより、光学素子やそれを用いた光学機器の質量が低減されるため、光学機器の軽量化に寄与できる。従って、本発明の光学ガラスの比重は、好ましくは5.00、より好ましくは4.80、好ましくは4.70を上限とする。なお、本発明の光学ガラスの比重は、概ね3.00以上、より詳細には3.50以上、さらに詳細には4.00以上であることが多い。
光学ガラスの比重は、日本光学硝子工業会規格JOGIS05−1975「光学ガラスの比重の測定方法」に基づいて測定できる。
本発明の光学ガラスは、高い部分分散比(θg,F)を有する。
より具体的には、本発明の光学ガラスは、アッベ数(νd)をx軸、部分分散比(θg,F)をy軸にした座標系で、(x、y)=(36.3、0.5828)と(60.5、0.5436)の2点を結ぶ直線からのθg,F方向に関するずれの大きさ(異常分散性Δθg,F)が−0.0150以上であること、すなわち、−0.0150又はそれよりも正の方向に大きい値であることが好ましい。これにより、従来公知のガラスの典型的なアッベ数と部分分散比の関係を表した(x、y)=(36.3、0.5828)と(60.5、0.5436)の2点を結ぶ直線、すなわちノーマルラインに対して、より高い部分分散比(θg,F)を有する光学ガラスが得られる。そのため、ガラスの高屈折率及び低分散化を図りながらも、この光学ガラスから形成される光学素子の色収差を低減できる。ここで、光学ガラスの異常分散性(Δθg,F)の下限は、好ましくは−0.0150以上、より好ましくは−0.0140以上、さらに好ましくは−0.0130以上とする。
光学ガラスの部分分散比(θg,F)は、日本光学硝子工業会規格JOGIS01−2003に基づいて測定する。なお、本測定に用いるガラスは、徐冷降温速度を−25℃/hrとして、徐冷炉にて処理を行ったものを用いる。
本発明の光学ガラスは、着色が少ないことが好ましい。
特に、本発明の光学ガラスは、ガラスの透過率で表すと、厚み10mmのサンプルで分光透過率80%を示す波長(λ70)が450nm以下であり、より好ましくは420nm以下であり、さらに好ましくは400nm以下である。また、本発明の光学ガラスは、厚み10mmのサンプルで分光透過率5%を示す波長(λ)が400nm以下であり、より好ましくは380nm以下であり、さらに好ましくは360nm以下である。これにより、ガラスの吸収端が紫外領域の近傍に位置するようになり、可視域におけるガラスの透明性が高められるため、この光学ガラスをレンズ等の光学素子の材料として用いることができる。
光学ガラスの透過率は、日本光学硝子工業会規格JOGIS02に準じて測定する。具体的には、厚さ10±0.1mmの対面平行研磨品をJISZ8722に準じ、200〜800nmの分光透過率を測定し、λ70(透過率70%時の波長)及びλ(透過率5%時の波長)を求めることができる。
本発明の光学ガラスは、ガラス作製時における耐失透性(明細書中では、単に「耐失透性」という場合がある。)が高いことが好ましい。これにより、ガラス作製時におけるガラスの結晶化等による透過率の低下が抑えられるため、この光学ガラスをレンズ等の可視光を透過させる光学素子に好ましく用いることができる。
[プリフォーム及び光学素子]
作製された光学ガラスから、例えばリヒートプレス成形や精密プレス成形等のモールドプレス成形の手段を用いて、ガラス成形体を作製することができる。すなわち、光学ガラスからモールドプレス成形用のプリフォームを作製し、このプリフォームに対してリヒートプレス成形を行った後で研磨加工を行ってガラス成形体を作製したり、例えば研磨加工を行って作製したプリフォームに対して精密プレス成形を行ってガラス成形体を作製したりすることができる。なお、ガラス成形体を作製する手段は、これらの手段に限定されない。
このようにして作製されるガラス成形体は、様々な光学素子に有用であるが、その中でも特に、レンズやプリズム等の光学素子の用途に用いることが好ましい。これにより、光学素子が設けられる光学系の透過光における、色収差による色のにじみが低減される。そのため、この光学素子をカメラに用いた場合は撮影対象物をより正確に表現でき、この光学素子をプロジェクタに用いた場合は所望の映像をより高精彩に投影できる。
本発明の実施例(No.1〜No.22)及び比較例(No.A)の組成、並びに、これらのガラスの屈折率(n)及びアッベ数(ν)、部分分散比(θg,F)、異常分散性(Δθg,F)、分光透過率が70%及び5%を示す波長(λ70、λ)、並びに比重の値を表1〜表3に示す。なお、以下の実施例はあくまで例示の目的であり、これらの実施例のみ限定されるものではない。
実施例及び比較例のガラスは、いずれも各成分の原料として各々相当する酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、弗化物、水酸化物、メタ燐酸化合物等の通常の光学ガラスに使用される高純度原料を選定し、表に示した各実施例及び比較例の組成の割合になるように秤量して均一に混合した後、白金坩堝に投入し、ガラス組成の熔融難易度に応じて電気炉で1000〜1400℃の温度範囲で1〜6時間溶解し、攪拌均質化して泡切れ等を行った後、1200℃以下に温度を下げて攪拌均質化してから金型に鋳込み、徐冷することで作製した。
実施例及び比較例のガラスの屈折率(n)、アッベ数(ν)及び部分分散比(θg,F)は、日本光学硝子工業会規格JOGIS01−2003に基づいて測定した。そして、求められたアッベ数(ν)及び部分分散比(θg,F)の値について、アッベ数(νd)をx軸、部分分散比(θg,F)をy軸にした座標系で、(x、y)=(36.3、0.5828)と(60.5、0.5436)の2点を結ぶ直線からのθg,F方向に関するずれの大きさ(異常分散性Δθg,F)求めた。なお、本測定に用いたガラスは、徐冷降温速度を−25℃/hrとして、徐冷炉にて処理を行ったものを用いた。
実施例及び比較例のガラスの可視光透過率は、日本光学硝子工業会規格JOGIS02に準じて測定した。なお、本発明においては、ガラスの可視光透過率を測定することで、ガラスの着色の有無と程度を求めた。具体的には、厚さ10±0.1mmの対面平行研磨品をJISZ8722に準じ、200〜800nmの分光透過率を測定し、λ(透過率5%時の波長)及びλ70(透過率70%時の波長)を求めた。
実施例及び比較例のガラスの比重は、日本光学硝子工業会規格JOGIS05−1975「光学ガラスの比重の測定方法」に基づいて測定した。
Figure 0006086804
Figure 0006086804
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実施例(No.1〜No.22)では、いずれもガラス原料を熔解する時における白煙の発生が少なかった。一方で、比較例(No.A)では、多量の白煙が発生した。このように白煙の発生量に差が生じた理由として、実施例(No.1〜No.22)の質量比B/SiOが5.000以下であったためであると推察される。従って、本発明の実施例の光学ガラスは、質量比B/SiOが5.000よりも大きい比較例のガラスに比べて、熔解時におけるF成分をはじめとする各成分の揮発が少ないことが明らかになった。
また、実施例の光学ガラスは、異常分散性(Δθg,F)が−0.0150以上であり、より具体的には−0.0120以上であった。そのため、本発明の実施例の光学ガラスは、アッベ数(ν)との関係式において部分分散比(θg,F)が大きく、光学素子を形成したときの色収差を小さくできることが明らかになった。
また、実施例の光学ガラスは、いずれも屈折率(n)が1.70以上、より詳細には1.75以上であるとともに、この屈折率(n)は1.90以下、より詳細には1.78以下であり、所望の範囲内であった。
また、実施例の光学ガラスは、いずれもアッベ数(ν)が40以上、より具体的には47以上であるとともに、このアッベ数(ν)は55以下、より詳細には49以下であり、所望の範囲内であった。
また、実施例の光学ガラスは、いずれも比重が5.00以下、より詳細には4.70以下、さらに詳細には4.61以下であり、所望の範囲内であった。
従って、実施例の光学ガラスは、屈折率(n)及びアッベ数(ν)が所望の範囲内にあり、異常分散性が正の方向に大きく、比重が小さく、且つ製造時の作業環境を改善することが可能であることが明らかになった。
さらに、実施例で得られた光学ガラスを用いて、リヒートプレス成形を行った後で研削及び研磨を行い、レンズ及びプリズムの形状に加工した。また、本発明の実施例の光学ガラスを用いて、精密プレス成形用プリフォームを形成し、この精密プレス成形用プリフォームを精密プレス成形加工した。いずれの場合も、加熱軟化後のガラスには乳白化及び失透等の問題は生じず、安定に様々なレンズ及びプリズムの形状に加工することができた。
以上、本発明を例示の目的で詳細に説明したが、本実施例はあくまで例示の目的のみであって、本発明の思想及び範囲を逸脱することなく多くの改変を当業者により成し得ることが理解されよう。

Claims (12)

  1. 質量%で
    成分を10.0%以上25.0%以下、
    La成分を36.0%以上55.0以下、
    成分を6.0%以上17.0%以下
    WO 成分を1.0%超15.0%以下
    Al 成分を0.5%以上15.0%以下
    含有し、
    F成分を外割りの質量%で1.0%超15.0%以下含有し、
    質量比B/SiO1.000以上3.600以下
    Ln 成分の質量和が50.0%以上70.0%以下、
    質量比Y /Ln が0.25以下、
    SrO成分及びZrO 成分の合計含有量が5.0%以下、
    Rn O成分の質量和が10.0%未満
    であり、
    1.70以上の屈折率(n )と、40以上55以下のアッベ数(ν )を有し、
    アッベ数(ν )をx軸、部分分散比(θg,F)をy軸にした座標系で、(x、y)=(36.3、0.5828)と(60.5、0.5436)の2点を結ぶ直線からのθg,F方向に関するずれの大きさ(異常分散性Δθg,F)が−0.0150以上である光学ガラス(式中、LnはLa、Gd、Y、Yb、Luからなる群より選択される1種以上であり、RnはLi、Na、Kからなる群より選択される1種以上である)
  2. 質量%で、
    SiO 成分を3.5%以上20.0%以下
    有する請求項1記載の光学ガラス。
  3. 質量%で、
    Gd 成分 0〜25.0%未満
    Yb 成分 0〜20.0%未満
    Lu 成分 0〜10.0%未満
    SrO成分 0〜5.0%未満
    ZrO 成分 0〜5.0%以下
    TiO 成分 0〜15.0%未満
    Nb 成分 0〜20.0%未満
    Bi 成分 0〜10.0%未満
    MgO成分 0〜10.0%未満
    CaO成分 0〜20.0%未満
    BaO成分 0〜25.0%未満
    Na O成分 0〜10.0%未満
    O成分 0〜10.0%未満
    成分 0〜10.0%未満
    GeO 成分 0〜10.0%未満
    Ta 成分 0〜10.0%未満
    ZnO成分 0〜25.0%未満
    Ga 成分 0〜10.0%未満
    TeO 成分 0〜10.0%未満
    SnO 成分 0〜5.0%未満
    Sb 成分 0〜3.0%未満
    である請求項1又は2記載の光学ガラス。
  4. 質量和(B +La +SiO )が50.0%以上90.0%以下である請求項1から3のいずれか記載の光学ガラス。
  5. 質量%で、LiO成分の含有量が5.0%未満である請求項1から4のいずれか記載の光学ガラス。
  6. 質量比B /(B +La +SiO )が0.50以下である請求項1から5のいずれか記載の光学ガラス。
  7. 比重が5.00以下である請求項1から6のいずれか記載の光学ガラス。
  8. 質量和(TiO +Nb +Bi +WO )が3.0%以上20.0%未満であり、
    RO成分(式中、RはMg、Ca、Sr、Baからなる群より選択される1種以上)の質量和が30.0%未満である請求項1から7のいずれか記載の光学ガラス。
  9. 請求項1から8のいずれか記載の光学ガラスからなるプリフォーム。
  10. 請求項9記載のプリフォームをプレス成形して作製する光学素子。
  11. 請求項1から8のいずれか記載の光学ガラスを母材とする光学素子。
  12. 請求項10又は11のいずれか記載の光学素子を備える光学機器。
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