JP6085795B2 - 製品検査システム、製品検査方法及び製品検査装置 - Google Patents

製品検査システム、製品検査方法及び製品検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、偏光を利用した製品検査システム、製品検査方法及び製品検査装置に関する。
従来、製品表面の材質の異なる部分例えば金属部分と樹脂部分を検知する際には、例えば特許文献1に記載されているように、直線偏光を製品に照射して、製品からの反射光を当該直線偏光と略直交する直線偏光に変換する方法が用いられている。
この種の検査方法では、金属部分からの反射光は偏光を保存した状態で反射され、樹脂部分からの反射光は偏光を保存しない状態で反射されるという性質を利用して両者を区別している。
しかし、製品の孔内を検査する場合に、両者を十分に検知することができない場合がある。
図12は、従来の表面検査方法を用いた撮像画像である。当該画像は製品に設けられた孔の底面を撮像しているが、金属部分と樹脂部分とを区別して検知することができない。
一方、生体検査の分野では、例えば特許文献2に記載されているように、生体表面に例えば円偏光を照射し、生体表面から反射された円偏光を直線偏光に変換して受光することで、円偏光二色性という性質を用いて正常な細胞と異常な細胞とを検知するという方法が知られている。円偏光二色性とは、施光性を有する物質(例えば、タンパク質等)に円偏光を照射すると、右回りあるいは左回りのいずれか一方の円偏光が物質に吸収されることにより観測される色が異なる性質のことである。
しかし、製品検査で検知される金属や樹脂等はそもそも施光性を有していないので、特許文献2に記載されている方法をそのまま用いても、製品表面の材質の異なる部分を検知することはできない。
そこで、本願発明者が鋭意研究を重ねたところ、施光性を有さない異なる2以上の材質からなる製品においても、回転偏光をたくみに用いることにより、材質の異なる部分を区別して検知することができるという着想を得た。なお、回転偏光とは、媒質中を通過するに連れてその偏光面が回転する偏光をいい、円を描くものを円偏光、楕円を描くものを楕円偏光という。
特開2009−97988号公報 特開2012−10763号公報
本願発明は上記着想に基づいてなされたものであり、異なる2以上の材質からなる製品において、製品の孔内を検査する場合等にも、材質の異なる部分を確実に精度よく検知することができる製品検査システム、製品検査方法および製品検査装置を提供することを目的とする。
本発明に係る製品検査システムは、状態の異なる少なくとも2種類の表面を有したワークに回転偏光を照射する光射出部と、前記ワークで反射した光を直線偏光に変換する直線偏光子と、前記光射出部と前記直線偏光子との光軸を中心とする相対位相関係を設定するための位相設定機構とを具備し、前記位相設定機構を用いて前記相対位相関係を調整することにより、前記直線偏光子を経た光のうち、第1の表面からの光と第2の表面からの光との色を異ならせることができるように構成したものである。
このようなシステムによれば、光射出部と直線偏光子との相対位相関係を調整することにより、直線偏光子を経た光のうち偏光を保存する表面からの反射光のみを着色することができ、状態の異なる少なくとも2種類の表面を区別して検知することができる。
ここで、製品の孔内を検査する場合、検査光として直線偏光を製品に照射して製品から反射された該直線偏光のうち、特定の偏光方向を遮断する検査方法を用いると、孔内において偏光を保存する表面からの反射光が入射光と異なる偏光方向になる乱反射を起こし、孔内で乱反射を繰り返すうちに偏光自体が解除されることがある。
しかし、本願発明者は回転偏光が直線偏光に比べると偏光状態を保存しやすい性質を利用し、検査光として回転偏光を用いることで、製品の孔内を検査する場合においても、状態の異なる少なくとも2種類の表面を区別して検知することを可能とした。
そのため、本システムは、製品の孔内を検査する場合に特に好適に用いることができる。
上述した構成の場合、前記光射出部が、LEDと、LEDから射出された光を回転偏光にする回転偏光部材とを具備することが好ましい。
本発明に係る製品検査システムの変形例としては状態の異なる少なくとも2種類の表面を有したワークに直線偏光を照射する光射出部と、前記ワークで反射した光を回転偏光に変換する回転偏光子と、前記光射出部と前記回転偏光子との光軸を中心とする相対位相関係を設定するための位相設定機構とを具備し、前記位相設定機構を用いて前記相対位相関係を設定することにより、前記回転偏光子を経た光のうち、第1の表面からの光と第2の表面からの光との色を異ならせることができるように構成したものを挙げることができる。
このようなシステムによっても、光射出部と回転偏光子との位相関係を調整することにより、回転偏光子を経た光のうち偏光を保存する表面からの反射光のみを着色することができる。
上述した構成の場合、前記光射出部が、LEDと、LEDから射出された光を直線偏光にする直線偏光部材とを具備することが好ましい。
画像処理技術を利用して2種類の材質の自動判別を行うには、前記直線偏光子を経た光を電気信号として受光する受光部と、前記受光部で受けた電気信号に基づいて、第1の材質からの光と第2の材質からの光の色の識別を行う色識別部とをさらに備えたものが好ましい。
このようなものであれば、直線偏光子を経た光を電気信号として受光して、得られたデータを色識別部においてフィルター処理や、2値化処理等を行うことができるので、自動的にワークの第1の材質からの光と第2の材質からの光とを選別することができる。
本発明に係る製品検査方法としては、状態の異なる少なくとも2種類の表面を有したワークに回転偏光を照射し、前記ワークで反射した光を直線偏光に変換するとともに、前記回転偏光と前記直線偏光との光軸を中心とする相対位相関係を設定し、前記直線偏光における第1の表面からの光と第2の表面からの光との色を異ならせることにより前記第1の表面と前記第2の表面とを判別するものを挙げることができる。
本発明に係る製品検査方法の変形例としては、状態の異なる少なくとも2種類の表面を有したワークに直線偏光を照射して、前記ワークで反射した光を回転偏光に変換するとともに、前記直線偏光と前記回転偏光との光軸を中心とする相対位相関係を設定し、前記回転偏光における第1の表面からの光と第2の表面からの光との色を異ならせることにより前記第1の表面と前記第2の表面とを判別するものを挙げることができる。
本発明に係る製品検査システムや方法をコンパクトな構成で実現するための具体的な光射出装置としては、リング形状をなし、発光面が底面に形成された光源本体と、中心軸線が合致するように前記光源本体の発光面に取り付けられたリング形状をなす回転偏光子と、前記光源本体の中心孔をふさぐように取り付けられた直線偏光子と、前記光源本体と前記回転偏光子との間又は前記光源本体と前記直線偏光子との間に形成されて、前記回転偏光子又は前記直線偏光子を前記光源本体に回転可能に保持させる位相設定機構とを備えたものが好適である。
より具体的には、前記光源本体は、ケーシングと、前記ケーシングの底部に取り付けられたLEDとから構成されていることが好ましい。
本発明によれば、少なくとも2以上の異なる材質からなる製品において、製品の孔内を検査する場合にも、回転偏光を用いて、材質の異なる部分を精度よく検知することができる。
本発明の第1実施形態における製品検査システムの断面図である。 本発明の第1実施形態における光射出装置の平面図である。 本発明の検査システムの画像処理装置を経た撮像画像である。 本発明の製品検査システムを用いた撮像画像である。 本発明の製品検査システムを用いた撮像画像である。 本発明の円偏光と楕円偏光を説明する模式図である。 本発明の第2実施形態における光射出装置を示す断面図である。 本発明の第3実施形態における光射出装置を示す断面図である。 本発明のその他の実施形態における製品検査システムの光路を示す模式図である。 本発明のその他の実施形態における製品検査システムの光路を示す模式図である。 本発明のその他の実施形態における製品検査システムの光路を示す模式図である。 従来の製品検査システムを用いた撮像画像である。
本発明の製品検査システムは、表面が偏光を保存する例えば金属と、表面が偏光を保存しない例えば樹脂等の少なくとも2以上の異なる材質で構成されている製品において、製品表面を検査するためのものである。特に、製品に形成されている孔内の底面を検知する場合に前記底面に樹脂が付着させてあって、その樹脂を周囲の金属部分と区別して検知するためのものである。なお、製品表面が荒れている場合等にも好適に用いることができる。
この製品検査システムの第1実施形態について、以下、図面を参照しながら説明する。
第1実施形態における製品検査システム1は、図1に示すように、製品であるワークに光を射出する光射出装置2と、光射出装置2から射出されてワークで反射された光を画像データとして受光する受光部3と、受光部3から得たデータに画像処理を施す画像処理装置4とを備える。
光射出装置2は、ワークに回転偏光を射出する光射出部5と、光射出部5から射出されてワークで反射された光を直接偏光に変換する直線偏光子6とを備える。
光射出部5は、光を射出する光源本体7と、光源本体7より射出された光を回転偏光に変換する回転偏光部材8と、光源本体7と回転偏光部材8との間に形成されて回転偏光部材8を光源本体7に回転可能に支持させる位相設定機構9とを備える。
光源本体7は、例えば、中心孔H1を有するリング形状をなし、ワーク側の底面にLED7bを収容するための凹部が形成されたケーシング7aと、前記凹部においてケーシング7aの軸線Cを中心に同心円状に配置された複数のLED7bとで構成されている。本実施形態において、LED7bは、砲弾型を用いているが、チップ型等でもよい。そして、ケーシング7aの凹部にLED7bが配置されることで、ケーシング7aの底面は光を射出する発光面となる。
回転偏光部材8は、例えば直線偏光板と位相差板とを組み合わせることにより構成されており、中心孔H2を有する円板形状をなすものであって、その軸線Cが前記光源本体7の軸線Cに合致するとともに、ケーシング7aの底面を覆うように取り付けられている。なお、この回転偏光部材8は、光源本体7から射出される光のうち、一定の波長領域の光を円偏光に変換し、その他の波長領域の光を楕円偏光に変換する機能を有し、後述する回転偏光子13と同等のものであるが、混同をさけるため、文言上ここでは別の言葉を用いている。
直線偏光子6は、図2に示すように、受光部3側に配置するケーシング7aの中心孔H1を塞ぐようにケーシング7aに取り付けられた例えば、略矩形(正方形)形状の板部材である。
位相設定機構9は、例えばケーシング7a側に設けられた周回するつばまたは溝と、回転偏光部材8側に設けられて前記つばまたは溝にスライド可能に係合する例えば周回する突条の係合部であって、さらに、適宜の場所に設けた止めネジ等を利用した回転を規制する回転規制機構を有するものである。そして、この位相設定機構9は、例えば回転偏光部材8の外側周面を持って、オペレータが回転させることができるように構成してある。
なお、本実施形態においては、位相設定機構9をケーシング7aと回転偏光部材8との間に設けてあるが、これをケーシング7aと直線偏光子6との間に設けて、直線偏光子6を光源本体7に対して回転可能に構成してもよいし、また回転偏光部材8および直線偏光子6の両方を光源本体7に対して回転可能に構成してもよい。
上記構成では、ワーク検査時に、回転偏光部材と直線偏光子との相対位相関係を設定するものであったが、製品検査システムの製造時に、予め回転偏光部材と直線偏光子との相対位相関係を設定しても構わない。この場合、位相設定機構は、予め設定した位置で回転偏光部材をケーシングに固定する構造、例えばケーシングと回転偏光部材との間に形成された位置決め機構やネジ、接着材等の固定部材などが挙げられる。
また、上記構成では、回転偏光部材及び直線偏光子がケーシングに固定され、一体として保持されるものであったが、直線偏光子又は回転偏光部材をケーシングに固定せずに別体として構成し、検査時に例えば検査台等に設けられた支持部材等に取り付けて保持してもよい。この場合、位相設定機構は、支持部材と回転偏光部材又は支持部材と直線偏光子との間に形成され、回転偏光部材又は直線偏光子を光軸に対して回転可能に保持する回転機構を備えたものが挙げられる。
なお、位相設定機構は上記構成に限定されることなく、回転偏光部材と直線偏光子との光軸を中心とする相対位相関係を設定するためのものであればどのような構成でも構わない。
受光部3は、例えばCCDやCMOS式のカラーカメラ等の撮像装置である。なお、本実施形態においては光射出装置2に直線偏光子6が設けられているが、受光部3に直線偏光子6が設けられていてもよい。
画像処理装置4は、CPUやメモリ等を有したデジタルまたはアナログ電気回路で構成されたもの、または一部又は全部にパソコン等の汎用コンピュータを利用するようにしたものである。そして、メモリに所定のプログラムを格納し、そのプログラムにしたがってCPU等を協働動作させることによって、色識別部40としての機能を発揮する。
色識別部40は、具体的には、受光部3で得られた画像データにRGB分解等のフィルター処理を行うフィルター処理部40aと、フィルター処理部40aで得られたデータに二値化処理を行う二値化処理部40bとから構成してある。
その動作の一例について説明すると、まずフィルター処理部40aにより、RGBの3原色ごとに分けた各部分の光の強度を表す画像データを生成する。
その後、二値化処理部40bにより、フィルター処理部40aより得られた各画像データの光の強度を差し引きすることで、特定の色(例えば赤色)が他の色よりも強い差分した画像データを抽出する。これが、二値化処理であり、図5に画像処理装置4を経た撮像画像を示す。図5に示すように、特定の色に着色された金属部分は、画像データが抽出されて黒くなっており、色が着色されていない樹脂部分は白くなっている。このことにより、特定の色(例えば赤色)に着色されている金属部分を樹脂部分から自動判別することができる。
本実施形態における製品検査システム1は、光射出部5から射出される光が回転偏光部材8によって回転偏光に変換されてワークに照射され、ワークからの反射光は、回転偏光部材8の中心孔H2および光射出部5のケーシング7aに設けられた中心孔H1を透過して、直線偏光子6によって直線偏光に変換される。
この際、光射出部5から射出された光がワークで反射されると、鏡面反射を起こす金属部分からの反射光は偏光を保持した状態であるのに対し、拡散反射を起こす樹脂部分からの反射光は偏光を保存しない状態となる。
そして、回転偏光部材8又は直線偏光子6の一方あるいは両方を光源本体7に対して回転させて、回転偏光部材8と直線偏光子6との光軸を中心とする相対位相関係を設定することにより、直線偏光子6を経た光のうち、偏光を保存する金属部分から反射光のみを特定の波長域の光に着色することができる。このように、回転偏光部材と直線偏光子との相対位相関係を検査時に設定する場合には、様々なワークに応じて検査を行うことができる。
なお、製品検査システムの製造時において、回転偏光部材と直線偏光子との相対位相関係を予め設定している場合には、何ら操作することなく、直線偏光子を経た光のうち、偏光を保存する金属部分からの反射光のみを特定の波長域の光に着色することができる。このように、回転偏光部材と直線偏光子との相対位相関係を予め設定する場合には、何ら操作を行うことなく、容易に検査を行うことができる。
偏光を保存する金属部分からの反射光が着色される理由については後述する。
図3および図4は、本実施形態における製品検査システム1を用いて、金属と樹脂等の異なる材質からなる製品に設けられた孔の内部を撮像した画像である。図3および図4に示すように、金属部分は偏光状態が保存されているので赤色あるいは青色の特定の波長域の光に着色されているが、樹脂部分は偏光状態が保存されていないので着色がなされていない。
なお、本実施形態の製品検査システム1では、上述したように、これを自動判別するための構成を備えているが、オペレータが肉眼で判別してもよい。
ワークの金属部分が着色される理由について説明する。
回転偏光部材8を透過した光は、特定波長領域の光(例えば、550nm付近の緑色光)が円偏光に変換され、その他の波長領域の光は波長による屈折率の違いから位相差が変わることにより楕円偏光に変換される。そして、赤色波長領域(例えば、630nm付近)の楕円偏光と青色波長領域(例えば、470nm付近)の楕円偏光とは、図6(a)に示すように、その長軸方向が円偏光の中心軸に対して逆方向となる。
ここで、回転偏光部材8又は直線偏光子6の一方あるいは両方を光源本体7に対して回転させて、例えば図6(b)に示すように、直線偏光子6が透過させる光の振動方向と、赤色波長領域の楕円偏光の長軸方向とが一致するように、回転偏光部材8と直線偏光子6との相対位相関係を設定すると、赤色波長領域の楕円偏光は、青色波長領域の楕円偏光や緑色波長領域の円偏光に比べて直線偏光子6を透過する光量が多いので、直線偏光子6を透過した金属部分からの反射光は赤色波長領域の光が優勢となり、赤色に着色される。なお、青色波長領域の楕円偏光の長軸方向と直線偏光子6が透過させる光の振動方向とが一致するように設定してもよい。この場合、金属部分からの反射光は青色に着色される。
このようなシステムによれば、製品の孔内であっても、あるいは製品の表面が荒れていたとしても、光射出部5と直線偏光子6との位相関係を調整することにより、直線偏光子6を経た光のうち偏光を保存する金属部分からの反射光のみを着色することができ、製品の偏光を保存する金属部分と偏光を保存しない樹脂部分との状態の異なる2種類の表面を区別して検知することができる。
また、本システムは製品の孔内を検査する場合に特に適していると考えられる。その理由は以下の通りである。
製品の孔部を検査するときに、製品への入射光として偏光方向が一定である直線偏光を用いると、孔部の平面視形状が真円、あるいは入射光の偏光方向に対して垂直な辺を有する正方形又は矩形であれば、金属部分からの反射光は入射光の偏光方向を保存するが、孔部の形状がそれ以外であれば、孔内で反射するときに、反射光が入射光と異なる偏光方向になる乱反射を起こし、孔内で何度も乱反射を繰り返すうちに反射光の偏光自体が解除されることがある。
しかし、本システムでは、製品への入射光に偏光方向が一定でない回転偏光を用いているので、直線偏光に比べると孔部の形状に関わらず乱反射を防ぎ、金属部分からの反射光が入射光の偏光方向を保存することができる。
そのため、本システムでは、製品の孔内の検査であっても、反射光の偏光状態の違いから偏光を保存する表面と偏光を保存しない表面を区別して検知できるので、本システムは製品の孔内を検査する場合に特に好適に用いることができる。
次に、製品検査システムの第2実施形態について、以下、図面を参照して説明する。
第2実施形態における製品検査システムは、図7に示すように、上述した光射出装置2の構成を変形したものであって、回転偏光部材8と直線偏光子6の位置関係を逆にしたものである。なお、回転偏光部材8と後述する回転偏光子13および直線偏光子6と後述する直線偏光部材12は同等のものである。
この光射出装置10は、図7に示すように、ワークに直線偏光を射出する光射出部11に直線偏光部材12を備え、光射出部11で射出されて製品で反射された光を回転偏光に変換する回転偏光子13を備える。なお、直線偏光部材12とは、光源本体7から射出された光を特定の偏光方向の直線偏光に変換する機能を有し、前述した直線偏光子6と同等のものであるが、混同をさけるため、文言上ここでは別の言葉を用いている。
なお、本実施形態において位相設定機構14は、ケーシング7aと直線偏光部材12との間に形成され直線偏光部材12を回転可能に支持しているが、ケーシング7aと回転偏光子13との間に形成されて回転偏光子13を回転可能に構成してもよいし、あるいは直線偏光部材12および回転偏光子13の両方を光源本体7に回転可能に構成してもよい。つまり、段落[0036]〜[0038]でも記述したように、位相設定機構14は、直線偏光部材12と回転偏光子13との相対位相関係を設定するためのものであればどのような構成でも構わない。
このようなシステムにおいても、回転偏光子13を経た光のうち金属部分からの反射光のみを着色することができ、製品の金属部分と樹脂部分とを区別して検知することができる。
次に製品検査システムの第3実施形態について説明する。
第3実施形態における製品検査システムは、図8に示すように、第2実施形態の光射出装置10において、回転偏光子13を経た光を直線偏光に変換する直線偏光子15を回転偏光子13の受光部3側に取り付けたものである。
この実施形態の場合には、図示されていないが、回転偏光子13または直線偏光子15のいずれか一方を位相設定機構14で回転可能に支持してもよいし、回転偏光子13および直線偏光子15の両方を位相設定機構14で回転可能に支持してもよい。
このようなシステムにおいても、直線偏光子15を経た光のうち金属部分からの反射光のみを着色することができ、製品の金属部分と樹脂部分とを区別して検知することができる。
その他の実施形態としては、以下のものが挙げられる。
前記各実施形態では、光射出装置2から射出される光およびワークで反射されて受光部3で受光される光が同軸となるように、回転偏光部材8および直線偏光子6を配置したものであったが、図9に示すように、同軸ではなく、光射出部5から受光部3の間の光路上に、回転偏光部材8および直線偏光子6を配置したものでもよい。
同様に、図10または図11に示すように、光射出部11から受光部3の間の光路上に、直線偏光部材12および回転偏光子13(および直線偏光子15)を配置してもよい。
上述した各実施形態では、光源本体7に白色発光のLED7bを用いたが、製品の偏光を保存しない表面の色と、その発光波長領域の色とが似通っていなければ単色発光のLEDを用いることもできる。具体例としては、偏光を保存しない表面の色が青色発光波長領域の色である場合、光源本体7に赤色発光のLEDを用いることが挙げられる。これにより、低コストで、光色の違いから材質の異なる少なくとも2以上の表面を区別して検知することができる。
また、上述した各実施形態では、回転偏光部材8によって円偏光に変換される特定波長領域の光を緑色波長領域の光としたが、赤色あるいは青色の波長領域の光を円偏光として、他の波長領域の光を楕円偏光に変換してもよい。
なお、本願発明は上述した本実施形態や本実施形態の変形例に限られたものではなく、本願発明の趣旨に反しない範囲で様々な変形が可能である。
1・・・製品検査システム
2、10・・・光射出装置
3・・・受光部
4・・・色識別部
5、11・・・光射出部
6、12・・・直線偏光子(直線偏光部材)
7・・・光源本体
7a・・・ケーシング
7b・・・LED
8、13・・・回転偏光部材(回転偏光子)
9、14・・・位相設定機構

Claims (6)

  1. 白色LEDを有し、状態の異なる少なくとも2種類の表面を有したワークに前記白色LEDから射出された白色光を回転偏光にして照射する光射出部と、
    前記ワークで反射した光を直線偏光に変換する直線偏光子と、
    前記光射出部と前記直線偏光子との光軸を中心とする相対位相関係を設定するための位相設定機構とを具備し、
    前記位相設定機構を用いて前記相対位相関係を調整することにより、前記直線偏光子を経た光のうち、第1の表面からの光と第2の表面からの光との色を異ならせることができるように構成してある製品検査システム。
  2. 前記光射出部が、前記白色LEDから射出された光を回転偏光にする回転偏光部材とを具備することを特徴とする請求項1記載の製品検査システム。
  3. 前記直線偏光子を経た光を電気信号として受光する受光部と、
    前記受光部で受けた電気信号に基づいて、第1の材質からの光と第2の材質からの光の色の識別を行う色識別部とをさらに備えることを特徴とする請求項1記載の製品検査システム。
  4. 状態の異なる少なくとも2種類の表面を有したワークに、白色LEDから射出された白色光を回転偏光にして照射し、
    前記ワークで反射した光を直線偏光に変換するとともに、
    前記回転偏光と前記直線偏光との光軸を中心とする相対位相関係を設定し、
    前記直線偏光における第1の表面からの光と第2の表面からの光との色を異ならせることにより前記第1の表面と前記第2の表面とを判別する製品検査方法。
  5. 白色LEDを有し、リング形状をなし、発光面が底面に形成された光源本体と、
    中心軸線が合致するように前記光源本体の発光面に取り付けられたリング形状をなす回転偏光子と、
    前記光源本体の中心孔をふさぐように取り付けられた直線偏光子と、
    前記光源本体と前記回転偏光子との間又は前記光源本体と前記直線偏光子との間に形成されて、前記回転偏光子又は前記直線偏光子を前記光源本体に回転可能に保持させる位相設定機構とを備える光射出装置。
  6. 前記光源本体は、ケーシングと、前記白色LEDが前記ケーシングの底部に取り付けられていることを特徴とする請求項記載の光射出装置。
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